JP5947506B2 - 非水系顔料インク - Google Patents

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Description

本発明は、非水系顔料インクに関する。
インクジェット記録システムに用いられるインクの色材としては、顔料を利用したものと染料を利用したものに大別されるが、高画質印刷に必要な耐光性、耐候性および耐水性に優れていることから、顔料を色材とするインクが増加する傾向にある。
溶剤からみると、インクは大きく、水系タイプインクと非水系タイプインクに分けられる。揮発性溶剤を主体とする溶剤系インクや不揮発性溶剤を主体とするオイル系インクのように、インク用溶媒として水を使用しない非水系インクは、水系インクに比べ乾燥性が良く、印刷適性にも優れている。
非水系タイプインクでは、一般に、溶剤に溶解する顔料分散剤を用いるところ、この顔料分散剤が溶剤と顔料との親和性を高めるため、溶剤が記録紙に浸透する際に顔料も記録紙内部に引き込まれやすい傾向がある。その結果、印刷濃度が低くなり、裏抜けが発生しやすい。
そこで、顔料分散能を有する非水系樹脂分散微粒子を分散剤として用いる非水系顔料インクが提案されている(特許文献1)。特許文献1では、炭素数12以上のアルキル基を有するアルキル(メタ)アルキレート単位と、ウレタン基を有する(メタ)アクリレート単位とを含むアクリル系ポリマーを顔料分散剤として使用することで、印刷物の裏抜けを抑制して印刷濃度を高め、かつ貯蔵安定性にも優れた非水系顔料インクを提供している。
一方、より良好なインクの貯蔵安定性を得るためには、分散剤と顔料との吸着作用を強めて、インク系の顔料分散性を高める方法がある。しかし、分散剤と顔料との吸着作用が強すぎると、印刷後に、顔料が分散剤に吸着したまま記録媒体内部に浸透して、印刷濃度が低下することがある。
特開2010−1452号公報
本発明の目的としては、貯蔵安定性が良好で、印刷濃度が高い非水系顔料インクを提供することである。
本発明は一側面としては、共重合体全体に対し2.5質量%〜25質量%の炭素環部を有し、共重合体全体に対し窒素含有基部が0.05質量%以下である、アルキル(メタ)アクリレート共重合体(A)、共重合体全体に対し0.5質量%〜5.0質量%の窒素含有基部を有し、共重合体全体に対し炭素環部が1.0質量%以下である、アルキル(メタ)アクリレート共重合体(B)、顔料(C)、及び有機溶剤(D)含む、非水系顔料インクである。
本発明によれば、貯蔵安定性が良好で、印刷濃度が高い非水系顔料インクを提供することができる。
以下、本発明に係る実施形態について説明するが、本実施形態における例示が本発明を限定することはない。
本発明の一実施形態による非水系顔料インク(以下、単に「インク」と称することがある)は、共重合体全体に対し2.5質量%〜25質量%の炭素環部を有し、共重合体全体に対し窒素含有基部が0.05質量%以下である、アルキル(メタ)アクリレート共重合体(A)(以下、単に「共重合体(A)」と称することがある)、共重合体全体に0.5質量%〜5.0質量%の窒素含有基部を有し、共重合体全体に対し炭素環部が1.0質量%以下である、アルキル(メタ)アクリレート共重合体(B)(以下、単に「共重合体(B)」と称することがある)、顔料(C)、及び有機溶剤(D)含むことを特徴とする。これによって、貯蔵安定性が高く、印刷濃度が高いインクを得ることができる。ここで、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタアクリレートを意味する(以下同じ)。
非水系顔料インクに用いられるカーボンブラックは、炭素六員環構造が連なった網状平面が重なり結晶子を構成し、その結晶子が集合して粒子を形成する。そのため、このカーボンブラック表面との吸着作用(相互作用)を考慮すると、顔料分散剤としては、カーボンブラック表面により吸着しやすいように、脂肪族炭化水素より炭素環を有することが望ましい。また、酸性のカーボンブラック表面にはカルボキシル基等の官能基が存在しており、これらとの吸着作用を考慮すると、顔料分散剤としては、カーボンブラック表面により吸着しやすいように、塩基性の窒素含有基を有することが望ましい。
カーボンブラック表面との吸着作用の強さとしては、窒素含有基部による酸塩基相互作用に比べて、炭素環部による分子間相互作用は弱い。本実施形態のインクでは、この吸着作用の強弱を利用して、インク系では両方の吸着作用の働きにより顔料分散系を安定させて、印刷後に記録媒体上で顔料分散系のバランスが崩れるようにして、印刷濃度の低下を防止することができる。
