JP5923951B2 - タッチパネルセンサ基板およびその基板の製造方法 - Google Patents

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本発明は、タッチパネルセンサ基板およびその基板の製造方法に係り、とりわけ、耐久性を有した基板およびこの製造方法に関する。
タッチパネル装置は、多くの場合、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、表示装置と共に用いられている。このような装置において、タッチパネルセンサ層は表示装置の表示面上に配置され、これにより、タッチパネル装置は表示装置に対する直接的な入力を可能にする。
タッチパネル装置は、タッチパネルセンサ層上への接触位置(接近位置)を検出する原理に基づいて、種々の形式に区別される。昨今では、光学的に明るいこと、意匠性があること、構造が容易であること、機能的にも優れていること等の理由から、容量結合方式(「静電容量方式」や「静電容量結合方式」とも呼ばれる)のタッチパネル装置が注目されている。
容量結合方式のタッチパネル装置においては、位置を検知されるべき外部導体(典型的には、指)が誘電体を介してタッチパネルセンサ層に接触(接近)することにより、新たに奇生容量が発生し、この容量結合の変化を利用して、タッチパネルセンサ層上における対象物の位置を検出するようになっている。容量結合方式には表面型と投影型とがあるが、マルチタッチの認識(多点認識)への対応に適していることから、投影型が注目を浴びている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に開示されたタッチパネルセンサ層では、基材の同一の側の面上に、第1透明電極と第2透明電極とが設けられている。タッチパネルセンサは、接近、接触感知面が表示装置の表示エリアを覆うように配置されており、操作者の指またはタッチペンの接近、接触の事象を検出し、これらの信号を制御装置へ送る。制御装置は、これらの信号を処理し、表示装置にて入力操作に対応した表示を行うように、表示装置側の制御装置へ所定の信号を出力するなど各種配線導体が非表示領域である周辺部に集中して配置される。
ところで、タッチパネルセンサ層を含むタッチパネルセンサ基板は、通常、表示装置とは別個に製造され、表示装置の表示面上に貼り付けられる(例えば、特許文献2)。この場合、観察者側の最表面(タッチパネルセンサの表面)だけでなく、タッチパネルセンサ基板と表示装置の表示面との界面においても、光が反射し得るようになる。
この結果、照明光のような環境光(外光)がより多く反射してコントラストが低下してしまうとともに、表示装置によって表示される映像光の透過率が低下してしまう。
また、表示装置として薄型の表示パネルを有したフラットパネルディスプレイが広く普及している。したがって、別個のタッチパネルセンサ基板を表示パネルに貼り付けることにより、表示用のパネル全体としての厚みが厚くなり、かつ重量が重くなることも問題となる。
タッチパネル装置を別個の表示装置と組み合わせて使用する際における、以上のような不具合を解消し、表示基板の薄型化及び軽量化、工程数の減少による製造コストの低減及び生産性の向上を実現するため、液晶表示パネル(LCDパネル)やプラズマディスプレイパネル(PDP)等の表示パネルを構成するようになる表示装置用基板として、タッチパネルセンサ層を有したタッチパネルセンサ基板を適用することも検討されている。
一例として、基材と、基材の一方の側に形成されたタッチパネルセンサ層と、基材の他方の側に形成された表示装置用の構成、具体例として、PDP用またはLCDパネル用のカラーフィルタ層を有する基板が検討されている(以下、「タッチパネル一体型カラーフィルタ」という)。
一方、種々の形式のタッチパネル装置に用いられるタッチパネルセンサ層は、複雑な構成を有し、この複雑な構成に起因する損傷を受けやすいセンサ部60aを含んでいる。
また、投影型容量結合方式等のタッチパネルセンサ層は、透明な導電体をパターニングしてなるセンサ部60aを有していて、このセンサ部60aは表示面上に配置される。
したがって、センサ部60aをなす透明導電体パターンは、視認されにくくするため、非常に薄く形成される。すなわち、投影型容量結合方式のタッチパネルセンサ層のセンサ部60aは、非常に複雑で損傷しやすく、且つ、損傷したことを認識されにくくなっている。
通常、センサ電極を形成する透明電極は、典型的には、多結晶ITOが用いられている。
従来、上記タッチパネルセンサ層の損傷を防ぐためセンサ部60aを保護層で被覆することが行われている。有機材料からなる誘電体材料を保護層に用いてセンサ電極表面を被覆することによりキズや汚れの防止、センサ部60aの損傷による断線を防止しようとしている。
しかしながら、タッチパネルセンサ基板を用いた表示基板を製造する過程において、タッチパネルセンサ層を形成する工程で、該基板に施される各種処理工程から受ける物理的あるいは化学的な影響を排除することはできない。
例えば、従来、タッチパネルセンサ基板表面に形成される端子部は、外部の位置検出回路に対して電気信号を入出力するために取り出しライン部の配線端子接続部をそのまま外部に露出して端子部とする構造となっているか、該配線端子接続部をタッチパネルセンサ部60aのセンサ電極等を形成するITO透明導電材料等からなる透明導電体層により被覆するように設けられた構造となっている。
特許文献1、2では、端子部がメタル75a、メタル75a+ITO被覆75cの場合の問題として、端子部の取り出しライン及び配線端子接続部を形成する導電体層75aは、高導電率の金属材料からなるので、パターニング形成する際のエッチング処理によりエッチング液が浸透し、剥離を生じる問題がある(図13の比較例1)。
また、透明導電体層75cで配線端子接続部75aを被覆した積層構造の端子部であっても、配線端子接続部の端縁部において透明導電体層が薄肉化、あるいは十分な積層被覆構造を取り得ないためやはり同様の剥離を生じる問題がある(図14の比較例2)。
また、タッチパネルセンサ一体型カラーフィルタのような表示基材では、カラーフィルタ層を形成する工程において、タッチパネルセンサ面を下にして搬送する必要がある。
その際、保護層が搬送手段の搬送コロや吸着パッドあるいは支持ピンなどと擦れ、キズや汚れが発生し、外観品質を低下させている。
さらに、カラーフィルタ層を形成する工程において、カラーフィルタ層は、通常、画素に対応して形成されたブラックマトリクス(遮光部)と、複数種類の着色部と、を有している。ブラックマトリクスや着色部は、通常、フォトリソグラフィ技術を用い、コーティングされた材料層を露光および現像することによって、形成される。
その工程において、ITOパターニングがある場合、通常、基板加熱しながら、アルゴンと酸素の混合ガスを用いたスパッタリング法により、多結晶ITOを成膜し、フォトリソグラフィ法で所望のパターンを形成後、王水で不要ITOをエッチングする方法が用いられる。ここで、ITO結晶化のための上記の基板加熱の温度は、通常、200℃〜250℃である(特許文献3)。
また、基板加熱をより低い温度で行うか、あるいは基板加熱しないで、スパッタリング法によりアモルファス状のITOを成膜し、次に、アニール処理することによりITOを結晶化させ、その後、王水で不要ITOをエッチングして、多結晶ITOパターンを得る方法もある(特許文献4、5)。
上記のようにタッチパネルセンサ一体型カラーフィルタにおける、カラーフィルタ層を形成する工程において、ITOパターニングがあると、必ず、ITOエッチング液が、露出しているタッチパネルセンサ側に形成された図13及び14に示した従来の端子部構造の金属ライン、ITO層と接触することになり、金属ライン、ITO層の積層界面、積層端部にエッチング液が浸透したり、該部分が腐食されたりして、ダメージを受け、界面からの剥離等が起きる。周縁配線の金属ラインの金属として、銀または銀合金を用いる場合は、特に酸に弱い。
しかも、タッチパネルセンサ層を形成したアクティブエリアA1は、保護層を形成しても問題ないが、アクティブエリアA1周辺部に形成される端子部は、外部との電気的な導通接続を採る必要があり、保護層を形成することができないため、特に、端子部がダメージを受け、剥がれや腐食、あるいは導通不良などが生じ、接続安定性が失われるやすい。
したがって、上記のような不都合のためITOパターニングが困難になるという問題を生じる。
また、保護膜として有機材料ではなく、無機材料、例えば、SiON、SiN)などは蒸着(スパッタリング、CVD法など)により形成されるが、表面蒸着層の形成がネックとなり生産性が低下し、また製造コストがアップするなど問題があった。
そして、保護層を形成する場合、保護層はポジまたはネガ型の感光性材料を用い、塗布、プレベーク、マスク露光、現像、ポストベークの工程を経て形成される。塗布後の塗膜乾燥としてのプレベーク工程後、マスク形状に応じて部分的に露光が行われ、ポジ型では露光した部位が、ネガ型では露光されなかった部位が、現像にて除去され、ポストベークの熱処理にて樹脂が硬化して丈夫な膜となるものであり、多くの付随した工程が加わるなど、工程数の増加、処理の煩雑化など、生産性の低下及びコストアップにつながる。
また、表面保護の方法として、一般的に製造段階で保護フィルムを表面に貼り合わせて表面を保護することが行われている。
しかしながら、表面保護フィルムの貼着は、作業が繁雑であり、コストアップにつながり、さらに、生産性が低下する。
タッチパネルセンサ層付き表示基材の製造工程の最終段階では、タッチパネルセンサ層の表面に粘着剤層を介して偏光板等を積層することから、製造ラインで製造されたものに保護フィルムを貼着したまま製品として輸送に供することができない。
製造過程で、必ず、保護フィルムは除去されることとなり、保護フィルムで表面を保護する工程は、一時的な保護のための工程にすぎず、無駄な工程であり、コストアップに繋がるものである。
しかも、タッチパネルセンサ基板に形成された各導電体層は薄膜のため、端子部を保護する保護フィルムを剥離する際、損傷を受けやすく、あるいは導電体からなる積層端部構造は異種材料の積層構成をとるため層間剥離を起こす恐れがある。
実用新案登録第3134925 特開平4−264613号公報 特開2005−290458号公報 特開平2−194943号公報 特開2004−149884号公報
上述した特許文献1の静電容量式タッチパッドは、従来と同じタッチパネル基材、カラーフィルタ基材などを、それぞれ用いるタイプのものであるが、各基材毎にタッチパネルセンサ層、カラーフィルタ層を形成する工程で、端子部は保護層を施せないため金属層で端子部を形成すると上述したような問題を生じることになる。さらに、それぞれ個別の透明基板に形成して重ね合わせる場合、タッチパネル装置全体の薄型化や軽量化に対し不利である。
それゆえ、共通する透明基板を挟んで、その一方の面にタッチパネルセンサ部、他方の面にカラーフィルタ部が形成されているタッチパネルセンサ一体型カラーフィルタが用いられるようになっている。
しかしながら、タッチパネル一体型カラーフィルタにおいては、カラーフィルタ/セル/モジュール工程において、カラーフィルタ層の作製中に、ローラー等に接触するタッチパネルセンサ層、とりわけ、保護膜上にキズ、汚れが発生し、外観品質が悪く、歩留まりが低下するという問題がある
また、カラーフィルタ/セル/モジュール工程において、カラーフィルタ層の作製中に、導電体等のパターニング工程によりエッチング液が、センサ電極部や端子部の層間界面に浸透すること及び導電体層がエッチングされて、腐食され、剥がれるという問題を生じる。
すなわち、カラーフィルタ層を形成する工程において、タッチパネルセンサ層のセンサ電極及び端子部の積層された電極と、カラーフィルタ部の透明電極が、何れも同じ透明導電材料であり、具体的には、例えば、多結晶ITOから形成されているため、カラーフィルタ層を形成する際、ITOをエッチング加工すると、タッチパネルセンサ層を形成した面のITO導電体層に損傷を与えてしまうという問題がある。
そのため、例えば、タッチパネルセンサ部の表面に、王水エッチングに耐える保護膜を設ける等の対策が必要となる。しかしながら、保護膜を設ける方法では、工程が複雑となり、コストアップを招くことになるため好ましくない。
しかも、端子部については、外部との電気的な導通接続をとる必要があり、保護層を形成することができないため、特に、端子部がダメージを受け、剥がれや腐食、あるいは導通不良などが生じ、接続安定性が失われる。
本発明は、上記した従来技術の問題点等を考慮して、同じ導電材料を用いた電極及び端子部に、工程を複雑にする保護膜を形成することなく、あるいは保護フィルムを設けることもなく、カラーフィルタ層を形成する工程においてITOエッチング処理を必要とする場合であっても、端子部がダメージを受け、剥がれや腐食、あるいは導通不良などが生じ、接続安定性が失われることのない、耐久性が高く、損傷しにくい端子部構造を有するタ
ッチパネルセンサ基板を提供することを目的とする。
本発明は、種々研究した結果、特に、タッチパネル一体型カラーフィルタを含むタッチパネルセンサ基板において、タッチパネルセンサ部の表面全体に、工程が複雑となり、コストアップを招く、保護層を設けることなく、端子部を保護した構造を備えるようにし、カラーフィルタ部の透明電極をアモルファス状のITOとして成膜し、シュウ酸を主成分とする弱酸を用いてエッチング加工し、その後、前記アモルファス状のITOをアニール処理して結晶化させることにより低抵抗な透明電極とすること、及びブリッジ部のみの必要最小限の小領域に誘電体層を施し、電気的に非接触状態を形成するとともに、タッチパネルセンサ基板の表面層の大部分の面積がタッチパネルセンサ部のセンサ電極主部が占めるタッチパネルセンサ基板とすることで、樹脂保護層よりも硬度の高い透明電極材料によりタッチパネルセンサ基板の表面がほぼ平坦に形成されることにより、上記課題等を解決できることを見出して本発明を完成したものである。
