JP6380775B1 - 輪転印刷インキ及びその利用 - Google Patents

輪転印刷インキ及びその利用 Download PDF

Info

Publication number
JP6380775B1
JP6380775B1 JP2017086071A JP2017086071A JP6380775B1 JP 6380775 B1 JP6380775 B1 JP 6380775B1 JP 2017086071 A JP2017086071 A JP 2017086071A JP 2017086071 A JP2017086071 A JP 2017086071A JP 6380775 B1 JP6380775 B1 JP 6380775B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
urethane resin
rotary printing
printing ink
aqueous urethane
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017086071A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018184512A (ja
Inventor
博明 高位
博明 高位
佐藤 雄一
雄一 佐藤
裕香 永田
裕香 永田
通久 小藤
通久 小藤
須藤 馨
馨 須藤
安田 秀樹
秀樹 安田
紀文 渡辺
紀文 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Toyo Ink Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Toyo Ink Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink SC Holdings Co Ltd, Toyo Ink Co Ltd filed Critical Toyo Ink SC Holdings Co Ltd
Priority to JP2017086071A priority Critical patent/JP6380775B1/ja
Priority to PCT/JP2018/016334 priority patent/WO2018198984A1/ja
Priority to TW107113884A priority patent/TWI754044B/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP6380775B1 publication Critical patent/JP6380775B1/ja
Publication of JP2018184512A publication Critical patent/JP2018184512A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G18/00Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates
    • C08G18/06Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen
    • C08G18/28Polymeric products of isocyanates or isothiocyanates with compounds having active hydrogen characterised by the compounds used containing active hydrogen
    • C08G18/40High-molecular-weight compounds
    • C08G18/48Polyethers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/02Printing inks
    • C09D11/03Printing inks characterised by features other than the chemical nature of the binder
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/02Printing inks
    • C09D11/10Printing inks based on artificial resins
    • C09D11/102Printing inks based on artificial resins containing macromolecular compounds obtained by reactions other than those only involving unsaturated carbon-to-carbon bonds

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)

Abstract

【課題】 耐水性、ラミネート強度、及び耐ブロッキング性に優れた輪転印刷インキを提供する。【解決手段】 水性ウレタン樹脂(A)、着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有する輪転印刷インキであって、水性ウレタン樹脂(A)は、酸価が25〜45mgKOH/gであり、かつ、下記一般式(1)および一般式(2)で表される構造単位を含み、炭化水素系ワックスは、融点が90〜140℃であり、かつ、平均粒子径が0.5〜10μmである、輪転印刷インキ。【化1】(式中、Phは置換もしくは未置換のフェニル基を表す。)【化2】(式中、R1及びR2は置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素基を表し、同一でも異なっていても良く、Aは脂環族炭化水素基を表す。)【選択図】 なし

