JPH0940675A - 新規なイミダゾピロロキノリン化合物 - Google Patents

新規なイミダゾピロロキノリン化合物

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JPH0940675A
JPH0940675A JP19081995A JP19081995A JPH0940675A JP H0940675 A JPH0940675 A JP H0940675A JP 19081995 A JP19081995 A JP 19081995A JP 19081995 A JP19081995 A JP 19081995A JP H0940675 A JPH0940675 A JP H0940675A
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JP
Japan
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ipq
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Application number
JP19081995A
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Sadaji Uragami
貞治 浦上
Akinobu Tanaka
昭宣 田中
Yoko Shirai
洋子 白井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 新規なイミダゾピロロキノリン化合物 【課題】 新規な生理活性物質を提供する。 【解決手段】 化1 【化1】 [Rはメチル基、イソプロピル基、2−メチルプロピル
基、1−メチルプロピル基、カルバモイル基または水酸
基、カルボキシル基、カルバモイル基、メチルメルカプ
ト基、フェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、メルカ
プト基、イミダゾリル基、アミノ基、グアニジノ基、メ
トキシ基もしくはリン酸基で置換された炭素数1乃至4
のアルキル基を示す〕で示される新規なイミダゾピロロ
キノリンおよびその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規なイミダゾピ
ロロキノリン化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】イミダゾピロロキノリン化合物(以下I
PQ類と略す)としては、今まで7,10−ジヒドロ−7 −
オキソ−イミダゾ[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キ
ノリン−1,3,9 −トリカルボン酸のみが知られている
が、その生理活性は、実用するにはまだ十分なものでは
ない。そこで生理活性がよりすぐれているイミダゾピロ
ロキノリン化合物の開発が望まれていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、新規なイ
ミダゾピロロキノリン化合物を得るべく種々検討したと
ころ、ピロロキノリンキノン(以下PQQと記す)とグ
リシン、トリプトファンおよびプロリンを除く各種のア
ミノ酸を好気的に反応させることにより新規なイミダゾ
ピロロキノリン化合物が得られることを見出し、本発明
を完成した。
【0004】すなわち、本発明は化2
【化2】 [Rはメチル基、イソプロピル基、2−メチルプロピル
基、1−メチルプロピル基、カルバモイル基または水酸
基、カルボキシル基、カルバモイル基、メチルメルカプ
ト基、フェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、メルカ
プト基、イミダゾリル基、アミノ基、グアニジノ基、メ
トキシ基もしくはリン酸基で置換された炭素数1乃至4
のアルキル基を示す〕で表される新規なイミダゾピロロ
キノリン化合物およびその塩である。
【0005】
【発明の実施の形態】RがCH3 のIPQ化合物は、7,10
−ジヒドロ−5 −メチル−7 −オキソ−イミダゾ[4,5,
1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリン−1,3,9 −トリカ
ルボン酸(以下メチルIPQと記す)でありPQQとア
ラニンより合成される。
【0006】RがCH2OH のIPQ化合物は、7,10−ジヒ
ドロ−5 −ヒドロキシメチル−7 −オキソ−イミダゾ
[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリン−1,3,9 −
トリカルボン酸(以下ヒドロキシメチルIPQと記す)
でありPQQとセリンより合成される。
【0007】RがCH(CH3)2のIPQ化合物は、7,10−ジ
ヒドロ−5 −(1 −メチルエチル)−7 −オキソ−イミ
ダゾ[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリン−1,3,
9 −トリカルボン酸(以下メチルエチルIPQと記す)
でありPQQとバリンより合成される。
【0008】RがCH2CH(CH3)2 のIPQ化合物は、7,10
−ジヒドロ−5 −(2 −メチルプロピル)−7 −オキソ
−イミダゾ[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリン
−1,3,9 −トリカルボン酸(以下2 −メチルプロピルI
PQと記す)でありPQQとロイシンより合成される。
【0009】RがCH(CH3)CH2CH3 のIPQ化合物は、7,
10−ジヒドロ−5 −(1 −メチルプロピル)−7 −オキ
ソ−イミダゾ[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリ
ン−1,3,9 −トリカルボン酸(以下1 −メチルプロピル
IPQと記す)でありPQQとイソロイシンより合成さ
れる。
【0010】RがCH2CH2CO2HのIPQ化合物は、5 −
(2 −カルボキシエチル)−7,10−ジヒドロ−7 −オキ
ソ−イミダゾ[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリ
ン−1,3,9 −トリカルボン酸(以下2 −カルボキシエチ
ルIPQと記す)でありPQQとグルタミン酸より合成
される。
【0011】RがCH2CH2CONH2 のIPQ化合物は、5 −
(2 −カルバモイルエチル)−7,10−ジヒドロ−7 −オ
キソ−イミダゾ[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノ
リン−1,3,9 −トリカルボン酸(以下2 −カルバモイル
エチルIPQと記す)でありPQQとグルタミンより合
成される。
【0012】RがCH2CH2SCH3のIPQ化合物は、7,10−
ジヒドロ−5 −(2 −メチルチオエチル)−7 −オキソ
−イミダゾ[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリン
−1,3,9 −トリカルボン酸(以下2 −メチルチオエチル
IPQ と記す)でありPQQ とメチオニンより合成
される。
【0013】RがCH2-C6H5のIPQ化合物は、5 −ベン
ジル−7,10−ジヒドロ−7 −オキソ−イミダゾ[4,5,1
−ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリン−1,3,9 −トリカル
ボン酸(以下ベンジルIPQと記す)でありPQQとフ
ェニルアラニンり合成される。
【0014】RがCH2-C6H4OHのIPQ化合物は、7,10−
ジヒドロ−5 −(4 −ヒドロキシフェニルメチル)−7
−オキソ−イミダゾ[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]
