JP2001062591A - プレス機械 - Google Patents

プレス機械

Info

Publication number
JP2001062591A
JP2001062591A JP23745499A JP23745499A JP2001062591A JP 2001062591 A JP2001062591 A JP 2001062591A JP 23745499 A JP23745499 A JP 23745499A JP 23745499 A JP23745499 A JP 23745499A JP 2001062591 A JP2001062591 A JP 2001062591A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
processing
press
press machine
slide
machining
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23745499A
Other languages
English (en)
Inventor
Kinshiro Naito
欽志郎 内藤
Mitsumasa Soga
充正 曽我
Takeshi Muta
剛 牟田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NS ENGINEERING KK
SOGO ANZEN GIJUTSU CENTER KK
SOGO ANZEN GIJUTSU CT KK
Amada Co Ltd
NS Engineering Inc
Original Assignee
NS ENGINEERING KK
SOGO ANZEN GIJUTSU CENTER KK
SOGO ANZEN GIJUTSU CT KK
Amada Co Ltd
NS Engineering Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NS ENGINEERING KK, SOGO ANZEN GIJUTSU CENTER KK, SOGO ANZEN GIJUTSU CT KK, Amada Co Ltd, NS Engineering Inc filed Critical NS ENGINEERING KK
Priority to JP23745499A priority Critical patent/JP2001062591A/ja
Publication of JP2001062591A publication Critical patent/JP2001062591A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/14Control arrangements for mechanically-driven presses
    • B30B15/148Electrical control arrangements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B1/00Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen
    • B30B1/26Presses, using a press ram, characterised by the features of the drive therefor, pressure being transmitted directly, or through simple thrust or tension members only, to the press ram or platen by cams, eccentrics, or cranks
    • B30B1/266Drive systems for the cam, eccentric or crank axis

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Presses And Accessory Devices Thereof (AREA)
  • Press Drives And Press Lines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クランク軸回転数の制限内で不要なスライド
モーションを削減し、プレス機械の生産タクトを向上さ
せる。 【解決手段】 プレス駆動サーボモータ13にローテー
ティングフィールド・シンクロナス・サーボモータを使
用し、減速機を介さずに直接クランク軸19を駆動す
る。制御装置55のデータ入力部61から入力された加
工情報に基づいて、加工パターン生成部63は、スライ
ド45のモーションを含む加工パターンを生成する。サ
ーボ制御部67は加工パターンに基づいて、プレス駆動
サーボモータ13を制御してクランク軸19を回動さ
せ、所望のスライドストロークを発生させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプレス機械に係り、
特にクランク軸をサーボモータで直接駆動するクランク
プレス機械に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のクランクプレス機械は、動力源と
してインダクションモータを利用したものや、サーボモ
ータを利用したものがある。
【0003】インダクションモータを利用したクランク
プレス機械は、インダクションモータの連続回転でフラ
イホイールを回転させ、フライホイールの回転をクラッ
チ・ブレーキを介して減速機に伝え、減速機で減速され
た回転をクランク軸に与えている。そしてクランク軸の
回転をスライドの上下運動に変換して、スライド下面に
固着された上型とこれに対向するボルスタに固着された
下型との協働で被加工物にプレス加工するものである。
【0004】サーボモータを利用したクランクプレス機
械は、低速大トルクのサーボモータが得られないため、
高速サーボモータの回転をプーリやギア等の減速機によ
り減速してクランク軸を駆動していた。その他の構成
は、インダクションモータを利用したものとほぼ同様で
ある。
【0005】また、減速機構の一部及び回転運動を直線
運動に変換する手段としてボールネジ式サーボプレス機
械がある。ボールネジ式サーボプレス機械は、直動式サ
ーボプレス機械とも呼ばれ、サーボモータの回転をギア
又はプーリーで減速してボールネジに伝達し、ボールネ
ジにより回転運動をスライドの上下運動に変換して、ス
ライド下面に固着された上型とこれに対向するボルスタ
に固着された下型との協働で被加工物にプレス加工する
ものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
サーボモータを利用したクランクプレス機械において
は、サーボモータの回転はプーリやギアを用いた減速機
構により減速されてクランク軸部材に伝達されているの
で、ギヤ音、バックラッシュによる振動、騒音が発生し
たり、またスライドの停止位置精度が悪いという問題点
があった。
【0007】また、サーボモータの回転をクランク軸に
伝達する伝達機構を備える必要があるので、プレス機械
自体が大型になり、また、部品点数が多いためにプレス
機械の組立に多くの時間を要するという問題点があっ
た。
【0008】また、サーボモータの回転がギヤ又はプー
リ等の回転伝達機構により伝達されるので、駆動力の伝
達ロスが発生し、エネルギ効率が悪いという問題点があ
った。また、大トルクを発生するサーボモータはマグネ
ットを使用しているので、高価であるという問題点があ
った。
【0009】また、上述したようなボールねじ式のプレ
ス機はボールねじに強度がないために大トルクをかける
ことができず、高い加圧力を必要とするプレス加工には
適用できないという問題点があった。
【0010】また、従来のインダクションモータを利用
したクランクプレス機械においては、スライドのモーシ
ョンは、上死点と下死点との間を往復する固定モーショ
ンとなっていたので、機械の強度及び剛性によりフライ
ホイールの上限回転数が制限され、これ以上の生産性の
向上が望めないという問題点があった。
【0011】また、従来のインダクションモータを利用
したクランクプレス機械において、絞り加工を行う際に
は、製品に合わせてフライホイールの回転数を手動で調
整して一分当たりの加工回数spm(stroke p
er minute)を低下させていたので、低速域で
はフライホイールのエネルギーが不足し加工できない製
品もあるという問題点があった。
【0012】また、従来のインダクションモータを利用
したクランクプレス機械では、打抜き加工の際に、金型
と板材との間や、フレームの歪み等によって大きな振動
及び騒音が発生し、振動や騒音を下げるためには、クラ
ンク軸回転速度を低下させて、spmを落として加工し
なければならないため、生産性が低下するという問題点
があった。
【0013】また、従来のインダクションモータを利用
したクランクプレス機械においては、スライドのモーシ
ョンは、上死点と下死点との間を往復する固定モーショ
ンとなっていたので、被加工物に対して複数回(例えば
N回)の加圧を行うコイニング加工する際には、N回の
クランク軸回転を要し、生産タクトがN倍となって、生
産性が低下するという問題点があった。
【0014】また、ボールねじ式のプレス機械において
は、N回の加圧を行うコイニング加工を行う際には、サ
ーボ指令によりサーボモータに対して4N回の加速又は
減速を行わせるために、生産性が向上しないという問題
点があった。
【0015】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、クランク式プレス機械の強
度、剛性を生かして、回転伝達機構の振動並びに騒音、
エネルギの伝達ロスを低減すると共に、コンパクト化を
図り得るプレス機械を提供することにある。また本発明
の別の目的は、フライホイールの上限回転数によりsp
