JP5943076B2 - ペリクル用支持枠の製造方法、ペリクル用支持枠、及びペリクル - Google Patents

ペリクル用支持枠の製造方法、ペリクル用支持枠、及びペリクル Download PDF

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Description

この発明は、ペリクル用支持枠の製造方法、ペリクル用支持枠、及びペリクルに関し、詳しくは、二次電解や有機染料を用いるような着色処理を行わなくても、陽極酸化処理によって十分に黒色化を図ることができるペリクル用支持枠の製造方法、並びに、これによって得られたペリクル用支持枠及びペリクルに関する。
LSI、超LSIなどの半導体装置や液晶表示装置(LCD)等に使用される薄膜トランジスタ(TFT)やカラーフィルター(CF)等の製造では、露光装置を用いたフォトリソグラフィー工程が含まれ、この工程では、通常、ペリクルと呼ばれる防塵手段が用いられる。
ペリクルは、一般に、フォトマスクやレティクルに合わせた形状を有する厚さ数mm程度のアルミニウム材からなる支持枠の片面側に、厚さ10μm程度のニトロセルロース、セルロース誘導体、フッ素ポリマーなどの透明な高分子膜(光学的薄膜体)を展張して接着したものであり、異物がフォトマスクやレティクル上に直接付着することを防ぐ。また、仮にペリクルに異物が付着したとしても、例えば、フォトレジストが塗布されたウエハー上にこれらの異物は結像しないため、異物の像による露光パターンの短絡や断線等を防止でき、フォトリソグラフィー工程の製造歩留まりを向上させることができる。
このペリクル用支持枠については、光源からの光の反射を防いで鮮明なパターン転写像を得ることや、使用前の異物付着検査等を容易にすることなどを目的として、アルミニウム材を陽極酸化処理した後は黒色化するのが通常であり、例えば、陽極酸化皮膜のポアに有機染料等を浸透させて黒色にする方法(例えば特許文献1参照)や、陽極酸化皮膜のポア中にNi、Co等を電解析出させて黒色化する方法(例えば特許文献2参照)などが知られている。
ところが、近年、半導体装置等の高集積化に伴い、より狭い線幅で微細な回路パターンの描画が求められるようになり、フォトリソグラフィー工程で使用される露光光についてはKrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、Fエキシマレーザー(波長157nm)等のような短波長光が主になっている。短波長の露光光源は高出力であって光のエネルギーが高く、このような高いエネルギーの光が支持枠に照射されると、前記のように陽極酸化皮膜を有機染料で黒色化すると、その有機染料が化学変化して色調変化や退色を起こすおそれがある。
また、電解析出処理で黒色化しようとする場合には、一般に、pHや浴温等の浴管理が重要であり、加えて、電解析出処理は設備費が高く、更に廃液処理設備が必要となってくる等の理由から、より簡易な工程によるペリクル用支持枠の製造方法が望まれている。加えて、ペリクル用支持枠には光学的薄膜体が張着され、その状態を高い精度で保持することなどが求められることから、通常、JIS規定のA7075アルミニウム合金が使用されるが、JIS A7075のようなAl−Zn−Mg系アルミニウム合金を陽極酸化処理して、上記特許文献2に記載されるような電解析出処理をしても、十分な黒色化が図られないことがあるといった問題もある。
一方では、硫酸浴を使用して陽極酸化処理を行った場合には、これに起因してアルミニウム材の表面の陽極酸化皮膜に硫酸やリン酸等の無機酸が残存し、これらが露光雰囲気中に存在するアンモニア等の塩基性物質と反応して硫酸アンモニウム等の反応生成物を生じ、この反応生成物(ヘイズ)がペリクルにくもりを生じさせてパターン転写像に影響を与えるといった別の問題もある。
特開2010−237282号公報 特許第3361429号公報
そこで、本発明者等は、これらの従来技術における問題を解決するために鋭意検討した結果、溶体化したAl−Zn−Mg系アルミニウム合金(又は溶体化して更に時効処理したAl−Zn−Mg系アルミニウム合金)を焼鈍した後に、アルカリ性の浴を用いて陽極酸化処理することで、有機染料等による処理や電解析出処理を行わなくても、十分に黒色化されたペリクル用支持枠が得られることを見出し、本発明を完成させた。
したがって、本発明の目的は、陽極酸化処理によって十分に黒色化された陽極酸化皮膜を形成することができ、工業的に安価且つ簡便にペリクル用支持枠を得ることができるペリクル用支持枠の製造方法を提供することにある。
また、本発明の別の目的は、高エネルギー光の照射下においても色調の変化や退色のおそれがなく、尚且つ、ヘイズの発生を可及的に抑えることができるペリクル用支持枠、及びそれを備えたペリクルを提供することにある。
すなわち、本発明は、光学的薄膜体を備えてペリクルとして使用されるペリクル用支持枠の製造方法であって、Al−Zn−Mg系アルミニウム合金を溶体化したアルミ材、或いは、Al−Zn−Mg系アルミニウム合金を溶体化して更に時効処理したアルミ材を、X線回折法により測定されるMgZn 2 の積分回折強度が39.0以上になるように焼鈍した後、アルカリ性の浴中で陽極酸化処理して、明度指数L*値が40以下の陽極酸化皮膜を形成することを特徴とするペリクル用支持枠の製造方法である。
また、本発明は、アルミ材の表面に陽極酸化皮膜を備えてなるペリクル用支持枠であって、アルミ材は、溶体化されたAl−Zn−Mg系アルミニウム合金、或いは、溶体化及び時効処理されたAl−Zn−Mg系アルミニウム合金であると共にX線回折法により測定されるMgZn 2 の積分回折強度が39.0以上であり、陽極酸化皮膜は明度指数L * 値が40以下であり、また、80℃の純水に4時間浸漬させて溶出したイオン濃度を測定するイオン溶出試験において、支持枠表面積100cm 2 あたりの純水100ml中への溶出濃度が、酢酸イオン0.2ppm以下、ギ酸イオン0.06ppm以下、シュウ酸イオン0.01ppm以下、硫酸イオン0.01ppm以下、硝酸イオン0.02ppm以下、亜硝酸イオン0.02ppm以下、及び塩素イオン0.02ppm以下であることを特徴とするペリクル用支持枠であり、更には、得られたペリクル用支持枠に光学的薄膜体を備えたペリクルである。
