JP2005304373A - ホットケーキ類生地 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ソフトで、かつ歯切れの良いホットケーキ類が得られるホットケーキ類生地を提供する。
【解決手段】 穀粉類を主体とする生地原料に、少なくともゲル化剤と乳蛋白質と水とで構成される複合体を、上記穀粉類100質量部に対し1〜30質量部混練してなることを特徴とするホットケーキ類生地。
【選択図】 なし
【解決手段】 穀粉類を主体とする生地原料に、少なくともゲル化剤と乳蛋白質と水とで構成される複合体を、上記穀粉類100質量部に対し1〜30質量部混練してなることを特徴とするホットケーキ類生地。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ソフトで歯切れの良いホットケーキ類を提供することができるホットケーキ類生地に関する。
ホットケーキの食感を、増粘剤を用いて改良した技術としては、特許文献1があげられる。特許文献1には、餅食感を出すための主素材に対して、餅食感を調整するための食感調整用糊料を配合してなる生地を用いて作られたことを特徴とする、軽い餅食感が付与された餅食感菓子が開示されている。上記食感調整用糊料としては、寒天、カラギナン、ローカストビーンガム、グアーガム、タラガム、ペクチン、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、ジェランガム、キサンタンガム、ファーセレラン、タマリンドガム、トラガントガム、CMC、コンニャクマンナン、グルテン(グリアジンやグルテニンに分けられたものも含む)の中から選ばれた少なくとも一種があげられている。さらに特許文献1には、上記生地に、上記食感調整用糊料に加えて、ゼラチン、アラビアガム、プルラン、大豆多糖類、アラビノガラクタンの中から選ばれた少なくとも一種の粘性調整用糊料を配合することが開示されている。
しかし、上記の食感調整用糊料および粘性調整用糊料は、粉末状態で添加されている。そのため、軽い餅食感を実現した焼き物、蒸し物等の菓子を提供するものではあるが、歯切れの良い食感を付与するものではなかった。
特開2000−83590号公報
本発明の目的は、ソフトで、かつ歯切れの良いホットケーキ類が得られるホットケーキ類生地を提供することにある。
本発明者等は、鋭意検討を重ねた結果、生地原料に、少なくともゲル化剤と乳蛋白質と水とで構成される複合体を混練することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、穀粉類を主体とする生地原料に、少なくともゲル化剤と乳蛋白質と水とで構成される複合体を、上記穀粉類100質量部に対し1〜30質量部混練してなることを特徴とするホットケーキ類生地を提供するものである。
すなわち、本発明は、穀粉類を主体とする生地原料に、少なくともゲル化剤と乳蛋白質と水とで構成される複合体を、上記穀粉類100質量部に対し1〜30質量部混練してなることを特徴とするホットケーキ類生地を提供するものである。
本発明のホットケーキ類生地によれば、該ホットケーキ類生地を焼成または蒸すことにより、ソフトで、かつ歯切れの良いホットケーキ類が得られる。
以下、本発明のホットケーキ類生地について詳述する。
上記のホットケーキ類とは、ホットケーキ、クレープ、パラチンケン、ワッフル、ドーナツ、今川焼き、どら焼き、鯛焼き、お好み焼き、たこ焼き等のことをいう。
上記のホットケーキ類とは、ホットケーキ、クレープ、パラチンケン、ワッフル、ドーナツ、今川焼き、どら焼き、鯛焼き、お好み焼き、たこ焼き等のことをいう。
本発明のホットケーキ類生地で用いる穀粉類としては、特に限定されるものではないが、小麦粉、薄力粉、中力粉、強力粉、小麦胚芽、全粒粉、小麦ふすま、デュラム粉、大麦粉、米粉、ライ麦粉、ライ麦全粒粉、大豆粉、ハトムギ粉等をあげることができ、これらの中から選ばれた1種または2種以上を用いるのがよい。本発明では、好ましくは薄力粉、全粒粉、デュラム粉、ライ麦粉、ライ麦全粒粉の中から選ばれた1種または2種以上を用いるのがよい。また、穀粉類として市販されているホットケーキミックスを用いてもよい。
本発明のホットケーキ類生地は、上記穀粉類100質量部に対し、少なくともゲル化剤と乳蛋白質と水とで構成される複合体(以下複合体という)を1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%、さらに好ましくは3〜15質量%混練したものである。
上記複合体をホットケーキ類生地原料に混練することにより、ソフトで、かつ歯切れの良いホットケーキ類を得ることができる。
上記複合体をホットケーキ類生地原料に混練することにより、ソフトで、かつ歯切れの良いホットケーキ類を得ることができる。
上記複合体を構成するゲル化剤としては、特に制限はないが、アルギン酸、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ペクチン、LMペクチン、HMペクチン、海藻抽出物、海藻エキス、寒天、グルコマンナン、ローカストビーンガム、グアーガム、ジェランガム、タラガントガム、キサンタンガム、カラギーナン、カードラン、タマリンドシードガム、カラヤガム、タラガム、トラガントガム、アラビアガムの中から選ばれた1種または2種以上を用いるとよい。
上記ゲル化剤の含有量は、上記複合体中、好ましくは0.1〜3質量%、さらに好ましくは0.2〜2.5質量%、最も好ましくは0.3〜2.3質量%である。複合体中のゲル化剤の含有量が0.1質量%より少なかったり、3質量%より多いと、ホットケーキ類の歯切れが悪くなりやすい。
上記ゲル化剤の含有量は、上記複合体中、好ましくは0.1〜3質量%、さらに好ましくは0.2〜2.5質量%、最も好ましくは0.3〜2.3質量%である。複合体中のゲル化剤の含有量が0.1質量%より少なかったり、3質量%より多いと、ホットケーキ類の歯切れが悪くなりやすい。
