JP5962254B2 - 高品質ピロロキノリンキノンの製造方法 - Google Patents

高品質ピロロキノリンキノンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、式(1)で示す構造を含むピロロキノリンキノンの高品質の製造方法に関する。
ピロロキノリンキノン(以下、PQQと略すことがある。)は新しいビタミンの可能性があることが提案されて注目を集めている(例えば、非特許文献1参照)。PQQは細菌に限らず、真核生物のカビ、酵母に存在し、補酵素として重要な働きを行っている。また、PQQについて近年までに細胞の増殖促進作用、抗白内障作用、肝臓疾患予防治療作用、創傷治癒作用、抗アレルギー作用、逆転写酵素阻害作用およびグリオキサラーゼI阻害作用−制癌作用、神経線維再生作用など多くの生理活性が明らかにされている。
PQQは、発酵法(特許文献1)などにより製造することが可能である。しかし、これらの方法で得られるPQQは水や不純物の含量が多く、安定で純度の高いPQQの結晶を得る技術が求められていた。特に発酵法で作られるPQQは微生物を使用するため、培養液には菌体、菌体破砕物、分泌物に由来する高分子不純物が発生しその除去が課題である。特にタンパク成分が多くその除去が問題であった。タンパク成分は精製時の不純物としてカラムクロマトグラフィーへの閉塞等の製造上に問題を生じさせる。
また、不純物として含有すると、まれにではあるがアレルギー成分としてもその除去は求められている。これまでにpHを下げることでタンパク質を析出させ、遠心分離によって除去する方法が知られている。(特許文献2)。しかし、この方法はタンパク質の残留がまだかなりあり、精製方法として十分でない。また、この方法で得られるPQQ溶液を使用すると難溶性不純物が発生し、他の精製工程に不具合を生じさせる危険性があった。そのため、タンパク成分の高度の除去ができる方法が求められている。これまでに高純度でないPQQを含む食品について限外濾過も使用できるとなっているが、具体的な例はなく、高純度品の製造ではない。(特許文献3)
特許第2751183号公報 特公平7−113024号公報 特開2005−080502号公報
Nature, vol422, 24 April, 3003, p832
高品質なPQQ類の製造方法を提供することである。また、高品質なPQQ類又はその塩に関する。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、以下に示す項目によって、本発明を完成させるに至った。
[1]ピロロキノリンキノン類を含む溶液を限外ろ過膜でろ過する工程を含むピロロキノリンキノン類の製造方法。
[2]ピロロキノリンキノン類が式(2)の構造を有する化合物又は式(3)の構造を有する化合物若しくはこれらの塩である、[1]記載の製造方法。
(一般式1、2において、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フェニル基、炭素数1〜6のアルキル基、アラルキル基、アルキルアリール基、アルケニル基及びアルキニル基から選ばれる。)
[3]式(2)の構造を有する化合物又は式(3)の構造を有する化合物の塩が、アルカリ金属塩である、[2]記載の製造方法。
[4]ピロロキノリンキノン類を含む溶液がピロロキノリンキノン培養液であることを特徴とする[1]〜[3]いずれか記載の製造方法。
[5]ピロロキノリンキノン類を含む溶液がピロロキノリンキノン培養液をpHを2から8に調整して析出物を除去した後の溶液であることを特徴とする[1]から[3]いずれか記載の製造方法。
[6]ピロロキノリンキノン類を含む溶液がピロロキノリンキノン培養液をpHを2から8に調整して析出物を除去した後の溶液を再結晶することによって得られた結晶を溶解させた溶液であることを特徴とする[1]から[3]いずれか記載の製造方法。
[7]限外ろ過膜がクロスフロー型であることを特徴とする[1]から[6]いずれか記載の製造方法。
[8]限外ろ過膜でろ過したピロロキノリンキノン類を含む溶液を再結晶又はクロマトグラフィーで精製する工程を更に含む[1]から[7]いずれか記載のピロロキノリンキノン類の製造方法。
[9][1]から[8]に記載の方法で得られた含有タンパク質が0.5重量%以下のピロロキノリンキノン類。
本発明により、高純度で安定なPQQ類の製造方法を提供し、さらにその高品質なPQQ類を提供できる。
濾過装置
本発明は、PQQ類を含む溶液を限外ろ過膜を用いてろ過することによって高品質なPQQ類を製造する方法である。
