JP2010270216A - 印刷インキ用バインダー - Google Patents

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哲也 滝川
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Abstract

【課題】 押出しラミネート加工法において、ポリウレタン樹脂単独でラミネート強度に優れる印刷インキ用バインダー、とりわけグラビア印刷インキやフレキソ印刷インキのバインダーを提供する。
【解決手段】 (A)数平均分子量2000〜10000のポリエステルポリオール、(B)有機ジイソシアネート、及び(C)鎖伸長剤を反応させて得られるポリウレタン樹脂において、(A)が(a)グリコールと(b)二塩基酸を反応させて得られるポリエステルポリオールであり、(a)グリコールの少なくとも25質量%が、分子内にエーテル結合を有するグリコールである印刷インキ用バインダー。
【選択図】 なし

Description

本発明は、印刷インキ用バインダー、とりわけグラビア印刷インキやフレキソ印刷インキのバインダーとして有用なポリウレタン樹脂を主成分とする印刷インキ用バインダーに関する。
近年、包装用材料としてプラスチックフィルムは、様々な分野に用いられるようになっている。かかるプラスチックフィルムへの印刷は、グラビア印刷やフレキソ印刷により行なわれている。
そして、包装基材の多様化に伴い、装飾あるいは表面保護のために用いられる印刷インキやコーティング剤に求められる性能は益々高度になってきている。
例えば、プラスチックフィルム用印刷インキにおいては、多種多様なフィルムに対する優れた印刷適性、接着性、耐ブロッキング性、および光沢などを備えている必要がある。
さらに、食品包装容器の分野においては、インキが内容物と直接触れることがなく、衛生的なラミネート加工された包装容器が使用されている。
一般にラミネート加工としては、次にあげる2つの方法がある。すなわち、各種プラスチックフィルムを印刷基材としてインキを印刷し、印刷面にアンカーコート剤を介して溶融ポリオレフィンなどを積層する押出しラミネート加工法、および該印刷面に接着剤を介してプラスチックフィルムを積層するドライラミネート加工法である。
したがって、ラミネート加工法において使用されるインキは、各種プラスチックフィルムなどの印刷基材に良好に接着し、積層されるプラスチックフィルムとの接着性、ラミネート強度が優れていなければならない。
押出しラミネート加工法において、印刷インキ用バインダーとしては、塩素化ポリプロピレン、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合物、及びポリウレタン樹脂等を単独又は二種以上の組合せにおいて使用している。しかし、塩素化ポリプロピレン、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合物を使用したラミネート物を廃棄する際に焼却すると含有塩素が化学変化を起こしてダイオキシン等有害化合物を発生する恐れがある。また、ポリウレタン樹脂の単独使用では充分なラミネート強度が得難く、ラミネート物に浮きやしわが発生するトラブルを起こし易い。
優れた押出しラミネート適性を得る方法として、特許文献1では、ポリエステルポリオール樹脂若しくはポリエステルポリウレタン樹脂及び塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合物若しくは塩化ビニル−酢酸ビニル−アクリル酸ヒドロキシアルキル共重合物を含有するポリエチレン押し出しラミネート用グラビアインキを提案している。また、特許文献2では、二塩基酸又は酸無水物と炭素数3〜10のアルカンジオールとからなる数平均分子量1500〜3400のポリエステルポリオール、数平均分子量50〜500のグリコールまたはポリエステルポリオール、水酸基を2個以上有する3級アミン、有機ジイソシアネートおよびアミン系鎖伸長剤を反応させてなる印刷インキ用ポリウレタン樹脂、および該ポリウレタン樹脂をバインダーとする押し出しラミネート用グラビアインキを提案している。
前者の技術は、塩素系化合物を使用しており、ラミネート物を廃棄する際に焼却すると含有塩素が化学変化を起こしてダイオキシン等有害化合物を発生する問題がある。また、後者の技術はラミネート強度が充分ではなく、従来のポリウレタン樹脂との優位性はない。
特開2001−271015号公報 特開平9−316156号公報
本発明は、押出しラミネート加工法において、ポリウレタン樹脂単独でラミネート強度に優れる印刷インキ用バインダー、とりわけグラビア印刷インキやフレキソ印刷インキのバインダーを提供することにある。
すなわち、本発明は、[1](A)数平均分子量2000〜10000のポリエステルポリオール、(B)有機ジイソシアネート、及び(C)鎖伸長剤を反応させて得られるポリウレタン樹脂において、(A)が(a)グリコールと(b)二塩基酸を反応させて得られるポリエステルポリオールであり、(a)グリコールの少なくとも25質量%が、分子内にエーテル結合を有するグリコールであることを特徴とする印刷インキ用バインダーを提供するものである。
