JP3159659B2 - トランスファ装置の制御方法 - Google Patents

トランスファ装置の制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば自動鍛造
プレスラインで、サーボモータで駆動されるトランスフ
ァ装置を、異常が生じた場合に支障なく停止させるため
の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、鍛造プレスのトランスファ装置
はプレスと同期して運転される必要があり、近年、トラ
ンスファ装置の駆動手段として、速度及び位置制御が容
易なサーボモータが採用されるようになった。このトラ
ンスファ装置を、その斜視図(図5)及び制御ブロック
図(図6)を参照して説明をすると、図5に示すよう
に、前進後退用サーボモータ11、開閉用サーボモータ
12,13、昇降用サーボモータ14,15の3種のサ
ーボモータが用いられており、ビーム16は昇降用(リ
フトa方向)、前進後退用(フィードb方向)、開閉用
(クランプc方向)の3種のサーボモータによる直線運
動が組合わされて3次元の運動を行い、プレスの動きに
対応して、複数のフィンガー17(図では2組17a、
17b)の加工すべきワークWをつかんだ前方移動、開
放した後方移動の繰り返しにより、ワークWを前方に順
々に移行させて、上下対の金型P、Qがフィード方向に
フィンガー17と同数位置されている各プレス位置に順
々にセットするとともに、その移動前後端で、未加工の
ワークWの受け及び加工済のワークWの渡しを行う。
【0003】すなわち、図7a乃至fに、−のプレス位
置におけるプレス作用とワークW(W1 、W2 ……)及
びビーム16(フィンガー17)の動きを示し、各図に
おいて、(イ)がプレスとワークWの関係、(ロ)がワ
ークWとフィンガー17の関係であって、Cがプレス位
置を示し、まず、ワークW(W1 、W2 )をつかんだフ
ィンガー17(17a、17b)は前進(同図a)と下
降(同図b)を行い、下金型QにワークWをセットした
のち開放され(同図c)、下降してきた上金型Pにより
ワークW2 のプレス加工がなされるとともに、フィンガ
ー17が後退する(同図d)。この後、上金型Pが上昇
すると共に、後退したフィンガー17は下降して新しい
ワークW(後側のワークW2 、W3 )をつかみ(同図
e)、再び上昇(同図f)し、前述の同図aに示す作用
に移行し、各ワークWは前方へ送られる。以後、この作
用が連続的に行われて、ワークWのプレス加工が連続的
に行われる。なお、同図eで示す、上記のフィンガー1
7によるワークWのつかみ時、プレス後のワークWは下
金型Q内のノックアウトピンで少し上昇された位置にあ
る。
【0004】以上の作用をなすサーボモータの制御は図
6に示したようにCPU18により行なわれて、プレス
の位置を周辺装置制御部により検知して、トランスファ
装置(ビーム16)をプレスと連動した正確な位置へ移
動させるように制御している。
【0005】プレスは、ストローク数(断続運転回数)
Sが例えば1分間に30回と、高速で運転されており、
トランスファ装置も1分間にプレスと同じストローク数
Sの工程を繰り返すように運転されている。このため
に、CPU18により、所定のインターバル時間t0
とにパルス発生機19へ発生すべきパルス周波数とパル
ス数を指令してトランスファ装置を制御している。
【0006】指令は、例えば、一工程当たり360回出
されるので、プレスのストローク数(断続運転回数)S
が1分間に30回とすれば、CPU18は1分間に10,8
00回の指令を出すことになり、指令を出す間隔、すなわ
ち、インターバル時間t0 は5. 6ミリ秒となる。さら
に、一工程当たりの指令回数が360回より多い場合
や、プレスのストローク数Sがより多い場合にはさらに
短いインターバル時間t0で指令が出されることにな
る。
【0007】なお、パルス周波数とパルス周波数は、ト
ランスファ装置の一工程を360゜と見なし、単位角度
の関数、例えば変形正弦あるいは変形台形の関数として