キノリン−1,3,9 −トリカルボン酸(以下4 −ヒドロキ
シフェニルメチルIPQと記す)でありPQQとチロシ
ンより合成される。
【0015】RがCH2SH のIPQ化合物は、7,10−ジヒ
ドロ−5 −メルカプトメチル−7 −オキソ−イミダゾ
[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリン−1,3,9 −
トリカルボン酸(以下メルカプトメチルIPQと記す)
でありPQQとシスティンより合成される。
【0016】RがCH2CO2H のIPQ化合物は、5 −カル
ボキシメチル−7,10−ジヒドロ−7−オキソ−イミダゾ
[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリン−1,3,9 −
トリカルボン酸(以下カルボキシメチルIPQと記す)
でありPQQとアスパラギン酸より合成される。
【0017】Rが化3
【化3】 のIPQ化合物は、7,10−ジヒドロ−5 −(4 −イミダ
ゾリルメチル)−7 −オキソ−イミダゾ[4,5,1 −ij]
ピロロ[2,3 −f ]キノリン−1,3,9 −トリカルボン酸
(以下4 −イミダゾリルメチルIPQと記す)でありP
QQとヒスチジンより合成される。
【0018】Rが(CH2)4NH2 のIPQ化合物は、5 −
(4 −アミノブチル)−7,10−ジヒドロ−7 −オキソ−
イミダゾ[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリン−
1,3,9−トリカルボン酸(以下4 −アミノブチルIPQ
と記す)でありPQQとリジンより合成される。
【0019】Rが(CH2)3NHCNHNH2のIPQ化合物は、5
−(3 −グアニジノプロピル)−7,10−ジヒドロ−7 −
オキソ−イミダゾ[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キ
ノリン−1,3,9 −トリカルボン酸(以下3 −グアニジノ
プロピルIPQと記す)でありPQQとアルギニンより
合成される。
【0020】RがCH2CONH2のIPQ化合物は、5 −(カ
ルバモイルメチル)−7,10−ジヒドロ−7 −オキソ−イ
ミダゾ[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリン−1,
3,9−トリカルボン酸(以下カルバモイルメチルIPQ
と記す)でありPQQとアスパラギンより合成される。
【0021】RがCH2OCH3 のIPQ化合物は、7,10−ジ
ヒドロ−5 −メトキシメチル−7 −オキソ−イミダゾ
[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリン−1,3,9 −
トリカルボン酸(以下メトキシメチルIPQと記す)で
ありPQQと O−メチルセリンより合成される。
【0022】RがCH2OPO3H2 のIPQ化合物は、7,10−
ジヒドロ−7 −オキソ−5 −ホスホリロキシメチル−イ
ミダゾ[4,5,1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリン−1,
3,9−トリカルボン酸(以下ホスホリロキシメチルIP
Qと記す)でありPQQと O−ホスホリルセリンより合
成される。
【0023】RがCONH2 のIPQ化合物は、5 −カルバ
モイル−7,10−ジヒドロ−7 −オキソ−イミダゾ[4,5,
1 −ij]ピロロ[2,3 −f ]キノリン−1,3,9 −トリカ
ルボン酸(以下カルバモイルIPQと記す)でありPQ
Qとセリンアミドから合成される。
【0024】なお、これらのIPQ化合物のアルカリ金
属塩、アルカリ土類金属塩もしくは水素またはアルキル
置換アンモニウム塩も本発明にふくまれる(これらの化
合物を総称して以下IPQ類と記すこともある)。本発
明のIPQ化合物の塩の代表例としては、ナトリウム塩
あるいはカリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネシウ
ム塩あるいはカルシウム塩などのアルカリ土類金属塩お
よびアンモニウム塩、トリメチルアンモニウム塩、トリ
エチルアンモニウム塩、あるいはトリエタノールアンモ
ニウム塩などの水素またはアルキル置換アンモニウム塩
がある。
【0025】本発明のIPQ化合物を得る方法として
は、合成法および微生物を用いる発酵法などがあるが、
PQQと各種のアミノ酸から合成する方法がより簡単で
あり実用的である。PQQと各種アミノ酸から合成する
場合には、使用されるPQQは、発酵生産品あるいは合
成品のいずれでも良く、ナトリウム塩あるいはカリウム
塩などのアルカリ金属塩、マグネシウム塩あるいはカル
シウム塩などのアルカリ土類金属塩およびアンモニウム
塩、トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウ
ム塩、あるいはトリエタノールアンモニウム塩などの水
素およびアルキル置換アンモニウム塩に代表されるPQ
Qの塩類でも良い。
【0026】また用いるアミノ酸としては、グリシン、
トリプトファンおよびプロリンを除くアミノ酸であれば
よく、D 体、L 体あるいはそれらの混合物でもよい。合
成されるIPQ化合物の種類は用いるアミノ酸により選
定される。また用いるアミノ酸濃度範囲も特に制限され
ず、通常はPQQの1〜1000倍のモル濃度の範囲で
使用される。これらのPQQ、各種アミノ酸は、いずれ
も市販品を使用することができる。
【0027】この反応は溶媒を使用した液相で行われ
る。この溶媒の代表例として水およびメタノールなどが
ある。反応液中におけるPQQの濃度範囲は、特に制限
されず、溶媒の組成、反応条件によって適宜設定され
る。通常は0.1 〜50mMの濃度範囲が好ましい。
【0028】本発明に用いられる反応液のpHは、pH
1 〜pH10が好ましく、目的とするIPQ化合物により
適時選定されるが、ヒドロキシメチルIPQを得る場合
は、反応液のpHは、pH2 〜6 が好ましく、4 −ハイドロ
キシフェニルメチルIPQおよびメルカプトメチルIP
Qの場合はpH6 〜7 が好ましく、その他のIPQ化合物
の場合はpH6 〜9 が好ましい。
【0029】本発明におけるIPQ化合物を得る反応に
は酸素が必要であり、酸素を供給することが必要であ
る。反応液中の溶存酸素濃度が0 より大となる条件下で
反応させることにより、短時間で反応を終了させること
ができるが、酸素律速の条件下でもIPQ化合物得るこ
とは可能である。本発明に用いられる酸素の供給方法と
しては、通常は、酸素を含む気体、たとえば、空気や混
合ガス、または、オゾンを含む気体を通気し混合する方
法、あるいは、それらの気体との接触下で撹はんする方
法などがある。本発明の反応温度は、特に制限はない
が、通常は20〜80℃の範囲で行われる。
【0030】IPQ化合物の塩は、一般にIPQ化合物
を含む溶液に目的とする塩を過剰に添加することにより
沈澱として得られる。本発明で得られるIPQ類を分離
精製する方法としては種々ある。たとえば、IPQ類を
吸着する樹脂担体を用いた方法、有機溶媒抽出法、沈澱
法、洗浄法、限外ろ過法などがあり、これらの方法を単
独あるいは組み合わせて、IPQ類を分離、精製するこ
とができる。
【0031】IPQ類を吸着する樹脂担体を用いた方法
では、IPQ類を吸着・脱離することのできる樹脂担体
であれば特に制限なく利用できる。たとえば、陰イオン
交換樹脂担体では、DEAE−セファデックスA−25
(ファルマシア製)などの多糖系担体、DEAE−トヨ
パール650(東ソー製)、アンバーリストA−21
(ローム・アンド・ハース製)などの親水性ポリマー系
樹脂などがある。また、疎水性ポリマー系樹脂では、ダ
イヤイオンHPシリーズ(三菱化成製)、アンバーライ
トXADシリーズ(ローム・アンド・ハース製)、ブチ