具体的には、本発明のタッチパネルセンサ層の周囲を囲むように設けられた周縁配線を備えるタッチパネルセンサ基板は、タッチパネルセンサ層が、第1方向へ延び及び第2方向に並列配置された複数の第1センサ電極と、前記第2方向へ延び及び前記第1方向に並列配置された第2センサ電極とを備え、
周縁配線は前記複数の第1センサ電極にそれぞれ対応して設けられた複数の第1取り出し配線と、前記複数の第2センサ電極にそれぞれ対応して設けられた複数の第2取り出し配線を備え、
各第1取り出し配線は、その一端において当該第1取り出し配線と対応する第1センサ電極と接続され、その他端において外部との接続端子として機能する端子部に接続する第1配線端子接続部が形成されており、
各第2取り出し配線は、その一端において、当該第2取り出し配線と対応する第2センサ電極と接続され、その他端において、外部との接続端子として機能する端子部に接続する第2配線端子接続部が形成され、
そして、端子部構造は、第1の実施の端子部の態様として、前記端子部が、透明基材上に直接形成されたITO透明導電体層による端子部と、前記第1配線端子接続部または第2配線端子接続部を備え、
前記第1配線端子接続部および第2配線端子接続部は、透明基材上に形成され、該各配線端子接続部上に重ね合わされ各配線端子接続部の周縁を被覆している前記ITO透明導電体層と、前記透明基材、配線端子接続部及び前記ITO透明導電体層が積層された積層部分及び積層縁部を被覆する保護層とを有する端子部構造を備えることにより、あるいは、第2の実施の端子部の態様として、前記端子部が、透明基材上に直接形成されたITO透明導電体層による端子部と、前記第1配線端子接続部または第2配線端子接続部を備え、前記第1配線端子接続部および第2配線端子接続部は、透明基材上に形成された前記ITO透明導電体層と、前記ITO透明導電体層上に重ね合わされた前記第1及び第2配線端子接続部と、前記透明基材、前記ITO透明導電体層及び前記各配線端子接続部が積層された積層部分及び積層縁部を被覆する保護層とを有することにより、上記課題を解決するものである。
そして、さらに、上記構造のタッチパネルセンサ部は、タッチパネルセンサ層の一つの実施の形態として、基板上に直接第1及び第2センサ電極並びにブリッジ部を形成するものであって、第1方向へ延び及び第2方向に並列配置された複数の透明導電膜からなる第1センサ電極と、各々が第1方向に延び、第1センサ電極の間に前記複数の第1センサ電極から離間して配置された透明導電膜からなる、複数の第2センサ電極と基材上に形成した導電体からなる複数のブリッジ部と該ブリッジ部上に配置した誘電体によって、第2センサ電極の各々が第1センサ電極とは非接触状態であって、前記第2方向へ延びる並列配置された複数の第2センサ電極が構成されることで、表層の大部分が第1及び第2センサ電極で構成することにより、損傷防止、汚れ防止などの課題にも対応し得るようにしたものである。
また、別のタッチパネルセンサ層の実施の態様として、基板上に直接第1及び第2センサ電極を形成するのではなく、第1方向へ延び及び第2方向に並列配置された複数の透明導電膜からなる第1センサ電極と、各々が第1方向に延び、第1センサ電極の間に前記複数の第1センサ電極から離間して配置された透明導電膜からなる、複数の第2センサ電極と、第2センサ電極の各々が基材上に形成した導電体からなるブリッジ部とその上の誘電体層により第1センサ電極とは非接触状態で前記第2方向へ延びる並列配置された複数の第2センサ電極が構成されることで、誘電体層上に第1及び第2センサ電極が形成され、そのセンサ電極が表層の大部分を構成することにより、損傷防止、汚れ防止などの課題にも対応し得るようにしたものである。
さらに、別のタッチパネルセンサ層の実施の態様として、基板上に直接第1及び第2センサ電極並びにブリッジ部を形成するものであって、第1方向へ延び及び第2方向に並列配置された複数の透明導電膜からなる第1センサ電極と、各々が第1方向に延び、第1センサ電極の間に前記複数の第1センサ電極から離間して配置された透明導電膜からなる、複数の第2センサ電極と、第1電極上に配置した誘電体と該誘電体上に形成した導電体からなる複数のブリッジ部によって、第2センサ電極の各々が第1センサ電極とは非接触状態であって、前記第2方向へ延びる並列配置された複数の第2センサ電極が構成されることで、表層の大部分が第1及び第2センサ電極並びにブリッジ部により構成することにより、損傷防止、汚れ防止などの課題にも対応し得るようにしたものである。
本発明のタッチパネルセンサ基板によれば、表示基板の基板を共有化し、基材の数を低減でき、薄型化や軽量化に有利となる1つの基材の一方の面にタッチパネルセンサ層、他方の面にカラーフィルタ層を形成するタッチパネルセンサ一体型カラーフィルタを含むタッチパネルセンサ基板において、耐久性が高く、損傷しにくい端子部構造を有するタッチパネルセンサ基板を得ることができる。
本発明では、端子部の導電体層をITOのみとしたことにより、従来の金属ライン層とITO導電体層との積層端子部構造では、メタル上のITOが結晶化しにくく、エッチングされて剥がれ易かったのが、基材上のITO導電体層が容易に結晶化されるようになり、端子部の硬度が向上する。その結果、端子部を形成する電極材料が硬くなることで圧着条件安定化され、端子間での電気接続不良が低減し、フレキシブル・パターン・サーキットの圧着不良を低減できる。
また、端子部の硬度が向上したことで、端子部の電気検査でのキズも低減するとともに、搬送キズ、損傷及び汚れを低減できる。
しかも、金属ライン上に金属ラインの幅方向に金属ライン幅より広く形成した結晶化ITO導電体層を被覆し、かつ端子部にも連続してITO導電体層を形成し、ITO導電体層からなる端子部とすることにより、金属ラインの縁部テーパー部のITO層が薄膜化することがなく、確実に金属ラインの縁部テーパーを被覆、保護することができ、エッチング液の浸透を確実に防ぎ、金属ラインが剥がれることがない。
また、本発明の端子部において、基材面上にITO導電体層が配置され、その上面に金属ラインの配線導電体層を形成し、さらに、保護層を形成する構造としたことにより、端子部とアクティブエリアA1との境界領域における金属ライン端部が保護層内に位置し、金属ライン部が確実に保護される構造となる。
金属ラインとITOが面接触した積層構造となることから、配線が途中で断線していることによるオープン不良が少なくなる。
本発明では、カラーフィルタの形成工程において透明電極に切開パターンを形成する必要が有る場合でも、タッチパネルセンサ電極を多結晶ITOで形成し、カラーフィルタの透明電極をアモルファスITOで形成し、エッチング加工することで、工程を複雑にする保護膜をタッチパネルセンサ部の表面に設けることなく、エッチング加工でき、切開パターンを製造することが可能となる。
すなわち、本発明によれば、カラーフィルタ部の透明電極はシュウ酸を主成分とする弱酸を用いてエッチング加工されるため、タッチパネルセンサ部の表面に露出している結晶化したITO(例えば、ブリッジ電極、金属ライン)に浸食を生じることはなく、それゆえ保護膜を設ける工程を省くことができる。
本発明のタッチパネルセンサ基板は、センサ電極の製造工程において、表面に有機材料の保護膜を有せず、有機材料の保護膜より表面硬度の大きい透明導電材料(鉛筆硬度:6H以上)から形成されているので、擦れによるキズなどの損傷や汚れの付着を防止できる。
従って、有機材料の保護膜を形成したものに比べて、キズ、汚れが十分に低減されるので、製造工程における歩留まりが向上する。しかも、保護膜を形成することなく、タッチパネルセンサ基板を形成することができることから、タッチパネルセンサ一体型カラーフィルタを含むタッチパネルセンサ基板の製造工程の工程数が削減でき、そのことにより生産性が向上し、かつコストダウンに繋がる。
保護膜層を形成しないことにより、及び誘電体材料を第1及び第2センサ電極の絶縁のために使用する際、ブリッジ部に対応する箇所のみにオーバーコート層を施すだけなので、異物の混入による不良品の低減ができ、歩留まりが向上する。
また、保護層を形成する場合でも、第1及び第2センサ電極のライン部とブリッジ部の交差する領域を保護するだけで済むことから、保護膜(オーバーコート層)の面積を小さくできるので、タッチパネルセンサ層の透過率が向上する。さらに、従来の保護膜を形成する工程によるカラーフィルタを製造する工程よりも、保護膜を形成し、焼成するという繰り返しがなくなり、工程数も少ないので、タッチパネルセンサ層が黄変することがなくなる。
図1は、本発明による第1の実施の形態を説明するための図であって、表示装置の構成を概略的に示す図。 図2は、表示装置の表示面への法線方向に沿った断面において、図1の表示装置に組み込まれた表示パネルを示す断面図。 図3は、図2の表示パネルに組み込まれた第1基板(タッチパネル基板兼カラーフィルタ)のタッチパネルセンサ層の構成を説明するための図であって、タッチパネルセンサ部のアクティブエリアA1及び端子部の拡大平面図。なお、図2中に示されたタッチパネルセンサ層は、図3のII−II線に沿った断面。 図4aは、図3のII−II線に沿ったタッチパネル層のみの断面図であって、第1ITO導電体層を形成したとき、あるいは第1及び第2ITO導電体層を形成したときの、端子部の断面図。 図4bは、図3のIV−IV線に沿ったタッチパネル層のみの断面図であって、第1ITO導電体層を形成したとき、あるいは第1及び第2ITO導電体層を形成したときの、端子部の断面図。 図5は、表示装置の表示面への法線方向に沿った断面において、図2の表示装置の端子部の拡大断面図を模式化して表現したもの。 図6は、表示装置の表示面への法線方向に沿った断面において、図2の表示装置の他の端子部の実施態様である拡大断面図を模式化して表現したもの。 図7aは、第1基板に含まれるタッチパネルセンサ層及び端子部の製造方法の本発明の端子部構造の第1の実施の形態を説明するための製造工程のフローチャート及び製造工程毎の断面図。 図7bは、第1基板に含まれるタッチパネルセンサ層及び端子部の製造方法の本発明の端子部構造の第2の実施の形態を説明するための製造工程のフローチャート及び製造工程毎の断面図。 図7cは、第1基板に含まれるタッチパネルセンサ層及び端子部の製造方法の本発明のタッチパネルセンサ層の他の実施形態1を説明するための製造工程のフローチャート及び製造工程毎の断面図。 図7dは、第1基板に含まれるタッチパネルセンサ層及び端子部の製造方法の本発明のタッチパネルセンサ層の他の実施形態3を説明するための製造工程のフローチャート及び製造工程毎の断面図。 図8は、保護層を第1センサ電極のライン部と第2センサ電極のブリッジ部との交差した領域に設けた場合の図3のIV−IV線に沿った断面において示す図である。なお、図では、本発明の構造を理解しやすくするため、タッチパネルセンサ基材の構造を模式化して表現したもの。 図9は、第1基板に含まれるカラーフィルタ層の製造方法の一例を説明するためのフローチャート。 図10aは、図2における本発明のタッチパネルセンサ層の他の実施形態1を説明するための、第1方向に沿った断面図。なお、図では、本発明の構造を理解しやすくするため、タッチパネルセンサ層のみの構造を模式化して表現したもの。 図10bは、図2における本発明のタッチパネルセンサ層の他の実施形態1を説明するための、第2方向に沿った断面図。なお、図では、本発明の構造を理解しやすくするため、タッチパネルセンサ層のみの構造を模式化して表現したもの。 図11は、第1センサ電極のライン部と第2センサ電極のブリッジ部との交差した領域に保護層を設けた場合のタッチパネルセンサ層の実施の形態を説明するための図。なお、図では、本発明の構造を理解しやすくするため、タッチパネルセンサ基材の構造を省略して表現したもの。 図12は、本発明第3のタッチパネルセンサ層の実施の形態を説明するための図。なお、図では、本発明の構造を理解しやすくするため、タッチパネルセンサ基材のタッチパネルセンサ層の構造を模式化して表現したもの。 図13は、従来の金属ラインを端子部とした端子部の構造を説明するための図。なお、図では、本発明の構造を理解しやすくするため、タッチパネルセンサ基材の構造を省略して表現したもの。 図14は、従来の金属ラインの端子部をセンサ電極を形成する透明導電体層で被覆した別の端子部の構造を説明するための図。なお、図では、本発明の構造を理解しやすくするため、タッチパネルセンサ基材の構造を省略して表現したもの。
以下、図面を参照してタッチパネルセンサ一体型カラーフィルタを例に挙げながら、本発明の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
[第1の実施の形態]
まず、図1〜図7aを参照して、本発明による第1の実施の形態について説明する。
図1および図2に示された表示装置10は、文字や図等の情報を映像として出力する出力装置として機能するだけでなく、表示面12へ接触(接近)することにより情報を入力する入力装置としても機能するものであり、表示装置10が、投影型の容量結合方式のタッチパネル機能を有する液晶表示パネル(LCDパネル、液晶パネル)として構成された表示パネル30を有している液晶表示装置(液晶ディスプレイ)に適用した例について説明する。
図1に示すように、表示装置10は、表示パネル30と、表示パネル30に接続され表示パネル30の駆動を制御する制御部20と、液晶パネルとしての表示パネル30を背面側(非観察者側)から照明する面光源装置(バックライト)25と、を有している。面光源装置25としては、例えば、エッジライト型や直下型等の面光源装置を適宜用いることができる。また、表示パネル30の表示面12が、タッチパネル装置の入力面(タッチ面、接触面)として機能するようになる。つまり、表示面12に導体、例えば人間の指を接触させることにより又は接近させることにより、表示装置10に対して外部から情報を入力することができるようになっている。