mが制限されず、生産性を向上させたクランクプレス機
械を提供することである。
【0016】また本発明の別の目的は、製品に応じて加
工時のスライド速度を低下させるとともに、加工の前後
においてスライド速度を高めて、spmを向上させるこ
とができるクランクプレス機械を提供することである。
また本発明の別の目的は、spmを低下させることな
く、騒音及び振動を低下させることのできるクランクプ
レス機械を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は次の構成を有する。
【0018】請求項1記載の発明は、クランク軸又はエ
キセントリック軸に連結されたスライドを上下動させて
スライドの下部に設けた上型とボルスタの上部に設けた
下型との協働でワークにプレス加工を行うプレス機械で
あって、減速機を介さずに前記クランク軸又はエキセン
トリック軸を直接駆動するプレス駆動サーボモータと、
製品毎の加工情報を入力するデータ入力部と、入力され
た加工情報を記憶するデータ記憶部と、該データ記憶部
に記憶された加工情報に基づく前記スライドのモーショ
ンを含む加工パターンを生成する加工パターン生成部
と、該加工パターン生成部が生成した加工パターンに応
じて前記プレス駆動サーボモータを制御するサーボ制御
部と、を備えたことを要旨とする。
【0019】請求項2記載の発明は、クランク軸又はエ
キセントリック軸に連結されたスライドを上下動させて
スライドの下部に設けた上型とボルスタの上部に設けた
下型との協働でワークにプレス加工を行うプレス機械で
あって、前記クランク軸又はエキセントリック軸を減速
機を介して駆動するプレス駆動サーボモータと、製品毎
の加工情報を入力するデータ入力部と、入力された加工
情報を記憶するデータ記憶部と、該データ記憶部に記憶
された加工情報に基づく前記スライドのモーションを含
む加工パターンを生成する加工パターン生成部と、該加
工パターン生成部が生成した加工パターンに応じて前記
プレス駆動サーボモータを制御するサーボ制御部と、を
備えたことを要旨とする。
【0020】請求項3記載の発明は、請求項1または請
求項2記載のプレス機械において、前記プレス駆動サー
ボモータは、固定電機子に設けた第1のコイルが発生す
る回転磁界により回転子が磁化されるとともに前記固定
電機子に設けた第2のコイルが発生する回転磁界により
前記回転子が回転させられるローテティングフィールド
・シンクロナス・サーボモータであることを要旨とす
る。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1ないし請
求項3のいずれか1項記載のプレス機械において、前記
加工情報は、上死点から下死点までのクランク回転角に
対応する最大ストローク長以下の任意のストローク長を
含み、前記加工パターン生成部は、前記ストローク長が
最大ストローク長未満の場合、該ストローク長をプレス
駆動サーボモータが正回転及び逆回転を繰り返す回動角
度に変換した加工パターンを生成することを要旨とす
る。
【0022】請求項5記載の発明は、請求項1ないし請
求項3のいずれか1項記載のプレス機械において、前記
加工情報は、上死点から下死点までのクランク回転角に
対応する最大ストローク長以下の任意のストローク長を
含み、前記加工パターン生成部は、前記ストローク長が
最大ストローク長の場合、前記プレス駆動サーボモータ
の同一方向回転を加工パターンとすることを要旨とす
る。
【0023】請求項6記載の発明は、請求項1ないし請
求項3のいずれか1項記載のプレス機械において、前記
加工情報は、コイニング加工時の回転速度、コイニング
復帰位置、コイニング加工繰り返し回数を含み、前記加
工パターン生成部は、前記加工情報に基づいて、前記プ
レス駆動サーボモータを加工開始位置から加工終了位置
まで指定された回転速度で指定回数だけ回動させる加工
パターンを生成することにより、同一ワークに対して前
記スライドを最大ストロークより小さいストロークの繰
り返し往復運動させることを要旨とする。
【0024】請求項7記載の発明は、請求項6記載のプ
レス機械において、前記加工情報は、コイニング加工の
加工開始位置を更に含み、前記加工パターン生成部は、
前記プレス駆動サーボモータを加工開始位置から指定回
数だけ回動させる加工パターンを生成することにより、
同一ワークに対して前記スライドを最大ストロークより
小さいストロークの繰り返し往復運動させることを要旨
とする。
【0025】請求項8記載の発明は、請求項1ないし請
求項3のいずれか1項記載のプレス機械において、前記
加工情報は、加工回転数、加工開始点及び加工終了点を
含み、前記加工パターン生成部は、加工回転数、加工開
始点及び加工終了点に従って加工パターンを生成するこ
とを要旨とする。
【0026】請求項9記載の発明は、請求項8記載のプ
レス機械において、前記データ記憶部は、予め各製品に
共通の機械構造によって定まる最大回転数及び加減速時
定数を記憶し、前記加工パターン生成部は、加工開始点
から加工終了点以外のストロークにおいて最大回転数及
び加減速時定数に従って加工パターンを生成することを
要旨とする。
【0027】請求項10記載の発明は、請求項1ないし
請求項3のいずれか1項記載のプレス機械において、前
記加工情報は、板厚、加工開始点及び加工終了点をそれ
ぞれ製品毎に含み、前記データ記憶部は、予め板厚毎に
最適加工速度を記憶し、前記加工パターン生成部は、板
厚、加工開始点及び最適加工速度に従って加工パターン
を生成することを要旨とする。
【0028】請求項11記載の発明は、請求項10記載
のプレス機械において、前記加工パターン生成部が生成
する加工パターンは、加工開始点から板厚の略1/3ま
で前記スライドのストロークが進んだ時点から加工速度
を加速することを要旨とする。
【0029】請求項12記載の発明は、請求項10記載
のプレス機械において、前記加工情報は、製品毎の加工
開始点から加工終了点までの任意に変化する加工速度情
報を更に含み、前記加工パターン生成部は、板厚、加工
開始点及び前記加工速度情報により加工パターンを生成
することを要旨とする。
【0030】請求項13記載の発明は、請求項1ないし
請求項12のいずれか1項記載のプレス機械において、
前記加工情報は、加工を実施する時間帯毎の加工速度情
報を含み、前記加工パターン生成部は、加工時の時間帯
に合わせて加工情報を選択して加工パターンを生成する
ことを要旨とする。
【0031】請求項14記載の発明は、請求項1ないし
請求項13のいずれか1項記載のプレス機械において、
前記スライドの下死点位置を調整する下死点調整用サー
ボモータをさらに備え、前記加工パターン生成部は、前
記プレス駆動サーボモータによるスライドの上下運動と
前記下死点調整用サーボモータによる下死点調整運動と
が合成された合成モーションとして加工パターンを生成
し、前記サーボ制御部は、前記プレス駆動サーボモータ
の制御と前記下死点調整用サーボモータの制御とを同期
させて、前記合成モーションによるプレス動作を行わし
めることを要旨とする。
【0032】請求項15記載の発明は、請求項1ないし
請求項14のいずれか1項記載のプレス機械において、
前記データ入力部から入力された入力データ、または前
記加工パターン生成部が生成した加工パターンによる生
産タクトを表示する表示部を更に備えたことを要旨とす
る。
【0033】請求項16記載の発明は、請求項1ないし
請求項15のいずれか1項記載のプレス機械において、
前記プレス機械は、汎用プレス機械、プレスブレーキ、
タレットパンチプレス、或いはシャーリング機械である
ことを要旨とする。
【0034】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して、本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明に係るプレ
ス機の実施形態の構成を示すシステム構成図である。同
図において、プレス機械1は、立設された機械フレーム
3を備えており、この機械フレーム3における下部の前
部には前フレーム5が一体化されている。この前フレー
ム5の上部にはボルスタ7が設けられており、このボル
スタ7上には下型9が交換可能に装着されている。
【0035】機械フレーム3の上部には、レゾルバ、ロ
ータリエンコーダなどの位置検出センサ11を備えたプ
レス駆動用サーボモータ13が重ね板バネ15を介して
ボルト17で取付けられている。このプレス駆動用サー
ボモータ13の出力軸には、左右方向に伸延したクラン
ク軸19が装着されている。
【0036】このクランク軸19の偏心部21の両側の
主軸部23は、軸受3Aを介して機械フレーム3に軸支
されている。またクランク軸19の偏心部21にはコネ
クティングロッド29の上部が装着されている。しか
も、このコネクティングロッド29の下部内には上下方
向へ雌ネジ31が形成されている。
【0037】この雌ネジ31には玉ネジ33に備えられ
た雄ネジ35が螺合されている。玉ネジ33にはウォー
ムホイール37が設けられており、このウォームホイー
ル37にはウォーム39が噛合されている。このウォー
ム39には下死点調整用サーボモータ41の出力軸43
が装着されている。下死点調整用サーボモータ41はス
ライド(ラムとも呼ばれる)45に取付けられている。
しかも、下死点調整用サーボモータ41にはレゾルバ、
ロータリエンコーダなどの位置検出センサ47が備えら
れいている。
【0038】機械フレーム3の図1において左側上部に
は、バランスシリンダ49が設けられており、このバラ
ンスシリンダ49に装着されたピストンロッド51の先
端(下端)は前記スライド45の上部に取付けられてい
る。このバランスシリンダ49を作動せしめることによ
りスライド45を上方に引き上げる力が働き、スライド
の重量による下方への力がバランスされ、プレス駆動用
サーボモータ13の負荷変動を軽減することができる。
前記スライド45の下部には前記下型9に対応した上型
53が交換可能に設けられている。
【0039】また、機械フレーム3の右側上部には、機