本発明においては、Al−Zn−Mg系アルミニウム合金を溶体化したアルミ材、或いは、Al−Zn−Mg系アルミニウム合金を溶体化して更に時効処理したアルミ材(これらをまとめて「アルミ材」と呼ぶ場合がある)を用いるようにして、ペリクル用支持枠を得る。Al−Zn−Mg系アルミニウム合金はアルミニウム合金のなかでも最も強度を有するものであり、高寸法精度が実現されるほか、使用時の外力による変形や傷付きを防ぐことができるなど、ペリクル用支持枠を得る上では好適である。このアルミニウム合金について、残部のAl以外の化学成分としては、Zn5.1〜6.1質量%、Mg2.1〜2.9質量%、及びCu1.2〜2.0質量%であるのが好ましく、更にはCr、Ti、Bのほか、不純物としてFe、Si、Mn、V、Zr、その他の元素を含んでもよい。このような好適なアルミニウム合金の代表例としては、JIS規定のA7075が挙げられる。
一般に、ペリクル用支持枠を製造する際には、所定の化学組成を有する鋳塊を押出や圧延加工等した後、溶体化処理を施した後、人工時効硬化処理によって合金元素を含む化合物を時効析出させて、強度を付与し、枠状のアルミフレームに加工する。そこで、本発明においてもAl−Zn−Mg系アルミニウム合金を溶体化し、更に時効処理したアルミ材を用いることで、更に強度が付与されたものとすることができる。このような時効析出には、例えば、T4、T6、T7、T651等の処理が挙げられ、好適にはT6調質材を用いるのがよい。なお、時効処理したアルミ材を得るための処理は、JIS H0001記載の調質条件に従うようにすればよい。
そして、本発明においては、Al−Zn−Mg系アルミニウム合金を溶体化したアルミ材、或いは、Al−Zn−Mg系アルミニウム合金を溶体化して更に時効処理したアルミ材を焼鈍して用いるが、その際、焼鈍は100〜400℃の温度で行うのがよく、好ましくは150〜400℃、より好ましくは150〜350℃、更に好ましくは200〜350℃の温度で焼鈍するのがよい。焼鈍の温度が100℃未満であると、後述するように、その後の陽極酸化処理によっても十分に黒色化された支持枠を得ることができず、反対に焼鈍の温度が400℃を超えると、逆に明度指数L値が高くなって得られる陽極酸化皮膜は白色化の傾向を示してしまう。また、焼鈍の時間については30〜120分であるのがよく、陽極酸化皮膜の黒色化を良好に進めることができると共に、白色化の進行を抑えることができる。
焼鈍が陽極酸化皮膜の黒色化に影響を及ぼす理由については定かではないが、溶体化処理や溶体化処理後の時効処理で固溶していた合金元素がこの熱処理により再度析出し、MgZnのような析出物(金属間化合物)が支持枠の黒色化に寄与するものと考えられる。すなわち、このような析出物は、アルカリ性の陽極酸化の液では、陽極酸化処理条件によって形成された陽極酸化皮膜中に取り込まれるが、一部は溶解してしまう物もあるが、析出物が多くなれば析出物自体が発色して(入射光の吸収や反射等により)黒色に見えるようになると推察される。一方、析出が少ないとこのような効果が十分得られずに、明るく(金属色に)見えると考えられる。つまり、焼鈍の温度が100℃未満であると合金元素の析出が十分でなく、反対に400℃を超えると、析出物が粗大化して分散していた析出物の数が減少し、上記のような陽極酸化皮膜での作用が認められ難くなると考えられる。なお、焼鈍の温度が高温になり過ぎると、溶体化したアルミ材、或いは、さらに時効処理したアルミ材が軟化して強度不足になるおそれもある。
ここで、析出物のひとつであるMgZnに着目すると、本発明において、X線回折法により測定されるMgZnの積分回折強度が39以上になるようにアルミ材を焼鈍するのが好ましく、より好ましくはMgZnの積分回折強度が50以上になるように焼鈍するのがよい。このように溶体化したアルミ材、或いはさらに時効処理したアルミ材におけるMgZnの積分回折強度が39以上になるように焼鈍することで、好適に黒色化されたペリクル用支持枠を得ることができる。
アルミ材を焼鈍した後は、アルカリ性の浴中で陽極酸化処理して、その表面に陽極酸化皮膜を形成する。詳しくは、i)水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、及び水酸化ルビジウムからなる群から選ばれたいずれか1種以上の無機アルカリ成分を含んだ無機アルカリ浴を用いた陽極酸化処理を行うか、或いは、ii)酒石酸、クエン酸、シュウ酸、及びサリチル酸からなる群から選ばれたいずれか1種以上の有機酸の塩と、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、及び水酸化ルビジウムからなる群から選ばれたいずれか1種以上の無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴を用いるようにするのが好適である。従前のペリクル用支持枠では、求められるパターン回路がそれほど微細ではなく、i線やg線などの長波長の照射光が用いられる場合にはそれほど問題とならなかったことから、一般には、硫酸浴のような酸性浴を使った陽極酸化処理が多用されてきたが、上述したように、エネルギーの高いより短波長の露光光源が使用されると、黒色を出すために使用されている有機染料の分解による脱色のほか、陽極酸化皮膜中に取り込まれたこれらの無機酸が原因でヘイズを発生してしまうなどのおそれがある。そのため、本発明においては、上記i)、ii)のようなアルカリ性の陽極酸化浴を用いて陽極酸化皮膜を形成する。
ここで、先ず、アルカリ性の浴として、i)の無機アルカリ成分を含んだ無機アルカリ浴を使用する場合については、酸成分を含まないため、陽極酸化処理中にAl以外の金属間化合物を溶解することが殆どなく、先に説明したように、MgZn等の金属間化合物が取り込まれたままの状態で陽極酸化皮膜が形成されて、黒色に見えるようになると考えられる(疑似黒色化)。上記の無機アルカリ成分のなかでも、汎用性の観点から、好ましくは、水酸化ナトリウム、又は水酸化カリウムを用いるのがよい。また、陽極酸化皮膜の生成速度等を考慮して、無機アルカリ成分を含んだpH12〜14、好ましくは12.5〜13.5のアルカリ水溶液(無機アルカリ浴)を用いて、焼鈍後のアルミ材を陽極酸化処理するのがよい。
