JP2015117720A - 等速ジョイント用ブーツ - Google Patents

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謙一 山本
Kenichi Yamamoto
謙一 山本
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Abstract

【課題】仮組み付された等速ジョイントの搬送中における転動体の振動を防止でき、且つ等速ジョイントを再組み付けするまで内側回転部材と転動体とが保持された状態を維持できる等速ジョイント用ブーツを提供する。【解決手段】ブーツ121においては、内輪40および保持器60に組み込まれたボール50が保持溝130に保持され、外輪20が嵌合されることで、等速ジョイント10を仮組み付けすることができる。よって、ブーツ121によれば、搬送中におけるボール50の振動を防止できる。そして、等速ジョイント10を再組み付けするまで内輪40および保持器60に組み込まれたボール50が保持溝130に保持された状態を維持できる。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば車両のプロペラシャフト等の駆動力伝達部に使用される等速ジョイント用ブーツに関するものである。
等速ジョイントは、外輪と、内側回転部材と、外輪に対して外輪軸方向に移動可能であり外輪と内側回転部材との間でトルクを伝達する転動体と、外輪の開口端部と内側回転部材に同軸的に挿通されるチューブシャフトとの間を被覆する等速ジョイント用ブーツとを備えている。等速ジョイントの製造工程では、これらの各部品が仮組み付けされてプロペラシャフトの製造工程へ搬送される。
プロペラシャフトの製造工程では、仮組み付けされた等速ジョイント単体を一旦ばらして外輪から内側回転部材および転動体を取り出す。その後に、内側回転部材にスタブシャフトを連結すると共に、外輪にチューブシャフトを固定する。続いて、内側部材および転動体を外輪の内側に挿入する。そして、等速ジョイント用ブーツの一端を外輪に嵌合するとともに他端をスタブシャフトに嵌合し、ブーツ両端をクランプでそれぞれ締め付けて固定する。
ここで、一般に、外輪、内側回転部材および転動体における隙間の調整のため、外輪、内側回転部材および転動体は、等速ジョイントの個体毎に対応付けられている。そのため、プロペラシャフトの製造に際して、等速ジョイントを一旦ばらした後に、再組み付けするまでの間、内側回転部材と転動体とが保持された状態を維持することが望まれる。
そこで、例えば、特許文献1には、外輪のチューブシャフト側の開口部を塞いで内側回転部材および転動体が外輪から外れることを防止するエンドプレートを備えた等速ジョイントが記載されている。また、特許文献2には、外輪の中心軸とスタブシャフトの中心軸とが所定値以上の角度をとったとき、等速ジョイント用ブーツの開口側に設けられたテープ部の内周面に転動体が当接して外輪から外れることを防止する等速ジョイントが記載されている。
特開2008−2626号公報 特開2008−133855号公報
仮組み付された等速ジョイントの搬送中においては、転動体の振動による外輪のフレチング摩耗の発生を防止することが望まれる。しかし、特許文献1,2に記載の等速ジョイントでは、仮組み付された等速ジョイントの搬送中においては、転動体が振動してしまい、外輪のフレチング摩耗の発生を防止することができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、仮組み付された等速ジョイントの搬送中における転動体の振動を防止でき、且つ等速ジョイントを再組み付けするまで内側回転部材と転動体とが保持された状態を維持できる等速ジョイント用ブーツを提供することを目的とする。
(請求項1)本発明の等速ジョイント用ブーツは、外輪と、内側回転部材と、前記外輪に対して外輪軸方向に移動可能であり前記外輪と前記内側回転部材との間でトルクを伝達する転動体と、を備える等速ジョイントに適用され、前記外輪の開口端部と前記内側回転部材に同軸的に挿通されるシャフトとの間を被覆する等速ジョイント用ブーツであって、前記外輪の開口端側の外周面に締め付け固定される大径筒部と、前記シャフトの外周面に締め付け固定される小径筒部と、前記大径筒部と前記小径筒部との間に設けられた伸縮性の蛇腹部と、前記大径筒部と前記蛇腹部との間に設けられ、前記内側回転部材に組み込まれた状態の前記転動体であって前記外輪に組み込まれる前の当該転動体を保持可能な保持溝が内周部に形成されている保持部と、を備える。