制御部20は、表示されるべき映像に関する情報を処理する映像情報処理部22と、表示面12を介して入力される情報を処理する入力情報処理部24と、を有している。映像情報処理部22は、表示パネル30に接続され、映像情報に基づいて各画素の表示状態を制御するように構成された回路(駆動回路)により表示パネル30を駆動する。
一方、入力情報処理部24は、表示パネル30に接続され、表示面12を介して入力された情報を処理する。具体的には、入力情報処理部24は、表示面12へ導体(典型的には、人間の指)が接触または接近している際に、表示面12への導体の接触位置または接近位置を特定し得るように構成された回路(検出回路)を含んでいる。また、入力情報処理部24は、映像情報処理部22と接続され、処理した入力情報を映像情報処理部22へ送信することもできる。この際、映像情報処理部22は、入力情報に基づいた映像情報を作成し、入力情報に対応した映像を表示面12に表示させるようにすることもできる。
次に、図2に示すように、液晶パネルとしての表示パネルは、第1の基板(タッチパネル基板、カラーフィルタ基板、対向基板とも呼ぶ)40と、第1基板40に対面して第1基板40の背面側(面光源装置側)に配置された第2基板(以下において、素子基板、アレイ基板とも呼ぶ)35と、第1基板40および第2基板35の間に封入された液晶層32とを有するものである。なお、表示パネルの第1基板40の観察者側に保護誘電体膜33を形成することも形成しないこともある。また、液晶パネルの両側には、それぞれ、図示しない偏向板が設けられている。
第1基板40は、透明な板状の第1の基材45と、基材45の一側(本実施の形態においては、観察者側であって、図2の紙面おける上側)に設けられたタッチパネルセンサ層60と、基材45の一側とは反対側の他側(本実施の形態においては、光源側であって、図2の紙面おける下側)に設けられたカラーフィルタ層50と、を有している。このタッチパネルセンサ層60が、上述の制御部の入力情報処理部24と接続され、入力情報処理部24とともにタッチパネル機能を構築する。
[表示パネル]
このように、表示パネル30は、表示装置10が映像を表示することを可能とするための構成と、表示装置10がタッチパネルとして機能することを可能にするための構成と、を含んでいる。そして、このような表示パネル30のうち、主に映像表示装置として機能するための構成、具体的には、第1基板40のカラーフィルタ層50および第2基板35について、まず、説明する。
[カラーフィルタ層]
本発明において、カラーフィルタ層50は、第1の基材45上に形成される。本発明における、該第1の基材45は、例えば、樹脂製の板材や無アルカリガラスから構成される。
図2に示すように、カラーフィルタ層50は、遮光作用を有し非画素領域(光が透過し得ない領域)を形成する遮光部51を有している。遮光部51は、各々がサブ画素を構成するようになる貫通開口を形成されている。この遮光部51は、いわゆるブラックマトリクスとして機能し、コントラストの向上に寄与し得る。
また、本発明において、各サブ画素を構成する貫通開口には、当該サブ画素の表示色に着色された第1〜第3の着色部52が形成されている。具体例として、第1着色部52Gは緑色に着色され、第2着色部52Rは赤色に着色され、第3着色部52Bは青色に着色されている。
さらに、第1基板40には、液晶パネルの観察者側の基板(カラーフィルタ基板)として有効に機能するため、その他の構成要素が適宜設けられている。例えば、着色部52の光源側には、保護膜53、透明電極層54および配向膜(図示せず)等が設けられる。
一方、図2に示すように、第2基板35は、透明な第2の基材36と、カラーフィルタ層50の各着色部52に対面するようにして基材36上にそれぞれ配置された画素電極37と、を有している。また、画素電極37に対する印加を制御するスイッチング素子38が、画素電極37毎に別個に設けられている。
スイッチング素子38は、上述した制御部20の映像情報処理部22に電気的に接続され、映像情報処理部22の各画素の表示を制御するための駆動回路からの信号に基づいて動作する。第2基材36上には、スイッチング素子38の駆動に必要となる、走査線や信号線(データ線)等の種々の回路配線(図示せず)、さらに、第2基板(TFT基板)35には、液晶パネルの面光源装置側の基板(素子基板、アレイ基板)として有効に機能するため、その他の構成要素が適宜設けられている。例えば、画素電極37の観察者側には、配向膜(図示せず)等が設けられる。
[タッチパネルセンサ層]
次に、表示パネル30に含まれる主にタッチパネルとして機能するための構成、すなわち、タッチパネルセンサ層60の構成について説明する。
図3に示すように、タッチパネルセンサ層60は、接触位置(接近位置)を検出され得る領域に対応するアクティブエリアA1(図1および図3参照)に配置されたセンサ部60aと、アクティブエリアA1に隣接する非アクティブエリアA2に配置されセンサ部60aと接続される取り出し部60bと、を有している。なお、アクティブエリアA1は、表示パネル30の映像を表示することができる領域(表示エリア)である。非アクティブエリアA2は、表示領域を取り囲むようにして表示領域の外側に配置された領域であって、映像が表示されない領域(非表示領域)である。
図3に示すように、投影型の容量結合方式として構成された本実施の形態におけるタッチパネルセンサ層60において、センサ部60aは、第1及び第2センサ電極を含むものからなっている。
第1センサ電極は、並列配置された複数の第1センサ電極61を構成し、第2センサ電極は、並列配置された複数の第2センサ電極66を構成している。各第1センサ電極61は、基材45の一側の面45aと平行な第1方向に延び、各第2センサ電極66は、ブリッジ部68により第1方向と交差する方向であって基材45の一側の面45aと平行な第2方向に延びている。
図3に示すように、本実施の形態では、複数の第1センサ電極61は、第2センサ電極66の長手方向である第2方向に、等間隔で並べられている。また、複数の第2センサ電極66は、第1センサ電極61の長手方向である第1方向に、第1センサ電極61と交差する部位で分断されており、かつ、ブリッジ部68により第2方向に延びかつ第1方向に等間隔で配列されている。
そして、第1センサ電極61の長手方向および第2センサ電極66の長手方向は、基材45の一側の面45a上において、直交している。
図3に示すように、アクティブエリアA1内において、第1センサ電極61および第2センサ電極66は互いに交わっている。図3および図4に示すように、第1センサ電極61および第2センサ電極66は、交差する領域において、基材45の一側の面45aからの離間距離が誘電体層の厚さの分だけ異なる位置、すなわち、基材45の表面から異なる高さ方向位置を通過している。
この結果、第1センサ電極61および第2センサ電極66は、互いから非接触状態で、交差することになる。なお、図4a、4bにおいては、図示および理解のしやすさから便宜上、カラーフィルタ層50を省略している。
[センサ電極]
以下、センサ部60aを構成するセンサ電極の構成についてさらに詳述する。
センサ部60aは、第1センサ電極61、第2センサ電極66、ブリッジ部68からなり、各電極及びブリッジ部は、通常、同じ材料により形成される。第1センサ電極61と第2センサ電極66は、同一平面に同時に形成されるため同じ材料であることが好ましく、また、均一な透明性や導電性を得るために、ブリッジ部68は、第1センサ電極61、第2センサ電極66と同じ材料であることが好ましいが、導電材料である金属であっても狭幅で、誘電体層あるいはセンサ電極により被覆される限りにおいて本発明では採用できる。
上記の材料としては、透明性を有するとともに、所要の導電性を有する材料が用いられる。例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛、酸化インジウム、アンチモン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、カリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛や、酸化亜鉛−酸化錫系、酸化インジウム−酸化錫系、酸化亜鉛−酸化インジウム−酸化マグネシウム系などの金属酸化物や、これらの金属酸化物が2種以上複合された材料が挙げられる。
[第1センサ電極]
まず、第1センサ電極61について説明する。複数の第1センサ電極61は、透明な導電性材料、例えば、ITOから形成されている。図3に示すように、複数の第1センサ電極61は、前記第1方向および前記第2方向の両方向に並べて配置された多数の第1センサ電極主部62と、多数の第1センサ電極主部62のうちの第1方向に並べられた複数の第1センサ電極主部62を、互いに接続するライン部63と、を有している。
すなわち、第1方向に隣り合う二つの第1センサ電極主部62の間に、それぞれ、ライン部63が、これらの二つの第1センサ電極主部62と一体として設けられ、これらの二つの第1センサ電極主部62を連結している。このようにして、第1方向に並べられた複数の第1センサ電極主部62と、それらの間を接続するライン部63と、によって、各第1センサ電極61が構成されている。
図3に示すように、第1センサ電極主部62は、基材45の一側の面45a上において、略正方形状の形状を有している。この正方形は、該正方形をなす各辺が第1方向に対して略45°傾斜するようにして、基材45の一側の面45a上に配置されている。
一方、ライン部63は、基材45の一側の面45a上に形成した第1方向及び第1方向と直交する第2方向に並べられて、導電体からなる複数のブリッジ部68を被覆する誘電体層上を横切り、第1方向に延びる細長い長方形状の形状を有している。そして、第1方向に直交する方向における第1センサ電極61の幅は、ライン部63において最も細くなっている。
[第2センサ電極]
次に、第2センサ電極66について説明する。複数の第2センサ電極66は、第1センサ電極61と同様に、透明な導電性材料、例えばITOから形成されている。図3に示すように、複数の第2センサ電極66は、前記第1方向および前記第2方向の両方向に並べられて、複数の第1センサ電極61の間に当該複数の第1センサ電極61から離間して、配置された多数の第2センサ電極主部67と、多数の第2センサ電極主部67のうちの第2方向に並べられた複数の第2センサ電極主部67を、互いに連結するブリッジ部68と、を有している。
すなわち、第2方向に隣り合う二つの第2センサ電極主部67の間に、それぞれ、これらの二つの第2センサ電極主部67と別体としてライン部68が設けられている。このようにして、第2方向に並べられた複数の第2センサ電極主部67と、それらの間を接続するブリッジ部68と、によって、各第2センサ電極66が構成されている。
[ブリッジ部]
図2および図4aに示されているように、各ブリッジ部68は、金属ライン又は透明導電体などの導電体からなり、基材45の一側の面45a上に、第1方向及び第1方向に交差する第2方向に並べられて設けられている。この複数のブリッジ部68が第2方向に隣り合う各二つの第2センサ電極66の間を接続している。
そして、基材45と接触する複数のブリッジ部68の表面に、誘電体層70が該ブリッジ部を被覆するように形成されている。該誘電体層70上に第1方向に延びている第1センサ電極61のライン部63が、第1方向に並べられた各ブリッジ部68を横切るようにして、非接触状態で交差して延びている。
具体的には、図2および図4aに示すように、第2センサ電極主部67及びセンサ電極を接続するブリッジ部68は、第1センサ電極主部62と同一平面(図示する例では、基材45の一側の面45a)上に設けられている。そして、第2センサ電極主部67および第1センサ電極61の観察者側には、透明な絶縁性材料(例えば、アクリル系ポリマーやSiO2)からなり、容量結合方式タッチパネルにおける誘電体としても機能する誘電体層(絶縁層)70が複数のブリッジ部68に対応して複数設けられている。
この結果、第1センサ電極61は、誘電体層70を介して非接触状態で複数のブリッジ部68を横切り、第2方向に並べて等間隔で配置されている。
なお、図3に示すように、第2センサ電極主部67は、基材45の一側の表面45a上において、略正方形状の形状を有している。この正方形は、該正方形をなす各辺が第2方向に対して略45°傾斜するようにして、基材45の一側の面45a上に配置されている。
一方、ブリッジ部68は概ね第2方向に長方形状に延びており、第2方向に直交する方向におけるブリッジ部68の幅は、第2センサ電極主部67と接続される両端部分以外において概ね一定となっている。そして、第2方向に直交する方向における第2センサ電極66の幅は、ブリッジ部68のうちの隣り合う第2センサ電極主部67間上に位置する領域にて最も細くなっている。
また、図3に示すように、タッチパネルセンサ層60の上面視において(タッチパネルセンサ層60をその法線方向から観察した場合)、第2センサ電極66の幅狭のブリッジ部68は、第1センサ電極61の幅狭のライン部63と、交差するようになっている。
この結果、上面視において、第1センサ電極61と第2センサ電極66とが重なり合っている部分が非常に小さくなる。
このため、第1センサ電極主部とライン部、第2センサ電極主部は同一平面上にあり、第2センサ電極66は、外部導体の接触面として機能する表示面12の側からみて、そのブリッジ部のみが第1センサ電極61のライン部と立体交差し、裏側に位置するようになるが、第2センサ電極66での検出感度が、第1センサ電極61での検出感度と比較して、大幅に低下してしまうことはない。
[取り出し配線の形成]