また、本発明は、[2]前記(A)ポリエステルポリオールを構成する(a)がジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールから選択された少なくとも1種の化合物である上記[1]に記載の印刷インキ用バインダーを提供するものである。
本発明によれば、押出しラミネート加工法において、ポリウレタン樹脂単独使用においても押出しラミネート加工法でのラミネート強度に優れる印刷インキ用樹脂、とりわけグラビア印刷インキやフレキソ印刷インキのバインダーとして有用なポリウレタン樹脂用いた印刷インキ用バインダーを提供することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いる(A)数平均分子量2000〜10000のポリエステルポリオールを構成する(a)グリコール成分のうち、分子内にエーテル結合を有するグリコールとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エチレンプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。分子内にエーテル結合を有するグリコールと組合わせるグリコールとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1−もしくは2−メチル−1,3−ブチレングリコール、1−もしくは2−メチル−1,4−ペンチレングリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオ−ル、1−、2−もしくは3−メチル−1,5−ペンタンジオ−ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルプロパンジオールなどが挙げられる。
なお、前記グリコール成分のうち、一部を以下の多官能ポリオ−ルを用いることができる。多官能ポリオールとしては、例えばグリセリン、トリメチロ−ルプロパン、トリメチロ−ルエタン、1,2,6−ヘキサントリオ−ル、1,2,4−ブタントリオ−ル、ソルビト−ル、ペンタエリスリト−ル等が挙げられる。
ポリエステルポリオールを構成するジカルボン酸としては、アジピン酸、コハク酸、セバシン酸、アゼライン酸、フマル酸、マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等およびこれらの2種以上の混合物などが挙げられる。これらのうちで特に好ましいものはアジピン酸およびセバシン酸である。また、前記ジカルボン酸の無水物および炭素数1〜5の低級アルコールのエステル化物等も含まれる。
本発明におけるポリエステルポリオールは、従来公知のポリエステル製造方法と同様の方法で得られる。例えば、前記ジオール成分と前記ジカルボン酸もしくは酸無水物を脱水縮合せしめてポリエステルポリオールが得られる。
また、本発明で用いる(A)数平均分子量2000〜10000のポリエステルポリオールと併用して、ポリエチレングリコール類、ポリプロピレングリコール類、ポリオキシテトラメチレングリコール類、ポリカーボネートポリオール類、ポリエーテルカーボネートポリオール類、ポリブタジエンポリオール類、ポリカプロラクトンポリオール類などを使用することができる。
本発明で用いるポリエステルポリオールは、数平均分子量2000〜10000のである。数平均分子量2000未満では、ポリウレタン樹脂を高分子量化し難く、充分なラミネート強度が得られない。一方、数平均分子量が10000を超えると分子内のウレタン結合濃度が低くなり、接着性、及び耐ブロッキング性が低下し易くなる。ポリエステルポリオールの数平均分子量は、好ましくは3000〜7000であり、さらに好ましくは、3000〜5000である。
なお、数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定することができる(標準ポリスチレンによる換算)。
本発明で用いられる(B)有機ジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート、またこれらの有機ジイソシアネートの変性体が挙げられる。これらのポリイソシアネート化合物は単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。これらのうちで好ましいものは、脂環式ジイソシアネートであり、特に好ましいものはイソホロンジイソシアネートである。
