JP5957199B2 - 布端位置検出装置及びミシン - Google Patents

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Description

本発明は、特に、上下二枚の加工布を縫い合わせる上下送りミシン用の布端位置検出装置及びこれを備えたミシンに関する。
従来、ミシンの布端位置検出装置として、布端の形状変化を検出するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この布端検出装置には、布台上に載置された加工布に対向して、布端センサ、ノッチセンサ、及びケバセンサが設けられている。布端センサ、ノッチセンサ、及びケバセンサは、布送り方向に直交する左右方向に並んでおり、布端センサを中心として加工布の内側にノッチセンサ、加工布の外側にケバセンサが配置されている。各センサは、上面視において加工布と重なる面積に応じた電圧を出力するように構成されている。
布端にケバ等がない場合には、布端センサに重なる加工布の面積に応じた電圧が出力され、布端の位置ズレ量の平均値が算出される。一方、布端にケバがある場合には、布端センサに重なる加工布とケバの合計面積に応じた電圧が出力される。この布端センサの電圧からケバセンサに重なるケバの面積に応じた電圧を差し引くことで、ケバを考慮した布端の位置ズレ量の平均値が算出される。特許文献1の布端検出装置では、このような布端の位置ズレ量の平均値に基づいて左右方向に布端位置が調整されることで、縫い代を一定にした縫いが実現される。
特開平5−277273号公報
しかしながら、特許文献1に記載の布端検出装置では、布端センサとは別にケバセンサ及びノッチセンサを設けなければならず、装置構成が煩雑となっていた。また、各センサからの出力電圧に演算処理を施して布端位置が検出されるため、検出処理が煩雑となっていた。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、簡易な構成により布端位置を検出できる布端位置検出装置及びミシンを提供することを目的とする。
本発明の布端位置検出装置は、布端位置に応じた電圧を出力する布端センサと、前記布端センサに出力された電圧に基づいて前記布端位置を検出する制御部とを有し、前記制御部は、布端を挟んで加工布の内側から外側に向う方向において、布端判定用の閾値を超える電圧変化が繰り返される場合であっても、前記布端判定用の閾値を最初に超える電圧変化が生じた位置を前記布端位置として判定することを特徴とする。
この構成によれば、数本のケバ(単ケバ)によって布端判定用の閾値を超える電圧変化が繰り返される場合であっても、布端判定用の閾値を最初に超える電圧変化が生じた位置に布端位置が設定される。このため、数本のケバによる電圧変化を無視して加工布の布端位置が検出される。よって、布端から数本のケバが突出する場合であってもケバ検出用に別途センサを設ける必要がなく、簡易な装置構成及び検出処理により加工布の布端位置を検出できる。
また本発明の上記布端位置検出装置において、前記制御部は、第1の布送り時間又は第1の布送り量の間に、前記布端位置が前記加工布の内側から外側に向う方向に所定値以上変化した場合に、ケバとして布状態を判定する。この構成によれば、例えば多数の毛足が絡んでできた複合ケバのように、比較的大きなケバを布端位置の急激な変化に基づいて検出できる。
また本発明の上記布端位置検出装置において、前記制御部は、前記第1の布送り時間又は前記第1の布送り量の間に、前記布端位置が前記加工布の外側から内側に向う方向に所定値以上変化した場合に、ノッチとして布状態を判定する。この構成によれば、加工布に設けられたノッチを布端位置の急激な変化に基づいて検出できる。
また本発明の上記布端位置検出装置において、前記制御部は、前記第1の布送り時間の経過後に第2の布送り時間以上又は前記第1の布送り量の布送り後に第2の布送り量以上、前記ケバ又は前記ノッチが継続する場合に、段差として布状態を判定する。この構成によれば、布端位置の所定値以上の変化が継続することによって、ケバ又はノッチと段差とを区別できる。
また本発明の上記布端位置検出装置において、前記布端センサは、前記加工布の表面に向けて平行光を照射する赤外発光LEDと、前記加工布の裏面に配置された反射板と、前記加工布からの反射光を受光するCMOSリニアセンサとを有する。この構成によれば、反射型の光センサによって、布端センサを簡易に構成できる。なお、平行光とは、完全な平行光に限らず略平行光を含んでいる。
本発明のミシンは、上記の布端位置検出装置と、布送り方向に直交する方向で前記布端の位置合わせを行うマニピュレータとを備え、前記布端位置検出装置によって前記ケバ及び前記ノッチが未検出の場合に、前記布端位置と前記布端の目標位置との差分に比例して前記マニピュレータが制御されることを特徴とする。この構成によれば、マニピュレータによって布端位置の位置ズレ量に基づいて、加工布の布端位置を位置合わせできる。
また本発明の上記ミシンにおいて、前記布端位置検出装置によって前記ケバ及び前記ノッチが未検出であり、前記布端位置と前記布端の目標位置との差分が所定の許容範囲内の場合に、前記マニピュレータによる位置合わせを停止させる。この構成によれば、布端位置と目標位置との差分に許容範囲を設けることで、安定した位置合わせを行うことができる。