Description

本発明の実施形態は、輪転印刷インキ、輪転印刷インキセット、プラスチックフィルム輪転印刷物、及びラミネート積層物に関する。
近年、印刷インキ業界において作業時の安全衛生性、環境の保護、包装材の残留溶剤の低減等の見地から、ますます印刷インキの水性化への要望が強まっている。そこで、水性化したポリウレタン樹脂又はポリウレタンウレア樹脂を水性インキに使用する技術が提案されている(特許文献1〜3)。
一方、輪転印刷は、巻取り基材をセットして印刷するものであるが、1枚1枚が切り離されている枚葉紙をセットして印刷する枚用印刷よりも、高速で連続的に印刷を行うことができるため、大量部数が必要な印刷に適しており、生産性が良い。輪転印刷では、高速印刷された印刷物におけるブロッキング(積み重ねた印刷物が、巻取り圧がかかることでインキの粘着性等によって基材の非印刷面と接着して、インキが裏移りする現象)を防止することが重要である。また、乾燥工程は、印刷しながら乾燥オーブンを基材が通る方式であるため、短時間で行う必要があるが、特にプラスチックフィルムに印刷する場合には、フィルムの耐熱性に鑑み高温での乾燥を避けなければならないこと、また乾燥不十分である場合には残留水分・溶剤が発生することから、インキの乾燥性も重要となる。
特開2008−49706号公報 特開2001−40057号公報 特開2005−272587号公報
しかし、従来の水性インキでは、溶剤型インキと比較すると耐水性が低く、また基材への接着性が低いため、ラミネート積層物を形成したときのラミネート強度が低いという課題があった。また、耐ブロッキング性(耐裏移り性)についても改善が求められていた。
本発明の実施形態は、耐水性、ラミネート強度、及び耐ブロッキング性に優れた輪転印刷インキと、これを用いた輪転印刷インキセット、プラスチックフィルム印刷物、及びラミネート積層物を提供することを課題とする。
本発明の一実施形態は、水性ウレタン樹脂(A)、着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有する輪転印刷インキであって、
水性ウレタン樹脂(A)は、酸価が25〜45mgKOH/gであり、かつ、下記一般式(1)および一般式(2)で表される構造単位を含み、
炭化水素系ワックスは、融点が90〜140℃であり、かつ、平均粒子径が0.5〜10μmである、輪転印刷インキに関する。
Figure 0006380775
(式中、Phは置換もしくは未置換のフェニル基を表す。)
Figure 0006380775
(式中、R及びRは置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素基を表し、同一でも異なっていても良く、Aは脂環族炭化水素基を表す。)
別の実施形態は、水性ウレタン樹脂(A1)、水性ウレタン樹脂(A2)、及び白色着色剤を含み、グラビア印刷用である一実施形態の輪転印刷インキと、水性ウレタン樹脂(A1)、並びに、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックからなる群から選ばれる少なくとも1色の着色剤を含み、グラビア印刷用である1以上の一実施形態の輪転印刷インキとを含む、グラビア輪転印刷インキセットに関する。
別の実施形態は、分岐を有するポリエステルポリオール単位を含む水性ウレタンウレア樹脂(B)をさらに含有し、フレキソ印刷用である2以上の一実施形態の輪転印刷インキを含む、フレキソ輪転印刷インキセットであって、
白色着色剤を含むフレキソ輪転印刷インキと、
シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックからなる群から選ばれる少なくとも1色の着色剤を含む、1以上のフレキソ輪転印刷インキ、
との組み合わせである、フレキソ輪転印刷インキセットに関する。
別の実施形態は、プラスチックフィルムの表面に、上記実施形態の輪転印刷インキ、上記実施形態のグラビア輪転印刷インキセット、又は上記実施形態のフレキソ輪転印刷インキセットのいずれかを用いて形成される印刷層を有する、プラスチックフィルム輪転印刷物に関する。
別の実施形態は、巻取りプラスチックフィルムの表面に、上記実施形態の輪転印刷インキ、上記実施形態のグラビア輪転印刷インキセット、又は上記実施形態のフレキソ輪転印刷インキセットを用いて輪転印刷することを含む、プラスチックフィルム輪転印刷物の製造方法に関する。
さらに別の実施形態は、上記実施形態のプラスチックフィルム輪転印刷物を含む、ラミネート積層物に関する。
本発明の実施形態によれば、耐水性、ラミネート強度、及び耐ブロッキング性に優れた輪転印刷インキを提供することができる。
以下に、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明がこれらの実施形態に限定されることはない。なお、本明細書において質量と重量は同じ意味で使用されるので、以下、「重量」に統一する。
本発明の好ましい実施形態の一例は、以下の(1)〜(17)のとおりである。
(1)水性ウレタン樹脂(A)、着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有する輪転印刷インキであって、
水性ウレタン樹脂(A)は、酸価が25〜45mgKOH/gであり、かつ、下記一般式(1)および一般式(2)で表される構造単位を含み、
炭化水素系ワックスは、融点が90〜140℃であり、かつ、平均粒子径が0.5〜10μmである、輪転印刷インキ。
Figure 0006380775
(式中、Phは置換もしくは未置換のフェニル基を表す。)
Figure 0006380775
(式中、R及びRは置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素基を表し、同一でも異なっていても良く、Aは脂環族炭化水素基を表す。)
(2)水性ウレタン樹脂(A)は、イソシアネート基と反応し得る官能基を同一分子内に3個以上有する化合物の構造単位を有する、上記(1)の輪転印刷インキ。
(3)水性ウレタン樹脂(A)は、
ポリエチレングリコール単位を、水性ウレタン樹脂(A1)固形分中に3〜7重量%有する水性ウレタン樹脂(A1)、及び
ポリエチレングリコール単位を、水性ウレタン樹脂(A2)固形分中に20〜30重量%有する水性ウレタン樹脂(A2)、
の少なくとも一方を含有する、上記(1)又は(2)の輪転印刷インキ。
(4)水性ウレタン樹脂(A1)、水性ウレタン樹脂(A2)、及び白色着色剤を含み、グラビア印刷用である、上記(3)の輪転印刷インキ。
(5)水性ウレタン樹脂(A1)と水性ウレタン樹脂(A2)の双方を含む場合において、水性ウレタン樹脂(A1)と水性ウレタン樹脂(A2)の固形分重量比が30/70〜50/50である、上記(3)又は(4)の輪転印刷インキ。
(6)水性ウレタン樹脂(A1)、並びに、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックからなる群から選ばれる少なくとも1色の着色剤を含み、グラビア印刷用である、上記(3)の輪転印刷インキ。
(7)分岐を有するポリエステルポリオール単位を含む水性ウレタンウレア樹脂(B)をさらに含有する、上記(1)〜(3)のいずれかの輪転印刷インキ。
(8)水性ウレタン樹脂(A)と水性ウレタンウレア樹脂(B)の固形分重量比が25/75〜45/55である、上記(7)の輪転印刷インキ。
(9)水性ウレタン樹脂(A)は、ポリエチレングリコール単位を、水性ウレタン樹脂(A2)固形分中に20〜30重量%有する水性ウレタン樹脂(A2)を含有する、上記(7)又は(8)の輪転印刷インキ。
(10)ウレタン/アクリル複合樹脂(C)をさらに含有する、上記(7)〜(9)のいずれかの輪転印刷インキ。
(11)水性ウレタン樹脂(A)とウレタン/アクリル複合樹脂(C)の固形分重量比が85/15〜99/1である、上記(10)の輪転印刷インキ。
(12)フレキソ印刷用である、上記(7)〜(11)のいずれかの輪転印刷インキ。
(13)上記(4)の輪転印刷インキと、1以上の上記(6)の輪転印刷インキとを含む、グラビア輪転印刷インキセット。
(14)2以上の上記(12)の輪転印刷インキを含む、フレキソ輪転印刷インキセットであって、
白色着色剤を含むフレキソ輪転印刷インキと、
シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックからなる群から選ばれる少なくとも1色の着色剤を含む、1以上のフレキソ輪転印刷インキ、
との組み合わせである、フレキソ輪転印刷インキセット。
(15)プラスチックフィルムの表面に、上記(1)〜(12)のいずれかの輪転印刷インキ、上記(13)のグラビア輪転印刷インキセット、又は上記(14)のフレキソ輪転印刷インキセットのいずれかを用いて形成される印刷層を有する、プラスチックフィルム輪転印刷物。
(16)巻取りプラスチックフィルムの表面に、上記(1)〜(12)のいずれかの輪転印刷インキ、上記(13)のグラビア輪転印刷インキセット、又は上記(14)のフレキソ輪転印刷インキセットを用いて輪転印刷することを含む、プラスチックフィルム輪転印刷物の製造方法。
(17)上記(15)のプラスチックフィルム輪転印刷物を含む、ラミネート積層物。
<輪転印刷インキ>
輪転印刷インキは、少なくとも、水性ウレタン樹脂(A)、着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有する。この輪転印刷インキは、高速印刷によっても優れた印刷画像を形成することができ、また、基材の種類としては様々なものを選択でき、一般の印刷用紙以外の非浸透性基材、例えばコート紙、及びプラスチックフィルム(プラスチックシートを含む)等への印刷にも適している。
以下に、インキに含まれる各成分、及び必要に応じてその合成方法について説明する。
1.水性ウレタン樹脂(A)
ウレタン樹脂は、一般に、1分子中に2以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネートと、1分子中に2以上のヒドロキシル基を有するヒドロキシル基含有化合物とを反応させることにより得られる樹脂である。本実施形態の水性ウレタン樹脂(A)は、以下に述べる構成を備えている。こうした構成は、後述のとおり、ヒドロキシル基含有化合物の構造および種類等を適宜選択することにより、好ましく導入することができる。
水性ウレタン樹脂(A)は、ウレア結合を含まないものであり、この点において、後述する「ウレタンウレア樹脂」とは区別されるものである。
水性ウレタン樹脂(A)は、酸性基(カルボキシル基)を有し、酸価が25〜45mgKOH/gであることが好ましい。水性ウレタン樹脂(A)は、その酸価が25mgKOH/g以上であり、酸性官能基が塩基で中和されることで、水への分散性及び溶解性が充分となりインキの貯蔵安定性が得られるとともに、顔料分散性及び再溶解性にも優れている。また、水性ウレタン樹脂(A)の酸価が45mgKOH/g以下であるため、バインダーとして用いた場合のインキ皮膜の耐水性を確保することができる。この酸価は、さらに好ましくは40mgKOH/g以下である。
水性ウレタン樹脂(A)が上記酸価のものとなるために、カルボキシル基を含み、且つイソシアネート基と反応し得る官能基(カルボキシル基以外)を含む化合物を合成原料として用いることが好ましい。イソシアネート基と反応し得る官能基としては、ヒドロキシル基であることが好ましい。
このようなカルボキシル基含有化合物としては、例えば、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロール吉草酸等のジメチロールアルカン酸等が挙げられ、これらの1種以上を組み合わせて使用してもよい。なかでも、他のウレタン原料との相溶性及び反応性から、2,2−ジメチロールプロピオン酸、及び/又は、2,2−ジメチロールブタン酸を用いることが好ましい。
水性ウレタン樹脂(A)は、下記一般式(1)および一般式(2)で表される構造単位を含む。この二つの構造単位を併せ持つことにより、インキ皮膜の耐水性、耐ブロッキング性、及びラミネート強度を向上させることができる。
Figure 0006380775
(式中、Phは置換もしくは未置換のフェニル基を表す。)
Figure 0006380775
(式中、R及びRは置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素基を表し、同一でも異なっていても良く、Aは脂環族炭化水素基を表す。)
上記一般式(1)の構造単位は、その3級アミノ基がカルボキシル基と塗膜(皮膜)内で疑似架橋を形成すると考えられ、塗膜の耐ブロッキング性とラミネート強度を向上させることができる点で好ましい。フェニル基への置換基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、メトキシ基、及びエトキシ基等が挙げられ、これらの2以上の置換基を有していてもよい。またフェニル基への置換部位はオルト位、メタ位、及びパラ位のいずれでも良い。
一般式(1)の構造単位は、一般式(1)の3級アミノ基を含み、且つイソシアネート基と反応し得る官能基を含む化合物を合成原料として用いることにより好ましく導入することができる。イソシアネート基と反応し得る官能基としては、ヒドロキシル基及びカルボキシル基等が挙げられ、反応性の観点からはヒドロキシル基であることが好ましい。
イソシアネート基と反応し得る官能基がヒドロキシル基である化合物としては、ヒドロキシル基を2個有するN,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−クロロアニリン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−トルイジン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−o−トルイジン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−m−トルイジン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−m−キシリジン、及びN,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−キシリジン等が挙げられ、ヒドロキシル基を1個有する化合物としては、N−ヒドロキシエチルアニリン、N−(2−シアノエチル)−N−(2−ヒドロキシエチル)アニリン、及び2−(N−エチルアニリロ)エタノール等が挙げられ、これらの1種、または2種以上の組み合わせで用いられる。水性樹脂の安定性及びプラスチックフィルムへの接着性等の観点からは、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリンが好ましい。
