JP5413228B2 - タッチパネルセンサ製造方法およびタッチパネルセンサ - Google Patents

タッチパネルセンサ製造方法およびタッチパネルセンサ Download PDF

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Description

本発明はタッチパネルセンサの技術分野に属する。特に、タッチパネルセンサにおける透明導電層の上に形成される被覆導電層をパターニングした取出導電体の部分を腐食、漏電、等から保護する保護層を形成する工程を改善するタッチパネルセンサ製造方法とその方法を適用したタッチパネルセンサに関する。
入力装置(タッチパネル)と表示装置(ディスプレイ)とが一体化した入出力装置としてタッチパネルディスプレイが知られている。タッチパネルの接触入力面(タッチセンサの部位、アクティブエリアとも呼ぶ)はディスプレイの表示画面の外側に面平行となるように近接(または密着)して形成される。利用者はタッチパネルの特定の場所を指先またはペン(スタイラス)によって接触(タッチ)(または近接)することにより入力が行なわれる。そのとき、利用者が所望の入力を行なうためにディスプレイは接触する場所と入力する内容との関係が判るような表示画面を生成する。すなわち、利用者はタッチパネルの接触入力面を通してディスプレの表示画面を視認する必要性がある。その視認が可能なように、すくなくともディスプレの表示画面に形成されたタッチパネルの部位は透明な材料によって形成される。このようなタッチパネルディスプレイは携帯電話、券売機、ATM装置、ゲーム機、コンピュータ、等の電子機器において入力と表示を行なう装置として多用されている。
タッチパネル装置(タッチパネルがその全体構成を意味するときにはタッチパネル装置と呼ぶ)は、上述の接触(または近接)により入力が行なわれる入力部(その接触入力面の背後にタッチパネルセンサを含む)だけではなく、入力部への接触を電気信号に変換する変換回路、その電気信号から接触位置を演算する演算回路、それらの回路の動作を制御する制御回路、等からなる回路部(センサ回路、センサ増幅器とも呼ぶ)を含んでいる。
タッチパネル装置は、入力部の接触入力面への接触または接近(以降「接触(または近接)」を単に「接触」と呼ぶ)を検出する原理に基づいて、種々の形式に区別され得る。最近では、光学的に明るいこと、意匠性があること、構造が容易であること、機能的にも優れていること等の理由から、容量結合方式のタッチパネル装置が主流となっている。容量結合方式のタッチパネル装置においては、指先またはペン(スタイラス)がタッチセンサに接触することにより、その接触部位における静電容量が変化し、その変化から接触位置を演算するようになっている(たとえば、特許文献1)。
容量結合方式のタッチパネル装置はそのタッチパネルセンサの接触入力面の特定の位置での接触の数が1つのときに正常な接触位置の検出が可能な一点検出のタッチパネル装置が一般的である。この一点検出のタッチパネル装置におけるタッチパネルセンサの構造としては、たとえば、XY配列した複数の容量結合において、Y方向の配列ごとに容量結合の一方の面の端子への取出導電体をY方向に連結してX方向の辺部分に取出し、X方向の配列ごとに容量結合の他方の面の端子への取出導電体をX方向に連結してY方向の辺部分に取出す構造を有している。
一方、容量結合方式のタッチパネル装置において、そのタッチパネルセンサの接触入力面の別々の位置で同時に生じる複数の接触を検出し、それらの接触の各々の位置を表す信号を生成するように構成したタッチパネル装置、すなわちマルチタッチ検出(多点検出)のタッチパネル装置の提案がある。たとえば、特許文献2の「マルチポイント・タッチスクリーン」はそのような装置の発明である。多点検出のタッチパネル装置は、多点同時入力に対応し多様な形態の指示入力が可能であることから注目されている。この特許文献2に開示された装置におけるタッチパネルセンサの構造においては、XY配列した複数の容量結合において、1つ1つの容量結合の一方の面の端子への取出導電体を1つ1つX方向の辺部分に取出し、1つ1つの容量結合の他方の面の端子への取出導電体を1つ1つY方向の辺部分に取出す構造を有している。そのため、同一の位置分解能を得るためには、一点検出のものと比較して多点検出のものは端子の数が多くなり、タッチパネル装置の構成(タッチパネルセンサ、センサ回路、データ処理)が複雑化する。このような理由で、一点検出は小型から大型のタッチパネル装置に適合し、多点検出のは小型タッチパネル装置に適合するものが多い。
このような容量結合方式のタッチパネルセンサは、一般的に、第1センサ電極が形成された第1の基材フィルムと、第2センサ電極が形成された第2の基材フィルムと、を接着層により接合することによって、作製されている(たとえば、特許文献3)。作製されたタッチパネルセンサにおいて、第1センサ電極および第2センサ電極は、基材フィルムのアクティブエリア(接触入力面)外の領域に形成された取出配線(取出導電体)を介して、外部のセンサ回路に接続される。タッチパネル装置が表示装置とともに用いられる場合、第1センサ電極および第2センサ電極は、導電率(電気伝導率)の低い透明導電材料から形成される。その一方で、アクティブエリア外に配置される取出導電体は、透明である必要はなく、一般的に、高い導電率を有した金属材料をスクリーン印刷で基材フィルム上に印刷することにより形成される。
特開2009−175784号公報 特表2007−533044号公報 特開平4−264613号公報 特開2007−308710号公報
ところで、タッチパネル装置のタッチパネルセンサにおける取出導電体の部分は、上述したように一般的に金属材料が使用される。たとえば、アルミニウム、モリブデン、銀、クロム、銅等の金属材料が使用される。これらの金属材料は腐食し易く、金属材料の表面から内部へと腐食が進行するに連れて導電性が低下し、ついには必要とする導電性を失うことになる。そして、タッチパネル装置はその機能を停止し使用不可能な状態となる。すなわち、取出導電体の部分が腐食することによってタッチパネル装置の耐久性が著しく損なわれるという問題がある。
また、導電性を有する金属材料の取出導電体の部分が露出しているということは漏電の危険性を内在することになる。特に、水(雨、水道水)や水分を含む液体(飲料、汗)が降りかかる環境、湿度が高く水滴ができ易い環境、等においては、電気絶縁性が低下し漏電が発生し易い。取出導電体の部分は、一般的なタッチパネルセンサにおいて、多数の線状の取出導電体が平行し接近する配線パターンとなっている。したがって、隣接する取出導電体の間では僅かな絶縁性の低下により電流が流れ易く漏電が発生し誤動作または動作不能の状態となる。すなわち、取出導電体の部分が露出していることによってタッチパネル装置の信頼性が著しく損なわれるという問題がある。
この問題を解決するために、取出導電体の部分の表面に保護層を形成することが行なわれている。勿論、保護層の材料は電気的な絶縁性を有する材料であり、従来においては、絶縁性の塗料を取出導電体の部分とその周辺部(基材、等)に塗工することにより保護層の形成が行なわれている(特許文献4)。
しかしながら、従来においては保護層を形成するための工程をその他の工程に対して単純に付加しているため、全工程が増大化するという問題がある。一般的に、工程を新たに付加するときにはその工程の付加が他の工程に与える影響、製品の品質に与える影響、等を考慮する必要性がある。すなわち製造条件を適正化する、使用材料を厳選する、等の対応を必要とする。また、その工程に対してはメンテナンス、品質管理、等の作業が発生し製造負荷が増加する。したがって、工程が1つ増えるということは製造上、品質上の多くの課題を解決しなければならないという問題がある。逆に、工程が1つ減るということは製造上、品質上の多くの問題を解消し、工程設計、製品設計の自由度を大幅に増大させる効果がある。
本発明は、上記のような問題を解決するために成されたもので、導電性を有する金属材料の取出導電体の部分を保護する保護層の形成を、その形成のための専用の工程を設けることなく、従来の工程を大幅に変更することなく可能とするタッチパネルセンサ製造方法とその方法を適用したタッチパネルセンサの提供を目的とする。
本発明の請求項1に係るタッチパネルセンサの製造方法は、パターニングされた感光層を加熱して軟化させ、その軟化した感光層の流動によりすくなくとも前記取出導電体の部位を被覆する流動被覆工程を備えるようにしたものである。
また、本発明の請求項2に係るタッチパネルセンサの製造方法は、請求項1に係るタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程は、前記取出導電体の部位と、その周辺の前記透明導電層の部位と、その周辺の前記基材フィルムの部位のすべてを前記軟化した感光層の流動により被覆する工程であるようにしたものである。
また、本発明の請求項3に係るタッチパネルセンサの製造方法は、請求項1または2に係るタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対し第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層に対し第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
前記感光層を第2現像して前記感光層における取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
を備えるようにしたものである。
また、本発明の請求項4に係るタッチパネルセンサの製造方法は、請求項3に係るタッチパネルセンサの製造方法において、前記第2エッチング工程の後工程かつ前記流動被覆工程の前工程として、
前記感光層に対し第3フォトマスクを介して露光する第3露光工程と、
前記感光層を第3現像して前記感光層における端子の部位が除かれるようにパターニングする第3現像工程と、
を備えるようにしたものである。
また、本発明の請求項5に係るタッチパネルセンサの製造方法は、請求項1または2に係るタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対し第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層に対し第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
前記感光層を現像して、前記感光層における取出導電体の部位が残され端子の部位が半ば残されアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
前記感光層を第3現像して、前記感光層における取出導電体の部位を残し端子の部位を除くようにパターニングする第3現像工程と、
を備えるようにしたものである。
また、本発明の請求項6に係るタッチパネルセンサの製造方法は、請求項1または2に係るタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対しアクティブエリアの部位がハーフ露光となる第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層を現像して前記アクティブエリアの感光層を除去する第1現像工程と、
前記アクティブエリアの感光層が除去された感光層を第2エッチングマスクとして前記被覆導電層をエッチングして除去する第2エッチング工程と、
前記感光層に対し端子の部位に露光する第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
前記感光層を第3現像して、前記感光層における取出導電体の部位を残し端子の部位を除くようにパターニングする第3現像工程と、
を備えるようにしたものである。
また、本発明の請求項7に係るタッチパネルセンサの製造方法は、請求項1または2に係るタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対し第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層に対し第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
前記感光層を第2現像して前記感光層における取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位と端子の部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位と前記端子の部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
を備えるようにしたものである。
また、本発明の請求項8に係るタッチパネルセンサの製造方法は、請求項1または2に係るタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
前記感光層に対しアクティブエリアの部位と端子の部位がハーフ露光となる第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
前記感光層を第2現像して前記感光層における取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位と端子の部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
前記パターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位と前記端子の部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
を備えるようにしたものである。
また、本発明の請求項9に係るタッチパネルセンサは、透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層とを有するタッチパネルセンサであって、
前記透明導電層は取出導電体の部位とアクティブエリアの部位が残るようにパターニングされており、
前記被覆導電層は取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングされており、
すくなくとも前記取出導電体の部位は感光層を加熱して軟化させ、その軟化した感光層の流動により被覆されている、ようにしたものである。
また、本発明の請求項10に係るタッチパネルセンサは、請求項9に係るタッチパネルセンサにおいて、前記感光層は前記パターニングにおいてエッチングマスクとして使用された感光層であるようにしたものである。
また、本発明の請求項11に係るタッチパネルセンサは、請求項9〜10に係るタッチパネルセンサにおいて、前記透明導電層は端子の部位と取出導電体の部位とアクティブエリアの部位が残るようにパターニングされており、 前記被覆導電層は端子の部位と取出導電体の部位が残り、アクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングされている、ようにしたものである。
