JP5967681B1 - 油水分離用路面排水処理槽 - Google Patents

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Abstract

【課題】 を提供すること。【解決手段】 上流側水路からの取込口(7)を上流側壁面上方に備えた流入槽(2)と、下流側の流出水受入水路(5)への排出口(8)を下流側壁面上方に備えた処理槽(3)とからなる油水分離槽部(4)は、流入槽(2)と処理槽(3)とを、隣接する壁面に開口させた連接口(6)を介して連絡させ、さらに、処理槽(3)の内部を仕切堰(12)で区切ることで、取込口(7)からの流入水が排出口(8)から排出されるまでに油水分離槽部(4)内を蛇行した流路(14)を形成するものであって、油水分離槽部(4)の下流幅方向を長手方向とする流出水受入水路(5)を、油水分離槽部(4)の下流に隣接配置させ、流出水受入水路(5)の上方に、排出口(8)の開口位置に正対する整流耐力壁(10)を設けて排出口(8)から流出水受入水路(5)へと導水することを特徴とする油水分離用路面排水処理槽(1)である。【選択図】 図1

Description

本発明は、平時は自動車道路の路面上の油類(ガソリン、軽油等の車両燃料、およびエンジンオイル類)が雨水と入り混じり合って側溝に集水された油水を油と水に分離処理するものであって、局地的集中豪雨等の短時間異常降雨によって大量の排水が生じたような緊急時であっても、流入する雨水が周囲に流れだして道路周辺の環境を汚染しないように、効率よく下流へ排水するものとするための、路側などに設置する油水分離用の路面排水処理槽に関するものであって、さらに、とりわけ傾斜した狭小の法面での設置にも適した、小型の油水分離用路面排水処理槽に関する。
高速道路や国道その他の自動車道の走行路面には、土砂や粉塵や空気中の浮遊物質や水中に浮遊する粒子状物質であるSSや、自動車のタイヤや舗装アスファルトの摩耗屑や、ときに車の燃料やオイルなどの様々な汚濁物質が堆積している。これらの堆積物質が降雨時に雨水と入り交じって油水として路面上から排水路を経て河川や湖沼や沿岸海域などの公共用の水域やあるいは河川や湖沼の周辺の田畑へ流出し、流出下流域の周辺の水質汚濁などの環境汚濁を引き起こす原因の一つになっている。そこで、これらの油水から油等の汚濁物質を分離処理して、処理後の清浄な水分を下流へと排水することが要請されている。(本発明はこうした雨水と入り交じって生じた油水の分離処理を志向するものである。)
ところで、トラックの燃料タンクは満タン時には500リットルも積載しているので、大型車両の事故時には、エンジンオイルや車両燃料といった油類が大量に流出するとなる。その場で事故処理を尽くしても路面から完全に油分を除去することは容易ではないから、雨水に混じって油水となることが多い。そこで、環境への影響を考慮するうえで、排水処理での油水分離の意義は高い。さらに、事故の後に雨水に入り交じって油水として流入する以外にも、その場での事故処理すら間に合わずに周囲に流出することも生じうる。そこで、近年の高速道路では、通常の雨水と入り交じって生じる油水の分離排水処理に留まらず、側溝の下流に予め流出油そのものへの貯留機能を高めた3連枡の大型の路面排水処理槽を設置していることもある。これらの処理槽によると、緊急時に車両燃料が流出しても、一旦処理するまで流出した油自体を貯留しておくことができるとされている。
しかしながら、一般的な雨水の流入による油水を分離するのみならず、事故時の油類の大量流出自体にも直接備えるとなれば、その分だけ路面排水処理槽は大きな構造物とならざるを得ず、敷設工事の作業性やメンテナンスの便宜性からすると、その設置場所としてはできるだけフラットな地形に設置することが基本となる。そこで、これらの大型の路面排水処理槽では、道路脇か路面下への設置が要請されている。しかしながら、それでは敷設できる理想的な場所が限られてしまうのであって、十分な数を適切な個所に設置するには、大きな掘削・復旧工事を伴う場面が多くなる。すると、ときに周辺自治体との工事のための事前協議・調整なども必要となるなどしてくることから、非常に大がかりなものとなってしまっていた。もちろん、こうした突発事故に対する対応力の高い流出油への対応力の高い路面排水処理槽も重要であるが、そもそも突発事故の生じやすい場所とそうでない場所があることは知られており、事故の発生可能性の極めて低い場所にまでこのような大がかりな機構を設置することは、コストや設置場所の制約のなかで現実的な対応とはいえない。
そして、突発的な事故とは異なり、雨水に油類や汚濁物質が入り交じった油水は、すべての路面上に常態的に発生するものであって、いわば全域にわたって油水への対応が要請されている。すると、設置場所としても、傾斜面や狭小地に対応できることが望まれている。そこで、出願人は、これまでにも、メンテナンス性とコストパフォーマンスに優れた、高速道に隣接の法面の傾斜途中の狭小地にも設置可能な、小型の縦型油水分離の路面排水処理槽を提案している(例えば、特許文献1参照。)。たしかに、この提案は、狭小地での設置に適した小型な処理槽であるが、もっとも、小型なゆえに、当時想定されていた雨水の流入量には対応できても、近年の急激なゲリラ豪雨のような局所的集中豪雨の際に、流入する大量の排水を溢水させずに処理するには弱点があった。さらに、配管の詰まりなどからメンテナンス頻度を高める必要があるなどすることから、緊急時には法面の斜面に溢水してしまうことになりかねず、現状では必ずしも短時間異常降雨に対応するには万全というまでには達していない。
一方で、出願人は、高速道路等では、路面脇の側溝より集められた雨水は、適宜間隔を開けて設置された側溝途中の集水枡に一旦集積された後、角度を変えて道路の法面の斜面を下る縦向きの排水路へと排出されることが多い。そこで、出願人は、この法面の途中に設置される路面排水処理槽として、上流側の長手方向を3室とした上段ブロックと下流側の排水用の下段ブロックからなる路面排水処理槽を提案している(例えば、特許文献2参照。)
この特許文献2の路面排水処理槽は、上段側のブロックの3室を中央の流入貯留槽と、左右各室をさらに仕切り壁によって二分して、整理貯留槽と流出貯留槽を室内に設けているもので、通常は中央から左右の室を経て、すなわち、流入貯留槽、整流貯留槽、流出貯留槽へと順次流れ、排出用の開口孔から排出されて下段ブロックの排水側溝へと導水された後、法面の斜面を下る縦向きの排水路に接続されるものである。そして、上流側のブロックの中央上端に溢流口が設けられており、急激な雨水の流入で各貯留槽内の分離された油分が押し出されることがないように、流入貯水槽から直接下流側の排水溝へと溢水させるようにしており、溢流口の位置は、排出用の開口孔よりも高い位置に位置している。また、下流の排水口が各3室の下流に横長に配置されているので、3室からの溢水があっても、法面を汚染するのではなく、下流の排水溝で受け止めて、縦方向の排出路へ戻して排水しうるものとしている。
