JP5949635B2 - 有機半導体薄膜の製造方法、それを適用した有機半導体装置の製造方法および有機半導体装置 - Google Patents

有機半導体薄膜の製造方法、それを適用した有機半導体装置の製造方法および有機半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、有機半導体薄膜の製造方法、それを適用した有機半導体装置の製造方法および有機半導体装置に関するものである。
従来、特許文献1において、有機半導体材料が含まれた溶液を塗布したのちそれを乾燥させて形成する有機半導体薄膜において、キャリア移動度を低下させないようにする方法が提案されている。この特許文献1に示される方法では、0.5μm以上かつ100μ以下の短辺を持つ線状の被覆膜部を存在させることにより、単一結晶性領域を形成するようにし、キャリア移動度を低下させない有機半導体薄膜を形成している。
特開2007−294721号公報
上記のような有機半導体薄膜は、有機半導体材料が含まれた溶液を塗布したときに、塗布された溶液のエッジ部、つまり溶液の塗布開始場所において結晶核が生成され、結晶核を基点に結晶成長が起きることで、結晶性の薄膜として順次形成されるものである。しかしながら、結晶核の発生は確率的であり塗布された溶液のエッジ部に複数の結晶核が発生した場合、単一結晶性領域を形成できない。このため、キャリア移動度を低下させない有機半導体薄膜を得ることができなくなる。
本発明は上記点に鑑みて、より確実に単一結晶性領域が形成させられるようにし、高いキャリア移動度を得ることができる有機半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1ないし12に記載の発明では、有機半導体薄膜(10、15)を形成する工程として、有機半導体薄膜を構成する有機半導体材料を含む溶液(11)を吐出するノズル(2)を用いて、溶液を吐出させながらノズルを所定方向に移動させることで溶液をライン状に塗布し、溶液の塗布開始場所から溶液を乾燥させ、該溶液中の有機半導体材料を結晶化させることで有機半導体薄膜を形成する工程を行い、基板(12)として、親液性領域(12b)がライン状に塗布される溶液の塗布方向に沿って延設されていると共に、該親液性領域の幅が溶液の塗布方向に対する垂直方向の幅となる液滴幅よりも狭くされ、かつ、該親液性領域の幅が溶液の塗布方向に沿って変化させられ、溶液の塗布開始場所で第1幅(a)とされていると共に、溶液の塗布方向に所定距離移動した位置で第2幅(b)に縮小されているものを用い、溶液をライン状に塗布し、溶液の塗布開始場所から溶液を乾燥させ、該溶液中の有機半導体材料の結晶を成長させ、溶液が前記親液性領域のうち第1幅となる領域に位置しているときにのみ、溶液周囲の溶媒蒸気濃度を低下させることを特徴としている。
このように、親液性領域の幅を溶液の塗布開始場所での幅となる第1幅から縮小して第2幅にすることで、第2幅の位置において溶液中の有機半導体材料の結晶を単一結晶で成長させることができる。このため、第2幅から単一結晶を起点(核)として結晶成長させることが可能となり、同じ結晶を成長させることができるため、配向度の高い良好な結晶を成長させられる。
この場合、請求項2に記載したように、基板を用意する工程において、基板として、溶液の塗布開始場所で第1幅(a)とされていると共に、溶液の塗布方向に所定距離移動した位置で第2幅(b)に縮小されており、さらに第2幅(b)に縮小された位置から溶液の塗布方向に移動した位置で第2幅(b)よりも大きな第3幅(c)に拡大されているものを用いるようにしても、第2幅から第3幅に拡大したときに、単一結晶を起点(核)として結晶成長させることが可能となる。これにより、配向度の高い良好な結晶を成長させられる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係の一例を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる有機半導体薄膜を備えた有機半導体装置の製造装置の模式図である。 ノズル部2の詳細構造を示したものであり、(a)はノズル部2の正面図、(b)はノズル部2の左側面図、(c)はノズル部2の底面図である。 第1実施形態の製造方法によって製造される有機半導体装置の断面図である。 図3に示す有機半導体装置の製造工程中の断面図である。 有機半導体薄膜15を成膜する工程の様子を示した図である。 基板12における撥インク性領域12aと親インク性領域12bのパターンを示した上面図である。 インク11を乾燥させて形成される有機半導体薄膜の結晶状態を示した図である。 基板12における撥インク性領域12aと親インク性領域12bの形成工程の一例を示した断面図である。 撥インク性領域12aおよび親インク性領域12bにインク11を塗布したときの接触角との関係を示した断面図である。 有機薄膜トランジスタにおける有機半導体薄膜15と他の構成要素のパターンの一例を示した上面図である。 本発明の第2実施形態にかかる有機半導体装置の製造装置に備えられるノズル部2にて有機半導体薄膜を成膜するときの様子を示した拡大図であり、(a)は断面図、(b)は上面図である。 結晶化の原理を説明する模式図である。 温度と溶質濃度の関係を示したグラフである。 本発明の第2実施形態の変形例にかかる有機半導体装置の製造装置に備えられるノズル部2にて有機半導体薄膜を成膜するときの様子を示した拡大図であり、(a)は断面図、(b)は上面図である。 本発明の第3実施形態にかかる撥インク性領域12aと親インク性領域12bのパターンを示した上面図である。 比較例としての撥インク性領域12aと親インク性領域12bのパターンを示した上面図である。 本発明の第4実施形態で説明する基板温度とノズル温度および単結晶の有機半導体薄膜の形成状態との関係を示した図表である。 複数場所にインク11を連続塗布するときにノズル温度の変化を示したタイムチャートである。 本発明の第5実施形態にかかる撥インク性領域12aと親インク性領域12bおよびダミーパターン12cのパターン例を示した上面図である。 本発明の第6実施形態にかかる有機半導体薄膜を備えた有機半導体装置の製造装置の模式図である。 他の実施形態で説明する基板12における撥インク性領域12aと親インク性領域12bのパターンを示した上面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付して説明を行う。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。図1を参照して、本実施形態にかかる有機半導体薄膜を備えた有機半導体装置の製造方法について説明する。
図1に示すように、有機半導体装置の製造装置1は、ノズル部2、基板保持台3、インク送出部4、ノズル移動レール部5、ノズル移動用モータ部6、ギャップ検出部7、メニスカス観察カメラ8および制御部9を有した構成とされている。
