JP5924286B2 - 有機官能基含有ポリエーテル変性アルコキシシロキサン及びその製造方法 - Google Patents

有機官能基含有ポリエーテル変性アルコキシシロキサン及びその製造方法 Download PDF

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本発明は、樹脂硬化剤、樹脂改質剤、塗料改質剤、接着性改質剤、繊維の表面処理剤、無機質材料(塗料用無機顔料、プラスチック用無機充填剤、化粧料用無機粉体、ガラス、コンクリート等)の表面処理剤等として好適に使用される、有機官能基含有ポリエーテル変性アルコキシシロキサン及びその製造方法に関する。更に、本発明は、該アルコキシシロキサンを含有する樹脂組成物に関する。
一分子内に、エポキシ基、メルカプト基、(メタ)アクリロキシ基、アルケニル基、ハロアルキル基、アミノ基などの有機官能基及びアルコキシシリル基を含有するシリコーンオリゴマー型カップリング剤は、塗料、コーティング剤、樹脂改質等の用途において有用な材料となっている。
例えば、カップリング剤の有機官能基と反応性を有する有機樹脂とカップリング剤とを反応させた場合、有機樹脂へアルコキシシリル基が導入される。これにより、有機樹脂は改質され、無機基材との密着性や接着性が大きく向上する(特許文献1〜3:特開平09−040908号公報、特開平09−040911号公報、特開平09−111188号公報)。
また、近年においては、シリコーンオイルの側鎖に、エポキシ基、カルボキシ基、水酸基、アミノ基等の有機官能基と、ポリエーテル基及びアルコキシシリル基とを共変性させたシリコーンオリゴマー型カップリング剤が報告されており、接着剤やプライマー、又は粘着剤等の用途に応用されている。カップリング剤の分子内にポリエーテル基を導入することにより、カップリング剤と有機樹脂との相溶性を高め、また有機樹脂と無機基材との接着性を改質することが可能となる。この材料は、白金触媒下、Si−H基含有オルガノシロキサンへ、反応性二重結合を含有するポリエーテル化合物を反応させることにより、ポリエーテル基の付加導入を行っている(特許文献4、5:特開平05−043696号公報、特開平07−331206号公報)。
しかし、この反応は、シロキサン一分子に対し、複数のポリエーテル基を導入する場合において、導入量の増加とともに反応性が低下し、反応が完結せず、未反応ポリエーテルが残留するという問題がある。また、白金触媒を使用するため、触媒起因の着色が発生し、用途によっては使用に耐えないという問題がある。更に、メルカプト基のような付加毒となる有機官能基の存在下では、白金触媒下での反応性二重結合を含有するポリエーテル化合物とSi−H基との反応性が低下し、ポリエーテル基の導入が困難となる。即ち、この方法では、選択する有機官能基によっては、ポリエーテルとの共変性が出来ないという問題がある。
特開平09−040908号公報 特開平09−040911号公報 特開平09−111188号公報 特開平05−043696号公報 特開平07−331206号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、未反応ポリエーテルの残留や白金触媒起因の着色が低減された新規な有機官能基含有ポリエーテル変性アルコキシシロキサン及びその製造方法並びに該アルコキシシロキサンを含有する樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、有機官能基を含有するアルコキシシランと、ポリエーテル基を含有するアルコキシシランとを部分共加水分解、重縮合して得られる有機官能基含有ポリエーテル変性アルコキシシロキサンにより、上記問題が解決できることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、下記平均組成式(1)で表され、一分子中に有機官能基、ポリエーテル基及びアルコキシ基を含有することを特徴とするオルガノシロキサンを提供する。
Figure 0005924286
(式中、Yは、メルカプト基、エポキシ基、(メタ)アクリロキシ基、アルケニル基及びアミノ基から選ばれる少なくとも1種を含有する有機基を示す。Zは、ポリエーテル基を含有する有機基を示す。R1は、脂肪族不飽和結合を有さない置換又は非置換の炭素原子数1〜8の一価炭化水素基を示す。R2は、炭素原子数1〜4のアルキル基を示す。a、b、c、d、eは、0.01≦a<1、0.01≦b<1、0≦c<1、0.1≦d≦2、0≦e≦1であって、かつ0.1≦d+e≦2及び1<a+b+c+d+e≦3を満たす数を示す。)
なお、前記平均組成式(1)におけるYが、メルカプト基を含有する有機基であることが好ましい。
また、前記平均組成式(1)におけるZが、下記式(2)で表されるポリエーテル基を含有する有機基であることが好ましい。
Figure 0005924286
(式中、R3は、炭素原子数1〜10の二価炭化水素基を示す。R4は、炭素原子数2〜10の二価炭化水素基を示す。R5は、水素原子、炭素原子数1〜6の一価炭化水素基、又は下記式(3)で表される有機基を示す。R6は、水素原子又はヒドロキシ基を示す。f、gは、0又は1の整数を示す。h、iは、0以上の整数を示す。ただし、h、iの少なくとも1つは、1以上の整数である。)
Figure 0005924286
(式中、R7は、炭素原子数1〜4の一価炭化水素基を示す。)
また、前記式(2)で表されるポリエーテル基を含有する有機基において、g=1であることが好ましい。
本発明は、更に前記オルガノシロキサンを含有することを特徴とする樹脂組成物を提供する。
本発明の樹脂組成物は、アクリル系ポリマー100質量部に対して、前記オルガノシロキサンを0.001〜5質量部の量で含有することが好ましい。
更に、本発明のオルガノシロキサンに関し、少なくとも1種の下記一般式(4)で表される有機官能基を含有するアルコキシシランと、少なくとも1種の下記一般式(5)で表されるポリエーテル基を含有するアルコキシシランと、必要に応じて、少なくとも1種の下記一般式(6)で表されるアルコキシシランを、部分共加水分解、重縮合させることを特徴とする前記オルガノシロキサンの製造方法を提供する。
Figure 0005924286
(式中、Y、Z、R1、R2は、それぞれ上記と同様の内容を示す。p、qは、0〜2の整数を示す。rは、0〜3の整数を示す。)
なお、前記式(4)で表される有機官能基を含有するアルコキシシランが、下記式(7)で表されるメルカプト基を含有するアルコキシシランであることが好ましい。
Figure 0005924286
(式中、R1、R2、pは、それぞれ上記と同様の内容を示す。R8は、炭素原子数1〜10の二価炭化水素基を示す。)
また、前記式(5)で表されるポリエーテル基を含有するアルコキシシランが、下記式(8)で表される構造の化合物であることが好ましい。
Figure 0005924286
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、f、g、h、i、qは、上記と同様の内容を示す。)