無機アルカリ浴を用いて陽極酸化処理する際の処理条件について、電圧は0.5V以上20V未満であるのがよく、好ましくは1V以上20V未満であるのがよく、さらに好ましくは3V以上17V以下(単に「3〜17V」と表記しても同じ意味を表す。その他の場合についても同様。)であるのがよい。このように比較的低い電圧範囲で陽極酸化処理を行うことにより、従来の有機染料等による処理や電解析出処理を行わなくとも、十分に黒色化された陽極酸化皮膜を得ることができる。すなわち、陽極酸化処理の電圧が20Vを超えると、MgZnとしては、アルカリに溶解することはないが、電圧を20V以上にすることによりMgZnを構成しているZnがアルカリ性の電解液により溶解し、皮膜中に析出したMgZn等の金属間化合物が残存できずに十分に黒色化を図ることが難しくなるおそれがある。また、陽極酸化皮膜が生成するためには、陽極酸化処理中にある程度の電流を確保する必要があり、それを可能にするためには陽極酸化処理の電圧は1V以上にするのがよい。
また、得られた陽極酸化皮膜の色調をできるだけ均一にする観点から、陽極酸化処理中の電圧はほぼ一定に保つのが望ましい。その際、十分な黒色化を得るための皮膜厚さを確保するために、陽極酸化処理の電気量は3〜50C/cmであるのがよく、好ましくは5〜30C/cmであるのがよい。
また、陽極酸化処理する際は、浴温度を0〜20℃にするのがよく、好ましくは0〜15℃、より好ましくは5〜10℃にするのがよい。浴温度が0℃より低くなると皮膜の生成速度が遅くなり効率的ではなく、反対に20℃より高くなると皮膜の溶解速度が速くなり成膜に時間を要し、また、粉吹き等が生じるおそれがある。また、陽極酸化の処理時間は2〜120分であるのがよく、好ましくは5〜90分であるのがよい。
そして、これらの陽極酸化処理条件のもと、好適には焼鈍後のアルミ材の表面に膜厚1〜15μmの陽極酸化皮膜を形成するのがよい。陽極酸化皮膜の膜厚が1μmより小さいと、黒色化が十分になされずに露光光を散乱させてしまうおそれがある。反対に15μmより厚くなると、皮膜そのものの強度を維持するのが難しくなり、例えば、パーティクル等を発生してしまうようなおそれがある。
上記のようにi)無機アルカリ浴を使用する場合については、陽極酸化浴として有機酸や無機酸を含まないため、電解液の管理が容易であるほか、紫外線によって分解される成分がなく、耐光性に優れると共に、ヘイズ等の発生を可及的に防ぐことができる。すなわち、i)例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機アルカリ性浴を用いた陽極酸化処理により得られたペリクル用支持枠は、80℃の純水に4時間浸漬させて溶出したイオン濃度を測定するイオン溶出試験において、支持枠表面積100cmあたりの純水100ml中への溶出濃度は、酢酸イオン(CH3COO-)が0.2ppm以下、好ましくは0.1ppm以下、より好ましくは0.08ppm未満、更に好ましくは0.05ppm以下であり、ギ酸イオン(HCOO-)が0.06ppm以下、好ましくは0.05ppm以下、より好ましくは0.03ppm未満であり、シュウ酸イオン(CO 2-)が0.01ppm以下、好ましくは0.005ppm未満であり、硫酸イオン(SO 2-)が0.01ppm以下、好ましくは0.005ppm未満であり、硝酸イオン(NO -)が0.02ppm以下、好ましくは0.01ppm以下であり、亜硝酸イオン(NO -)が0.02ppm以下、好ましくは0.01ppm以下であり、塩素イオン(Cl-)が0.02ppm以下、好ましくは0.01ppm以下である。なお、溶出イオンの検出はイオンクロマトグラフ分析により行うことができ、詳細な測定条件については実施例に記載するとおりである。
これらはヘイズの発生に影響を与えるイオンであり、なかでも、酢酸イオン、ギ酸イオン、硫酸イオン、シュウ酸イオン、及び亜硝酸イオンの溶出量を制御することで、ヘイズの発生を可及的に低減したペリクル用支持枠とすることができる。これに対して、陽極酸化皮膜を形成した後に、電解析出処理を施して皮膜の黒色化を図った場合、専ら、硫酸ニッケルや酢酸ニッケル等を含んだ溶液で交流電解を施すため、陽極酸化皮膜に酸成分が取り込まれてしまう。その結果、得られたペリクル用支持枠について上記のようなイオン溶出試験を行うと、硫酸イオンや酢酸イオン等が多く検出されてしまう。
一方、ii)の有機酸の塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴を使用する場合については、i)無機アルカリ浴を使用する場合と同様、MgZn等の金属間化合物による黒色化に加えて、陽極酸化皮膜に有機酸成分が取り込まれることによる発色の作用もあると考えられる。但し、耐光性やヘイズの発生等を考慮する必要があることから、対象とする有機酸は上述したものに限られる。
このうち、酒石酸塩としては、酒石酸ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウムカリウム、酒石酸アンモニウム等の酒石酸塩を好適に用いることができ、酒石酸塩の濃度は13〜200g/Lであるのがよく、好ましくは25〜150g/Lであるのがよい。酒石酸塩の濃度が13g/Lより低いと陽極酸化皮膜は形成され難い。反対に200g/Lより高くても、得られる陽極酸化皮膜の色調は200g/Lの場合とさほど変わりはなく、かえって低温での陽極酸化の際に酒石酸塩が析出するおそれがある。また、酒石酸塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ水溶液(アルカリ混合浴)のpHについては12〜14であるのがよく、好ましくは12.5〜13.0であるのがよい。pHが12より低いと皮膜の生成速度が遅く、支持枠を黒色化するのが困難となる場合がある。
上記と同様に、クエン酸塩としては、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸リチウム、クエン酸アンモニウム等のクエン酸塩を好適に用いることができ、クエン酸塩の濃度は20〜300g/Lであるのがよく、好ましくは50〜200g/Lであるのがよい。クエン酸塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ水溶液(アルカリ混合浴)のpHについては12〜14であるのがよく、好ましくは12.5〜13.0であるのがよい。また、シュウ酸塩としては、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸カリウム、シュウ酸アンモニウム等のシュウ酸塩を好適に用いることができ、シュウ酸塩の濃度は3〜350g/Lであるのがよく、好ましくは10〜300g/Lであるのがよい。シュウ酸塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ水溶液(アルカリ混合浴)のpHについては12〜14であるのがよく、好ましくは12.5〜13.5であるのがよい。更に、サリチル酸塩としては、サリチル酸ナトリウム、サリチル酸カリウム、サリチル酸リチウム、サリチル酸アンモニウム等のサリチル酸塩を好適に用いることができ、サリチル酸塩の濃度は1〜500g/Lであるのがよく、好ましくは30〜400g/Lであるのがよい。サリチル酸塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ水溶液(アルカリ混合浴)のpHについては12〜14であるのがよく、好ましくは12.5〜13.5であるのがよい。