上記ゲル化剤としては、好ましくはアルギン酸、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ナトリウム、LMペクチン、海藻抽出物、海藻エキス、寒天、グルコマンナン、ローカストビーンガム、グアーガムの中から選ばれた1種または2種以上を用いるのがよく、さらに好ましくはアルギン酸、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ナトリウム、LMペクチン、海藻抽出物、海藻エキス、寒天、グルコマンナンの中から選ばれた1種または2種以上を用いるのがよく、最も好ましくはアルギン酸、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸カルシウム、アルギン酸ナトリウム、LMペクチン、海藻抽出物、海藻エキス、寒天、グルコマンナンの中から選ばれた1種または2種以上(以下ゲル化剤Aという)と、ローカストビーンガム、グアーガムの中から選ばれた1種または2種(以下ゲル化剤Bという)を併用して用いるのがよい。
上記のゲル化剤Aとゲル化剤Bを併用する場合、ゲル化剤A:ゲル化剤Bの質量比率は、好ましくは1:0.01〜1、さらに好ましくは1:0.02〜0.5、最も好ましくは1:0.03〜0.3である。
上記のゲル化剤Aとゲル化剤Bを併用する場合、ゲル化剤A:ゲル化剤Bの質量比率は、好ましくは1:0.01〜1、さらに好ましくは1:0.02〜0.5、最も好ましくは1:0.03〜0.3である。
上記複合体を構成する水の含有量は、上記複合体中、好ましくは30〜98質量%、さらに好ましくは35〜90質量%、最も好ましくは40〜90質量%である。複合体中の水の含有量が30質量%より少なかったり、98質量%より多いと、ホットケーキ類がソフトになりにくく、また歯切れが悪くなりやすい。なお、ここでいう水とは、水道水や天然水などの水や、牛乳、液糖などの水分も含めたものとする。
上記複合体を構成する乳蛋白質としては、特に制限されるものではないが、例えば、ホエイ蛋白質、カゼイン蛋白質の中から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。本発明では乳蛋白質として、ホエイ蛋白質のみ、カゼイン蛋白質のみ、カゼイン蛋白質とホエイ蛋白質との併用のいずれでもよいが、ホエイ蛋白質とカゼイン蛋白質を併用するのが好ましい。
上記乳蛋白質の含有量は、上記複合体中、好ましくは0.5〜5質量%、さらに好ましくは0.5〜4質量%、最も好ましくは0.5〜3質量%である。複合体中の乳蛋白質の含有量が0.5質量%より少なかったり、5質量%より多いと、ホットケーキ類生地中に練り込まれにくい。
上記カゼイン蛋白質としては、αs1−カゼイン、αs2−カゼイン、β−カゼイン、γ−カゼイン、κ−カゼインの各単体や、これらの混合物、若しくはこれらを含有する食品素材であるアルカリカゼイン(カゼイネート)、酸カゼイン等があげられ、これらの中から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。
上記ホエイ蛋白質としては、ラクトアルブミン、βラクトグロブリン、血清アルブミン、免疫グロブリン、プロテオースペプトンの各単体や、これらの混合物、若しくはこれらを含有する食品素材として、乳清蛋白質、ホエイ、ホエイパウダー、脱乳糖ホエイ、脱乳糖ホエイパウダー、ホエイ蛋白質濃縮物(WPC及び/又はWPI)等があげられ、これらの中から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。
上記カゼイン蛋白質及び上記ホエイ蛋白質の両方を含有する食品素材として、例えば、生乳、牛乳、加糖練乳、加糖脱脂れん乳、無糖れん乳、無糖脱脂れん乳、脱脂乳、濃縮乳、脱脂濃縮乳、バターミルク、バターミルクパウダー、トータルミルクプロテイン(TMP)、脱脂粉乳、全粉乳、ミルクプロテインコンセントレート(MPC)、クリーム、クリームチーズ、ナチュラルチーズ、プロセスチーズ、ヨーグルト、乳酸菌飲料、サワークリ―ム、醗酵乳等があげられ、これらの中から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。
特に、本発明では、上記乳蛋白質として、上記カゼイン蛋白質および上記ホエイ蛋白質の両方を含有する食品素材であって、乳由来のリン脂質を含有する食品素材(以下食品素材Aという)を用いるのが好ましい。この食品素材Aは、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が、好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは2質量%以上、一層好ましくは4質量%以上、最も好ましくは5〜40質量%であることが望ましい。
特に、本発明では、上記乳蛋白質として、上記カゼイン蛋白質および上記ホエイ蛋白質の両方を含有する食品素材であって、乳由来のリン脂質を含有する食品素材(以下食品素材Aという)を用いるのが好ましい。この食品素材Aは、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が、好ましくは0.5質量%以上、さらに好ましくは2質量%以上、一層好ましくは4質量%以上、最も好ましくは5〜40質量%であることが望ましい。
また、上記食品素材Aは、乳由来のリン脂質を含有する乳原料である牛乳、ヤギ乳、ヒツジ乳、人乳等の乳から製造されたものであるのが好ましく、特に牛乳から製造されたものであるのが好ましい。
上記の乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が0.5質量%以上である食品素材Aとしては、クリームからバターを製造する際に生じる水相成分(バターミルク)や、クリームまたはバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分があげられる。
上記の乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が0.5質量%以上である食品素材Aとしては、クリームからバターを製造する際に生じる水相成分(バターミルク)や、クリームまたはバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分があげられる。
