JP5034788B2 - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents
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Description
このうちのハウジングは、固定の部分に支持されて回転する事がない。
又、上記回転軸は、このハウジングに対し回転自在に設けられて、ステアリングホイールの操作により回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する。尚、この様な回転軸としては、前述の図7に示したステアリングシャフト2の他、中間シャフト17、ステアリングギヤユニット18の入力軸(ピニオン軸)等が採用可能である。勿論、上記回転軸が何れであるかにより、上記ハウジングを支持する為の固定の部分は異なる。
又、上記ウォームホイールは、上記ハウジングの内部で上記回転軸の一部に、この回転軸と同心に支持されており、この回転軸と共に回転する。
又、上記ウォームは、ウォーム軸の軸方向中間部にウォーム歯を設けて成る。そして、このウォーム歯を上記ウォームホイールと噛合させた状態で、上記ウォーム軸の軸方向端部を、軸受により上記ハウジングに対し回転自在に支持している。
又、上記電動モータは、上記ウォームを回転駆動する為、その出力軸を上記ウォーム軸と同心に配置している。
上述の様に上記スリーブを弾性的に押圧する為に好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、上記スプライン軸部に外嵌し、上記スプライン孔に押し込む以前の状態での上記スリーブの外径を、上記雄スプライン歯の歯先円の直径以下で、上記雌スプライン歯の歯先円の直径よりも大きくする。且つ、上記スリーブの内径を、この雌スプライン歯の歯先円の直径よりも小さくする。
先ず、上記騒音や振動は、雌スプライン歯の歯先により径方向内方に向け弾性的に押圧されるスリーブが、この雌スプライン歯と雄スプライン歯とが回転方向に対し相対変位する事に対する抵抗力を生じる事により図られる。即ち、上記雌スプライン歯の歯先は、上記スリーブを径方向内方に押圧する事に伴って、このスリーブの外周面に食い込む。従って、このスリーブに対し上記雌スプライン歯が回転方向に対し変位する事に対する抵抗を生じる。又、このスリーブの内周面は、スプライン軸部の先端部で上記雄スプライン歯を形成した部分よりも軸方向に突出した部分の外周面に摩擦係合等する。この為、この部分が上記スリーブに対し回転する事に対する抵抗も生じる。この結果、このスリーブにより、上記両スプライン歯同士が回転方向に相対変位する事に対する抵抗が生じ、これら両スプライン歯の円周方向側面同士が勢い良く衝突する事が防止されて、上記騒音や振動の発生を抑えられる。
更に、上記スプライン軸部と上記ウォーム軸とが軸方向にがたつく事も防止できる。
図1〜5は、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の電動式パワーステアリング装置の特徴は、電動モータ7の出力軸10の先端部とウォーム8のウォーム軸6の基端部との間に設けたトルク継手部19で、歯打ち音と呼ばれる騒音や振動が発生する事を有効に防止できる、小型でしかも緩衝性能の調節が容易な構造を実現すべく、スプライン孔11aの内周面とスプライン軸部12aの外周面との間に組み付ける緩衝機構20の構造を工夫した点にある。その他、電動式パワーステアリング装置全体の構造及び作用に就いては、前述した従来構造と同様であるから、この従来構造と同等部分に関する図示並びに説明は、省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。尚、前述の図7〜8と図1(及び後述する図6)とで、ハウジング3に対する電動モータ7の取付方向が異なっているが、この点は、設置する自動車に応じ適宜設計的に変更するものであって、本発明の特徴部分とは関係がない。
これらの構成を採用しているので、上記スプライン軸部12aと前記ウォーム軸6とが軸方向にがたつく事も防止できる。
