JP2009191995A - ダイナミックダンパ - Google Patents

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Abstract

【課題】車両に取り付けられた状態であっても周波数特性の調整が可能であり、しかも部品点数を増加することなく容易に調整が可能なダイナミックダンパを提供する。
【解決手段】固定部材14とマス部材16との相対回転位相の変更に伴って、固定部材14の外周面とマス部材16の内周面との間の接触面積を変更可能な接触面積変更機構17を備えるため、固定部材14の外周面とマス部材16の内周面との間の接触面積を変更することができる。そして、接触面積を変更してダイナミックダンパ12の周波数特性を変更することができる。また、ダイナミックダンパ12の周波数特性の調整は、固定部材14とマス部材16との相対回転位相を変化させるだけなので、車両に取付られた状態であっても、部品を追加することなく、容易に周波数特性を調整することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両のドライブシャフトやプロペラシャフト等の回転軸に取付けられて、その回転軸の共振時の振動を抑制するダイナミックダンパに関するものである。
例えば車両のドライブシャフトやプロペラシャフト等の回転軸には、その回転軸の共振振動を抑制するために、ダイナミックダンパが取付られることがある。ダイナミックダンパは、自身が有する質量(マス)および弾性率によって周波数特性が変化するため、回転軸の共振時において好適に振動が抑制されるようにダイナミックダンパの周波数特性を調整する必要がある。従来のダイナミックダンパは、回転軸が車両から取り外された状態で取り付けられ、車両に取り付けられた状態ではダイナミックダンパの調整が不可能となってた。これにより、回転軸取付後において、ダイナミックダンパの周波数特性にずれが生じた場合、再び回転軸を車両から取り外して再調整するなど、非常に手間がかかる問題があった。そこで、特許文献1のダイナミックダンパでは、ダイナミックダンパの本体に複数個形成された丸孔に調整部材を挿入することにより、ダイナミックダンパを車両に取り付けた状態であっても、ダイナミックダンパの周波数特性の変更を可能とする技術が開示されている。
特開2007−232171号公報 特表2006−522288号公報 特開2002−266939号公報 特開平8−145117号公報 実開平5−71502号公報
ところで、特許文献1のダイナミックダンパでは、ダイナミックダンパを車両に取り付けた状態で周波数特性を変更することができるものの、調整部材を挿入するなど調整が面倒であり、しかも調整部材がさらに必要となる可能性があるなど、容易に周波数特性を変更できる構成とは言い難かった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、車両に取り付けられた状態であっても周波数特性の調整が可能であり、しかも部品点数を増加することなく容易に調整が可能なダイナミックダンパを提供することにある。
上記目的を達成するための、請求項1にかかる発明の要旨とするところは、(a)回転軸に取り付けられてその回転軸の共振時の振動を抑制するダイナミックダンパにおいて、(b)前記回転軸に相対回転不能に取付られる弾性変形可能な筒状の固定部材と、(c)その固定部材の外周側に相対回転可能に取付られて所定質量のウエイトを含む弾性変形可能な筒状のマス部材と、(d)前記固定部材とマス部材との相対回転位相の変更に伴って、前記固定部材の外周面と前記マス部材の内周面との間の接触面積を変更可能な接触面積変更機構と、(e)前記固定部材とマス部材との相対回転を固定する回転固定部材とを、備えることを特徴とする。
また、請求項2にかかる発明の要旨とするところは、請求項1のダイナミックダンパにおいて、(a)前記接触面積変更機構は、前記固定部材の外周面に形成された外周歯と、前記マス部材の内周面に前記外周歯の歯先と接触可能なように形成された内周歯とを、備え、(b)前記固定部材と前記マス部材との相対回転位相が変化させられるに従って、その固定部材とそのマス部材との接触面積を変化させるものであることを特徴とする。