もっとも、特許文献2に記載の路面排水処理装置では、3室のブロックを上下2段のブロックを積層させるようにしているものの、いまだに大きなブロックであり、それぞれの重量は非常に重いものである。そして、重量が重くなると、プレキャストコンクリートの工場から現場までの輸送コストが大きくなり、設置に際してもその重量に耐える重機が必要となるなどしてくる。たとえば、1トンのブロックと、2トンのブロックではその作業に用いる重機自体の輸送トラックも大型化するなど、コストも全く異なってくるし、その作業に必要な足場の強度も異なってくるなど、単なる重量差では片づけられない違いがある。
とりわけ、斜面となる法面での設置には据えつけにも工夫が必要である。積み込み、積み下ろしの際には、その重量に耐えるだけの重機が必要であるにもかかわらず、足場も悪くなるなどするので、安全に配慮しつつ、取り扱える人材も含めて準備しなければならないからである。
さらに、溢水対策として、下流の排水溝に流し込んだ水を、法面に溢れさせることなく、縦に斜面を下る排水路にすべての処理水を戻しきらなければならないところ、急激な雨水の流入時の流入では、流入槽の下流側上部や処理槽の排出口から勢いよく流水が前方に飛び出てしまうので、下流の排水路を飛び越えて法面に溢れてしまうことが生じうる。そこで、急激な流量の排水が飛び出すことを防止する必要があり、縦向きの水路に速やかに戻して排水していくには、急激な流入雨水をスムーズに流れを阻害することなく排出するための工夫が必要となっている。
特開2001−207434号公報 特開2013−36181号公報
さて、コンクリート製品の製造には、現場打ちと、プレキャスト製品とがあるが、路面排水処理槽を道路の法面の傾斜に設置しようとするとき、現場打ちは作業性が悪く、型枠設置までに手順がかかり、養生まで含めると、工期がとても長くかかることになるので、現場打ちは実施しにくいところがある。加えて、路面排水処理槽では、内部を複数の室に仕切るための仕切り壁を形成したり、その壁の途中にスリットを設けることも多く、また、取込口や排出口、溢水口などを設けるなどの切れ込みや開口があるので、構造的に複雑な型枠が必要となってくる。そして、配筋したうえで、コンクリートを空隙なく打設しなければならない。してみると、現場打ちで一般的な業者が普通に製造しうる単純な製品とはいえず、図面どおりに製造するだけでも、大きな労力と製造ノウハウが求められる要求の高い工事となる。とりわけ槽であることから、当然ながら漏れるものであってはならず、油水分離用路面排水処理槽は、現場打ちにはなじみにくい点が多い。
そこで、再現性あるプレキャストコンクリートを用いて予め製造したものを現場に持ち込むことには、工期に加えて品質面にも寄与するなど、便宜性のみならず性能面での安定性も高いものを設置することができるといえる。もっとも、たとえプレキャストコンクリートで製造する場合であっても、すべての槽を一体に成型してしまうことは型枠との関係でも容易ではなく、さらに、重量物を狭小地に持ち込むのは重機も含めて、運搬・設置が困難となりやすい。たとえば、仮に工夫して一体に製造できたところで、重量が重くなりすぎるので、搬送も据え付け工事も大がかりなものとなってしまうのであって、単にプレキャストコンクリートにすればただちに解決するようなことにはならないのである。他方で、細かく分断して製造したブロックを組み合わせるとなれば、接合面からの漏水が生じやすいものとなるので、製造しやすく施工作業性に優れ、かつ漏水しにくい、狭小個所での設置に適した分割ブロックがバランスよく配分されることも要請されている。
また、近年各地で頻発する局所的な短時間異常降雨による雨量の集中に対応するには、路面排水処理槽のカバーする路面の時間あたりの降雨量から想定される瞬間的な流入量でもって、従前に比べて約30%程度上増しする必要が生じている。たとえば、豪雨時に流入する流量の想定は、当初は最大56リットル/秒程度だったものが、近時は、72リットル/秒程度にまでアップしていることとなる。このような急激な流入時には、油水分離などの比重分離をすることは事実上できないので、まずは緊急的な対処として、周囲に溢れることなく下流の溝に全量を排水できることが最優先事項となる。
しかし、30%も排水処理量の余力をあげようとするには、特許文献1に記載の路面排水処理槽から外部への排出管の構成では容易とはいえない。なぜなら、特許文献1に開示の排出管は、その形状がサイホン作用を備えた冂の字型に屈曲した排出管であって、配管の径が長く、屈曲による損失も大きいことから、流速をあげることが物理的に容易ではないからである。たとえば、直径20cm、管長約1.8mの塩化ビニル製の冂の字型に屈曲した配管を2本並列配置するといった仕様が図示されている態様の具体的な中身であるところ、排出管の入り口側開口が想定液面から55cm下がった位置にあるのに対して、出口側開口は想定液面高さより75cm下がった位置にある。こうしてサイホン作用を発動しうるものであるが、サイホン作用が発動するほどの流量に達するまでに、急激な降雨では雨水がどんどんと槽内に流入してくる状況には、必ずしも十分とはいえないところがある。加えて、排水管の流路が長く屈曲している配管であることから、配管表面の摩擦抵抗による損失が大きくなり易く、構造的に排水の流速を上げにくいものとなっており、30%もの排出量を得るために管内の速度を30%上昇させることの難しい構造であった。
そこで、従前の路面排水処理槽に用いていた排出管では、想定される処理量は上限に達しやすく、余力が少ないので、雨水の流入が激しいと排出しきれずに槽内の水位が上昇しやすく、限界を越えたとたんに溢れてしまうこととなっていた。また、長い配管流路内にゴミが流入してしまうと詰まりが生じやすく、管内が一部でも閉塞すれば、それだけ溢水しやすくなってしまうなど、ゴミ詰まりに弱いものであった。また、コンクリートの壁面に屈曲した排出管を接続するには、配管を通しこんだうえで、エルボー部などの配管を組み合わせて継ぐ作業が必要であり、作業工程が多く時間がかかるので、設置コストの高いものでもあった。また、第1槽と第2槽の間も、排水ブローで覆ったりするところ、この入り口も、落ち葉等のゴミが流入して堆積することがあり、季節によって特に閉塞しやすくなり、メンテナンスが頻繁に必要となるなどしていた。
また、油水分離は、複数の槽の間を油水が移動するなかで比重分離されることを基本とするが、瞬間的な急激な流入時は、そのようなゆったりとした流れとは異なり、たとえば毎秒70リットル以上もの濁流が一気に槽内を流れ抜けるような状況となる。こうした場合に最優先されるのは、周囲に溢れさせずに流入した雨水を排水しきることである。すると、平常時には油水分離ができるものでありながら、緊急時には排水の流量増に対応できる余力と強度を持ち、ゴミ詰まり等の生じにくい流路構造であるといった、溢水しにくいスムーズな流れを形成できる構造であることも求められている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、平常時には、油水分離をすることができ、急激な雨水の大量流入に際しては、小型の路面排水処理槽から周辺に溢水させてしまうことなく、すべての雨水を下流の排水路に排出できる構造を提供することである。そして、特に、狭小な傾斜地においても安全に簡便に設置可能な小型な処理槽でありながら、十分な油水分離の機能を備えており、また、急激な雨水の流入に際して、斜面に雨水をあふれさせることなく、下流の排水路(縦側溝)へと流入する雨水を戻すことができる、局所的集中豪雨等への極めて適応性の高い、溢水防止の余力を十分に備えた小型の油水分離路面排水処理槽を提供することである。
