[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る粉体回収容器及び画像形成装置の一例について説明する。
(全体構成)
図1には、第1実施形態の一例としての画像形成装置10が示されている。画像形成装置10は、上下方向(Y方向)の下側から上側へ向けて、用紙収容部12、主動作部14、及び原稿読取部16が設けられており、主動作部14には、画像形成装置10各部の動作を制御する制御部20が設けられている。
なお、図中の「○」の中に「×」が記載されたものは、手前から奥へ向かう矢印を意味し、図中の「○」の中に「・」が記載されたものは、奥から手前へ向かう矢印を意味する。また、画像形成装置10をユーザー(図示省略)が立つ側から正面視して、X方向は右方向、−X方向は左方向、Y方向は上方向、−Y方向は下方向、Z方向は奥行き方向、−Z方向は手前方向に相当している。
用紙収容部12は、サイズの異なる記録媒体の一例としての記録用紙Pを収容可能な第1収容部22、第2収容部24、第3収容部26、及び第4収容部28を有している。第1収容部22、第2収容部24、第3収容部26、及び第4収容部28には、収容された記録用紙Pを1枚ずつ送り出す送出ロール32と、送り出された記録用紙Pを画像形成装置10内に設けられた搬送路30に搬送する搬送ロール34とが設けられている。
また、搬送路30における搬送ロール34よりも下流側には、記録用紙Pを一枚ずつ搬送する複数の搬送ロール36が設けられている。さらに、主動作部14内の搬送路30における記録用紙Pの搬送方向で搬送ロール36よりも下流側には、記録用紙Pを一端停止させると共に決められたタイミングで後述の二次転写位置へ送り出し、画像転写の位置合せを行う位置合せロール38が設けられている。
搬送路30の上流側部分は、画像形成装置10の正面視において、矢印Y方向に向けて用紙収容部12の−X方向側から主動作部14の−X方向側下部まで直線状に設けられている。また、搬送路30の下流側部分は、主動作部14の−X方向側下部から主動作部14のX方向側面に設けられた排紙部13まで設けられている。さらに、搬送路30には、記録用紙Pの両面に画像形成を行うために記録用紙Pが搬送及び反転される両面搬送路31が接続されている。なお、両面搬送を行わないときの記録用紙Pの搬送方向は、矢印Aで示されている。
両面搬送路31は、画像形成装置10の正面視において、主動作部14のX方向側下部から用紙収容部12のX方向側まで矢印Y方向に直線状に設けられた反転部33と、図示の−X方向側(矢印Bで示す)に記録用紙Pを搬送する搬送部35とを有している。搬送部35の下流側端部は、搬送路30の位置合せロール38よりも上流側に案内部材(図示省略)により接続されている。
搬送部35は、反転部33に搬送された記録用紙Pの後端が進入するとともに図示の−X方向側(矢印Bで示す)に記録用紙Pを搬送する。なお、図1において、反転部33及び搬送部35には複数の搬送ロールが間隔をあけて設けられているが、図示を省略している。また、搬送路30と両面搬送路31との切り替えを行う切替部材、及び反転部33から搬送路30への記録用紙Pの逆方向搬送を防ぐ逆送防止部材についても図示を省略している。
さらに、用紙収容部12における第2収容部24と反転部33との間には、詳細を後述する粉体回収容器及びトナー回収容器の一例としての廃トナー回収容器100が、着脱自在に装着されている。なお、廃トナー回収容器100の装置本体11への装着方向がZ方向であり、装置本体11からの離脱方向が−Z方向である。
原稿読取部16は、複数の原稿(図示省略)が載せられる原稿置台41と、1枚の原稿が載せられるプラテンガラス42と、プラテンガラス42上の原稿を読み取る原稿読取装置44と、読み取り済みの原稿が排出される原稿排出部43とが設けられている。
原稿読取装置44は、光照射部46、1つのフルレートミラー48、2つのハーフレートミラー52、結像レンズ54、及び光電変換素子56を含んで構成されている。光照射部46は、プラテンガラス42に載せられた原稿に光を照射する。そして、フルレートミラー48及びハーフレートミラー52は、光照射部46によって照射され原稿から反射された反射光をプラテンガラス42と平行な方向に反射させて折り返す。
結像レンズ54は、フルレートミラー48及びハーフレートミラー52によって折り返された反射光が入射するように配置されている。そして、光電変換素子56は、結像レンズ54によって結像された反射光を電気信号に変換する。なお、光電変換素子56によって変換された電気信号は、画像処理装置(図示省略)で画像処理され画像形成に用いられる。また、フルレートミラー48は、プラテンガラス42に沿ってフルレートで移動し、ハーフレートミラー52は、プラテンガラス42に沿ってハーフレートで移動するようになっている。結像レンズ54及び光電変換素子56は固定されている。
主動作部14は、複数のフレームからなる装置本体11内に、記録用紙P上にトナー画像(現像剤像)を形成する画像形成手段の一例としての画像形成部60と、画像形成部60で形成された記録用紙P上のトナー画像を定着する定着装置90とが設けられている。
