JP5934185B2 - プラズマトーチ - Google Patents

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    • H05H1/26Plasma torches
    • H05H1/30Plasma torches using applied electromagnetic fields, e.g. high frequency or microwave energy

Description

優先権出願
本出願は、2010年5月5日出願の米国仮特許出願第61/331,610号の優先権および利益を主張し、その全体の開示が、この出願において全ての目的のために組み込まれる。
本発明は、プラズマ装置およびプラズマ装置の使用方法に関する。特に、本明細書に記載されたある実施形態は、低流動トーチ内に維持された低流動誘導結合プラズマに関する。
多くの誘導結合プラズマ光学発光分光(ICP−OES)システム、誘導結合プラズマ原子吸光分光(ICP−AAS)システム、および誘導結合プラズマ質量分光(ICP−MS)システムは、プラズマを形成するため、RF電流を受け入れるソレノイドを使用する。しかしながら、磁界によって生成された誘導電流は歪められ、ソレノイドのらせん構造のため、ソレノイドの内部全体にわたって不均一となる。この不均一性は、プラズマ内に可変温度分布をもたらし、これはプラズマにおけるサンプル励起およびイオンの軌道に影響を与える可能性がある。さらに、ソレノイドは単一要素であり、磁界およびプラズマ/サンプル励起により形成される、関連付けられた誘導電流を制御する際の柔軟性に欠けている。
第1態様において、低流動プラズマを維持するよう構成されたトーチが提供される。ある実施形態において、トーチは、外側チューブと外側チューブ内の補助チューブを備え、外側チューブは歪みのないスロットを備え、補助チューブは、平らなプレート電極を用いるトーチ内で低流動プラズマの生成を可能にするために有効な長さを備える。
ある例において、トーチの外側チューブは、外側チューブの全半径が実質的に同じであるように、実質的に対称である。いくつかの例において、スロットは、外側チューブの一端に位置づけることができる。他の例において、補助チューブは、従来のトーチにある補助チューブより、少なくとも25%長くすることができる。ある構成において、補助チューブは、従来のトーチにある補助チューブより、約9mm長くすることができる。他の例において、歪みのないスロットの幅は、従来のトーチの歪んだスロットの幅とほぼ同じにすることができる。ある実施形態において、補助チューブは、長さ約83mmにすることができ、歪みのないスロットは、長さ約15mmにすることができる。いくつかの例において、トーチの外側チューブは、少なくとも3つの歪みのないスロットを備える。ある構成において、3つのスロットのそれぞれは、従来のトーチにあるスロットよりも、約25%短くすることができる。いくつかの構成において、3つの歪みのないスロットのそれぞれは、ほぼ同じ長さにすることができる。ある例において、補助チューブは、長さ約83mmにすることができ、3つの歪みのないスロットのそれぞれは、長さ約15mmにすることができる。
別の態様において、低流動プラズマを維持するよう構成され、外側チューブと外側チューブ内の補助チューブを備えるトーチが提供される。ある実施形態において、補助チューブは、平らなプレート電極を用いて生成された低流動プラズマをトーチが維持するために有効な長さを備え、補助チューブの長さは、らせん状の負荷コイルを備える従来のトーチにおいて従来のプラズマを維持するよう構成された補助チューブの長さよりも長い。
ある例において、補助チューブの長さは、約8リットル/分以下のプラズマガス率を用いて維持される低流動プラズマの形状に合うよう選択することができる。いくつかの例において、外側チューブは、少なくとも1つの歪みのないスロットを備える。他の例において、補助チューブは、従来のトーチにある補助チューブの長さより、約9mm長くすることができる。さらなる例において、歪みのないスロットは、従来のトーチにある歪んだスロットの長さより、約5mm短くすることができる。いくつかの例において、外側チューブは、少なくとも3つの歪みのないスロットを備える。ある例において、歪みのないスロットのそれぞれは、従来のトーチにある歪んだスロットの長さより、少なくとも5mm短くすることができる。さらなる例において、補助チューブは、長さ約83mmにすることができ、外側チューブは、一端で、長さ約15mmである歪みのないスロットを備える。いくつかの例において、補助チューブは、従来のトーチにある補助チューブより約9mm長くすることができ、外側チューブは、歪みのないスロットを備え、外側チューブにおける歪みのないスロットは、従来のトーチにおける歪んだスロットよりも少なくとも5mm短い。
別の態様において、低流動プラズマを用いて動作する低流動注入器を提供する。いくつかの例において、低流動注入器は、有効な量のサンプルを、約8リットル/分以下のプラズマガスを用いて動作する低流動プラズマに導入するよう構成することができる。
ある例において、低流動注入器の長さは、従来のプラズマトーチと共に動作可能な従来の注入器よりも長い。いくつかの例において、低流動注入器の長さは、約150mmである。ある例において、低流動注入器は、アルミナ、石英、サファイア、チタニア、チタン、インコネル合金、または不活性物質のうち、1つまたは複数を備える。ある例において、低流動注入器は、テーパエンドを備える。他の例において、低流動注入器は、ストレート穴を備える。別の例において、低流動注入器は毛細管として構成することができ、または毛細管を含むことができる。いくつかの実施形態において、低流動注入器は、全ガス流が9リットル/分以下である場合に、サンプルを低流動プラズマに導入するために動作することができる。ある実施形態において、低流動注入器は、外側チューブと外側チューブ内の補助チューブを備えるトーチ内で維持された低流動プラズマを用いて使うことができ、外側チューブは、少なくとも1つの歪みのないスロットを備え、補助チューブは、長さ約83mmであり、歪みのないスロットは、長さ約15mmである。
別の態様において、低流動プラズマを維持するためのシステムが記載される。ある実施形態において、システムは、低流動トーチを受け取るよう構成された開口部を備えるプレート電極と、プレート電極の開口部の少なくとも一部内に位置づけられるよう形成および配置された低流動トーチを備え、トーチは、歪みのないスロットを備える外側チューブと外側チューブ内の補助チューブを備え、補助チューブは、トーチ内で低流動プラズマを維持するために有効な長さを備える。
ある実施形態において、補助チューブは長さ約83mmにすることができ、歪みのないスロットは長さ約15mmにすることができる。他の実施形態において、補助チューブは、従来のトーチにある補助チューブより長くすることができる。さらなる実施形態において、歪みのないスロットは、従来のトーチにある歪んだスロットより短くすることができる。他の実施形態において、歪みのないスロットは、長さ約15mmにすることができ、補助チューブは、長さ約83mmにすることができる。いくつかの例において、システムは、プレート電極に電気的に結合された発振器も含むことができる。他の例において、システムは、低流動トーチを受け取るよう構成された開口部を備える追加のプレート電極を含むことができる。さらなる例において、システムは、プレート電極と追加のプレート電極に電気的に結合された発振器を含むことができる。ある実施形態において、発振器は、独立してプレート電極と追加のプレート電極を制御するよう構成することができる。さらなる実施形態において、システムは、低流動トーチに光学的に結合された検出器を含むことができる。
別の態様において、8リットル/分以下のプラズマガスを用いる低流動トーチ内で維持された低流動プラズマが提供され、低流動トーチは歪みのないスロットを備えた外側チューブと外側チューブ内の補助チューブを備える。ある実施形態において、低流動トーチの補助チューブは、従来のトーチの補助チューブより長い。いくつかの実施形態において、補助チューブは、長さ約83mmである。ある例において、歪みのないスロットは、従来のトーチの外側チューブにあるスロットより短くすることができる。他の例において、スロットは、長さ約15mmとすることができる。いくつかの例において、低流動プラズマの発光領域およびプラズマ領域は、従来の流動プラズマにおける2つの領域の幅と比較して、圧縮される。いくつかの実施形態において、低流動プラズマは、外側チューブにおいて3つの歪みのないスロットを備えるトーチ内で維持することができる。ある例において、3つの歪みのないスロットは、外側チューブの周辺に等しい間隔で配置することができる。いくつかの例において、低流動プラズマは、アルゴンを用いて維持される。ある実施形態において、低流動プラズマを維持するために使われる全ガス流は、9リットル/分未満である。
別の態様において、外側チューブにおける歪みのないスロットと外側チューブ内の補助チューブを備える低流動トーチ内で低流動プラズマを維持する方法が開示され、補助チューブは、低流動トーチ内で低流動プラズマを維持するために有効な長さを備える。ある例において、本方法は、低流動トーチに約8リットル/分以下の率でプラズマガスを導入し、少なくとも1つのプレート電極からトーチにエネルギーを供給することによって低流動トーチ内で低流動プラズマを維持することを備える。いくつかの実施形態において、本方法は、長さ約15mmになるように、歪みのないスロットを構成することを含むことができる。他の実施形態において、本方法は、少なくとも3つの歪みのないスロットを有する低流動トーチを構成することを含むことができる。さらなる実施形態において、従来のトーチにある補助チューブより、少なくとも25%長くなるように、補助チューブを構成することを含むことができる。別の実施形態において、本方法は、長さ約83mmになるように、低流動トーチの補助チューブを構成することを含むことができる。
別の態様において、低流動プラズマを維持するよう構成されたトーチを提供することを備える、低流動プラズマの生産を容易にする方法が提供され、トーチは、外側チューブと外側チューブ内の補助チューブを備え、外側チューブは、歪みのないスロットを備え、補助チューブは、平らなプレート電極を用いてトーチ内に維持された低流動プラズマの形状に合うように有効な長さを備える。
別の態様において、外側チューブを備えるプラズマトーチで使用するために構成された補助チューブを提供することを備える、低流動プラズマの生産を容易にする方法が記載され、補助チューブは、平らなプレート電極を用いてプラズマトーチ内に維持された低流動プラズマの形状に合うよう有効な長さを備える。
別の態様において、補助チューブを備えるプラズマトーチで使用するために構成された歪みのない外側チューブを提供することを備える、低流動プラズマの生産を容易にする方法が提供され、歪みのない外側チューブは、平らなプレート電極を使ってプラズマトーチ内で低流動プラズマの生産を可能にするために有効な長さを有するスロットを備える。
別の態様において、外側チューブと外側チューブ内の補助チューブを備える低流動プラズマトーチにサンプルを導入するために有効な長さを備える注入器を提供することを備える、低流動プラズマへのサンプルの導入を容易にする方法が開示され、外側チューブは、歪みのないスロットを備え、補助チューブは、平らなプレート電極を使ってトーチ内で低流動プラズマの生成を可能にするために有効な長さを備える。
別の態様において、外側チューブと外側チューブ内の補助チューブを備えるトーチを提供することを備える、低流動プラズマの生産を容易にする方法が提供され、補助チューブは、平らなプレート電極を用いて生産される低流動プラズマをトーチが維持するために有効な長さを備え、補助チューブの長さは、らせん状の負荷コイルを備える従来のトーチにおいて従来のプラズマを維持するよう構成された補助チューブの長さより長い。