ル−トヨパール650、フェニル−トヨパール650
(東ソー製)などがある。
【0032】有機溶媒抽出法では、IPQ類が酸性下で
は低極性溶媒に、アルカリ性下では極性溶媒に抽出され
る性質を利用する。ここで極性溶媒として水を用いる場
合は、使用する有機溶媒は、水と分離し酸性下で十分に
IPQ類を溶解するものであれば特に限定しないが、通
常低級アルコール類が用いられる。IPQ類の水溶液を
塩酸酸性とし、n−ブタノールを加え抽出操作を行うこ
とにより、IPQ類は、n −ブタノール層にほぼ定量的
に回収される。この抽出n −ブタノール層にアルカリ性
水溶液を加えて再び抽出操作を行うと、IPQ類は水層
に回収される。
【0033】沈澱法としては、IPQ類水溶液を酸性と
し、IPQ類を沈澱させる酸性沈澱法、IPQ類水溶液
にアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を添加する
塩析法、あるいは、IPQ類の溶解度の低い溶媒とIP
Q類溶液とを混合し沈澱させる溶媒沈澱法などがある。
酸性沈澱法に使用する酸としては塩酸、硫酸、硝酸など
がある。この際、水溶液を低温にすることにより回収率
が高まる。塩析法において、添加するアルカリ金属塩と
しては塩化ナトリウム、塩化カリウムなどがあり、アル
カリ土類金属塩としては塩化カルシウム、塩化マグネシ
ウムなどがある。溶媒沈澱法で用いる溶媒としては、ア
セトンなどがある。この場合も溶媒を低温にすることに
より回収率が高まる。
【0034】洗浄法としては、これらの沈澱法をIPQ
類の粉体、または、IPQ類を含む沈澱物に適用すれば
よく、さらに精製が進むことになる。
【0035】IPQ類の発酵生産などにおいて高分子の
夾雑物を除く場合には、限外ろ過法を利用することがで
きる。限外ろ過法としては、セファデックスG −10(フ
ァルマシア製)、トヨパールHWシリーズ(東ソー製)
などのゲル濾過用樹脂担体を用いる方法、あるいは、各
種限外ろ過膜や限外ろ過中空糸を用いる方法などがあ
る。
【0036】本発明の化合物は、この骨格構造がPQQ
と共通であることから、PQQと同様の用途、たとえ
ば、微生物、植物細胞および動物細胞に対する生育促進
剤、動物における肝障害改善剤、活性酸素消去活性剤、
神経成長因子生産促進活性剤および抗白内障剤、植物に
おける花粉発芽促進剤および花粉管伸長促進剤などとし
て使用し得るものと推察される。
【0037】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。 実施例1 L-アラニン4.3gを蒸留水 800mlに溶解し、1N塩酸にて p
H4.0に調整してL-アラニン溶液を得た。このL-アラニン
溶液にPQQ 800mgを添加し、空気を通気しながら強く
機械撹はんしつつ、30℃にて30時間反応させた。この反
応生成液に 23.4gの食塩を添加し溶解させたのち、さら
に6N塩酸にてpH1.6 に調整した。この液を 5℃に冷却し
てメチルIPQを沈澱させた。この沈澱を遠心分離によ
って回収し、この沈澱に蒸留水 250mlを加え、この液を
5N NaOHにてpH 7.4とし、沈澱を溶解した。得られた溶
液に陰イオン交換担体である DEAE-セファデックスA-25
50ml を加え十分に撹はんし、メチルIPQをこの担体
に吸着させた後静置し、上清を除いて、この担体を分離
・回収した。
【0038】50mmφカラムに新しい DEAE-セファデック
スA-25 75ml を充填し、その上に、回収した担体を充填
した。このカラムに蒸留水 400mlを流して洗浄した後、
0.5M食塩水6900mlを流した。この時、反応液に含まれて
いたメチルIPQは0.5M食塩水の溶出画分に存在した。
得られたメチルIPQ溶出画分を、6N塩酸にて pH1.0と
し、 5℃にてメチルIPQ を沈澱させた。得られた沈
澱を遠心分離により回収し0.1N塩酸で洗浄した後、真空
下約70℃で乾燥して 273mgのメチルIPQを得た。
【0039】得られたメチルIPQの色は、オレンジ色
であり、262 〜268 ℃から徐々に分解し、明確な融点を
示さなかった。また水に溶けやすく、中性下およびアル
カリ性下では極めて溶けやすかった。また低級アルコー
ルにも溶けたがアセトンおよびジエチルエーテルには溶
けなかった。また、このメチルIPQの水溶液の色は、
メチルIPQの濃度および水溶液のpHによって異なる
が、約 10mg/l のメチルIPQ水溶液は、水溶液のpH
が中性からアルカリ性では淡黄色であり、酸性では赤み
がかった淡黄色であった。
【0040】次に、このメチルIPQ の元素分析値、
IRスペクトル、1H-NMRスペクトルおよび可視・紫外部ス
ペクトルを示す。 1)元素分析値:C169 3 7 ・H2 O (MW 373.
28) 理論値(%):C51.48 H2.97 N11.26 実測値(%):C51.20 H3.24 N11.03 2)IRスペクトル( νmax 値, cm-1):(KBr)2725br,s, 2
480 br,s , 1590s , 1515s ,1170vs, 1095sh,s, 965
m , 750 m , 710 m 3)1H-NMRスペクトル (δ値,ppm):(DMSO-d6、 内部標
準:TMS)2.73(s,3H, CH3 ),7.18(d,1H,ピロール環C-H ,J=
1.8Hz),7.92(s,1H,ピリジン環C-H ),12.82(brs,1H, ピ
ロール環N-H ) 4)可視・紫外部スペクトル( λmax 値,nm):(10mM リ
ン酸カリウム緩衝液 pH 7.0) 255,272,418
【0041】実施例2 L-セリン 30.0gを蒸留水 600mlに溶解し、6N塩酸にて p
H3.0に調整した。PQQ604mg を添加し、空気接触下で
強く撹はんしつつ、30℃にて20時間反応させたところ、
反応液中のヒドロキシメチルIPQの濃度が約890mg/l
となった。この反応液に6N塩酸を添加し pH2.0に調整
し、 CaCl2・2H2O 12gを加え、ヒドロキシメチルIPQ
が完全に沈澱するまで氷水中に置いた。遠心分離により
沈澱を回収し、水600ml を加え、さらに 5N NaOHを添加
しpH 7.8とし、沈澱を溶解した。得られた水溶液に陰イ
オン交換担体であるDEAE−セファデックスA−25
100mlを加え十分に撹はんし、ヒドロキシメチルIPQ
を吸着させた後静置し、上清を除いた。
【0042】50mmφカラムに新たなDEAE−セファデ
ックスA−25 100mlを充填し、その後、回収した担体
を充填した。このカラムに蒸留水 300mlを流し洗浄した
後、0.5M食塩水3400mlを流し、さらに0.7M食塩水2500ml
を流した。この時、反応液に含まれていた微量の未反応
PQQは0.5M食塩水の溶出画分に、ヒドロキシメチルI
PQは0.7M食塩水の溶出画分に存在した。0.7M食塩水の
溶出画分を6N塩酸にてpH2.0とし、完全に沈澱するまで
5℃に放置した。得られた沈澱を遠心分離により回収
し、希塩酸洗浄および有機溶媒洗浄を行った後、真空下
約60℃で乾燥して、 330mgのヒドロキシメチルIPQを
得た。得られたヒドロキシメチルIPQの色は、オレン
ジ色であり、融点は 210〜220 ℃で徐々に分解し明確な
融点を与えなかった。また水に極めて溶けやすく、低級
アルコールにも溶けたがアセトンおよびエーテルには溶
けなかった。ヒドロキシメチルIPQの水溶液の色は、
ヒドロキシメチルIPQの濃度および水溶液のpHによ
って異なるが、約10mg/lのヒドロキシメチルIPQ水溶
液は、水溶液のpHが中性からアルカリ性では淡黄色で
あり、酸性では赤みがかった淡黄色であった。
【0043】次に得られたヒドロキシメチルIPQの元
素分析値、IRスペクトル、1H-NMRスペクトル、可視・紫