イソシアネート基と反応しうる官能基がカルボキシル基である化合物しては、N,N−ビス(2−カルボキシエチル)アニリン等が挙げられ、これらの1種、または2種以上の組み合わせで用いられる。
上記一般式(2)の構造単位は、塗膜の耐水性と耐ブロッキング性を向上させることができる点で好ましい。この構造単位は、一般式(2)の構造単位を含み、且つイソシアネート基と反応し得る官能基を含む化合物を合成原料として用いることにより好ましく導入することができる。一般式(2)の構造単位を有する原料は、イソシアネート化合物と反応することにより、水性ウレタン樹脂(A)分子に対し、脂環族炭化水素基による構造の剛直性をもたらし、また分子内にウレタン結合を多く導入し、塗膜を強固にすることからも、耐水性及び耐ブロッキング性の向上に寄与すると考えられる。
一般式(2)において、R及びRは置換もしくは未置換の2価の脂肪族炭化水素基を表し、両者は同一であっても互いに異なっていてもよい。すなわち、R及びRは、芳香族性を持たない、置換基を除き炭素及び水素からなる2価の炭化水素基であり、不飽和結合を有していてもよい。脂肪族炭化水素基の炭素数(置換基に含まれる炭素数を含まない)は、1〜5であることが好ましく、1〜3がより好ましい。置換基を有する場合の置換基としては、アルキル基、及び不飽和結合基等が挙げられる。R及びRとして、具体的には、メチレン基、エチレン基、及びプロピレン基等を例示できる。
一般式(2)において、Aは2価の脂環族炭化水素基を表す。すなわち、Aは芳香族性を持たない、炭素及び水素からなる単環式又は多環式基であり、不飽和結合を有していてもよい。脂環族炭化水素基の環員数は、5〜10であることが好ましく、6員環であることが特に好ましい。Aとして具体的には、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、及びシクロデカン環等を例示できる。Aはシクロアルキレン基、及びジシクロアルキレン基が好ましく、シクロヘキシレン基、及びメチレンビスシクロヘキシレン基が挙げられ、構造異性体の混合物であっても良い。
さらに詳細には、一般式(2)の構造単位を導入できる原料化合物として、1,4−シクロヘキサンジメタノール、及び1,1−シクロヘキサンジエタノール等が挙げられる。これらの2種以上を使用してもよい。
水性ウレタン樹脂(A)において、上記一般式(1)の構造単位としては、N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン由来の構造が含まれることが好ましく、上記一般式(2)の構造単位としては、1,4−シクロヘキサンジメタノール由来の構造が含まれることが好ましい。
また、水性ウレタン樹脂(A)において、特に限定はされないが、上記一般式(1)の構造単位は、樹脂固形分中に5〜10重量%含まれることが好ましく、上記一般式(2)の構造単位は、樹脂固形分中0.5〜5重量%含まれることが好ましい。この割合は、水性ウレタン樹脂(A)の合成に使用した全原料の合計重量と、各構造単位を導入するために使用した各原料の重量を元に計算することができる。
一実施形態において、水性ウレタン樹脂(A)は、イソシアネート基と反応し得る官能基を同一分子内に3個以上有する化合物に由来する構造単位を有することが好ましい。こうした化合物を用いることで、ウレタン樹脂内で3次元架橋が可能となり、インキ皮膜(塗膜)が強固になり、インキ皮膜の耐ブロッキング性、ラミネート強度及びインキ皮膜の凝集力等を一層向上させることができる。
イソシアネート基と反応し得る官能基を同一分子内に3個以上有する化合物において、イソシアネート基と反応し得る官能基としては、上記のとおり、ヒドロキシル基及びカルボキシル基等が挙げられるが、反応性制御、及び生成する結合基の点からはヒドロキシル基であることが好ましい。
水酸基を3個以上有する化合物としては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、及びペンタエリスリトール等が挙げられる。これらの水酸基を3個以上有するポリオールは、ウレタン樹脂がゲル化しない範囲内で必要に応じて使用することが好ましい。好ましくはトリメチロールプロパンである。
また、この構造単位を導入できる化合物として、ヒドロキシル基及びカルボキシル基を合計3つ以上有する化合物を用いることも好ましい。例えば、ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロール酢酸、2,2−ジメチロール酪酸、2,2−ジメチロールペンタン酸、ジヒドロキシプロピオン酸等のジメチロールアルカン酸;ジヒドロキシコハク酸、及びジヒドロキシ安息香酸が挙げられる。これらの化合物においては、水酸基がイソシアネートと優先的に反応するため、ウレタン樹脂内にカルボキシル基を導入することができ、該カルボン酸をアンモニア、塩基で中和することにより樹脂の水性化が容易になる。特に、反応性及び溶解性の点からは、ジメチロールプロピオン酸、及び2,2−ジメチロール酪酸を用いることが好ましい。
水性ウレタン樹脂(A)の合成のためのヒドロキシル基含有化合物としては、上述の化合物を用いることが好ましいが、特定の構造を含まない一般的なポリオールを組み合わせて用いることも好ましい。例えば、一分子中に水酸基を2個有する低分子量グリコール、及び高分子量グリコールを使用できる。
具体的には、低分子量グリコールとして、ジエチレングリコール、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、及びネオペンチルグリコール等が挙げられ、これらの二種以上を使用してもよい。
高分子量グリコールとしては、ポリエーテル系、ポリエステル系、及びエポキシ系等が挙げられる。ポリエーテル系としてはポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリ(エチレン/プロピレン)グリコール、及びポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。ポリエステル系のグリコールは、ジオールと二塩基酸の重縮合より得られる。原料ジオールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、及びネオペンチルグリコール等が挙げられ、原料二塩基酸としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、イソフタル酸、及びテレフタル酸等が挙げられる。その他、水酸基を2個有する高分子量体として、ポリカプロラクトン、及びポリβ−メチル−δ−バレロラクトン等のラクトン系開環重合体、並びに、ポリカーボネート等が挙げられる。
以上に説明したヒドロキシル基含有化合物は、1種、又は2種以上の組み合わせで用いることが好ましい。フィルム基材への接着性、インキの皮膜物性、あるいは耐水性等のバランスを取るためには、化学構造の異なる2種類以上を併用し、又はそれらの分子量を適宜選択することが好ましい。
一実施形態では、水性ウレタン樹脂の製造において、ヒドロキシル基含有化合物としてポリエチレングリコール(以下、「PEG」とも略記する。)を併用することが好ましく、それにより水溶化が容易になり、安定な分散体、ハイドロゾル、又は水溶解型樹脂を得ることができる。
そこで、水性ウレタン樹脂(A)は、PEG単位を、水性ウレタン樹脂(A1)固形分中に3〜7重量%有する水性ウレタン樹脂(A1)、及び、PEG単位を、水性ウレタン樹脂(A2)固形分中に20〜30重量%有する水性ウレタン樹脂(A2)のうちの少なくとも一方を含むことが好ましい。PEG単位の少ない樹脂(A1)を用いることにより、PEG単位の持つ前記特性を生かしつつ皮膜の耐水性を高めることができる。PEG単位の多い樹脂(A2)を用いることにより、PEG単位の持つ前記特性を生かしつつ、顔料分散性及び発色性を向上させることができる。また、樹脂(A1)と(A2)を組み合わせることにより、被印刷体への皮膜の密着性を向上させることができる。そこで、この樹脂(A1)と(A2)は、インキの用途に応じて選択することができる。
例えば、グラビア印刷は、表面にセルが形成されたグラビアシリンダーに印刷インキを供給し、ドクターブレードによりシリンダー表面の余分な印刷インキを掻き落とした後、被印刷体に印刷を行うものであるが、このグラビア印刷用のグラビア輪転印刷インキの場合、セル内のインキの被印刷体への転移性、及び、セル内に残存したインキの再溶解性等が必要なため、着色剤(特に顔料)の分散性、及び分散体の安定性等が重要となる。水性ウレタン樹脂(A1)を使用することにより、顔料の分散性が向上し、また印刷物にした場合、凝集力に優れた塗膜が得られる。
また、白インキは一般に酸化チタンを顔料として用いるところ、酸化チタンは比重が大きいため分散困難であることに加え、白顔料の含有量は白以外の色インキに比べて多い。そこで、グラビア印刷用の白インキの場合は、水性ウレタン樹脂(A1)と(A2)を併用することが好ましい。更に好ましくは、分散には水性ウレタン樹脂(A2)を用い顔料分散性を向上させ、その後水性ウレタン樹脂(A1)を添加、混合することが好ましい。併用により、インキ成分の再溶解性も上がるので、凹版の凹部内への白顔料の蓄積を防止ないし低減できる。併用する場合の水性ウレタン樹脂(A1)と水性ウレタン樹脂(A2)の固形分重量比は、30/70〜50/50であることが好ましい。
すなわち、一実施形態において輪転印刷インキは、水性ウレタン樹脂(A1)、水性ウレタン樹脂(A2)、白色着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有する、グラビア輪転印刷白インキである。水性ウレタン樹脂(A2)を含むことにより、版かぶり性(グラビア印刷において、ドクターでインキをかき切れず、画像部以外の箇所にインキが転移する現象)の減少にも効果がある。
別の一実施形態において輪転印刷インキは、水性ウレタン樹脂(A1)、白色以外の色着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有する、グラビア輪転印刷色インキである。このグラビア輪転印刷色インキの場合は、水性ウレタン樹脂(A1)のみで充分な顔料分散性と再溶解性を得ることができる。水性ウレタン樹脂(A2)を含んでも良いが、水性ウレタン樹脂(A1)が主たる樹脂であると、PEG量が少ないので印刷層の耐水性が良好となり、かつ、耐ブロッキング性(耐裏移り性)が良くなる。
本明細書においては、白色着色剤を含むインキを白インキ、白色以外の着色剤を「色着色剤」、白色以外のインキを「色インキ」とも記載する。
色着色剤は、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックからなる群から選ばれる少なくとも一色を含むか、又は、それらのいずれか一色であることが好ましいが、これに限定されることはなく、上記CMYKの基本色以外のその他の色、いわゆる「特色」等であってもよい。
次に、ヒドロキシル基含有化合物と反応させるポリイソシアネートとしては、芳香族、脂肪族、脂環式の2官能性イソシアネート、3官能性イソシアネート等が挙げられる。2官能性イソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1、4−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジクロロ−4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート、2,5(2,6)−ビシクロ[2,2,1]ヘプタンビス(イソシアナートメチル)(ノルボルナンジイソシアネート)等が挙げられ、これらは1種、又は2種以上の組み合わせで使用できる。
3官能イソシアネートとしては、1)トリメチロールプロパンのアダクト体、例えばタケネートD−160N(武田薬品工業(株)製)、及びスミジュールHT(住友バイエルウレタン(株)製);2)ビュレット体、例えばタケネートD−165N(武田薬品工業(株)製)、及びスミジュールN3200(住友バイエルウレタン(株)製);3)イソシアヌレート環タイプ、例えばVESTANAT T1890(ヒュルス(株)製)等が挙げられる。3官能イソシアネートを使用する場合は、凝集力の向上と反応時の粘度制御等の観点から、水性ウレタン樹脂(A)の固形分の0.05〜2重量%であることが特に好ましい。
水性ウレタン樹脂(A)のイソシアネート基と水酸基の反応モル比率(NCO/OH)は、特に限定はされないが、樹脂の分子量、及びウレタン結合数の制御等の観点から、0.9〜0.99であることが好ましく、0.94〜0.98であることがより好ましい。
次に、水性ウレタン樹脂(A)の合成方法について説明する。水性ウレタン樹脂(A)は、有機溶剤を用いたアセトン法、又は、溶剤を全く使用しない無溶剤合成法等により得ることができ、その製法が特に限定されることはない。後者においては一般に粘度が高くなるため、撹拌装置、原料組成及び鎖延長方法に工夫が必要である。以下、アセトン法及び無溶剤合成法をそれぞれ説明する。
アセトン法とは、特に粘度が極めて高くなる反応、又は部分的にゲル化等不均一になりやすい反応において、アセトン、メチルエチルケトン、及びメチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤;酢酸エチル、及び酢酸ブチル等のエステル系溶剤;トルエン、及びキシレン等の芳香族有機溶剤を使用して合成する方法である。有機溶剤を使用すると反応系の粘度が低下し、合成反応を均一に円滑に行うことができる。
ポリイソシアネートとヒドロキシル基含有化合物との反応には、触媒を使うことが好ましい。触媒としては、公知の金属系触媒、又はアミン系触媒が使用できる。金属系触媒としては、ジブチル錫ジラウレート、オクトエ酸錫、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキソエート)、 2−エチルヘキソエート鉛、チタン酸2−エチルヘキシル、2−エチルヘキソエート鉄、2−エチルヘキソエートコバルト、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、及びテトラ−n−ブチルすず等が挙げられる。アミン系触媒としては、テトラメチルブタンジアミン等の3級アミン等が挙げられる。
ウレタン化反応は、50〜100℃で10分〜10時間行うのが好ましい。反応の終点は、粘度測定、IR測定によるNCOピ−ク、滴定によるNCO%測定等により判断される。
