JP5949212B2 - アルコール系印刷インキ組成物 - Google Patents
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Description
前記着色剤(E)が有機顔料であり、前記ポリオール(A)が、ひまし油脂肪酸の重縮合物であるひまし油ポリオール(A1)と、ダイマージオール(A2)とを含み、前記媒体の合計100重量%中、アルコール(F)の割合が50重量%以上であることを特徴とするアルコール系印刷インキ組成物に関する。
本発明のポリオール(A)は、ひまし油ポリオール(A1)と、ダイマージオール(A2)を含有する。
ジオールとしては、以下の例には限定されないが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルー1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,3,5−トリメチルペンタンジオール、2、4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,12−オクタデカンジオール、1,2−アルカンジオール、1,3−アルカンジオール、1−モノグリセライド、2−モノグリセライド、1−モノグリセリンエーテル、2−モノグリセリンエーテル、ダイマージオール、水添ダイマージオール等が挙げられる。
これらのひまし油ポリオール(A1)は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
また、得られたダイマージオールの不飽和結合を公知の水素添加反応により水添することで得られる水添ダイマージオールを用いることもできる。
ポリエーテルポリオール(A3)としては、以下の例には限定されないが、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコール、これらの共重合ポリエーテルジオール等を挙げることができる。
ここに、低分子ジオールとは、その構造中に繰り返し単位を有しないジオールを意味する。
前記ジオールを開始剤として得られるカプロラクトン重合物、バレロラクトン重合物、メチルバレロラクトン重合物、乳酸重合物等のポリエステルジオール等が挙げられる。
二塩基酸としては、以下の例には限定されないが、例えば、アジピン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、スベリン酸、グルタル酸、1、4−シクロヘキシルジカルボン酸、ダイマー酸、水添ダイマー酸等の二塩基酸が挙げられる。
ジオールとしては、以下の例には限定されないが、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルー1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,3,5−トリメチルペンタンジオール、2、4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,12−オクタデカンジオール、1,2−アルカンジオール、1,3−アルカンジオール、1−モノグリセライド、2−モノグリセライド、1−モノグリセリンエーテル、2−モノグリセリンエーテル、ダイマージオール、水添ダイマージオール等が挙げられる。
これらのポリエステルポリオールは単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
ジイソシアネート(B)としては、以下の例には限定されないが、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートなどが挙げられる。例えば、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(別名:MDI)、4,4’−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4’−ジベンジルイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソプロピレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジメリールジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ビス−クロロメチル−ジフェニルメタン−ジイソシアネート、2,6−ジイソシアネート−ベンジルクロライドやダイマー酸のカルボキシル基をイソシアネート基に転化したダイマージイソシアネート等が挙げられる。これらのジイソシアネート化合物は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。中でも、ポリウレタンウレア樹脂(D)のアルコール溶解性の観点から、イソホロンジイソシアネート等の脂環族イソシアネートが好ましい。
鎖延長剤(C)としては、特に限定されないが、ジアミン類や前記ひまし油ポリオール(A1)で示したジオールを挙げることができる。ジアミン類としては、以下の例には限定されないが、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、ダイマー酸のカルボキシル基をアミノ基に転化したダイマージアミンなどの他、
N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)プロピレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロピレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)プロピレンジアミン等の分子内に水酸基を有するアミン類、