すなわち、インクを記録媒体に印刷後、顔料分散系のバランスが崩れていく過程で、カーボンブラックの六員環面と吸着作用を持っている炭素環部を有する共重合体(A)は顔料から引き離され、有機溶剤とともに記録媒体内部へ浸透する。酸性のカーボンブラックと酸塩基相互作用によって吸着している窒素含有基を有する共重合体(B)は、カーボンブラックとの吸着状態を維持しているが、炭素環部を有する共重合体(A)が減少することにより、インクの粘度が上昇し、カーボンブラックとともに記録媒体表面に残りやすくなる。これによって、記録媒体表面の印刷濃度が高くなる。
これに対し、炭素環部と窒素含有基部とを1分子に有する共重合体では、カーボンブラック表面との吸着作用が強く、インク中での顔料分散性は良好である一方で、印刷後、記録媒体表面においては、共重合がカーボンブラックに吸着したまま記録媒体内部に浸透し、裏抜けによって記録媒体表面の印刷濃度が低下することがある。
上記した説明では、カーボンブラックを挙げて説明したが、炭素環部及び窒素含有基部と吸着作用を有することができる顔料であれば、同等の効果を得ることができる。
アルキル(メタ)アクリレート共重合体(A)は、共重合体全体に対し2.5質量%〜25質量%の炭素環部を有し、共重合体全体に対し窒素含有基部が0.05質量%以下である。
炭素環部は、置換または非置換の芳香族炭化水素基及び/または置換または非置換の脂環式炭化水素基を有することができ、単環式及び/または多環式であってもよく、炭素数は5〜20であることが好ましい。芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、ビデニル基、ターフェニル基、トルイル基、クロロフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナントレニル基、ビフェニレニル基、フルオレニル基等、及びこれらの誘導体を挙げることができる。脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプタニル基、シクロオクタニル基、ベンゾキノリル基等、及びこれらの誘導体を挙げることができる。これらは、単独で、または組み合わせて用いてもよい。好ましくは、炭素数6〜14の芳香族炭化水素基であり、フェニル基、ナフチル基、及びこれらの誘導体を用いることができる。特に、顔料がカーボンブラックである場合は、芳香族炭化水素基がカーボンブラックの六員環と構造が似ていてより吸着しやすいため望ましい。
炭素環部は、共重合体全体に対し2.5質量%〜25質量%であり、好ましくは、5質量%〜22質量%であり、より好ましくは、7.5質量%〜20質量%である。2.5質量%%以上であることで、カーボンブラック表面への吸着が有効であり、25質量%以下であることで、低極性の溶剤に対しても溶解性を高めることができる。
ここで、炭素環部の質量割合は、共重合体全体に対する炭素環部の質量%から求めることができる(以下同じ)。
また、インク中での顔料の分散性の観点から、炭素環部は、顔料1gに対し0.05mmol/g〜1.0mmol/gで含まれることが好ましく、より好ましくは、0.15mmol/g〜1.0mmol/gである。
窒素含有基部は、窒素を含有する官能基を有するものであり、例えば、アミノ基、シアノ基、ニトリル基、アミド基、ウレタン結合等、及びこれらの組み合わせを有するものを挙げることができる。
窒素含有基部は、共重合体全体に対し0.05質量%以下であり、好ましくは0.01質量%以下である。より好ましくは、実質的に含まれないことであり、例えば、窒素含有基部を有する単量体を用いないで合成した共重合体を使用することができる。
ここで、窒素含有基部の質量割合は、共重合体全体に対する窒素含有基部の質量%から求めることができる(以下同じ)。
共重合体(A)は、GPCで測定される重量平均分子量が5,000〜30,000であることが好ましく、より好ましくは8,000〜20,000である。この分子量が下限値以上であることで貯蔵安定性を良好にすることができ、上限値以下であることでインクを低粘度化でき、インクジェット用インクでは吐出安定性を良好にすることができる。
インク中における共重合体(A)の含有量は、インク中の顔料分散性を確保する観点から、固形分換算で、1重量%以上であることが好ましく、2重量%以上であることがより好ましい。一方、共重合体(A)の含有量が高すぎると、インクの粘度が高くなるばかりでなく、高温環境下での保存安定性が悪くなる恐れがあるため、固形分換算で、20重量%以下であることが好ましく、15重量%以下であることがより好ましく、さらに好ましくは3〜10重量%である。
アルキル(メタ)アクリレート共重合体(B)は、共重合体全体に対し0.5質量%〜5.0質量%の窒素含有基部を有し、共重合体全体に対し炭素環部が1.0質量%以下である。
窒素含有基部は、窒素を含有する官能基を有することができ、例えば、アミノ基、シアノ基、ニトリル基、アミド基、ウレタン結合等、及びこれらの組み合わせを使用することができ、好ましくは、アミノ基、シアノ基、ニトリル基、アミド基、及びウレタン結合から選択される少なくとも1つを有するものである。