上記のクリームからバターを製造する際に生じる水相成分は、その製法の違いにより組成が大きく異なるが、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が、通常0.5〜1.5質量%程度である。一方、クリームまたはバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分は、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が、大凡2〜15質量%であり、多量のリン脂質を含有している。
上記のクリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の製造方法は、例えば以下の通りである。まず、牛乳を遠心分離して得られる脂肪濃度30〜40質量%のクリームをプレートで加温し、遠心分離機によってクリームの脂肪濃度を70〜95質量%まで高める。次いで、乳化破壊機で乳化を破壊し、再び遠心分離機で処理することによってバターオイルが得られる。本発明で用いられる上記水相成分は、最後の遠心分離機での処理工程でバターオイルの副産物として発生するものである。
上記のバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の製造方法は、例えば以下の通りである。まず、バターを溶解機で溶解し熱交換機で加温する。これを遠心分離機で分離することによってバターオイルが得られる。本発明で用いられる上記水相成分は、最後の遠心分離機での分離工程でバターオイルの副産物として発生するものである。該バターオイルの製造に用いられるバターとしては、通常のものが用いられる。
本発明では、上記乳蛋白質として、上記のクリームからバターを製造する際に生じる水相成分(バターミルク)や、クリームまたはバターからバターオイルを製造する際に生じる水相成分を、さらに濃縮したもの、乾燥したもの、冷凍処理をしたもの等を用いることも可能である。但し、乳由来のリン脂質は、高温加熱するとその機能が低下するため、加熱する際の温度は、100℃未満であることが好ましい。さらに、溶剤を用いて濃縮したものは風味上の問題から用いないことが好ましい。
また、本発明では、上記食品素材A中のリン脂質の一部または全部がリゾ化されたリゾ化物を使用することもできる。該リゾ化物は、食品素材Aをそのままリゾ化したものであってもよく、また食品素材Aを濃縮した後にリゾ化したものであってもよい。また、得られたリゾ化物に、さらに濃縮あるいは噴霧乾燥処理等を施してもよい。
上記食品素材A中のリン脂質をリゾ化するには、上記食品素材AをホスホリパーゼAで処理すればよい。ホスホリパーゼAは、リン脂質分子のグリセロール部分と脂肪酸残基とを結びつけている結合を切断し、この脂肪酸残基を水酸基で置換する作用を有する酵素である。ホスホリパーゼAは、作用する部位の違いによってホスホリパーゼA1とホスホリパーゼA2とに分かれるが、ホスホリパーゼA2が好ましい。ホスホリパーゼA2の場合、リン脂質分子のグリセロール部分の2位の脂肪酸残基が選択的に切り離される。
上記食品素材Aにおける乳由来の固形分中のリン脂質の定量方法は、例えば以下のような方法にて測定することができる。但し、抽出方法等については食品素材Aの形態等によって適正な方法が異なるためこの定量方法に限定されるものではない。
まず、食品素材Aの脂質をFolch法を用いて抽出する。図1にFolch法のフローを示す。次いで、抽出した脂質溶液を湿式分解法(日本薬学会編、衛生試験法・注解2000 2.1食品成分試験法に記載の湿式分解法に準じる)にて分解した後、モリブデンブルー吸光度法(日本薬学会編、衛生試験法・注解2000 2.1食品成分試験法に記載のリンのモリブデン酸による定量に準じる)によりリン量を求める。求められたリン量から以下の計算式を用いて食品素材Aの固形分100g中のリン脂質の含有量(g)を求める。
リン脂質(g/100g)=〔リン量(μg)/(食品素材A−食品素材Aの水分(g)〕×25.4×(0.1/1000)
まず、食品素材Aの脂質をFolch法を用いて抽出する。図1にFolch法のフローを示す。次いで、抽出した脂質溶液を湿式分解法(日本薬学会編、衛生試験法・注解2000 2.1食品成分試験法に記載の湿式分解法に準じる)にて分解した後、モリブデンブルー吸光度法(日本薬学会編、衛生試験法・注解2000 2.1食品成分試験法に記載のリンのモリブデン酸による定量に準じる)によりリン量を求める。求められたリン量から以下の計算式を用いて食品素材Aの固形分100g中のリン脂質の含有量(g)を求める。
リン脂質(g/100g)=〔リン量(μg)/(食品素材A−食品素材Aの水分(g)〕×25.4×(0.1/1000)
また、上記食品素材Aは、該食品素材Aを溶解した水溶液とし、これに乳酸菌を添加して、乳酸醗酵を行い、乳酸醗酵物としてもよい。乳酸醗酵物とすることにより、良好な風味をホットケーキ生地に付与することができる。
さらに、本発明で用いる複合体は、乳化剤、糖類・甘味料、金属イオン封鎖剤、ゼラチン、セルロースやセルロース誘導体、澱粉類、油脂類、穀類、無機塩、有機酸塩、キモシン等の蛋白質分解酵素、トランスグルタミナーゼ、ラクターゼ(β−ガラクトシダーゼ)、グルコアミラーゼ等の糖質分解酵素、ジグリセライド、植物ステロール、植物ステロールエステル、食塩、岩塩、海塩、果汁、濃縮果汁、果汁パウダー、乾燥果実、果肉、野菜、野菜汁、香辛料、香辛料抽出物、ハーブ、直鎖デキストリン・分枝デキストン・環状デキストン等のデキストリン類、卵製品、カカオ及びカカオ製品、コーヒー及びコーヒー製品、その他各種食品素材全般、着香料、苦味料、調味料等の呈味成分、着色料、保存料、酸化防止剤、pH調整剤、強化剤等を配合してもよい。
上記乳化剤としては、レシチン、酵素処理レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、グリセリン酢酸脂肪酸エステル、グリセリン乳酸脂肪酸エステル、グリセリンコハク酸脂肪酸エステル、グリセリンジアセチル酒石酸脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ショ糖酢酸イソ酪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等があげられる。本発明で用いる複合体を含有する水中油型乳化物では、風味や、消費者の間に広まっている天然志向に応える観点から、上記乳化剤、特に合成乳化剤を使用しないことが好ましい。