本発明において、PQQ類とは、式(2)の構造を有する化合物又は式(3)の構造を有する化合物若しくはこれらの塩を示す。
(一般式1において、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フェニル基、炭素数1〜6のアルキル基、アラルキル基、アルキルアリール基、アルケニル基及びアルキニル基から選ばれる。)
式(2)の構造を有する化合物又は式(3)の構造を有する化合物の塩としては、アルカリ金属塩が挙げられ、具体的にはナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、リチウム塩が挙げられる。また、その置換数は、モノ、ジ、トリいずれでもよい。水溶液で使用する際にはこれらのカチオンの混合した状態で使用することもできる。
PQQ類を含む溶液は、PQQ類を生産する微生物を培養して得られ、菌体を含んだ培養液を用いても構わないが、菌体やタンパク質成分を除去した液を使用するのが好ましい。溶液に含まれるタンパク量を下げることは膜ろ過への負担を下げることで、膜の長寿命化につながり好ましい。使用する微生物としては、PQQ類を生産する微生物であれば、特に制限はない。
より好ましくはさらに再結晶を行い析出した結晶を溶かした溶液である。また、これに加えて活性炭と接触させた溶液でも良い。
菌体の除去方法としては、遠心分離をすることで可能である。
タンパク質成分の除去方法としては、pHを2−8にして析出する物質を除き、タンパク量を少なくした溶液である。好ましくは4前後に下げることによってタンパク質成分が析出し、除去可能である。タンパク質成分を除去した液は高分子成分の含量が少なく、保存安定性が向上するため、長時間安定に扱うのにより適している。
ろ過する溶液のPQQ類の濃度は0.01から30g/L, 好ましくは0.5から10g/Lである。この濃度範囲とすることで、析出することなく、良好な濾過速度並びにPQQ回収率を維持することが出来る。濃度が低い場合には培養液の濃縮をおこなって使用することができる。
ろ過する溶液に含まれるタンパク質の濃度には制限がないが、好ましくは0.0001から10g/Lである。この濃度範囲であれば、不溶成分が生じることなく、配管が詰まることなく、好ましい。この範囲より低い場合は、このような方法をとるまでもなく除去できる可能性が高い。
限外ろ過膜は、分子量10〜100kDaを除ける様に、分画サイズが13kDa以下であることが好ましい。より好ましくは10kD以下である。
例えば、生体成分が吸着し難い、親水性スルホン系高分子膜、親水性芳香族エーテル系高分子膜、親水性フッ素系高分子膜、親水性オレフィン系高分子膜、セルロース系膜、(メタ)アクリル系高分子膜、(メタ)アクリロニトリル系高分子膜、ビニルアルコール系高分子膜などが挙げられる。好ましくは、親水性スルホン系高分子膜が良い。
限外濾過に使用する膜ろ過方式は全量ろ過方式、クロスフローろ過方式どちらも使用可能である。全量ろ過方式は膜供給水の全量をろ過する方式であり、定期的に洗浄を行う必要がある。これに対して、クロスフローろ過方式は膜面に対し平行な流れを作ることで膜供給水中の物質が膜面に堆積する現象を抑制しながらろ過を行う方式であるため、長時間の運転が可能であり好ましい。クロスフローろ過方式は一般に膜面流速が高いほど膜面への付着物質の堆積が抑制されるので高いろ過流束が得られ、膜汚染防止の点では高膜面流速が好ましい。
モジュールに溶液を流す際の循環量については、ろ過膜面積1m2当たり10L/min以上の範囲で行うのが好ましい。この範囲とすることで、中空糸内に蓄積する濾物の吹き払い効果が十分に得られるため、好適である。
限外ろ過膜に使用する溶液のpHは1−12であればよく、より使用しやすいのは2から8である。
pH調整のために加える酸の種類は特に制限されないが、塩酸、臭化水素酸、沃化水素酸、過塩素酸、硝酸、硫酸などの無機酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、トリクロロ酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などの有機酸などが挙げられ、その中でも塩酸が好ましい。
pH調整のために加える塩基の種類は特に制限されないが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、アンモニア、炭酸アンモニウム、コリン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイド等が使用できる。
