JP5928999B2 - 編集装置及びプログラム - Google Patents
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Description
特に、特許文献4乃至6には、コンポーネントが示す信号処理の内容をユーザがデザインできるようにすることが記載されている。
また、この発明のプログラムは、コンピュータを上記のいずれかの編集装置として機能させるためのプログラムである。
まず、図1に、この発明を適用するミキサシステムの構成を示す。
図1(a)に示すミキサシステム1は、音響信号処理装置であるミキサエンジン10と、PC20とを備える。
ミキサエンジン10とオーディオI/F30との間の信号伝送は、一方の出力端子と他方の入力端子とをオーディオケーブルにより接続し、ケーブル毎に一方通行で行う。また、オーディオI/F30とPC20との間は、USB、イーサネット、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394等によるデータ伝送が可能なように接続され、このデータ伝送経路により、複数ch分の音響信号を時分割で双方向に伝送する。
図2に示すように、ミキサエンジン10は、CPU101,ROM102,RAM103,表示I/F104,検出I/F105,通信I/F106,DSP(Digital Signal Processor)110,エフェクタ111を備え、これらが通信バス115によって接続されている。また、表示I/F104には表示部107が、検出I/F105には操作子108が、通信I/F106には通信入出力部(I/O)109がそれぞれ接続されている。さらに、AD変換部112,DA変換部113,DD変換部114も備え、これらは音声バス116によりDSP110及びエフェクタ111と接続されている。
そして、PC20から受信した信号処理構成のデータに従って、DSP110を制御するためのマイクロプログラムを生成し、そのマイクロプログラムに従ってDSP110を動作させ、入力する音響信号に対して種々の信号処理を施して出力する機能を有する。
ROM102は、CPU101が実行する制御プログラム等を記憶する書き換え可能な不揮発性記憶手段である。フラッシュメモリ等を用いることできる。
表示I/F104は、表示部107を通信バス115に接続してCPU101からの指示に従ってその表示内容を制御するためのインタフェースである。表示部107は、液晶ディスプレイ(LCD)等によって構成される表示手段である。そして、ミキサエンジン10の現在の状態を示す画面、信号処理に用いるパラメータの参照,変更,保存等を行うための画面等を表示する。
図3は、PC20のディスプレイに表示させる信号処理構成の編集画面の例を示す図である。
ユーザがPC20に上記の編集プログラムを実行させると、PC20はディスプレイに図3に示すようなコンフィグ編集画面200を表示させ、ユーザからの編集指示を受け付ける。そして、コンフィグ編集画面200は、CAD(Computer Aided Design)画面210を含み、CAD画面210においては、編集中の信号処理構成を、その構成要素であるSlot
Input, GEQ#1,Delay#1,Slot Output等のコンポーネント(A)と、コンポーネントの出力端子(B)と入力端子(C)とを結ぶ結線(D)とによってグラフィカルに表示している。
そして、編集した結果は、不図示のメニューから「保存」を実行指示することによりコンフィグレーション(コンフィグ)として保存することができ、さらに「コンパイル」を実行指示することによりコンフィグデータの一部のデータ形式をミキサエンジン用のデータ形式に変換した上でミキサエンジン10に転送して記憶させることもできる。
図4及び図5に、編集装置としてのPC20が使用するデータの構成を示す。
PC20は、OS上で上記の編集プログラムを実行すると、その編集プログラムによって規定されるメモリ空間に、図4及び図5に示す各データを記憶させる。
また、PC用表示データについては、PC用プリセットコンポーネントデータの場合と概ね同様であるが、パラメータ編集のための制御パネルは、プラグインが提供するため、不要である。
このようなゾーンデータのうち、管理データは、ゾーンデータ中に含まれるコンフィグデータの数を示すコンフィグ数等の情報を含む。
また、各PC用CADデータは、編集された信号処理構成の内容を示す構成データである。そして、CAD管理データと、編集された信号処理構成に含まれる各コンポーネントについてのコンポーネントデータと、それらのコンポーネント間の結線状態を示す結線データとを含む。なお、コンポーネントデータは、該当するコンポーネントが内部コンポーネントかプラグインコンポーネントかによらず用意し、編集された信号処理構成に同じ種類のコンポーネントが複数含まれる場合には、それら各々に対して別々のコンポーネントデータを用意する。