(C)鎖伸長剤としては、各種公知のものを使用することができる。例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリエチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、イソホロンジアミン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジアミン、ダイマージアミンなどが挙げられる。その他には、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等の分子内に水酸基を有するジアミン類、ネオペンチルグリコール、ブチルエチルプロパンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリエチレングリコール、1−もしくは2−メチル−1,3−ブチレングリコール、1−もしくは2−メチル−1,4−ペンチレングリコール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、トリプロピレングリコールジエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオ−ル、1−、2−もしくは3−メチル−1,5−ペンタンジオ−ル、2−メチル−1,3−プロパンジオールなどのジオール類、ビスフェノールAのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、エチレンプロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイド付加物、およびそれ以外のジオール等が挙げられる。これらのうちで特に好ましいものは、イソホロンジアミンである。
上記以外の(C)鎖伸長剤としては、メチルジエタノールアミン、メチルジイソプロパノールアミン、フェニルジイソプロパノールアミン、4−メチルフェニルジイソプロパノールアミン、4−メチルフェニルジエタノールアミン等の3級アミン構造を有するジオール類、およびこれらの2種類以上の混合物が挙げられる。
さらに、本発明においては鎖伸長停止剤を必要に応じて用いることもできる。鎖伸長停止剤としては、モノアルコール(メタノール、プロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサノールなど)、モノアミン[炭素数2〜8のモノもしくはジアルキルアミン(ブチルアミン、ジブチルアミンなど)、炭素数2〜6のモノもしくはジアルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、プロパノールアミン、イソプロパノールアミンなど)]などが挙げられる。
本発明において、(A)、(B)、(C)成分を反応させてポリウレタン樹脂を製造する方法としては、(A)数平均分子量2000〜10000のポリエステルポリオール、および(B)有機ジイソシアネート化合物をイソシアネート基過剰条件下で反応させ、イソシアネート基を有するプレポリマーを調製し、次いでこれを適当な溶媒中で(C)鎖伸長剤および必要により鎖長停止剤と反応させる2段法、ならびに各成分を一度に反応させる1段法の2つの方法が代表的なものとして挙げられるが、これらの変法または組み合わせもまた可能である。
また、活性水素基/イソシアネート基の当量比は、イソシアネート過剰になるようにするほか制限されないが、活性水素基/イソシアネート基が、当量比で1/1.5〜1/3の範囲になるように反応させるのが好ましい。また、得られたプレポリマーと(C)鎖伸長剤および必要に応じて鎖長停止剤とを反応させる際の条件は、プレポリマーの末端に有するイソシアネート基1当量当り、(C)鎖伸長剤および鎖長停止剤中のイソシアネート基と反応しうる活性水素の合計当量が1.0〜2.0当量の範囲内とするのが好ましく、特に活性水素がアミノ基の場合には、1.0〜1.5当量の範囲内であるのがよい。前記活性水素が1.0当量未満の場合、接着性、耐ブロッキング性が十分でなく、前記活性水素が2.0当量を超えて過剰になった場合には、(C)鎖伸長剤が未反応のまま残存し、印刷後に臭気が残りやすくなる。
上記反応に際して、反応を促進させるため、必要により通常のウレタン反応において使用される触媒を用いることができる。かかる触媒の例としては、トリエチルアミン、N−エチルモルホリン、トリエチレンジアミン等のアミン触媒、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、オクチル酸錫等の錫系触媒、テトラブチルチタネート等のチタン系触媒などが挙げられる。
使用する溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、メトキシプロパノール等のアルコール系溶剤、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤が挙げられ、これらは単独または2種以上の混合物として用いる。
本発明において、合成し得られるポリウレタン樹脂の数平均分子量は、通常5000〜100000の範囲とするのが好ましい。数平均分子量が5000未満では、これをバインダーとして用いた印刷インキのラミネート強度が低下しやすくなり、一方、100000を超える場合にはポリウレタン樹脂の粘度が上昇し、印刷インキの光沢が低下しやすくなる。また、ポリウレタン樹脂の樹脂固形分濃度は特に制限はされないが、インキ製造時の作業性等を考慮して適宜決定すればよく、通常は15〜60質量%、粘度は50〜100000mPa・s(25℃)の範囲に調整するのが実用上望ましい。
以上のようにして得られた本発明の印刷インキ用バインダーに、着色剤、溶剤、さらに必要に応じてインキ流動性およびインキ表面皮膜を改良するための界面活性剤、ワックス、その他添加剤を適宜配合しボ−ルミル、アトライタ−、サンドミル等の通常のインキ製造装置を用いて混練することにより印刷インキを製造することができる。なお、印刷インキ中の本発明のバインダーの配合量は印刷インキ中、その樹脂固形分で3〜20質量%になるように配合するのが好ましい。
