JP6572196B2 - 非水系顔料インク - Google Patents
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Description
ものであるが、特許文献1に記載されている分散剤に水溶性樹脂を混合して得られるインクは、インクジェットヘッドに使用されているノズルプレートに対して濡れ性が高いためインクが吐出される際に曲がりが生じたり、不吐出となったりすることがわかった。また、ノズルプレートに付着したインクが紙等に転写して印刷物を汚したりすることがある。
ここで非水溶性樹脂とは、23℃における水への溶解性が0.5質量%以下の樹脂をいう。
前記アクリル系ポリマーの含有量は前記水溶性樹脂に対する質量比で0.1〜20であることが好ましい。
前記水溶性樹脂の含有量は前記顔料に対する質量比で0.01〜0.5であることが好ましい。
非水溶性樹脂は、少なくとも炭素数8〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(A)と、β−ジケトン基またはβ−ケト酸エステル基を有するモノマー(B)とを含むモノマー混合物の共重合体からなるアクリル系ポリマーである。
アクリル系ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、常温以下であることが好ましく、さらには0℃以下であることがより好ましい。これにより、インクが記録媒体上で定着する際に、常温で成膜を促進させることができる。
R1N=C=O + R−OH→ROCONHR1
上記により、顔料吸着基として作用するウレタン基が導入される。
インク総量に対して、水溶性樹脂は、0.1〜5質量%程度含まれていることが好ましく、0.5〜1.5質量%であることが一層好ましい。
ビニル化合物としては、アクリロニトリル、塩化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル、酢酸ビニル等を好ましく挙げることができる。
炭化水素系非極性溶剤の含有量は、インク溶剤全質量に対して20質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、さらには80質量%以上が好ましい。炭化水素系非極性溶剤の含有量が溶剤全量に対して50質量%未満の場合、使用環境下にもよるがインクの低粘度化が充分に得られない。
以下に本発明の非水系インクジェットインクの実施例を示す。
300mlの四つ口フラスコに、AF−7(ナフテン系溶剤;JX日鉱日石エネルギー(株)製)75gを仕込み、窒素ガスを通気し攪拌しながら、110℃まで昇温した。次いで、温度を110℃に保ちながら表1に示す組成の各単量体混合物にAF−7 16.7g、パーブチル O(t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート;日油(株)製)2gの混合物を3時間かけて滴下した。その後、110℃に保ちながら1時間後および2時間後に、パーブチルOを各々0.2g添加した。さらに110℃で1時間熟成を行い、AF−7 10.6gで希釈して、不揮発分50%の無色透明の樹脂溶液a〜dを得た。得られた各樹脂溶液の質量平均分子量(GPC法、標準ポリスチレン換算)は、20000〜23000であった。
500ml四つ口フラスコに、表1に示す組成の各単量体混合物を混合し、さらに重合開始剤として V−65(和光純薬工業(株))1.29g、連鎖移動剤として ステアリルメルカプタン(和光純薬工業(株))0.97g、 AF7(AFソルベント7号、ナフテン系溶剤、JX日鉱日石エネルギー(株))260.2gを加え、61℃±3℃の条件下で、還流させながら5時間反応を行なって樹脂溶液eを得た(固形分25%)。反応後に、重合禁止剤としてメトキノン(p−メトキシフェノール)を微量添加した。得られた樹脂溶液の質量平均分子量(GPC法、標準ポリスチレン換算)は、21800であった。
500mLの四つ口フラスコに、上記で得られた樹脂溶液a(AF−7溶剤中固形分50%)200g、マイケル付加物(ジエタノールアミン/2−エチルヘキシルアクリレート付加物)4.0g、ジエタノールアミン(日本触媒(株)製)2.8gを仕込み、窒素ガスを通気し攪拌しながら、110℃まで昇温した。110℃に1時間保ち、樹脂溶液aのグリシジル基とジエタノールアミンとの反応を完結させた。その後、ジブチル錫ジラウレートを0.2g添加し、タケネート 600(1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、三井化学ポリウレタン(株)製)7.8gとエキセパールHL(ラウリン酸ヘキシル,花王(株)製)72.0gとの混合物を1時間かけて滴下した。滴下後、温度を120℃に昇温して6時間反応させ、冷却して、固形分40%の樹脂溶液D1を得た。
同様にして、表2に示す組成で樹脂溶液D2を製造した。得られた各アクリル系ポリマーの質量平均分子量(GPC法、標準ポリスチレン換算)は、22000〜26000であった。
300mlの四つ口フラスコに、エポミンSP-006(ポリエチレンイミン 分子量600、日本触媒(株)製)50gを仕込み、撹拌しながら60℃まで昇温した。アクリロニトリル(和光純薬(株)製)13.27gを約30分かけて滴下した。滴下後、60℃に2時間保ちマイケル付加反応を完結させて、変性ポリエチレンイミンPEI−3を得た。同様にして表3に示す処方で、PEI−4〜PEI−12の変性ポリエチレンイミンを調製した。表3に示すマイケル付加当量は、PEI−3の場合、1gのポリエチレンイミン(SP−006)には20mmolのアミノ基が含まれているから、20mmol×0.5モル当量=10mmol分のビニル化合物を反応させたことを意味する。