また、請求項3にかかる発明の要旨とするところは、請求項2のダイナミックダンパにおいて、前記固定部材の外周歯および前記マス部材の内周歯は、それぞれ円周上に等角度間隔で複数個形成され、前記外周歯と内周歯との歯数は同数であることを特徴とする。
また、請求項4にかかる発明の要旨とするところは、請求項1乃至3のいずれか1つのダイナミックダンパにおいて、前記固定部材の外周面および前記マス部材の内周面の一部には、それぞれ円周上に嵌合歯が形成されて互いに嵌合されていることを特徴とする。
また、請求項5にかかる発明の要旨とするところは、請求項4のダイナミックダンパにおいて、前記嵌合歯の歯数は、前記外周歯または前記内周歯の歯数の整数倍に設定されることを特徴とする。
請求項1にかかる発明のダイナミックダンパによれば、前記固定部材とマス部材との相対回転位相の変更に伴って、前記固定部材の外周面と前記マス部材の内周面との間の接触面積を変更可能な接触面積変更機構を備えるため、前記固定部材の外周面と前記マス部材の内周面との間の接触面積を変更することができる。ここで、前記接触面積の変化に伴ってダイナミックダンパの剛性が変化し、ダイナミックダンパの固有振動数(周波数特性)が変化するので、前記固定部材とマス部材との相対回転位相を変更することで接触面積を変更してダイナミックダンパの周波数特性を変更することができる。また、ダイナミックダンパの周波数特性の調整は、固定部材とマス部材との相対回転位相を変化させるだけなので、車両に取付られた状態であっても、部品を追加することなく、容易に周波数特性を調整することができる。
また、請求項2にかかる発明のダイナミックダンパによれば、前記接触面積変更機構は、前記固定部材の外周面に形成された外周歯と、前記マス部材の内周面に前記外周歯の歯先と接触可能なように形成された内周歯とを、備え、前記固定部材と前記マス部材との相対回転位相が変化させられるに従って、その固定部材とそのマス部材との接触面積を変化させるものである。このようにすれば、前記固定部材とマス部材との相対回転位相を変位させると、外周歯の歯先および内周歯の歯先の接触状態が変化して、接触面積が変化する。これにより、固定部材およびマス部材の相対回転位相を変化させるだけで接触面積が変更され、ダイナミックダンパが車両に取付られた状態であっても容易に周波数特性を変更することができる。
また、請求項3にかかる発明のダイナミックダンパによれば、前記固定部材の外周歯および前記マス部材の内周歯は、それぞれ円周上に等角度間隔で複数個形成され、前記外周歯と内周歯との歯数は同数であるため、例えば1つの外周歯の歯先全体が対応する内周歯の歯先全体と接触された状態にあると、全ての外周歯および内周歯が同じ状態になって、接触面積が最も大きくなる。また、この状態で相対回転位相が変化させると、外周歯および内周歯の歯先の一部が接触されなくなって、接触面積が小さくなる。そして、さらに相対位相を変化させると、外周歯および内周歯の歯先の接触されない部分が大きくなり、接触面積がさらに小さくなる。このように、接触面積を相対回転位相の変化に応じて規則的に変化させることができる。
また、請求項4にかかる発明のダイナミックダンパによれば、前記固定部材の外周面および前記マス部材の内周面の一部には、それぞれ円周上に嵌合歯が形成されて互いに嵌合されているため、回転軸回転時における固定部材およびマス部材の相対回転位相のズレを抑制することができる。また、接触面積を変化させる際、相対回転位相を嵌合歯の噛合位置をずらすことで変化させることができ、接触面積の調整が容易となる。なお、固定部材およびマス部材は、弾性体から構成されているので、嵌合歯の噛合位置を軽い負荷でずらすことができる。
また、請求項5にかかる発明のダイナミックダンパによれば、前記嵌合歯の歯数は、前記外周歯または前記内周歯の歯数の整数倍に設定されるため、接触面積を嵌合歯の形状に応じて周期的に変化させることができる。これにより、接触面積すなわち相対回転位相とダイナミックダンパの固有振動数との関係を明確にすれば、周波数特性の調整が容易となる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用されたドライブシャフト10の一例である。ドライブシャフト10の一端(図1において右側)には、図示しない車輪が接続されると共に、他端(図1において左側)には図示しないディファレンシャル装置が接続され、車輪からの上下の動きや操舵による左右の動きなどから生ずる角度変化に対応して回転を伝達する。なお、本実施例のドライブシャフト10が、本発明の回転軸に対応している。
