JP5413228B2 - タッチパネルセンサ製造方法およびタッチパネルセンサ - Google Patents
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Description
タッチパネル装置は、入力部の接触入力面への接触または接近(以降「接触(または近接)」を単に「接触」と呼ぶ)を検出する原理に基づいて、種々の形式に区別され得る。最近では、光学的に明るいこと、意匠性があること、構造が容易であること、機能的にも優れていること等の理由から、容量結合方式のタッチパネル装置が主流となっている。容量結合方式のタッチパネル装置においては、指先またはペン(スタイラス)がタッチセンサに接触することにより、その接触部位における静電容量が変化し、その変化から接触位置を演算するようになっている(たとえば、特許文献1)。
一方、容量結合方式のタッチパネル装置において、そのタッチパネルセンサの接触入力面の別々の位置で同時に生じる複数の接触を検出し、それらの接触の各々の位置を表す信号を生成するように構成したタッチパネル装置、すなわちマルチタッチ検出(多点検出)のタッチパネル装置の提案がある。たとえば、特許文献2の「マルチポイント・タッチスクリーン」はそのような装置の発明である。多点検出のタッチパネル装置は、多点同時入力に対応し多様な形態の指示入力が可能であることから注目されている。この特許文献2に開示された装置におけるタッチパネルセンサの構造においては、XY配列した複数の容量結合において、1つ1つの容量結合の一方の面の端子への取出導電体を1つ1つX方向の辺部分に取出し、1つ1つの容量結合の他方の面の端子への取出導電体を1つ1つY方向の辺部分に取出す構造を有している。そのため、同一の位置分解能を得るためには、一点検出のものと比較して多点検出のものは端子の数が多くなり、タッチパネル装置の構成(タッチパネルセンサ、センサ回路、データ処理)が複雑化する。このような理由で、一点検出は小型から大型のタッチパネル装置に適合し、多点検出のは小型タッチパネル装置に適合するものが多い。
また、導電性を有する金属材料の取出導電体の部分が露出しているということは漏電の危険性を内在することになる。特に、水(雨、水道水)や水分を含む液体(飲料、汗)が降りかかる環境、湿度が高く水滴ができ易い環境、等においては、電気絶縁性が低下し漏電が発生し易い。取出導電体の部分は、一般的なタッチパネルセンサにおいて、多数の線状の取出導電体が平行し接近する配線パターンとなっている。したがって、隣接する取出導電体の間では僅かな絶縁性の低下により電流が流れ易く漏電が発生し誤動作または動作不能の状態となる。すなわち、取出導電体の部分が露出していることによってタッチパネル装置の信頼性が著しく損なわれるという問題がある。
しかしながら、従来においては保護層を形成するための工程をその他の工程に対して単純に付加しているため、全工程が増大化するという問題がある。一般的に、工程を新たに付加するときにはその工程の付加が他の工程に与える影響、製品の品質に与える影響、等を考慮する必要性がある。すなわち製造条件を適正化する、使用材料を厳選する、等の対応を必要とする。また、その工程に対してはメンテナンス、品質管理、等の作業が発生し製造負荷が増加する。したがって、工程が1つ増えるということは製造上、品質上の多くの課題を解決しなければならないという問題がある。逆に、工程が1つ減るということは製造上、品質上の多くの問題を解消し、工程設計、製品設計の自由度を大幅に増大させる効果がある。
また、本発明の請求項2に係るタッチパネルセンサの製造方法は、請求項1に係るタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程は、前記取出導電体の部位と、その周辺の前記透明導電層の部位と、その周辺の前記基材フィルムの部位のすべてを前記軟化した感光層の流動により被覆する工程であるようにしたものである。
また、本発明の請求項3に係るタッチパネルセンサの製造方法は、請求項1または2に係るタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対し第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層に対し第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
前記感光層を第2現像して前記感光層における取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
を備えるようにしたものである。
また、本発明の請求項4に係るタッチパネルセンサの製造方法は、請求項3に係るタッチパネルセンサの製造方法において、前記第2エッチング工程の後工程かつ前記流動被覆工程の前工程として、
前記感光層に対し第3フォトマスクを介して露光する第3露光工程と、
前記感光層を第3現像して前記感光層における端子の部位が除かれるようにパターニングする第3現像工程と、
を備えるようにしたものである。
また、本発明の請求項5に係るタッチパネルセンサの製造方法は、請求項1または2に係るタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対し第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層に対し第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
前記感光層を現像して、前記感光層における取出導電体の部位が残され端子の部位が半ば残されアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
前記感光層を第3現像して、前記感光層における取出導電体の部位を残し端子の部位を除くようにパターニングする第3現像工程と、
を備えるようにしたものである。
また、本発明の請求項6に係るタッチパネルセンサの製造方法は、請求項1または2に係るタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対しアクティブエリアの部位がハーフ露光となる第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層を現像して前記アクティブエリアの感光層を除去する第1現像工程と、
前記アクティブエリアの感光層が除去された感光層を第2エッチングマスクとして前記被覆導電層をエッチングして除去する第2エッチング工程と、
前記感光層に対し端子の部位に露光する第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
前記感光層を第3現像して、前記感光層における取出導電体の部位を残し端子の部位を除くようにパターニングする第3現像工程と、
を備えるようにしたものである。
また、本発明の請求項7に係るタッチパネルセンサの製造方法は、請求項1または2に係るタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対し第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層に対し第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
前記感光層を第2現像して前記感光層における取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位と端子の部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位と前記端子の部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
を備えるようにしたものである。
また、本発明の請求項8に係るタッチパネルセンサの製造方法は、請求項1または2に係るタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対しアクティブエリアの部位と端子の部位がハーフ露光となる第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層を第2現像して前記感光層における取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位と端子の部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位と前記端子の部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
を備えるようにしたものである。
また、本発明の請求項9に係るタッチパネルセンサは、透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層とを有するタッチパネルセンサであって、
前記透明導電層は取出導電体の部位とアクティブエリアの部位が残るようにパターニングされており、
前記被覆導電層は取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングされており、
すくなくとも前記取出導電体の部位は感光層を加熱して軟化させ、その軟化した感光層の流動により被覆されている、ようにしたものである。
また、本発明の請求項10に係るタッチパネルセンサは、請求項9に係るタッチパネルセンサにおいて、前記感光層は前記パターニングにおいてエッチングマスクとして使用された感光層であるようにしたものである。