そして、各コンポーネントデータは、そのコンポーネントがどのプリセットコンポーネント又はプラグインコンポーネントに該当するかを示すコンポーネントID、そのコンポーネントが含まれるコンフィグにおいてそのコンポーネントにユニークに付したIDであるユニークID、そのコンポーネントの入力端子や出力端子の数の情報等を含むプロパティデータ、およびCAD画面210で該当するコンポーネントが配置されている位置等を示すPC用表示データを含む。なお、コンポーネントデータに、プリセットコンポーネントを特定するための情報として、コンポーネントバージョンの情報も含めるようにしてもよい。
各プリセット動作データは、ミキサエンジン10で実行する処理の各コンポーネントに対応するパラメータの値の集合であるコンポーネントパラメータを含む。そして、この各コンポーネントパラメータにおけるデータの形式や配列は、PC用CADデータに含まれるそのコンポーネントのコンポーネントIDで特定されるプリセットコンポーネントの、PC用プリセットコンポーネントデータ中のデータ構成情報と、PC用CADデータに含まれるそのコンポーネントのプロパティデータとによって定義される。なお、プラグインコンポーネントと対応する信号処理で用いるパラメータは、このプリセット動作データには含まれない。
図6は、ここで説明に用いる信号処理構成の具体例を示す機能ブロック図である。
ここでは、図6に示すように、マイク等の音源51からミキサエンジン10へAD変換部112を介して入力する音響信号に対し、ミキサエンジン10側でDSP110により実現されるイコライザ52と、PC20側でプラグインにより実現されるイコライザ53によりそれぞれ周波数特性調整を行い、これらの調整後の音響信号をミキサエンジン10側でDSP110により実現されるミキサ54によりミキシングして、ミキサエンジン10のDA変換部113による出力55からアンプ等へ出力する信号処理の構成を、上述したコンフィグ編集画面200により編集することを考える。
次に、イコライザ53と対応する信号処理を編集中の信号処理構成に加えるべく、プラグインコンポーネントをCAD画面210に配置する。ここでは、イコライザ53の機能を提供するプラグインと対応する1入力1出力のプラグインコンポーネントは、符号221で示す位置に予め用意されているとする(このプラグインコンポーネントを示すプラグインコンポーネントデータを、図4に示したプリセットコンポーネントデータに入れておけばよい)。
この状態でユーザがプラグインコンポーネント221を選択し、CAD画面210への追加を指示すると、コンフィグ編集画面200は図8に示す状態となる。
そこで、PC20は、図4(a)に示したプラグインコンポーネントデータに含まれるプラグイン呼び出しコマンドを実行することにより、プラグインプログラムを起動し、プラグインが実行する信号処理の構成を編集するためのプラグイン編集画面230及びプラグイン用コンポーネント選択画面240を、コンフィグ編集画面200上に表示させる。プラグイン編集画面230には、初期状態では、プラグインコンポーネント211と対応する1端子の入力コンポーネント231と1端子の出力コンポーネント232のみが配置された状態である。
合わせて、ユーザは、CAD画面210における信号処理構成のどの部分の音響信号をプラグインに供給し、プラグインによる処理結果の音響信号をどの部分に入力するのかを設定するために、CAD画面210において、プラグインコンポーネント211に接続する結線を設定する。
プラグインコンポーネント211が示す部分においては、実際には図10に符号211で示すような信号伝送が行われる。すなわち、CAD画面210上でプラグインコンポーネント211に入力するように表示される音響信号は、実際には出力コンポーネント214に入力されてPC20に伝送され、PC20側でプラグインの入力コンポーネント231、イコライザコンポーネント233、出力コンポーネント232で処理されてミキサエンジン10側の入力コンポーネント212に戻される。そして、CAD画面210上でプラグインコンポーネント211から出力されるように表示される音響信号は、入力コンポーネント212の出力端子から出力されることになる。
この実施形態のPC20においては、以上のような編集機能を設けたことにより、ユーザは、プラグインコンポーネントをあたかもミキサエンジン10側の信号処理を示す内部コンポーネントであるかのように認識して信号処理構成を編集することができるので、信号伝送経路が直感的に分かりやすい状態で編集することができる。
