JP6428527B2 - ピロロキノリンキノン結晶の製造方法 - Google Patents
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Description
[1]
ピロロキノリンキノンのフリー体を非プロトン性極性溶媒に溶解させた後、
ピロロキノリンキノンのフリー体の結晶を製造する方法。
[2]
非プロトン性有機溶媒がジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1−メチルピロリドンおよびアセトニトリルからなる群から選ばれる少なくとも1種である、[1]に記載の結晶の製造方法。
[3]溶解させる際の温度よりも20度以上低い温度で析出させることを特徴とする[1]又は[2]記載の製造方法。
[4]ピロロキノリンキノンのフリー体の非プロトン性極性溶媒の溶液が、0.01〜30w/w%である、[1]又は[2]記載の製造方法。
ピロロキノリンキノンのフリー体を非プロトン性極性溶媒に溶解させた後、
析出時間は特に制限がないが、30分〜1週間、好ましくは、30分〜90時間である。
本発明で得られるピロロキノリンキノンのフリー体の結晶は、使用した溶媒を結晶溶媒として含んでも良い。含まれる溶媒は使用した溶媒に依存し、非プロトン性極性溶媒である。本発明の結晶はその確認に光学顕微鏡、電子顕微鏡、粉末X線回折、単結晶X線回折を使用して行える。不定形名アモルファスかどうかはこの確認試験によって行うことができる。
また、原料のピロロキノリンキノンに水分がある場合でも本発明は除去することができる利点を有している。
錠剤、カプセル剤、顆粒剤などの固形剤の賦型剤としては乳糖、ショ糖、マンニット等の糖類、滑沢剤としてはカオリン、タルク、ステアリン酸マグネシウム等、崩壊剤としてデンプン、アルギン酸ナトリウム、結合剤としてポリビニルアルコール、セルロース、ゼラチン等、界面活性剤としては脂肪酸エステル等、可塑剤としてグリセリン等を例示することができるが、これらに限定されるものではない。必要に応じて溶解促進剤、充填剤等を加えてもよい。
また、ピロロキノリンキノンのフリー体の結晶は、単独でも、他の素材と組み合わせても使用できる。組み合わせ可能な素材としては、ビタミンB群、ビタミンCおよびビタミンE等のビタミン類、アミノ酸類、アスタキサンチン、α−カロテン、β−カロテン等のカロテノイド類、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸等のω3脂肪酸類、アラキドン酸等のω6脂肪酸類などが例示されるが、これらに限定されるものではない。
[水分分析]
装置: カールフィッシャー水分測定器を使用した。
原料のPQQジナトリウム塩は三菱ガス化学社製の試薬(商品名:バイオPQQ)を使用した。PQQジナトリウム塩5gを水100gに加えた。温度を70℃にして溶かした。濃塩酸5gを攪拌しながら添加してpHを0.9にした。70℃にして一晩置いた。攪拌しながら23℃にした後、2時間攪拌した。この固体を濾過して取り出し、水100gに加え、70℃で結晶化を進めた。析出した固体をろ過し、50℃減圧乾燥16時間行った。水分量測定の結果4.9%であった。
比較例1で得た含水PQQ粉末を原料に使用した。このサンプルの減圧乾燥を18時間50℃で行った。水分量は4.8%であった。
水から析出したサンプルは乾燥時間を延ばしても水分量の変化は0.1%しか低下せず、水分量を減らすのは非常に困難であった。
原料として比較例1の含水PQQ粉末(0.30g)をジメチルスルホキシド(2ml)と混合し、70℃に加温した。これを冷蔵庫(4℃)に冷却した。1日後、オレンジ色の結晶が析出した。この結晶をろ紙で余分な溶媒を除去した。50℃で減圧乾燥2時間した。得られた結晶は重量が0.22gであり、水分量が0.23%であった。本発明により低水分のピロロキノリンキノン結晶を作成できた。原料においては4.9%の水分が含まれているたが、大幅に水分を減らすことができた。