窒素含有基部は、共重合体全体に対し0.5質量%〜5.0質量%であり、好ましくは、1.0質量%〜2.5質量%である。0.5質量%以上であることで、顔料の分散に対して効果的であり、5.0質量%以下であることで、顔料の記録媒体内部への浸透を防ぐことができる。
また、記録媒体上での顔料の分散性の観点から、窒素含有基部は、顔料1gに対し0.2mmol/g〜1.0mmol/gで含まれることが好ましく、より好ましくは、0.35mmol/g〜0.85mmol/gである。
炭素環部は、上記した共重合体(A)で説明したものを挙げることができる。
炭素環部は、共重合体全体に対し1.0質量%以下であり、好ましくは0.1質量%である。より好ましくは、実質的に含まれないことであり、例えば、炭素環部を有する単量体を用いないで合成した共重合体を使用することができる。
共重合体(B)は、GPCで測定される重量平均分子量が5000〜20,000であることが好ましく、より好ましくは8000〜15,000である。この分子量が下限値以上であることで貯蔵安定性を良好にすることができ、上限値以下であることでインクを低粘度化でき、インクジェット用インクでは吐出安定性を良好にすることができる。
インク中における共重合体(B)の含有量は、インク中の顔料分散性を確保する観点から、固形分換算で、1重量%以上であることが好ましく、2重量%以上であることがより好ましい。一方、共重合体(B)の含有量が高すぎると、インクの粘度が高くなるばかりでなく、高温環境下での保存安定性が悪くなる恐れがあるため、固形分換算で、20重量%以下であることが好ましく、15重量%以下であることがより好ましく、さらに好ましくは3〜10重量%である。
共重合体(A)及び共重合体(B)にそれぞれ含まれるアルキル基は特に限定されないが、共重合体(A)及び/または共重合体(B)は炭素数12〜25のアルキル基を有することが好ましい。このアルキル基により、後述する(D)有機溶剤との親和性に優れる。このアルキル基としては、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコサニル基、ヘンイコサニル基、ドコサニル基、イソドデシル基、及びイソオクタデシル基等が挙げられ、これらは分岐を有していてよい。また、これらの複数種が含まれていてもよい。
共重合体(A)及び共重合体(B)の総量は、インク全体に対し、1質量%〜20質量%であることが好ましく、より好ましくは2質量%〜12質量%であり、さらに好ましくは2質量%〜10質量%である。1質量%以上であることで、インクの貯蔵安定性に対して効果的であり、20質量%以下であることで、インクの粘度を比較的低粘度にすることができる。
顔料の質量に対する共重合体(A)及び共重合体(B)の総量は、固形分換算で、顔料の質量を1として、顔料分散性を確保する観点から、0.1〜1.5であることが好ましく、より好ましくは0.2〜1.2である。
共重合体(A)と共重合体(B)との質量比としては、1:0.5〜1:3であることが好ましく、より好ましくは1:0.8〜1:2である。
共重合体(A)に含まれる炭素環部と共重合体(B)に含まれる窒素含有基部との質量比としては、1:0.5〜1:3であることが好ましく、より好ましくは1:0.8〜1:2である。共重合体(A)の炭素環部が多すぎると、インクの粘度が高くなり、共重合体(B)の窒素含有基部が多すぎると、記録媒体表面でのインク濃度が低くなるため、この範囲が好ましい。
次に、共重合体(A)及び(B)の合成方法について説明する。
共重合体(A)は、炭素環を含む(メタ)アクリレートとアルキル(メタ)アクリレートをラジカル重合させることで、得ることができる。このとき、アルキル(メタ)アクリレートとしては、炭素数12〜25のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを使用することが好ましい。
共重合体(B)は、第1段目の反応において、アルキル(メタ)アクリル酸エステルと共重合させる単量体の一つとして、窒素含有基と反応しうる官能基を有する反応性(メタ)アクリレートを用いてラジカル重合を行い、第2段目の反応において、窒素含有基及びアルコール性水酸基を有する化合物を、第1段目で得られた共重合体と反応させることで得ることができる。
炭素環を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、フタル酸(メタ)アクリレート等を挙げることができ、これらは単独で、または組み合わせて使用することができる。
炭素数12〜25のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、イソラウリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートを挙げることができ、これらは単独で、または組み合わせて使用することができる。
反応性(メタ)アクリレートにおける窒素含有基と反応しうる官能基としては、グリシジル基、ビニル基、および(メタ)アクリロイル基を好ましく例示できる。