計算することができ、指令ごとに計算することもできる
が、CPU18はプレスやトランスファ装置の制御のた
めだけでなく、周辺機器の制御のための処理を行う必要
があるため、上記指令は予め演算されてRAMに記録し
ておき、指令の都度に指令値をRAMから引出すのが一
般的である。
【0008】そして、パルス発生機19は指令された通
りのパルスを発生してサーボ制御装置21〜25へ出力
し、サーボモータ11〜15が回転する。サーボモータ
11〜15の実際の回転数はパルス発生のエンコーダを
使用したパルス検出器(PG)からフィードバックパル
スとしてサーボ制御装置21〜25へ送り返され、指令
パルスと比較されて両パルスの数が一致するように、サ
ーボ制御装置21〜25はサーボモータ11〜15を回
転させる。このとき、同じ制御が必要なサーボモータ
ー、例えば開閉用のサーボモータ12,13について
は、サーボ制御装置22,23の間に同期比較器26を
設けてフィードバックパルスの不一致がチェックされ
る。
【0009】このようにサーボモータで駆動されるトラ
ンスファ装置は正確な位置へ正確な速度で移動するよう
に制御されているので、トランスファ装置を停止させる
場合には、パルス周波数を徐々に低減させた後、パルス
の発生を停止し、予め定められた位置でスムーズに停止
させる定位置(図7cの位置)停止が行われる。なお、
プレス(上金型P)は金型の交換や点検が行いやすいよ
うに、上死点の位置で停止される(図7aの位置)。
【0010】ところで、トランスファ装置の停止には、
上記定位置停止の他に、非常停止と異常停止が有る。非
常停止(非常処理)は、人身事故等の重大な事故が発生
する恐れがある場合に行われ、サーボモータの駆動電源
が遮断され、トランスファ装置は即座に停止する。ま
た、同時にプレスのクランク軸を回転させる駆動手段等
の駆動電源も遮断され、プレスも即座に停止する。
【0011】また、異常停止(異常処理)は、トランス
ファ装置への搬入装置または搬出装置やヒータ装置など
の周辺装置に異常が生じた場合に行われ、図8の従来技
術のフローチャートに示すように、周辺装置の制御部か
らの異常信号をCPUが受信し、CPUはプレスとトラ
ンスファ装置が干渉しない安全領域であるかを判定し、
安全領域でない場合は前記定位置停止を行い、安全領域
である場合には、プレスの駆動を停止させるとともに、
パルスの発生を中止することによりサーボモータを停止
させてトランスファ装置を停止させる。
【0012】なお、プレスとトランスファ装置が干渉し
ない安全領域であるかを判定するのは、両者が急激に停
止すると、慣性力の違いによりトランスファ装置が先に
停止し、その後にプレスが停止するので、両者の位置関
係によっては、トランスファ装置のビーム16とプレス
の金型等が接触して破損する恐れがあるためである。そ
の非安全領域は図7のbからcの上金型Pが下降し、か
つフィンガー17が開放される時に生じ、その範囲はプ
レスのクランク軸の角度によって適宜に設定される。こ
のため、その領域以外が安全領域となる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術の異常停止では、パルスの発生を即座に中止するの
で、サーボモータが急激に停止する。この時に、フィン
ガー17がワークWをつかんでいると、ビーム16の急
激な停止、あるいは剛性が低いために起きるビーム16
の異常振動により、ワークWが落下する恐れがある。こ
の恐れはプレスが高速で運転されているほど高くなる。
【0014】例えば、そのワークWが加熱された金属で
あり、そのワークWが落下すると、トランスファ装置の
周囲には、多くのセンサやそのための配線があるため、
これらの上に、ワークWが落下して、そのセンサや配線
が、衝撃あるいは熱による損傷を受けるという問題があ
る。また、落下したワークWを作業員が取り除くこと
は、ビーム16と金型P、Qとの間は空間に余裕がなく
狭隘であるから、厄介な作業であるという問題がある。
【0015】この発明は上記問題を解決するためになし