別の態様において、外側チューブを備えるプラズマトーチで使用するために構成された補助チューブを提供することを備える、低流動プラズマの生産を容易にする方法が記載され、補助チューブは平らなプレート電極を用いて生産された低流動プラズマをトーチが維持するために有効な長さを備え、補助チューブの長さは、らせん状の負荷コイルを備える従来のトーチにおいて従来のプラズマを維持するよう構成された補助チューブの長さより長い。
別の態様において、外側チューブと外側チューブ内の補助チューブを備える低流動プラズマトーチにサンプルを導入するために有効な長さを備える注入器を提供することを備える、低流動プラズマへのサンプルの導入を容易にする方法が開示され、外側チューブは、歪みのないスロットを備え、補助チューブは、平らなプレート電極を用いて生産された低流動プラズマをトーチが維持するために有効な長さを備え、補助チューブの長さは、らせん状の負荷コイルを備える従来のトーチにおいて従来のプラズマを維持するよう構成された補助チューブの長さより長い。
さらなる態様、特徴、例、および実施形態が、以下により詳細に記載される。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
低流動プラズマを維持するよう構成されたトーチであり、前記トーチは、外側チューブと前記外側チューブ内の補助チューブを備え、前記外側チューブは歪みのないスロットを備え、前記補助チューブは平らなプレート電極を用いる前記トーチ内で低流動プラズマの生成を可能にするために有効な長さを備える、トーチ。
(項目2)
前記トーチの前記外側チューブは、前記外側チューブの全半径が実施的に同じであるように実質的に対称であり、前記スロットが前記外側チューブの一端に位置づけられる、項目1に記載のトーチ。
(項目3)
前記補助チューブは、従来のトーチにある補助チューブより、少なくとも25%長い、項目1に記載のトーチ。
(項目4)
前記補助チューブは、従来のトーチにある補助チューブより、約9mm長い、項目1に記載のトーチ。
(項目5)
前記歪みのないスロットの幅は、従来のトーチの歪んだスロットの幅とほぼ同じである、項目1に記載のトーチ。
(項目6)
前記補助チューブは、長さ約83mmであり、前記歪みのないスロットは、長さ約15mmである、項目1に記載のトーチ。
(項目7)
前記トーチの前記外側チューブは、少なくとも3つの歪みのないスロットを備える、項目1に記載のトーチ。
(項目8)
前記3つのスロットのそれぞれは、従来のトーチにあるスロットより約25%短い、項目7に記載のトーチ。
(項目9)
前記3つの歪みのないスロットのそれぞれは、ほぼ同じ長さである、項目7に記載のトーチ。
(項目10)
前記補助チューブは、長さ約83mmであり、前記3つの歪みのないスロットのそれぞれは、長さ約15mmである、項目7に記載のトーチ。
(項目11)
低流動プラズマを維持するよう構成されたトーチであり、前記トーチは外側チューブと前記外側チューブ内の補助チューブを備え、前記補助チューブは平らなプレート電極を用いて生成された低流動プラズマを前記トーチが維持するために有効な長さを備え、前記補助チューブの前記長さは、らせん状の負荷コイルを備える従来のトーチ内で従来のプラズマを維持するよう構成された補助チューブの長さよりも長い、トーチ。
(項目12)
前記補助チューブの前記長さは、約8リットル/分以下のプラズマガス率を用いて維持される前記低流動プラズマの形状に合うよう選択される、項目11に記載のトーチ。
(項目13)
前記外側チューブは、少なくとも1つの歪みのないスロットを備える、項目11に記載のトーチ。
(項目14)
前記補助チューブは、従来のトーチにある補助チューブの長さより約9mm長い、項目13に記載のトーチ。
(項目15)
前記歪みのないスロットは、従来のトーチにある歪んだスロットの長さより約5mm短い、項目13に記載のトーチ。
(項目16)
前記外側チューブは、少なくとも3つの歪みのないスロットを備える、項目11に記載のトーチ。
(項目17)
前記補助チューブは、従来のトーチにある補助チューブの長さより約9mm長い、項目16に記載のトーチ。
(項目18)
前記歪みのないスロットのそれぞれは、従来のトーチにある歪んだスロットの長さより少なくとも5mm短い、項目17に記載のトーチ。
(項目19)
前記補助チューブは長さ約83mmであり、前記外側チューブは、一端に長さ約15mmの歪みのないスロットを備える、項目11に記載のトーチ。
(項目20)
前記補助チューブは、従来のトーチにある補助チューブより約9mm長く、前記外側チューブは、歪みのないスロットを備え、前記外側チューブにおける前記歪みのないスロットは、従来のトーチにおける歪んだスロットより少なくとも5mm短い、項目11に記載のトーチ。
(項目21)
低流動プラズマと共に動作する低流動注入器であり、前記低流動注入器は、有効な量のサンプルを、約8リットル/分以下のプラズマガスと共に動作する前記低流動プラズマに導入するよう構成された、低流動注入器。
(項目22)
前記注入器の長さは、従来のプラズマトーチと共に動作可能な従来の注入器よりも長い、項目21に記載の低流動注入器。
(項目23)
前記低流動注入器の前記長さは、約150mmである、項目22に記載の低流動注入器。
(項目24)
前記低流動注入器は、アルミナ、石英、サファイア、チタニア、チタン、インコネル合金、または不活性物質のうち1つまたは複数を備える、項目21に記載の低流動注入器。
(項目25)
テーパエンドをさらに備える、項目21に記載の低流動注入器。
(項目26)
ストレート穴をさらに備える、項目21に記載の低流動注入器。
(項目27)
前記注入器は、毛細管として構成される、項目21に記載の低流動注入器。
(項目28)
前記注入器は、毛細管を備える、項目21に記載の低流動注入器。
(項目29)
前記注入器は、全ガス流が9リットル/分以下の場合、サンプルを前記低流動プラズマに導入するよう動作する、項目21に記載の低流動注入器。
(項目30)
前記低流動プラズマは、外側チューブと前記外側チューブ内の補助チューブを備えるトーチ内で維持され、前記外側チューブは、少なくとも1つの歪みのないスロットを備え、前記補助チューブは、長さ約83mmであり、前記歪みのないスロットは、長さ約15mmである、項目21に記載の低流動注入器。
(項目31)
低流動プラズマを維持するためのシステムであり、前記システムは、
低流動トーチを受け取るよう構成された開口部を備えるプレート電極と、
前記プレート電極の前記開口部の少なくとも一部内に位置づけられるよう形成および配置された低流動トーチを備え、
前記トーチは、歪みのないスロットを備える外側チューブと前記外側チューブ内の補助チューブを備え、前記補助チューブは、前記トーチ内で前記低流動プラズマを維持するために有効な長さを備える、システム。
(項目32)
前記補助チューブは、長さ約83mmであり、前記歪みのないスロットは、長さ約15mmである、項目31に記載のシステム。
(項目33)
前記補助チューブは、従来のトーチにある補助チューブよりも長い、項目31に記載のシステム。
(項目34)
前記歪みのないスロットは、従来のトーチにある歪んだスロットよりも短い、項目33に記載のシステム。
(項目35)
前記歪みのないスロットは、長さ約15mmであり、前記補助チューブは、長さ約83mmである、項目34に記載のシステム。
(項目36)
前記プレート電極に電気的に結合された発振器をさらに備える、項目31に記載のシステム。
(項目37)
前記低流動トーチを受け取るよう構成された開口部を備える追加のプレート電極をさらに備える、項目31に記載のシステム。
(項目38)
前記プレート電極と前記追加のプレート電極に電気的に結合された発振器をさらに備える、項目31に記載のシステム。
(項目39)
前記発振器は、独立して前記プレート電極と前記追加のプレート電極を制御するように構成されている、項目38に記載のシステム。
(項目40)
前記低流動トーチに光学的に結合された検出器をさらに備える、項目39に記載のシステム。
(項目41)
8リットル/分以下のプラズマガスを用いて低流動トーチ内で維持された低流動プラズマであり、前記低流動トーチは、歪みのないスロットを備える外側チューブと前記外側チューブ内の補助チューブを備える、低流動プラズマ。
(項目42)
前記低流動トーチの前記補助チューブは、従来のトーチの補助チューブより長い、項目41に記載の低流動プラズマ。
(項目43)
前記補助チューブは、長さ約83mmである、項目42に記載の低流動プラズマ。
(項目44)
前記歪みのないスロットは、従来のトーチの外側チューブにあるスロットよりも短い、項目41に記載の低流動プラズマ。
(項目45)
前記スロットは、長さ約15mmである、項目44に記載の低流動プラズマ。
(項目46)
前記低流動プラズマの発光領域およびプラズマ領域は圧縮される、項目41に記載の低流動プラズマ。
(項目47)
前記低流動プラズマは、前記外側チューブに3つの歪みのないスロットを備えるトーチ内に維持される、項目41に記載の低流動プラズマ。
(項目48)
前記3つの歪みのないスロットは、外側チューブの周辺に等しい間隔で配置される、項目47に記載の低流動プラズマ。
(項目49)
前記低流動プラズマは、アルゴンを用いて維持される、項目41に記載の低流動プラズマ。
(項目50)
前記低流動プラズマを維持するために使われる全ガス流は、9リットル/分未満である、項目41に記載の低流動プラズマ。
(項目51)
外側チューブにおける歪みのないスロットと前記外側チューブ内の補助チューブを備える低流動トーチ内で低流動プラズマを維持する方法であり、前記補助チューブは前記低流動トーチ内で前記低流動プラズマを維持するために有効な長さを備え、前記方法は、
前記低流動トーチに約8リットル/分以下の率でプラズマガスを導入することと、
少なくとも1つのプレート電極から前記トーチにエネルギーをもたらすことによって前記低流動トーチ内で前記低流動プラズマを維持することと
を備える、方法。
(項目52)
前記歪みのないスロットを、長さ約15mmになるよう構成することをさらに備える、項目51に記載の方法。
(項目53)
少なくとも3つの歪みのないスロットを有する前記低流動トーチを構成することをさらに備える、項目51に記載の方法。
(項目54)
従来のトーチにある補助チューブより少なくとも25%長くなるよう前記補助チューブを構成することをさらに備える、項目51に記載の方法。
(項目55)
前記低流動トーチの前記補助チューブを、長さ約83mmになるよう構成することをさらに備える、項目54に記載の方法。
(項目56)
低流動プラズマの生産を容易にする方法であり、前記方法は、低流動プラズマを維持するよう構成されたトーチを提供することを備え、前記トーチは外側チューブと前記外側チューブ内の補助チューブを備え、前記外側チューブは歪みのないスロットを備え、前記補助チューブは平らなプレート電極を用いて前記トーチ内に維持された低流動プラズマの形状に合うよう有効な長さを備える、方法。
(項目57)
低流動プラズマの生産を容易にする方法であり、前記方法は、外側チューブを備えるプラズマトーチで使用するために構成された補助チューブを提供することを備え、前記補助チューブは平らなプレート電極を用いて前記プラズマトーチ内に維持された低流動プラズマの形状に合うよう有効な長さを備える、方法。
(項目58)
低流動プラズマの生産を容易にする方法であり、前記方法は、補助チューブを備えるプラズマトーチで使用するために構成された歪みのない外側チューブを提供することを備え、前記歪みのない外側チューブは、平らなプレート電極を用いて前記プラズマトーチ内で低流動プラズマの生成を可能にするために有効な長さを有するスロットを備える、方法。
(項目59)