画像形成部60は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の各トナーに対応して設けられた画像形成ユニット64Y、64M、64C、64Kと、露光ユニット66Y、66M、66C、66Kと、転写ユニット80と、を含んで構成されている。画像形成ユニット64Y、64M、64C、64Kは、像保持部材の一例としての感光体62Y、62M、62C、62Kを有している。なお、以後の説明では、Y、M、C、Kを区別する必要がある場合は、数字の後にY、M、C、Kのいずれかの英字を付して説明し、同様の構成でY、M、C、Kを区別する必要がない場合は、Y、M、C、Kの記載を省略する。
露光ユニット66は、光源(図示省略)から出射された光ビームを回転多面鏡(ポリゴンミラー:符号無し)で走査すると共に反射ミラーを含む複数の光学部品(図示省略)で反射して、各トナーに対応した光ビームLを感光体62へ向けて出射する構成となっている。また、感光体62は、露光ユニット66の下方側(−Y方向側)に設けられている。
図2に示すように、画像形成ユニット64は、感光体62と、感光体62の外周面と対向して回転方向の上流側から下流側へ順に配置された帯電器72、現像器74、及び集積手段の一例としての第1クリーニングユニット76とを含んで構成されている。なお、帯電器72と現像器74は、感光体62の外周面で帯電器72と現像器74との間の位置に光ビームLが照射されるように配置されている。また、感光体62の外周面で現像器74とクリーニングユニット76との間の位置には、後述する中間転写ベルト82が接触している。
感光体62は、アルミニウムなどで構成され導電性を有すると共に接地される円筒状の基材(図示省略)と、この基材の外周面で径方向に順次積層された電荷発生層、電荷輸送層、及び保護層を含む表面層(図示省略)とで構成されている。そして、感光体62は、モータ(図示省略)の駆動により矢印+R方向(図示の時計回り方向)に回転可能となっている。
帯電器72は、一例として、ワイヤに電圧を印加してコロナ放電により感光体62の外周面をトナーと同極性に帯電させるコロトロン方式の帯電手段で構成されている。ここで、帯電した感光体62の外周面に画像データに基づいて光ビームLが照射されることで、潜像(静電潜像)が形成される。
現像器74は、一例として、磁性体からなるキャリア粒子と粉体の一例としてのトナーTが混合された現像剤Gを収容しており、周方向に複数の磁極を有するマグネットロール(図示省略)が内側に設けられた円筒状の現像スリーブ74Aが設けられている。また、現像器74は、現像スリーブ74Aが回転することにより感光体62と対向する部位で磁気ブラシを形成する。そして、現像器74は、電圧印加手段(図示省略)によって現像スリーブ74Aに現像バイアスが印加されることで、感光体62の外周面の潜像をトナーで顕在化させてトナー画像(現像剤像)を形成する。
なお、各現像器74には、画像形成部60の上方に設けられた各トナーカートリッジ79(図1参照)からトナーTが供給されるようになっている。また、各現像器74内の現像剤Gは、画像形成枚数などに基づく消費期間が経過した場合、後述する廃トナー搬送路97(図1参照)を介して廃トナー回収容器100(図1参照)に回収されるようになっている。
第1クリーニングユニット76は、感光体62の回転方向に先端側を向けて配置されると共に感光体62の外周面と接触するクリーニングブレード76Aを有している。そして、第1クリーニングユニット76は、感光体62の外周面に残留した転写残りのトナーをクリーニングブレード76Aで掻き落として集積(回収)するようになっている。また、感光体62の回転方向で現像器74よりも下流側には、現像器74で現像されたトナー画像が一次転写される像保持部材の一例としての中間転写ベルト82が設けられている。
図1に示すように、転写ユニット80は、中間転写ベルト82、一次転写ロール84、二次転写ロール86、及び補助ロール88を含んで構成されている。
中間転写ベルト82は、一例として、ポリイミドあるいはポリアミドからなる樹脂にカーボンブラック(帯電防止剤)を含有させたフィルム状の無端ベルトで構成されている。また、中間転写ベルト82の内側には、画像形成ユニット64Y及び一次転写ロール84Yの近くに配置されモータ(図示省略)により回転駆動される駆動ロール83と、回転可能に設けられた複数の搬送ロール85とが配置されている。そして、中間転写ベルト82は、駆動ロール83、複数の搬送ロール85、及び補助ロール88に巻き掛けられている。これにより、中間転写ベルト82は、駆動ロール83が図示の反時計周りに回転すると、矢印C方向(図示の反対時計回り方向)に周回移動するようになっている。
一次転写ロール84は、一例として、ステンレス鋼などの金属で構成された円柱状のシャフトの周囲にスポンジ層(図示省略)が形成された構成となっており、シャフトの両端部がベアリングで支持されることにより回転可能となっている。また、一次転写ロール84は、電源(図示省略)からシャフトにトナーの極性とは逆極性の電圧が印加されるようになっており、感光体62から中間転写ベルト82上にトナー画像を一次転写させる。
二次転写ロール86は、一例として、一次転写ロール84と同様の構成となっており、搬送路30における位置合せロール38の下流側に配置され回転可能に設けられている。また、二次転写ロール86は、補助ロール88とで中間転写ベルト82を挟むように中間転写ベルト82の外周面に接触している。なお、二次転写ロール86は接地されており、後述する補助ロール88との電位差により、中間転写ベルト82上で順次重ねられたトナー画像を記録用紙Pへ二次転写させる。
