JP5922409B2 - 飲料容器 - Google Patents
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Description
ストロー付き飲料容器は、内部に飲料を収容し、ストローを配置した状態で、保護者等が持ち運ぶことができるように、ストローを閉塞状態にして、ストローを覆うように配置される外蓋が形成されている。
このため、従来より、飲料容器の蓋には、容器内の空間と連通する通気孔等を設け、容器内のミルク等の飲料がストロー等から噴出等するのを未然に防止するようにしている。
このため、通気孔を弁構造にするものや、外蓋を開ける際に通気孔に通気動作をさせる構成が提案されている。また、ストロー付き飲料容器を持ち運ぶ際や、乳幼児等がストローをくわえ、飲料容器の飲料を飲む際には、通気孔が塞がれる構成とする提案もなされている(例えば、特許文献1)。
一方、通気閉塞部を設けることで、飲料の漏出を抑制できる反面、容器本体内の圧力の開放が不十分となり、飲み口部からの飲料の噴出等を招来するおそれがある。
そこで、前記構成では、通気閉塞部には、通気閉塞部から突出し、解除操作部の解除動作に基づき、通気部の通気動作を実行させる構成となっている通気調整突起部が形成されている。
このため、例えば、利用者等が解除操作部を操作し、外蓋部と中蓋部との係合を解除したときは、通気調整突起部により、通気部が通気状態となるので、容器本体内の圧力の開放が不十分となることを未然に防止する構成となっている。
このため、解除操作部の動作で、外蓋部と中蓋部との係合が解除される際に、スリット部を確実に広げ、容器本来内の圧力の開放を確実なものとし、飲料の飲み口部からの噴出等を未然に防止することができる。また、容器本体内の圧力の開放を行うための別段の動作を行う必要がなく、煩雑な作業が不要となる。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1に示す飲料容器である、例えば、ストローカップ1は、乳幼児等が飲料を飲み口部であるストローで飲む練習等をするためのカップである。
図1に示すように、ストローカップ1は、乳幼児等が飲む飲料を収容するために、その一端側に図示しない開口部を有する容器本体2を有すると共に、この容器本体2の開口部(図1の上側)を覆うように配置される中蓋部である例えば、中蓋3を有している。
したがって、容器本体2内に収容された液体は、中蓋3によって外部に漏れ出し難い構成となっている。
また、この中蓋3には、図1に示すように、両側に取っ手4a,4bが湾曲形状を成して配置されている。また、中蓋3に対しては、外蓋部である外蓋5が配置されている。
また、この外蓋5の内側には、後で詳述する漏れ防止プレート12が、外蓋5に対して移動可能に配置されると共に、この漏れ防止プレート12を挟み込むように、外蓋5と中蓋3が配置され得るように構成されている。
この中央凹部3kには、ストロー8を配置するための円形のストロー挿通孔3dが形成されている。
したがって、このストロー挿通孔3dにストロー8を挿入配置することで図2のようにストロー8を中蓋3に対して固定配置することが可能な構成となっている。
図3に示すように、ヒンジ部材7は、第1のヒンジ7a及び第2のヒンジ7bを有している。このようなヒンジ部材7を用いることで、外蓋5を図2に示すように、中蓋3から最大限、離間する方向に揺動させたときの外蓋5と中蓋3との角度は、250度程度とすることができる構成となっている。
このため、図1に示すように、外蓋5を中蓋3上に配置したときに、精度良く外蓋5を位置決めすることができる。これは、図2のヒンジ部材7のみでは、外蓋5を正確に位置決めできない場合に備えて形成されているものである。
そして、図2に示すように、中蓋3には、ストロー8が傾斜して突出するように形成されている。
したがって、利用者である乳幼児等が、図2のように外蓋5を開けて,取っ手4a,4bを把持し、ストロー8をくわえて、容器本体2内の飲料を飲む場合でも、外蓋5が、250度まで開きその位置を固定できるので、外蓋5が利用者の顔等に当接することがなく、飲みやすい構成となっている。
図3及び図4に示すように、ストロー8と通気弁10は、連結されており,1部品となるように形成されている。これにより、部品点数が減り製造コストを低下させることができる上に、部品の紛失の機会を減らすことができる。また、ストロー8は、乳幼児等の利用者等が口にくわえても柔らかい軟質の樹脂部材等から形成されている。