原料として比較例1の含水PQQ粉末(0.30g)をジメチルホルムアミド(2ml)と混合し、70℃に加温した。これを冷蔵庫(4℃)に冷却した。1日後、オレンジ結晶が析出した。この結晶をろ紙で余分な溶媒を取った。50℃で減圧乾燥2時間した。得られた結晶は重量が0.22gであり、水分量が0.34%であった。
原料として比較例1の含水PQQ粉末(0.30g)をジメチルアセトアミド(2ml)と混合し、70℃に加温した。これを冷蔵庫(4℃)に冷却した。1日後、オレンジ結晶が析出した。この結晶をろ紙で余分な溶媒を取った。50℃で減圧乾燥2時間した。得られた結晶は重量が0.26gであり、水分量が1.24%であった。
原料として比較例1の含水PQQ粉末(0.30g)を 1−メチルピロリドン(2ml)と混合し、70℃に加温した。これを冷蔵庫(4℃)に冷却した。1日後、オレンジ結晶が析出した。この結晶をろ紙で余分な溶媒を取った。50℃で減圧乾燥2時間した。得られた結晶は重量が0.27gであり、水分量が0.18%であった。
非プロトン性有機溶媒を使用することで容易に低水分量のピロロキノリンキノン結晶を作ることができた。
原料として比較例1の含水PQQ粉末(0.30g)をジメチルスルホキシド2mlと混合し、70℃に加温した。この溶液にアセトニトリル1mL加え、これを冷蔵庫(4℃)に冷却した。1日後、オレンジ結晶が析出した。この結晶をろ紙で余分な溶媒を取った。得られた結晶は重量が0.33gであり、水分量が0.0%であった。
原料として比較例1の含水PQQ粉末(0.30g)をジメチルホルムアミド2mlと混合し、70℃に加温した。この溶液にアセトニトリルを1ml加え、これを冷蔵庫(4℃)に冷却した。2日後、オレンジ結晶が析出した。この結晶をろ紙で余分な溶媒を取った。減圧乾燥50℃2時間行った。得られた結晶は重量が0.38gであり、水分量が0.03%であった。
原料として比較例1の含水PQQ粉末(0.30g)をジメチルアセトアミド2mlと混合し、70℃に加温した。この溶液にアセトニトリルを1mL加え、これを冷蔵庫(4℃)に冷却した。1日後、オレンジ結晶が析出した。この結晶をろ紙で余分な溶媒を取った。減圧乾燥50℃2時間行った。得られた結晶は重量が0.29gであり、水分量が0.37%であった。
原料として比較例1の含水PQQ粉末(0.30g)を1−メチルピロリドン2mlと混合し、70℃に加温した。この溶液にアセトニトリルを1mL加え、これを冷蔵庫(4℃)に冷却した。1日後、オレンジ結晶が析出した。この結晶をろ紙で余分な溶媒を取った。減圧乾燥50℃2時間行った。得られた結晶は重量が0.25gであり、水分量が0.48%であった。
実施例1〜4で得られた各結晶を使用した。各結晶サンプル50mgを測り取り、40℃湿度75%に4日おいて重量変化を測定した。その結果を表1に示す。
原料として比較例1のPQQ粉末0.30gをメタノール2mlと混合した。2時間後赤色の懸濁液は黄色の懸濁液に変化した。プロトン性の極性溶媒であるメタノールではピロロキノリンキノンと反応してヘミアセタール体になっていた。減圧乾燥を行うとすぐに茶色く変色した。メタノールのようなプロトン性極性溶媒は反応し、析出した物質も不安定である。
Claims (4)
- 非プロトン性有機溶媒がジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、1−メチルピロリドンおよびアセトニトリルからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の結晶の製造方法。
- 溶解させる際の温度よりも20度以上低い温度で析出させることを特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。
- ピロロキノリンキノンのフリー体の非プロトン性極性溶媒の溶液が、0.01〜30w/w%である、請求項1又は2記載の製造方法。
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