補助ロール88は、二次転写ロール86の対向電極を形成しており、補助ロール88の外周面に接触配置された金属製の給電ロール(図示省略)を介して、二次転写電圧が印加されるようになっている。ここで、補助ロール88に二次転写電圧が印加されると、補助ロール88と二次転写ロール86との間に電位差が生じる。これにより、二次転写ロール86と中間転写ベルト82との接触部に搬送される記録用紙P上に中間転写ベルト82上のトナー画像が二次転写されるようになっている。
また、駆動ロール83の近くで中間転写ベルト82の外周面と対向する位置には、二次転写後の中間転写ベルト82上の残留トナーや紙粉を除去して集積する集積手段の一例としての第2クリーニングユニット95が設けられている。
第2クリーニングユニット95は、一端が筐体に固定され他端(自由端)が中間転写ベルト82に接触するクリーニングブレード95Aを有している。ここで、第2クリーニングユニット95には、回転してトナーTを下流側へ搬送するスクリュー部材(図示省略)が設けられた廃トナー搬送路97の上端が接続されている。そして、廃トナー搬送路97の下端には、廃トナー回収容器100が接続されている。これにより、第2クリーニングユニット95で集積したトナーTが、廃トナー回収容器100へ搬送されるようになっている。
また、第1クリーニングユニット76には、回転してトナーTを下流側へ搬送するスクリュー部材(図示省略)が設けられた廃トナー搬送路99の上端が接続されている。そして、廃トナー搬送路99の下端は、廃トナー搬送路97の上端部に接続されている。これにより、第1クリーニングユニット76で集積したトナーTが、廃トナー搬送路99及び廃トナー搬送路97を通って、廃トナー回収容器100へ搬送されるようになっている。
なお、中間転写ベルト82の外周面でトナー画像が転写されない非転写領域の基準位置には、一例として、光を反射するシール部材(図示省略)が固定されている。また、このシール部材と対向可能となる位置には、中間転写ベルト82の非転写領域に光を照射すると共に、シール部材で反射された光を受光することで中間転写ベルト82の基準位置を検知する位置センサ(図示省略)が設けられている。これにより、画像形成部60では、位置センサで得られた基準位置の信号に基づいて、各部の画像形成動作が行われる。
図1に示すように、記録用紙Pの移動方向で二次転写ロール86よりも下流側には、トナー画像の二次転写が終了した記録用紙Pを後述する定着装置90へ搬送する搬送ベルト96が設けられている。搬送ベルト96は、支持ロール98A、駆動ロール98B、及び図示しないモータ及びギアを有する駆動手段によって、定着装置90へ記録用紙Pを搬送するように周回移動可能に設けられている。
定着装置90は、一例として、熱源であるハロゲンランプ(図示省略)により加熱される加熱ロール92と、加熱ロール92へ向けて付勢され加熱ロール92と共に記録用紙Pを挟んで加圧する加圧ロール94とを有している。そして、定着装置90は、加熱ロール92と加圧ロール94との間に二次転写が終了した記録用紙Pが進入することで、熱及び圧力の作用により記録用紙Pにトナー画像を定着させる。
(画像形成工程)
次に、画像形成装置10における画像形成工程について説明する。
図1に示すように、画像形成装置10では、各感光体62の外周面が帯電器72(図2参照)で帯電されると共に、画像データに応じて各露光ユニット66から出射された光ビームLによって露光され、感光体62の外周面に静電潜像が形成される。
続いて、各感光体62の外周面に形成された静電潜像は、各現像器74(図2参照)によって、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色のトナー画像として現像される。
続いて、各感光体62の表面に形成された各トナー画像は、各一次転写ロール84によって中間転写ベルト82上に順次、多重転写される。そして、中間転写ベルト82上に多重転写されたトナー画像は、搬送路30を搬送されてきた記録用紙P上に補助ロール88及び二次転写ロール86によって二次転写される。
続いて、トナー画像が転写された記録用紙Pは、搬送ベルト96により定着装置90に向けて搬送される。そして、定着装置90では、記録用紙P上のトナー画像が加熱、加圧されることで定着される。トナー画像が定着された記録用紙Pは、一例として、排紙部13に排出される。このようにして、一連の画像形成工程が行われる。なお、画像が形成されていない非画像面にトナー画像を形成する場合(両面画像形成の場合)は、定着装置90で表面に画像定着を行った後、記録用紙Pを両面搬送路31に送り込んで裏面の画像形成及び定着を行う。
(要部構成)
次に、廃トナー回収容器100の一例について説明する。
図3(A)、(B)に示すように、廃トナー回収容器100は、廃トナーを収容するスペースが内部に設けられた中空で直方体状の容器本体102を有している。
容器本体102は、底壁102Aと、底壁102Aの周縁で直立する奥壁102B、手前壁102C、左壁102D、右壁102Eと、上壁102Fとを有している。奥壁102Bは、装置本体11(図1参照)への装着時にZ方向側(奥側)でX−Y面に沿って配置され、手前壁102Cは、装置本体11(図1参照)への装着時に−Z方向側(手前側)でX−Y面に沿って配置される。