械式ブレーキ25が設けられており、機械式ブレーキ2
5によりプレス駆動用サーボモータ13の回転を停止さ
せたり、その停止状態を保持することにより、プレス駆
動用サーボモータ13への給電が停止しサーボモータと
して電磁気的に回転停止状態を保持できない場合でも、
スライド45を停止させ、プレス機械としての安全性を
確保できるようになっている。
【0040】さらに、前記機械フレーム3の図1におい
て右方には制御装置55が配置されている。制御装置5
5は、位置センサ11及び47から位置及び速度信号を
入力し位置及び速度を検出する位置・速度検出部57、
CRT画面等の表示手段を備えて、加工情報や加工パタ
ーン若しくは加工パターンによる生産タクトを表示する
表示部59、加工情報を入力するためのデータ入力部6
1、入力された加工情報に基づいてスライドのモーショ
ンを含む加工パターンを生成する加工パターン生成部6
3、加工情報や加工パターンを記憶するデータ記憶部6
5、加工パターンに従ってプレス駆動サーボモータ13
及び下死点調整用サーボモータ41を制御するサーボ制
御部67を備えている。
【0041】上記構成により、制御装置55にプレス駆
動用サーボモータ13を制御せしめて駆動せしめると、
出力軸を介してクランク軸19が回転される。このクラ
ンク軸19の回転はコネクティングロッド29に上下運
動に変換され、さらに玉ネジ33,ウォームホイール3
7およびウォーム39を介してスライド45が上下動さ
れる。
【0042】また、制御装置55により下死点調整用サ
ーボモータ41を制御し駆動せしめると、出力軸43を
介してウォーム39が回転され、ウォームホイール37
を介して玉ネジ33が回転される。玉ネジ33が回転さ
れると、雄ネジ35と雌ネジ31とが螺合されているか
ら、コネクティングロッド29に対してスライド45の
下死点の位置が上下に調整される。
【0043】図2ないし図5は、プレス駆動用モータ1
3として好ましいローテティングフィールド・シンクロ
ナス・サーボモータ(回転磁界型同期電動機)を説明す
る図である。尚、ローテティングフィールド・シンクロ
ナス・サーボモータの構成及びその制御方法は、本願発
明者らによる特開平5−316783号公報、特開平7
−15900号公報に詳細に開示されている。
【0044】ローテティングフィールド・シンクロナス
・サーボモータは、図2に縦断面図、図3に軸方向正面
図を示すように、固定電機子(ステータ)101に設け
た第1のコイルである界磁コイル103が発生する回転
磁界により回転子(ロータ)107が磁化されるととも
に固定電機子101に設けた第2のコイル105である
トルク発生用の電機子コイル105が発生する回転磁界
により回転子107が回転させられるローテティングフ
ィールド・シンクロナス・サーボモータである。
【0045】さらに詳しく説明すると、図3においては
回転子107の側面部に対向して配置された界磁コイル
103、及び回転子107の外周部に対向して配置され
た電機子コイル105が設けられたローテティングフィ
ールド・シンクロナス・サーボモータ13の基本的な構
造が示されている。
【0046】固定電機子101は、板状のコアを重ねた
コア部111に電機子コイル105が巻かれてが設けら
れている。また、回転子107は永久磁石を使用しない
磁性体であり、回転子107の両側面側、つまり図2に
おいて右面側及び左面側にも界磁コイル103が周設さ
れている。すなわち、このプレス駆動用サーボモータ1
3は界磁コイル103によって図2の矢印に示されてい
るように磁束が発生して回転子107が磁化され、電機
子コイル105により生成される回転磁界により回転子
107が回転させられる。
【0047】また、図4に示すように、このプレス駆動
用サーボモータ13は界磁コイル103を電気角120
°ずつずらした3組の3相巻線として電機子側に設けら
れ、電機子コイル105も電気角120°ずつずらした
3組の3相巻線として電機子側に設けられ、その巻線間
の電気角が90°とした構造とすることも可能である。
【0048】したがって、図示せざる制御部からの指令
でプレス駆動用サーボモータ13に対して所定電力が所
定の位相角で供給されると、回転子107の側面に配置
された界磁コイル103により回転子107の特に図2
においてコア部111へ磁力が伝達されてコア部111
が磁化され、ステータ101の電機子コイル105によ
り回転子107が回転する。この場合、回転子107は
永久磁石が使用されていないために安価で、大トルク、
大型のモータの製作が可能である。
【0049】上記の回転子107の側面に界磁コイル1
03を配置したプレス駆動用サーボモータ13では、回
転子107の磁力が側面に配置された界磁コイル103
によりコントロールされる。
【0050】ここで、プレス駆動用サーボモータ13の
トルクτ、誘起電圧Eは、それぞれ、次に示す式(1)
及び式(2)で表される。
【0051】
【数1】τ=K1×ΦM×I[Nm] …(1) E=K2×ΦM×N[V] …(2) ここで、K1,K2は比例定数、ΦMは界磁コイルによ
る磁束、Iは電機子コイル電流、Nは回転数を示してい
る。
【0052】上記の2式により、ΦMは界磁電流により
可変できるので、トルクτは磁界の強さΦM×電機子電
流I[A]に比例し、誘起電圧Eは界磁の強さΦM×回
転数Nに比例する。ここで、任意のN回転において常に
一定の誘起電圧Eになるように界磁ΦMを制御し、モー
タの発熱量を決定する。出力はP=2π×N×τで決定
され、回転数Nにより発生トルクτが決定される。この
タイプのモータは出力が一定であるので定出力モータと
称する。
【0053】上記の定出力モータのタイプのプレス駆動
用サーボモータ13がクランク軸11に直接取り付けら
れた場合は、低速域で大トルクを発生可能であり、例え
ば0〜300spmのプレスに最適な大トルクが発生す
る。
【0054】図5はプレス駆動用サーボモータに永久磁
石を用いた例を示す。同図において、永久磁石を使用し
たプレス駆動用サーボモータ113は、磁性体のコア部
111に電機子コイル105が設けられ、この電機子コ
イル105の内側に間隙115を介して対向する回転子
107外周部の位置にはマグネット部117が回転子1
07に一体的に設けられる。電機子コイル105は複数
の位相のコイルが巻回されて形成され、一方、マグネッ
ト部117は各コイルに対向する間隔で永久磁石のN極
とS極とが交互に多数個、周設されるものである。
【0055】したがって、電機子コイル105の複数の
位相のコイルにタイミングよく駆動電流(パルス)が順
次加えられると、これらの複数の位相のコイルと多数の
永久磁石との間の磁力により、マグネット部117が回
転子107を回転せしめるように作用し、回転子107
並びにスプライン軸部109がサーボモータ113内で
回転する。
【0056】なお、永久磁石を使用したプレス駆動用サ
ーボモータ113では、トルクτ、誘起電圧Eは、次の
2つの式で示される。
【0057】
【数2】τ=K3×ΦM×I[Nm] …(3) E=K4×ΦM×N[V] …(4) ここで、K3、K4は比例定数、ΦMは永久磁石の磁束
を示している。
【0058】上記の2式により、トルクτは電機子電流
I[A]に比例する。モータの定格出力を決定する温度
上昇は電機子電流の銅損による発熱であり、電機子電流
はトルクに比例する。従って、このタイプのモータは、
温度上昇による使用限界が回転数Nに関係なく一定のト
ルクτ[Nm]であるので、定トルクモータと称する。
【0059】なお、回転子107を逆転させるには、複
数の位相のコイルに加えるパルスの順序を逆にすること
によりできるので、スプライン軸部109を介してクラ
ンク軸19を容易に逆転される。
【0060】上記構成により、制御装置により制御され
て上記のプレス駆動用サーボモータ13が駆動される
と、回転子107の回転によりスプライン軸部109を
介してクランク軸19が回転し、このクランク軸19の
回転はコネクティングロッド29により上下運動に変換
されてスライド45が上下動される。
【0061】また、制御装置55により下死点調整用モ
ータ41が制御されて駆動されると出力軸43を介して
ウォーム39が回転され、ウォームホイール37を介し
て玉ねじ33が回転される。玉ねじ33が回転されると
雄ねじ35と雌ねじ31が螺合されているので、コネク
ティングロッド29に対してスライド45の下死点の位
置が上下に調整されてダイハイトが微調整される。
【0062】したがって、プレス駆動用サーボモータ1
3によるスライド45の上下動が高速で行われることに
より、例えば1つの製品に対して数回の繰り返しの絞り
加工や打ち抜き加工が行われる場合、段階的に各加工毎
に下死点位置調整用モータ41によるダイハイト調整が
行われて実際のスライド45のストロークが段階的に下
げられることによりダイハイト間が段階的に小さくされ
るので、ワークWを移動せずに同じ所で繰り返しのプレ
ス加工が高精度で効率的に行われる。また、能力の小さ
いプレスで大きなプレス加工が可能となる。
【0063】以上のように、プレス駆動用サーボモータ
13の軸心とクランク軸19の軸受部15の軸心とが一
直線上に配置され、プレス駆動用サーボモータ13の回
転子107とクランク軸19がダイレクトに連結される
ので、従来のような減速機構並びに回転伝達機構がなく
なるために、部材点数が少なく構造が簡単で組立容易で
あり、コンパクト化を図ることができ、エネルギの伝達
ロスがなくなり電力消費量を低減することができる。
【0064】なお、一般的なプレス機械として、常時フ
ライホイールを回転させているものは、駆動モータが常
時ON状態であるので、電力消費量が多いが、これに比
べると、本発明のプレス機械はプレス稼動時にプレス駆
動用サーボモータ13がONされるので電力消費量を低
減することができる。
【0065】また、従来のようなフライホイールやギヤ
やタイミングベルト等の伝達手段を介さないので、騒音
や振動が少なくなる。定出力モータ式のプレス駆動用サ
ーボモータ13は騒音が少ない。さらに、重ね板バネ1
