JP2016156243A - 側溝排水装置 - Google Patents

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Hiroyuki Iki
宏行 伊木
慶介 大橋
Ohashi Keisuke
慶介 大橋
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Abstract

【課題】雨水等の排水と共に路面を移動する異物を排水と同時に排出でき、雨水、砂、異物等が混在する排水を高効率で行い、かつ、小型化したこと。【解決手段】道路側溝または橋梁の側溝の排水管路に接続され、排水吸込口Aよりも排水排出口Bの排水流に対する垂直断面の開口面積の内径を狭く形成した本体10と、本体10の排水吸込口Aの上面を被うグレーチング蓋13とを具備し、本体10は、排水排出口Bの直径Dに対して楕円の長径を2Dとし、短径を4D/3の楕円方程式の曲線に沿って排水吸込口を7D/3の直径とし、排水吸込口Aの上面を被うグレーチング蓋13を通過し、排水吸込口Aから排水排出口Bに連続的に排水を流すものである。【選択図】図9

Description

本発明は、道路の縁石に沿って形成された側溝に道路沿面を流れる雨水等を集めて側溝排水を行う側溝排水装置に関するものである。
基本的には、図12に示すように、雨水等は道路の両側に縁石部201を設けた排水ブロック203が配列され、グレ−チング等のフィルタ202、側溝排水装置、排水部206を通して、地中205に埋設した排水管路204に排水されている。
また、道路の縁石部201に沿って形成された排水管路204に道路沿面を流れる雨水等を集めて排水を行う側溝排水装置の例として、特許文献1に掲載の初期雨水と、その初期雨水以外の雨水とに大別して流入する2連式浸透雨水枡による浸透目詰りの防止と集水機能を発揮させる技術が開示されている。
即ち、泥だめ槽と、浸透連結管及び下水本管流出口を設けた浸透枡槽とを連通した2連式浸透雨水枡において、泥だめ槽の蓋を初期雨水と最盛雨水とが流入する蓋とし、浸透枡槽の蓋を最盛雨水が流入する蓋にしたので、初期雨水の土砂を泥だめ槽で先ず捕捉し、浸透目詰りを防止し、両槽で集水するから集水機能を発揮するものである。
具体的には、泥だめ槽と、浸透部及び/または浸透連結管を設け、かつ、下水本管側接続の浸透枡槽とを連通させた浸透雨水枡にあって、前記泥だめ槽の蓋を、少なくとも初期雨水を流入させる蓋に構成すると共に、前記浸透枡槽の蓋を、主として前記初期雨水以外の雨水を流入させる蓋に構成して、比較的汚濁した初期雨水を前記泥だめ槽に優先的に流入させることにより、浸透能力を持続させると共に、雨水枡の集水機能を喪失させないようにしている。また、前記泥だめ槽の蓋を上面平板状グレ−チングとし、前記浸透枡槽の蓋を上面山形状多孔板蓋とし、雨水流れ面より若干下げ、前記浸透枡槽の蓋を台形状グレ−チングとして、雨水流れ面より若干上げた構造とし土砂及び落葉等の粗いゴミを捕捉濾過している。
そして、浅い泥だめ槽と、浸透部及び/または浸透連結管を設け、かつ、下水本管側接続の深い浸透枡槽とを連通させた浸透雨水枡にあって、前記泥だめ槽に、泥だめ部と並設して粗いゴミ採り浸透槽を設け、前記浸透枡槽を細かいゴミ採り浸透槽に構成して、落葉等で汚濁している初期雨水を泥だめ槽に優先して流入させている。
更に、泥だめ槽と浸透枡槽とを並設して連通した浸透雨水枡にあって、前記泥だめ槽の蓋を少なくとも初期雨水を流入させる蓋にし、浸透枡槽の蓋を前記初期雨水以外の雨水を積極的に流入させる蓋にして、初期雨水を泥だめ槽に優先的に流入させ、初期雨水以外の雨水を両槽に流入させて、雨水枡の集水機能を発揮させるものである。
特開2003−82747
ところが、発明者らが模型を作成して実験してみると、初期雨水とその後の雨水とでは技術的に区別ができず、各種追試を試みたが結果的に独自の解釈で検討せざるを得なかった。殊に、特許文献1は、泥だめ槽と、浸透連結管及び下水本管流出口を設けた浸透枡槽とを連通した2連式浸透雨水枡であり、泥だめ槽の蓋を初期雨水と最盛雨水とが流入する蓋にし、浸透枡槽の蓋を最盛雨水が流入する蓋にし、初期雨水の土砂を泥だめ槽で先ず捕捉し、浸透目詰りを防止し、両槽で集水できるものである。
しかし、泥だめ槽の砂等を天気の状態によって定期的に管理する必要があり、また、道路の縁石に沿って形成された側溝には、道路から異物が流れ込み、泥だめ槽に沈殿させるというのは、管理上好ましくなかった。
また、特許文献1は2連式浸透雨水枡であり、大型化されているので、施工、メンテナンスが効率的に行えないという問題があった。特に、橋梁においては、装置を小型化し、かつ、メンテナンスフリーそして、長寿命化できる構成が望ましい。
そこで、本発明は、かかる従来の問題点を解消し、雨水等の排水と共にアスファルト路面を移動する異物を排水と同時に排出でき、雨水、砂、異物等が混在する排水を高効率で行い、かつ、小型化した側溝排水装置の提供を課題とするものである。
請求項1の発明にかかる側溝排水装置は、道路側溝または橋梁の側溝の排水管路に接続され、排水断面の開口面積が排水吸込口よりも排水排出口を狭く形成した本体と、前記本体の前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋とを具備し、前記本体の縦断面においては、前記排水排出口の直径Dに対して楕円の長径を2Dとし、短径を4D/3の楕円方程式の曲線に沿って排水吸込口を7D/3の直径とし、前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋を通過し、前記排水吸込口から前記排水排出口に連続的に排水を流すものである。なお、前記本体の縦断面においてとは、正面または側面の何れかの1以上の位置でその縦断面が、当該楕円の方程式の一部になることを意味する。
ここで、上記本体とは、道路側溝または橋梁の側溝の排水管路に接続され、排水吸込口よりも排水排出口の排水の開口面積を狭く形成したもので、排水吸込口及び排水排出口の範囲の排水を流す形状部分である。排水吸込口から排水管路までの排水部の距離はD/3〜Dの長さが好ましいが、ゼロであってもよい。即ち、0≦排水管路長≦D/3〜Dである。
また、上記グレーチング蓋とは、前記本体の前記排水吸込口の上面を被うグレーチングで作成された蓋であり、本発明を実施する場合には、同種の機能のものであれば使用できる。
そして、前記本体は、前記排水排出口の直径Dに対して楕円の長径を2Dとし、短径を4D/3の楕円方程式の曲線に沿って排水吸込口を7D/3の直径とし、前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋を通過した排水は、前記排水吸込口、前記排水排出口と流れるものである。この楕円方程式は基本形であるが、本発明を実施する場合には、正確には前記楕円方程式から数値的に離れても、排水の流れ方向に対する直角な水平ベクトル成分が互いに衝突しない曲線及び/または直線であればよい。
請求項2の発明にかかる側溝排水装置は、道路側溝または橋梁の側溝の排水管路に接続され、排水吸込口よりも排水排出口の排水に対する開口面積を順次狭く形成した本体と、前記排水吸込口の内面の接線方向に排水を供給する沿面排水供給路と、前記本体の前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋とを具備し、排水が前記沿面排水供給路からのみ供給されるときには、前記本体に形成された内面の接線方向に、また、排水が前記沿面排水供給路を通過する量を超えたときには、前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋を通過して、前記沿面排水供給路から供給された渦流を利用して前記排水吸込口から前記排水排出口に排水を流すものである。