得られた樹脂溶液a 4gと、ポリエチレンイミン(日本触媒(株)SP−012)1.5g、顔料(カーボンブラック、三菱化学(株)製MA100)10g、AF−7 17.25g、ラウリン酸ヘキシル17.25gを混合し、ジルコニアビーズ(直径0.5mm)を入れて、ロッキングミル((株)セイワ技研製)により120分間分散した。分散後ジルコニアビーズを除去し、AF−7 25g、エキセパールHL25gを加えて希釈してから、3μmおよび0.8μmのメンブランフィルターで順に濾過してゴミおよび粗大粒子を取り除いて実施例1のインクを得た。
同様にして、表4〜表8に示す配合で、上記実施例1と同様にして各実施例および比較例のインクを得た。
(印刷濃度)
得られたインクをHC5500(理想科学工業(株)製)に装填し、普通紙(理想用紙薄口、理想科学工業(株)製)に印刷したベタ画像の表面と裏面のOD値を、光学濃度計(RD920、マクベス社製)を用いて測定し、以下の基準で評価した。表面のOD値が高ければ画像濃度が高く、裏面のOD値が低ければ裏抜けが少ないことを示している。
印刷濃度(表OD)
S:1.20以上
A:1.15以上1.20未満
B:1.10以上1.15未満
C:1.05以上1.10未満
D:1.05未満
印刷濃度(裏OD)
S:0.20以下
A:0.20超0.25以下
B:0.25超0.30以下
C:0.30超
各インクを密閉容器に入れて、70℃の環境下で4週間放置し、その後インクの粘度変化および顔料の分散平均粒子径の変化を測定し、その測定結果を以下のように評価した。放置後の粘度および顔料の分散平均粒子径は上記の方法で測定した。
粘度変化率:
[(4週間後の粘度×100)/(粘度の初期値)]−100(%)
顔料の分散平均粒子径変化率:
[(4週間後の分散平均粒子径×100)/(分散粒子径の初期値)]−100(%)
S:粘度と顔料の分散平均粒子径変化率がいずれも±3%未満
A:粘度と顔料の分散平均粒子径変化率がいずれかが±3%以上±5%未満
B:粘度と顔料の分散平均粒子径変化率がいずれかが±5%以上±10%未満
C:粘度と顔料の分散平均粒子径変化率がいずれかが10%以上
得られたインクを−5℃で4週間放置した後、−5℃でのインク粘度を測定し、以下の基準で評価した。
A:50mPa・s未満
B:50mPa・s以上100mPa・s未満
C:100mPa・s以上
インクを70℃の環境に密閉状態で1ヶ月放置した後、このインクを東芝TEC社製インクジェットヘッド(CF1)を用いてベタ画像(主走査318ドット/副走査3000ドット)を100回連続印字し、その画像を目視により確認し、以下の基準で評価した。
A:均一なベタ画像
B:初期は均一なベタ画像が得られるが、数十回印字すると画像に乱れが生じる
C:初期から画像に乱れが生じる
ORPHIS−X(理想科学工業社製)において、ヘッドギャップ3mm、環境温度15℃、印刷速度120ppm、解像度300dpi*300dpi 1−6drop(1dropあたり6pl)の印字条件でA4用紙に印字を行い、以下の基準で評価した。
A:サテライトはほとんど確認できない
B:サテライトはわずかに確認できる
C:サテライトが顕著である
インクジェットインクを30ml容器に入れ、インクジェットプリンターHC5500(商品名:理想科学工業社製)に使用されるノズルプレート(長さ5cm、幅5mm)の片端をピンセットでつまみ、もう一方の片端2cmをインクに浸漬させた。60℃の環境下で1週間放置後、濡れ性を評価した。ノズルプレートを素早く引き上げ、ノズルプレート上に残ったインク膜がワイピングせずにインク滴になるまでの時間を10回測定し、その平均値を算出し、撥インク時間とし、下記基準で評価した。なお、使用したノズルプレートは、ポリイミドフィルムを基材とし、その表面をフッ素加工したものであった。
S:インク滴になるまでに要する時間は3.5秒未満
A:インク滴になるまでに要する時間は3.5秒以上1分未満
B:インク滴になるまでに要する時間は1分以上
以上の評価結果を、インクの処方とともに表4〜表8に示す。
Claims (5)
- 顔料と、非水系溶剤と、非水溶性樹脂と、水溶性樹脂とを含む非水系顔料インクであって、
前記非水溶性樹脂が、少なくとも炭素数8〜18のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(A)と、β−ジケトン基またはβ−ケト酸エステル基を有するモノマー(B)とを含むモノマー混合物の共重合体からなるアクリル系ポリマーであり、
前記アクリル系ポリマーはウレタン基を含まず、
前記水溶性樹脂が、質量平均分子量200〜2000のポリエチレンイミンを含む、
非水系顔料インク。 - 前記水溶性樹脂の含有量が前記顔料に対する質量比で0.01〜0.5であることを特徴とする請求項1に記載の非水系顔料インク。
- 前記アクリル系ポリマーの含有量が前記顔料に対する質量比で0.1〜1.0であることを特徴する請求項1又は2に記載の非水系顔料インク。
- 前記アクリル系ポリマーの含有量が前記水溶性樹脂に対する質量比で0.1〜20であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の非水系顔料インク。
- インクジェット用である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の非水系顔料インク。
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