次に、取り出し部60bの周縁配線について説明する。図3に示すように、取り出し部60bに設けられる周縁配線は、基板上の周辺端部の領域に形成される複数の第1センサ電極61にそれぞれ対応して設けられた複数の第1取り出しライン73と、複数の第2センサ電極66にそれぞれ対応して設けられた複数の第2取り出しライン74と、を含んでいる。そして、周縁配線は、端子部領域において外部に露出する端子部73t、74tと接続される。
各第1取り出しライン73は、その一端において、当該第1取り出しライン73と対応する第1センサ電極61と接続され、その他端に、外部(すなわち、入力情報処理部24へ通ずる配線)との接続端子として機能する端子部73tに接続する第1配線端子接続部を含んでいる。
同様に、各第2取り出しライン74は、その一端において、当該第2取り出しライン74と対応する第2センサ電極66と接続され、その他端に、外部との接続端子として機能する端子部74tに接続する第2配線端子接続部を含んでいる。
図2及び図4a、4bに示されているように、本実施の一つの形態において、各第1取り出しライン73および各第2取り出しライン74は、後に説明する製造方法に起因して、三つの層によって構成されている。
具体的には、周縁配線を構成する各取り出しライン73、74は、基材45の側から順に配置された、銅、アルミニウム、銀またはそれらを含む合金等の高導電率金属からなる金属ライン部75aと、上述したブリッジ部68と同一の金属層又は導電体層からなる第1導電体層75bまたは/および、上述した第1センサ電極61および第2センサ電極66と同一の透明導電体からなる第2導電体層75cとを有している。ただし、ブリッジ部が金属ラインの場合は、その導電体層75bは金属ライン部75aと区別できない。透明導電体材料の場合は、導電体層75bを積層形成しても形成しなくてもよい。その導電体層75bがセンサ電極と同じ透明導電体からなる場合、導電体層75bを形成し、第2透明導電体層75cを形成しなくてもよい、あるいは導電体層75bを形成し、さらに、第2透明導電体層75cを形成する場合もある。また、導電体層75bを形成しないで、第2透明導電体層75cを形成する場合もある。
[端子部構造]
本発明の端子部は、従来の金属ライン又は金属ラインと金属ラインを被覆する導電体層の構造ではなく、上記のような周縁配線部の取り出しラインの導電積層構造に対応して、導電積層端子部構造を取るものである。
本発明の端子部領域の具体的な端子部構造は、以下のタッチパネルセンサ基板の形成において詳しく説明する。
[端子部構造1]
本発明において、周縁配線の各取り出しライン73、74は、端子部73t、74tに接続する第1及び第2配線端子接続部73e、74eが、端子部領域において、図5に拡大図として示した端子部構造となるように端子部と接続、配置されている。
すなわち、端子部構造は、透明基材上に直接形成されたITO透明導電体層から構成される接続端子部73t、74tと、各取り出しライン73、74の端子部領域側に形成された第1配線端子接続部73e及び第2配線端子接続部74eとを備える。
本発明の第1配線端子接続部および第2配線端子接続部は、透明基材上に形成されており、そして、各配線端子接続部は、各配線端子接続部の表面に重ね合わされ、各配線端子接続部の周縁を前記ITO透明導電体層により被覆することにより、端子部と電気的に接続し、接続部を保護されている。
本発明の接続端子部73t、74tと各配線端子接続部73e、74eとの接続部は、さらに、図5に示したように、前記透明基材、配線端子接続部73e、74e及び前記ITO透明導電体層が積層された積層部分(配線部)及び配線端子接続部縁部をITO透明導電体層で被覆した積層縁部を、タッチパネルセンサ部を保護するために形成する、あるいは周縁配線を保護するために形成する保護層42により被覆され、接続部を確実に保護されている。
本発明は、このように、端子部73t、74tは、従来の端子部とは異なり、ITO透明導電体層のみからなる端子部が形成され、高導電率金属材料からなる金属ラインの配線端子接続部73e、74eの端縁はITO透明導電体層で被覆され、さらに保護層42により被覆された構造となる。
このことにより、配線端子接続部73e、74eは、端子部に形成されず、端子部を構成せず、直接、外部に露出することがない。しかも、その配線端子接続部の縁部は、ITO透明導電体層75b、75c及び保護層42の2重に被覆、保護される。
そして、配線端子接続部の縁部が、端子部に入り込むことなく、むしろ、ITO透明導電体層及び保護層の層厚分だけ端子部境界より僅かに基板周端部から離れた側に位置する構造となる。
本発明の端子部73t、74tは、配線端子接続部73e、74eを含まず、端子部領域における配線端子接続部73e、74eは、ITO透明導電体層及び保護層により被覆され、外部へ露出することがなく、確実に保護される。
したがって、従来の金属層の配線端子接続部73e、74eで形成された端子部あるいは、従来の金属層の配線端子接続部73e、74eを透明導電体層で被覆した積層構造で形成された端子部のように、エッチング処理によるエッチング液が、配線端子接続部73e、74e及びその縁部に浸透し又は腐食することにより、金属ライン部75aの基材45からの剥離の起点となりやすい配線端子接続部73e、74eが、基材45から剥離することを効果的に抑制することができる。
この透明導電体層の端子部を介して電気信号を入出力することになるので、取り出しライン及びその配線端子接続部をそのまま外部に露出させる従来の端子部より腐食に強い、FPCとの接続安定性に優れた端子部が実現できる。
[タッチパネルセンサ基板を製造する方法]
次に、以上のような構成からなるタッチパネル基板40を製造する方法の一例について説明する。
まず、第1基材45を構成する透明な基材を準備する。透明な基材として、代表的には、無アルカリガラスが用いられるが、これに限られず、十分な厚さを有した透明な樹脂板が第1基材45を構成するための透明基材として用いてもよい。
ここで、基材は、基材それ自体だけを意味するものではなく、基板の表面を表面処理した基板も含め、単に、基板と表現する。
例えば、タッチパネルセンサ、カラーフィルタを形成し、光が透過するため透明導電体層とガラス基板の間には、薄膜干渉効果にて、透明導電体層の有る部分と無い部分の透過率、反射率を同程度にして、センサ電極のパターンが容易に視認できなくする不可視化のための層を設ける場合、基材に屈折率調整層を成膜処理し、インデックスマッチング層などを形成する場合があり、そのような基板の表面を表面処理した基板も含むものである。
次に、準備した基材45の一側の表面45a上に、タッチパネルセンサ層60周縁配線及び端子部を作製する工程について、ここでは、図7aのフローチャートに従って、タッチパネルセンサ層60を基材45の一側の表面上に形成する方法に沿って説明する。
[取り出しラインの形成]
まず、基材45上の第1取り出しライン73および第2取り出しライン74を形成する(図7aの工程Sa1)。
第1取り出しライン73および第2取り出しライン74のうちの、金属ライン部75aが形成される。第1取り出しライン73および第2取り出しライン74は、上述したように、アクティブエリアA1に形成されたセンサ部60aと、制御部20とを接続するために、非アクティブエリアA2に形成され、端子部領域へと延びるように形成される。
したがって、金属ライン部75aは、表示面12の表示領域外に形成されるものであり、銅、アルミニウム、銀若しくはそれらを含む合金等の透明でない高導電率金属から形成され得る。
例えば、基材45の一側の表面45aの全面を覆うようにして、高導電率金属からなる金属層を蒸着、スパッタ等の真空薄膜形成方法で形成し、フォトリソグラフィ技術を用いてこの高導電率金属からなる金属層をパターニングすることによって、第1取り出しライン73および第2取り出しライン74のうちの金属ライン部75aが形成される。
他の例としては、スクリーン印刷により、所望のパターンで、第1取り出しライン73および第2取り出しライン74のうちの金属ライン部75aを基材45上に成膜することもできる。
[第1導電体層の形成]
次に、第1導電体層(ブリッジ部)を形成する(図7aの工程Sa2)。
本発明の第1のタッチパネルセンサ層の実施態様において、ブリッジ部68が、導電体である金属ラインで形成される場合は、上述した取り出しライン部の配線を形成する工程において、取り出しラインを形成する金属ライン部のパターニングと同時に、ブリッジ部もパターニング形成することができる。この場合は、第1導電体層の形成は省略され、誘電体層の形成に進むことになる。
ブリッジ部68がITO以外の透明導電材料から形成される場合、基材45の一側の表面45aのアクティブエリアA1を覆うようにして透明導電材料の第1導電体層を、蒸着、スパッタ等の真空薄膜形成方法で成膜し、この第1導電体層からブリッジ部をパターニング形成する。
また、第1導電体層をITO導電材料から形成する場合、アクティブエリアA1及び非アクティブエリアA2全面又は配線端子接続部をITO導電材料で覆い、ブリッジ部68と、端子部領域の取り出しライン73、74及び又は第1配線端子接続部73e及び第2配線端子接続部74eを広く被覆する第1導電体層75b、及び端子部73t、74tを構成する第1導電体層75bを形成する(図7aの工程Sa2)。
この第1導電体層は、200℃〜250℃の基板加熱を伴う蒸着又はスパッタリング成膜により形成された多結晶ITO薄膜から形成する場合の他に、基板加熱を伴わない蒸着又はスパッタリング成膜により形成されたアモルファス状のITO薄膜をアニール処理することにより結晶化したITO薄膜から形成する場合もある。
ITO(酸化インジウムスズ)を蒸着又はスパッタリングにより第1基材45に一側から付着させ、ITOをからなる第1導電体層を一定の厚みで成膜することができる。
続いて、形成した第1導電体層をパターニングする。
このパターニングは、主に、形成した第1導電体層から本発明の第1方向及び第2方向に配置された複数の第2センサ電極の内、隣り合う第2センサ電極を接続するために複数のブリッジ部を第1方向及び第1方向と直交する第2方向に配置した複数のブリッジ部をパターンニング形成するものである。
ここで、第1導電体層がITO導電材料を用いて形成される場合、ブリッジ部がITO導電体層により形成されることから、ブリッジ部をパターニングすると同時に、基材の表面45a上に外部の位置検出回路等に対して電気信号を入出力するため、取り出しラインの配線端子接続部73e、74e上に積層したITO導電体層75b、及び電気的に接続する端子部73t、74tに形成したITO導電体層75bから、取り出しラインの配線端子接続部73e、74e及び端子部73t、74tを構成するITO導電体層75bをパターニングにより形成することができる(図4a、図7aの工程Sa2)。
上述の多結晶ITOや、アニール処理することにより結晶化したITOは、シュウ酸水溶液等のシュウ酸を主成分とする弱酸ではエッチングされない。それゆえ、後述するカラーフィルタ部の透明電極をシュウ酸水溶液等でエッチングする工程において、タッチパネルセンサ部の端子部はエッチングされず、表面に保護膜を設ける等の工程を省くことができる。
このパターニングでは、フォトリソグラフィ技術を用いて、次のようにして、第1導電体層をパターニングする。
まず、感光性材料を第1導電体層上にコーティングして、感光性材料層を成膜する。次に、この感光性材料層を所望のパターンで露光し、さらに現像する。これにより、感光性材料層から、第1導電体層上に所望のパターンを有したレジストマスクが、形成される。
そして、このレジストマスク越しに、第1導電体層上をエッチングすることにより、レジストマスクのパターンに対応するパターン、すなわち第2方向に長方形の複数のブリッジ部68の配列パターン、取り出しライン73、74及び配線端子接続部73e、74eの配列パターン及び端子部73t、74tの配列パターンに、第1導電体層をパターニングすることができる。
具体的には、前者の高温成膜を用いる方法では、透明基板の一方の主面上に、200℃〜250℃に基板加熱しながら、アルゴンと酸素の混合ガスを用いたスパッタリング法を用いて多結晶ITOを成膜し、フォトリソグラフィ工程で所望のパターンを形成後、ハロゲン化水素酸を主成分とする強酸で不要ITOをエッチングする方法により、少なくともブリッジ部68、取り出しライン73、74、配線端子接続部73e、74e及び端子部73t、74tのITO導電体層75bが形成される。
なお、上述のハロゲン化水素酸とは、例えば、塩化水素(HCl)の水溶液である塩酸や、臭化水素(HBr)の水溶液である臭化水素酸、ヨウ化水素(HI)の水溶液であるヨウ化水素酸などを挙げることができ、ハロゲン化水素酸を主成分とする強酸とは、前述の水溶液の他に、例えば、王水(HCl:HNO3:H2O=1:0.08:1、体積比)や、塩酸にヨウ素(I2)または塩化第2鉄(FeCl3)を加えた水溶液を挙げることができる。一般的には、王水や、塩酸に塩化第2鉄(FeCl3)を加えた水溶液を用いることが多い。
一方、後者の低温成膜を用いる方法では、透明基板の一方の主面上に、基板加熱を伴わない蒸着又はスパッタリング成膜によりアモルファス状のITOを成膜し、フォトリソグラフィ工程で所望のパターンを形成後、シュウ酸水溶液等のシュウ酸を主成分とする弱酸で不要ITOをエッチング加工した後に、140〜250℃でアニール処理してITOを結晶化させる方法により、少なくともブリッジ部68、取り出しライン73、74、配線端子接続部73e、74e及び端子部73t、74tのITO導電体層75bが形成される。
アモルファス状のITOは、例えば、SnO2比率が1〜10重量%のITOターゲットを用い、基板加熱を行わずに、アルゴンと酸素の混合ガスを用いたスパッタリング法により成膜することができる。ここで、ITOターゲットのSnO2比率が過度に低いとターゲットの密度を高めることができないため、SnO2比率は1重量%以上であることが好ましい。また、ITOターゲットのSnO2比率が10重量%を超えるものであると、低温短時間のアニールで結晶化可能なアモルファスITO薄膜を成膜することはできないため、SnO2比率は10重量%以下であることが好ましい。
