JP5947574B2 - 回転モーション設定方法及びプレス - Google Patents

回転モーション設定方法及びプレス Download PDF

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本発明は、サーボモータによってクランク軸が回転駆動されるプレスにおける前記クランク軸の回転モーションを設定する方法及びプレスに係り、さらに詳細には、前記回転モーションの設定を容易に行うことのできる回転モーション設定方法及びプレスに関する。
従来、プレスにおけるクランク軸をサーボモータによって回転駆動することが行われている。サーボモータによってクランク軸を回転する構成においては、サーボモータの回転を適宜に制御することにより、クランク軸の回転によって上下動されるスライド(ラム)の上下動作モーション(上下動作パターン)を所望のモーションに設定することができる。すなわち、金型が板状のワークに当接する直前にスライドの下降速度を低速に制御することによって低騒音化を図ることや、ワークの絞り加工時には、スライドの下死点付近においての下降速度をほぼ一定の低速に保持して加工精度の向上を図ることなどが行われている。すなわち、クランク軸の回転モーションを種々のパターンに設定することが行われている(例えば特許文献1参照)。
特開2004−1016号公報
前記特許文献1に記載の発明においては、加工領域1、2を回転角度又はスライド高さで指定入力し、かつ加工領域1、2内のスライド速度をストローク数min-1又は角速度rad/secで指定入力している。この場合、加工領域1、2の設定がわかり難く、クランク軸の回転モーションの設定が難しい、という問題がある。
本発明は、前述のごとき問題に鑑みてなされたもので、サーボモータによって回転駆動されるプレスのクランク軸の回転モーション設定方法であって、前記クランク軸の回転によって上下動されるスライドが上昇停止位置(P0)から下降を開始してワークの加工を開始する加工開始位置(P1)までのアプローチ速度(V0)を、当該プレスの最大ストローク数に設定し、前記加工開始位置(P1)から成型位置(P2)までの第1加工速度(V1)及び前記成型位置(P2)から成型終了位置(P3)までの第2加工速度(V2)を、ワークの材質毎に予め設定し、加工すべき製品高さ、ワークの板厚を参照して前記加工開始位置(P1)及び前記成型位置(P2)を設定し、設定した加工開始位置(P1)と設定した成型位置(P2)との間の第1加工速度(V1)及び設定した前記成型位置(P2)から前記成型終了位置(P3)までの第2加工速度(V2)を、ワークの材質に対応して予め設定してある第1加工速度(V1)、第2加工速度(V2)から当該ワークの材質に応じて選択することによってクランク軸の回転モーションを作成し、前記回転モーションが生産性を重視する回転モーションの場合には、成形性又は低騒音を重視する回転モーションの場合に比較して前記成型位置(P2)と成型終了位置(P3)との間隔を小さく作成することを特徴とするものである。
また、サーボモータによって回転駆動されるプレスのクランク軸の回転モーション設定方法であって、前記クランク軸の正逆回転によって上下動されるスライドが、正回転時、逆回転時の上昇停止位置(P0、−P0)から下降を開始してワークの加工を開始する正逆回転時の加工開始位置(P1、−P1)までのアプローチ速度(V0、−V0)を、当該プレスの最大ストローク数に設定し、前記加工開始位置(P1、−P1)から正逆回転時の成型位置(P2、−P2)までの第1加工速度(V1、−V1)及び前記成型位置(P2、−P2)から正逆回転時の成型終了位置(P3、−P3)までの第2加工速度(V2、−V2)を、ワークの材質毎に予め設定し、加工すべき製品高さ、ワークの板厚を参照して正逆回転時の前記加工開始位置(P1、−P1)及び成型位置(P2、−P2)を設定し、設定した加工開始位置(P1、−P1)と設定した成型位置(P2、−P2)との間の第1加工速度(V1、−V1)及び設定した前記成型位置(P2、−P2)から正逆回転時の前記成型終了位置(P3、−P3)までの第2加工速度(V2、−V2)を、ワークの材質に対応して予め設定してある第1加工速度(V1、−V1)、第2加工速度(V2、V2)から当該ワークの材質に応じて選択することによってクランク軸の回転モーションを作成し、前記回転モーションが生産性を重視する回転モーションの場合には、成形性又は低騒音を重視する回転モーションの場合に比較して前記成型位置(P2)と成型終了位置(P3)との間隔を小さく作成することを特徴とするものである。