また、本発明の請求項12に係るタッチパネルセンサは、請求項9〜10に係るタッチパネルセンサにおいて、前記透明導電層は端子の部位と取出導電体の部位とアクティブエリアの部位が残るようにパターニングされており、 前記被覆導電層は取出導電体の部位が残り、端子の部位とアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングされている、ようにしたものである。
導電性を有する金属材料の取出導電体の部分を保護する保護層の形成を、その形成のための専用の工程を設けることなく、従来の工程を大幅に変更することなく可能とするタッチパネルセンサ製造方法とその方法を適用したタッチパネルセンサが提供される。このように、保護層を形成する専用の工程を無くすことにより、製造上、品質上の多くの問題を解消し、工程設計、製品設計の自由度を大幅に増大させるという顕著な効果を有する。
本発明のタッチパネルセンサの製造過程をフロー図として示す図である。 感光層形成工程の前後における積層体の構成を断面図として示す図である。 第1露光工程の一例を示す説明図である。 第1透明導電体20のパターンの一例を示す図である。 第2透明導電体30のパターンの一例を示す図である。 第1透明導電体20のパターンと第2透明導電体30のパターンを重ね合わせたパターンを示す図である。 図7は図4において一点鎖線で示すAa,Baの位置におけるフォトマスクで挟持した感光層形成済積層体の断面図(第1露光工程)である。 図8は図4において一点鎖線で示すCa,Daの位置におけるフォトマスクで挟持した感光層形成済積層体の断面図(第1露光工程)である。 図9は図5において一点鎖線で示すAb,Bb位置におけるフォトマスクで挟持した感光層形成済積層体の断面図(第1露光工程)である。 図10は図5において一点鎖線で示すCb,Dbの位置におけるフォトマスクで挟持した感光層形成済積層体の断面図(第1露光工程)である。 図11は、第1現像工程においてパターニングされた第1現像済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第1現像工程)として示す図である。 図12は、第1エッチング工程においてパターニングされた第1エッチング済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第1エッチング工程)である。 図13は第1被覆導電層のパターン(第1取出導電体43と第1端子導電体44)の一例を示す図である。 図14は第2被覆導電層のパターン(第2取出導電体53と第2端子導電体54)の一例を示す図である。 図15は第1被覆導電層のパターンと第2被覆導電層のパターンを重ね合わせたパターンを示す図である。 図16は図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における、第2フォトマスク91を載せた第1エッチング済積層体の断面図(第2露光工程)である。 図17は、第2現像工程においてパターニングされた第2現像済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第2現像工程)である。 図18は図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第2エッチング)である。 図19は、流動被覆工程の後における断面図、すなわち図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における流動被覆済積層体の断面図(流動被覆)である。 図20は加熱された流動感光層70の流動の状態についての説明図である。 図21はタッチパネルセンサの製造工程の別の一例をフロー図として示す図である。 図22は図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における、第2フォトマスク91を載せた第1エッチング済積層体の断面図(第2露光工程)である。 図23は図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における第2現像済積層体の断面図(第2現像工程)である。 図24は図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における第2エッチング済積層体の断面図(第2エッチング)である。 図25は図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における第3現像済積層体の断面図(第3現像工程)である。 図26は流動被覆工程の後における断面図、すなわち図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における流動被覆済積層体の断面図(流動被覆工程)である。 図27は本発明のタッチパネルセンサを適用したタッチパネルディスプレイの一例を示す図である。 基材フィルム10の構成の一例を示す図である。 図29はタッチパネルセンサの製造工程の別の一例(第3例)をフロー図として示す図である。 図30は図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における、第1フォトマスク90を載せた感光層形成済積層体の断面図(第1露光工程)である。 図31は、第1エッチング工程においてパターニングされた第1エッチング済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第1エッチング工程)である。 図32は、第2エッチング工程においてパターニングされた第2エッチング済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第2エッチング工程)である。 図33は図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における、第2フォトマスク91を載せた第2エッチング済積層体の断面図(第2露光工程)である。 図34は図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における第3現像済積層体の断面図(第3現像工程)である。 図35はタッチパネルセンサの製造工程の別の一例(第4例)をフロー図として示す図である。 図36は図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における、第2フォトマスク91を載せた第1エッチング済積層体の断面図(第2露光工程)である。 図37は、第2エッチング工程においてパターニングされた第2エッチング済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第2エッチング工程)である。 図38は流動被覆工程の後における断面図、すなわち図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における流動被覆済積層体の断面図(流動被覆工程)である。 図39はタッチパネルセンサの製造工程の別の一例(第5例)をフロー図として示す図である。 図40は図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における、第1フォトマスク90を載せた感光層形成済積層体の断面図(第1露光工程)である。 図41は、第1エッチング工程においてパターニングされた第1エッチング済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第1エッチング工程)である。 図42は、第2エッチング工程においてパターニングされた第2エッチング済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第2エッチング工程)である。
次に、本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。本明細書に添付する図面においては、図示の便宜、理解の容易、等のため、各部分の寸法比、縦横の寸法比、縮尺、等は、変更または誇張されており実物のそれらとは普通は一致しない。また、本明細書において使用する「導電体」「導電層」「電極」の語群、および「感光層」「流動感光層」の語群、は各々の語群において同一の意味を有しており、互いに区別されるものではない。また、本明細書において使用する「フィルム」は「シート」「板」の意味を含んでおり、互いに区別されるものではない。
本発明のタッチパネルセンサを適用したタッチパネルディスプレイの一例を図27に示す。タッチパネルディスプレイはタッチパネル装置と表示装置(たとえば液晶表示装置)とを一体化した入出力装置である。本発明においては、タッチパネルがその全体構成を意味するときにはタッチパネル装置と呼び、タッチパネルがその入力部の主要な部分を意味するときにはタッチパネルセンサ(詳細を後述する)と呼ぶ。図27(A)はタッチパネルディスプレイの構成図、図27(B)はタッチパネルディスプレイの断面図である。
図27(A)に示す一例において、タッチパネルディスプレイ110はタッチパネル装置120と表示装置130とから構成される。また、タッチパネル装置120は入力部121と回路部122とから構成され、表示装置130は表示部131と表示制御部132から構成される。
タッチパネル装置の入力部121の接触入力面における接触位置と入力内容との関係が利用者に判るように、液晶表示装置130はその表示部131において表示を行なう。利用者は特定の入力内容の入力を行なうために、その表示を見て判断し、指先またはスタイラスペンを接触入力面における特定の位置に接触する。入力部121と回路部122とは複数の配線により接続されている。入力部121は接触入力面における接触位置の違いに対応した電気信号を発生する。その電気信号はその複数の配線を通して回路部122に伝達される。回路部122はその伝達された電気信号から接触位置を演算し、演算した接触位置を示す電気信号を表示制御部132に伝達する。表示制御部132はその伝達された電気信号が示す接触位置に対応した表示制御を行なう。
なお、タッチパネルディスプレイは電子機器の入出力部として利用されるものである。その電子機器の本体部分は、表示制御部132に含まれるものであってもよい(図27(A)はその一例)。また、電子機器の本体部と表示制御部132とは別々であって、図27(A)には示してないが、表示制御部132はその電子機器の本体部と電気的な接続配線を有するものであってもよい。いずれにせよ、回路部122が演算した接触位置を示す電気信号は電子機器の本体部に伝達され、その本体部はその伝達された電気信号が示す接触位置に対応したデータ処理を行うとともに、表示制御部132に対して表示部131の表示を操作する電気信号を出力する。
タッチパネル装置120の入力部121は、図27(B)に断面図として示すように、さらに詳細な構成として、保護カバー123、接着層124、タッチパネルセンサ125を有している。保護カバー123はタッチパネルセンサ125を衝撃力、外気(湿気)、等から保護するためにタッチパネルセンサ125の利用者側(表面)に設けられた保護フィルム(またはシート、板)である。保護カバー123は可視光を透光する誘電体材料でできている。保護カバー123は接着層124を介してタッチパネルセンサ125に接着している。この保護カバー123はタッチパネル装置120の入力部121における接触入力面(タッチ面、入力面)となっている。また、保護カバー123は、入出力装置110の最観察者側面をなしており、入出力装置110において、タッチパネル装置120および表示装置130を外部から保護するカバーでもある。
一方、タッチパネルセンサ125における表示面側(裏面)に、すなわち保護カバー123の反対側には、図27(B)に示すように、液晶表示装置130における表示部131の表示面上に接着層126を介して接着されている。
なお、上述した接着層124,126としては、種々の周知の接着性を有した材料からなる層を用いることができる。また、本明細書において、「接着(層)」は粘着(層)をも含む概念として用いる。
タッチパネルセンサ125は、図27(B)に示すように、基材フィルム10と、基材フィルム10の一方の側(利用者側)の面10a上に所定のパターンで設けられた第1透明導電体20と、基材フィルム10の他方の側(表示装置側)の面10b上に所定のパターンで設けられた第2透明導電体30と、を有している。
第1透明導電体20のパターンの一例を図4に示す。また、第2透明導電体30のパターンの一例を図5に示す。また、それら第1透明導電体20のパターンと第2透明導電体30のパターンを重ね合わせたパターンを図6に示す。図27(B)には断面図を示したが、図4〜図6は平面図である。
図4〜図6に示すように、タッチパネルセンサ125においては、その平面を特徴的な領域に区分することができる。すなわち、タッチ位置が検出され得る領域に対応するアクティブエリA、アクティブエリアAに隣接する非アクティブエリアBに区分することができる。
アクティブエリアAは、表示装置130の表示領域に対面する領域を占めている。したがって、タッチパネルセンサ125は、すくなくともアクティブエリアAにおいては、可視光を透過するような材料を使用する。アクティブエリアAの層構成の一例を図26(D)に示す(この図においては基材フィルム10の一方の面の構成だけを示す)。タッチパネルセンサ125におけるアクティブエリアAの層構成は、図26(D)に示すように、基材フィルムの上に透明導電層(第2透明導層30)が存在する構成となっている。
アクティブエリアAには、図4〜図6に示すように、外部導体(指またはスタイラスペン)との間で容量結合を形成することができる膨出部である第1膨出電極21と第2膨出電極31が設けられている。第1膨出電極21と第2膨出電極31は、図4〜図6に示す一例においては45度傾けた矩形(ほぼ四角形)状のパターンとなっており、アクティブエリアAにおいてその複数個が行列配置している。複数個が行列配置する膨出部の各々は、基材フィルム10の面に垂直な方向から見たときには、すなわち図6に示すように、互いに重ならない配列となっている。
複数個が行列配置する第1膨出電極21の各々は隣接する行方向(Y方向)の第1膨出電極21と互いに連結している。その連結を行なう連結部が第1連結電極22である。同様に、複数個が行列配置する第2膨出電極31の各々は隣接する列方向(X方向)の第2膨出電極31と互いに連結している。その連結を行なう連結部が第2連結電極32である。連結部も膨出部と同様に複数個が行列配置するが、その連結部の各々は、基材フィルム10の面に垂直な方向から見たときには、すなわち図6に示すように、互いに交差する配列となっている。
このように、アクティブエリアAにおいて、第1透明導電体20のパターンは膨出部(第1膨出電極21)と連結部(第1連結電極22)が行方向(Y方向)に延びる複数の連続パターンにより形成され、その複数の連続パターンの各々は、非アクティブエリアBにおいて、後述する第1透明取出導電体23と第1透明端子導電体24の各々に連結する連続パターンとなっている。同様に、第2透明導電体30のパターンは膨出部(第2膨出電極31)と連結部(第2連結電極32)が行方向(Y方向)に延びる複数の連続パターンにより形成され、その複数の連続パターンの各々は非アクティブエリアBにおいて後述する第2透明取出導電体33と第2透明端子導電体34の各々に連結する連続パターンとなっている。