また、本発明の請求項11に係るタッチパネルセンサは、請求項9〜10に係るタッチパネルセンサにおいて、前記透明導電層は端子の部位と取出導電体の部位とアクティブエリアの部位が残るようにパターニングされており、 前記被覆導電層は端子の部位と取出導電体の部位が残り、アクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングされている、ようにしたものである。
また、本発明の請求項12に係るタッチパネルセンサは、請求項9〜10に係るタッチパネルセンサにおいて、前記透明導電層は端子の部位と取出導電体の部位とアクティブエリアの部位が残るようにパターニングされており、 前記被覆導電層は取出導電体の部位が残り、端子の部位とアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングされている、ようにしたものである。
本発明のタッチパネルセンサを適用したタッチパネルディスプレイの一例を図27に示す。タッチパネルディスプレイはタッチパネル装置と表示装置(たとえば液晶表示装置)とを一体化した入出力装置である。本発明においては、タッチパネルがその全体構成を意味するときにはタッチパネル装置と呼び、タッチパネルがその入力部の主要な部分を意味するときにはタッチパネルセンサ(詳細を後述する)と呼ぶ。図27(A)はタッチパネルディスプレイの構成図、図27(B)はタッチパネルディスプレイの断面図である。
図27(A)に示す一例において、タッチパネルディスプレイ110はタッチパネル装置120と表示装置130とから構成される。また、タッチパネル装置120は入力部121と回路部122とから構成され、表示装置130は表示部131と表示制御部132から構成される。
なお、タッチパネルディスプレイは電子機器の入出力部として利用されるものである。その電子機器の本体部分は、表示制御部132に含まれるものであってもよい(図27(A)はその一例)。また、電子機器の本体部と表示制御部132とは別々であって、図27(A)には示してないが、表示制御部132はその電子機器の本体部と電気的な接続配線を有するものであってもよい。いずれにせよ、回路部122が演算した接触位置を示す電気信号は電子機器の本体部に伝達され、その本体部はその伝達された電気信号が示す接触位置に対応したデータ処理を行うとともに、表示制御部132に対して表示部131の表示を操作する電気信号を出力する。
一方、タッチパネルセンサ125における表示面側(裏面)に、すなわち保護カバー123の反対側には、図27(B)に示すように、液晶表示装置130における表示部131の表示面上に接着層126を介して接着されている。
なお、上述した接着層124,126としては、種々の周知の接着性を有した材料からなる層を用いることができる。また、本明細書において、「接着(層)」は粘着(層)をも含む概念として用いる。
第1透明導電体20のパターンの一例を図4に示す。また、第2透明導電体30のパターンの一例を図5に示す。また、それら第1透明導電体20のパターンと第2透明導電体30のパターンを重ね合わせたパターンを図6に示す。図27(B)には断面図を示したが、図4〜図6は平面図である。
図4〜図6に示すように、タッチパネルセンサ125においては、その平面を特徴的な領域に区分することができる。すなわち、タッチ位置が検出され得る領域に対応するアクティブエリA、アクティブエリアAに隣接する非アクティブエリアBに区分することができる。
アクティブエリアAには、図4〜図6に示すように、外部導体(指またはスタイラスペン)との間で容量結合を形成することができる膨出部である第1膨出電極21と第2膨出電極31が設けられている。第1膨出電極21と第2膨出電極31は、図4〜図6に示す一例においては45度傾けた矩形(ほぼ四角形)状のパターンとなっており、アクティブエリアAにおいてその複数個が行列配置している。複数個が行列配置する膨出部の各々は、基材フィルム10の面に垂直な方向から見たときには、すなわち図6に示すように、互いに重ならない配列となっている。
複数個が行列配置する第1膨出電極21の各々は隣接する行方向(Y方向)の第1膨出電極21と互いに連結している。その連結を行なう連結部が第1連結電極22である。同様に、複数個が行列配置する第2膨出電極31の各々は隣接する列方向(X方向)の第2膨出電極31と互いに連結している。その連結を行なう連結部が第2連結電極32である。連結部も膨出部と同様に複数個が行列配置するが、その連結部の各々は、基材フィルム10の面に垂直な方向から見たときには、すなわち図6に示すように、互いに交差する配列となっている。
このように、アクティブエリアAにおいて、第1透明導電体20のパターンは膨出部(第1膨出電極21)と連結部(第1連結電極22)が行方向(Y方向)に延びる複数の連続パターンにより形成され、その複数の連続パターンの各々は、非アクティブエリアBにおいて、後述する第1透明取出導電体23と第1透明端子導電体24の各々に連結する連続パターンとなっている。同様に、第2透明導電体30のパターンは膨出部(第2膨出電極31)と連結部(第2連結電極32)が行方向(Y方向)に延びる複数の連続パターンにより形成され、その複数の連続パターンの各々は非アクティブエリアBにおいて後述する第2透明取出導電体33と第2透明端子導電体34の各々に連結する連続パターンとなっている。
非アクティブエリアBは、さらに取出エリアCと端子エリアDに区分することができる。図4〜図6に示すように、取出エリアCには第1透明導電体20の取出エリアCの部分である第1透明取出導電体23が、端子エリアDには第1透明導電体20の端子エリアDの部分である第1透明端子導電体24が存在する。また、取出エリアCには第2透明導電体30の取出エリアCの部分である第2透明取出導電体33が、端子エリアDには第2透明導電体30の端子エリアDの部分である第2透明端子導電体34が存在する。
第1透明取出導電体23は、図4〜図6に示すように、その一端において第1膨出電極21に接続され、また、その他端において第1透明端子導電体24に接続している。さらに、第1透明端子導電体24は、図27(A)に示すように、外部導体(指またはスタイラスペン)の入力部121の接触入力面への接触位置を検出するように構成された回路部122に対して配線によって電気的に接続されている。同様に、第2透明取出導電体33は、図4〜図6に示すように、その一端において第2膨出電極31に接続され、また、その他端において第2透明端子導電体34に接続している。さらに、第2透明端子導電体34は、図27(A)に示すように、外部導体(指またはスタイラスペン)の入力部121の接触入力面への接触位置を検出するように構成された回路部122に対して配線によって電気的に接続されている。
取出エリアCにおける層構成の一例を図26(B)に示す(この図においては基材フィルム10の一方の面の構成だけを示す)。タッチパネルセンサ125における取出エリアCの層構成は、図26(B)に示すように、基材フィルム10の上に第2透明取出導電体33が存在し、第2透明取出導電体33の上には被覆導電層である第2取出導電体53が存在し、第2取出導電体53の上には流動感光層(電極保護層)73が存在する構成である。
また、この非アクティブエリアBの端子エリアDにおける第1透明端子導電体24と第2透明端子導電体34の上には被覆導電層が形成される。取出エリアDにおける層構成の一例を図26(A)に示す(この図においては基材フィルム10の一方の面の構成だけを示す)。タッチパネルセンサ125における取出エリアDの層構成は、図26(A)に示すように、基材フィルム10の上に第2透明端子導電体34が存在し、第2透明端子導電体34の上には被覆導電層である第2端子導電体54が存在する構成である。
第1透明導電体20のパターンは、図13、図15に点線で示すように、膨出部(第1膨出電極21)と連結部(第1連結電極22)が行方向(Y方向)に延びる複数の連続パターンにより形成され、複数の第1取出導電体43の各々はその複数の連続パターンの各々と第1端子導電体44の各々とを連結する。第1取出導電体43は前述した第1透明取出導電体23の上に設けられ、第1端子導電体44は前述した第1透明端子導電体24の上に設けられている。第1取出導電体43と第1透明取出子導電体23とを、また第1端子導電体44と第1透明端子導電体24とを2層に重ねた構成により、その部分における導電性を良くする(電気抵抗を小さくする)ことができる。同様に、第2透明導電体30のパターンは、図14、図15に点線で示すように、膨出部(第2膨出電極31)と連結部(第2連結電極32)が列方向(X方向)に延びる複数の連続パターンにより形成され、複数の第2取出導電体53の各々はその複数の連続パターンの各々と第2端子導電体54の各々とを連結する。第2取出導電体53は前述した第2透明取出導電体33の上に設けられ、第2端子導電体54は前述した第2透明端子導電体34の上に設けられている。第2取出導電体53と第2透明取出子導電体33とを、また第2端子導電体54第2透明端子導電体34とを2層に重ねた構成により、その部分における導電性を良くする(電気抵抗を小さくする)ことができる。
この被覆導電層に対して、流動感光層(電極保護層)は取出導電体(第1取出導電体43、第2取出導電体53)の上にだけ設けられ、端子導電体(第1端子導電体44、第2端子導電体54)の上には設けられない。流動感光層(電極保護層)は取出導電体の部分を腐食、漏電、等から保護する。