また、サーボモータによって回転駆動されるクランク軸と、当該クランク軸の回転によって上下動されるスライドと、前記サーボモータの回転を制御するための制御装置とを備えたプレスであって、
前記制御装置は、各種の情報を入力するための入力手段と、前記クランク軸の回転によって上下動されるスライドが下降してワークの加工を開始する加工開始位置(P1)から成型位置(P2)までの第1加工速度(V1)及び前記成型位置(P2)から成型終了位置(P3)までの第2加工速度(V2)を、ワークの材質毎に予め格納した材質別速度データテーブルと、前記加工開始位置(P1)を演算するときのパラメータ及び前記成型終了位置(P3)の位置設定時のパラメータを予め格納したパラメータメモリと、前記材質別速度データテーブル及びパラメータメモリの検索を行う検索手段と、前記入力手段から入力された製品高さ、ワークの板厚及び前記パラメータメモリから検索されたパラメータを参照して前記加工開始位置(P1)及び成型位置(P2)を演算する演算手段と、前記入力手段から入力された情報及び前記演算手段の演算結果を参照して前記クランク軸の回転モーションを作成する回転モーション作成手段と、この回転モーション作成手段によって作成された回転モーションに従って前記サーボモータの回転を制御すべく回転指令を出力する回転指令出力手段と、
前記クランク軸を正回転、逆回転して使用する際に、前記加工開始位置(P1)、成型位置(P2)及び成型終了位置(P3)を、下死点を通過した対称位置に設定すると共に、前記回転モーションが成形性を重視する回転モーションの場合には、下死点を通過して前記成型位置(P2)と対称位置に成型終了位置(P3)を設定し、低騒音を重視する回転モーションの場合には、下死点を通過して前記加工開始位置(P1)と対称位置に成型終了位置を設定するための対称位置設定手段と、を備えていることを特徴とするものである。
本発明によれば、加工開始位置及び成型位置の位置の設定が容易であり、かつ加工開始位置から成型位置までの第1加工速度及び成型位置から成型終了位置までの第2加工速度はワークの材質毎に予め設定してあるので、プレスにおけるクランク軸の回転モーションの設定を容易に行い得るものである。
プレスの構成を概念的、概略的に示した説明図である。 機能ブロック図である。 フローチャートである。 クランク軸が正回転方向に回転する場合の、上昇停止位置、加工開始位置、成型位置、成型終了位置の説明図である。 クランク軸が正逆回転する場合の、上昇停止位置、加工開始位置、成型位置、成型終了位置の説明図である。 回転モーションの説明図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明するに、プレスの構成は既に周知であるが、理解を容易にするために、全体的構成について概念的、概略的に説明すると、プレス1は、図1に示すように、回転自在なクランク軸3を備えており、このクランク軸3にはスライド5がコネクティングロッドを介して上下動自在に連動連結してある。そして、当該スライド5に装着した上型7とボルスタ9上に装着した下型11との協働によって板状のワークWのプレス加工が行われるものである。
前記上型7と下型11との協働によってワークWのプレス加工を行うとき、例えばワークWの絞り加工や打抜き加工などを行うとき、そのプレス加工に対応して前記クランク軸3の回転モーションすなわちスライド5の上下動作のモーションを種々のモーションに設定することが行われている。前記クランク軸3を回転するために、前記クランク軸3にはサーボモータ13が直結してある。そして、前記サーボモータ13の回転を制御するための制御装置15が備えられている。したがって、前記制御装置15によってサーボモータ13の回転を適宜に制御することにより、前記クランク軸3の回転を所望の回転モーションでもって回転することができるものである。