一方、非アクティブエリアBは、矩形状のアクティブエリアAを四方から周状に取り囲むように、言い換えると、額縁状に形成されている。この非アクティブエリアBは、表示装置130の非表示領域に対面する領域に形成されている。
非アクティブエリアBは、さらに取出エリアCと端子エリアDに区分することができる。図4〜図6に示すように、取出エリアCには第1透明導電体20の取出エリアCの部分である第1透明取出導電体23が、端子エリアDには第1透明導電体20の端子エリアDの部分である第1透明端子導電体24が存在する。また、取出エリアCには第2透明導電体30の取出エリアCの部分である第2透明取出導電体33が、端子エリアDには第2透明導電体30の端子エリアDの部分である第2透明端子導電体34が存在する。
第1透明取出導電体23は、図4〜図6に示すように、その一端において第1膨出電極21に接続され、また、その他端において第1透明端子導電体24に接続している。さらに、第1透明端子導電体24は、図27(A)に示すように、外部導体(指またはスタイラスペン)の入力部121の接触入力面への接触位置を検出するように構成された回路部122に対して配線によって電気的に接続されている。同様に、第2透明取出導電体33は、図4〜図6に示すように、その一端において第2膨出電極31に接続され、また、その他端において第2透明端子導電体34に接続している。さらに、第2透明端子導電体34は、図27(A)に示すように、外部導体(指またはスタイラスペン)の入力部121の接触入力面への接触位置を検出するように構成された回路部122に対して配線によって電気的に接続されている。
この非アクティブエリアBの取出エリアCにおける第1透明取出導電体23と第2透明取出導電体33の上には被覆導電層と流動感光層(電極保護層)が形成される。
取出エリアCにおける層構成の一例を図26(B)に示す(この図においては基材フィルム10の一方の面の構成だけを示す)。タッチパネルセンサ125における取出エリアCの層構成は、図26(B)に示すように、基材フィルム10の上に第2透明取出導電体33が存在し、第2透明取出導電体33の上には被覆導電層である第2取出導電体53が存在し、第2取出導電体53の上には流動感光層(電極保護層)73が存在する構成である。
また、この非アクティブエリアBの端子エリアDにおける第1透明端子導電体24と第2透明端子導電体34の上には被覆導電層が形成される。取出エリアDにおける層構成の一例を図26(A)に示す(この図においては基材フィルム10の一方の面の構成だけを示す)。タッチパネルセンサ125における取出エリアDの層構成は、図26(A)に示すように、基材フィルム10の上に第2透明端子導電体34が存在し、第2透明端子導電体34の上には被覆導電層である第2端子導電体54が存在する構成である。
第1被覆導電層のパターン(第1取出導電体43と第1端子導電体44)の一例を図13に示す。また、第2被覆導電層のパターン(第2取出導電体53と第2端子導電体54)の一例を図14に示す。また、それら第1被覆導電層のパターンと第2被覆導電層のパターンを重ね合わせたパターンを図15に示す。図13〜図15において、第1被覆導電層のパターンと第2被覆導電層のパターンの部分は実線で示し、第1透明導電体20と第2透明導電体30の部分は点線で示す。これら図13〜図15は平面図である。
第1透明導電体20のパターンは、図13、図15に点線で示すように、膨出部(第1膨出電極21)と連結部(第1連結電極22)が行方向(Y方向)に延びる複数の連続パターンにより形成され、複数の第1取出導電体43の各々はその複数の連続パターンの各々と第1端子導電体44の各々とを連結する。第1取出導電体43は前述した第1透明取出導電体23の上に設けられ、第1端子導電体44は前述した第1透明端子導電体24の上に設けられている。第1取出導電体43と第1透明取出子導電体23とを、また第1端子導電体44と第1透明端子導電体24とを2層に重ねた構成により、その部分における導電性を良くする(電気抵抗を小さくする)ことができる。同様に、第2透明導電体30のパターンは、図14、図15に点線で示すように、膨出部(第2膨出電極31)と連結部(第2連結電極32)が列方向(X方向)に延びる複数の連続パターンにより形成され、複数の第2取出導電体53の各々はその複数の連続パターンの各々と第2端子導電体54の各々とを連結する。第2取出導電体53は前述した第2透明取出導電体33の上に設けられ、第2端子導電体54は前述した第2透明端子導電体34の上に設けられている。第2取出導電体53と第2透明取出子導電体33とを、また第2端子導電体54第2透明端子導電体34とを2層に重ねた構成により、その部分における導電性を良くする(電気抵抗を小さくする)ことができる。
この被覆導電層に対して、流動感光層(電極保護層)は取出導電体(第1取出導電体43、第2取出導電体53)の上にだけ設けられ、端子導電体(第1端子導電体44、第2端子導電体54)の上には設けられない。流動感光層(電極保護層)は取出導電体の部分を腐食、漏電、等から保護する。
次に、タッチパネルセンサ125を構成する各部分について、特にその材料について説明する。
基材フィルム10は可視光を透過する誘電体材料、たとえば、PETフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム)等の樹脂フィルムからなるフィルム本体11と、フィルム本体11の一方または両方の面上に形成されたインデックスマッチング膜12とを有している。基材フィルム10の構成の一例を図28(A)、図28(B)に示す。図28(A)に示すように、インデックスマッチング膜12は、交互に配置された複数の高屈折率膜12aおよび低屈折率膜12bを含んでいる。このインデックスマッチング膜12を設けることにより、基材フィルム10のフィルム本体11と透明導電体20,30との屈折率が大きく異なっていたとしても、基材フィルム10上の透明導電体20,30が設けられている領域と、設けられていない領域と、で反射率が大きく変化してしまうことを防止することができる。
また、図28(B)に示すように、基材フィルム32は、樹脂フィルムからなるフィルム本体11と、フィルム本体11の一方または両方の面上に形成された低屈折率膜13と、を有している。この低屈折率膜13によれば、基材フィルム10のフィルム本体11と透明導電体20,30との屈折率が大きく異なっていたとしても、基材フィルム10上の透明導電体20,30が設けられている領域と、設けられていない領域と、で透過率のスペクトル特性が大きく変化してしまうことを防止し、各波長域で均一な透過率を実現することが可能となる。
第1透明導電体20および第2透明導電体30は、可視光に対して透明であって導電性を有した材料(たとえば、ITO(酸化インジウムスズ))によって形成される。ITOは透明導電材料の内では導電性が良いから好適であるが、その他の透明導電材料を使用することも可能である。たとえば、酸化亜鉛系(AZO:アルミニウム添加酸化亜鉛、GZO:ガリウム添加酸化亜鉛)、酸化スズ系(Sn02)、酸化チタン系(TiO2)、水酸化マグネシウム系(Mg(OH)2)、有機導電性ポリマー(ポリチオフェン系導電性ポリマー)、等が知られている。
第1取出導電体43、第2取出導電体53、第1端子導電体44、第2端子導電体54(すなわち被覆導電層)は、非アクティブエリアBに配置されていることから、透光性を有した材料から形成される必要はなく、ITO等の透明導電材料よりも格段に高い導電性を有する材料を使用できる。たとえば、ITO等の透明導電体よりも格段に高い導電率を有する、例えばアルミニウム、モリブデン、銀、クロム、銅等の金属材料を好適に試用することができる。これらの金属材料は遮光性を有する。その遮光性は、タッチパネルセンサ125の製造過程においてパターニング等のため露光を行なうときに、不適正な部位への露光が行なわれないようにする遮光体としての機能を有する(詳細を後述する)。
流動感光層(電極保護層)は取出導電体の部分を腐食、漏電、等から保護する特性を有する材料によって形成することができる。本発明においては、その材料として感光性材料を好適に使用することができる。たとえば、ノボラック系のポジ型レジストを好適に使用することができる。ノボラック系のポジ型レジストの具体的な製品名としては、ローム・アンド・ハース電子材料社の製品である「SC500」、同社製品である「FR1000」、AZ・エレクトロニック・マテリアルズ社の製品である「AZ 8112」、同社製品である「AZ RFP−230K2」、等を好適に使用することができる。
尚、以降の製造工程第1例〜第5例において、感光性材料としてポジ型レジストを用いる場合について説明する。一方、ネガ型レジストの場合は、フォトマスクの透過部、遮光部の関係を逆にし、ハーフトーン露光部(半透過部)の透過率を調整することにより、使用することが出来る。
次に、以上の構成を有するタッチパネルセンサ125の製造方法について説明する。本発明のタッチパネルセンサの製造過程(第1例)をフロー図として図1に示す。
まず、ステップS1(感光層形成)において、透明な基材フィルム10と、その基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層20と、その透明導電層20の面上に設けられた被覆導電層40とを有する積層体の被覆導電層40の側の面上に感光性エッチングレジストの感光層60を形成する。積層体が基材フィルム10の両面に層構成を有するときには、すなわち、上記に加えて、その基材フィルムの他方の側の面上に設けられた透明導電層30と、その透明導電層30の面上に設けられた被覆導電層50とを有する積層体であるときには、その積層体の被覆導電層50の側の面上に感光性エッチングレジストの感光層70を形成する。
この感光層60,70の形成は、スピンコート、ダイコート、等の塗工方法により積層体に対して感光材料の塗工液を塗工し、その後、温風乾燥、等の乾燥方法により塗工された塗工液の揮発成分(水分、等)を飛散させ乾燥することによって行うことができる。
この感光層形成工程の前後における積層体の構成を断面図として図2に示す。片面だけに層構成を有する積層体の層構成は、図2(A)に示すように、基材フィルム10、その一方の側の面上に透明電極20、その上に被覆導電層40がその順番に積層した層構成となっている。この積層体を原材料として、その積層体の被覆導電層40の側の面上に感光層60を形成した感光層形成済積層体は、図2(B)に示すように、基材フィルム10、その一方の側の面上に透明電極20、その上に被覆導電層40、その上に感光層60がその順番に積層した層構成となっている。
両面に層構成を有する積層体の層構成は、図2(C)に示すように、基材フィルム10、その一方の側の面上に透明電極20、その上に被覆導電層40が、またその基材フィルム10の他方の側の面上に透明電極30、その上に被覆導電層50が、その順番に積層した層構成となっている。この積層体を原材料として、その積層体の被覆導電層40の側の面上に感光層60を形成し、その積層体の被覆導電層50の側の面上に感光層70を形成した感光層形成済積層体は、図2(D)に示すように、基材フィルム10、その一方の側の面上に透明電極20、その上に被覆導電層40、その上に感光層60が、またその基材フィルム10の他方の側の面上に透明電極30、その上に被覆導電層50が、その上に感光層70が、その順番に積層した層構成となっている。
次に、ステップS2(第1露光)において、感光層60,70に対し第1フォトマスクを介して露光する。この第1露光工程の一例を説明図として図3に示す。この第1露光工程においては、図3に示すように、感光層形成済積層体を第1フォトマスク80と第1フォトマスク90とによって挟持した状態で両面から露光を行なう。露光の光源としては、一般的には紫外線等の光(電磁放射線)が使用されるが、第1感光層60,70の材料によっては電子線を使用する。
第1フォトマスク80の全面に対する外側からの露光による光は、第1フォトマスク80を通過することによって所定のパターンの光となって感光層60に到達し感光層60を露光する。その光の一部はさらに感光層60を通過して被覆導電層40に到達する。被覆導電層40は金属材料等の電気の良導体を材料とする層であって光を遮蔽する。したがって、基材フィルム10の反対側に到達することは無い。
同様に、第1フォトマスク90の全面に対する外側からの露光による光は、第1フォトマスク90を通過することによって所定のパターンの光となって感光層70に到達し感光層70を所定のパターンで露光する。その光の一部はさらに感光層70を通過して被覆導電層50に到達する。被覆導電層50は金属材料等の電気の良導体を材料とする層であって光を遮蔽する。したがって、基材フィルム10の反対側に到達することは無い。
このように被覆導電層40と被覆導電層50とが光を遮蔽する機能を有することから、第1露光工程においては基材フィルム10の一方の面と他方の面とで相違するパターンを互いに影響されること無く完全に独立して適用することができる。この点は後述する第2例〜第5例の第1露光工程にても同様の効果があり、また、後述するハーフ露光を行う場合も同様である。従って、基材フィルムの両面を同時に露光することにより、別々に露光する場合に対して工程を簡便化することが出来る。
第1フォトマスク80のパターンは第1透明導電体20のパターン、すなわち図4に示す第1透明導電体20のパターンの一例と基本的に同一である。その第1透明導電体20のパターン以外のパターンとして、第1フォトマスク80のパターンには、たとえば、後工程での位置合わせのための見当マーク、製品を特定する製品名、製造を特定する製品番号、その他のパターンを含めることができる。また、露光、エッチング等の工程を経て最終的に所望の第1透明導電体のパターンが得られるように、パターンの線幅等の寸法が微妙に調整されたパターンとなっている。
同様に、第1フォトマスク90のパターンは第2透明導電体30のパターン、すなわち図5に示す第2透明導電体30のパターンの一例と基本的に同一である。その第2透明導電体30のパターン以外のパターンとして、第1フォトマスク90のパターンには、たとえば、位置合わせ用の見当マーク、製品を特定する製品名、製造を特定する製品番号、その他のパターンを含めることができる。また、露光、エッチング等の工程を経て最終的に所望の第2透明導電体30のパターンが得られるように、パターンの線幅等の寸法が微妙に調整されたパターンとなっている。
第1フォトマスク80と第1フォトマスク90は各々の平面上の対応する位置が適正となるように相対的な位置合わせが行われ、その状態で図3に示すように感光層形成済積層体を挟持する。第1フォトマスク80と第1フォトマスク90の位置合わせは、第1透明導電体のパターンと第2透明導電体30のパターンとが図6に示すような配置となるように相対的な位置合わせが行われる。