ここで、上記本体は、道路側溝または橋梁の側溝の排水管路に接続され、排水吸込口よりも排水排出口の排水流に対する開口面積を狭く形成したものであればよく、ベルマウス構造、ロート状の円錐、略円錐等の形態とすることができる。
また、上記沿面排水供給路は、前記本体の前記排水吸込口の内面の接線方向に排水を供給するもので、前記本体の内面側を周方向に排水が流れればよい。
そして、上記グレーチング蓋は、前記本体の前記排水吸込口の上面を被うものであり、蓋機能及び排水部に接続される排水管路としての排水機能があればよい。
更に、排水が前記沿面排水供給路からのみ供給されるときとは、排水量の少ないときを意味する。このとき、前記本体に形成された内面の接線方向に、また、排水が前記沿面排水供給路を通過する量を超えたときには、前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋を通過して、前記沿面排水供給路から供給された排水は渦流となっているから、その渦流を利用して前記排水吸込口から前記排水排出口に排水を流すものである。
更にまた、主排水路とは、排水が前記沿面排水供給路を通過する量を超えたとき、前記沿面排水供給路からの排水の供給に加えて、前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋を通過し、かつ、前記沿面排水供給路から供給された渦流を利用して前記排水吸込口から前記排水排出口に排水を流す水路で、前記沿面排水供給路を含む水路である。
請求項3の発明にかかる側溝排水装置の前記本体は、内部の面の接線方向に前記本体の中心方向に突出する排水路ガイドを形成し、前記沿面排水供給路で運ばれた排水が内周面を巻回する流れとしたものである。
ここで、上記内部の面の接線方向に前記本体の中心方向に突出する排水路ガイドは、内部の沿面に沿って排水の流れが回転するようにガイドするものである。
請求項4の発明にかかる側溝排水装置の前記沿面排水供給路は、前記グレーチング蓋の平面視の外方向位置から、前記グレーチング蓋の下側を通過し、側溝排水装置の沿面に沿って排水を流す排水路としたものである。
ここで、排水路とは、前記グレーチング蓋の平面視の外方向位置から前記グレーチング蓋の下側を通過するものであり、前記グレーチング蓋の平面視の外方向位置に開口を設け、その開口がグレーチング蓋の下を経て前記本体の内面の接線方向に至るものである。
請求項5の発明にかかる側溝排水装置の前記本体は、前記排水排出口の直径Dに対して楕円の長径を2Dとし、短径を4D/3の楕円方程式の曲線に沿って排水吸込口を7D/3の直径のベルマウス構造としたものである。
ここで、上記ベルマウス構造の楕円方程式は基本形であるが、本発明を実施する場合には、正確には前記楕円方程式から数値的に離れても、排水の流れ方向に対する直角な水平ベクトルが互いに衝突しない曲線及び/または直線で近似させたものでもよい。何れにせよ、不連続線がでてこない曲線であればよい。
請求項6の発明にかかる側溝排水装置の前記本体の直径Dからなる前記排水排出口の垂直方向の長さの排水部は、D/3〜Dとしたものである。即ち、前記排水排出口の垂直方向の長さは、排水流の整流作用に寄与するので、好ましくは、排水管路までの排水部の距離をD/3〜Dの長さとしたものである。
請求項7の発明にかかる側溝排水装置の前記本体には、その重心位置の対向側に全体を持ち上げる強度のコ字状の取手を配設したものである。
ここで、対向側に配設したコ字状の取手は、重心位置を挟んで2個配設され、人力でも、機械力でも安定した設置位置合わせが可能なものである。特に、コ字状の取手は、ベルトの使用が可能なものである。特に、突出する対抗する1本の棒材であると、バランスをとったり、先端が引っ掛かったりするので、角は面取り処理してもよいが全体略コ字状が好ましい。
請求項8の発明にかかる側溝排水装置の前記グレーチング蓋は、前記本体に連続して形成された上枡に水平方向に螺合するボルトナットで一体に締め付けたものである。
ここで、前記本体に連続して形成された上枡受に上枡及びグレーチング蓋を重ね、水平方向にボルトナットで螺合するものであり、水平方向にボルトナットで締付けできればよい。
請求項1の発明の側溝排水装置は、道路側溝または橋梁の側溝の排水路に接続され、排水吸込口よりも排水排出口の排水流に対する開口面積を狭く形成した本体と、前記本体の前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋とを具備し、前記本体は、前記排水排出口の直径Dに対して楕円の長径を2Dとし、短径を4D/3の楕円方程式の曲線に沿って排水吸込口を7D/3の直径とし、前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋を通過し、前記排水吸込口、前記排水排出口と順次排水を流すものである。このとき、排水の流れをより良くするには、排水吸込口から排水管路までの排水部の距離は、D/3〜Dの長さが好ましい。
ここで、発明者らは従来及び現行品を縮小した縮小模型実験での限界排水量を測定した。ベルマウス形状が従来の規格化された構造のものと比較すると、約40%排水量が多くなっている。各形状で統計的に違いが認められたものはベルマウス型と円錐型だけであった。円錐型はベルマウス型に準じた性能が期待されるが、結果は従来及び現行品に比較して、限界排水量の向上率が約10%と低かった。その要因として、アスファルト路面から水平に流入した雨水等の排水がグレーチング蓋から落下するとき、大きな剥離渦が発生していることが確認された。一方、ベルマウス型では明確な剥離領域は確認されなかった。このことから流れの剥離による流体抵抗は小さいと推定される。また、円錐型では上側の漏斗状部分と下側の管路部分との接合点において小規模な剥離渦が確認された、このことがベルマウス型との限界排水性能の違いであると考えられる。ベルマウス型では本体の形状に沿って滑らかに流れるのに対して、従来及び現行品の縮小模型では本体で水平方向に向かい合った流れが衝突することで大きな流体抵抗が生じ、急激に限界排水状態へ遷移し、このように雨水流入量が限界排水量に達していない場合であっても、それぞれの流れの様子は大きく異なる。箱形以外の形状でも概ね同様の傾向が観察されており、このことから側溝排水装置の通水性能は内部での流れの剥離状態によって決まることが確認された。特に、剥離を抑制することが排水量の限界排水量の向上に繋がることが確認された。
請求項2の発明の側溝排水装置は、道路側溝または橋梁の側溝の排水管路に接続され、排水吸込口よりも排水排出口の排水の開口面積を順次狭く形成した本体と、前記本体の前記排水吸込口の内面の接線方向に排水を供給する沿面排水供給路と、前記本体の前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋とを具備し、排水が前記沿面排水供給路からのみ供給されるときには、前記本体に形成された内面の接線方向に、また、排水が前記沿面排水供給路を通過する量を超えたときには、前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋を通過して、前記沿面排水供給路から供給された渦流を利用して前記排水吸込口から前記排水排出口に主排水路を用いて排水を流すものである。
