JP6314807B2 - 有機半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

有機半導体装置およびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6314807B2
JP6314807B2 JP2014247830A JP2014247830A JP6314807B2 JP 6314807 B2 JP6314807 B2 JP 6314807B2 JP 2014247830 A JP2014247830 A JP 2014247830A JP 2014247830 A JP2014247830 A JP 2014247830A JP 6314807 B2 JP6314807 B2 JP 6314807B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic semiconductor
thin film
semiconductor thin
substrate
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014247830A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016111218A (ja
Inventor
博道 加藤
博道 加藤
片山 雅之
片山  雅之
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2014247830A priority Critical patent/JP6314807B2/ja
Publication of JP2016111218A publication Critical patent/JP2016111218A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6314807B2 publication Critical patent/JP6314807B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Deposition Of Substances Of Which Semiconductor Devices Are Composed (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)

Description

本発明は、基板の表面に溶液を塗布して乾燥させることにより有機半導体薄膜を形成してなる有機半導体装置およびそのような有機半導体装置の製造方法に関する。
従来より、この種の有機半導体装置としては、基板と、基板の表面に形成され、一端から他端に向かって延びるライン状のパターンをなす有機半導体薄膜と、を備えたものが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
ここで、基板は、表面に親液性領域と該親液性領域を囲む撥液性領域とが形成されたものである。そして、有機半導体薄膜は、親液性領域にて当該膜の一端から他端に向かう方向に溶液を塗布して乾燥させることにより形成されたものである。そして、有機半導体薄膜の平面形状は、親液性領域の外郭形状により実質的に規定され、幅を有するライン状のものとされる。
特開2007−294721号公報
上述のように、従来の有機半導体装置においては、有機半導体薄膜は、ノズルを用いて溶液を塗布するものであり、一端を溶液の塗布の開始端、他端を塗布の終端としてライン状に形成されるものである。
本発明者は、この有機半導体薄膜について検討した。この検討にあたっては、有機半導体薄膜の特性(移動度等)だけでなく、基板との密着性も考慮した。有機半導体薄膜は、温度サイクルや各部に発生する応力により、特に長手方向の両端部分が基板から剥離しやすくなる。
この検討の結果、塗布の開始端である有機半導体薄膜の一端側では問題無いが、塗布の終端である有機半導体薄膜の他端側では、膜の結晶性が悪化し、有機半導体薄膜の特性上、問題となることがわかった。次に、この検討および結果について、より具体的に述べることにする。
有機半導体薄膜の一端側は、溶液の塗布の開始端であり、乾燥して膜を結晶化させる際に種結晶となる粒結晶が形成される部分である。この粒結晶は、基板上に析出するものであるため密着性に優れる。そのため、有機半導体薄膜の一端側については、密着性は確保される。
ここで、本発明者は、上記検討を行うにあたって、有機半導体薄膜の他端においても、基板との密着性を確保するために、当該他端の部分を隆起させて膜厚を厚くした隆起部とする構成を採用した。このように有機半導体薄膜の他端を肉厚の隆起部とすることで、隆起部にて粒結晶が形成されるため、当該薄膜の他端側においても、基板との密着性が確保される。
この薄膜の他端において膜厚の大きい隆起部を形成するにあたり、本発明者は、当該他端の部分にて、溶液をノズルから切り離す際(つまり液切りの際)に、ノズルから当該薄膜の他端上への溶液の戻り(つまり液戻り)を発生させることで、膜厚を厚くするようにした。
具体的には、塗布中においてノズルから吐出される溶液の吐出量を多くすることで、溶液がノズルの側面まで回り込むように溶液のメニスカスを調整することにより、液戻りがなされるようにした。この液戻りにより、肉厚となり配向が乱れることから、隆起部は粒結晶となる。このように有機半導体薄膜の長手方向の両端に形成される粒結晶は、有機半導体薄膜にとっては、基板上に析出するものであるため、密着性に優れるものである。
さらに言えば、有機半導体薄膜における両端の粒結晶の間に位置する部分は、当該薄膜の特性を規定する単結晶となる部分であるが、基板との密着性の点で言えば、この部分は、塗布により単結晶の膜が基板に貼りついた状態となっているにすぎない。
