JP5920921B2 - 焼き菓子 - Google Patents

焼き菓子 Download PDF

Info

Publication number
JP5920921B2
JP5920921B2 JP2012067257A JP2012067257A JP5920921B2 JP 5920921 B2 JP5920921 B2 JP 5920921B2 JP 2012067257 A JP2012067257 A JP 2012067257A JP 2012067257 A JP2012067257 A JP 2012067257A JP 5920921 B2 JP5920921 B2 JP 5920921B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
fat
mass
baked confectionery
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012067257A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013198411A (ja
Inventor
芳宗 ▲羽▼染
芳宗 ▲羽▼染
美穂 櫻田
美穂 櫻田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshin Oillio Group Ltd
Original Assignee
Nisshin Oillio Group Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshin Oillio Group Ltd filed Critical Nisshin Oillio Group Ltd
Priority to JP2012067257A priority Critical patent/JP5920921B2/ja
Publication of JP2013198411A publication Critical patent/JP2013198411A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5920921B2 publication Critical patent/JP5920921B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • Bakery Products And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

本発明は、ソフトな食感を有する焼き菓子に関するものである。
クッキー、ビスケット等の焼き菓子は、小麦粉に油脂(マーガリン、ショートニング)、砂糖、卵、牛乳、香料等を加えて焼いた菓子である。これらの焼き菓子は、風味以外にも、食した時の食感が楽しまれるものである。そのため、焼き菓子の食感は、消費者が焼き菓子を購入する上での重要な要素となる。
焼き菓子には、目的に応じて様々な食感のものが存在するが、硬い食感が好まれない最近の傾向としては、しっとりとしたソフトな歯もろさの食感を有するものが好まれている。
しっとりとしたソフトな歯もろさの食感を有する焼き菓子としては、ゲル化剤と乳蛋白質と水とで構成される複合体を生地に混練することで水分含量を高めに維持した焼き菓子(特許文献1)や、油脂、保湿剤、乳化剤及び糖類を予め含気させ、クリーム状組成物を調製した後、他の副材料及び小麦粉と混合した生地を使用した焼き菓子(特許文献2)が提案されている。
しかしながら、ゲル化剤や保湿剤の使用は、しっとり感は向上するものの、ねとつきが出て口の中でこなれにくくなる傾向があり、必ずしも意図した効果が得られるものではなかった。
そこで、しっとりとしたソフトな歯もろさの食感を有し、口の中でのこなれのよい焼き菓子を提供することが望まれていた。
特開2006−81516号公報 特開2006−166909号公報
