JP5947252B2 - 旋盤 - Google Patents

Description

本発明は、旋盤に関するものである。

従来の旋盤において、バイトホルダは単一の横梁に装着され、且つ駆動部材の駆動によって横梁に沿って移動させて、旋盤用バイトの加工位置を調節することによってワークに対して加工を行なう。しかし、旋削加工の過程において、旋盤用バイトは比較的大きい抵抗力を克服し、且つ単一の横梁の一側だけにバイトホルダが固定されているので、バイトホルダに平衡した支持力を供給しにくい。これにより、旋盤用バイトに震動又は揺れが発生するため旋盤用バイトの安定性が悪く、加工精密度が低下し、さらに旋盤用バイトが破損する恐れもある。

以上の問題点に鑑みて、本発明は、旋盤用バイトの安定性を向上することができる旋盤を提供することを目的とする。

前記課題を解決するために、本発明に係る旋盤は、台座と、前記台座に装着されている作業台と、旋盤用バイトを有する送り装置と、前記台座に移動可能に装着され、且つ前記作業台の上方に位置する２つの横梁と、を備える。前記送り装置は、前記２つの横梁にスライド可能に装着され、且つ前記２つの横梁の間に位置して、前記２つの横梁は前記送り装置の両側を支持する。

本発明に係る旋盤は、２つの横梁を備え、且つ送り装置の両側が該２つの横梁にスライド可能に装着される。送り装置が旋盤用バイトを連動して高速にＺ軸方向において往復運動する場合、２つの横梁が送り装置の両側を支持するので、送り装置が受ける力が均一になり、送り装置及び旋盤用バイトの運動に起因する震動又は揺れを低減させることができる。従って、加工精密度が向上し、且つ旋盤用バイトの使用寿命も長くなる。

本発明に係る旋盤の斜視図である。 本発明に係る旋盤の一部分を取り除いた状態を示す斜視図である。 図２に示した旋盤の分解図である。

以下、図面に基づいて、本発明に係る旋盤について詳細に説明する。

図１乃至図３を参照すると、本発明に係る旋盤２００は、ワーク３００に対して加工を行う。旋盤２００は、台座１０と、駆動部材２０と、作業台３０と、２つの横梁５０と、４つの第一駆動アセンブリ６０と、送り装置７０と、を備える。作業台３０は前記台座１０に装着されている。２つの横梁５０は、台座１０に移動可能に装着され、且つ作業台３０の上方に位置する。送り装置７０は、２つの横梁５０にスライド可能に装着され、且つ該２つの横梁５０の間に位置する。

台座１０は、基底部１２と、基底部１２上に間隔をあけて平行に突設されている２つの支持体１４と、を備える。各支持体１４の前記基底部１２から離れている端面には、間隔をあけて、且つ平行に２つの第一レール１４２が設置されている。第一レール１４２は、Ｙ軸方向（第一方向）に沿って延伸している。２つの第一レール１４２の間には、第一スライド凹部１４４が形成されている。

作業台３０はほぼ円柱形であり、駆動部材２０を介して基底部１２に回転可能に装着されている。なお、作業台３０は２つの支持体１４の間に位置する。作業台３０は、駆動部材２０の回転によってワーク３００を連動して回転させる。本実施形態において、駆動部材２０は、ダイレクトドライブモータ（Ｄｉｒｅｃｔ Ｄｒｉｖｅ Ｍｏｔｏｒ）である。

２つの横梁５０は、それぞれ２つの支持体１４上にＹ軸方向に沿ってスライド可能に装着されている。また、各横梁５０は、２つの支持体１４に垂直であり、且つ作業台３０の上方に位置する。各横梁５０は、支持部５２と、支持部５２の両端に形成されているスライド台５４と、を備える。支持部５２は長板状を呈し、且つスライド面５２２が形成されている。スライド面５２２には、互いに平行である２つの第二レール５２２２がＸ軸方向（第二方向）に沿って延伸して形成され、該２つの第二レール５２２２の間には、第二スライド凹部５２２４が形成されている。２つの横梁５０のスライド面５２２は互いに対向して設置され、且つ作業台３０に垂直である。各スライド台５４は矩形の板状を呈し、且つその底面には、対応する支持体１４の２つの第一レール１４２にそれぞれスライド可能に結合される２つの第一スライド部５４２が設置されている。本実施形態において、第一スライド部５４２の断面形状は、「Π」状を呈する。