低流動プラズマへのサンプルの導入を容易にする方法であり、前記方法は、外側チューブと前記外側チューブ内の補助チューブを備える低流動プラズマトーチにサンプルを導入するために有効な長さを備える注入器を提供することを備え、前記外側チューブは歪みのないスロットを備え、前記補助チューブは平らなプレート電極を用いて前記トーチ内で低流動プラズマの生成を可能にするために有効な長さを備える、方法。
(項目60)
低流動プラズマの生産を容易にする方法であり、前記方法は、外側チューブと前記外側チューブ内の補助チューブを備えるトーチを提供することを備え、前記補助チューブは平らなプレート電極を用いて生成された低流動プラズマを前記トーチが維持するために有効な長さを備え、前記補助チューブの前記長さはらせん状の負荷コイルを備える従来のトーチ内で従来のプラズマを維持するよう構成された補助チューブの長さより長い、方法。
(項目61)
低流動プラズマの生産を容易にする方法であり、前記方法は、外側チューブを備えるプラズマトーチで使用するために構成された補助チューブを提供することを備え、前記補助チューブは平らなプレート電極を用いて生成された低流動プラズマを前記トーチが維持するために有効な長さを備え、前記補助チューブの前記長さはらせん状の負荷コイルを備える従来のトーチ内で従来のプラズマを維持するよう構成された補助チューブの長さより長い、方法。
(項目62)
低流動プラズマへのサンプルの導入を容易にする方法であり、前記方法は、外側チューブと前記外側チューブ内の補助チューブを備える低流動プラズマトーチにサンプルを導入するために有効な長さを備える注入器を提供することを備え、前記外側チューブは歪みのないスロットを備え、前記補助チューブは平らなプレート電極を用いて生成された低流動プラズマを前記トーチが維持するために有効な長さを備え、前記補助チューブの前記長さはらせん状の負荷コイルを備える従来のトーチ内で従来のプラズマを維持するよう構成された補助チューブの長さより長い、方法。
ある実施形態について、図面を参照して、記載する。
本開示の利点を用いれば、図におけるある寸法または特徴は、より利用しやすい版の図を提供するために、拡大されたか、歪められたか、そうでなければ従来とは異なる、または比率が一定でない方法で示された可能性があることは、当業者によって認識されるであろう。以下の記述において寸法が指定された場合、寸法は例示目的のみのために提供される。
従来のトーチおよび従来の流動プラズマの図である。 ある例にしたがった、図1Aのトーチおよび従来の流動プラズマの断面上面図である。 歪んだトーチの断面図である。 ある例にしたがった、外側チューブにおける単一スロットを備える歪みのないトーチの断面図である。 ある例にしたがった、3つのスロットを備える歪みのないトーチの断面図である。 ある例にしたがった、光学分光計の例図である。 ある例にしたがった、第1および第2プレート電極を含む質量分光計の例図である。 ある例にしたがった、誘導結合プラズマ(ICP)トーチおよびプレート電極を使用して維持された低流動ICPの図である。 ある例にしたがった、2つのプレート電極、ICPトーチ、および低流動プラズマの側面図である。 ある例にしたがった、低流動プラズマを維持するための、開口部を備える第1プレート電極の正面図である。 ある例にしたがった、低流動プラズマを維持するための、開口部を備える第2プレート電極の正面図である。 ある例にしたがった、図9の電極の側面図である。 ある例にしたがった、単位電極の斜視図である。 ある例にしたがった、図11の電極の正面図である。 ある例にしたがった、図11の電極の側面図である。 ある例にしたがった、図11の電極の上面図である。 ある例にしたがった、ループ電流から生成された例示の磁界の斜視図である。 ある例にしたがった、2つのプレート電極を示すICPトーチの図である。 ある例にしたがった、正弦波交流電流の交流半サイクルの間、単一のRF電源によって駆動される複数のループ電流の図である。 ある例にしたがった、トーチおよびプレート電極を含む誘導装置を示す。 ある例にしたがった、トーチおよびプレート電極を含む誘導装置を示す。 ある例にしたがった、誘導装置の例である。 ある例にしたがった、誘導装置の例である。 ある例にしたがった、誘導装置の他の例である。 ある例にしたがった、誘導装置の他の例である。 ある例にしたがった、低流動プラズマを含む吸光分光計の例図である。 ある例にしたがった、低流動プラズマを含む吸光分光計の他の例図である。 ある例にしたがった、低流動プラズマを含む質量分光計の例図である。 ある例にしたがった、低流動プラズマを含む光学励起分光計の例図である。 ある例にしたがった、第1および第2プレート電極および約7リットル/分の率のプラズマガス流を使って維持された低流動プラズマの写真である。 従来のらせん状の負荷コイルを使用した場合、プラズマガスの約15リットル/分の従来の流動率で平らなプレート電極を使用した場合、およびプラズマガスの約7リットル/分の低流動率で平らなプレート電極を使用した場合の、様々な分析に対する検出限界を示すグラフである。
本明細書に記載された装置のある実施形態は、低流動プラズマを維持する際に使用するために構成および配置することができる。用語「低流動」は相対的であり、らせん状の誘導コイルを用いる典型的な誘導結合プラズマ装置において使用するトーチへのプラズマガスの流量率と比較して、アルゴン等のプラズマガスのトーチへの流量率に関する。例示目的のみのため、従来の計器におけるプラズマガスの典型的な流量率は、約15から20リットル/分以上とする。本明細書に記載されたある実施形態において、システムのプラズマガス流率は、約8リットル/分以下とすることができ、より詳しくは、例えば、プラズマの大きさと所望の形態によって、約7、6、5、4、3、2、または1リットル/分以下とすることができる。いくつかの実施形態において、システムの全ガス流率は、約9、8、7、6、5、4、3、2、または1リットル/分以下とすることができる。アルゴンガスは非常に高価で、世界の遠隔地で得ることは非常に困難である。計器のアルゴン消費をいくらか減らすことにより、プラズマ装置の動作コストを大幅に減らすことができる。本明細書に開示されたある方法および装置の例は、低流動トーチと共に動作することができない既存のプラズマ装置(または計器)を動作するのに要する量の1/2または1/4未満にアルゴン消費を減らすことができる。そのような低流動プラズマのある例は、さらに、例えば、1つまたは複数の以下の方法によって計器性能を改善することができ、その方法は、信号(サンプル発光)を増幅すること、バックグラウンド発光を低くすること、プラズマ安定性を改善すること、および/またはより大量のサンプルをプラズマに導入することを可能にすることである。
ある実施形態において、低流動トーチ、ならびに低流動トーチにおける構成要素および低流動トーチと共に使われる構成要素の構成および寸法は、従来のプラズマで使用される構成要素と異なる可能性がある。例えば、低流動プラズマの異なる性質のため、従来のトーチ、および従来の注入器は、低流動状態の下で、適切な動作ができなくなる可能性がある。例えば、従来のトーチは、低流動状態下で使用された場合、所望の温度分布と形状を有するプラズマをもたらさない可能性がある。本明細書に記載されたある実施形態は、所望のプラズマ形状、温度分布、または他の選択されたプラズマ特性をもたらす間、低流動状態下で動作できるように設計されている。
ある例において、説明目的のために、従来のプラズマ、例えば、非低流動プラズマを維持するために使われる従来のトーチを、図1Aおよび図1Bに示す。図1Aを参照すると、誘導結合プラズマ装置50は、チューブ52、54、56、57等の3つ以上のチューブを備えるチャンバ51、プラズマ58、吸気口60、および無線周波数誘導コイル62を含む。チューブ52は、アルゴン等のガス源、および任意選択的に噴霧器等のサンプル導入装置に流体的に結合される。アルゴンガスはサンプルをエアロゾル化し、プラズマ58の脱溶媒および電離域に搬送する。補助ガス流は、チューブ52および54の間に供給され、補助ガス流は、内側チューブより高くプラズマを移動し、内側チューブが溶けないようにするために使われる。プラズマガスは、チューブ54および56の間に供給される。バリアガスは、外側チューブ57と内側チューブ56の間を通り、外側チューブ57からプラズマ58を分離する。いかなる特定の科学理論または本例にもこだわることを望まないが、バリアガスは吸気口60を通じて導入することができ、バリアガス流は外側チューブ57の内壁を冷やして半径方向の中心にプラズマ58を配置する。希望であれば、バリアガスは全て省いてもよい。無線周波数誘導コイル62は、無線周波発生器(図示しない)と電気的に接続され、ガスがアークやスパーク等を用いてイオン化された後、プラズマ58を生み出す、および/または維持するために配置される。図1Bは、誘導結合プラズマ装置50の断面図を示す。典型的には、トーチ50の外側チューブは、例えば、同一出願人による米国特許第6,618,139号に記載されたような歪みを備える。典型的には、歪みは、外側チューブ内のスロットの付近で冷却ガスの緩衝材の生成を防ぐためにある。そのような従来のトーチは、ある場合において、歪んだトーチと称される。
本明細書に記載されたある例において、低流動プラズマを維持するよう構成され、歪みのない外側チューブを備えるトーチが記載される。歪んだトーチの断面図が図2Aであり、歪みのないトーチの断面図が図2Bである。図2Aを参照すると、従来のトーチ70は、半径R1が半径R2未満であるような歪み74を有するスロット72を備える。図2Bと比較して参照すると、低流動トーチ80の実施形態は歪みを無くすることができ、全ての半径、例えばR3とR4が実質的に同じとなるように、外側チューブ82のスロット84におけるどんな内側への屈曲も概ね備えなくすることができる。
いくつかの実施形態において、歪みのないトーチは実質的に同じ半径を備えることができるが、スロットの寸法は、従来のトーチおよび低流動トーチと同じにすることができる。しかしながら、ある構成において、従来のトーチにおけるスロットの寸法と比較して、低流動トーチにおけるスロットの寸法を変更することが望ましいであろう。例えば、従来のトーチにおける外側スロットの寸法と比較して、スロットの長さと幅の両方、スロットの長さのみ、またはスロットの幅のみを変更することが望ましいであろう。ある例において、従来のトーチおよび低流動トーチにおけるスロットの幅は実質的に同じにすることができるが、従来のトーチにおけるスロットの長さは、低流動トーチにあるスロットより長くすることができる。例えば、低流動トーチは、従来のトーチにある対応するスロットより約5mm短いトーチの端にスロットを備えることができる。いくつかの例において、低流動トーチの端のスロットは、長さ約13から19mm、例えば、長さ約15mm、および、幅約5から6mmまたは長さ約14から16mm、例えば長さ約15mmで幅約4から5mm、例えば、長さ約15mmで幅4.2mmにすることができる。比較のため、従来のトーチにおけるスロットは、長さ約20から22mm、最も幅の広い箇所で幅約5から6mmとする。ある場合において、低流動トーチにおけるスロットの長さは、従来のトーチにおける外側チューブスロットの長さの、少なくとも25%未満とすることができる。