したがって、側溝の排水管路に接続され、排水吸込口よりも排水排出口の排水流の開口面積を狭く形成した本体に対し、沿面排水供給路から前記排水吸込口の内面の接線方向に排水を供給する。このとき、前記沿面排水供給路から前記排水吸込口の内面の接線方向に排水を供給することから、排水は前記本体の排水吸込口から排水排出口に移動する間に前記本体内面を円弧を描いて流れる。この間は、前記沿面排水供給路から前記排水吸込口の内面に排水が供給され、前記本体の排水吸込口から排水排出口に至るまでの洗浄を行う。また、雨水が多くなり、排水量が多くなると、それまでに前記本体の排水吸込口から排水排出口の排水流を軸とする渦流ができているから、その渦流が増大する方向に排水が流れる。このとき、グレーチング蓋を通過する排水も渦巻流となり、前記本体の排水吸込口から排水排出口に至るまでの洗浄を行う。また、突然の集中豪雨であっても、また、数分間に降る雨の量が急激であっても、側溝排水装置に流れ着く排水の量は順次増加することになるから、前述の渦巻の大きさが急激に変化し、急激に増大する。このとき、前記本体の排水吸込口から排水排出口に至る垂直軸方向には渦が発生するが、この排水方向の軸の渦は、剥離渦流のように排水の流れの流体抵抗を増すことはない。反対に、垂直の軸方向の渦は、排水方向の力を持つから排水速度を上昇させ、限界排水量を増大させる。例えば、ベルマウス型と円錐型においては限界排水量を大きくすることができる。これは、弾丸に対して回転を与えるのと同様、他の抵抗を無視し、まっすぐ飛ぶことに似ている。
請求項3の発明の側溝排水装置の前記本体は、内部の面の接線方向に前記本体の中心方向に突出する排水路ガイドを形成し、前記沿面排水供給路で運ばれた排水が内周面を巻回する流れとしたものであるから、請求項2に記載の効果に加えて、前記本体の排水吸込口から排水排出口に至るまで前記沿面排水供給路で運ばれた排水を受けて、前記本体の内面を通る水路を形成でき、安定した排水の流れができる。
請求項4の発明の側溝排水装置は、前記グレーチング蓋の平面視の外方向位置から、前記グレーチング蓋の下側を通過する排水路としたものであるから、請求項2または請求項3に記載の効果に加えて、前記グレーチング蓋の外側及び下側に通過する前記沿面排水供給路は、前記グレーチング蓋を通過する排水量の多いときに負圧になり清掃されるから、目詰まりが生じ難い。また、組み付け、分解の際には、前記グレーチング蓋の取手として手を差し入れる空間として使用でき、取手兼用の窪みとすることができる。
請求項5の発明の側溝排水装置の前記本体は、前記排水排出口の直径Dに対して楕円の長径を2Dとし、短径を4D/3の楕円方程式の曲線に沿って排水吸込口を7D/3の直径のベルマウス構造としたものであるから、請求項2乃至請求項4の何れか1つに記載の効果に加えて、前記楕円方程式に近いと排水速度が速く、単位時間当たりの排水量が増加する。
殊に、楕円方程式の曲線に沿って排水すると排水吸込口で生じる剥離による流体抵抗はなくなる。円錐型では上側の漏斗状部分と下側の管路部分との接合点において小規模な剥離渦が確認され、このことがベルマウス型との限界排水性能の違いであると判断される。特に、ベルマウス型では本体の形状に沿って滑らかに流れるのに対して、従来及び現行品の縮小模型では本体内で水平方向に向かい合った流れ成分が衝突することでベクトル的に大きな流体抵抗が生じ、急激に限界排水状態へ遷移し、このように雨水流入量が限界排水量に達していない場合であっても、それぞれの流れの様子は大きく異なる。箱形以外の形状でも概ね同様の傾向が観察されており、このことから側溝排水装置の通水性能は内部での流れの剥離状態によって左右されることが判断される。特に、剥離を抑制することが限界排水量の向上に繋がる。
請求項6の発明にかかる側溝排水装置の前記本体の直径Dからなる前記排水排出口の垂直方向の長さの排水部は、D/3〜Dとしたものであるから、請求項1または請求項5に記載の効果に加えて、即ち、前記排水排出口の垂直方向の長さは、排水路(排水管)までの排水部の距離をD/3〜Dの長さとしたものであるから、排水流の整流作用で流れがスムーズであり、限界排水量を増加させることができる。
請求項7の発明の側溝排水装置の前記本体は、その重心位置の対向側の外側に全体を持ち上げるコ字状の取手を配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1つに記載の効果に加えて、例えば、通常20Kg以上の装置は、1人または2人の人力でも腰に大きな負担がかかるが、コ字状の取手を配設したことで、簡単な機械、例えば、ハンドリフト、トラックリフト等を使用でき、かつ、安定した持ち上げ、施工が可能である。
請求項8の発明にかかる側溝排水装置の前記グレーチング蓋は、前記本体に連続して形成された上枡に水平方向に螺合するボルトナットで一体に締め付けたものであるから、請求項1乃至請求項6の何れか1つに記載の効果に加えて、前記本体に連続して形成された上枡に前記グレーチング蓋を重ね、水平方向にボルトナットで螺合でき、排水の流れの邪魔にならない。また、異物の侵入に対して排水として流してしまうので、引っ掛かりによって排水を阻害することがない。
図1は本発明の実施の形態1の側溝排水装置をモデル化した本体及び排水管の説明図で、(a)はベルマウス型、(b)は規格N型、(c)は角錐リブ型、(d)は規格M型、(e)は旧排水型、(f)は円錐型である。 図2は本発明の実施の形態1の側溝排水装置における縮小模型実験での限界排水量を測定した測定原理説明図である。 図3は本発明の実施の形態1の側溝排水装置における縮小模型実験で旧式形状である規格O型(箱型)の排水状況を説明する説明図である。 図4は本発明の実施の形態1の側溝排水装置における縮小模型実験で旧式形状である規格O型(箱型)の他の排水状況を説明する説明図である。 図5は本発明の実施の形態1の側溝排水装置における縮小模型実験でベルマウス型と本体との関係を説明する説明図である。 図6は本発明の実施の形態1の側溝排水装置における縮小模型実験でベルマウス型を説明する説明図である。 図7は本発明の実施の形態1の側溝排水装置における縮小模型実験の限界排水量を棒グラフで説明する説明図である。 図8は本発明の実施の形態1の側溝排水装置における縮小模型実験で使用するベルマウス型の定義を説明する説明図である。 図9は本発明の実施の形態2の側溝排水装置で使用する全体の正面から見た断面図(a)及び側面から見た断面図(b)である。 図10は本発明の実施の形態2の側溝排水装置で使用する上枡受の平面図(a)及びグレーチングを除いた上枡の平面図(b)である。 図11は本発明の実施の形態3の側溝排水装置で使用する本体の側面から見た断面図(a)、グレーチングを除いた上枡の平面図(b)である。 図12は従来から一般的に施工されている側溝排水装置の断面の説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、実施の形態において、図示の同一記号及び同一符号は、同一または相当する機能部分であるから、ここではその重複する説明を省略する。
[実施の形態1]
一般に、道路または橋梁における側溝排水装置100は、大別して本体10と排水管路P(図9参照)に導く排水排出口B(図8参照)と排水部20によって構成されており、道路の冠水を防ぐため速やかに雨水を排出し、降雨時の車両走行の安全性を保っている。しかし、近年のゲリラ豪雨では、設計基準を超えた局地的な降雨によって道路冠水がしばしば生じている。また、橋梁の長寿命化が叫ばれる現今、排水管路Pの破損や詰まり、或いは排水能力不足から雨水の滞留時間が増すことで橋梁全体にさまざまな悪影響を及ぼす結果となっている。
そこで、発明者らは橋梁の長寿命化の妨げとなっている雨水の限界排水量の向上を目的とし、1/4縮小模型の側溝排水装置100を形成する本体10及び排水管路Pに導く排水排出口Bと同一径の排水部20の最適な形状について多くの比較実験を行った。