左壁102Dは、装置本体11への装着時に−X方向側でY−Z面に沿って配置され、右壁102Eは、装置本体11への装着時にX方向側でY−Z面に沿って配置される。また、奥壁102Bは、側壁の一例であり、左壁102D及び右壁102Eは、奥壁102Bに対して交差する方向に配置された壁部の一例である。
奥壁102Bには、X方向(幅方向)の中央で、Y方向の中央よりも僅かに低い位置に後述する搬送スクリュー116(図4(A)参照)を回転させるためのカップリング部104が設けられている。また、奥壁102Bにおけるカップリング部104よりもY方向上方には、装置本体11(図1参照)に設けられた搬送パイプ120(図5(A)参照)を挿入可能な挿入口106が形成されている。
搬送パイプ120は、装置本体11の廃トナー搬送路97(図1参照)の下流側端部に設けられており、図5(A)、(B)に示すように、装置本体11のZ方向側の部位から−Z方向に向けて延びている。また、搬送パイプ120の−Z方向側の端部における−Y方向側には、トナー排出口120Aが形成されている。
さらに、搬送パイプ120内には、回転軸周りに螺旋羽根が形成された廃トナー搬送手段(図示省略)が回転可能に設けられており、廃トナー搬送手段によって搬送された廃トナーが、トナー排出口120Aから排出されるようになっている。なお、搬送パイプ120内には、廃トナー回収容器100が装着、離脱に合せてトナー排出口120Aを開閉させるシャッタ部材が設けられているが、図示を省略している。
奥壁102Bには、X方向中央且つY方向上端部で−Z方向に突出したトナー流入部108が設けられている。トナー流入部108は、一例として、円筒状に形成されており、トナー流入部108の内径は、搬送パイプ120が接触しながら挿入可能な大きさとなっている。また、トナー流入部108のZ方向の長さは、一例として、廃トナー回収容器100のZ方向の長さの1/4程度となっている。
さらに、トナー流入部108の底部(−Y方向側)には、搬送パイプ120のトナー排出口120Aから排出された廃トナーが流入する流入口108Aが形成されている。加えて、トナー流入部108内には、バネなどの付勢部材によりZ方向側へ付勢され、搬送パイプ120の挿入、引き抜きに伴い開閉するシャッタ部材が設けられているが、図示を省略している。これにより、トナー流入部108に搬送パイプ120が挿入された後、トナー排出口120Aと流入口108AがY方向で重なり、搬送パイプ120から廃トナー回収容器100内へ廃トナーが流入するようになっている。
図3(A)、(B)に示すカップリング部104は、装置本体11側に設けられモータを含む駆動手段(図示省略)によって回転駆動される被カップリング部(図示省略)と係合可能に設けられている。そして、カップリング部104は、廃トナー回収容器100が装置本体11に装着された状態で被カップリング部と係合し、駆動手段の動作によって回転するようになっている。
図4(A)に示すように、カップリング部104は、奥壁102Bから廃トナー回収容器100内へ−Z方向に向けて突出している。また、カップリング部104には、搬送部材の一例としての搬送スクリュー116のZ方向側の一端が取り付けられている。
搬送スクリュー116は、一例として、螺旋状に形成されたステンレス製の部材で構成されており、−Z方向側の他端が自由端となっている。即ち、搬送スクリュー116は、容器本体102の流入口108Aよりも下側の奥壁102Bに片持ち状態で回転可能に支持されており、カップリング部104の回転に伴って回転する。
また、カップリング部104は、搬送スクリュー116の他端が、X−Y面内でカップリング部104を中心とする円弧状(図示の矢印D及び矢印E方向)に変位可能となるように、搬送スクリュー116を支持している。即ち、搬送スクリュー116は、カップリング部104の回転中心を通りZ方向に沿った回転軸(図示省略)に対して、交差する方向を軸方向として回転可能となっている。
さらに、搬送スクリュー116は、一例として、容器本体102のZ方向長さの半分よりも若干長い長さとなっており、奥壁102Bから容器本体102内の−Z方向中央部まで延びている。なお、搬送スクリュー116のZ方向の螺旋のピッチをL1(図4(A)参照)とする。また、搬送スクリュー116及び奥壁102BをZ方向に見たとき、奥壁102BのX方向の幅は、一例として、搬送スクリュー116の外径の7倍程度となっている。
ここで、搬送スクリュー116は、カップリング部104の回転により廃トナーを一端側(Z方向側)から他端側(−Z方向側)へ搬送する。また、搬送スクリュー116は、既述のようにカップリング部104に片持ちで取り付けられているため、他端が容器本体102内の廃トナーの回収量の増加に合せてY方向上側へ変位するようになっている(図4(B)参照)。
図3(A)、(B)に示すように、一例として、左壁102Dには、該左壁102DをX方向側に窪ませることで形成された第1ガイド110及び第3ガイド114が設けられている。また、右壁102Eには、該右壁102Eを−X方向側に窪ませることで形成された第2ガイド112が設けられている。第1ガイド110、第2ガイド112、及び第3ガイド114は、案内部の一例である。