上記の課題を解決するための本発明の第1の手段では、上流側水路からの取込口(7)を上流側壁面上方に備えた流入槽(2)と、下流側の流出水受入水路(5)への排出口(8)を下流側壁面上方に備えた処理槽(3)とからなる油水分離槽部(4)は、流入槽(2)と処理槽(3)とを、隣接する壁面に開口させた連接口(6)を介して連絡させ、さらに、処理槽(3)の内部を仕切堰(12)で区切ることで、取込口(7)からの流入水が排出口(8)から排出されるまでに油水分離槽部(4)内を蛇行した流路(14)を形成するものであって、油水分離槽部(4)の下流幅方向を長手方向とする流出水受入水路(5)を、油水分離槽部(4)の下流に隣接配置させ、流出水受入水路(5)の上方に、排出口(8)の開口位置に正対する整流耐力壁(10)を設けて排出口(8)から流出水受入水路(5)へと導水することを特徴とする油水分離用路面排水処理槽(1)である。
第2の手段は、処理槽(3)は流入槽(2)の真横に隣接しており、流入槽(2)と処理槽(3)との隣接する壁面に設けられた連接口(6)は下流寄りに設けられ、上流側下方に開口した開放部(24)を備えた仕切堰(12)によって処理槽(3)を左右に区切り、処理槽(3)の内部に第1処理部(22)と第2処理部(23)を形成し、その流路(14)は流入槽(2)の上流の取込口(7)から下流の連通口(6)を経て処理槽(3)の第1処理部(22)に入り、上流側の仕切堰(12)の開放部(24)を経て第2処理部(23)の下流側の排出口(8)へと蛇行していること、を特徴とする第1の手段に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)である。
第3の手段は、整流耐力壁(10)は、排出口(8)の開口下底の高さよりも高い位置まで備わっていることを特徴とする第1又は第2の手段に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)である。
第4の手段は、流出水受入水路(5)の水路両端部のうち排出口(8)から遠い方の下流側側壁端部を切欠き開口(16)し、下流側水路へと排水するための下流排水接続路(17)を設け、さらに、下流排水接続路(17)の上部を流出防止カバー(21)で覆ったことを特徴とする第1から第3のいずれかの手段に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)である。
第5の手段は、流出防止カバー(21)の上面上端部が流出水受入水路(5)の側壁上平面と同じ高さであることを特徴とする第1から第4のいずれかの手段に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)である。
第6の手段は、整流耐力壁(10)は、その左右に扶壁(11)を備えたコンクリートブロックであって、流出水受入水路(5)の上方に載置されていることを特徴とする第1から第5のいずれかの手段に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)である。
第7の手段は、整流耐力壁(10)は、その左右に扶壁(11)を備えるように曲げ加工された金属製板材であって、処理槽(3)の排出口(8)の周囲の側壁に左右の各扶壁(11)が固定されていることを特徴とする第1から第5のいずれかの手段に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)である。
第8の手段は、流入槽(2)及び処理槽(3)の流路(14)途上に、流路(14)を区切る間仕切板(13)が複数配されていることを特徴とする第1から第7のいずれかの手段に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)である。
第9の手段は、流入槽(2)の内底の高さと処理槽(3)の内底の高さが異なり、一方の内底高さが他方より低いことを特徴とする第1から第8のいずれかの手段に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)である。
第10の手段は、流入槽(2)と処理槽(3)との隣接する壁面の上端に、流路(14)を短絡する溢水口(15)を設けていることを特徴とする第1から第9のいずれかの手段に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)である。
第11の手段は、流入槽(2)、処理槽(3)、流出水受入水路(5)がプレキャスト製のコンクリートブロックを組み合わせて配置されるものであることを特徴とする第1から第10のいずれかの手段に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)である。
本発明は傾斜面への設置と小型化に適した油水分離用路面排水処理槽であって、まず、油水分離槽部(4)の下流側に流出水受入水路(5)として、たとえばU字状の側溝水路などを横付け配置して、急激な流量増で溢水しそうになった場合でも、油水分離槽部からの流出水をすべてU字状側溝水路が受け止めて、下流水路へと排水するようになっている。とりわけ、上流側水路からの取込口(7)の高さよりも、排出口(8)の流出水を下方で受け止める流出水受入水路(5)の位置が低くなっている。(さらにはその先の下流排水接続路(17)はより下方の下流水路へと接続するものである。)そこで、本発明は、傾斜面への設置にも適した構造となっている。
そして、平常時の油水分離は、流入した油水が油水分離槽の経路を緩やかに流れるなかで油分(25)、水分(26)、泥や落葉やゴミといった沈殿物(27)とに比重分離されている。油分(25)や沈殿物(27)は定期的にメンテナンスで槽内から除去するものとし、比重分離した後の水分を排出口(8)から排出する。比重分離するには、流路の通過時間を確保することが望ましいので、本発明のように油水分離槽部(4)のなかで流路(14)を蛇行させると、通過距離を長くすることができ、比重分離に必要な処理時間を十分に確保しうるものとなる。そこで、2槽をコンパクトに設置することができる小型な油水分離槽部とすることができる。たとえば、第2の手段のように、流入槽(2)に処理槽(3)を横付けして、処理槽(3)の内部を仕切堰(12)で仕切ったものでは、流路(14)は斜面上流側→下流側→上流側→下流側と蛇行するように流れることとなるので、流路が油水分離槽部の長さよりも長く形成されることとなる。そして、第2の手段のように流入槽(2)の隣に処理槽(3)を横付けすると、傾斜面の斜面を長く確保する必要がないので、短い斜面でも適用できるので、コンパクトに設置することができる。この仕切堰(12)は、たとえばコンクリート製板材などの重量物で構成することにすると、流れに十分抗することのできる安定したものとなりやすい。また、仕切堰(12)の処理槽(3)への固定は、断面L字状のアンカー金具を縦に2本、仕切堰(12)の板厚に離間させて、ボルトで処理槽(3)の内壁に固定し、その間に仕切堰(12)を差し入れて処理槽(13)に垂直な仕切堰(12)を設置するようにする。