以下に、実施例および比較例をあげて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。なお、部および%は質量基準である。
製造例1(ポリウレタン樹脂Aの合成)
撹拌機、温度計および窒素ガス導入管を備えた丸底フラスコに、(A)成分としてジエチレングリコール:ネオペンチルグリコールの重量比が50:50のアジペートである数平均分子量4000のポリエステルポリオールを400部と、(B)成分としてイソホロンジイソシアネート44.4部を仕込み、窒素気流下、105℃で6時間反応させ、イソシアネート基含量1.89%のプレポリマーを製造した後、メチルエチルケトン296部を加えてウレタンプレポリマーの均一溶液とした。続いて(C)成分としてイソホロンジアミン19.2部、メチルエチルケトン461部および鎖伸長停止剤としてイソプロピルアルコール325部からなる混合物に前記ウレタンプレポリマー溶液740部を加え、次いで60℃で3時間反応させた。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂A)は、樹脂固形分濃度が30.5質量%、粘度が980mPa・s(25℃)、アミン価が0.9mgKOH/gであった。
製造例2(ポリウレタン樹脂Bの合成)
実施例1で使用した数平均分子量4000のポリエステルポリオールを、ジエチレングリコール:ネオペンチルグリコールの質量比が80:20のアジペートに変更した他は、実施例1と同様に合成した。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂B)は、樹脂固形分濃度が30.3質量%、粘度が990mPa・s(25℃)、アミン価が1.0mgKOH/gであった。
製造例3(ポリウレタン樹脂Cの合成)
実施例1で使用した数平均分子量4000のポリエステルポリオールを、トリエチレングリコール:ネオペンチルグリコールの質量比が50:50重量のアジペートに変更した他は、実施例1と同様に合成した。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂C)は、樹脂固形分濃度が30.1質量%、粘度が980mPa・s(25℃)、アミン価が0.8mgKOH/gであった。
製造例4(ポリウレタン樹脂Dの合成)
実施例1で使用した数平均分子量4000のポリエステルポリオールを、分子量400のポリエチレングリコール:ネオペンチルグリコールの質量比が30:70のアジペートに変更した他は、実施例1と同様に合成した。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂D)は、樹脂固形分濃度が30.0質量%、粘度が1000mPa・s(25℃)、アミン価が1.1mgKOH/gであった。
製造例5(ポリウレタン樹脂Eの合成)
実施例1で使用した数平均分子量4000のポリエステルポリオールを、ジプロピレングリコール:ネオペンチルグリコールの質量比が50:50のアジペートに変更した他は、実施例1と同様に合成した。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂E)は、樹脂固形分濃度が30.3質量%、粘度が1010mPa・s(25℃)、アミン価が0.8mgKOH/gであった。
製造例6(ポリウレタン樹脂Fの合成)
実施例1で使用した数平均分子量4000のポリエステルポリオールを、ジプロピレングリコール:ネオペンチルグリコールの質量比が80:20のアジペートに変更した他は、実施例1と同様に合成した。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂F)は、樹脂固形分濃度が30.5質量%、粘度が970mPa・s(25℃)、アミン価が0.9mgKOH/gであった。
製造例7(ポリウレタン樹脂Gの合成)
実施例1で使用した数平均分子量4000のポリエステルポリオールを、分子量400のポリプロピレングリコール:ネオペンチルグリコールの質量比が30:70重量のアジペートに変更した他は、実施例1と同様に合成した。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂G)は、樹脂固形分濃度が30.1質量%、粘度が1020mPa・s(25℃)、アミン価が0.9mgKOH/gであった。
製造例8(ポリウレタン樹脂Hの合成)
実施例1で使用した数平均分子量4000のポリエステルポリオールを、分子量400のポリテトラメチレングリコール:ネオペンチルグリコールの質量比が30:70のアジペートに変更した他は、実施例1と同様に合成した。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂H)は、樹脂固形分濃度が30.0質量%、粘度が960mPa・s(25℃)、アミン価が0.8mgKOH/gであった。
製造例9(ポリウレタン樹脂Iの合成)