ある例において、低流動トーチは、図2Bを参照して記載するように、単一スロットを備えることができ、一方、他の例において、低流動トーチは、外側チューブにおいて2つか3つ以上のスロットを備えることができる。ある例において、複数スロットを備えるトーチが、ある場合において有利な用途をもたらす可能性がある。例えば、検出器は、単一スロットを通して半径方向に「見る」ことができ、一方、検出器は、複数のスロットがある場合、単一よりも多くのスロットを通して見ることができる。さらに、複数のスロットは、単一スロットを有するトーチを使用した場合より、ある種のサンプル、例えば有機サンプルの検出限界をより高めることができる可能性がある。複数スロットを備えるトーチを使用する他の利点は、本開示の利点を用いれば、当業者によって容易に選択されるであろう。いくつかの例において、3つのスロットを備える低流動トーチの断面図を図3に示す。トーチ90は、スロット94、95、および96を備え、各スロットは、他のスロットから約120度の間隔をとる。トーチ90は、外側チューブ92の周囲に配置してある実質的に対称なスロットを有するように示されているが、単一よりも多くのスロットが外側チューブ92にある場合、非対称な配置も可能である。単一よりも多くのスロットが低流動トーチにある場合、各スロットは、同じ寸法を有することができるか、または、各スロットは、他のスロットと比べて異なる大きさであってもよい。ある例において、複数スロットを備える低流動トーチの各スロットは、従来のトーチにおける外側チューブのスロットの長さより、約25%短い長さであることが可能であるが、全てのスロットが正確に同じ大きさである必要はない。他の構成において、複数スロットを備える低流動トーチの各スロットは、全てのスロットがほぼ同じ長さを有する従来のトーチにおける外側チューブのスロットの長さより、約25%短い長さであることが可能である。他の例において、2つのスロットがほぼ同じ長さを有することができ、1つまたは複数の他のスロットが別の長さを有することができる。同様に、各スロットの幅W1は同じにすることができ、または、他のスロットと別にすることができる。ある構成において、3つのスロットを備えるトーチにおける各スロットは、長さ約12から19mm、例えば、長さ約15mm、および幅約3.5から6mm、例えば、最も幅の広い箇所で、幅約4.2mmにすることができる。
ある実施形態において、歪みのない低流動トーチにある補助チューブは、従来のトーチにある補助チューブと比べて異なる可能性がある。例えば、プラズマ領域は、従来のプラズマにおけるプラズマ位置と比較して、低流動プラズマにおいて移動させられる可能性があるので、補助チューブの寸法または構成を変更することが望ましいであろう。プレート電極を誘導装置として使用するある構成において、誘導領域は、より小さくなるが、低流動トーチの底から離れる可能性がある。したがって、低流動トーチの補助チューブを長くすることが望ましいであろう。いくつかの例において、低流動トーチの補助チューブは、従来のトーチにある補助チューブより約10%長くすることができる。例えば、低流動トーチにある補助チューブは、約80から90mm、例えば82から88mm、または約83mmか約84mmにすることができる。比較目的のため、従来のトーチにおける補助チューブの長さは、長さ約70から75mm、例えば、長さ約74mmにすることができる。ある場合において、低流動トーチにある補助チューブは、従来のプラズマを維持するために従来のトーチで使用される対応する補助チューブより、少なくとも8から9mm長くなる。補助チューブの長さは変更される可能性があるが、補助チューブの幅は、従来のトーチにある補助チューブの幅、例えば、18から19mmまたは約18.6mmと実質的に同様にすることができる。しかしながら、希望であれば、補助チューブの幅は、所望の低流動プラズマ特性を得るために変更することもでき、例えば、より幅広く、またはより狭くすることができる。
ある実施形態において、本明細書に記載された低流動トーチと共に使用する他の構成要素は、システムの適切な動作をもたらすために変更することができる。例えば、低流動トーチと共に使用する注入器は、所望の流量率をもたらし、所望の方法で低流動トーチに結合し、そうでなければ、低流動プラズマの適切な動作を可能にするように変更することができる。いくつかの例において、低流動注入器は、本明細書に記載された低流動トーチと共に使用することができる。ある例において、低流動注入器は、約8リットル/分以下のプラズマガスと動作する低流動プラズマに、有効な量のサンプルを導入するよう構成することができる。いくつかの実施形態において、注入器の長さは、従来のプラズマトーチと共に動作可能な従来の注入器より長い。他の実施形態において、低流動注入器の長さは、約140から160mm、例えば、約150mmである。いくつかの例において、低流動注入器は、ある一端で、その端での直径がより小さくなるように、先細にすることができ、または、他の例において、低流動注入器は、内部の直径が注入器の長さと実質的に同じになるように、ストレート穴の注入器であってもよい。
ある実施形態において、注入器の流路は不活性物質を含むことができる。いくつかの例において、不活性物質は、高温プラズマの近くで溶けないように、または溶媒やサンプルによって不適切に変えられないように、耐熱および/または耐酸性でもあることができる。構成によっては、流路だけを不活性物質を使用して生産し、一方、他の例において、注入器全体を、不活性物質を使用して生産することができる。不活性物質の種類の例として、アルミナ、ジルコニア、石英、サファイア、チタニア、チタン、インコネル合金、Sulfinert等の不活性コーティングでコーティングされた合金等があるが、これらに限定されない。
動作中、注入器は、典型的には、サンプル導入システムの他の構成要素、例えば、噴霧器に流体的に結合され、低流動プラズマへの流体サンプルの導入を可能にする。適切な接続金具や結合器等が注入器と共に使われ、そのような結合を容易にすることができる。いくつかの実施形態において、低流動注入器は、毛細管を含むことができ、または、毛細管として構成することができる。ある例において、システム内の全ガス流が、9リットル/分以下、例えば、8リットル/分、7リットル/分、6リットル/分、5リットル/分、4リットル/分、3リットル/分、2リットル/分、または1リットル/分以下の場合、低流動注入器は、低流動プラズマにサンプルを導入するために動作することができる。
ある実施形態において、本明細書に記載された低流動プラズマトーチ、低流動注入器、およびプレート電極は、光学発光分光計、吸光分光計、質量分光計等を含むが、これらに限定されない、多くの異なる種類の装置と計器で使用することができる。例えば、プレート電極は、誘導結合プラズマ質量分光計(ICP−MS)か他の種類の計器にある低流動トーチにおいて、低流動プラズマを維持するために使うことができる。さらに、プレート電極は、溶接トーチ、光源、化学反応器、または他の種類の装置等の非計器装置において、低流動プラズマを維持するために使うことができる。本開示の利点を用いれば、プレート電極の特定の形状および大きさは変更可能であり、以下に示すプレート電極の表示は単に例示のために提供され、本明細書に記載された技術範囲を限定することを意図するものではないことは、当業者よっても認識されるであろう。
ある実施形態において、例示的な誘導結合プラズマ光学発光分光計(ICP−OES)100の概略図を図4に示す。ある例において、ICP−OES100は、一般に、キャリアガス102を低流動トーチ114に向かわせるためのシステムを備え、キャリアガス102はホットプラズマ116(例えば、5000から10000Kより高い)を形成するためにイオン化される。本明細書に記載されるように、プラズマ116が、例えば、約8リットル/分以下のアルゴン流量率を使用して維持されるプラズマ等の低流動プラズマであるように動作状態を選択することができる。いくつかの例において、プラズマ116は、予熱帯190、誘導帯192、初期放射帯194、分析帯196、およびプラズマの尾198(図6参照)を含むことができる。原子化されたサンプル104は、ポンプ106、噴霧器108、およびスプレーチャンバ162を通って、プラズマ116に向かわせることができる。図4に示す例示的構成において、RF電源110は、本明細書に記載されたように1つまたは複数のプレート電極を備える誘導装置112を経由して、RF電力をプラズマ116にもたらす。プラズマ116において、励起されたサンプル原子104は、励起された原子がより低い状態に減衰すると、光134を発することができる。発光134は、集光光学装置118によって集めることができ、スペクトル分解を行う分光計120に向かうことができる。検出器122は、スペクトル分解された光134を検出し、分析のためにマイクロプロセッサ122およびコンピュータネットワーク124に信号138、140をもたらすよう動作することができる。種が光を発しない例において、誘導結合原子吸光分光計は、原子化された種に光をもたらすために使うことができ、検出器は、原子化された種による光吸収を検出するために使うことができる。例示的な原子吸光分光計は、PerkinElmerHealthSciences社から市販されており、例示的な吸光分光計は、例えば、2006年3月11日に出願された、共有米国特許第11/372,996号「プラズマおよびそれらを用いる装置(Plasmas and Devices Using Them)」に記載され、その全ての開示は参照によって本明細書に組み込まれる。
図4において、プラズマ116は、プラズマ116の縦軸に対し直角の方向から見たものとして、すなわち、半径方向に見たか、半径方向軸に沿って見たものとして示される。しかしながら、本開示の利点を用いれば、プラズマ116を見ることは、プラズマ116の縦軸126に沿う方向からも行われてもよいこと、すなわち、軸方向から見てもよいことは、当業者によって理解されるであろう。軸方向における光学発光の検出は、かなりの信号対雑音特性をもたらす可能性がある。
本開示の利点を用いれば、低流動誘導結合プラズマは、図5に示すように、誘導結合プラズマ質量分光計(ICP−MS)100における四重極質量分析器等の質量分光計(MS)180と使うこともできることは、当業者によっても理解されるであろう。RF電源110は、一般的に、約1から約500MHz、特に20から50MHz、例えば27から40MHzの範囲で動作し、約100Wから約10kW、例えば、約1000Wから約1500Wの電力が磁界を生成するために電極に供給される。例示的な質量分光計は、PerkinElmerHealthSciences社から市販されており、例示的な質量分光計は、例えば、2006年3月11日に出願された共有米国特許第11/372,996号「プラズマおよびそれらを用いる装置(Plasmas and Devices Using Them)」および以下の例に記載される。
図6は、図4および図5のプラズマ116のより詳細な概略図を示す。トーチ114は、3つの同心円チューブ114、150、148を備える。最も内側のチューブ148は、サンプルの原子化された流動146をプラズマ116にもたらす。真ん中のチューブ150は、補助ガス流144をプラズマ116にもたらす。低流動トーチの実施形態において、真ん中のチューブ150は、従来のトーチにある真ん中のチューブの長さと比較して長くすることができる。例えば、真ん中のチューブは、長さ約80から90mm、例えば、長さ約83mmとすることができる。最も外側のチューブ114は、プラズマを維持するためにキャリアガス流128をもたらす。本明細書に記載されるように、最も外側のチューブ114は、適切な長さ、例えば、約15mmの1つまたは複数のスロットを備えることができる。キャリアガス流128は、真ん中のチューブ150の周りの層流中におけるプラズマ116に向けることができる。補助ガス流144は、真ん中のチューブ150内のプラズマ116に向けることができ、原子化されたサンプル流146は、最も内側のチューブ148に沿うスプレーチャンバ162からプラズマ116に向けることができる。負荷コイル112におけるRF電流130、132は、その中で低流動プラズマ116を閉じ込めるように、負荷コイル112内に磁界を形成することができる。