5等の振動吸収部材が設けられているために、クランク
軸19の振動に対応してモータが振動吸収部材を介して
従動するので、スライド45の振動がプレス駆動用サー
ボモータ13に伝わらないように吸収される。
【0066】また、従来のようなサーボモータ並びに減
速機構、回転伝達機構を使用したものは非通電時に静止
が難しいが、本発明のプレス機械1は、プレス駆動用サ
ーボモータ13の非通電時に機械式ブレーキ25で、機
械的に静止させることができ、また、直ちに反転が可能
であるので成形加工が容易である。
【0067】図6は、前記制御装置55を例えばマイク
ロコンピュータを用いて構成したブロック図を示すもの
である。図6に示すように、制御装置55は、バス調停
機能を内蔵したCPU71を備えており、このCPU7
1のバス73には、キーボードのごとき入力装置75、
CRTのごとき出力装置77が接続されている。また、
バス73にはプログラムを記憶するプログラムメモリ8
3、データを記憶するデータメモリ85、プレス駆動用
サーボ制御部87、下死点調整用サーボ制御部89、日
付時刻を保持するカレンダクロック91、A/Dコンバ
ータ79、通信制御部81が接続されている。
【0068】入力装置75は、加工情報やオペレータか
らの各種の指示を入力することに用いられる。出力装置
77は、入力した加工情報の表示確認、加工情報に基づ
いて作成された加工パターンの表示、加工パターンによ
り定まる当該加工の生産タクト等を表示することに用い
られる。
【0069】プログラムメモリ83は、後述する加工情
報に基づいてスライドのモーションを含む加工パターン
を生成する加工パターン生成プログラム83a、プレス
駆動用サーボ制御部87及び下死点調整用サーボ制御部
89を制御するためのサーボ制御プログラム83b、入
力装置75及び出力装置77を制御するための入出力制
御プログラム83c、その他プレス機械1を制御するプ
ログラムを記憶している。
【0070】データメモリ85は、入力装置75または
通信制御部81を介して入力された製品毎の加工情報を
記憶する加工情報記憶領域85a、加工パターン生成プ
ログラムが生成した加工パターンを記憶する加工パター
ン記憶領域85b、CPU71が作業用に利用する作業
領域85cを備えている。
【0071】作業領域85cには、製品毎の加工情報に
基づいて加工パターンを生成する際に利用可能なパラメ
ータ、即ち、予め各製品に共通の機械構造によって定ま
る最大回転数及び加減速時定数、材料の材質、板厚、ま
たは加工内容等による最適加工速度の情報や、加工を実
施する際の時間帯毎の騒音や振動の環境規制値をクリア
するための時間帯毎の最大回転数等が記憶されており、
加工パターン生成プログラム83aは、これらのパラメ
ータを考慮して加工パターンを生成することができるよ
うになっている。
【0072】A/Dコンバータ79の入力には、マルチ
プレクサ93の出力が接続され、マルチプレクサ93の
入力には、プレス駆動用サーボモータ13の回転位置を
検出する位置検出センサ11a、プレス駆動用サーボモ
ータ13の回転速度を検出する速度検出センサ11b、
下死点調整用サーボモータ41の回転位置を検出する位
置検出センサ47a、下死点調整用サーボモータ41の
回転速度を検出する速度検出センサ47bが接続されて
いる。そして、これらセンサ11a,11b,47a,
47bが検出する信号を時分割してアナログ/ディジタ
ル変換し、バス73へ出力するこよにより、CPU71
がプレス駆動用サーボモータ13及び下死点調整用サー
ボモータ41の位置情報及び速度情報を知ることができ
る。
【0073】尚、本発明においては、速度検出センサ1
1b、47bは、必須のものではなく、位置検出センサ
11a,47aの位置検出信号の時間微分を速度検出信
号として利用しても良い。
【0074】通信制御部81は、ネットワーク95を介
して例えば設計用ワークステーションや生産管理用ワー
クステーションと通信し、設計用ワークステーションか
ら生産設計が完了した加工情報を受信したり、プレス機
械1の生産実績を送信することができるようになってい
る。
【0075】プレス駆動用サーボ制御部87は、CPU
71の制御に基づいて、スライド45のモーションが加
工パターンとなるようにプレス駆動用サーボモータ13
を制御する。このプレス駆動用サーボ制御部87からプ
レス駆動用サーボモータ13への指令は、正転,逆転、
角加速度、及び回転角度量はプログラマブルになってい
る。
【0076】下死点調整用サーボ制御部89は、CPU
71の制御に基づいて、下死点調整用サーボモータ41
を制御し、スライド45の下死点位置の移動調整をプロ
グラマブルに行うことができるようになっている。
【0077】また、プレス駆動用サーボモータ13の正
転,逆転に伴うスライド45の位置のどの位置において
も、CPU71から下死点調整用サーボ制御部89への
指示により、プログラマブルに下死点調整用サーボモー
タ41に回転指令を与え、スライド45の下死点位置を
調整できるようになっている。また、スライド45の位
置およびプレス駆動用サーボモータ13の回転角位置に
よりプログラマブルに設定し、図示しないワーク位置決
め装置へ移動指令を出せるようになっている。
【0078】上記構成により、データメモリ85の加工
パターン記憶領域85bに記憶された加工パターンに基
いて、CPU71がプログラムメモリ83に記憶された
サーボ制御プログラム83bを実行することにより、C
PU71からの指示に従ってプレス駆動用サーボ制御部
87、下死点調整用サーボ制御部89がそれぞれプレス
駆動用サーボモータ13、下死点調整用サーボモータ4
1を制御せしめることによって、加工パターンのスライ
ドモーションが実現される。
【0079】図7は、本実施形態のプレス機械をデータ
処理機能の観点からみた場合の動作を説明する概略フロ
ーチャートである。このデータ処理機能は、大別して、
製品毎の加工情報をプレス機械に入力するための加工情
報入力処理機能、入力された加工情報に基づいてスライ
ドモーションを含む加工パターンを生成する加工パター
ン生成処理機能、生成された加工パターンに基づいて実
際に加工を行う加工実行機能に分けられる。
【0080】図7において、まず、処理選択が行われる
(ステップ10、以下ステップをSと略す)。S10の
選択において、加工情報入力であれば、プログラムメモ
リ83中の入出力制御プログラム83cに制御を移し、
キーボードのような入力装置75から加工情報を入力し
(S20)、データメモリ85の加工情報領域85aに
記憶する(S30)。次いで加工情報入力を継続するか
否かを判定し(S40)、継続するならS20に戻る。
継続しなければ、他の処理へ移行するか否かを判定し
(S50)、Yesならば、S10へ戻る。Noなら
ば、処理を終了する。
【0081】S10の処理選択において、加工パターン
生成であれば、プログラムメモリ83中の加工パターン
生成プログラム83aに制御を移し、既にデータメモリ
85の加工情報記憶領域85aに記憶済みの加工情報の
リストをCRTディスプレイのような出力装置77に出
力し(S60)、入力装置75から加工情報選択を入力
する(S70)。次いで、加工情報選択がOKか否かを
判定し(S80)、選択OKでなければ、S60へ戻
る。選択OKであれば、選択された加工情報から加工パ
ターンを生成し(S90)、生成した加工パターンをデ
ータメモリ85の加工パターン記憶領域85bへ格納す
る(S100)。次いで、加工パターン生成を継続する
か否かを判定し(S110)、YesならばS60へ戻
る。S110の判定でNoならば、他の処理へ移行する
か否かを判定し(S230)、YesならばS10へ戻
り、Noならば終了する。
【0082】S10の処理選択において、加工実行であ
れば、加工選択を加工情報で行うか、加工パターンで行
うかのいずれであるか加工選択モードを判定する(S1
20)。加工選択モードが加工情報による選択モードで
あれば、加工情報選択メニューを出力装置77に表示し
(S130)、いずれの加工情報により加工を実行する
かの加工情報選択を入力装置75から入力し(S14
0)、選択OKか否かを判定する(S150)。選択が
OKでなければ、再度選択するために、S120へ戻
る。
【0083】選択がOKであれば、選択された加工情報
に対応する加工パターンがデータメモリ85の加工パタ
ーン記憶領域85bに記憶済みか否かを判定し(S16
0)、Noであれば、エラー表示して(S240)、S
230へ移る。
【0084】S160の判定でYesであれば、選択さ
れた加工情報とともに、これに対応する加工パターン及
びその生産タクトを出力装置77に表示し(S20
0)、選択された加工パターンで必要数のプレス加工を
行う(S210)。プレス加工が終了すると、次いで加
工続行か否かを判定し(S220)、Yesであれば、
新たな加工パターンを選択するためにS120へ戻る。
S220の判定でNoであれば、他の処理へ移行するか
否かを判定するためにS230へ移る。
【0085】S120の加工選択モードにおいて、加工
パターンによる選択モードであれば、加工パターン選択
メニューを出力装置77に表示し(S170)、いずれ
の加工パターンにより加工を実行するかの加工パターン
選択を入力装置75から入力し(S180)、選択OK
か否かを判定する(S190)。選択がOKでなけれ
ば、再度選択するために、S120へ戻る。選択がOK
であれば、S200へ移る。以下の動作は、加工情報選
択モードと同様である。
【0086】以上のようにして、加工情報入力処理、加
工パターン生成処理、加工実行処理がそれぞれ行われ
る。
【0087】次に、図8ないし図12を参照して、加工
情報の具体的な例、これらの加工情報に応じて生成され
る加工パターン、及びこれら加工パターンに対応するク
ランク軸の回転動作を説明する。尚、本実施形態のプレ
ス機械においては、プレス駆動サーボモータ13である
ロテーティングフィールド・シンクロナス・サーボモー
タの回転軸が減速機を介さずにクランク軸19に直結さ
れているので、プレス駆動モータの回転角度及び回転速