上記糖類としては、特に制限されるものではないが、例えば、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、酵素糖化水飴、乳糖、還元澱粉糖化物、異性化液糖、ショ糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、デキストリン等が挙げられる。また、上記甘味料としては、スクラロース、アセスルファムカリウム、ステビア、アスパルテーム等があげられる。本発明で用いる複合体ではこれらの中から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。
上記糖類や上記甘味料の含有量は、本発明で用いる複合体中、糖類や甘味料の総量で好ましくは30質量%以下とする。
上記糖類や上記甘味料の含有量は、本発明で用いる複合体中、糖類や甘味料の総量で好ましくは30質量%以下とする。
上記金属イオン封鎖剤は、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、鉄イオン等を封鎖するものであり、その具体例としては、ピロリン酸四ナトリウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、メタリン酸カリウム、ウルトラポリリン酸ナトリウム、第三リン酸カリウム等の各種リン酸塩、並びにクエン酸、酒石酸等の有機酸塩類、および炭酸塩等の無機塩類があげられる。本発明で用いる複合体ではこれらの中から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。
上記金属イオン封鎖剤の含有量は、本発明で用いる複合体中、好ましくは1質量%以下とする。
上記金属イオン封鎖剤の含有量は、本発明で用いる複合体中、好ましくは1質量%以下とする。
上記ゼラチンの含有量は、本発明で用いる複合体中、好ましくは1.5質量%以下とする。
上記セルロースやセルロース誘導体としては、微小繊維状セルロース、結晶セルロース、粉末セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースがあげられ、これらの中から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。
上記澱粉類としては、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、小麦澱粉、甘藷澱粉、サゴ澱粉、米澱粉、モチ米澱粉等の澱粉や、澱粉をアミラーゼ等の酵素で処理したもの、アセチル化アジピン酸架橋澱粉・アセチル化リン酸架橋澱粉・アセチル化酸化澱粉・オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム・ヒドロキシプロピル澱粉・ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉・リン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉・リン酸化澱粉・酸化澱粉・酢酸澱粉等、澱粉に対し酸処理やアルカリ処理・エステル化・アセチル化・リン酸架橋化・加熱・湿熱等の化学的・物理的処理を行った化工澱粉、更にこれら化工澱粉を水に溶け易い様にあらかじめ加熱処理により糊化させた澱粉があげられる。
本発明で用いる複合体ではこれらの中から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。
上記セルロースやセルロース誘導体や澱粉類の含有量は、本発明で用いる複合体中、セルロースやセルロース誘導体や澱粉類の総量で好ましくは5質量%以下とする。
本発明で用いる複合体ではこれらの中から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。
上記セルロースやセルロース誘導体や澱粉類の含有量は、本発明で用いる複合体中、セルロースやセルロース誘導体や澱粉類の総量で好ましくは5質量%以下とする。
また、本発明で用いる複合体は、油脂と混合乳化して、水中油型乳化物、油中水型乳化物、或いは二重乳化物として用いることもできる。本発明では好ましくは水相が外相となる乳化状態である、水中油型乳化物や二重乳化物の複合体を用いるのがよい。
上記の油脂としては、例えば、パーム油、パーム核油、ヤシ油、コーン油、綿実油、大豆油、菜種油、米油、ヒマワリ油、サフラワー油、カカオ脂、サル脂、牛脂、豚脂、乳脂、魚油、鯨油等の各種の植物油脂及び動物油脂、並びにこれらに水素添加、分別およびエステル交換から選択された一又は二以上の処理を施した加工油脂や、MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)等があげられる。本発明では、これらの油脂の中から選ばれた1種または2種以上を用いることができる。
上記油脂の含有量は、本発明で用いる複合体中、好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは65質量%以下、最も好ましくは60質量%以下である。
上記油脂の含有量は、本発明で用いる複合体中、好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは65質量%以下、最も好ましくは60質量%以下である。
次に、本発明で用いる複合体の製造方法について以下に説明する。
まず、水に乳蛋白質およびゲル化剤、必要によりその他の成分を添加して混合し、水相とする。また別途必要により、油脂とその他の成分を添加した油相を用意し、上記水相と混合し、乳化する。
そして、必要に応じて加熱殺菌を行なう。該加熱殺菌の方法としては、インジェクション式、インフュージョン式、マイクロ波等の直接加熱方式、または、バッチ式、プレート式、チューブラー式、掻き取り式等の間接加熱方式があり、UHT、HTST、LTLT等の60〜160℃の加熱処理を行なえば良い。
まず、水に乳蛋白質およびゲル化剤、必要によりその他の成分を添加して混合し、水相とする。また別途必要により、油脂とその他の成分を添加した油相を用意し、上記水相と混合し、乳化する。