これにより、内側回転部材に組み込まれた転動体をブーツの保持溝に保持し、外輪をブーツに嵌合することで、ブーツに等速ジョイントを仮組み付けすることができ、この状態で搬送しても搬送中における転動体の振動を防止できる。よって、転動体と内側回転部材とのフレチング摩耗の発生を防止できる。そして、等速ジョイントを再組み付けするまで内側回転部材に組み込まれた転動体が保持溝に保持された状態を維持できる。よって、等速ジョイントを再組み付けする際、転動体および内側回転部材がブーツから外れてばらけてしまうことを防止できる。
(請求項2)また、前記保持溝における前記外輪の開口端側の縁部は、前記保持溝に保持された前記転動体の前記保持溝からの離脱を阻止可能な形状に形成されているとよい。
これにより、ブーツ内から外輪内に挿入した内側回転部材に組み込まれた転動体は、保持溝における外輪の開口端側の縁部に当接するので、外輪内からブーツ内に戻ることはない。よって、外輪におけるブーツ側の内周にスナップリングを配置する必要がなく、ブーツを外輪から外さずに装着したままで転動体が組み込まれた内側回転部材の挿入作業を完了することができる。
(請求項3)また、前記保持溝は、前記保持溝に保持された前記転動体を径方向に押付け可能な形状に形成されているとよい。
これにより、転動体が内側回転部材に押し付けられるので、転動体と内側回転部材とが相対移動することを防止できる。よって、ブーツに仮組み付された等速ジョイントの搬送中においては、転動体の内側回転部材に対する振動発生を防止することができるので、転動体と内側回転部材とのフレチング摩耗の発生を防止することができる。
(請求項4)また、前記保持部は、前記保持溝に保持された前記転動体が組み込まれている前記内側回転部材を径方向に押付け可能な形状に形成されているとよい。
これにより、内側回転部材と外輪とを同心で配置することが可能となるので、転動体が組み込まれた内側回転部材をブーツ内から外輪内に容易に挿入することができる。
(請求項5)また、前記保持溝は、環状に形成されているとよい。
これにより、内側回転部材に組み込まれた状態の転動体を、保持溝と転動体との位相合わせを調整することなく、ブーツに対し容易に組み付けることができる。
(請求項6)また、前記保持溝は、複数の前記転動体を一つずつ保持可能な形状に形成されているとよい。
これにより、外輪に転動体等との位置合わせのためのマークを付ける必要はなく、転動体が組み込まれた内側回転部材を外輪内に容易に挿入することができる。
(請求項7)また、前記保持部には、前記蛇腹部内および前記外輪内に封入されている油を、前記蛇腹部内と前記外輪内との間で流通させるための孔が穿設されているとよい。
これにより、外輪内からブーツ内に入った油を、保持部で滞留させることなくブーツ内から孔を通して外輪内に容易に戻すことができる。
(請求項8)また、前記保持部における前記蛇腹部側の部分は、前記蛇腹部内および前記外輪内に封入されている油を、前記蛇腹部内と前記外輪内との間で流通可能な形状に形成されているとよい。
これにより、外輪内からブーツ内に入った油を、ブーツ内から保持部の内周を通して外輪内に容易に戻すことができる。
本発明の第一実施形態の等速ジョイント用ブーツが適用される等速ジョイントを備えたプロペラシャフトの軸方向断面図である。 等速ジョイント用ブーツの軸方向の断面図である。 図2AにおけるA−A線断面図である。 等速ジョイント用ブーツに等速ジョイントの外輪等が仮組み付けされた状態を示す軸方向断面図である。 プロペラシャフトに対する等速ジョイント用ブーツ等の組付方法を示すフローチャートである。 等速ジョイント用ブーツの組付過程における図3のS1の状態を示す図である。 等速ジョイント用ブーツの組付過程における図3のS2の状態を示す図である。 等速ジョイント用ブーツの組付過程における図3のS3の状態を示す図である。 等速ジョイント用ブーツの組付過程における図3のS5の状態を示す図である。 等速ジョイント用ブーツの組付過程における図3のS6の状態を示す図である。 本発明の第二実施形態の等速ジョイント用ブーツの軸方向の断面図である。 図10AにおけるA−A線断面図である。 本発明の第三実施形態の等速ジョイント用ブーツの軸方向の断面図である。 図11AにおけるA−A線断面図である。 本発明の第一変形態様の等速ジョイント用ブーツの軸方向の断面図である。 本発明の第二変形態様の等速ジョイント用ブーツの軸方向の断面図である。