また本発明の上記ミシンにおいて、前記布端位置検出装置によって前記ケバ及び前記ノッチが検出される場合、前記マニピュレータによる位置合わせを停止又は装置全体を停止させる。この構成によれば、ケバ及びノッチに縫い代が追従されることがない。
また本発明の上記ミシンにおいて、前記マニピュレータは、上下二枚の前記加工布の布端を位置合わせする。この構成によれば、上下二枚の加工布を縫い合わせる上下送りミシンにおいて、上下二枚の加工布の布端位置をそれぞれ位置合わせできる。
また本発明の上記ミシンにおいて、前記第1の布送り時間と前記第2の布送り時間との合計時間が、前記加工布が前記布端センサから針元まで送られる時間以下、又は前記第1の布送り量と前記第2の布送り量との合計量が、前記加工布が前記布端センサから針元まで送られる送り量以下になるように、前記布端センサと前記針元とが離間している。この構成によれば、段差の判定に要する布送り時間の合計時間の経過前、又は段差の判定に要する布送り量の合計量の到達前に、加工布が針元に送られることがない。
本発明によれば、布端判定用の閾値を最初に超える電圧変化が生じた位置を布端位置に設定することで、数本のケバによる電圧変化を無視して加工布の布端位置を簡易な構成により検出することができる。
本実施の形態に係るミシンの針元周辺の拡大図である。 本実施の形態に係る布端センサの模式図である。 本実施の形態に係る布端位置検出装置の制御ブロック図である。 本実施の形態に係る布端センサの出力特性の一例を示す図である。 本実施の形態に係る布端判定処理の説明図である。 本実施の形態に係る布端判定処理のフローチャートの一例である。 本実施の形態に係る布状態判定処理の説明図である。 本実施の形態に係る布状態判定処理のフローチャートの一例である。 本実施の形態に係る布端の位置合わせ制御のブロック線図である。 本実施の形態に係る布端の位置合わせ制御のフローチャートの一例である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明の布端位置検出装置を上下送りミシンに適用した例について説明するが、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、本発明の布端位置検出装置を、標準送りミシン等の他のタイプのミシンにも適用可能である。
図1及び図2を参照して、本実施の形態に係るミシンの概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係るミシンの針元周辺の拡大図である。図2は、本実施の形態に係る布端センサの模式図である。なお、このミシンは、針元周辺の主要部以外は周知のミシンと同様の構成なので、本発明に関係する主要部について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係るミシン1は、布台2上に載置された上下二枚の加工布W(図2参照)をそれぞれ同方向に布送りしながら縫い合わせるように構成されている。布台2の上方に位置するミシンヘッド3には、針棒31及び押え棒(不図示)が上下動可能に設けられている。針棒31の下端には、縫い針32が取り付けられ、押え棒の下端には加工布Wの縫い位置付近を押える押え足33が取り付けられている。また、図1においては、上側の加工布Wに上方から接して前方に送り出す送り足、及び下側の加工布Wに下方から接して前方に送り出す送り歯を省略して記載している。
布送り方向における布台2の手前側(上流側)には、上下一対のマニピュレータ4が設けられている。マニピュレータ4は、布送り方向に加工布Wを送ると共に、布送り方向に直交する左右方向で布端の位置合わせを行う機構を有している。マニピュレータ4は、布送り方向に加工布Wを送る駆動ローラ41を有している。駆動ローラ41の外周面には、周方向に沿って複数の溝部42が等間隔に形成されており、各溝部42には左右方向に回転可能なギヤ43が収容されている。各ギヤ43の一部は、駆動ローラ41の外周面から突出しており、加工布Wに接触可能に構成されている。
駆動ローラ41は、中空のローラ駆動軸44に固定されており、ローラ駆動軸44が回転駆動されることにより布送り方向に回転する。複数のギヤ43は、ローラ駆動軸44の内側に収容されたギヤ駆動軸(不図示)に連結されており、ギヤ駆動軸の回転に連動して布送り方向に平行な軸を回転軸として回転する。これにより、加工布Wは、駆動ローラ41によって布送り方向に縫いピッチに応じて送られると同時に、複数のギヤ43によって布送り方向に平行な軸を回転軸として正逆回転されることで、布端から縫い位置(針元)までの縫い代を一定にした縫いが実現される。なお、加工布Wの布端の位置合わせの詳細については後述する。
上下一対のマニピュレータ4の間には、縫い位置の手前空間を上下に分ける分離板5が配置されている。分離板5は、布台2よりも僅かに上方に位置付けられており、上下二枚の加工布Wを布台2に送る各搬送路を形成している。上側の加工布Wは、分離板5の上面と上側のマニピュレータ4とに挟み込まれた状態で送り出され、下側の加工布Wは、分離板5の下面と下側のマニピュレータ4とに挟み込まれた状態で送り出される。