また、有機酸塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴を用いて陽極酸化処理する際の処理条件について、i)無機アルカリ浴を使用する場合と同様、従来の有機染料等による処理や電解析出処理を行わなくとも、十分に黒色化された皮膜が得られるようにするなどの観点から、陽極酸化処理中の電圧は2〜20V未満の比較的低い電圧にて行うのがよい。詳しくは以下のとおりである。
すなわち、酒石酸塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴の場合は2〜19Vであるのがよく、好ましくは5〜17V、より好ましくは7〜15Vである。また、クエン酸塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴の場合は2〜19V、好ましくは3〜17V、より好ましくは5〜15Vである。シュウ酸塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴の場合は2〜19V、好ましくは3〜17V、より好ましくは5〜15Vである。更に、サリチル酸塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴の場合は3〜19V、好ましくは5〜17V、より好ましくは7〜15Vである。
また、陽極酸化処理中の電気量について、i)無機アルカリ浴を使用する場合には3〜50C/cm、好ましくは5〜30C/cmの範囲であるのがよい。また、酒石酸塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴の場合、電気量は3〜50C/cm、好ましくは5〜30C/cmの範囲であるのがよい。クエン酸塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴の場合、電気量は3〜50C/cm、好ましくは5〜30C/cmの範囲であるのがよい。シュウ酸塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴の場合、電気量は3〜50C/cm、好ましくは5〜30C/cmの範囲であるのがよい。サリチル酸塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴の場合、電気量は5〜70C/cm、好ましくは7〜50C/cmの範囲であるのがよい。
また、浴温度についても、i)無機アルカリ浴を使用する場合と同様、0〜20℃にするのがよく、好ましくは0〜15℃、より好ましくは5〜10℃にするのがよい。更に、陽極酸化の処理時間については、5〜40分、好ましくは7〜20分であるのがよい。
そして、これらの陽極酸化処理条件のもと、焼鈍後のアルミ材の表面に膜厚1〜15μmの陽極酸化皮膜を形成するのがよい。陽極酸化皮膜の膜厚が上記範囲の下限より小さいと、黒色化が十分になされずに露光光を散乱させてしまうおそれがある。反対に上記範囲の上限より大きいと、皮膜内に取り込まれる酸成分の量が多くなりすぎるおそれがある。なお、ii)上記のような有機酸塩と水酸化ナトリウム等の無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴を用いることで、従来技術における一般的な硫酸等の無機酸を用いて陽極酸化皮膜を形成する場合(通常100〜200g/L程度)に比べて、ヘイズの元になりやすい酸の使用量を減らしながら所定の陽極酸化皮膜を得ることができる。電解析出処理を施して皮膜の黒色化を図る場合、Ni等の金属を析出させる際にはカソード電解を行うため、陽極酸化皮膜自体がある程度強度がなければ皮膜が破壊されてしまい着色できないが、本発明ではカソード電解が不要になるため皮膜の破壊のおそれがなく、より低いで電圧での陽極酸化皮膜の作製が可能である。
ii)上記の有機酸塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴を用いた場合にも、i)水酸化ナトリウム浴を用いた場合と同様、ヘイズの発生を可及的に低減したペリクル用支持枠とすることができる。すなわち、得られたペリクル用支持枠は、80℃の純水に4時間浸漬させて溶出したイオン濃度を測定するイオン溶出試験において、支持枠表面積100cmあたりの純水100ml中への溶出濃度は、酢酸イオンが0.2ppm以下、好ましくは0.1ppm以下、より好ましくは0.08ppm未満、更に好ましくは0.05ppm以下であり、ギ酸イオンが0.06ppm以下、好ましくは0.05ppm以下、より好ましくは0.03ppm未満であり、シュウ酸イオンが0.01ppm以下、好ましくは0.005ppm未満であり、硫酸イオンが0.01ppm以下、好ましくは0.005ppm未満であり、硝酸イオンが0.02ppm以下、好ましくは0.01ppm以下であり、亜硝酸イオンが0.02ppm以下、好ましくは0.01ppm以下であり、塩酸イオンが0.02ppm以下、好ましくは0.01ppm以下である。
上述したように、i)無機アルカリ浴を用いて陽極酸化処理を行うか、或いは、ii)有機酸の塩と無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴を用いて陽極酸化処理を行うことで、Al−Zn−Mg系アルミニウム合金のアルミ材を焼鈍する効果と相まって、二次電解や有機染料による着色処理を行わなくても、ハンターの色差式やJIS Z8722-2009による明度指数L値が40以下、好適にはL値が35以下の十分に黒色化された陽極酸化皮膜を得ることができる。