図4において一点鎖線で示すAa,Ba,Ca,Daの位置、および図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における感光層形成済積層体の断面図(第1露光工程)を図7〜図10に示す。これらの断面図は製造工程の進行とともに変化する。その変化する断面図を比較することによって製造工程の理解を容易にする。
なお、図7〜図10において、第1フォトマスク80、第1フォトマスク90ともに、黒色で示す部分が露光の光を遮蔽する部分となっており、白色で示す部分が露光の光を透過する部分となっている。
図7(A)は図4において一点鎖線で示すAaの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第1透明端子導電体24、第1端子導電体44が形成される部分である。
図7(B)は図4において一点鎖線で示すBaの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第1透明取出導電体23、第1取出導電体43、流動感光層(電極保護層)63が形成される部分である。
図8(A)は図4において一点鎖線で示すCaの位置すなわち取出エリアCの近くのアクティブエリアAの断面図である。この部分は第1透明取出導電体23がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第1膨出電極21)に接続する部分である。
図8(B)は図4において一点鎖線で示すDaの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第1膨出電極21)が形成される部分である。
図9(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第2透明端子導電体34、第2端子導電体54が形成される部分である。
図9(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される部分である。
図10(A)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。
図10(B)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される部分である。
次に、ステップS3(第1現像)において、第1露光済積層体の感光層60,70を現像してその感光層60,70をパターニングする。すなわち、感光層60,70の現像に適応する現像液を用意し、この現像液を用いて、感光層60,70を現像する。これにより、第1露光工程において光を露光された部位の感光層が除去される。すなわち、感光層60,70は第1フォトマスク80,90と基本的に同一のパターンを有することになる。
第1現像工程においてパターニングされた第1現像済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第1現像工程)として図11に示す。これまでの図においては、基材フィルム10の両面について説明したが、工程の進行における両面の層構成の変化は同様であって、一方から他方の層構成を予測可能である。したがって、ここからは主として図5に示す側についてだけ説明する。図11においては、それまでの層構成の図に対して上下を逆転させて示している。
図11(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第2透明端子導電体34、第2端子導電体54が形成される部分である。第1現像工程の後においては、感光層としては、図9(A)における黒色で示す部分すなわち露光の光が遮蔽された部分に対応する感光層70の部分すなわちパターニングされた感光層74だけが残されている。
図11(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される部分である。第1現像工程の後においては、感光層としては、図9(B)における黒色で示す部分すなわち露光の光が遮蔽された部分に対応する感光層70すなわちパターニングされた感光層73の部分だけが残されている。
図11(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。第1現像工程の後においては、感光層としては、図10(A)における黒色で示す部分すなわち露光の光が遮蔽された部分に対応する感光層70の部分すなわちパターニングされた感光層73だけが残されている。
図11(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される部分である。第1現像工程の後においては、感光層としては、図10(A)における黒色で示す部分すなわち露光の光が遮蔽された部分に対応する感光層70の部分すなわちパターニングされた感光層71だけが残されている。
次に、ステップS4(第1エッチング)において、第1現像工程においてパターニングされた第1現像済積層体の感光層70を第1エッチングマスクとして被覆導電層50と透明導電層30をエッチングして被覆導電層50と透明導電層30をパターニングする。
この第1エッチング工程は1回目エッチング工程と2回目エッチング工程の2回のエッチング工程によって構成される。1回目エッチング工程において被覆導電層50をパターニングし、2回目エッチング工程において透明導電層30をパターニングする。
1回目エッチング工程においては、たとえば、被覆導電層50がアルミニウムやモリブデンからなる場合には、燐酸、硝酸、酢酸、水を5:5:5:1の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いることができる。また、被覆導電層50が銀からなる場合には、燐酸、硝酸、酢酸、水を4:1:4:4の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いることができる。さらに、被覆導電層50がクロムからなる場合には、硝酸セリウムアンモニウム、過塩素酸、水を17:4:70の割合で配合してなるエッチング液を用いることができる。
また、2回目エッチング工程においては、たとえば、透明導電層30がITOからなる場合には、塩化第二鉄をエッチング液として用いることができる。
この様にして、エッチング液を複数種類用いることにより、異なる材質よりなる被覆導電層と透明導電層をエッチングすることが出来る。
第1エッチング工程においてパターニングされた第1エッチング済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第1エッチング工程)として図12に示す。
図12(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図(第1エッチング工程)である。第1エッチング工程の後においては、被覆導電層と透明導電層としては、図11(A)における感光層70の部分すなわち第1露光と第1現像によってパターニングした感光層74の部分に対応する被覆導電層50(第1端子導電体54)、透明導電層30(第2透明端子導電体34)の部分だけが残されている。
図12(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。第1エッチング工程の後においては、被覆導電層と透明導電層としては、図11(B)における感光層70の部分すなわちパターニングした感光層73の部分に対応する被覆導電層50(第2取出導電体53)、透明導電層30の部分(第2透明取出導電体33)だけが残されている。
図12(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。第1エッチング工程の後においては、被覆導電層と透明導電層としては、図11(C)における感光層70の部分すなわちパターニングした感光層73の部分に対応する被覆導電層50(第2取出導電体53)、透明導電層30の部分(第2透明取出導電体33)だけが残されている。
図12(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。第1エッチング工程の後においては、被覆導電層と透明導電層としては、図11(D)における感光層70の部分すなわちパターニングした感光層71の部分に対応する被覆導電層50(第2膨出導電体51)、透明導電層30(第2膨出電極31)の部分だけが残されている。
次に、ステップS5(第2露光)において、第1エッチング済積層体のすでにパターニングされた感光層70に対し、さらに第2フォトマスクを介して露光する。第2フォトマスクのパターンはアクティブエリアAの感光層70に対して露光の光を透過し、非アクティブエリアBの感光層70に対して露光の光を遮蔽するパターンとなっている。
第1エッチング済積層体においては、パターニングした感光層70は、基材フィルム10の一方の側の面においては図4に示す第1透明導電体20のパターンとなっており、他方の側の面においては図5に示す第2透明導電体30のパターンとなっており、それら第1透明導電体20のパターンと第2透明導電体30のパターンを重ね合わせたパターンが図6に示されている。
これら図4〜図6に対応させて図13〜図15が描かれている(後述する第2エッチング済積層体の説明図)。基材フィルム10の一方の側の面に適用する第2フォトマスクはすくなくとも図13における実線で示すパターンの部分において第2露光工程における露光の光を遮蔽し、すくなくとも破線で示すパターンの部分において第2露光工程における露光の光を透過する。基材フィルム10の他方の側の面に適用する第2フォトマスクはすくなくとも図14における実線で示すパターンの部分において第2露光工程における露光の光を遮蔽し、すくなくとも破線で示すパターンの部分において第2露光工程における露光の光を透過する。図15には重ね合わせたパターンが示されている。
このような露光を行なう第1フォトマスク、第2フォトマスクとしては、アクティブエリアAの感光層70に対して露光の光を透過し、非アクティブエリアBの感光層70に対して露光の光を遮蔽する単純なパターンを有するフォトマスクを適用することができる。
なお、この様なフォトマスクで第2露光工程を行う際、図16(A)、(B)、(C)、(D)で示す様に、第2フォトマスク91にて遮光部分となる部位には、被覆導電層50が存在し、図7〜10で示す様に基材フィルム裏面(感光層60の側)よりの露光の光は遮光され、感光層70は裏面からの露光の光に感光しない。従って、第2露光工程においても基材フィルム10の一方の面と他方の面とで相違するパターンを互いに影響されること無く完全に独立して適用することができる。この点は後述する第2例〜第5例の第2露光工程にても同様の効果があり、また、後述するハーフ露光を行う場合も同様である。従って基材フィルムの両面を同時に露光することにより、別々に露光する場合に対して工程を簡便化することが出来る。
図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における、第2フォトマスク91を載せた第1エッチング済積層体の断面図(第2露光工程)を図16に示す。
なお、図16において、第2フォトマスク91は黒色で示す部分すなわち非アクティブエリアBが露光の光を遮蔽する部分となっており、白色で示す部分すなわちアクティブエリアAが露光の光を透過する部分となっている。
図16(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第2透明端子導電体34、第2端子導電体54が形成される部分である。
図16(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される部分である。
図16(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。
図16(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される部分である。
次に、ステップS6(第2現像)において、パターニングした感光層70を現像してそのパターニングした感光層70をさらにパターニングする。すなわち、感光層70の現像に適応する現像液を用意し、この現像液を用いて、感光層70を現像する。これにより、第2露光工程において光を露光された部位の感光層が除去される。第2現像工程を終えた感光層70は図13〜図15(図5に対応するのは図14)に実線で示した部分のパターンと基本的に同一のパターンを有することになる。
第2現像工程においてパターニングされた第2現像済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第2現像工程)として図17に示す。
図17(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(A)と基本的に相違がない。
図17(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(B)と基本的に相違がない。
図17(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(C)と比較すると明らかな相違が認められる。非アクティブエリアB,Cにおいてはパターニングした感光層70が残されているが、アクティブエリアAにおいてはパターニングした感光層70が除去されている。
図17(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(C)と比較すると明らかな相違が認められ、パターニングした感光層70が除去されている。
次に、ステップS7(第2エッチング)において、このパターニングされた感光層を第2エッチングマスクとしてタッチセンサの部位すなわちアクティブエリアAの被覆導電層をエッチングして除く。この第2エッチング工程においては、たとえば、被覆導電層50がアルミニウムやモリブデンからなる場合には、燐酸、硝酸、酢酸、水を5:5:5:1の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いることができる。また、被覆導電層50が銀からなる場合には、燐酸、硝酸、酢酸、水を4:1:4:4の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いることができる。さらに、被覆導電層50がクロムからなる場合には、硝酸セリウムアンモニウム、過塩素酸、水を17:4:70の割合で配合してなるエッチング液を用いることができる。
この第2エッチング工程においてアクティブエリアAのパターンから被覆導電層が除かれアクティブエリアAが可視光を透過するようになる。また、非アクティブエリアBのパターンには被覆導電層が残され良好な導電性が付与されたままとなる。
第1被覆導電層のパターン(第1取出導電体43と第1端子導電体44)の一例を図13に、第2被覆導電層のパターン(第2取出導電体53と第2端子導電体54)の一例を図14に、それら第1被覆導電層のパターンと第2被覆導電層のパターンを重ね合わせたパターンを図15に示す。