基材フィルム10は可視光を透過する誘電体材料、たとえば、PETフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)等の樹脂フィルムからなるフィルム本体11と、フィルム本体11の一方または両方の面上に形成されたインデックスマッチング膜12とを有している。基材フィルム10の構成の一例を図28(A)、図28(B)に示す。図28(A)に示すように、インデックスマッチング膜12は、交互に配置された複数の高屈折率膜12aおよび低屈折率膜12bを含んでいる。このインデックスマッチング膜12を設けることにより、基材フィルム10のフィルム本体11と透明導電体20,30との屈折率が大きく異なっていたとしても、基材フィルム10上の透明導電体20,30が設けられている領域と、設けられていない領域と、で反射率が大きく変化してしまうことを防止することができる。
また、図28(B)に示すように、基材フィルム32は、樹脂フィルムからなるフィルム本体11と、フィルム本体11の一方または両方の面上に形成された低屈折率膜13と、を有している。この低屈折率膜13によれば、基材フィルム10のフィルム本体11と透明導電体20,30との屈折率が大きく異なっていたとしても、基材フィルム10上の透明導電体20,30が設けられている領域と、設けられていない領域と、で透過率のスペクトル特性が大きく変化してしまうことを防止し、各波長域で均一な透過率を実現することが可能となる。
第1取出導電体43、第2取出導電体53、第1端子導電体44、第2端子導電体54(すなわち被覆導電層)は、非アクティブエリアBに配置されていることから、透光性を有した材料から形成される必要はなく、ITO等の透明導電材料よりも格段に高い導電性を有する材料を使用できる。たとえば、ITO等の透明導電体よりも格段に高い導電率を有する、例えばアルミニウム、モリブデン、銀、クロム、銅等の金属材料を好適に試用することができる。これらの金属材料は遮光性を有する。その遮光性は、タッチパネルセンサ125の製造過程においてパターニング等のため露光を行なうときに、不適正な部位への露光が行なわれないようにする遮光体としての機能を有する(詳細を後述する)。
尚、以降の製造工程第1例〜第5例において、感光性材料としてポジ型レジストを用いる場合について説明する。一方、ネガ型レジストの場合は、フォトマスクの透過部、遮光部の関係を逆にし、ハーフトーン露光部(半透過部)の透過率を調整することにより、使用することが出来る。
まず、ステップS1(感光層形成)において、透明な基材フィルム10と、その基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層20と、その透明導電層20の面上に設けられた被覆導電層40とを有する積層体の被覆導電層40の側の面上に感光性エッチングレジストの感光層60を形成する。積層体が基材フィルム10の両面に層構成を有するときには、すなわち、上記に加えて、その基材フィルムの他方の側の面上に設けられた透明導電層30と、その透明導電層30の面上に設けられた被覆導電層50とを有する積層体であるときには、その積層体の被覆導電層50の側の面上に感光性エッチングレジストの感光層70を形成する。
この感光層60,70の形成は、スピンコート、ダイコート、等の塗工方法により積層体に対して感光材料の塗工液を塗工し、その後、温風乾燥、等の乾燥方法により塗工された塗工液の揮発成分(水分、等)を飛散させ乾燥することによって行うことができる。
両面に層構成を有する積層体の層構成は、図2(C)に示すように、基材フィルム10、その一方の側の面上に透明電極20、その上に被覆導電層40が、またその基材フィルム10の他方の側の面上に透明電極30、その上に被覆導電層50が、その順番に積層した層構成となっている。この積層体を原材料として、その積層体の被覆導電層40の側の面上に感光層60を形成し、その積層体の被覆導電層50の側の面上に感光層70を形成した感光層形成済積層体は、図2(D)に示すように、基材フィルム10、その一方の側の面上に透明電極20、その上に被覆導電層40、その上に感光層60が、またその基材フィルム10の他方の側の面上に透明電極30、その上に被覆導電層50が、その上に感光層70が、その順番に積層した層構成となっている。
第1フォトマスク80の全面に対する外側からの露光による光は、第1フォトマスク80を通過することによって所定のパターンの光となって感光層60に到達し感光層60を露光する。その光の一部はさらに感光層60を通過して被覆導電層40に到達する。被覆導電層40は金属材料等の電気の良導体を材料とする層であって光を遮蔽する。したがって、基材フィルム10の反対側に到達することは無い。
同様に、第1フォトマスク90の全面に対する外側からの露光による光は、第1フォトマスク90を通過することによって所定のパターンの光となって感光層70に到達し感光層70を所定のパターンで露光する。その光の一部はさらに感光層70を通過して被覆導電層50に到達する。被覆導電層50は金属材料等の電気の良導体を材料とする層であって光を遮蔽する。したがって、基材フィルム10の反対側に到達することは無い。
このように被覆導電層40と被覆導電層50とが光を遮蔽する機能を有することから、第1露光工程においては基材フィルム10の一方の面と他方の面とで相違するパターンを互いに影響されること無く完全に独立して適用することができる。この点は後述する第2例〜第5例の第1露光工程にても同様の効果があり、また、後述するハーフ露光を行う場合も同様である。従って、基材フィルムの両面を同時に露光することにより、別々に露光する場合に対して工程を簡便化することが出来る。
同様に、第1フォトマスク90のパターンは第2透明導電体30のパターン、すなわち図5に示す第2透明導電体30のパターンの一例と基本的に同一である。その第2透明導電体30のパターン以外のパターンとして、第1フォトマスク90のパターンには、たとえば、位置合わせ用の見当マーク、製品を特定する製品名、製造を特定する製品番号、その他のパターンを含めることができる。また、露光、エッチング等の工程を経て最終的に所望の第2透明導電体30のパターンが得られるように、パターンの線幅等の寸法が微妙に調整されたパターンとなっている。
第1フォトマスク80と第1フォトマスク90は各々の平面上の対応する位置が適正となるように相対的な位置合わせが行われ、その状態で図3に示すように感光層形成済積層体を挟持する。第1フォトマスク80と第1フォトマスク90の位置合わせは、第1透明導電体のパターンと第2透明導電体30のパターンとが図6に示すような配置となるように相対的な位置合わせが行われる。
なお、図7〜図10において、第1フォトマスク80、第1フォトマスク90ともに、黒色で示す部分が露光の光を遮蔽する部分となっており、白色で示す部分が露光の光を透過する部分となっている。
図7(A)は図4において一点鎖線で示すAaの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第1透明端子導電体24、第1端子導電体44が形成される部分である。
図7(B)は図4において一点鎖線で示すBaの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第1透明取出導電体23、第1取出導電体43、流動感光層(電極保護層)63が形成される部分である。
図8(A)は図4において一点鎖線で示すCaの位置すなわち取出エリアCの近くのアクティブエリアAの断面図である。この部分は第1透明取出導電体23がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第1膨出電極21)に接続する部分である。
図8(B)は図4において一点鎖線で示すDaの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第1膨出電極21)が形成される部分である。
図9(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第2透明端子導電体34、第2端子導電体54が形成される部分である。
図9(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される部分である。
図10(A)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。
図10(B)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される部分である。
第1現像工程においてパターニングされた第1現像済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第1現像工程)として図11に示す。これまでの図においては、基材フィルム10の両面について説明したが、工程の進行における両面の層構成の変化は同様であって、一方から他方の層構成を予測可能である。したがって、ここからは主として図5に示す側についてだけ説明する。図11においては、それまでの層構成の図に対して上下を逆転させて示している。
図11(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第2透明端子導電体34、第2端子導電体54が形成される部分である。第1現像工程の後においては、感光層としては、図9(A)における黒色で示す部分すなわち露光の光が遮蔽された部分に対応する感光層70の部分すなわちパターニングされた感光層74だけが残されている。
図11(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される部分である。第1現像工程の後においては、感光層としては、図9(B)における黒色で示す部分すなわち露光の光が遮蔽された部分に対応する感光層70すなわちパターニングされた感光層73の部分だけが残されている。
図11(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。第1現像工程の後においては、感光層としては、図10(A)における黒色で示す部分すなわち露光の光が遮蔽された部分に対応する感光層70の部分すなわちパターニングされた感光層73だけが残されている。