また、第8の手段にあるように、さらに流路(14)を横切るように間仕切板(13)を適宜上方に配することで、たとえば、比重分離した上方に浮く油分(25)を留めおき、水分(26)を効率よく下流へと誘導することが可能となる。間仕切板(13)はステンレス等の金属鋼板あるいはプラスチック樹脂板である。また、第9の手段のように、流入槽(2)の内底と処理槽(3)の内底の高さを一方を低くすることで沈殿物を貯留し易くしたり、比重分離する区分けの水位深さに変化をもたせることもで流路の断面積を変化させ、適切な流速を確保することができる。たとえば、処理槽の深さを10cm深くすることで、処理槽の上部間仕切板(13)の深さをその分だけ下に下げて深くすると、移動する水分の水位が深くなることから、油水の比重分離がより促進されることとなる。なお、仕切堰(12)および間仕切板(13)は、槽内の仕切りであるから融通性が高く、各槽の側壁には、断面L字状のアンカーを介してボルト止めするなどできるので、適宜の位置に配置して固定することができる。複雑な配置をコンクリートブロックで最初からすべて形成しなければならない現場打ちでの複雑さが簡略化でき、組み立てによる設置が容易となっている。
他方、短時間異常降雨により大量に雨水が流入してきたときには、油水分離槽部(4)の内部を濁流のような勢いで通過し、排出口(8)から前方に鉄砲水のように噴出されることとなる。そこで、こうした場合は緊急的に、まずは周囲の法面に溢水させることなく下流側の水路まで排水しきることが重要となるところ、油水分離槽部(4)に流出水受入水路(5)を下流側に横付しているので、瞬間的な流出水を一旦受け入れるバッファーとして機能しつつ下流側水路へと下流排水接続路(17)を介して排水することができる。
そして、排水口(8)の真正面には整流耐力壁(10)を設けている。これは、短時間異常降雨時に排水口(8)から排水が勢いよく飛び出し、流出水受入水路(5)を飛び越えて周囲に溢れてしまうことがないように、正面に対する整流耐力壁(10)で飛び出す排水を受け止めて、直下の流出水受入水路(5)へと整流して落とし込むこととなる。整流耐力壁(10)は、流出水受入水路の側溝の一方の壁を排出口付近まで上方に延伸させることでもよいが、重量増となり、ブロックとしての汎用性がなく、コストが上昇する。この点、第6の手段では、たとえば、左右の各扶壁(11,11)と整流耐力壁(10)を断面コ状、あるいは断面U字状のプレキャスト製コンクリートブロックのような重量物によって一体に形成し、流出水受入水路(5)の上平面に載置したものとすることができる。いわば大型の側溝用ブロックを短くしたものを縦置するようにして載置するものである。すると、排水口(8)からの鉄砲水のような勢いよく飛び出す排水を重量あるコンクリートブロックが受け止めて、溢れさせることなく流出水受入水路(5)に落下させることができる。また、第7の手段では、ステンレス鋼板などの金属製の板材を断面ハット状にに折り曲げて、左右の扶壁(11,11)と整流耐力壁(10)とフランジ部とを一体に設け、左右の扶壁をフランジ部を介して排出口(8)の周囲の側壁にボルトで固定するなどして、流出水を受け止めるようにしたものである。また、第10の手段では、流入槽(2)と処理槽(3)の隣接壁の上端に溢水口(15)を設けることで、急激な流入があったときに、緊急的に排出口(8)まで蛇行せずに短絡した経路を提供可能とすることで、油水分離槽部(4)からの外部へ溢れださないように回避するものとしている。流路の途上に間仕切板(13)で上方を区切るようにしておくと、油分を上方に貯留した状態をある程度保持したままに、溢水口(15)から流入水がショートカットで流れていくことができる。
なお、流入槽(2)、処理槽(3)は、それぞれ、プレキャスト製のコンクリートブロックである。たとえば、各ブロックを1トン程度までの大きさに適宜分割しておくことで、運搬や設置時の重量増による負担を避けることができ、傾斜面でも安全に作業ができる。たとえば、流入槽(2)、処理槽(3)は、それぞれ下段ブロックと上段ブロックの2段構成にすることでブロック重量を重くなりすぎないようにコントロールできるので、傾斜面等への設置に適した小型化が実現できる。上下のブロック間は、切欠き構造として、継ぎ目の隙間ができにくくするほか、組み合わせを容易とし、また、シール材として、水分で膨張する水膨張ウレタンを用いることで水密性を確保する。
本発明によると、平常時は、油水分離槽部に比重分離に十分な流路を付与することができ、傾斜面に適した油水分離用路面排水処理槽として設置することができるうえに、短時間異常降雨での急激な雨水の流入時にも、流出水を下流側に受け止める流出水受入水路を横付けさせることで、周囲の法面に溢水しにくい構造となっており、さらに、流量が非常に大きく排出口から前方に勢いよく飛び出すような水量であっても、その流量と圧力に負けない整流耐力壁を排水口の正面に配することで、下方の流出水受入水路へと適切に導水でき、排出口からの排出水が排出水受入水路を飛び越えて溢水してしまうことを避けることができ、下流側水路へと雨水を排水することができる。よって、平時は比重分離ができ、緊急時にも集中豪雨への適応性が高く、溢水防止への余力を十分に備えたものとなることで、小型の油水分離槽部でありながらも、十分な安全性をもった路面排水処理槽を提供することができる。
また、第2の手段のように、流入槽に処理槽を横付けして、処理槽の内部を仕切堰で仕切ったものでは、流路が斜面上流側→下流側→上流側→下流側と蛇行するように流れることとなるので、流路を油水分離槽部の長さよりも長く形成させることができる。また、処理槽を流入槽に横付けすることから、斜面の長さが短い場合でも設置でき、コンパクトなものとすることができる。
第3の手段によると、整流耐力壁が排出口の高さまで真正面に配されているので、飛び出した排出水が流出水受入水路を飛び越すことがない。さらに、第6の手段によると、整流耐力壁は、左右の扶壁と一体で、排出口からの排水を周囲に漏れないように受け止めて下方の流出水受入水路へと導水することができ、とりわけ、コンクリートブロックの重量物であることから勢いよく飛び出す排出口からの排水の圧力に耐えることができる。また、第7の手段によっても、金属板による一体構造のものであるから、同様に十分な耐力をもって整流することができ、いずれの手段も、簡易な設置が可能でありながら、排出口の真正面に配される整流耐力壁と扶壁で一体に囲むことで十分な強度でもって囲い込むことによって、溢れさせることなく、排水の方向を制御することができる。
また、第4の手段によると下流排水接続路が浅いと周囲に溢れてしまうので、上方をカバーで覆うことで、スムーズに溢れることなく流すことができ、第5の手段のように、カバーの上端の高さを流出水受入水路の側壁の上平面と同じ高さとすることで、濁流のような流れでも溢れずに安全に排水させることができる。下流排水接続路は下っていく斜面と平行に配されるので、コンクリート製ブロックの側壁部分を上流側を高くするようにしていくと、下端側にとても大きな荷重がかかることとなり、不安定になりやすいので、金属製のカバーで覆うことによって、より安定なものとすることができる。