<第一実施形態>
(等速ジョイント用ブーツ等を備えたプロペラシャフトの構成)
本発明の第一の実施形態の等速ジョイント用ブーツが適用される等速ジョイントを備えたプロペラシャフトについて図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、プロペラシャフト1は、等速ジョイント10、スタブシャフト100、チューブ110、および、ブーツユニット120を備える。
等速ジョイント10は、ボール型等速ジョイントのうちのダブルオフセット型等速ジョイント(DOJ)を例示する。この等速ジョイント10は、外輪20と、区画部材30、内輪40(本発明の「内側回転部材」に相当)と、複数のボール50(本発明の「転動体」に相当)と、保持器60とを備える。
外輪20は、筒状に形成されている。外輪20の内周面には、複数の外輪ボール溝21(転動溝とも称する)が外輪軸方向に平行に延びるように、かつ、周方向に等間隔に形成されている。外輪20の端面には、円筒状のチューブ110が溶接や圧着などにより固定されている。
区画部材30は、円板状に形成され、その外周端が屈曲されている。区画部材30は、外輪20の内周面のうちチューブ110側の端部に圧入され、外輪20の内部とチューブ110の内部とを区画する。区画部材30は、内輪40によってチューブ110側への大きな押付力が付与されると、外輪20から離脱可能とされている。区画部材30と後述するブーツ121とによって区画された外輪20の内部領域にはグリースが封入されており、区画部材30およびブーツ121は、グリースが外輪20から漏出しないようにシールする。
内輪40は、円筒状に形成され、スタブシャフト100の端部が連結される。内輪40の外周面には、複数の内輪ボール溝41が内輪軸方向に平行に延びるように、かつ、周方向に等間隔に形成されている。
複数のボール50は、それぞれ、外輪ボール溝21および内輪ボール溝41に対して、周方向に係合するように、かつ、外輪ボール溝21および内輪ボール溝41に転動可能に配置されている。従って、各ボール50は、外輪20に対して外輪軸方向に移動可能であり、内輪40に対して内輪軸方向に移動可能である。そして、各ボール50は、外輪20と内輪40との間でトルクを伝達可能となる。
保持器60は、ほぼ円筒状に形成される。保持器60の内周面は、内輪40の外接球に対応する球面凹状に形成されている。保持器60の外周面は、外輪20の内接球に対応する球面凸状に形成されている。保持器60は、外輪20と内輪40との間に配置されている。保持器60の外周面の球面中心は、ジョイント回転中心に対して、外輪軸方向のうちチューブ110側にオフセットしている。また、保持器60の内周面の球面中心は、ジョイント回転中心に対して外周面の球面中心とは反対側にオフセットしており、そのオフセット量は、外周面の球面中心とジョイント回転中心との距離と等しい。そして、保持器60には、周方向に等間隔に複数の窓部61が形成されている。この窓部61には、各ボール50が嵌め込まれている。つまり、保持器60は、複数のボール50を内輪40に対して保持している。
ブーツユニット120は、等速ジョイント用ブーツ121(以下、単に「ブーツ」という)、大径クランプ部材122、小径クランプ部材123により構成される。図2A,2Bに示すように、ブーツ121は、大径筒部124と、小径筒部125と、蛇腹部126と、保持部127と、を備えている。
ブーツ121は、等速ジョイント10の外輪20、区画部材30、内輪40、ボール50および保持器60を仮組み付けした状態で搬送可能なように構成されている(図3参照)。そして、スタブシャフト100およびチューブ110が連結された後、内輪40、ボール50および保持器60をブーツ121内から外輪20内に挿入可能なように構成されている(図1参照)。
大径筒部124は、外輪20の開口端22側の外周面に取り付けられ、大径筒部124の外周側がクランプ溝124aに巻回される大径クランプ部材122により締め付け固定される。