図11(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される部分である。第1現像工程の後においては、感光層としては、図10(A)における黒色で示す部分すなわち露光の光が遮蔽された部分に対応する感光層70の部分すなわちパターニングされた感光層71だけが残されている。
この第1エッチング工程は1回目エッチング工程と2回目エッチング工程の2回のエッチング工程によって構成される。1回目エッチング工程において被覆導電層50をパターニングし、2回目エッチング工程において透明導電層30をパターニングする。
1回目エッチング工程においては、たとえば、被覆導電層50がアルミニウムやモリブデンからなる場合には、燐酸、硝酸、酢酸、水を5:5:5:1の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いることができる。また、被覆導電層50が銀からなる場合には、燐酸、硝酸、酢酸、水を4:1:4:4の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いることができる。さらに、被覆導電層50がクロムからなる場合には、硝酸セリウムアンモニウム、過塩素酸、水を17:4:70の割合で配合してなるエッチング液を用いることができる。
また、2回目エッチング工程においては、たとえば、透明導電層30がITOからなる場合には、塩化第二鉄をエッチング液として用いることができる。
この様にして、エッチング液を複数種類用いることにより、異なる材質よりなる被覆導電層と透明導電層をエッチングすることが出来る。
図12(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図(第1エッチング工程)である。第1エッチング工程の後においては、被覆導電層と透明導電層としては、図11(A)における感光層70の部分すなわち第1露光と第1現像によってパターニングした感光層74の部分に対応する被覆導電層50(第1端子導電体54)、透明導電層30(第2透明端子導電体34)の部分だけが残されている。
図12(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。第1エッチング工程の後においては、被覆導電層と透明導電層としては、図11(B)における感光層70の部分すなわちパターニングした感光層73の部分に対応する被覆導電層50(第2取出導電体53)、透明導電層30の部分(第2透明取出導電体33)だけが残されている。
図12(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。第1エッチング工程の後においては、被覆導電層と透明導電層としては、図11(C)における感光層70の部分すなわちパターニングした感光層73の部分に対応する被覆導電層50(第2取出導電体53)、透明導電層30の部分(第2透明取出導電体33)だけが残されている。
図12(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。第1エッチング工程の後においては、被覆導電層と透明導電層としては、図11(D)における感光層70の部分すなわちパターニングした感光層71の部分に対応する被覆導電層50(第2膨出導電体51)、透明導電層30(第2膨出電極31)の部分だけが残されている。
第1エッチング済積層体においては、パターニングした感光層70は、基材フィルム10の一方の側の面においては図4に示す第1透明導電体20のパターンとなっており、他方の側の面においては図5に示す第2透明導電体30のパターンとなっており、それら第1透明導電体20のパターンと第2透明導電体30のパターンを重ね合わせたパターンが図6に示されている。
これら図4〜図6に対応させて図13〜図15が描かれている(後述する第2エッチング済積層体の説明図)。基材フィルム10の一方の側の面に適用する第2フォトマスクはすくなくとも図13における実線で示すパターンの部分において第2露光工程における露光の光を遮蔽し、すくなくとも破線で示すパターンの部分において第2露光工程における露光の光を透過する。基材フィルム10の他方の側の面に適用する第2フォトマスクはすくなくとも図14における実線で示すパターンの部分において第2露光工程における露光の光を遮蔽し、すくなくとも破線で示すパターンの部分において第2露光工程における露光の光を透過する。図15には重ね合わせたパターンが示されている。
このような露光を行なう第1フォトマスク、第2フォトマスクとしては、アクティブエリアAの感光層70に対して露光の光を透過し、非アクティブエリアBの感光層70に対して露光の光を遮蔽する単純なパターンを有するフォトマスクを適用することができる。
なお、この様なフォトマスクで第2露光工程を行う際、図16(A)、(B)、(C)、(D)で示す様に、第2フォトマスク91にて遮光部分となる部位には、被覆導電層50が存在し、図7〜10で示す様に基材フィルム裏面(感光層60の側)よりの露光の光は遮光され、感光層70は裏面からの露光の光に感光しない。従って、第2露光工程においても基材フィルム10の一方の面と他方の面とで相違するパターンを互いに影響されること無く完全に独立して適用することができる。この点は後述する第2例〜第5例の第2露光工程にても同様の効果があり、また、後述するハーフ露光を行う場合も同様である。従って基材フィルムの両面を同時に露光することにより、別々に露光する場合に対して工程を簡便化することが出来る。
なお、図16において、第2フォトマスク91は黒色で示す部分すなわち非アクティブエリアBが露光の光を遮蔽する部分となっており、白色で示す部分すなわちアクティブエリアAが露光の光を透過する部分となっている。
図16(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第2透明端子導電体34、第2端子導電体54が形成される部分である。
図16(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される部分である。
図16(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。
図16(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される部分である。
第2現像工程においてパターニングされた第2現像済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第2現像工程)として図17に示す。
図17(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(A)と基本的に相違がない。
図17(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(B)と基本的に相違がない。
図17(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(C)と比較すると明らかな相違が認められる。非アクティブエリアB,Cにおいてはパターニングした感光層70が残されているが、アクティブエリアAにおいてはパターニングした感光層70が除去されている。
図17(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(C)と比較すると明らかな相違が認められ、パターニングした感光層70が除去されている。
この第2エッチング工程においてアクティブエリアAのパターンから被覆導電層が除かれアクティブエリアAが可視光を透過するようになる。また、非アクティブエリアBのパターンには被覆導電層が残され良好な導電性が付与されたままとなる。
第1被覆導電層のパターン(第1取出導電体43と第1端子導電体44)の一例を図13に、第2被覆導電層のパターン(第2取出導電体53と第2端子導電体54)の一例を図14に、それら第1被覆導電層のパターンと第2被覆導電層のパターンを重ね合わせたパターンを図15に示す。
図18(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部位における層構成は第2現像工程の断面図である図17(A)と基本的に相違がない。
図18(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部位における層構成は第2現像工程の断面図である図17(B)と基本的に相違がない。
図18(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。この部位における層構成は、非アクティブエリアB,Cにおいては、第2現像工程の断面図である図17(C)と基本的に相違がない。一方、アクティブエリアAにおいては第2取出導電体53が除去され第2透明取出導電体33だけが残されている。
図18(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部位における層構成は第2現像工程の断面図である図17(C)と比較すると明らかな相違が認められる。すなわち、パターニングした被覆導電層50(第2膨出電極31上の被覆導電層51)が除去され第2膨出電極31だけが残されている。
