JP5933691B2 - 有機発光素子およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本出願は2011年10月5日に韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10−2011−0101513号の出願日の利益を主張し、その内容の全ては本明細書に含まれる。
本発明は、有機発光素子およびその製造方法に関する。
有機発光現象は、特定の有機分子の内部プロセスによって電流が可視光に転換される例の1つである。有機発光現象の原理は次の通りである。陽極と陰極との間に有機物層を位置させた時、2つの電極の間に電圧を印加すれば、陰極と陽極から各々電子と正孔が有機物層に注入される。有機物層に注入された電子と正孔は再結合してエキシトン(exciton)を形成し、このエキシトンが再び基底状態に落ちて光が出る。このような原理を用いる有機発光素子は、一般的に陰極と陽極およびその間に位置した有機物層、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層を含む有機物層で構成されることができる。
有機発光素子に用いられる物質としては純粋有機物質または有機物質と金属が錯体をなす錯化合物が大部分を占めており、用途に応じて、正孔注入物質、正孔輸送物質、発光物質、電子輸送物質、電子注入物質などに区分することができる。ここで、正孔注入物質や正孔輸送物質としては、p−タイプの性質を有する有機物質、すなわち容易に酸化し、酸化時に電気化学的に安定した状態を有する有機物が主に用いられている。一方、電子注入物質や電子輸送物質としては、n−タイプの性質を有する有機物質、すなわち容易に還元し、還元時に電気化学的に安定した状態を有する有機物が主に用いられている。発光層物質としては、p−タイプの性質とn−タイプの性質を同時に有した物質、すなわち酸化と還元状態の全てにおいて安定した形態を有する物質が好ましく、エキシトンが形成された時にこれを光に転換する発光効率の高い物質が好ましい。
上述した他にも、有機発光素子に用いられる物質は、次のような性質をさらに有することが好ましい。
第1に、有機発光素子に用いられる物質は、熱的安定性に優れることが好ましい。有機発光素子内からは電荷の移動によるジュール熱(joule heating)が発生するためである。現在、正孔輸送層物質として主に用いられるNPBは、ガラス転移温度が100℃以下の値を有するため、高い電流を必要とする有機発光素子には用い難いという問題がある。
第2に、低電圧駆動が可能な高効率の有機発光素子を得るためには、有機発光素子内に注入された正孔または電子が円滑に発光層に伝えられると同時に、注入された正孔と電子が発光層の外に抜け出ないようにしなければならない。このために、有機発光素子に用いられる物質は、適切なバンドギャップ(band gap)とHOMOまたはLUMOエネルギー準位を有しなければならない。現在、溶液塗布法によって製造される有機発光素子において、正孔輸送物質として用いられるPEDOT:PSSの場合、発光層物質として用いられる有機物のLUMOエネルギー準位に比べてLUMOエネルギー準位が低いため、高効率/長寿命の有機発光素子の製造に困難がある。
この他にも有機発光素子に用いられる物質は、化学的安定性、電荷移動度、電極や隣接した層との界面特性などに優れなければならない。すなわち、有機発光素子に用いられる物質は、水分や酸素による物質の変形が小さくなければならない。また、適切な正孔または電子移動度を有することにより、有機発光素子の発光層において正孔と電子の密度が均衡をなすようにして、エキシトンの形成を極大化できなければならない。また、素子の安定性のために、金属または金属酸化物を含む電極との界面を良好にしなければならない。
したがって、当技術分野では、上述したような要件を備えた有機物の開発が求められている。
そこで、本発明者らは、有機発光素子に使用可能な物質に求められる条件、例えば、適切なエネルギー準位、電気化学的安定性および熱的安定性などを満たすことができ、置換基に応じて有機発光素子に求められる様々な役割を果たすことができる化学構造を有する化合物を含む有機発光素子と、有機発光素子の寿命を増加させることができる方法を提供することをその目的とする。
本発明は、第1電極、第2電極、および前記第1電極と第2電極との間に配置された1層以上の有機物層を含む有機発光素子であって、
前記有機物層のうち1層以上は、ヘテロアリール系化合物;およびホスフィンオキシド基(−P=O)、チオキソホスフィン基(−P=S)またはセレノキソホスフィン基(−P=Se)を含む化合物のうち1種以上の化合物のヘテロ原子、ホスフィンオキシド基、チオキソホスフィン基およびセレノキソホスフィン基のうち1つ以上にアルカリ金属錯体がドッキングされた化合物を含むことを特徴とする有機発光素子を提供する。
また、本発明は、
基板上に第1電極、有機物層および第2電極を順次形成するステップを含み、
前記有機物層のうち少なくとも1層は、ヘテロアリール系化合物;およびホスフィンオキシド基(−P=O)、チオキソホスフィン基(−P=S)またはセレノキソホスフィン基(−P=Se)を含む化合物のうち1種以上の化合物とアルカリ金属錯体を共に共蒸着して形成するステップを含むことを特徴とする有機発光素子の製造方法を提供する。
本発明による有機発光素子は、第1電極、第2電極、および前記第1電極と第2電極との間に配置された1層以上の有機物層を含み、前記有機物層内に含まれる化合物の双極子モーメント(dipole moment)を変化させることによって有機発光素子の寿命特性を大幅に向上させることができる。
基板101の上に陽極102、発光層105および陰極107が順次積層された有機発光素子の構造の例示である。 基板101の上に陽極102、正孔注入/正孔輸送および発光層105、電子輸送層106および陰極107が順次積層された有機発光素子の構造の例示である。 基板101、陽極102、正孔注入層103、正孔輸送および発光層105、電子輸送層106および陰極107が順次積層された有機発光素子の構造の例示である。 基板101、陽極102、正孔注入層103、正孔輸送層104、電子輸送および発光層105および陰極107が順次積層された有機発光素子の構造の例示である。 本発明の実験例1による有機発光素子の寿命特性を示す図である。 本発明の実験例2による有機発光素子の寿命特性を示す図である。
以下、本発明をより具体的に説明する。
本発明による有機発光素子は、第1電極、第2電極、および前記第1電極と第2電極との間に配置された1層以上の有機物層を含み、前記有機物層のうち1層以上は、ヘテロアリール系化合物;およびホスフィンオキシド基(−P=O)、チオキソホスフィン基(−P=S)またはセレノキソホスフィン基(−P=Se)を含む化合物のうち1種以上の化合物のヘテロ原子、ホスフィンオキシド基、チオキソホスフィン基およびセレノキソホスフィン基のうち1つ以上にアルカリ金属錯体がドッキングされた化合物を含む。
本発明において、前記ホスフィンオキシド基(−P=O)、チオキソホスフィン基(−P=S)またはセレノキソホスフィン基(−P=Se)を含む化合物は、下記化学式1で表されることができる。
前記化学式1において、