所定の分子量を有するウレタン樹脂が得られた後、これを水性化するには、樹脂中のカルボキシル基を塩基性化合物で中和することが好ましい。塩基性化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、及びモルホリン等が挙げられ、これらは1種、又は2種以上の組み合わせで用いられる。塩基性化合物の種類によっては、ポリウレタン溶液へのなじみ易さ、又は水性化後の安定性が異なる場合があるので適宜選択する必要がある。これらのうち、印刷物の耐水性、及び残留臭気等の点からアンモニアが好ましい。
ジメチロールアルカン酸等のカルボキシル基を有する化合物の中和においては、カルボキシル基1当量に対し0.4〜1.2当量の塩基性化合物を用いることが好ましい。ウレタン樹脂を水性化する方法は、前記したカルボキシル基含有ジオールを用い、塩基で中和する方法、水溶化能の高いポリエチレングリコ−ルを用いる方法等がある。特に両者を併用すると水溶性樹脂としての安定性、及びインキとしての耐水性にもバランスのとれた樹脂が得られる。
アセトン法においては、用いた溶剤の種類又は量によっては脱溶剤する必要がある。脱溶剤は、例えば反応溶液に水及び中和剤である塩基性化合物を添加した後、温度を上げて常圧下、又は減圧下で、溶剤を必要量留去する方法で行うことができる。
無溶剤合成法では、ポリオール及びイソシアネートを最初から仕込んでも良いし、ポリオールを仕込んだ後、イソシアネートを添加しても良い。合成反応においては一般に粘度が問題となるため、攪拌が充分可能な程度に温度を上げて粘度を下げることが好ましい。反応は、樹脂原料を充分に溶解又は溶融させ、均一状態で始めることが好ましい。反応開始温度が低いか、又は、樹脂原料同士もしくは原料/生成樹脂間の相溶性が不十分であると、一部原料が溶融原料中に分散して、外観が僅かに不透明になる。この状態でも製造可能であるが、反応温度を、例えばポリエチレングリコールを含むポリオールの場合、相溶温度以上にすると、相溶性の悪いジオール類でもより構造が均一な樹脂を得ることができる。
ウレタン化反応は、90〜200℃で10分〜5時間行うのが好ましい。反応の終点は粘度測定、IR測定によるNCOピ−ク、又は滴定によるNCO%測定等により判断される。
ウレタン樹脂の水性化は、前述の塩基性化合物によるカルボキシル基の中和、ポリエチレングリコール等による水溶化により行われる。無溶媒で反応させた場合、水性化は水及び塩基性化合物のみでも可能である。しかし、有機溶剤は粘度が高い反応物を一旦、樹脂溶液にし、水性化を円滑にする働きがあるため、有機溶剤を助剤としてウレタン樹脂の水性化前に使用すると、水性化が容易となる。その際、ウレタン樹脂の合成終了後にそのまま直接添加してもよいし、反対に、有機溶剤中にウレタン樹脂を添加して溶解させることも可能である。
有機溶剤としてアルコールを使用すると、一般に水性印刷インキにはアルコールを併用する場合が多いことから、脱溶剤しなくてもそのまま使用できる利点がある。アルコールとしては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、及び2,2,4−トリメチルペンタンジオール−1,3−モノイソブチレート(テキサノール、イーストマンケミカル社製)等が挙げられ、特にイソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、エタノール、及びメタノールが好ましい。これらは1種、又は2種以上の組み合わせで用いることができる。これらのアルコールのなかから、目的とする印刷インキの印刷粘度(希釈性)、乾燥性、及び成膜性に適したアルコ−ルを適宜選択することにより、脱溶剤過程を省略することもできる。
水性ウレタン樹脂を得る第二の方法である無溶剤合成法は、溶剤を用いることにより発生するコスト等をゼロにできることから、生産性及びコスト上のメリットは極めて大きい。特に、印刷物の残留溶剤量が問題とされる場合、脱溶剤工程が全生産工程に占める割合が多くなり、水性ウレタン樹脂の生産コストを上げる大きな要因となっている。
水性ウレタン樹脂(A)のウレタン結合数(mmol/g)は、特に限定はされないが、樹脂の分子量、及び塗膜の硬さの調整等の観点から、2.2〜3.0mmol/gであることが好ましく、2.3〜2.9mmol/gであることがより好ましい。このウレタン結合数は、ヒドロキシル基含有化合物及びポリイソシアネートの量、並びに反応条件を適宜調整することにより、所望の範囲とすることができる。
水性ウレタン樹脂(A)、及び後述する水性ウレタンウレア樹脂(B)のガラス転移温度(Tg)は、特に限定はされないが、水性ウレタン樹脂(A)では−70℃以下、水性ウレタンウレア樹脂(B)では−50℃以下が好ましい。水性ウレタン樹脂(A)では、水性ウレタン樹種(A1)のTgは−70℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは−70℃〜−90℃であり、水性ウレタン樹脂(A2)のTgは−90℃以下が好ましい。水性ウレタン樹脂(A)のTgが−70℃以下であることにより、インキの成膜性が向上し、塗膜の密着性が向上する。水性ウレタンウレア樹脂(B)については、Tgが−50℃以下のものを、好ましくは−50℃〜−70℃のものを水性ウレタン樹脂(A)と併用することにより、印刷後の洗版性が向上するために好ましい。水性ウレタン樹脂(A)、及び水性ウレタンウレア樹脂(B)のTgは、走査型示差熱分析法で昇温速度10℃/分において測定される。
水性ウレタン樹脂(A)の重量平均分子量(GPC測定、標準ポリスチレン換算)は、特に限定はされないが、10,000〜100,000であることが好ましく、30,000〜70,000であることがより好ましい。
水性ウレタン樹脂(A)の水酸基価(mgKOH/g)は、特に限定はされないが、耐水性等の観点から、0.0〜3.0mgKOH/gであることが好ましく、0.0〜2.0mgKOH/gであることがより好ましい。
水性ウレタン樹脂(A)は、輪転印刷インキ全量中に、3重量%以上含まれることが好ましく、5重量%以上であることがより好ましく、7重量%以上が一層好ましい。一方、水性ウレタン樹脂(A)の含有量は、輪転印刷インキ全量中に、25重量%以下であることが好ましく、20重量%以下であることがより好ましく、17重量%以下が一層好ましい。
2.水性ウレタンウレア樹脂(B)
上記水性ウレタン樹脂(A)は、ウレア結合を含まないものであるが、輪転印刷インキは、一実施形態において、ウレア結合を含む水性ウレタンウレア樹脂(B)をさらに含むことができる。
水性ウレタンウレア樹脂(B)は、特にフレキソ印刷において洗版性等の観点から、分岐を有するポリエステルポリオール単位を含むものであることが好ましい。ここで、該分岐は、アルキル基であり、分岐を有するポリオールとは、ポリオールの含有する、アルキレン基上の水素原子の少なくとも一つがアルキル基によって置換された構造である。
この分岐を有するポリエステルポリオール単位は、ネオペンチルグリコール、1.2−プロピレングリコール、2−エチル−2−ブチループロパンジオール、及び3−メチル−1,5−ペンタンジオール等の分岐のあるポリオールとポリカルボン酸から合成されるポリエステルポリオールを、ウレタンウレア樹脂の合成原料として用いることにより好ましく導入できる。
ウレア結合は、任意のジアミンを用いた鎖延長反応を行うことにより好ましく導入できる。鎖延長剤としては、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、及び2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン;イソホロンジアミン、及び1,4−ジアミノシクロヘキサン等の脂環式ジアミン;マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、及びセバシン酸ジヒドラジド等のヒドラジド化合物等が挙げられる。また、2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、ジ−2−ヒドロキシエチルプロピレンジアミン、2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン、及びジ−2−ヒドロキシプロピルエチレンジアミン等の水酸基を有するジアミンが挙げられる。水酸基を有するジアミンを使用することにより、水性ウレタンウレア樹脂(B)中に水酸基を導入でき、水酸基と反応し得る硬化剤を使用した場合、塗膜の架橋密度を上げ、耐ブロッキング性及び耐水性等を向上できる利点がある。これらの1種又は2種以上を用いることができる。また、ウレタン樹脂がゲル化しない範囲内で、ジエチレントリアミン、及びトリエチレンテトラミン等のポリアミンを使用することもできる。
なかでも、イソホロンジアミン、及び2−ヒドロキシエチルエチレンジアミン(2−アミノエチルエタノールアミン)を用いることが好ましい。
鎖延長反応には、反応停止剤を使用してもよい。反応停止剤としては、例えばジ−n−ブチルアミンなどのジアルキルアミン類などの他、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、トリ(ヒドロキシメチル)アミノメタン、及び2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール等の、水酸基を有するアミン類を用いることもできる。反応停止剤を鎖延長剤と併用することにより、分子量の制御が容易になり、また、末端への官能基導入が可能となる。
鎖延長反応は、30〜80℃で10分〜10時間行うのが好ましい。反応の終点は、粘度測定、IR測定によるNCOピ−ク、又は滴定によるアミン価測定等により判断される。
水性ウレタンウレア樹脂(B)のイソシアネート基と水酸基の反応モル比率(NCO/OH)は、特に限定はされないが、ウレタン結合濃度による樹脂の柔らかさと硬さのバランス、塗膜にした時の耐ブロッキング性、軟包装材用途での基材接着性、及び基材追随性等の観点から、1.2〜2.5であることが好ましく、1.5〜1.8であることがより好ましい。この範囲の反応モル比率により、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーが得られる。
末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーは、アミノ基を有する鎖延長剤による鎖延長により、ウレタンウレア樹脂(B)となる。鎖延長剤のアミノ基と、ウレタンプレポリマーのイソシアネート基(残NCO)との反応モル比率(NH/残NCO)は、特に限定はされないが、分子量、末端基、及びウレア結合濃度の制御等の観点から、0.8〜1.2であることが好ましく、0.9〜1.1であることがより好ましい。なお、ウレア結合に関与するイソシアネート基は、ウレタン結合形成後の残りのイソシアネート基(残NCO)である。
水性ウレタンウレア樹脂(B)の重量平均分子量(GPC測定、標準ポリスチレン換算)は、特に限定はされないが、再溶解性及び耐ブロッキング性等の観点から10,000〜100,000であることが好ましく、30,000〜70,000であることがより好ましい。
水性ウレタンウレア樹脂(B)の酸価(mgKOH/g)は、特に限定はされないが、再溶解性及び耐水性等の観点から、25〜45mgKOH/gであることが好ましく、30〜40mgKOH/gであることがより好ましい。酸価は、酸をアルカリで滴定して算出した樹脂1g中の酸量を、水酸化カリウムのmg数に換算した値で、JIS K0070:1992に準拠した測定値である。
水性ウレタンウレア樹脂(B)の水酸基価(mgKOH/g)は、特に限定はされないが、耐水性、耐ブロッキング性、及び塗膜中への架橋構造導入等の観点から、0〜35mgKOH/gであることが好ましく、0〜25mgKOH/gであることがより好ましい。水酸基価は樹脂中の水酸基をエステル化またはアセチル化し、残存する酸をアルカリで逆滴定して算出した樹脂1g中の水酸基量を、水酸化カリウムのmg数に換算した値で、JIS K0070:1992に準拠した測定値である。
水性ポリウレタンウレア樹脂(B)中にアミノ基が多く存在すると、水性ウレタンウレア樹脂のカルボキシル基と塩構造を取りやすく、インキの経時安定性、及び顔料分散性が低下する場合がある。また、アミノ基が多いと、イソシアネート系硬化剤を使用した時にインキの経時安定性が低下する傾向がみられる。一方で、アミノ基が存在することにより、基材への密着性、とりわけポリオレフィンフルムへの密着性、及び耐ブロッキング性が向上する。したがって、水性ポリウレタンウレア樹脂(B)のアミン価は0〜13mgKOH/gの範囲内が好ましい。更に好ましくは、0〜10mgKOH/gである。水性ウレタンウレア樹脂(B)におけるアミノ基は、側鎖及び/又は末端に導入することができる。
アミン価はJIS K0070:1992に準じた既知の滴定法により測定される。すなわち、試料を0.5〜2g精秤し(試料量:Sg、固形分:Z%)、精秤した試料に中性エタノール(BDG中性)30mLを加え溶解させる。得られた溶液を0.2mol/Lエタノール性塩酸溶液(力価:f)で滴定を行なう。溶液の色が緑から黄に変化した点を終点とし、この時の滴定量(AmL)を用い、次の(式1)によりアミン価を求める。
(式1)アミン価=(A×f×0.2×56.108)/(S×Z/100)
水性ウレタンウレア樹脂(B)は、被印刷体へのインキ皮膜の密着性をさらに向上させることができる点で好ましい。輪転印刷インキが水性ウレタンウレア樹脂(B)を含む場合、水性ウレタン樹脂(A)と水性ウレタンウレア樹脂(B)の固形分重量比は、25/75〜45/55であることが好ましい。
一方で、水性ウレタンウレア樹脂(B)を配合することはインキの製造コストアップに繋がり、さらに、本発明者らの検討によると、グラビア印刷においては樹脂(B)を含まない方が、印刷適性に優れている。
そこで、フレキソ印刷用のフレキソ輪転印刷インキの場合は、水性ウレタンウレア樹脂(B)を含むことが好ましい。また、フレキソ印刷用の場合、輪転印刷インキの水性ウレタン樹脂(A)は、洗版性等の観点から、PEG含量の多い水性ウレタン樹脂(A2)を含むことが好ましい。さらに、後述するウレタン/アクリル複合樹脂(C)を含むことも一層好ましい。
すなわち、一実施形態において輪転印刷インキは、水性ウレタン樹脂(A2)、水性ウレタンウレア樹脂(B)、白色着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有する、フレキソ輪転印刷白インキである。
別の一実施形態において輪転印刷インキは、水性ウレタン樹脂(A2)、水性ウレタンウレア樹脂(B)、白色以外の色着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有する、フレキソ輪転印刷色インキである。