縫い位置とマニピュレータ4との間には、加工布Wの布端位置を検出する布端センサ6が設けられている。布端センサ6は、正面視において略コの字状(略U字状)のセンサ台61を有しており、その内側には反射板62(図2参照)が水平に支持されている。反射板62は、分離板5に高さ位置が合わされており、上下二枚の加工布Wの各搬送路の一部を形成する。また、センサ台61の上下の対向部分には、それぞれ反射式の光センサが配置されている。
図2に示すように、各光センサは、発光素子としての赤外発光LED(Light Emitting Diode)63と受光素子としてのCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)リニアセンサ64とを有している。赤外発光LED63は、反射板62に対して所定の角度をもつようにセンサ台61に固定され、CMOSリニアセンサ64は反射板62からの反射光を効率的に受光可能な角度でセンサ台61に固定されている。赤外発光LED63からの拡散光は、レンズ部65で平行光に変換され、スリット66を介して布送り方向に直交する左右方向に細長い平行光になる。この平行光は、加工布Wを介して反射板62に反射され、赤外フィルタ67を介してCMOSリニアセンサ64に受光される。
CMOSリニアセンサ64では、左右方向に並んだ多数のセンサ素子で光電変換が行われることで、加工布Wの布端位置に応じた電圧変化が検出される。布端センサ6から加工布Wの布端位置に応じた信号が出力されることで、マニピュレータ4による加工布の左右方向の位置合わせが行われる。なお、本実施の形態では、発光素子として赤外発光LED63を例示したが、これに限定されるものではない。加工布Wに対して平行光を照射可能な光源であればよい。なお、平行光とは、左右方向に完全に平行である必要はなく、略平行光を含むものである。
図3を参照して、布端位置検出装置における信号処理の流れについて説明する。図3は、本実施の形態に係る布端位置検出装置の制御ブロック図である。
図3に示すように、布端位置検出装置は、布端センサ6と、布端センサコントローラ(制御部)71と、布端制御コントローラ(制御部)72とを有している。布端センサ6では、加工布Wを介してCMOSリニアセンサ64に平行光が受光され、CMOSリニアセンサ64で多数のセンサ素子で光電変換が行われる。各センサ素子から出力されたセンサ電圧は、DSP(Digital Signal Processor)等で構成される布端センサコントローラ71に入力される。布端センサコントローラ71では、各センサ電圧がA/D変換器73によりA/D変換処理される。また、布端センサコントローラ71では、センサ電圧に応じて布端判定処理が行われ、加工布Wの布端位置を示す布端位置情報が生成される。
布端位置情報は、マイコン等で構成される布端制御コントローラ72に入力される。布端制御コントローラ72では、上位のミシンコントローラ74からの指令により、布端位置情報に基づいた布端の位置合わせ制御が行われる。布端制御コントローラ72は、4つのドライバ75を介して、上下一対のマニピュレータ4を駆動する各駆動モータ76を制御している。具体的には、布端制御コントローラ72は、2つの駆動モータ76によって上下の駆動ローラ41により加工布Wの布送りを制御している。また、残りの2つの駆動モータ76によって各駆動ローラ41のギヤ43を左右方向に回転させて加工布Wの布端の位置を調整している。
この場合、布端制御コントローラ72では、布端位置情報に基づいて布状態判定処理が行われ、布端におけるケバ、ノッチ、段差が検出される。ここで、検出されるケバとは、多数の毛足が絡んだ複合ケバのように比較的大きなケバである。布端制御コントローラ72は、複合ケバやノッチの検出時には、複合ケバやノッチに縫い代が追従されないように、マニピュレータ4による布端の位置合わせを行う。また、布端制御コントローラ72は、複合ケバやノッチの未検出時には、布端位置の位置ズレを補正するように布端の位置合わせを行う。
なお、布端制御コントローラ72は、複合ケバやノッチの検出時には、ミシンコントローラ74に対して停止信号を出力して、装置全体を停止させる構成としてもよい。この場合、アラーム部77にアラームを表示させてもよい。また、本実施の形態では、布端センサコントローラ71で布端判定処理を行い、布端制御コントローラ72で布状態判定処理を行う構成としたが、この構成に限定されない。布端センサコントローラ71で布端判定処理及び布状態判定処理を行ってもよい。また、布端センサコントローラ71及び布端制御コントローラ72を一体に形成してもよい。
ここで図4を参照して、布端センサの出力特性について説明する。図4は、本実施の形態に係る布端センサの出力特性の一例を示す図である。
図4Aに示すように、加工布Wが布端センサ6を通らない場合には、CMOSリニアセンサ64のセンシング領域において出力電圧波形の電圧レベルが一定である。図4Bに示すように、ケバ等が無い加工布Wが布端センサ6を通る場合には、センシング領域の一ヶ所を境にして出力電圧波形の電圧レベルが鋭く変化する。この場合、急激な電圧変化点は加工布Wの布端を示し、電圧レベルが低い側は加工布Wの内側を示し、電圧レベルが高い側は加工布Wの外側を示している。