外部スペクトルを示す。 1)元素分析値:C169 3 8 (MW 371.25) 理論値(%):C51.76 H2.44 N11.32 実測値(%):C50.58 H2.63 N11.08 2)IRスペクトル (νmax 値, cm-1):(KBr)2500br,s, 1
680sh,w , 1575 sh,s ,1510s , 1150vs,1095sh,s,70
0m ,650m 3)1H-NMRスペクトル( δ値,ppm):(DMSO-d6、内部標
準:TMS)4.98(s,2H, CH2 -OH),7.27(d,1H, ピロール環C-H
,J=1.98Hz),8.07(s,1H, ピリジン環C-H ),14.60(d,1H,
ピロール環N-H ,J=0.44Hz) 4)可視・紫外部スペクトル( λmax 値,nm):(10mM リ
ン酸カリウム緩衝液 pH 7.0) 254, 269 sh ,416
【0044】実施例3 塩酸または水酸化ナトリウムにてpH1.5 〜9 に調整し
た10g/l L-セリン水溶液40mlを 100ml三角フラスコに入
れ、それぞれの三角フラスコにPQQ40mgを添加した。
通気性のある栓をして回転式振とう器を用いて撹はんし
つつ30℃にて1日間反応させた。反応液をpH8とし、
液体高速クロマトグラフィー装置を用いて生成したヒド
ロキシメチルIPQ量を調べた。液体高速クロマトグラ
フィーの条件を示す。
【0045】・測定機器 (株)島津製作所製 ポンプ LC-6A 検出器 SPD-6AV カラム恒温槽 CTO-6AS(40℃) ・カラム (株)YMC製 ODS A-302 4.6mm φx150mm ・測定波長 259nm ・流速 1.5 ml/min ・溶離液組成 0.1M KH2PO4, 0.1M HClO4 、 10% CH3CN 水溶液 pH2.5(NaOH)結果を表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】実施例4 L-バリン7.8gを蒸留水200ml に溶解し、5N NaOHにて pH
8.5に調整した。PQQ・Na2 800mg を添加し、空気
を通気しながら強く機械撹拌しつつ、30℃にて21時間反
応させた。この反応生成液を6N塩酸にてpH1.6 に調整
し、この液を 5℃に冷却して1 −メチルエチルIPQを
沈澱させた。この沈澱を遠心分離によって回収し、この
沈澱に水 200mlを加え、この液を5N NaOH にて pH8.7と
し、沈澱を溶解した。得られた溶液に陰イオン交換担体
である DEAE-セファデックスA-25 50ml を加え十分に撹
はんし、1 −メチルエチルIPQをこの担体に吸着させ
た後静置し、上清を除いて、この担体を分離・回収し
た。
【0048】50mmφカラムに新しい DEAE-セファデック
スA-25 75ml を充填し、その上に、回収した担体を充填
した。このカラムに蒸留水 300mlを流して洗浄した後、
0.4M食塩水3700mlを流し、引き続いてさらに0.6M食塩水
4300mlを流した。この時、反応生成液に含まれていた1
−メチルエチルIPQは0.6M食塩水の溶出画分を中心に
存在した。0.4M食塩水および0.6M食塩水の1 −メチルエ
チルIPQ溶出画分を6N塩酸にて pH1.7とし、n-ブタノ
ールを加え混合した後放置し、1 −メチルエチルIPQ
を含むn-ブタノール層を分離・回収した。さらに、この
n-ブタノール層に、0.1N塩酸を加え混合して洗浄した
後、n-ブタノール層を分離・回収し、濃縮乾固した。こ
れにジエチルエーテルを加えて生じた沈澱をろ過し回収
した。得られた沈澱を真空下約70℃で乾燥して、 460mg
の1 −メチルエチルIPQを得た。
【0049】得られた1 −メチルエチルIPQの色は、
オレンジ色であり、255 〜259 ℃から徐々に分解し、明
確な融点を示さなかった。また水に溶けやすく、中性下
およびアルカリ性下では極めて溶けやすかった。また低
級アルコールにも溶けたがアセトンおよびジエチルエー
テルには溶けなかった。また、この1 −メチルエチルI
PQの水溶液の色は、1 −メチルエチルIPQの濃度お
よび水溶液のpHによって異なるが、約 10mg/l の1 −メ
チルエチルIPQ水溶液は、水溶液のpHが中性からアル
カリ性では淡黄色であり、酸性では赤みがかった淡黄色
であった。次に得られた1 −メチルエチルIPQの元素
分析値、IRスペクトル、1H-NMRスペクトル、可視・紫外
部スペクトルを示す。
【0050】1)元素分析値:C18133 7 ・H2
O (MW 401.33) 理論値(%):C53.87 H3.77 N10.47 実測値(%):C53.61 H3.96 N10.22 2)IRスペクトル( νmax 値, cm-1):(KBr)2850br,s, 2
530sh,s, 1575s , 1515 sh,m ,1175vs, 1100sh,m, 1015
sh,m, 815 sh,w,755 m , 730 m , 660 sh,w 3)1H-NMRスペクトル( δ値,ppm):(DMSO-d6、 内部標
準:TMS)1.36( d,6H,CH-(CH3 )2,J=6.4Hz),3.74(hep,1H,
CH -(CH3)2,J=6.7Hz),7.29(d,1H,ピロール環C-H ,J=1.8
Hz),8.00(s,1H,ピリジン環C-H ),13.01(brs,1H, ピロー
ル環N-H ,) 4)可視・紫外部スペクトル( λmax 値,nm):(10mM リ
ン酸カリウム緩衝液 pH 7.0) 255, 272sh, 418
【0051】実施例5 L-ロイシン3.2gを蒸留水 200mlに溶解し、 5N NaOHにて
pH8.5に調整してL-ロイシン溶液を得た。このL-ロイシ
ン溶液にPQQ・Na2 800mgを添加し、空気を通気し
ながら強く機械撹拌しつつ、30℃にて21時間反応させ
た。この反応生成液を6N塩酸にて pH1.7に調整し、この
液を 5℃に冷却して2 −メチルプロピルIPQを沈澱さ
せた。この沈澱を遠心分離によって回収し、この沈澱に
水 200mlを加え、この液を5N NaOH にて pH8.3とし、沈
澱を溶解した。得られた溶液に陰イオン交換担体である
DEAE-セファデックスA-25 50ml を加え十分に撹はん
し、2−メチルプロピルIPQをこの担体に吸着させた
後静置し、上清を除いて、この担体を分離・回収した。
【0052】50mmφカラムに新しい DEAE-セファデック
スA-25 50ml を充填し、その上に、回収した担体を充填
した。このカラムに蒸留水 300mlを流して洗浄した後、
0.5M食塩水2000mlを流し、引き続いてさらに0.8M食塩水
2000ml、2M食塩水500ml の順に流した。この時、反応液
に含まれていた2 −メチルプロピルIPQは0.8M食塩水
の溶出画分を中心に存在した。0.8M食塩水の2 −メチル
プロピルIPQ溶出画分を6N塩酸にて pH1.8とし、 5℃
にて2 −メチルプロピルIPQを沈澱させた。得られた
沈澱を遠心分離により回収し、0.1N塩酸洗浄した後、真
空下約70℃で乾燥して、430mg の2 −メチルプロピルI
PQを得た。
【0053】得られた2 −メチルプロピルIPQの色
は、オレンジ色であり、248 〜252 ℃から徐々に分解
し、明確な融点を示さなかった。また水に溶けやすく、
中性下およびアルカリ性下では極めて溶けやすかった。
また低級アルコールにも溶けたがアセトンおよびジエチ
ルエーテルには溶けなかった。また、この2 −メチルプ
ロピルIPQの水溶液の色は、2 −メチルプロピルIP
Qの濃度および水溶液のpHによって異なるが、約 10mg/
l の2 −メチルプロピルIPQ水溶液は、水溶液のpHが
中性からアルカリ性では淡黄色であり、酸性では赤みが
かった淡黄色であった。
【0054】次に、この2 −メチルプロピルIPQの元
素分析値、IRスペクトル、1H-NMRスペクトルおよび可視
・紫外部スペクトルを示す。 1)元素分析値:C19153 7 ・H2 O (MW 415.