このため、利用者等がストロー8を中蓋3のストロー挿通孔3dに挿入する際に、これらストロー位置決め凹部8a,8bをストロー位置決め用ボス3f,3gに適合するように装着することで、ストロー8の配置上の向きを誤ることがない構成となっている。
このため、利用者等が、ストローカップ1を傾けて、ストロー8から飲料を飲む際、通気弁10は、ストロー8より高い位置となり、通気弁10から飲料が漏れ出すことを防ぐことができる構成となっている。
スリット10aは、図5に示すように、通気弁10のうち、容器本体2側に突出したドーム状の頂部に設けられている。このため、利用者がストロー8を介して飲料を吸引し、容器本体2の内部が陰圧になったとき、ドーム状の頂部が容器本体2側に移動し、変形し、スリット10aが開き易い構成となっている。
すなわち、空気を容器本体2内に吸気し易い構成となっている。したがって、利用者が容器本体2内の陰圧により、ストロー8を介して飲料を吸いにくくなることを未然に防ぐ構成となっている。
なお、本実施の形態では、開口部の例として、スリット10aを例に説明したが、本発明の開口部には、スリット10aのみならず通気孔等も含まれる。
一方、外蓋5側には、図4及び図5に示すように、飲み口閉塞部である外蓋側閉塞用突起5eが突出して配置されている。
また、このとき、ストロー8は、図4に示すように、外蓋側閉塞用突起5e、第1の中蓋側閉塞用突起3h及び第2の中蓋側閉塞用突起3iによって、W字状に屈曲させられ、ストロー8の内部空間が部分的に閉塞状態となる。
すなわち、ストロー8の長手方向において、3カ所でストロー8を押し潰し、閉塞する構成となっているストロー8を確実に閉塞させることができ、飲料の漏出をより確実に防止することができる構成となっている。
図3及び図4に示すように、漏れ防止プレート12は、中蓋3側に平坦な板状部材からなる中蓋側プレート12jを有しており、この中蓋側プレート12jの平坦面によって、漏れ防止プレート12が外蓋5に対して移動したときに、中蓋3に対して円滑に移動可能な構成となっている。
また、上述のように、漏れ防止プレート12は、外蓋5の内側に移動可能に配置され、具体的には、以下のような構成となっている。
このため、漏れ防止プレート12は、抜け止め用ボス12bを2つ設けると共に、この抜け止め用ボス12bが当接するストッパ5gを、図4に示すように、外蓋5に形成した。
そして、漏れ防止プレート12を外蓋5から取り外すときは、抜け止め用ボス12bがストッパ5gを乗り越えるまで、利用者等が漏れ防止プレート12を移動させる構成となっている。
このように、漏れ防止プレート12は、外蓋5から取り外すことができ、漏れ防止プレート12を洗浄等をし易い構成となっているので、利用者等が、ストローカップ1を衛生的な状態に維持させ易い構成となっている。
また、逆に、取り外された漏れ防止プレート12は、そのプレート側ガイド爪12aと外蓋5の外蓋用ガイド爪5fを係合させることで、容易に外蓋5に装着することができる構成ともなっている。このように、漏れ防止プレート12は、外蓋5に対して容易に着脱可能な構成となっている。
この被係合部材3jは、図3に示すように、中蓋3の台部3lから漏れ防止プレート12側に向かって突出して形成され、この被係合部材3jと台部3lとの間には、漏れ防止プレート12の係合爪12gが挿入可能な穴部が形成されている。
したがって、外蓋5が中蓋3に対して係合固定されると、図5に示すように、ストロー8は、第1の中蓋側閉塞用突起3h、第2の中蓋側閉塞用突起3i及び外蓋側閉塞用突起5eによって閉塞され、容器本体2内の飲料がストロー8から漏れ出すことを確実に防止される構成となっている。
この解除片12cは、漏れ防止プレート12を装着した外蓋5を中蓋3上に配置したときに、利用者等が外側から押し込む等の操作をすることで、漏れ防止プレート12の係合爪12gが、図7の被係合部材3jから外れ、外蓋5と中蓋3との係合が解除される構成となっている。
したがって、利用者は、係合片12cを操作するだけで、容易に外蓋5と中蓋3の係合を解除することができる。
このように、漏れ防止プレート12に装着されたバネ部材13が、漏れ防止プレート12と共に、図3の外蓋5に配置されると、図3のバネ部材13のバネ後端部13bは、図4の外蓋5のバネ当接部5iに当接する。
したがって、この状態で、漏れ防止プレート12は、バネ部材13によって、図4の矢印X1のX1a方向に付勢させられ、漏れ防止プレート12と一体に形成されている解除片12cも同様に、図4の矢印X1のX1a方向に付勢させられる構成となっている。