ところで、前記プレス1において、クランク軸3における偏心量は既知であるから、クランク軸3の回転角とスライド5の上下動位置の関係は予め求めることができるものである。換言すれば、前記サーボモータ13の回転角をロータリーエンコーダ13Eによって検出することにより、前記スライド5の上下動位置を検知することができるものである。
また、前記プレス1においての、例えばオープンハイト、シャットハイト(上死点、下死点におけるスライド5の下面とボルスタ9の上面との間の距離)などのプレス1固有の各種寸法は既知である。さらにプレス加工に使用する上型7、下型11の上下寸法やダイクッションにおけるクッションピンのストロークなどの固有の各種寸法は既知である。したがって、前記スライド5に上型7を装着し、ボルスタ9に下型11を装着した場合に、最上昇した状態の上型7と下型11との間の距離は演算によって予め求めることができるものである。
既に理解されるように、プレス加工に使用する上型7、下型11の、例えば上下方向の寸法データ等を入力手段17(図2参照)から制御装置15に入力すると、制御装置15に備えた演算手段19によって最上昇した上型7と下型11との間隔寸法が演算されるものである。したがって、最上昇した上型7を下降して、下型11との協働によってワークWのプレス加工を行うとき、上型7がワークWに当接する位置は、ワークWの板厚を参照して予め演算することができるものである。
換言すれば、スライド5に装着した上型7の上下動位置とクランク軸3の回転角すなわちサーボモータ13に備えたロータリーエンコーダ13Eによる検出角度は常に対応した関係にあるので、前記ロータリーエンコーダ13Eの検出角度を知ることにより、前記スライド5、上型7の上下動位置を知ることができるものである。したがって、前記スライド5の上下動位置とクランク軸3の回転角との関係により、前記スライド5の上下動位置をクランク軸3の回転角で設定することが可能なものである。
すなわち、スライド5の上下動位置は、クランク軸3の回転角に換算でき、逆にクランク軸3の回転角はスライド5の上下動位置に換算することができるものである。したがって、スライド5の上下動作位置を設定するに際しては、クランク軸3の回転角又はスライド5の上下動位置でもって設定可能である。
前記制御装置15はコンピュータから構成してあって、CPU21,RAM23,ROM25を備えると共に前記入力手段17及び演算手段19を備えている。また、制御装置15は、前記上型7が下降してワークWのプレス加工を開始する加工開始位置P1(図4参照)からプレス加工中である成型位置P2までの第1加工速度V1及び前記成型位置P2から成型終了位置P3までの第2加工速度V2を、ワークWの材質毎に予め格納した材質別速度データテーブル27を備えている。
前記第1、第2の加工速度V1,V2は、実験値や経験値に基づいて定められたもので、ワークWの板厚に関係しない加工速度である。したがって、加工すべきワークWの材質が入力手段17から入力されると、制御装置15に備えた検索手段29によって材質別速度データテーブル27の検索が行われ、入力されたワークWの材質に対応した第1、第2の加工速度V1,V2が検索されるものである。
また、前記制御装置15にはパラメータメモリ31が備えられている。このパラメータメモリ31には、例えば、ワークWのプレス加工が成形加工であるか否かによって前記加工開始位置P1、成型位置P2の位置設定を行うときに使用するパラメータA,B及びクランク軸3の回転モーションが生産性を重視する回転モーションの場合に前記成型終了位置P3の位置設定に使用するパラメータCが格納されている。なお、前記パラメータA,Bの関係はA>Bの関係にある。
さらに、前記制御装置15には、プレス加工において加工される製品の高さがワークWの板厚より大きいか否かを判別する比較手段33が備えられている。この比較手段33によって製品高さ≧板厚の判別が行われ、この判別がYESの場合には、前記加工開始位置P1の位置設定時にパラメータAが使用され、成型位置P2の位置設定時にパラメータBが使用される。そして、前記判別が逆の場合には、パラメータA,Bの使用が逆になるものである。