そうすると、有機半導体薄膜における塗布の終端である他端が単結晶であると、当該他端側における密着性の点で好ましくない。そこで、上述したように、本発明者の検討においては、当該他端の部分を肉厚の隆起部として粒結晶を形成することで、密着性を確保するようにしたのである。
上述のように、有機半導体薄膜の長手方向の両端に形成される粒結晶は、基板上に析出するものであるため、密着性の確保と言う点では必要なものである。しかし、実質的に単結晶である有機半導体薄膜としては、粒結晶とされた部分は、結晶性が悪化した部分であり、当該薄膜の特性の点では好ましくない部分である。そのため、有機半導体薄膜の長手方向の両端において粒結晶となる領域は必要最小限にとどめることが望ましい。
ここで、有機半導体薄膜の一端側における粒結晶となる部分は、種結晶となる部分であり、微小な領域にすぎないため、有機半導体薄膜の特性への影響はほとんど無い。一方、有機半導体薄膜の他端側における粒結晶となる部分は、上記したように液戻りにより形成される隆起部の長さに相当する。
ここで、隆起部の長さが大きいと、せっかく肉厚の隆起部により薄膜の他端側の密着性を確保したとしても、薄膜中に占める隆起部の面積すなわち結晶性が悪化する領域の面積が大きくなり、膜特性に悪影響を及ぼすことになってしまう。そのため、この有機半導体薄膜の他端における隆起部の長さを極力抑制することが望まれる。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、基板の表面に溶液を塗布して乾燥させることにより有機半導体薄膜を形成してなる有機半導体装置において、有機半導体薄膜における塗布の終端である他端側と基板との密着性を確保しつつ、当該他端側における結晶性の悪化領域を極力狭くすることを目的とする。
本発明者は検討を進め、有機半導体薄膜の他端において液戻りにより形成される肉厚の隆起部の長さを、極力短くすることで、結晶性悪化が発生する領域を抑制することに着目した。そして、隆起部の長さとパターン線幅との関係を調査した。その結果を図10に示す。
図10に示されるように、隆起部の長さとパターン線幅とは相関があり、パターン線幅が狭い程、隆起部の長さが短くなることがわかった。このことから、有機半導体薄膜の他端側におけるパターン線幅を狭くすればよいという知見を得た。
そこで、まず、図11に示されるように、有機半導体薄膜40の他端42側においてパターン線幅を急激に減少させた構成を試作した。この場合、パターン線幅が細くなった他端42の部分では、結晶性の悪化領域である隆起部43の長さも短いものとなった。しかし、溶液の塗布時において、有機半導体薄膜の急激に細くなる部分、すなわち段差40aにて液戻りが生じ、ここでも、結晶性の悪化領域である隆起部43が発生してしまうこととなった。
このことから、本発明者は、液切りの際に液戻りが生じる部分を有機半導体薄膜の他端の1箇所に集約させるために、当該他端側においてパターン線幅を急激に減少させずに、連続的に減少させればよいと考えた。本発明は、このような検討の結果、創出されたものである。
請求項1に記載の発明では、表面に親液性領域(11)と該親液性領域を囲む撥液性領域(12)とが形成された基板(10)と、基板の表面おける親液性領域に配置され、一端(41)から他端(42)に向かって延びるライン状パターンをなす膜であって、該一端から該他端に向かう方向に溶液を塗布して乾燥させることにより形成された有機半導体薄膜(40)と、を備える有機半導体装置であって、さらに、以下の点を特徴とする。
すなわち、請求項1の発明では、有機半導体薄膜における他端側は、膜厚方向に隆起した部分であって当該部分よりも一端側の部分に比べて大きい膜厚を有する隆起部(43)とされており、有機半導体薄膜において、隆起部を含む他端側の部分は、当該部分よりも一端側の部分に比べてパターン線幅が小さく、且つ、他端に向かうにつれてパターン線幅が連続的に減少していく先細り形状を有する先細り部(44)とされていることを特徴とする。
それによれば、有機半導体薄膜における他端側は肉厚の隆起部により密着性が確保される。一方、当該他端側をパターン線幅が連続的に減少していく先細り部とすることで隆起部の長さを極力抑制できる。よって、本発明によれば、有機半導体薄膜における塗布の終端である他端側と基板との密着性を確保しつつ、当該他端側における結晶性の悪化領域を極力狭くすることができる。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の有機半導体装置の製造方法であって、以下の各点を特徴としている。
・親液性領域(11)および撥液性領域(12)が形成され、親液性領域が一端(11a)から他端(11b)に向かって延びるライン状パターンをなすものとされた基板(10)を用意する用意工程と、有機半導体薄膜(40)を構成する有機半導体材料を含む溶液(200)を吐出するノズル(100)を用い、親液性領域における一端から他端に向かって、溶液を吐出させながらノズルを移動させることで溶液をライン状に塗布し、溶液の塗布開始場所から溶液を乾燥させることで有機半導体薄膜を形成する膜形成工程と、を備えること。
・用意工程では、基板として、親液性領域における他端側の部分が当該部分よりも一端側の部分に比べてパターン線幅が小さく、且つ、他端に向かうにつれてパターン線幅が連続的に減少していく先細り形状とされたもの用いること。
・膜形成工程に用いるノズルは、基板の親液性領域に正対する先端面(101)に向かって細くなる断面台形の錐体形状をなすものであって、該先端面に溶液の吐出口(102)を有するものであり、膜形成工程では、溶液を吐出するときに、親液性領域とノズルとの間に形成される溶液のメニスカスが、ノズルの先端面からノズルの側面(103)の途中まで溶液が回り込んだ状態となるように、溶液の吐出量を調整するようにしたこと。本製造方法は、これらの点を特徴としている。