また、前記一般式(4)〜(6)で表されるアルコキシシランの部分共加水分解、重縮合は、ケトン系溶剤中で行うことが好ましく、ダイアセトンアルコール中で行うことは更に好ましい。
なお、本発明のオルガノシロキサンは、樹脂改質剤、塗料改質剤、素材間の接着性改質剤、繊維の表面処理剤、無機質材料の表面処理剤として用いられることが好ましい。
また、該オルガノシロキサンを含有する樹脂組成物は、液晶素子用感圧接着剤組成物として用いられることが好ましい。
本発明のオルガノシロキサンは、分子内に有機官能基と、ポリエーテル基と、アルコキシ基とを含有するものであり、各官能基の数を自由に調整することができる。これにより、該オルガノシロキサンと有機樹脂との相溶性を向上し、また無機基材表面との親和性を制御することが可能となる。
該オルガノシロキサンを、樹脂硬化剤、樹脂改質剤、塗料改質剤、有機−無機素材間の接着性改良剤等の用途で使用した場合、有機素材と無機素材との密着性や接着性を自由に調整することが可能となる。
また、本発明の製造方法によれば、白金触媒下での付加反応を用いることなく、分子内へポリエーテル基を効率的に導入することができる。これにより、未反応ポリエーテルの残留が抑えられ、生成物本来の特性が十分に発揮される。また、白金触媒起因の着色も抑えられる。また、メルカプト基のような付加毒となる有機官能基の存在下においても、ポリエーテル基の分子内への導入を効率的に行うことができる。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明のオルガノポリシロキサンは、下記平均組成式(1)で表される有機官能基含有ポリエーテル変性アルコキシシロキサンであり、一分子中に含有する有機官能基と、ポリエーテル基と、アルコキシ基の数を自由に調整できるものである。
Figure 0005924286
(式中、Yは、メルカプト基、エポキシ基、(メタ)アクリロキシ基、アルケニル基及びアミノ基から選ばれる少なくとも1種を含有する有機基を示す。Zは、ポリエーテル基を含有する有機基を示す。R1は、脂肪族不飽和結合を有さない置換又は非置換の炭素原子数1〜8の一価炭化水素基を示す。R2は、炭素原子数1〜4のアルキル基を示す。a、b、c、d、eは、0.01≦a<1、0.01≦b<1、0≦c<1、0.1≦d≦2、0≦e≦1であって、かつ0.1≦d+e≦2及び1<a+b+c+d+e≦3を満たす数を示す。)
ここで、Yはメルカプト基、エポキシ基、(メタ)アクリロキシ基、アルケニル基及びアミノ基から選ばれる少なくとも1種を有する有機基である。これらの官能基は、通常、連結基を介してケイ素原子に結合し、かかる連結基としては、エーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、イミノ基(−NH−)等のヘテロ原子やフェニレン基等の芳香族環を介在してもよい直鎖状、分岐状又は環状の炭素数1〜12のアルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン環、これらを結合した基等が挙げられ、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、ヘキサメチレン、デカメチレン等のアルキレン、メチルフェニルエチル等の芳香族環を間に有する二価の炭化水素基等を挙げることができる。アルケニル基は、連結基を介してケイ素原子に結合してもよいし、直接ケイ素原子に結合してもよい。
メルカプト基を有する有機基としては、メルカプトメチル基、3−メルカプトプロピル基、6−メルカプトヘキシル基、10−メルカプトデシル基、(4−メルカプトメチル)フェニルエチル基等が例示され、エポキシ基を有する有機基としては、グリシドキシメチル基、3−グリシドキシプロピル基、5,6−エポキシヘキシル基、9,10−エポキシデシル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、2−(3,4−エポキシ−4−メチルシクロヘキシル)プロピル基等が例示され、また、(メタ)アクリロキシ基を有する有機基としては、アクリロキシメチル基、3−アクリロキシプロピル基、6−アクリロキシヘキシル基、10−アクリロキシデシル基、メタクリロキシメチル基、3−メタクリロキシプロピル基、6−メタクリロキシヘキシル基、10−メタクリロキシデシル基等が例示され、アルケニル基を有する有機基としては、ビニル基、アリル基、5−ヘキセニル基、9−デセニル基、3−ビニルオキシプロピル基、p−スチリル基、シクロヘキセニルエチル基等が例示され、アミノ基を有する有機基として、アミノメチル基、3−アミノプロピル基、6−アミノプロピル基、N−メチル−3−アミノプロピル基、N,N−ジメチル−3−アミノプロピル基、N−フェニル−3−アミノプロピル基、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル基、N−(6−アミノヘキシル)−3−アミノプロピル基、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3−アミノプロピル基等が例示される。
本発明のオルガノポリシロキサンにおいては、上記した有機官能基のうちでメルカプト基、エポキシ基、(メタ)アクリロキシ基を有する有機基とした場合、その高い反応性から各種用途に適し、好ましいものとなり、とりわけメルカプト基、エポキシ基を有するものは利用価値が高く、より好ましい。
また、上記平均組成式(1)におけるZは、ポリエーテル基を含有する有機基である。ポリエーテル基は、該オルガノシロキサンと有機樹脂との相溶性を向上させる効果や、無機基材表面との親和性を制御する効果等をもつ。ポリエーテル基は、通常、連結基を介してケイ素原子に結合し、かかる連結基としては、エーテル結合(−O−)、チオエーテル結合(−S−)、イミノ基(−NH−)等のヘテロ原子やフェニレン基等の芳香族環を介在してもよい直鎖状、分岐状又は環状の炭素数1〜12のアルキレン基等が挙げられ、例えば、メチレン、エチレン、トリメチレン、ヘキサメチレン、デカメチレン等のアルキレン、メチルフェニルエチル等の芳香族環を間に有する二価の炭化水素基等を挙げることができる。
ポリエーテル基を含有する一価炭化水素基としては、下記式(2)の構造が好ましい。
Figure 0005924286
(式中、R3は、炭素原子数1〜10、好ましくは3〜8のアルキレン基等の二価炭化水素基を示す。R4は、炭素原子数2〜10、好ましくは2〜8のアルキレン基等の二価炭化水素基を示す。R5は、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基等の一価炭化水素基、又は下記式(3)で表される有機基を示す。R6は、水素原子又はヒドロキシ基を示す。f、gは、0又は1の整数を示す。h、iは、0以上の整数を示す。ただし、h、iの少なくとも1つは、1以上の整数である。)
Figure 0005924286
(式中、R7は、炭素原子数1〜4のアルキル基等の一価炭化水素基を示す。)
ポリエーテル基部分は、エチレンオキサイド型(以下、EO型と記す。)、プロピレンオキサイド型(以下、PO型と記す。)、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド型(以下、EO−PO型と記す。)のいずれでも良く、EO−PO型の場合には、ランダム、ブロック、交互のいずれでも良い。