加熱流動の前は、図20(A)に示すように、パターニングした透明導電層30と被覆導電層50のエッジ部分はパターニングした流動感光層(電極保護層)70のエッジ部分よりもパターンの内側に存在する。言い換えると、パターニングした流動感光層(電極保護層)70のエッジ部分はパターニングした透明導電層30と被覆導電層50のエッジ部分よりもパターンの外側に競り出た状態となっている。勿論、これはエッチング工程においてサイドエッチングが進行することによるものである。このように、ステップS7の第2エッチング工程が終了した状態においては、パターニングした透明導電層30と被覆導電層50のエッジ部分は外部に対して露出した状態となっている。
加熱流動の後は、図20(B)に示すように、パターニングした流動感光層(電極保護層)70が軟化し流動することによって、パターニングした透明導電層30と被覆導電層50は外部に対して露出した状態のエッジ部分を含めて完全に被覆されることになる。この被覆は主として主として流動感光層(電極保護層)70のエッジ部分により行なわれ、エッジ部分以外の透明導電層30と被覆導電層50の部分は加熱流動の後においても流動感光層(電極保護層)70によって被覆されたままとなっている。このように、ステップS8の流動被覆工程が終了した状態においては、パターニングした透明導電層30と被覆導電層50のすべての部分が外部に対して完全に遮蔽された状態となる。
上述の説明から明らかなように、加熱され流動性を有するようになった流動感光層(電極保護層)70が流動する方向は基材フィルム10の側である。この方向に流動するためには、その方向に力学的な力が作用する必要性がある。その作用する大きな力としては、流動化した流動感光層70とそれが接触する部位(たとえば基材10)との間で作用する液個界面張力(液体と固体との間の界面張力(=表面張力))に基づく力、および、流動感光層70の質量に応じて作用する重力に基づく力の2つである。この2つの力がどのように作用するかは流動感光層70とそれが形成される部位の材料によって相違する。基材フィルム10等の流動感光層70を形成する部位の材料に対して、流動感光層70は濡れの親和力が大きい材料が、塗工適性、被膜密着強度、等の良い材料として一般的に使用される。
重力に対して液個界面張力の作用が支配的であって、重力の作用を無視することができるときには、基材フィルム10がどの方向を向いているかについて考慮する必要性がない。したがって、基材フィルム10の下側の面に流動感光層70が存在していても、上側の面に存在していても関係なく流動被覆を行うことができる。基材フィルム10の両側の面に流動感光層70が存在するときには、両側の面を同時に加熱し流動させ流動被覆を行うことができる。
また、液個界面張力の作用が支配的ではあるが、重力の作用を全く無視することはできないときには、基材フィルム10の移送径路の方向が垂直方向となるようにし、垂直方向の基材フィルム10の両側に存在する流動感光層70を同時に加熱し流動させ流動被覆を行うことができる。
一方、液個界面張力に対して重力の作用が支配的であるときには、重力の作用により基材フィルム10の側に流動することになる。すなわち、基材フィルム10の表面に向かって流動感光層(電極保護層)70に重力が作用するような状態で加熱する必要性がある。したがって、ほぼ基材フィルム10の表面が水平であって、その上側に流動感光層(電極保護層)70が存在するような姿勢(加熱姿勢)として第2エッチング済積層体の加熱を行なう。
図2(B)に示す積層体のように基材フィルム10の片側の表面にだけ流動感光層(電極保護層)70が存在する場合には、容易に、上述の加熱姿勢において加熱を行なうことができる。しかし、図2(D)に示す積層体のように基材フィルム10の両側の表面(表裏面)に共に流動感光層(電極保護層)60,70が存在する場合には、流動感光層(電極保護層)60,70を同時に上側にすることは明らかに不可能である。その場合には、基材フィルム10の上側に存在する流動感光層(電極保護層)60に対して加熱を行い、下側に存在する流動感光層(電極保護層)70に対しては冷却を行なうようにする。その工程を第2エッチング済積層体の加熱姿勢を表裏逆転させて2回行なうことにより基材フィルム10の表裏面の流動感光層(電極保護層)60,70に対して加熱を行うことができる。
下側に存在する流動感光層(電極保護層)に対する冷却は冷却板、冷却ローラ、冷風、等の冷却手段を使用する冷却方法の内で基材フィルム10の形態に適合する方法を適用することができる。たとえば、基材フィルム10が枚葉シートフィルムのときには、真空吸着機構を有する冷却板を使用し第2エッチング済積層体を冷却板に真空吸着により密着させ冷却した状態で、その第2エッチング済積層体の上側の面を加熱する。また、基材フィルム10が長尺のウェブ状のフィルムのときには、フィルムにテンションを与えて冷却板または冷却ローラに密着させ冷却した状態で、その第2エッチング済積層体の上側の面を加熱する。なお、冷却板、冷却ローラは、たとえば、金属等の熱伝導性の良い材料からなる板、ローラの内部に冷却水を循環させ、それら板、ローラの表面が冷却されるように構成した冷却手段である。
同様に、加熱時間と冷却時間についても流動感光層(電極保護層)の材料によって適正な時間とする。この時間の適正値は加熱温度と冷却温度によっても変化する。加熱温度が高いときには加熱時間が短時間で済む、逆に加熱温度が低いときには加熱時間が長時間となる。また冷却時間は加熱している時間帯において冷却が行なわれていればよく、冷却時間を長時間としても問題はない。
図19(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部位における層構成は第2エッチング工程の断面図である図18(A)と比較すると第2透明端子導電体34、第2端子導電体54の部分は変わらない。一方、パターニングされた感光層70(流動感光層(電極保護層)74)は軟化し流動してその部分を被覆している。
これにより、この部分にタッチパネルセンサにおける端子部分(第2透明端子導電体34、第2端子導電体54、流動感光層(電極保護層)74)が形成されたことになる。この端子部分は電極保護層で被覆されており、そのままでは端子電極として使用し電気信号の接続を行なうことができない。したがって、この端子部分については、別工程においてその端子部分の電極保護層を除去し端子電極として利用可能にする必要性がある。たとえば、端子部分にだけスポット露光を行なって現像する、機械的物理的に除去する、等の方法を適用することができる。なお、端子部分を露光して電極保護層を除去する方法は、具体的には以下の方法となる。ステップS7(第2エッチング)の工程の後に、端子部分を含む領域、具体的には、図5で示す非アクティブエリアBの端子エリアDの内、少なくとも第2透明端子導電体34、第2端子導電体54をカバーする領域に光透過部を有し、他の領域を遮光するフォトマスクを用いて露光を行い、その後、現像して、第2端子導電体上の感光層74を除去することが出来る。同様に、第1端子導電体44上の感光層60の除去も可能である。この様な工程を追加した後、ステップS8(流動被覆工程)を行えば、端子部分の電極保護層を除去し、第1端子導電体44および第2端子導電体54が露出した構成のタッチパネルセンサが得られる。またスポット露光を行う場合も同様に、ステップS7(第2エッチング)の後に、端子導電体上の感光層に露光を行い、次いで現像し、さらにステップS8(流動被覆工程)を行えば良い。
図19(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部位における層構成は第2エッチング工程の断面図である図18(B)と比較すると第2透明取出導電体33、第2取出導電体53の部分は変わらない。一方、パターニングされた感光層70(流動感光層(電極保護層)73)は軟化し流動してその部分を被覆している。
これにより、この部分にタッチパネルセンサにおける取出導電体の部分(第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73)が形成される。この取出導電体は電極保護層によって被覆されている。したがって、取出導電体の部分が腐食することによってタッチパネル装置の耐久性が著しく損なわれるという問題を回避することができる。
図19(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。この部位における非アクティブエリアB,Cにおいては第2エッチング工程の断面図である図18(B)と比較すると第2透明取出導電体33、第2取出導電体53の部分は変わらない。一方、パターニングされた感光層70(流動感光層(電極保護層)73)は軟化し流動してその部分を被覆している。また、アクティブエリアAにおいては層構成は第2エッチング工程の断面図である図18(B)と基本的に相違がない。
これにより、この部分に第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される。
図19(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部位における層構成は第2エッチング工程の断面図である図18(B)と基本的に相違がない。
これにより、この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される。
まず、ステップS101(感光層形成)において、透明な基材フィルム10と、その基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層20と、その透明導電層20の面上に設けられた被覆導電層40とを有する積層体の被覆導電層40の側の面上に感光性エッチングレジストの感光層60を形成する。この工程は、前述したステップS1(感光層形成)と同様であるから詳細な説明を省略する。