度は、クランク軸の回転角度及び回転速度に常に一致し
ている。
【0088】図8は、コイニング加工を行う際に、加工
情報として、加工回転数(加工回転速度)、コイニング
復帰位置(下死点上高さ)、コイニング加工繰り返し回
数(例えば、2回とする)を入力した場合に生成される
サーボ指令波形(a)、スライド線図(b)、クランク
軸回転軌跡図(c)の例を示す図である。
【0089】この例では、図8(a)に示すように、プ
レス駆動モータに対するサーボ指令は、クランク軸上死
点における静止状態から正回転(クランク軸回転図では
時計回り)方向へ一定の角加速度で加速を指示し、加工
回転速度に達すると、下死点位置まで加工回転速度を維
持し、下死点を過ぎると、一定の角加速度で減速し、コ
イニング復帰位置で指定された位置で一瞬停止した後、
逆回転方向へ一定の角加速度で加速を指示し、加工回転
速度で下死点位置に達し、下死点を過ぎると、一定の回
転速度で回転し、上死点前で減速して上死点で静止する
という動作を指示する。
【0090】これにより、同図(b)に示すように、下
死点位置を2回通過して、被加工物に対して2回のプレ
ス動作を行うコイニング加工を行うことができる。
【0091】そして、同図(c)に示すように、2回の
コイニング加工を行うにもかかわらず、クランク軸の総
回転角度は、1回転(360°)余りとなり、従来のク
ランクプレスにおける2回転に比べて、回転角度が削減
され、生産効率を向上させることができる。
【0092】尚、コイニング復帰位置は直接角度で入力
することも可能であるが、コイニング復帰位置を下死点
上高さで入力した場合には、クランク軸の偏心半径及び
コネクティングロッドの長さに基づいて、三角関数を使
用する周知の方法により、コイニング復帰位置における
クランク軸回転角度を算出することができる。
【0093】コイニング加工の加工情報の変形例とし
て、コイニング加工回数は、2回に限らず3回、または
4回以上の任意の回数が指定可能であり、またコイニン
グ加工のスタート位置は、上死点のみならず、任意のス
タート位置をとることができる。
【0094】図9(a)は、スタート位置を上死点から
下げた任意の位置に指定して、さらに生産性を向上させ
たコイニング2回加工の例を示すクランク軸回転軌跡図
である。
【0095】図9(b)は、コイニング3回加工の例を
示すクランク軸回転軌跡図である。同図から明らかなよ
うに、コイニング加工回数、即ち下死点位置の通過回数
が奇数回の場合、クランク軸0°と180°とを結ぶ線
に対して、スタート位置とストップ位置、2つのコイニ
ング復帰位置が対称となるように配置すると、複数の製
品を作成する場合に、各製品における加工ストロークが
同等となり好ましい。
【0096】図10は、フルストローク未満のスライド
運動を繰り返し行う振り子運転の例を説明するサーボ指
令波形(a)、及びスライド線図(b)である。
【0097】プレス駆動サーボモータの最高回転数は7
5rpmに制限されているものとすると、このプレス機
械でクランク軸を360°回転させるクランクモーショ
ンを行う場合には、スライド線図は、図10(b)の破
線で示すようなフルストローク130mmの動作とな
り、1回のプレスに0.8sec要する。
【0098】ところが、図10(b)の実線で示す振り
子運転の繰り返しモーションで、スライドを下死点上高
さ20mmから下死点まで往復運動させることにより、
所要時間は一往復当たり0.3secとなり、生産性が
約2.7倍に向上している。
【0099】図11は、プレス駆動サーボモータの最高
回転数より低い任意の加工回転数で加工を行う例のサー
ボ指令波形(a)と、スライド線図(b)とを示すもの
である。
【0100】本発明においては、材料の交換のための大
きいストロークを確保しながら、所定の加工速度を維持
しつつ高速の繰り返し速度を実現するため、加工開始か
ら加工終了までは、指定された加工回転数でプレス動作
を行い、この前後のスライドに力の掛からない範囲にお
いては最大回転数まで加速することができる。
【0101】即ち、図11(a)のサーボ指令波形に示
すように、サーボモータの回転速度指定を最大回転数ま
で立ち上げた後、例えば、下死点上65°、下死点上高
さ40mmの加工開始点までに加工回転数まで回転速度
を低下させ、この加工回転数を加工終了点まで維持した
後、再び最大回転数まで加速させるような動作を実現で
きる。これにより図11(b)に実線で示すスライド線
図は、加工中最適な速度でスライドが動作し、被加工物
に適した速度でプレス加工が行えると共に、加工の前後
でスライドを高速に移動させ、生産性を向上させること
ができる。
【0102】尚、図11に示した加工パターンの変形例
として、板厚と加工開始点を加工情報入力とし、加工パ
ターン生成部は、予めデータ記憶部に記憶された板厚毎
の最適加工速度を参照して、加工パターンを生成するこ
とができる。即ち、板厚に応じて、板厚が薄いと加工速
度を速くし、板厚が厚いと加工速度を遅くする。
【0103】一般の金型で打ち抜き加工を行う場合、例
えば、板厚の約1/3までプレスストロークが入ったと
きに、せん断加工が完了するので、これ以後、プレス駆
動用サーボモータを加速するようなサーボ指令波形とし
てもよい。これにより、板厚及び加工開始点の加工情報
と、予め記憶された板厚毎の最適加工速度により、加工
パターン生成部が加工パターンを生成することができ、
振動・騒音を抑制しつつ、最適な生産タクトで加工を行
うことができる。
【0104】また、非加工物がプリント基板のような積
層材の場合には、下死点に達するまでの速度は速く、下
死点から復帰する際の速度は遅く制御することにより、
表面部材の剥離を防止した加工を実現することができ
る。
【0105】図12は、プレス駆動サーボモータ13
(サーボモータ(1))と、下死点調整用サーボモータ
41(サーボモータ(2))との同時動作によりスライ
ドの合成モーションを行う例を示すサーボ指令波形
(a)、スライド線図(b)、及びクランク軸回転軌跡
図(c)である。これ以前に説明した加工パターンは、
下死点調整用のモータには、必ずしもサーボモータを使
用する必要はなかったが、図12で説明する加工パター
ンには、図1の下死点調整用サーボモータ41、及びサ
ーボ制御部67によるプレス駆動用サーボモータ13と
下死点調整用サーボモータ41の同期制御が必須であ
る。
【0106】さて、図12に示すように、サーボモータ
(1)は、クランク軸回転角度位置90°をスタート位
置として、所定の角加速度で加速され、加工速度で下死
点位置(180°)を通過した後、所定の角加速度で減
速されクランク軸回転角度位置270°で一旦停止した
後、反転して加速し、加工速度で再度下死点を通過した
後、減速してスタート位置に戻る振り子運動を行う。こ
のサーボモータ(1)のみによるスライドモーションを
図12(b)に破線で示す。
【0107】サーボモータ(1)がスタート位置から加
速を始めると同時に、サーボモータ(2)は、正転され
て下死点位置を下げる方向にスライドを駆動する。次い
で、サーボモータ(2)は逆転されて下死点位置を元に
戻すようにスライドを駆動する。そしてスライド位置が
戻ったところでクランク軸の回転が下死点位置に到達す
る。これにより、サーボモータ(1)によるスライドの
動作と、サーボモータ(2)によるスライドの動作との
合成が実際のスライドのモーションとなり、図12
(b)の実線で示す合成モーションとなる。
【0108】この合成モーションは、スライドの下降運
動の前半で下降速度を高め、下降運動の後半でスライド
速度を低下させることになり、生産タクトを低下させる
ことなく、加工速度を低下させることにより、製品加工
時の振動・騒音を抑制することができる。
【0109】なお、本発明は、前述した発明の実施の形
態に限定されることなく、適宜な変更を行うことによ
り、汎用プレス機械、プレスブレーキ、タレットパンチ
プレス、或いはシャーリング機械等においても種々の態
様で実施し得るものである。
【0110】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、減速機を介さずにクランク軸又はエキセント
リック軸を直接駆動するプレス駆動サーボモータと、製
品毎の加工情報を入力するデータ入力部と、入力された
加工情報を記憶するデータ記憶部と、このデータ記憶部
に記憶された加工情報に基づくスライドのモーションを
含む加工パターンを生成する加工パターン生成部と、こ
の加工パターン生成部が生成した加工パターンに応じて
前記プレス駆動サーボモータを制御するサーボ制御部と
をプレス機械に備えたことにより、従来のクランク回転
に制約されることなく、最適な加工パターンにより製品
を加工することができ、生産効率を向上させることがで
きるという効果がある。
【0111】また、従来のバックラッシュ、ギヤ音によ
る振動や騒音を低減でき、高応答にでき、エネルギの伝
達ロスをなくすことができるので電力消費量を低減する
ことができる。
【0112】また請求項2記載の発明によれば、クラン
ク軸又はエキセントリック軸を減速機を介して駆動する
プレス駆動サーボモータと、製品毎の加工情報を入力す
るデータ入力部と、入力された加工情報を記憶するデー
タ記憶部と、このデータ記憶部に記憶された加工情報に
基づくスライドのモーションを含む加工パターンを生成
する加工パターン生成部と、この加工パターン生成部が
生成した加工パターンに応じて前記プレス駆動サーボモ
ータを制御するサーボ制御部とをプレス機械に備えたこ
とにより、従来のクランク回転に制約されることなく、
最適な加工パターンにより製品を加工することができ、
生産効率を向上させることができるという効果がある。
【0113】また請求項3記載の発明によれば、請求項
1または請求項2記載の発明の効果に加えて、前記プレ
ス駆動サーボモータは、固定電機子に設けた第1のコイ
ルが発生する回転磁界により回転子が磁化されるととも
に前記固定電機子に設けた第2のコイルが発生する回転
磁界により前記回転子が回転させられるローテティング