第2エッチング工程においてパターニングされた第2エッチング済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第2エッチング)として図18に示す。
図18(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部位における層構成は第2現像工程の断面図である図17(A)と基本的に相違がない。
図18(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部位における層構成は第2現像工程の断面図である図17(B)と基本的に相違がない。
図18(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。この部位における層構成は、非アクティブエリアB,Cにおいては、第2現像工程の断面図である図17(C)と基本的に相違がない。一方、アクティブエリアAにおいては第2取出導電体53が除去され第2透明取出導電体33だけが残されている。
図18(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部位における層構成は第2現像工程の断面図である図17(C)と比較すると明らかな相違が認められる。すなわち、パターニングした被覆導電層50(第2膨出電極31上の被覆導電層51)が除去され第2膨出電極31だけが残されている。
次に、ステップS8(流動被覆)において、パターニングされた感光層を加熱して軟化させ、その軟化した感光層(流動感光層73)の流動によりすくなくとも取出導電体(第2透明取出導電体33、第2取出導電体53)の部位を被覆する。流動感光層70は加熱することにより軟化し流動する材料でできている。加熱された流動感光層70の流動の状態について説明図を図20に示す。図20(A)、図20(B)の各々における左側の図は、図20(A)、図20(B)における右側の図において破線で囲った部分すなわち基材フィルム10の上にパターニングした透明導電層30、被覆導電層50、流動感光層(電極保護層)70のエッジ部分を拡大して示した図である。図20(A)は加熱流動の前の状態を示す図であり、図20(B)は加熱流動の後の状態を示す図である。
加熱流動の前は、図20(A)に示すように、パターニングした透明導電層30と被覆導電層50のエッジ部分はパターニングした流動感光層(電極保護層)70のエッジ部分よりもパターンの内側に存在する。言い換えると、パターニングした流動感光層(電極保護層)70のエッジ部分はパターニングした透明導電層30と被覆導電層50のエッジ部分よりもパターンの外側に競り出た状態となっている。勿論、これはエッチング工程においてサイドエッチングが進行することによるものである。このように、ステップS7の第2エッチング工程が終了した状態においては、パターニングした透明導電層30と被覆導電層50のエッジ部分は外部に対して露出した状態となっている。
加熱流動の後は、図20(B)に示すように、パターニングした流動感光層(電極保護層)70が軟化し流動することによって、パターニングした透明導電層30と被覆導電層50は外部に対して露出した状態のエッジ部分を含めて完全に被覆されることになる。この被覆は主として主として流動感光層(電極保護層)70のエッジ部分により行なわれ、エッジ部分以外の透明導電層30と被覆導電層50の部分は加熱流動の後においても流動感光層(電極保護層)70によって被覆されたままとなっている。このように、ステップS8の流動被覆工程が終了した状態においては、パターニングした透明導電層30と被覆導電層50のすべての部分が外部に対して完全に遮蔽された状態となる。
次に、この流動被覆工程における流動感光層(電極保護層)70の加熱方法について説明する。
上述の説明から明らかなように、加熱され流動性を有するようになった流動感光層(電極保護層)70が流動する方向は基材フィルム10の側である。この方向に流動するためには、その方向に力学的な力が作用する必要性がある。その作用する大きな力としては、流動化した流動感光層70とそれが接触する部位(たとえば基材10)との間で作用する液個界面張力(液体と固体との間の界面張力(=表面張力))に基づく力、および、流動感光層70の質量に応じて作用する重力に基づく力の2つである。この2つの力がどのように作用するかは流動感光層70とそれが形成される部位の材料によって相違する。基材フィルム10等の流動感光層70を形成する部位の材料に対して、流動感光層70は濡れの親和力が大きい材料が、塗工適性、被膜密着強度、等の良い材料として一般的に使用される。
重力に対して液個界面張力の作用が支配的であって、重力の作用を無視することができるときには、基材フィルム10がどの方向を向いているかについて考慮する必要性がない。したがって、基材フィルム10の下側の面に流動感光層70が存在していても、上側の面に存在していても関係なく流動被覆を行うことができる。基材フィルム10の両側の面に流動感光層70が存在するときには、両側の面を同時に加熱し流動させ流動被覆を行うことができる。
また、液個界面張力の作用が支配的ではあるが、重力の作用を全く無視することはできないときには、基材フィルム10の移送径路の方向が垂直方向となるようにし、垂直方向の基材フィルム10の両側に存在する流動感光層70を同時に加熱し流動させ流動被覆を行うことができる。
一方、液個界面張力に対して重力の作用が支配的であるときには、重力の作用により基材フィルム10の側に流動することになる。すなわち、基材フィルム10の表面に向かって流動感光層(電極保護層)70に重力が作用するような状態で加熱する必要性がある。したがって、ほぼ基材フィルム10の表面が水平であって、その上側に流動感光層(電極保護層)70が存在するような姿勢(加熱姿勢)として第2エッチング済積層体の加熱を行なう。
図2(B)に示す積層体のように基材フィルム10の片側の表面にだけ流動感光層(電極保護層)70が存在する場合には、容易に、上述の加熱姿勢において加熱を行なうことができる。しかし、図2(D)に示す積層体のように基材フィルム10の両側の表面(表裏面)に共に流動感光層(電極保護層)60,70が存在する場合には、流動感光層(電極保護層)60,70を同時に上側にすることは明らかに不可能である。その場合には、基材フィルム10の上側に存在する流動感光層(電極保護層)60に対して加熱を行い、下側に存在する流動感光層(電極保護層)70に対しては冷却を行なうようにする。その工程を第2エッチング済積層体の加熱姿勢を表裏逆転させて2回行なうことにより基材フィルム10の表裏面の流動感光層(電極保護層)60,70に対して加熱を行うことができる。
上側に存在する流動感光層(電極保護層)に対する加熱は熱風加熱、赤外線加熱(遠赤外線加熱を含む)、等の周知の方法の1つまたは組合せを適用することができる。熱風加熱は温度の制御が容易であり広い面積に対し均一に加熱できる点で優れている。赤外線加熱は、赤外線の波長によって赤外線を吸収する程度が材料によって相違することから、加熱対象を選択的に加熱することが可能である点で優れている。流動感光層(電極保護層)が赤外線を吸収するピーク波長と赤外線加熱による赤外線のピーク波長とを一致させることにより効率よく加熱することができる。流動感光層(電極保護層)の赤外線の吸収はその材料に赤外線吸収材料(SiC、AlN、等)を添加することによってある程度の調整が可能である。
下側に存在する流動感光層(電極保護層)に対する冷却は冷却板、冷却ローラ、冷風、等の冷却手段を使用する冷却方法の内で基材フィルム10の形態に適合する方法を適用することができる。たとえば、基材フィルム10が枚葉シートフィルムのときには、真空吸着機構を有する冷却板を使用し第2エッチング済積層体を冷却板に真空吸着により密着させ冷却した状態で、その第2エッチング済積層体の上側の面を加熱する。また、基材フィルム10が長尺のウェブ状のフィルムのときには、フィルムにテンションを与えて冷却板または冷却ローラに密着させ冷却した状態で、その第2エッチング済積層体の上側の面を加熱する。なお、冷却板、冷却ローラは、たとえば、金属等の熱伝導性の良い材料からなる板、ローラの内部に冷却水を循環させ、それら板、ローラの表面が冷却されるように構成した冷却手段である。
加熱温度と冷却温度については流動感光層(電極保護層)の材料によって適正な温度とする。加熱温度が高いときには、基材フィルム10がPETフィルムのような熱収縮性を有するフィルムであるとその熱収縮が問題となる。その場合においては、図2(D)に示す積層体のように基材フィルム10の両側の表面(表裏面)に共に流動感光層(電極保護層)60,70が存在する場合だけでなく、図2(B)に示す積層体のように基材フィルム10の片側の表面にだけ流動感光層(電極保護層)70が存在する場合においても、上記の冷却方法を適用することが極めて効果的である。たとえば、冷却板の表面温度を50℃に保持したときには加熱温度を200℃以上にすることが可能である。
同様に、加熱時間と冷却時間についても流動感光層(電極保護層)の材料によって適正な時間とする。この時間の適正値は加熱温度と冷却温度によっても変化する。加熱温度が高いときには加熱時間が短時間で済む、逆に加熱温度が低いときには加熱時間が長時間となる。また冷却時間は加熱している時間帯において冷却が行なわれていればよく、冷却時間を長時間としても問題はない。
このステップS8の流動被覆工程の後における断面図、すなわち図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における流動被覆済積層体の断面図(流動被覆)を図19に示す。
図19(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部位における層構成は第2エッチング工程の断面図である図18(A)と比較すると第2透明端子導電体34、第2端子導電体54の部分は変わらない。一方、パターニングされた感光層70(流動感光層(電極保護層)74)は軟化し流動してその部分を被覆している。
これにより、この部分にタッチパネルセンサにおける端子部分(第2透明端子導電体34、第2端子導電体54、流動感光層(電極保護層)74)が形成されたことになる。この端子部分は電極保護層で被覆されており、そのままでは端子電極として使用し電気信号の接続を行なうことができない。したがって、この端子部分については、別工程においてその端子部分の電極保護層を除去し端子電極として利用可能にする必要性がある。たとえば、端子部分にだけスポット露光を行なって現像する、機械的物理的に除去する、等の方法を適用することができる。なお、端子部分を露光して電極保護層を除去する方法は、具体的には以下の方法となる。ステップS7(第2エッチング)の工程の後に、端子部分を含む領域、具体的には、図5で示す非アクティブエリアBの端子エリアDの内、少なくとも第2透明端子導電体34、第2端子導電体54をカバーする領域に光透過部を有し、他の領域を遮光するフォトマスクを用いて露光を行い、その後、現像して、第2端子導電体上の感光層74を除去することが出来る。同様に、第1端子導電体44上の感光層60の除去も可能である。この様な工程を追加した後、ステップS8(流動被覆工程)を行えば、端子部分の電極保護層を除去し、第1端子導電体44および第2端子導電体54が露出した構成のタッチパネルセンサが得られる。またスポット露光を行う場合も同様に、ステップS7(第2エッチング)の後に、端子導電体上の感光層に露光を行い、次いで現像し、さらにステップS8(流動被覆工程)を行えば良い。
図19(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部位における層構成は第2エッチング工程の断面図である図18(B)と比較すると第2透明取出導電体33、第2取出導電体53の部分は変わらない。一方、パターニングされた感光層70(流動感光層(電極保護層)73)は軟化し流動してその部分を被覆している。
これにより、この部分にタッチパネルセンサにおける取出導電体の部分(第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73)が形成される。この取出導電体は電極保護層によって被覆されている。したがって、取出導電体の部分が腐食することによってタッチパネル装置の耐久性が著しく損なわれるという問題を回避することができる。
図19(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。この部位における非アクティブエリアB,Cにおいては第2エッチング工程の断面図である図18(B)と比較すると第2透明取出導電体33、第2取出導電体53の部分は変わらない。一方、パターニングされた感光層70(流動感光層(電極保護層)73)は軟化し流動してその部分を被覆している。また、アクティブエリアAにおいては層構成は第2エッチング工程の断面図である図18(B)と基本的に相違がない。
これにより、この部分に第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される。
図19(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部位における層構成は第2エッチング工程の断面図である図18(B)と基本的に相違がない。
これにより、この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される。
以上のようにして上述した構成のタッチパネルセンサ125を得ることができる。このタッチパネルセンサ125を表示装置131に接着層126介して接合するとともに、保護カバー123をタッチパネルセンサ125に接着層124を介して接合することにより、図27(A)、図27(B)に示した入出力装置110が得られる。
以上、図1に示したタッチパネルセンサの製造工程について説明した。次に、タッチパネルセンサの製造工程の別の一例(第2例)について説明する。タッチパネルセンサの製造工程の別の一例を図21にフロー図として示す。図1に示したタッチパネルセンサの製造工程においては、端子部分は電極保護層で被覆されており、そのままでは端子電極として使用し電気信号の接続を行なうことができないものであったが、図21に示したタッチパネルセンサの製造工程においては、端子部分は電極保護層で被覆されておらず、そのままで端子電極として使用し電気信号の接続を行なうことができる。
まず、ステップS101(感光層形成)において、透明な基材フィルム10と、その基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層20と、その透明導電層20の面上に設けられた被覆導電層40とを有する積層体の被覆導電層40の側の面上に感光性エッチングレジストの感光層60を形成する。この工程は、前述したステップS1(感光層形成)と同様であるから詳細な説明を省略する。
次に、ステップS102(第1露光)において、感光層60,70に対し第1フォトマスクを介して露光する。この工程は、前述したステップS2(第1露光)と同様であるから詳細な説明を省略する。
次に、ステップS103(第1現像)において、第1露光済積層体の感光層60,70を現像してその感光層60,70をパターニングする。この工程は、前述したステップS3(第1現像)と同様であるから詳細な説明を省略する。