第1ガイド110は、左壁102DのZ方向中央付近で且つY方向中央付近に配置されており、第3ガイド114は、第1ガイド110のY方向上方に配置されている。また、第2ガイド112は、右壁102EのZ方向中央且つY方向中央に配置されている。そして、第1ガイド110、第2ガイド112、及び第3ガイド114は、使用者が指を入れることが可能な大きさで窪んでいる。
詳細には、図4(B)に示すように、第1ガイド110は、X−Y面(断面)が三角形に近い形状でX方向側に突出した先端部(頂部)がR形状とされている。また、第1ガイド110は、上面が、−X方向側がX方向側よりも高い傾斜面110Aとなっており、下面が、X方向側が−X方向側よりも高い傾斜面110Bとなっている。そして、傾斜面110A及び傾斜面110Bは、一例として、Z方向側が−Z方向側よりも低くなるように傾斜している。
第2ガイド112は、X−Y面(断面)が三角形に近い形状で−X方向側に突出した先端部(頂部)がR形状とされている。また、第2ガイド112は、上面が、X方向側が−X方向側よりも高い傾斜面112Aとなっており、下面が、−X方向側がX方向側よりも高い傾斜面112Bとなっている。そして、傾斜面112A及び傾斜面112Bは、一例として、Z方向側が−Z方向側よりも低くなるように傾斜している。
第3ガイド114は、X−Y面(断面)が三角形に近い形状でX方向側に突出した先端部(頂部)がR形状とされている。また、第3ガイド114は、上面が、−X方向側がX方向側よりも高い傾斜面114Aとなっており、下面が、X方向側が−X方向側よりも高い傾斜面114Bとなっている。そして、傾斜面114A及び傾斜面114Bは、一例として、Z方向側が−Z方向側よりも低くなるように傾斜している。
ここで、傾斜面110B、112B、114Bが、トナーTの堆積に伴って上昇する搬送スクリュー116をY方向及び−Y方向(上下方向)と交差する方向に案内する案内面として機能する。即ち、傾斜面110Bは、搬送スクリュー116を矢印K1方向に案内し、傾斜面112Bは、搬送スクリュー116を矢印K2方向に案内し、傾斜面114Bは、搬送スクリュー116を矢印K3方向に案内するようになっている。
矢印K1、K3は、Y方向に対してX方向側へ傾斜しており、矢印K2は、Y方向に対して−X方向側へ傾斜している。そして、傾斜面110B、112B、114Bは、X方向に見て部分的に重なって(ラップして)おり、Y方向の高さ位置がこの順番で設定されているので、搬送スクリュー116は、矢印K1、K2、K3の順番で案内される。
一方、傾斜面110A、112A、114Aは、容器本体102内の廃トナー(トナーT)の堆積状態によっては、搬送スクリュー116を支持する支持面となる。
図4(A)に示すように、第3ガイド114のZ方向に沿った大きさ(長さ)はL2となっており、搬送スクリュー116の螺旋のピッチL1よりも大きくなっている。なお、第1ガイド110及び第2ガイド112のZ方向に沿った大きさもL2となっているが、図示を省略している。
図4(B)に示すように、容器本体102には、搬送スクリュー116がY方向一番上の第3ガイド114で案内される側の右壁102Eに検知手段の一例としての満杯検知センサ130が設けられている。
満杯検知センサ130は、一例として、廃トナーに含まれるキャリアの磁性を利用してレベル検知を行う透磁率センサが用いられており、容器本体102内の廃トナー(及びキャリア)を検知する構成となっている。なお、満杯検知センサ130の他の例として、対向配置された光の出射部と受光部を備え、受光部で受光される光量の低下レベルに基づいて廃トナーの堆積状態を検知する光学式センサを用いてもよい。
図5(A)に示すように、満杯検知センサ130の設置位置は、右壁102EのZ方向中央部で且つY方向上部に設けられている。また、一例として、満杯検知センサ130のZ方向の設置位置は、搬送スクリュー116の他端(−Z方向側)とほぼ同じ位置となっている。なお、図5(B)では、廃トナーT(または現像剤G)が堆積したときの上面の位置が破線T(G)で示されている。
(比較例)
次に、比較例の廃トナー回収容器200、210について説明する。なお、第1実施形態の廃トナー回収容器100と基本的に同様の部材、部位については、第1実施形態と同じ符号を付与して説明を省略する。
図9(A)には、比較例の廃トナー回収容器200が示されている。廃トナー回収容器200は、直方体状の容器本体202と、廃トナーを容器本体202内へ排出する搬送パイプ120と、搬送スクリュー116とを有しており、搬送スクリュー116の案内部は設けられていない。
図9(B)に示すように、容器本体202内に廃トナーTが無いとき、搬送スクリュー116が破線PA(中央部X方向側)で示す位置にあるとする。そして、容器本体202内に廃トナーTが回収されているとき、搬送スクリュー116の他端は、廃トナーTの回収量に合せて破線PB(中央部−X方向側)、破線PC(ほぼ中央部)、破線PD(ほぼ中央部で破線PCよりも高い位置)の順で位置を変える。
ここで、比較例の廃トナー回収容器200では、案内部が無いため、搬送スクリュー116の他端の位置は、容器本体202内に堆積する廃トナーTの頂部の位置に倣ってY方向に上昇する。これにより、X方向における搬送スクリュー116の動作範囲(動作軌跡)は狭く、廃トナーTは、X方向中央を頂部として山型に堆積してしまう。そして、廃トナーTの−X方向側、X方向側には、廃トナーTが堆積されない空き領域SA、SBが生じてしまい、容器本体202内の廃トナーTの充填率が下がる。