小径筒部125は、スタブシャフト100の外周面に取り付けられ、小径筒部125の外周側がクランプ溝125aに巻回される小径クランプ部材123により締め付け固定される。
蛇腹部126は、大径筒部124と小径筒部125との間に設けられ、中心軸方向に伸縮可能で、かつ、中心軸を屈曲可能となるように、蛇腹筒状に形成されている。
保持部127は、大径筒部124と蛇腹部126との間に設けられている。この保持部127の内周部127aには、内輪40および保持器60に組み込まれたボール50であって外輪20に組み込まれる前の当該ボール50をブーツ121にしっかりと仮組み付けさせておくために、当該ボール50等を保持する保持溝130が形成されている。これにより、等速ジョイント10をブーツ121に仮組み付けした状態で搬送中に、ボール50等がブーツ121から外れてばらけてしまうことを防止することができる。
保持溝130は、円周方向に環状となるように形成されている。これにより、内輪40および保持器60に組み込まれたボール50を、保持溝130とボール50との位相合わせを調整することなく、ブーツ121に対し容易に組み付けることができる。
また、保持溝130の軸方向断面は、保持溝130に保持されたボール50を径方向に押付け可能なように、ボール50の径より若干大径の略半円形状に形成されている。これにより、ボール50と内輪40とが相対移動することを防止できるので、ブーツ121に仮組み付された等速ジョイント10の搬送中においては、ボール50の振動発生を防止することができ、ボール50と内輪40とのフレチング摩耗の発生を防止することができる。
また、保持溝130が設けられている内周部127a、すなわち保持溝130の両側縁部127b,127cは、保持溝130に保持されたボール50が組み込まれている内輪40および保持器60を径方向に押付け可能なように、内径側に突出した形状に形成されている。これにより、内輪40と外輪40とを同心で配置することが可能となるので、ボール50が組み込まれた内輪40および保持器60をブーツ121内から外輪20内に容易に挿入することができる。
また、保持溝130における外輪20の開口端22側の縁部127cは、ブーツ121内から外輪20内に挿入した内輪40および保持器60に組み込まれたボール50が当接して外輪20内からブーツ121内に戻らないように、内径側に迫り出した形状に形成されている。これにより、外輪20におけるブーツ121側の内周にスナップリングを配置する必要がなく、ブーツ121を外輪20から外さずに装着したままでボール50を含む内輪40および保持器60の挿入作業を完了することができる。
(プロペラシャフトに対する等速ジョイント用ブーツ等の組付方法)
次に、プロペラシャフト1に対するブーツ121等の組付方法について図1および図3〜図9を参照して説明する。図3に示すように、等速ジョイント10の外輪20、区画部材30、内輪40、ボール50および保持器60がブーツ121に仮組み付けされた状態で搬入されてくるので、先ず、図5に示すように、内輪40および保持器60に組み込まれたボール50(以下、単に「ボール50等」という)をブーツ121の保持溝130に保持したままで、区画部材30を含む外輪20をブーツ121から取り外す(図4のステップS1)。このとき、ボール50等は、ブーツ121の保持溝130に保持されているので、ボール50等がブーツ121から外れてばらけてしまうことはない。
次に、図6に示すように、ブーツ121に保持されている内輪40に、スタブシャフト100を圧入する(図4のステップS2)。これにより、スタブシャフト100は、内輪40に圧入されると同時にブーツ121に挿入されることになるので、当該圧入および挿入を別工程で行っていた従来工程と比較して簡易な工程となる。
一方、図7に示すように、ブーツ121から取り外した外輪20に、チューブ110を同軸となるように溶接して固定する(図4のステップS3)。そして、外輪20内およびブーツ121内にグリースを投入する(図4のステップS4)。
次に、図8に示すように、ボール50等をブーツ121の保持溝130に保持したままで、チューブ110が溶接された外輪20をブーツ121に取り付ける(図4のステップS5)。このとき、ボール50等は、ブーツ121の保持溝130に保持されているので、ボール50等がブーツ121から外れてばらけてしまうことはない。なお、等速ジョイント10において、外輪20、内輪40、ボール50、保持器60は、相互の隙間調整のため、等速ジョイント10の個体毎に対応付けられている。ボール50は、環状の保持溝130内で周方向に回転可能であるため、外輪20には、ボール50等との位置合わせを誤らないように、マークを付けておく。