上述のような、基板加熱を行わずに成膜したITO薄膜はアモルファスの状態であり、シュウ酸水溶液等のシュウ酸を主成分とする弱酸でエッチング加工が可能である。ただし、アモルファス状のITO薄膜は高抵抗であるため、このままでは、ブリッジ部、端子部として好ましくない。そこで、エッチング加工後にアニール処理してITOを結晶化させ、低抵抗なセンサ電極を得る。上述の方法で成膜したアモルファスITOは、アニール処理として、例えば、140〜250℃で5〜40分で結晶化させる。
このようにして、第1取り出しライン73および第2取り出しライン74のうちの金属ライン部75a上の第1導電体層を除去することなく残し、金属ライン部75a上に第1透明導電部75bを形成し、少なくともブリッジ部と端子部が第1導電体層から形成される(図4a参照)。
[誘電体層の形成]
その後、基材45の一側の表面45a上に形成したブリッジ部表面領域を第2センサ電極と接続する部位を残してブリッジ部68を被覆するように第2方向に長方形の誘電体層70を形成する(図7aの工程Sa3)。
この工程において、誘電体層70は、アクティブエリアA1周辺部の非アクティブエリアA2を被覆するように成膜することで、取り出しライン73、74、金属ライン部75aなどを被覆するコーティングが実行される。
誘電体層70は、透明な絶縁性材料、例えばアクリル系ポリマーやSiO2を、基材45上にコーティングすることにより形成される。とりわけ、本実施の形態においては、誘電体層70が、感光性材料、より詳細には、露光されると硬化するネガ型の感光性材料から、成膜される。
誘電体層70をコーティングにより形成することにより、基材45上における第1導電体層のパターンにかかわらず、形成された誘電体層70の表面70aは、平坦となる。とりわけ、基材45が水平方向と平行に保持された状態で誘電体層70となる材料のコーティングが行われると、誘電体層70の表面70aは、基材45の一側の表面45aと同様に、水平方向と平行となる。
コーティングした誘電体層70のパターニングでは、フォトリソグラフィ技術を用いて、誘電体層70をパターニングする。上述したように、本発明の実施の形態において、誘電体層70は、ネガ型の感光性材料から形成されている。そして、誘電体層70上にマスクを配置した状態で、マスクの側から誘電体層70を露光する。この結果、マスクに形成された所望のパターンで誘電体層70が硬化する。その後、誘電体層70の未硬化領域を現像液で除去することにより、誘電体層70がパターニング(現像)される。
[第2導電体層の形成]
誘電体層をパターニングした後、第2導電体層を形成する(図7aの工程Sa4)。
本発明のタッチパネルセンサ部を形成する第2導電体層は、第1センサ電極61および第2センサ電極66の主部67を形成するための層である。この工程では、フォトリソグラフィ技術を用いて、次のようにして、第2導電体層をパターニングする。
具体的に説明すると、本発明に係るタッチパネルセンサ部のセンサ電極は、従来のように、200℃〜250℃の基板加熱を伴う蒸着又はスパッタリング成膜により形成された多結晶ITO薄膜からなるセンサ電極である場合のほか、基板加熱を伴わない蒸着又はスパッタリング成膜により形成されたアモルファス状のITO薄膜を、アニール処理することにより結晶化したITO薄膜からなるセンサ電極である場合もある。
ITO(酸化インジウムスズ)を蒸着又はスパッタリングにより第1基材45に一側から付着させ、ITOをからなる第2導電体層を一定の厚みで成膜することができる。
上述の多結晶ITOや、アニール処理することにより結晶化したITOは、シュウ酸水溶液等のシュウ酸を主成分とする弱酸ではエッチングされない。それゆえ、後述するカラーフィルタ部の透明電極をシュウ酸水溶液等でエッチングする工程においても、タッチパネルセンサ部のセンサ電極はエッチングされず、タッチパネルセンサ部の表面に保護膜を設ける等の工程を省くことができる。
すなわち、誘電体層70上には、複数の第1センサ電極61のライン部63が第2方向に配列され、設けられている。各第1センサ電極61は、第1方向に並べられた複数のブリッジ部68を横切るようにして、第1方向に延びている。各第1センサ電極61は、各ブリッジ部68に対応して設けられた矩形の誘電体層の両端部から表面に露出しているブリッジ部の両端域の間を通過して、誘電体層70上を延びている。
第1センサ電極61は、誘電体層70を介し、非接触状態で各ブリッジ部68を横切っている。図示する例では、複数の第1センサ電極61は、第2方向に並べて等間隔で配置されている。
また、矩形の誘電体層70の両端からはみ出て、表面に露出しているブリッジ部両端域の一端部上に、第2センサ電極主部67の一端部が、同時に、該第2センサ電極主部の別の一端部が誘電体層70の両端部からはみ出て、表面に露出している第2方向に隣り合う別のブリッジ部両端域の一端部と重なり、接続されるように蒸着又はスパッタリングによって、ITOを成膜する。
これにより、ITOからなる第2センサ電極主部67となる第2導電体層が形成されることになる。蒸着またはスパッタリングによれば、成膜対象物の表面が凹凸形状として形成されていたとしても、当該凹凸形状に沿って延びる、厚みが薄く且つ一定である膜(層)を形成することができる。
したがって、矩形の誘電体層70の両端部からはみ出て、表面に露出しているブリッジ部両端域の表面に重なり電気的に接続し、所望の厚みの第2導電体層を形成することができる。
次に、第2導電体層をパターニングする。
このパターニングは、フォトリソグラフィ技術を用いて、第2導電体層をパターニングする。その結果、図2および図3に示すように、第1方向及び第2方向の両方向に並べて配置される第1センサ電極61及び複数の第2センサ電極主部67が、第2導電体層から形成される。
図2及び図4aに示すように、第2センサ電極主部67は、第2方向の誘電体により覆われていないブリッジ部68の両端域においてブリッジ部68と重なり、電気的に接続するように位置する。その結果、第2センサ電極66を形成するようになる。
具体的には、前者の高温成膜を用いる方法では、透明基板の一方の主面上に、200℃〜250℃に基板加熱しながら、アルゴンと酸素の混合ガスを用いたスパッタリング法を用いて多結晶ITOを成膜し、フォトリソグラフィ工程で所望のパターンを形成後、ハロゲン化水素酸を主成分とする強酸で不要ITOをエッチングする方法により、少なくとも第1センサ電極61、第2センサ電極66が形成される。
なお、上述のハロゲン化水素酸とは、例えば、塩化水素(HCl)の水溶液である塩酸や、臭化水素(HBr)の水溶液である臭化水素酸、ヨウ化水素(HI)の水溶液であるヨウ化水素酸などを挙げることができ、ハロゲン化水素酸を主成分とする強酸とは、前述の水溶液の他に、例えば、王水(HCl:HNO3:H2O=1:0.08:1、体積比)や、塩酸にヨウ素(I2)または塩化第2鉄(FeCl3)を加えた水溶液を挙げることができる。一般的には、王水や、塩酸に塩化第2鉄(FeCl3)を加えた水溶液を用いることが多い。
一方、後者の低温成膜を用いる方法では、透明基板の一方の主面上に、基板加熱を伴わない蒸着又はスパッタリング成膜によりアモルファス状のITOを成膜し、フォトリソグラフィ工程で所望のパターンを形成後、シュウ酸水溶液等のシュウ酸を主成分とする弱酸で不要ITOをエッチング加工した後に、140〜250℃でアニール処理してITOを結晶化させる方法により、少なくとも第1センサ電極、第2センサ電極66が形成される。
アモルファス状のITOは、例えば、SnO2比率が1〜10重量%のITOターゲットを用い、基板加熱を行わずに、アルゴンと酸素の混合ガスを用いたスパッタリング法により成膜することができる。ここで、ITOターゲットのSnO2比率が過度に低いとターゲットの密度を高めることができないため、SnO2比率は1重量%以上であることが好ましい。また、ITOターゲットのSnO2比率が10重量%を超えるものであると、低温短時間のアニールで結晶化可能なアモルファスITO薄膜を成膜することはできないため、SnO2比率は10重量%以下であることが好ましい。
上述のような、基板加熱を行わずに成膜したITO薄膜はアモルファスの状態であり、シュウ酸水溶液等のシュウ酸を主成分とする弱酸でエッチング加工が可能である。ただし、アモルファス状のITO薄膜は高抵抗であるため、このままでは、センサ電極として好ましくない。そこで、エッチング加工後にアニール処理してITOを結晶化させ、低抵抗なセンサ電極を得る。上述の方法で成膜したアモルファスITOは、アニール処理として、例えば、140〜250℃で5〜40分で結晶化させる。
なお、上述した誘電体層70のパターニングにおいて、非アクティブエリアA2の一部領域から誘電体層70が除去されている。
この結果、第1取り出しライン73および第2取り出しライン74上の第1導電部75bが露出している。また、第2導電体層を形成する工程では、露出した非アクティブエリアA2にも第2導電体層が形成されている。そして、第2導電体層をパターニングする工程においては、露出した第1導電部75b上に形成された第2導電体層を除去することなく残し、第1導電部75b上に第2透明導電部75cを積層した構造に形成してもよい(図4b参照)。
本発明の実施の態様では、第1センサ電極61の非常に幅狭なライン部63が、誘電体層70上を跨ぐようにブリッジ部68と非接触状態で交差するものであり、誘電体層の僅かな厚みだけ第1及び第2センサ電極の主部62、67により形成された表面より突出するものである。
基材45表面は、実質的に第1及び第2センサ電極61、66で覆われている。しかも、該センサ電極を構成する材料は、硬度が鉛筆硬度で6H以上と高く、キズ汚れを防ぐことができる透明導電材料であり、また、タッチパネルセンサ層の表面全体が、硬度の高い平面状のセンサ電極主部とセンサ電極の幅狭のライン部とが整列して配置され、該ライン部が誘電体層の厚みだけ突出した小領域として所定間隔で配置されている表面構造となる。
この場合、基材45の一側にタッチパネルセンサ層60を形成した後に、基材45の一側を下に向けた状態で、搬送手段によって、作製中の基板40を繰り返し移動および停止させながら、基材45の他側にカラーフィルタ層50を形成したとしても、上記センサ電極により形成された基材表面は、硬度が高く、キズ汚れを防ぐことができる材料であることから、タッチパネルセンサ自身でタッチパネルセンサ層60が損傷したり、タッチパネルセンサ層60に汚れが付着したりすることを防止することができる。
したがって、タッチパネルセンサ層60の表面は、表面硬度の高いセンサ電極主部62、67により実質的に保護される。
この結果、期待した機能を発揮し得るタッチパネルセンサ層60を有した表示装置用基板40が安定して得られるようになる。
[保護層の形成]
また、本発明では、ブリッジ部68と交差した、第1センサ電極のライン部63がセンサ電極主部62より突出した場合、さらに、確実に表面を保護するために、図8又は図11に示すように、タッチパネルセンサ表面の当該ライン部とブリッジ部との交差する領域又は少なくともブリッジ部とスルーホールに、保護層42を成膜するように配置することによりタッチパネルセンサ表面をより確実に保護することができる。
本発明では、少なくとも、本発明の端子部領域をエッチング液から保護するために上記端子部73t、74tの一部分を除き、取り出しライン部60bの取り出しライン73、74及び該配線端子接続部73e、74eを保護層42により被覆するものである(図4a、4b、図5及び図6、図7aの工程Sa5)。
保護層42を前記突出した領域に施し、保護領域を小さくすることで、異物による歩留まりの低下を抑制することもできる。また、保護領域を小さくすることによりタッチパネルセンサの透過率を向上することができる。
なお、保護層42は、タッチパネルセンサ層60を形成する工程の後であってカラーフィルタ層60を形成する工程の前に、形成することが好ましい。
上記した保護層42は、例えばアクリル系ポリマー等の有機材料をタッチパネルセンサ層60上にコーティングして有機材料層を形成し、さらに、フォトリソグラフィ技術を用いてこの有機材料層をパターニングすることによって、形成することができる。
このような方法によれば、タッチパネルセンサ層60の所望の領域のみを覆う保護層42を成膜することができる。あるいは、保護層42は、蒸着またはスパッタリングによって、例えばSiO2、SiON等の無機材料をタッチパネルセンサ層60上に付着させることによっても、成膜することができる。
この態様によれば、タッチパネルセンサ層60をメタルマスクでマスキングした状態で、蒸着またはスパッタリングを行うことにより、または、蒸着またはスパッタリングで形成した無機材料層をフォトリソグラフィ技術でパターニングすることにより、無機材料からなる保護層が、タッチパネルセンサ層60の所望の領域を覆うようにすることができる。
本発明では、上記したように、タッチパネルセンサ表面の当該ライン部63とブリッジ部68との交差する領域を保護する場合として、部分的に被覆するように保護層42を設ける場合について説明した。
このような態様によれば、取り出し部60bは、外部との接続に必要となる取り出し端子として機能する端子部73t、74tを除き、保護層42によって覆われる。
[カラーフィルタ層]
次に、基材45の他側の面45b上に、カラーフィルタ層50を作製する工程について説明する。
図9は、カラーフィルタ層50の製造方法を説明するためのフローチャートとともに、作成されつつあるカラーフィルタ層の状態を示す模式図を示している。