(作用)
次に、第1実施形態の作用について説明する。
図6(A)に示すように、廃トナー回収容器100では、画像形成装置10(図1参照)において画像形成動作が行われると、画像形成に伴って生じた廃トナーT(キャリアも含む)が、流入口108A(図5(B)参照)から容器本体102内に流入する。そして、回収された廃トナーTは、流入口108A直下の容器本体102の底部に堆積する。また、カップリング部104が回転駆動され、容器本体102内で搬送スクリュー116が回転する。
廃トナーTの回収初期(廃トナーTの頂部の高さが第1ガイド110の傾斜面110Bの高さよりも低いとき)は、搬送スクリュー116の先端部(自由端側)が下方に垂れ下がる。なお、一例として、搬送スクリュー116の先端部が第2ガイド112の下側に位置しているとする。そして、容器本体102内にある程度の廃トナーTが堆積すると、その上部側の廃トナーTは、回転する搬送スクリュー116によって容器本体102の手前側(−Z方向側)に向けて搬送される。これにより、容器本体102内の奥側から手前側までの廃トナーTの堆積状態が均される。さらに、搬送スクリュー116は、容器本体102内に堆積する廃トナーTの頂部(上面)の上方への変位に伴い、上方へ押し上げられる。
ここで、搬送スクリュー116の先端部がそのまま上方へ変位したときは、搬送スクリュー116が第2ガイド112の傾斜面112Bと接触する。そして、傾斜面112Bによって搬送スクリュー116の上方への移動が規制されるため、搬送スクリュー116は、傾斜面112Bに沿って第1ガイド110の傾斜面110A側へ案内される(矢印K2)。
一方、図6(B)に示すように、例えば、廃トナーTの山が崩れ、搬送スクリュー116の先端部が第1ガイド110の下側に移動したときは、搬送スクリュー116の先端部が上方へ変位して、第1ガイド110の傾斜面110Bと接触する。そして、傾斜面110Bによって搬送スクリュー116の上方への移動が規制されるため、搬送スクリュー116は、傾斜面110Bに沿って第2ガイド112の傾斜面112B側へ案内される(矢印K1)。さらに、搬送スクリュー116は、傾斜面112Bと接触することで、傾斜面112Bに沿って第1ガイド110の傾斜面110A側へ案内される(矢印K2)。
続いて、図6(C)に示すように、第1ガイド110の傾斜面110A上を移動した搬送スクリュー116は、廃トナーTによって上方へ押し上げられ、第3ガイド114の傾斜面114Bと接触する。
続いて、図6(D)に示すように、搬送スクリュー116は、傾斜面114Bによって搬送スクリュー116の上方への移動が規制されるため、傾斜面114Bに沿って第2ガイド112の傾斜面112A上へ案内される。
続いて、容器本体102内に回収され堆積した廃トナーTの上面の高さが、満杯検知センサ130の検知高さに到達したとき、満杯検知センサ130が廃トナー回収容器100の満杯状態を検知する。そして、制御部20(図1参照)は、満杯検知センサ130からの満杯情報に基づいて、画像形成装置10(図1参照)の表示パネル(図示省略)に廃トナー回収容器100の交換を促すメッセージを表示させる。
このように、第1実施形態の廃トナー回収容器100では、第1ガイド110、第2ガイド112、及び第3ガイド114が、搬送スクリュー116の先端部(他端)を変位方向(上方)とは交差する斜め方向に案内する。これにより、廃トナーTが容器本体102の幅方向(X方向及び−X方向)にも搬送されるので、搬送スクリュー116を案内する部材が無い構成に比べて、容器本体102内の廃トナーTが充填されない領域が減る。
また、廃トナー回収容器100では、満杯検知センサ130が、搬送スクリュー116が最終的に案内される側(一番高い第3ガイド114により案内される側)の右壁102Eに設けられている。これにより、満杯検知センサ130が、搬送スクリュー116が案内された側に搬送され充填率が高い状態で堆積した廃トナーTの上面の高さを検知するので、満杯検知センサ130を他の部位に設けた場合に比べて、廃トナーTの回収量が増える。
さらに、廃トナー回収容器100では、Z方向における第1ガイド110、第2ガイド112、第3ガイド114の大きさ(長さ)L2が、搬送スクリュー116の螺旋のピッチL1よりも長くなっている。このため、搬送スクリュー116が回転するときに、螺旋のピッチ間に第1ガイド110、第2ガイド112、第3ガイド114のいずれかが挟まることがない。これにより、搬送スクリュー116の動作不良が抑制される。
加えて、廃トナー回収容器100では、第1ガイド110及び第2ガイド112が容器本体102を内側へ窪ませることで形成されている。これにより、容器本体102を掴む部材を容器本体102に別途設けなくても、この窪みに指を入れて容器本体102を掴める。
また、画像形成装置10では、廃トナー回収容器100の満杯状態を満杯検知センサ130で検知して交換するとき、廃トナー回収容器100内の廃トナーの充填率が、比較例の廃トナー回収容器200と比べて高くなっている。これにより、第1ガイド110、第2ガイド112、及び第3ガイド114が無い構成に比べて、廃トナー回収容器100の交換頻度が少なくなる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る粉体回収容器及び画像形成装置の一例について説明する。