次に、図9に示すように、スタブシャフト100を軸方向に外輪20側に押し込み、ボール50等をブーツ121内から外輪20内に挿入する(図4のステップS6)。この挿入の際は、保持溝130における外輪20の開口端22側の縁部127cは、弾性変形しながらボール50等の通過を許容する。よって、ボール50等が縁部127cを一旦通過した後は、ボール50が縁部131に当接することになるので、ボール50等が外輪20内からブーツ121内に戻ることはない。
そして、図1に示すように、ブーツ121の大径筒部124外周に形成されているクランプ溝124aに、大径クランプ部材122を巻き付けて締め付けることにより、ブーツ121を外輪20に固定する。さらに、ブーツ121の小径筒部125外周に形成されているクランプ溝125aに、小径クランプ部材123を巻き付けて締め付けることにより、ブーツ121をスタブシャフト100に固定する(図4のステップS7)。以上の工程により、プロペラシャフト1に対するブーツ121等の組み付けが完了する。
以上のような構成のブーツ121によれば、内輪40および保持器60に組み込まれたボール50をブーツ121の保持溝130に保持し、外輪20をブーツ121に嵌合することで、ブーツ121に等速ジョイント10を仮組み付けすることができ、この状態で搬送しても搬送中におけるボール50の振動を防止できる。よって、ボール50と内輪40とのフレチング摩耗の発生を防止できる。そして、等速ジョイント10を再組み付けするまで内輪40および保持器60に組み込まれたボール50が保持溝130に保持された状態を維持できる。よって、等速ジョイント10を再組み付けする際、ボール50、内輪40および保持器60がブーツから外れてばらけてしまうことを防止できる。
<第二実施形態>
本発明の第二の実施形態の等速ジョイント用ブーツについて図2A,Bに対応させて示す図10A,Bを参照して説明する。なお、第一の実施形態のブーツ121と同一構成部は同一番号を付して詳細な説明を省略する。第一の実施形態のブーツ121の保持溝130は、円周方向に環状となるように形成されていたのに対し、第二の実施形態のブーツ221の保持溝230は、円周方向にボール50の配置間隔に合わせてボール50の数と同数の半球凹状群となるように形成されている。
すなわち、第一の実施形態のブーツ121では、一つの保持溝130で複数のボール50を保持していたのに対し、第二の実施形態のブーツ221では、一つの保持溝230で一つのボール50を保持する。このような第二の実施形態のブーツ221によれば、各ボール50を各保持溝230が保持するので、外輪20にボール50等との位置合わせのためのマークを付ける必要はなく、ボール50を含む内輪40および保持器60を外輪20内に容易に挿入することができる。
<第三実施形態>
本発明の第三の実施形態の等速ジョイント用ブーツについて図2A,Bに対応させて示す図11A,Bを参照して説明する。なお、第一の実施形態のブーツ121と同一構成部は同一番号を付して詳細な説明を省略する。第三の実施形態のブーツ321の保持部127には、軸方向に貫通する複数の孔327が所定角度間隔(本例では、ボール50の配置角度間隔)で穿設されている。
これらの孔327は、蛇腹部126内および外輪20内に封入されている油を、蛇腹部126内と外輪20内との間で流通させるための孔である。これにより、外輪20内から蛇腹部126内に入った油を、保持部127で滞留させることなく蛇腹部126内から孔327を通して外輪20内に容易に戻すことができる。なお、第二の実施形態のブーツ221に対して孔327を設けるようにしても同様の効果を得ることができる。
<第三実施形態の変形態様>
上記第三実施形態においては、保持部127に軸方向に貫通する複数の孔327を設ける構成としたが、第一変形態様として、図12に示すように、保持部127を蛇腹部126側に延長して蛇腹部126と一体化した延長部127dを設ける構成としてもよい。これにより、外輪20内から蛇腹部126内に入った油を、蛇腹部126内から延長部127dの内周および保持部127の内周を通して外輪20内に容易に戻すことができる。なお、第二の実施形態のブーツ221に対して延長部127dを設けるようにしても同様の効果を得ることができる。