はNまたはCR3であり、XはNまたはCR4であり、XはNまたはCR5であり、XはNまたはCR6であり、YはNまたはCR7であり、YはNまたはCR8であり、YはNまたはCR9であり、YはNまたはCR10であり、X〜XとY〜Yは同時にNではなく、R3〜R10は各々独立して−(L)p−(Y)qまたは下記化学式1Aで表され、前記R3〜R10のうち少なくとも1つは下記化学式1Aで表され、ここで、pは0〜10の整数であり、qは1〜10の整数であり、R3〜R10のうち隣接する2以上の基は単環式または多環式の環を形成してもよく、
Lは、酸素;硫黄;置換もしくは非置換の窒素;置換もしくは非置換のリン;置換もしくは非置換のアリーレン基;置換もしくは非置換のアルケニレン基;置換もしくは非置換のフルオレニレン基;置換もしくは非置換のカルバゾリレン基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換のヘテロアリーレン基であり、
Yは、水素;重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリールオキシ基;置換もしくは非置換のアルキルチオキシ基;置換もしくは非置換のアリールチオキシ基;置換もしくは非置換のアルキルスルホキシ基;置換もしくは非置換のアリールスルホキシ基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換のシリル基;置換もしくは非置換のホウ素基;置換もしくは非置換のアルキルアミン基;置換もしくは非置換のアラルキルアミン基;置換もしくは非置換のアリールアミン基;置換もしくは非置換のヘテロアリールアミン基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のフルオレニル基;置換もしくは非置換のカルバゾール基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換の複素環基であり、
R1およびR2は、互いに連結され、置換もしくは非置換の脂肪族、芳香族またはヘテロ芳香族の単環式または多環式の環を形成しても形成しなくてもよく、R1およびR2が環を形成しない場合、R1およびR2は、互いに同一であるかまたは異なり、各々独立して、水素、置換もしくは非置換のC〜C40のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のC〜C60のアリール基;置換もしくは非置換のC〜C40のアルケニル基;置換もしくは非置換のC〜C60の複素環基であり、
R1、R2、およびR1とR2が互いに連結されて形成された芳香族またはヘテロ芳香族の単環式および多環式の環は、各々独立して、−(L)p−(Y)qで置換されてもよく、
LとYが各々2以上存在する場合、これらは、各々独立して、互いに同一であるかまたは異なり、
Aは、各々独立して、O、SまたはSeであり、
ArおよびArは、各々独立して、置換もしくは非置換のアリール基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換の複素環基であり、
Arは、各々独立して、置換もしくは非置換のアリーレン基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換のヘテロアリーレン基である。
前記化学式1において、R1およびR2が連結されて環1つを形成した場合は、下記化学式2で表されることができる。
前記化学式2において、
〜X、およびY〜Yは前記化学式1で定義したものと同様であり、
(N)nにおいて、Nは窒素原子を意味し、窒素原子がベンゼン環内の炭素原子の代わりをすることができることを示し、
(N)nにおいて、nは0〜6の整数であり、
11は前記化学式1のR3〜R10の定義と同様であり、
は0〜4の整数である。
前記化学式1において、R1およびR2が連結されて環が2つ以上の多環式の環を形成する場合は、下記化学式3または4で表されることができる。
前記化学式3および4において、
〜X、およびY〜Yは前記化学式1で定義したものと同様であり、
(N)nおよび(N)nにおいて、Nは窒素原子を意味し、窒素原子がベンゼン環内の炭素原子の代わりをすることができることを示し、
(N)nにおいて、nは0〜2の整数であり、
(N)nにおいて、nは0〜2の整数であり、
11およびR12は各々独立して前記化学式1のR3〜R10の定義と同様であり、
は0〜4の整数であり、kは0〜4の整数である。
前記化学式1において、R1およびR2が環を形成しない場合、R1およびR2は、R11およびR12で置換もしくは非置換されたフェニル基または置換もしくは非置換の窒素(N)原子を含む六角形のヘテロ芳香族環基であってもよい。例えば、前記化学式1は下記化学式5で表されることができる。
前記化学式5において、
〜X、およびY〜Yは前記化学式1で定義したものと同様であり、
(N)nおよび(N)nにおいて、Nは窒素原子を意味し、窒素原子がベンゼン環内の炭素原子の代わりをすることができることを示し、
(N)nにおいて、nは0〜2の整数であり、
(N)nにおいて、nは0〜2の整数であり、
11およびR12は各々独立して前記化学式1で定義したR3〜R10の定義と同様であり、
は0〜4の整数であり、kは0〜4の整数である。
本発明において、前記化学式1は下記化学式6で表されることができるが、これのみに限定されるものではない。
前記化学式6において、
Ar〜Ar、およびAは前記化学式1における定義と同様であり、
は0〜4の整数であり、mは0〜4の整数であり、但し、mおよびmが同時に0である場合は除く。
前記化学式1において、前記Arはフェニレン基、ビフェニレン基、ナフタレン基、ビナフタレン基、アントラセン基、フルオレン基、クリセン基およびフェナントレン基からなる群から選択された置換もしくは非置換のアリーレン基であってもよいが、これらのみに限定されるものではない。
前記化学式1において、前記Arは下記の構造式からなる群から選択されたアリーレン基であってもよいが、これらのみに限定されるものではない。
また、本発明において、前記ホスフィンオキシド基(−P=O)、チオキソホスフィン基(−P=S)またはセレノキソホスフィン基(−P=Se)を含む化合物は、下記化学式7で表されることができる。
前記化学式7において、
R1〜R9のうち少なくとも1つは下記化学式8で表され、残りは水素;重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリールオキシ基;置換もしくは非置換のアルキルチオキシ基;置換もしくは非置換のアリールチオキシ基;置換もしくは非置換のアルキルスルホキシ基;置換もしくは非置換のアリールスルホキシ基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換のシリル基;置換もしくは非置換のホウ素基;置換もしくは非置換のアルキルアミン基;置換もしくは非置換のアラルキルアミン基;置換もしくは非置換のアリールアミン基;置換もしくは非置換のヘテロアリールアミン基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のフルオレニル基;置換もしくは非置換のカルバゾール基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換の複素環基であり、