3.ウレタン/アクリル複合樹脂(C)
輪転印刷インキは、さらに、ウレタン/アクリル複合樹脂(C)を含んでもよい。このウレタン/アクリル複合樹脂(C)を含むことにより、特にフレキソインキにおいて洗版性が向上する利点が得られる。
ウレタン/アクリル複合樹脂(C)は、ウレタン成分とアクリル成分を必須の構成成分として構成された複合樹脂である。ウレタン/アクリル複合樹脂のウレタン成分は、特に限定されないが、例えば、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物を原料成分として構成される。上記ポリイソシアネート化合物としては、例えば、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、及び脂環族ジイソシアネート等の公知のジイソシアネート類から選ばれた1種の化合物又は2種以上の混合物を使用できる。これらのポリイソシアネート化合物と、ポリオール化合物である、低分子量グリコール類、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール;又は、ポリカプロラクトンジオール、ポリバレロラクトンジオール、ラクトンブロック共重合ジオールなどのラクトンジオール等の公知のジオール類を反応させることでウレタン成分が得られる。また、ポリオール化合物として、アクリルポリオールを使用することもできる。
ウレタン/アクリル複合樹脂(C)のアクリル成分を構成する単量体成分としては、例えば、直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステル、カルボキシル基含有の(メタ)アクリル酸、ヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸アミド誘導体、及び(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルエステル類が挙げられ、これらの一種以上のアクリル系単量体を用いることが好ましく、その他に、スチレン系化合物、ビニルエステル類、及びシアノ基含有ビニル化合物などの重合性不飽和化合物を併用してもよい。
ウレタン/アクリル複合樹脂(C)の水性化は、ウレタン成分および/又はアクリル成分に水性化可能な成分、例えばウレタン成分には、ジメチロールプロピオン酸又はジメチロールブタン酸等を、アクリル成分には(メタ)アクリル酸又はイタコン酸等を使用することで可能となる。ウレタン成分とアクリル成分は化学的に結合させたものが好ましい。例えばアクリル成分に、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシプロピル、及びアクリル酸−4−ヒドロキシブチル等を使用したアクリルポリオールを用いることで、ウレタン成分とアクリル成分が化学的に結合されたウレタン/アクリル複合樹脂(C)を得ることができる。
ウレタン/アクリル複合樹脂(C)として、市販品を使用することも可能である。例えば、WEM-031U、200U、202U、321、3000、及び290A;WAN−6000、並びにアクリット8UA−140(以上、大成ファインケミカル(株)製)等が挙げられる。
輪転印刷インキがウレタン/アクリル複合樹脂(C)を含む場合、水性ウレタン樹脂(A)とウレタン/アクリル複合樹脂(C)の固形分重量比は85/15〜99/1であることが好ましく、90/10〜99/1であることがより好ましい。
4.着色剤
着色剤としては、公知の染料又は顔料、好ましくは顔料を使用することができ、特に限定されない。色は、白、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)、オレンジ、バイオレット、及びグリーン等であって特に限定されることはなく、必要に応じて、異なる色の着色剤を任意に組み合わせて使用してもよい。
着色剤としては、白色着色剤、シアン着色剤、マゼンタ着色剤、イエロー着色剤、及びブラック着色剤のなかの一つを用いることが好ましい。
輪転印刷インキ中の着色剤の含量は、特に限定されないが、色インキの場合10〜30重量%であることが好ましく、15〜25重量%であることがより好ましい。白インキの場合25〜50重量%であることが好ましく、30〜45重量%であることがより好ましい。
5.炭化水素系ワックス
炭化水素系ワックスは、耐摩擦性及び耐ブロッキング性等の観点から、融点が90〜140℃であることが好ましく、100〜140℃であることがより好ましい。また、炭化水素系ワックスの平均粒子径は、耐ブロッキング性及び表面光沢等の観点から、0.5〜10μmであることが好ましい。炭化水素系ワックスの平均粒子径の選択においては、塗膜の厚さとの関係で適宜選択することが好ましい。塗膜の厚さに比べて粒子径が小さすぎると、塗膜中にワックスが埋もれて、光沢はあるものの耐ブロッキング性が劣る傾向にある。一方、粒子径が塗膜の厚さより大きすぎる場合は、耐ブロッキング性は向上するものの、光沢が低下する傾向がみられる。また、炭化水素系ワックスは、そのJIS K2235:1991に準じた針入度法硬度が10以下であると、耐ブロッキング性が向上するので好ましい。
炭化水素系ワックスの融点は、例えば、示差走査熱量計「DSC6200」(セイコーインスツルメンツ(株)製)を用い、10℃/分の昇温速度により測定することができる。
炭化水素系ワックスの平均粒子径は、 例えば、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置「 LA−920型」((株)堀場製作所製)により測定することができる。
炭化水素系ワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロプシュワックス、及びマイクロクリスタリンワックス等を用いることができ、これらの複数種を組み合わせて使用してもよい。市販品として、三井化学(株)製の「WF640」、「W300」、「W310」(いずれも商品名)等を好ましく使用できる。
輪転印刷インキ中の炭化水素系ワックスの含量は、特に限定されないが、0.5〜7重量%であることが好ましく、1〜4重量%であることがより好ましい。
6.水
水は、輪転印刷インキ中に40〜70重量%であることが好ましい。更に、色インキでは40〜60重量%であることが好ましく、白インキでは50〜70重量%であることが好ましい
7.その他の成分
輪転印刷インキは、その他、必要に応じて消泡剤、増粘剤、レベリング剤、顔料分散剤、及び紫外線吸収剤等の公知の添加剤を含むことができる。また、アルコ−ル系、ケトン系、及びエステル系等の有機溶剤を含んでもよいが、環境対応、及び印刷版の耐性(フレキソ印刷)の点からはアルコール系が好ましい。具体的には、n−プロパノール、及びイソプロピルアルコールが好ましい。有機溶剤を含む場合、その含量は、インキ中に20重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましい。
また、上記水性ウレタン樹脂(A)、水性ウレタンウレア樹脂(B)、及びウレタン/アクリル複合樹脂(C)以外の樹脂を、インキのバインダー成分として含んでもよい。任意で含みうる樹脂としては、例えば、上記水性ウレタン樹脂(A)以外の従来の水性ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、スチレン−無水マレイン酸樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、セルロース系樹脂、及び塩素化ポリオレフィン等の水性樹脂が挙げられ、これらの複数種を併用することもできる。
輪転印刷インキの製造方法は、特に限定されないが、配合成分を、例えばボールミル、アトライター、又はサンドミル等を使用して混合することにより、好ましく製造できる。
<グラビア輪転印刷インキセット>
一実施形態のグラビア輪転印刷インキセットは、グラビア輪転印刷白インキと、1以上のグラビア輪転印刷色インキとを含む。
グラビア輪転印刷白インキは、上述のとおり、水性ウレタン樹脂(A1)、水性ウレタン樹脂(A2)、白色着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有することが好ましい。
グラビア輪転印刷色インキは、上述のとおり、水性ウレタン樹脂(A1)、色着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有することが好ましい。インキセットには、色の異なる(つまり、含まれる色着色剤の異なる)複数の色インキが含まれていてもよい。色着色剤は、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックからなる群から選ばれる少なくとも一色の着色剤を含むか、又はそれらのうちの一色の着色剤であることが好ましいが、その他の色の着色剤を含む色インキを含むインキセットであってもよい。
<フレキソ輪転印刷インキセット>
一実施形態のフレキソ輪転印刷インキセットは、フレキソ輪転印刷白インキと、1以上のフレキソ輪転印刷色インキとを含む。
フレキソ輪転印刷白インキは、上述のとおり、水性ウレタン樹脂(A2)、水性ウレタンウレア樹脂(B)、白色着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有することが好ましい。さらに、ウレタン/アクリル複合樹脂(C)を含むことも好ましい。
フレキソ輪転印刷色インキは、上述のとおり、水性ウレタン樹脂(A2)、水性ウレタンウレア樹脂(B)、色着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有することが好ましい。さらに、ウレタン/アクリル複合樹脂(C)を含むことも好ましい。インキセットには、色の異なる(つまり、含まれる色着色剤の異なる)複数の色インキが含まれていてもよい。色着色剤は、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックからなる群から選ばれる少なくとも一色の着色剤を含むか、又はそれらのうちの一色の着色剤であることが好ましいが、その他の色の着色剤を含む色インキを含むインキセットであってもよい。
<プラスチックフィルム輪転印刷物>
一実施形態のプラスチックフィルム輪転印刷物は、プラスチックフィルムの表面に、上述の各種の輪転印刷インキ、或いは、上述のグラビア輪転印刷インキセット又はフレキソ輪転印刷インキセットを用いて形成される印刷層を有するものである。輪転印刷インキは、目的とする印刷物に応じて、グラビア印刷及びフレキソ印刷のどちらの版方式にも用いることができる。
プラスチックフィルムの種類及び厚み等は特に限定されないが、フィルムの種類としては、ポリエステル系フィルム、ナイロンフィルム、及びポリオレフィンフィルム、並びにこれらの金属酸化物の蒸着物等が挙げられる。ポリオレフィンフィルムの場合、水酸基又はカルボニル基等の官能基を有するコロナ放電処理ポリオレフィンフィルムを用いると、良好な印刷物を得ることができる。プラスチックフィルムとしては1軸もしくは2軸延伸されたフィルムであることが好ましい。印刷物は常時巻取り物として扱われ、必要に応じてその後ラミネート工程、スリット工程等を経て特定のサイズにカットされる。
<プラスチックフィルム輪転印刷物の製造方法>
一実施形態のプラスチックフィルム輪転印刷物の製造方法は、巻取りプラスチックフィルムの表面に、上述の輪転印刷インキ、グラビア輪転印刷インキセット、又はフレキソ輪転印刷インキセットを用いて輪転印刷することを含むものである。印刷後は、ラミネート、スリット(幅部分の不要部をカット)、製袋(切り取ってヒートシールして袋にする)等の工程を行うことができる。
印刷インキを巻き取りプラスチックフィルムへ輪転印刷することにより、高速印刷が可能であり、生産性に優れる。
グラビア輪転印刷は、通常、円筒状のシリンダーの周面に絵柄及び/又は文字などを表現するセル(凹部)を設けたグラビア版を用い、このセルに印刷インキが充填され、被印刷体(プラスチックフィルム)をグラビア版と圧胴との間を圧接通過させることにより、前記セルに充填した印刷インキを被印刷体に転移させて、被印刷体に絵柄及び/又は文字などを再現する印刷方式である。
フレキソ輪転印刷では、印刷インキを溜める容器からインキを直接、又はインキ供給用ポンプ等を介して、表面に凹凸形状を有するアニロックスローラに供給し、このアニロックスローラに供給されたインキが、版面の凸部との接触により版面に転移し、さらに版面とプラスチックフィルムとの接触により最終的にプラスチックフィルムに転移して、絵柄及び/又は文字が形成される。
なお、本明細書において輪転印刷とは、グラビア輪転印刷及びフレキソ輪転印刷を意味するものであり、その他の印刷方式であるインキジェット印刷及びシルクスクリーン印刷方式を含まない。
巻取りプラスチックフィルムとは、規定の幅に揃えられたロール状のプラスチックフィルムのことであり、1枚1枚が予め切り離されている枚葉紙とは異なる、輪転印刷用のフィルムである。フィルムの幅は、使用する輪転印刷機の版幅、及びグラビア版の画像(絵柄)部分の幅を基準として適宜選択される。
複数の色の輪転印刷インキを用いて色を重ねる場合、それらの印刷の順番は特に限定されない。
グラビア輪転印刷及びフレキソ輪転印刷方式において裏刷り印刷を行う場合、巻取りプラスチックフィルムに、先に色インキを印刷し、次に白インキを印刷するのが一般的である。色インキが複数色の場合、例えばブラック、シアン、マゼンタ、及びイエローの順に印刷することができるが、特に制限されるものではない。なお、大型印刷機では更に、前記基本色に加えて特色等を用いることができる。すなわち、大型印刷機には5〜10色に対応する複数の印刷ユニットがあり、1印刷ユニットには1色のインキが備えられ、5〜10色の重ね印刷を一度に行うことができる。ラミネート積層物は、上記の方法で得られた輪転印刷物の印刷面にアンカーコート剤及び接着剤等を塗布し、必要に応じて乾燥後に、フィルム等と貼り合せることで得られる。
表刷り印刷を行うときは、必要に応じて先に白インキを印刷し、その後色インキを印刷するのが一般的である。色インキが複数の場合、例えばイエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの順に印刷することができるが、特に制限されるものではない。表刷り印刷構成の場合、必要に応じて輪転印刷物の印刷面にオーバーコート剤を塗布することにより、耐摩耗性、及び耐水性等を向上させることができる。
基材が白色系の場合、すなわち、例えば紙基材、及び白色系顔料を練り込んだプラスチックフィルムの場合、必要に応じて色インキのみでの印刷も可能である。