４つの第一駆動アセンブリ６０は、固定子６２と、該固定子６２に対して相対運動する可動子６４をそれぞれ備える。その中で、２つの第一駆動アセンブリ６０は、２つの横梁５０を駆動してＹ軸方向に沿って移動させる。これに相応して、台座１０の各第一スライド凹部１４４には１つの固定子６２が固定され、各横梁５０の２つのスライド台５４には１つの可動子６４がそれぞれ固定されている。他の２つの第一駆動アセンブリ６０は、送り装置７０を駆動してＸ軸方向に沿って移動させる。これに相応して、各横梁５０の第二スライド凹部内には、１つの固定子６２が固定され、２つの可動子６４は、送り装置７０の両側にそれぞれ固定される。本実施形態において、第一駆動アセンブリ６０はリニアモーター（ｌｉｎｅａｒ ｍｏｔｏｒ）である。

送り装置７０は、第二駆動アセンブリ７２と、第二駆動アセンブリ７２を収容する固定座７４と、第二駆動アセンブリ７２にスライド可能に装着されているバイトホルダ７６と、バイトホルダ７６に固定されてワーク３００の加工に用いられる旋盤用バイト７８と、を備える。第二駆動アセンブリ７２は、旋盤用バイト７８をＺ軸方向において往復運動させる。固定座７４の前記２つの横梁５０にそれぞれ隣接する両側には、横梁５０の第二レール５２２２に対応する２つの第二スライド部７４２がそれぞれ設置されている。２つの第一駆動アセンブリ６０の可動子６４は、それぞれ固定座７４の両側の２つの第二スライド部７４２の間に固定される。第二スライド部７４２の構造は、第一スライド部５４２の構造と同じである。第二スライド部７４２は、第二レール５２２２にスライド可能に装着される。本実施形態において、第二駆動アセンブリ７２はリニアモーターである。

また、送り装置７０の第二駆動アセンブリ７２は省略することができる。この時、バイトホルダ７６は固定座７４に固定される。さらに、送り装置７０の第二駆動アセンブリ７２及び固定座７４も省略することができる。この時、バイトホルダ７６は、２つの横梁５０にスライド可能に装着される。

旋盤２００を組み立てる際、先ず、２つの横梁５０の各第一スライド部５４２を対応する第一レール１４２にそれぞれ結合させて、前記２つの横梁５０を台座１０にスライド可能に装着する。次いで、送り装置７０の固定座７４の各第二スライド部７４２を２つの横梁５０の対応する第二レール５２２２にそれぞれ結合させて、前記送り装置７０を前記２つの横梁５０にスライド可能に装着する。

旋盤２００を使用する際、駆動部材２０は、作業台３０を駆動して該作業台３０上のワーク３００を回転させる。２つの第一駆動アセンブリ６０は、２つの横梁５０を駆動してＹ軸方向に沿って移動させる。これにより、送り装置７０も２つの横梁５０のＹ軸方向への移動によってＹ軸方向に沿って移動する。他の２つの第一駆動アセンブリ６０は、送り装置７０を駆動してＸ軸方向に沿って移動させる。これにより、旋盤用バイト７８もＸ軸方向に沿って移動する。第二駆動アセンブリ７２は、旋盤用バイト７８を駆動してＺ軸方向において往復運動させる。以上により、旋盤２００はワーク３００に対して加工を行なう。

また、各支持体１４における第一レール１４２の数は１つでも良い。この時、各スライド台５４における第一スライド部５４２の数も１つである。同様に、各横梁５０における第二レール５２２２の数も１つであっても良い。この時、固定座７４における、前記第二レール５２２２に対面する側の第二スライド部７４２の数も１つである。

本発明に係る旋盤２００は、２つの横梁５０を備え、且つ送り装置７０の両側が該２つの横梁５０にスライド可能に装着される。送り装置７０が旋盤用バイト７８を連動して高速にＺ軸方向において往復運動する場合、２つの横梁５０が送り装置７０の両側を支持するので、送り装置７０が受ける力が均一になり、送り装置７０及び旋盤用バイト７８の運動に起因する震動又は揺れを低減させることができる。従って、加工精密度が向上し、且つ旋盤用バイトの使用寿命も長くなる。