PQQ類を含む溶液を、再結晶を行い析出した結晶を溶かした溶液とする場合は、水溶性有機溶媒や塩を加えることによって再結晶することもできる。水溶性有機溶媒としてはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、アセトン、アセトニトリル、メトキシエタノール、メトキシプロパノール等が入手しやすく使用しやすい。塩としては塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化リチウム、塩化セシウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等が使用しやすい。
水溶性有機溶媒と塩を使う方法の両方を組み合わしてもよい。また、さらに濃縮して行ってもよい。温度については、液の凍結が発生しない限り特に制限はないが、ー30℃〜80℃の範囲がエネルギー効率が良く好ましい。
水溶性有機溶媒を添加した後、必要に応じて攪拌し、その後静置するのが好ましい。攪拌時間は、例えば、5分〜7日とすることができる。静置時間は、例えば、5分〜15日とすることができる。
限外濾過で除去しきれなかったタンパク量は低く、その後の精製は一般的なカラムクロマトグラフィーや再結晶法で精製することができる。カラムクロマトグラフィーとしては、DEAEーSephadex (ジエチルアミノエチル系陰イオン交換樹脂−セフアデツクス 以下同様)(フアルマシア社、登録商標)A−25カラムに吸着後、KCl溶液で溶出する方法(M.Ameyama et al.,Agric.Biol.Chem.,第48巻、p.561〜565(1984))のようなイオン交換樹脂での精製が使用できる。さらにその後、また、塩化ナトリウムや塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウムを使用する塩析による溶解度を下げる方法、エタノール、メタノール、プロパノール、アセトニトリルのような貧溶媒を加えて結晶を析出させる方法が使用できる。または懸濁、もしくは溶液状態でpHを変えて溶解度を変えて析出させる方法も使用できる。
本発明の製造方法で得られるPQQ類は、含まれるタンパク質成分が0.5重量%以下と純度が高く、医薬または機能性食品の有効成分として好適に使用することができる。
形態としては、皮膚外用剤、注射剤、経口剤、坐剤等の形態、又は日常食する飲食物、栄養補強食、各種病院食等が挙げられる。
調製の際は適宜賦型剤、滑沢剤、結合剤、可塑剤等の添加剤を用いてよい。
液剤としては水、果糖、ブドウ糖等の糖類、落下生油、大豆油、オリーブ油等の油類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類を用いることができる。
錠剤、カプセル剤、顆粒剤などの固形剤の賦型剤としては乳糖、ショ糖、マンニット等の糖類、
滑沢剤としてはカオリン、タルク、ステアリン酸マグネシウム等、崩壊剤としてデンプン、アルギン酸ナトリウム、
結合剤としてポリビニルアルコール、セルロース、ゼラチン等、界面活性剤としては脂肪酸エステル等、
可塑剤としてグリセリン等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。必要に応じて溶解促進剤、充填剤等を加えてもよい。
PQQ類は、単独でも、他の素材と組み合わせても使用でき、組み合わせ可能な素材としては、ビタミンB群、ビタミンCおよびビタミンE等のビタミン類、アミノ酸類、アスタキサンチン、α-カロテン、β-カロテン等のカロテノイド類、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸等のω3脂肪酸類、アラキドン酸等のω6脂肪酸類などが例示されるが、これらに限定されるものではない。
以下に実施例及び調製例を揚げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例および調製例のみに限定されるものではない。
ピロロキノリンキノンジナトリウムは三菱ガス化学製を使用した。また、特に断りがない限り、和光製試薬を使用した。
本実施例および比較例において、UV測定は、HITACHI U−2000 Spectrophotometerを使用して測定した。
PQQ分析
装置: 島津製作所、高速液体クロマトグラフィー、LC−20A
カラム:YMC−Pack ODS−TMS(5μm)、150x4.6mm I.D.