一実施形態のラミネート積層物は、上記のプラスチックフィルム輪転印刷物を含むものである。すなわち、上記のプラスチックフィルム輪転印刷物をラミネート加工することにより好ましく得られる。
ラミネ−ト加工法としては、1)得られた印刷物の印刷面に、必要に応じてアンカーコート剤を塗布後、溶融樹脂を積層する押し出しラミネート法、又は、2)得られた印刷物の印刷面に、接着剤を塗布後、必要に応じて乾燥させ、プラスチックフィルムを積層するドライラミネート法等が挙げられる。溶融樹脂としては、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体等が使用でき、接着剤としてはイミン系、イソシアネ−ト系、ポリブタジエン系、及びチタネ−ト系等が挙げられる。
ラミネート積層物は、包装材料として好ましく使用することができ、一般の包装材料のほか、特には食品用途の包装材料として好適に用いられる。
次に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、発明の主旨に基づいたこれら以外の多くの実施態様を含むことは言うまでもない。なお、特に断りのない限り、「部」及び「%」は重量基準である。また、輪転印刷インキを単に「インキ」とも記す。
<水性ウレタン樹脂(A)の合成>
(合成例1)
還流冷却管、滴下漏斗、ガス導入管、撹拌装置、及び温度計を備えた4ツ口の2000mlフラスコに、数平均分子量2000のポリテトラメチレングルコール74.3部、数平均分子量2000のポリエチレングリコール3部、ジメチロールブタン酸13部、ビス(2−ヒドロキシプロピル)アニリン8部、及び1,4−シクロヘキサンジメタノール1.7部を仕込み、乾燥窒素で置換し、100℃まで昇温した。撹拌下、イソホロンジイソシアネ−ト41.3部を20分間で滴下し、温度を徐々に140℃まで昇温した(NCO/0H=0.98)。さらに30分間反応させ、ウレタン樹脂を得た。次に、冷却しながら28%アンモニア水8.9部を含む蒸留水750部を加え、水性ウレタン樹脂(A1−1)を得た(重量平均分子量約40,000)。
重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)装置(東ソー株式会社製HLC−8220)を用いて分子量分布を測定し、ポリスチレンを標準物質に用いた換算分子量として求めた。下記に測定条件を示す。
カラム:下記カラムを直列に連結して使用した。
東ソー株式会社製ガードカラムHXL−H
東ソー株式会社製TSKgelG5000HXL
東ソー株式会社製TSKgelG4000HXL
東ソー株式会社製TSKgelG3000HXL
東ソー株式会社製TSKgelG2000HXL
検出器:RI(示差屈折計)
測定条件:カラム温度40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:1.0mL/分
(合成例2〜7)
上記合成例1と同様にして、表1に示す原料化合物を用いて、水性ウレタン樹脂(A1−2)〜(A1−7)を合成した。なお、28%アンモニア水による中和は、合成例1と同じく、ジメチロールブタン酸由来のカルボキシル基と当量になるように行った。
表1の各原料化合物の略号は、それぞれ次の化合物を示す。
MPE/AA:3−メチル−1,5−ペンタンジオール/アジピン酸(ポリエステルポリオール)
PTG:ポリテトラメチレングルコール(ポリエーテルポリオール)
PEG:ポリエチレングリコール(ポリエーテルポリオール)
DMBA:ジメチロールブタン酸
Bis−HPA:ビス(2−ヒドロキシプロピルアニリン)
CHDM:1,4−シクロヘキサンジメタノール
TMP:トリメチロールプロパン
IPDI:イソホロンジイソシアネ−ト
Figure 0006380775
(合成例8〜10)
上記合成例1と同様にして、表2に示す原料化合物を用いて、水性ウレタン樹脂(A2−1)〜(A2−3)を合成した。
Figure 0006380775
(比較合成例1〜6)
上記合成例1と同様にして、表3に示す原料化合物を用いて、比較水性ウレタン樹脂(PU1)〜(PU6)を合成した。
Figure 0006380775
<水性ウレタンウレア樹脂(B)の合成>
(合成例11)
還流冷却管、滴下漏斗、ガス導入管、撹拌装置、及び温度計を備えた反応器中で窒素ガスを導入しながら、数平均分子量2000のポリ(ネオペンチルアジペート)ジオール(NPG/AA)77.6部、数平均分子量2000のポリエチレングリコール(PEG)8部、2,2−ジメチロールブタン酸(DMBA)14.4部、及びメチルエチルケトン(MEK)40.6部を混合、撹拌しながら昇温した。沸点温度でイソホロンジイソシアネート(IPDI)62.2部を1時間かけて滴下し、更に4時間沸点反応させて末端イソシアネートプレポリマーとし、その後30℃まで冷却してからイソプロピルアルコール100部を加えて、末端イソシアネートプレポリマーの溶剤溶液を得た。イソホロンジアミン(IPDA)25.7部及びイソプロピルアルコール400部を混合したものに、得られた末端イソシアネートプレポリマー溶液全量を室温で徐々に添加して、40℃で2時間反応させ、溶剤型ポリウレタン樹脂溶液を得た。次に、28%アンモニア水5.9部及びイオン交換水485.8部を上記溶剤型ポリウレタン樹脂溶液に徐々に添加して中和することにより水溶化し、さらに共沸下でメチルエチルケトン及びイソプロピルアルコールを留去した後、水を加えて粘度調整を行ない、酸価29mgKOH/g、固形分25%、重量平均分子量45,000の水性ポリウレタンウレア樹脂(B−1)を得た。
(合成例12)
上記合成例11と同様にして、表4に示す原料化合物を用いて、水性ウレタンウレア樹脂(B−2)を合成した。なお、28%アンモニア水による中和は、合成例11と同じく、DMBA由来のカルボキシル基と当量になるように行った。表4において、AEAは2−アミノエチルエタノールアミンである。
Figure 0006380775
<実施例及び比較例のインキの製造>
表5に示す各原料をアイガーミル(アイガー社製)で10分間撹拌し、実施例のインキを製造した。また、表6に示す原料を用いて、同様に、比較例のインキを製造した。使用した炭化水素系ワックスの詳細を表7に示す。表5−1の実施例1〜8は、特にグラビア印刷用として好ましい色インキの実施例であり、実施例9〜13は、特にグラビア印刷用として好ましい白インキの実施例である。表5−2の実施例14〜23は、特にフレキソ印刷用として好ましい色インキの実施例であり、実施例24〜26は、特にフレキソ印刷用として好ましい白インキの実施例である。表5−3の実施例27〜29は、特にグラビア印刷用として好ましいインキセットの実施例であり、実施例30〜32は、特にフレキソ印刷用として好ましいインキセットの実施例である。使用したウレタン/アクリル複合樹脂(C)は、大成ファインケミカル(株)製「WEM−202U」である。
Figure 0006380775
Figure 0006380775
Figure 0006380775
Figure 0006380775
Figure 0006380775
<評価方法及び評価基準>
実施例、比較例における印刷は、下記のように行った。
グラビア輪転印刷:岩瀬印刷機械(株)のベビー印刷機を用い、プラスチックフィルムに速度50m/minで印刷して60〜70℃で乾燥し、印刷物を得た。版は、腐蝕200線版深20μmベタ版を用いた。
フレキソ輪転印刷:ウインドミラー&ヘルシャー社製センタードラム型6色フレキソ印刷機「SOLOFLEX」を用い、プラスチックフィルムに速度100m/minで印刷して60〜70℃で乾燥し、印刷物を得た。アニロックスロールとしては、350線/cmを使用し、版胴としては、デュポン社「サイレルDPU」(厚さ1.14mm)をベタ版に製版したものを、両面テープ(東洋インキ株式会社製「DF7382T」厚さ0.50mm)で貼り付けて使用した。
(1)インキ安定性
インキを40℃にて3ヶ月恒温保管した後に、ザーンカップNo.4(25℃)を用いて経時粘度を測定し、仕上り(初期)粘度との差を評価した。評価基準を下記に示す。実用レベルはC以上である。
A:仕上り粘度と経時粘度の差が2秒未満のもの
B:仕上り粘度と経時粘度の差が2秒以上4秒未満のもの
C:仕上り粘度と経時粘度の差が4秒以上6秒未満のもの
D:仕上り粘度と経時粘度の差が6秒以上8秒未満のもの
E:仕上り粘度と経時粘度の差が8秒以上のもの
(2)発色性
インキをPETフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム、東洋紡績(株)製E−5102、12μm)にメーヤバーで展色し、透明性、濃度、及び光沢の度合いを目視で判定した。透明感が高く、濃度があり、高光沢のものほど発色性が良好と判断した。評価基準を下記に示す。実用レベルはC以上である。
A:透明感が高く、濃度が高く、高い光沢を有する。
B:透明感、濃度があり、高い光沢を有する。
C:透明感、濃度がやや劣り、中程度の光沢を有する。
D:透明感、濃度が劣り、光沢が乏しい。
E:透明感、濃度がなく、光沢感もない。
(3)再溶解性
インキをバラード版に塗布し、風乾させた後、希釈溶剤(水/n−プロパノール混合溶剤、重量比70/30)を25mlかけ流し、印刷インキ皮膜の溶け具合を目視判定した。実用レベルはD以上である。
A:全て溶解した。
B:わずかな溶け残りが認められた。
C:10%未満の面積の溶け残りが認められた。
D:10%以上30%未満の面積の溶け残りが認められた。
E:30%以上の面積の溶け残りが認められた。
(4)基材密着性
インキをOPPフィルム(延伸ポリプロピレンフィルム、東洋紡績(株)製P−2161、30μm)に印刷した印刷物にニチバン(株)製10mm幅のセロテープを貼り、剥離試験をした。セロテープへのインキの転移状態(取られ状態)を以下の基準で目視評価した。評価基準を下記に示す。実用レベルはC以上である。
A:セロテープにインキが全く転移しなかった。
B:セロテープに5%未満のインキの転移が認められた。
C:セロテープに5%以上10%未満のインキの転移が認められた。
D:セロテープに10%以上50%未満のインキの転移が認められた。
E:セロテープに50%以上のインキの転移が認められた。
(5)耐ブロッキング性
インキをOPPフィルム(上記P−2161)に印刷した印刷物を4cm×4cmにサンプリングし、このサンプルの印刷面と同じ大きさの未印刷フィルムの非処理面とを合わせて、40℃12時間、10kgfの加圧を行い、サンプルを剥離した時の、インキ取られ及び抵抗感を観察した。評価基準を下記に示す。実用レベルはC以上である。
A:印刷物からインキの転移が全く認められず、剥離時の抵抗感もなかった。
B:印刷物からインキの転移が全く認められなかったが、剥離時の抵抗感があった。
C:印刷物からインキの転移が認められ、面積にして10%未満であった。
D:印刷物からインキの転移が、10%以上50%未満の面積で認められた。
E:印刷物からインキの転移が、50%以上の面積で認められた。
(6)耐水性
インキをOPPフィルム(上記P−2161)に印刷した印刷物について、その表面を含水脱脂綿で軽く10回擦り、以下の基準で目視評価した。評価基準を下記に示す。実用レベルはC以上である。
A:10回擦ってもインキ面の剥離、溶解は認められなかった。
B:10回擦ると約半分の面積でインキ面が剥離、溶解した。
C:10回擦るとほとんどのインキ面が剥離、溶解した。
D:5回擦ったところでほとんどのインキ面が剥離、溶解した。
E:2回擦ったところでほとんどのインキ面が剥離、溶解した。
(7)ラミネート強度
インキをOPPフィルム(上記P−2161)に印刷して得た印刷物に、イミン系アンカーコート剤(東洋モートン(株)製EL−420)を塗布し、押出しラミネート機を用いて、315℃で溶融させたポリエチレンを介してCPPフィルム(シーラントフィルム)と貼りあわせ、ラミネート加工物を得た(押し出しラミネート法)。加工物を幅15mmで裁断し、インキ面とシーラントフィルム面の層間で剥離させた際の剥離強度を、インテスコ製201万能引張り試験機を用いて測定した。評価基準を下記に示す。実用レベルはC以上である。
A:剥離強度が0.9N/15mm以上のもの
B:剥離強度が0.7N/15mm以上、0.9N/15mm未満のもの
C:剥離強度が0.5N/15mm以上、0.7N/15mm未満のもの
D:剥離強度が0.3N/15mm以上、0.5N/15mm未満のもの
E:剥離強度が0.3N/15mm未満のもの
(8)版かぶり性(グラビアインキに対する評価)
インキ100部に対して、水/イソプロピルアルコール(混合比1:1)の混合溶剤を加えて(株)離合社製ザーンカップ#3で16秒になるように粘度調整したものを用い、版深度25μmのグラビア版、刃先厚み65μのドクターブレード(商品名「ニュードクターハイブレード」、富士商興(株)製)を備えたグラビア輪転印刷機で、100m/分のシリンダー回転速度で60分間空転した後に、PETフィルム(上記E−5102)のコロナ放電処理面に、印刷速度100m/分で印刷し、60℃の熱風で乾燥し、印刷物を得た。
得られた印刷フィルムの余白部分(非画線部)に付着したインキの量を、以下の基準で目視評価した。評価基準を下記に示す。実用レベルはC以上である。
A:非画像部にインキの転移が全く認められなかった。
B:非画像部の小面積(5%未満)にインキの転移が僅かに認められた。
C:非画像部の中面積(5〜10%未満)にインキの転移が認められた。
D:非画像部の大面積(10%以上)にインキの転移が認められた。
E:非画像部全面にインキの転移が認められた。
(9)洗版性(フレキソインキに対する評価)
OPPフィルム(上記P−2161)にインキを展色し、10分間室温で乾燥させた。次に、水、n−プロパノール、及びマジックリン(洗版用の専用溶剤、花王(株)製)の各々を塗膜に垂らして、塗膜の溶解性を調べ、洗版性の簡易評価とした。評価基準を下記に示す。実用レベルはC以上である。
A:水単独で溶解する。
B:n−プロパノール単独で溶解する。
C:マジックリンで溶解する。
D:マジックリンでも溶解しない。
得られた結果を、表8(実施例)及び表9(比較例)に示す。
Figure 0006380775
Figure 0006380775
Figure 0006380775
Figure 0006380775
Figure 0006380775
表8(8−1〜8−3)に示されるとおり、実施例では、耐ブロッキング性、耐水性、及びラミネート強度の全てが実用レベル以上であるインキが得られ、プラスチックフィルム上への輪転印刷に適したインキであることが確認できた。一方、表9(9−1〜9−2)に示されるとおり、比較例のインキは、耐ブロッキング性、耐水性、及びラミネート強度のうちのいずれか一つ以上において実用レベルに満たないものであった。