前記化学式8において、
Lは、直接結合;置換もしくは非置換のアリーレン基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換のヘテロアリーレン基であり、
Ar1およびAr2は、各々独立して、置換もしくは非置換のアリール基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換の複素環基であり、
Aは、O、SまたはSeである。
また、本発明において、前記ホスフィンオキシド基(−P=O)、チオキソホスフィン基(−P=S)またはセレノキソホスフィン基(−P=Se)を含む化合物は、下記化学式9で表されることができる。
前記化学式9において、
R1はナフチル基またはビフェニル基であり、
R2〜R10のうち少なくとも1つは下記化学式10で表され、残りは水素;重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリールオキシ基;置換もしくは非置換のアルキルチオキシ基;置換もしくは非置換のアリールチオキシ基;置換もしくは非置換のアルキルスルホキシ基;置換もしくは非置換のアリールスルホキシ基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換のシリル基;置換もしくは非置換のホウ素基;置換もしくは非置換のアルキルアミン基;置換もしくは非置換のアラルキルアミン基;置換もしくは非置換のアリールアミン基;置換もしくは非置換のヘテロアリールアミン基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のフルオレニル基;置換もしくは非置換のカルバゾール基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換の複素環基であり、
前記化学式10において、
Lは、直接結合;置換もしくは非置換のアリーレン基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換のヘテロアリーレン基であり、
Ar1およびAr2は、各々独立して、置換もしくは非置換のアリール基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換の複素環基であり、
Aは、O、SまたはSeである。
本発明による化合物において、前記化学式1〜10の置換基をより具体的に説明すれば下記の通りである。
前記アルキル基は、直鎖または分枝鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、1〜12が好ましい。具体的な例としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記アルケニル基は、直鎖または分枝鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、2〜12が好ましい。具体的な例としてはスチルベニル基(stylbenyl)、スチレニル基(styrenyl)などのアリール基が連結されたアルケニル基が挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記アルキニル基は、直鎖または分枝鎖であってもよく、炭素数は特に限定されないが、2〜12が好ましい。具体的な例としてはエチニル基、プロピニル基などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記シクロアルキル基は、炭素数3〜12の立体阻害を与えないものが好ましい。具体的な例としてはシクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記シクロアルケニル基は、炭素数3〜12が好ましく、より具体的には、五角形または六角形の環内にエテニレンを有する環式化合物などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記アルコキシ基は、炭素数1〜12が好ましく、より具体的には、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシなどが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記アリールオキシ基は、炭素数6〜20が好ましく、より具体的には、フェニルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ナフチルオキシ、ジフェニルオキシなどが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記アルキルアミン基は、炭素数1〜30が好ましく、より具体的には、メチルアミン基、ジメチルアミン基、エチルアミン基、ジエチルアミン基などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記アリールアミン基は、炭素数5〜30が好ましく、より具体的には、フェニルアミン基、ナフチルアミン基、ビフェニルアミン基、アントラセニルアミン基、3−メチル−フェニルアミン基、4−メチル−ナフチルアミン基、2−メチル−ビフェニルアミン基、9−メチル−アントラセニルアミン基、ジフェニルアミン基、フェニルナフチルアミン基、ジトリルアミン基、フェニルトリルアミン基、トリフェニルアミン基などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記アリール基は、単環式または多環式であってもよく、炭素数は特に限定されないが、6〜40が好ましい。単環式アリール基の例としてはフェニル基、ビフェニル基、テルフェニル基、スチルベンなどが挙げられ、多環式アリール基の例としてはナフチル基、アントラセニル基、フェナントレン基、ピレニル基、ペリレニル基、クリセニル基などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記ヘテロアリール基は、異種原子としてO、N、SまたはPを含む環状基であり、炭素数は特に限定されないが、炭素数3〜30が好ましい。複素環基の例としてはカルバゾール基、チオフェン基、フラン基、ピロール基、イミダゾール基、チアゾール基、オキサゾール基、オキサジアゾール基、トリアゾール基、ピリジル基、ピラダジン基、キノリニル基、イソキノリン基、アクリジル基などが挙げられ、下記の構造式のような化合物が好ましいが、これらのみに限定されるものではない。
前記ハロゲン基としてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記アリーレン基の具体的な例としてはフェニレン基、ビフェニレン基、ナフタレン基、ビナフタレン基、アントラセニレン基、フルオレニレン基、クリセニレン基、フェナントレニレン基などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記ヘテロシクロアルキル基としては、N、SまたはOのような異種元素を含む環状基が挙げられる。