図4Cに示すように、数本のケバ(単ケバ)91を有する加工布Wが布端センサ6を通る場合には、センシング領域の数ヶ所で出力電圧波形の電圧レベルが鋭く変化する。この場合、センシング領域において加工布Wの内側から外側に向って最初の急激な電圧変化点が加工布Wの布端を示し、最初の電圧変化点以降の電圧変動はケバ91であることを示す。このように、数本のケバ91の場合には、電圧変化点の位置によって布端位置を特定可能である。
図4Dに示すように、比較的大きな複合ケバ92を有する加工布Wが布端センサ6を通る場合には、センシング領域の数ヶ所で出力電圧波形の電圧レベルが鋭く変化する。この場合、複合ケバ92は、不均一な毛足が絡んで形成されるため、最初の電圧変化点を布端よりも加工布Wの外側で生じさせる場合がある。このため、電圧変化点の位置に応じて布端位置を特定することができない。この複合ケバ92は、布送りの度に形状が変わるため、急激な電圧変化点の位置を布送りの度に変化させるという特徴がある。
図4Eに示すように、ノッチ93を有する加工布Wが布端センサ6を通る場合には、センシング領域の一ヶ所で出力電圧波形の電圧レベルが鋭く変化する。この場合、ノッチ93は、加工布Wの内側に切り込んで形成されるため、電圧変化点を布端よりも加工布Wの内側で生じさせる(エッジ変動)。このため、電圧変化点の位置に応じて布端位置を特定することができない。ノッチ93は、急激な電圧変化点の位置を一時的に変化させるという特徴がある。
図4Fに示すように、段差94を有する加工布Wが布端センサ6を通る場合には、センシング領域の一ヶ所で出力電圧波形の電圧レベルが鋭く変化する。この場合、段差94は、加工布Wの布端位置を移動させたものであるため(エッジ変動)、急激な電圧変化点は加工布Wの布端を示す。段差94は、移動した急激な電圧変化点の位置を継続させるという特徴がある。
本実施の形態では、上記の出力電圧波形に基づいて布端判定処理及び布状態判定処理を実施する。布端判定処理では布端位置が求められ、布状態判定処理では布端位置に基づいて複合ケバ92、ノッチ93、段差94等の布状態が判定される。以下、図5−8を参照して、布端判定処理及び布状態判定処理について説明する。
まず、布端判定処理について説明する。図5は、本実施の形態に係る布端判定処理の説明図である。図6は、本実施の形態に係る布端判定処理のフローチャートの一例である。なお、図6のフローチャートでは、上下のCMOSセンサからの出力に応じて、上下二枚の加工布に対して同時に布端判定処理が行われるものとする。
図5Aに示すように、布端センサ6のCMOSリニアセンサ64は、布送り方向に直交する左右方向に128分割されたセンサ素子を並べて構成されている。CMOSリニアセンサ64から出力される電圧は、布端センサコントローラ71に取り込まれる。布端センサコントローラ71では、センサ素子の個数分だけA/D変換が行われる。A/D変換は、0番目のセンサ素子から順番に127番目のセンサ素子まで行われる。すなわち、1つの布端センサ6では、A/D変換が128回繰り返される。なお、このA/D変換は、上下に位置するCMOSリニアセンサ64で同時に行われる。
図5Bに示すように、この128個のデータから閾値Veを立ち上りエッジで通過する点を検索する。そして、加工布Wの内側から外側に向って最初に閾値Veを超える電圧変化点を布端位置とする。これにより、図4Cに示すように、数本のケバ91によって複数の電圧変化点が生じる場合であっても、ケバを無視して布端位置が検出される。このように、図4B及び図4Fに示す加工布Wだけでなく、図4Cに示す加工布Wでも布端位置が検出される。なお、閾値Veは、数本のケバ91を有する加工布Wの場合でも、布端を特定可能な閾値であり、実験的に求められた値である。
ここでは、図4D及び図4Eに示すように、複合ケバ92やノッチ93によって最初に閾値Veを超える電圧変化点が実際の布端位置に一致しない場合でも、この電圧変化点が布端位置と仮定される。布端判定処理で求められた布端位置情報は、後続の布状態判定処理で使用される。
図6に示すように、布端センサ6のセンサ処理が開始されると、上下のCMOSリニアセンサ64のi番目(i=0〜127)のセンサ素子の出力電圧に対してA/D変換が行われる(ステップS01)。次に、上側リニアセンサ用のセンサバッファ変数BUF0[i]にA/D変換結果が格納される(ステップS02)。次に、下側リニアセンサ用のセンサバッファ変数BUF1[i]にA/D変換結果が格納される(ステップS03)。次に、カウンタおいてiの値が1だけインクリメントされ(ステップS04)、iの値が127を超えたか否かが判定される(ステップS05)。
iの値が127を超えない場合(ステップS05でNo)には、ステップ01からステップS05のA/D変換処理が繰り返される。このように、A/D変換処理が先頭(i=0)のセンサ素子から最後尾のセンサ素子(i=127)まで128回繰り返される。A/D変換処理が128回繰り返されてiの値が127を超える場合(ステップS05でYes)には、カウンタにおいてiの値がリセットされる(ステップS06)。