また、結線のデータとして、表示用と処理用の2つのデータを用意したことにより、CAD画面210上の結線の表示を、実際の信号伝送とは異なる直感的にわかりやすいものとすることが可能となっている。ただし、処理用の結線データについては、常に保持してなくても、コンパイル時に表示用の結線データに基づき作成するようにすることも考えられる。
まず図12に、新規のプラグインコンポーネントをCAD画面210に配置する指示がなされた場合の処理を示す。
PC20のCPUは、この指示を検出すると図12に示す処理を開始し、まず、編集中のコンフィグについてのPC用CADデータに、配置を指示されたプラグインコンポーネントのコンポーネントデータを追加する(S11)。その後、追加したコンポーネントデータに基づきプラグインコンポーネントをCAD画面210上に表示する(S12)。
以上により、図8を用いて説明した、プラグインコンポーネントの配置時の動作を実現できる。
PC20のCPUは、この指示を検出すると図13に示す処理を開始し、まず編集中のコンフィグについてのPC用CADデータに結線データを追加する(S21)。そして、追加した結線データ中の表示用接続データとして、追加指示に係る接続相手のコンポーネントの出力端子とプラグインコンポーネントの入力端子との接続を設定する(S22)。
この処理は、概ね図13に示す処理と同様である。ただし、ステップS32においては、プラグインコンポーネントの出力端子と、追加指示に係る接続相手のコンポーネントの入力端子との接続を設定する。また、ステップS33においては、追加指示に係るプラグインコンポーネントの出力端子と対応付けて予約した入力コンポーネント212の出力端子と、追加指示に係る接続相手のコンポーネントの入力端子との接続を設定する。
以上の図13及び図14の処理により、図9を用いて説明した結線216及び217の追加時の動作を実現できる。
例えば、プラグインコンポーネントデータとして、プラグインにおいて編集済みの信号処理構成と対応するものを用意するようにすることが考えられる。
この場合、例えば、プラグイン側に、新たに信号処理構成を編集して保存した場合に、その信号処理構成と対応するプラグインコンポーネントデータを作成するよう、編集プログラムに要求する機能、あるいは編集プログラムを起動してプラグインコンポーネントデータを作成させる機能を設けることも考えられる。
まず、ユーザがプラグインの信号処理構成の保存を指示すると、CPUは、プラグイン側の処理として、編集した信号処理構成を示すデータを所定のフォルダに格納する(S41)。その後、自身のプラグイン名(識別情報)と、格納したデータのファイル名と、編集した信号処理構成において外部に対する信号入出力を行う端子数のデータを作成し(S42)、そのデータを所定の編集プログラム(図7等を用いて説明した編集機能を実現するためのプログラム、以下特に断らない限り同じ)のプロセスに通知する(S43)。
このとき、上述した実施形態におけるような、信号処理構成が未編集の状態と対応するプラグインコンポーネントと混在していてもよい。
このようにした例を図17に示す。
この表示は、単にユーザの参考に供するためだけでもよいし、この画面において信号処理構成の編集操作を受け付けてもよい。後者の場合、変更後の信号処理構成は、プラグインコンポーネントと対応付けられている信号処理構成とは別に保存するようにするとよい。
なお、図17の例においては、図16の信号処理構成が2入力2出力であることに対応して、プラグインコンポーネント250も2入力2出力であり、入力コンポーネントと出力コンポーネントの端子も2つずつ予約している。
例えば、プラグインの提供する信号処理構成が、常に図18に示すようにコンポーネントをシリアルに接続したものに限られる場合、その信号処理構成を、図19に示すような、ラック形式で表示することも考えられる。この表示は、入力する信号に対し、上側の欄に記載のコンポーネントから順に信号処理を適用することを示す。
逆に、ミキサエンジン10内に、DSP110やエフェクタ111とは別に、編集プログラムにより信号処理構成を直接は編集できない音響信号処理部を備える場合、その音響信号処理部が上述したプラグインと同様な機能を備えていれば、これをプラグインとみなして本発明を適用することも可能である。
また、以上説明してきた実施例及び変形例の内容は、矛盾しない範囲で適宜に組み合わせて適用することができる。
従って、この発明を適用することにより、信号処理構成を操作性よく編集可能な編集装置を提供することができる。
Claims (5)