フィールド・シンクロナス・サーボモータとしたので、
安価で低速大トルクのサーボモータをプレス駆動モータ
として利用できるので、従来より広範囲なプレス加工を
行うことができるという効果がある。
【0114】また請求項4記載の発明によれば、請求項
1ないし請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加え
て、前記加工情報は、上死点から下死点までのクランク
回転角に対応する最大ストローク長以下の任意のストロ
ーク長を含み、前記加工パターン生成部は、前記ストロ
ーク長が最大ストローク長未満の場合、該ストローク長
をプレス駆動サーボモータが正回転及び逆回転を繰り返
す回動角度に変換した加工パターンを生成するようにし
たので、クランクプレス機械としての加圧性を損なうこ
となく生産性を向上させるとともに、消費電力量を低減
させることができるという効果がある。
【0115】また請求項5記載の発明によれば、請求項
1ないし請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加え
て、前記加工情報は、上死点から下死点までのクランク
回転角に対応する最大ストローク長以下の任意のストロ
ーク長を含み、前記加工パターン生成部は、前記ストロ
ーク長が最大ストローク長の場合、前記プレス駆動サー
ボモータの同一方向回転を加工パターンとするようにし
たので、通常のクランクプレス機械としてのプレス動作
も行うことができる。
【0116】また請求項6記載の発明によれば、請求項
1ないし請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加え
て、前記加工情報は、コイニング加工時の回転速度、コ
イニング復帰位置、コイニング加工繰り返し回数を含
み、前記加工パターン生成部は、前記加工情報に基づい
て、前記プレス駆動サーボモータを加工開始位置から加
工終了位置まで指定された回転速度で指定回数だけ回動
させる加工パターンを生成することにより、同一ワーク
に対して前記スライドを最大ストロークより小さいスト
ロークの繰り返し往復運動させることができるようにな
り、指定された回転速度で指定の加圧回数を必要とする
コイニング加工の生産性を向上させることができるとい
う効果がある。
【0117】また請求項7記載の発明によれば、請求項
6記載の発明の効果に加えて、前記加工情報は、コイニ
ング加工の加工開始位置を更に含み、前記加工パターン
生成部は、前記プレス駆動サーボモータを加工開始位置
から指定回数だけ回動させる加工パターンを生成するこ
とにより、必要最小限のスライドストロークの繰り返し
往復運動によりさらに生産性を向上させることができ
る。
【0118】また請求項8記載の発明によれば、請求項
1ないし請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加え
て、前記加工情報は、加工回転数、加工開始点及び加工
終了点を含み、前記加工パターン生成部は、加工回転
数、加工開始点及び加工終了点に従って加工パターンを
生成するようにしたので、製品の板厚、必要な加圧力等
を考慮して、必ずしもスライドストロークの下死点を含
まない加工パターンにより高速に加工を行うことができ
る。
【0119】また請求項9記載の発明によれば、請求項
8記載の発明の効果に加えて、前記データ記憶部は、予
め各製品に共通の機械構造によって定まる最大回転数及
び加減速時定数を記憶し、前記加工パターン生成部は、
加工開始点から加工終了点以外のストロークにおいて最
大回転数及び加減速時定数に従って加工パターンを生成
するようにしたので、加工回転数に影響を及ぼすことな
く、非加工時のストロークを高速に移動させ、生産性を
向上させることができる。
【0120】また請求項10記載の発明によれば、請求
項1ないし請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加
えて、前記加工情報は、板厚、加工開始点及び加工終了
点をそれぞれ製品毎に含み、前記データ記憶部は、予め
板厚毎に最適加工速度を記憶し、前記加工パターン生成
部は、板厚、加工開始点及び最適加工速度に従って加工
パターンを生成するようにしたので、加工パターンの作
成が容易となるとともに、加工実績のある加工パターン
を利用することができるという効果がある。
【0121】また請求項11記載の発明によれば、請求
項10記載の発明の効果に加えて、前記加工パターン生
成部が生成する加工パターンは、加工開始点から板厚の
略1/3まで前記スライドのストロークが進んだ時点、
つまり打ち抜き加工完了後から加工速度を加速するよう
にしたので、プレス機械が発する騒音を低減するととも
に、生産性を向上させることができるという効果があ
る。
【0122】また請求項12記載の発明によれば、請求
項10記載の発明の効果に加えて、前記加工情報は、製
品毎の加工開始点から加工終了点までの任意に変化する
加工速度情報を更に含み、前記加工パターン生成部は、
板厚、加工開始点及び前記加工速度情報により加工パタ
ーンを生成するようにしたので、例えば、打ち抜きの場
合、通常材料の打ち抜きができる板厚の約1/3までは
比較的低速にストロークを進め、板厚の約1/3を過ぎ
て打ち抜き加工完了後から高速にストロークを進めるこ
とにより、騒音を抑制しながら生産性を向上させること
ができる。
【0123】また請求項13記載の発明によれば、請求
項1ないし請求項12のいずれかに記載の発明の効果に
加えて、前記加工情報は、加工を実施する時間帯毎の加
工速度情報を含み、前記加工パターン生成部は、加工時
の時間帯に合わせて加工情報を選択して加工パターンを
生成するようにしたので、加工時の時間帯の騒音規制値
を遵守しつつ、最大限の生産性を達成することができる
という効果がある。
【0124】また請求項14記載の発明によれば、請求
項1ないし請求項13のいずれかに記載の発明の効果に
加えて、前記スライドの下死点位置を調整する下死点調
整用サーボモータをさらに備え、前記加工パターン生成
部は、前記プレス駆動サーボモータによるスライドの上
下運動と前記下死点調整用サーボモータによる下死点調
整運動とが合成された合成モーションとして加工パター
ンを生成し、前記サーボ制御部は、前記プレス駆動サー
ボモータの制御と前記下死点調整用サーボモータの制御
とを同期させて、前記合成モーションによるプレス動作
を行わしめるようにしたので、ストロークを順次伸ばす
ことにより一連の絞り加工における金型数を削減するこ
とができるという効果がある。
【0125】また請求項15記載の発明によれば、請求
項1ないし請求項14のいずれかに記載の発明の効果に
加えて、前記データ入力部から入力された入力データ、
または前記加工パターン生成部が生成した加工パターン
による生産タクトを表示する表示部を更に備えたことに
より、生産タクトを容易に認識することができるという
効果がある。
【0126】また請求項16記載の発明によれば、請求
項1ないし請求項15のいずれか1項記載のプレス機械
において、前記プレス機械は、汎用プレス機械、プレス
ブレーキ、タレットパンチプレス、或いはシャーリング
機械であることとしたので、汎用プレス機械、プレスブ
レーキ、タレットパンチプレス、或いはシャーリング機
械においても請求項1ないし請求項15記載の発明の効
果を享受できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプレス機械の実施形態の構成を示
すシステム構成図である。
【図2】実施形態に用いられるローテティングフィール
ド・シンクロナス・サーボモータの基本的な構成を示す
模式的な断面図である。
【図3】図2の左側面図である。
【図4】図2の電機子コイル部の状態を示す模式的な断
面図である。
【図5】本発明の実施の形態を示すもので、永久磁石を
用いたローテティングフィールド・シンクロナス・サー
ボモータの構成を示す模式的な断面図である。
【図6】実施形態の制御装置を例えばマイクロコンピュ
ータを用いて構成したブロック図である。
【図7】本実施形態のプレス機械をデータ処理機能の観
点からみた場合の動作を説明する概略フローチャートで
ある。
【図8】実施形態のプレス機械において、コイニング加
工を行う際のサーボ指令波形(a)、スライド線図
(b)、クランク軸回転軌跡図(c)の例を示す図であ
る。
【図9】スタート位置を上死点から下げた任意の位置に
指定して、さらに生産性を向上させたコイニング2回加
工の例を示すクランク軸回転軌跡図(a)、及びコイニ
ング3回加工の例を示すクランク軸回転軌跡図(b)で
ある。
【図10】フルストローク未満のスライド運動を繰り返
し行う振り子運転の例を説明するサーボ指令波形
(a)、及びスライド線図(b)である。
【図11】プレス駆動サーボモータの最高回転数より低
い任意の加工回転数で加工を行う例のサーボ指令波形
(a)と、スライド線図(b)である。
【図12】プレス駆動サーボモータ(サーボモータ
(1))と、下死点調整用サーボモータ(サーボモータ
(2))との協動によりスライドの合成モーションを行
う例を示すサーボ指令波形(a)、スライド線図
(b)、及びクランク軸回転軌跡図(c)である。
【符号の説明】
1 プレス機械 3 機械フレーム 7 ボルスタ 9 下型 11 位置検出センサ 13 プレス駆動用サーボモータ 19 クランク軸 29 コネクティングロッド 41 下死点調整用サーボモータ 45 スライド 47 位置検出センサ 53 上型 55 制御装置 57 位置・速度検出部 59 表示部 61 データ入力部 63 加工パターン生成部 65 データ記憶部 67 サーボ制御部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曽我 充正 神奈川県小田原市栢山977 (72)発明者 牟田 剛 神奈川県秦野市南矢名526−12 Fターム(参考) 4E088 GA08 4E090 AA01 BA02 CC01 CD10