図9に示すように、カラーフィルタ層50を作製する工程は、遮光部51の形成工程Sb1、第1着色部52Gの形成工程Sb2、第2着色部52Rの形成工程Sb3、第3着色部52Bの形成工程Sb4、保護膜53の形成工程Sb5、透明電極層54の形成工程Sb6、さらに、配向膜の形成等の他の工程を含んでいる。
これらの各工程Sb1〜Sb6において、それぞれ、コーティング、蒸着又はスパッタリング等による材料層の形成工程、材料層を露光する工程、材料層を現像する工程が実施される。
これらの各工程は、一般的に専用の装置で実施されるため、タッチパネルセンサ層60が設けられた基材45は、カラーフィルタ層50を形成する工程中、搬送および停止を数十回にわたって繰り返しながら、長い製造ラインを搬送されている。このカラーフィルタ層50を形成する工程においては、上述したタッチパネルセンサ層60を形成する工程とは異なり、基材45が一側から搬送手段のローラー等に接触した状態で、基材45(作製中の基板40)が搬送されるようになる。
そのため、本実施の形態によれば、誘電体層70の基材45とは反対側の表面70aは、第1センサ電極61が配置されるとともに、その他の領域は第2センサ電極が配置され、両センサ電極によりタッチパネルセンサ層の表面全体をほぼ覆うように設けられている。
したがって、損傷を受けやすい表面領域は、殆どがセンサ電極で覆われ、センサ電極のうち第1センサ電極のライン部が誘電体層70の厚み分だけ他のセンサ電極層より突出するものの、センサ電極はほぼ平面状であり、しかも、センサ電極を形成している透明導電材料は、従来の樹脂保護層よりも硬度が高いことから、透明であるため損傷したことを発見しにくいセンサ部60aが、損傷してしまうことを、極めて効果的に防止することができる。
カラーフィルタの透明電極を形成する工程は、従来の製造方法では、透明電極は、通常、基板加熱しながら、アルゴンと酸素の混合ガスを用いたスパッタリング法により、多結晶ITOを成膜し、フォトリソグラフィ工程でITOパターンを形成後、王水で不要ITOをエッチングする方法が用いられていた。なお、上記の基板加熱の温度は、ITO結晶
化のために、通常、200℃〜250℃である。
しかしながら、共通する透明基板40を挟んで、その一方の面にタッチパネルセンサ部60が形成され、他方の面にカラーフィルタ部50が形成されるタッチパネルセンサ一体型カラーフィルタにおいては、上述の方法では、カラーフィルタ部50の透明電極に切開パターンを形成するため王水でエッチング加工を行うと、タッチパネルセンサ部60が露出しているあるいは保護機能が不十分な箇所の金属層、導電体層などの端子部及び周縁配線やセンサ電極までもが王水でエッチングされてしまうことになる。
そこで、本発明では、アモルファス状のITOはシュウ酸水溶液等のシュウ酸を主成分とする弱酸でエッチングできるが、多結晶ITOや、アニール処理して結晶化したITOはシュウ酸を主成分とする弱酸ではエッチングされないという特性を透明電極をパターニングするために利用するものである。
すなわち、カラーフィルタ部50の透明電極を、まず、アモルファス状のITO薄膜として成膜し、シュウ酸水溶液等のシュウ酸を主成分とする弱酸を用いてエッチング加工し、その後、前記アモルファス状のITO薄膜をアニール処理して結晶化させることにより低抵抗な透明電極を形成することにより、タッチパネルセンサ層60側に形成した端子部73t、74t、センサ電極61、66などがエッチングにより腐食されることを防止するようにしたものである。
アモルファス状のITOは、例えば、SnO2比率が1〜10重量%のITOターゲットを用い、基板加熱を行わずに、アルゴンと酸素の混合ガスを用いた蒸着又はスパッタリング法により成膜することができる。ここで、ITOターゲットのSnO2比率が過度に低いとターゲットの密度を高めることができないため、SnO2比率は1重量%以上であることが好ましい。また、ITOターゲットのSnO2比率が10重量%を超えるものであると、低温短時間のアニールで結晶化可能なアモルファスITO薄膜を成膜することはできないため、SnO2比率は10重量%以下であることが好ましい。
上述のような、基板加熱を行わずに成膜したITO薄膜はアモルファスの状態であり、シュウ酸水溶液等のシュウ酸を主成分とする弱酸でエッチング加工が可能である。ただし、アモルファス状のITO薄膜は高抵抗であるため、このままでは、センサ電極として好ましくない。そこで、エッチング加工後にアニール処理してITOを結晶化させ、低抵抗なセンサ電極を得る。上述の方法で成膜したアモルファスITOは、アニール処理として、例えば、140〜250℃で5〜40分で容易に結晶化させることができる。
以上のようにして、タッチパネルセンサ層60およびカラーフィルタ層50を有する第1基板40が、製造される。
このようにして得られた第1基板40は、タッチパネルセンサ層60を有したカラーフィルタ基板として、液晶表示装置10に組み込まれる。
しかも、タッチパネルセンサ部60に形成されたセンサ電極61、66及び端子部73t、74tをエッチング液により腐食されることなく、タッチパネルセンサ機能の不良、端子部の電気不良、圧着条件の安定化といったFPC圧着不良の低減ができ、かつ断線不良も低減できる。
したがって、この表示装置10は、高感度のタッチパネル装置として機能するとともに、映像を表示する装置としても機能する。
そして、この表示装置10がタッチパネル装置として機能する場合には、以下の作用効果を期待することができる。
上述したように、損傷や汚れの付着を防止しながら、タッチパネルセンサ層60が安定して作製され得るため、表示装置10も安定した感度で接触位置または接近位置の検出を行うことができるようになる。
一方、この表示装置10が映像を表示する装置として機能する場合、以下の作用効果を期待することができる。
この表示装置10は、表示装置とは別個に形成されたタッチパネル装置が表示装置に貼り付けられている装置と比較して、照明等の環境光(外光)や映像光等を反射し得る界面の数を減じることができる。これにより、映像光の透過率が上昇してエネルギ効率が向上するとともに、環境光の反射を抑制して表示装置10に表示される映像のコントラストを向上させることができる。
以上のことから、本実施の形態による表示装置10によれば、タッチパネル機能を付与されているものの、優れた画質の映像を表示することができる。
本実施の形態によれば、タッチパネルセンサ基板は、誘電体層70の基材45とは反対側の表面70aに、第1センサ電極61のライン部63が配置されるとともに、基材45の他の表面領域には、第1及び第2センサ電極主部62、67が配置され、両センサ電極主部によりタッチパネルセンサ層60の表面全体がほぼ覆われるように設けられている。
したがって、厚さが薄いことから損傷しやすく、また、透明であることから損傷したことを発見されにくいセンサ部60aが、樹脂保護層を設けることなく、タッチパネルセンサ一体型カラーフィルタ基板等のように両面にセンサ又はフィルタなどの機能層を連続的に形成しても、基板表面の損傷及び基板表面への汚れの付着を、極めて効果的に防止することができる。
すなわち、タッチパネルセンサ層60は、取り扱い中における外部との接触に対し、例えばカラーフィルタ層60の形成中における搬送手段のローラーとの接触に対し、優れた耐久性を示す。
[端子部構造の第2の実施の形態]
次に、図6を主に参照して、本発明における端子部構造の第2の実施の形態について説明する。ここで、図6は、タッチパネルセンサ基板の端子部の拡大した断面図である。なお、図1〜図5と同じ部分については同じ符号を付して、その詳しい説明を省略する。
本発明のタッチパネルセンサ基板に形成される端子部の他の構造の実施の形態としては、図6に拡大図として示した積層端子部の領域となるように端子部が形成、配置される。
上述した第1の端子部構造の実施の形態では、基材45の一側の表面上45aに形成された高導電率導電材料層の金属ラインからなる取り出しライン73、74及びその配線端子接続部73e、74eをITO透明導電体層75b及び又は75cで被覆し、さらに保護層42により被覆された積層構造で電気的に接続され、かつ保護され、しかも、ITO透明導電体層のみにより端子部73t、74tが形成された構造のものである。
本発明の第2の端子部構造の実施の形態は、図6に示されているように端子部73t、74tは同じであるが、端子部を形成するITO透明導電体層と取り出しライン部の配線端子接続部73e、74eとの積層構造が異なる。
すなわち、端子部73t、74tは、透明基材上に直接形成されたITO透明導電体層から構成される接続端子部75bと、端子部を形成するITO透明導電体層が取り出しライン部へと伸びており、そのITO透明導電体層上に各取り出しライン73、74の端子部領域側に形成される第1配線端子接続部73e及び第2配線端子接続部74eとを備え、さらに取り出しラインを保護層42で被覆した積層構造を形成する。
図6から分かるように、基材45の一側の表面上45aにITO透明導電体層75bを直接成膜し、そのITO透明導電体層上に取り出しライン73、74及びその配線端子接続部73e、74eを積層形成し、その配線端子接続部を、保護層42を成膜して被覆し、配線端子接続部73e、74eをITO透明導電体層75bと保護層42により包囲するように被覆保護した構造である。
本発明の第1配線端子接続部73eおよび第2配線端子接続部74eは、ITO透明導電体層の表面に金属材料を積層し、重ね合わされ、端子部と面接触して電気的に接続する。
本発明の端子部73t、74tと各配線端子接続部73e、74eとの接続部は、図6に示したように、前記透明基材、前記ITO透明導電体層及び配線端子接続部が積層された積層部分(配線部)及びITO透明導電体層上に積層形成した配線端子接続部73e、74eを保護層42により被覆されている。
本発明は、このように、端子部73t、74tは、従来の端子部とは異なり、ITO透明導電体層のみからなる端子部が形成され、高導電率金属材料からなる金属ラインの配線端子接続部73e、74e及びその端縁は保護層42により包囲、被覆された構造となる。
そのことにより、配線端子接続部73e、74eは、端子部に入り込むことなく、直接、外部に露出することがなく、しかも、その端縁は、ITO透明導電体層75b及び保護層42により包囲されるように被覆、保護される。
本発明の端子部と取り出しラインとの接続は、配線端子接続部73e、74eがITO透明導電体層75b上で保護層42により包囲されるように被覆されていることから、保護層の厚さを調整することで配線端子接続部の端縁を保護層でしっかりと確実に保護される。
以上のような構成の端子部構造を有するタッチパネル基板(第1基板)40は、図7bに示すフローチャートのように、第1の実施の形態と同様の方法により、各工程の順序を変更して製造することができる。
本発明の第2の端子部構造の実施の形態では、第1導電体層の形成工程(図7bの工程Sa1)において、先ず、取り出しライン73、74及びその配線端子接続部73e、74e及び端子部を第1導電体層75bのITO透明導電体層で形成するため、基材45の一側の表面45aのアクティブエリアA1及び非アクティブエリアA2全体にITO透明導電材料を用いてITO透明導電体層を成膜する。
該透明導電体層を形成するITO導電体材料は、アモルファス状ITOでも多結晶ITOでもよい。
第1導電体層を成膜した後、第1導電体層をパターニングする工程が実行される。上述したようにフォトリソグラフ法でパターンを形成した後、シュウ酸を主成分とする弱酸あるいは王水等のハロゲン化水素酸でエッチングする方法により所望の形状にエッチング加工され、最終的に低抵抗な多結晶ITOにしてセンサ電極を形成する。
本実施の形態の第2センサ電極66の主部67を第2方向に接続するブリッジ部68を基材上に形成する工程において、ブリッジ部68にITO透明導電体を用いる場合と、該ブリッジ部68に高導電率金属又は導電体を用いる場合が可能である。
ブリッジ部68にITO透明導電体を用いる場合は、第1導電体層のITO透明導電体層が基材45の一側の表面全面に均一に成膜され、その後、該ブリッジ部68のパターニング並びに周辺部の周縁配線が配置される非アクティブエリアA2及び端子部のパターニングが、この第1導電体層の形成工程(図7bの工程Sa1)において、同時に実行される。
上記第1導電体層をパターニングした後に、高導電率導電材料の金属を用いて取り出しライン73、74及びその配線端子接続部73e、74eを形成するため、金属層を非アクティブエリアA2の第1導電体層75bの取り出しライン部60bの上に成膜し、取り出しライン73、74及びその配線端子接続部73e、74eをパターニングし、形成する(図7bの工程Sa2)。
また、該ブリッジ部68に高導電率金属又は導電体を用いる場合、第1導電体層の形成工程で非アクティブエリアA2のみにITO透明導電体層を成膜後、取り出しラインの形成工程(図7bの工程Sa2)において、非アクティブエリアA2の取り出しライン部60bの該第1導電体層のITO透明導電体層上、及びブリッジ部を形成するセンサ部60aのアクティブエリア領域A1に金属層又は導電体層を成膜し、金属層等を第1導電体層75bの前記ITO透明導電体層上に積層形成し、取り出しライン73、74及びその配線端子接続部73e、74eの金属ライン部75a並びにブリッジ部68を一緒にパターニングし、形成することもできる。
本第2の実施の形態においても、誘電体層70の形成工程(図7bの工程Sa3)において、上記第1の実施の形態と同様にブリッジ部68の表面領域を、第2センサ電極66の主部67と電気的に接続する連結部位を残してブリッジ部68を被覆するように第2方向に誘電体層70を形成する。
次に、第2導電体層の形成工程(図7bの工程Sa4)において、誘電体層70をパターニングした後、本発明のタッチパネルセンサ部を構成する第1センサ電極61および第2センサ電極66の主部67を形成するため、ITO透明導電材料を用いてセンサ部60のアクティブエリア領域A1に第2導電体層を成膜する。