この場合、hは好ましくは0〜50、より好ましくは1〜25、更に好ましくは5〜15であり、iは好ましくは0〜50、より好ましくは0〜25、更に好ましくは0〜10であり、h+iは好ましくは1〜50、より好ましくは1〜25、更に好ましくは5〜15である。
前記式(2)において、g=0のとき、下記式(9)で表される構造をとる。
Figure 0005924286
(R3、R5、R6、h、iは、上記と同様の内容を示す。)
この構造としては、例えば、3−[ポリ(エチレングリコール)モノメチルエーテル]プロピル基、3−[ポリ(プロピレングリコール)モノメチルエーテル]プロピル基、3−[ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノメチルエーテル]プロピル基、3−[ポリ(エチレングリコール−プロピレングリコール)モノアセチルエーテル]プロピル基等を挙げることができ、具体的には、下記式で表される有機基等を挙げることができる。
Figure 0005924286
また、前記式(2)において、g=1、f=0のとき、下記式(10)で表される構造となる。
Figure 0005924286
(R3、R4、R5、R6、h、iは、上記と同様の内容を示す。)
この構造の具体的な化合物としては、下記式で表される有機基等を挙げることができる。
Figure 0005924286
また、前記式(2)において、g=1、f=1のとき、下記式(11)で表される構造となる。
Figure 0005924286
(R3、R4、R5、R6、h、iは、上記と同様の内容を示す。ただし、ここでのR4は、炭素原子2〜3の二価炭化水素基を示す。)
この構造の具体的な化合物としては、下記式で表される有機基等を挙げることができる。
Figure 0005924286
上記平均組成式(1)におけるR1は、樹脂組成物との相溶性を制御する効果をもつ。具体的には、脂肪族不飽和結合を有さない置換又は非置換の炭素原子数1〜8の一価炭化水素基を示す。メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、1−メチルプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、フェニル基、トリル基、ベンジル基、フェニルエチル基等のアルキル基、アリール基、アラルキル基等が例示され、またクロロメチル基、3−クロロプロピル基、6−クロロヘキシル基、10−クロロデシル基、ブロモメチル基、3−ブロモプロピル基等のハロアルキル基が例示される。上記した有機官能基の反応性に対する立体障害の影響やコスト面からは、特にメチル基とすることが好ましい。
また、本発明のオルガノシロキサンは、分子内にアルコキシ基を含有する。ガラス等の無機基材を該オルガノシロキサンで表面処理した場合、このアルコキシ基が無機基材表面に存在する−OH基と反応し、該オルガノシロキサンと無機基材との間に化学結合が形成される。アルコキシ基の例としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等が挙げられ、これらの群から選ばれる少なくとも1種を使用することができる。
更に、上記平均組成式(1)中、a、b、c、d、eは、0.01≦a<1、0.01≦b<1、0≦c<2、0.1≦d<2、0≦e≦1であって、かつ0.1≦d+e≦2及び1<a+b+c+d+e≦3を満たす数を示す。
ここで、係数aは、ケイ素原子に対する有機官能基の置換度を表す数値であるが、これが小さすぎると、本オルガノポリシロキサンの使用時に、本来あるべき有機官能基の反応性による特性が発揮されず、一方、有機官能基の置換度を1より大きくすることは合成法上やコスト面から困難であることから、0.01≦a<1の範囲とすることが必要であり、好ましくは0.1≦a<1の範囲、より好ましくは0.1≦a≦0.8の範囲である。
また、係数bは、ケイ素原子に対するポリエーテル基を有する一価炭化水素基の置換度を表す数値であるが、これが小さすぎると、本オルガノポリシロキサンの使用時に、有機樹脂との相溶性が不足したり、無機基材への親和性や反応性を制御することが出来なくなる。一方、置換度を1以上とすると、有機官能基と樹脂との反応性が低下したり、アルコキシ基と無機基材との反応性が低下する等の不都合が生じる場合があることから、0.01≦b<1の範囲とすることが必要であり、好ましくは0.1≦b<1の範囲、より好ましくは0.1≦b≦0.8の範囲である。
また、係数cは、ケイ素原子に対する炭素原子数1〜8の一価炭化水素基の置換度を表す数値であるが、有機樹脂との相溶性を制御するために、必要に応じて適宜導入される。置換度を1以上とすると、樹脂との相溶性が失われたり、有機官能基と有機樹脂との反応が阻害されたりする等の不都合が生じる場合がある。このことから、0≦c<1の範囲とすることが必要であり、好ましくは0.1≦c<1の範囲、より好ましくは0.1≦c≦0.8の範囲である。
また、係数dは、ケイ素原子に対するアルコキシ基の置換度を示すものである。使用目的に応じて置換度を任意に設定することができるが、0.1≦d<2の範囲とすることが必要である。好ましくは、0.1≦d≦1.8、0.2≦d≦1.5の範囲である。
また、係数eは、ケイ素原子に対する水酸基の置換度、即ちシラノール基の含有率を表す数値であり、このシラノール基はシリル化反応や縮合反応に預かることができ、オルガノポリシロキサンに親水性を付与する効果があるが、本オルガノポリシロキサン混合組成物の保存安定性確保という観点からはできるだけ少なくすることが好ましい。従って、0≦e≦1の範囲とすることが必要であり、好ましくは0≦e≦0.5の範囲、より好ましくは0≦e≦0.2の範囲である。
なお、上記した各係数の合計(a+b+c+d+e)は、上記平均組成式(1)で表されるオルガノポリシロキサンの縮合度を表す〔4−(a+b+c+d+e)〕/2を決定する数値であり、1<a+b+c+d+e≦3の範囲とすることが必要である。また、該オルガノポリシロキサンの重合度は、ケイ素原子数2個のダイマーからケイ素原子数百個程度のポリマーまでの範囲とすることができるが、平均重合度が2の場合は製造したオルガノポリシロキサン中のモノマー含有量が多くなって、シリコーンアルコキシオリゴマー本来の使用目的が損なわれることがあるし、平均重合度が大きすぎると高粘度品やペースト状、固体状となって取り扱いが煩雑となるため、平均重合度を3〜100の範囲とすることが好ましく、更には3〜50の範囲とすることがより好ましい。このような観点から、上記した(a+b+c+d+e)に関しても、好ましくは1.5≦a+b+c+d+e≦2.67、更に好ましくは2.0≦a+b+c+d+e≦2.67の範囲である。
前記平均組成式(1)で表される有機官能基、ポリエーテル基及びアルコキシ基を一分子内に含有するオルガノポリシロキサンは、a〜eがそれぞれ上記範囲を満たす数であればよく、直鎖状、分岐状、環状のもの、及びこれらが組み合わさった構造を持っていてもよい。