次に、上側リニアセンサ用のi番目のBUF0[i]に格納されたデータが閾値Veを超えたか否かが判定される(ステップS07)。BUF0[i]のデータが閾値Veを超える場合(ステップS07でYes)、i番目のセンサ素子の位置を電圧変化点Edge0とする(ステップS10)。一方、BUF0[i]のデータが閾値Veを超えない場合(ステップS07でNo)、カウンタにおいてiの値が1だけインクリメントされ(ステップS08)、iの値が127を超えたか否かが判定される(ステップS09)。iの値が127を超えない場合(ステップS09でNo)には、ステップS07からステップS09の電圧変化点の検索処理が繰り返される。このように、若番のBUF0のデータから順番に閾値Veと比較される。
次に、カウンタにおいてiの値がリセットされ(ステップS10)、下側リニアセンサにおいても、上側リニアセンサと同様に電圧変化点Edge1の検索処理が行われる(ステップS11〜S14)。このように求められた電圧変化点Edge0、1により、布端位置情報が算出される。具体的には、CMOSリニアセンサ64のセンシング領域を8[mm]とすると次式(1)により算出される。
布端位置情報=Edge/128×8・・・(1)
例えば、Edge0、1が30番目のA/D変換結果の場合には、布端位置情報は1.875[mm]として算出される。
なお、図5C、Dに示すように、布送り方向に細長い加工布Wの場合には、図5A、Bとは逆側に布端センサ6の奥側に配置されることがある。この場合には、127番目のA/D変換結果から降順に電圧変化点の検索処理が行われる。
次に、布状態判定処理について説明する。図7は、本実施の形態に係る布状態判定処理の説明図である。図8は、本実施の形態に係る布状態判定処理のフローチャートの一例である。なお、図8においては、上側リニアセンサの処理のみを記載しているが、下側リニアセンサも同時に行われている。
上記したように、複合ケバ92及びノッチ93は、電圧変化点と実際の布端位置とが一致しておらず、布端判定処理では実際の布端位置を検出することができない。このため、布端センサ6を複合ケバ92やノッチ93が通過するまで位置合わせを停止するか、複合ケバ92やノッチ93の直前の布端位置情報に基づいて布端の位置合わせを行うことが望ましい。一方、段差94は、複合ケバ92やノッチ93とは異なり、布幅が変化した加工布Wの布端を示すものであり、布端判定処理で実際の布端位置を検出することができる。このため、布端位置情報に基づいて布端の位置合わせを行うことが望ましい。
そこで本実施の形態では、布端判定処理で得られた布端位置情報に基づいて、布状態判定処理により複合ケバ92、ノッチ93、及び段差94を検出している。図7Aに示すように、布状態判定処理では、布端センサコントローラ71から布端制御コントローラ72にデータが渡される際に、布端判定処理で用いた座標から座標変換が行われる。ここでは、布端判定処理で用いた座標[0〜127]が座標[−64〜63]に変換され、位置合わせの目標位置が0に設定される。すなわち、CMOSリニアセンサ64のセンシング領域の中心に、布端の目標位置が設定される。
図7Bには、布状態判定処理のタイミングチャートを示す。縦軸は目標位置に対する布端位置情報の位置ズレ量を示し、横軸は時間を示す。この布状態判定処理では、ON、START、Ts(第1の布送り時間)on(第2の布送り時間)の4つの閾値により布状態が判定される。ON、START、Tsは、布端位置情報の急激な変化を特定するために用いられる。例えば、布端位置情報が、+STARTを超えた時点からTs時間内に+ONに達した場合には複合ケバ92と判定される。これは、短時間で布端位置が目標位置から加工布Wの外側に向って大幅に離間したためである。また、布端位置情報が、−STARTを超えた時点からTs時間内に−ONに達した場合にはノッチ93と判定される。これは、短時間で布端位置が目標位置から加工布Wの内側に向って大幅に離間したためである。
また、±ON状態がTon時間以上続く場合には段差94と判定される。これは、布端位置が目標位置から離間した状態が継続するためである。この場合、±ON状態がTon時間を経過するまでは、複合ケバ92又はノッチ93として判定される。しかしながら、Ton時間は、msecオーダの非常に短い時間であるため、段差94の判定処理の微小遅れが縫い代に影響することがない。さらに、布端位置情報が、Ts時間を超えて±ONに達した場合には布端として判定する。これは、布端位置が緩やかに変化しているためである。なお、閾値ON、STARTは、例えば、複合ケバ92の毛足の長さやノッチ93の切り込み深さによって適宜設定される。また、閾値Ts、onは、例えば、布送り速度等によって適宜設定される。
図8に示すように、布端判定処理が開始されると、布端判定処理で得られた布端位置情報が座標変換される(ステップS21)。このとき、布端位置情報Edgeは、Posに変換され、布端の位置合わせの目標位置が0に設定される。次に、布端位置情報Posが+STARTを超えたか否かが判定される(ステップS22)。布端位置情報Posが+STARTを超えた場合(ステップS22でYes)、カウンタにおいてSTARTを超えてからの経過時間を示す変数Timeがインクリメントされる(ステップS23)。
布端位置情報Posが+STARTを超えない場合(ステップS22でNo)、布端位置情報Posが−STARTを超えたか否かが判定される(ステップS24)。布端位置情報Posが−STARTを超える場合(ステップS24でYes)、カウンタにおいて変数Timeがデクリメントされる(ステップS25)。布端位置情報Posが−STARTを超えない場合(ステップS24でNo)、カウンタにおいて変数Timeがリセットされる(ステップS26)。