ドライブシャフト10の回転軸には、環状のダイナミックダンパ12が設けられている。ダイナミックダンパ12は、ドライブシャフト10に対して相対回転不能に取り付けられ、ドライブシャフト10の共振時の振動を抑制する。図2は、前記ダイナミックダンパ12を拡大した断面図である。ダイナミックダンパ12は、ドライブシャフト10に圧入されてドライブシャフト10に相対回転不能に取付けられる弾性変形可能な筒状の固定部材14と、その固定部材14の外周側に相対回転可能に取り付けられて所定質量のウエイトを含む弾性変形可能な筒状のマス部材16と、固定部材14とマス部材16との相対回転位相の変更に伴って固定部材14の外周面とマス部材16の内周面との間の接触面積を変更可能な接触面積変更機構17と、前記固定部材14とマス部材16との相対回転を固定するリング状のクランプ18とを備えている。なお、クランプ18が本発明の回転固定部材に対応している。
固定部材14は、例えばゴムなどの弾性変形可能な弾性部材から成り、固定部材14の外周面に軸心方向に2箇所の環状溝20が形成されている。また、マス部材16は、例えばゴムなどの弾性変形可能な弾性部材から成り、軸心方向の略中央において、所定質量を有するウエイト22が配設されている。また、マス部材16内周面にも同様に2箇所の環状溝24が軸心方向において環状溝20と重複する位置に形成されている。これより、環状溝(20、24)によって軸心方向の2箇所に空間が形成されている。そして、固定部材14およびマス部材16は、クランプ18によって締め付けられることで、相対回転が禁止される。
図3は、図2のダイナミックダンパ12を矢印A側から見た矢視断面図であり、図4は、図2のダイナミックダンパ12を矢印C側から見た矢視断面図である。図3および図4に示すように、固定部材14の外周面およびマス部材16内周面には、それぞれ円周上に周期的なセレーション状の嵌合歯26が形成されて互いに相対回転不能に嵌合されている。ここで、固定部材14およびマス部材16はぞれぞれ弾性部材で構成されているため、嵌合歯26同士を乗り越えさせて、互いの嵌合位置をずらすことが可能となっている。また、嵌合歯26の歯の長さも嵌合歯26同士を乗り越えやすいような長さに設定されている。これより、固定部材14およびマス部材16を相対回転させて、例えば嵌合歯26の噛合位置を1つ隣の歯の位置、或いはそれ以上の位置に移動させる(ずらす)ことができる。なお、図3のクランプ18が締め付けられていると、固定部材14およびマス部材16は固定されるため、嵌合歯26の乗り越え(ずらし)は不可能となる。また、この嵌合歯26は、ダイナミックダンパ12の両側に設けられ、ぞれぞれ環状溝20、24によって形成される空間の位置まで軸心方向に連続して形成されている。
図5および図6は、図2のダイナミックダンパ12を矢印B側から見た矢視断面図である。マス部材16の内周部と外周部との間にはウエイト22が介装されており、このダイナミックダンパ12の共振周波数に応じてウエイト22の質量が好適に設定される。固定部材14の外周面には、円周上に等角度間隔に複数個(本実施例では12個)の外周歯28が形成されている。また、マス部材16の内周面には、前記外周歯28と同じ個数の内周歯30が円周上に等角度間隔で形成され、外周歯28の歯先29と内周歯30の歯先32とが接触可能なように形成されている。なお、図5および図6に示す断面は、環状溝(20、24)で形成された2つの空間の間において軸心方向に連続して形成されているものとする。
ここで、前記接触面積変更機構17は、固定部材14に形成された外周歯28とマス部材16に形成された内周歯30とを、備え、固定部材14とマス部材16との相対回転位相を変化させるに従って、外周歯28の歯先29および内周歯30の歯先32の接触面積Sを変化させる、すなわち、固定部材14とマス部材16との接触面積Sを変化させるものである。なお、固定部材14とマス部材16との間の接触面積と、外周歯28の歯先と内周歯30の歯先との間の接触面積とは、厳密には異なるが、本実施例では略同じもと見なしてそれぞれ接触面積Sと記載する。
