JP2006022294A - 印刷インキ用バインダーおよび印刷インキ - Google Patents

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Abstract


【課題】臭気がなく、再溶解性、印刷適性に優れ、かつ色顔料に対する分散性が良好である印刷インキ用樹脂、とりわけグラビア印刷インキやフレキソ印刷インキのバインダーとして有用なポリウレタン樹脂を提供することにある。
【解決手段】(A)ポリエステルポリオール、(B)有機ジイソシアネート及び(C)鎖伸長剤から得られるポリウレタンポリ尿素樹脂において、(C)成分として3級アミン構造を有するジオール成分を用い、(A)に対し0.1〜0.5質量%含有することを特徴とするトルエン非含有溶剤系の印刷インキ用バインダー。
【選択図】なし

Description

本発明は、印刷インキ用樹脂、とりわけ、グラビア印刷インキやフレキソ印刷インキのバインダーとして有用なポリウレタン樹脂に関する。
近年、包装用材料としてプラスチックフィルムが様々な分野に用いられるようになった。かかるプラスチックフィルムへの印刷は、グラビア印刷やフレキソ印刷により行なわれている。包装用プラスチックフィルムは、その半数以上が各種プラスチックフィルムに裏刷り印刷され、更に各種プラスチックフィルムをラミネートして形成されている。裏刷り印刷インキには、各種プラスチックフィルムへの接着性、各種プラスチックフィルムのラミネート適性、耐ボイル性、レトルト性等に優れることからポリウレタン樹脂がバインダー樹脂として使用されており、様々な顔料、希釈溶剤などと混合分散し、粘度調整することにより印刷インキが得られる。
印刷インキには、白インキ用、黒インキ用、色インキ用など用途に合わせて様々な顔料が用いられている。この中で特にシアニンブルーなどの色インキ用の顔料は白インキに用いられるチタン白に比べて、顔料分散性が悪く、印刷物の発色性などに影響を及ぼすことから、ポリウレタン樹脂と色顔料との分散性向上が重要な課題として挙げられている。
一方、印刷インキに用いられる溶剤としては、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、イソプロピルアルコールなどの混合溶剤が主に使用されている。これはトルエンが比較的高沸点であり、且つポリウレタン樹脂に対する溶解力が高く、プラスチックフィルムへ転移しきらずにグラビア版のセル中に残ったインキの乾燥を抑え、更にはセル中に残ったインキを再溶解する働きが高いのでセルの版詰まりを防ぐのに好適であったからである。トルエンを含有する溶剤を使用した印刷インキで再溶解性の良いバインダーとしては、ポリ(3−メチルペンタン)アジペートジオールを使用したポリウレタン樹脂(特開昭63−161065)が知られている。
しかし、トルエンは大気中に蒸発、放散され、光化学反応を受けてオキシダントを形成する原因物質であり、環境汚染物質排出移動登録制度(通称PRTR法)をはじめとする厳しい法規制がとられている。また、食品包装用プラスチックフィルムの印刷物に関しては、トルエン等の芳香族溶剤は印刷物に残留し易いことから、トルエンを含まない溶剤系の印刷インキの要望が大きくなってきた。
従来のポリウレタン樹脂をバインダーとした印刷インキでは、トルエンを用いずにメチルエチルケトンや酢酸エチル、イソプロピルアルコールなどの溶剤を用いた場合、版中にインキの固形分が堆積する版詰まりや、ドクターブレードで掻ききれないインキが非画線部に転移する版かぶりを生じやすい。これはトルエンを用いないことによるインキの再溶解性の低下が原因の一つであり、版中にインキが堆積し、版詰まりが生じていると考えられている。また、顔料の分散性も版かぶり及び版詰まりに大きく関与しており、トルエンを含まない溶剤系インキではトルエン含有系インキに比べ、更に分散性が落ちる傾向が見られる。こうしたことからも顔料分散性の良好なポリウレタン樹脂の要求が大きくなってきている。
特開昭63−161065号公報
本発明が解決しようとする課題は、臭気がなく、再溶解性、印刷適性に優れ、かつ色顔料に対する分散性が良好である印刷インキ用樹脂、とりわけグラビア印刷インキやフレキソ印刷インキのバインダーとして有用なポリウレタン樹脂を提供することにある。
即ち、本発明は(A)ポリエステルポリオール、(B)有機ジイソシアネート及び(C)鎖伸長剤から得られるポリウレタンポリ尿素樹脂において、(C)成分として3級アミン構造を有するジオール成分を用い、(A)に対し0.1〜0.5質量%含有することを特徴とするトルエン非含有溶剤系の印刷インキ用バインダーを提供するものである。