そして、必要に応じて加熱殺菌を行なう。該加熱殺菌の方法としては、インジェクション式、インフュージョン式、マイクロ波等の直接加熱方式、または、バッチ式、プレート式、チューブラー式、掻き取り式等の間接加熱方式があり、UHT、HTST、LTLT等の60〜160℃の加熱処理を行なえば良い。
次に、均質化機にて均質化する。均質化機としては、例えば、ケトル型チーズ乳化釜、ステファンミキサーの様な高速せん断乳化釜、スタティックミキサー、インラインミキサー、ホモゲナイザー、コロイドミル、ディスパーミル等があげられる。この均質化処理は、2段式ホモゲナイザーを用いて、例えば、1段目3〜100MPa、2段目0〜5MPaの均質化圧力にて行なっても良い。
また、さらに必要に応じて冷却しても良い。冷却方法は、例えば、ボーテーター、コンビネーター、パーフェクター等の急冷可塑化機にて急冷可塑化処理を行う方法でも良く、チューブラー式、掻取式等の熱交換機によって冷却する方法でも良い。別の方法として、適当な容器に充填した後に、水浴、氷浴、冷蔵庫、冷凍庫等で冷却する方法もあげられる。
また、さらに必要に応じて冷却しても良い。冷却方法は、例えば、ボーテーター、コンビネーター、パーフェクター等の急冷可塑化機にて急冷可塑化処理を行う方法でも良く、チューブラー式、掻取式等の熱交換機によって冷却する方法でも良い。別の方法として、適当な容器に充填した後に、水浴、氷浴、冷蔵庫、冷凍庫等で冷却する方法もあげられる。
このようにして得られた本発明で用いる複合体は、5℃における硬さが、好ましくは5〜300g/cm2 、さらに好ましくは10〜250g/cm2 、最も好ましくは20〜200g/cm2 である。
なお、上記の硬さは、フドーレオメーター(不動工業(株)製)にてテーブルスピード2cm/分でカード測定用のプランジャー(No.1)が、5cm厚の複合体に1cm進入したときの応力値を示している。
なお、上記の硬さは、フドーレオメーター(不動工業(株)製)にてテーブルスピード2cm/分でカード測定用のプランジャー(No.1)が、5cm厚の複合体に1cm進入したときの応力値を示している。
本発明のホットケーキ類生地は、このような複合体や穀粉類の他に、糖類、甘味料、乳製品、油脂類、膨張剤、卵類、水、食塩、澱粉類、乳化剤、調味料、香辛料、着香料、着色料、ココア、チョコレート、ナッツ類、ヨーグルト、チーズ、抹茶、紅茶、コーヒー、豆腐、黄な粉、豆類、野菜類、果実、果汁、ジャム、フルーツソース、果物、ハーブ、肉類、魚介類、保存料、日持ち向上剤などの材料を適宜用いることができる。
上記糖類としては、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、酵素糖化水飴、乳糖、還元澱粉糖化物、異性化液糖、ショ糖結合水飴、オリゴ糖、還元糖ポリデキストロース、ソルビトール、還元乳糖、トレハロース、キシロース、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、デキストリン等を用いることができる。本発明ではこれらの中から選ばれた1種または2種以上を使用することができる。
上記甘味料としては、スクラロース、アセスルファムカリウム、ステビア、アスパルテーム等を用いることができる。本発明ではこれらの中から選ばれた1種または2種以上を使用することができる。
上記乳製品としては、生乳、牛乳、特別牛乳、生山羊乳、殺菌山羊乳、生めん羊乳、部分脱脂乳、脱脂乳、加工乳、クリーム、チーズ、濃縮ホエイ、アイスクリーム類、濃縮乳、脱脂濃縮乳、無糖れん乳、無糖脱脂れん乳、加糖れん乳、加糖脱脂れん乳、全粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、蛋白質濃縮ホエイパウダー、バターミルクパウダー、加糖粉乳、調製粉乳、はっ酵乳、乳酸菌飲料、乳飲料、カゼインカルシウム、カゼインナトリウム、カゼインカリウム、カゼインマグネシウム、ホエープロテインコンセートレート、トータルミルクプロテイン等を用いることができる。本発明ではこれらの中から選ばれた1種または2種以上を使用することができる。
上記油脂類としては、マーガリン、ショートニング、バター、粉末油脂、液状油等を用いることができる。本発明ではこれらの中から選ばれた1種または2種以上を使用することができる。
上記膨張剤としては、炭酸水素ナトリウムや炭酸アンモニウム等の炭酸塩や、これらに、酒石酸、酒石酸水素ナトリウム、第一リン酸ナトリウム、第一リン酸カルシウム、フマル酸、フマル酸ナトリウム、フマル酸カリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸カルシウム、クエン酸アンモニウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウム、グルコン酸アンモニウム、焼ミヨウバン等の中から選ばれた1種または2種以上を添加したり、さらに澱粉類を添加したものを用いることができる。また、市販のベーキングパウダーを用いることもできる。本発明ではこれらの中から選ばれた1種または2種以上を使用することができる。
上記卵類としては、全卵、生卵黄、殺菌全卵、殺菌卵黄、加塩全卵、加塩卵黄、加糖全卵、加糖卵黄等を用いることができる。本発明ではこれらの中から選ばれた1種または2種以上を使用することができる。
本発明のホットケーキ類生地は、例えば、上記穀粉類100質量部に、ゲル化剤と乳蛋白質と水で構成される上記複合体1〜30質量部および必要により上記のその他の材料を配合し、混合することにより製造することができる。
本発明のホットケーキ類生地は、従来のホットケーキ類生地と同様にして焼成または蒸すことにより、ホットケーキ類を得ることができる。さらに得られたホットケーキ類を冷蔵または冷凍し、これを電子レンジ加熱して食することも可能である。
本発明のホットケーキ類生地は、従来のホットケーキ類生地と同様にして焼成または蒸すことにより、ホットケーキ類を得ることができる。さらに得られたホットケーキ類を冷蔵または冷凍し、これを電子レンジ加熱して食することも可能である。
次に、実施例および比較例をあげ、本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明を何ら制限するものではない。