第8の手段によると、流路の途中で上部を区切ったり、下部を区切ったりする間仕切板を設置することによって、下方に沈殿物を堆積させ、上方に油分を貯留することがより適切にできる。また、予めコンクリート型枠で製造するとなると、仕切を組み込むのは容易ではないが、後付けで設置しうるものとなるので、設置個所や作業性の融通性が極めて高く、実施が容易となっている。
第9の手段によると、内底高さが流入槽と処理槽とで異なることで、下方の沈殿物の堆積物を保持しやすくなったりできる。また、流入槽と排出槽の各流路の断面積を適切にすることが可能となるので、流路での流速を制御できることから、比重分離に適した処理時間を確保したり、速度を変えることで比重分離の油分が一部に集中して貯留されるといったことも避け易く、偏りなく貯留させることが容易となっている。また、処理槽の内底を深くすれば、その分だけ上部を区切る間仕切板の深さを深くできるので、後方移動できる水分の深さをより深い領域の清浄度の高めな水分のみ選択的により分けることができる。そこで、比重分離により浮上した油分を含む水分は次の区分には移動しにくくなることから、油水分離が効果的に促進されることとなる。
また、第10の手段のように、局所的集中豪雨に対して、流入槽の上流側上端を処理槽に向けて切り欠いた溢水口を設けることで、蛇行した流路を短絡することができるので、過剰に流入した雨水によって、流路途中の上方に溜まっていた油分が押し流されるようなことが軽減できる。あくまでこの溢水口は緊急のものであるが、ショートカットされて処理槽の第2処理部の排出口から素早く無理なく排出させることができる。そして、こうした急激な流入水をそのまま排出をしても、整流耐力壁によって排出口からの突出するような流れを制御できるので、下流の流出水受入水路が溢水することなく、雨水を受け入れ、下流に排水することができるものとなっている。
第11の手段ののように、路面排水処理槽を10cm程度の厚みのプレキャストコンクリート製の複数のブロックに分割することで、各パーツを軽量化することができ、作業性と可搬性に優れたものとなるので、搬送と据え付け作業が容易となる。すると、法面などの斜面といった重機の持ち込みに制限のある場所においても、作業の融通性が高まる。加えて、内部にスリットがあるような複雑な仕切り壁を備えたコンクリートブロックであるため、型枠での製造も通常は困難であるが、いわばスリットの高さ位置で上下に分割するようにすると、切れ込む部分が上端や下端側にくるので、中間にスリットを設けるような複雑な型枠作業が必要なく、製造が容易となる。また、流入槽と処理槽は上下に分割して軽量化することができる一方で、上下に積層することで自重も利用できることから、水密性のシール材で封止するだけで水密性が保持できるものとなり、水漏れを回避できる。
本発明の第1の実施例の路面排水処理槽の斜視図である。 本発明の第1の実施例の路面排水処理槽の上平面図である。 本発明の流出防止カバーの一例を示した図である。 本発明の第1の実施例の路面排水処理槽を流入槽の位置で切断した断面模式図である。 本発明の第1の実施例の路面排水処理槽を処理槽の第1処理部の位置で切断した断面模式図である。 本発明の第1の実施例の路面排水処理槽を処理槽の第2処理部の位置で切断した断面模式図である。 本発明の第2の実施例の路面排水処理槽の斜視図である。
本発明を実施するための形態を適宜図面を用いて説明する。まず、道路脇に路面と平行に配された側溝は、流れ込んでくる路面上の雨水を、30mから50m程度の距離毎に設けられた集水枡へと排水し、集水枡からは、道路を横断する向きに斜面を縦に下る縦水路に排水し、さらに下水道へと排水していくこととなる。図1に示すのは、道路脇を走る側溝から集水枡を経ずに直接縦の水路に排水するタイプの道路を描いているとおり、側溝に雨水をまとめて集水するものであれば、集水枡がなくても適用可能であるのはもちろんである。さて、本発明は、この傾斜面を縦に下る縦水路の途中に設置する油水分離用路面排水処理槽(1)であり、道路脇の傾斜面(法面(20))の一部を削り平坦にして10cm厚の基礎を設け、その上にプレキャストコンクリート製ブロックをモルタルを2cmほど敷いて載置して組み上げ、周囲を埋め戻して固定設置するものであって、斜面を下方に向かう縦排水路の経路上に本発明の路面排水処理槽内に雨水取り込み、流入した雨水から油分や泥等を比重分離を利用して除去した後に、水分のみを下流の縦排水路に戻すものである。
本発明は法面(20)などの傾斜面の途中の設置に適するものであるが、プレキャストコンクリートブロックは重量があるので、いきなり組み置いて載置くことでは、油水分離槽部(4)をはじめとする路面排水処理槽(1)が法面(20)を滑落することになりかねない。そこで、まず、斜面を削ってその土台となる基礎平面を砂利の上に配筋したモルタル基礎で形成する。プレキャストコンクリートでは、現場打ちとは異なり、工場で製造したものを現場まで搬送して、組み合わせながら据え置き設置していくので、各パーツは予めコンクリートブロックとして得ておくこととなる。その際、強度をもたせるために、一般的なブロック同様に適宜鋼製の線材を内部に配筋してから、周囲を金型で囲い、コンクリートを流し込んで、養生して強固なコンクリートブロックに成型して得る。これにより、現場打ちとは異なり、安定的かつ品質のよいブロックが繰り返し得られるものとなっている。内部に水が入り水密を求められる製品であるから、水圧に耐える強度が必要なこともさることながら、根本的に漏水があってはならないので、金型を用いた精度のよい成型品が求められるので、現場打ちよりもプレキャストコンクリートによって適する結果を工夫次第で十分に得られるものとなる。
さて、基礎平面上の近くまでは路上をトラックで搬送するが、本発明では、各コンクリートブロックのパーツが積層されて組み合わさることから、比較的軽く小さくすることができ、各ブロックを1トン以下の重量とすることができるので、小型のトラックを用いることができ、輸送コストが低減できる。他方、これを一体で成型してしまう従来のやりかたであれば、4トン近くなることから、大型トラックで搬送しなければ輸送ができなくなる。また、輸送トラックからの積み下ろしや、現場での設置には、吊り下げ重機が必要となるところ、パーツ毎に搬送と吊り下げができるので、重機自体も小型化できたり、人力に頼ることもできるので、据え付け作業の融通性が高くなり、傾斜面の現場においても短時間で作業を進めることができる。高速道路の補修工事のような、長時間工事に車道を占有できない場合においても、短時間で安全に据え付け設置ができる本発明は、とても利用しやすいものとなっている。
そして、組み上げられた各コンクリートブロックは、さらに固定器具で固定してから、法面(20)の傾斜にあわせて周囲の土を埋め戻して転圧固定することとする。固定器具は、5mm厚の5cm×15cm程度のフランジを連結具として用いて、アンカーボルトとナットでこれらのフランジを締結することとする。そこで、コンクリートブロックの積層される外周の端部には、それぞれ、アンカーボルトを埋め込む孔を予め用意しておくものとするとよい。埋め戻されることで土圧がかかることとなるので、法面から崩落することなく、安定して使用しつづけることができる。