メチルイミノビスプロピルアミン、ラウリルイミノビスプロピルアミン等の分子内に3級アミノ基を有するアミン類も用いることができる。これらの鎖延長剤は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
ポリウレタンウレア樹脂(D)を製造する方法については、特に制限はなく、一般的なポリウレタンウレア樹脂の製造方法で製造できる。例えば、まず、無溶剤でポリオール(A)とジイソシアネート(B)とを、水酸基に対してイソシアネート基が過剰となる当量比で反応させて、イソシアネート基含有のプレポリマーとする。ついで、これを酢酸エチル、または3級の水酸基を有するアルコールに溶解させて、プレポリマー溶液とする。その後、鎖延長剤(C)をアルコール(F)及び酢酸エチルの混合溶媒中に溶解させたものに、該イソシアネート基含有のプレポリマー溶液を添加して鎖延長反応させる。
ポリウレタンウレア樹脂(D)は、印刷インキの総重量に対して、1〜30重量%の割合で含まれることが好ましく、より好ましくは3〜15重量%である。
着色剤(E)としては、例えば、有機系顔料、無機系顔料、染料等の通常のインキにおいて使用される各種のものが使用できる。
本発明のアルコール系印刷インキ組成物は、媒体の合計100重量%中、アルコール(F)を50重量%以上含み、アルコール(F)の割合が50重量%から100重量%までの範囲で良好な顔料分散性と再溶解性を有する。
アルコール(F)としては、以下の例には限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、イソブタノール、ターシャリーブタノール等の炭素原子数1〜7の脂肪族アルコール類の他、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等のグリコールモノエーテル類等が挙げられる。なかでも環境負荷が低く、かつ、揮発速度が速い観点から、エタノールおよび/またはイソプロパノールの使用が好ましい。さらに、アルコール(F)の合計100重量%中、エタノールおよび/またはイソプロパノールの割合が70重量%以上であることがより好ましく、アルコール(F)の合計100重量%中、エタノールの割合が70重量%以上であることが特に好ましい。これらのアルコール(F)は単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
本発明のアルコール系印刷インキ組成物は、顔料の分散安定性を向上させることを目的に、媒体としての水を含むことができる。媒体に含まれる水の量は、媒体の合計100重量%中、2〜20重量%の範囲であることが好ましい。媒体中の水の量が20重量%より大きいと、媒体の乾燥速度が遅く、印刷インキの乾燥工程において生産効率が低下する場合がある。媒体中の水の量が2重量%未満だと、顔料分散安定性または保存安定性が低下する場合がある。
なお、実施例中の「樹脂固形分濃度」、「粘度」、「アミン価」、「重量平均分子量」、および「酸価」の測定方法は、次の通りである。
樹脂固形分濃度:JIS K5601−1−2に準拠し、加熱温度150℃、加熱時間20分で測定した時の加熱残分を樹脂固形分濃度(%)とした。
粘度:B型粘度計(東京計器社製、型式BL)を用い25℃で測定した。
アミン価:ポリウレタンウレア樹脂溶液約3gをフラスコに計り取り、メタノール50mlを加え溶解し、0.1mol/lの塩酸標準溶液を用い電位差滴定法によって滴定し、得られた中和点から下記式により算出した。
アミン価=a×f×5.61/(s×w)
a:0.1mol/l塩酸溶液の使用量(ml)
f:0.1mol/l塩酸溶液の力価
s:ポリウレタンウレア樹脂溶液(g)
w:樹脂固形分濃度(%)
重量平均分子量:前処理としてポリウレタンウレア樹脂の両末端のアミノ基をすべてα,α−ジメチル−3−イソプロペニルベンジルイソシアナートと反応させた後、カラムとしてShodex GPC LF−604(Shodex社製)を用い、RI検出器を装備したGPC(Shodex社製、GPC−104)で展開溶媒にTHFを用いた時のポリスチレン換算分子量を用いた。
酸価:JIS K0070に準拠して測定した。
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えたフラスコに、ひまし油ポリオール(製品名:「URIC HF2009」伊藤製油社製、水酸基価41.6mgKOH/g、数平均分子量2697)17.8部と、ポリトリメチレングリコール(製品名:「Cerenol H2000」Dupont社製、水酸基価57.3mgKOH/g、数平均分子量1958)54.3部と、水添ダイマージオール(製品名:「SOVERMOL 908」コグニス社製、水酸基価200mgKOH/g)18.7部と、1,3−プロパンジオール1.8部と、イソホロンジイソシアネート40.4部とを仕込み、窒素気流下、100℃で6時間反応させウレタンプレポリマーを製造した。次いで、得られたウレタンプレポリマーに酢酸エチル57部を加えて、ウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン17部、酢酸エチル168部、エタノール225部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を1時間かけて滴下し、その後1時間反応させてポリウレタンウレア樹脂(D−1)の溶液を得た。得られたポリウレタンウレア樹脂(D−1)の溶液は、樹脂固形分濃度25重量%、粘度95mPa・s(25℃)であり、樹脂固形分のアミン価は6.3mgKOH/樹脂1g、重量平均分子量27,000であった。