第2実施形態では、前述した第1実施形態の画像形成装置10において、廃トナー回収容器100(図3(A)参照)に換えて、粉体回収容器及びトナー回収容器の一例としての廃トナー回収容器140が設けられた構成となっている。なお、他の構成は第1実施形態の画像形成装置10と同様になっている。このため、第2実施形態においても画像形成装置10として記載し、前述した第1実施形態の画像形成装置10と基本的に同一の部材、部位には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
図7(A)、(B)に示すように、第2実施形態の廃トナー回収容器140は、中空で直方体状の容器本体142を有している。
容器本体142は、底壁142Aと、底壁142Aの周縁で直立する奥壁142B、手前壁142C、左壁142D、右壁142Eと、上壁142Fとを有している。奥壁142Bは、装置本体11(図1参照)への装着時にZ方向側(奥側)でX−Y面に沿って配置され、手前壁142Cは、装置本体11(図1参照)への装着時に−Z方向側(手前側)でX−Y面に沿って配置される。
左壁142Dは、装置本体11への装着時に−X方向側でY−Z面に沿って配置され、右壁142Eは、装置本体11への装着時にX方向側でY−Z面に沿って配置される。また、奥壁142Bは、側壁の一例であり、左壁142D及び右壁142Eは、奥壁142Bに対して交差する方向に配置された壁部の一例である。
奥壁142Bには、X方向(幅方向)の中央で、Y方向の中央よりも僅かに低い位置にカップリング部104が設けられている。カップリング部104には、搬送スクリュー116のZ方向側の一端が取り付けられている。また、奥壁142Bにおけるカップリング部104よりもY方向上方には、搬送パイプ120を挿入可能な挿入口147が形成されている。なお、搬送スクリュー116及び奥壁142BをZ方向に見たとき、奥壁142BのX方向の幅は、一例として、搬送スクリュー116の外径の7倍程度となっている。
ここで、搬送スクリュー116は、カップリング部104の回転により廃トナーを一端側(Z方向側)から他端側(−Z方向側)へ搬送する。また、搬送スクリュー116は、既述のようにカップリング部104に片持ちで取り付けられているため、他端が容器本体142内の廃トナーの回収量の増加に合せてY方向上側へ変位するようになっている。
左壁142Dには、一例として、該左壁142DをX方向側に窪ませることで形成された第1ガイド143が設けられている。また、右壁142Eには、該右壁142Eを−X方向側に窪ませることで形成された第2ガイド144と、右壁142Eから−X方向に突出形成された接触部146とが設けられている。第1ガイド143及び第2ガイド144は、案内部の一例である。
図7(A)に示すように、第1ガイド143及び第2ガイド144は、廃トナー回収容器140をX方向に見て、流入口108AのZ方向側端部位置(位置P0とする)よりも奥壁142B側の領域SC(一点鎖線で図示)内に設けられている。また、接触部146は、右壁142EのZ方向中央且つY方向中央部に配置されている。そして、第1ガイド143及び第2ガイド144は、使用者が掴むことが可能な大きさで窪んでいる。
図7(B)に示すように、第1ガイド143は、X方向側の端部がY方向に間隔をあけて2箇所でX方向側に凸状とされ、下ガイド部143Aと上ガイド部143Bが形成されている。
下ガイド部143Aは、上面が、−X方向側がX方向側よりも高い傾斜面143Cとなっており、下面が、X方向側が−X方向側よりも高い傾斜面143Dとなっている。一方、上ガイド部143Bは、上面が、−X方向側がX方向側よりも高い傾斜面143Eとなっており、下面が、X方向側が−X方向側よりも高い傾斜面143Fとなっている。そして、傾斜面143D及び傾斜面143Fは、一例として、Z方向側が−Z方向側よりも低くなっている。
第2ガイド144は、X−Y面(断面)が三角形に近い形状で−X方向側に突出した先端部(頂部)がR形状とされている。また、第2ガイド144は、上面が、X方向側が−X方向側よりも高い傾斜面144Aとなっており、下面が、−X方向側がX方向側よりも高い傾斜面144Bとなっている。そして、傾斜面144Bは、一例として、Z方向側が−Z方向側よりも低くなっている。
ここで、傾斜面143D、143F、144Bが、搬送スクリュー116をY方向及び−Y方向(上下方向)と交差する方向に案内する案内面として機能する。即ち、傾斜面143Dは、搬送スクリュー116を矢印K1方向に案内し、傾斜面144Bは、搬送スクリュー116を矢印K2方向に案内し、傾斜面143Fは、搬送スクリュー116を矢印K3方向に案内するようになっている。なお、第1ガイド143、第2ガイド144、及び接触部146のZ方向に沿った大きさ(長さ)は、搬送スクリュー116の螺旋のピッチよりも大きくなっている。
図7(A)に示すように、接触部146は、X方向に見て、上底よりも下底が短い台形状の凸部であり、Z方向側には、Z方向に対してY方向に傾斜した傾斜面146Aが形成されている。