ノズル部2は、有機半導体薄膜10を形成するための有機半導体材料を含む溶液(以下、インクという)11を吐出することで基板12の表面にインク11を塗布する。インク11には、どのような種類のものを用いても構わないが、例えば有機半導体材料がインク11における0.05重量濃度%から1重量濃度%を占めるように調整されたものを用いている。図2を参照して、ノズル部2の詳細構造について説明する。なお、図2(a)は、図1においてノズル部2を紙面左側から見た図に相当し、図2(b)は、図1においてノズル部2を紙面裏面側から見た図に相当し、図2(c)は、図1においてノズル部2を紙面下方から見た図に相当する。
図1および図2に示すように、ノズル部2は、ノズル胴体部2a、溶液貯留部2b、溶液吐出部2cおよび溶液供給口2dを有した構成とされている。
ノズル胴体部2aは、内部に溶液貯留部2bを備えていると共に、溶液貯留部2bに対して連通させられた溶液吐出部2cおよび溶液供給口2dを備えている。ノズル胴体部2aは、例えば長方体の金属ブロックによって構成されており、有機半導体薄膜10が形成される基板12の表面と対向する一面を先端面2fとしたオーバハング部を有している。そして、オーバハング部における先端面2fから基板12側に突出させられるように溶液吐出部2cが形成されており、先端面2fが溶液吐出部2cの周囲を囲むように配置された状態になっている。
溶液貯留部2bは、インク送出部4より送出されるインク11を貯留し、溶液吐出部2cに備えられた後述するノズル吐出口2gに対してインク11を供給する役割を果たしている。図2に示されるように、溶液貯留部2bは、ノズル胴体部2aを構成する金属ブロックの側面の一面から穴空け加工を行って横穴を形成すると共に、横穴およびノズル吐出口2gと連通するように上面から穴空け加工を行って縦穴を形成したのち、縦穴の入口を塞ぐことで溶液貯留部2bを形成している。
溶液吐出部2cは、先端面2fに対して所定高さ垂直方向に突出させられており、図1の紙面垂直方向を長手方向として、側面がテーパ状とされた四角錐台形状とされている。この溶液吐出部2cには、四角錐台形状における底面と上面とを貫通するように形成されたノズル吐出口2gが備えられ、当該溶液吐出部2cの長手方向と同方向を長手方向として延設されている。このノズル吐出口2gが溶液貯留部2bと連通させられることで、ノズル吐出口2gからインク11を吐出できるようになっている。ノズル吐出口2gの位置は、ノズル胴体部2aにおける先端面2fのいずれの位置であっても良いが、ノズル吐出口2gよりもノズル移動方向後方において先端面2fが所定長さ残り、先端面2fと基板12との対向範囲が広く取れるようにしてある。
溶液供給口2dは、インク送出部4から溶液貯留部2bへのインク11の送出を行うための供給口となる部分であり、例えば、図2に示されるように溶液貯留部2bを形成するための横穴の入口が溶液供給口2dとされる。この溶液供給口2dに対してインク送出部4に接続されたインク供給パイプ4aが連結され、インク送出部4からインク11が供給できるようになっている。このような構造により、ノズル部2が構成されている。
基板保持台3は、基板12を搭載して保持するための台である。ノズル部2の溶液吐出部2cの先端位置、つまり基板保持台3の表面から溶液吐出部2cの先端部までの高さは調整可能とされており、この高さを調整することによって基板12の表面から溶液吐出部2cの先端部までの高さが調整可能とされている。
インク送出部4は、インク11を貯留すると共に、インク供給パイプ4aを通じて貯留しているインク11をノズル部2に対して送出するためのものである。インク送出部4内の圧力は制御部9によって制御可能とされており、制御部9によってインク送出部4内に一定圧力が印加されることでノズル部2からのインク吐出が行われ、インク送出部4内への圧力印加が停止されることでノズル部2からのインク吐出が停止される。
ノズル移動レール部5は、基板保持台3の表面と平行方向に伸ばされたレール部5aと、ノズル部2が保持されるノズル保持部5bとを有している。このノズル移動レール部5のレール部5aに沿ってノズル保持部5bが移動することで、ノズル部2をレール部5aに沿って図中に示したノズル移動方向に同じ高さで移動させる。
ノズル移動用モータ部6は、ノズル保持部5bをレール部5aに沿って移動させる駆動源となるものであり、制御部9によって制御される。例えば、ノズル移動用モータ部6はレール部5aを回転させるモータにて構成され、レール部5aにネジ溝(雄ネジ)を形成すると共にノズル保持部5bにそれと対応するネジ溝(雌ネジ)を形成し、モータ回転に伴ってレール部5aに沿ってノズル保持部5bが移動する構造とされる。このノズル移動用モータ部6におけるモータ回転数を制御することにより、ノズル移動速度を制御することが可能になっている。
ギャップ検出部7は、ノズル部2と基板12の表面との間の間隔(ギャップ)を検出する。溶液吐出部2cの先端面2fからの高さが決まっていることから、ノズル部2と基板12の表面との間の間隔を検出することにより、溶液吐出部2cの先端と基板12の表面との間の間隔を検出することができる。このギャップ検出部7の検出信号は、制御部9に入力されており、制御部9がノズル部2の高さ調整を行うことにより、ノズル部2と基板12の表面との間の間隔が所定距離となるように調整される。なお、ノズル部2の高さ調整の具体的構造については図示していないが、例えばノズル移動レール部5の両端の支持柱を高さ調整が行える構造とすることなどによって実現可能である。
メニスカス観察カメラ8は、ノズル部2から吐出されたインク11のメニスカス(吐出されたインク11によって形作られた曲面形状)を撮影し、インク11のメニスカスの画像を制御部9に伝える。
制御部9は、ノズル部2の移動の制御、インク送出部4の内部圧力の制御、ノズル部2と基板12の表面との間の間隔の制御を行うことにより、ノズル部2によるインク11の吐出を制御し、基板12の所望場所に対してインク11を塗布する。すなわち、制御部9は、ギャップ検出部7の検出信号およびメニスカス観察カメラ8の画像に基づいてインク11のメニスカスが所望形状となるようにノズル部2と基板12の表面との間の間隔やインク送出部4の内部圧力を制御している。そして、制御部9は、インク11のメニスカスが所望形状となるようにしつつ、ノズル移動用モータ部6を駆動することで、ノズル部2を移動させ、基板12の所望場所にインク11が塗布されるようにしている。
以上のような構造により、有機半導体装置の製造装置が構成されている。続いて、本実施形態にかかる有機半導体薄膜を備えた有機半導体装置の製造方法について説明する。図1に示した有機半導体装置の製造装置は、有機半導体装置の製造工程のうちの有機半導体薄膜の形成工程に用いられる。以下、図3および図4を参照して有機半導体装置の構造およびその製造方法について説明する。