また、本発明のオルガノシロキサンのゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量は400〜35,000であることが好ましく、より好ましくは400〜10,000であり、更に好ましくは450〜5,000である。
次に、本発明の前記平均組成式(1)で表される有機官能基、ポリエーテル基及びアルコキシ基を一分子内に含有するオルガノポリシロキサンは、例えば、少なくとも1種の下記一般式(4)で表される有機官能基を含有するアルコキシシランと、少なくとも1種の下記一般式(5)で表されるポリエーテル基を含有するアルコキシシラン、また必要に応じて一般式(6)で表されるアルコキシシランを、部分共加水分解、重縮合する方法により、製造することができる。
Figure 0005924286
(式中、Y、Z、R1、R2は、それぞれ上記と同様の内容を示す。p、qは、0〜2の整数を示す。rは、0〜3の整数を示す。)
上記一般式(4)で表される有機官能基含有アルコキシシランとしては、下記式(12)で表されるメルカプト基を含有するアルコキシシランが、好適に使用される。
Figure 0005924286
(式中、R1、R2、R8、pは、それぞれ上記と同様の内容を示す。R8は炭素原子数1〜10、好ましくは1〜6のアルキレン基等の二価炭化水素基である。)
上記式(12)で表されるメルカプト基含有アルコキシシランとしては、とりわけ、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシランから選択される少なくとも1種を使用することが好ましい。
上記一般式(5)で表されるポリエーテル基を含有するアルコキシシランとしては、下記式(13)で表されるポリエーテル基を含有するアルコキシシランが、好適に使用される。
Figure 0005924286
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、f、g、h、i、qは、それぞれ上記と同様の内容を示す。)
上記式(13)で表される化合物は、前記式(2)で表されるポリエーテル基を含有する有機基とアルコキシシリル基が結合した構造をもつ。
上記式(13)において、g=0のとき、下記式(14)で表される構造をとる。
Figure 0005924286
(式中、R1、R2、R3、R5、R6、h、i、qは、それぞれ上記と同様の内容を示す。)
上記式(14)で表されるポリエーテル基を含有するアルコキシシランは、下記式(15)で表される≡Si−H基含有アルコキシシランと、下記式(16)で表されるポリエーテル基と反応性二重結合とを含有する化合物を、白金触媒存在下でヒドロシリル化反応させることにより製造することができる。
Figure 0005924286
(式中、R1、R2、pは、それぞれ上記と同様の内容を示す。)
Figure 0005924286
(式中、R5、R6、h、iは、それぞれ上記と同様の内容を示す。R9は、単結合又は炭素原子数1〜8のアルキレン基等の二価炭化水素基を示す。)
具体的に、例えば、下記式(17)で表される≡Si−H基含有トリメトキシシランと、下記式(18)で表されるポリエーテル基と反応性二重結合とを含有する化合物を、白金触媒存在下でヒドロシリル化反応させることにより、下記式(19)で表される各種有機官能基を含有するトリメトキシシランを製造することができる。
Figure 0005924286
上記式(13)において、g=1のとき、ポリエーテル基とアルコキシシリル基が、−S−結合を介在する連結基で結合された構造をとる。f=0のとき、下記式(20)で表される構造をとり、また、f=1のとき、下記式(21)で表される構造となる。
Figure 0005924286
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、h、i、qは、それぞれ上記と同様の内容を示す。)
Figure 0005924286
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、h、i、qは、それぞれ上記と同様の内容を示す。ただし、ここでのR4は、炭素原子数1〜3の二価炭化水素基を示す。)
上記式(20)で表される化合物は、下記式(12)で表されるメルカプト基を含有するアルコキシシランと、下記式(16)で表されるポリエーテル基と反応性二重結合とを含有する化合物を、ラジカル発生剤存在下で付加反応させることにより、製造することができる。
Figure 0005924286
(式中、R1、R2、R8、pは、それぞれ上記と同様の内容を示す。)
Figure 0005924286
(式中、R5、R6、R9、h、iは、それぞれ上記と同様の内容を示す。)
具体的に、例えば、下記式(22)で表されるメルカプト基を含有するトリメトキシシランと、下記式(23)で表されるポリエーテル基と反応性二重結合とを含有する化合物を、ラジカル発生剤存在下で付加反応させることにより、下記式(24)で表されるポリエーテル基を含有するトリメトキシシランを製造することができる。
Figure 0005924286
上記式(21)で表される化合物は、上記式(12)で表されるメルカプト基を含有するアルコキシシランと、下記式(25)で表されるポリエーテル基と反応性二重結合とを含有する化合物を、ラジカル発生剤存在下で付加反応させることにより製造することができる。
Figure 0005924286
(式中、R5、R6、h、iは、それぞれ上記と同様の内容を示す。R10は、水素原子又はメチル基を示す。)
具体的に、例えば、前記式(22)で表されるメルカプト基を含有するトリメトキシシランと、下記式(26)で表されるポリエーテル基と反応性二重結合とを含有する化合物を、ラジカル発生剤存在下で付加反応させることにより、下記式(27)で表されるポリエーテル基を含有するトリメトキシシランを製造することができる。
Figure 0005924286
前記式(20)及び(21)で表されるポリエーテル基を含有するアルコキシシランは、製造の過程において白金触媒を使用しないため、前記式(14)で表される化合物と比較して、白金触媒起因の着色がなく、色味の少ないものが得られる。従って、これを前記式(4)で表される有機官能基を含有するアルコキシシラン、及び必要に応じて前記式(6)で表されるアルコキシシランと混合し、部分共加水分解、重縮合して得られるオルガノシロキサンも、色味の少ないものとすることが可能となる。
また、上記一般式(6)で表されるアルコキシシランとして、具体的には、r=0のアルコキシシランとして、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトライソブトキシシラン等、r=1のアルコキシシランとして、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、1−メチルプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、フェニル基、トリル基、ベンジル基、フェニルエチル基等を有するトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリブトキシシラン、トリイソブトキシシラン等、r=2のアルコキシシランとして、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン等が例示される。