本発明のバインダーはトルエンを含有しないインキ溶剤に対しても、インキの再溶解性、印刷適性に優れ、色顔料に対する分散性が良好である印刷インキを提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。本発明で用いる(A)ポリエステルポリオールを構成するジオール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリエチレングリコール、1−もしくは2−メチル−1,3−ブチレングリコール、1−もしくは2−メチル−1,4−ペンチレングリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、トリプロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオ−ル、1−、2−もしくは3−メチル−1,5−ペンタンジオ−ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エチレンプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド付加物、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルプロパンジオールなどが挙げられる。これらのうちで特に好ましいものは3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコールである。
なお、前記ジオ−ル成分のうち、一部を以下の多官能ポリオ−ルを用いることができる。多官能ポリオールとしては、例えばグリセリン、トリメチロ−ルプロパン、トリメチロ−ルエタン、1,2,6−ヘキサントリオ−ル、1,2,4−ブタントリオ−ル、ソルビト−ル、ペンタエリスリト−ル等が挙げられる。
ポリエステルポリオールを構成するジカルボン酸としては、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、アゼライン酸、フマル酸、マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等およびこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。これらのうちで特に好ましいものはアジピン酸およびセバシン酸である。また、前記ジカルボン酸の無水物および炭素数1〜5の低級アルコールのエステル化物等も含まれる。
本発明におけるポリエステルポリオールは、従来公知のポリエステル製造方法と同様の方法で得られる。例えば、前記ジオール成分と前記ジカルボン酸もしくは酸無水物を脱水縮合せしめてポリエステルポリオールが得られる。
本発明において、(A)ポリエステルポリオールと共に他の高分子ポリオールを併用することが出来る。例えば、環状エステル化合物を開環重合して得られるポリエステルポリオール類、ポリカーボネートポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリブタジエングリコ−ル類、等の高分子ポリオ−ルが挙げられる。
本発明で用いられる(B)有機ジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート、またこれらの有機ジイソシアネートの変性体が挙げられる。これらのポリイソシアネート化合物は単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。これらのうちで好ましいものは、脂環式ジイソシアネートであり、特に好ましいものはイソホロンジイソシアネートである。
本発明において(C)鎖伸長剤としては、メチルジエタノールアミン、メチルジイソプロパノールアミン、フェニルジイソプロパノールアミン、4−メチルフェニルジイソプロパノールアミン、4−メチルフェニルジエタノールアミン等の3級アミン構造を有するジオール類、およびこれらの2種類以上の混合物が挙げられる。
本発明において、3級アミン構造を有するジオール類は(A)に対して0.1〜0.5質量%である必要がある。0.1質量%未満では色顔料に対する分散性が劣り、0.5質量%以上ではインキの再溶解性や印刷適性が悪くなる傾向にある。
上記以外の(C)鎖伸長剤としては各種公知のものを使用することができる。例えばエチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、ダイマージアミンなどが挙げられる。その他には、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等の分子内に水酸基を有するジアミン類、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルプロパンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリエチレングリコール、1−もしくは2−メチル−1,3−ブチレングリコール、1−もしくは2−メチル−1,4−ペンチレングリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、トリプロピレングリコールジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオ−ル、1−、2−もしくは3−メチル−1,5−ペンタンジオ−ル、2−メチル−1,3−プロパンジオールなどのジオール類、ビスフェノールAのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エチレンプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド付加物、およびそれ以外のジオール等が挙げられる。これらのうちで特に好ましいものは、イソホロンジアミンである。