本発明の目的は、しっとりとしたソフトな歯もろさの食感を有し、口の中でのこなれのよい焼き菓子を提供することである。また、該焼き菓子を製造するための作業性の良い焼き菓子生地を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、焼き菓子生地中の穀粉量に対する油脂含有組成物の量を特定の範囲とすることによって、該生地を焼成した焼き菓子は、しっとりとしたソフトな歯もろさの食感を有し、口の中でのこなれのよいことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の態様の1つは、連続相が油脂である可塑性油脂組成物と水中油型乳化物とを含み、穀粉100質量部に対する該連続相が油脂である可塑性油脂組成物と該水中油型乳化物の合計量が100〜200質量部である焼き菓子生地である。好ましい態様としては、前記連続相が油脂である可塑性油脂組成物の油脂含量が60〜100質量%である焼き菓子生地であり、前記水中油型乳化物の油脂含量が30〜60質量%である焼き菓子生地である。
本発明のまた別の態様の1つは、上記焼き菓子生地を焼成してなる焼き菓子であり、好ましい態様としては、前記焼き菓子が、クッキー、ビスケット、サブレ、ラングドシャ又はガレットである焼き菓子である。
本発明のまた別の態様の1つは、穀粉100質量部に対して、連続相が油脂である可塑性油脂組成物と水中油型乳化物とを合計で100〜200質量部混合した生地を成型後焼成する焼き菓子の製造方法である。
本発明によると、しっとりとしたソフトな歯もろさの食感を有し、口の中でのこなれのよい焼き菓子および該焼き菓子を製造するための作業性の良い焼き菓子生地を提供することができる。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明の焼き菓子は、連続相が油脂である可塑性油脂組成物と水中油型乳化物とを含み、穀粉100質量部に対する該連続相が油脂である可塑性油脂組成物と該水中油型乳化物の合計量が100〜200質量部である焼き菓子生地を焼成することにより得られる。
本発明の焼き菓子生地に使用される連続相が油脂である可塑性油脂組成物は、具体的には、いわゆる油相のみであるショートニングや油中水型であるマーガリン等が該当する。該可塑性油脂組成物の油脂含量は60〜100質量%であることが好ましく、70〜100質量%であることがより好ましく、80〜100質量%であることがさらに好ましい。また、焼き菓子生地中の該可塑性油脂組成物の含量は、穀粉100質量部に対して、20〜80質量部であることが好ましく、30〜70質量部であることがより好ましく、40〜60質量部であることがさらに好ましい。該可塑性油脂組成物の油脂含量及び焼き菓子生地中の含量が上記範囲にあると、焼き菓子生地を焼成して得られる焼き菓子が適度な歯もろさを有するので好ましい。
本発明の焼き菓子生地に使用される連続相が油脂である可塑性油脂組成物に使用される油脂としては、通常のマーガリン、ショートニング等に使用される食用油脂であれば特に制限なく使用できる。例えば、大豆油、菜種油、コーン油、綿実油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、カカオ脂、サル脂、パーム油、パーム核油、ヤシ油、牛脂、豚脂、乳脂、魚油、鯨油等の各種の植物油脂及び動物油脂、並びにこれらに水素添加、分別及びエステル交換から選択された一又は二以上の処理を施した加工油脂や、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)等の合成油脂が挙げられる。本発明においては、これらの油脂の中から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。
本発明の焼き菓子生地に使用される連続相が油脂である可塑性油脂組成物に使用される油脂は、そのSFC(固体脂含量)が、10℃で好ましくは10〜40%、より好ましくは20〜30%、20℃で好ましくは10〜25%、より好ましくは12〜20%、30℃で好ましくは4〜15%、より好ましくは8〜12%である。SFCが上記範囲にあると、焼き菓子生地を焼成して得られる焼き菓子がソフトで適度な歯もろさを有するので好ましい。
なお、油脂の固体脂含量は、社団法人 日本油化学会編、「基準油脂分析試験法」の2.2.9−2003 固体脂含量(NMR法)に従って測定することができる。
本発明の焼き菓子生地に使用される連続相が油脂である可塑性油脂組成物は、通常のマーガリン、ショートニング等に使用される油脂以外の他の成分を含有することができる。他の成分としては、水、乳化剤、増粘安定剤、食塩や塩化カリウム等の塩味剤、酢酸、乳酸、グルコン酸等の酸味料、糖類や糖アルコール類、ステビア、アスパルテーム等の甘味料、β−カロテン、カラメル、紅麹色素等の着色料、トコフェロール、茶抽出物等の酸化防止剤、小麦蛋白や大豆蛋白といった植物蛋白、卵及び各種卵加工品、香料、脱脂粉乳やホエイパウダー等の乳製品、調味料、pH調整剤、食品保存料、果実、果汁、香辛料、穀類、豆類、野菜類、肉類、魚介類等の食品素材や食品添加物が挙げられる。