次に、ステップS104(第1エッチング)において、第1現像工程においてパターニングされた第1現像済積層体の感光層70を第1エッチングマスクとして被覆導電層50と透明導電層30をエッチングして被覆導電層50と透明導電層30をパターニングする。この工程は、前述したステップS4(第1エッチング)と同様であるから詳細な説明を省略する。
次に、ステップS105(第2露光)において、第1エッチング済積層体のすでにパターニングされた感光層70に対し、さらに第2フォトマスクを介して露光する。第2フォトマスクのパターンはアクティブエリアAの感光層70に対して露光の光を透過し、非アクティブエリアBの取出エリアCの感光層70に対して露光の光を遮蔽し、非アクティブエリアBの端子エリアDの感光層70に対して露光の光を半ば透過し半ば遮蔽するパターン(ハーフ露光パターン)となっている。尚、この様な半透過パターンを有するフォトマスクは、通常のクロムマスクに半透過性の薄膜(酸化クロムや窒化クロム薄膜)によるパターンを追加したマスクが利用でき、半透過部の透過率として10〜70%となる様に形成したもの使用できる。
第1エッチング済積層体においては、パターニングした感光層70は、基材フィルム10の一方の側の面においては図4に示す第1透明導電体20のパターンとなっており、他方の側の面においては図5に示す第2透明導電体30のパターンとなっており、それら第1透明導電体20のパターンと第2透明導電体30のパターンを重ね合わせたパターンが図6に示されている。
これら図4〜図6に対応させて図13〜図15が描かれている(第2エッチング済積層体の説明図、図1と図21に示したタッチパネルセンサの製造工程に共通)。基材フィルム10の一方の側の面に適用する第2フォトマスクはすくなくとも図13における実線で示すパターンの部分の内であって取出導電体43の部分において第2露光工程における露光の光を遮蔽し、すくなくとも図13における実線で示すパターンの部分の内であって端子導電体44の部分において第2露光工程における露光の光を半ば透過し半ば遮蔽し(ハーフ露光し)、すくなくとも破線で示すパターンの部分において第2露光工程における露光の光を透過する。基材フィルム10の他方の側の面に適用する第2フォトマスクはすくなくとも図14における実線で示すパターンの部分の内であって取出導電体53の部分において第2露光工程における露光の光を遮蔽し、すくなくとも図14における実線で示すパターンの部分の内であって端子導電体54の部分において第2露光工程における露光の光を半ば透過し半ば遮蔽し(ハーフ露光し)、すくなくとも破線で示すパターンの部分において第2露光工程における露光の光を透過する。図15には重ね合わせたパターンが示されている。
このような露光を行なう第1フォトマスク、第2フォトマスクとしては、アクティブエリアAの感光層70に対して露光の光を透過し、非アクティブエリアBの取出エリアCの部分の感光層70に対して露光の光を遮蔽し、非アクティブエリアBの端子エリアDの部分の感光層70に対して露光の光を半ば透過し半ば遮蔽する(ハーフ露光する)単純なパターンを有するフォトマスクを適用することができる。
図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における、第2フォトマスク92を載せた第1エッチング済積層体の断面図(第2露光工程)を図22に示す。
なお、図22において、第2フォトマスク91は白色で示す部分すなわちアクティブエリアAが露光の光を透過する部分となっており、斜線で示す部分すなわち非アクティブエリアBの端子エリアDの部分が露光の光を半ば透過し半ば遮蔽する(ハーフ露光する)部分となっており、黒色で示す部分すなわち非アクティブエリアBの取出エリアCの部分が露光の光を遮蔽する部分となっている。
図22(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第2透明端子導電体34、第2端子導電体54が形成される部分である。
図22(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される部分である。
図22(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。
図22(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される部分である。
次に、ステップS106(第2現像)において、パターニングした感光層70を現像して、そのパターニングした感光層における取出導電体の部位が残され端子の部位が半ば残されアクティブエリアの部位が除かれるようにさらにパターニングする。すなわち、感光層70の現像に適応する現像液を用意し、この現像液を用いて、感光層70を現像する。これにより、第2露光工程において光を露光された部位の感光層が除去され、第2露光工程において光を半ば露光された(ハーフ露光された)部位の感光層が半ば除去される。第2現像工程を終えた感光層70は図13〜図15(図5に対応するのは図14)に実線で示した部分のパターンと基本的に同一のパターンを有することになる。
第2現像工程においてパターニングされた第2現像済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第2現像工程)として図23に示す。
図23(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(A)と比較すると、感光層70,74の厚さが薄くなっている。この部分(端子エリアDの部分)の感光層74は露光の光を半ば透過し半ば遮蔽する(ハーフ露光する)第2フォトマスク92によって制御され、半ば露光されているため、第2現像工程において感光層70が半ば除去されたためである。半ば残され厚さが薄くなっているこの感光層70はエッチングレジストとしての機能を備えている。
図23(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(B)と基本的に相違がない。
図23(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(C)と比較すると明らかな相違が認められる。非アクティブエリアB,Cにおいてはパターニングした感光層70が残されているが、アクティブエリアAにおいてはパターニングした感光層70が除去されている。
図23(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部位における層構成は第1エッチング工程の断面図である図12(C)と比較すると明らかな相違が認められ、パターニングした感光層70が除去されている。
次に、ステップS107(第2エッチング)において、このパターニングされた感光層を第2エッチングマスクとしてタッチセンサの部位すなわちアクティブエリアAの被覆導電層をエッチングして除く。この第2エッチング工程においては、たとえば、被覆導電層50がアルミニウムやモリブデンからなる場合には、燐酸、硝酸、酢酸、水を5:5:5:1の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いることができる。また、被覆導電層50が銀からなる場合には、燐酸、硝酸、酢酸、水を4:1:4:4の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いることができる。さらに、被覆導電層50がクロムからなる場合には、硝酸セリウムアンモニウム、過塩素酸、水を17:4:70の割合で配合してなるエッチング液を用いることができる。
この第2エッチング工程においてアクティブエリアAのパターンから被覆導電層が除かれアクティブエリアAが可視光を透過するようになる。また、非アクティブエリアBのパターンには被覆導電層が残され良好な導電性が付与されたままとなる。
第2エッチング工程においてパターニングされた第2エッチング済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第2エッチング)として図24に示す。
図24(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部位における層構成は第2現像工程の断面図である図23(A)と基本的に相違がない。
図24(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部位における層構成は第2現像工程の断面図である図23(B)と基本的に相違がない。
図24(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。この部位における層構成は、非アクティブエリアB,Cにおいては、第2現像工程の断面図である図23(C)と基本的に相違がない。一方、アクティブエリアAにおいては第2取出導電体53が除去され第2透明取出導電体33だけが残されている。
図24(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部位における層構成は第2現像工程の断面図である図23(C)と比較すると明らかな相違が認められる。すなわち、パターニングした被覆導電層50(第2膨出電極31上の被覆導電層51)が除去され第2膨出電極31だけが残されている。
次に、ステップS108(第3現像)において、第2現像においてパターニングされた感光層70をさらに第3現像して、第2現像においてパターニングされた感光層70における取出導電体の部位を残し端子の部位を除くようにパターニングする。すなわち、感光層70の現像に適応する現像液を用意し、この現像液を用いて、感光層70を現像する。これにより、第2露光工程において露光の光を半ば透過し半ば遮蔽する(ハーフ露光する)第2フォトマスク92によって制御され、半ば露光(ハーフ露光)されている感光層が完全に除去される。
第3現像工程においてパターニングされた第3現像済積層体の層構成を、図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における断面図(第3現像工程)として図25に示す。
図25(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部位における層構成は第2エッチング工程の断面図である図24(A)と比較すると第2透明端子導電体34と第2端子導電体54が残され、感光層70,74が除去されている。この部分(端子エリアDの部分)の感光層74は露光の光を半ば透過し半ば遮蔽する(ハーフ露光する)第2フォトマスク92によって半ば露光(ハーフ露光)されているため、第2現像工程と第3現像工程の2回の現像工程において感光層70が完全に除去されたためである。
図25(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部位における層構成は第2エッチング工程の断面図である図24(B)と基本的に相違がない。
図25(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。この部位における層構成は第2エッチング工程の断面図である図24(C)と基本的に相違がない。
図25(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部位における層構成は第2エッチング工程の断面図である図24(D)と基本的に相違がない。
次に、ステップS109(流動被覆)において、パターニングされた感光層を加熱して軟化させ、その軟化した感光層(流動感光層73)の流動によりすくなくとも取出導電体(第2透明取出導電体33、第2取出導電体53)の部位を被覆する。この流動被覆工程における加熱方法、等については前述したステップS8(流動被覆)と同様であるから詳細な説明を省略する。
このステップS8の流動被覆工程の後における断面図、すなわち図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における流動被覆済積層体の断面図(流動被覆)を図26に示す。
図26(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部位における層構成は第3現像工程の断面図である図25(D)と基本的に相違がない。
これにより、この部分にタッチパネルセンサにおける端子部分(第2透明端子導電体34、第2端子導電体54)が形成されたことになる。この端子部分は電極保護層で被覆されてなく、そのまま端子電極として使用し電気信号の接続を行なうことができる。
図26(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部位における層構成は第3現像工程の断面図である図25(D)と比較すると第2透明取出導電体33、第2取出導電体53の部分は変わらない。一方、パターニングされた感光層70(流動感光層(電極保護層)73)は軟化し流動してその部分を被覆している。
これにより、この部分にタッチパネルセンサにおける取出導電体の部分(第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73)が形成される。この取出導電体は電極保護層によって被覆されている。したがって、取出導電体の部分が腐食することによってタッチパネル装置の耐久性が著しく損なわれるという問題を回避することができる。
図26(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。この部位における非アクティブエリアB,Cにおいては第3現像工程の断面図である図25(D)と比較すると第2透明取出導電体33、第2取出導電体53の部分は変わらない。一方、パターニングされた感光層70(流動感光層(電極保護層)73)は軟化し流動してその部分を被覆している。また、アクティブエリアAにおいては層構成は第3現像工程の断面図である図25(D)と基本的に相違がない。
これにより、この部分に第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される。
図26(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部位における層構成は第3現像工程の断面図である図25(D)と基本的に相違がない。
これにより、この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される。
以上のようにして上述した構成のタッチパネルセンサ125を得ることができる。このタッチパネルセンサ125を表示装置131に接着層126介して接合するとともに、保護カバー123をタッチパネルセンサ125に接着層124を介して接合することにより、図27(A)、図27(B)に示した入出力装置110が得られる。
次に、タッチパネルセンサの製造工程の別の一例(第3例)について説明する。タッチパネルセンサの製造工程の別の一例を図29にフロー図として示す。図29に示したタッチパネルセンサの製造工程においては、図21に示したタッチパネルセンサの製造工程と同様に端子部分は電極保護層で被覆されておらず、そのままで端子電極として使用し電気信号の接続を行なうことができる。