さらに、使用時には、処理槽ブロックの上平面には、上蓋としてグレーチングを設置することで、人や動物の転落や進入を防止すると同時に、落ち葉やゴミなどの上面からの進入を低減させることで、メンテナンスの間隔を良好に保つことができる。また、点検用の梯子として、各槽の上流側壁面に水平のステップ(26)を上下方向に数段設置しておくと、定期的に油分をすくい取り、底のゴミをさらうメンテナンスをする際に安全に作業が実施しうる。なお、こうしたメンテンナンスを継続していくことで、数十年単位で使用しうるものとなる。
そして、図1に示す第1の実施の形態では、上下2段構成の流入槽(2)のブロックの右隣に上下2段構成の処理槽(3)のブロックを下流側側壁を揃えるように横付けして、油水分離槽部(4)とし、これらの下流側、すなわち流入槽(2)と処理槽(3)の下流に、水平方向を長手方向として流出水受入水路(5)を横付けしている。流入槽(2)の上流側の上端に取込口(7)を設けて上流側の縦水路(18)からの油水の雨水を流入槽に導水し、処理槽を経て処理槽下流の排出口(8)から、流出水受入水路(5)へと排水するが、排出口(8)の真正面に、排出口(8)と離間した整流耐力壁(10)を設けている。この整流耐力壁(10)は左右に扶壁(11,11)を備えた大型のコの字状あるいはU字状の開渠型の側溝用ブロックを縦に配置したような形状のコンクリート製ブロックであり、排出口(8)の高さまで流出水受入水路(5)の上に載置されている。整流耐力壁(10)は横幅が70cm、扶壁(11)は幅が60cmあり、高さが80cmあるので、200kg以上の重さがあることから、水流に負けない安定性を備えている。さらに、流出水受入水路(5)は、排出口(8)から遠い方の端部の下流側側壁を縦長に開口した切欠きとし、この切欠き開口(16)に、斜面を下る下流側水路(19)に接続するための下流排水接続路(17)の上端を接続し、さらに、切欠いた開口の上端から下流排水接続路(17)の側壁までの間を、ステンレス鋼板製の流出防止カバー(21)で覆い、勢いのある排水でも溢水しないようにしている。
この路面排水処理槽の具体的なサイズについて、法面の傾斜が1:1.8、すなわち傾斜角29度、56%の勾配の斜面としたときに、この傾斜面に敷設された横幅35cmの上流水路及び下流水路の途中に、本発明が適用される場合を例にとって以下に説明する。
本発明品は、小型で傾斜面の適用に適したものであるから、そのサイズは一般的な路面排水処理槽からすると比較的小型サイズであり、油水分離槽部(4)の外形の横幅が約200cm(流入槽の横幅が80cm、処理槽の横幅は120cm)、高さ135cm(ただし流入槽は125cm)、奥行き120cmである。流入槽(2)の内面サイズは、幅60cm、奥行100cm、内底からの平常時水面高さが75cmであり、処理槽(3)の内面サイズは、幅100cm、奥行き120cm、内底からの平常時水面高さが85cmである。そして、流入槽および処理槽は、いずれも下段ブロックの高さを55cmとする、上下段の2段構造としている。下段ブロックは、側壁外周部上端が高くなるように側壁上端内周部を低く切り欠いており、上段ブロックは逆に側壁下端の内周が外周よりも低くなっており、上下に嵌め合う切欠きによる継ぎ構造となっている。上下段の間には、水密構造となるように、水膨張性ウレタンが巡らされており、コクリートブロックの自重で封じられて漏水しない構造となっている。なお、流入槽上段ブロックは約565kg、流入槽下段ブロックが約655kg、処理槽上段ブロックが875kg、処理槽下段ブロックが970kgである。なお、シール材には、幅1.5cmほどの数ミリ厚のエチレン−プロピレゴム(EPDM)、あるいは水膨張性ウレタンゴムなどを用いることができる。
また、図1、図2に示すように、流入槽(2)の隣に処理槽(3)を横付けしているので、斜面を長く削って設置していた上下に二つの槽を階段状に並べていた従来の場合と比べて、必要とする斜面距離を短くできるので、法面高さが低い斜面にも適用しうるものとなることから、設置高さがコンパクトなものとなるので、適用場面を選ばず法面における設置の汎用度が高まることとなり、より狭小地での適用がやりやすいものとなっている。
そして、流入槽(2)の上段ブロックの上流側側壁に開口した取込口(7)は、幅35cm、切込み深さ54cmであり、上段ブロックの上端から40cm下に平常時の標準水位がある。流入槽(2)の右側壁には、下流側に幅46cm、切れ込み深さ50〜55cmの開口が連接口(6)として開口している。流入槽(2)の上流部と下流部とは、左右側壁間に渡された間仕切板(13)で水面上方を区切られている。この間仕切り板は、約30cm分の深さまで仕切るものである。この間仕切板は、ステンレス鋼板でも、プラスチック樹脂でもよい。たとえば、耐候性のよい3mm厚程度のプラスチック樹脂としてFRPを適宜用いることができ、間仕切板は、側壁にボルト固定したL字型のアングルで挟持させて、固定保持するなどする。
次いで処理槽(3)の内部は、8cm厚のコンクリートブロック板からなる仕切堰(12)によって内部で左右に仕切られており、左の幅が30cm、右の幅が58cmである。仕切堰(12)は、上流側と下流側をそれぞれ、縦方向に配したL字状のアングルで挟み込んでボルトで槽壁内面に固定されている。流入槽に近い左側を第1処理部(22)、右側を第2処理部(23)とし、仕切堰(12)は、上流側下方が50cm×50cmの大きさで切欠かれた開放部(24)となっており、第1処理部(22)から第2処理部(23)に水分が移動しうる構造となっている。この場合、平常時水位から水深35cmより深い部分が開放されることになる。水位が深いと、比重分離により油分の少ない水分となっているので、より油分の少ないきれいな水分が流路後方に送られることとなる。そして、左右の第1処理部と比べて第2処理部の幅が2倍なので、第2処理部の流速は第1処理部の半分の速さの流れとなり、よりゆっくり流れるので、それだけ比重分離がゆっくりと十分に進むことになる。
そして、この油水分離槽部(4)のなかの流れであるが、図2及び図5、図6、図7に示すように、流入口(7)から流入する雨水は、流入槽(2)の上流から下流に流れ、連接口(6)を経て、処理槽(3)の第1処理部(22)の下流側から上流側に流れ、開放部(24)から第2処理部(23)上流から下流を経て排出口(8)から排水される蛇行した流路(14)が形成されることとなる。流路が長い分だけ、コンパクトなサイズの槽でありながら、流路が長い分だけ十分な比重分離する通過時間を確保することができるので、効果的に比重分離による油水分離が実現しうることとなる。たとえば、毎秒5リットル流入した雨水は流入槽(2)を約95秒かけて通過して連通口(6)まで達する。その間に重量物は沈殿し、油分は雨水中を上方に移動する。次いで処理槽(3)の第1処理部(22)を55秒かけて開放部(24)に達し、折り返して第2処理部(23)を約130秒かけて排出口(8)に達することとなり、その間に、間仕切板で複数に仕切られた各上方領域に浮き上がった油分(27)は捕集され、処理後の水分のみが排出されることとなる。そして、流入槽を通過した後、比重分離によって上方に浮上した油分は、処理槽内の間仕切板(13)および仕切堰(12)で区切られた区画内にそれぞれ溜まっていくこととなる。そこで、主として処理槽側に溜まるこれらの油分については、ある程度の間隔毎に処理槽を中心に捕集された油分を汲み取り除去するようにメンテナンスすることとなる。さて、このようにして、流入する毎秒5リットルの雨水が油水分離槽部(4)から排出されるまでには、4分半を要することとなる。また、毎秒3リットル流入する場合には、流入槽(2)の通過に約160秒、第1処理部(22)の通過に95秒、第2処理部(23)の通過に210秒程度要するので、全体では油水分離槽部(4)を約8分かけて通過する間に比重分離で処理することとなる。毎秒1リットルの流入量の場合は、油水分離槽部(4)の通過に約23分を要する。