なお、原料の入手し易さやコスト面からは、上記一般式(4)におけるpが0、即ち、有機官能基を含有するトリアルコキシシランと、上記一般式(5)におけるqが0、即ち、ポリエーテル基を含有するトリアルコキシシランと、上記一般式(6)におけるR1がメチル基、rが1及び/又は0、即ち、メチルトリアルコキシシラン、テトラアルコキシシランを使用することが好ましい。
上記した有機官能基を含有するアルコキシシランと、ポリエーテル基を含有するアルコキシシランと、アルコキシシランの配合比率は、特に限定されないが、有機官能基を含有するアルコキシシランとポリエーテル基を含有するアルコキシシランの配合比率が少なすぎると、本オルガノポリシロキサンの本来あるべき特性が発揮されず、少なくとも一分子中に一個の有機官能基及びポリエーテル基を有するものとする必要がある。このことから、3つの成分のSi原子換算モル比は、1〜99:1〜99:0〜98の範囲とすることが好ましく、更には10〜90:10〜90:0〜90の範囲とすることがより好ましい。
また、これら各種原料の配合順序や混合方法、及び部分共加水分解、重縮合を行う方法としても特に限定されず、従来公知の方法に基づき、例えば、上記した有機官能基を含有するアルコキシシランと、ポリエーテル基を含有するアルコキシシランと、アルコキシシランの混合物中に、加水分解、縮合反応触媒の存在下、水を加えて部分共加水分解及び重縮合反応を行うことによって得ることができるし、この際、必要に応じて適当な有機溶媒を使用することも可能である。
使用される加水分解、縮合反応触媒としては、従来公知の種々のものを使用することができる。具体例としては、酢酸、トリフロロ酢酸、酪酸、シュウ酸、マレイン酸、クエン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフロロメタンスルホン酸等の有機酸類、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸等の無機酸類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、アンモニア、水酸化アンモニウム、トリエチルアミン等の塩基性化合物類、フッ化カリウム、フッ化アンモニウム等の含フッ素化合物類、テトライソプロピルチタネート、テトラブチルチタネート、ジオクチル錫ジラウレート、アルミニウムキレート類等の有機金属化合物類などを挙げることができる。上記触媒は単独で使用してもよく、又は複数種を併用してもよいが、触媒の使用量は、原料全体の中に存在するSi原子モル数に対して0.0001〜10モル%の範囲とすることが好ましく、更には0.001〜3モル%の範囲とすることがより好ましい。
前述の通り、本発明の各オルガノポリシロキサンの重合度は、ケイ素原子数2個のダイマーからケイ素原子数百個程度のポリマーまでであればよいが、部分加水分解、重縮合に使用する水の量によって平均重合度が決まる。水を過剰に添加するとその分のアルコキシ基が加水分解され、分岐構造の多いレジン体となって、目的とするシリコーンアルコキシオリゴマーが得られなくなるため、加水分解水量は厳密に決定する必要がある。例えば、使用するアルコキシシラン原料が全てケイ素原子1個のモノマーである場合、平均重合度Zのオルガノポリシロキサンを調製するためには、Zモルのアルコキシシラン原料に対して(Z−1)モルの水を使用して部分加水分解、重縮合を行えばよい。
この際、必要に応じてアルコール類、エーテル類、エステル類、ケトン類等の有機溶媒を使用してもよい。これらの有機溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、アセト酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン等のケトン類、ダイアセトンアルコール等を挙げることができる。また、上記溶媒と共に、ヘキサン、トルエン、キシレン等の非極性溶媒を併用してもよい。特に、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン等のケトン類を使用することが好ましく、ダイアセトンアルコールは、特に好ましい。
有機溶媒の使用量は、原料となるアルコキシシラン、その部分加水分解物及びその縮合物の合計100質量部に対して、0〜1,000質量部の範囲とすればよいが、使用量が少ないと加水分解開始時の反応系が均一とならない場合があり、多すぎてもそれ以上の添加効果が見られないばかりか、ポットイールドが低下して経済的に不利となるため、10〜500質量部の範囲とすることが好ましく、更に20〜200質量部の範囲とすることがより好ましい。
部分(共)加水分解、重縮合反応における実際の操作としては、アルコキシシラン原料、触媒及び有機溶媒からなる混合系に所定量の水又は水/有機溶媒の混合溶液を滴下するか、アルコキシシラン原料及び有機溶媒からなる混合系に所定量の水/触媒の混合溶液又は水/触媒/有機溶媒の混合溶液を滴下することが好ましい。各反応は0〜150℃の温度範囲で実施すればよいが、一般的には、室温より低い温度では反応の進行が遅くなるため実用的でなく、また高温すぎる場合もエポキシ基、メルカプト基等の熱分解やアクリロキシ基の熱重合など、有機官能基への悪影響が発生するため、20〜130℃の温度範囲とすることが好ましい。反応後、使用した触媒の中和、吸着、濾過等による除去操作や、使用した有機溶媒と副生したアルコール、低沸点物の留去などによる精製工程を行い、目的とする本発明のオルガノポリシロキサンを得ることができる。
本発明のオルガノポリシロキサンは、樹脂改質剤、塗料改質剤、素材間の接着性改質剤、繊維の表面処理剤、無機質材料の表面処理剤等として好適に用いることができる。また、本発明のオルガノポリシロキサンは樹脂組成物、例えばアクリル系ポリマーをベース樹脂とする樹脂組成物に含有させて用いることができる。
例えば、樹脂改質剤として、ゴムやプラスチック等の有機材と、金属やシリカ、石英、タルク、クレー、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化チタン、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、雲母、カーボンブラック等の無機フィラー等の無機材との接着に使用され、耐候性及び耐熱性の高い強化プラスチックや高強度エラストマー等が得られる。また、塗料改質剤として、ポリエステル樹脂やアクリル樹脂等からなる塗料用樹脂に配合され、金属、木材、コンクリートなどへの耐候性、耐久性及び耐熱性に優れた塗装を可能とする。更に、繊維の表面改質剤としては、その素材として羊毛、絹、麻、木綿、アスベスト等の天然繊維、レーヨン、キュプラ、アセテート等の再生繊維、ポリエステル、ポリエステルエーテル、ポリアクリロニトリル、ビニロン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン等の有機合成繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機合成繊維等のいかなる繊維であってもよく、また織物、編物、不織布、樹脂加工布等のいかなる形態のものであってもその繊維の表面を処理することができ、該繊維に耐候性や耐久性等を付与する。