さらに本発明においては鎖長停止剤を必要に応じて用いることもできる。鎖長停止剤としては、モノアルコール(メタノール、プロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサノールなど)、モノアミン[炭素数2〜8のモノもしくはジアルキルアミン(ブチルアミン、ジブチルアミンなど)、炭素数2〜6のモノもしくはジアルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、プロパノールアミンなど)]などが挙げられる。
本発明において、ポリウレタン樹脂を製造する方法としては、まずポリエステルジオールと有機ジイソシアネート化合物を、イソシアネート基過剰条件下で反応させ、イソシアネート基を有するプレポリマーを調製し、次いでこれを適当な溶媒中で鎖伸長剤および必要により鎖長停止剤と反応させる2段法、ならびに各成分を一度に反応させる1段法の2つの方法が代表的なものとして挙げられるが、これらの変法又は組み合わせもまた可能である。
本発明に用いられるポリウレタン樹脂を2段法で製造する場合、高分子ジオールと有機ジイソシアネート化合物とを反応させる際の条件は、イソシアネート過剰になるようにするほか限定はされないが、活性水素基/イソシアネート基が当量比で1/1.5〜1/3の範囲になるように反応させるのが好ましい。また、得られたプレポリマーと鎖伸長剤及び必要に応じて鎖長停止剤とを反応させる際の条件は、プレポリマーの末端に有するイソシアネート基1当量当り、鎖伸長剤及び鎖長停止剤中のイソシアネート基と反応しうる活性水素の合計当量が1.0〜2.0当量の範囲内とするのが好ましく、特に活性水素がアミノ基の場合には、1.0〜1.5当量の範囲内であるのがよい。前記活性水素が1.0当量未満の場合、接着性、耐ブロッキング性が十分でなく、前記活性水素が2.0当量より過剰になった場合には鎖伸長剤が未反応のまま残存し、印刷後に臭気が残りやすくなる。
上記反応に際して、反応を促進させるため、必要により通常のウレタン反応において使用される触媒を用いることができる。かかる触媒の例としては、トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミン等のアミン触媒、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、オクチル酸錫等の錫系触媒、テトラブチルチタネート等のチタン系触媒などが挙げられる。
使用する溶剤としてはメタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、メトキシプロパノール等のアルコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤などが挙げられ、これらは単独または2種以上の混合物として用いる。
本発明において、ポリウレタン樹脂の数平均分子量は、通常5,000〜100,000の範囲とするのがよい。数平均分子量が5,000に満たない場合には、これをバインダーとして用いた印刷インキの乾燥性、耐ブロッキング性、皮膜強度などが低下しやすくなり、一方、100,000を超える場合にはポリウレタン樹脂の粘度が上昇し、印刷インキの光沢が低下しやすくなる。また、ポリウレタン樹脂の樹脂固形分濃度は特に制限はされないが、インキ製造時の作業性等を考慮して適宜決定すればよく、通常は15〜60質量%、粘度は50〜100,000mPa・s/25℃の範囲に調整するのが実用上望ましい。
以上のようにして得られた本発明のバインダーに、着色剤、溶剤、さらに必要に応じてインキ流動性およびインキ表面皮膜を改良するための界面活性剤、ワックス、その他添加剤を適宜配合しボ−ルミル、アトライタ−、サンドミル等の通常のインキ製造装置を用いて混練することにより印刷インキを製造することができる。なお、印刷インキ中の本発明のバインダーの配合量は印刷インキ中、その樹脂固形分で3〜20質量%になるように配合するのが好ましい。
以下に製造例、実施例および比較例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、部および%は質量基準である。
製造例1(ポリウレタン樹脂Aの合成)