図4から図6および本明細書に記載されたある他の図に示すプラズマは、非常に多くの異なるプレート電極構成を用いて生成することができる。図7から図14は、電極152、156、158の様々な構成を示す。図7において、電極152は、互いからの距離”L”に位置する、2つの実質的に並列なプレート152a、152bを備える。ある例において、実質的に並列なプレートは、約20mmから約200mm、例えば、約40mmの幅と、約30mmから約90mm、例えば、約70mmの長さを有する。各並列プレート152a、152bは開口部154を備え、トーチ114、最も内側のチューブ148、真ん中のチューブ150、および開口部154が軸126に沿って配置されるように、開口部154を通るトーチ114を位置づけることができる。開口部の細かな寸法と形状は変更することができ、低流動プラズマトーチを受け入れることができる任意の適切な寸法および形状であることができる。例えば、開口部は一般的に円形で直径約10mmから約60mmであることができ、正方形または長方形で幅約20mmから約60mm、長さ約20mmから約100mmの寸法であることができ、三角形、長円形、卵形、または他の適切な幾何学形状であることができる。ある例において、開口部は、低流動プラズマトーチより約0から50%、典型的には、約3%大きいような大きさにすることができ、一方、他の例において、トーチは、どんな動作上の問題も無いのであれば、例えば、トーチの一部がプレートの表面と接する等、プレートと接触することができる。実質的に並列なプレート152a、152bは、厚さ”t”を有する。いくつかの例において、各プレート152a、152bは同じ厚さを有し、一方、他の例において、プレート152a、152bは異なる厚さを有することができる。ある例において、プレートの厚さは約0.025mm(例えば、絶縁体上の金属メッキ等であり、この例としては、セラミック基板上の銅、ニッケル、銀、または金メッキがある)から約20mmであり、より詳しくは、約0.5mmから約5mmであり、またはこれらの例示的な範囲内の任意の特定の厚さとなる。電極152の開口部154は、開口部154がその周りと連通するように、幅”w”のスロット164も含むことができる。スロットの幅は、約0.5mmから約20mmに変えることができ、より詳しくは、約1mmから約3mm、例えば、約1mmから約2mmに変えることができる。ある例において、単一のプレート電極だけを、低流動プラズマを維持するために使うことができ、一方、他の例において、2つ以上のプレートを、低流動プラズマトーチと組み合わせて使うことができる。
ある例において、電極は、同じか、または異なる材料から構成することができる。ある例において、電極は、導電材料、例えば、アルミニウム、金、銅、真鍮、鋼、ステンレス鋼、導電セラミックおよび混合物、およびそれらの合金等から構成することができる。他の例において、電極は、1つまたは複数の導電材料のメッキ、またはコーティングを含む非導電材料から構成することができる。いくつかの例において、電極は、低流動プラズマを生成するのに要する高循環電流に曝された場合、高温に耐え、溶解を抑えることができる材料から構成することができる。電極を構成するためのこれら、および他の適切な材料は、本開示の利点を用いれば、当業者によって容易に選択することができる。
図7および図8を参照すると、電極152は、概ね正方形または長方形の平面形状で構成することができるが、図15に示すようなワイヤにしてもよい。ある例において、平面電極に供給されるRF電流は、開口部154を通してトロイダル磁場182を生成する(図15参照)平面ループ電流172aを作り出す。平面電流ループは、トーチの縦軸に対して実質的に垂直であるラジアル平面に対して実質的に並列にすることができる。トロイダル磁場は、低流動トーチ内の低流動プラズマを生成し、維持するために動作することができる。低流動状態下で、アルゴンガスは、約8リットル/分以下の流量率でトーチに導入することができる。低流動プラズマは、スパークまたはアークを使ってアルゴンガスに点火するために生成することができる。トロイダル磁場は、アルゴン原子およびイオンを衝突させ、低流動プラズマを形成する過熱環境、例えば、約5000から10000K以上をもたらす。
図9および図10を参照すると、電極156は、外径Dおよび開口部内径Dを有する丸状とすることができる。いくつかの例において、外径は、約10mmから約20cmの範囲であり、より詳しくは、約25mmから約10cm、例えば、約30mmから約50mmの範囲であり、内径は、約10mmから約15cmの範囲であり、より詳しくは、約5mmから約5cm、例えば、約20mmから約24mmの範囲である。ある例において、図7から図10の電極152、156は、RF電流172を独立して供給し、典型的には反対極性(反対極性は動作に対して要求されないが)の別個の要素であってもよい。他の例において、図7から図10の電極152、156は電気的に連通する要素であることができ、磁界を生成するために所望の極性をもたらすよう、それぞれ適切に設計することができる。
ある実施形態において、電極152の第一部分176にはRF電力を供給することができ、一方、電極152の第二部分178は接地174に繋げることができる。いくつかの例において、電極は計器筐体に接地することができ、一方、他の例において、電極は、それ自体を適切な方法で接地することができる接地プレートに取り付けて接地することができる。低流動プラズマのアーク点火の間、点火アークが電極152と接する場合、電極152におけるどんな望ましくない電流セットアップでも接地点174に向けることができ、RF電源110につながらなくすることができる。各電極152に供給されるRF電流および周波数は、独立して最適性能に制御され、変更され得る。例えば、各電極152は、プラズマ発光および励起を最適化するために別の周波数で動作することができる。さらに、1つの電極(または、両方の電極)は、連続電力モードで動作することができ、一方、他の電極は変調することができる(例えば、パルス出力またはゲート制御される)。ある例において、電極152は互いに接続されていないため、電極152の間の距離”L”を調節することが可能であり、これにより低流動プラズマ内の電力分布を調整することができる。またさらに、開口部154の直径Dは、RF電源110と低流動プラズマの間の結合特性を調整するために、独立して調整することができる。
ある例において、スペーサーは、電極のいくつかの部分の間に設置され、電極間の距離を制御することができる。ある例において、スペーサーは電極を構成するために使われる材料と同じ材料を用いて構成される。いくつかの例において、スペーサーは、電極材料と実質的に同じ熱膨張係数を有する材料から生産することができ、したがって、電極が様々な温度で膨張および収縮すると、スペーサーはほぼ同じ率で膨張および収縮する。いくつかの例において、スペーサーは、ステンレス鋼ワッシャ、ブラッシュワッシャ(brash washer)、銅ワッシャ、または他の適切な導電材料から作られたワッシャである。ある例において、スペーサーは、電極を接続するボルトやナットを受け入れるために適切な大きさのワッシャである。1つまたは複数のスペーサーを使うことによって、電極間の距離は、容易に再現および/または変更することができる。本開示の利点を用いれば、本明細書に開示された電極と共に使用するためのスペーサーの適切な材料および形状を選択することは、当業者の能力の範囲内であろう。
図11から図14を参照すると、誘導装置158は、共通の電気接地170に接続された2つのプレート電極166、168を備えるものとして示される。誘導装置158は、希望であれば、互いに電気的に結合された円形のプレート電極166、168として構成することができる。RF電流172が誘導装置158に供給された場合、ループ電流172aが生成され、トロイダル磁場を作り出す。ループ電流172aは、電極166および168の平面状表面に実質的に並列であり、トーチの縦軸に実質的に垂直である。誘導装置158は、共通の電気接地170で接地され(図13参照)、電極166および168の溶解を引き起こす可能性がある望ましくないアーク放電を防ぐことができる。ある例において、プレート電極166および168は、互いからの距離Lの間隔で配置される(図11および図13参照)。プレート電極166および168の間の細かな距離は変更することができ、距離の例には、約1mmから約5cm、より詳しくは、約2mmから約2cm、例えば、約5mmから約15mmがあるが、これらに限定されない。ある例において、プレート電極166および168は、取付け面に実質的に垂直に配置される。他の例において、プレート電極166および168は、ある角度で傾けることができ、したがって、トーチの軸方向寸法、および電極の半径方向寸法は実質的に垂直である。いくつかの例において、各プレート電極166および168は、同じ方向で角度付けることができ、一方、他の例において、プレート電極166および168は、反対方向で角度付けることができる。当業者は、本開示の利点を用いれば、本明細書に開示された例示的な誘導装置のプレート電極のための適切な構成および角度を選択することができるであろう。
ある例において、トーチの周りを囲む誘導装置の例示的な構成を、図16に示す。第1および第2プレート電極を備える誘導装置112は、同心円状流体管114、150、148の周りを囲むことができる。キャリアガス流128は、トーチに導入され、誘導装置112を使用してプラズマを生成するためにガスをもたらすことができる。補助ガス流144は、同心円チューブ150に導入され、注入器148と関連してプラズマ位置を制御するガスをもたらすことができる。本明細書に記載されるように、チューブ150は、従来のトーチにおける補助チューブの長さと比較してより長く、例えば、長さ約83mmにすることができ、適切なより長い注入器も低流動プラズマと共に使用することができる。サンプル流146は、エアロゾル導管148に入ることができ、そこで、誘導装置112によって生成されたプラズマに噴霧される。
様々なガス種の細かな流動率は、選択された特定の低流動状態によって変えることができる。例えば、キャリアガスは、典型的には、約1リットル/分から約8リットル/分、例えば、約6から7.5リットル/分の流量率で導入される。補助ガスは、典型的には、約0リットル/分から約1リットル/分、例えば、約0.1から約0.3リットル/分の流量率で導入される。サンプルは、サンプルの脱溶媒および/または原子化をもたらすために適切な流量率で導入することができる。いくつかの例において、サンプルは、約0.1リットル/分から約2リットル/分、例えば、約0.3から約0.7リットル/分の流量率で導入される。これらの異なるガス流率が加えられた場合、その時は、全アルゴン流量率は、約6から約9リットル/分とすることができる。いくつかの例において、全アルゴン流量率は、約7リットル/分から8リットル/分以下である。キャリアガス、補助ガス、およびサンプルに対する追加の流量率は、本開示の利点を用いれば、プレート電極を使用するトーチにおける低流動プラズマを維持するために、当業者によって容易に選択されるであろう。
図17を参照すると、複数のループ電流184a、184bは、単一のRF電流源110から生成されることが示される。例図を明瞭にするために、プレート電極は、図17から省略されている。ループ電流184a、184bは、並置電極に対して反対の極性の電流を適用することによって生成される。ループ電流184a、184bは、正弦波交流電流の交流半サイクルの間、第1ループ電流184aにおける交流172aが、第2ループ電流184bにおける交流172bと同じ方向に流れるように、適切な方法で、互いに対して向かい合わせることができる。この構成は、複数のループ電流184a、184bが、空間的に同じ方向の磁界182a、182bを生成するように、単一の電源110から駆動されることを可能にする。希望であれば、各コイルの対角線上に並置されている足は、真下に設置された単一のRF源から駆動することができ、残りの2つの足は、これらも対角線上に並置されており、一般的に接地プレートに接続される。ループ電流184a、184bの面も、低流動トーチの縦軸126に実質的に垂直であり、低流動トーチのラジアル平面に実質的に並列である。ある例において、ループ電流は、プレート電極のみで使用する低流動プラズマを維持するために使うことができる。例えば、ICPを生成するために一般的に使われる誘導コイル等の他の装置は省略することができ、プレート電極は、低流動プラズマを維持するための誘導装置として、それら自体によって使用することができる。希望であれば、プレート電極は、注入器流量率が低流動プラズマと共に使用するために適切であるように、低流動注入器を備えるシステムで使用することができる。