まず、側溝排水装置100を形成する本体10と排水管路Pに導く排水排出口Bと同一径の排水部20の実験で用いる形状を図1の概念図のように特定した。ベルマウス形状を本体10としたベルマウス型(a)、中日本高速道路株式会社の推奨規格品の形状であるNEXCO型の規格品(以下、これを「規格N型」と云う)(b)とした。また、雨水の流れを考慮した角錐型でその内部に排水を導くリブを取り付けた角錐リブ型(c)、国土交通省の推奨規格品である国土交通省型の規格品(以下、これを「規格M型」と云う)(d)、基本的な旧式形状である規格品(以下、これを「旧排水型」と云う)(e)、円錐形である漏斗状の円錐型(f)の6種類を各複数制作し、その実験結果は平均をとった。
なお、排水吸込口A(図8参照)の形状は後述するD(排水排出口の直径)で示した楕円方程式と同じ断面とし、流入部から排水排出口Bまでの高さは100mm、排水排出口Bは内径40mmの円形に統一した。なお、念の為、記載するが、フルード相似に基づく流量の縮尺は、λ=(1/4)5/2=0.0313である。
側溝排水装置100の1/4縮小模型実験での限界排水量を測定した測定原理の原理説明図は図2に示すものである。
即ち、雨水に相当する水Wは一定水位に維持される水槽116から、水中ポンプ111によって汲み上げ速度を可変として汲み上げている。水中ポンプ111によって汲み上げた水Wは、管路112を通り、吐出口113から現実のアスファルト路面を模した模擬路面114に供給される。模擬路面114は側溝排水装置100が限界排水量を超えたときから路面冠水が生じ、模擬路面114の水位が上昇する。ここで、水中ポンプ111からの供給水量を固定し、メスシリンダーを用いて単位時間当たりの排水量115を計測した、なお、限界排水量は3回以上計測した平均値(相加平均;算術平均値)を用いた。表1にその結果を示す。
Figure 2016156243
1/4縮小模型実験でのベルマウス型(a)は12.22s(秒)間に平均流量が29.95l/sであり、即ち、限界排水量が2.45l/s、それを実寸大に変換した平均流量は78.46l/s、また、標準的形状である規格N型(b)は限界排水量が1.43l/s、実寸大に変換した平均流量は45.72l/s、錐型の内部にリブを取り付けた角錐リブ型(c)は限界排水量が1.39l/s、実寸大に変換した平均流量は43.12l/s、国土交通省の標準的形状である国土交通省型の規格M型(d)は限界排水量が1.37l/s、実寸大に変換した平均流量は43.84l/s、そして、基本的な旧式形状である旧排水型(e)は限界排水量が1.37l/s、実寸大に変換した平均流量は44.13l/s、漏斗状の円錐型(f)は限界排水量が1.51l/s、実寸大に変換した平均流量は38.24l/sである。
1/4縮小模型でのベルマウス型(a)の限界排水量が2.45l/sとは、旧排水型(e)に対しては限界排水量が44.13%、また、規格N型(b)に対しては限界排水量が41.73%、国土交通省の標準的形状である国土交通省型の規格M型(d)に対しては限界排水量が43.98%、角錐リブ型(c)に対しては限界排水量が43.12%、漏斗状の円錐型(f)に対しては限界排水量が38.24%であった。
このように、1/4縮小模型実験での限界排水量は、アスファルト路面Lまたはその沿面を流れた雨水が図8に示す本体10の排水吸込口Aから排水排出口B(及び排水部20)から下降して排水される。このとき、旧排水型(e)の本体10及び排水部20の内部では図3に示すように、大きな剥離渦51が発生していることが確認された。それに対して、ベルマウス型(a)でも剥離渦が生じると予測していたが、明確な剥離領域は確認されなかった。このことからベルマウス型(a)は流れの剥離現象に与える影響、流体抵抗が小さいと判断される。
具体的に考察すると、円錐型(f)では上側の漏斗状の本体10の入り口部分において、図5のように小規模な剥離渦53が確認された。このことにより、円錐型(f)とベルマウス型(a)との限界排水性能の違いがあると判断された。特に、ベルマウス型(a)は内面形状に沿って滑らかに流下するのに対して、旧排水型(e)の場合は、図4に示すように、排水部20の上部において互いに水平方向に向かい合った流れが衝突し、大きな流体抵抗が生じ、急激に限界排水状態に遷移する。このことは、円錐型(f)においても、図4に示すような互いに水平方向に向かい合った衝突流が存在している可能性が高く、流体抵抗が若干高くなっている可能性がある。
このように雨水の流入量が限界排水量に達していない場合であっても、それぞれの排水流のベクトルは大きく異なっている。旧排水型(e)以外の形状でも概ね同様の傾向が観察されており、このことから本体10及び排水部20の通水性能は内部での流れの剥離状態及び衝突流によって決定されることが予想され、特に、管路接合部分において剥離渦を抑制すること、排水流のベクトルが衝突しないことが、限界排水量の向上に繋がると判断される。
縮小模型実験での本体10の形状としては、ベルマウス型(a)が最適であり、限界排水量は公的機関が推奨していた旧排水型(e)に比較して約40%向上している。また、円錐型(f)は簡易ベルマウス型として好適な結果が得られると推定していたが、約10%の向上に留まり、期待した結果は得られなかった。しかし、図8に示すベルマウス型に近い比率の形状とすることにより、本体10の上下方向の長さにより10%以上の良い結果が得られることが判明した。
また、規格N型(b)、規格M型(d)等の形状は、旧排水型(e)と同程度の性能であることが判明した。また、同時に行ったビデオ解析の結果からベルマウス型(a)以外は本体10と排水部20内で剥離渦51,53等の渦が発生し、それが流体抵抗の一部になっていることが確認された。
ここで、発明者らは、簡易ベルマウス型として好適な結果が得られるだろうと推定していた円錐型(f)の特性について更に究明した。
ベルマウス型(a)は、図8に示すように、同一径からなる排水排出口Bの直径Dに対して楕円の長径を2Dとし、短径を4D/3の楕円方程式の曲線に沿って排水吸込口Aを7D/3の直径とし、前記排水吸込口Aの上面を被うグレーチング蓋を通過し、前記排水吸込口Aから前記排水排出口Bに連続的に排水を流すものである。この楕円方程式は基本形であるが、本発明を実施する場合には、正確には前記楕円方程式から数値的に離れても、排水の流れ方向に対する直角な水平ベクトル成分が互いに衝突する部分がない曲線及び/または直線であればよいことが判明した。
なお、排水吸込口Aから排水管路Pまでの排水部20の距離は、D/3〜Dの長さが好ましいが、前記排水排出口Bまでの長さとしても、規格N型(b)、角錐リブ型(c)、規格M型(d)、旧排水型(e)、円錐型(f)よりも限界排水量が増大することを確認した。
特に、旧排水型(e)では、図3に示すように、アスファルト路面Lに平行する流れが本体10の排水吸込口Aから排水部20の入口に至るまでが速く流れようとするため、本体10の排水の深部に遅れが生じ、本体10に水平方向を軸とする渦流(剥離渦51)が生じる。結果的に、この水平方向を軸とする剥離渦51の表面が本体10から排水部20に至る排水の流れに制動をかけている。
また、他の要因も見受けられる。即ち、図4の旧排水型(e)では、アスファルト路面Lに平行する雨水が流れるとき、本体10の排水排出口Bの排水部20の上部で水平方向のベクトル成分52の衝突が行われている。したがって、本体10及び排水部20では排水の速度が排水排出口Bの衝突によって失速しているから、全体の排水流(速度)が低下している。