たものであり、異常停止によりトランスファ装置が停止
しても、ワークが落下しないトランスファ装置の制御方
法を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明は、サーボモータを駆動源とする上述のト
ランスファ装置の制御方法において、CPUが異常停止
信号を受信すると、プレスとトランスファ装置の駆動停
止により両者が干渉しない安全領域であるかを判定し、
安全領域の場合には、サーボモータへ出力するパルス周
波数hp を徐々に減少させて、微小時間後にトランスフ
ァ装置を停止させるようにしたのである(請求項1)。
【0017】このように、トランスファ装置を、急激に
停止するのではなく、徐々に停止するようにすれば、ワ
ークをつかんだビームの振動を極力少なくすることがで
き、ワークが落下することはなくなる。
【0018】このとき、サーボモータへ出力するパルス
周波数hp が、ワークの落下を招くことのない停止可能
パルス周波数hpx以下の場合には、サーボモータへのパ
ルスの出力を中止してトランスファ装置を停止させるよ
うにすれば(請求項2)、不必要なトランスファ装置の
減速作用がなくなり、停止までの時間が短縮される。ま
た、異常処理時のトランスファ装置のワーク挾持用ビー
ムの軌跡が、定常運転でのそのビームの軌跡と同一であ
るようにすれば(請求項3)、本来、その軌跡は干渉が
生じないもののため、干渉を確実に防止し得る。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の制御における
フローチャートを示した図面であり、CPU18が異常
信号を受信すると、まず、プレスとトランスファ装置が
干渉しない安全領域であるかを判定する。そして、両者
が安全領域でない場合は定位置でパルス出力を停止する
定位置停止が行われる。
【0020】一方、安全領域と判定された場合、異常処
理(異常停止)時のパルス周波数hp (i) (i=1,2
……)を算出(減算) すると同時に、異常処理時のパル
ス数np (i) を算出する。例えば、 として計算する。
【0021】すなわち、最初に算出されるパルス周波数
p (1) は、定常運転で出力される予定だったパルス周
波数Hp から一定値aを減じ、2回目以降に算出される
パルス周波数hp (i) は、前回算出されたパルス周波数
p (i-1) から一定値aを減じたものとする。また、最
初に算出されるパルス数np (1) は、定常運転で出力さ
れる予定だったパルス数np から一定値bを減じ、2回
目以降に算出されるパルス数np (i) は、前回算出され
たパルス数np (i-1) から一定値bを減じたものとす
る。例えば、パルス周波数の最高値が60,000パル
ス/秒で、インターバル時間t0 が5.6ミリ秒の場
合、前記aの値としては5,000パルス/秒、bの値
としては、30パルス程度に設定しておく。
【0022】この算出において、パルス周波数hp はト
ランスファ装置のビーム16の移動速度に、パルス数n
p はビーム16の移動量に比例するから、算出されるパ
ルス周波数hp の値は、定常運転で予定されていたパル
ス周波数Hp の値より小さく、ビーム16の移動速度を
減速させて、算出されたパルス数np の分だけ移動させ
る。なお、異常処理時に停止していたサーボモータに対
しては、パルス周波数hp とパルス数np の値は0とし
て算出される。
【0023】このようにして、算出されたパルス周波数
p とパルス数np の値は指令値としてパルス発生機1
9へ出力され、パルス発生機19は指令された通りのパ
ルスを発生してサーボ制御装置21〜25がサーボモー
タ11〜15を回転させる。なお、当然のことながら、
算出されたパルス周波数hp の値が0の場合にはサーボ
モータは回転しない。
【0024】そして、算出されたパルス周波数hp の値
が0であれば、それ以後のパルスの出力を中止し、そう
でない場合は再びパルス周波数hp (減算) とパルス数
pの計算とその出力が繰り返される。これらのCPU