グリシジル基を有する(メタ)アクリル系単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのグリシジルエーテル、例えば、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これらの反応性(メタ)アクリレートは、単独で、または組み合わせて使用することができる。これらのうち、グリシジルメタアクリレートが好ましい。
単量体混合物は、本発明の効果を阻害しない範囲内で、上記の単量体以外の、これらと共重合しうる単量体を含むことができる。この単量体としては、たとえば、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー;酢酸ビニル、安息香酸ビニル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル系ポリマー;マレイン酸エステル、フマル酸エステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−オレフィン等が挙げられる。また、アルキル鎖長の炭素数が12未満のアルキル(メタ)アクリレート、たとえば2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、tert−オクチル(メタ)アクリレート等を使用することもできる。これらは単独で、または2種以上を組み合わせて使用できる。
共重合体(A)の合成では、単量体混合物において、炭素環を有する(メタ)アクリレートは5質量%〜22質量%で含まれることが好ましく、より好ましくは7.5質量%〜20質量%である。
また、共重合体(A)の合成では、単量体混合物において、アルキル(メタ)アクリレートは20質量%〜80質量%で含まれることが好ましく、より好ましくは30質量%〜65質量%である。
また、共重合体(A)の合成では、単量体混合物において、その他の単量体は、40質量%以下であることが好ましく、より好ましくは30質量%以下である。
共重合体(B)の合成では、単量体混合物において、アルキル(メタ)アクリレートは20〜80質量%で含まれることが好ましく、より好ましくは30〜65質量%である。
また、共重合体(B)の合成では、単量体混合物において、反応性(メタ)アクリレートは5質量%〜40質量%で含まれることが好ましく、より好ましくは10質量%〜35質量%である。
また、共重合体(B)の合成では、単量体混合物において、その他の単量体は、30質量%以下であることが好ましく、より好ましくは20質量%以下である。
以下、本実施形態の共重合体(B)の合成方法の一例として、第1段目の反応において共重合体を合成し、得られた共重合体を用いて、第2段目の反応においてアミノ基を有する共重合体(B)を合成する方法について説明する。
第1段目のラジカル重合は、後述する(D)有機溶剤中で行うことが好ましい。また、分子量を調整するために、重合時に連鎖移動剤を併用することが有効である。連鎖移動剤としては、たとえば、n−ブチルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、ステアリルメルカプタン、シクロヘキシルメルカプタンなどのチオール類が用いられる。
重合開始剤としては、AIBN(アゾビスイソブチロニトリル)等のアゾ化合物、t−ブチルペルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート(パーブチルO、日本油脂株式会社製)等の過酸化物など、公知の熱重合開始剤を使用することができる。その他にも、活性エネルギー線照射によりラジカルを発生する光重合型開始剤を用いることができる。溶液重合に用いる重合溶媒には、たとえば石油系溶剤(アロマフリー(AF)系)などを使用できる。この重合溶媒は、そのままインクの非水系溶剤として使用できる溶媒(後述)のなかから1種以上を選択することが好ましい。重合反応に際し、その他、通常使用される重合禁止剤、重合促進剤、分散剤等を反応系に添加することもできる。
第2段目の反応において使用される、窒素含有基及びアルコール性水酸基を有する化合物としては、アミノ基を有するアルコールが挙げられ、好ましくはアミノアルコールが使用される。アミノアルコールとしては、炭素数が2〜10のモノオールアミン、例えばモノメチルエタノールアミン、炭素数が4〜20のジオールアミン、例えばジエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、及びこれらの混合物が挙げられ、なかでも、炭素数が4〜20のジアルカノールアミンが好ましい。アミノアルコールは、上記グリシジル基1モルに対して、0.05〜1モル当量で反応させることが好ましく、0.1〜1モル当量で反応させることがより好ましい。