さらに、処理槽(3)の内部には、図6、図7に示すように、第1処理部の流路を横切る第2の間仕切板(13)を水面から深さ31cmまで設け、第2処理部の流路を横切る第3の間仕切板(13)を水面から深さ約60cmまで設けている。間仕切板はいずれもFRP製とするが、耐候性のよいプラスチック樹脂板以外にも、ステンレス鋼板などの金属板であってもよい。このように仕切の深さを流路後方に向かって徐々に深くしていくことで、より深い位置の水分を後方に送り込むこととなるので、比重分離の進行に連れて、より清浄な下方の水分を選択的に排水してていくこととなっている。そして、図2に示すように上から平面視して蛇行した流路(14)は、さらに、間仕切板(13)、仕切堰(12)および開放口(24)、連通口(6)などによって深さ方向に仕切られることでさらに立体的にも蛇行する動きが加わることとなる。
さて、流入槽(2)及び処理槽(3)の隣接側壁面の上端には、上流側には、溢水口となる切れ込み深さ20cmの切欠きが幅約30cmにわたって開口しており、平常時の水位より20cm水位が高くなると、溢水口から流入水が越流して処理槽(3)にバイパスして流れ込むようになっている。これはあくまで異常降雨等による緊急的な流入への対策であり、平常時は流入槽(2)を上流から下流に流れ、処理槽(3)のなかを仕切堰(12)を経て第1処理部(22)、第2処理部(23)と折り返すように蛇行する流路(14)となるところ、折り返さずに短絡させることができるので、滞留しにくく、速やかな排水が促される。
上記のサイズであれば、設計上の流入量として、0.081m3/s、貯油量0.5m3での使用に充分対応しうるものとなっている。この流入量を上回る量で流入槽内に雨水が急激に流入しつづけた場合には、排出限界を越えるので、限界水位となる溢水口の水面を上回った時点で溢水口から溢水して処理槽へ短絡して直接雨水が排水されることとなる。このように短絡させることで、浮上分離していた油分を流入槽や第1処理部に留めたままに、流入雨水のみを先に排出することができるようになる。以上の発明を適用したところ、降雨強度10mm/hで雨水が上部の排水路から本発明の上記サイズの実施品に流入してきた場合には、平常時は油類の捕捉率を90%以上に確保できた。
流出水受入水路(5)は、流入槽(2)と処理槽(3)の下流側に横付けされた水路であって、仮に流入槽(2)や処理槽(3)による処理が間に合わずに下流に溢水することがあっても、これを周囲の法面(20)に流出させることなく受け止めることができる。この水路は、断面U字状の大型水路であって、水路幅が60cm、深さ60cm、全長2mのコンクリート製ブロックである。なお、傾斜面に設置されることから、流出水受入水路(5)を油水分離槽部(4)よりも一段低い位置に設置することで、流出水受入水路(5)の深さをより大きく確保してもよく、そうすることで急激な雨水の流入に対してバッファーとしての貯留効果を高めることもできる。排出口(8)から遠い側の下流側側壁端部を上から切り欠いて上から内底面まで開60cmの高さを開口した切欠き開口(16)に、下流排水接続路(17)を2m程度接続して法面を下り、その先の下流側水路(19)へと排水するようになっている。処理槽(3)の第2処理部(23)の下流側壁上端に設けられた排出口(8)は、幅50cm、上端から40cmの平常時水位高さまで開口している。
排水接続路(17)は、流出水受入水路(5)の一端に接続されていることから、排水が向きを変えて斜面を下ることとなるので、切欠き開口(16)の近傍で排水が周囲の斜面に跳ねやすい。そこで、排水接続路(17)の上流部分については、その上方を流出防止カバー(21)で覆うこととすると、周囲への溢水を懸念しなくても済むようになる。流出防止カバー(21)としては、たとえばステンレス鋼板等の金属板を板金加工して曲げ加工して断面コの字状のカバーとして成型した物を、被せるようにして取り付けるものである。図3に示すように上端部をフランジ状に折り曲げて、カバーの上流側は切欠き開口の高さまでの高い天井で下流側は排水接続路(17)の側壁高さの天井となるような斜めの天井のカバーであり、フランジを流出水受入水路(5)の切欠き開口(16)の周囲に取り付け、排水接続路(17)の側壁の内側に流出防止カバー(21)の側壁を沿わせるようにして設置する。あるいは、流出カバー(21)のフランジを固定する取付位置としては、その他に、切欠き開口(16)のなかをカバーが通り抜けてフランジを折り返して流出水受入水路側壁内壁側にフランジを引っ掛けるようにしてもよい。フランジが内壁にひっかかるので、水圧等に負けずにカバーを固定しうるものとなる。また、カバーの材質としては、金属製板材以外に、FRP製やプラスチック樹脂をカバーに成型してもよい。
排水接続路(17)に流出防止カバー(17)を取り付けるほかにも、コンクリート製の排水接続路(17)の側壁を大きく上方に伸ばして深溝に形成することでも対処しうるものである。しかしながら、コンクリートブロックが大きく重くなるので、斜面を下る向きで設置する排水接続路(17)の場合には、自重が重いと、下流に下がりやすくなるので上端側に隙間が生じやすくなることから、安定的な敷設のためには斜面を滑りにくいよう基礎を工夫して設置することが要請されることとなる。また、切欠き開口(16)との接続にも工夫が必要となる。その点、流出防止カバー(21)であれば、軽量であり、上方をすっぽり覆うことができるので、便宜性が高い。
さて、本発明の第2の実施の形態を図5に示す。この実施例では、整流耐力壁(10)や扶壁(11,11)の大型のU字側溝ブロックを縦向きに配置していた箇所に、コンクリート製ブロックに変えてコの字型の金属板としているものである。まず、処理槽(3)の排出口(8)には、金属製の枠体の排出口カバー(9)を処理槽(3)の下流側側壁の排出口(8)の左右箇所に取り付けている。その排出口カバーの下流端の周囲に、ステンレス鋼板を断面ハット型に折り曲げて、フランジ部分をボルトで処理槽(3)の側壁に固定する。また、排出口カバー(9)を下流側に延伸してベロを突出させ、このベロの金属板と扶壁(11)とを重ね合わせてボルトやリベット等で係止して固定してもよい。そして、ステンレス鋼板の厚さを十分にもたせれば、折り曲げ加工されたステンレス鋼板は適度な強度を保って水流に負けずに整流機能を果たすことができる。金属板は加工性がよく所望の形状を得ることができ、また軽量であるから、取り付け時の作業性がよく設置作業を安全かつ簡便に進めることができ、ボルトで固定することで外れにくくなることから、流れに押し負けることなく、下方に流し込む整流効果を発揮できる。ところで、従来は、排出口(8)の部分に排水管を設けて排水させていたが、配管詰まりや、大量の流入に対する排水能力が劣る点で問題があり、また設置コストとしても、配管の費用だけで2〜3万円ほど価格アップとなっていた。今回の発明では、排出口に特段配管を設置しないことから、仕組みが単純であるばかりか、大量の流入水に対応できることとなった。