また、前記制御装置15には、回転モーション作成手段35が備えられている。この回転モーション作成手段35は、スライド5が上昇停止している上昇停止位置P0(この上昇停止位置P0は、上死点位置の場所もそうでない場合もある)から下降を開始してプレス加工を行った後、プレス加工が終了し、元の上昇停止位置P0に戻るまでのクランク軸3の回転、すなわちスライド5の上下動の1工程の回転モーションを作成するものである。
さらに、前記制御装置15には、前記回転モーション作成手段35によって作成された回転モーションに従ってサーボモータ13の回転を指令する回転指令出力手段37が備えられている。また、前記制御装置15には、前記クランク軸3を正回転及び逆回転してワークWのプレス加工を行うとき、正回転時の加工開始位置P1、成型位置P2及び成型終了位置P3を、下死点を通過した対称位置に設定する対称位置設定手段39が備えられている。
前記構成において、スライド5の上下動の動作パターンすなわちクランク軸3の回転モーションを設定するには、入力手段17から加工すべきワークWの材質、板厚、製品高さを入力し、RAM23に格納すると、材質別速度データテーブル27から材質に対応した第1加工速度V1、第2加工速度V2が検索される。したがって、スライド5が上昇停止する上昇停止位置P0からワークWの加工を開始する加工開始位置P1までのアプローチ速度V0を、プレスの最大ストローク数に設定すると、アプローチ速度V0、第1、第2の加工速度V1,V2が設定される(ステップS1)。
次に、入力された製品高さとワークWの板厚とが比較手段33において比較され(ステップS2)、YESの場合には、パラメータメモリ31から検索されてたパラメータAを製品高さに加算して加工開始位置P1が演算され、かつワークWの板厚にパラメータBを加算した成型位置P2が演算される(ステップS3)。前記ステップS2においてNOの場合には、板厚にパラメータAを加算して加工開始位置P1が演算され、製品高さにパラメータBを加算して成型位置P2が演算される(ステップS4)。なお、前記ステップS2においてYESの場合は、例えば絞り加工などの成形加工等があり、NOの場合は、例えばコイニング加工などの場合がある。
次に、スライド5が下降を開始する位置を上死点に設定するか否かの判別を行い(ステップS5)、YESの場合には、下降開始位置すなわちプレス加工の終了後に上昇して停止する上昇停止位置P0を上死点(回転角0度)に設定する(ステップS6)。上記ステップS5においてNOの場合には、前記加工開始位置P1に移動量αを加算した位置(P1+α)を上昇停止位置P0に設定する(ステップS7)。
上記移動量αは、上昇停止位置P0からスライド5をアプローチ速度V0でもって下降を開始したとき、スライド5が加工開始位置P1に達したときには予め設定した第1加工速度V1にまで速度を上昇することのできる移動量である。
前述のごとく、上昇停止位置P0、加工開始位置P1、成型位置P2がそれぞれ設定されると共に、前記上昇停止位置P0から加工開始位置P1までのアプローチ速度V0が設定され、かつ前記加工開始位置P1から成型位置P2までの第1加工速度V1及び前記成型位置P2から成型終了位置P3までの第2加工速度V2が設定された後、これから設定しようとする回転モーションが生産性を重視する回転モーションであるか否かの判別を行う(ステップS8)。そして、YESの場合には、パラメータメモリ31からパラメータCを検索して、成型終了位置P3を下死点の手前で下死点より僅かに高い位置に設定する(ステップS9、図4(A)参照)。そして、成型終了位置P3から上昇停止位置P0までの復帰速度をアプローチ速度V0に設定することにより、生産性の向上を図る。
前記ステップS8においてNOの場合には、回転モーションが成形性又は低騒音を重視する回転モーションであるか否か判別する(ステップS10)。そして、ステップS10においてYESの場合には、下死点を通過した位置であって、上死点と下死点を結ぶ仮想線を中心として前記成型位置P2と対象の位置に、成型終了位置P3を設定する(ステップS11、図4(B)参照)。すなわち、上型7がワークWから離れるまで低速度の第2加工速度V2に維持することによって成形性の向上を図る。そして、当該成型終了位置P3から上昇停止位置P0までの上昇速度をアプローチ速度V0に設定する。