例えば、図5は、固定部材14の外周歯28の歯先全体がマス部材16の内周歯30の歯先全体と接触している状態を示している。ここで、外周歯28および内周歯30は、それぞれ円周上に等角度間隔で同じ歯数に設定されているため、全ての外周歯28および内周歯30の歯先(29、32)が接触した状態となっている。この図5に示す状態が、全ての外周歯28および内周歯30の歯先(29、32)が接触した状態であることから、最も互いの歯先(29、32)の接触面積Sが大きい状態となる。
一方、図6は、固定部材14とマス部材16との相対回転位相が図5の状態から所定量だけ変化させられた状態を示している。図5の状態から所定量だけ相対回転位相が変化されると、図6に示すように、固定部材14の外周部28の歯先29の一部が、内周歯30の歯先32と接触されなくなる。言い換えれば、マス部材16の内周歯30の歯先32の一部が、外周歯28の歯先29と接触されなくなる。これより、図5の状態における外周歯28の歯先29および内周歯30の歯先32との間の接触面積を接触面積S1と定義し、図6の状態における外周歯28の歯先29および内周歯30の歯先32との間の接触面積を接触面積S2と定義すると、接触面積S1は接触面積S2よりも大きくなる。
このように、接触面積変更機構17は、固定部材14とマス部材16との相対回転位相を変化させることで、外周部28および内周歯30の歯先(29、32)の接触面積Sを変化させる、言い換えれば、固定部材14とマス部材16との接触面積Sを変化させる。
ここで、ダイナミックダンパ12の固有振動数fは下式(1)で表される。なお、Kはダイナミックダンパ12のバネ定数であり、mはダイナミックダンパ12の質量を示している。
f=(1/2π)×(K/m)0.5 ・・・・(1)
(1)式において、質量mは、ウエイト22の質量を調整することによって調整される。また、バネ定数Kは、本実施例では、前記固定部材14の外周面とマス部材16の内周面との間の接触面積Sを変更することで調整される。一般に前記接触面積Sが変化すると、ダイナミックダンパ12の剛性も変化して、バネ定数Kも変化する。なお、一般に接触面積Sとバネ定数Kとは比例関係にあり、接触面積Sが大きくなるに従って剛性が増してバネ定数Kが大きくなる。そして、(1)式より、接触面積Sが大きくなるに従って、ダイナミックダンパ12の固有振動数が大きくなる。具体的には、図5の状態では接触面積S1であり、図6では接触面積S2であることから、図5の接触状態の方が図6の接触状態よりも固有振動数fが大きくなる。すなわち、図5の固定部材14およびマス部材16の位相状態を結合位相1とし、図6の固定部材14およびマス部材16の位相状態を結合位相2とすると、ダイナミックダンパ12の周波数特性は図7に示す状態となり、接触面積Sが大きくなるに従って固有振動数fが高くなる。これより、接触面積変更機構17によって接触面積Sを調整することでダイナミックダンパ12の固有振動数fを調整することができる。
前記接触面積Sの調整は、図3および図4に示した嵌合歯26の嵌合位置をずらすことで実施される。本実施例では、固定部材14およびマス部材16は弾性変形可能で、且つ、嵌合歯26の歯の高さは比較的低く設定されており、軽い荷重で嵌合歯26の噛合位置が歯数に応じて変更させられる。ここで、本実施例の嵌合歯26の歯数は、前記外周歯28(もしくは内周歯30)の歯数の整数倍の数に設定されている。例えば、嵌合歯26の歯数が外周歯28の歯数の2倍であった場合、外周歯28および内周歯30の歯先の接触状態は、例えば図5に示す接触状態と図6に示す接触状態との2つの接触状態に切り換えることができる。さらに、嵌合歯26の歯数が外周歯28の歯数の3倍になると、3段階の接触状態に調整することができる。すなわち、嵌合歯26の歯数を外周歯28の歯数の整数倍に設定することで、その整数倍の数だけ接触状態の切換、すなわち接触面積Sの切換が可能となる。これにより、設定された整数倍の数だけ接触面積の変更が可能になる、言い換えれば、整数倍の数だけダイナミックダンパ12の固有振動数fの調整が可能となる。