図3に示す有機半導体装置は、有機薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)であり、基板12の上にゲート電極13、ゲート絶縁膜14、有機半導体薄膜15、ソース電極16およびドレイン電極17、保護膜18を順に形成した構造とされている。
基板12の上において、ゲート電極13は所望パターン、例えば一方向を長手方向とするライン状に形成されており、このゲート電極13を覆うようにゲート絶縁膜14および有機半導体薄膜15が形成されている。ゲート電極13は例えばクロム(Cr)などの電極材料により厚さ50nm程度で構成されており、ゲート絶縁膜14は例えばAl23などの絶縁材料により厚さ150nm程度で構成されている。有機半導体薄膜15は、有機半導体材料、例えば高分子有機材料や低分子有機材料にて構成されている。ソース電極16およびドレイン電極17は、有機半導体薄膜15の上において離間配置されており、それぞれゲート電極13の両端位置に形成されている。保護膜18は、ソース電極16やドレイン電極17を含む基板表面全面を覆うように形成されている。このような構造により、有機半導体装置が構成されている。
このような有機半導体装置は、まず、図4(a)に示すように、基板12を用意したのち、この基板12の表面にゲート電極13の形成材料を配置すると共に、その形成材料をパターニングすることでゲート電極13を形成する工程を行う。基板12としては、ガラス基板やフィルム(エチレンナフタレート(PEN)もしくはポリイミド(PI))などを用いることができる。また、ゲート電極13の形成材料としては、モリブデン(Mo)などを用いることができ、蒸着などによって基板12の表面に配置することができる。
次に、図4(b)に示すように、ゲート電極13の表面を覆うようにゲート絶縁膜14を成膜する工程を行う。例えば、ゲート絶縁膜14としては、アルミナなどを用いており、スピンコートや蒸着などによって形成できる。そして、必要に応じて、ウェットエッチングなどにより、ゲート絶縁膜14を所望形状にパターニングしている。
その後、図4(c)に示すように、ゲート絶縁膜14の表面を覆うように有機半導体薄膜15を形成する工程を行う。この有機半導体薄膜15の形成工程において、図1に示した有機半導体装置の製造装置を用いる。また、有機半導体薄膜15については、ペンタセン系やチオフェン系材料などを用いており、上記したノズル部2を用いたダイコート法によって成膜している。
図5は、この有機半導体薄膜15を成膜する工程の様子を示した図であり、図5(a)はノズル部2の先端部の部分拡大図、図5(b)は基板表面から見た有機半導体薄膜15の塗布の様子を示した図である。
図1に示した有機半導体装置の製造装置を用い、制御部9がノズル移動用モータ部6を駆動することでノズル部2を基板12における溶液塗布の開始位置まで移動させると共にノズル部2の高さ調整を行うことでノズル部2と基板12の表面との間の間隔が所定の距離となるように調整する。
そして、制御部9がインク送出部4内の圧力を制御することで、インク送出部4からノズル部2に対してインク11を送出し、ノズル部2の溶液吐出部2cのノズル吐出口2gからインク11を吐出させる。その後、ノズル移動用モータ部6を駆動してノズル部2をノズル移動方向に移動させ、有機半導体薄膜15を所望パターンに塗布する。
このとき、ノズル部2における溶液吐出部2cの下端を基板12から離間させた状態でインク11を吐出し、吐出されたインク11にて溶液吐出部2cと基板12の間に液溜まりを形成しつつ、ノズル部2をノズル移動方向に移動させることでインク11をライン状に塗布する。具体的には、溶液吐出部2cやノズル吐出口2gの長手方向に対する垂直方向に、移動速度を30μm/sec以下、例えば20μm/sec、より好ましくは10μm/sec以下としてノズル部2を移動させることにより、インク11をライン状に塗布する。また、雰囲気圧力を例えば100kPa(750torr)とし、窒素N2を流量10L/minで導入し、塗布速度20μm/min、ギャップを100μm、吐出量13μL/minとしている。そして、インク11の塗布開始場所からインク11を乾燥させ、インク11中の有機半導体材料の結晶を成長させる。
また、インク11の塗布の際には、溶液吐出部2cから吐出されることで形成されるインク11の液溜まりの上端が溶液吐出部2cの下端からノズル胴体部2aの先端面2fの間に位置するようなメニスカスにして、基板12へのインク11の塗布を行うようにしている。すなわち、溶液吐出部2cにおける液溜まりの形状をメニスカス観察カメラ8にてモニタし、モニタ結果に基づいて溶液吐出部2cにおけるインク11の吐出量を制御することで、液溜まりの上端が溶液吐出部2cの下端からノズル胴体部2aの先端面の間に位置するようにして基板12へのインク11の塗布を行っている。
ここで、本実施形態では、図6Aに示すように、基板12として、基板12のうちインク11が塗布される表面に、撥インク性領域(撥液性領域)12aと親インク性領域(親液性領域)12bとを設けたものを用意している。このように、基板12の表面に撥インク性領域12aと親インク性領域12bとを設けると、撥インク性領域12aではインク11が弾かれて塗布されず、親インク性領域12bにインク11が塗布されるようにできる。
したがって、インク11を塗布したい領域のみが親インク性領域12bとなるようにすることで、その場所にのみ、インク11が塗布されるようにできる。例えば、このような構成の基板12については、次のような製造方法によって製造可能である。
まず、図7(a)に示すように、ゲート電極13やゲート絶縁膜14を形成した後の基板12を用意し、基板12に対して撥液処理を行う。例えば、トリメトキシ(1h1h2h2h−パーフルオロオクチル)とシランを用いた気相雰囲気19内での気相処理を100℃の温度で60分間行う。これにより、図7(b)に示すように、ゲート電極13やゲート絶縁膜14を含む基板12の表面が撥液性材料20でコーティングされるため、これをパターニングして撥インク性領域12aを構成する。具他的には、基板12の上方に親インク性領域12bと同じ形状の開口部21aが形成されたメタルマスク21を配置し、このメタルマスク21の上からUV照射による露光処理を120℃の温度で10分間行うことで撥液性材料20をパターニングする。これにより、撥液性材料20のうち残された部分によって撥インク性領域12aが構成される。
続いて、基板12に対して親液処理を行う。例えば、図7(c)に示すように、フェネチルトリクロロシランを用いた液相雰囲気22内での液相処理を常温下において12時間以上行う。これにより、図7(d)に示すように、撥インク性領域12aではない部分に親液性材料23がコーティングされ、これが親インク性領域12bとなる。このようにして、撥インク性領域12aと親インク性領域12bとが形成された基板12を形成することができる。