前記ステップS10においてNOの場合は低騒音を重視する回転モーションである。この場合、例えばダイクッションの使用等も考慮し、ダイクッションが急激に開放されて騒音を発生することを防止するために、成型終了位置P3を、前記仮想線を中心として加工開始位置P1と対象の位置に設定する(ステップS12、図4(C)参照)。すなわち、上型7がワークW又はダイクッションから離れるまで低速動作の第2加工速度V2に維持することにより、上型7がワークW等から離れるときの騒音の発生を抑制するものである。
前述のごとく、上昇停止位置P0、加工開始位置P1、成型位置P2、成型終了位置P3が設定され、かつ上昇停止位置P0から加工開始位置P1までのアプローチ速度V0が設定されると、上昇停止位置P0から加工開始位置P1へスライド5が最短時間で達するように、上昇停止位置P0から加工開始位置P1に至るスライド5の動作パターンが演算手段19によって演算される。
ここで、プレス1におけるサーボモータ13の能力によって最大の加速度は既知であり、また、例えば振動等を生じることなく第1加工速度V1に円滑に移行するための減速度は予め実験等によって既知であるから、上記加速度、減速度を適用することによって、前記動作パターンの演算が行われるものである。なお、動作パターンの演算に際しては、前記特許文献1に記載の各種の演算式を適用することも可能である。
同様にして、前記クランク軸3を一定方向へ回転する場合において、前記加工開始位置P1と成型位置P2との間、成型位置P2と成型終了位置P3との間、及び成型終了位置P3と上昇停止位置P0との間のスライド5の動作パターンが演算手段19によって演算される。そして、上記演算手段19の演算結果により、上昇停止位置P0から加工開始位置P1、成型位置P2及び成型終了位置P3を経て再び上昇停止位置P0に至る動作パターン、すなわちクランク軸3の回転モーション(図6参照)が作成される。
なお、図6に示す回転モーション(動作パターン)において位置PAは、最大の加速度でもってクランク軸3の回転速度を加速し、アプローチ速度V0に達した位置(時間)であり、位置PBは、加工開始位置P1においての速度が第1加工速度V1となるように減速を開始する位置(時間)である。そして、位置PCは、成型位置P2においての速度が第2加工速度V2となるように減速を開始する位置(時間)である。位置PDは第2加工速度V2から加速してアプローチ速度V0に達した位置(時間)であり、位置PEは、上昇停止位置P0で停止すべく減速を開始する位置である。上記各位置PA,PB,PC,PD,PEは、加速度、減速度が既知であることにより、演算手段19によって演算することができるものである。
なお、前記クランク軸3の一方向への回転を連続して行うことによって、ワークWの加工が連続して行われる場合には、前記位置PEから減速することなく、前記アプローチ速度V0を保持してクランク軸3が連続して回転され、前記位置PBに相当する位置において再び第1加工速度V1に減速されるものである。
前述のごとく回転モーション作成手段35によって全行程の回転モーション(動作パターン)が作成されると、この作成された回転モーションに従って回転指令出力手段37からサーボモータ13に対して回転指令が出力される。したがって、サーボモータ13は、作成された回転モーションに従って回転されるものである。
なお、前記説明は、クランク軸3を時計回り方向の一方向のみへ回転する場合について説明した。しかし、前記上昇停止位置P0を上死点よりも下側に設定し、前記クランク軸3の正逆回転によってスライド5を上下動することも可能である。この場合、前述した場合と同様にして正回転時の最大ストローク数V0、第1、第2加工速度V1,V2を設定すると共に加工開始位置P1及び成型位置P2を演算し、上昇停止位置P0を(P0=P1+α)の位置に設定する(ステップS1〜S7)。そして、生産性を重視する回転モーションの場合には、成型終了位置P3を下死点の手前で下死点より僅かに高い位置に設定する(ステップS8,S9、図5(A)参照)。