本発明の焼き菓子生地に使用される連続相が油脂である可塑性油脂組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、マーガリン、ショートニング等の製造に通常用いられる方法により製造できる。例えば、油脂と必要に応じて油溶性成分を含む油相を溶解し、必要により水に水溶性成分を溶解乃至分散させた水相を混合乳化する。そして次に殺菌処理するのが望ましい。殺菌方法は、タンクでのバッチ式であってもよく、プレート型熱交換機や掻き取り式熱交換機を用いた連続式であってもよい。次に、冷却し、結晶化させる。好ましくは冷却し、可塑化させる。冷却条件は、好ましくは−0.5℃/分以上、更に好ましくは−5℃/分以上とする。この際、徐冷却より急冷却の方が好ましい。冷却する機器としては、密閉型連続式チューブ冷却機、例えば、ボテーター、コンビネーター、パーフェクター等のマーガリン製造機やプレート型熱交換機等が挙げられ、また、開放型のダイアクーラーとコンプレクターとの組合せが挙げられる。
本発明の焼き菓子生地には、上記連続相が油脂である可塑性油脂組成物と併せて水中油型乳化物が使用される。該水中油型乳化物の油脂含量は、30〜60質量%であることが好ましく、35〜55質量%であることがより好ましく、40〜50質量%であることがさらに好ましい。また、焼き菓子生地中の該水中油型乳化物の含量は、穀粉100質量部に対して、30〜150質量部であることが好ましく、40〜130質量部であることがより好ましく、50〜110質量部であることがさらに好ましい。該水中油型乳化物の油脂含量及び焼き菓子生地中の含量が上記範囲にあると、焼き菓子生地を焼成して得られる焼き菓子がしっとりとソフトになるので好ましい。
本発明の焼き菓子生地に使用される水中油型乳化物に使用される油脂としては、上記連続相が油脂である可塑性油脂組成物に使用されるのと同様の食用油脂であれば特に制限なく使用できるが、特に20℃で流動性を有する液状油脂を油脂中に、好ましくは30質量%以上、より好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上含有するのがよい。該液状油脂としては、大豆油、菜種油、コーン油、ひまわり油、紅花油、ごま油、綿実油、米油、パーム分別軟質油、オリーブ油、落花生油、亜麻仁油等が挙げられる。これらの液状油脂は、20℃で流動性を有すれば、エステル交換、分別等の加工処理したものも用いることができる。これらの液状油脂は、1種又は2種以上を混合して用いることもできる。本発明の焼き菓子生地に使用される水中油型乳化物に使用される油脂として上記液状油脂を上記範囲で使用すると、生地の作業性が良好で、焼き菓子生地を焼成して得られる焼き菓子がしっとりとソフトになるので好ましい。
本発明の焼き菓子生地に使用される水中油型乳化物に使用される油脂は、そのSFC(固体脂含量)が、10℃で好ましくは0〜30%、より好ましくは0〜20%、20℃で好ましくは0〜25%、より好ましくは0〜10%、30℃で好ましくは0〜15%、より好ましくは0〜5%である。本発明の焼き菓子生地に使用される水中油型乳化物に使用される油脂のSFCが上記範囲程度であると、生地の作業性が良好で、焼き菓子生地を焼成して得られる焼き菓子がしっとりとソフトになるので好ましい。
本発明の焼き菓子生地に使用される水中油型乳化物は、油脂の他に、α化澱粉を0.1〜4質量%、澱粉以外の糖類を10〜50質量%、及び水を12〜18質量%含むことが好ましく、α化澱粉を0.3〜2質量%、澱粉以外の糖類を20〜40質量%、及び水を13〜17質量%含むことがより好ましい。本発明の焼き菓子生地に使用される水中油型乳化物中のα化澱粉、澱粉以外の糖類及び水の含量が上記範囲にあると、該水中油型乳化物の乳化が安定するとともに、生地の作業性が良くなり、焼き菓子生地を焼成して得られる焼き菓子がしっとりとソフトになるので好ましい。上記α化澱粉は、特に、リン酸架橋デンプン、オクテニルコハク酸デンプンであることが好ましく、澱粉以外の糖類は、甘さの点から還元糖を原料としたBrix60〜80の液糖が好ましく、Brix65〜75の液糖がより好ましい。