以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形又は修正が可能であり、該変形又は修正も本発明の特許請求の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。

２００ 旋盤
３００ ワーク
１０ 台座
１２ 基底部
１４ 支持体
１４２ 第一レール
１４４ 第一スライド凹部
２０ 駆動部材
３０ 作業台
５０ 横梁
５２ 支持部
５２２ スライド面
５２２２ 第二レール
５２２４ 第二スライド凹部
５４ スライド台
５４２ 第一スライド部
６０ 第一駆動アセンブリ
６２ 固定子
６４ 可動子
７０ 送り装置
７２ 第二駆動アセンブリ
７４ 固定座
７４２ 第二スライド部
７６ バイトホルダ
７８ 旋盤用バイト

Claims (7)

1. 台座と、前記台座に装着されている作業台と、旋盤用バイトを有する送り装置と、を備える旋盤において、
   前記旋盤は、前記台座に移動可能に装着され、且つ前記作業台の上方に位置する２つの横梁をさらに備え、前記送り装置は、前記２つの横梁にスライド可能に装着され、且つ前記２つの横梁の間に位置して、前記２つの横梁は前記送り装置の両側を支持し、各横梁は、支持部を備え、前記支持部はスライド面を備え、前記２つの横梁の前記スライド面は、垂直方向に平行であり、前記送り装置は前記２つの横梁の前記スライド面の間に位置しており、
   前記台座は、基底部と、前記基底部上に間隔をあけて平行に突設されている２つの支持体と、を備え、各横梁の両端は、前記２つの支持体にスライド可能に装着され、各支持体の前記基底部から離れている端面には、間隔をあけて、且つ平行に２つの第一レールが設置され、各横梁は、前記支持部の両端に形成されているスライド台と、を備え、各スライド台は、対応する支持体の２つの第一レールにそれぞれスライド可能に結合される２つの第一スライド部が設置され、各第一スライド部が対応する第一レールに結合されることによって、前記２つの横梁は前記台座にスライド可能に装着されていることを特徴とする旋盤。
2. 前記旋盤は、前記作業台を駆動して回転させる駆動部材をさらに備え、前記駆動部材は、ダイレクトドライブモータであることを特徴とする請求項１に記載の旋盤。
3. 前記支持体の２つの第一レールの間には第一スライド凹部が形成され、前記旋盤は、前記２つの横梁を前記２つの第一レールに沿って移動させるための第一駆動アセンブリをさらに備え、前記第一駆動アセンブリは、固定子及び可動子を備え、前記固定子は前記第一スライド凹部内に固定され、前記可動子は前記横梁のスライド台に固定されることを特徴とする請求項１に記載の旋盤。
4. 前記送り装置は、固定座及び前記固定座に固定されているバイトホルダを備え、前記固定座は、前記２つの横梁にスライド可能に装着され、前記バイトホルダには、旋盤用バイトが固定されていることを特徴とする請求項１から３のいずれか一項に記載の旋盤。
5. 前記送り装置は、第二駆動アセンブリと、前記第二駆動アセンブリを内部に収容する固定座と、前記第二駆動アセンブリにスライド可能に装着されているバイトホルダと、前記バイトホルダに固定されている旋盤用バイトと、を備え、前記２つの横梁にスライド可能に装着され、前記第二駆動アセンブリは、前記旋盤用バイトを駆動して往復運動させることを特徴とする請求項１から３のいずれか一項に記載の旋盤。
6. 前記スライド面には互いに平行である２つの第二レールが形成されており、前記固定座の前記２つの横梁にそれぞれ隣接する両側には、それぞれ前記第二レールに対応する２つの第二スライド部が設置されており、各第二スライド部が対応する第二レールに結合されることによって、前記送り装置が前記２つの横梁にスライド可能に装着されることを特徴とする請求項４または５を引用する場合の請求項４又は５に記載の旋盤。
7. 前記２つの第二レールの間には第二スライド凹部が形成され、前記旋盤は、前記送り装置を前記２つの第二レールを沿って移動させるための他の第一駆動アセンブリをさらに備え、前記他の第一駆動アセンブリは固定子及び可動子を備え、前記他の第一駆動アセンブリの固定子は前記第二スライド凹部内に固定され、前記他の第一駆動アセンブリの可動子は前記送り装置の固定座に固定されることを特徴とする請求項６に記載の旋盤。