また、本明細書において、「置換もしくは非置換の」という用語は、重水素、ハロゲン基、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、シリル基、アリールアルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、カルバゾール基、アリールアミン基、アリール基で置換もしくは非置換されたフルオレニル基およびニトリル基からなる群から選択された1つ以上の置換基で置換されたかまたはいかなる置換基も有しないことを意味する。
前記化学式1〜10の置換基は追加の置換基でさらに置換されてもよく、これらの例としてはハロゲン基、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、シリル基、アリールアルケニル基、アリール基、ヘテロアリール基、カルバゾール基、アリールアミン基、アリール基で置換もしくは非置換されたフルオレニル基、ニトリル基などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記化学式1で表される化合物の好ましい具体的な例としては下記の化合物が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
前記化学式7で表される化合物の好ましい具体的な例としては下記の化合物が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
前記化学式9で表される化合物の好ましい具体的な例としては下記の化合物が挙げられるが、これらだけに限定されるものではない。
以下、前記化学式1〜10で表される化合物の製造方法について説明する。
前記化学式1〜10で表される化合物は、縮合反応、鈴木カップリング反応などの当技術分野で知られている一般的な方法を利用して製造されてもよい。
前記化学式1〜10で表される化合物は、前記化学式に表示されたコア構造に様々な置換体を導入することにより、有機発光素子に用いられる有機物層として用いられるのに好適な特性を有することができる。前記化学式1〜10で表される化合物は、有機発光素子のどの層に用いても特性を示すことができるが、特に次のような特性を有し得る。
置換もしくは非置換のアリールアミン基が導入された化合物は、発光層、正孔注入および正孔輸送層の物質として好適であり、Nを含む複素環基が導入された化合物は、電子注入、電子輸送層および正孔阻止層の物質として好適である。
化合物の共役長とエネルギバンドギャップは密接な関係がある。具体的には、化合物の共役長が長いほど、エネルギバンドギャップが小さくなる。前述したように、前記化学式1〜10で表される化合物のコアは制限されたコンジュゲーションを含んでいるため、これは、エネルギバンドギャップが小さい性質であったことから大きい性質を有する。
また、前記のような構造のコア構造に様々な置換基を導入することにより、導入された置換基の固有特性を有する化合物を合成することができる。例えば、有機発光素子の製造時に用いられる正孔注入層物質、正孔輸送層物質は、HOMOに応じて正孔を伝達できる程のエネルギー準位を有するようにし、発光層からLUMOに応じて越えてくる電子を塞ぐ程のエネルギー準位を有する化合物となり得る。特に、本化合物のコア構造は、電子に安定した特性を示すため、素子の寿命向上に寄与できる。発光層および電子輸送層物質に用いられるように置換体を導入してなる誘導体は、様々なアリールアミン系ドーパント、アリール系ドーパント、金属を含有したドーパントなどに適宜なエネルギバンドギャップを有するように製造が可能である。
また、前記コア構造に様々な置換基を導入することにより、エネルギバンドギャップを微細に調節することができ、一方では、有機物の間での界面における特性を向上させ、物質の用途を多様にすることができる。
一方、前記化学式1〜10で表される化合物は、ガラス転移温度(Tg)が高いため、熱的安定性に優れる。このような熱的安定性の増加は、素子に駆動安定性を提供する重要な要因となる。
本発明において、前記アルカリ金属錯体の具体的な例としては下記化学式11で表される化合物が挙げられるが、これのみに限定されるものではない。
前記化学式11において、
Zおよび点線弧(dashed arc)はMと共に5または6員の環を完成するのに必須的な2つまたは3つの原子および結合を示し、
Aは各々Hまたは置換体を示し、Bは各々Z原子上の独立に選択された置換体を示すが、但し、2つ以上の置換体は共に結合して縮合環または縮合環システムを示してもよく、
jは0〜3であり、kは1または2であり、
Mはアルカリ金属またはアルカリ土金属を示し、
mおよびnは錯体上に中性電荷を提供するように選択される独立に選択された整数である。
前記化学式11は下記化学式11−aで表されることができるが、これのみに限定されるものではない。
前記化学式11−aにおいて、Mは上述したようなアルカリ金属またはアルカリ土金属を示す。前記MはLiであってもよいが、これのみに限定されるものではない。rおよびrは各々独立して選択された置換体であるが、但し、2つの置換体が結合して縮合環基を形成することができる。このような置換体の例としては、メチル基、フェニル基、フルオロ置換体および2つの置換体が結合して形成された縮合ベンゼン環基が挙げられる。前記化学式11−aにおいて、tは1〜3であり、sは1〜3であり、nは1〜6の整数である。
前記化学式11は下記化学式11−bで表されることができるが、これのみに限定されるものではない。
前記化学式11−bにおいて、
、YおよびYは各々独立して置換体を示すが、但し、特定のY、YおよびYが結合して環または縮合環システムを形成してもよい。Mはアルカリ金属またはアルカリ土金属であり、mおよびnは錯体上に中性電荷を提供するように選択される整数である。前記MはLiであってもよいが、これのみに限定されるものではない。置換体が水素であり、MがLiを示す場合、化学式11−bはリチウムアセチルアセトネートを示す。水素の他に、他の置換体の例としては炭素環式基、複素環式基、メチル基のようなアルキル基、フェニル基のようなアリール基、またはナフチル基が挙げられる。縮合環基は2つの置換体が結合することによって形成されることができる。
前記化学式11は下記化学式11−1〜11−30のうちいずれか1つで表されることができるが、これらのみに限定されるものではない。
本発明において、有機物層のうち1層以上は、前記化学式11のようなアルカリ金属錯体がヘテロアリール系化合物;およびホスフィンオキシド基(−P=O)、チオキソホスフィン基(−P=S)またはセレノキソホスフィン基(−P=Se)を含む化合物のうち1種以上の化合物のヘテロ原子、ホスフィンオキシド基、チオキソホスフィン基およびセレノキソホスフィン基のうち1つ以上にドッキングされた化合物を含むことを特徴とする。
より具体的には、アルカリ金属錯体の金属原子がヘテロアリール系化合物のヘテロ原子にドッキングされることができる。また、アルカリ金属錯体の金属原子がホスフィンオキシド基(−P=O)、チオキソホスフィン基(−P=S)またはセレノキソホスフィン基(−P=Se)を含む化合物のうち1種以上の化合物のO、SまたはSeにドッキングされることができる。