第2段目の反応は、第1段目で得られる共重合体溶液にアミノアルコールを添加して、不活性ガスを通気して攪拌しながら、加熱することによって行うことができる。
本実施形態のインクは顔料(C)を含む。顔料は任意のものであってよく、好ましくは、本実施形態の効果がより顕著である点で、黒色インク用の顔料が使用される。例えば、顔料としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック類;銅、鉄、酸化チタン等の金属類または金属酸化物;オルトニトロアニリンブラック等の有機顔料等を挙げることができる。これらは単独で、任意に混合して使用することができる。より高い印刷濃度を得られる点で、JIS K6221に従い測定されるジブチルフタレート(DBP)給油量が80cm/100g〜140cm/100g、且つJIS K6217に従い測定される窒素吸着比表面積が100m/g〜200m/gのカーボンブラック顔料が好ましい。
顔料の平均粒径は、吐出安定性と保存安定性の観点から300nm以下であることが好ましく、150nm以下であることがより好ましく、100nm以下であることがさらに好ましい。ここで、顔料の平均粒径は、動的光散乱式粒度分布測定装置LB−500(株式会社堀場製作所製)等により測定することができる。
インク組成物中の顔料の含有量は、通常0.01〜20重量%であり、印刷濃度とインク粘度の観点から1〜15重量%であることが好ましく、5〜10重量%であることが一層好ましい。
本実施形態のインクは有機溶剤(D)を含む。ここで、有機溶剤は、非極性有機溶剤および極性有機溶剤であって、50%留出点が150℃以上の溶剤である。50%留出点は、JIS K0066「化学製品の蒸留試験方法」に従って測定される、重量で50%の溶剤が揮発したときの温度を意味する。安全性の観点から、有機溶剤の50%留出点は160℃以上であることが好ましく、さらに、230℃以上であることがより好ましい。
たとえば、非極性有機溶剤としては、脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素溶剤等を好ましく挙げることができる。脂肪族炭化水素溶剤、脂環式炭化水素系溶剤としては、たとえば、日本石油(株)製「テクリーンN−16、テクリーンN−20、テクリーンN−22、日石ナフテゾールL、日石ナフテゾールM、日石ナフテゾールH、0号ソルベントL、0号ソルベントM、0号ソルベントH、日石アイソゾール300、日石アイソゾール400、AF−4、AF−5、AF−6、AF−7」、Exxon社製「Isopar(アイソパー)G、Isopar H、Isopar L、Isopar M、Exxsol D40、Exxsol D80、Exxsol D100、Exxsol D130、Exxsol D140」、株式会社ジャパンエナジー製「ノルマルパラフィンH」等を好ましく挙げることができる。芳香族炭化水素溶剤としては、日本石油(株)製「日石クリーンソルG」(アルキルベンゼン)、Exxon社製「ソルベッソ200」等を好ましく挙げることができる。
極性有機溶剤としては、エステル系溶剤、アルコール系溶剤、高級脂肪酸系溶剤、エーテル系溶剤、およびこれらの混合溶剤を用いることができる。たとえば、炭素数8〜20の高級脂肪酸と炭素数1〜24のアルコールとのエステルであるエステル系溶剤、炭素数8〜24の高級アルコール、および炭素数8〜20の高級脂肪酸からなる群から選ばれた1種以上を好ましく使用できる。
極性有機溶剤としてより具体的には、ラウリル酸メチル、ラウリル酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソオクチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、オレイン酸メチル、オレイン酸エチル、オレイン酸イソプロピル、オレイン酸ブチル、リノール酸メチル、リノール酸イソブチル、リノール酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、大豆油メチル、大豆油イソブチル、トール油メチル、トール油イソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、モノカプリン酸プロピレングリコール、トリ2エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリルなどのエステル系溶剤;イソミリスチルアルコール、イソパルミチルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノールなどのアルコール系溶剤;ノナン酸、イソノナン酸、イソミリスチン酸、ヘキサデカン酸、イソパルミチン酸、オレイン酸、イソステアリン酸などの高級脂肪酸系溶剤;ジエチルグリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテルなどのエーテル系溶剤、が好ましく挙げられる。