そして、図5に示すように、本体10の上部の厚みを薄くし、アスファルト路面Lに平行する流れが排水排出口Bに至るまでの排水速度を速くした。それによって、本体10の排水吸込口Aから排水排出口Bに至る排水の流れに障害がないことから、本体10から排水部20に至る排水の流れがスムーズになった。しかし、基本的に本体10の上部のグレーチング蓋の厚みが薄くなっても、本体10に水平方向を軸とする渦流53及び本体10から排水部20に至る間に衝突流が生じていると推定される。
更に、円錐型(f)となると、本体10の排水吸込口Aから排水排出口Bに至る排水が、排水排出口Bで集中して、図4と同様に、水平方向のベクトル成分の方向性を変更している。排水方向のベクトルから見れば、その何分の幾つかがベクトル成分的に水平方向成分の衝突となっている。したがって、円錐型(f)はベルマウス型(a)を前提とする簡易ベルマウス型とは成り立たないものである。錐型の内部にリブを取り付けたリブ型(c)も同様である。
ところで、上記ベルマウス型(a)の本体10及び排水部20は、楕円方程式で表されることを説明した。
即ち、本体10はその垂直方向に切断した平面は円形となる。しかし、発明者らは、対向面が楕円方程式で表される形状であれば、円錐型(f)よりも効果があることを確認した。即ち、正確には楕円方程式から数値的に離れても、排水の流れ方向に対する直角な水平ベクトル成分が小さく、互いに衝突する流体が少ない曲線及び/または直線であれば効果があることが確認された。
また、このとき、本体10の中心と排水部20の中心が不一致となる2面が異なる角度の面であっても、本体10にベルマウス形状の一部を採用することにより、規格N型(b)、角錐リブ型(c)、規格M型(d)、旧排水型(e)よりも有利であることが確認された。具体的には、ベルマウス形状の一部を採用することにより、旧排水型(e)に比較して約10〜40%向上する。
このように、上記実施の形態1の側溝排水装置100は、道路側溝または橋梁の側溝の排水管路に接続され、排水吸込口Aよりも排水排出口Bの排水流に対する垂直な断面の開口面積の内径を狭く形成した本体10と、本体10の排水吸込口Aの上面を被うグレーチング蓋13とを具備し、本体10は、排水排出口Bの直径Dに対して楕円の長径を2Dとし、短径を4D/3の楕円方程式の曲線に沿って排水吸込口Aを7D/3の直径とし、排水吸込口Aの上面を被うグレーチング蓋13を通過し、排水吸込口Aから排水排出口Bへと排水を流すものである。
したがって、本実施の形態のベルマウス型(a)では剥離領域は確認されなかった。また、排水の流れ方向に対する水平ベクトル成分が互いに衝突する部分が存在していなかった。故に、当然に流れの剥離による流体抵抗は小さいと判断される。
よって、雨水等の排水と共にアスファルト路面を移動する異物を排水と同時に排出でき、雨水、砂、異物等が混在する排水を高効率で排水し、かつ、小型化した側溝排水装置100とすることができる。特に、本実施の形態の側溝排水装置100のベルマウス型(a)は、現状の規格の構造と比較して約40%限界排水量が増大している。
[実施の形態2]
発明者らは、図5に示すように、本体10のグレーチング蓋の設置位置については、水平方向を軸とする渦流が生じないようにアスファルト路面Lに平行し、かつ、本体10の排水吸込口Aから排水排出口B、排水部20に至るまでの排水速度を速くし、本体10の排水吸込口Aから排水排出口B及び排水部20に至る排水の流れに不連続がなければ、排水処理が効果的に行われることを確認した。
図9及び図10は本発明の実施の形態2の側溝排水装置100である。
なお、実施の形態2において、実施の形態1との相違点の説明を重視し、共通する構成の場合には、本実施の形態での説明を省略することもある。
図9及び図10において、本体10及び排水部20は排水吸込口Aから排水排出口Bに至る排水の通路であり、本体10の排水吸込口A側には、上枡12及びグレーチング蓋13が配設されるように、上枡受11が本体10に連続して形成されている。上枡受11は四角な枠体が入る空間となっており、そこに上枡12が配設される。この上枡12と上枡受11とは、両側計4本の高さ調節ボルト16によって所定の位置に設定している。
そして、上枡受11に配設された両側計2本の固定用ボルト15によって所定の位置に上枡12と上枡受11とを固着している。
本体10は、図8に示すように、排水排出口Bの直径Dに対して楕円の長径を2Dとし、短径を4D/3の楕円方程式の曲線に沿って排水吸込口Aを7D/3の直径とし、排水吸込口Aの上面を被うグレーチング蓋13を通過し、排水吸込口Aから排水排出口Bに連続的に排水を流すベルマウス型(a)のものである。この楕円方程式は基本形であるが、本発明を実施する場合には、正確には楕円方程式から数値的に離れても、排水の流れ方向に対する直角な水平ベクトルが互いに衝突する部分がない曲線及び/または直線であればよい。特に、本体10の直径Dからなる排水排出口Bの垂直方向の排水部20の長さは、排水流の整流作用に寄与するので、好ましくは、排水管路までの排水部20の距離をD/3〜Dの長さとしたものである。しかし、その長さをゼロとすることもできる。
また、本体10及び排水部20は排水吸込口Aから排水排出口Bに連続的に排水を流すベルマウス型(a)のものであり、上部に上枡受11が配設され、内側には、上枡12及びグレーチング蓋13が配設される。また、この本体10の重心位置を直線で結ぶ位置に両外側に突出する取手14が配設されている。取手14は鉄筋をコ字状に曲げた形状である。したがって、取手14を一人でまたは二人で持って運んだり、据え付けたり、またはベルトでも、ロープでも、ワイヤでも通すことができるから、機械による搬送及び据え付けが可能である。
本体10及び排水部20は排水吸込口Aから排水排出口Bに連続的に排水を流すベルマウス型(a)の形状であり、その上部に上枡受11が配設されている。上枡受11の上に載置された上枡12に取付けられたグレーチング蓋13は、片隅が切り欠いた切欠部13aとした所定の容積の空間を有しており、上枡12から直接本体10のベルマウス型(a)の内部形状に供給された排水が移動するようになっている。この切欠部13aは、道路の沿面を通過した排水が通る沿面排水供給路30となる。
詳しくは、切欠部13aはグレーチング蓋13の長さの1/6〜1/4の範囲内で切断する。また、配設された両側計4本の高さ調節ボルト16によって上枡受11の下部を受け、所定の位置に水平に設定する。その後、上枡受11に配設された両側計2本の固定用ボルト15によって片側に変位させて上枡12と本体10の上枡受11とを固着している。したがって、図9(b)に示すように、左側にグレーチング蓋13の桟の間隔程度の切欠部13aの隙間が、沿面排水供給路30として形成される。
図9(a)に示すように、通常はグレーチング蓋13の上面と面一にアスファルト路面Lが敷設されるから、本実施の形態では、上枡12の側面から沿面排水供給路30を維持する隙間を形成する必要がある。これによって、アスファルト路面Lまたはアスファルト路面Lの沿面を流れる雨水は、上枡受11と上枡12とで形成される隙間を流れ、ベルマウス型(a)の本体10及び排水部20の内面に沿って流れる。
このとき、ベルマウス型(a)の本体10及び排水部20の内面に排水が垂下するのを防止する排水路ガイド31を形成することにより、ベルマウス型(a)の本体10及び排水部20の内面に沿って排水が流れる。
この実施の形態の排水の流れは、グレーチング蓋13の切欠部13aの隙間により、本体10及び排水部20の内面を垂直軸の周りを回動する流れとなるから、ベルマウス型(a)の本体10の内面の垂直軸に対して渦流が生ずる。この渦流は、本体10及び排水部20の内面の垂直軸に対して生ずるものであるから、アスファルト路面Lの方向軸に対して発生する渦流とは異なり、排水流の流速には影響を及ぼさない。そればかりか、このとき発生する渦流は、後述する図11(a)及び図11(b)に示すように、排水の流れを巻き込み、そして、下降するものであるから排水が通りやすくなり、その流速も早くなる。