上記設定により、クランク軸3の正回転(時計回り方向の回転)時の上昇停止位置P0、加工開始位置P1、成型位置P2及びそれぞれの位置の間のアプローチ速度(ストローク数)V0、第1、第2の加工速度V1,V2が設定されることになる。次に、逆回転(反時計回り方向の回転)時の上昇停止位置−P0、加工開始位置−P1、成型位置−P2及び成型終了位置−P3を設定することになる。この場合、正回転時の加工条件と逆回転時の加工条件とを同一にするために、前記上昇停止位置−P0、加工開始位置−P1、成型位置−P2、成型終了位置−P3を、対称位置設定手段39によって、上死点と下死点を結ぶ仮想線を中心として、正回転時の上昇停止位置P0、加工開始位置P1、成型位置P2、成型終了位置P3と対称位置に設定する(図5(A)参照)。
前述のごとく、正逆回転時の上昇停止位置P0,−P0、加工開始位置P1,−P1、成型位置P2,−P2及び成型終了位置P3,−P3が設定されると、正回転時の回転モーションに、成型終了位置P3から逆回転時の上昇停止位置−P0への回転速度としてアプローチ速度V0が設定される。そして、逆回転時の上昇停止位置−P0、加工開始位置−P1、成型位置−P2、成型終了位置−P3のそれぞれの間の回転速度として、方向性が逆であるアプローチ速度−V0、第1加工速度−V1、第2加工速度−V2が設定され、かつ成型終了位置−P3から正回転時の上昇停止位置P0の間の回転速度として逆回転時のアプローチ速度−V0が設定される。
クランク軸3を正逆回転する場合であって成形性を重視する回転モーションの場合には、クランク軸3を正回転方向のみへ回転する場合と同様にして正回転時の上昇停止位置P0、加工開始位置P1、成型位置P2、成型終了位置P3を設定すると共に各位置間の回転速度を、それぞれアプローチ速度V0、第1加工速度V1、第2加工速度V2に設定する。そして、逆回転時の上昇停止位置−P0、加工開始位置−P1、成型位置−P2及び成型終了位置−P3は、前述と同様に、正回転時の上昇停止位置P0、加工開始位置P1、成型位置P2及び成型終了位置P3にそれぞれ対称位置に設定する。
上記設定が行われた後、正回転時の回転モーションに対して、成型終了位置P3から逆回転時の上昇停止位置−P0への回転速度としてアプローチ速度V0を設定する。そして、逆回転時の上昇停止位置−P0、加工開始位置−P1、成型位置−P2及び成型終了位置−P3の各間の回転速度として、逆方向のアプローチ速度−V0、第1加工速度−V1、第2加工速度−V2をそれぞれ設定すると共に、成型終了位置−P3から正回転時の上昇停止位置P0間の速度をアプローチ速度−V0に設定する(図5(B)参照)。
また、クランク軸3を正逆回転する場合であって、低騒音を重視する回転モーションの場合には、前記図4(C)において説明した場合と同様に、正回転時の上昇停止位置P0、加工開始位置P1、成型位置P2、成型終了位置P3を設定する。そして、逆回転の場合には、正回転時の上昇停止位置P0、加工開始位置P1、成型位置P2、成型終了位置P3と対称位置に上昇停止位置−P0、加工開始位置−P1、成型位置−P2、成型終了位置−P3を設定し、各位置の間の回転速度を前述の場合と同様に設定する(図5(C)参照)。
以上のごとき説明より理解されるように、プレスの最大ストローク数をアプローチ速度V0とし、かつ第1、第2の加工速度はワークWの材質に対応して予め設定してあり、さらに加工開始位置P1、成型終了位置P3は製品高さ等に対応して予め設定してあるパラメータを採用して容易に設定し得るものであるから、プレスにおけるクランク軸3の回転モーションの設定(作成)を容易に行い得るものである。
1 プレス
3 クランク軸
5 スライド
13 サーボモータ
13E ロータリーエンコーダ
15 制御装置
17 入力手段
19 演算手段
27 材質別速度データテーブル
31 パラメータメモリ
33 比較手段
35 回転モーション作成手段
37 回転指令出力手段
39 対称位置設定手段

Claims (3)