それによれば、塗布された溶液の平面形状は親液性領域に規定されるので、先細り部を有する有機半導体薄膜が形成される。また、上記したようなメニスカス形状を維持して塗布を行うことにより、基板上に塗布されている溶液とノズルとを切り離す際に、ノズルの側面に付着している溶液の基板上への戻りが発生するため、膜の終端が肉厚の隆起部となる。つまり、請求項1の有機半導体薄膜が適切に形成される。
よって、本発明によれば、請求項1の有機半導体装置を適切に製造し得る製造方法が提供され、有機半導体薄膜における塗布の終端である他端側と基板との密着性を確保しつつ、当該他端側における結晶性の悪化領域を極力狭くすることができる。
なお、特許請求の範囲およびこの欄で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
本発明の第1実施形態にかかる有機半導体薄膜の平面構成を示す概略平面図である。 図1中の1点鎖線A−Aに沿った部分の概略断面図である。 第1実施形態にかかる有機半導体薄膜を備えた有機半導体装置としての有機薄膜トランジスタの構成の一例を示す概略断面図である。 第1実施形態にかかる有機半導体薄膜の膜形成工程を示す概略断面図である。 第1実施形態に用いた濡れ性パラメータのモデルを示す図である。 本発明の第2実施形態にかかる有機半導体薄膜の配置構成の第1の例を示す概略平面図である。 第2実施形態にかかる有機半導体薄膜の配置構成の第2の例を示す概略平面図である。 本発明の第3実施形態にかかる有機半導体薄膜の平面構成を示す概略平面図である。 本発明の他の実施形態にかかる有機半導体薄膜の平面構成を示す概略平面図である。 本発明者の調査による隆起部の長さとパターン線幅との関係を示すグラフである。 本発明者の試作による有機半導体薄膜の平面構成を示す概略平面図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態にかかる有機半導体薄膜40を備える有機半導体装置について、図1〜図3を参照して述べる。この半導体装置は、たとえば自動車などの車両に搭載されるトランジスタ装置等として適用されるものであり、ここでは、有機薄膜トランジスタに適用されたものとして述べる。なお、本明細書中の各平面図においては、後述する隆起部43は平面形状が半円状のものとして模式的に示してある。
図3に示す有機半導体装置としての有機薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)は、基板10の上にゲート電極20、ゲート絶縁膜30、有機半導体薄膜40、ソース電極50およびドレイン電極60、保護膜70を順に形成した構造とされている。
基板10の上において、ゲート電極20は所望パターン、例えば一方向を長手方向とするライン状に形成されており、このゲート電極20を覆うようにゲート絶縁膜30および有機半導体薄膜40が形成されている。
ゲート電極20は例えばクロム(Cr)やモリブデン(Mo)などの電極材料により厚さ50nm程度で構成されており、ゲート絶縁膜30は例えばAlなどの絶縁材料により厚さ150nm程度で構成されている。
有機半導体薄膜40は、有機半導体材料、例えば高分子有機材料や低分子有機材料にて構成されている。ソース電極50およびドレイン電極60は、有機半導体薄膜40の上において離間配置されており、それぞれゲート電極20の両端位置に形成されている。保護膜70は、ソース電極50やドレイン電極60を含む基板表面全面を覆うように形成されている。このような構造により、有機半導体装置が構成されている。
ここで、本実施形態では、基板10は、ガラスや樹脂、セラミック等よりなる。そして、図1、図2に示されるように、この基板10の表面には、親液性領域11と親液性領域11を囲む撥液性領域12とが形成されている。なお、親液性領域11の平面形状は有機半導体薄膜40と実質同一であり、図1では、親液性領域11は有機半導体薄膜40と重なって示されている。
ここで、親液性領域11および撥液性領域12となる基板10の表面は、ゲート電極20やゲート絶縁膜30を形成した後の基板10の表面であり、有機半導体薄膜40の下地となる面である。たとえば親液性領域11、撥液性領域12は、この種の半導体装置に通常適用される親液性の自己組織化単分子膜(略称:SAM)、撥液性のSAM等により構成されている。
そして、有機半導体薄膜40は、親液性領域11を下地として親液性領域11上に直接配置されている。有機半導体薄膜40と親液性領域11とは平面形状が実質同一であり、有機半導体薄膜40の平面形状は親液性領域11の外郭形状により規定される。図1に示されるように、有機半導体薄膜40は、一端41から他端42に向かって延びるものであって幅を持つライン状パターンをなす膜である。
この有機半導体薄膜40は、この種の通常の薄膜と同様、有機半導体薄膜40を形成するための有機半導体材料を含む溶液(以下、インクという)を、一端41から他端42に向かう方向Y1に塗布して乾燥させることにより形成されたものである。
ここで、インクには、どのような種類のものを用いても構わないが、例えば有機半導体材料がインクにおける0.01重量濃度%から1重量濃度%を占めるように調整されたものを用いる。有機半導体材料としては、たとえば2,7−ジオクチル[1]ベンゾチエノ[3,2−b][1]ベンゾチオフェン等の配向性に優れるヘテロアセン系材料が挙げられる。
なお、基板10の表面にインクを塗布する場合、基板10の表面には、親液性領域11と撥液性領域12とが設けられているので、撥液性領域12ではインクが弾かれて塗布されず、親液性領域11にインクが塗布されるようにできる。
そして、本実施形態においては、図2に示されるように、有機半導体薄膜40の他端42側は、膜厚方向に隆起した部分である隆起部43とされている。この隆起部43は、隆起部43よりも有機半導体薄膜40の一端41側の部分の膜厚d1に比べて大きい膜厚d2を有する。限定するものではないが、たとえば膜厚d1は30nm、膜厚d2は60nmとされる。