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸又はエキセントリック軸に連
    結されたスライドを上下動させてスライドの下部に設け
    た上型とボルスタの上部に設けた下型との協働でワーク
    にプレス加工を行うプレス機械であって、 減速機を介さずに前記クランク軸又はエキセントリック
    軸を直接駆動するプレス駆動サーボモータと、 製品毎の加工情報を入力するデータ入力部と、 入力された加工情報を記憶するデータ記憶部と、 該データ記憶部に記憶された加工情報に基づく前記スラ
    イドのモーションを含む加工パターンを生成する加工パ
    ターン生成部と、 該加工パターン生成部が生成した加工パターンに応じて
    前記プレス駆動サーボモータを制御するサーボ制御部
    と、 を備えたことを特徴とするプレス機械。
  2. 【請求項2】 クランク軸又はエキセントリック軸に連
    結されたスライドを上下動させてスライドの下部に設け
    た上型とボルスタの上部に設けた下型との協働でワーク
    にプレス加工を行うプレス機械であって、 前記クランク軸又はエキセントリック軸を減速機を介し
    て駆動するプレス駆動サーボモータと、 製品毎の加工情報を入力するデータ入力部と、 入力された加工情報を記憶するデータ記憶部と、 該データ記憶部に記憶された加工情報に基づく前記スラ
    イドのモーションを含む加工パターンを生成する加工パ
    ターン生成部と、 該加工パターン生成部が生成した加工パターンに応じて
    前記プレス駆動サーボモータを制御するサーボ制御部
    と、 を備えたことを特徴とするプレス機械。
  3. 【請求項3】 前記プレス駆動サーボモータは、固定電
    機子に設けた第1のコイルが発生する回転磁界により回
    転子が磁化されるとともに前記固定電機子に設けた第2
    のコイルが発生する回転磁界により前記回転子が回転さ
    せられるローテティングフィールド・シンクロナス・サ
    ーボモータであることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載のプレス機械。
  4. 【請求項4】 前記加工情報は、上死点から下死点まで
    のクランク回転角に対応する最大ストローク長以下の任
    意のストローク長を含み、 前記加工パターン生成部は、前記ストローク長が最大ス
    トローク長未満の場合、該ストローク長をプレス駆動サ
    ーボモータが正回転及び逆回転を繰り返す回動角度に変
    換した加工パターンを生成することを特徴とする請求項
    1ないし請求項3のいずれか1項記載のプレス機械。
  5. 【請求項5】 前記加工情報は、上死点から下死点まで
    のクランク回転角に対応する最大ストローク長以下の任
    意のストローク長を含み、 前記加工パターン生成部は、前記ストローク長が最大ス
    トローク長の場合、前記プレス駆動サーボモータの同一
    方向回転を加工パターンとすることを特徴とする請求項
    1ないし請求項3のいずれか1項記載のプレス機械。
  6. 【請求項6】 前記加工情報は、コイニング加工時の回
    転速度、コイニング復帰位置、コイニング加工繰り返し
    回数を含み、 前記加工パターン生成部は、前記加工情報に基づいて、
    前記プレス駆動サーボモータを加工開始位置から加工終
    了位置まで指定された回転速度で指定回数だけ回動させ
    る加工パターンを生成することにより、同一ワークに対
    して前記スライドを最大ストロークより小さいストロー
    クの繰り返し往復運動させることを特徴とする請求項1
    ないし請求項3のいずれか1項記載のプレス機械。
  7. 【請求項7】 前記加工情報は、コイニング加工の加工
    開始位置を更に含み、 前記加工パターン生成部は、前記プレス駆動サーボモー
    タを加工開始位置から指定回数だけ回動させる加工パタ
    ーンを生成することにより、同一ワークに対して前記ス
    ライドを最大ストロークより小さいストロークの繰り返
    し往復運動させることを特徴とする請求項6記載のプレ
    ス機械。
  8. 【請求項8】 前記加工情報は、加工回転数、加工開始
    点及び加工終了点を含み、 前記加工パターン生成部は、加工回転数、加工開始点及
    び加工終了点に従って加工パターンを生成することを特
    徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の
    プレス機械。
  9. 【請求項9】 前記データ記憶部は、予め各製品に共通
    の機械構造によって定まる最大回転数及び加減速時定数
    を記憶し、 前記加工パターン生成部は、加工開始点から加工終了点
    以外のストロークにおいて最大回転数及び加減速時定数
    に従って加工パターンを生成することを特徴とする請求
    項8記載のプレス機械。
  10. 【請求項10】 前記加工情報は、板厚、加工開始点及
    び加工終了点をそれぞれ製品毎に含み、 前記データ記憶部は、予め板厚毎に最適加工速度を記憶
    し、 前記加工パターン生成部は、板厚、加工開始点及び最適
    加工速度に従って加工パターンを生成することを特徴と
    する請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載のプレ
    ス機械。
  11. 【請求項11】 前記加工パターン生成部が生成する加
    工パターンは、加工開始点から板厚の略1/3まで前記
    スライドのストロークが進んだ時点から加工速度を加速
    することを特徴とする請求項10記載のプレス機械。
  12. 【請求項12】 前記加工情報は、製品毎の加工開始点
    から加工終了点までの任意に変化する加工速度情報を更
    に含み、 前記加工パターン生成部は、板厚、加工開始点及び前記
    加工速度情報により加工パターンを生成することを特徴
    とする請求項10記載のプレス機械。
  13. 【請求項13】 前記加工情報は、加工を実施する時間
    帯毎の加工速度情報を含み、 前記加工パターン生成部は、加工時の時間帯に合わせて
    加工情報を選択して加工パターンを生成することを特徴
    とする請求項1ないし請求項12のいずれか1項記載の
    プレス機械。
  14. 【請求項14】 前記スライドの下死点位置を調整する
    下死点調整用サーボモータをさらに備え、 前記加工パターン生成部は、前記プレス駆動サーボモー
    タによるスライドの上下運動と前記下死点調整用サーボ
    モータによる下死点調整運動とが合成された合成モーシ
    ョンとして加工パターンを生成し、 前記サーボ制御部は、前記プレス駆動サーボモータの制
    御と前記下死点調整用サーボモータの制御とを同期させ
    て、前記合成モーションによるプレス動作を行わしめる
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれか
    1項記載のプレス機械。
  15. 【請求項15】 前記データ入力部から入力された入力
    データ、または前記加工パターン生成部が生成した加工
    パターンによる生産タクトを表示する表示部を更に備え
    たことを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれ
    か1項記載のプレス機械。
  16. 【請求項16】 前記プレス機械は、汎用プレス機械、
    プレスブレーキ、タレットパンチプレス、或いはシャー
    リング機械であることを特徴とする請求項1ないし請求
    項15のいずれか1項記載のプレス機械。
JP23745499A 1999-08-24 1999-08-24 プレス機械 Pending JP2001062591A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23745499A JP2001062591A (ja) 1999-08-24 1999-08-24 プレス機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23745499A JP2001062591A (ja) 1999-08-24 1999-08-24 プレス機械

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001062591A true JP2001062591A (ja) 2001-03-13

Family

ID=17015593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23745499A Pending JP2001062591A (ja) 1999-08-24 1999-08-24 プレス機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001062591A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003106154A1 (ja) 2002-06-18 2003-12-24 株式会社アマダ プレス機械における、サーボドライブシステム及び連続加工システム
EP1918091A1 (en) * 2005-06-28 2008-05-07 Amada Co., Ltd. Pressing machine, crank pressing machine, and vibration processing method in these machines
NL2000449C2 (nl) * 2007-01-22 2008-07-23 Fico Bv Werkwijze en inrichting voor het in een pers mechanisch bewerken van halfgeleider producten.