なお、ここでいう撥インク性領域12aと親インク性領域12bとは、その上にインク11を載せたときのインク11の接触角、つまり基板12の表面に対してインク11の終端部における接線の成す角度によって定義される。具体的には、撥インク性領域12aの方が親インク性領域12bよりもインク11の接触角が大きくなり、例えば、図8に示すように、撥インク性領域12aでは接触角が60°以上、親インク性領域12bでは接触角が20°以下となる。
また、例えば、基板12として、表面が撥インク性を示す撥インク性基板を用いることもできる。この場合、当該撥インク性の表面に親インク性領域12bをパターン状に形成することにより、基板12の表面に表面に撥インク性領域12aと親インク性領域12bとがパターン状に形成されたものとすることができる。
具体的には、親インク性領域12bは、ライン状に塗布されるインク11の塗布方向に沿って延設されており、幅がインク11の塗布方向に対する垂直方向の幅となる液滴幅よりも狭くされている。そして、本実施形態では、親インク性領域12bの幅をインク11の塗布方向に沿って変化させてあり、インク11の塗布開始場所で第1幅aとし、インク11の塗布方向に所定距離移動した位置で第2幅bに縮小させている。さらに、第2幅bに縮小された位置からインク11の塗布方向に移動した位置で、親インク性領域12bの幅を第2幅bよりも大きな第3幅cに拡大させてある。
このようなパターンとされた親インク性領域12bに対してインク11をライン状に塗布すると、インク11の塗布開始場所、つまり第1幅aの位置からインク11が乾燥していき、その後、第2幅bの位置、第3幅cの位置が順に乾燥する。そして、乾燥した場所においてインク11中に含まれる有機半導体材料の結晶を成長させることができる。
このとき、図6Bに示すように、親インク性領域12bの幅をインク11の塗布開始場所での幅となる第1幅aから縮小して第2幅bにしているため、第1幅aの位置において多結晶状態で存在する有機半導体材料の結晶を第2幅bの位置において単一結晶化させることができる。このため、第2幅bの位置からは、単一結晶化された結晶を種結晶として、有機半導体材料の結晶を単一結晶で成長させられ、第2幅bから第3幅cに拡大したときに、単一結晶を起点(核)として結晶成長させることが可能となる。したがって、同じ結晶を成長させることができるため、配向度の高い良好な結晶を成長させられる。
このようにして、ゲート絶縁膜14の表面の所望位置にインク11が塗布され、その塗布開始場所からインク11が乾燥していき、インク11に含まれる有機半導体材料の結晶が成長していくことで、有機半導体薄膜15が形成される。
その後、図4(d)に示すように、有機半導体薄膜15の表面に電極材料を成膜したのち、パターニングしてソース電極16およびドレイン電極17を形成する。例えば、電極材料としてはモリブデン(Mo)と金(Au)の合金もしくは金などを用いることができ、蒸着等によって成膜したのちウェットエッチングによってパターニングを行うことができる。また、マスク蒸着によって所望場所に電極材料を配置してソース電極16およびドレイン電極17を形成することもできる。
このとき、有機半導体薄膜15に対するソース電極16やドレイン電極17の形成位置については、良好な結晶となっている第3幅cの位置がチャネル領域となるようにすれば良いが、例えば図9に示すように、インク11の塗布方向後方を避けるようにすると良い。インク11を塗布するとき、塗布方向後方においては、インク11の液切れによって多結晶化することがある。このため、液切れによる多結晶化が生じ得る領域を避けて、より確実に単結晶領域がチャネル領域となるように、親インク性領域12bのうち第1幅aとなる端部と反対側の端部から所定距離以上離した位置にソース電極16やドレイン電極17を形成するのが好ましい。
そして、図4(e)に示すように、保護膜18を成膜する。例えば、保護膜18としては、アルミナもしくはパリレンなどを用いることができ、蒸着もしくはスピンコートなどによって成膜することができる。このような製造方法により、図3に示した有機半導体装置を製造することができる。
以上説明した、本実施形態にかかる有機半導体装置の製造方法によれば、次のような効果を得ることができる。
上記製造方法では、有機半導体薄膜15を構成する有機半導体材料を含むインク11を吐出するノズル部2を用いて、インク11を吐出させながらノズル部2を所定方向に移動させることでインク11をライン状に塗布している。そして、インク11の塗布開始場所からインク11を乾燥させ、インク11中の有機半導体材料を結晶化させることで有機半導体薄膜15を形成している。また、基板12のうちインク11が塗布される表面に、撥インク性領域12aと親インク性領域12bとを設け、親インク性領域12bの幅が第1〜第3幅a〜cに変わるようにしてある。具体的には、親インク性領域12bの幅を、インク11の塗布開始場所において第1幅aとしたのち、第1幅aよりも狭い第2幅bとし、その後、第2幅bよりも広い第3幅としている。
このように、親インク性領域12bの幅をインク11の塗布開始場所での幅となる第1幅aから縮小して第2幅bにしているため、第1幅aの位置において多結晶状態で存在する有機半導体材料の結晶を第2幅bの位置において単一結晶化させることができる。このため、第2幅bの位置からは、有機半導体材料の結晶を単一結晶で成長させられ、第2幅bから第3幅cに拡大したときに、単一結晶を起点(核)として結晶成長させることが可能となる。したがって、同じ結晶を成長させることができるため、配向度の高い良好な結晶を成長させられ、高いキャリア移動度を得ることができる。
また、ノズル部2として、基板12の表面と対向する先端面2fを構成するオーバハング部を有したノズル胴体部2aと、ノズル胴体部2aの先端面2fから基板12側に突出すると共に一方向を長手方向として延設されたノズル吐出口2gを有する溶液吐出部2cとを備えたものを用いている。そして、溶液吐出部2cの下端を基板12から離間させた状態でインク11を吐出し、吐出されたインク11にて溶液吐出部2cと基板12の間に液溜まりを形成しつつ、ノズル部2をノズル吐出口2gの長手方向に対する垂直方向に移動させることによりインク11をライン状に塗布している。これにより、インク11の塗布開始場所からインク11を乾燥させられ、インク11中の有機半導体材料の結晶を成長させることが可能となる。