次に、ダイナミックダンパ12が車両に取り付けられた状態でのダイナミックダンパ12の固有振動数fの調整手順について説明する。この状態では、先ずクランプ18の締め付けを緩めることで、固定部材14とマス部材16との相対回転が可能な状態とする。そして、嵌合歯26の歯数に応じて嵌合位置を変化させることで、固定部材14の外周歯28とマス部材16の内周歯30との相対回転位相を変化させる。このとき、相対回転位相とダイナミックダンパ12の関係が明確にされていると、ダイナミックダンパ12の固有振動数fの調整が可能となる。そして、ダイナミックダンパ12の固有振動数が好適に設定されると、クランプ18を締め付け、固定部材14とマス部材16とを固定させる。この調整は、例えば車両出荷時において、部品の変更等によりドライブシャフト10の共振周波数が変化したときなどに好適な実施が可能となり、さらに、ダイナミックダンパ12の弾性部材の劣化によるダイナミックダンパ12の固有振動数fの変化時においても好適な実施が可能となる。
上述のように、本実施例によれば、固定部材14とマス部材16との相対回転位相の変更に伴って、固定部材14の外周面とマス部材16の内周面との間の接触面積を変更可能な接触面積変更機構17を備えるため、固定部材14の外周面とマス部材16の内周面との間の接触面積を変更することができる。ここで、前記接触面積の変化に伴ってダイナミックダンパ12の剛性が変化し、ダイナミックダンパ12の固有振動数(周波数特性)が変化するので、前記固定部材とマス部材との相対回転位相を変更することで接触面積を変更してダイナミックダンパ12の周波数特性を変更することができる。また、ダイナミックダンパ12の周波数特性の調整は、固定部材14とマス部材16との相対回転位相を変化させるだけなので、車両に取付られた状態であっても、部品を追加することなく、容易に周波数特性を調整することができる。さらに、部品を車両に応じて変更する必要もなく汎用性を持たせることもできる。
また、本実施例によれば、接触面積変更機構17は、固定部材14の外周面に形成された外周歯28と、マス部材16の内周面に外周歯28の歯先29と接触可能なように形成された内周歯30とを、備え、固定部材14とマス部材16との相対回転位相が変化させられるに従って、その固定部材14とそのマス部材16との接触面積を変化させるものである。このようにすれば、固定部材14とマス部材16との相対回転位相を変位させると、外周歯28の歯先29および内周歯30の歯先32の接触状態が変化して、接触面積が変化する。これにより、固定部材14およびマス部材16の相対回転位相を変化させるだけで接触面積が変更され、ダイナミックダンパ12が車両に取付られた状態であっても容易に周波数特性を変更することができる。
また、本実施例によれば、固定部材14の外周歯28およびマス部材16の内周歯30は、それぞれ円周上に等角度間隔で複数個形成され、外周歯28と内周歯30との歯数は同数であるため、例えば1つの外周歯28の歯先全体が対応する内周歯30の歯先全体と接触された状態にあると、全ての外周歯28および内周歯30が同じ状態になって、接触面積が最も大きくなる。また、この状態で相対回転位相が変化されると、外周歯28および内周歯30の歯先(29、32)の一部が接触されなくって、接触面積が小さくなる。そして、さらに相対位相を変化させると、外周歯28および内周歯30の歯先(29、32)の接触されない部分が大きくなり、接触面積がさらに小さくなる。このように、接触面積を相対回転位相の変化に応じて規則的に変化させることができる。
また、本実施例によれば、固定部材14の外周面およびマス部材16の内周面の一部には、それぞれ円周上に嵌合歯26が形成されて互いに嵌合されているため、ドライブシャフト回転時における固定部材14およびマス部材16の相対回転位相のズレを抑制することができる。また、接触面積を変化させる際、相対回転位相を嵌合歯26の嵌合位置をずらすことで変化させることができ、接触面積の調整が容易となる。なお、固定部材14およびマス部材16は、弾性体から構成されているので、嵌合歯26の噛合位置を軽い負荷でずらすことができる。
また、本実施例によれば、嵌合歯26の歯数は、外周歯28または内周歯30の歯数の整数倍に設定されるため、接触面積を嵌合歯26の形状に応じて周期的に変化させることができる。これにより、接触面積すなわち相対回転位相とダイナミックダンパ12の固有振動数との関係を明確にすれば、周波数特性の調整が容易となる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例のダイナミックダンパ12では、外周歯28および内周歯30とも台形状の形状に形成され、歯先(29、32)は比較的平らにな形状に形成されているが、歯先の形状は特に平らな形状に限定されるものではなく、例えば曲率を有する扇状の形状であったも構わない。すなわち、本発明は、固定部材14とマス部材16との接触面積Sを変更するものであれば、その形状等は特に限定されない。