なお、ベルマウス型(a)の本体10及び排水部20の内面に排水が垂下するのを防止する排水路ガイド31は、垂直方向を軸とする渦巻きを生成させるものであるが、本発明を実施する場合には、沿面排水供給路30が本体10の内面に接触する接線方向に配水するものであるから、排水路ガイド31がなくても回転流が生じ、排水を吸引することができる。しかし、排水路ガイド31が存在すると、回転流が生じ易くなる。
本実施の形態の側溝排水装置100は、上枡12とグレーチング蓋13との相対移動を止める固着を水平方向に螺合する固着方法としている。この発明を提示するまでの業界では、グレーチング蓋13の固着は垂直方向に上枡12または上枡受11に螺止する方法を選択してきた。しかし、本実施の形態では、上枡12とグレーチング蓋13の角隅を切欠き沿面排水供給路30として使用するので、異物がボルトに絡まったり、小石が挟まったりして、排水の流れの障害が生ずる可能性がある。
そこで、本発明者らは、図9(b)に示すように、上枡12とグレーチング蓋13とを水平方向にボルトナット19で締め付け、グレーチング蓋13が容易に離脱できないようにしている。
本実施の形態の上枡12とグレーチング蓋13とを水平方向に挿入したボルトナット19の締め付けは、上枡12とグレーチング蓋13の上面を一致させ、上枡12とグレーチング蓋13に穿設された貫通孔にボルトを挿通し、そこにナットを螺合すればよい。このとき、通常、電動工具を使用してボルトナット19を締め付けるが、ナット側を上枡12に溶接しておき、グレーチング蓋13を貫通したボルトで螺止してもよい。両者を組付けた後に、上枡受11と上枡12との位置決め、または設置を行えばよい。
このように、上枡12とグレーチング蓋13とを水平方向に挿入したボルトナット19を締め付けることで、排水を流したときに、当該ボルトの端部に異物が引っ掛かり流れを阻害することがない。また、ラチェット機構でボルト締めを行うことができ、作業性も低下しない。
また、本実施の形態においては、本体10の内面に排水が垂下するのを防止する排水路ガイド31は、内方向に所定の長さの突形状に形成したものであるが、本発明を実施する場合には、雨水等の沿面排水供給路30を通過した排水が、本体10及び排水部20の内面に沿って流れるようにするものであるから、この排水路ガイド31は排水が通る所定長の溝として形成することもできる。
しかし、本体10及び排水部20をFRPで形成する場合であっても、射出成型で形成する硬質塩化ビニル形成する場合であっても、成型型から外すことを考慮すると、排水路ガイド31で形成した方が効果的である。特に、排水路ガイド31の上部を平坦に近く、下部を徐々に変化させることにより効率の良い排水路ガイド31が得られる。
このように構成された本実施の形態の沿面排水供給路30は、雨の量が少ないとき、アスファルト路面Lに浸透した雨水または浸透しないで沿面を流れる雨水は、道路のアスファルト路面Lの設定によって両側の縁石方向に流れ、その後、縁石に沿って排水としての雨水が流れることになる。縁石に沿って流れる雨水は側溝排水装置のグレーチング蓋13に向かって流れる。
雨水が側溝排水装置100に到来すると、グレーチング蓋13で形成された切欠部13aを通過する沿面排水供給路30の通過となる。すると雨水は、グレーチング蓋13の切欠部13aとの間を通り、ベルマウス型の本体10の内面に至る。
雨水がベルマウス型の本体10の内面に至ると、本体10の排水吸込口Aから排水排出口Bに連続的な流れが生じる。このとき、雨水は排水路ガイド31に行く手を遮られるから、排水路ガイド31に沿って流れる。雨水の量が僅少な場合でも、雨水が増加してきても、一部の雨水は、直接本体10の排水排出口B側に流れるが、排水路ガイド31の存在によってその下方にその雨水が移動する。但し、雨水の量が僅少な場合には、排水路ガイド31の存在に左右されないで、下降するものもある。
一般に、沿面排水供給路30のみを流れる雨水は、最大であれば、排水路ガイド31によって本体10の垂直軸を中心とする渦を発生する。この渦は左回転でも、右回転の渦でもよい。通常、縁石に沿っての雨水の流れ方向、切欠部13aの位置によって決定される。故に、切欠部13a及び排水路ガイド31の位置を反対方向のものを作成すれば、需要に対応できる。
したがって、道路に対する切欠部13aの設置位置、縁石に沿っての雨水の流れ方向に応じ、本体10の内面を清浄化する側溝排水装置100とすることができる。
集中豪雨のように、雨の量が多いと、アスファルト路面Lに浸透した雨水または浸透しないで沿面を流れる雨水は急激に増大する。たとえ、集中豪雨、ゲリラ豪雨といっても、降り出しは沿面排水供給路30のみを流れる雨水である。しかし、その雨水の量が多いから、排水路ガイド31によって本体10の垂直軸を中心とする渦が発生している。更に雨水が増加しても、沿面排水供給路30の雨水は断たれることなく排水されるから、本体10の垂直軸を中心とする渦は消えることがない。
ここで、雨水が異常に増加して、グレーチング蓋13の切欠部13a以外のグレーチング蓋13の部位からも雨水が流れ込むと、それまでの本体10に供給された排水による垂直軸を中心とする渦流は生きているから、沿面排水供給路30から供給される雨水により、本体10の垂直軸を中心とする渦流となって排水される。
したがって、本体10に上枡受11が存在しても、道路の沿面に平行する流れが排水排出口Bに至るまでの排水速度を速くし、本体10の排水吸込口Aから排水排出口Bに至る排水の流れに障害がなく、基本的に本体10の上枡受11の厚みが変化しても、本体10に水平方向を軸とする渦流が生じていないから、本体10から排水排出口Bに至る排水の流れがスムーズである。また、排水方向のベクトルでみても、ベクトル的に水平方向成分の衝突が生じていないから、雨水等の排水の限界排水量を増加できる。
なお、雨水が沿面排水供給路30の切欠部13aを通過する量を超えたときには、沿面排水供給路30からの雨水に加えて、排水吸込口Aの上面を被うグレーチング蓋13を通過して、沿面排水供給路30から供給された渦流を利用して排水吸込口Aから排水排出口Bに排水を流す排水路は、本実施の形態の主排水路40を構成している。
[実施の形態3]
図11は実施の形態3の側溝排水装置100に関するものである。
実施の形態2においては、グレーチング蓋13を変形させる方法を採用したが、上枡12とグレーチング蓋13を従来の形状とし、本体10の形状のみで対応することもできる。なお、実施の形態3において、実施の形態1及び実施の形態2との相違点の説明を重視し、共通する場合には、本実施の形態での説明を省略することがある。
図11において、本体10は排水吸込口Aから排水排出口Bに至る排水の通路であり、本体10の排水吸込口A側には、上枡12及びグレーチング蓋13が配設されるように、上枡受11が本体10に連続して形成されている。上枡受11は四角な枠体が入る空間となっており、そこに上枡12が配設される。この上枡12と上枡受11とは、上枡受11の下部に配設された両側計4本の高さ調節ボルト16によって所定の位置に設定している。そして、上枡受11に配設された両側計2本の固定用ボルト15によって所定の位置に上枡12と上枡12とを固着しており、この構成は実施の形態2と相違するものはない。