このような製造方法によれば、従来のノズルを使用した製造方法では得られない高い配向度の有機半導体薄膜を容易に形成できる。すなわち、ノズル胴体部2aの先端面2fと基板12とで挟まれた空間に液溜まりを形成しているため、液溜まりから蒸発した溶媒蒸気で、液溜近傍が溶媒雰囲気となる。その結果、インク11の蒸発が抑制され、インク11の端部が過飽和になり難くなる。この状態でノズル部2をノズル移動方向に移動すると、ノズル移動方向の後方の端部が前方に引かれ、膜厚が薄くなり、インク11の蒸発が促進されることで、この場所が過飽和状態となり、核発生が起こる。これにより、インク11の塗布開始場所からインク11を乾燥させられ、インク11中の有機半導体材料の結晶を成長させることが可能となる。したがって、塗布開始場所以外の場所からの結晶成長を防止し、配向度の高い有機半導体薄膜を形成できる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してインク11の塗布開始場所からの乾燥を促進するものであり、それ以外の部分については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図10(a)、(b)に示すように、本実施形態では、有機半導体装置の製造装置のノズル部2におけるノズルノズル吐出口2gよりもノズル移動方向後方に、送風口2hを備えるようにしている。具体的には、インク11の液溜まりにおけるノズル移動方向後方側の端部近辺に送風口2hが形成されるようにしてある。そして、インク11の塗布開始場所、つまりインク11のうち優先的に乾燥させて種結晶を作る位置に送風口2hからの例えばN2のパージガスの送風が行えるようにしている。このように、送風口2hを備えるようにした場合、塗布開始場所での乾燥を促進できる。その理由について、図11および図12を参照して説明する。
図11に示すように、ノズル部2をノズル移動方向に移動させたとき、ノズル吐出口2gの周囲にインク11の液溜まりが形成され、ノズル移動方向への移動に伴って液溜まりの後端においてインク11中の溶媒が蒸発していき、その部分でインク11内における有機半導体材料の割合が過飽和状態となって有機半導体材料が結晶化する。
ここで、図12に示すように、同じ温度であっても、溶解度曲線を挟んで溶質濃度(インク11中の有機半導体材料の濃度)が濃度Aのときは液相領域、濃度Bのときは液相+固相領域となる。これは、濃度Bではインク11内における有機半導体材料の割合が過飽和状態となるため、結晶化が起き易くなることを示している。このため、図11中に示したように、ノズル吐出口2gから吐出されて直ぐの位置では溶質濃度(インク11中の有機半導体材料の濃度)が濃度Aになっているものを、積極的に液溜まりの後端位置において濃度Bとなるようにすれば、その位置で優先的に種結晶が生成されるようにできる。そして、この種結晶を核として有機半導体材料の結晶成長させることが可能となる。
これに基づき、本実施形態では、送風口2hより送風を行うことにより、インク11の液溜まりの後端において、積極的に濃度Aの状態から濃度Bの状態に変化させる。インク11内における有機半導体材料の割合を過飽和にするための影響因子として、溶媒の蒸発速度と蒸発の補償(インク11の新液の補填)が挙げられる。蒸発の補填についてはインク11の新液の補充速度などによって決まることであるが、ここでは新液の補充速度については例えば一定と想定し、溶媒の蒸発速度を速めることで過飽和が起き易くなるようにする。
すなわち、溶媒の蒸発速度は、溶媒の飽和蒸気濃度とインク11の液溜まり周辺の雰囲気の溶媒蒸気濃度によって決まり、溶媒の飽和蒸気濃度から雰囲気の溶媒蒸気濃度を差し引いた値に比例する。溶媒の飽和蒸気濃度については決まった値であるが、雰囲気の溶媒蒸気濃度については送風によって液溜まり周囲の雰囲気内に含まれる蒸気溶媒を吹き飛ばすことで小さくすることができる。そして、送風によって雰囲気の溶媒蒸気濃度を小さくできれば、溶媒中の有機半導体材料を結晶化させ易くすることができる。
ただし、一旦種結晶が生成された後には、その後も送風を続けると、種結晶を核とする結晶化以外にも、結晶化が生じる可能性がある。このため、インク11の塗布の開始から所定の移動距離もしくは所定時間までは送風口2hから送風を行い、その後はインク11の塗布を継続しつつ送風を停止する。これにより、塗布開始場所に確実に種結晶を生成しつつ、その後は種結晶を核とする結晶化が行われるようにすることができる。
例えば、親インク性領域12bの幅が第1幅aとされている位置でのみ送風を行い、第1幅aとされている領域の途中で送風を停止し、種結晶が第1幅a内にのみ生成されるようにする。これにより、親インク性領域12bのうち第1幅aとなる領域から塗布された溶液の蒸発を促進させて乾燥させることが可能となり、他の場所から乾燥が生じることを抑制することが可能となる。したがって、第1幅a内にのみ種結晶が生成され、第2幅bの位置では種結晶が生成されないようにできるため、第2幅bの位置では既に生成された種結晶から単一結晶化された結晶のみを種結晶として結晶化が起こるようにできる。
以上説明したように、インク11の液溜まりの後端に送風を行うことで、確実に種結晶がインク11の塗布開始場所に生成されるようにできる。これにより、塗布開始場所以外に種結晶が生成されないようにでき、より好適に有機半導体材料の結晶を単一結晶化できるため、更に配向度の高い良好な結晶を成長させられ、高いキャリア移動度を得ることが可能となる。
(第2実施形態の変形例)
上記第2実施形態では、ノズル部2に送風口2hを備えるようにし、ノズル部2の内部から送風が行われる形態を例に挙げたが、図13(a)、(b)に示すように、ノズル部2とは別体として送風口25を備え、この送風口25をインク11の塗布開始位置に向けるようにしても良い。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して撥インク性領域12aと親インク性領域12bのパターンを変更したものであり、それ以外の部分については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図14に示すように、本実施形態では、第1実施形態に対してインク11の塗布開始場所において、撥インク性領域12aと親インク性領域12bのパターンを変更している。具体的には、塗布開始場所において、親インク性領域12bの端部を膨らませつつ丸まらせた形状(R形状)としている。インク11を基板12に対して塗布する際に、塗布方向においてインク11が引っ張られた状態になる。そして、撥インク性領域12aと親インク性領域12bとの境界線にてインク11が密着し、インク11が引っ張られても塗布開始場所にインク11が残った状態になる。このとき、撥インク性領域12aと親インク性領域12bとの境界線の形状が本実施形態のように膨らんだ丸みを帯びた形状であれば、境界線がインク11の引っ張られる方向に対する接線方向に沿った状態になるため、インク11が境界線から引き剥がされ難い。また、インク11が境界線全体において同様に引っ張られるため、引っ張り力に偏りがなく、均一にインク11が残った状態になる。したがって、インク11を乾燥させたときの有機半導体材料の凝集を抑制することが可能となり、より良好な有機半導体材料の結晶を成長させることが可能となる。