次いで、タッチパネルセンサ部を形成する該成膜した第2導電体層は、上記第1の実施の形態の同様に、フォトリソグラフィ技術を用いて、第1センサ電極61および第2センサ電極66の主部67をパターニングし、形成する。
この第2導電体層の形成工程において、非アクティブエリアA2にもITO透明導電材料を用いて第2導電体層を成膜し、取り出しライン部60bの取り出しライン73、74及びその配線端子接続部73e、74eに第2導電体層75cを形成してもよい。
その後、保護層42の形成工程(図7bの工程Sa5)において、形成した取り出しライン73、74及び配線端子接続部73e、74eの積層構造からなる端子部領域並びにタッチパネルセンサ部に保護層70を成膜し、被覆する。
以上のとおり、図7a、7bのタッチパネルセンサ層を形成するフローチャートは、飽くまでも、タッチパネルセンサ層60を形成するための基本となる工程例を示したものであり、これに限定されない。各工程の順序は適宜変更することができ、それにより、要求される端子部構造のタッチパネルセンサ層等を形成することができる。
[タッチパネルセンサ層の他の実施形態1]
上述した端子部構造の第1及び第2の実施の形態では、タッチパネルセンサ層は、基材45の一側の表面上に、第1センサ電極61および第2センサ電極66の主部67が配置されている。
そして、第1センサ電極61および第2センサ電極66の主部67並びに複数の第2センサ電極主部67の第2方向に隣り合う第2センサ電極主部67を連結し、電気的に接続するブリッジ部68の基材45とは反対側(主部67の一側)に、誘電体層70を介して、第1センサ電極61のライン部63が配置される。
本発明の他の実施形態1のタッチパネルセンサ層は、図10a及び10bに示すように上記した本発明の第1及び第2の端子部構造の実施の形態と、タッチパネルセンサ層60のセンサ部60aの構成が下記の点で異なるものであって、その他は同様に構成することができる。
すなわち、タッチパネルセンサ層の他の実施の形態(図10a及び10b)では、基材45の一側の表面上に、第2センサ電極66のブリッジ部68が配置されているだけで、第2センサ電極66のブリッジ部68の基材45とは反対側(ブリッジ部68の一側)表面45a上を含む基材45の表面全体を、誘電体層70で被覆するように配置されている。
そして、その誘電体層70の表面全体を、第1センサ電極61および第2センサ電極66の主部67が覆うように配置されている。
以下、図面を参照しながら、さらに詳しく説明する。
図10a及び10bに示すように、この実施の形態では、基材の一側の表面45a上に、第1方向および第1方向と交差する第2方向に並べられて、導電体からなる複数のブリッジ部68が設けられている。そして、この複数のブリッジ部68を含み基材の一側の表面全体に、誘電体層70が形成されている。
誘電体層70には、複数の各ブリッジ部68にそれぞれ対応して、スルーホール71が形成されている。スルーホール71は、対応するブリッジ部68に通じている。図10aから理解できるように、各ブリッジ部68に対して、それぞれ、二つのスルーホール71が形成されている。一つのブリッジ部68に対応して設けられた二つのスルーホール71は、第2方向に互いから離間している。
誘電体層70には、複数の第1センサ電極61が設けられている。各第1センサ電極61は、第1方向に並べられた複数のブリッジ部68を横切るようにして、第1方向に延びている。各第1センサ電極61は、各ブリッジ部68に対応して設けられた二つのスルーホール71の間を通過して、誘電体層70の表面70a上を延びている。
すなわち、第1センサ電極61は、誘電体層70を介し、非接触状態で第1センサ電極の幅狭のライン部63が、各ブリッジ部68を横切っている。図示する例では、複数の第1センサ電極61は、第2方向に並べて等間隔で配置されている。
さらに、誘電体層70上には、第2センサ電極66の主部67が設けられている。その第2センサ電極66の主部67は、基板上に形成された複数のブリッジ部68のうちの、第2方向に隣り合う二つのブリッジ部68に対応して形成されている各スルーホール71のそれぞれに対応する位置に設けられている。各第2センサ電極66の主部67は、誘電体層70上を延びてスルーホール71を通過し、第1センサ電極61と非接触状態で対応する二つのブリッジ部68に連結している。第2方向に隣り合う各二つの第2センサ電極66の主部67は、ブリッジ部68によって連結し、第2センサ電極主部67を電気的に接続している。
本実施の形態では、上記第1及び第2の実施の形態と同様に、第1方向に沿った断面である図10aに示すように、タッチパネルセンサ基板の表面全体、すなわち誘電体層70の基材45とは反対側の表面70aは、第1センサ電極61と第2センサ電極66により覆われている。
誘電体層70の表面70aの領域には、第1センサ電極61及び複数の第2センサ電極主部67が配置されている。第1センサ電極61の幅狭のライン部63は、第1センサ電極の幅太の主部62よりも、基材45の一側の表面45aに位置するブリッジ部と交差するように、二つのスルーホールの間の領域の誘電体層70の表面70aに配置されている。
また、第2方向に沿った断面である図10bに示すように、誘電体層70の基材45とは反対側の表面70aは、第2センサ電極66の各ブリッジ部68に対面する領域において、第2センサ電極66の主部67が設けられている。すなわち、誘電体層70の厚みはタッチパネルセンサ部全体で均一な厚みを有し、その表面に第1センサ電極61及び第2センサ電極66が誘電体層の表面全体をほぼ覆うように設けられ、基材45の表面45a上に形成されたブリッジ部68に対応する箇所に形成されたスルーホール71を介して第2センサ電極66の主部67とブリッジ部68とが接続されている。
以上のような構成のタッチパネルセンサ層60を有したタッチパネル基板(第1基板)40は、上記実施の形態と同様に、図7cに示すフローチャートにしたがって、製造することができる。
取り出しラインの形成工程(図7cの工程Sa1)を実行する際、ブリッジ部68を金属ラインで形成する場合、第1導電体層の形成工程(図7の工程Sa2)を取り出しラインの形成工程と同時に形成することができる(図7cの工程Sa1)。
基材45上のアクティブエリアA1及び非アクティブエリアA2に高導電率材料の金属層を成膜し、取り出しライン部60bの取り出しライン73、74及びその配線端子接続部73e、74eと、ブリッジ部68を同時にパターニングし、金属ライン部75aを形成する(図7cの工程Sa1、図10a)。
ブリッジ部を導電体で形成する場合、取り出しラインの形成工程とブリッジ部の形成工程を別々に行うようにし、非アクティブエリアA2に金属層を成膜し、取り出しライン部60bの取り出しライン73、74及びその配線端子接続部73e、74eをパターニングし、形成した後、アクティブエリアA1に導電材料を用いて第1導電体層を成膜し、ブリッジ部をパターニングし、形成する(図7cの工程Sa1)。その際、取り出しライン部60bの金属ライン部75a上に導電体層75bを積層成膜し、積層端子部構造とすることもできる。
ブリッジ部をITO透明導電体で形成する場合、取り出しライン部60bをパターニングし、形成した後、第1導電体層を成膜し、ブリッジ部68をパターニングし、形成する。
当該ブリッジ部68を形成する際に、取り出しライン部60bの金属層75a上にITO透明導電体層75bを成膜するか及び又は第2導電体層を形成する際に、ITO透明導電体層75cを成膜し、取り出しライン73、74の金属層上にITO透明導電体層が積層した取り出しラインをパターニングし、形成する(図7cの工程Sa3、図10a)。
本実施の態様のタッチパネルセンサ層60では、取り出しライン部60b及びブリッジ部68を形成した後、誘電体層の形成工程(図7cの工程Sa2)において、複数のブリッジ部68を含み基材の一側のアクティブエリアA1全体にブリッジ部の接続部、すなわち、スルーホール71を除いて誘電体層70を被覆するか、誘電体層70を形成した後、パターニングにより誘電体層のスルーホール71を形成することもできる。
次いで、第2導電体層の形成工程(図7cの工程Sa3)で、誘電体層70上にブリッジ部68と電気的な接触を形成するように第2センサ電極66の主部67及び第1センサ電極61を形成するため、ITO透明導電材料を用いてITO透明導電体層を成膜し、第1センサ電極66及び第2センサ電極主部67をパターニングすることによって、第1センサ電極61、第2センサ電極66の主部67及びスルーホール71を介してブリッジ部68と第2センサ電極の主部67との間を連結し、電気的に接続した第2センサ電極66を形成する(図7cの工程Sa3)。
この第1センサ電極61及び第2センサ電極66の主部67を形成する際、ブリッジ部68を形成する際、端子部73t、74t及び配線端子接続部73e、74eに形成した第1導電体層75b上に、さらに第2導電体層75cを積層形成することができる(図7cの工程Sa3、図10a)。
最後に、保護層42の形成工程(図7cの工程Sa4)で、端子部73t、74tを除く、端子部領域の取り出しライン73、74、第1導電体層75b又は及び第2導電体層75cの積層構造の配線端子接続部73e、74e並びにアクティブエリアA1を保護層42により被覆、保護する。なお、アクティブエリアA1全面を保護層42で保護しているが、必ずしも該保護層42は設なくてもよい。
本タッチパネルセンサ層60の実施の形態によれば、第2センサ電極66のブリッジ部68は、誘電体層70及びITO透明導電体層によって覆われ、露出していない。また、誘電体70の表面全体が第1及び第2センサ電極61、66により被覆され、表面透明導電材料からなる硬度の高い無機材料で覆われていることから、取り扱い中における外部との接触によって、例えばカラーフィルタ層60の形成中における搬送手段のローラーとの接触によって、タッチパネルセンサ基板のタッチパネルセンサ層表面及び第2センサ電極66のブリッジ部68が損傷するのを防止することができる。
また、第1センサ電極61のライン部63は、幅狭であることから損傷されやすいが、第1センサ電極61のライン部63や第2センサ電極66のブリッジ部68と比較し、幅が太いセンサ電極主部62、67によって周囲から取り囲まれることになり、ライン部63を効果的に保護することができるとともに、優れた耐久性を有する。
[タッチパネルセンサ層の他の実施形態2]
第1センサ電極61の主部62および第2センサ電極66の主部67は、第1センサ電極61のライン部63と第2センサ電極66のブリッジ部68の交差する領域において、誘電体層70の表面70aに第1センサ電極の幅狭のライン部63が位置しており、タッチパネルセンサ層60の取り扱い中に、センサ部60aと外部とが局所的に接触して、センサ部60aに大きな力が加わった場合にライン部を確実に保護するため、図11に示すように、必要最小限の小領域、少なくともブリッジ部とスルーホールを保護層42により被覆するために、保護層を形成することもできる。
本実施の形態によるタッチパネルセンサ層60も、従来のものより透過率が向上し、かつ端子部を含め十分な耐久性を有している。
[タッチパネルセンサ層の他の実施形態3]
上述した第1及び第2のタッチパネルセンサ層の実施の形態に対して、さらに、変更を加えることが可能である。以下、別のタッチパネルセンサ層の実施の態様について図7d、図12を用いて説明する。
第1及び第2の実施の形態のタッチパネルセンサ層において、第1導電体層をパターニングすることでブリッジ部68を形成したが、本実施の形態では、第1導電体層をパターニングすることによって、第1センサ電極61及び第2センサ電極66の主部67を、基材45の一側の表面45aに直接形成する点で異なる。
また、本発明の実施の形態では、第1導電体層の形成工程又は及び第2導電体層の形成工程において、取り出しライン部60bと端子部73t、74tを、ITO透明導電材料を用いて第1導電体層75b又は及び第2導電体層75cとして形成し、そのITO導電体層上に金属ライン層75aを形成することができる。
基材45の表面に第1及び第2センサ電極の主部62及び67が形成されることから、タッチパネルセンサ層に積層した部位が少なく、積層部位からの剥離の発生原因が少ない、基材と確実に密接したセンサ電極層が形成され、耐久性がよいものである。
以上のような構成のタッチパネルセンサ層60を有するタッチパネルセンサ表示基板(第1基板)40は、上記実施の形態と同様に、図7dに示すフローチャートにしたがって、製造することができる。
タッチパネルセンサ層60の本実施の形態では、取り出しラインの形成を行わず、第1導電体層の形成工程(図7dの工程Sa1)において、ITO透明導電材料を用いて第1センサ電極61及び第2センサ電極主部67並びに端子部領域にITO透明導電体層を成膜し、パターニング形成し、その後、取り出しラインの形成工程において、取り出しライン73、74の金属層をITO透明導電体層上に成膜し、端子部構造を積層形成する。
次いで、誘電体層70の形成工程(図7dの工程Sa3)において、ライン部63とブリッジ部68が交差する領域のライン部63の基材45とは反対側の表面45aに、誘電体層70を成膜し、パターニング形成する。
その後、本実施の形態では、第2導電体層の形成工程(図7dの工程Sa4)で、ブリッジ部68を、ライン部63とブリッジ部68が交差する領域を覆っている誘電体層70の表面70a上に第1センサ電極のライン部63を跨ぐように配置し、第1センサ電極61と非接触状態で交差し、かつ第2方向に隣り合う二つの第2センサ電極主部67を連結し、電気的に接続して第2方向へ延びる並列配置された第2センサ電極66を形成する。
ブリッジ部68をITO透明導電体で形成する場合、第2センサ電極66のブリッジ部68を形成する際に、端子部73t、74t並びに取り出しライン73、74及び配線端子接続部73e、74eの取り出しライン部60bにITO透明導電体層を成膜し、パターニングし、第2導電体層75cを積層形成することもできる。