- 処理内容をプログラム可能な第1の音響信号処理部を有する音響信号処理装置に実行させる音響信号処理内容を、それぞれ入力端子又は出力端子を有する複数の信号処理コンポーネントと、該信号処理コンポーネントの出力端子と入力端子との間を結ぶ結線とに基づいて規定し、該信号処理コンポーネント及び結線からなる音響信号処理の構成を規定するコンフィグデータを、グラフィック表示の表示画面において受け付けた指示に従って編集する第1の編集手段を備えた編集装置であって、
前記表示画面に配置可能な信号処理コンポーネントを規定するデータとして、前記第1の音響信号処理部に実行させる音響信号処理内容を示す内部コンポーネントを規定するデータに加え、前記第1の音響信号処理部とは異なる第2の音響信号処理部に実行させる音響信号処理内容を示すプラグインコンポーネントを規定するデータを記憶する第1の記憶手段を備え、
前記第1の編集手段が編集する音響信号処理の構成には、前記第1の音響信号処理部への音響信号の入力を示す入力コンポーネントと、前記第1の音響信号処理部からの音響信号の出力を示す出力コンポーネントとが含まれ、
さらに、
ユーザの指示に応じて、前記音響信号処理の構成に前記プラグインコンポーネントを追加するプラグインコンポーネント追加手段と、
前記プラグインコンポーネント追加手段によるプラグインコンポーネントの追加があった場合に、該追加されたプラグインコンポーネントが有する入力端子の数だけ前記出力コンポーネントの入力端子を予約し、該追加されたプラグインコンポーネントが有する出力端子の数だけ前記入力コンポーネントの出力端子を予約し、それぞれ前記表示画面上で結線を接続できない状態とする端子予約手段と、
前記表示画面上の前記入力コンポーネント又は出力コンポーネントのうち前記端子予約手段が予約した端子を、該端子が使用不可である旨を示す態様で表示する表示制御手段とを備えたことを特徴とする編集装置。 - 請求項1に記載の編集装置であって、
前記コンフィグデータの一部として、少なくとも前記プラグインコンポーネントに接続する結線について、前記表示画面における該結線の接続状態を規定する第1の結線データと、該結線に係る音響信号の伝送経路を規定する第2の結線データとを記憶する第2の記憶手段と、
ユーザの指示に応じて、前記内部コンポーネントの端子と前記プラグインコンポーネントの端子との間に結線を追加する結線追加手段と、
前記結線追加手段による結線の追加があった場合に、前記コンフィグデータに、前記第1の結線データとして、追加指示に係る前記内部コンポーネントの端子と前記プラグインコンポーネントの端子との間を結ぶ結線のデータを追加し、前記第2の結線データとして、追加指示に係る前記内部コンポーネントの端子と、前記端子予約手段が予約した、前記追加指示に関するプラグインコンポーネントの端子と対応する前記入力コンポーネント又は出力コンポーネントの端子との間を結ぶ結線のデータを追加する結線データ追加手段とを備えることを特徴とする編集装置。 - 請求項1又は2に記載の編集装置であって、
前記プラグインコンポーネントと対応するプラグインにおける音響信号処理の構成を編集する第2の編集手段を呼び出すためのコマンドを記憶する第3の記憶手段と、
前記プラグインコンポーネント追加手段によるプラグインコンポーネントの追加があった場合に、前記第3の記憶手段が記憶するコマンドを実行することにより、該追加されたプラグインコンポーネントと対応する音響信号処理の構成又は音響信号処理に用いるパラメータの値を編集するための画面を表示する手段と、
前記第2の編集手段に、前記端子予約手段が予約した出力コンポーネントの端子から出力される音響信号を前記プラグインに入力し、かつ、前記プラグインが出力する音響信号を前記端子予約手段が予約した入力コンポーネントの端子に入力することを設定させる設定手段とを備えたことを特徴とする編集装置。 - 請求項1又は2に記載の編集装置であって、
前記第2の音響信号処理部に実行させる音響信号処理の構成を編集する第2の編集手段を呼び出す呼出手段と、
前記呼出手段により前記第2の編集手段を呼び出して前記第2の音響信号処理部に実行させる音響信号処理の構成を編集する手段と、
前記第2の編集手段が保存した音響信号処理の構成を呼び出すためのリンク情報と、該構成において外部に対する信号入出力を行う端子の端子数の情報とを取得し、該端子数だけ入力端子及び出力端子を有する前記プラグインコンポーネントのデータを生成して、前記リンク情報と対応付けて前記第1の記憶手段に記憶させるコンポーネントデータ生成手段とを備えたことを特徴とする編集装置。 - コンピュータを請求項1乃至4のいずれか一項に記載の編集装置として機能させるためのプログラム。
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