これらの有機溶剤は単独で、または2種以上を組み合わせて使用することができる。
本実施形態のインクは、本発明の効果を阻害しない範囲内で、任意の成分を含むことができる。たとえば、上記共重合体(A)及び(B)以外の樹脂として、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレン−マレイン酸系樹脂、ロジン系樹脂、ロジンエステル系樹脂、エチレン−酢ビ系樹脂、石油樹脂、クマロンインデン系樹脂、テルペンフェノール系樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ系樹脂、セルロース系樹脂、塩酢ビ系樹脂、キシレン樹脂、アルキッド樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、ブチラール樹脂、マレイン酸樹脂、フマル酸樹脂、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルポリアミン、ステアリルアミンアセテート等を含むことができる。
ノズルの目詰まり防止剤、酸化防止剤、導電率調整剤、粘度調整剤、表面張力調整剤、酸素吸収剤などを適宜添加することもできる。これらの種類は、特に限定されることはなく、当該分野で使用されているものを用いることができる。
本実施形態のインクは、ビーズミル等の分散機に、共重合体(A)、共重合体(B)、顔料(C)、及び有機溶剤(D)、必要であれば任意成分を一括又は分割して加えて攪拌・混合し、所望により、メンブレンフィルター等によりろ過することによって得られる。
インクの粘度は、インクジェット記録システムの吐出ヘッドのノズル径や吐出環境等によってその適性範囲は異なるが、一般に、23℃において5〜30mPa・sであることが好ましく、5〜15mPa・sであることがより好ましく、約10mPa・s程度であることが、最も好ましい。ここで粘度は、23℃において0.1Pa/sの速度で剪断応力を0Paから増加させたときの10Paにおける値を表す。
本実施形態の非水系顔料インクは、インクジェット記録方法によって印刷することが好ましい。インクジェット記録方法としては、ピエゾ方式、静電方式、サーマル方式など、いずれの方式のものであってもよい。インクジェット記録装置を用いる場合は、デジタル信号に基づいてインクジェットヘッドからインクを吐出させ、吐出されたインク液滴を記録媒体に付着させるようにする。インクジェット記録方法としてラインヘッド方式を用いることもでき、ラインヘッド方式のインクジェット記録方法によれば高速の印刷速度による印刷が可能である。
記録媒体としては、特に限定されず、普通紙、上質普通紙、インクジェット(IJ)紙、IJマット紙、記録媒体上にインク吸収溶液がコートされたコート紙、コート紙よりもインク吸収層の厚みが薄い微コート紙、光沢紙(フォト光沢用紙)、特殊紙、布等で使用することができる。
以下に、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。以下、「質量%」を単に「%」と記す。
<共重合体1〜4の調整>
共重合体1〜4に含まれる単量体を表1に示す。共重合体1〜4は、下記共重合体B−1〜B−4の調整に用いる。
500mlの四つ口フラスコに、IOP(パルミチン酸イソオクチル、日光ケミカルズ株式会社製、以下同じ)156.4gを仕込み、窒素ガスを通気し攪拌しながら、120℃まで昇温した。次いで、温度を120℃に保ちながら、この四つ口フラスコに、VMA80g、GMA20g、及びパーブチルO(t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、日本油脂株式会社製、以下同じ)3.8gの混合物を3時間かけて滴下した。その後、120℃に保ちながら1時間および2時間後に、パーブチルOを各0.2g添加した。さらに、120℃で1時間熟成を行い、固形分40%の共重合体1の溶液を得た。
上記共重合体1の調整において、VMA80g及びGMA20gに代わりVMA68g、GMA32g用いた他は同様にして、固形分40%の共重合体2の溶液を得た。
上記共重合体1の調整において、VMA80g及びGMA20g、パーブチルO3.8gに代わりVMA68g、GMA32g、及びパーブチルO2.0g用いた他は同様にして、固形分40%の共重合体3の溶液を得た。
上記共重合体1の調整において、VMA80g及びGMA20g、パーブチルO3.8gに代わりVMA68g、GMA32g、及びパーブチルO5.0g用いた他は同様にして、固形分40%の共重合体4の溶液を得た。
<共重合体A−1〜A−5の調整>
共重合体A−1〜A−5に含まれる単量体を表2に示す。
上記共重合体1の調整において、VMA80g及びGMA20gの代わりにVMA40g、GMA20g、及びCHMA40gを用いた他は同様にして、固形分40%の共重合体A−1の溶液を得た。