また、第二変形態様として、図13に示すように、蛇腹部126の保持部127側の端部を小径にして保持部127の内周縁に一体化した構成としいてもよい。これにより、外輪20内から蛇腹部126内に入った油を、蛇腹部126内から保持部127の内周を通して外輪20内に容易に戻すことができる。なお、第二の実施形態のブーツ221に対して同様の構成としても同様の効果を得ることができる。
<第一、第二、第三実施形態の変形態様>
上記実施形態においては、ダブルオフセット型等速ジョイント(DOJ)に適用するブーツ121,221,321について説明した。この他に、ブーツ121,221,321は、トリポード型等速ジョイント(TJ)にも適用できる。
トリポード型等速ジョイントは、外輪、内側回転部材としてのトリポード、転動体としてのローラを備える。また、トリポードおよび転動体が、内側部材に相当する。
1:プロペラシャフト、 10:等速ジョイント、 20:外輪、 40:内輪(内側回転部材)、 50:ボール(転動体)、 60:保持器、 100:スタブシャフト、 110:チューブ、 120:ブーツユニット、 121,221,321:等速ジョイント用ブーツ(ブーツ)、 124:大径筒部、 125:小径筒部、 126:蛇腹部、 127:保持部、 127a:内周部、 127b,127c:保持溝の両側縁部、 127d:延長部、 130,230:保持溝、 327:孔

Claims (8)

  1. 外輪と、内側回転部材と、前記外輪に対して外輪軸方向に移動可能であり前記外輪と前記内側回転部材との間でトルクを伝達する転動体と、を備える等速ジョイントに適用され、前記外輪の開口端部と前記内側回転部材に同軸的に挿通されるシャフトとの間を被覆する等速ジョイント用ブーツであって、
    前記外輪の開口端側の外周面に締め付け固定される大径筒部と、
    前記シャフトの外周面に締め付け固定される小径筒部と、
    前記大径筒部と前記小径筒部との間に設けられた伸縮性の蛇腹部と、
    前記大径筒部と前記蛇腹部との間に設けられ、前記内側回転部材に組み込まれた状態の前記転動体であって前記外輪に組み込まれる前の当該転動体を保持可能な保持溝が内周部に形成されている保持部と、を備える、等速ジョイント用ブーツ。
  2. 前記保持溝における前記外輪の開口端側の縁部は、前記保持溝に保持された前記転動体の前記保持溝からの離脱を阻止可能な形状に形成されている、請求項1の等速ジョイント用ブーツ。
  3. 前記保持溝は、前記保持溝に保持された前記転動体を径方向に押付け可能な形状に形成されている、請求項1又は2の等速ジョイント用ブーツ。
  4. 前記保持部は、前記保持溝に保持された前記転動体が組み込まれている前記内側回転部材を径方向に押付け可能な形状に形成されている、請求項1〜3の何れか一項の等速ジョイント用ブーツ。
  5. 前記保持溝は、環状に形成されている、請求項1〜4の何れか一項の等速ジョイント用ブーツ。
  6. 前記保持溝は、複数の前記転動体を一つずつ保持可能な形状に形成されている、請求項1〜4の何れか一項の等速ジョイント用ブーツ。
  7. 前記保持部には、前記蛇腹部内および前記外輪内に封入されている油を、前記蛇腹部内と前記外輪内との間で流通させるための孔が穿設されている、請求項1〜6の何れか一項の等速ジョイント用ブーツ。
  8. 前記保持部における前記蛇腹部側の部分は、前記蛇腹部内および前記外輪内に封入されている油を、前記蛇腹部内と前記外輪内との間で流通可能な形状に形成されている、請求項1〜6の何れか一項の等速ジョイント用ブーツ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102016209882A1 (de) 2015-06-10 2016-12-15 Koito Manufacturing Co., Ltd. Beleuchtungsvorrichtung für Fahrzeuge
JP2019056479A (ja) * 2017-09-22 2019-04-11 Nok株式会社 自在継手用ブーツの取付構造

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