また、前記ホスフィンオキシド基(−P=O)、チオキソホスフィン基(−P=S)またはセレノキソホスフィン基(−P=Se)を含む化合物は、窒素(N)原子などのヘテロ原子をさらに含むヘテロアリール系化合物であってもよい。この時、前記アルカリ金属錯体の金属原子がO、SまたはSeと同時にNにさらにドッキングされることができる。
すなわち、本発明において、有機発光素子の有機物層の形成時、ヘテロアリール系化合物;およびホスフィンオキシド基(−P=O)、チオキソホスフィン基(−P=S)またはセレノキソホスフィン基(−P=Se)を含む化合物のうち1種以上の化合物がアルカリ金属錯体と共に共蒸着される場合は、前記ヘテロアリール系化合物;およびホスフィンオキシド基(−P=O)、チオキソホスフィン基(−P=S)またはセレノキソホスフィン基(−P=Se)を含む化合物のうち1種以上の化合物のヘテロ原子やホスフィンオキシド基(−P=O)、チオキソホスフィン基(−P=S)またはセレノキソホスフィン基(−P=Se)がアルカリ金属錯体とのドッキング部位(docking site)として役割をし、これにより、有機物層に含まれる化合物の双極子モーメント(dipole moment)が大きくなり、その結果、有機発光素子の寿命特性が増加するようになる。
本発明において、前記「ドッキング」は、ヘテロアリール系化合物;およびホスフィンオキシド基(−P=O)、チオキソホスフィン基(−P=S)またはセレノキソホスフィン基(−P=Se)を含む化合物のうち1種以上の化合物のヘテロ原子、ホスフィンオキシド基、チオキソホスフィン基およびセレノキソホスフィン基のうち1つ以上とアルカリ金属錯体がロンドン分散力(London dispersion force)または双極子−誘発双極子力(Dipole−induced dipole force)によって結合された状態を意味する。
本発明において、前記ドッキングされた化合物の双極子モーメント(dipole moment)は、下記の数学式で計算することができる。
上記で分子密度(Molecular density)を計算で求めて上記の双極子(Dipole)値を得るが、分子密度(molecular density)はHirshfeld Charge Analysisという方法を使って各原子別の電荷(Charge)および双極子(Dipole)を求め、下記の式に従って、計算結果を上記の式に入れて、双極子モーメント(Dipole Moment)を求めることができる。
本発明では、アルカリ金属錯体がヘテロアリール系化合物;およびホスフィンオキシド基(−P=O)、チオキソホスフィン基(−P=S)またはセレノキソホスフィン基(−P=Se)を含む化合物のうち1種以上の化合物にドッキングされた化合物を用いることにより、アルカリ金属錯体がドッキングされていない化合物に比べ、化合物の双極子モーメント(dipole moment)を変化させることができる。これにより、有機発光素子の寿命をより効果的に増加させることができる。
本発明において、前記有機物層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層および電子輸送層などを含む多層構造であってもよいが、これに限定されず、単層構造であってもよい。また、前記有機物層は、様々な高分子素材を用いて、蒸着法ではない溶媒工程(solvent process)、例えば、スピンコーティング、ディップコーティング、ドクターブレード、スクリーン印刷、インクジェット印刷または熱転写法などの方法によってさらに少ない数の層に製造することができる。
特に、本発明において、前記双極子モーメント(dipole moment)を変化させた化合物は、電子輸送層に含まれることがより好ましい。
また、本発明による有機発光素子の製造方法は、基板上に第1電極、有機物層および第2電極を順次形成するステップを含み、前記有機物層のうち少なくとも1層は、ヘテロアリール系化合物、ホスフィンオキシド系化合物、またはヘテロアリール基とホスフィンオキシド基を含む化合物とアルカリ金属錯体を共に共蒸着して形成するステップを含むことを特徴とする。
前記ヘテロアリール系化合物、ホスフィンオキシド系化合物、またはヘテロアリール基とホスフィンオキシド基を含む化合物に対するアルカリ金属錯体の重量比は0.1〜0.7であってもよく、0.1〜0.5であってもよいが、これらのみに限定されるものではない。
本発明の有機発光素子は、前述した化合物を用いて1層以上の有機物層を形成することを除いては、通常の有機発光素子の製造方法および材料によって製造されることができる。
本発明の有機電子素子の有機物層は、単層構造からなってもよいが、2層以上の有機物層が積層された多層構造からなってもよい。例えば、本発明の有機電子素子は、有機物層として正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などを含む構造を有してもよい。しかし、有機電子素子の構造は、これに限定されず、より少ない数の有機物層を含んでもよい。
したがって、本発明の有機電子素子において、前記有機物層は正孔注入層、正孔輸送層、および正孔注入および正孔輸送を同時にする層のうち1層以上を含むことができ、前記層のうち1層以上が本発明による化合物を含むことができる。
また、前記有機物層は発光層を含むことができ、前記発光層が本発明による化合物を含むことができる。
また、前記有機物層は電子輸送層、電子注入層、および電子輸送および電子注入を同時にする層のうち1層以上を含むことができ、前記層のうち1層以上が本発明による化合物を含むことができる。
このような多層構造の有機物層において、本発明による化合物は、発光層、正孔注入/正孔輸送と発光を同時にする層、正孔輸送と発光を同時にする層、または電子輸送と発光を同時にする層などに含まれてもよい。
例えば、本発明の有機発光素子の構造は図1〜図4に示すような構造を有してもよいが、これらだけに限定されるものではない。
図1には、基板101の上に陽極102、発光層105および陰極107が順次積層された有機発光素子の構造が例示されている。このような構造において、本発明による化合物は、前記発光層105に含まれてもよい。
図2には、基板101の上に陽極102、正孔注入/正孔輸送および発光層105、電子輸送層106および陰極107が順次積層された有機発光素子の構造が例示されている。このような構造において、本発明による化合物は、正孔注入/正孔輸送および発光層105に含まれてもよい。
図3には、基板101、陽極102、正孔注入層103、正孔輸送および発光層105、電子輸送層106および陰極107が順次積層された有機発光素子の構造が例示されている。このような構造において、本発明による化合物は、正孔注入/正孔輸送および発光層105に含まれてもよい。
図4には、基板101、陽極102、正孔注入層103、正孔輸送層104、電子輸送および発光層105および陰極107が順次積層された有機発光素子の構造が例示されている。このような構造において、本発明による化合物は、電子輸送および発光層105に含まれてもよい。