図6は、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、電動モータ7の出力軸10aの側にスプライン孔11bを、ウォーム軸6aの基端部にスプライン軸部12bを、それぞれ形成している。スプライン孔とスプライン軸部とを設ける部材が上述した実施の形態の第1例と逆になった点以外の構成及び作用は、この第1例の場合と同様であるから、重複する図示並びに説明は省略する。
2 ステアリングシャフト
3 ハウジング
4 ウォームホイール
5 ウォーム歯
6、6a ウォーム軸
7 電動モータ
8 ウォーム
9a、9b 転がり軸受
10、10a 出力軸
11、11a、11b スプライン孔
12、12a、12b スプライン軸部
13 押圧駒
14 コイルばね
15a、15b 連結部材
16 弾性部材
17 中間シャフト
18 ステアリングギヤユニット
19 トルク継手部
20 緩衝機構
21 雄スプライン歯
22 雌スプライン歯
23 凹凸部
24 スリーブ
25 円筒部
26 塞ぎ部
27 段差面
28 突片
29 奥端面
Claims (3)
- 固定の部分に支持されて回転する事のないハウジングと、このハウジングに対し回転自在に設けられて、ステアリングホイールの操作により回転させられ、回転に伴って操舵輪に舵角を付与する回転軸と、上記ハウジングの内部でこの回転軸の一部に、この回転軸と同心に支持されて、この回転軸と共に回転するウォームホイールと、ウォーム軸の軸方向中間部にウォーム歯を設けて成り、このウォーム歯を上記ウォームホイールと噛合させた状態で、上記ウォーム軸の軸方向端部を軸受により上記ハウジングに対し回転自在に支持されたウォームと、このウォームを回転駆動する為、その出力軸を上記ウォーム軸と同心に配置した電動モータと、これら出力軸の先端部とウォーム軸の基端部との間に設けられて、この出力軸からこのウォーム軸へのトルクの伝達を自在としたトルク継手部とを備え、このトルク継手部は、上記出力軸の先端部と上記ウォーム軸の基端部とのうちの一方の端部に、当該端部の端面に開口する状態で設けられた、内周面に雌スプライン歯を形成したスプライン孔と、上記出力軸の先端部と上記ウォーム軸の基端部とのうちの他方の端部に設けられた、上記スプライン孔とトルク伝達可能にスプライン係合する雄スプライン歯を外周面に形成したスプライン軸部とから成るものである電動式パワーステアリング装置に於いて、このスプライン軸部の先端部で上記雄スプライン歯を形成した部分よりも軸方向に突出した部分に、弾性材製で、上記スプライン軸部の先端部外周面と上記雌スプライン歯の歯先との間で径方向に押圧される円筒部と、この円筒部の軸方向一端開口を塞ぐ塞ぎ部と、この塞ぎ部の軸方向両側面のうちでこの円筒部と軸方向反対側面に、この円筒部と反対側に突出した突片とを備えたスリーブを外嵌すると共に、このスリーブの円筒部を、上記雌スプライン歯の歯先により径方向内方に向け弾性的に押圧し、更にこの円筒部の端縁を上記スプライン軸部のうちで上記雄スプライン歯を形成した部分の軸方向先端面に突き当てると共に、上記突片の先端部を上記スプライン孔の奥端面に突き当てて、上記スプライン軸部のうちで上記雄スプライン歯を形成した部分の軸方向先端面と上記スプライン孔の奥端面との間で、上記スリーブを軸方向に弾性的に圧縮している事を特徴とする電動式パワーステアリング装置。
- スプライン軸部に外嵌し、スプライン孔に押し込む以前の状態でのスリーブの外径が、雄スプライン歯の歯先円の直径以下であると共に、雌スプライン歯の歯先円の直径よりも大きく、且つ、上記スリーブの内径が、この雌スプライン歯の歯先円の直径よりも小さい、請求項1に記載した電動式パワーステアリング装置。
- スプライン軸部の先端部でスリーブを外嵌する部分に、雄スプライン歯よりも小径で、この雄スプライン歯と等ピッチ且つ同位相である、雄スプライン状の凹凸部を形成している、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した電動式パワーステアリング装置。
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