ここで、カップリング部104の中心から傾斜面146Aの上端部までの距離は、カップリング部104の中心から傾斜面146Aの下端部までの距離よりも長くなっている。さらに、カップリング部104の中心から傾斜面146Aの下端部までの距離は、搬送スクリュー116の先端部が接触する長さとなっている。これにより、廃トナーの堆積で搬送スクリュー116の先端部(自由端側)が上方へ変位すると、傾斜面146Aと接触し、搬送スクリュー116が撓むようになっている。
奥壁142Bには、X方向中央且つY方向上端部で−Z方向に突出したトナー流入部108が設けられている。これにより、トナー流入部108に搬送パイプ120が挿入されると、トナー排出口120Aと流入口108AがY方向で重なり、搬送パイプ120から廃トナー回収容器140内へ廃トナーが流入するようになっている。
また、容器本体142には、搬送スクリュー116がY方向一番上の上ガイド部143Bで案内される側の右壁142Eに満杯検知センサ130が設けられている。満杯検知センサ130の設置位置は、右壁142EのZ方向中央部で且つY方向上部に設けられている。なお、図7(A)では、廃トナーT(または現像剤G)が堆積したときの上面の位置が破線T(G)で示されている。
(作用)
次に、第2実施形態の作用について説明する。
図7(B)に示すように、第2実施形態の廃トナー回収容器140では、第1ガイド143及び第2ガイド144が、搬送スクリュー116の先端部(他端)を変位方向(上方)とは交差する斜め方向に案内する。これにより、廃トナーTが容器本体142の幅方向(X方向及び−X方向)にも搬送されるので、搬送スクリュー116を案内する部材が無い構成に比べて、容器本体142内の廃トナーTが充填されない領域が減る。
また、廃トナー回収容器140では、満杯検知センサ130が、搬送スクリュー116が最終的に案内される側(一番高い上ガイド部143Bにより案内される側)の右壁142Eに設けられている。これにより、満杯検知センサ130が、搬送スクリュー116が案内された側に搬送され充填率が高い状態で堆積した廃トナーTの上面の高さを検知するので、満杯検知センサ130を他の部位に設けた場合に比べて、廃トナーTの回収量が増える。
さらに、廃トナー回収容器140では、Z方向における第1ガイド143及び第2ガイド144の大きさが、搬送スクリュー116の螺旋のピッチよりも大きくなっている。このため、搬送スクリュー116が回転するときに、螺旋のピッチ間に第1ガイド143、第2ガイド144のいずれかが挟まることがない。これにより、搬送スクリュー116の動作不良が抑制される。
加えて、廃トナー回収容器140では、第1ガイド143及び第2ガイド144が容器本体142を内側へ窪ませることで形成されている。これにより、容器本体142を掴む部材を容器本体142に別途設けなくても、この窪みに指を入れて容器本体142を掴める。
また、図7(A)に示すように、流入口108Aよりも奥壁142B側は、廃トナーT(現像剤G含む)が容器本体142内の中央部を中心として山型に堆積することから、廃トナーTの堆積する量が少なく、空きスペースが多い。そして、廃トナー回収容器140では、流入口108Aよりも奥壁142B側に第1ガイド143及び第2ガイド144が設けられている。即ち、廃トナー回収容器140では、空きスペースに第1ガイド143及び第2ガイド144が配置されていることで、廃トナーTが多く堆積する部位に設けるガイドが少なくて済む。これにより、第1ガイド143及び第2ガイド144による容器本体142内の容量の低下が抑制される。
さらに、図8に示すように、廃トナー回収容器140では、容器本体142内に堆積する廃トナーTの量が増加したとき、搬送スクリュー116の先端部が接触部146の傾斜面146Aと接触する。そして、搬送スクリュー116の先端部が傾斜面146Aに沿って上方に変位するに従い、搬送スクリュー116の回転中心軸(図示省略)が撓む。これにより、搬送スクリュー116が、螺旋状の部位の回転だけでなく全体が偏心した状態で回転するので、容器本体142内に堆積した廃トナーTの山は、偏心した搬送スクリュー116との接触により崩され、均される。
また、画像形成装置10では、廃トナー回収容器140の満杯状態を満杯検知センサ130で検知して交換するとき、廃トナー回収容器140内の廃トナーTの充填率が、比較例の廃トナー回収容器200と比べて高くなっている。これにより、第1ガイド143及び第2ガイド144が無い構成に比べて、廃トナー回収容器140の交換頻度が少なくなる。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
案内部(各ガイド)の数は3つに限らず、X方向で対向する2つの案内部や、4つ以上の案内部であってもよい。また、1つの案内部のZ方向の大きさが搬送スクリュー116の1つの螺旋のピッチよりも大きければ、Z方向で案内部が複数設けられていても良い。
容器本体102、142は、X−Y断面が四角形のもの(直方体)に限らず、X−Y断面が五角形以上の多角形であってもよい。
廃トナー回収容器100、140は、画像形成装置10の正面側(−Z方向側)から装着するものに限らず、X方向側、−X方向側、Z方向側のいずれかから装着するものであってもよい。
搬送スクリュー116を回転可能に支持する位置(カップリング部104の位置)は、奥壁102BにおけるX方向及びY方向の中央位置に限らず、中央に対してX方向、−X方向、Y方向、−Y方向のいずれかにずれていてもよい。
廃トナー回収容器140において、接触部146が設けられていないものであってもよい。