測定温度:40℃
検出:260nmにおける吸光度
溶離液:100mM CHCOOH/100mM CHCOONH (30/70, pH5.1)
溶出速度:1.5mL/min
タンパク分析
Bradford法
Bio-rad社Bradford試薬を使用し595nm吸光度を測定し、その値からタンパク含量を決定した。なお、検量線はγ-グロブリンの希釈系列液で作成した。
原料のPQQ含有培養液は以下のようにして得た。
比較例1 PQQ含有溶液の作製
特許公報2692167号の実施例1に基づき、DSM−1869株を培養して、3Lジャーを使用して得られた培養液を実験に使用することにした。
培養液を5000Gで遠心分離して、菌体を除去し、PQQを含有する培養液を得た。
培養液中のタンパク質の電気泳動
培養液から得られるタンパク質をアルカリSDS法で分析した。グリセリン35%(V/V), ナトリウムドデシル硫酸2%(W/V)、トリスヒドロキシメチルアミン10mM、ジチオトレイトール50mM、エチレンジアミンテトラアセテート2mM、ブロモフェノールブルー0.005%(W/V)、pH8.8の変性液と培養液を等量混合し、95℃上・10分間インキュベートした。その後、アトー社のe−PAGEL E−T520Lゲルに18μlずつアプライし、電流20mA条件で1時間程度泳動した。なお、泳動バッファーはアトー社のEz Runを用いた。
泳動後、CBB染色を行った後、純水とセルロースにて脱色した。
その結果、主に70KDaのタンパク質がふくまれることが分かった。
この培養液に硫酸を加えpHを4にして室温で1日保存した。これを遠心分離して析出物を除去した。この遠心分離した溶液をさらにpHを3.5にして食塩を1Mになるように添加して室温で一晩保存すると赤色結晶が析出した。これをリン酸バッファーで再溶解してpH7.5にして0.2%の活性炭を加えて濾過するとPQQ4.1g/L(LC純度97%)でタンパク量0.03g/L(重量比につき、PQQ100に対し、タンパク量0.73)であった。
実施例1 限外濾過膜 分子量13kDa以上カット
実験に使用する装置を図1に示す。
中空糸でできたクロスフローモジュール1にはポンプ2よりタンク3からのタンパク含有液が入り、循環する。その循環液の一部が中空糸から濾過されてタンク4にろ液として供給される。
中空糸製できたクロスフローモジュール旭化成社製ACP−0053D(120cm)を使用し、循環量1.5L/min、 溶出量0.12L/minで上記の溶液(pH7、重量比につき、PQQ100に対し、タンパク量0.73)を濾過した。
その結果、ろ液はPQQ4.1g/L(LC純度97%)でタンパクは検出されなかった。
本発明によりタンパク質の含まないPQQ溶液を作ることができた。
さらにこの溶液をカラムクロマトグラフィーで精製処理を行い、溶出液を食塩1.5Mに加えることで再結晶した。この結晶中にタンパク質は検出されず、LC純度99%以上であった。
実施例2、比較例2 保存試験
実施例2:実施例1で作製した限外濾過後の溶液を3週間室温で保存した。析出物はなく、安定な溶液であった。
比較例2:限外ろ過膜処理前の溶液を3週間室温で保存した。黒色の析出物があり、カラムクロマトグラフィーの閉塞を起こした。
実施例3 原料タンパク量2.5g/L
比較例1と同様に培養した液の菌を遠心分離してPQQ含有溶液を用意した。この溶液のpH7,PQQ濃度1.3g/L(LC純度83%)でタンパク量2.5g/L(重量比につき、PQQ100に対し、タンパク量192)を原料としてモジュールスペクトラム・ラボ社製のX11S10004Pモジュールを使用し、注先に入れ、ピストンを動かしてモジュール間を往復させた。 モジュール内から中空糸外にしみ出し、濾液を回収した。