  1. サーボモータによって回転駆動されるプレスのクランク軸の回転モーション設定方法であって、前記クランク軸の回転によって上下動されるスライドが上昇停止位置(P0)から下降を開始してワークの加工を開始する加工開始位置(P1)までのアプローチ速度(V0)を、当該プレスの最大ストローク数に設定し、前記加工開始位置(P1)から成型位置(P2)までの第1加工速度(V1)及び前記成型位置(P2)から成型終了位置(P3)までの第2加工速度(V2)を、ワークの材質毎に予め設定し、加工すべき製品高さ、ワークの板厚を参照して前記加工開始位置(P1)及び前記成型位置(P2)を設定し、設定した加工開始位置(P1)と設定した成型位置(P2)との間の第1加工速度(V1)及び設定した前記成型位置(P2)から前記成型終了位置(P3)までの第2加工速度(V2)を、ワークの材質に対応して予め設定してある第1加工速度(V1)、第2加工速度(V2)から当該ワークの材質に応じて選択することによってクランク軸の回転モーションを作成し、前記回転モーションが生産性を重視する回転モーションの場合には、成形性又は低騒音を重視する回転モーションの場合に比較して前記成型位置(P2)と成型終了位置(P3)との間隔を小さく作成することを特徴とする回転モーション設定方法。
  2. サーボモータによって回転駆動されるプレスのクランク軸の回転モーション設定方法であって、前記クランク軸の正逆回転によって上下動されるスライドが、正回転時、逆回転時の上昇停止位置(P0、−P0)から下降を開始してワークの加工を開始する正逆回転時の加工開始位置(P1、−P1)までのアプローチ速度(V0、−V0)を、当該プレスの最大ストローク数に設定し、前記加工開始位置(P1、−P1)から正逆回転時の成型位置(P2、−P2)までの第1加工速度(V1、−V1)及び前記成型位置(P2、−P2)から正逆回転時の成型終了位置(P3、−P3)までの第2加工速度(V2、−V2)を、ワークの材質毎に予め設定し、加工すべき製品高さ、ワークの板厚を参照して正逆回転時の前記加工開始位置(P1、−P1)及び成型位置(P2、−P2)を設定し、設定した加工開始位置(P1、−P1)と設定した成型位置(P2、−P2)との間の第1加工速度(V1、−V1)及び設定した前記成型位置(P2、−P2)から正逆回転時の前記成型終了位置(P3、−P3)までの第2加工速度(V2、−V2)を、ワークの材質に対応して予め設定してある第1加工速度(V1、−V1)、第2加工速度(V2、V2)から当該ワークの材質に応じて選択することによってクランク軸の回転モーションを作成し、前記回転モーションが生産性を重視する回転モーションの場合には、成形性又は低騒音を重視する回転モーションの場合に比較して前記成型位置(P2)と成型終了位置(P3)との間隔を小さく作成することを特徴とする回転モーション設定方法。
  3. サーボモータによって回転駆動されるクランク軸と、当該クランク軸の回転によって上下動されるスライドと、前記サーボモータの回転を制御するための制御装置とを備えたプレスであって、
    前記制御装置は、各種の情報を入力するための入力手段と、前記クランク軸の回転によって上下動されるスライドが下降してワークの加工を開始する加工開始位置(P1)から成型位置(P2)までの第1加工速度(V1)及び前記成型位置(P2)から成型終了位置(P3)までの第2加工速度(V2)を、ワークの材質毎に予め格納した材質別速度データテーブルと、前記加工開始位置(P1)を演算するときのパラメータ及び前記成型終了位置(P3)の位置設定時のパラメータを予め格納したパラメータメモリと、前記材質別速度データテーブル及びパラメータメモリの検索を行う検索手段と、前記入力手段から入力された製品高さ、ワークの板厚及び前記パラメータメモリから検索されたパラメータを参照して前記加工開始位置(P1)及び成型位置(P2)を演算する演算手段と、前記入力手段から入力された情報及び前記演算手段の演算結果を参照して前記クランク軸の回転モーションを作成する回転モーション作成手段と、この回転モーション作成手段によって作成された回転モーションに従って前記サーボモータの回転を制御すべく回転指令を出力する回転指令出力手段と、
    前記クランク軸を正回転、逆回転して使用する際に、前記加工開始位置(P1)、成型位置(P2)及び成型終了位置(P3)を、下死点を通過した対称位置に設定すると共に、前記回転モーションが成形性を重視する回転モーションの場合には、下死点を通過して前記成型位置(P2)と対称位置に成型終了位置(P3)を設定し、低騒音を重視する回転モーションの場合には、下死点を通過して前記加工開始位置(P1)と対称位置に成型終了位置を設定するための対称位置設定手段と、を備えていることを特徴とするプレス。
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