この隆起部43は、通常は有機半導体薄膜40の中でも最大膜厚の部分である。たとえば、有機半導体薄膜40は、隆起部43よりも一端41側の部位が実質的に一定の膜厚d1とされたものとなる。さらに、隆起部43内における膜厚変化の様子は、図2に示されるように、隆起部43自身の最大膜厚部(つまり隆起の頂部)から有機半導体薄膜40の他端42に向かって膜厚が小さくなっていくものとされている。
また、図1に示されるように、有機半導体薄膜40において隆起部43を含む他端42側の部分は、当該部分よりも一端41側の部分に比べてパターン線幅が小さい先細り部44とされている。この先細り部44は、有機半導体薄膜40の他端42に向かうにつれてパターン線幅が連続的に減少していく先細り形状を有する。
図1の例では、先細り部44は、先細り部44の先端である有機半導体薄膜40の他端42に向かって細くなっていく台形状をなしている。限定するものではないが、先細り部44の先端の幅すなわち有機半導体薄膜40の他端42のパターン線幅W2は20nmとされ、先細り部44よりも有機半導体薄膜40の一端41側の部分のパターン線幅W1は100nmとされる。
このような先細り部44は、親液性領域11の平面形状においても同様の先細り形状の部分を設けることにより形成される。また、隆起部43は、インク塗布時における他端42での液戻りにより、形成することができる。典型的には、隆起部43の領域は、先細り部44の範囲に留められる。
ここで、上記図10に示したように、液戻りによる隆起部43の長さとパターン線幅とは、おおよそ同等である。つまり、本実施形態においても、隆起部43の長さL1(図1参照)と有機半導体薄膜40の他端42のパターン線幅W2とは、おおよそ同程度の大きさとされる。
また、図1にて破線で示されるように、有機薄膜トランジスタにおけるソース電極50およびドレイン電極60は、有機半導体薄膜40のうち先細り部44よりも一端41側の位置にて、一端41から他端42に向かう方向Y1に並べて形成される。そして、有機半導体薄膜40のうちのソース電極50とドレイン電極60との間の部分がチャネル部45とされている。図1中、両矢印で示す範囲がチャネル部45として示されており、この両矢印はチャネル長に相当する。
ここで、本実施形態の有機半導体薄膜40は、塗布の開始端である一端41と塗布の終端である他端42に形成された隆起部43とが、上記した粒結晶領域であり、一端41と隆起部43との間の部分は結晶性の良好な単結晶領域である。そして、チャネル部45は単結晶領域とされている。つまり、隆起部43がチャネル部45まで届かずにチャネル部45とは離れた位置となるように、隆起部43の長さL1が設定されている。
また、本実施形態では、有機半導体薄膜40は、一端41から他端42に向かう方向Y1に結晶の配向方向が揃ったものであることが望ましい。この一端41から他端42に向かう方向Y1は塗布方向である。つまり、塗布方向に配向方向がそろうものである。この配向方向が揃うことは、偏光顕微鏡観察により結晶の粒界の大部分が塗布方向に延びる形状となることで確認される。
それによれば、ライン状の有機半導体薄膜40において、長手方向(つまり一端41から他端42に向かう方向)に高い移動度を得ることができる。さらに言えば、本実施形態によれば、ソース電極50とドレイン電極60との間のチャネル部45にて高い移動度を持つ有機薄膜トランジスタを実現することができる。
特に、有機半導体薄膜40を上記したヘテロアセン系材料よりなるものにすれば、ヘテロアセン系材料は配向が揃いやすいので好ましい。なお、有機薄膜トランジスタとしては、ソース電極50とドレイン電極60との並び順が図1の並び順とは逆のものであってもよい。
次に、本実施形態にかかる有機半導体装置としての有機薄膜トランジスタの製造方法について述べる。
まず、用意工程により、親液性領域11および撥液性領域12が形成された基板10を用意する。この親液性領域11は、図1に示されるように、有機半導体薄膜40と同等の平面形状を有する一端11aから他端11bに向かって延びるライン状パターンをなすものである。
そして、親液性領域11は、有機半導体薄膜40と同様に、他端11b側の部分が当該部分よりも一端11a側の部分に比べてパターン線幅が小さく、且つ、他端11bに向かうにつれてパターン線幅が連続的に減少していく先細り形状とされたものとなっている。この親液性領域11の他端11b側の先細り形状は、有機半導体薄膜40の先細り部44と実質同一形状である。
用意工程では、具体的には、まず、基板10を用意したのち、この基板10の表面に蒸着等によりゲート電極20の形成材料を配置すると共に、その形成材料をパターニングすることでゲート電極20を形成する。次に、ゲート電極20の表面を覆うようにゲート絶縁膜30を成膜する。たとえば、ゲート絶縁膜30は、スピンコートや蒸着などの成膜法、エッチングなどにより形成される。
そして、ゲート電極20やゲート絶縁膜30を形成した後の基板10の表面に対して、上記したSAM等よりなる親液性領域11および撥液性領域12を形成する。こうして、親液性領域11および撥液性領域12が形成された基板10が用意される。ここまでが用意工程である。
次に、基板10の表面における親液性領域11に有機半導体薄膜40を形成する膜形成工程を行う。有機半導体薄膜40は、図4に示されるノズル100を用いたダイコート法により、ゲート絶縁膜30の表面を覆うように形成する。
ノズル100は、有機半導体薄膜40を構成する有機半導体材料を含む溶液、すなわち上記インク200を吐出するものであり、塗布装置の一部として構成されている。そして、このノズル100を用い、親液性領域11における一端11aから他端11bに向かう方向(つまり、上記方向Y)に沿って、インク200を吐出させながらノズル100を移動させる。
これにより、インク200はライン状に塗布され、インク200の塗布開始場所からインク200が乾燥していき、インク200中の有機半導体材料が結晶化していく。具体的には、親液性領域11の一端11aから種結晶である粒結晶が析出し、これを起点として単結晶が形成されていく。そして、具体的には後述するが、塗布の終端である親液性領域11の他端11bでは粒結晶が析出する。このようにして、有機半導体薄膜40が形成される。