本発明の焼き菓子生地に使用される水中油型乳化物は、本発明の効果を損なわない程度において、通常の水中油型乳化物に使用されるその他の副素材を使用してもよい。例えば、ペクチン、カラギーナン、キサンタンガム、グアーガム、アラビアガム、CMC、ローカストビーンガム、ジェランガム等の増粘多糖類、全脂粉乳、バターミルク、脱脂粉乳、全脂加糖練乳、生クリーム、カゼインナトリウム、乳ホエイ等の乳製品、大豆タンパク、大豆タンパク分解物、大豆ホエイ濃縮物、乾燥卵白、加糖卵黄、小麦グルテン、小麦グルテン分解物等の蛋白関連製品、モノグリセリド、有機酸モノグリセリド、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、レシチン、酵素分解レシチン、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリソルベート等の乳化剤、フレーバー、着色料、酸化防止剤等を使用することができる。
本発明の焼き菓子生地に使用される水中油型乳化物は、通常の水中油型乳化物と同様の方法により製造することができる。例えば、油脂を除く他の原料のすべてを温水に溶解混合し、次いで高速攪拌機にてホモジナイズして溶解物を得る。次に、油脂を加温溶解し、上記の溶解物に徐々に添加しながら、更に同条件で追加ホモジナイズを行なう。次いでホモミキサーにて均質化処理を行なう。これを攪拌付き加熱釜に移して攪拌しながら約90℃まで加熱する。加熱終了後、シリンダー型掻き取り式熱交換機、たとえばボテーター、コンビネーター、パーフェクター等を使用し、約50℃まで予備冷却した後、充填し、室温まで自然放冷することにより得られる。高速攪拌機としては例えば特殊機化工業社製ホモジナイザーが挙げられ、ホモミキサーとしては、例えばSANWA MACHINE CO.INC製高圧ホモミキサーが挙げられる。
本発明の焼き菓子生地は、上記連続相が油脂である可塑性油脂組成物と上記水中油型乳化物とを合計で、生地中の穀粉100質量部に対して、100〜200質量部含むものである。生地中の穀粉100質量部に対する上記連続相が油脂である可塑性油脂組成物と上記水中油型乳化物との合計量は、110〜180質量部であることが好ましく、120〜160質量部であることがより好ましい。生地中に、穀粉100質量部に対して、上記連続相が油脂である可塑性油脂組成物と上記水中油型乳化物とを合計で上記範囲含有すると、焼き菓子生地を焼成して得られる焼き菓子が、しっとりとしたソフトな歯もろさの食感を有し、口の中でのこなれのよい焼き菓子となるので好ましい。
本発明の焼き菓子生地に使用される穀粉は、特に限定されるものではないが、小麦粉、薄力粉、中力粉、強力粉、小麦胚芽、全粒粉、小麦ふすま、デュラム粉、大麦粉、米粉、ライ麦粉、ライ麦全粒粉、とうもろこし粉、そば粉、大豆粉、ハトムギ粉等を挙げることができ、これらの中から選ばれた1種または2種以上を用いるのがよい。本発明においては、小麦粉と必要に応じて小麦粉以外の穀粉を使用するのが好ましい。
本発明の焼き菓子生地に使用される上記穀粉、連続相が油脂である可塑性油脂組成物及び水中油型乳化物以外の原料は、焼き菓子の種類によって様々であり、特に制限されるものではないが、通常焼き菓子生地に使用される、糖類、甘味料、乳製品、膨張剤、卵類、油脂類、水、食塩、澱粉類、乳化剤、香辛料、香料、着色料、調味料、チョコレート、ココア、ナッツ類、抹茶、紅茶、コーヒー、豆腐、黄な粉、豆類、野菜類、フルーツ、果実、果汁、ジャム、フルーツソース、ハーブ、肉類、魚介類、保存料、日持ち向上剤などの公知の材料を適宜用いることができる。
上記糖類としては、ショ糖、麦芽糖、ブドウ糖、果糖、乳糖、オリゴ糖、酵素糖化水飴、異性化液糖、ショ糖結合水飴、還元澱粉糖化物、還元糖ポリデキストロース、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、デキストリン等を用いることができる。本発明ではこれらの中から選ばれた1種または2種以上を使用することができる。
上記甘味料としては、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムカリウム、ステビア等を用いることができる。本発明ではこれらの中から選ばれた1種または2種以上を使用することができる。