まず、ステップS201(感光層形成)において、透明な基材フィルム10と、その基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第2透明導電層30と、その第2透明導電層30の面上に設けられた第2被覆導電層50とを有する積層体の第2被覆導電層50の側の面上に感光性エッチングレジストの感光層70を形成する。この工程は、前述したステップS1(感光層形成)と同様であるから詳細な説明を省略する。
次に、ステップS202(第1露光)において、感光層70に対し第1フォトマスク90を介して露光する。この工程は、前述したステップS2(第1露光)とは異なり、第1フォトマスク90として、図30にて黒色で示す部分(非アクティブエリアBにおける第2端子導電体54および第2取出導電体53のパターンに対応する。この部分にはそれぞれ第2透明端子導電体34、第2端子導電体54が形成され、また第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される。)が露光の光を遮蔽する部分となっており、白色で示す部分(第2被覆電層50および第2透明導電層30をエッチングする部位に対応)が露光の光を透過する部分となっており、斜線で示す部分(アクティブエリアAの第2透明導電層31のパターンに対応する。この部分にはアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される。)が露光の光を半ば透過し半ば遮断されハーフ露光される部分となっている。
次に、ステップS203(第1現像)において、第1露光済積層体の感光層70を現像してその感光層70をパターニングする。この工程は、前述したステップS3(第1現像)に対し、ハーフ露光された部分の感光層71はエッチング後の図31にて示される様に、半ば露光され厚さが薄くなっている点が異なる。露光の光を遮断した非アクティブエリアBの部位と比較し、露光の光を半ば透過し半ば遮断したアクティブエリアAの部位はパターニングした感光層の厚さが薄くなっているものの、エッチングレジストとして機能する。
次に、ステップS204(第1エッチング)において、第1現像工程においてパターニングされた第1現像済積層体の感光層71、73、74を第1エッチングマスクとして第2被覆導電層50と第2透明導電層30をエッチングして第2被覆導電層50と第2透明導電層30をパターニングする。第1エッチングの後において上層から順に感光層、被覆導電層、透明導電層がパターニングされていることを示している(図31)。この工程は、前述したステップS4(第1エッチング)と、ハーフ露光部の感光層膜厚を除き、他は同様であるから詳細な説明を省略する。
次に、ステップS205(第2現像)において、第1エッチング済積層体のすでにパターニングされた感光層71、73、74に対し、さらに現像を行う。この現像によりステップS202にてハーフ露光された部位(アクティブエリアAの第2透明導電層31のパターンに対応する)の感光層71は除去され、アクティブエリアAの第2被覆導電層51が露出する様にされる。一方、非アクティブエリアBにおける第2取出導電体33および第2端子導電体34のパターンに対応する感光層73、74はそのまま残存する(図33にエッチング後の図を示す)。
次に、ステップS206(第2エッチング)において、この残存する非アクティブエリアBにおける第2取出導電体53および第2端子導電体54のパターンに対応する感光層73、74をエッチングマスクとしてタッチセンサの部位すなわちアクティブエリアAの第2被覆導電層51をエッチングして除く。この第2エッチング工程においては、ステップS107に対し、非アクティブエリアBの端子部Dの感光層74の膜厚が厚い以外は同様であるので詳細な説明は省略する。
この第2エッチング工程においてアクティブエリアAのパターンから第2被覆導電層51が除かれアクティブエリアAが可視光を透過するようになる。また、非アクティブエリアBのパターンには第2取出導電体53、第2端子導電体54が残され良好な導電性が付与されたままとなる(図32)。
次に、ステップS207(第2露光)において、第2現像においてパターニングされた感光層73、74をさらに第3現像して、第2現像においてパターニングされた感光層70における第2取出導電体53の部位(感光層73)を残し第2端子導電体54の部位(感光層74)を除くようにパターニングする。第2露光(端子部分露光)は、端子の部位(第2透明端子導電体34、第2端子導電体54が形成される部分)に対して露光の光を透過し、その他の部位に対して露光の光を遮断する露光を行なう工程である。この後、感光層70の現像に適応する現像液を用意し、この現像液を用いて、感光層73、74を現像する。これにより、第2露光工程において露光の光を第2フォトマスク91によって制御され、露光されている第2端子導電体上54の感光層74が完全に除去される。第2露光、第3現像にて形成された第3現像済み積層体の図を図34に示す。
次に、ステップS109(流動被覆)において、パターニングされた感光層を加熱して軟化させ、その軟化した感光層(流動感光層73)の流動によりすくなくとも取出導電体(第2透明取出導電体33、第2取出導電体53)の部位を被覆する。この流動被覆工程における加熱方法、等については前述したステップS8(流動被覆)と同様であるから詳細な説明を省略する。
このステップS8の流動被覆工程の後における断面図、すなわち図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における流動被覆済積層体の断面図(流動被覆)を図26に示す。尚、図30〜34において、それぞれの工程後の断面図を示すが、これらも図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における積層体の断面図である。図30〜34(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第2透明端子導電体34、第2端子導電体54が形成される部分である。図30〜34(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される部分である。図30〜34(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。図30〜34(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される部分である。
以上のようにして上述した構成のタッチパネルセンサ125を得ることができる。このタッチパネルセンサ125を表示装置131に接着層126介して接合するとともに、保護カバー123をタッチパネルセンサ125に接着層124を介して接合することにより、図27(A)、図27(B)に示した入出力装置110が得られる。
次に、タッチパネルセンサの製造工程の第4例について説明する。第4例の製造工程は図1で示した製造工程の部分的変形例であり、ステップS5(第2露光)で用いるフォトマスクのパターンが異なる。図35にその製造工程のフロー図を示す。第4例に示したタッチパネルセンサの製造工程においては、図21に示したタッチパネルセンサの製造工程と同様に端子部分は電極保護層で被覆されておらず、そのままで端子電極として使用し電気信号の接続を行なうことができる。また、第4例に示した製造工程では、端子部は透明導電層のみで形成され、被覆導電層を有さない構造となる。その為、端子部の導電性は低下するが、端子部は図4等に示される様にその長さが短かいために、導電性の低下は問題とならない。
まず、ステップS301(感光層形成)、ステップS302(第1露光)、ステップS303(第1現像)、ステップS304(第1エッチング)において、第1例で示した製造工程のステップS1〜S4と同様に工程を行う。これらの工程は、前述した第1例の工程と同様であるから詳細な説明を省略する。
次に、ステップS305(第2露光)において、第1エッチング済積層体のすでにパターニングされた感光層71、73、74に対し、さらに第2フォトマスク91を介して露光する。第2フォトマスク91のパターンはアクティブエリアAの感光層71および、非アクティブエリアBの端子エリアDの感光層74に対して露光の光を透過し、非アクティブエリアBの取出エリアCの感光層73に対して露光の光を遮蔽するパターンとなっている(図36)。
次に、ステップS306(第2現像)において、パターニングした感光層71、73、74をさらに現像してパターニングする。すなわち、感光層70の現像に適応する現像液を用意し、この現像液を用いて、感光層71、73、74を現像する。これにより、第2露光工程において光を露光された部位の感光層71、74が除去される。第2現像工程を終えた感光層70はアクティブエリアAおよび、非アクティブエリアBの端子エリアDにおいて除去され、この領域では第2被覆導電層50(第2取出導電層51および第2端子導電層54)が露出する。また、非アクティブエリアBの取出エリアCの感光層73はそのまま残存する。即ち、図17(A)〜(D)において、図17(A)の感光層74が除去された点が、第1例と異なる。
次に、ステップS307(第2エッチング)において、このパターニングされた感光層73を第2エッチングマスクとしてタッチセンサの部位すなわちアクティブエリアAの第2被覆導電層50(第2取出導電体51に対応)および非アクティブエリアBの端子エリアDの第2被覆導電層50(第2端子導電体54に対応)をエッチングして除く(図37)。
次に、ステップS308(流動被覆)において、パターニングされた感光層を加熱して軟化させ、その軟化した感光層(流動感光層73)の流動によりすくなくとも取出導電体(第2透明取出導電体33、第2取出導電体53)の部位を被覆する。この流動被覆工程における加熱方法、等については前述したステップS8(流動被覆)と同様であるから詳細な説明を省略する。
このステップS308の流動被覆工程の後における断面図、すなわち図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における流動被覆済積層体の断面図(流動被覆)を図38に示す。尚、図36〜38において、それぞれの工程後の断面図を示すが、これらも図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における積層体の断面図である。図36〜38(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第2透明端子導電体34が形成される部分である。図36〜38(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される部分である。図36〜38(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。図36〜38(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される部分である。
以上のようにして上述した構成のタッチパネルセンサ125を得ることができる。このタッチパネルセンサ125を表示装置131に接着層126介して接合するとともに、保護カバー123をタッチパネルセンサ125に接着層124を介して接合することにより、図27(A)、図27(B)に示した入出力装置110が得られる。
次に、タッチパネルセンサの製造工程の第5例について説明する。第5例の製造工程を図39にフロー図として示す。図39に示したタッチパネルセンサの製造工程においては、第4例に示したタッチパネルセンサの製造工程と同様に端子部分は電極保護層で被覆されておらず、そのままで端子電極として使用し電気信号の接続を行なうことができる。また、第5例に示した製造工程では、端子部は透明導電層のみで形成され、被覆導電層を有さない構造となる。その為、端子部の導電性は低下するが、端子部は図4等に示される様にその長さは短いために、導電性の低下は問題とならない。
まず、ステップS401(感光層形成)において、透明な基材フィルム10と、その基材フィルムの一方の側の面上に設けられた第2透明導電層30と、その第2透明導電層30の面上に設けられた第2被覆導電層50とを有する積層体の第2被覆導電層50の側の面上に感光性エッチングレジストの感光層70を形成する。この工程は、前述したステップS1(感光層形成)と同様であるから詳細な説明を省略する。
次に、ステップS402(第1露光)において、感光層70に対し第1フォトマスク90を介して露光する。この工程は、前述したステップS2(第1露光)とは異なり、第1フォトマスクとして、図40にて黒色で示す部分(非アクティブエリアBにおける第2取出導電体53に対応する)が露光の光を遮蔽する部分となっており、白色で示す部分(第2被覆電層50および第2透明導電層30をエッチングする部位に対応)が露光の光を透過する部分となっており、斜線で示す部分(アクティブエリアAの第2透明導電層51のパターンおよび非アクティブエリアBの第2端子導電体54のパターンに対応する)が露光の光を半ば透過し半ば遮断されハーフ露光される部分となっている。
次に、ステップS403(第1現像)において、第1露光済積層体の感光層70を現像してその感光層70をパターニングする。この工程は、前述したステップS3(第1現像)と異なり、ハーフ露光された部分の感光層71、74はエッチング後を示す図41にて示される様に、半ば露光され厚さが薄くなっている。露光の光を遮断した部位と比較し、露光の光を半ば透過し半ば遮断した部位はパターニングした感光層の厚さが薄くなっているものの、エッチングレジストとして機能する。
次に、ステップS404(第1エッチング)において、第1現像工程においてパターニングされた第1現像済積層体の感光層71、73、74を第1エッチングマスクとして第2被覆導電層50と第2透明導電層30をエッチングして第2被覆導電層50と第2透明導電層30をパターニングする。第1エッチングの後において上層から順に感光層、第2被覆導電層、第2透明導電層がパターニングされていることを示している(図41)。この工程は、前述したステップS4(第1エッチング)に対し、ハーフ露光部の感光層71、74の膜厚が薄いことを除き、他は同様であるから詳細な説明を省略する。
次に、ステップS405(第2現像)において、パターニングした感光層71、73、74を現像して、さらにパターニングする。すなわち、感光層70の現像に適応する現像液を用意し、この現像液を用いて、感光層71、73、74を現像する。これにより、第1露光工程においてハーフ露光された部位の感光層71、74が除去される。第2現像工程を終えた感光層70はアクティブエリアAおよび、非アクティブエリアBの端子エリアDにおいて除去され、この領域では第2被覆導電層51、第2端子導電層54が露出する。また、非アクティブエリアBの取出エリアCの感光層73はそのまま残存する。即ち、図17(A)〜(D)において、図17(A)の感光層71が除去された点が、第1例と異なる。