比較例として、図15に示すように、インク11の塗布開始場所において親インク性領域12bの端部を凹ませる方向に丸めた場合について、インク11を乾燥させて有機半導体材料の凝集の有無を確認した。このような形状とした場合、塗布開始場所における塗布方向の両側の端部、つまり先細り形状となった部分において有機半導体材料の凝集が確認された。このような形状とする場合、インク11が引っ張られたときに、親インク性領域12bにおける塗布方向の両側の端部において引っ張り力が大きくなり、この領域でインク11が撥インク性領域12aと親インク性領域12bとの境界線から離脱してしまう。このため、均一にインク11が残らず、部分的に有機半導体材料の凝集が生じたと考えられる。
したがって、本実施形態のように、親インク性領域12bの端部を膨らませつつ丸まらせた形状とすることで、塗布開始位置においてインク11にかかる引っ張り力が均一になるようにでき、上記効果を得ることが可能となる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対してノズル部2や基板12の温度などを規定したものである。それ以外の部分については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
上記第1実施形態で説明した有機半導体装置の製造方法において、インク塗布時に、ノズル部2の温度(以下、ノズル温度という)や基板12の温度(以下、基板温度という)について次のように設定すると好ましい。具体的には、ノズル温度については、インク11の溶質となる有機半導体材料の析出温度(以下、溶質析出温度という)以上にし、基板温度については、有機半導体材料の液晶化温度(以下、溶質液晶化温度という)以下にする。また、基板温度をノズル温度に対して20℃以上高い温度に設定する。
ノズル温度は、塗布前にインク11内の溶質が析出してしまわない程度の温度であることが必要である。また、基板温度は、塗布したインク11内の溶質が液晶化してしまうと結晶性を良好にできないことから、溶質液晶化温度以下であることが必要である。例えば、溶媒をメシチレンとして、メシチレンに可溶な有機半導体材料、例えばチオフェン系の低分子材料が1.0重量%の割合で溶媒に溶かされた溶質をインク11に用いる場合、溶質析出温度が24℃となる。この場合において、例えばノズル温度を溶質析出温度よりも大きな34℃に設定し、基板温度を変化させてインク11を塗布して乾燥させた後の単結晶の有機半導体薄膜15の形成状態を確認した。その結果、図16に示すように、基板温度を24℃に設定したときには単結晶の有機半導体薄膜15が未形成であり、34℃、44℃に設定したときには単結晶の有機半導体薄膜15が未形成であった部分が存在していた。そして、基板温度をインク温度よりも20℃以上高い54℃にしたときには、単結晶の有機半導体薄膜15が良好に形成されていた。このように、例えばノズル温度を34℃にした場合には、基板温度を54℃〜液晶化温度に設定すると、良好に単結晶の有機半導体薄膜15を形成することができる。
なお、蒸発による過飽和溶液からの結晶化を行う際には、結晶性の良好な有機半導体薄膜を得るために、選定した溶媒固有の蒸気圧により基板温度を調整する必要がある。結晶性の良好な有機半導体薄膜を形成するためには、基板温度をノズル温度に対して20℃以上高い温度に設定することがポイントとなる。溶媒を選定において、溶質の析出温度が低い溶媒を選定することで、ノズル温度+20℃以上の基板温度と溶質液晶化温度とのマージンを確保することができ、結晶性の良好な有機半導体薄膜を安定して形成できる。
このような関係は、1箇所にのみインク11を塗布して単結晶の有機半導体薄膜15を形成する場合だけでなく、複数場所にインク11を連続塗布して複数箇所に単結晶の有機半導体薄膜15を形成する場合にも適用可能である。ただし、複数場所にインク11を連続塗布する場合、ノズル部2の動かし方によってインク塗布の方法を変更すると好ましい。
例えば、制御部9にてノズル部2の高さを調整し、インク塗布時にはノズル部2を下降させて基板12の表面との間の間隔が所定距離となるようにし、塗布後にノズル部2を上昇させるという動作を繰り返すことで複数の場所にインク11を連続塗布できる。この場合、上記のようにノズル温度と基板温度とが異なっていると、ノズル部2を基板12の表面に近づけたときに基板温度の影響でノズル温度が変化する。このため、インク塗布時にノズル部2を基板12に近づけた後、ノズル温度が一定温度に安定してからインク塗布を行うようにすると好ましい。
複数場所にインク11を連続塗布するときにノズル温度は、例えば図17のように変化する。具体的には、ノズル部2を基板12の表面からの距離を離す方向に移動させた位置を待機位置とし、ノズル部2を基板12の表面からの距離を近い方に移動させた位置を塗布位置として、ノズル温度はノズル部2を待機位置に移動させると低下、塗布位置に移動させると上昇する。つまり、連続するインク11の塗布場所の間を待機位置の状態で移動させているときにノズル温度が低下するが、その移動後にノズル部2を塗布位置に移動させるとノズル温度が再び上昇する。このため、ノズル温度が上昇してから安定したときに塗布開始し、メニスカス調整を行う。このようにすることで、ノズル温度が安定した後でメニスカス調整が行われるようにでき、メニスカス調整後に温度変化が生じることを抑制することができる。これにより、ノズル温度の変化に起因する塗布中のインク11の周辺の雰囲気変化を抑制でき、インク11中の溶媒の蒸発条件を均一化でき、インク11中の有機半導体材料の濃度を均一化できる。したがって、複数場所にインク11を塗布する場合に均一な塗布が可能となり、有機半導体薄膜15の膜質均一化を図ることが可能となる。
また、複数場所にインク11を連続塗布するときには、ノズル部2の動作として、親インク性領域12bでインク11を塗布し、ノズル吐出口2gが撥インク性領域12aのみの領域に至ったときにインク11の塗布を停止するという動作を行うことができる。この場合、インク11の塗布を停止する際に、ノズル部2を撥インク性領域12a上まで移動させてからインク11を吸引する動作を行うと好ましい。このようにすれば、ノズル吐出口2gからの液切れが良好に行えると共に、基板12側にインク11が余剰に塗布されることによる液だれを防止することも可能となる。上記のように、インク11を塗布した後、ノズル部2を上昇させて次の塗布位置に移動する場合には、インク11の塗布を停止しつつインク11の吸引動作を行ってからノズル部2を上昇させることができる。もしくは、ノズル部2を上昇させながらインク11の吸引動作を行うようにしても良い。
また、インク11の塗布開始後にはノズル部2からのインク11の吐出を続けつつ、ノズル部2を高さ調整を行うことなく水平移動させるだけでも、複数場所にインク11を連続塗布できる。この場合、親インク性領域12bにインク11が塗布されていく際と、撥インク性領域12aのみの場所を通過する際とでインク11の消費量が異なってくる。このため、インク11が消費されていく親インク性領域12bとインク11が殆ど消費されない撥インク性領域12aのみの場所とでは、インク11中の溶媒の蒸発に起因する溶質濃度が異なってくる。すなわち、インク11が殆ど消費されない撥インク性領域12aのみの場所では、溶媒の蒸発のみが行われて溶質の消費がされないため、親インク性領域12bにインク11を塗布しているときよりも溶質濃度が濃くなる。