上記乳製品としては、生乳、牛乳、山羊乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳、クリーム、チーズ、濃縮ホエイ、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖練乳、無糖脱脂練乳、加糖練乳、加糖脱脂練乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、蛋白質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、ヨーグルト、はっ酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料、カゼインカルシウム、カゼインナトリウム、カゼインカリウム等を用いることができる。本発明ではこれらの中から選ばれた1種または2種以上を使用することができる。
本発明の焼き菓子生地は、生地中の水の含量が5〜20質量%であることが好ましく、6〜17質量%であることがより好ましく、7〜14質量%であることがさらに好ましい。焼き菓子生地中の水の含量が上記範囲にあると、焼き菓子生地を焼成して得られる焼き菓子が、しっとりとしたソフトな歯もろさの食感を有し、口の中でのこなれのよい焼き菓子となるので好ましい。
本発明の焼き菓子生地は、焼き菓子の種類によって様々であり、その製造方法は特に制限されるものではない。本発明の焼き菓子生地は、使用する穀粉100質量部に対して、連続相が油脂である可塑性油脂組成物と水中油型乳化物とを合計で100〜200質量部使用する以外は、公知の原料を使用し、公知の配合量、公知の方法により製造することができる。例えば、使用する穀粉100質量部に対して、連続相が油脂である可塑性油脂組成物と水中油型乳化物とを合計で100〜200質量部及び必要によりその他の材料を混練して製造することができる。
本発明の焼き菓子は、本発明の焼き菓子生地を成型し、焼成することにより得られる。成型は、型(モールド)成型や手ごねでの成型等、公知の方法で行うことができる。また、焼成方法としては、直火、オーブン、電子レンジ、蒸し焼き等が挙げられる。本発明の焼き菓子は、本発明の焼き菓子生地を冷凍または冷蔵して保存した後、これを焼成してもよいし、また、本発明の焼き菓子を冷凍または冷蔵して、電子レンジで解凍調理することも可能である。
本発明の焼き菓子生地及び焼き菓子は、トランス脂肪酸の含有量が、5質量%以下、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下であるのがよい。トランス脂肪酸の含有量が上記範囲程度であれば、栄養学的に好ましい。
本発明の焼き菓子の具体例としては、例えば、クッキー(ロータリーモルダークッキー、ワイヤーカットクッキー、絞りクッキー等)、ビスケット、サブレ、ラングドシャ、ガレット等が挙げられる。また、チョコレート、クリーム、フラワーペースト等を包餡、サンド、被覆等した複合菓子も本発明の焼き菓子の1つである。
次に、実施例及び比較例により本発明を詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例になんら制限されるものではない。
〔測定方法〕
油脂の固体脂含量は、社団法人 日本油化学会編、「基準油脂分析試験法」の2.2.9−2003 固体脂含量(NMR法)に準じて測定した。
〔可塑性油脂組成物の調製〕
可塑性油脂組成物として、以下のマーガリン1〜2を使用した。
マーガリン1(商品名:ロイヤルワイド100、油脂含量83.3質量%、トランス脂肪酸含量0.7質量%、油脂SFC 23.5%(10℃)、16.3%(20℃)、10.3%(30℃)、日清オイリオグループ株式会社製)
マーガリン2(商品名:ベジバタ300、油脂含量81.8質量%、トランス脂肪酸含量0.4質量%、油脂SFC 48.7%(10℃)、20.8%(20℃)、8.1%(30℃)、日清オイリオグループ株式会社製)
〔水中油型乳化物の調製〕
水中油型乳化物として、以下の水中油型乳化物1〜2を使用した。
水中油型乳化物1(商品名:ピュアジセル、油脂含量45.6質量%、トランス脂肪酸含量3.4質量%、油脂中の菜種油含量84.6質量%、油脂SFC 4.8%(10℃)、1.4%(20℃)、0.6%(30℃)、α化澱粉含量1.6質量%、還元液糖(Brix70)含量49.3質量%、水含量14.5質量%、日清オイリオグループ株式会社製)
水中油型乳化物2(商品名:MEGMILKフレッシュ北海道産生クリーム使用純乳脂肪200ml、油脂含量45質量%、トランス脂肪酸含量2.1質量%、油脂SFC 49.0%(10℃)、23.4%(20℃)、5.8%(30℃)、雪印メグミルク株式会社製)
〔ソフトクッキー生地の調製〕
表1〜2の配合に基づいて、例1〜9のクッキー生地を以下の手順1〜4に従って調製した。