また、本発明のオルガノポリシロキサンは、有機材と無機材との間の接着性改質剤として好適に使用される。例えば、本発明の該オルガノシロキサンを含有する樹脂組成物は、液晶素子用感圧接着剤組成物として好適に使用され、液晶セルと偏光板との接着において、接着性、耐久性、リワーク性の両立が可能となる。ここで使用される樹脂組成物は、制限はないが、特にアクリル系ポリマーが好適に使用される。通常は、(メタ)アクリル酸エステル等のアクリル系モノマー、官能基含有アクリル系モノマー等から形成される(共)重合体が使用される。例えば、(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート及びエトキシエチル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
本発明で使用されるアクリル系ポリマーは、上記(メタ)アクリル酸エステルから誘導される繰り返し単位を、通常は60〜99質量%、好ましくは80〜98質量%の量で有している。また、官能基含有アクリル系モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、β−カルボキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート及びグリシジル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。これは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
本発明で使用されるアクリル系ポリマーは、上記官能基含有アクリル系モノマーから誘導される繰り返し単位を、通常は1〜20質量%、好ましくは2〜10質量%の量で有している。本発明で使用されるアクリル系ポリマーは、上記の(メタ)アクリル酸エステル及び官能基含有アクリル系モノマー以外の単量体から誘導される繰り返し単位を有していてもよく、これらの例としては、スチレン系モノマーから誘導される繰り返し単位及びビニル系モノマーから誘導される繰り返し単位を挙げることができる。スチレン系モノマーの例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレン及びオクチルスチレン等のアルキルスチレン;フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン及びヨードスチレン等のハロゲン化スチレン;更に、ニトロスチレン、アセチルスチレン及びメトキシスチレン等を挙げることができる。また、ビニル系モノマーとしては、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾール、ジビニルベンゼン、酢酸ビニル及びアクリロニトリル;ブタジエン、イソプレン及びクロロプレン等の共役ジエンモノマー;塩化ビニル及び臭化ビニル等のハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン等を挙げることができる。これらのモノマーは、単独であるいは組み合わせて使用することができる。
本発明で使用されるアクリル系ポリマー中に上記他のモノマーから誘導される繰り返し単位は、通常は0〜20質量%、好ましくは0〜10質量%の量で含有されている。特に本発明で使用されるアクリル系ポリマーは、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、グリシジル基及びアミド基よりなる群から選ばれる少なくとも1種類の基を有していることが好ましい。このような基を有するアクリル系ポリマーは、本発明の接着剤組成物を構成するポリマー型シランカップリング剤あるいは所望により配合される架橋剤と良好な反応性を有するようになる。本発明で使用される上記アクリル系ポリマーは、通常100,000〜1,500,000、好ましくは300,000〜800,000の重量平均分子量を有している。
なお、アクリル系ポリマーをベース樹脂とする樹脂組成物において、本発明のオルガノポリシロキサンは、上記アクリル系ポリマー100質量部に対し0.001〜5質量部、特に0.001〜1質量部の割合で用いることが好ましい。
本発明について、実施例及び比較例を挙げて、具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
なお、合成例で得られたオルガノポリシロキサンの分析は、以下に示した方法で実施した。
(1)オルガノポリシロキサンの平均重合度は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分析により、ポリスチレン標準サンプルから作成した検量線を基準として求めた重量平均分子量より算出した。
(2)オルガノポリシロキサン中のアルコキシ基含有量は、アルカリクラッキング−ガスクロマトグラフィ(GC)分析法[シリコーンハンドブック、792〜793頁(日刊工業新聞社発行)参照]により測定し、前記平均組成式(1)、(2)における係数dを求めた。
(3)オルガノポリシロキサンの構造解析は、ケイ素核磁気共鳴スペクトル(29Si−NMR)分析及びプロトン核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)分析により行い、測定結果より前記平均組成式(1)、(2)における係数a、b、c、eを求めた。
(4)オルガノポリシロキサンのメルカプト基当量は、酢酸/ヨウ化カリウム/ヨウ素酸カリウム添加−チオ硫酸ナトリウム溶液滴定法[分析化学便覧、改定二版、432〜433頁(丸善株式会社発行)参照]に準拠して測定した。
[実施例1](メルカプト基含有ポリエーテル変性メトキシシロキサンの合成−1)
撹拌装置、冷却コンデンサー、温度計、滴下ロートを取り付けた容量1Lのフラスコに、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン25.0g(12.7×10-2mol)、下記式(19)で表されるポリエーテル基含有トリメトキシシラン28.8g(4.25×10-2mol)及びダイアセトンアルコール17.0gを仕込み、内温20〜30℃で、撹拌を加えながら、0.05N塩酸水溶液2.67g(水:14.8×10-2mol、塩酸:1.34××10-4mol)を30分間かけて滴下し、更に2時間熟成を行った。
Figure 0005924286
次に、酢酸ナトリウムの1%メタノール溶液1.91g(酢酸ナトリウム:2.33×10-4mol)を添加し、70℃まで昇温して2時間熟成を行った。
続けて、100℃、10mmHgの条件下で、2時間減圧加熱を行い、残存アルコール成分と低沸点成分を留去した後、濾過を行って、不揮発分99.0%の液状オルガノシロキサン1を得た(収量:42.7g、収率:91%)。