したがって、この場合には、親インク性領域12bにインク11を塗布する際と比べて、撥インク性領域12aのみの場所を通過する際の塗布速度(ノズル移動速度)を速くすると好ましい。このようにすれば、より有機半導体薄膜15の膜質均一化を図ることが可能となる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。本実施形態では、有機薄膜トランジスタを形成するパターンとは異なる位置にダミーパターンを設けるレイアウト構成とするものであり、それ以外の部分については第1実施形態と同様であるため、第1〜第4実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
上記したように、ノズル部2からの吐出を続けつつノズル部2を水平移動させて複数場所にインク11を連続塗布する場合、吐出部2cが撥インク性領域12aのみの場所を通過する際に溶質濃度が濃くなり得る。
したがって、本実施形態では、図18に示すように、有機薄膜トランジスタを形成するパターンとして構成された隣接する親インク性領域12bの間に、親インク性のダミーパターン12cを設け、このダミーパターン12cにもインク11が塗布されるようにする。このように、ダミーパターン12cでもインク11が消費されるようにすれば、溶質濃度が高くなることを抑制できる。このようにすれば、より有機半導体薄膜15の膜質均一化を図ることが可能となる。
なお、図18に示したダミーパターン12cは、有機薄膜トランジスタを形成する部分の親インク性領域12bと同じ形状とされているが、必ずしも同じ形状である必要はない。また、隣接する親インク性領域12bの間に1つダミーパターン12cを配置した場合を図示しているが、複数配置されていても良い。また、ダミーパターン12cの面積についても任意であるが、好ましくは隣り合う親インク性領域12bと同じ面積であると良い。このようにすれば、ダミーパターン12cで消費されるインク11の量を親インク性領域12bで消費されるインク11の量と一致させられる。このため、ダミーパターン12cにインク11を塗布する際の溶質濃度をより親インク性領域12bにインク11を塗布する際の溶質濃度に近づけることが可能となり、より有機半導体薄膜15の膜質均一化を図ることが可能となる。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態に対して、有機半導体装置の製造装置1を更にインク11における溶質濃度の一定化が行える構成にしたものであり、それ以外の部分については第1実施形態と同様であるため、第1〜第4実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図19に示すように、本実施形態の有機半導体装置の製造装置1は、図1に示した各構成を収容するチャンバー30を備え、チャンバー30内において有機半導体装置の製造が行える構成とされている。
チャンバー30には、雰囲気ガスの導入口30aおよび排出口30bが備えられている。そして、製造装置1は、導入口30aより窒素ガスを導入すると共に、排出口30bより窒素ガスを含む雰囲気ガスを排出し、これらの導入量および排出量を制御することでチャンバー30内の雰囲気を制御し、インク11の溶媒雰囲気を調整可能としている。このような構成により、例えば窒素の流量を一定としつつ、排出量を調整することでチャンバー30内の雰囲気圧力を調整すれば、インク11における溶媒の蒸発量を一定にでき、溶質濃度を一定に保持することが可能となる。したがって、より有機半導体薄膜15の膜質均一化を図ることが可能となる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、図3に示す構造の有機薄膜トランジスタを有する有機半導体装置を例に挙げた。この有機薄膜トランジスタは、ゲート電極13が底部にあり、ソース電極16とドレイン電極17のコンタクトを上方から取るボトムゲートトップコンタクト構造となっている。しかしながら、これは有機薄膜トランジスタの一例を示したのであり、勿論、他の構造の有機薄膜トランジスタに本発明を適用しても良い。勿論、有機薄膜半導体が備えられる有機半導体装置であれば、有機薄膜トランジスタ以外のものについても、本発明を適用することができる。
また、上記各実施形態では、親インク性領域12bの幅がノズル移動方向に沿って第1幅a、第2幅bおよび第3幅cに順に変わるパターンを例に挙げた。しかしながら、少なくとも第1幅aとそれよりも小さな第2幅bに変わるパターンを有していれば、他のパターンであっても構わない。
例えば、図20(a)に示すように、第1幅aから徐々に幅が縮小されることで第2幅bになり、その後、第3幅cに拡大したパターンであっても良い。また、図20(b)に示すように、第1幅aから第2幅bに縮小されたあと、第2幅bのままとされたパターンであっても良い。また、図20(c)に示すように、第1幅aから第2幅bに縮小されたあと、第2幅bから徐々に第3幅cに拡大されるパターンであっても良い。さらに、図20(d)に示すように、第1幅aの領域から複数のラインに分割し、各ラインが第2幅bとなるようにしても良い。勿論、その場合にも、第2幅bから第3幅cに拡大されるようにしても良い。このようにすれば、高い配向度の有機半導体薄膜15を一回で形成することが可能となり、生産性を向上することが可能となる。
なお、第1幅aから第2幅bに縮小されたあと第2幅bのままとされる形態であっても、第2幅bとされた有機半導体薄膜15を有機薄膜トランジスタに適用することができる。この場合、液切れによる多結晶化が生じ得る領域を避けるように、チャネル領域を構成するソース電極16およびドレイン電極17を、親インク性領域12bのうち第1幅a側の端部と反対側の端部から所定距離離した位置に形成されるようにすると好ましい。
また、上記各実施形態では、ノズル部2自体を所定方向に移動させることによって有機半導体薄膜10が形成される基板12に対してノズル部2が移動させられるようにしたが、ノズル部2が基板12に対して相対的に移動させられれば良い。例えば、ノズル部2を固定し、基板12側をノズル部2に対して移動させることで、ノズル部2が基板12に対して移動させられるような形態であっても良い。
1 製造装置
2 ノズル部
2a ノズル胴体部
2c 溶液吐出部
2f 先端面
2g 吐出口
2h、20 送風口
10(15) 有機半導体薄膜
11 インク
12 基板
12a 撥インク性領域
12b 親インク性領域

Claims (12)