WO2012062532A1 (de) * 2010-10-21 2012-05-18 Schuler Pressen Gmbh Ziehpresse mit dynamisch optimierter blechhaltung
CN102615852A (zh) * 2011-01-28 2012-08-01 会田工程技术有限公司 伺服冲压系统
EP2496409A1 (de) * 2009-11-04 2012-09-12 Dieffenbacher GmbH Maschinen- und Anlagenbau PRESSE MIT EINEM DIREKT ANGETRIEBENEN KURBELTRIEB, PRESSENSTRAßE AUS DERARTIGEN PRESSEN UND EIN VERFAHREN ZUR HERSTELLUNG EINER PRESSE MIT ZUMINDEST EINEM DIREKTANTRIEB
JP2013184222A (ja) * 2012-03-12 2013-09-19 Amada Co Ltd 回転モーション設定方法及びプレス
EP2712726A1 (de) * 2012-09-27 2014-04-02 Siemens Aktiengesellschaft Tablettenpresse
CN102555272B (zh) * 2002-06-18 2015-09-30 株式会社阿玛达 冲压机械中的伺服驱动系统和连续加工系统
WO2017089433A1 (de) * 2015-11-26 2017-06-01 Schuler Pressen Gmbh Verfahren zum betrieb einer presse, insbesondere einer schmiedekurbelpresse

Cited By (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2261020A3 (en) * 2002-06-18 2012-08-15 AMADA Company, Ltd. Servo drive system and continuous working system of press machine
CN102555272B (zh) * 2002-06-18 2015-09-30 株式会社阿玛达 冲压机械中的伺服驱动系统和连续加工系统
CN102582099A (zh) * 2002-06-18 2012-07-18 株式会社阿玛达 冲压机械中的伺服驱动系统和连续加工系统
KR100857503B1 (ko) * 2002-06-18 2008-09-08 가부시키가이샤 아마다 프레스 기계의 서보 드라이브 시스템 및 연속 가공 시스템
US7475584B2 (en) 2002-06-18 2009-01-13 Amada Company, Limited Servo-drive system and continuous finishing system of press
US7637139B2 (en) 2002-06-18 2009-12-29 Amada Company, Limited Servo drive system and continuous working system of press machine
WO2003106154A1 (ja) 2002-06-18 2003-12-24 株式会社アマダ プレス機械における、サーボドライブシステム及び連続加工システム
EP2261020A2 (en) 2002-06-18 2010-12-15 AMADA Company, Ltd. Servo drive system and continuous working system of press machine
EP2261019A2 (en) 2002-06-18 2010-12-15 AMADA Company, Ltd. Servo drive system and continuous working system of press machine
EP2261017A2 (en) 2002-06-18 2010-12-15 AMADA Company, Ltd. Servo drive system and continuous working system of press machine
EP2261018A2 (en) 2002-06-18 2010-12-15 AMADA Company, Ltd. Servo drive system and continuous working system of press machine
CN102582099B (zh) * 2002-06-18 2015-04-01 株式会社阿玛达 冲压机械中的伺服驱动系统和连续加工系统
EP2261019A3 (en) * 2002-06-18 2012-08-15 AMADA Company, Ltd. Servo drive system and continuous working system of press machine
CN101637979B (zh) * 2002-06-18 2012-07-04 株式会社阿玛达 冲压机械中的伺服驱动系统和连续加工系统
EP2261018A3 (en) * 2002-06-18 2012-08-15 AMADA Company, Ltd. Servo drive system and continuous working system of press machine
EP2261017A3 (en) * 2002-06-18 2012-08-15 AMADA Company, Ltd. Servo drive system and continuous working system of press machine
US7640778B2 (en) 2002-06-18 2010-01-05 Amada Company, Limited Servo drive system and continuous working system of press machine
EP1918091A1 (en) * 2005-06-28 2008-05-07 Amada Co., Ltd. Pressing machine, crank pressing machine, and vibration processing method in these machines
EP1918091A4 (en) * 2005-06-28 2012-02-15 Amada Co Ltd PRESSING MACHINE, CRANKING MACHINE AND VIBRATING PROCESSING IN THESE MACHINES
NL2000449C2 (nl) * 2007-01-22 2008-07-23 Fico Bv Werkwijze en inrichting voor het in een pers mechanisch bewerken van halfgeleider producten.
JP2013509999A (ja) * 2009-11-04 2013-03-21 ディーフェンバッハー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング マシーネン− ウント アンラーゲンバウ 直接駆動されるクランク機構を備えたプレス、このようなプレスを備えたプレスライン並びに少なくとも1つの直接駆動装置を備えたプレスを製造する方法
EP2496409A1 (de) * 2009-11-04 2012-09-12 Dieffenbacher GmbH Maschinen- und Anlagenbau PRESSE MIT EINEM DIREKT ANGETRIEBENEN KURBELTRIEB, PRESSENSTRAßE AUS DERARTIGEN PRESSEN UND EIN VERFAHREN ZUR HERSTELLUNG EINER PRESSE MIT ZUMINDEST EINEM DIREKTANTRIEB
CN103402666A (zh) * 2010-10-21 2013-11-20 许勒压力机有限责任公司 带有动力学优化的板固定部的拉伸压力机
US9713832B2 (en) * 2010-10-21 2017-07-25 Schuler Pressen Gmbh Drawing press with dynamically optimized blank holding
WO2012062532A1 (de) * 2010-10-21 2012-05-18 Schuler Pressen Gmbh Ziehpresse mit dynamisch optimierter blechhaltung
US20130333437A1 (en) * 2010-10-21 2013-12-19 Schuler Pressen Gmbh Drawing Press With Dynamically Optimized Blank Holding
EP2481562A3 (en) * 2011-01-28 2014-06-04 Aida Engineering, Ltd. Servo press system
US9126379B2 (en) 2011-01-28 2015-09-08 Aida Engineering Ltd. Servo press system
CN102615852A (zh) * 2011-01-28 2012-08-01 会田工程技术有限公司 伺服冲压系统
JP2013184222A (ja) * 2012-03-12 2013-09-19 Amada Co Ltd 回転モーション設定方法及びプレス
EP2712726A1 (de) * 2012-09-27 2014-04-02 Siemens Aktiengesellschaft Tablettenpresse
WO2017089433A1 (de) * 2015-11-26 2017-06-01 Schuler Pressen Gmbh Verfahren zum betrieb einer presse, insbesondere einer schmiedekurbelpresse

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7640778B2 (en) Servo drive system and continuous working system of press machine
JP2001062591A (ja) プレス機械
JP2008043993A (ja) リニアモータ搭載プレス機械
JP3415163B2 (ja) 金属成形プレスのプレスラムのラム速度の制御方法並びにプレスラム用駆動装置
JP2000288792A (ja) プレス加工機
JP2001062596A (ja) プレス機械の組立方法並びにプレス機械
GB2258186A (en) Press with positioning motor
JP3622640B2 (ja) プレス装置
JP4381386B2 (ja) プレス機械のサーボドライブシステム
JP2012161811A (ja) ラムドライブ機構
JP4581296B2 (ja) 回転機能付プレスユニット
JP4188626B2 (ja) プレス機械の加工制御システム
JP4381387B2 (ja) プレス機械のサーボドライブシステム
JP4355520B2 (ja) パンチプレスのサーボドライブシステム
JP3790188B2 (ja) パンチプレスのサーボドライブシステム
JP2003200220A (ja) 曲げ加工装置
JP7122189B2 (ja) 金型プレス装置及び金型プレス方法
KR100191403B1 (ko) 고압 프레스의 패스틱 콘트롤러 장치
JP3790230B2 (ja) プレス機械のサーボドライブシステム
JP2005205485A (ja) プレス機械の連続加工システム
JP3790231B2 (ja) プレス機械のサーボドライブシステム
JP2002113599A (ja) サーボモータ駆動プレス
JP2008183624A (ja) プレス機械の加工制御システム
JPS5945514A (ja) 位置決め装置
JPS595614A (ja) 積層鉄心の金型装置