ある例によると、低流動プラズマトーチの縦軸に実質的に垂直であるラジアル平面に沿う第1ループ電流をもたらすよう構成され、配置された第1プレート電極を備える低流動プラズマ生成装置を使うことができる。図18Aおよび図18Bを参照すると、装置400は、スロット404、およびトーチ410を受け入れるための開口部406を有する電極402を備える。電極402は、実質的に対称である円形の内側断面を有する。ある例において、内側断面の直径は、約10mmから約60mm、より詳しくは、約20mmから約30mm、例えば、約20mmから約23mmである。いくつかの例において、内側断面の直径は、約1mmの距離で電極402の内側部分からトーチ410の外表面を分けるよう選択される。電極402は、トーチ410の縦軸(図18Bに点線で示す)に実質的に垂直であるように位置づけることができる。電極402のスロット404は、電極402にもたらされる電流が、図18Bに示すループ電流412のようなループの形態をとるように構成することができる。いくつかの例において、ループ電流412は、低流動トーチ410の縦軸に対して実質的に垂直であり、例えば、ループ電流の面は、低流動トーチ410の縦軸に対して、実質的に垂直である。実質的に垂直なループ電流を使用すると、らせん状の負荷コイルを用いて生成された低流動プラズマより、選択されたラジアル平面に対し、より対称な温度分布を有する低流動プラズマを生成および/または維持することができる。ある例において、電極の選択された全体的な形状は、変更することができる。例えば、図18Aに示すように、電極402は、全体的に四角形の形状で構成される。しかしながら、円、三角形、リング、楕円、環状体等の他の適切な形状も使用することができる。いくつかの実施形態において、例えば、円形の断面および円形の開口部を有する単一のプレート電極を、低流動プラズマを維持するために使うことができる。第1プレート電極は、本明細書に記載されるような接地プレートに取り付けることができる。
ある例において、図18Aにおける電極402と同様に第2電極も、低流動トーチ410の縦軸に対し実質的に垂直であるラジアル平面に並列に構成および配置することができる。他の例において、第2ループ電流の面は、第1ループ電流の面に実質的に並列にすることができる。いくつかの例において、第1および第2ループ電流は、同じ方向に流すことができ、一方、他の例において、第1および第2ループ電流は、反対方向に流すことができる。2つ以上のプレート電極を使用する例において、図18Aに示すRF源420等の単一のRF源が、各第1および第2電極にRF電力をもたらすことができ、または、別々のRF源が、第1および第2電極にRF電力をもたらすことができる。いくつかの例において、スペーサーは、第1および第2電極を分けるために使うことができる。単一のRF源が第1および第2プレート電極にRF電力をもたらすために使われ、およびスペーサーが使われる場合の例において、スペーサーは、導電材料、例えば、アルミニウム、銅、真鍮、金等で作られるか、これらを含むことができる。他の例において、スペーサーは、非導電材料、例えば、ガラス、プラスチック等で作られるか、これらを含むことができ、第1電極から第2電極へ電流が流れることを防ぐ。例えば、プレート電極が互いに短絡しないように、非導電材料を用いてプレート電極を分けることが望ましいであろう。
ある例において、第1プレート電極か第2プレート電極、またはその両方を、接地プレートに接地することができる。例えば、図19Aおよび図19Bを参照すると、誘導装置500は、接地プレート506にそれぞれ結合された第1プレート電極502および第2プレート電極504を備えることができる。図19Aおよび図19Bに示す例において、電極502および504は、それぞれ、サポート503および505を用いて接地プレート506に取り付けることができる。ある例において、各電極502および504の対角線上に並置されている足は、真下に設置された単一のRF源によって駆動することができ、残りの2つの足は、これらも対角線上に並置されており、一般的に接地プレート506に接続することができる。いくつかの例において、全ての構成要素は、503および505として識別される4つの同一の架台を通して電気的に結合することができる。サポート503および505は、プレート電極502および504と接地プレート506の間に電気的な結合をもたらすことができ、それにより、低流動プラズマのアーク点火の間、点火アークがプレート電極502、504と接する場合、プレート電極502、504におけるどんな望ましくない電流セットアップでも接地プレート506に向けることができ、プレート電極502および504と電気的に接続したRF電源(図示しない)につながらなくすることができる。接地プレート506および低流動トーチと共にプレート電極502および504を使用すると、より対称の低流動プラズマをもたらすことができ、らせん状の負荷コイルを用いて生成された低流動プラズマより(本明細書の例においてより詳細に説明するように)ある種の検出限界を改善することができる。例えば、既存のらせん状の負荷コイルを使用すると、負荷コイルのらせんに沿うというプラズマの性質によりプラズマ放電が不均一となることから、温度の低下したプラズマの領域が存在する可能性があり、その領域では脱溶媒および原子化が非効率的となる。低流動トーチと組み合わされて本明細書に開示された誘導装置の例を使用すると、選択されたラジアル平面に対しより対称な温度分布を有し、なお一層均一な脱溶媒および原子化をもたらすことができる低流動プラズマを生産することができ、例えば、性能の改良、トーチ寿命の延長、有機物と共に使用した場合の低炭素堆積をもたらすことができる。
ある例において、本明細書に開示された誘導装置は、従来のらせん状の負荷コイルより一層低い電力で動作することができる。例えば、約800Wから約1500W、例えば、約900Wから約1350Wの電力を、本明細書に開示された誘導装置で使用し、例えば、化学分析のための計器で使用するために適切な低流動プラズマを維持することができる。比較目的のみのために、典型的な従来のらせん状の負荷コイルは、約1450W以上の電力を使用し、化学分析のために適切なプラズマを維持するものとする。いくつかの例において、本明細書で提供される誘導装置は、らせん状の負荷コイルより、約10から20%少ない電力を使用するよう構成される。上記に加え、誘導装置にもたらされる電力は、動作の間、変更することができる。例えば、第1電力レベルは点火の間に使用することができ、その電力は、その後、低流動プラズマを含む装置の動作の間、第2電力レベルまで減少または増加させることができる。
いくつかの例において、プレート電極および接地プレートの細かな厚さは、例えば、装置の用途や低流動プラズマの所望の形状等により、変更することができる。ある例において、プレート電極は、厚さ約0.05から10mm、より詳しくは、厚さ約1から7mm、例えば、厚さ約1、2、3、4、5、または6mm、もしくはこれらの例示的な厚さの間の任意の寸法である。同様に、接地プレートの細かな寸法および厚さは変更することができる。例えば、接地プレートは、幅約5mmから約500mm、長さ約5mmから500mmにすることができ、または、計器筐体自体の全体と同じ大きさにすることができ、厚さ約0.025mmから厚さ約20mmの厚さを有することができる。本開示の利点を用いれば、所望のプラズマ形状をもたらす適切な電極および接地プレートの寸法および厚さを選択することは、当業者の能力の範囲内であろう。
ある実施形態において、誘導装置の各プレート電極は、個別に調整または制御することができる。図19Cを参照すると、誘導装置550はプレート電極552および554を備え、それぞれがサポート553および555を経由して、接地プレート556に電気的に結合される。接地プレート556は、プレート電極552、554の溶解を引き起こす可能性がある望ましくないアーク放電を防ぐよう構成することができる。ある構成において、接地プレート556は、それ自体、計器筐体に接地することができる。RF源560は、プレート電極552に電流をもたらすよう構成することができ、RF源570は、プレート電極554に電流をもたらすよう構成することができる。プレート電極552および554に供給される電流は、同じにも、異なるようにもすることができる。電流も、プラズマの形状および/または温度を変えるため、プラズマの動作の間、変更または変えることができる。他の例において、単一のRF源は、プレート電極552、554の両方に電流をもたらすよう構成することができる。例えば、図19Dを参照すると、誘導装置580はプレート電極552および554を備え、それぞれがサポート553および555を経由して、接地プレート556に電気的に結合される。RF源590は、プレート電極552および554のそれぞれに電流をもたらすよう構成することができる。単一のRF源は、プレート電極552および554に電流をもたらすために使うことができるが、各プレート電極に供給される電流は同じであっても無くても良い。例えば、適切な電子回路が実現されると、異なる電流をプレート電極の1つに供給することができる。本開示の利点を用いれば、当業者は、1つまたは複数のRF源を用いる適切な誘導装置を設計することができるであろう。
ある例において、トーチの動作の間にガス流がその軸に沿って導入される縦軸を有し、トーチの縦軸に実質的に垂直なラジアル平面を有する、トーチ内でプラズマを維持するための装置が提供される。ある例において、装置は、トーチのラジアル平面に沿うループ電流をもたらすためのプレート手段を備える。適切なプレート手段は、本明細書に開示された任意の1つまたは複数のプレート電極、またはラジアル平面に沿うループ電流をもたらすことができる他の適切な装置を備えるが、これらに限定されない。希望であれば、プレート手段は、低流動トーチ手段と共に使用して、低流動トーチ手段において低流動プラズマを維持することができる。さらに、低流動注入器手段も、プレート手段と共に使用することができる。