例えば、本発明による有機発光素子は、スパッタリング(sputtering)や電子ビーム蒸発(e−beam evaportion)のようなPVD(physical vapor deposition)方法を利用し、基板上に金属または導電性を有する金属酸化物またはこれらの合金を蒸着して陽極を形成し、その上に正孔注入層、正孔輸送層、発光層および電子輸送層を含む有機物層を形成した後、その上に陰極として用いることができる物質を蒸着することによって製造される。このような方法の他にも、基板上に陰極物質から有機物層、陽極物質を順に蒸着して有機発光素子を作ることもできる。
前記有機物層は、正孔注入層、正孔輸送層、発光層および電子輸送層などを含む多層構造であってもよいが、これに限定されず、単層構造であってもよい。また、前記有機物層は、様々な高分子素材を用いて、蒸着法ではない溶媒工程(solvent process)、例えば、スピンコーティング、ディップコーティング、ドクターブレード、スクリーン印刷、インクジェット印刷または熱転写法などの方法によってさらに少ない数の層に製造することができる。
前記陽極物質としては、通常、有機物層への正孔注入が円滑になるように仕事関数の大きい物質が好ましい。本発明に用いることができる陽極物質の具体的な例としてはバナジウム、クロム、銅、亜鉛、金のような金属またはこれらの合金;亜鉛酸化物、インジウム酸化物、インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)のような金属酸化物;ZnO:AlまたはSnO:Sbのような金属と酸化物の組み合わせ;ポリ(3−メチル化合物の)、ポリ[3,4−(エチレン−1,2−ジオキシ)化合物の](PEDT)、ポリピロールおよびポリアニリンのような導電性高分子などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記陰極物質としては、通常、有機物層への電子注入が容易になるように仕事関数の小さい物質が好ましい。陰極物質の具体的な例としてはマグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、チタニウム、インジウム、イットリウム、リチウム、ガドリニウム、アルミニウム、銀、スズおよび鉛のような金属またはこれらの合金;LiF/AlまたはLiO/Alのような多層構造の物質などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記正孔注入物質としては、低い電圧において陽極からの正孔の注入を円滑に受けることができる物質として、正孔注入物質のHOMO(highest occupied molecular orbital)が陽極物質の仕事関数と周辺の有機物層のHOMOとの間であることが好ましい。正孔注入物質の具体的な例としては金属ポルフィリン(porphyrine)、オリゴチオフェン、アリールアミン系の有機物、ヘキサニトリルヘキサアザトリフェニレン系の有機物、キナクリドン(quinacridone)系の有機物、ペリレン(perylene)系の有機物、アントラキノンおよびポリアニリンとポリ化合物系の導電性高分子などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記正孔輸送物質としては、陽極や正孔注入層から正孔の輸送を受けて発光層に移せる物質として、正孔に対する移動性の大きい物質が好適である。具体的な例としてはアリールアミン系の有機物、導電性高分子、および共役部分と非共役部分が共に存在するブロック共重合体などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記発光物質としては、正孔輸送層と電子輸送層から正孔と電子の輸送を各々受けて結合させることによって可視光線領域の光を出せる物質として、蛍光や燐光に対する量子効率の良い物質が好ましい。具体的な例としては8−ヒドロキシ−キノリンアルミニウム錯体(Alq);カルバゾール系化合物;二量体化スチリル(dimerized styryl)化合物;BAlq;10−ヒドロキシベンゾキノリン−金属化合物;ベンゾオキサゾール、ベンズチアゾールおよびベンズイミダゾール系の化合物;ポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV)系の高分子;スピロ(spiro)化合物;ポリフルオレン、ルブレンなどが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
前記電子輸送物質としては、陰極から電子の注入を円滑に受けて発光層に移せる物質として、電子に対する移動性の大きい物質が好適である。具体的な例としては8−ヒドロキシキノリンのAl錯体;Alqを含む錯体;有機ラジカル化合物;ヒドロキシフラボン−金属錯体などが挙げられるが、これらのみに限定されるものではない。
本発明による有機発光素子は、用いられる材料に応じて、前面発光型、背面発光型または両面発光型であってもよい。
本発明による化合物は、有機太陽電池、有機感光体、有機トランジスタなどをはじめとする有機電子素子においても有機発光素子に適用されるのと類似する原理で作用することができる。
以下、本発明の理解を助けるために好ましい実施例を提示する。但し、下記の実施例は本発明を例示するためのものであって、これによって本発明の範囲が限定されるものではない。
<実施例1>
下記化学式12で表される化合物を用いて、下記化学式12で表される化合物に追加の置換基の結合による双極子モーメント(dipole moment)の変化を測定し、その結果を下記の表1に示す。
前記化学式13で表される化合物は、前記化学式12で表される化合物にホスフィンオキシド基がさらに結合される化合物であり、前記化学式14で表される化合物は、前記化学式13で表される化合物の窒素原子にアルカリ金属錯体がドッキングされた化合物である。また、前記化学式15で表される化合物は、前記化学式13で表される化合物のホスフィンオキシド基にアルカリ金属錯体がドッキングされた化合物であり、前記化学式16で表される化合物は、前記化学式13で表される化合物の窒素原子およびホスフィンオキシド基の全てにアルカリ金属錯体がドッキングされた化合物である。
前記化学式14〜16において、前記LiQは下記化学式11−1で表される化合物である。
前記結果のように、アルカリ金属錯体がドッキングされていない化合物に比べ、化合物のヘテロ原子および/またはホスフィンオキシド基にアルカリ金属錯体がドッキングされた化合物は、双極子モーメント(dipole moment)が増加することが分かる。
有機発光素子の電子輸送層内に含まれる化合物の双極子モーメント(dipole moment)が大きい場合は、分子間の配列が規則的になって膜が緻密になり、これにより、有機発光素子がストレスによく耐えられるようになって寿命特性が向上できる。
本発明では、分子1つだけでは双極子モーメント(dipole moment)の増加に限界があるため、前述したようにヘテロアリール系化合物、ホスフィンオキシド系化合物、またはヘテロアリール基とホスフィンオキシド基を含む化合物とアルカリ金属錯体を混合した層を電子輸送層として用いることにより、双極子モーメント(dipole moment)をより増加させることができ、これにより、有機発明素子の寿命特性を向上させることができる。
<実験例1>