上記共重合体1の調整において、VMA80g及びGMA20gの代わりにVMA60g、GMA20g、及びBnMA20gを用いた他は同様にして、固形分40%の共重合体A−2の溶液を得た。
上記共重合体1の調整において、VMA80g及びGMA20gの代わりにVMA40g、GMA20g、及びBnMA40gを用いた他は同様にして、固形分40%の共重合体A−3の溶液を得た。
上記共重合体1の調整において、VMA80g及びGMA20gの代わりにVMA40g、GMA20g、及びBnMA40gを用い、パーブチルO3.8gの代わりにパーブチルO5.4gを用いた他は同様にして、固形分40%の共重合体A−4の溶液を得た。
上記共重合体1の調整において、MA80g及びGMA20gの代わりにVMA40g、GMA20g、及びBnMA40gを用い、パーブチルO3.8gの代わりにパーブチルO1.8gを用いた他は同様にして、固形分40%の共重合体A−5の溶液を得た。
<共重合体B−1〜B−4、ABの調整>
共重合体B−1〜B−4、ABに含まれる単量体を表3に示す。
500mLの四つ口フラスコに、IOP15g、上記共重合体1の溶液250g(固形分100g)、ジエタノールアミン10gを仕込み、窒素ガスを通気し攪拌しながら、110℃まで昇温した。110℃に2時間保ち、グリシジル基とジエタノールアミンとの反応を完結させ、冷却して、固形分40%の共重合体B−1の溶液を得た。
上記共重合体B−1の調整において、IOP33g、共重合体1の溶液の代わりに共重合体2の溶液250g(固形分100g)を用い、ジエタノールアミン22gを用いた以外の条件は同様にして、固形分40%の共重合体B−2の溶液を得た。
上記共重合体B−1の調整において、IOP33g、共重合体1の溶液の代わりに共重合体3の溶液250g(固形分100g)を用い、ジエタノールアミン22gを用いた以外の条件は同様にして、固形分40%の共重合体B−3の溶液を得た。
上記共重合体B−1の調整において、IOP33g、共重合体1の溶液の代わりに共重合体4の溶液250g(固形分100g)を用い、ジエタノールアミン22gを用いた以外の条件は同様にして、固形分40%の共重合体B−4の溶液を得た。
上記共重合体B−1の調整において、共重合体1の溶液の代わりに共重合体A−2の溶液250g(固形分100g)を用いた他は同様にして、固形分40%の共重合体ABの溶液を得た。
Figure 0005947506
Figure 0005947506
Figure 0005947506
<共重合体の詳細>
共重合体A−1〜A−5、B−1〜B−4、ABの詳細について、表4に示す。
Figure 0005947506
各共重合体の調整で使用した単量体の詳細は、次のとおりである。
VMA:ベヘニルメタクリレート、MW;339、アルキル基の炭素数22、日本油脂株式会社製
GMA:グリシジルメタクリレート、MW;142、和光純薬工業株式会社製
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート、MW;182.5、和光純薬工業株式会社製
BnMA:ベンジルメタクリレート、MW;176.5、和光純薬工業株式会社製
DEA:ジエタノールアミン、MW;105.1、和光純薬工業株式会社製
<インクの調整>
表5及び表6に示す配合でインクを調整した。
実施例1では、2.63gの共重合体A−3の溶液(固形分1.05g)、2.63gの共重合体B−2の溶液(固形分1.05g)、3.5gの顔料(カーボンブラック、三菱化学株式会社製MA−7)、14.00gのIOP、及び12.25gのAF−4(ナフテン系溶剤、新日本石油株式会社製)を混合し、ジルコニアビーズ(直径0.5mm)を入れて、ロッキングミル((株)セイワ技研製RMO5S型)により120分間分散した。分散後ジルコニアビーズを除去し、3.0μmおよび0.8μmのメンブランフィルターで順に濾過してゴミおよび粗大粒子を取り除き、インクを得た。
実施例2〜8及び比較例1〜3では、表5及び表6に示す配合とした他は上記した実施例1と同様にして、インクを調整した。
Figure 0005947506
Figure 0005947506
<評価>
上記した各インクを用いて、表濃度、裏抜け及び貯蔵安定性について評価を行った。結果を表5及び表6に併せて示す。
(表濃度)
上記した各インクをORPHISX9050(理想科学工業株式会社製)に装填し、普通紙(理想用紙薄口、理想科学工業株式会社製)に、300×300dpiでベタ画像を印刷することにより、印刷濃度を評価した。得られたベタ画像の表面OD値を、光学濃度計(RD920、マクベス社製)を用いて測定し、以下の基準で評価した。なお、ORPHISX9050は、ライン型インクジェットヘッドを使用し、主走査方向(ノズルが並んでいる方向)に直交する副走査方向に用紙を搬送して印字を行うシステムである。
AA:1.10以上
A:1.05以上1.10未満
B:1.0以上1.05未満