Claims (19)

  1. 水性ウレタン樹脂(A)、着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有する輪転印刷インキであって、
    水性ウレタン樹脂(A)は、酸価が25〜45mgKOH/gであり、かつ、ポリエーテル系及び/又はポリエステル系高分子量グリコールの構造単位、下記一般式(1)および一般式(2)で表される構造単位、並びに、ヒドロキシル基を同一分子内に3個以上有する化合物の構造単位を含み、一般式(1)の構造単位は、樹脂固形分中に5〜10重量%含まれ、一般式(2)の構造単位は、樹脂固形分中0.5〜5重量%含まれ、
    炭化水素系ワックスは、融点が90〜140℃であり、かつ、平均粒子径が0.5〜10μmである、輪転印刷インキ。
    Figure 0006380775
    (式中、Phは置換もしくは未置換のフェニル基を表す。)
    Figure 0006380775
    (式中、R及びRは置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素基を表し、同一でも異なっていても良く、Aは脂環族炭化水素基を表す。)
  2. 水性ウレタン樹脂(A)、着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有する輪転印刷インキであって、
    水性ウレタン樹脂(A)は、酸価が25〜45mgKOH/gであり、かつ、ポリエーテル系高分子量グリコールの構造単位、並びに、下記一般式(1)および一般式(2)で表される構造単位を含み、一般式(1)の構造単位は、樹脂固形分中に5〜10重量%含まれ、一般式(2)の構造単位は、樹脂固形分中0.5〜5重量%含まれ、
    水性ウレタン樹脂(A)は、ポリエチレングリコール単位を、水性ウレタン樹脂(A1)固形分中に3〜7重量%有する水性ウレタン樹脂(A1)、及び
    ポリエチレングリコール単位を、水性ウレタン樹脂(A2)固形分中に20〜30重量%有する水性ウレタン樹脂(A2)、の少なくとも一方を含有し、
    炭化水素系ワックスは、融点が90〜140℃であり、かつ、平均粒子径が0.5〜10μmであり、
    水性ウレタン樹脂(A)は、イソシアネート基と反応し得る官能基を同一分子内に3個以上有する化合物の構造単位を有する、輪転印刷インキ。
    Figure 0006380775
    (式中、Phは置換もしくは未置換のフェニル基を表す。)
    Figure 0006380775
    (式中、R及びRは置換もしくは未置換の脂肪族炭化水素基を表し、同一でも異なっていても良く、Aは脂環族炭化水素基を表す。)
  3. 一般式(2)において、R及びRは置換もしくは未置換の、炭素数が1〜5の脂肪族炭化水素基であり、Aは環員数が5〜10の脂環族炭化水素基である、請求項1又は2記載の輪転印刷インキ。
  4. 水性ウレタン樹脂(A)、着色剤、炭化水素系ワックス、及び水を含有する輪転印刷インキであって、
    水性ウレタン樹脂(A)は、酸価が25〜45mgKOH/gであり、かつ、ポリエーテル系高分子量グリコールの構造単位、並びに、下記一般式(1)および一般式(2)で表される構造単位を含み、一般式(1)の構造単位は、樹脂固形分中に5〜10重量%含まれ、一般式(2)の構造単位は、樹脂固形分中0.5〜5重量%含まれ、
    水性ウレタン樹脂(A)は、ポリエチレングリコール単位を、水性ウレタン樹脂(A1)固形分中に3〜7重量%有する水性ウレタン樹脂(A1)、及び
    リエチレングリコール単位を、水性ウレタン樹脂(A2)固形分中に20〜30重量%有する水性ウレタン樹脂(A2)、の少なくとも一方を含有し、
    炭化水素系ワックスは、融点が90〜140℃であり、かつ、平均粒子径が0.5〜10μmであり、
    水性ウレタン樹脂(A1)、水性ウレタン樹脂(A2)、及び白色着色剤を含み、グラビア印刷用である、輪転印刷インキ。
  5. 水性ウレタン樹脂(A)は、
    ポリエチレングリコール単位を、水性ウレタン樹脂(A1)固形分中に3〜7重量%有する水性ウレタン樹脂(A1)、及び
    ポリエチレングリコール単位を、水性ウレタン樹脂(A2)固形分中に20〜30重量%有する水性ウレタン樹脂(A2)、の少なくとも一方を含有する、請求項1又は3記載の輪転印刷インキ。
  6. 水性ウレタン樹脂(A1)、水性ウレタン樹脂(A2)、及び白色着色剤を含み、グラビア印刷用である、請求項2、3又は5のいずれか1項記載の輪転印刷インキ。
  7. 水性ウレタン樹脂(A1)と水性ウレタン樹脂(A2)の双方を含む場合において、水性ウレタン樹脂(A1)と水性ウレタン樹脂(A2)の固形分重量比が30/70〜50/50である、請求項2〜6のいずれか1項記載の輪転印刷インキ。
  8. 水性ウレタン樹脂(A1)、並びに、シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックからなる群から選ばれる少なくとも1色の着色剤を含み、グラビア印刷用である、請求項2〜5のいずれか1項記載の輪転印刷インキ。
  9. 分岐を有するポリエステルポリオール単位を含む水性ウレタンウレア樹脂(B)をさらに含有する、請求項1〜5のいずれか1項記載の輪転印刷インキ。
  10. 水性ウレタン樹脂(A)と水性ウレタンウレア樹脂(B)の固形分重量比が25/75〜45/55である、請求項9記載の輪転印刷インキ。
  11. 水性ウレタン樹脂(A)は、ポリエチレングリコール単位を、水性ウレタン樹脂(A2)固形分中に20〜30重量%有する水性ウレタン樹脂(A2)を含有する、請求項9又は10記載の輪転印刷インキ。
  12. ウレタン/アクリル複合樹脂(C)をさらに含有する、請求項9〜11のいずれか1項記載の輪転印刷インキ。
  13. 水性ウレタン樹脂(A)とウレタン/アクリル複合樹脂(C)の固形分重量比が85/15〜99/1である、請求項12記載の輪転印刷インキ。
  14. フレキソ印刷用である、請求項9〜13のいずれか1項記載の輪転印刷インキ。
  15. 請求項6記載の輪転印刷インキと、1以上の請求項8記載の輪転印刷インキとを含む、グラビア輪転印刷インキセット。
  16. 2以上の請求項14記載の輪転印刷インキを含む、フレキソ輪転印刷インキセットであって、
    白色着色剤を含むフレキソ輪転印刷インキと、
    シアン、マゼンタ、イエロー、及びブラックからなる群から選ばれる少なくとも1色の着色剤を含む、1以上のフレキソ輪転印刷インキ、との組み合わせである、フレキソ輪転印刷インキセット。
  17. プラスチックフィルムの表面に、請求項1〜14のいずれか1項記載の輪転印刷インキ、請求項15記載のグラビア輪転印刷インキセット、又は請求項16記載のフレキソ輪転印刷インキセットのいずれかを用いて形成される印刷層を有する、プラスチックフィルム輪転印刷物。
  18. 巻取りプラスチックフィルムの表面に、請求項1〜14のいずれか1項記載の輪転印刷インキ、請求項15記載のグラビア輪転印刷インキセット、又は請求項16記載のフレキソ輪転印刷インキセットを用いて輪転印刷することを含む、プラスチックフィルム輪転印刷物の製造方法。
  19. 請求項17記載のプラスチックフィルム輪転印刷物を含む、ラミネート積層物。
JP2017086071A 2017-04-25 2017-04-25 輪転印刷インキ及びその利用 Active JP6380775B1 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017086071A JP6380775B1 (ja) 2017-04-25 2017-04-25 輪転印刷インキ及びその利用
PCT/JP2018/016334 WO2018198984A1 (ja) 2017-04-25 2018-04-20 輪転印刷インキ及びその利用
TW107113884A TWI754044B (zh) 2017-04-25 2018-04-24 輪轉印刷墨水、凹版輪轉印刷墨水套組、柔版輪轉印刷墨水套組、塑膠膜輪轉印刷物及層壓積層物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017086071A JP6380775B1 (ja) 2017-04-25 2017-04-25 輪転印刷インキ及びその利用