すなわち、利用者は、バネ部材13の付勢力に抗して、解除片12cを押し込むことで、漏れ防止プレート12を移動させ、外蓋5と中蓋3との係合を解除することができる構成となっている。
一方、利用者等が解除片12cを操作しないときは、バネ部材13の付勢力によって、外蓋5が中蓋3に係合する構成ともなっている。
この解除片保持爪12fに対応して、図5に示すように、外蓋5の外蓋側閉塞用突起5eには、この解除片保持爪12fを挿入保持するための解除片保持爪開口5jが形成されている。
通気弁10は、図4に示すようにスリット10aを有するため、容器本体2内の飲料が漏れにくい構成となっているが、本実施の形態では、更に、閉塞領域12hで通気弁10を覆うことで、飲料の漏出を確実に防ぐ構成となっている。
特に、スリット10aが経年変化で周囲の樹脂が劣化した場合は、この閉塞領域で通気弁10を閉塞するので、外蓋5を閉状態としたときに、容器本体2内の飲料の漏れを確実に防ぐことができる。
この圧力調整突起12iは,図3のスリット10aに対して配置され、外蓋5が中蓋3と係合状態となったときに、スリット10aに対向するように配置される。
このため、外蓋5が中蓋3に対して閉状態となる場合は、通気弁10のスリット10aは、閉塞領域12hによって押さえられるので、容器本体2内の飲料の漏出をより確実に抑えることができる。
この通気弁10は、図3に示すように、筒状の筒状部10bを有し、その内部には、スリット10aが形成されている板状部10cが配置されている。
この板状部10cは、図5に示すように、容器本体2側に突出するように形成された略ドーム形状でなり、その頂部にスリット10aが形成されている。
そして、圧力調整突起12iは、この筒状部10b内に配置され、その頂部がスリット10aに対向し、かつ近接して配置される。
このように、本実施の形態では、スリット10aは、図5に示すように、容器本体2側に突出したドーム状の板状部10cの頂部に設けられている。このため、利用者がストロー8を介して飲料を吸引し、容器本体2の内部が陰圧になったとき、ドーム状の頂部が容器本体2側に引っ張られ、弾性変形し、スリット10aが開き易い構成となっている。
すなわち、空気を容器本体2内に吸気し易い構成となっている。したがって、利用者が容器本体2内の陰圧により、ストロー8を介して飲料を吸いにくくなることを未然に防ぐ構成となっている。
このため、図5に示すように、外蓋5を中蓋3と係合させた状態で、利用者等が、解除片12cを操作し、図4の矢印X1方向のうち、X1b方向に、解除片12cを移動させると、圧力調整突起12iも同じ方向に移動する。
すなわち、図6に示すように、スリット10aは、圧力調整突起12iによって大きく広げられることになる。
また、圧力調整突起12iは、図4に示すように、平面視半円状となっている。このため、圧力調整突起12iで、スリット10aを広げる際、この半円状の円弧部分が図3の筒状部10bの内側を押圧する構成となっている。
したがって、繰り返し圧力調整突起12iで筒状部10bを押圧しても、筒状部10bを傷め難く、通気を確保できると共に、通気弁10の製品寿命も長くすることができる。
また、閉塞領域12h及び圧力調整突起12iにより、スリット10aからの万一の飲料の漏れも未然に防止することができる。さらに、外蓋5を開く際のストロー8からの飲料の噴出を防止すべく、スリット10aを圧力調整突起12iにより、強制的に広げる構成ともなっている。したがって、利用者等が使い易いストローカップ1となっている。
図7乃至図10等を用いて、本発明の第2の実施の形態にかかるストローカップ100について、以下説明するが、図7に示す本実施の形態に係るストローカップ100は、上述の第1の実施の形態と同様に図示しない容器本体2を備える構成となっている。
また、本実施の形態の構成、作用及び効果等の説明のうち、第1の実施の形態と同様の説明は簡易な説明又は省略等し、以下、相違点を中心に説明する。
中蓋30には、図7に示すように、平面が略円形状の中蓋本体31が形成されていると共に、その両側には、取っ手14a,14bが配置されている。
図7に示すように、中蓋本体31には、ストロー挿通孔30dが形成され、このストロー挿通孔30dに、図8に示すように、ストロー18が、中蓋本体31から上方に突出するように配置される。
また、中蓋本体31には、通気弁装着孔30eが形成され、この通気弁装着孔30eには、図7に示す通気弁110が装着される構成となっている。