(確認試験)
さて、第1の実施の形態で説明した油水分離用路面排水処理槽(1)を対象に短期的異常降雨に対する排水能力の確認試験を実施した。試験は、毎秒72リットルの水を上流側水路(18)から流入口(7)へと45秒間流し込み、流入した水が油水分離槽部(4)内を巡って排出口(8)から排出された後、流出水受入水路(5)、下流排水接続路(17)を経て下流側水路(19)へと、周囲へ溢水をすることなく流しきることができるかどうかを実験をした。具体的には上流側水路(18)の手前に12m3の供給槽を設け、供給槽からポンプで汲み上げて整流供給槽へと流し、そこから上流側水路(18)に投入していく。流入量が想定した72リットル/秒であることは、供給槽の水位変化から割り出した投入量と投入時間とから算出して確認した。
実験の結果、上流から流入した水は、濁流となって流入口(7)流入槽(2)へと流れこみ、勢いで一部が飛沫となる様子はみられたが、溢水口(15)の水面高さ程度まで水位が上昇したものの、溢水口(15)が機能して短絡する水路も相俟って、流入槽(2)の水位はそれ以上に上昇することなく処理槽(3)に流れて排出された。そこで、油水分離槽部(4)の外周側壁の上端よりも流入時の水位上昇は低いままであり、周囲に溢水するようなことはなく、処理槽(3)の排出口(8)からほぼ全量が勢いよく排出された。排出口(8)から勢いよく前方に飛び出た水は、正面の整流耐力壁(10)と左右の扶壁(11,11)によって、周囲に溢水することなく、下方の流出水受入水路(5)に入り、流出水受入水路(5)も3分の2ほどの水位のままに左から右端に向かって流れ、右端から下流排水接続路(17)を下り、無事に排水された。下流排水接続路(17)の上方は流出防止カバー(21)によって覆われていたことから、下流への排水途中でも周囲に溢れることはなかった。想定処理能力と結果の間に齟齬はなく、極めて高い排水処理能力があることが確認され、短期的異常降雨等に対する適応能力の高さが実証された。
このように局所的集中豪雨にも対応しうるだけの高い排水処理能力を示したことからも、本発明品を従来道路に設置されている集水枡の間隔を維持したままの環境下に適用することができるので、新たに集水枡を増設するなどの大がかりな工事を回避でき、改良工事の負担を抑え、安価に改良工事や設置工事を進めることもできるものといえる。以上のとおり、平常時はコンパクトでも比重分離による油水分離が十分に可能でき、かつ、急激な局所的集中豪雨に対する対応力の高い油水分離用路面排水処理槽が提供できる。
1 油水分離用路面排水処理槽
2 流入槽
3 処理槽
4 油水分離槽部
5 流出水受入水路
6 連接口
7 取込口
8 排出口
9 排出口カバー
10 整流耐力壁
11 扶壁
12 仕切堰
13 間仕切板
14 流路
15 溢水口
16 切欠き開口
17 下流排水接続路
18 上流側水路
19 下流側水路
20 法面
21 流出防止カバー
22 第1処理部
23 第2処理部
24 開放部
25 沈殿物
26 水分
27 油分

Claims (10)

  1. 上流側水路からの取込口(7)を上流側壁面上方に備えた流入槽(2)と、下流側の流出水受入水路(5)への排出口(8)を下流側壁面上方に備えた処理槽(3)とからなる油水分離槽部(4)は、流入槽(2)と処理槽(3)とを、隣接する壁面に開口させた連接口(6)を介して連絡させ、さらに、処理槽(3)の内部を仕切堰(12)で区切ることで、取込口(7)からの流入水が排出口(8)から排出されるまでに油水分離槽部(4)内を蛇行した流路(14)を形成するものであって、油水分離槽部(4)の下流幅方向を長手方向とする流出水受入水路(5)を、油水分離槽部(4)の下流に隣接配置させ、流出水受入水路(5)の上方に、排出口(8)の開口位置に正対する整流耐力壁(10)を設けて排出口(8)から流出水受入水路(5)へと導水すること、さらに流入槽(2)と処理槽(3)との隣接する壁面の上端に流路(14)を短絡する溢水口(15)を設けていることを特徴とする油水分離用路面排水処理槽(1)。
  2. 処理槽(3)は流入槽(2)の真横に隣接しており、流入槽(2)と処理槽(3)との隣接する壁面に設けられた連接口(6)は下流寄りに設けられ、上流側下方に開口した開放部(24)を備えた仕切堰(12)によって処理槽(3)を左右に区切り、処理槽(3)の内部に第1処理部(22)と第2処理部(23)を形成し、その流路(14)は流入槽(2)の上流の取込口(7)から下流の連通口(6)を経て処理槽(3)の第1処理部(22)に入り、上流側の仕切堰(12)の開放部(24)を経て第2処理部(23)の下流側の排出口(8)へと蛇行していることを特徴とする請求項1記載の油水分離用路面排水処理槽(1)。
  3. 整流耐力壁(10)は、排出口(8)の開口下底の高さよりも高い位置まで備わっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)。
  4. 流出水受入水路(5)の水路両端部のうち排出口(8)から遠い方の下流側側壁端部を切欠き開口(16)し、下流側水路へと排水するための下流排水接続路(17)を設け、さらに、下流排水接続路(17)の上部を流出防止カバー(21)で覆ったことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)。
  5. 流出防止カバー(21)の上面上端部が流出水受入水路(5)の側壁上平面と同じ高さであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)。
  6. 整流耐力壁(10)は、その左右に扶壁(11)を備えたコンクリートブロックであって、流出水受入水路(5)の上方に載置されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)。
  7. 整流耐力壁(10)は、その左右に扶壁(11)を備えるように曲げ加工された金属製板材であって、処理槽(3)の排出口(8)の周囲の側壁に左右の各扶壁(11)が固定されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)。
  8. 流入槽(2)及び処理槽(3)の流路(14)途上に、流路(14)を区切る間仕切板(13)が複数配されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)。
  9. 流入槽(2)の内底の高さと処理槽(3)の内底の高さが異なり、一方の内底の高さが他方より低いことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)。
  10. 流入槽(2)、処理槽(3)、流出水受入水路(5)がプレキャスト製のコンクリートブロックを組み合わせて配置させるものであることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の油水分離用路面排水処理槽(1)。
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