なお、下記試料1〜5の複合体またはゲル状物質の硬さは、フドーレオメーター(不動工業(株)製)にてテーブルスピード2cm/分でカード測定用のプランジャー(No.1)が、5cm厚の複合体に1cm進入したときの応力値を示すものである。
なお、下記試料1〜5の複合体またはゲル状物質の硬さは、フドーレオメーター(不動工業(株)製)にてテーブルスピード2cm/分でカード測定用のプランジャー(No.1)が、5cm厚の複合体に1cm進入したときの応力値を示すものである。
(試料1)
ナチュラルチーズ20質量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳由来の固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%)3質量部およびホエイパウダー3質量部を水66.8質量部に加え、さらにこれにLMペクチン2質量部、グアーガム0.2質量部および乳糖5質量部を加え、よく撹拌した。これを掻取式熱交換器にて90℃で180秒間加熱殺菌し、55℃に冷却した後、イズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて1段目20MPa、2段目2MPaの均質化圧力にて均質化した。これをポリエチレン袋に密封して静置し、5℃に冷却し、乳蛋白質とゲル化剤と水で構成される複合体を得た。
得られた複合体の乳蛋白質の含有量は1.3質量%、ゲル化剤の含有量は2.2質量%、水の含有量は76.9質量%であった。
得られた複合体を5℃で18時間調温した後に測定した硬さは、50g/cm2 であった。
ナチュラルチーズ20質量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳由来の固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%)3質量部およびホエイパウダー3質量部を水66.8質量部に加え、さらにこれにLMペクチン2質量部、グアーガム0.2質量部および乳糖5質量部を加え、よく撹拌した。これを掻取式熱交換器にて90℃で180秒間加熱殺菌し、55℃に冷却した後、イズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて1段目20MPa、2段目2MPaの均質化圧力にて均質化した。これをポリエチレン袋に密封して静置し、5℃に冷却し、乳蛋白質とゲル化剤と水で構成される複合体を得た。
得られた複合体の乳蛋白質の含有量は1.3質量%、ゲル化剤の含有量は2.2質量%、水の含有量は76.9質量%であった。
得られた複合体を5℃で18時間調温した後に測定した硬さは、50g/cm2 であった。
(試料2)
発酵乳86.7質量部と、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳由来の固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%)3重量部を混合し、これにアルギン酸ナトリウム1.2質量部、ローカストビーンガム0.1質量部、タピオカ由来化工澱粉2質量部、メタリン酸ナトリウム0.5質量部、ゼラチン1質量部、乳糖5質量部および食塩0.5質量部を加え、よく撹拌した。これをプレート式熱交換器にて85℃で3分間加熱殺菌し、60℃に冷却した後、イズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて1段目15MPa、2段目3MPaの均質化圧力にて均質化した。これをポリエチレン袋に密封して静置し、5℃に冷却し、乳蛋白質とゲル化剤と水で構成される複合体を得た。
得られた複合体の乳蛋白質の含有量は2.3質量%、ゲル化剤の含有量は1.3質量%、水の含有量は71質量%であった。
得られた複合体を5℃で18時間調温した後に測定した硬さは、125g/cm2 であった。
発酵乳86.7質量部と、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳由来の固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%)3重量部を混合し、これにアルギン酸ナトリウム1.2質量部、ローカストビーンガム0.1質量部、タピオカ由来化工澱粉2質量部、メタリン酸ナトリウム0.5質量部、ゼラチン1質量部、乳糖5質量部および食塩0.5質量部を加え、よく撹拌した。これをプレート式熱交換器にて85℃で3分間加熱殺菌し、60℃に冷却した後、イズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて1段目15MPa、2段目3MPaの均質化圧力にて均質化した。これをポリエチレン袋に密封して静置し、5℃に冷却し、乳蛋白質とゲル化剤と水で構成される複合体を得た。
得られた複合体の乳蛋白質の含有量は2.3質量%、ゲル化剤の含有量は1.3質量%、水の含有量は71質量%であった。
得られた複合体を5℃で18時間調温した後に測定した硬さは、125g/cm2 であった。
(試料3)
クリームチーズ10質量部、ホエイパウダー4質量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳由来の固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%)3質量部およびミルクプロテインコンセントレート1質量部を水52.9質量部に加え、さらにこれにLMペクチン1質量部、グアーガム0.1質量部およびゼラチン0.5質量部を加えた後、サラダ油25質量部および馬鈴薯由来化工澱粉2. 5質量部を加え、よく撹拌した。これをプレート式熱交換器にて85℃で3分間加熱殺菌し、掻き取り式熱交換器にて60℃に冷却した後、イズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて1段目20MPa、2段目2MPaの均質化圧力にて均質化した。これをポリエチレン袋に密封して静置し、5℃に冷却し、乳蛋白質とゲル化剤と水で構成される複合体を得た。
得られた複合体の乳蛋白質の含有量は1.9質量%、ゲル化剤の含有量は1.1質量%、水の含有量は59.4質量%であった。
得られた複合体を5℃で18時間調温した後に測定した硬さは、160g/cm2 であった。