36) 理論値(%):C54.94 H4.13 N10.12 実測値(%):C54.70 H4.27 N 9.85 2)IRスペクトル( νmax 値, cm-1):(KBr)2880br,s, 2
520sh,s, 2330sh,m, 1585s ,1520sh,m, 1180vs, 760
sh,m, 735 m , 670 sh,w 3)1H-NMRスペクトル( δ値,ppm):(DMSO-d6、 内部標
準:TMS)0.93( d,6H,CH2-CH-(CH3 )2,J=6.6Hz),2.16( m,1
H,CH2-CH -(CH3)2),3.08( d,2H,CH2 -CH-(CH3)2,J=7.0H
z),7.28(d,1H,ピロール環C-H ,J=2.2Hz),7.99(s,1H,ピ
リジン環C-H ),12.60(brs,1H, ピロール環N-H ) 4)可視・紫外部スペクトル( λmax 値,nm):(10mM リ
ン酸カリウム緩衝液 pH 7.0) 255, 272sh, 419
【0055】実施例 6 L-イソロイシン5.1gを蒸留水 200mlに溶解し、5N NaOH
にて pH8.5に調整してL-イソロイシン溶液を得た。この
L-イソロイシン溶液にPQQ・Na2 800mg を添加し、
空気を通気しながら強く機械撹はんしつつ、30℃にて21
時間反応させた。この反応生成液を6N塩酸にてpH1.8 に
調整し、この液を 5℃に冷却して1−メチルプロピルI
PQを沈澱させた。この沈澱を遠心分離によって回収
し、この沈澱に水 200mlを加え、この液を 5N NaOHにて
pH8.2とし、沈澱を溶解した。得られた溶液に陰イオン
交換担体である DEAE-セファデックスA-25 50ml を加え
十分に撹はんし、1−メチルプロピルIPQをこの担体
に吸着させた後静置し、上清を除いて、この担体を分離
・回収した。
【0056】50mmφカラムに新しい DEAE-セファデック
スA-25 75ml を充填し、その上に、回収した担体を充填
した。このカラムに蒸留水 700mlを流して洗浄した後、
0.5M食塩水3800mlを流し、引き続いてさらに0.8M食塩水
1800mlを流した。この時、反応生成液に含まれていた1
−メチルプロピルIPQは0.5M食塩水の溶出画分を中心
に存在した。0.5M食塩水および0.8M食塩水の1−メチル
プロピルIPQ溶出画分を6N塩酸にて pH1.9とし、n-ブ
タノールを加え混合した後放置し、1−メチルプロピル
IPQを含むn-ブタノール層を分離・回収した。さら
に、このn-ブタノール層に、0.1N塩酸を加え混合して洗
浄した後、n-ブタノール層を分離・回収し、濃縮乾固し
た。これにジエチルエーテルを加え、生じた沈澱をろ過
した。得られた沈澱を真空下約70℃で乾燥して、 410mg
の1−メチルプロピルIPQを得た。
【0057】得られた1−メチルプロピルIPQの色
は、オレンジ色であり、250 〜254 ℃から徐々に分解
し、明確な融点を示さなかった。また水に溶けやすく、
中性下およびアルカリ性下では極めて溶けやすかった。
また低級アルコールにも溶けたがアセトンおよびジエチ
ルエーテルには溶けなかった。また、この1−メチルプ
ロピルIPQの水溶液の色は、1−メチルプロピルIP
Qの濃度および水溶液のpHによって異なるが、約 10m
g/l の1−メチルプロピルIPQ水溶液は、水溶液のp
Hが中性からアルカリ性では淡黄色であり、酸性では赤
みがかった淡黄色であった。
【0058】次に得られた1−メチルプロピルIPQの
元素分析値、IRスペクトル、1H-NMRスペクトル、可視・
紫外部スペクトルを示す。 1)元素分析値:C19153 7 2 O (MW 415.3
6) 理論値(%):C54.94 H4.13 N10.12 実測値(%):C54.68 H4.20 N 9.88 2)IRスペクトル( νmax 値,cm -1):(KBr)2900br,s, 2
530sh,s, 1605s , 1520sh,m,1180vs, 1145sh,m, 1100
sh,m, 850 w ,760 m , 725 sh,m, 670 sh,w 3)1H-NMRスペクトル( δ値,ppm):(DMSO-d6、 内部標
準:TMS)0.83( t,3H,CH(CH3)-CH2-CH3 ,J=7.3Hz),1.38(d,
3H,CH(CH3 )-CH2-CH3,J=6.8Hz),1.71( m,2H,CH(CH3)-CH2
-CH3),3.54( hex,1H,CH (CH3)-CH2-CH3,J=6.5Hz),7.31
(d,1H,ピロール環C-H ,J=2.4Hz),7.98(s,1H,ピリジン環
C-H ),13.07(brs,1H, ピロール環N-H ) 4)可視・紫外部スペクトル( λmax 値,nm):(10mM リ
ン酸カリウム緩衝液 pH 7.0) 256, 272sh, 418
【0059】実施例7 L-グルタミン酸6.4gを蒸留水 800mlに溶解し、5N NaOH
にて pH4.0に調整してL-グルタミン酸溶液を得た。この
L-グルタミン酸溶液にPQQ ・Na2 800mgを添加し、
空気を通気しながら強く機械撹はんしつつ、30℃にて26
時間反応させた。この反応生成液を6N塩酸にて pH1.0と
し、n-ブタノールを加え混合した後放置し、2 −カルボ
キシエチルIPQを含むn-ブタノール層を分離・回収し
た。さらに、このn-ブタノール層に、0.1N NaOH を加え
混合した後放置し、2 −カルボキシエチルIPQを含む
水層を分離・回収した。さらにこの液を6N塩酸にてpH8.