次に、変数Timeのリミッタ処理が行われる。すなわち、変数Timeがカウンタの最大値LIMITを超えたか否かが判定される(ステップS27)。変数Timeがカウンタの最大値LIMITを超える場合(ステップS27でYes)、変数Timeに最大値LIMITが設定される(ステップS28)。変数Timeがカウンタの最大値LIMITを超えない場合(ステップS27でNo)、変数Timeがカウンタの最小値−LIMITを超えたか否かが判定される(ステップS29)。
変数Timeがカウンタの最小値−LIMITを超える場合(ステップS29でYes)、変数Timeにカウンタの最小値−LIMITが設定される(ステップS30)。変数Timeがカウンタの最小値−LIMITを超えない場合(ステップS29でNo)、変数Timeが変更されない。
次に、複合ケバ判定が行われる(ステップS31)。ここでは、布端位置情報Posが+ONを超え、変数TimeがTsより小さく、さらにONを超えてからの経過時間を示す変数OnTimeがTonより小さい場合に、複合ケバ92として判定される。複合ケバ92と判定された場合(ステップS31でYes)、通知情報として複合ケバ92を示すフラグ1がセットされ、カウンタにおいて変数OnTimeがインクリメントされる(ステップS32)。複合ケバ92と判定されない場合(ステップS31でNo)、ノッチ判定が行われる(ステップS33)。
ここでは、布端位置情報Posが−ONを超え、変数Timeが−Tsより大きく、変数OnTimeがTonより小さい場合に、ノッチ93として判定される。ノッチ93と判定された場合(ステップS33でYes)、通知情報としてノッチ93を示すフラグ−1がセットされ、カウンタにおいて変数OnTimeがインクリメントされる(ステップS34)。ノッチ93と判定されない場合(ステップS33でNo)、段差94及び通常の布端として判定される。そして、通知情報としてフラグ0がセットされ、変数OnTimeがリセットされる(ステップS35)。
次に、変数OnTimeがカウンタの最大値OnTimeLimitを超えたか否かが判定される(ステップS36)。変数OnTimeがカウンタの最大値OnTimeLimitを超えた場合(ステップS36でYes)、変数OnTimeにカウンタの最大値OnTimeLimitが設定される(ステップS37)。一方、変数OnTimeがカウンタの最大値OnTimeLimitを超えない場合(ステップS36でNo)、変数OnTimeが変更されない。
このように、布端判定処理と布状態判定処理により上下各1つのリニアセンサで複合ケバ92、ノッチ93、段差94が区別される。なお、布状態判定処理は、連続的に布送りされている状態を想定しているが、間欠的に布送りされる場合も考えられる。この場合、布送りの停止時には同じ場所で判定処理が繰り返されるため、布送り停止時にはステップS23、S25、S32、S34の加減算処理を省略するようにする。
ところで、布状態を段差として判定するためには、TsとTonの合計時間が必要となる。したがって、TsとTonの合計時間が経過する前に加工布Wが布端センサ6から針元まで送られると、段差94に応じた布端の位置合わせが間に合わない。この問題を解決するために、本実施の形態においては布端センサ6と針元との間隔を十分にとっている。布送り方向に主軸モータが1回転毎に1ピッチ布を送る機構では、布端センサ6と針元との間隔をD0[mm]、布送りピッチをP[mm]、モータの回転速度をN[min-1]、安全率をAとすると次式(2)の関係が成り立つ。
Figure 0005957199
このように、布端センサ6から針元まで加工布Wが送られる時間よりも、段差94の判定に要するTsとTonの合計時間が短く設定されている。よって、段差94の判定に要する合計時間の経過前に加工布Wが針元まで送られることがなく、段差94に応じた布端の位置合わせが可能となっている。
また、Ts及びTonは、主軸モータの回転速度に応じて変化させてもよい。この場合、主軸モータの基準回転速度N0[min-1]でのTs及びTonを予め実験的に求めておく。主軸モータの基準回転速度N0[min-1]、変更後の設定回転速度N[min-1]とすると、次式(3)、(4)により、変更後のTs 及びTon が求められる。なお、Ts及びTonは、以下の式に限らず、任意に設定することも可能である。
Figure 0005957199
図9及び図10を参照して、布端の位置合わせ制御について説明する。図9は、本実施の形態に係る布端の位置合わせ制御のブロック線図である。図10は、本実施の形態に係る布端の位置合わせ制御のフローチャートの一例である。
図9Aに示すシステムブロックでは、布端位置情報をフィードバック情報としたフルクローズドループ制御となる。モータシステムは、モータドライバB1及びエンコーダ付きのサーボモータB2で構成されている。このモータシステムでは、モータドライバB1に位置指令が入力されることで、位置指令に追従してサーボモータB2が駆動し、マニピュレータB3による布端の位置合わせ制御が行われる。