実施例1で使用した数平均分子量4000のポリエステルポリオールを、エチレングリコール:ネオペンチルグリコールの質量比が50:50のアジペートに変更した他は、実施例1と同様に合成した。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂I)は、樹脂固形分濃度が30.2質量%、粘度が1000mPa・s(25℃)、アミン価が1.1mgKOH/gであった。
製造例10(ポリウレタン樹脂Jの合成)
実施例1で使用した数平均分子量4000のポリエステルポリオールを、1,4−ブタンジオール:ネオペンチルグリコールの質量比が50:50重量のアジペートに変更した他は、実施例1と同様に合成した。こうして得られたポリウレタン樹脂(以下、ポリウレタン樹脂J)は、樹脂固形分濃度が30.4質量%、粘度が1020mPa・s(25℃)、アミン価が0.8mgKOH/gであった。
以上の製造例1〜10の配合を纏めて表1に示した。
Figure 2010270216
実施例1〜8および比較例1〜2
(1)色顔料分散性については、製造例1〜10の各バインダー樹脂33部、シアニンブルー10部、混合溶剤メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=7/3(質量比)57部からなる組成の混合物を、顔料分散機(ペイントシェイカー)を用いて3時間分散した後、混合溶剤を用いてザーンカップNo.3で15秒となるよう粘度調整し、色顔料分散性の評価を行った。また、製造例1〜10の各バインダー樹脂40部、チタン白35部、混合溶剤メチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=7/3(質量比)25部からなる組成の混合物を、顔料分散機(ペイントシェイカー)を用いて1時間分散し、上記混合溶剤を用いてザーンカップNo.3で15秒となるように上記溶剤を用いて粘度調整を行い、下記(1)、(2)、(3)、(4)、(5)の評価検討を行った。以上の結果を表2に纏めて示した。
本発明における各種性能評価の方法について説明する。
(1)色顔料分散性
ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルムと略す)に上記に記載のインキ(シアニンブルー)を用いて印刷を施し、印刷フィルムを作製し、印刷物の塗膜の状態を目視観察で判定した。評価基準は以下の通り。
「○」…塗膜に色むらがなく、顔料分散が良好なもの。
「△」…塗膜に一部色むらがあり、顔料分散が若干劣るもの。
「×」…塗膜に色むらが生じており、顔料分散が劣るもの。
(2)再溶解性
上記に記載のインキ(チタン白)を用いてPETフィルムに印刷を施し、印刷フィルムを作製し、上記フィルムをメチルエチルケトン/イソプロピルアルコール=7/3(質量比)の混合溶剤に浸漬して印刷面の再溶解性を観察した。
「○」…浸漬面積の70%以上が再溶解する。
「△」…浸漬面積の20%以上〜70%未満が再溶解する。
「×」…浸漬面積の0%以上〜20%未満が再溶解する。
(3)印刷適性
上記に記載のインキ(チタン白)により小型グラビア印刷試験機を用いてPETフィルム印刷した印刷パターンの状態、すなわち、版のドクター切れの状態、およびセル詰りに関連する印刷パターンの欠落を目視観察で判定した。評価基準は以下の通り。
「○」…印刷適性が良好なもの。
「△」…印刷適性が不十分なもの。
「×」…印刷適性が極めて劣るもの。
(4)ラミネート強度
上記に記載のインキ(チタン白)を二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルムと略す)またはPETフィルム、に印刷した印刷物のインキ面に、アンカーコート剤としてポリエチレンイミンを0.1g/mの塗布量で塗布した後、60μmの無延伸ポリエチレンフィルムを印刷面に乗せて160℃でヒートシールする代替法にてラミネート加工物を得た。24時間後にこのラミネートフィルムを15mm幅に切り出し、引っ張り速度100mm/分で180℃剥離試験を行った。
Figure 2010270216
分子内にエーテル結合を有するグリコールが、全グリコールの25質量%未満である比較例1〜2(エーテル結合無し)は、ラミネート強度が低い。これに対し、分子内にエーテル結合を有するグリコールが、全グリコールの25質量%以上とした実施例1〜8は、ラミネート強度が高く、押出しラミネート加工法に使用する印刷インキ用のバインダーとして極めて有用である。

Claims (2)

  1. (A)数平均分子量2000〜10000のポリエステルポリオール、(B)有機ジイソシアネート、及び(C)鎖伸長剤を反応させて得られるポリウレタン樹脂において、(A)が(a)グリコールと(b)二塩基酸を反応させて得られるポリエステルポリオールであり、(a)グリコールの少なくとも25質量%が、分子内にエーテル結合を有するグリコールであることを特徴とする印刷インキ用バインダー。
  2. 前記(A)ポリエステルポリオールを構成する(a)がジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールから選択された少なくとも1種の化合物である請求項1に記載の印刷インキ用バインダー。
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