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6380775B1 true JP6380775B1 (ja) 2018-08-29
JP2018184512A JP2018184512A (ja) 2018-11-22

Family

ID=63354813

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017086071A Active JP6380775B1 (ja) 2017-04-25 2017-04-25 輪転印刷インキ及びその利用

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6380775B1 (ja)
TW (1) TWI754044B (ja)
WO (1) WO2018198984A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022173000A1 (ja) 2021-02-10 2022-08-18 旭化成株式会社 フレキソ印刷原版、フレキソ印刷版及びフレキソ印刷版の製造方法

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7263085B2 (ja) * 2019-04-03 2023-04-24 サカタインクス株式会社 活性エネルギー線硬化型フレキソ印刷インキ組成物
EP4335885A1 (en) * 2021-06-09 2024-03-13 Tosoh Corporation Urethane resin-forming composition, adhesive agent, cured product, and production method for cured product
JP7346795B1 (ja) * 2023-02-27 2023-09-20 サカタインクス株式会社 裏刷り用ラミネート印刷インキ組成物
JP7470881B1 (ja) 2024-01-22 2024-04-18 大日精化工業株式会社 水性インキ組成物、水性インキセット、インキ層付きフィルム、その製造方法、ラミネートフィルム及び包装材

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5358538A (en) * 1976-11-09 1978-05-26 Toyo Ink Mfg Co Ltd Preparation of aqueous coating agents
JPH05331399A (ja) * 1992-05-29 1993-12-14 Toyo Ink Mfg Co Ltd 水性印刷インキ
JPH11279236A (ja) * 1998-03-30 1999-10-12 Toyo Ink Mfg Co Ltd 水性樹脂および該樹脂を用いたインキ
JP2004026983A (ja) * 2002-06-25 2004-01-29 Dainippon Ink & Chem Inc ワックスコンパウンド
JP2005154493A (ja) * 2003-11-21 2005-06-16 Toyo Ink Mfg Co Ltd 水性インキ用添加剤および水性インキ
JP2005272587A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Toyo Ink Mfg Co Ltd ポリウレタン樹脂組成物、およびそれを含有する水性印刷インキ組成物、さらにそれを用いてなるプラスチックシート被覆物とそのラミネート積層物
JP2006111689A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Dainippon Ink & Chem Inc 印刷インキ組成物、それを用いた積層体および該積層体を装着したボトル容器
WO2006064854A1 (ja) * 2004-12-14 2006-06-22 Morimura Chemicals Ltd. 印刷インキ組成物
JP2008049706A (ja) * 2007-08-23 2008-03-06 Toyo Ink Mfg Co Ltd 水性ウレタン樹脂及び水性印刷インキ組成物並びに該組成物を用いた包装材料
JP2016155340A (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 東洋インキScホールディングス株式会社 印刷インキ積層体

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5358538A (en) * 1976-11-09 1978-05-26 Toyo Ink Mfg Co Ltd Preparation of aqueous coating agents
JPH05331399A (ja) * 1992-05-29 1993-12-14 Toyo Ink Mfg Co Ltd 水性印刷インキ
JPH11279236A (ja) * 1998-03-30 1999-10-12 Toyo Ink Mfg Co Ltd 水性樹脂および該樹脂を用いたインキ
JP2004026983A (ja) * 2002-06-25 2004-01-29 Dainippon Ink & Chem Inc ワックスコンパウンド
JP2005154493A (ja) * 2003-11-21 2005-06-16 Toyo Ink Mfg Co Ltd 水性インキ用添加剤および水性インキ
JP2005272587A (ja) * 2004-03-24 2005-10-06 Toyo Ink Mfg Co Ltd ポリウレタン樹脂組成物、およびそれを含有する水性印刷インキ組成物、さらにそれを用いてなるプラスチックシート被覆物とそのラミネート積層物
JP2006111689A (ja) * 2004-10-13 2006-04-27 Dainippon Ink & Chem Inc 印刷インキ組成物、それを用いた積層体および該積層体を装着したボトル容器
WO2006064854A1 (ja) * 2004-12-14 2006-06-22 Morimura Chemicals Ltd. 印刷インキ組成物
JP2008049706A (ja) * 2007-08-23 2008-03-06 Toyo Ink Mfg Co Ltd 水性ウレタン樹脂及び水性印刷インキ組成物並びに該組成物を用いた包装材料
JP2016155340A (ja) * 2015-02-26 2016-09-01 東洋インキScホールディングス株式会社 印刷インキ積層体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022173000A1 (ja) 2021-02-10 2022-08-18 旭化成株式会社 フレキソ印刷原版、フレキソ印刷版及びフレキソ印刷版の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
TW201843257A (zh) 2018-12-16
WO2018198984A1 (ja) 2018-11-01
JP2018184512A (ja) 2018-11-22
TWI754044B (zh) 2022-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6760435B2 (ja) 印刷インキ用バインダー、軟包装用ラミネートインキ組成物及び印刷物
JP6380775B1 (ja) 輪転印刷インキ及びその利用
JP5544579B1 (ja) 印刷インキバインダー樹脂およびそれを用いたラミネートインキ
JP5273280B1 (ja) アルコール系印刷インキ組成物
JP6136121B2 (ja) 水性ポリウレタン樹脂およびその利用
JP5130553B1 (ja) 印刷インキバインダー用ポリウレタン樹脂組成物
JP6107384B2 (ja) 軟包装用ラミネートインキ組成物
JP5824726B2 (ja) 印刷インキバインダー樹脂およびそれを用いたラミネートインキ
JP6424717B2 (ja) アルコール系インキ組成物およびそれを用いた印刷物、積層体
JP6870673B2 (ja) 印刷インキ用バインダー、包装ラミネート用印刷インキ組成物及び印刷物
JP6136105B2 (ja) 水性ポリウレタン樹脂およびその利用
JP7400608B2 (ja) 水性グラビアまたはフレキソインキ、およびその利用
JP2021161299A (ja) 水性グラビアまたはフレキソインキ、およびその利用
JP4826063B2 (ja) ポリウレタン樹脂組成物、およびそれを含有する水性印刷インキ組成物、さらにそれを用いてなるプラスチックシート被覆物とそのラミネート積層物
JP3255953B2 (ja) ラミネート用水性印刷インキ組成物
JP2020186344A (ja) 水性フレキソインキ、フレキソ印刷物およびその製造方法
JPH0853527A (ja) ポリウレタン樹脂水性液およびそれを用いた水性印刷インキ組成物
JP2021063189A (ja) 裏刷りフィルム用水性フレキソ印刷インキ組成物
JP7459626B2 (ja) 水性グラビアまたはフレキソインキ、およびその利用
JP7411156B1 (ja) 水性フレキソインキ及び印刷物
JPH10130560A (ja) 水性印刷インキ組成物
JP7265066B1 (ja) 水性フレキソインキ、印刷物及び積層体
JP6819365B2 (ja) 印刷用コート剤および印刷物
JP2023058118A (ja) 水性フレキソインキおよびその利用

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180403

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180608

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180615

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180710

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20180717

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180717

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180717

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6380775

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250