次に、ステップS102(第1露光)において、感光層60,70に対し第1フォトマスクを介して露光する。この工程は、前述したステップS2(第1露光)と同様であるから詳細な説明を省略する。
次に、ステップS103(第1現像)において、第1露光済積層体の感光層60,70を現像してその感光層60,70をパターニングする。この工程は、前述したステップS3(第1現像)と同様であるから詳細な説明を省略する。
次に、ステップS104(第1エッチング)において、第1現像工程においてパターニングされた第1現像済積層体の感光層70を第1エッチングマスクとして被覆導電層50と透明導電層30をエッチングして被覆導電層50と透明導電層30をパターニングする。この工程は、前述したステップS4(第1エッチング)と同様であるから詳細な説明を省略する。
第1エッチング済積層体においては、パターニングした感光層70は、基材フィルム10の一方の側の面においては図4に示す第1透明導電体20のパターンとなっており、他方の側の面においては図5に示す第2透明導電体30のパターンとなっており、それら第1透明導電体20のパターンと第2透明導電体30のパターンを重ね合わせたパターンが図6に示されている。
これら図4〜図6に対応させて図13〜図15が描かれている(第2エッチング済積層体の説明図、図1と図21に示したタッチパネルセンサの製造工程に共通)。基材フィルム10の一方の側の面に適用する第2フォトマスクはすくなくとも図13における実線で示すパターンの部分の内であって取出導電体43の部分において第2露光工程における露光の光を遮蔽し、すくなくとも図13における実線で示すパターンの部分の内であって端子導電体44の部分において第2露光工程における露光の光を半ば透過し半ば遮蔽し(ハーフ露光し)、すくなくとも破線で示すパターンの部分において第2露光工程における露光の光を透過する。基材フィルム10の他方の側の面に適用する第2フォトマスクはすくなくとも図14における実線で示すパターンの部分の内であって取出導電体53の部分において第2露光工程における露光の光を遮蔽し、すくなくとも図14における実線で示すパターンの部分の内であって端子導電体54の部分において第2露光工程における露光の光を半ば透過し半ば遮蔽し(ハーフ露光し)、すくなくとも破線で示すパターンの部分において第2露光工程における露光の光を透過する。図15には重ね合わせたパターンが示されている。
このような露光を行なう第1フォトマスク、第2フォトマスクとしては、アクティブエリアAの感光層70に対して露光の光を透過し、非アクティブエリアBの取出エリアCの部分の感光層70に対して露光の光を遮蔽し、非アクティブエリアBの端子エリアDの部分の感光層70に対して露光の光を半ば透過し半ば遮蔽する(ハーフ露光する)単純なパターンを有するフォトマスクを適用することができる。
なお、図22において、第2フォトマスク91は白色で示す部分すなわちアクティブエリアAが露光の光を透過する部分となっており、斜線で示す部分すなわち非アクティブエリアBの端子エリアDの部分が露光の光を半ば透過し半ば遮蔽する(ハーフ露光する)部分となっており、黒色で示す部分すなわち非アクティブエリアBの取出エリアCの部分が露光の光を遮蔽する部分となっている。
図22(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第2透明端子導電体34、第2端子導電体54が形成される部分である。
図22(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される部分である。
図22(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。
図22(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される部分である。
第2現像工程においてパターニングされた第2現像済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第2現像工程)として図23に示す。
図23(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(A)と比較すると、感光層70,74の厚さが薄くなっている。この部分(端子エリアDの部分)の感光層74は露光の光を半ば透過し半ば遮蔽する(ハーフ露光する)第2フォトマスク92によって制御され、半ば露光されているため、第2現像工程において感光層70が半ば除去されたためである。半ば残され厚さが薄くなっているこの感光層70はエッチングレジストとしての機能を備えている。
図23(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(B)と基本的に相違がない。
図23(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(C)と比較すると明らかな相違が認められる。非アクティブエリアB,Cにおいてはパターニングした感光層70が残されているが、アクティブエリアAにおいてはパターニングした感光層70が除去されている。
図23(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(C)と比較すると明らかな相違が認められ、パターニングした感光層70が除去されている。
この第2エッチング工程においてアクティブエリアAのパターンから被覆導電層が除かれアクティブエリアAが可視光を透過するようになる。また、非アクティブエリアBのパターンには被覆導電層が残され良好な導電性が付与されたままとなる。
図24(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部位における層構成は第2現像工程の断面図である図23(A)と基本的に相違がない。
図24(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部位における層構成は第2現像工程の断面図である図23(B)と基本的に相違がない。
図24(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。この部位における層構成は、非アクティブエリアB,Cにおいては、第2現像工程の断面図である図23(C)と基本的に相違がない。一方、アクティブエリアAにおいては第2取出導電体53が除去され第2透明取出導電体33だけが残されている。
図24(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部位における層構成は第2現像工程の断面図である図23(C)と比較すると明らかな相違が認められる。すなわち、パターニングした被覆導電層50(第2膨出電極31上の被覆導電層51)が除去され第2膨出電極31だけが残されている。
第3現像工程においてパターニングされた第3現像済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第3現像工程)として図25に示す。
図25(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部位における層構成は第2エッチング工程の断面図である図24(A)と比較すると第2透明端子導電体34と第2端子導電体54が残され、感光層70,74が除去されている。この部分(端子エリアDの部分)の感光層74は露光の光を半ば透過し半ば遮蔽する(ハーフ露光する)第2フォトマスク92によって半ば露光(ハーフ露光)されているため、第2現像工程と第3現像工程の2回の現像工程において感光層70が完全に除去されたためである。
図25(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部位における層構成は第2エッチング工程の断面図である図24(B)と基本的に相違がない。
図25(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。この部位における層構成は第2エッチング工程の断面図である図24(C)と基本的に相違がない。
図25(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部位における層構成は第2エッチング工程の断面図である図24(D)と基本的に相違がない。
このステップS8の流動被覆工程の後における断面図、すなわち図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における流動被覆済積層体の断面図(流動被覆)を図26に示す。
図26(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部位における層構成は第3現像工程の断面図である図25(D)と基本的に相違がない。
これにより、この部分にタッチパネルセンサにおける端子部分(第2透明端子導電体34、第2端子導電体54)が形成されたことになる。この端子部分は電極保護層で被覆されてなく、そのまま端子電極として使用し電気信号の接続を行なうことができる。
図26(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部位における層構成は第3現像工程の断面図である図25(D)と比較すると第2透明取出導電体33、第2取出導電体53の部分は変わらない。一方、パターニングされた感光層70(流動感光層(電極保護層)73)は軟化し流動してその部分を被覆している。
これにより、この部分にタッチパネルセンサにおける取出導電体の部分(第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73)が形成される。この取出導電体は電極保護層によって被覆されている。したがって、取出導電体の部分が腐食することによってタッチパネル装置の耐久性が著しく損なわれるという問題を回避することができる。