0とし、蒸留水を加え 450mlとした。得られた溶液に陰
イオン交換担体である DEAE-セファデックスA-25 50ml
を加え十分に撹はんし、2 −カルボキシエチルIPQを
この担体に吸着させた後静置し、上清を除いて、この担
体を分離・回収した。
【0060】50mmφカラムに新しい DEAE-セファデック
スA-25 75ml を充填し、その上に、回収した担体を充填
した。このカラムに蒸留水 400mlを流して洗浄した後、
0.4M食塩水3400mlを流し、引き続いてさらに0.6M食塩水
3800mlを流した。この時、反応液に含まれていた2 −カ
ルボキシエチルIPQは0.6M食塩水の溶出画分に存在し
た。この2 −カルボキシエチルIPQ溶出画分を6N塩酸
にて pH0.9とし、 5℃にて2 −カルボキシエチルIPQ
を沈澱させた。得られた沈澱を遠心分離により回収し0.
1N塩酸で洗浄した後、真空下約70℃で乾燥して 358mgの
2 −カルボキシエチルIPQ を得た。
【0061】得られた2 −カルボキシエチルIPQの色
は、オレンジ色であり、266 〜271℃から徐々に分解
し、明確な融点を示さなかった。また水に溶けやすく、
中性下およびアルカリ性下では極めて溶けやすかった。
また低級アルコールにも溶けたがアセトンおよびジエチ
ルエーテルには溶けなかった。また、この2 −カルボキ
シエチルIPQの水溶液の色は、2 −カルボキシエチル
IPQの濃度および水溶液のpHによって異なるが、約10
mg/lの2 −カルボキシエチルIPQ水溶液は、水溶液の
pHが中性からアルカリ性では淡黄色であり、酸性では赤
みがかった淡黄色であった。
【0062】次に、この2 −カルボキシエチルIPQ
の元素分析値、IRスペクトル、1H-NMRスペクトルおよび
可視・紫外部スペクトルを示す。 1)元素分析値:C18113 9 ・H2 O (MW 431.
31) 理論値(%):C50.12 H3.04 N 9.74 実測値(%):C49.85 H3.33 N 9.62 2)IRスペクトル( νmax 値, cm-1):(KBr)2840br,s, 2
500m , 2340sh,m, 1570s ,1515s , 1175vs, 1100sh,m,
755 w , 730 w 3)1H-NMRスペクトル (δ値,ppm):(DMSO-d6、 内部標
準:TMS)2.85( t,2H,CH2-CH2 -CO2H,J=6.2Hz),3.30( t,2
H,CH2 -CH2-CO2H,J=5.9Hz),7.23(brs,1H,ピロール環C-H
),7.98(s,1H,ピリジン環C-H ),13.67(brs,1H, ピロー
ル環N-H ) 4)可視・紫外部スペクトル( λmax 値,nm):(10mM リ
ン酸カリウム緩衝液 pH 7.0) 256, 275sh, 419
【0063】実施例 8 L-グルタミン6.4gを蒸留水 800mlに溶解し、1N塩酸にて
pH4.0に調整してL-グルタミン溶液を得た。このL-グル
タミン溶液にPQQ・Na2 800mg を添加し、空気を通
気しながら強く機械撹はんしつつ、30℃にて30時間反応
させた。この反応生成液に 23.4gの食塩を添加し溶解さ
せたのち、さらに6N塩酸にて pH2.0に調整した。この液
を 5℃に冷却して2 −カルバモイルエチルIPQを沈澱
させた。この沈澱を遠心分離によって回収し、この沈澱
に蒸留水 250mlを加え、この液を5N NaOHにてpH 7.2と
し、沈澱を溶解した。得られた溶液に陰イオン交換担体
である DEAE-セファデックスA-25 50ml を加え十分に撹
拌し、2 −カルバモイルエチルIPQをこの担体に吸着
させた後静置し、上清を除いて、この担体を分離・回収
した。
【0064】50mmφカラムに新しい DEAE-セファデック
スA-25 75ml を充填し、その上に、回収した担体を充填
した。このカラムに蒸留水 400mlを流して洗浄した後、
0.4M食塩水5800mlを流し、引き続いてさらに0.6M食塩水
1100mlを流した。この時、反応液に含まれていた2 −カ
ルバモイルエチルIPQは0.6M食塩水の溶出画分を中心
に存在した。0.4M食塩水および0.6M食塩水の2 −カルバ
モイルエチルIPQ溶出画分を6N塩酸にて pH1.8とし、
5℃にて2 −カルバモイルエチルIPQを沈澱させた。
得られた沈澱を遠心分離により回収し0.1N塩酸で洗浄し
た後、真空下約70℃で乾燥して、373mg の2 −カルバモ
イルエチルIPQを得た。
【0065】得られた2 −カルバモイルエチルIPQの
色は、オレンジ色であり、286 〜290 ℃から徐々に分解
し、明確な融点を示さなかった。また水に溶けやすく、
中性下およびアルカリ性下では極めて溶けやすかった。
また低級アルコールにも溶けたがアセトンおよびジエチ
ルエーテルには溶けなかった。また、この2 −カルバモ
イルエチルIPQ の水溶液の色は、2 −カルバモイル
エチルIPQ の濃度および水溶液のpHによって異なる
が、約10 mg/l の2 −カルバモイルエチルIPQ 水溶
液は、水溶液のpHが中性からアルカリ性では淡黄色であ
り、酸性では赤みがかった淡黄色であった。
【0066】次に、この2 −カルバモイルエチルIPQ
の元素分析値、IRスペクトル、1H-NMRスペクトルおよび
可視・紫外部スペクトルを示す。 1)元素分析値:C18124 8 ・H2 O (MW 430.