また、陽極酸化処理を行った後には、封孔処理を行うようにしてもよい。封孔処理の条件については特に制限されず、水蒸気や封孔浴を用いるような公知の方法を採用することができるが、不純物の混入のおそれを排除しながら、酸成分の封じ込めを行う観点から、水蒸気による封孔処理が望ましい。水蒸気による封孔処理の条件については、例えば、温度105〜130℃、相対湿度90〜100%(R.H.)、圧力0.4〜2.0kg/cmGの設定で12〜60分処理するのがよい。なお、封孔処理後は、例えば純水を用いて洗浄するのが望ましい。
また、本発明においては、陽極酸化処理に先駆けて、アルミ材の表面をブラスト加工等による機械的手段や、エッチング液を用いる化学的手段によって粗面化処理を行ってもよい。このような粗面化処理を事前に施して陽極酸化処理を行うことで、支持枠は艶消しされたような低反射性の黒色にすることができる。
本発明によって得られたペリクル用支持枠は、その片側に光学的薄膜体を貼着することでペリクルとして使用することができる。光学的薄膜体としては特に制限はなく公知のものを使用することができるが、例えば石英等の無機物質や、ニトロセルロース、ポリエチレンテレフタレート、セルロースエステル類、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル等のポリマーなどを例示することができる。また、光学的薄膜体には、CaF2等の無機物やポリスチレン、テフロン(登録商標)等のポリマーからなる反射防止層などを備えるようにしてもよい。
一方、光学的薄膜体を設けた面とは反対側の支持枠端面には、ペリクルをフォトマスクやレティクルに装着するための粘着体を備えるようにする。粘着体としては粘着材単独あるいは弾性のある基材の両側に粘着材が塗布された素材を使用することができる。ここで、粘着材としてはアクリル系、ゴム系、ビニル系、エポキシ系、シリコーン系等の接着剤が挙げることができ、また、基材となる弾性の大きい材料としてはゴムまたはフォームが挙げられ、例えばブチルゴム、発砲ポリウレタン、発砲ポリエチレン等を例示できるが、特にこれらに限定されない。
本発明によれば、陽極酸化処理によって十分に黒色化されたペリクル用支持枠を得ることができる。また、得られたペリクル用支持枠は高エネルギー光の照射下においても耐光性に優れ、かつ、酸成分の含有量が少なく有機染料等も含まれていないのでヘイズの発生を可及的に抑えることができる。また、本発明によって得られたペリクル用支持枠は高い寸法精度を有し、傷が付きにくく耐久性に優れ、かつ、発塵のおそれも少ない。そのため、ペリクルとして使用した場合、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー等のような高エネルギーの露光によるフォトリソグラフィーに好適であり、長期に亘って信頼性良く使用することができる。
以下、実施例及び比較例に基づき、本発明の好適な実施の形態を説明する。
(実施例1:NaOH浴による陽極酸化処理)
[焼鈍による黒色化の確認実験]
焼鈍による黒色化の効果を確認するために、Al−Zn−Mg系アルミニウム合金を溶体化して更に時効処理したアルミ材、すなわち、JIS H0001に示された調質記号T6で処理したJIS A7075アルミニウム合金(JIS A7075-T6)材を表1に示した温度と時間で熱処理したものについて、それぞれ以下のような陽極酸化処理を行って実験用の表面処理アルミ合金材を得て、L値を測定した。
すなわち、この実験では上記JIS A7075−T6材を表1の条件によりそれぞれ大気中で熱処理した後、表面の状態を同じにするために各試料をエメリー♯600で研磨した。次いで、水酸化ナトリウム(NaOH)100g/Lが溶解したアルカリ性水溶液(pH=14)を電解液として、浴温度15℃、電解電圧15V、電気量40C/cmの条件で陽極酸化処理した。その後、相対湿度100%(R.H.)、圧力2.0kg/cmG、及び温度130℃の水蒸気を発生させながら30分の封孔処理し、得られたアルミ合金材の陽極酸化皮膜について、ハンターの色差式による明度指数L値を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005943076
上記結果から分るように、100℃〜400℃の熱処理によりいずれもL値が未処理の場合より下がる(黒色化する)ことが確認された。なかでも250℃〜350℃の熱処理では未処理の場合と比べてL値が良好に下がっており、特に、250℃×60分〜120分、300℃×30分〜120分、350℃×30分〜120分、及び400℃×30分の場合は黒色化が顕著に図れることが分った。
また、上記の実験用表面処理アルミ合金材の焼鈍によるMgZnの析出の様子を調べるために、JIS A7075−T6材を熱処理して陽極酸化処理を施す前の状態のものと、JIS A7075−T6材を熱処理して更に陽極酸化処理を施した後の状態のものについて、X線回折法によりMgZnのピーク(回折角度2θ=19.7°)の積分回折強度を求めた。得られた積分回折強度と、そのA7075−T6材を陽極酸化処理した実験用表面処理アルミ合金材のL値の関係についてまとめたものを表2に示す。表2には、熱処理しないJIS A7075−T6材の場合についてもMgZnの積分回折強度を示しており、これと比較して所定の温度で熱処理することでMgZnの析出が増大することが確認される。
なお、X線回折には、株式会社リガク製X線回折装置RAD−rRを使用し、Bragg−Brentano光学系、集中法で行った。ゴニオメーター半径は185mm、測定の種類は2θ/θ、管球はCuのKα、波長は1.54056Å、モノクロメーターを使用し、管電圧は50kV、管電流は200mA、走査範囲は2θ=10°〜70°、軸送り速度は1.0°/min、データサンプル幅は0.010°、試料の内面回転は80回/min、スリットは発散スリット1°、散乱スリット1°、受光スリット0.3mm、モノクロ受光スリット0.3mmの各条件とし、シンチレーション検出器を用いて測定した。
Figure 0005943076
[陽極酸化処理による黒色化の確認試験]
陽極酸化処理による黒色化の効果を確認するために、以下の試験を行った。JIS H0001に示された調質記号T6で処理したJIS A7075アルミニウム合金(JIS A7075-T6)の中空押出し材を切断して、支持枠外寸法160mm×130mm×高さ5mm、支持枠厚さ3mmとなるように切削研磨し、枠材形状に加工してアルミフレームを用意した。これを大気中で熱処理温度250℃、熱処理時間120分の焼鈍を行い、平均直径約100μmのステンレスを用いて焼鈍後のアルミフレームの表面をショットブラスト処理した。