ある例において、図20を参照すると、例示的な単一ビームAS装置600は、電源610、電源610に接続されたランプ620、低流動プラズマ630と流体的に連結されているサンプル導入装置625、低流動プラズマ630から信号を受信するよう構成された検出装置640、検出装置640から信号を受信するよう構成されたオプションの増幅器650、および増幅器650と電気的に接続した表示装置660を備える。サンプル導入装置625は、本明細書に記載されたように、低流動注入器を備えることができる。電源610は、原子およびイオンによる吸光のために1つまたは複数の波長の光622をもたらすランプ620に電力を供給するよう構成することができる。適切なランプは、無電極放電ランプ、中空陰極ランプ、水銀ランプ、陰極線ランプ、レーザ等、または、それらの組合せを備えることができるが、これらに限定されない。ランプ620は、適切なチョッパまたはパルス電源を用いてパルス出力することができ、または、レーザを実行する例において、レーザは選択された周波数、例えば、毎秒5、10、または20回のパルス出力をすることができる。ランプ620の細かな構成は変更することができる。例えば、ランプ620は、プラズマ630に軸方向に沿う、例えば、トーチの長軸に沿う光をもたらすことができ、または、低流動プラズマ630に半径方向に沿う、例えば、トーチの長軸に垂直な光をもたらすことができる。図20に示す例は、ランプ620からの軸方向の光をもたらすよう構成される。信号の軸方向観察を用いる信号対雑音特性がある。低流動プラズマ630においてサンプルが原子化および/またはイオン化されると、ランプ620からの入射光622が原子を励起する。すなわち、ランプ620から供給される光622の何パーセントかは、低流動プラズマ630内の原子およびイオンによって吸光される。光635の残りのパーセントは、検出装置640に透過される。検出装置640は、例えば、プリズム、レンズ、回折格子、および、例えば、OES装置と関連して上記したような他の適切な装置を用いて、1つまたは複数の適切な波長を選択することができる。いくつかの例において、検出装置640は、CCD等の半導体検出器を含むことができる。表示装置660に伝送するために信号を増幅するため、信号をオプションの増幅器650にもたらすことができる。信号が十分に大きくて検出装置640内の回路および装置を用いて検出できる例において、増幅器650は、省略することができる。低流動プラズマ630におけるサンプルによる吸光量を判断するために、水等のブランクを、100%透過基準値をもたらすために、サンプル導入前に導入することができる。ひとたびサンプルが低流動プラズマに導入されて透過された光の量は測定され、サンプルと共に透過された光の量は、基準値で割ることで透過率を得ることができる。透過率のマイナスlog10は、吸光度に等しい。AS装置600は、さらに、マイクロプロセッサおよび/またはコンピュータ、ならびに所望の信号をもたらすため、および/またはデータ収集のための適切な回路を備えることができる。適切な追加の装置および回路は、例えば、PerkinElmerHealthSciences社から市販されているAAnalystシリーズ分光計等の、例えば、市販のAS装置で見つけることができる。本開示の利点を用いれば、低流動プラズマを生成するために既存のAS装置を改造すること、および本明細書に開示された低流動プラズマを用いて新しいAS装置を設計することも、当業者の能力の範囲内であろう。AS装置は、さらに、PerkinElmerHealthSciences社から市販されているAS−90A、AS−90plus、およびAS−93plusオートサンプラ等の、当分野において既知のオートサンプラを含むことができる。低流動プラズマ630は、本明細書に記載されたように、1つまたは複数のプレート電極、および約8リットル/分以下のプラズマガス流、より詳しくは、約7リットル/分以下のプラズマガスを用いて維持することができる。いくつかの例において、トーチを通る全ガス流は、約8リットル/分以下とすることができる。
ある実施形態において、図21を参照すると、例示的な二重ビームAS装置700は、ランプ720と電気的に接続した電源710、低流動プラズマ765、低流動プラズマ765と流体的に連結されているサンプル導入装置760、低流動プラズマ765から信号を受信するよう構成された検出装置780、検出装置780から信号を受信するよう構成されたオプションの増幅器790、および増幅器790から信号を受信するよう構成された出力装置795を備える。サンプル導入装置760は、本明細書に記載されたように、低流動注入器を備えることができる。信号が十分に大きくて検出装置780内の回路および装置を用いて検出できる例において、増幅器790は、省略することができる。電源710は、原子およびイオンによる吸光のために1つまたは複数の波長の光725をもたらすランプ720に電力を供給するよう構成することができる。適切なランプは、無電極放電ランプ、中空陰極ランプ、水銀ランプ、陰極線ランプ、レーザ等、または、それらの組合せを備えることができるが、これらに限定されない。ランプは、適切なチョッパまたはパルス電源を用いてパルス出力することができ、または、レーザを実行する例において、レーザは選択された周波数、例えば、毎秒5、10、または20回のパルス出力をすることができる。ランプ720の構成は変更することができる。例えば、ランプ720は、低流動プラズマ765に軸方向に沿う光をもたらすことができ、または、低流動プラズマ765に半径方向に沿う光をもたらすことができる。図21に示す例は、ランプ720からの軸方向の光をもたらすよう構成される。信号の軸方向観察を用いる信号対雑音特性がある。低流動プラズマ765においてサンプルが原子化および/またはイオン化されると、ランプ720からの入射光725が原子を励起する。すなわち、ランプ720によって供給される光735の何パーセントかは、低流動プラズマ765内の原子およびイオンによって吸光される。光767の残りのパーセントの少なくとも相当な部分は、検出装置780に透過される。二重ビームを用いる例において、入射光725は、光の50%がビーム735として低流動プラズマ765に透過され、光の50%がビーム740としてレンズ750および755に透過されるように、分割器730を用いて分割することができる。光ビームは、半透鏡等の結合器770を用いて再結合することができ、結合された信号755は、検出装置780に透過することができる。次いで、基準値と、サンプルに対する値の間の比は、サンプルの吸光度を計算するために決定することができる。検出装置780は、例えば、プリズム、レンズ、回折格子、および、例えば、OES装置と関連して上記したような、当分野において既知の他の適切な装置を用いて、1つまたは複数の適切な波長を選択することができる。いくつかの例において、検出装置780は、CCD等の半導体検出器を含むことができる。表示装置795に出力するために信号を増幅するため、信号785を増幅器790にもたらすことができる。AS装置700は、さらに、マイクロプロセッサおよび/またはコンピュータ、ならびに所望の信号をもたらすため、および/またはデータ収集のための適切な回路等の、当分野において既知の適切な電子装置を備えることができる。適切な追加の装置および回路は、例えば、PerkinElmerHealthSciences社から市販されているAAnalystシリーズ分光計等の、例えば、市販のAS装置で見つけることができる。本開示の利点を用いれば、低流動プラズマを生成するために既存の二重ビームAS装置を改造すること、および本明細書に開示された低流動プラズマを用いて新しい二重ビームAS装置を設計することも、当業者の能力の範囲内であろう。AS装置は、さらに、PerkinElmerHealthSciences社から市販されているAS−90A、AS−90plus、およびAS−93plusオートサンプラ等の、当分野において既知のオートサンプラを含むことができる。低流動プラズマ765は、本明細書に記載されたように、1つまたは複数のプレート電極、および約8リットル/分以下のプラズマガス流、より詳しくは、約7リットル/分以下のプラズマガスを用いて維持することができる。いくつかの例において、トーチを通る全ガス流は、約8リットル/分以下とすることができる。
ある実施形態において、質量分光(MS)のための例示的な装置を図22に模式的に示す。MS装置800は、低流動プラズマ820と流体的に連結されているサンプル導入装置810、質量分析器830、検出装置840、処理装置850、および表示装置860を備える。サンプル導入装置810は、本明細書に記載されたような低流動注入器を備えることができる。サンプル導入装置810、低流動プラズマ820、質量分析器830、および検出装置840は、1つまたは複数の真空ポンプを用いて、減圧下で動作することができる。しかしながら、ある例において、質量分析器830および検出装置840の1つまたは複数のみが、減圧下で動作する。サンプル導入装置820は、低流動プラズマ820にサンプルをもたらすよう構成された導入口システムを備えることができる。導入口システムは、1つまたは複数のバッチ導入口、直接プローブ導入口、および/またはクロマトグラフ導入口を備えることができる。サンプル導入装置810は、注入器、噴霧器、または固体、液体、もしくはガスサンプルを低流動プラズマ820に送ることができる他の適切な装置であってもよい。質量分析器830は、概ねサンプルの性質、所望の解像度等によって非常に多くの形態をとることができ、質量分析器の例は以下で説明する。検出装置840は、本開示の利点を用いれば、例えば、電子増倍管、ファラデーカップ、コーティングされた写真乾板、シンチレーション検出器等の既存の質量分析計、および当業者によって選択されるであろう他の適切な装置と共に使用することができる任意の適切な検出装置であってもよい。典型的に、処理装置850は、マイクロプロセッサおよび/またはコンピュータ、ならびにMS装置800に導入されたサンプルの分析をするための適切なソフトウェアを備える。1つまたは複数のデータベースには、MS装置800に導入された種の化学的同一性を判断するために処理装置850によってアクセスすることができる。当分野において既知の他の適切な追加の装置もMS装置800と共に使用でき、そのような追加の装置は、PerkinElmerHealthSciences社から市販されているAS−90plusおよびAS−93plusオートサンプラ等のオートサンプラも含むが、これらに限定されない。低流動プラズマ820は、本明細書に記載されたように、1つまたは複数のプレート電極、および約8リットル/分以下、具体的には約7リットル/分のプラズマガス流を用いて維持することができる。いくつかの例において、トーチを通る全ガス流は、約8リットル/分以下とすることができる。
ある例において、MS装置800の質量分析器は、所望の解像度および導入したサンプルの性質によって非常に多くの形態をとることができる。ある例において、質量分析器は、走査式質量分析器、磁場型分析器(例えば、単一および二重収束MS装置で使用する)、四重極質量分析器、イオントラップ分析器(例えば、サイクロトロン、四重極イオントラップ)、飛行時間分析器(例えば、マトリックス支援レーザ脱離イオン化飛行時間型分析器)、および種を異なる質量電荷比で分離することができる他の適切な質量分析器である。本明細書に開示された低流動プラズマは、上記の質量分析器の任意の1つまたは複数、および他の適切な質量分析器と共に使用することができる。
ある実施形態において、本明細書に開示された低流動プラズマは、質量分光で用いられる既存のイオン化方法と共に用いることができる。例えば、低流動プラズマを用いる電子衝撃源は、質量分析器にイオンが入る前に、イオン化効率が増すように組み立てることができる。他の例において、低流動プラズマを用いる化学イオン化源は、質量分析器にイオンが入る前に、イオン化効率を増すよう組み立てることができる。さらに他の例において、低流動プラズマを用いる電界イオン化源は、質量分析器にイオンが入る前に、イオン化効率を増すよう組み立てることができる。さらに他の例において、低流動プラズマは、例えば、高速原子衝撃、電界脱離、レーザ脱離、プラズマ脱離、熱的脱離、電磁流体力学的イオン化/脱離等のために構成される源等の脱離源と共に使うことができる。さらに他の例において、低流動プラズマは、サーモスプレー、またはエレクトロスプレーイオン化源と共に使用するために構成することができる。本開示の利点を用いれば、質量分光で使用するための低流動プラズマを含むイオン化のための適切な装置を設計することは、当業者の能力の範囲内であろう。