そして、この閉塞板120は、図8に示すように、外蓋50を中蓋30と係合させたときに、閉塞板120が外蓋50で押され、通気弁110を閉塞する構成となっている。
すなわち、本実施の形態では、第1の実施の形態と異なり、通気弁110を閉塞する通気閉塞部である閉塞板120が、外蓋50ではなく、中蓋30側に配置されている。
このため、本実施の形態では、利用者が外蓋50を閉状態としたとき、通気弁110は、確実に閉塞状態となり、容器本体内の飲料が通気弁110から漏出することを未然に防ぐことができる構成となっている。
なお、解除片122は、全体が、平面側から見ると、コの字状を成し、解除片122の両側の端部には、中蓋30側に突出するように係合爪122aが2つ形成されている(図7参照)。
このため、解除片122が、バネ部材130の付勢力により、図8の矢印X3方向の図の左方向に付勢されているときは、外蓋50の2つの係合爪122aが、中蓋本体31の被係合凹部30iと係合し、外蓋50は中蓋本体31に確実に固定されることになる。
一方、利用者が、図8の解除片122を矢印X3の図の右方向に押し込むと、外蓋50の2つの係合爪122aと被係合凹部30iと係合が解除され、外蓋50の中蓋本体31に対する固定が解除される構成となっている。
図10の状態では、ストロー18が、利用者の利用可能な状態となり、利用者が、ストロー18を介して容器本体内の飲料を飲むことができる。
また、このとき、圧力調整突起121は、通気孔110aの端部を広げるように移動するため、通気孔110aを確実に広げることができる。
このように、利用者等が図9の状態で、解除片122を操作し、ストローカップ100の外蓋50を図10に示すように開くと、閉塞板120と通気弁110との間に隙間が生じると共に、圧力調整突起121が通気孔110aの位置から離れ、さらに、通気孔110aを広げるように動作する。
このため、容器本体内に温かいミルク等が収容され、陽圧となっている場合でも、その圧力の開放が確実に行われることになり、図10の状態のストロー18から飲料が噴出等することを未然に防ぐことができる。
一方、図7の通気孔30eの両側の中蓋本体31上には、2つのスライド溝121に対応して、2つの案内爪30jが立設されている。
このため、閉塞板120のスライド溝121が、この案内爪30jに係合されることで、閉塞板120が、中蓋30に装着される構成となっている。
すなわち、閉塞板120は、図9の位置に移動しても、通気弁110の弾性力により元の位置に戻される。このとき、閉塞板120は、外蓋50により通気孔110aを閉塞するように押圧されていないので、通気孔110aを覆っていても、適度な通気を確保することができる構成となっている。
符号の説明
Claims (3)
- 飲料を収容するための容器本体と、
前記容器本体を覆う中蓋部と、
前記中蓋部に形成される、飲料を排出する飲み口部と、
前記飲み口部を閉塞する飲み口閉塞部と、
前記中蓋部に対して係脱可能に配置される外蓋部と、
前記容器本体の外部に対する通気を確保する通気部と、
前記外蓋部が前記中蓋部に対して閉状態になるように配置されたときに、前記通気部を閉塞する前記外蓋部又は前記中蓋部に形成される通気閉塞部と、を有し、
前記外蓋部と前記中蓋部との係合を解除する解除操作部が形成され、
前記通気閉塞部から突出し、前記解除操作部の解除動作に基づき、前記通気部の通気動作を実行させる構成となっている通気調整突起部を有し、
前記通気部は、弾性部材で形成されたスリット部を有し、前記通気調整突起部は、前記解除操作部の動作に対応して、その位置を移動することで、前記スリット部を広げることができる構成となっており、
前記通気部は、筒状部を有し、この筒状部内に前記スリット部及び前記通気調整突起部が配置される構成となっていることを特徴とする飲料容器。 - 前記解除操作部は、その移動によって、前記外蓋部の前記中蓋部に対する係合を解除する構成となっており、
前記スリット部は、細長い切れ目となっており、
前記解除操作部の移動方向に沿って、前記通気調整突起部を移動させる構成となっており、
前記スリット部の長手方向の配置方向が、前記解除操作部の前記移動方向に対し、交差する方向となっていることを特徴とする請求項1に記載の飲料容器。 - 前記通気閉塞部、前記通気調整突起部及び前記解除操作部が一体に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の飲料容器。
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