このオルガノポリシロキサン1は、前記平均組成式(1)において、Yが3−メルカプトプロピル基、Zが、下記式(28)で表されるポリエーテル基を含有する有機基、R1がメチル基である。
Figure 0005924286
表1に、上記した分析結果から求めた重量平均分子量、平均重合度、前記平均組成式(1)における各係数と、メルカプト基当量を示す。
[実施例2](メルカプト基含有ポリエーテル変性メトキシシロキサンの合成−2)
撹拌装置、冷却コンデンサー、温度計、滴下ロートを取り付けた容量1Lのフラスコに、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン12.5g(6.36×10-2モル)及び下記式(23)で表されるアリル化ポリエーテル35.4g(6.36×10-2モル)を仕込んだ後、撹拌を加えながら、PERBUTYL−O[日油株式会社製:t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート]0.5gを添加して、65℃で2時間熟成を行った。
Figure 0005924286
上記に生成した液体について、THF溶媒下でのGPC(Gel Permeation Chromatography)測定を行った。その結果、保持時間28分〜34分の範囲において、生成物ピークを確認した。なお、保持時間36分〜38分の範囲において、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン由来のピークは、およそ消失していた。また、上記に生成した液体について、1H−NMR測定を行った。その結果として、4.7〜6.0ppmの範囲において、反応前に存在していた上記式(23)で表されるアリル化ポリエーテルのアリル基由来ピークが消失していた。下記式(29)で表されるポリエーテル基含有アルコキシシランが生成していると推定された。
Figure 0005924286
次に、上記液体全量に対して、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン37.5g(19.1×10-2モル)、メチルトリメトキシシラン17.4g(12.8×10-2モル)及びダイアセトンアルコール44.0gを加え、内温20〜30℃で、撹拌を加えながら、0.05N塩酸水溶液6.3g(水:35.0×10-2モル、塩酸:3.15××10-4モル)を30分間かけて滴下し、2時間熟成を行った。続けて、酢酸ナトリウムの1%メタノール溶液4.50g(酢酸ナトリウム:5.49×10-4モル)を添加し、70℃まで昇温して、2時間熟成を行った。
次に、100℃、10mmHgの条件下で、2時間減圧加熱を行い、残存アルコール成分と低沸点成分を留去した後、濾過を行って、不揮発分98.9%の液状のオルガノシロキサン2を得た(収量:77.1g、収率:90%)。
このオルガノポリシロキサン2は、前記平均組成式(1)において、Yが3−メルカプトプロピル基、Zが、下記式(30)で表されるポリエーテル基を含有する有機基、R1がメチル基である。
Figure 0005924286
表1に、上記した分析結果から求めた重量平均分子量、平均重合度、前記平均組成式(1)における各係数と、メルカプト基当量を示す。
[実施例3](メルカプト基含有ポリエーテル変性メトキシシロキサンの合成−3)
合成例2において、前記式(23)で表されるアリル化ポリエーテル35.4g(6.36×10-2モル)を、下記式(31)で表されるメトキシポリエチレングリコールモノメタクリレート31.6g(6.37×10-2モル)へ変更したこと以外は、上記と同様の操作を行って、不揮発分99.1%のオルガノシロキサン3を得た(収量:72.1g、収率:88%)。
Figure 0005924286
表1に、上記した分析結果から求めた重量平均分子量、平均重合度、前記平均組成式(1)における各係数と、メルカプト基当量を示す。
[比較例1]メルカプト基含有ポリエーテル変性メトキシシロキサンの合成−4
撹拌装置、冷却コンデンサー、温度計を備えた容量1Lのフラスコに、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン98.2g(0.50mol)、テトラメチルテトラヒドロシクロテトラシロキサン60.0g(0.25mol)を仕込んだ後、トリフルオロメタンスルホン酸0.08gを撹拌しながら添加し、室温で4時間平衡化を行った。平衡化終了後、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oで示される固体塩基性中和剤0.57gを系内に添加し、2時間撹拌して、トリフルオロメタンスルホン酸の中和処理を行った後、ろ過精製を行い、液状の生成物A(メルカプト基含有メチルハイドロジェンメトキシシロキサン)を得た(収量:150g、収率:95%)。
ここで、生成物Aについて、トルエン溶媒下でのGPC測定を行った。その結果、保持時間28分〜38分の範囲において、生成物ピークを確認した。なお、保持時間37分〜39分の範囲において、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン由来のピークは、およそ消失していた。また、保持時間35分〜37分の範囲において、テトラメチルテトラヒドロシクロテトラシロキサン由来のピークは、およそ消失していた。
次に、生成物Aのメルカプト当量を測定した。その結果、307g/mol(設定値:316g/mol)と、ほぼ設定値に近い値が得られた。
次に、下記の測定方法にしたがい、生成物A1g中における≡Si−H基の含有量を測定した。その結果、6.25×10-3mol/g(設定値:6.32×10-3mol/g)と、ほぼ設定値に近い値が得られた。
<測定方法>
サンプル1gへブタノール10gを加え、撹拌を加えながら、20質量%NaOH水溶液を20g加えた。この時に発生する水素ガス(≡SiH+H2O→≡SiOH+H2↑)の量から、≡SiHの含有量を算出した。
上記の結果から、生成物Aのメルカプト基含有メチルハイドロジェンメトキシシロキサンは、下記式(32)の平均組成であると推定された。
Figure 0005924286
次に、上記生成物A50g(15.8×10-2mol)に対し、前記式(23)で表されるアリル化ポリエーテル176g(31.7×10-2mol)を仕込んだ後、撹拌を加えながら、塩化白金酸のトルエン溶液(Pt濃度:0.5質量%)1.00gを添加し、90℃まで昇温して3時間熟成を行って、生成物Bを得た。
ここで、反応前後において、サンプル1g中に含有する≡Si−H基の量を測定した。下記に、その結果を示す。
(反応前)1.39×10-3mol/g
(反応後)1.34×10-3mol/g
サンプル1g中に含有する≡Si−H基の量は、反応前後において、4%程度の減少量にとどまった。
ここで、生成物Bのトルエン溶媒下でのGPC測定を行った。その結果、反応前と比較して、出現ピークに顕著な変化がみられなかった。
以上のことから、白金触媒存在下において、メルカプト基含有メチルハイドロジェンメトキシシロキサンと前記式(23)で表されるアリル化ポリエーテルとのヒドロシリル化反応は、ほとんど進行しないと推定される。