本体10は、図8に示すように、排水排出口Bの直径Dに対して楕円の長径を2Dとし、短径を4D/3の楕円方程式の曲線に沿って排水吸込口Aを7D/3の直径とし、排水吸込口Aの上面を被うグレーチング蓋13を通過し、排水吸込口Aから排水排出口Bに連続的に排水を流すベルマウス型(a)のものである。この楕円方程式は基本形であるが、本発明を実施する場合には、正確には楕円方程式から数値的に離れても、排水の流れ方向に対する直角な水平ベクトルが互いに衝突する部分がない曲線及び/または直線であればよい。このベルマウス型(a)についても、実施の形態2と相違するものはない。
また、本体10は排水吸込口Aから排水排出口Bに連続的に排水を流すベルマウス型(a)の形状であり、その上部に上枡受11が形成されている。上枡受11の上に載置される上枡12は略四角枠となっている。それを受ける上枡受11には、上枡12と本体10の上枡受11との間に沿面排水供給路60が形成されている。
詳しくは、沿面排水供給路60は上枡12と上枡受11との間に10〜50mmの幅を設けている。また、奥行の長さ(幅)を10〜50mmの空間を形成している。
なお、図示しないが、両側の計4本の高さ調節ボルト16によって上枡受11の下部を受け、所定の位置に水平を設定し、上枡受11に配設された両側で計2本の固定用ボルト15によって片側に変位させて、上枡12と本体10の上枡受11とを固着している。
図11に示すように、通常はグレーチング蓋13の上面と面一にアスファルトが敷設されるから、本実施の形態では、上枡12の側面から沿面排水供給路60を維持する隙間を形成する必要がある。上枡受11の上端は、アスファルトの面よりも下に位置するから埋設の際には、別の木型または金型を使用して沿面排水供給路60を形成する必要がある。
したがって、これによって、アスファルト路面Lまたはその沿面を流れる雨水は、上枡受11と上枡12とで形成される隙間を流れ、ベルマウス型(a)の本体10の内面に沿って流れる。但し、沿面排水供給路60では部分的にベルマウス型(a)形状とは異なるが、その異なる部分は部分的であり、特性を大きく左右するものではない。
このとき、ベルマウス型(a)の本体10の内面に排水が垂下するのを防止する排水路ガイド61を形成することにより、ベルマウス型(a)の本体10の内面に沿って排水が流れる。この排水の流れは、本体10の内面を垂直軸の周りを回動する流れとなるから、ベルマウス型(a)の本体10の内面の垂直軸に対して渦流が生ずる。この渦流は、本体10の内面の垂直軸に対して生ずるものであるから、アスファルト路面L方向の軸に対して発生する渦流とは異なり、排水流の流速には影響を及ぼさない。そればかりか、このとき発生する渦流は、図11(b)に示すように、排水の流れを巻き込み、そして、下降に搬送するものであるから、排水が通りやすくなり、その流速も早くなる。
また、本実施の形態における本体10の内面に排水が垂下するのを防止する排水路ガイド61は、内方向に所定の長さの突形状に形成したものであるが、本発明を実施する場合には、雨水等の沿面排水供給路60を通過した排水が、本体10の内面に沿って流れるようにしたものである。この排水路ガイド61は排水が通る所定長の溝として形成することもできる。しかし、本体10をFRPで形成する場合であっても、塩化ビニル樹脂等の射出成型で形成する場合であっても、成型型から外すことを考慮すると、排水路ガイド61で形成した方が効果的である。特に、排水路ガイド61の上部を平坦に近く、下部を徐々に変化させることにより効率の良い排水路ガイド61が得られる。
このように構成された本実施の形態の沿面排水供給路60は、雨の量が少ないとき、アスファルト路面Lに浸透した雨水または浸透しないで沿面を流れる雨水は、道路のアスファルト路面Lの設定によって両側の縁石方向に流れ、その後、縁石に沿って雨水が流れる。このとき、縁石に沿って流れる雨水は側溝排水装置100のグレーチング蓋13に向かって流れることになる。
雨水が側溝排水装置100に到来すると、グレーチング蓋13の直前で上枡12と上枡12で形成された沿面排水供給路60に到着する。すると雨水は、上枡受11と上枡12との間を通り、及びグレーチング蓋13の下を通り、ベルマウス型の本体10の内面に至る。
雨水がベルマウス型の本体10の内面に至ると、本体10の排水吸込口Aから排水排出口Bに連続的な流れが生じる。このとき、雨水は排水路ガイド61に行く手を遮られるから、排水路ガイド61に沿って流れる。雨水の量が僅少な場合でも、雨水が増加してきても、一部の雨水は、直接本体10の排水排出口B側に流れるが、排水路ガイド61の存在によってその下方にその雨水が移動する。但し、雨水の量が僅少な場合には、排水路ガイド61の存在に左右されないで、下降するものもある。
一般に、沿面排水供給路60のみを流れる雨水は、最大であれば、排水路ガイド61によって本体10の垂直軸を中心とする渦が発生する。その渦は左回転でも、右回転の渦でもよい。縁石に沿っての雨水の流れ方向、沿面排水供給路60の位置によって決定される。故に、沿面排水供給路60及び排水路ガイド61の位置を反対方向のものを作成すれば、需要に対応できる。したがって、道路に対する沿面排水供給路60の設置位置、縁石に沿っての雨水の流れ方向に応じ、本体10の内面を清浄化する側溝排水装置100とすることができる。
集中豪雨のように、雨の量が多いと、アスファルト路面Lに浸透した雨水または浸透しないで沿面を流れる雨水は急激に増大する。たとえ、集中豪雨、ゲリラ豪雨といっても、降り出しは沿面排水供給路60のみを流れる雨水である。しかし、その雨水の量が多いから、排水路ガイド61によって本体10の垂直軸を中心とする渦が発生している。更に雨水が増加しても、沿面排水供給路60の雨水は断たれることなく排水されるから、本体10の垂直軸を中心とする渦は消えることがない。
ここで、雨水が異常に増加して、グレーチング蓋13からも雨水が流れ込むと、それまでの本体10の垂直軸を中心とする渦は生きているから、沿面排水供給路60から供給される雨水により、本体10の垂直軸を中心とする渦となって排水される。
したがって、本体10に上枡受11が存在しても、道路の沿面に平行する流れがグレーチング蓋13、排水吸込口Aから排水排出口B、排水部20に至るまでの排水速度を速くし、本体10の排水吸込口Aから排水排出口Bに至る排水の流れに障害がなく、基本的に本体10の上枡受11の厚みが変化しても、本体10の水平方向を軸とする渦流が生じていないから、本体10から排水排出口Bに至る排水の流れがスムーズである。また、排水方向のベクトルをみても、ベクトル的に水平方向成分の衝突が生じていないから、雨水等の排水の限界排水量を増加できる。
なお、雨水が沿面排水供給路60を通過する量を超えたときには、沿面排水供給路60からの雨水に加えて、排水吸込口Aの上面を被うグレーチング蓋13を通過して、沿面排水供給路60から供給された渦流を利用して排水吸込口Aから排水排出口Bに排水を流す排水路は、本実施の形態の主排水路70を構成している。
上記実施の形態2及び実施の形態3の側溝排水装置100は、道路側溝または橋梁の側溝の排水管路Pに接続され、垂直方向の同一中心軸の排水吸込口Aよりも排水排出口Bの排水流に対する開口面積を順次狭く形成した本体10と、本体10の排水吸込口Bの内面の接線方向に排水を供給する沿面排水供給路30,60と、本体10の排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋13と、排水が沿面排水供給路30,60からのみ供給されるときには、本体10体に形成された内面の接線方向に、また、排水が沿面排水供給30,60を通過する量を超えたときには、沿面排水供給路30,60からの排水の供給に加えて、前記排水吸込口Aの上面を被うグレーチング蓋13を通過して、沿面排水供給路30,60から供給された渦流を利用して排水吸込口Aから排水排出口Bに排水を流す主排水路40,70を具備するものである。