次に、ステップS406(第2エッチング)において、このパターニングされた感光層73を第2エッチングマスクとしてタッチセンサの部位すなわちアクティブエリアAおよび非アクティブエリアBの端子エリアDの第2被覆導電層51、第2端子導電層54をエッチングして除く(図42)。
次に、ステップS407(流動被覆)において、パターニングされた感光層を加熱して軟化させ、その軟化した感光層(流動感光層73)の流動によりすくなくとも取出導電体(第2透明取出導電体33、第2取出導電体53)の部位を被覆する。この流動被覆工程における加熱方法、等については前述したステップS8(流動被覆)と同様であるから詳細な説明を省略する。
このステップS407の流動被覆工程の後における断面図、すなわち図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における流動被覆済積層体の断面図(流動被覆)を図38に示す。尚、図40〜42において、それぞれの工程後の断面図を示すが、これらも図5において一点鎖線で示すAb,Bb,Cb,Dbの位置における積層体の断面図である。図40〜42(A)は図5において一点鎖線で示すAbの位置すなわち端子エリアDの断面図である。この部分は第2透明端子導電体34が形成される部分である。図40〜42(B)は図5において一点鎖線で示すBbの位置すなわち取出エリアCの断面図である。この部分は第2透明取出導電体33、第2取出導電体53、流動感光層(電極保護層)73が形成される部分である。図40〜42(C)は図5において一点鎖線で示すCbの位置すなわち取出エリアCとアクティブエリアAの境界位置の断面図である。この部分は第2透明取出導電体33がアクティブエリアAに延長され、アクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)に接続する部分である。図40〜42(D)は図5において一点鎖線で示すDbの位置すなわちアクティブエリアAの断面図である。この部分はアクティブエリアAの膨出部(第2膨出電極31)が形成される部分である。
以上のようにして上述した構成のタッチパネルセンサ125を得ることができる。このタッチパネルセンサ125を表示装置131に接着層126介して接合するとともに、保護カバー123をタッチパネルセンサ125に接着層124を介して接合することにより、図27(A)、図27(B)に示した入出力装置110が得られる。
以上説明したような本発明のタッチパネルセンサ製造方法およびタッチパネルセンサによれば、取出導電体の部分を腐食、漏電、等から保護する保護層を形成する工程を改善することができる。従来においては、絶縁性の塗料を取出導電体の部分とその周辺部(基材、等)に塗工することにより保護層の形成が行なわれているが、本発明によれば、感光層を保護層とするのでその工程を省略することができる。この保護層を設けることにより、取出導電体に使用される金属材料の表面から内部へと腐食が進行するに連れて導電性が低下し、ついには必要とする導電性を失い、タッチパネル装置がその機能を停止し使用不可能な状態となるという問題を解決することができる。また、取出導電体の部分は、一般的なタッチパネルセンサにおいて、多数の線状の取出導電体が平行し接近する配線パターンとなっているが、そこで電気絶縁性が低下し漏電が発生し誤動作または動作不能の状態となるという問題を解決することができる。
10 基材フィルム
20 第1透明導電体、第1透明導電層
21 第1膨出電極
22 第1連結電極
23 第1透明取出導電体
24 第1透明端子導電体
30 第2透明導電体、第2透明導電層
31 第2膨出電極
32 第2連結電極
33 第2透明取出導電体
34 第2透明端子導電体
40 第1被覆導電体、第1被覆導電層
43 第1取出導電体
44 第1端子導電体
50 第2被覆導電体、第2被覆導電層
53 第2取出導電体
54 第2端子導電体
60 流動感光層、感光層
70〜74 流動感光層、感光層
80、90 第1フォトマスク
91、92 第2フォトマスク
110 タッチパネルディスプレイ(入出力装置)
120 タッチパネル装置
121 入力部
122 回路部
123 保護カバー
124 接着層
125 タッチパネルセンサ
126 接着層
130 液晶表示装置、表示装置
131 表示部
132 表示制御部

Claims (11)

  1. パターニングされた感光層をエッチングマスクとして被覆導電層をエッチングして前記被覆導電層をパターニングすることによって取出導電体を形成する工程と、
    前記パターニングされた感光層を加熱して軟化させ、その軟化した感光層の流動によりすくなくとも前記取出導電体の部位を被覆する流動被覆工程と、を備えることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
  2. 請求項1に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程は、前記取出導電体の部位と、その周辺の前記透明導電層の部位と、その周辺の前記基材フィルムの部位のすべてを前記軟化した感光層の流動により被覆する工程であることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
  3. 請求項1または2に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
    透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
    前記感光層に対し第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
    前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
    前記第1現像工程でパターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
    前記感光層に対し第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
    前記感光層を第2現像して前記感光層における取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
    前記第2現像工程でパターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
    を備えることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
  4. 請求項3に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、前記第2エッチング工程の後工程かつ前記流動被覆工程の前工程として、
    前記感光層に対し第3フォトマスクを介して露光する第3露光工程と、
    前記感光層を第3現像して前記感光層における端子の部位が除かれるようにパターニングする第3現像工程と、
    を備えることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
  5. 請求項1または2に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
    透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
    前記感光層に対し第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
    前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
    前記第1現像工程でパターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
    前記感光層に対し第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
    前記感光層を現像して、前記感光層における取出導電体の部位が残され端子の部位が半ば残されアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
    前記第2現像工程でパターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
    前記感光層を第3現像して、前記感光層における取出導電体の部位を残し端子の部位を
    除くようにパターニングする第3現像工程と、
    を備えることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
  6. 請求項1または2に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
    透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
    前記感光層に対しアクティブエリアの部位がハーフ露光となる第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
    前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
    前記第1現像工程でパターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
    前記感光層を現像して前記アクティブエリアの感光層を除去する第1現像工程と、
    前記アクティブエリアの感光層が除去された感光層を第2エッチングマスクとして前記被覆導電層をエッチングして除去する第2エッチング工程と、
    前記感光層に対し端子の部位に露光する第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
    前記感光層を第3現像して、前記感光層における取出導電体の部位を残し端子の部位を除くようにパターニングする第3現像工程と、
    を備えることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
  7. 請求項1または2に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
    透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
    前記感光層に対し第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
    前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
    前記第1現像工程でパターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
    前記感光層に対し第2フォトマスクを介して露光する第2露光工程と、
    前記感光層を第2現像して前記感光層における取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位と端子の部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
    前記パターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位と前記端子の部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
    を備えることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
  8. 請求項1または2に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、前記流動被覆工程の前工程として、
    透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層と、を有する積層体の前記被覆導電層側の面上に感光性エッチングレジストの感光層を形成する感光層形成工程と、
    前記感光層に対しアクティブエリアの部位と端子の部位がハーフ露光となる第1フォトマスクを介して露光する第1露光工程と、
    前記感光層を現像して前記感光層をパターニングする第1現像工程と、
    前記第1現像工程でパターニングされた感光層を第1エッチングマスクとして前記被覆導電層と前記透明導電層をエッチングして前記被覆導電層と前記透明導電層をパターニングする第1エッチング工程と、
    前記感光層を第2現像して前記感光層における取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位と端子の部位が除かれるようにパターニングする第2現像工程と、
    前記第2現像工程でパターニングされた感光層を第2エッチングマスクとして前記アクティブエリアの部位と前記端子の部位の被覆導電層をエッチングして除く第2エッチング工程と、
    を備えることを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
  9. 透明な基材フィルムと、前記基材フィルムの一方の側の面上に設けられた透明導電層と、前記透明導電層の面上に設けられた被覆導電層とを有するタッチパネルセンサであって、
    前記透明導電層は取出導電体の部位とアクティブエリアの部位が残るようにパターニングされており、
    前記被覆導電層は取出導電体の部位が残されアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングされており、
    すくなくとも前記取出導電体の部位は感光層を加熱して軟化させ、その軟化した感光層の流動により被覆されており、
    前記感光層は前記被覆導電層のパターニングにおいてエッチングマスクとして使用された感光層であることを特徴とするタッチパネルセンサ。
  10. 請求項9に記載のタッチパネルセンサにおいて、
    前記透明導電層は端子の部位と取出導電体の部位とアクティブエリアの部位が残るようにパターニングされており、
    前記被覆導電層は端子の部位と取出導電体の部位が残り、アクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングされている、
    ことを特徴とするタッチパネルセンサ。
  11. 請求項9に記載のタッチパネルセンサにおいて、
    前記透明導電層は端子の部位と取出導電体の部位とアクティブエリアの部位が残るようにパターニングされており、
    前記被覆導電層は取出導電体の部位が残り、端子の部位とアクティブエリアの部位が除かれるようにパターニングされている、
    ことを特徴とするタッチパネルセンサ。
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