撹拌機、温度計及び窒素ガス導入管を備えた丸底フラスコに、数平均分子量3,000の3−メチル−1,5−ペンタンジオール及びネオペンチルグリコール(80/20質量比)のアジペート720部、分子量3,000のポリプロピレングリコール80部、N−メチルジエタノールアミン2.1部、及びイソホロンジイソシアネート120部を仕込み、窒素気流下、105℃で6時間反応させ、イソシアネート基含量2.1%のプレポリマーを製造した後、メチルエチルケトン600部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。続いてイソホロンジアミン12.9部、メチルエチルケトン293部及びイソプロピルアルコール203部からなる混合物に前記ウレタンプレポリマー溶液450部を加え、次いで60℃で3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂A)は、樹脂固形分濃度が30.9%、粘度が980mPa・s/25℃、アミン価が1.0mgKOH/gであった。
製造例2(ポリウレタン樹脂Bの合成)
製造例1と同様の丸底フラスコに、数平均分子量3,000の3−メチル−1,5−ペンタンジオール及びネオペンチルグリコール(80/20質量比)のアジペート720部、分子量3,000のポリプロピレングリコール80部、N−メチルジエタノールアミン3.8部、及びイソホロンジイソシアネート130.6部を仕込み、窒素気流下、105℃で6時間反応させ、イソシアネート基含量2.6%のプレポリマーを製造した後、メチルエチルケトン610部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。続いてイソホロンジアミン15.9部、メチルエチルケトン300部及びイソプロピルアルコール205部からなる混合物に前記ウレタンプレポリマー溶液450部を加え、次いで60℃で3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂B)は、樹脂固形分濃度が30.6%、粘度が1100mPa・s/25℃、アミン価が1.2mgKOH/gであった。
製造例3(ポリウレタン樹脂Cの合成)
製造例1と同様の丸底フラスコに、数平均分子量3,000の3−メチル−1,5−ペンタンジオール及びネオペンチルグリコール(80/20質量比)のアジペート720部、分子量3,000のポリプロピレングリコール80部、N−メチルジエタノールアミン1.4部、及びイソホロンジイソシアネート118部を仕込み、窒素気流下、105℃で6時間反応させ、イソシアネート基含量2.4%のプレポリマーを製造した後、メチルエチルケトン600部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。続いてイソホロンジアミン14.4部、メチルエチルケトン296部及びイソプロピルアルコール204部からなる混合物に前記ウレタンプレポリマー溶液450部を加え、次いで60℃で3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂C)は、樹脂固形分濃度が30.9%、粘度が980mPa・s/25℃、アミン価が0.9mgKOH/gであった。
製造例4(ポリウレタン樹脂Dの合成)
製造例1と同様の丸底フラスコに、数平均分子量3,000の3−メチル−1,5−ペンタンジオール及びネオペンチルグリコール(80/20質量比)のアジペート330部、分子量3,000のポリプロピレングリコール37部、N−メチルジエタノールアミン3.2部、及びイソホロンジイソシアネート68部を仕込み、窒素気流下、105℃で6時間反応させ、イソシアネート基含量2.9%のプレポリマーを製造した後、メチルエチルケトン286部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。続いてイソホロンジアミン18.0部、メチルエチルケトン301部及びイソプロピルアルコール207部からなる混合物に前記ウレタンプレポリマー溶液450部を加え、次いで60℃で3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂D)は、樹脂固形分濃度が30.0%、粘度が1000mPa・s/25℃、アミン価が1.5mgKOH/gであった。
製造例5(ポリウレタン樹脂Eの合成)
製造例1と同様の丸底フラスコに、数平均分子量3,000の3−メチル−1,5−ペンタンジオール及びネオペンチルグリコール(80/20質量比)のアジペート603部、分子量3,000のポリプロピレングリコール67部、及びイソホロンジイソシアネート97部を仕込み、窒素気流下、105℃で6時間反応させ、イソシアネート基含量2.3%のプレポリマーを製造した後、メチルエチルケトン504部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。続いてイソホロンジアミン13.4部、メチルエチルケトン295部及びイソプロピルアルコール203部からなる混合物に前記ウレタンプレポリマー溶液450部を加え、次いで60℃で3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂E)は、樹脂固形分濃度が30.2%、粘度が1060mPa・s/25℃、アミン価が0.6mgKOH/gであった。
製造例6(ポリウレタン樹脂Fの合成)