C:1.0未満
(裏抜け)
上記表濃度の評価と同様にベタ画像を印刷して、得られたベタ画像の裏面OD値を光学濃度計(RD920、マクベス社製)を用いて測定し、以下の基準で評価した。裏抜けは、裏面OD値が低いほど良いと評価される。
AA:0.21未満
A:0.21以上0.24未満
B:0.24以上0.27未満
C:0.27以上
(貯蔵安定性(70℃、4週間))
上記した各インクについて初期粘度を測定した後に、各インクをそれぞれ密閉容器に入れて、70℃の環境下で4週間放置し、その後インクの粘度を測定し、粘度変化率([(4週間後の粘度値×100)/(初期粘度値)]−100(%))を求め、以下の基準で評価した。インクの粘度は、23℃において0.1Pa/sの速度で剪断応力を0Paから増加させたときの10Paにおける粘度であり、ハーケ社製応力制御式レオメータRS75(コーン角度1°、直径60mm)で測定した。
AA:粘度変化率が±5%未満
A:粘度変化率が±5%以上±10%未満
B:粘度変化率が±10%以上±20%未満
C:粘度変化率が±20%以上
表5及び表6に示す通り、各実施例のインクは、炭素環を含む共重合体と窒素含有基を含む共重合体とをともに含み、表濃度及び裏抜けが貯蔵安定性とともに良好であった。
実施例1、2、及び4では、共重合体A−3、1、5を用いており、共重合体(A)の炭素環部含有量及び重量平均分子量がより適正であり、表濃度、裏抜け、及び貯蔵安定性がより良好であった。
実施例3では、共重合体A−4の重量平均分子量が比較的小さく、貯蔵安定性が若干低下した。実施例5では、共重合体B−3の重量平均分子量が比較的大きく、裏抜けが若干低下した。実施例6では、共重合体B−4の重量平均分子量が比較的小さく、貯蔵安定性が若干低下した。実施例7では、共重合体A−2の含有量が比較的少なく、表濃度及び裏抜けが若干低下した。実施例8では、共重合体B−1のアミン基含有量が比較的少なく、貯蔵安定性が低下した。
比較例1では、ベンゼン環及びアミン基を1分子にともに含む共重合体を含み、表濃度及び裏抜けが低下した。比較例2では、ベンゼン環を含む共重合体のみを含み、表濃度及び貯蔵安定性が低下した。比較例3では、アミン基を含む共重合体のみを含み、表濃度及び裏抜けが低下した。

Claims (9)

  1. 共重合体全体に対し2.5質量%〜25質量%の炭素環部を有し、共重合体全体に対し窒素含有基部が0.05質量%以下である、アルキル(メタ)アクリレート共重合体(A)、
    共重合体全体に対し0.5質量%〜5.0質量%の窒素含有基部を有し、共重合体全体に対し炭素環部が1.0質量%以下である、アルキル(メタ)アクリレート共重合体(B)、
    顔料(C)、及び
    有機溶剤(D)含み、
    前記アルキル(メタ)アクリレート共重合体(A)、前記アルキル(メタ)アクリレート共重合体(B)、及び前記顔料(C)は、それぞれ独立して前記有機溶剤(D)に配合されている、非水系顔料インク。
  2. 前記炭素環部は、置換または非置換の芳香族炭化水素基及び/または置換または非置換の脂環式炭化水素基を含む、請求項1に記載の非水系顔料インク。
  3. 前記窒素含有基部は、アミノ基、シアノ基、ニトリル基、アミド基、及びウレタン結合から選択される少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の非水系顔料インク。
  4. 前記アルキル(メタ)アルキレート共重合体(A)の炭素環部は、顔料(C)1gに対し0.05mmol/g〜1.0mmol/gである、請求項1から3のいずれか1項に記載の非水系顔料インク。
  5. 前記アルキル(メタ)アルキレート共重合体(B)の窒素含有基部は、顔料(C)1gに対し0.2mmol/g〜1.0mmol/gである、請求項1から4のいずれか1項に記載の非水系顔料インク。
  6. 前記アルキル(メタ)アルキレート共重合体(A)及び前記アルキル(メタ)アルキレート共重合体(B)のうち少なくとも一方は、炭素数12〜25のアルキル基部を有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の非水系顔料インク。
  7. 前記アルキル(メタ)アルキレート共重合体(A)の重量平均分子量が、5,000〜30,000である、請求項1から6のいずれか1項に記載の非水系顔料インク。
  8. 前記アルキル(メタ)アルキレート共重合体(B)の重量平均分子量が、5,000〜20,000である、請求項1から7のいずれか1項に記載の非水系顔料インク。
  9. 前記アルキル(メタ)アルキレート共重合体(A)及び前記アルキル(メタ)アルキレート共重合体(B)の総量は、インク全体に対し、1質量%〜20質量%である、請求項1から8のいずれか1項に記載の非水系顔料インク。
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