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えたフラスコに、ひまし油ポリオール(製品名:「URIC HF2009」伊藤製油社製、水酸基価41.6mgKOH/g、数平均分子量2697)38.1部と、ポリプロピレングリコール(水酸基価57.3mgKOH/g、数平均分子量1958)43.5部と、ダイマージオール(製品名:「SOVERMOL 605NS」コグニス社製、水酸基価190mgKOH/g)18.7部と、1,3−プロパンジオール3.1部と、イソホロンジイソシアネート40.2部とを仕込み、窒素気流下、100℃で6時間反応させウレタンプレポリマーを製造した。次いで、得られたウレタンプレポリマーに酢酸エチル57部を加えて、ウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン16.9部、酢酸エチル168部、エタノール225部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を1時間かけて滴下し、その後1時間反応させてポリウレタンウレア樹脂(D−2)の溶液を得た。得られたポリウレタンウレア樹脂(D−2)の溶液は、樹脂固形分濃度25重量%、粘度110mPa・s(25℃)であり、樹脂固形分のアミン価は6.5mgKOH/樹脂1g、重量平均分子量35,000であった。
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えたフラスコに、ひまし油ポリオール(製品名:「URIC HF2009」伊藤製油社製、水酸基価41.6mgKOH/g、数平均分子量2697)27.8部と、ポリトリメチレングリコール(製品名:「Cerenol H2000」Dupont社製、水酸基価57.3mgKOH/g、数平均分子量1958)44.9部と、水添ダイマージオール(製品名:「SOVERMOL 908」コグニス社製、水酸基価200mgKOH/g)18.7部と、1,3−プロパンジオール1.8部と、イソホロンジイソシアネート40部とを仕込み、窒素気流下、100℃で6時間反応させウレタンプレポリマーを製造した。次いで、得られたウレタンプレポリマーに酢酸エチル57.1部を加えて、ウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン16.8部、酢酸エチル167.9部、エタノール225部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を1時間かけて滴下し、その後1時間反応させてポリウレタンウレア樹脂(D−3)の溶液を得た。得られたポリウレタンウレア樹脂(D−3)の溶液は、樹脂固形分濃度25重量%、粘度95mPa・s(25℃)であり、樹脂固形分のアミン価は6.5mgKOH/樹脂1g、重量平均分子量29,000であった。
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えたフラスコに、ポリトリメチレングリコール(製品名:「Cerenol H2000」Dupont社製、水酸基価57.3mgKOH/g、数平均分子量1958)64.8部と、ダイマージオール(製品名:「SOVERMOL 605NS」コグニス社製、水酸基価190mgKOH/g)28.4部と、1,3−プロパンジオール0.6部と、イソホロンジイソシアネート39.5部とを仕込み、窒素気流下、100℃で6時間反応させウレタンプレポリマーを製造した。次いで、得られたウレタンプレポリマーに酢酸エチル57.2部を加えて、ウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン16.6部、酢酸エチル167.8部、エタノール225部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を1時間かけて滴下し、その後1時間反応させてポリウレタンウレア樹脂(K−1)の溶液を得た。得られたポリウレタンウレア樹脂(K−1)の溶液は、樹脂固形分濃度25重量%、粘度115mPa・s(25℃)であり、樹脂固形分のアミン価は6.7mgKOH/樹脂1g、重量平均分子量37,000であった。
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えたフラスコに、ひまし油ポリオール(製品名:「URIC HF2009」伊藤製油社製、水酸基価41.6mgKOH/g、数平均分子量2697)37.2部と、ポリトリメチレングリコール(製品名:「Cerenol H2000」Dupont社製、水酸基価57.3mgKOH/g、数平均分子量1958)52.7部と、1,3−プロパンジオール3.7部と、イソホロンジイソシアネート39.7部とを仕込み、窒素気流下、100℃で6時間反応させウレタンプレポリマーを製造した。次いで、得られたウレタンプレポリマーにタ酢酸エチル57.1部を加えて、ウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン16.7部、酢酸エチル167.9部、エタノール225部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を1時間かけて滴下し、その後1時間反応させてポリウレタンウレア樹脂(K−2)の溶液を得た。得られたポリウレタンウレア樹脂(K−2)の溶液は、樹脂固形分濃度25重量%、粘度105mPa・s(25℃)であり、樹脂固形分のアミン価は6.4mgKOH/樹脂1g、重量平均分子量32,000であった。