また、前述の実施例のダイナミックダンパ12では、嵌合歯26は、セレーション状の形状に形成されているが、例えば嵌合歯26の形状を波形状にするなど、比較的軽い荷重で固定部材14およびマス部材16を相対回転させて嵌合位置をずらすことのできる形状であれば、嵌合歯の形状は特に限定されない。
また、前述の実施例のダイナミックダンパ12では、外周歯28および内周歯30の歯数は12個に設定されていたが、この歯数は特に限定されるものではなく、自由に変更することができる。
また、前述の実施例のダイナミックダンパ12では、嵌合歯26の歯数を外周歯28の整数倍に設定されているが、必ずしも整数倍に設定しなくても構わない。
また、前述の実施例のダイナミックダンパ12では、ドライブシャフト10に取付られているが、例えばプロペラシャフトなど、ダイナミックダンパ12を他の回転軸に適用して実施しても構わない。
また、前述の実施例のダイナミックダンパ12では、外周歯28と内周歯30とは互いに同じ歯数を有しているが、必ずしも同じ歯数にしなくても構わない。また、外周歯28および内周歯30を必ずしも等角度間隔に形成しなくても構わない。
また、前述の実施例のダイナミックダンパ12では、嵌合歯26はダイナミックダンパ12の軸心方向の両端に形成されているが、形成部位は、必ずしも両端に形成する必要はなく、軸心方向の一端側のみであっても構わない。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明が適用されたドライブシャフトの一例である。 図1のダイナミックダンパを拡大した断面図である。 図2のダイナミックダンパを矢印A側から見た矢視断面図である。 図2のダイナミックダンパを矢印C側から見た矢視断面図である。 図2のダイナミックダンパを矢印B側から見た矢視断面図である。 図2のダイナミックダンパを矢印B側から見た他の矢視断面図である。 ダイナミックダンパの周波数と振動倍率との関係を示す図である。
符号の説明
10:ドライブシャフト(回転軸) 12:ダイナミックダンパ 14:固定部材 16:マス部材 17:接触面積変更機構 18:クランプ(回転固定部材) 22:ウエイト 26:嵌合歯 28:外周歯 29:歯先 30:内周歯 32:歯先

Claims (5)

  1. 回転軸に取り付けられて該回転軸の共振時の振動を抑制するダイナミックダンパにおいて、
    前記回転軸に相対回転不能に取付られる弾性変形可能な筒状の固定部材と、
    該固定部材の外周側に相対回転可能に取付られて所定質量のウエイトを含む弾性変形可能な筒状のマス部材と、
    前記固定部材とマス部材との相対回転位相の変更に伴って、前記固定部材の外周面と前記マス部材の内周面との間の接触面積を変更可能な接触面積変更機構と、
    前記固定部材とマス部材との相対回転を固定する回転固定部材とを、備えることを特徴とするダイナミックダンパ。
  2. 前記接触面積変更機構は、前記固定部材の外周面に形成された外周歯と、前記マス部材の内周面に前記外周歯の歯先と接触可能なように形成された内周歯とを、備え、
    前記固定部材と前記マス部材との相対回転位相が変化させられるに従って、該固定部材と該マス部材との接触面積を変化させるものであることを特徴とする請求項1のダイナミックダンパ。
  3. 前記固定部材の外周歯および前記マス部材の内周歯は、それぞれ円周上に等角度間隔で複数個形成され、前記外周歯と内周歯との歯数は同数であることを特徴とする請求項2のダイナミックダンパ。
  4. 前記固定部材の外周面および前記マス部材の内周面の一部には、それぞれ円周上に嵌合歯が形成されて互いに嵌合されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つのダイナミックダンパ。
  5. 前記嵌合歯の歯数は、前記外周歯または前記内周歯の歯数の整数倍に設定されることを特徴とする請求項4のダイナミックダンパ。
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