PQQ濃度1.3g/L(LC純度83%)でタンパク量0.21g/L(重量比につき、PQQ100に対し、タンパク量16)であった。限外ろ過膜を使用することで92%のタンパクが除去されていた。
実施例4 原料タンパク量0.86g/L
比較例1と同様に培養した液の菌を遠心分離した後、硫酸でpH4にした。析出物を濾過してPQQ濃度3.2g/L(LC純度85%)でタンパク量0.86g/L(重量比につき、PQQ100に対し、タンパク量27)を含む液を用意した。
この溶液をクロスフロー用モジュール(旭化成ACP1010D)で、循環量17L/min, 溶出量1.4L/minで上記の溶液(pH7)を濾過した。PQQ濃度3.2g/L(LC純度85%)であり、タンパク除去率は98.8%以上(重量比につき、PQQ100に対し、タンパク量0.5以下)であった。このように限外ろ過膜を使用することでタンパク質を含まない高品質の溶液を用意することができる。
実施例5 限外濾過50kDa
実施例3と同様に実験を行った。この時のモジュールはスペクトラムラボ社のX15510004Nを使用した。PQQ濃度1.3g/L(LC純度83%)でタンパク量0.21g/L(重量比につき、PQQ100に対し、タンパク量16)であった。限外ろ過膜を使用することで92%のタンパクが除去されていた。
実施例6 限外濾過100kDa
実施例3と同様に実験を行った。この時のモジュールはスペクトラムラボ社のX1AB10004BNを使用した。PQQ濃度1.3g/L(LC純度83%)でタンパク量0.30g/L(重量比につき、PQQ100に対し、タンパク量23)であった。限外ろ過膜を使用することで88パーセントのタンパクが除去されていた。限外ろ過膜も膜の通過分子量が上がるとタンパクの除去率が低下する。しかし、原料の2.5g/Lよりも大幅に下げる効果を有していた。
本発明の製造方法は、食品、医薬品、化粧品の用途に広く使用することが可能である。
1:中空糸でできたクロスフローモジュール
2:ポンプ
3:タンク(原料)
4:タンク(ろ液)

Claims (4)

  1. ピロロキノリンキノン培養液をpHを2から8に調整して析出物を除去した後の溶液を限外ろ過膜でろ過する工程と、
    限外ろ過膜でろ過した式(2)の構造を有する化合物又は式(3)の構造を有する化合物若しくはこれらの塩を含む溶液をクロマトグラフィーで精製する工程を含む式(2)の構造を有する化合物又は式(3)の構造を有する化合物若しくはこれらの塩の製造方法。
    (式(2)、(3)において、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フェニル基、炭素数1〜6のアルキル基、アラルキル基、アルキルアリール基、アルケニル基及びアルキニル基から選ばれる。)
  2. 式(2)の構造を有する化合物又は式(3)の構造を有する化合物の塩が、アルカリ金属塩である、請求項1記載の製造方法。
  3. 限外ろ過でろ過する工程がピロロキノリンキノン培養液をpHを2から8に調整して析出物を除去した後の溶液を再結晶することによって得られた結晶を溶解させた溶液を限外ろ過する工程であることを特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 限外ろ過膜でろ過する工程に使用する膜ろ過方式がクロスフローろ過方式であることを特徴とする請求項1から3いずれか記載の製造方法。

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