前記化学式12で表される化合物単独を電子輸送層に適用した有機発光素子と前記化学式12で表される化合物およびアルカリ金属錯体(LiQ)を共に電子輸送層に適用した有機発光素子の寿命特性を評価し、その結果を下記の図5に示す。ここで、電子輸送層を構成する化合物を異にしたことを除いては、有機発光素子の他の構成成分を同一に進行した。
下記の図5に示す結果のように、有機物層内に含まれる化合物の双極子モーメント(dipole moment)を増加させた本発明の有機発光素子は、そうでない有機発光素子に比べて、寿命特性が2倍ほど向上することが分かる。
<実験例2>
前記化学式13で表される化合物単独を電子輸送層に適用した有機発光素子と前記化学式13で表される化合物およびアルカリ金属錯体(LiQ)を共に電子輸送層に適用した有機発光素子の寿命特性を評価し、その結果を下記の図6に示す。
下記の図6に示す結果のように、有機物層内に含まれる化合物の双極子モーメント(dipole moment)を増加させた本発明の有機発光素子は、そうでない有機発光素子に比べて、寿命特性が4倍ほど向上することが分かる。
上記のように、本発明による有機発光素子は、第1電極、第2電極、および前記第1電極と第2電極との間に配置された1層以上の有機物層を含み、前記有機物層内に含まれる化合物の双極子モーメント(dipole moment)を変化させることによって有機発光素子の寿命特性を大幅に向上させることができる。

Claims (17)

  1. 第1電極、第2電極、および前記第1電極と第2電極との間に配置された1層以上の有機物層を含む有機発光素子であって、
    前記有機物層のうち1層以上は、ホスフィンオキシド基(−P=O)を含む化合物のうち1種以上の化合物の1つ以上のOにアルカリ金属錯体がドッキングされた化合物を含み、
    「ドッキング」なる語が、ホスフィンオキシド基(−P=O)を含む化合物のうち1種以上の化合物のホスフィンオキシド基のうち1つ以上とアルカリ金属錯体とがロンドン分散力または双極子-誘発双極子モーメントによって互いに結合している状態を意味し、
    前記化合物の双極子モーメントが10以上であることを特徴とする有機発光素子。
  2. 前記ホスフィンオキシド基(−P=O)を含む化合物は、下記化学式1で表されることを特徴とする、請求項1に記載の有機発光素子。
    前記化学式1において、
    はNまたはCR3であり、XはNまたはCR4であり、XはNまたはCR5であり、XはNまたはCR6であり、YはNまたはCR7であり、YはNまたはCR8であり、YはNまたはCR9であり、YはNまたはCR10であり、X〜XとY〜Yは同時にNではなく、R3〜R10は各々独立して−(L)p−(Y)qまたは下記化学式1Aで表され、前記R3〜R10のうち少なくとも1つは下記化学式1Aで表され、ここでpは0〜10の整数であり、qは1〜10の整数であり、R3〜R10のうち隣接する2以上の基は単環式または多環式の環を形成してもよく、
    Lは、酸素;硫黄;置換もしくは非置換の窒素;置換もしくは非置換のリン;置換もしくは非置換のアリーレン基;置換もしくは非置換のアルケニレン基;置換もしくは非置換のフルオレニレン基;置換もしくは非置換のカルバゾリレン基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換のヘテロアリーレン基であり、
    Yは、水素;重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリールオキシ基;置換もしくは非置換のアルキルチオキシ基;置換もしくは非置換のアリールチオキシ基;置換もしくは非置換のアルキルスルホキシ基;置換もしくは非置換のアリールスルホキシ基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換のシリル基;置換もしくは非置換のホウ素基;置換もしくは非置換のアルキルアミン基;置換もしくは非置換のアラルキルアミン基;置換もしくは非置換のアリールアミン基;置換もしくは非置換のヘテロアリールアミン基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のフルオレニル基;置換もしくは非置換のカルバゾール基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換の複素環基であり、
    R1およびR2は、互いに連結され、置換もしくは非置換の脂肪族、芳香族またはヘテロ芳香族の単環式または多環式の環を形成しても形成しなくてもよく、R1およびR2が環を形成しない場合、R1およびR2は互いに同一であるかまたは異なり、各々独立して、水素、置換もしくは非置換のC〜C40のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のC〜C60のアリール基;置換もしくは非置換のC〜C40のアルケニル基;置換もしくは非置換のC〜C60の複素環基であり、
    R1、R2、およびR1とR2が互いに連結されて形成された芳香族またはヘテロ芳香族の単環式および多環式の環は、各々独立して、−(L)p−(Y)qで置換されてもよく、
    LとYが各々2以上存在する場合、これらは、各々独立して、互いに同一であるかまたは異なり、
    Aは、Oであり、
    ArおよびArは、各々独立して、置換もしくは非置換のアリール基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換の複素環基であり、
    Arは、各々独立して、置換もしくは非置換のアリーレン基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換のヘテロアリーレン基である。
  3. 前記化学式1は、下記化学式2で表されることを特徴とする、請求項2に記載の有機発光素子。
    前記化学式2において、
    〜X、およびY〜Yは前記化学式1で定義したものと同様であり、
    (N)nにおいて、Nは窒素原子を意味し、窒素原子がベンゼン環内の炭素原子の代わりをすることができることを示し、
    (N)nにおいて、nは0〜6の整数であり、
    11は前記化学式1のR3〜R10の定義と同様であり、
    は0〜4の整数である。
  4. 前記化学式1は、下記化学式3または4で表されることを特徴とする、請求項2に記載の有機発光素子。
    前記化学式3および4において、
    〜X、およびY〜Yは前記化学式1で定義したものと同様であり、
    (N)nおよび(N)nにおいて、Nは窒素原子を意味し、窒素原子がベンゼン環内の炭素原子の代わりをすることができることを示し、
    (N)nにおいて、nは0〜2の整数であり、
    (N)nにおいて、nは0〜2の整数であり、
    11およびR12は各々独立して前記化学式1のR3〜R10の定義と同様であり、
    は0〜4の整数であり、kは0〜4の整数である。
  5. 前記化学式1は、下記化学式5で表されることを特徴とする、請求項2に記載の有機発光素子。
    前記化学式5において、
    〜X、およびY〜Yは前記化学式1で定義したものと同様であり、
    (N)nおよび(N)nにおいて、Nは窒素原子を意味し、窒素原子がベンゼン環内の炭素原子の代わりをすることができることを示し、