18からの指令は定常運転のインターバル時間t0 ごと
に出力され、パルス周波数hp の値が0になるまで繰り
返される。
【0025】なお、サーボモータは、昇降用、前進後退
用と開閉用の3種類があるため、パルス周波数hp とパ
ルス数np も3種が計算され、3種全てのパルス周波数
pの値が0になるまで計算が繰り返される。
【0026】このようにして、パルス周波数hp を徐々
に減少させて、微小時間、例えば 0.2〜 0.3秒後にトラ
ンスファ装置を停止させる。従ってワークWが落下する
恐れがない。
【0027】図2は、別の実施の形態で、図1の実施形
態において、パルス周波数hp が0になるまででなく、
ビーム16が停止しても支障がない値になったときには
停止するようにしたものであり、安全領域と判定される
と、まず、急に停止してもワークWの落下が生じない停
止可能周波数hpxを計算により設定している。この停止
可能周波数hpxは、トランスファ装置のストローク数S
の関数Fx (S) により求められ、運転速度が大きいと、
少し大きな値が算出される。すなわち、前述したよう
に、ビーム16の移動速度をパルス周波数Hp により制
御しているから、停止可能周波数hpxは、ビーム16が
瞬時に停止してもワークWの落下を防止できる周波数で
あり、例えば、この周波数hpxとトランスファ装置のス
トローク数Sとの関係を実験および過去の実績から関数
化したものを関数Fx (S) とする。具体的には、hpx
x (S) =100S+20,000のようにしておく。
このとき、(例えば、1分間のストローク数Sが20の
ときには、停止可能周波数hpxは22,000パルス/
秒となる。
【0028】なお、停止可能周波数hpxの値は小さい方
がワークWの落下をより確実に防止できるため、運転速
度V(ストローク数S)に関係なく、予め設定された一
定の値を用いてもよい。また、停止可能周波数hpxは、
昇降用、前進後退用と開閉用の3種について、それぞ
れ、設定される。因みに、停止可能周波数hpxの値が大
きいほど停止時のショックが大きいが、短時間で停止さ
せることができる。また、hpxをストローク数Sの関数
x (S) で求める場合はショックと時間のバランスを考
慮したことになる。
【0029】そして、上記図1の実施の形態と同様にパ
ルス周波数hp とパルス数np の計算と出力を行い、算
出されたパルス周波数hp の値が停止可能周波数hpx
上であれば、その数hp 、np に基づいて図1と同じ制
御が行われ、それ以下であれば、それ以後のパルスの出
力を中止してトランスファ装置を停止する。このことに
より、ワークWが落下する恐れがない速度になると、ト
ランスファ装置が停止するので停止時間を短縮できる。
【0030】図3は、図2の実施の形態において、異常
停止時のビーム16の軌跡を定常運転時と同一となるよ
うにしたものであり、まず、急に停止してワークWの落
下が生じない停止可能周波数hpxと制動時間ts を計算
させている。制動時間ts は、トランスファ装置のスト
ローク数Sの関数Fs (S) により算出され、ストローク
数Sが多いほど、安全な停止には時間がかかるため、大
きな値が算出される。
【0031】トランスファ装置付きのプレスでは、通
常、1分間に20回あるいはそれ以上のストローク数S
で運転することが可能であり、トランスファ装置もプレ
スと連動するストローク数Sで運転されている。このた
め、ビーム16の移動速度を、ワークWが落下しない速
度、例えば1分間に5回程度のストローク数Sに減小さ
せるまでの時間を求めるのが前記関数Fs (S) であり、
この関数は実験を行うこと等により決定される。例え
ば、ts =Fs (S) =4S+100(ミリ秒)とする。
この場合、ストローク数Sが20のときには、制動時間
s は180ミリ秒となる。
【0032】次にインターバル時間ti ,パルス周波数
p とパルス数np を計算する。インターバル時間ti
は、関数Ft (i) により出力のたびに大きくなるように
算出される。このインターバル時間ti は、例えば、次