図26(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。この部位における非アクティブエリアB,Cにおいては第3現像工程の断面図である図25(D)と比較すると第2透明取出導電体33、第2取出導電体53の部分は変わらない。一方、パターニングされた感光層70(流動感光層(電極保護層)73)は軟化し流動してその部分を被覆している。また、アクティブエリアAにおいては層構成は第3現像工程の断面図である図25(D)と基本的に相違がない。
これにより、この部分に第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される。
図26(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部位における層構成は第3現像工程の断面図である図25(D)と基本的に相違がない。
これにより、この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される。
まず、ステップS201(感光層形成)において、透明な基材フィルム10と、その基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第2透明導電層30と、その第2透明導電層30の面上に設けられた第2被覆導電層50とを有する積層体の第2被覆導電層50の側の面上に感光性エッチングレジストの感光層70を形成する。この工程は、前述したステップS1(感光層形成)と同様であるから詳細な説明を省略する。
次に、ステップS202(第1露光)において、感光層70に対し第1フォトマスク90を介して露光する。この工程は、前述したステップS2(第1露光)とは異なり、第1フォトマスク90として、図30にて黒色で示す部分(非アクティブエリアBにおける第2端子導電体54および第2取出導電体53のパターンに対応する。この部分にはそれぞれ第2透明端子導電体34、第2端子導電体54が形成され、また第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される。)が露光の光を遮蔽する部分となっており、白色で示す部分(第2被覆電層50および第2透明導電層30をエッチングする部位に対応)が露光の光を透過する部分となっており、斜線で示す部分(アクティブエリアAの第2透明導電層31のパターンに対応する。この部分にはアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される。)が露光の光を半ば透過し半ば遮断されハーフ露光される部分となっている。
次に、ステップS203(第1現像)において、第1露光済積層体の感光層70を現像してその感光層70をパターニングする。この工程は、前述したステップS3(第1現像)に対し、ハーフ露光された部分の感光層71はエッチング後の図31にて示される様に、半ば露光され厚さが薄くなっている点が異なる。露光の光を遮断した非アクティブエリアBの部位と比較し、露光の光を半ば透過し半ば遮断したアクティブエリアAの部位はパターニングした感光層の厚さが薄くなっているものの、エッチングレジストとして機能する。
次に、ステップS204(第1エッチング)において、第1現像工程においてパターニングされた第1現像済積層体の感光層71、73、74を第1エッチングマスクとして第2被覆導電層50と第2透明導電層30をエッチングして第2被覆導電層50と第2透明導電層30をパターニングする。第1エッチングの後において上層から順に感光層、被覆導電層、透明導電層がパターニングされていることを示している(図31)。この工程は、前述したステップS4(第1エッチング)と、ハーフ露光部の感光層膜厚を除き、他は同様であるから詳細な説明を省略する。
この第2エッチング工程においてアクティブエリアAのパターンから第2被覆導電層51が除かれアクティブエリアAが可視光を透過するようになる。また、非アクティブエリアBのパターンには第2取出導電体53、第2端子導電体54が残され良好な導電性が付与されたままとなる(図32)。
このステップS8の流動被覆工程の後における断面図、すなわち図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における流動被覆済積層体の断面図(流動被覆)を図26に示す。尚、図30〜34において、それぞれの工程後の断面図を示すが、これらも図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における積層体の断面図である。図30〜34(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第2透明端子導電体34、第2端子導電体54が形成される部分である。図30〜34(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される部分である。図30〜34(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。図30〜34(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される部分である。
次に、ステップS307(第2エッチング)において、このパターニングされた感光層73を第2エッチングマスクとしてタッチセンサの部位すなわちアクティブエリアAの第2被覆導電層50(第2取出導電体51に対応)および非アクティブエリアBの端子エリアDの第2被覆導電層50(第2端子導電体54に対応)をエッチングして除く(図37)。
このステップS308の流動被覆工程の後における断面図、すなわち図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における流動被覆済積層体の断面図(流動被覆)を図38に示す。尚、図36〜38において、それぞれの工程後の断面図を示すが、これらも図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における積層体の断面図である。図36〜38(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第2透明端子導電体34が形成される部分である。図36〜38(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される部分である。図36〜38(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。図36〜38(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される部分である。
次に、ステップS402(第1露光)において、感光層70に対し第1フォトマスク90を介して露光する。この工程は、前述したステップS2(第1露光)とは異なり、第1フォトマスクとして、図40にて黒色で示す部分(非アクティブエリアBにおける第2取出導電体53に対応する)が露光の光を遮蔽する部分となっており、白色で示す部分(第2被覆電層50および第2透明導電層30をエッチングする部位に対応)が露光の光を透過する部分となっており、斜線で示す部分(アクティブエリアAの第2透明導電層51のパターンおよび非アクティブエリアBの第2端子導電体54のパターンに対応する)が露光の光を半ば透過し半ば遮断されハーフ露光される部分となっている。
次に、ステップS404(第1エッチング)において、第1現像工程においてパターニングされた第1現像済積層体の感光層71、73、74を第1エッチングマスクとして第2被覆導電層50と第2透明導電層30をエッチングして第2被覆導電層50と第2透明導電層30をパターニングする。第1エッチングの後において上層から順に感光層、第2被覆導電層、第2透明導電層がパターニングされていることを示している(図41)。この工程は、前述したステップS4(第1エッチング)に対し、ハーフ露光部の感光層71、74の膜厚が薄いことを除き、他は同様であるから詳細な説明を省略する。
次に、ステップS406(第2エッチング)において、このパターニングされた感光層73を第2エッチングマスクとしてタッチセンサの部位すなわちアクティブエリアAおよび非アクティブエリアBの端子エリアDの第2被覆導電層51、第2端子導電層54をエッチングして除く(図42)。
このステップS407の流動被覆工程の後における断面図、すなわち図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における流動被覆済積層体の断面図(流動被覆)を図38に示す。尚、図40〜42において、それぞれの工程後の断面図を示すが、これらも図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における積層体の断面図である。図40〜42(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第2透明端子導電体34が形成される部分である。図40〜42(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される部分である。図40〜42(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。図40〜42(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される部分である。
20 第1透明導電体、第1透明導電層