(生地の調製手順)
1.マーガリン、水中油型乳化物及び上白糖を混合
2.1に、炭酸アンモニウムを溶解した水及びフレーバーを加え、均一に混合
3.2に、薄力粉、強力粉、全脂粉乳、重曹、ベーキングパウダーを加え、均一に混合
4.3の生地を20gに分割し、丸めて、直径5cmの大きさに潰して成型
〔ソフトクッキー生地の評価〕

(硬さの評価)
上記3の生地を65gカップに充填し、冷蔵庫で1時間休ませ、直径3mmのプランジャーを用いて最大荷重(単位gf)を測定した。

(生地の作業性評価)
生地のまとまり:以下の基準に従って、生地のまとまりを評価した

評点
5 ・・・ 生地がまとまり非常に良好
4 ・・・ 生地のまとまりは良いがややべとつく
3 ・・・ ふつう
2 ・・・ 生地がまとまりづらい
1 ・・・ 生地がまとまらず、ボロボロする

生地の硬さ:以下の基準に従って、生地の硬さを評価した。

評点
5 ・・・ 生地が軟らかく非常に成型し易い
4 ・・・ 生地が軟らかく成型し易い
3 ・・・ ふつう
2 ・・・ 生地がやや硬く成型しづらい
1 ・・・ 生地が硬く成型が困難である

成型時の割れ:以下の基準に従って、成型時の生地外周の割れを評価した。

評点
5 ・・・ 成型時に割れがなく非常に良好
4 ・・・ 成型時に割れはないがややべとつく
3 ・・・ ふつう
2 ・・・ 成型時に割れが見られる
1 ・・・ 生地がまとまらず、ボロボロする

上記例1〜9のソフトクッキー生地の評価結果を、表1〜2に示した。
〔ソフトクッキー生地の焼成〕
上記生地の調製手順4で得た例1〜9の成型したソフトクッキー生地を160℃のオーブンで12分焼成して、例1〜9のソフトクッキーを得た。
〔ソフトクッキーの評価〕

(硬さの評価)
上記例1〜9の焼成後1日のソフトクッキーを、幅13×30°先端1mm幅平面くさび型プランジャーを用いたレオメーターにて破断強度(単位gf)を測定した。

(食感の評価)
上記例1〜9のソフトクッキーの食感の評価を以下の基準に従って、パネラー4名により総合評価を行った。

評点
5 ・・・ 非常にしっとりとソフトで、口の中でのこなれがよい
4 ・・・ しっとりとソフトで、口の中でのこなれがよい
3 ・・・ ふつう
2 ・・・ やや硬く、ホロホロとした食感、または、ソフトではあるが油っぽく、口の中でのこなれがよくない
1 ・・・ 硬く、口の中でボロボロする、または、ソフトではあるが油っぽく、口の中でダマになる

上記例1〜9のソフトクッキーの評価結果を、表1〜2に示した。
Figure 0005920921
Figure 0005920921

Claims (6)

  1. 穀粉100質量部に対して、連続相が油脂である可塑性油脂組成物20〜80質量部と、油脂含量が30〜60質量%であり、当該油脂のSFCが20℃で0〜10%である水中油型乳化物30〜150質量部とを、含み、穀粉100質量部に対する該連続相が油脂である可塑性油脂組成物と該水中油型乳化物の合計量が100〜200質量部である焼き菓子生地、または、
    穀粉100質量部に対して、連続相が油脂である可塑性油脂組成物20〜80質量部と、油脂含量が30〜60質量%であり、当該油脂のSFCが20℃で0〜25%である水中油型乳化物100.0〜150質量部とを、含み、穀粉100質量部に対する該連続相が油脂である可塑性油脂組成物と該水中油型乳化物の合計量が120〜200質量部である焼き菓子生地
  2. 前記連続相が油脂である可塑性油脂組成物の油脂含量が60〜100質量%である請求項1に記載の焼き菓子生地。
  3. 前記焼き菓子生地の、生地中の水の含量が5〜20質量%である請求項1または2に記載の焼き菓子生地。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の焼き菓子生地を焼成してなる焼き菓子。
  5. 前記焼き菓子が、クッキー、ビスケット、サブレ、ラングドシャ又はガレットである請求項4に記載の焼き菓子。
  6. 穀粉100質量部に対して、連続相が油脂である可塑性油脂組成物20〜80質量部と、油脂含量が30〜60質量%であり、当該油脂のSFCが20℃で0〜10%である水中油型乳化物30〜150質量部とを、合計で100〜200質量部混合した生地を成型後焼成する焼き菓子の製造方法、または、
    穀粉100質量部に対して、連続相が油脂である可塑性油脂組成物20〜80質量部と、油脂含量が30〜60質量%であり、当該油脂のSFCが20℃で0〜25%である水中油型乳化物100.0〜150質量部とを、合計で120〜200質量部混合した生地を成型後焼成する焼き菓子の製造方法
JP2012067257A 2012-03-23 2012-03-23 焼き菓子 Active JP5920921B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012067257A JP5920921B2 (ja) 2012-03-23 2012-03-23 焼き菓子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012067257A JP5920921B2 (ja) 2012-03-23 2012-03-23 焼き菓子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013198411A JP2013198411A (ja) 2013-10-03
JP5920921B2 true JP5920921B2 (ja) 2016-05-18