次いで、ショットブラスト処理後のアルミフレームを水酸化ナトリウム(NaOH)50g/Lが溶解したアルカリ性水溶液(pH=14)を電解液として、浴温度15℃において、電解電圧及び電気量を下記表3のような条件にして、それぞれ陽極酸化処理した。純水にて洗浄した後、アルミフレームの表面に形成された陽極酸化皮膜を渦電流式膜厚計(株式会社フィッシャー・インストルメンツ社製)にて測定した。
次いで、純水にて洗浄して、陽極酸化処理後の各アルミフレームを蒸気封孔装置に入れ、相対湿度100%(R.H.)、圧力2.0kg/cmG、及び温度130℃の水蒸気を発生させながら30分の封孔処理を行って、試験例1-1〜1-16に係る各ペリクル用支持枠を得た。得られたペリクル用支持枠の黒色性、及びハンターの色差式による明度指数L値の結果を表3に示す。なお、表3における黒色性の評価はL値が40以下のものを〇とし、L値が40超過のものを×としている。
また、A7075−T6材の焼鈍を行わなかった以外は試験例1-3と同様にして、試験例1-17に係るペリクル用支持枠を得た。得られたペリクル用支持枠のL値、及び黒色性について結果を表3に示す。
Figure 0005943076
上記結果から分かるように、焼鈍を行い、かつ、水酸化ナトリウム浴を用いて電圧値0.5V以上20V未満の範囲で陽極酸化処理を行うことで、十分に黒色化されたペリクル用支持枠を得ることができる。
[イオン溶出量の確認試験]
上記試験例1-1で得られたペリクル用支持枠について、これをポリエチレン袋に入れて純水100mlを加えて密封し、80℃に保って4時間浸漬させた。このようにして支持枠からの溶出成分を抽出した抽出水を、セル温度35℃、カラム(IonPacAS11-HC)温度40℃とし、1.5ml/minの条件でイオンクロマトグラフ分析装置(日本ダイオネクス社製ICS-2000)を用いて分析した。この抽出水から酢酸イオン、ギ酸イオン、塩酸イオン、亜硝酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン及びシュウ酸イオンを検出し、支持枠表面積100cmあたりの純水100ml中への溶出濃度を求めた。これらの結果を表4に示す。なお、当該試験で使用したイオンクロマトグラフ分析装置の定量限界(下限)は各イオン種により異なり0.01〜0.001ppmであり、表4に示した分析結果は、亜硝酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン及びシュウ酸イオンはいずれも検出されなかったことを表す。
Figure 0005943076
(実施例2:酒石酸ナトリウム+NaOH混合浴による陽極酸化処理)
[焼鈍による黒色化の確認実験]
酒石酸ナトリウム2水和物(Na2C4H4O6・2H2O)50g/L、及び水酸化ナトリウム5g/Lが溶解したアルカリ性水溶液(pH=13.1)を電解液として、浴温度10℃、電解電圧15V、電気量20C/cmの条件で陽極酸化処理した以外は上記実施例1の[焼鈍による黒色化の確認実験]と同様にして、実験用の表面処理アルミ合金材を得て、L値を測定した。結果を表5に示す。
Figure 0005943076
上記結果から分るように、100〜350℃の熱処理によりいずれもL値が未処理の場合より下がる(黒色化する)ことが確認された。なかでも150〜350℃の熱処理では未処理の場合と比べてL値が良好に下がっており、特に、250℃×120分、300℃×30分、及び300℃×60分の場合は黒色化が顕著に図れることが分った。
また、実験用表面処理アルミ合金材の焼鈍によるMgZnの析出の様子を調べるために、上記実施例1の[焼鈍による黒色化の確認実験]と同様にして、X線回折法によりMgZnのピーク(回折角度2θ=19.7°)の積分回折強度を求めた。結果は表6に示したとおりである。
Figure 0005943076
[陽極酸化処理による黒色化の確認試験]
酒石酸ナトリウム2水和物(Na2C4H4O6・2H2O)50g/L、及び水酸化ナトリウム5g/Lが溶解したアルカリ性水溶液(pH=13.1)を電解液として、浴温度10℃において、電解電圧及び電気量を下記表7に示した条件にしてそれぞれ陽極酸化処理を行った以外は上記実施例1の[陽極酸化処理による黒色化の確認試験]と同様にして、試験例2-1〜2-13に係る各ペリクル用支持枠を得て、酒石酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとのアルカリ混合浴の場合における陽極酸化処理の効果を確認した。結果を表7に示す。なお、試験例2-13は、A7075−T6材の焼鈍を行わなかった以外は試験例2-2と同様にした。
また、比較参照用として、焼鈍を行わずに、ショットブラスト処理のみ行ったアルミフレームについて、20℃、15質量%(150g/L)の硫酸水溶液を電解浴として用いて、電圧18Vで陽極酸化処理し、最後に封孔処理して試験例2-14に係るペリクル用支持枠を得た。同じく比較参照用として、焼鈍を行わずに、ショットブラスト処理のみ行ったアルミフレームについて、30℃、5質量%(50g/L)のシュウ酸水溶液を電解浴として用いて、電圧35Vで陽極酸化処理し、最後に封孔処理して試験例2-15に係るペリクル用支持枠を得た。これらのペリクル用支持枠について、L値、及び黒色性の評価を表7に示す。
Figure 0005943076
上記結果から分かるように、焼鈍を行い、かつ、酒石酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとのアルカリ混合浴を用いて電圧値2V以上20V未満の範囲で陽極酸化処理を行うことにより、十分に黒色化されたペリクル用支持枠を得ることができる。
[イオン溶出量の確認試験]
上記試験例2-2、2-14及び2-15で得られたペリクル用支持枠について、これらのペリクル用支持枠をそれぞれポリエチレン袋に入れて純水100mlを加えて密封し、80℃に保って4時間浸漬させ、上記実施例1の[イオン溶出量の確認試験]と同様にして各イオンの溶出濃度を測定した。結果は表8に示したとおりであり、電解浴として硫酸やシュウ酸を含んだ水溶液を用いた場合に比べて、酒石酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとのアルカリ混合浴を用いることで、ヘイズの原因となるような酸成分の取り込みが抑制されていることが分かる。