  1. 表面に親液性領域(12b)と該親液性領域を囲む撥液性領域(12a)とが形成された基板(12)を用意する工程と、前記基板の表面上における前記親液性領域に有機半導体薄膜(10、15)を形成する工程とを有する有機半導体薄膜の製造方法であって、
    前記有機半導体薄膜を形成する工程として、前記有機半導体薄膜を構成する有機半導体材料を含む溶液(11)を吐出するノズル(2)を用いて、前記溶液を吐出させながら前記ノズルを所定方向に移動させることで前記溶液をライン状に塗布し、前記溶液の塗布開始場所から前記溶液を乾燥させ、該溶液中の前記有機半導体材料を結晶化させることで前記有機半導体薄膜を形成する工程を行い、
    前記基板を用意する工程では、前記基板として、前記親液性領域が前記ライン状に塗布される前記溶液の塗布方向に沿って延設されていると共に、該親液性領域の幅が前記溶液の前記塗布方向に対する垂直方向の幅となる液滴幅よりも狭くされ、かつ、該親液性領域の幅が前記溶液の塗布方向に沿って変化させられ、前記溶液の塗布開始場所で第1幅(a)とされていると共に、前記溶液の塗布方向に所定距離移動した位置で第2幅(b)に縮小されているものを用い、
    前記溶液をライン状に塗布し、前記溶液の塗布開始場所から前記溶液を乾燥させ、該溶液中の前記有機半導体材料の結晶を成長させ、前記溶液が前記親液性領域のうち前記第1幅となる領域に位置しているときにのみ、前記溶液周囲の溶媒蒸気濃度を低下させることを特徴とする有機半導体薄膜の製造方法。
  2. 前記基板を用意する工程では、前記基板として、前記溶液の塗布開始場所で第1幅(a)とされていると共に、前記溶液の塗布方向に所定距離移動した位置で第2幅(b)に縮小されており、さらに前記第2幅(b)に縮小された位置から前記溶液の塗布方向に移動した位置で前記第2幅(b)よりも大きな第3幅(c)に拡大されているものを用いることを特徴とする請求項1に記載の有機半導体薄膜の製造方法。
  3. 前記ノズルとして、前記基板の表面と対向する先端面(2f)を構成するオーバハング部を有したノズル胴体部(2a)と、前記ノズル胴体部の前記先端面から前記基板側に突出すると共に一方向を長手方向として延設された吐出口(2g)を有する溶液吐出部(2c)とを備えたものを用い、
    前記溶液吐出部の下端を前記基板から離間させた状態で前記溶液を吐出し、吐出された前記溶液にて前記溶液吐出部と前記基板の間に液溜まりを形成しつつ、前記ノズルを前記吐出口の長手方向に対する垂直方向に移動させることにより前記溶液をライン状に塗布することを特徴とする請求項1または2に記載の有機半導体薄膜の製造方法。
  4. 前記溶媒蒸気濃度の低下は、前記溶液周囲に対する送風により行うことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の有機半導体薄膜の製造方法。
  5. 前記基板を用意する工程では、前記基板として、前記溶液の塗布開始位置において、前記親液性領域を前記ノズルの移動方向と反対側に膨みつつ丸まらせた形状としたものを用意することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の有機半導体薄膜の製造方法。
  6. 前記有機半導体薄膜を形成する工程では、前記基板の温度を前記溶液における溶質液晶化温度以下に設定すると共に、前記ノズルの温度を前記溶液における溶質析出温度以上に設定し、かつ、前記基板の温度を前記ノズルの温度よりも20℃以上高く設定することを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の有機半導体薄膜の製造方法。
  7. 前記有機半導体薄膜を形成する工程は、複数場所に備えられた前記親液性領域に対して連続して前記溶液を塗布する工程であり、前記複数場所それぞれの前記親液性領域に前記溶液を塗布する際に、前記ノズルを下降させて前記基板との距離を所定距離にした状態で前記溶液の塗布を行ったのち、該溶液の塗布を終えると前記ノズルを前記基板から上昇させて次の前記親液性領域に移動して再び前記溶液の塗布を行うという動作を繰り返し、前記ノズルを下降させた後、該ノズルの温度が一定温度に安定してから前記溶液の塗布を行うことを特徴とする請求項に記載の有機半導体薄膜の製造方法。
  8. 前記有機半導体薄膜を形成する工程は、前記複数場所それぞれの前記親液性領域への前記溶液の塗布を停止する際に、前記ノズルを前記撥液性領域の上まで移動させてから前記溶液を吸引することを特徴とする請求項に記載の有機半導体薄膜の製造方法。
  9. 前記有機半導体薄膜を形成する工程は、複数場所に備えられた前記親液性領域に対して連続して前記溶液を塗布する工程であり、前記複数場所それぞれの前記親液性領域に前記溶液を塗布する際に、前記ノズルと前記基板との距離を所定距離にした状態で前記ノズルを水平移動させ、前記複数場所の前記親液性領域の間において前記撥液性領域を通過しつつ前記親液性領域への前記溶液の塗布を行い、前記撥液性領域を通過する際には前記親液性領域に前記溶液を塗布する際よりも前記ノズルの移動速度を速くすることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の有機半導体薄膜の製造方法。
  10. 前記有機半導体薄膜を形成する工程は、複数場所に備えられた前記親液性領域に対して連続して前記溶液を塗布する工程であり、前記複数場所それぞれの前記親液性領域に前記溶液を塗布する際に、前記ノズルと前記基板との距離を所定距離にした状態で前記ノズルを水平移動させ、前記複数場所の前記親液性領域の間において前記撥液性領域を通過しつつ前記親液性領域への前記溶液の塗布を行い、前記複数場所それぞれの前記親液性領域の間に、親液性とされつつ前記撥液性領域によって囲まれたダミーパターン(12c)を配置することを特徴とする請求項1ないしおよびのいずれか1つに記載の有機半導体薄膜の製造方法。
  11. 前記基板を用意する工程では、前記親液性領域を前記溶液が塗布されたときの接触角が20°以下の領域、前記撥液性領域を前記溶液が塗布されたときの接触角が60°以上の領域とすることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1つに記載の有機半導体薄膜の製造方法。
  12. 請求項1ないし11のいずれか1つに記載の有機半導体薄膜の製造方法を用いて有機半導体薄膜を製造してなる有機半導体装置の製造方法であって、
    前記有機半導体薄膜のうちの前記第2幅もしくは前記第3幅の位置であって前記親インク性領域のうち前記第1幅となる端部と反対側の端部から所定距離以上離れた位置にソース電極(16)およびドレイン電極(17)を形成することで、有機薄膜トランジスタを形成することを特徴とする有機半導体装置の製造方法。
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