ここで、図4に示されるように、膜形成工程に用いるノズル100は、基板10の親液性領域11に正対する先端面101に向かって細くなる断面台形の錐体形状をなすものであって、先端面101にインク200が吐出される吐出口102を有している。このノズル100を構成する断面台形の錐体としては、四角錐等の角錐でもよいし、円錐であってもよい。
このノズル100は、方向Yに沿った移動を行うとともに、基板10との距離(つまり基板10上の高さ)を調整するために基板10と直交する方向への移動が可能となっている。また、ノズル100へのインク200の供給は、塗布装置に設けられた図示しないタンク等から行われるようになっている。
ここで、塗布装置において、ノズル100の移動や吐出量の調整は、図示しないパソコン等よりなる制御手段により行われるようになっている。また、塗布時におけるインク200のメニスカス形状を、たとえば観察カメラ等により画像としてモニタし、上記制御手段にフィードバックするようにしている。
そして、膜形成工程では、このノズル100を用いて、インク200の塗布を行うことにより、塗布されたインク200の平面形状は親液性領域11に規定されるので、先細り部44を有する有機半導体薄膜40が形成される。
ここで、図4に示されるように、インク200を吐出するときに、親液性領域11とノズル100との間に形成されるインク200のメニスカスが、ノズル100の先端面101からノズル100の側面103の途中までインク200が回り込んだ状態となるようにする。そして、この状態となるようにインク200の吐出量を調整して、インク200の塗布を行う。
このメニスカス形状を維持して塗布を行うことにより、基板10の親液性領域11上に塗布されているインク200とノズル100とを切り離す際に、ノズル100の側面103に付着しているインク200の基板10上への戻りが発生する。このように、塗布の終端である親液性領域11の他端11bで液戻りが発生するため、有機半導体薄膜40の他端42は、粒結晶とされた肉厚の隆起部43となる。
ここまでが、膜形成工程であり、有機半導体薄膜40を形成した後、蒸着やエッチング等により、有機半導体薄膜40の表面にソース電極50およびドレイン電極60を形成する。例えば、電極材料としてはモリブデン(Mo)と金(Au)の合金もしくは金などを用いることができる。
その後、保護膜70を成膜する。例えば、保護膜70としては、アルミナもしくはパリレンなどを用いることができ、蒸着もしくはスピンコートなどによって成膜することができる。このような製造方法により、図1に示した本実施形態の有機半導体装置を製造することができる。
ところで、本実施形態によれば、有機半導体薄膜40における他端42側は、粒結晶領域である肉厚の隆起部43により密着性が確保される。一方、有機半導体薄膜40の他端42側をパターン線幅が連続的に減少していく先細り部44とすることで、隆起部43の長さL1を極力短いものに抑制できる。
つまり、本実施形態の有機半導体薄膜40は、一端41と他端42の隆起部43とが粒結晶領域であり、それ以外が単結晶領域であるものとされ、長手方向の両端における基板10との密着性が確保されるものである。上述したが、粒結晶領域は、基板10との密着性の点では必要な部分であるが、有機半導体薄膜40の特性上は好ましくなく、結晶性が悪化した部分に相当する。
しかし、一端41側の粒結晶は種結晶であるから微小領域とされ、他端42側の粒結晶である隆起部43の長さL1についても、先細り部44により短く抑制されるから、薄膜全体に占める粒結晶領域は極力抑制される。そのため、粒結晶領域である隆起部43は、チャネル部45まで到達することなく、特性に優れた有機半導体薄膜40が実現されることとなる。
このように、本実施形態によれば、有機半導体薄膜40における塗布の終端である他端42側と基板10との密着性を確保しつつ、他端42側における結晶性の悪化領域を極力狭くすることができる。そして、このような本実施形態の有機半導体薄膜40を有する有機半導体装置は、上記した液戻りの箇所を先細り部43の先端の細い1箇所とする製造方法により適切に製造することができる。
ここで、上述したように、有機半導体薄膜40は、上記方向Y1すなわち塗布方向に配向方向が揃うことが好ましい。本実施形態における親液性領域11および撥液性領域12の濡れ性と、薄膜40の配向度との関係を調べた結果について、図5を参照して述べておく。
上記濡れ性については、図5に示される濡れ性パラメータαを用いた。親液性領域11と撥液性領域12とを隣接して配置し、これら両領域に跨るようにインク200を配置する。このとき、撥液性領域12におけるインクの接触角θ1の余弦と親液性領域11におけるインクの接触角θ2の余弦との差を濡れ性パラメータαとした。つまり、α=cosθ2−cosθ1とした。
なお、この濡れ性パラメータは、諸貫信行、外2名、「濡れ性パターンを用いた微粒子の自己整列(第1報)」、精密工学会誌、日本、精密工学会、Vol.72,No.9,2006年,1113−1117頁に記載されているものと同様である。
そして、各領域11、12の構成材料を異ならせる等により各接触角θ1、θ2を変えて濡れ性パラメータαを変えたときに、有機半導体薄膜40の配向度(%)を調べた。配向度は、ライン状の膜全体における結晶の配向方向が膜の長手方向(つまり上記方向Y1)に揃う度合である。
その結果の一例を示す。撥液性領域12における接触角θ1=60°、親液性領域11における接触角θ2=15°、濡れ性パラメータα=0.46のとき、配向度は65%であり、撥液性領域12における接触角θ1=56°、親液性領域11における接触角θ2=15°、濡れ性パラメータα=0.42のとき、配向度は65%であった。