クリームチーズ10質量部、ホエイパウダー4質量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳由来の固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%)3質量部およびミルクプロテインコンセントレート1質量部を水52.9質量部に加え、さらにこれにLMペクチン1質量部、グアーガム0.1質量部およびゼラチン0.5質量部を加えた後、サラダ油25質量部および馬鈴薯由来化工澱粉2. 5質量部を加え、よく撹拌した。これをプレート式熱交換器にて85℃で3分間加熱殺菌し、掻き取り式熱交換器にて60℃に冷却した後、イズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて1段目20MPa、2段目2MPaの均質化圧力にて均質化した。これをポリエチレン袋に密封して静置し、5℃に冷却し、乳蛋白質とゲル化剤と水で構成される複合体を得た。
得られた複合体の乳蛋白質の含有量は1.9質量%、ゲル化剤の含有量は1.1質量%、水の含有量は59.4質量%であった。
得られた複合体を5℃で18時間調温した後に測定した硬さは、160g/cm2 であった。
(試料4)
クリームチーズ20質量部、ホエイパウダー4質量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳由来の固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%)2.5質量部、乳糖1.5質量部およびミルクプロテインコンセントレート1.3質量部を水45.6質量部に加え、よく撹拌した。これをプレート式熱交換器にて90℃で4分間殺菌した。これを35℃に調温して乳酸菌スターターを添加し、10時間調温して乳酸発酵物を得た。これにLMペクチン1質量部、ローカストビーンガム0.1質量部、クエン酸ナトリウム0.5質量部および食塩0.5質量部を加え、さらにサラダ油20質量部およびタピオカ由来化工澱粉3質量部を加え、よく撹拌した。これらを掻き取り式熱交換器にて85℃で3分間加熱殺菌し、掻き取り式熱交換器にて60℃に冷却した後、イズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて1段目20MPa、2段目1MPaの均質化圧力にて均質化した。これをポリエチレン袋に密封して静置し、5℃に冷却し、乳蛋白質とゲル化剤と水で構成される複合体を得た。
得られた複合体の乳蛋白質の含有量は2.4質量%、ゲル化剤の含有量は1.1質量%、水の含有量は55.8質量%であった。
得られた複合体を5℃で18時間調温した後に測定した硬さは、120g/cm2 であった。
クリームチーズ20質量部、ホエイパウダー4質量部、クリームからバターオイルを製造する際に生じる水相成分の濃縮物(乳由来の固形分中のリン脂質の含有量9.8質量%)2.5質量部、乳糖1.5質量部およびミルクプロテインコンセントレート1.3質量部を水45.6質量部に加え、よく撹拌した。これをプレート式熱交換器にて90℃で4分間殺菌した。これを35℃に調温して乳酸菌スターターを添加し、10時間調温して乳酸発酵物を得た。これにLMペクチン1質量部、ローカストビーンガム0.1質量部、クエン酸ナトリウム0.5質量部および食塩0.5質量部を加え、さらにサラダ油20質量部およびタピオカ由来化工澱粉3質量部を加え、よく撹拌した。これらを掻き取り式熱交換器にて85℃で3分間加熱殺菌し、掻き取り式熱交換器にて60℃に冷却した後、イズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて1段目20MPa、2段目1MPaの均質化圧力にて均質化した。これをポリエチレン袋に密封して静置し、5℃に冷却し、乳蛋白質とゲル化剤と水で構成される複合体を得た。
得られた複合体の乳蛋白質の含有量は2.4質量%、ゲル化剤の含有量は1.1質量%、水の含有量は55.8質量%であった。
得られた複合体を5℃で18時間調温した後に測定した硬さは、120g/cm2 であった。
(試料5)
水77.5質量部に乳糖5質量部、LMペクチン2質量部およびグアガム0.5質量部を加え、さらにデキストリン15質量部を加え、よく撹拌した。これらをプレート式熱交換器にて85℃で3分間加熱殺菌し、掻き取り式熱交換器にて60℃に冷却した後、イズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて1段目20MPa、2段目2MPaの均質化圧力にて均質化した。これをポリエチレン袋に密封して静置し、5℃に冷却し、乳蛋白質を含まないゲル状物質を得た。
得られたゲル状物質を5℃で18時間調温した後に測定した硬さは、20g/cm2 であった。
水77.5質量部に乳糖5質量部、LMペクチン2質量部およびグアガム0.5質量部を加え、さらにデキストリン15質量部を加え、よく撹拌した。これらをプレート式熱交換器にて85℃で3分間加熱殺菌し、掻き取り式熱交換器にて60℃に冷却した後、イズミフードマシナリ製2段式ホモゲナイザーにて1段目20MPa、2段目2MPaの均質化圧力にて均質化した。これをポリエチレン袋に密封して静置し、5℃に冷却し、乳蛋白質を含まないゲル状物質を得た。
得られたゲル状物質を5℃で18時間調温した後に測定した硬さは、20g/cm2 であった。
(実施例1〜4および比較例1)
上記試料1〜4の複合体を用い、以下の配合と製法にて本発明のホットケーキ類生地(実施例1〜4)をそれぞれ得た。また、複合体の代わりに上記試料5のゲル状物質を用いた以外は、実施例1〜4と同様にしてホットケーキ類生地(比較例1)を得た。
(ホットケーキ類生地の配合と製法)
市販のホットケーキミックス100質量部に、全卵30質量部、牛乳75質量部、複合体またはゲル状物質10質量部を加え、キッチンエイド社の卓上ミキサー(機種KSM5)を使用(平面ビター使用、速度6で1分間混合)し、ホットケーキ類生地を作製した。
(ホットケーキ類の評価)
得られた各ホットケーキ類生地40gをホットプレートに絞り、一定の火力で2分間(表1分30秒間、裏30秒間)焼成し、ホットケーキ類をそれぞれ得た。