ある例において、本明細書に記載された低流動プラズマは、光学発光分光計で使用することができる。光学発光分光計(OES)の例を図23に示す。OES装置900は、サンプル導入装置910、低流動プラズマ920、および検出装置930を備える。サンプル導入装置910は、本明細書に記載されたような低流動注入器を備えることができる。光学発光925は、検出装置930に導入することができ、選択された光935は、表示装置950と電気的に接続したオプションの増幅器940に通すことができる。サンプル導入装置910は、サンプルの性質によって変えることができる。ある例において、サンプル導入装置910は、液体サンプルを低流動プラズマ920に導入するためにエアロゾル化するよう構成された噴霧器である。他の例において、サンプル導入装置910は、プラズマに直接注入または導入することができるエアロゾルサンプルを受け取るよう構成された注入器である。サンプルを導入するための他の適切な装置および方法は、本開示の利点を用いれば、当業者によって容易に選択されるであろう。検出装置930は、非常に多くの形態をとることができ、光学発光925等の光学発光を検出することができる任意の適切な装置であることができる。例えば、検出装置930は、レンズ、鏡、プリズム、窓、バンドパスフィルタ等の適切な光学部品を備えることができる。検出装置930は、多チャンネルOES装置を提供するために、エシェル回折格子等の回折格子も備えることができる。エシェル回折光子などの回折格子は、複数の発光波長の同時検出を可能にする。回折格子は、モノクロメータや、モニタするための1つまたは複数の特定の波長を選択するために適切な他の装置内に位置づけることができる。他の実施例において、OES装置は、フーリエ変換を実現するよう構成され、複数の発光波長の同時検出をもたらすことができる。検出装置は、紫外線、可視光、近および遠赤外線等を含むが、これらに限定されない、大きな波長範囲にわたって発光波長をモニタするよう構成することができる。検出装置は、CCD等の半導体検出器を備えることができる。OES装置500は、さらに、マイクロプロセッサおよび/またはコンピュータ、ならびに所望の信号をもたらす、および/またはデータ収集のための適切な回路等の適切な電子装置を含むことができる。適切な追加装置および回路は当分野において既知であり、例えば、PerkinElmerHealthSciences社から市販されているOptima2100DVシリーズおよびOptima5000DVシリーズOES装置等の市販のOES装置を使用してもよい。オプションの増幅器540は、例えば、検出した光子からの信号を増幅する等、信号を増幅するよう動作し、プリンタや、表示器や、コンピュータ等であってもよい表示装置950に信号をもたらすことができる。ある例において、増幅器940は、検出装置930から信号を受信するよう構成された光電子増倍管である。しかしながら、信号を増幅するための他の適切な装置は、本開示の利点を用いれば、当業者によって選択されるであろう。信号が十分に大きくて検出装置930内の回路および装置を用いて検出できる例において、増幅器940は、省略することができる。本開示の利点を用いれば、低流動プラズマを生成するために既存のOES装置を改造すること、および本明細書に開示された低流動プラズマを使って新しいOES装置を設計することも、当業者の能力の範囲内であろう。さらに、OES装置は、PerkinElmerHealthSciences社から市販されているAS90およびAS93オートサンプラ、または他のサプライヤから市販されている同様の装置等のオートサンプラを含むことができる。低流動プラズマ920は、本明細書に記載されたような、1つまたは複数のプレート電極、および約8リットル/分以下のプラズマガス流、より詳しくは、約7リットル/分以下のプラズマガスを用いて維持することができる。いくつかの例において、トーチを通る全ガス流は、約8リットル/分以下とすることができる。
ある実施形態において、本明細書に開示されたAS、MS、およびOES装置は、1つまたは複数の他の分析技術と繋ぐことができる。例えば、AS、MS、およびOES装置は、液体クロマトグラフ、ガスクロマトグラフ、毛細管電気泳動、および他の適切な分割技術を実行するための装置と繋ぐことができる。低流動プラズマを含むMS装置をガスクロマトグラフと結合する場合、ガスクロマトグラフからMS装置にサンプルを導入するために、例えば、トラップ、ジェット分離器等の適切なインターフェースを備えることが望ましいであろう。MS装置を液体クロマトグラフに結合する場合、液体クロマトグラフおよび質量分光で用いた体積の違いを判断するために、適切なインターフェースを備えることも望ましいであろう。例えば、分割インターフェースを使うことができ、したがって、液体クロマトグラフから出る少量のサンプルのみをMS装置に導入することができる。液体クロマトグラフから出るサンプルは、MS装置の低流動プラズマに運ばれるために、適切なワイヤ、カップ、またはチャンバに沈殿させてもよい。ある例において、液体クロマトグラフは、加熱毛細管を通る際にサンプルを気化およびエアロゾル化するよう構成されたサーモスプレーを含む。いくつかの例において、サーモスプレーは、それ独自の低流動プラズマを備え、サーモスプレーを用いて種のイオン化を増すことができる。液体クロマトグラフからMS装置または他の検出装置に液体サンプルを導入する他の適切な装置は、本開示の利点を用いれば、当業者によって容易に選択されるであろう。
ある例において、低流動プラズマを含むMS装置は、タンデム質量分光分析のため、低流動プラズマを含むことができる、または含むことができない、少なくとも1つの他のMS装置と繋げられる。例えば、あるMS装置は第1種類の質量分析器を備えることができ、第2MS装置は、第1MS装置とは別の、または同様の質量分析器を備えることができる。他の例において、第1MS装置は分子イオンを分離するために動作することができ、第2MS装置は分離された分子イオンを分解する/検出するために動作することができる。繋がれたMS装置/低流動プラズマ含む少なくとも1つのMS装置を設計することは、当業者の能力の範囲内であろう。本開示の利点を用いれば、任意の1つが低流動プラズマを含むことができる3つ以上のMS装置を互いに繋ぐことができることは、当業者によって認識されるであろう。
電流を電極にもたらすための適切な電子部品は、本開示の利点を用いれば、当業者によって容易に選択されるであろう。例えば、RF源および発振器の例は、米国特許第6,329,757号に見ることができ、その全ての開示は全ての目的のために参照によって本明細書に組み込まれる。
ある特定の実施例が以下に記載され、本明細書に記載された新規技術をさらに例示する。
実施例1―プレート電極を用いる低流動プラズマ
それぞれが接地プレートに接地された2つのプレート電極を備える誘導装置を、米国特許第7,511,246号に記載されたように組み立てた。プレート電極は、それぞれ、50−52シートアルミニウムから機械加工された厚さ2mmのプレートであった。改造したフェースプレートを取り付け、PerkinElmerHealthSciences社から市販されているOptima2000およびOptima4000計器で評価した。このフェースプレートは、従来のらせん状の負荷コイルと、接地プレートおよびプレート電極との交換を含む。マウンティングブロックを締め付けるボルトのために必要な逃げ穴を備えるために、非常に軽微な改造がフェースプレートに必要であった。機能変更は、生成器に行わなかった。
改造された計器は、従来のトーチ内で低流動プラズマを生成し、維持するために使われ、低流動状態を実証した。流量率は、低流動プラズマに対して次の通りである。プラズマ=7リットル/分、補助物=0.2リットル/分、および、噴霧器=アルゴンガス7.75リットル/分の全てに対して0.55リットル/分。低流動プラズマは、電力1300Wを用いて維持された。維持された低流動プラズマの写真を図24に示す。
相対的な検出限界を、低流動プラズマを用いて、従来のらせん状の負荷コイルを用いて生成されたプラズマを用いて、および非低流動状態でプレート電極を用いて測定した。全ての値を平均化し、次いで、各値をその平均値と比較した。以下の非低流動状態が、従来のらせん状の負荷コイルと共に使用された。プラズマ=15リットル/分、補助物=0.2リットル/分、および、噴霧器=アルゴンガス16.05リットル/分の全てに対して0.85リットル/分。プレート電極に対し、以下の流量率が使用された。低流動の平らなプレートプラズマ=7リットル/分、補助物=0.2リットル/分、および、噴霧器=アルゴンガス7.75リットル/分の全てに対して0.55リットル/分、さらに、低流動の平らなプレートプラズマ=15リットル/分、補助物=0.2リットル/分、および、噴霧器=アルゴンガス15.75リットル/分の全てに対して0.55リットル/分。結果を図22に示す。
図25のグラフから理解できるように、低流動プラズマおよびプレート電極を用いる検出限界は、従来のらせん状の負荷コイルを用いる検出限界と同等である。さらに、ほとんどの場合、低流動プラズマおよびプレート電極を用いる分析物の検出限界は、プレート電極を用いる従来の流量率を使用する検出より良くなった。
本明細書に開示された実施例の要素を導入する場合、冠詞”a”、”an”、”the”、および”said”は、1つまたは複数の要素があるという意味を意図する。用語「備える」、「含む」、および「有する」は、非制限的であることが意図され、列挙された要素以外の追加的な要素があってもよいことを意味する。本開示の利点を用いれば、当業者により、特定の実施例のさまざまな部品を、他の実施例におけるさまざまな部品と置き換え、あるいは代替的に用いることができる。
ある態様、実施例、および実施形態が上記されたが、本開示の利点を用いれば、開示された例示的な態様、実施例、実施形態の追加、交換、変形、および変更が可能であることは、当業者によって認識されるであろう。

Claims (14)

  1. プラズマを維持するよう構成されたトーチであって、前記トーチは、外側チューブと前記外側チューブ内の補助チューブを備え、前記外側チューブは歪みのないスロットを備え、前記補助チューブは、平らなプレート電極を用いた前記トーチ内での前記プラズマの生成を可能にするために有効な長さを備え、前記プラズマは、流量が8リットル/分以下である、トーチ。
  2. 前記トーチの前記外側チューブは、前記外側チューブの全半径が実質的に同じであるように実質的に対称であり、前記スロットが前記外側チューブの一端に位置づけられる、請求項1に記載のトーチ。
  3. 前記補助チューブは、長さが80〜90mmである、請求項1に記載のトーチ。
  4. 前記歪みのないスロットの幅は、4〜6mmの範囲内である、請求項1に記載のトーチ。
  5. 前記補助チューブは、長さが83mmであり、前記歪みのないスロットは、長さが15mmである、請求項1に記載のトーチ。
  6. 前記トーチの前記外側チューブは、少なくとも3つの歪みのないスロットを備える、請求項1に記載のトーチ。
  7. 前記3つのスロットのそれぞれは、長さが13〜19mmである、請求項6に記載のトーチ。
  8. 前記3つの歪みのないスロットのそれぞれは、同じ長さである、請求項6に記載のトーチ。
  9. 前記補助チューブは、長さが83mmであり、前記3つの歪みのないスロットのそれぞれは、長さが15mmである、請求項6に記載のトーチ。
  10. プラズマを維持するよう構成されたトーチであって、前記トーチは外側チューブと前記外側チューブ内の補助チューブを備え、前記外側チューブは、歪みのないスロットを備え、前記補助チューブは平らなプレート電極を用いて生成されたプラズマを前記トーチが維持するために有効な長さを備え、前記プラズマは、流量が8リットル/分以下であり、前記補助チューブの前記長さは、80〜90mmの範囲内である、トーチ。
  11. 前記歪みのないスロットは、長さが13〜19mmである、請求項10に記載のトーチ。
  12. 前記外側チューブは、少なくとも3つの歪みのないスロットを備える、請求項10に記載のトーチ。
  13. 前記歪みのないスロットのそれぞれは、長さが13〜19mmである、請求項12に記載のトーチ。
  14. 前記補助チューブは長さが83mmであり、前記外側チューブは、一端に長さが15mmの歪みのないスロットを備える、請求項10に記載のトーチ。
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