式により算出される。
【0033】 ti =Ft (i) =t0 ×(i+1) (i=1,2……) この式で、t0 は定常運転でのインターバル時間で、算
出される最初のインターバル時間t1 は定常運転でのイ
ンターバル時間の2倍の時間となり、その次に算出され
るインターバル時間ti は3倍、4倍と徐々にインター
バ時間が大きくなる。また、インターバル時間ti の合
計時間は制動時間ts と等しくする。
【0034】パルス周波数hp は、例えば定常運転で出
力される予定だったパルス周波数Hp に定常運転でのイ
ンターバル時間t0 を乗じ、インターバル時間ti で除
して求める。このとき、定常運転で出力される予定だっ
たパルス周波数Hp は予め演算されてRAMに記憶され
ているので、出力されるパルス周波数hp は簡単な計算
により求めることができる。例えば、t0 /ti =1/
2であれば、hp =1/2Hp となり、運転速度が半分
となる。
【0035】また、この異常停止時のビーム16の移動
距離は定常時と等しくする。
【0036】その計算されたパルス周波数hp とパルス
数np を出力し、昇降、前進後退および開閉の3種のパ
ルス周波数hp がそれぞれの停止可能周波数hpx以下な
らば、パルスの出力を中止してトランスファ装置を停止
し、そうでない場合には、その数hp 、np に基づく図
1の制御を行なうと共に、その制御後のインターバル時
間ti ,パルス周波数hp とパルス数np の計算を行な
う。
【0037】この制御において、インターバル時間ti
は、出力のたびに大きくなるようにしているので、周波
数hp は徐々に減少し、トランスファ装置は徐々に減速
して、hp ≦hpxとなった時点で停止する。このように
微小時間、すなわち、制動時間ts 後にトランスファ装
置が停止する。
【0038】この動きの一例を、ビーム16の移動距離
と時間tの関係で示したものが図4である。ビーム16
は、昇降、前進後退と開閉の3種類の運動が組み合わさ
れた3次元の運動を行っているが、この図では、3種類
の運動の内の一つ、例えば、昇降運動におけるビーム1
6の移動距離と時間tの関係を示したものである。
【0039】この図において、定常時の運転では、線A
に示したように、一定のインターバル時間t0 ごとにパ
ルス周波数Hp とパルス数Np が出力され、そのパルス
に応じて、ビーム16が移動していることを示してい
る。なお、この図では、説明を簡単にするために、同じ
パルス周波数とパルス数が繰り返し出力されることにし
た。同じパルス周波数とパルス数が繰り返し出力される
と、線Aは直線となり、一定速度で移動していることに
なる。
【0040】そして、異常信号を受信すると、折れ線B
に示すようにパルスを発生するインターバル時間ti
0 ×(i+1)から徐々に長くなり、パルス周波数h
p は、Hp ×t0 ÷ti から求め、移動距離が、定常時
の運転のインターバル時間t0 と異常処理時の運転のイ
ンターバル時間ti では一点鎖線で結んだように等しく
する。このことは、移動速度が定常時の運転のインター
バル時間t0 と異常処理時の運転のインターバル時間t
i の比率だけ遅くなることを意味している。
【0041】ビーム16の昇降、前進後退及び開閉の全
ての運動で、この制御を行なうことにより、3次元運動
を行うビーム16は、異常処理時では移動速度が遅くな
るだけで、定常時と同じ軌跡を描くことになる。この軌
跡をなすti の増加度合、t0 /ti の値は、上記Ft
(i) 以外に運転速度V(ストローク数S)に応じた実機
の実験等によって適宜に決定することもできる。
【0042】ここで、異常処理時でのビーム16の軌跡
が、定常時の軌跡と異なると、ワークWが金型(P、
Q)に干渉する恐れがある。例えば、前進速度が早く、
上昇速度が遅いと、金型QからワークWを持ち上げる途
中なのに、ビーム16が前進するので、ワークWが金型
Qと衝突する恐れがある。しかし、このように、異常処
理時でのビーム16の軌跡を、定常時の軌跡と同一にす
ると、その軌跡は本来干渉しないもののため、トランス