リニアセンサ処理ブロックB5では、加工布Wの布端位置に応じてCMOSリニアセンサB4から出力される電圧が検出される。布端判定処理ブロックB6では、リニアセンサ処理ブロックB4からの出力に基づいて布端位置情報が算出される。布端位置情報は、引き出し点P1を介して布状態判定ブロックB7と加え合わせ点P2に入力される。布状態判定ブロックB7では、布端位置情報に基づいて布状態(フラグ)を判定する。布状態は、制御器B8に通知される。
一方、加え合わせ点P2では、布端の目標位置を示す位置指令θCMDから引き出し点P1を介して入力された布端位置情報が減算され、偏差Errが求められる。偏差Errは、制御器B8において位置ゲインK1が乗算され(θ=K1×Err)、位置指令θとしてモータドライバB1に出力される。ここでは、K1を1、目標位置を0とすると、図9Bに示すような位置指令θが出力される。偏差Errが指令位置θCMDの許容範囲d0〜d1に入る場合には、制御器B8からモータドライバB1にはモータ停止指令が入力される。これにより、安定した位置合わせ制御が可能となっている。なお、位置ゲインK1及び許容範囲d0〜d1は実験的に定まる値である。
また、布状態が複合ケバ92及びノッチ93の場合には、制御器B8からモータドライバB1にモータ停止命令が入力される。これにより、複合ケバ92及びノッチ93に縫い代が追従されることが防止される。なお、モータ停止命令の入力に代えて、複合ケバ92及びノッチ93の検出直前の任意の布端位置情報に基づいて処理を行ってもよい。
図10に示すように、先ず布端判定処理により布端位置情報が検出される(ステップS41)。次に、布状態判定処理により布状態が判定される(ステップS42)。ここでは、布状態が複合ケバ92及びノッチ93として判定された場合にはi=1に設定される。また、布状態が複合ケバ92及びノッチ93以外として判定された場合にはi=0に設定される。次に、布状態が複合ケバ92及びノッチ93以外であるか否かが判定される(ステップS43)。
布状態が複合ケバ92及びノッチ93と判定された場合(ステップS43でNo)、マニピュレータ4用の駆動モータ76が停止される(ステップS44)。この場合、ミシン本体を停止させてアラームを表示させてもよい。また、マニピュレータ4を停止する代わりに、任意の布端位置情報に応じてマニピュレータ4用の駆動モータ76を制御してもよい。
布状態が複合ケバ92及びノッチ93以外と判定された場合(ステップS43でYes)、目標位置を示す位置指令θCMDと布端位置情報との偏差Errが算出される(ステップS45)。次に、偏差Errが許容範囲d0〜d1内にあるか否かが判定される(ステップS46)。偏差Errが許容範囲外の場合(ステップS46でNo)、位置指令演算が行われ(ステップS47)、マニピュレータ4用の駆動モータ76が制御される(ステップS48)。一方、偏差Errが許容範囲内の場合(ステップS46でYes)、マニピュレータ4用の駆動モータ76が停止される(ステップS49)。
なお、モータドライバB1に対して位置指令θを入力する構成について説明したが、この構成に限定されるものではない。図9Cに示すように、モータドライバB1に対して速度指令Vを入力する構成としてもよい。速度指令Vは、制御器B8において偏差Errに速度ゲインGが乗算されることで算出される(V=G×Err)。ここでは、Gを1、目標位置を0とすると、図9Dに示すような速度指令Vが出力される。速度指令Vは、布端位置情報が目標位置から離れるほど大きく、布端位置情報が目標位置に近付くほど小さくなる。
この場合、偏差Errが指令位置θCMDの許容範囲d0〜d1に入る場合には、制御器B8からモータドライバB1にはモータ停止指令が入力される。これにより、安定した位置合わせ制御が可能となっている。また、モータの速度に制限がある場合には、±Vmaxのようにリミッタを設けることも可能である。また、速度ゲインG及び許容範囲d0〜d1は実験的に定まる値である。このときのフローチャートは、図10のステップS47の位置指令演算が速度指令演算に代わるだけである。
以上のように、本実施の形態に係る布端位置検出装置によれば、数本のケバ91によって布端判定用の閾値Veを超える電圧変化が繰り返される場合であっても、布端判定用の閾値Veを最初に超える電圧変化が生じた位置に布端位置が設定される。このため、数本のケバ91による電圧変化を無視して加工布Wの布端位置を検出できる。また、本実施の形態に係る布端位置検出装置によれば、布状態判定処理によって複合ケバ92及びノッチ93が判定される。複合ケバ92及びノッチ93が検出された場合には、ケバ等が無い場合や段差94の場合と区別して、布端の位置合わせ処理が行われる。よって、ケバ及びノッチに縫い代が追従されることがない。また、複合ケバ92やノッチ93の検出用に別途センサを設ける必要がなく、簡易な装置構成及び検出処理により加工布Wの布端位置を検出できる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記した実施の形態において、布端センサは反射型の光センサにより布端を検出する構成としたが、この構成に限定されない。布端センサは透過型の光センサにより布端を検出する構成としてもよい。また、布端センサは加工布の布端位置に応じた電圧を出力するものであればよく、光センサ以外で布端を検出する構成としてもよい。