33) 理論値(%):C50.24 H3.28 N13.02 実測値(%):C50.01 H3.50 N12.87 2)IRスペクトル( νmax 値, cm-1):(KBr)2735br,m, 2
500br,m, 2300sh,m,1555br,s, 1390s , 1180vs,1100
sh,s, 990 m , 765 m , 745 m , 560 w 3)1H-NMRスペクトル (δ値,ppm):(DMSO-d6、 内部標
準:TMS)2.76( t,2H,CH2-CH2 -CO-NH2,J=6.7Hz),3.31( t,
2H,CH2 -CH2-CO-NH2,J=6.9Hz),6.79(brs,1H,CH2-CH2-CO-
NH2 ),7.25(d,1H,ピロール環C-H ,J=2.0Hz),7.38(brs,1
H,CH2-CH2-CO-NH2 ),7.97(s,1H,ピリジン環C-H ),12.91
(brs,1H, ピロール環N-H ) 4)可視・紫外部スペクトル( λmax 値,nm):(10mM リ
ン酸カリウム緩衝液 pH 7.0) 255, 272sh, 418
【0067】実施例9 L-メチオニン7.2gを蒸留水 400mlに溶解し、6N塩酸にて
pH4.0に調整してL-メチオニン溶液を得た。このL-メチ
オニン溶液にPQQ・Na2 800mg を添加し、空気を通
気しながら強く機械撹拌しつつ、30℃にて26時間反応さ
せた。この反応生成液を6N塩酸にて pH1.5に調整し、 5
℃に冷却して2 −メチルチオエチルIPQを沈澱させ
た。この沈澱を遠心分離によって回収し、この沈澱に蒸
留水 250mlを加え、この液を 5N NaOHにてpH 8.1とし、
沈澱を溶解した。得られた溶液に陰イオン交換担体であ
る DEAE-セファデックスA-25 50ml を加え十分に撹はん
し、2 −メチルチオエチルIPQをこの担体に吸着させ
た後静置し、上清を除いて、この担体を分離・回収し
た。
【0068】50mmφカラムに新しい DEAE-セファデック
スA-25 75ml を充填し、その上に、回収した担体を充填
した。このカラムに蒸留水 200mlを流して洗浄した後、
0.4M食塩水4800mlを流し、引き続いてさらに0.5M食塩水
3000ml、0.6M食塩水2000mlの順に流した。この時、反応
液に含まれていた2 −メチルチオエチルIPQは0.5M食
塩水の溶出画分を中心に存在した。0.5M食塩水および0.
6M食塩水の2 −メチルチオエチルIPQ溶出画分を6N塩
酸にて pH1.3とし、 5℃にて2 −メチルチオエチルIP
Qを沈澱させた。得られた沈澱を遠心分離により回収し
0.1N塩酸で洗浄した後、真空下約70℃で乾燥して、470m
g の2 −メチルチオエチルIPQを得た。
【0069】得られた2 −メチルチオエチルIPQの色
は、オレンジ色であり、250 〜258℃から徐々に分解
し、明確な融点を示さなかった。また水に溶けやすく、
中性下およびアルカリ性下では極めて溶けやすかった。
また低級アルコールにも溶けたがアセトンおよびジエチ
ルエーテルには溶けなかった。また、この2−メチルチ
オエチルIPQの水溶液の色は、2 −メチルチオエチル
IPQの濃度および水溶液のpHによって異なるが、約 1
0mg/l の2 −メチルチオエチルIPQ水溶液は、水溶液
のpHが中性からアルカリ性では淡黄色であり、酸性では
赤みがかった淡黄色であった。
【0070】次に、この2 −メチルチオエチルIPQの
元素分析値、IRスペクトル、1H-NMRスペクトルおよび可
視・紫外部スペクトルを示す。 1)元素分析値:C18133 7 S・ H2 O (MW 43
3.39) 理論値(%):C49.88 H3.49 N 9.70 実測値(%):C49.63 H3.77 N 9.49 2)IRスペクトル( νmax 値, cm-1):(KBr)2775br,s, 2
500br,m, 1575s , 1510sh,s,1175vs, 970 w , 850 w ,
750 m , 720 m 3)1H-NMRスペクトル (δ値,ppm):(DMSO-d6、 内部標
準:TMS)2.13( s,3H,CH2-CH2-S-CH3 ),2.98( t,2H,CH2-CH
2 -S-CH3,J=7.7Hz),3.45( t,2H,CH2 -CH2-S-CH3,J=7.9H
z),7.23(d,1H,ピロール環C-H ,J=2.0Hz),7.99(s,1H,ピ
リジン環C-H ),13.14(brs,1H, ピロール環N-H ) 4)可視・紫外部スペクトル( λmax 値,nm):(10mM リ
ン酸カリウム緩衝液 pH 7.0) 256, 273sh, 418
【0071】実施例10 L-フェニルアラニン8.0gを蒸留水 400mlに溶解し、6N塩
酸にて pH4.0に調整してL-フェニルアラニン溶液を得
た。このL-フェニルアラニン溶液にPQQ ・ Na2 80
0mg を添加し、空気を通気しながら強く機械撹拌しつ
つ、30℃にて26時間反応させた。この反応生成液を6N塩
酸にて pH1.4に調整し、 5℃に冷却してベンジルIPQ
を沈澱させた。この沈澱を遠心分離によって回収し、こ
の沈澱に蒸留水 250mlを加え、この液を 5N NaOHにてpH
8.1とし、沈澱を溶解した。得られた溶液に陰イオン交
換担体である DEAE-セファデックスA-25 50ml を加え十
分に撹拌し、ベンジルIPQをこの担体に吸着させた後
静置し、上清を除いて、この担体を分離・回収した。
【0072】50mmφカラムに新しい DEAE-セファデック
スA-25 75ml を充填し、その上に、回収した担体を充填
した。このカラムに蒸留水 200mlを流して洗浄した後、
0.4M食塩水5000mlを流し、引き続いてさらに0.5M食塩水
5000ml、0.6M食塩水5000mlの順に流した。この時、反応
液に含まれていたベンジルIPQは0.5M食塩水の溶出画
分を中心に存在した。0.5M食塩水および0.6M食塩水のベ
ンジルIPQ溶出画分を6N塩酸にて pH1.2とし、 5℃に
てベンジルIPQを沈澱させた。得られた沈澱を遠心分
離により回収し0.1N塩酸で洗浄した後、真空下約70℃で
乾燥して、 724mgのベンジルIPQ を得た。得られた
ベンジルIPQの色は、オレンジ色であり、244 〜250
℃から徐々に分解し、明確な融点を示さなかった。また
水に溶けやすく、中性下およびアルカリ性下では極めて
溶けやすかった。また低級アルコールにも溶けたがアセ
トンおよびジエチルエーテルには溶けなかった。また、
このベンジルIPQの水溶液の色は、ベンジルIPQの
濃度および水溶液のpHによって異なるが、約 10mg/l
のベンジルIPQ水溶液は、水溶液のpHが中性からア
ルカリ性では淡黄色であり、酸性では赤みがかった淡黄
色であった。
【0073】次に、このベンジルIPQの元素分析値、
IRスペクトル、1H-NMRスペクトルおよび可視・紫外部ス
ペクトルを示す。 1)元素分析値:C22133 7 ・H2 O (MW 449.