21 第1膨出電極
22 第1連結電極
23 第1透明取出導電体
24 第1透明端子導電体
30 第2透明導電体、第2透明導電層
31 第2膨出電極
32 第2連結電極
33 第2透明取出導電体
34 第2透明端子導電体
40 第1被覆導電体、第1被覆導電層
43 第1取出導電体
44 第1端子導電体
50 第2被覆導電体、第2被覆導電層
53 第2取出導電体
54 第2端子導電体
60 流動感光層、感光層
70〜74 流動感光層、感光層
80、90 第1フォトマスク
91、92 第2フォトマスク
110 タッチパネルディスプレイ(入出力装置)
120 タッチパネル装置
121 入力部
122 回路部
123 保護カバー
124 接着層
125 タッチパネルセンサ
126 接着層
130 液晶表示装置、表示装置
131 表示部
132 表示制御部
Claims (11)
- パターニングされた感光層をエッチングマスクとして被覆導電層をエッチングして前記被覆導電層をパターニングすることによって取出導電体を形成する工程と、
前記パターニングされた感光層を加熱して軟化させ、その軟化した感光層の流動によりすくなくとも前記取出導電体の部位を被覆する流動被覆工程と、を備えることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。 - 請求項1に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程は、前記取出導電体の部位と、その周辺の前記透明導電層の部位と、その周辺の前記基材フィルムの部位のすべてを前記軟化した感光層の流動により被覆する工程であることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
- 請求項1または2に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対し第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記第1現像工程でパターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層に対し第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
前記感光層を第2現像して前記感光層における取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
前記第2現像工程でパターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
を備えることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。 - 請求項3に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、前記第2エッチング工程の後工程かつ前記流動被覆工程の前工程として、
前記感光層に対し第3フォトマスクを介して露光する第3露光工程と、
前記感光層を第3現像して前記感光層における端子の部位が除かれるようにパターニングする第3現像工程と、
を備えることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。 - 請求項1または2に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対し第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記第1現像工程でパターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層に対し第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
前記感光層を現像して、前記感光層における取出導電体の部位が残され端子の部位が半ば残されアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
前記第2現像工程でパターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
前記感光層を第3現像して、前記感光層における取出導電体の部位を残し端子の部位を
除くようにパターニングする第3現像工程と、
を備えることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。 - 請求項1または2に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対しアクティブエリアの部位がハーフ露光となる第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記第1現像工程でパターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層を現像して前記アクティブエリアの感光層を除去する第1現像工程と、
前記アクティブエリアの感光層が除去された感光層を第2エッチングマスクとして前記被覆導電層をエッチングして除去する第2エッチング工程と、
前記感光層に対し端子の部位に露光する第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
前記感光層を第3現像して、前記感光層における取出導電体の部位を残し端子の部位を除くようにパターニングする第3現像工程と、
を備えることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。 - 請求項1または2に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対し第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記第1現像工程でパターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層に対し第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
前記感光層を第2現像して前記感光層における取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位と端子の部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位と前記端子の部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
を備えることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。 - 請求項1または2に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対しアクティブエリアの部位と端子の部位がハーフ露光となる第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記第1現像工程でパターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層を第2現像して前記感光層における取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位と端子の部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
前記第2現像工程でパターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位と前記端子の部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
を備えることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。 - 透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層とを有するタッチパネルセンサであって、
前記透明導電層は取出導電体の部位とアクティブエリアの部位が残るようにパターニングされており、
前記被覆導電層は取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングされており、
すくなくとも前記取出導電体の部位は感光層を加熱して軟化させ、その軟化した感光層の流動により被覆されており、
前記感光層は前記被覆導電層のパターニングにおいてエッチングマスクとして使用された感光層であることを特徴とするタッチパネルセンサ。 - 請求項9に記載のタッチパネルセンサにおいて、
前記透明導電層は端子の部位と取出導電体の部位とアクティブエリアの部位が残るようにパターニングされており、
前記被覆導電層は端子の部位と取出導電体の部位が残り、アクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングされている、
ことを特徴とするタッチパネルセンサ。 - 請求項9に記載のタッチパネルセンサにおいて、
前記透明導電層は端子の部位と取出導電体の部位とアクティブエリアの部位が残るようにパターニングされており、
前記被覆導電層は取出導電体の部位が残り、端子の部位とアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングされている、
ことを特徴とするタッチパネルセンサ。
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