また、上記した実施の形態において、第1の布送り時間としてのTs時間内での布端位置の大幅な移動により、複合ケバ及びノッチを検出する構成としたが、この構成に限定されない。第1の布送り量で加工布が送られる間に、布端位置が大幅に移動することで複合ケバ及びノッチを検出してもよい。この場合、図7Bのタイミングチャートの横軸は、時間の代わりに布送り量を示す。なお、布送り量は、駆動モータのエンコーダパルスや回転角度(位相)等で設定される。
また、上記した実施の形態において、第2の布送り時間としてのTon時間以上の複合ケバやノッチの継続により段差を検出する構成としたが、この構成に限定されない。複合ケバやノッチが第2の送り量で加工布が送られた後も続く場合に、段差を検出してもよい。この場合、図7Bのタイミングチャートの横軸は、時間の代わりに布送り量を示す。なお、布送り量は、駆動モータのエンコーダパルスや回転角度(位相)等で設定される。
また、上記した実施の形態において、マニピュレータにより布送り方向に加工布を送ると共に、布送り方向に直交する左右方向で布端の位置合わせを行う構成としたが、この構成に限定されない。布送り方向に加工布を送る機構と、左右方向で布端の位置合わせを行う機構とが別々に設けられてもよい。
また、上記した実施の形態において、第1の布送り時間としてのTsが布端位置がSTARTを超えた位置から計時される構成としたが、この構成に限定されない。Tsは布端位置が0の状態から計時されてもよい。
以上説明したように、本発明は、簡易な構成により布端位置を検出できるという効果を有し、特に、上下二枚の加工布を縫い合わせる上下送りミシン用の布端位置検出装置に有用である。
1 ミシン
4 マニピュレータ
41 駆動ローラ
43 ギヤ
6 布端センサ
62 反射板
63 赤外発光LED
64 CMOSリニアセンサ
71 布端センサコントローラ(制御部)
72 布端制御コントローラ(制御部)
74 ミシンコントローラ
76 駆動モータ
77 アラーム部
91 ケバ
92 複合ケバ
93 ノッチ
94 段差
W 加工布

Claims (10)

  1. 布端位置に応じた電圧を出力する布端センサと、
    前記布端センサに出力された電圧に基づいて前記布端位置を検出する制御部とを有し、
    前記制御部は、布端を挟んで加工布の内側から外側に向う方向において、布端判定用の閾値を超える電圧変化が繰り返される場合であっても、前記布端判定用の閾値を最初に超える電圧変化が生じた位置を前記布端位置として判定することを特徴とする布端位置検出装置。
  2. 前記制御部は、第1の布送り時間又は第1の布送り量の間に、前記布端位置が前記加工布の内側から外側に向う方向に所定値以上変化した場合に、ケバとして布状態を判定することを特徴とする請求項1に記載の布端位置検出装置。
  3. 前記制御部は、前記第1の布送り時間又は前記第1の布送り量の間に、前記布端位置が前記加工布の外側から内側に向う方向に所定値以上変化した場合に、ノッチとして布状態を判定することを特徴とする請求項2に記載の布端位置検出装置。
  4. 前記制御部は、前記第1の布送り時間の経過後に第2の布送り時間以上又は前記第1の布送り量の布送り後に第2の布送り量以上、前記ケバ又は前記ノッチが継続する場合に、段差として布状態を判定することを特徴とする請求項3に記載の布端位置検出装置。
  5. 前記布端センサは、前記加工布の表面に向けて平行光を照射する赤外発光LEDと、前記加工布の裏面に配置された反射板と、前記加工布からの反射光を受光するCMOSリニアセンサとを有することを特徴とする請求項4に記載の布端位置検出装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の布端位置検出装置と、
    布送り方向に直交する方向で前記布端の位置合わせを行うマニピュレータとを備え、
    前記布端位置検出装置によって前記ケバ及び前記ノッチが未検出の場合に、前記布端位置と前記布端の目標位置との差分に比例して前記マニピュレータが制御されることを特徴とするミシン。
  7. 前記布端位置検出装置によって前記ケバ及び前記ノッチが未検出であり、前記布端位置と前記布端の目標位置との差分が所定の許容範囲内の場合に、前記マニピュレータによる位置合わせを停止させることを特徴とする請求項6に記載のミシン。
  8. 前記布端位置検出装置によって前記ケバ及び前記ノッチが検出される場合、前記マニピュレータによる位置合わせを停止又は装置全体を停止させることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載のミシン。
  9. 前記マニピュレータは、上下二枚の前記加工布の布端を位置合わせすることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれかに記載のミシン。
  10. 前記第1の布送り時間と前記第2の布送り時間との合計時間が、前記加工布が前記布端センサから針元まで送られる時間以下、又は前記第1の布送り量と前記第2の布送り量との合計量が、前記加工布が前記布端センサから針元まで送られる送り量以下になるように、前記布端センサと前記針元とが離間していることを特徴とする請求項6から請求項9のいずれかに記載のミシン。
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