Figure 0005943076
(実施例3:クエン酸ナトリウム+NaOH混合浴による陽極酸化処理)
[焼鈍による黒色化の確認実験]
クエン酸ナトリウム2水和物(Na3(C6H5O7)・2H2O)100g/L、及び水酸化ナトリウム5g/Lが溶解したアルカリ性水溶液(pH=12.7)を電解液として、浴温度10℃、電解電圧19V、電気量7C/cmの条件で陽極酸化処理した以外は上記実施例1の[焼鈍による黒色化の確認実験]と同様にして、実験用の表面処理アルミ合金材を得て、L値を測定した。結果を表9に示す。
Figure 0005943076
上記結果から分るように、100℃〜400℃の熱処理によりいずれもL値が未処理の場合より下がる(黒色化する)ことが確認された。なかでも200℃〜400℃の熱処理では未処理の場合と比べてL値が良好に下がっており、特に、250℃×60分、250℃×120分、300℃×30分、及び300℃×60分の場合は黒色化が顕著に図れることが分った。
また、実験用表面処理アルミ合金材の焼鈍によるMgZnの析出の様子を調べるために、上記実施例1の[焼鈍による黒色化の確認実験]と同様にして、X線回折法によりMgZnのピーク(回折角度2θ=19.7°)の積分回折強度を求めた。結果は表10に示したとおりである。
Figure 0005943076
[陽極酸化処理による黒色化の確認試験]
クエン酸ナトリウム2水和物(Na3(C6H5O7)・2H2O)100g/L、及び水酸化ナトリウム5g/Lが溶解したアルカリ性水溶液(pH=12.7)を電解液として、浴温度10℃において、電解電圧及び電気量を下記表11に示した条件にしてそれぞれ陽極酸化処理を行った以外は上記実施例1の[陽極酸化処理による黒色化の確認試験]と同様にして、試験例3-1〜3-17に係る各ペリクル用支持枠を得て、クエン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとのアルカリ混合浴の場合における陽極酸化処理の効果を確認した。結果を表11に示す。なお、試験例3-17は、A7075−T6材の焼鈍を行わなかった以外は試験例3-5と同様にした。
Figure 0005943076
上記結果から分かるように、焼鈍を行い、かつ、クエン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとのアルカリ混合浴を用いて電圧値2V以上19V以下の範囲で陽極酸化処理を行うことにより、十分に黒色化されたペリクル用支持枠を得ることができる。
[イオン溶出量の確認試験]
上記試験例3-5で得られたペリクル用支持枠について、これをポリエチレン袋に入れて純水100mlを加えて密封し、80℃に保って4時間浸漬させ、上記実施例1の[イオン溶出量の確認試験]と同様にして各イオンの溶出濃度を測定した。結果は表12に示したとおりであり、クエン酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとのアルカリ混合浴を用いることで、ヘイズの原因となるような酸成分の取り込みが抑制されていることが分かる。
Figure 0005943076
(実施例4:シュウ酸ナトリウム+NaOH混合浴による陽極酸化処理)
[焼鈍による黒色化の確認実験]
シュウ酸ナトリウム(Na2C2O4)25g/L、及び水酸化ナトリウム5g/Lが溶解したアルカリ性水溶液(pH=12.9)を電解液として、浴温度10℃、電解電圧15V、電気量20C/cmの条件で陽極酸化処理した以外は上記実施例1の[焼鈍による黒色化の確認実験]と同様にして、実験用の表面処理アルミ合金材を得て、L値を測定した。結果を表13に示す。
Figure 0005943076
上記結果から分るように、150〜400℃の熱処理によりいずれもL値が未処理の場合より下がる(黒色化する)ことが確認された。なかでも200〜250℃の熱処理では未処理の場合と比べてL値が良好に下がっており、特に、250℃×30〜120分の場合は黒色化が顕著に図れることが分った。
また、実験用表面処理アルミ合金材の焼鈍によるMgZnの析出の様子を調べるために、上記実施例1の[焼鈍による黒色化の確認実験]と同様にして、X線回折法によりMgZnのピーク(回折角度2θ=19.7°)の積分回折強度を求めた。結果は表14に示したとおりである。
Figure 0005943076
[陽極酸化処理による黒色化の確認試験]
シュウ酸ナトリウム(Na2C2O4)25g/L、及び水酸化ナトリウム5g/Lが溶解したアルカリ性水溶液(pH=12.9)を電解液として、浴温度10℃において、電解電圧及び電気量を下記表15に示した条件にしてそれぞれ陽極酸化処理を行った以外は上記実施例1の[陽極酸化処理による黒色化の確認試験]と同様にして、試験例4-1〜4-17に係る各ペリクル用支持枠を得て、シュウ酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとのアルカリ混合浴の場合における陽極酸化処理の効果を確認した。結果を表15に示す。なお、試験例4-17は、A7075−T6材の焼鈍を行わなかった以外は試験例4-7と同様にした。
Figure 0005943076
上記結果から分かるように、焼鈍を行い、かつ、シュウ酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとのアルカリ混合浴を用いて電圧値2V以上19V以下の範囲で陽極酸化処理を行うことにより、十分に黒色化されたペリクル用支持枠を得ることができる。
[イオン溶出量の確認試験]
上記試験例4-7で得られたペリクル用支持枠について、これをポリエチレン袋に入れて純水100mlを加えて密封し、80℃に保って4時間浸漬させ、上記実施例1の[イオン溶出量の確認試験]と同様にして各イオンの溶出濃度を測定した。結果は表16に示したとおりであり、シュウ酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとのアルカリ混合浴を用いることで、ヘイズの原因となるような酸成分の取り込みが抑制されていることが分かる。
Figure 0005943076
(実施例5:サリチル酸ナトリウム+NaOH混合浴による陽極酸化処理)