また、撥液性領域12における接触角θ1=52°、親液性領域11における接触角θ2=20°、濡れ性パラメータα=0.32のとき、配向度は30%以下であり、撥液性領域12における接触角θ1=40°、親液性領域11における接触角θ2=14°、濡れ性パラメータα=0.20のとき、配向度は30%以下であった。
これらの結果から、濡れ性パラメータαが0.42以上の場合に、配向度が50%以上となることが確認された。つまり、本実施形態の有機半導体装置においては、濡れ性パラメータαが0.42以上であることが、結晶の配向性に優れた有機半導体薄膜40を実現するために好ましい。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態にかかる有機半導体装置について、図6、図7を参照して述べる。本実施形態は、上記第1実施形態に比べて、有機半導体薄膜40を複数個備えることが相違するものである。なお、図6、図7においては、基板10上の複数個の有機半導体薄膜40のみを示しているが、個々の有機半導体薄膜40の構成、および、これに付随するトランジスタ構成は、上記第1実施形態に示したものと同様である。
図6に示されるように、基板10の表面には、複数個の有機半導体薄膜40が互いに離間した状態で形成されている。ここでは、それぞれの有機半導体薄膜40は互いに同一サイズ、同一形状である。ここで、基板10の表面にて、有機半導体薄膜40における結晶の配向方向が揃う一端41から他端42に向かう方向Y1を第1の方向とし、第1の方向と直交する方向Y2を第2の方向とする。
なお、第1の方向は、上記第1実施形態における方向Y1であって塗布方向であり、基板10の板面に平行な面内にて当該塗布方向に直交する方向Y2が第2の方向である。本実施形態では、これらの方向を符号Y1、Y2を付して、第1の方向Y1、第2の方向Y2ということとする。
そして、基板10の表面において、複数個の有機半導体薄膜40は、第1の方向Y1に沿って直列に配置されるとともに、第2の方向Y2にも直列に配置されている。これにより、複数個の有機半導体薄膜40は、マトリクス状(つまり数学で言う行列状)に配置されたものとなっている。
このような配置構成を採用する本実施形態の有機半導体装置は、有機トランジスタアレイとして構成される。さらに言えば、本実施形態の有機半導体装置は、たとえばマトリクス状に配置された複数個の有機半導体薄膜40の群が1個の画素を構成し、さらにこの画素が複数個配置されてなる表示装置、いわゆる有機ELディスプレイ等として構成されるものである。
ここで、この図6に示される第1の例の配置構成の場合、第1の方向Y1にて隣り合う有機半導体薄膜40同士は、一方の他端42に位置する先細り部44の先端が他方の一端41に対向するため、互いの対向部分の面積を小さいものにできる。そのため、当該隣同士の間では、電気的な短絡が発生する可能性は小さい。
一方、第2の方向Y2にて隣り合う有機半導体薄膜40同士においては、互いの長手方向の辺部同士が対向するため、対向部分の面積が大きくなり、電気的な短絡が発生する可能性が大きくなる。図6では、破線四角形によって、当該短絡可能性の大きい領域R1を示してある。
この点を考慮して、図7に示される第2の例では、上記した第2の方向Y2における短絡発生を抑制する配置構成を採用している。すなわち、図7では、第2の方向Y2に直列に形成されている複数個の有機半導体薄膜40は、ジグザグにオフセットされた配置、いわゆる千鳥状配置とされている。
それによれば、第2の方向Y2において隣り合う有機半導体薄膜40同士の間では、互いの対向部分の面積が小さくなる。つまり、図7中に示される短絡可能性の大きい領域R1が、図6の例に比べて小さいものにできる。そのため、図7の例によれば、第2の方向Y2における短絡発生を抑制しやすい構成を提供できる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態にかかる有機半導体装置について、図8を参照して述べる。本実施形態は、上記第1実施形態に比べて、有機半導体薄膜40の平面形状を変形したところが相違するものであり、図8においては、基板10上の有機半導体薄膜40のみを示している。
図8に示されるように、本実施形態では、有機半導体薄膜40の平面形状は、角部がR形状に丸められたものとされている。図8では、有機半導体薄膜40の一端41側の角部、および、先細り部44の根元部分の角部の4箇所が丸められたものとされている。このような有機半導体薄膜40の形状は、親液性領域11の平面形状における角部を同様にR形状に丸めたものにすることにより、実現される。
本実施形態によれば、有機半導体薄膜40の角部における応力集中を緩和できるので、有機半導体薄膜40の基板10からの剥離を抑制でき、好ましい。なお、有機半導体薄膜40におけるすべての角部をR形状に丸めてもよいし、1箇所の角部のみをR形状に丸めてもよい。つまり、有機半導体薄膜40の形状等に応じて、少なくとも1個の角部が丸められた形状とされればよい。
(他の実施形態)
図9(a)、(b)は、有機半導体薄膜40における先細り部44の平面形状の他の例を示すものである。パターン線幅が連続的に減少していく先細り部44としては、図9(a)に示されるように、液切りの際の液戻りが発生しない程度の小さい段差を持つものであれば、階段状にパターン線幅が減少する形状でもよい。また、先細り部44としては、図9(b)に示されるように、先細り部44の先端が尖っている形状であってもよい。
また、上記各実施形態では、図3に示す構造の有機薄膜トランジスタを有する有機半導体装置を例に挙げた。この有機薄膜トランジスタは、ゲート電極20が底部にあり、ソース電極50とドレイン電極60のコンタクトを上方から取るボトムゲートトップコンタクト構造となっている。
しかしながら、これは有機薄膜トランジスタの一例を示したのであり、もちろん、他の構造の有機薄膜トランジスタに本発明を適用してもよい。また、有機半導体薄膜40が備えられる有機半導体装置であれば、有機薄膜トランジスタ以外のものについても、本発明を適用することができることはもちろんである。