次いで、保護層の形成工程(図7dの工程Sa5)において、上記形成されたタッチパネルセンサ部60a及び周辺配線を保護するため端子部を除くアクティブエリアA1及び非アクティブエリアA2全面に保護層42を形成する。この場合、タッチパネルセンサ層は、ITO透明導電体層で覆われているので、保護層42を必ずしも形成しなくてもよい。
また、ブリッジ部68を金属ラインで形成する場合、上記取り出しラインの形成工程を省略して、第2導電体層の形成工程において、第1導電体層上に金属層の第2導電体層75aを積層成膜し、取り出しライン73、74及び配線端子接続部73e、74eの取り出しライン部60bに金属ライン部75aを形成することもできる。
第2導電体層の形成工程において金属層を形成する場合は、特に、タッチパネルセンサ層60全面に均一に保護層42を形成することで、金属層から形成されるブリッジ部68及び取り出しライン部60bを保護することが必要である(図7dの工程Sa5)。
本実施の形態において、第2センサ電極66のブリッジ部68がITO透明導電体の場合には、誘電体層70上に露出し、センサ電極主部62、67から誘電体層70の厚みの分だけ僅かに突出するが、タッチパネルセンサ層60の表面全体が第1及び第2センサ電極61、66により被覆され、しかも、無機材料の透明導電材料であって、タッチパネルセンサ層の表面全体が、硬度の高い突起部が所定間隔で配置されていることから、表面硬度の高いセンサ電極層により実質的に保護される。
その結果、タッチパネルセンサ基板の取り扱い中における外部との接触によって、例えば、カラーフィルタ層60の形成中における搬送手段のローラーとの接触によって、タッチパネルセンサ基板のタッチパネルセンサ層60表面及び第2センサ電極66のブリッジ部68が損傷するのを防止することができる。
また、ブリッジ部68が突出するので、既に述べたように、幅狭であることから損傷されやすい第2センサ電極66のブリッジ部68を保護層42で被覆することにより、ブリッジ部68を効果的に保護することができ、耐久性を向上することもできる。
上記した保護層42は、例えばアクリル系ポリマー等の有機材料をタッチパネルセンサ層60上にコーティングして有機材料層を形成し、さらに、フォトリソグラフィ技術を用いてこの有機材料層をパターニングすることによって、形成され得る。このような方法によれば、タッチパネルセンサ層60の所望の領域のみを覆う保護層を作製することができる。あるいは、保護層42は、蒸着またはスパッタリングによって、例えばSiO2、SiON等の無機材料をタッチパネルセンサ層60上に付着させることによっても、作製され得る。
この態様によれば、タッチパネルセンサ層60をメタルマスクでマスキングした状態で、蒸着またはスパッタリングを行うことにより、または、蒸着またはスパッタリングで形成した無機材料層をフォトリソグラフィ技術でパターニングすることにより、無機材料からなる保護層が、タッチパネルセンサ層60の所望の領域のみを覆うようにすることができる。
なお、保護層42は、タッチパネルセンサ層60を形成する工程の後であってカラーフィルタ層50を形成する工程の前に、端子部を除いた基材表面の全面に形成されることが好ましい。保護層は端子部を除く非アクティブエリアの配線端子接続部及び取り出しラインを被覆するようにしてよい。
この場合、基材45の一側にタッチパネルセンサ層60を形成した後に、基材45の一側を下に向けた状態で、搬送手段によって、作製中の基板40を繰り返し移動および停止させながら、基材45の他側にカラーフィルタ層50を形成したとしても、保護層42によってタッチパネルセンサ層60のブリッジ部68を保護することができる。
それにより、タッチパネルセンサ層60が損傷したり、タッチパネルセンサ層60に汚れが付着したりすることを防止することができる。この結果、期待した機能を発揮し得るタッチパネルセンサ層60を有した表示装置用基板40が安定して得られるようになる。
基材45のタッチパネルセンサ層側の表面には、第1センサ電極61の主部62と第2センサ電極66の主部67とが露出している。これらの第1センサ電極61の主部62および第2センサ電極66の主部67は、第1センサ電極61のライン部63や第2センサ電極66のブリッジ部68と比較し、幅が太いことから基材と密接着し、優れた耐久性を有している。
第1センサ電極61の主部62と第2センサ電極66の主部67は、アクティブエリアA1内において、基材45上の大部分を占めていることから、タッチパネルセンサ層60の取り扱い中に、センサ部60aと外部とが局所的に接触して、センサ部60aに大きな力が加わってしまうことが、効果的に抑制される。この結果、本実施の形態によるタッチパネルセンサ層60も、損傷や汚れの付着を防止しながら、安定して作製することができる。
本発明の各実施の態様に示したタッチパネルセンサ層60の表面に、保護層を設けることなく、センサ電極層が表面に位置するタッチパネルセンサ基板とすることにより、すなわち、タッチパネルセンサ層60のほぼ表面全体がセンサ電極で占めるように形成したままの状態の第1基板40とすること、及び、当該センサ電極を形成するITO透明導電体層を端子部73t、74tの導電体層として形成し、かつITO透明導電体層により取り出しライン部60bの配線端子接続部73e、74eを被覆するあるいはITO透明導電体層上に取り出しライン部の配線端子接続部を積層形成し、さらに保護層42で被覆した構造とすることにより、センサ電極材料が鉛筆硬度が6H〜7Hであることから、搬送手段による搬送中に、保護層42が損傷してしまうことや、保護層42に汚れが除去不能に付着してしまうこと等を効果的に防止することができ、しかも、端子部における腐食、剥がれがなく、導通が確実でFPCとの圧着不良を低減できるタッチパネルセンサ基板が実現できる。
以上のとおり、本発明は、センサ電極をほぼ表面全体に配置されたタッチパネルセンサ層を、フォトリソグラフィを用いてパターニングして製造し、併せて、基板上に形成された端子部の導電体層としてセンサ電極の形成に併せてITO透明導電体層で形成し、パターニングして製造し、取り出しラインとその配線端子接続部を、ITO透明導電体層で被覆するか、ITO透明導電体層上に積層形成しかつ保護層により積層部分及び積層縁部を被覆保護した構造により導通を確実にでき、損傷及び汚れ防止ができるので、VA−モード、STN−モードあるいはプラズマディスプレイなどの表示装置に用いるタッチパネルセンサ層一体型カラーフィルタなどのタッチパネルセンサ基板に有用である。
10 表示装置
12 表示面
20 制御部
30 表示パネル
35 第2基板(TFT基板)
40 第1基板(表示装置用基板、タッチパネル基板、カラーフィルタ基板)
42 保護層
45 基材
45a 一側の面
45b 他側の面
50 カラーフィルタ層
60 タッチパネルセンサ層
61 第1センサ電極
62 第1センサ電極の主部(主部)
63 第1センサ電極ライン部(ライン部)
66 第2センサ電極
67 第2センサ電極の主部(主部)
68 第2センサ電極のブリッジ部(ブリッジ部)
70 誘電体層(絶縁層)
70a 表面
71 スルーホール
72 凹部
73 第1取り出しライン
74 第2取り出しライン
73e、74e 配線端子接続部
73t、74t 端子部
75a 金属ライン部
75b 第1導電体層
75c 第2導電体層

Claims (8)

  1. 透明基材と、
    前記透明基材の一側の面上に設けられたタッチパネルセンサ層と、
    前記透明基材にタッチパネルセンサ層の周辺に設けられた周縁配線を備えるタッチパネルセンサ基板であって、
    前記タッチパネルセンサ層は、第1方向へ延び及び第2方向に並列配置された複数の第1センサ電極と、前記第2方向へ延び及び前記第1方向に並列配置された第2センサ電極とを備え、
    周縁配線は前記複数の第1センサ電極にそれぞれ対応して設けられた複数の第1取り出し配線と、前記複数の第2センサ電極にそれぞれ対応して設けられた複数の第2取り出し配線を備え、
    各第1取り出し配線は、その一端において当該第1取り出し配線と対応する第1センサ電極と接続され、その他端において外部との接続端子として機能する端子部に接続する第1配線端子接続部が形成されており、
    各第2取り出し配線は、その一端において、当該第2取り出し配線と対応する第2センサ電極と接続され、その他端において、外部との接続端子として機能する端子部に接続する第2配線端子接続部が形成され、
    前記端子部は、透明基材上に直接形成されたITO透明導電体層による端子部と、前記第1配線端子接続部または第2配線端子接続部を備え、
    前記第1配線端子接続部および第2配線端子接続部は、透明基材上に直接形成されており、該各配線端子接続部上に重ね合わされ各配線端子接続部の周縁を被覆している前記ITO透明導電体層が形成され、前記透明基材、配線端子接続部及び前記ITO透明導電体層が順次積層された積層部分を構成しており、該積層部分及び積層縁部が保護層で被覆されていることを特徴とするタッチパネルセンサ基板。
  2. 透明基材と、
    前記透明基材の一側の面上に設けられたタッチパネルセンサ層と、
    前記透明基材にタッチパネルセンサ層の周囲を囲むように設けられた周縁配線を備えるタッチパネルセンサ基板であって、
    前記タッチパネルセンサ層は、第1方向へ延び及び第2方向に並列配置された複数の第1センサ電極と、前記第2方向へ延び及び前記第1方向に並列配置された第2センサ電極とを備え、
    周縁配線は前記複数の第1センサ電極にそれぞれ対応して設けられた複数の第1取り出し配線と、前記複数の第2センサ電極にそれぞれ対応して設けられた複数の第2取り出し配線を備え、
    各第1取り出し配線は、その一端において当該第1取り出し配線と対応する第1センサ電極と接続され、その他端において外部との接続端子として機能する端子部に接続する第
    1配線端子接続部が形成されており、
    各第2取り出し配線は、その一端において、当該第2取り出し配線と対応する第2センサ電極と接続され、その他端において、外部との接続端子として機能する端子部に接続する第2配線端子接続部が形成されており、
    前記端子部は、透明基材上に直接形成されたITO透明導電体層による端子部と、前記第1配線端子接続部または第2配線端子接続部を備え、
    前記第1配線端子接続部および第2配線端子接続部は、透明基材上に形成されたITO透明導電体層上に重ね合わされ形成されており、前記透明基材、前記ITO透明導電体層及び前記各配線端子接続部が順次積層された積層部分を構成しており、該積層部分及び積層縁部が保護層で被覆されていることを特徴とするタッチパネルセンサ基板。
  3. 前記タッチパネルセンサ層が形成された前記透明基材の他側の面上に、カラーフィルタ層を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のタッチパネルセンサ基板。
  4. 前記タッチパネルセンサ層上に接着層を介して透明基材を更に積層したことを特徴とする請求項3に記載のタッチパネルセンサ基板。
  5. 前記透明基材が偏光板であることを特徴とする請求項3に記載のタッチパネルセンサ基板。
  6. 請求項3記載のカラーフィルタ層を有するタッチパネルセンサ基板を製造する方法において、
    前記タッチパネルセンサのセンサ電極と、取り出し配線と、配線端子接続部と、端子部と保護層と、を形成した後に、前記透明基材の他方の主面上に、アモルファス状のITO薄膜層を形成し、シュウ酸を主成分とする弱酸でエッチング加工し、その後、アニール処理することにより、前記アモルファス状のITOを結晶化させてカラーフィルタ部に透明電極を形成する工程、
    を備えたことを特徴とするタッチパネルセンサ基板の製造方法。
  7. 請求項1記載のタッチパネルセンサ基板又は請求項1を引用した請求項3を引用する請求項6記載のタッチパネルセンサ基板の製造方法において、
    タッチパネルセンサを形成する工程が、前記透明基材にタッチパネルセンサ層の周囲を囲むように周縁配線を形成する工程と、その後、透明基材の一側の面上に設けられたタッチパネルセンサ層の第1及び第2センサ電極を形成すると同時に、透明基材上に直接ITO透明導電体層を成膜し、端子部を形成し、かつ、前記端子部と前記配線との接続側が透明基材上に形成された前記各配線端子接続部上にITO透明導電体層を積層し、各配線端子接続部の周縁部を被覆する工程、及び
    前記透明基材、各配線端子接続部及びITO透明導電体層の積層構造部及び積層端縁部分を保護層により被覆する工程、
    を備えたことを特徴とするタッチパネルセンサ基板の製造方法。
  8. 請求項2記載のタッチパネルセンサ基板又は請求項2を引用した請求項3を引用する請求項6記載のタッチパネルセンサ基板の製造方法において、
    タッチパネルセンサを形成する工程が、透明基材の一側の面上に設けられたタッチパネルセンサ層の第1及び第2センサ電極を形成すると同時に、透明基材上に直接ITO透明導電体層を成膜し、端子部を形成し、かつ、前記端子部と周縁配線との接続側が、周縁配線が前記ITO透明導電体層上に形成されるようにITO透明導電体層を形成する工程と、
    前記透明導電体層上にタッチパネルセンサ層の周囲を囲むように周縁配線を形成する工程と、
    前記各配線上にITO透明導電体層を積層し、各配線端子接続部の周縁部を被覆する工程、その後
    前記透明基材、ITO透明導電体層及び各配線の積層構造部及び積層端縁部分を保護層により被覆する工程、
    を備えたことを特徴とするタッチパネルセンサ基板の製造方法。
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