[焼鈍による黒色化の確認実験]
サリチル酸ナトリウム(NaC7H5O3)100g/L、及び水酸化ナトリウム20g/Lが溶解したアルカリ性水溶液(pH=13.7)を電解液として、浴温度15℃、電解電圧19V、電気量40C/cmの条件で陽極酸化処理した以外は上記実施例1の[焼鈍による黒色化の確認実験]と同様にして、実験用の表面処理アルミ合金材を得て、L値を測定した。結果を表17に示す。
上記結果から分るように、100℃〜400℃の熱処理によりいずれもL値が未処理の場合より下がる(黒色化する)ことが確認された。なかでも200℃〜350℃の熱処理では未処理の場合と比べてL値が良好に下がっており、特に、250℃×120分、300℃×30分〜120分、350℃×30分〜120分、及び400℃×30分の場合は黒色化が顕著に図れることが分った。
Figure 0005943076
また、実験用表面処理アルミ合金材の焼鈍によるMgZnの析出の様子を調べるために、上記実施例1の[焼鈍による黒色化の確認実験]と同様にして、X線回折法によりMgZnのピーク(回折角度2θ=19.7°)の積分回折強度を求めた。結果は表18に示したとおりである。
Figure 0005943076
[陽極酸化処理による黒色化の確認試験]
サリチル酸ナトリウム(NaC7H5O3)100g/L、及び水酸化ナトリウム20g/Lが溶解したアルカリ性水溶液(pH=13.7)を電解液として、浴温度15℃において、電解電圧及び電気量を下記表19に示した条件にしてそれぞれ陽極酸化処理を行った以外は上記実施例1の[陽極酸化処理による黒色化の確認試験]と同様にして、試験例5-1〜5-17に係る各ペリクル用支持枠を得て、サリチル酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとのアルカリ混合浴の場合における陽極酸化処理の効果を確認した。結果を表19に示す。なお、試験例5-17は、A7075−T6材の焼鈍を行わなかった以外は試験例5-3と同様にした。
Figure 0005943076
上記結果から分かるように、焼鈍を行い、かつ、サリチル酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとのアルカリ混合浴を用いて電圧値3V以上19V以下の範囲で陽極酸化処理を行うことにより、十分に黒色化されたペリクル用支持枠を得ることができる。
[イオン溶出量の確認試験]
上記試験例5-3で得られたペリクル用支持枠について、これをポリエチレン袋に入れて純水100mlを加えて密封し、80℃に保って4時間浸漬させ、上記実施例1の[イオン溶出量の確認試験]と同様にして各イオンの溶出濃度を測定した。結果は表20に示したとおりであり、サリチル酸ナトリウムと水酸化ナトリウムとのアルカリ混合浴を用いることで、ヘイズの原因となるような酸成分の取り込みが抑制されていることが分かる。
Figure 0005943076
本発明によって得られたペリクル用支持枠及びペリクルは、種々の半導体装置や液晶表示装置等の製造におけるフォトリソグラフィー工程等で使用することができ、特に高エネルギーの露光環境下においてより一層その効果を発揮する。

Claims (10)

  1. 光学的薄膜体を備えてペリクルとして使用されるペリクル用支持枠の製造方法であって、Al−Zn−Mg系アルミニウム合金を溶体化したアルミ材、或いは、Al−Zn−Mg系アルミニウム合金を溶体化して更に時効処理したアルミ材を、X線回折法により測定されるMgZn 2 の積分回折強度が39.0以上になるように焼鈍した後、アルカリ性の浴中で陽極酸化処理して、明度指数L*値が40以下の陽極酸化皮膜を形成することを特徴とするペリクル用支持枠の製造方法。
  2. 前記アルカリ性の浴が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、及び水酸化ルビジウムからなる群から選ばれたいずれか1種以上の無機アルカリ成分を含んだ無機アルカリ浴であることを特徴とする請求項1に記載のペリクル用支持枠の製造方法。
  3. 前記アルカリ性の浴が、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、及びサリチル酸からなる群から選ばれたいずれか1種以上の有機酸の塩と、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、及び水酸化ルビジウムからなる群から選ばれたいずれか1種以上の無機アルカリ成分とを含んだアルカリ混合浴であることを特徴とする請求項1に記載のペリクル用支持枠の製造方法。
  4. 無機アルカリ浴を用いて、0.5V以上20V未満の電圧で陽極酸化処理する請求項2に記載のペリクル用支持枠の製造方法。
  5. アルカリ混合浴を用いて、2V以上20V未満の電圧で陽極酸化処理する請求項3に記載のペリクル用支持枠の製造方法。
  6. 陽極酸化処理に先駆けて、アルミ材の表面を粗面化処理する請求項1〜のいずれかに記載のペリクル用支持枠の製造方法。
  7. Al−Zn−Mg系アルミニウム合金が、JIS規定のA7075アルミニウム合金である請求項1〜のいずれかに記載のペリクル用支持枠の製造方法。
  8. 陽極酸化処理後に封孔浴又は水蒸気により封孔処理を行う請求項1〜のいずれかに記載のペリクル用支持枠の製造方法。
  9. アルミ材の表面に陽極酸化皮膜を備えてなるペリクル用支持枠であって、アルミ材は、溶体化されたAl−Zn−Mg系アルミニウム合金、或いは、溶体化及び時効処理されたAl−Zn−Mg系アルミニウム合金であると共にX線回折法により測定されるMgZn 2 の積分回折強度が39.0以上であり、陽極酸化皮膜は明度指数L * 値が40以下であり、また、80℃の純水に4時間浸漬させて溶出したイオン濃度を測定するイオン溶出試験において、支持枠表面積100cm2あたりの純水100ml中への溶出濃度が、酢酸イオン0.2ppm以下、ギ酸イオン0.06ppm以下、シュウ酸イオン0.01ppm以下、硫酸イオン0.01ppm以下、硝酸イオン0.02ppm以下、亜硝酸イオン0.02ppm以下、及び塩素イオン0.02ppm以下であることを特徴とするペリクル用支持枠。
  10. 請求項に記載のペリクル用支持枠に光学的薄膜体を備えたペリクル。
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