ファ装置と金型あるいは周辺装置との干渉を防止するこ
とができる。
【0043】
【発明の効果】この発明は、以上のように構成し、サー
ボモータへ出力するパルス周波数hpを徐々に減少させ
て、微小時間後にトランスファ装置を停止させるので、
ワークWが落下する恐れがなくなる。このため、機械装
置を損傷することなく停止させ、原因を除去した後ただ
ちに再起動できる。従って生産性向上と安全作業に寄与
することも大きい。また、ワークWが落下する恐れがな
いことは、サイクルタイムを短縮して、プレスのストロ
ーク数Sを大きくしても問題がないことであり、このた
め、運転速度を高めて作業性を向上し得る。
【0044】また、予め計算した停止可能パルス周波数
px以下の場合にはサーボモータへのパルスの出力を中
止すれば、停止までの時間を短縮できる。
【0045】さらに、異常処理時のビームの軌跡を、定
常時の軌跡と同一にすれば、トランスファ装置と金型あ
るいは、周辺機器との干渉を防止することができ、干渉
を考慮して、プレスのストローク数を小さくする必要が
ないので、運転速度を速くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態のフローチャート図
【図2】他の実施形態のフローチャート図
【図3】他の実施形態のフローチャート図
【図4】同実施形態の作用説明図
【図5】トランスファ装置の概略斜視図
【図6】同装置の制御ブロック図
【図7】プレス作用説明図
【図8】従来例のフローチャート図
【符号の説明】
11 前進後進用サーボモータ 12、13 開閉用サーボモータ 14、15 昇降用サーボモータ 16 ワーク挾持用ビーム 17 ワーク挾持用フィンガー ts 制動時間 t0 インターバル時間(定常運転時,一定値) ti インターバル時間(異常処理時) S トランスファ装置のストローク数(断続運転回数) Hp パルス周波数(定常運転時) hp パルス周波数(異常処理時) hpx 停止可能なパルス周波数(上限値) Np パルス数(定常運転時) np パルス数(異常処理時) Fs (S) ストローク数Sにより停止までの制動時間t
s を算出する関数 Fx (i) 停止可能なパルス周波数(上限値)を算出す
る関数 Ft (i) 出力のインターバル時間ti を算出する関数 Fh (i) パルス周波数を算出する関数 Fn (i) パルス数を算出する関数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B30B 15/28 B30B 15/28 N

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工すべきワークを、自動的にプレス機
    械の所定の位置へ搬入搬出する、サーボモータを駆動源
    とするトランスファ装置の制御方法において、 CPUが異常停止信号を受信すると、プレスとトランス
    ファ装置の駆動停止により両者が干渉しない安全領域で
    あるかを判定し、安全領域の場合には、サーボモータへ
    出力するパルス周波数hp を徐々に減少させて、微小時
    間後にトランスファ装置を停止させることを特徴とする
    トランスファ装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 上記サーボモータへ出力するパルス周波
    数hp が、ワークの落下を招かない停止可能パルス周波
    数hpx以下の場合には、サーボモータへのパルスの出力
    を中止してトランスファ装置を停止させることを特徴と
    する請求項1記載のトランスファ装置の制御方法。
  3. 【請求項3】 異常処理時のトランスファ装置のワーク
    挾持用ビームの軌跡が、定常運転でのそのビームの軌跡
    と同一であるようにしたことを特徴とする請求項1又は
    2記載のトランスファ装置の制御方法。
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