Family

ID=49519161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012067257A Active JP5920921B2 (ja) 2012-03-23 2012-03-23 焼き菓子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5920921B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2799510C1 (ru) * 2022-05-27 2023-07-05 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Саратовский государственный университет генетики, биотехнологии и инженерии имени Н.И. Вавилова" Способ производства тарталеток с добавлением овощного порошка из баклажанов

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6644430B2 (ja) * 2016-09-27 2020-02-12 日清オイリオグループ株式会社 キャラメルの製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6423841A (en) * 1987-07-18 1989-01-26 Meiji Seika Kaisha Production of baked confectionary
JP2002119216A (ja) * 2000-10-17 2002-04-23 Asahi Denka Kogyo Kk 焼成菓子及びその製造方法
JP2005102684A (ja) * 2003-09-11 2005-04-21 Nisshin Oillio Group Ltd 菓子類用食感品質改良剤及び該菓子類用食感品質改良剤を含有する菓子類用生地、並びに菓子類の製造方法
JP2009201470A (ja) * 2008-02-29 2009-09-10 Adeka Corp 焼菓子用離型性改良剤、焼菓子生地、焼菓子、及び、焼菓子の離型性改良方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2799510C1 (ru) * 2022-05-27 2023-07-05 Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего образования "Саратовский государственный университет генетики, биотехнологии и инженерии имени Н.И. Вавилова" Способ производства тарталеток с добавлением овощного порошка из баклажанов

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013198411A (ja) 2013-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2014050488A1 (ja) 可塑性油脂組成物
WO2015060168A1 (ja) 食品組成物
JP7063633B2 (ja) 冷やして食べる焼菓子用油脂組成物
JP2010075138A (ja) パン生地
JP5920921B2 (ja) 焼き菓子
JP4443081B2 (ja) 白色パン用生地
JP7002602B2 (ja) 冷凍菓子
JP2022120880A (ja) パン生地
JP2013085483A (ja) パン生地
JP7157524B2 (ja) 水中油型乳化油脂組成物及びこれを含有するベーカリー用フィリング材の製造方法
JP6946006B2 (ja) 練り込み用油脂組成物とそれを用いた可塑性油脂および焼成品の製造方法
JP2020078344A (ja) ベーカリー食品
JP2005304373A (ja) ホットケーキ類生地
JP2019195277A (ja) フィリング類
JP2019187275A (ja) 焼菓子生地及び焼菓子
JP4671453B2 (ja) クリーム組成物及びその製造方法
JP7515269B2 (ja) フィリング用油脂組成物、ならびに、それを含む冷菓用フィリングおよび複合冷菓
JP2003265131A (ja) クリーム組成物及びその製造方法
JP2004000029A (ja) ベーカリー製品用湯種生地の製造方法
JP2009240257A (ja) プリン練込用水中油型乳化油脂組成物
JP4493471B2 (ja) フラワーペースト又はカスタード
JP4215353B2 (ja) 油脂組成物
JP6704221B2 (ja) ベーカリー食品
JP2024006623A (ja) 冷凍喫食用フラワーペースト
CA3234327A1 (en) Cheese-like food product

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140922

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150716

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160209

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160406

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160407

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5920921

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250