製造例1と同様の丸底フラスコに、数平均分子量3,000の3−メチル−1,5−ペンタンジオール及びネオペンチルグリコール(80/20質量比)のアジペート350部、分子量3,000のポリプロピレングリコール150部、及びイソホロンジイソシアネート97部を仕込み、窒素気流下、105℃で6時間反応させ、イソシアネート基含量2.3%のプレポリマーを製造した後、酢酸エチル360部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。続いてイソホロンジアミン21.7部、酢酸エチル427部及びイソプロピルアルコール299部からなる混合物に前記ウレタンプレポリマー溶液675部を加え、次いで60℃で3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂F)は、樹脂固形分濃度が29.9%、粘度が1030mPa・s/25℃、アミン価が0.6mgKOH/gであった。
製造例7(ポリウレタン樹脂Gの合成)
製造例1と同様の丸底フラスコに、数平均分子量3,000の3−メチル−1,5−ペンタンジオール及びネオペンチルグリコール(80/20質量比)のアジペート500部、イソホロンジイソシアネート90部を仕込み、窒素気流下、105℃で6時間反応させ、イソシアネート基含量2.1%のプレポリマーを製造した後、トルエン361部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。続いてイソホロンジアミン19部、トルエン126部、メチルエチルケトン396部、及びイソプロピルアルコール198部からなる混合物に前記ウレタンプレポリマー溶液675部を加え、次いで60℃で3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂G)は、樹脂固形分濃度が29.6%、粘度が1200mPa・s/25℃、アミン価が0.8mgKOH/gであった。
実施例1〜3及び比較例1〜4
(1)色顔料分散性については、製造例1〜7の各バインダー樹脂33部、シアニンブルー10部、溶剤57部からなる組成の混合物を顔料分散機(ペイントシェイカー)を用いて3時間分散した。粘度調整溶剤については、実施例1〜3及び比較例1〜3はメチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=7/3(質量比)の混合溶剤を、比較例4についてはトルエン/メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=4/4/2(質量比)の混合溶剤を用い、印刷インキを各々調製し、色顔料分散性の検討を行った。また、製造例1〜7の各バインダー樹脂40部、チタン白35部、溶剤25部からなる組成の混合物を顔料分散機(ペイントシェイカー)を用いて30分間分散し、上記したように混合溶剤を用いて分散後、ザーンカップNo.3で18秒となるように上記溶剤を用いて粘度調整を行い、印刷インキを各々調製し、下記(2)、(3)の評価検討を行った。以上の結果を表1にまとめた。
本発明における各種性能評価の方法について説明する。
(1)色顔料分散性
PETフィルムに印刷を施し、印刷フィルムを作製し、印刷物の塗膜の状態を目視観察で判定した。評価基準は以下の通り。
○…塗膜に色むらがなく、顔料分散が良好なもの。
△…塗膜に一部色むらがあり、顔料分散が若干劣るもの。
×…塗膜に色むらが生じており、顔料分散が劣るもの。
(2)再溶解性
ポリエチレンテレフタレートフィルムに印刷を施し、印刷フィルムを作製し、上記フィルムを実施例1〜3及び比較例1〜3はメチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=7/3(質量比)の混合溶剤に、比較例4はトルエン/メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=4/4/2(質量比)の混合溶剤に浸漬して印刷面の再溶解性を観察した。
○…浸漬面積の70%以上が再溶解する。
△…浸漬面積の20%以上〜70%未満が再溶解する。
×…浸漬面積の0%以上〜20%未満が再溶解する。
(3)印刷適性
小型グラビア印刷試験機を用いて印刷した印刷パターンの状態、即ち、版のドクター切れの状態、及びセル詰りに関連する印刷パターンの欠落を目視観察で判定した。評価基準は以下の通り。
○…印刷適性が良好なもの。
△…印刷適性が不十分なもの。
×…印刷適性が極めて劣るもの。
Figure 2006022294

Claims (2)

  1. (A)ポリエステルポリオール、(B)有機ジイソシアネート及び(C)鎖伸長剤から得られるポリウレタンポリ尿素樹脂において、(C)成分として3級アミン構造を有するジオール成分を用い、(A)に対し0.1〜0.5質量%含有することを特徴とするトルエン非含有溶剤系の印刷インキ用バインダー。
  2. 請求項1記載のバインダーを主バインダーとして含有する、トルエンを含まない溶剤系のプラスチックフィルム用印刷インキ。
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