    (N)nにおいて、nは0〜2の整数であり、
    (N)nにおいて、nは0〜2の整数であり、
    11およびR12は各々独立して前記化学式1で定義したR3〜R10の定義と同様であり、
    は0〜4の整数であり、kは0〜4の整数である。
  6. 前記化学式1は、下記化学式6で表されることを特徴とする、請求項2に記載の有機発光素子。
    前記化学式6において、
    Ar〜Ar、およびAは前記化学式1における定義と同様であり、
    は0〜4の整数であり、mは0〜4の整数であり、但し、mおよびmが同時に0である場合は除く。
  7. 前記化学式1で表される化合物は、下記化学式のうちいずれか1つで表されることを特徴とする、請求項2に記載の有機発光素子。
  8. 前記ホスフィンオキシド基(−P=O)を含む化合物は、下記化学式7で表されることを特徴とする、請求項1に記載の有機発光素子。
    前記化学式7において、
    R1〜R9のうち少なくとも1つは下記化学式8で表され、残りは水素;重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリールオキシ基;置換もしくは非置換のアルキルチオキシ基;置換もしくは非置換のアリールチオキシ基;置換もしくは非置換のアルキルスルホキシ基;置換もしくは非置換のアリールスルホキシ基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換のシリル基;置換もしくは非置換のホウ素基;置換もしくは非置換のアルキルアミン基;置換もしくは非置換のアラルキルアミン基;置換もしくは非置換のアリールアミン基;置換もしくは非置換のヘテロアリールアミン基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のフルオレニル基;置換もしくは非置換のカルバゾール基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換の複素環基であり、
    前記化学式8において、
    Lは、直接結合;置換もしくは非置換のアリーレン基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換のヘテロアリーレン基であり、
    Ar1およびAr2は、各々独立して、置換もしくは非置換のアリール基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換の複素環基であり、
    Aは、Oである。
  9. 前記化学式7で表される化合物は、下記化学式のうちいずれか1つで表されることを特徴とする、請求項8に記載の有機発光素子。
  10. 前記ホスフィンオキシド基(−P=O)を含む化合物は、下記化学式9で表されることを特徴とする、請求項1に記載の有機発光素子。
    前記化学式9において、
    R1はナフチル基またはビフェニル基であり、
    R2〜R10のうち少なくとも1つは下記化学式10で表され、残りは水素;重水素;ハロゲン基;ニトリル基;ニトロ基;ヒドロキシ基;置換もしくは非置換のシクロアルキル基;置換もしくは非置換のアルコキシ基;置換もしくは非置換のアリールオキシ基;置換もしくは非置換のアルキルチオキシ基;置換もしくは非置換のアリールチオキシ基;置換もしくは非置換のアルキルスルホキシ基;置換もしくは非置換のアリールスルホキシ基;置換もしくは非置換のアルケニル基;置換もしくは非置換のシリル基;置換もしくは非置換のホウ素基;置換もしくは非置換のアルキルアミン基;置換もしくは非置換のアラルキルアミン基;置換もしくは非置換のアリールアミン基;置換もしくは非置換のヘテロアリールアミン基;置換もしくは非置換のアリール基;置換もしくは非置換のフルオレニル基;置換もしくは非置換のカルバゾール基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換の複素環基であり、
    前記化学式10において、
    Lは、直接結合;置換もしくは非置換のアリーレン基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換のヘテロアリーレン基であり、
    Ar1およびAr2は、各々独立して、置換もしくは非置換のアリール基;またはN、O、S原子のうち1つ以上を含む置換もしくは非置換の複素環基であり、
    Aは、Oである。
  11. 前記化学式9で表される化合物は、下記化学式のうちいずれか1つで表されることを特徴とする、請求項10に記載の有機発光素子。
  12. 前記アルカリ金属錯体は、下記化学式11で表される化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の有機発光素子。
    前記化学式11において、
    Zおよび点線弧(dashed arc)は、Mと共に5または6員の環を完成するのに必須的な2つまたは3つの原子および結合を示し、
    Aは各々Hまたは置換体を示し、Bは各々Z原子上の独立に選択された置換体を示すが、但し、2つ以上の置換体は共に結合して縮合環または縮合環システムを示してもよく、
    jは0〜3であり、kは1または2であり、
    Mはアルカリ金属またはアルカリ土金属を示し、
    mおよびnは錯体上に中性電荷を提供するように選択される独立に選択された整数である。
  13. 前記アルカリ金属錯体は、下記化学式のうちいずれか1つで表されることを特徴とする、請求項1に記載の有機発光素子。
  14. 前記ホスフィンオキシド基(−P=O)を含む化合物は窒素(N)原子をさらに含むヘテロアリール系化合物であり、
    前記アルカリ金属錯体がOと前記窒素(N)原子に共にドッキングされることを特徴とする、請求項1に記載の有機発光素子。
  15. 前記ホスフィンオキシド基(−P=O)を含む化合物のうち1種以上の化合物の1つ以上のOにアルカリ金属錯体がドッキングされた化合物を含む有機物層は電子輸送層であることを特徴とする、請求項1に記載の有機発光素子。
  16. 基板上に第1電極、有機物層および第2電極を順次形成するステップを含み、
    前記有機物層のうち少なくとも1層中に、ホスフィンオキシド基(−P=O)を含む化合物のうち1種以上の化合物とアルカリ金属錯体を共に共蒸着して化合物を形成するステップを含み、
    前記化合物は、ホスフィンオキシド基(−P=O)を含む化合物のうち1種以上のOにアルカリ金属錯体がドッキングされた化合物であり、
    「ドッキング」なる語が、ホスフィンオキシド基(−P=O)を含む化合物のうち1種以上の化合物のホスフィンオキシド基のうち1つ以上とアルカリ金属錯体とがロンドン分散力または双極子-誘発双極子モーメントによって互いに結合している状態を意味することを特徴とする、請求項1から15のいずれか一項に規定される有機発光素子の製造方法。
  17. 記ホスフィンオキシド基を含む化合物に対するアルカリ金属錯体の重量比は0.1〜0.7であることを特徴とする、請求項16に記載の有機発光素子の製造方法。
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