実施例1〜4のホットケーキ類生地を用いて得られたホットケーキ類は、いずれも、食感がソフトであり、また歯切れのよいものであった。一方、比較例1のホットケーキ類生地を用いて得られたホットケーキ類は、べたつきのある食感で、実施例1〜4と比較して硬く、歯切れの悪いものであった。
上記試料1〜4の複合体を用い、以下の配合と製法にて本発明のホットケーキ類生地(実施例1〜4)をそれぞれ得た。また、複合体の代わりに上記試料5のゲル状物質を用いた以外は、実施例1〜4と同様にしてホットケーキ類生地(比較例1)を得た。
(ホットケーキ類生地の配合と製法)
市販のホットケーキミックス100質量部に、全卵30質量部、牛乳75質量部、複合体またはゲル状物質10質量部を加え、キッチンエイド社の卓上ミキサー(機種KSM5)を使用(平面ビター使用、速度6で1分間混合)し、ホットケーキ類生地を作製した。
(ホットケーキ類の評価)
得られた各ホットケーキ類生地40gをホットプレートに絞り、一定の火力で2分間(表1分30秒間、裏30秒間)焼成し、ホットケーキ類をそれぞれ得た。
実施例1〜4のホットケーキ類生地を用いて得られたホットケーキ類は、いずれも、食感がソフトであり、また歯切れのよいものであった。一方、比較例1のホットケーキ類生地を用いて得られたホットケーキ類は、べたつきのある食感で、実施例1〜4と比較して硬く、歯切れの悪いものであった。
(比較例2)
市販のホットケーキミックス100質量部に、全卵30質量部および牛乳75質量部を加え、キッチンエイド社の卓上ミキサー(機種KSM5)を使用(平面ビター使用、速度6で1分間混合)し、ホットケーキ類生地を作製した。
得られたホットケーキ類生地40gをホットプレートに絞り、一定の火力で2分間(表1分30秒間、裏30秒間)焼成し、ホットケーキ類を得た。
(硬さの比較)
上記実施例4のホットケーキ類生地を用いて得られたホットケーキ類と、比較例2のホットケーキ類生地を用いて得られたホットケーキ類との硬さを、次のようにして比較した。
実施例4と比較例2で得られたホットケーキ類を、室温(約20℃)で冷却した後、乾燥しないように密閉容器に入れ、室温(約20℃)で3日間放置し、硬さ測定を実施した。なお、硬さ測定は、フドーレオメーター(不動工業(株)製)にてテーブルスピード2cm/分でブルーム(ゼラチン)用のプランジャー(No.9、φ12.7mm)が、15mm厚のホットケーキに7.5mm進入した時の応力値(g/cm2 )を測定した。
上記硬さは、実施例4が166g/cm2 、比較例2が312g/cm2 であり、実施例4で得られたホットケーキ類が比較例2のものよりもソフトであることがわかった。
市販のホットケーキミックス100質量部に、全卵30質量部および牛乳75質量部を加え、キッチンエイド社の卓上ミキサー(機種KSM5)を使用(平面ビター使用、速度6で1分間混合)し、ホットケーキ類生地を作製した。
得られたホットケーキ類生地40gをホットプレートに絞り、一定の火力で2分間(表1分30秒間、裏30秒間)焼成し、ホットケーキ類を得た。
(硬さの比較)
上記実施例4のホットケーキ類生地を用いて得られたホットケーキ類と、比較例2のホットケーキ類生地を用いて得られたホットケーキ類との硬さを、次のようにして比較した。
実施例4と比較例2で得られたホットケーキ類を、室温(約20℃)で冷却した後、乾燥しないように密閉容器に入れ、室温(約20℃)で3日間放置し、硬さ測定を実施した。なお、硬さ測定は、フドーレオメーター(不動工業(株)製)にてテーブルスピード2cm/分でブルーム(ゼラチン)用のプランジャー(No.9、φ12.7mm)が、15mm厚のホットケーキに7.5mm進入した時の応力値(g/cm2 )を測定した。
上記硬さは、実施例4が166g/cm2 、比較例2が312g/cm2 であり、実施例4で得られたホットケーキ類が比較例2のものよりもソフトであることがわかった。
Claims (4)
- 穀粉類を主体とする生地原料に、少なくともゲル化剤と乳蛋白質と水とで構成される複合体を、上記穀粉類100質量部に対し1〜30質量部混練してなることを特徴とするホットケーキ類生地。
- 上記複合体が、ゲル化剤0.1〜3質量%、乳蛋白質0.5〜5質量%および水30〜98質量%で構成されたものである請求項1記載のホットケーキ類生地。
- 上記乳蛋白質として、乳由来の固形分中のリン脂質の含有量が0.5重量%以上である食品素材を用いる請求項1または2記載のホットケーキ類生地。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のホットケーキ類生地を焼成または蒸すことにより得られたホットケーキ類。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004125469A JP2005304373A (ja) | 2004-04-21 | 2004-04-21 | ホットケーキ類生地 |
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---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007330228A (ja) * | 2006-06-19 | 2007-12-27 | Kaneka Corp | 新規な膨化食品 |
JP2010535515A (ja) * | 2007-08-13 | 2010-11-25 | プラトス ナームローズ フェノートサップ | 蒸しケーキドーナツ |
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JP2018143162A (ja) * | 2017-03-03 | 2018-09-20 | 株式会社明治 | 撹拌型発酵乳の製造方法 |
WO2019058956A1 (ja) * | 2017-09-19 | 2019-03-28 | 日清フーズ株式会社 | 冷蔵又は冷凍焼成食品の製造方法 |
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-
2004
- 2004-04-21 JP JP2004125469A patent/JP2005304373A/ja active Pending
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