攪拌機、温度計、還流冷却器および窒素ガス導入管を備えたフラスコに、アジピン酸と3‐メチル‐1,5‐ペンタンジオールとの重縮合物(水酸基価56.1mgKOH/g、数平均分子量2000)46.6部、ポリプロピレングリコール(水酸基価57.3mgKOH/g、数平均分子量2000)43.4部と、1,3−プロパンジオール3.4部と、イソホロンジイソシアネート39.9部とを仕込み、窒素気流下、100℃で6時間反応させウレタンプレポリマーを製造した。次いで、得られたウレタンプレポリマーに酢酸エチル57.1部を加えて、ウレタンプレポリマーの均一溶液とした。次いで、イソホロンジアミン16.7部、酢酸エチル167.9部、エタノール225部からなる混合物に、前記ウレタンプレポリマー溶液を1時間かけて滴下し、その後1時間反応させてポリウレタンウレア樹脂(K−3)の溶液を得た。得られたポリウレタンウレア樹脂(K−3)の溶液は、樹脂固形分濃度25重量%、粘度150mPa・s(25℃)であり、樹脂固形分のアミン価は6.5mgKOH/樹脂1g、重量平均分子量39,000であった。
本明細書において、実施例8は参考例である。
<印刷インキの調製>
表2に各印刷インキの組成を示す。
まず、着色剤(E)10重量部に対して、合成例1〜6で得られたポリウレタンウレア樹脂(D)又は(K)の溶液、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体の溶液(不揮発分24%、酢酸エチル溶液)、水、エタノール、および酢酸エチルを、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を用いない場合は、それぞれ12.9重量部、0重量部、5.6重量部、16.3重量部、および0重量部となるように混合し、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体を用いる場合は、それぞれ7.9重量部、4.7重量部、5.6重量部、8.9重量部、および7.6重量部となるように混合し、横型サンドミルを用いて分散した後、分散に使用したものと同じポリウレタンウレア樹脂(D)又は(K)の溶液、およびエタノールをそれぞれ41.7重量部、7.5重量部配合して印刷インキ前駆体を調整した。
NBR(ニトリルブタジエンゴム)製のゴム硬度80Hsの圧胴、刃先の厚みが60μ
m(母材の厚み40μm、片側セラミック層の厚み10μm)のセラミックメッキドクターブレード、東洋プリプレス株式会社製のクロム硬度1050Hvの電子彫刻版(スタイ
ラス角度120度、250線/inch、および得られた印刷インキを富士機械工業株式会社製グラビア印刷機にセットし、ドクター圧2kg/cm2、100m/分の回転速度で版を回転させ15分間空転した後に、片面コロナ処理OPPフィルム「パイレンP2161(東洋紡績株式会社製)」のコロナ処理面に、印刷速度100m/分、印圧2kg/cm2で60分間印刷し、60℃の熱風で乾燥し印刷物を得た。印刷中は、粘度コントローラーを用いて、表2に示す各々の媒体組成の水以外の混合溶剤を、適宜補充して一定の粘度を保っている。
<印刷インキおよび印刷物の評価>
印刷インキ、および得られた印刷物について次のような試験を行った。結果を表2に示す。
調製直後の印刷インキについて、分離および沈殿・凝集物の有無を以下の評価基準で判定した。
×:分離および/または沈殿・凝集物が発生している。
印刷インキを40℃で1週間保存し、保存前後の粘度の変化率より以下の評価基準で判定した。粘度の測定は、B型回転粘度計を用い25℃で行った。
△:粘度の変化率が5%以上、15%未満である。
×:粘度の変化率が15%以上である。
印刷開始と印刷終了時の印刷パターンの状態、すなわち印刷物の低版深部(5μ)において画像部に転移したインキの量を以下の評価基準で目視評価した。
△:印刷開始時には濃度があるが、印刷終了時に濃度の低下がやや認められる。
×:印刷開始時には濃度があるが、印刷終了時に濃度の低下が大きい。
上記再溶解性試験と同条件で、グラビア版の版深度が25μmを有するグラビア版で印刷を行い、印刷物に残された溶剤量をガスクロマトグラフを用いて定量し、以下の評価基準で判定した。
○△:残留溶剤が1.0以上3.0mg/m2未満
△:残留溶剤が3.0以上5.0mg/m2未満
評価項目(1)〜(4)の結果から、以下の評価基準で判定した。
○:性能が特に優れている。
○△:性能が十分である。
△:使用環境・用途などの制限を受けるが、実用レベルである。
×:使用できるレベルにない。
Claims (6)
- ポリオール(A)、ジイソシアネート(B)、および鎖延長剤(C)を反応させてなるポリウレタンウレア樹脂(D)と、着色剤(E)と、媒体とを含むアルコール系印刷インキ組成物であって、
前記着色剤(E)が有機顔料であり、前記ポリオール(A)が、ひまし油脂肪酸の重縮合物であるひまし油ポリオール(A1)と、ダイマージオール(A2)とを含み、前記媒体の合計100重量%中、アルコール(F)の割合が50重量%以上であることを特徴とするアルコール系印刷インキ組成物。 - 前記ポリオール(A)が、ポリエーテルポリオール(A3)を含むことを特徴とする、請求項1記載のアルコール系印刷インキ組成物。
- 前記ポリオール(A)の合計100重量%中、ひまし油ポリオール(A1)の割合が20〜75重量%であることを特徴とする請求項1または2記載のアルコール系印刷インキ組成物。
- 前記ポリオール(A)の合計100重量%中、ダイマージオール(A2)の割合が10〜50重量%であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のアルコール系印刷インキ組成物。
- 前記アルコール(F)の合計100重量%中、エタノールの割合が70重量%以上であることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載のアルコール系印刷インキ組成物。
- 前記媒体の合計100重量%中、水の割合が2〜20重量%であることを特徴とする請求項1〜5いずれか記載のアルコール系印刷インキ組成物。
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