また、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能であり、また、上記各実施形態は、上記の図示例に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
10 基板
11 親液性領域
12 撥液性領域
40 有機半導体薄膜
41 有機半導体薄膜の一端
42 有機半導体薄膜の他端
43 隆起部
44 先細り部

Claims (7)

  1. 表面に親液性領域(11)と該親液性領域を囲む撥液性領域(12)とが形成された基板(10)と、
    前記基板の表面おける前記親液性領域に配置され、一端(41)から他端(42)に向かって延びるライン状パターンをなす膜であって、該一端から該他端に向かう方向に溶液を塗布して乾燥させることにより形成された有機半導体薄膜(40)と、を備える有機半導体装置であって、
    前記有機半導体薄膜における前記他端側は、膜厚方向に隆起した部分であって当該部分よりも前記一端側の部分に比べて大きい膜厚を有する隆起部(43)とされており、
    前記有機半導体薄膜において、前記隆起部を含む前記他端側の部分は、当該部分よりも前記一端側の部分に比べてパターン線幅が小さく、且つ、前記他端に向かうにつれてパターン線幅が連続的に減少していく先細り形状を有する先細り部(44)とされていることを特徴とする有機半導体装置。
  2. 前記有機半導体薄膜の平面形状は、角部がR形状に丸められたものとされていることを特徴とする請求項1に記載の有機半導体装置。
  3. 前記有機半導体薄膜は、前記一端から前記他端に向かう方向に結晶の配向方向が揃ったものであることを特徴とする請求項1または2に記載の有機半導体装置。
  4. 前記有機半導体薄膜のうち前記先細り部よりも前記一端側の位置にて、ソース電極(50)およびドレイン電極(60)を前記一端から前記他端に向かう方向に並べて形成することにより、
    前記有機半導体薄膜のうちの前記ソース電極と前記ドレイン電極との間の部分をチャネル部(45)とする有機薄膜トランジスタが形成されていることを特徴とする請求項3に記載の有機半導体装置。
  5. 前記基板の表面には、前記有機半導体薄膜が互いに離間した状態で複数個形成されており。
    前記基板の表面にて、前記有機半導体薄膜における前記結晶の配向方向が揃う前記一端から前記他端に向かう方向を第1の方向とし、前記第1の方向と直交する方向を第2の方向としたとき、
    前記基板の表面において、前記複数個の前記有機半導体薄膜は、前記第1の方向に沿って直列に配置されるとともに、前記第2の方向にも直列に配置されることにより、マトリクス状に配置されたものとなっており、
    前記第2の方向に直列に形成されている前記複数個の有機半導体薄膜は、ジグザグにオフセットされた配置とされていることを特徴とする請求項4に記載の有機半導体装置。
  6. 前記有機半導体薄膜は、ヘテロアセン系材料よりなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の有機半導体装置。
  7. 請求項1に記載の有機半導体装置の製造方法であって、
    前記親液性領域(11)および前記撥液性領域(12)が形成され、前記親液性領域が一端(11a)から他端(11b)に向かって延びるライン状パターンをなすものとされた前記基板(10)を用意する用意工程と、
    前記有機半導体薄膜(40)を構成する有機半導体材料を含む溶液(200)を吐出するノズル(100)を用い、前記親液性領域における前記一端から前記他端に向かって、前記溶液を吐出させながら前記ノズルを移動させることで前記溶液をライン状に塗布し、前記溶液の塗布開始場所から前記溶液を乾燥させることで前記有機半導体薄膜を形成する膜形成工程と、を備え、
    前記用意工程では、前記基板として、前記親液性領域における前記他端側の部分が当該部分よりも前記一端側の部分に比べてパターン線幅が小さく、且つ、前記他端に向かうにつれてパターン線幅が連続的に減少していく先細り形状とされたもの用い、
    前記膜形成工程に用いる前記ノズルは、前記基板の前記親液性領域に正対する先端面(101)に向かって細くなる断面台形の錐体形状をなすものであって、該先端面に前記溶液の吐出口(102)を有するものであり、
    前記膜形成工程では、前記溶液を吐出するときに、前記親液性領域と前記ノズルとの間に形成される前記溶液のメニスカスが、前記ノズルの先端面から前記ノズルの側面(103)の途中まで前記溶液が回り込んだ状態となるように、前記溶液の吐出量を調整するようにしたことを特徴とする有機半導体装置の製造方法。
JP2014247830A 2014-12-08 2014-12-08 有機半導体装置およびその製造方法 Active JP6314807B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014247830A JP6314807B2 (ja) 2014-12-08 2014-12-08 有機半導体装置およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014247830A JP6314807B2 (ja) 2014-12-08 2014-12-08 有機半導体装置およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016111218A JP2016111218A (ja) 2016-06-20
JP6314807B2 true JP6314807B2 (ja) 2018-04-25

Family

ID=56124501