上記実施の形態3の沿面排水供給路30,60は、グレーチング蓋13の平面視の外方向位置から、グレーチング蓋13の下側を通過する排水路としたものである。
この発明の側溝排水装置100は、グレーチング蓋13の平面視の外方向位置から、グレーチング蓋13の下側を通過する排水路としたものであるから、グレーチング蓋13の外側及び下側に通過する沿面排水供給路30,60は、グレーチング蓋13を通過する排水量の多いときに負圧になり清掃されるから、目詰まりが生じ難い。また、組み付け、分解の際には、グレーチング蓋13の取手14として手を差し入れる空間として使用できるから、取手兼用の窪みとすることができる。
上記実施の形態2及び実施の形態3の沿面排水供給路30,60の本体10は、内部の面の接線方向に本体10の中心方向に突出する排水路ガイド31,61を形成し、沿面排水供給路30,60で運ばれた排水が内周面を巻回する流れとしたものである。
そして、側溝排水装置100の本体10は、内部の面の接線方向に本体10体の中心方向に突出する排水路ガイド31,61を形成し、沿面排水供給路30,60で運ばれた排水が内周面を巻回する流れとしたものであるから、本体10の排水吸込口Aから排水排出口Bに至るまで沿面排水供給路30,60で運ばれた排水を受けて、本体10の内面を通る水路を形成できるから、安定した排水の流れができる。
上記実施の形態2及び実施の形態3の側溝排水装置100の本体10は、排水排出口Bの直径Dに対して楕円の長径を2Dとし、短径を4D/3の楕円方程式の曲線に沿って排水吸込口を7D/3の直径のベルマウス構造(a)としたものである。排水排出口Bの直径Dに対して楕円の長径を2Dとし、短径を4D/3の楕円方程式の曲線に沿って排水吸込口を7D/3の直径のベルマウス構造としたものであるから、前記楕円方程式に近いと排水速度が速く、単位時間当たりの排水量が増加する。
殊に、流れの剥離による流体抵抗は小さいと推定されるが、円錐型(f)では上側の漏斗状部分と下側の排水部20との接合点において小規模な剥離渦53が確認され、かつ、ベクトル的に水平方向成分の衝突が生じていると推定されるから、雨水等の排水の限界排水量を増加できる。このことがベルマウス型(a)との限界排水性能の違いである。特に、ベルマウス型(a)では本体10の形状に沿って滑らかに流れるのに対して、従来及び現行品の縮小模型では排水部20の上部で水平方向に向かい合った流れが衝突することでベクトル的に大きな流体抵抗が生じ、急激に限界排水状態へ遷移し、このように雨水流入量が限界排水量に達していない場合であっても、それぞれの流れの様子は大きく異なる。箱形以外の形状でも概ね同様の傾向が観察されており、このことから排水枡の通水性能は内部での流れの剥離状態によって決まることが推定される。特に、剥離を抑制することが排水量の限界の向上に繋がる。
加えて、実施の形態2の側溝排水装置100の本体10は、その重心位置の対向側に全体を持ち上げるコ字状の取手14を配設したものである。
したがって、その重心位置の対向側の外側に全体を持ち上げるコ字状の取手14を配設したことにより、通常20Kg以上の装置は、1人または2人の人力でも腰に大きな負担をかけるが、簡単な機械、例えば、ハンドリフト、トラックリフト等を使用することにより、かつ、安定した持ち上げが可能である。
更に、実施の形態1乃至実施の形態3の側溝排水装置100においては、前記本体の直径Dからなる前記排水排出口の垂直方向の長さは、D/3〜Dとしたものであるから、排水排出口Bの垂直方向の長さの排水部20は、排水管路Pまでの距離をD/3〜Dの長さとしたものであるから、排水流の整流作用で流れがスムーズであり、限界排水量を増加させることができる。
更にまた、実施の形態2の側溝排水装置100のグレーチング蓋13は、前記本体10に連続して形成された上枡12にグレーチング蓋13を重ね、水平方向にボルトナットで螺合でき、排水の流れの邪魔にならない。また、異物の侵入に対して排水として流してしまうので、引っ掛かりによって排水を阻害することがない。
A 排水吸込口
B 排水排出口
D 排水排出口の直径
P 排水管路
10 本体
11 上枡受
12 上枡
13 グレーチング蓋
14 取手
15 固定用ボルト
16 高さ調節ボルト
20 排水部
30,60 沿面排水供給路
31,61 排水路ガイド
40,70 主排水路
L アスファルト路面
100 側溝排水装置

Claims (8)

  1. 道路側溝または橋梁の側溝の排水管路に接続され、排水吸込口よりも排水排出口の排水に対する開口面積を狭く形成した本体と、
    前記本体の前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋とを具備し、
    前記本体の縦断面は、前記排水排出口の直径Dに対して楕円の長径を2Dとし、短径を4D/3の楕円方程式の曲線に沿って排水吸込口を7D/3の直径とし、前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋を通過し、前記排水吸込口、前記排水排出口と排水を流すことを特徴とする側溝排水装置。
  2. 道路側溝または橋梁の側溝の排水管路に接続され、排水吸込口よりも排水排出口の排水流に対する開口面積を順次狭く形成した本体と、
    前記本体の前記排水吸込口の内面の接線方向に排水を供給する沿面排水供給路と、
    前記本体の前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋と、
    排水が前記沿面排水供給路からのみ供給されるときには、前記本体に形成された内面の接線方向に、また、排水が前記沿面排水供給路を通過する量を超えたときには、前記沿面排水供給路からの排水の供給に加えて、前記排水吸込口の上面を被うグレーチング蓋を通過して、前記沿面排水供給路から供給された渦流を利用して前記排水吸込口から前記排水排出口に排水を流す主排水路と
    を具備することを特徴とする側溝排水装置。
  3. 前記本体は、内部の面の接線方向に前記本体の中心方向に突出する排水路ガイドを形成し、前記沿面排水供給路で運ばれた排水が内周面を巻回する流れとしたことを特徴とする請求項2に記載の側溝排水装置。
  4. 前記沿面排水供給路は、前記グレーチング蓋の平面視の外方向位置から、前記グレーチング蓋の下側を通過する排水路としたことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の側溝排水装置。
  5. 前記本体は、前記排水排出口の直径Dに対して楕円の長径を2Dとし、短径を4D/3の楕円方程式の曲線に沿って排水吸込口を7D/3の直径のベルマウス構造としたことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1つに記載の側溝排水装置。
  6. 前記本体の直径Dからなる前記排水排出口の垂直方向の排水部の長さは、D/3〜Dとしたことを特徴とする請求項1または請求項5に記載の側溝排水装置。
  7. 前記本体には、その重心位置の対向側に全体を持ち上げるコ字状の取手を配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1つに記載の側溝排水装置。
  8. 前記グレーチング蓋は、前記本体及び前記排水部に連続して形成された上枡に水平方向に螺合するボルトナットで一体に締め付けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1つに記載の側溝排水装置。
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