[比較例2]メルカプト基含有ポリエーテル変性メトキシシロキサンの合成−5
比較例1において、前記式(23)で表されるアリル化ポリエーテル176g(31.7×10-2mol)を下記式(33)で表されるアリル化ポリエーテル244g(31.8×10-2mol)へ変更したこと以外は、上記同様の操作を行った。
Figure 0005924286
比較例1と同様、前記生成物A(メルカプト基含有メチルハイドロジェンメトキシシロキサン)と、上記式(33)で表されるアリル化ポリエーテルとの反応前後において、サンプル1g中に含有する≡Si−H基の量を測定した。下記に、その結果を示す。
(反応前)1.07×10-3mol/g
(反応後)1.04×10-3mol/g
サンプル1g中に含有する≡Si−H基の量は、反応前後において、3%程度の減少量にとどまった。
ここで、反応後のサンプルについて、トルエン溶媒下でのGPC測定を行った。その結果、反応前と比較して、出現ピークに顕著な変化がみられなかった。
以上のことから、白金触媒存在下において、メルカプト基含有メチルハイドロジェンメトキシシロキサンと前記式(33)で表されるアリル化ポリエーテルとのヒドロシリル化反応は、ほとんど進行しないと推定される。
Figure 0005924286

Claims (13)

  1. 下記平均組成式(1)で表され、一分子中に有機官能基、ポリエーテル基及びアルコキシ基を含有することを特徴とするオルガノシロキサン。
    Figure 0005924286
    〔式中、Yは、メルカプト基、エポキシ基、(メタ)アクリロキシ基、アルケニル基及びアミノ基から選ばれる少なくとも1種を含有する有機基を示す。R1は、脂肪族不飽和結合を有さない置換又は非置換の炭素原子数1〜8の一価炭化水素基を示す。R2は、炭素原子数1〜4のアルキル基を示す。a、b、c、d、eは、0.01≦a<1、0.01≦b<1、0≦c<1、0.1≦d≦2、0≦e≦1であって、かつ0.1≦d+e≦2及び1<a+b+c+d+e≦3を満たす数を示す。Zは、下記式(2)で表されるポリエーテル基を含有する有機基を示す。
    Figure 0005924286
    (式中、R3は、炭素原子数1〜10の二価炭化水素基を示す。R4は、炭素原子数2〜10の二価炭化水素基を示す。R5は、水素原子、炭素原子数1〜6の一価炭化水素基、又は下記式(3)で表される有機基を示す。R6は、水素原子又はヒドロキシ基を示す。fは、0又は1の整数を示し、gは、1の整数を示す。h、iは、0以上の整数を示す。ただし、h、iの少なくとも1つは、1以上の整数である。)
    Figure 0005924286
    (式中、R7は、炭素原子数1〜4の一価炭化水素基を示す。)〕
  2. 前記平均組成式(1)におけるYが、メルカプト基を含有する有機基であることを特徴とする請求項1記載のオルガノシロキサン。
  3. 請求項1又は2記載のオルガノシロキサンを含有することを特徴とする樹脂組成物。
  4. アクリル系ポリマー100質量部に対して、下記平均組成式(1)で表され、一分子中に有機官能基、ポリエーテル基及びアルコキシ基を含有することを特徴とするオルガノシロキサンを0.001〜5質量部の量で含有することを特徴とする樹脂組成物。
    Figure 0005924286
    (式中、Yは、メルカプト基、エポキシ基、(メタ)アクリロキシ基、アルケニル基及びアミノ基から選ばれる少なくとも1種を含有する有機基を示す。Zは、ポリエーテル基を含有する有機基を示す。R1は、脂肪族不飽和結合を有さない置換又は非置換の炭素原子数1〜8の一価炭化水素基を示す。R2は、炭素原子数1〜4のアルキル基を示す。a、b、c、d、eは、0.01≦a<1、0.01≦b<1、0≦c<1、0.1≦d≦2、0≦e≦1であって、かつ0.1≦d+e≦2及び1<a+b+c+d+e≦3を満たす数を示す。)
  5. 前記平均組成式(1)におけるYが、メルカプト基を含有する有機基であることを特徴とする請求項4記載の樹脂組成物。
  6. 前記平均組成式(1)におけるZが、下記式(2)で表されるポリエーテル基を含有する有機基であることを特徴とする請求項4又は5記載の樹脂組成物。
    Figure 0005924286
    (式中、R3は、炭素原子数1〜10の二価炭化水素基を示す。R4は、炭素原子数2〜10の二価炭化水素基を示す。R5は、水素原子、炭素原子数1〜6の一価炭化水素基、又は下記式(3)で表される有機基を示す。R6は、水素原子又はヒドロキシ基を示す。f、gは、0又は1の整数を示す。h、iは、0以上の整数を示す。ただし、h、iの少なくとも1つは、1以上の整数である。)
    Figure 0005924286
    (式中、R7は、炭素原子数1〜4の一価炭化水素基を示す。)
  7. 少なくとも1種の下記一般式(4)で表される有機官能基を含有するアルコキシシランと、少なくとも1種の下記一般式(5)で表されるポリエーテル基を含有するアルコキシシランと、必要に応じて、少なくとも1種の下記一般式(6)で表されるアルコキシシランを、部分共加水分解、重縮合させることを特徴とする請求項1又は2記載のオルガノシロキサンの製造方法。
    Figure 0005924286
    (式中、Y、Z、R1、R2は、それぞれ上記と同様の内容を示す。p、qは、0〜2の整数を示す。rは、0〜3の整数を示す。)
  8. 前記式(4)で表される有機官能基を含有するアルコキシシランが、下記式(7)で表されるメルカプト基を含有するアルコキシシランであることを特徴とする請求項7記載のオルガノシロキサンの製造方法。
    Figure 0005924286
    (式中、R1、R2、pは、それぞれ上記と同様の内容を示す。R8は、炭素原子数1〜10の二価炭化水素基を示す。)
  9. 前記式(5)で表されるポリエーテル基を含有するアルコキシシランが、下記式(8)で表される構造の化合物であることを特徴とする請求項7又は8記載のオルガノシロキサンの製造方法。
    Figure 0005924286
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、f、g、h、i、qは、上記と同様の内容を示す。)
  10. ケトン系溶剤中で部分共加水分解、重縮合を行うことを特徴とする請求項7〜9のいずれか1項記載のオルガノシロキサンの製造方法。
  11. ダイアセトンアルコール中で、部分共加水分解、重縮合を行うことを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項記載のオルガノシロキサンの製造方法。
  12. 樹脂改質剤、塗料改質剤、素材間の接着性改質剤、繊維の表面処理剤、又は無機質材料の表面処理剤として用いられる請求項1又は2記載のオルガノシロキサン。
  13. 液晶素子用感圧接着剤組成物として用いられる請求項4〜6のいずれか1項記載の樹脂組成物。
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