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014247830A Active JP6314807B2 (ja) 2014-12-08 2014-12-08 有機半導体装置およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6314807B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7145243B2 (ja) * 2019-02-01 2022-09-30 富士フイルム株式会社 有機薄膜トランジスタおよび有機薄膜トランジスタの製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7372071B2 (en) * 2006-04-06 2008-05-13 Xerox Corporation Functionalized heteroacenes and electronic devices generated therefrom
JP5640554B2 (ja) * 2010-08-23 2014-12-17 ソニー株式会社 有機薄膜の形成方法および形成装置、ならびに有機デバイスの製造方法
JP5949635B2 (ja) * 2012-08-09 2016-07-13 株式会社デンソー 有機半導体薄膜の製造方法、それを適用した有機半導体装置の製造方法および有機半導体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016111218A (ja) 2016-06-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3006198B1 (en) Stretchable films, methods of manufacturing the same and display devices including the same
US9231222B2 (en) Thin film transistor and method of manufacturing the same
EP2051302B1 (en) Active matrix substrate and electronic display device
US11527718B2 (en) Mask assembly and organic light emitting display device manufactured using the same
US8922730B2 (en) Display substrate and method of manufacturing the same
US20080001142A1 (en) Organic thin film transistor substrate and fabrication method therefor
JP4619060B2 (ja) 半導体装置の作製方法
US8624330B2 (en) Thin film transistors and high fill factor pixel circuits and methods for forming same
US20170090226A1 (en) Liquid crystal display
JP2011100831A (ja) 半導体装置及び半導体装置を用いた表示装置
US20110266546A1 (en) Display device and manufacturing method thereof
US20070018161A1 (en) Thin film transistor substrate and method for fabricating the same
JP6314807B2 (ja) 有機半導体装置およびその製造方法
CN110556428B (zh) 薄膜晶体管及其制造方法及薄膜晶体管面板以及电子器件
JP5103742B2 (ja) 薄膜トランジスタ装置及びその製造方法及び薄膜トランジスタアレイ及び薄膜トランジスタディスプレイ
KR101065131B1 (ko) 기판의 제조 방법, 액정 표시 장치, 액정 표시 장치의 제조방법 및 전자기기
EP2244302A1 (en) Method for forming film for organic semiconductor layer and method for manufacturing organic thin film transistor
US11110730B2 (en) Inkjet printer apparatus and method of driving the same
JP4926378B2 (ja) 表示装置及びその作製方法
JP2010278077A (ja) 薄膜トランジスタ及び薄膜トランジスタの製造方法
JP5742099B2 (ja) 半導体装置、半導体装置の製造方法、及び電子機器
JP6311473B2 (ja) 圧力センサ装置
JP5157582B2 (ja) 有機薄膜トランジスタの製造方法
KR20130017452A (ko) 트랜지스터, 그 제조 방법, 이를 구비한 표시장치 및 그 제조 방법
JP2010282125A (ja) アクティブマトリクス基板およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170428

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180227

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180312

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6314807

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250