37) 理論値(%):C58.80 H3.36 N 9.35 実測値(%):C58.52 H3.61 N 9.14 2)IRスペクトル( νmax 値, cm-1):(KBr)2710br,s, 2
490br,s, 1575br,s, 1490sh,s,1170vs, 980 w ,710m ,
690 m , 660 sh,s 3)1H-NMRスペクトル (δ値,ppm):(DMSO-d6、 内部標
準:TMS)4.67( s,2H,CH2 -C6H5),7.02〜7.90(m,6H,ピロー
ル環C-H,CH2-C 6H5 ),7.96(s,1H,ピリジン環C-H ),12.95
(brs,1H,ピロール環N-H ) 4)可視・紫外部スペクトル( λmax 値,nm):(10mM リ
ン酸カリウム緩衝液 pH 7.0) 256, 273sh, 419
【0074】実施例11 L-チロシン4.4gを蒸留水 400mlに添加し、1N塩酸にて p
H4.0に調整してL-チロシン懸濁液を得た。このL-チロシ
ン懸濁液にPQQ・Na2 800mg を添加し、空気を通気
しながら強く機械撹拌しつつ、60℃にて24時間反応させ
た。この反応生成液を 5℃に冷却して析出したL-チロシ
ンをろ過した。ろ液を6N塩酸にて pH1.0に調整し、 5℃
に冷却して4−ヒドロキシフェニルメチルIPQを沈澱
させた。この沈澱を遠心分離によって回収し、この沈澱
に蒸留水 150mlを加え、この液を5N NaOHにてpH 7.3と
し、沈澱を溶解した。得られた溶液に陰イオン交換担体
である DEAE-セファデックスA-25 50ml を加え十分に撹
拌し、4−ヒドロキシフェニルメチルIPQをこの担体
に吸着させた後静置し、上清を除いて、この担体を分離
・回収した。
【0075】50mmφカラムに新しい DEAE-セファデック
スA-25 75ml を充填し、その上に、回収した担体を充填
した。このカラムに蒸留水 500mlを流して洗浄した後、
0.4M食塩水3700mlを流し、引き続いてさらに0.6M食塩水
6000mlを流した。この時、反応液に含まれていた4−ヒ
ドロキシフェニルメチルIPQは、0.6M食塩水の溶出画
分に存在した。この4−ヒドロキシフェニルメチルIP
Q溶出画分を6N塩酸にて pH1.0とし、 5℃にて4−ヒド
ロキシフェニルメチルIPQを沈澱させた。得られた沈
澱を遠心分離により回収し、メタノールに溶解させ、こ
れを濃縮乾固した。これにジエチルエーテルを加え、生
じた沈澱をろ過した。得られた沈澱を真空下約70℃で乾
燥して 357mgの4−ヒドロキシフェニルメチルIPQを
得た。得られた4−ヒドロキシフェニルメチルIPQの
色は、赤茶色であり、263 〜268 ℃から徐々に分解し、
明確な融点を示さなかった。また水に溶けやすく、中性
およびアルカリ性下では極めて溶けやすかった。また低
級アルコールにも溶けたがアセトンおよびジエチルエー
テルには溶けなかった。また、この4−ヒドロキシフェ
ニルメチルIPQの水溶液の色は、4−ヒドロキシフェ
ニルメチルIPQの濃度および水溶液のpHによって異
なるが、約 10mg/l の4−ヒドロキシフェニルメチルI
PQ水溶液は、水溶液のpHが中性からアルカリ性では
淡黄色であり、酸性では赤みがかった淡黄色であった。
【0076】次に、この4−ヒドロキシフェニルメチル
IPQの元素分析値、IRスペクトル、1H-NMRスペクトル
および可視・紫外部スペクトルを示す。 1)元素分析値:C22133 8 ・H2 O (MW 465.
37) 理論値(%):C56.78 H3.25 N 9.03 実測値(%):C56.51 H3.52 N 8.87 2)IRスペクトル( νmax 値, cm-1):(KBr)2810s , 252
0s,sh, 1590s , 1500s , 1415m , 1180vs,990 w,sh, 82
0 w,sh, 760 m , 730 m , 670 w,sh 3)1H-NMRスペクトル (δ値,ppm):(DMSO-d6、 内部標
準:TMS)4.54( s,2H,CH2 -C6H4OH),6.64(d,2H,J=8.6Hz,CH
2 側ベンゼン環C-H )6.81(d,2H,J=8.1Hz,OH側ベンゼン
環C-H )7.31(d,1H,ピロール環C-H ,J=2.0Hz),7.94(s,1
H,ピリジン環C-H ),13.01(brs,1H, ピロール環N-H ) 4)可視・紫外部スペクトル( λmax 値,nm):(10mM リ
ン酸カリウム緩衝液 pH 7.0) 256, 270sh, 420
【0077】実施例12 4gのDL−O −メチルセリンを1000mlの0.5Mホスフェ−ト
緩衝液に溶かし、これに750mg のPQQ・Na2 を加
え、30℃にて24時間撹拌しながら反応させた。反応後、
12N 塩酸にてpHを1 ないし3 に調整し、生じた固体を遠
心分離、減圧乾燥して、メトキシメチルIPQを555mg
得た。メトキシメチルIPQの水素核磁気共鳴スペクト
ルデ−タを示す。1 H-NMRスペクトル (δ値,ppm):(DMSO-d6、 内部標準:TM
S)3.49(s, 3H), 4.93(s, 2H), 7.29(s, 1H), 8.09(s, 1
H).
【0078】実施例13 4gのDL−O −ホスホリルセリンを1000ml の0.5Mホスフ
ェ−ト緩衝液に溶かし、これに660mg のPQQを加え、
30℃にて24時間撹拌しながら反応させた。反応後、12N
塩酸にてpHを1 ないし3 に調整し、生じた固体を遠心分
離、減圧乾燥してホスホリロキシメチルIPQを776mg
得た。ホスホリロキシメチルIPQ の水素核磁気共鳴
スペクトルデ−タを示す。1 H-NMRスペクトル (δ値,ppm):(DMSO-d6、 内部標準:TM
S)5.47(d, J=9.2Hz, 2H), 7.27(s, 1H), 8.17(s, 1H).
【0079】実施例14 4gのDL−セリンアミドを1000mlの0.5M ホスフェ−ト緩
衝液に溶かし、これに750mg のPQQ・Na2 を加え、
30℃にて24時間撹拌しながら反応させた。反応後、12N
塩酸にてpHを1 ないし3 に調整し、生じた固体を遠心分
離、減圧乾燥してカルバモイルIPQを377mg を得た。
カルバモイルIPQの水素核磁気共鳴スペクトルデータ
を示す。1 H-NMRスペクトル (δ値,ppm):(DMSO-d6、 内部標準:TM
S)7.27(s, 3H), 7.84(s, 2H), 8.15(s, 1H), 8.55(s, 1
H).
【0080】
【発明の効果】本発明の新規化合物は、新規なイミダゾ
ピロロキノリンおよびその塩であり、新しい生理活性物
質として医薬あるいは農薬としての用途が期待される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化1 【化1】 [Rはメチル基、イソプロピル基、2−メチルプロピル
    基、1−メチルプロピル基、カルバモイル基または水酸
    基、カルボキシル基、カルバモイル基、メチルメルカプ
    ト基、フェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、メルカ
    プト基、イミダゾリル基、アミノ基、グアニジノ基、メ
    トキシ基もしくはリン酸基で置換された炭素数1乃至4
    のアルキル基を示す〕で示される新規なイミダゾピロロ
    キノリンおよびその塩。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2006059782A1 (ja) * 2004-11-30 2006-06-08 Riken 植物環境ストレス耐性用組成物
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WO2022224776A1 (ja) * 2021-04-22 2022-10-27 三菱瓦斯化学株式会社 脂質減少促進剤

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