JP4631814B2 - 新規な膨化食品 - Google Patents
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得られたパン・スポンジケーキの容積を菜種置換法により計測し、容積(cm3)/重量(g)の値を比容積値とし、比較例(ブランク)の比容積値を100としたときの実施例の比容積値を比容積評価結果とした。
実施例・比較例で得られたパン・ケーキを、5人の熟練したパネラーに試食させ、以下の4段階の基準により評価し、その結果を集約した。評価基準は次の通りである。◎:ブランクとなる比較例と較べてしっとり感がかなりある、○:ブランクとなる比較例と較べてしっとり感が充分ある、△:ブランクとなる比較例と較べてしっとり感の差がわかる程度、×:ブランクとなる比較例と較べてしっとり感の差がわからない。
実施例・比較例で得られたパン・ケーキを、5人の熟練したパネラーに試食させ、以下の4段階の基準により評価し、その結果を集約した。評価基準は次の通りである。◎:ブランクとなる比較例と較べてかなり飲み込みやすい、○:ブランクとなる比較例と較べて充分飲み込みやすい、△:ブランクとなる比較例と較べてやや飲み込みやすい程度、×:ブランクとなる比較例と較べて飲み込みやすいが変わらない。
表1に示す配合に従い、水及びヨーグルト以外の原料を粉体混合したものを水に加え、攪拌ミキサー(製品名:ケミスターラーB−100型、東京理化器械(株)社製)により85℃で10分間加熱攪拌混合し、ヨーグルトが入る物はここで投入し、蒸発した水を補填しながら均一になるように攪拌し、耐熱性のあるビニール袋に充填し、5℃の冷蔵庫で3時間冷却し、ゲル状物G1〜G5及びG7、G8を得た。
表1に示す配合に従い、粉体混合した原料を水に加え、撹拌しながら30分間膨潤させた後、攪拌ミキサー(製品名:ケミスターラーB−100型、東京理化器械(株)社製)により70℃で300分間加熱攪拌混合し、耐熱性のあるビニール袋に充填し、5℃の冷蔵庫で3時間冷却し、ゲル状物G6を得た。
表2に示す一般的な食パン配合に従い、縦型ミキサー(製品名:20コート、関東ミキサー社製)とフックを用いて生地を作製した。まず中種生地は、小麦粉、イースト、イーストフード、水を縦型ミキサーに投入し、低速で2分間、中高速で2分間混捏し、捏上温度24℃まで捏上げ、28℃で4時間恒温槽にて保存して得た。ショートニングを除く本捏配合材料と中種生地を入れ、低速で3分間、中高速で3分間混捏した後、ショートニングを入れ、低速で3分間、中高速で5分間混捏した後、捏上温度27℃の本捏生地を得た。得られた本捏生地を28℃の恒温槽にて、20分間静置することでフロアータイムをとった後、230gの生地に分割した。分割後、28℃で20分間ベンチタイムをとり、モルダーにて生地を伸ばした後、カールして展圧し、棒状の生地を得た後、U字に折って成型した。この成型物を食型(底面:縦12cm×横36cm、上面:縦12.5cm×横37cm、高さ:13cm)に6個入れ、温度:38℃、湿度:80%で60分間最終発酵を行った。最終発酵後、食型に蓋をして、195℃のオーブンで37分間焼成し、食パンを得た。得られたパンを実施例1のブランクとした。
表2に示す一般的な食パン配合に従い、本捏生地を作製した後、ゲル状物G1を投入し低速で3分間、中高速で30秒間混捏した以外は、比較例1と同様にして食パンを得た。得られた食パンをブランクとなる比較例1と比較して比容積及び食感評価した結果を表2に示した。
表2に示す一般的なフランスパン配合に従い、縦型ミキサー(製品名:20コート、関東ミキサー社製)にショートニングを除く本捏配合材料を入れ、低速で3分間、中高速で3分間混捏した後、ショートニングを入れ、さらに低速で3分間、中高速で5分間混捏した後、捏上温度25℃の本捏生地を得た。得られた本捏生地を28℃の恒温槽にて、90分間フロアータイムをとった後、生地を200gずつに分割した。分割後、28℃で20分間ベンチタイムをとり、モルダーにて生地を伸ばした後、カールして展圧し、棒状の成型物を得た。この成型物を天板に3個ならべて、温度:35℃、湿度:75%で50分間最終発酵を行った。最終発酵後、210℃のオーブンで20分間焼成し、フランスパンを得た。得られたフランスパンを実施例2のブランクとした。
表2に示す一般的なフランスパン配合に従い、縦型ミキサー(製品名:20コート、関東ミキサー社製)にショートニングを除く本捏配合材料及びゲル状物G2を入れ、低速で4分間、中高速で4分間で混捏する以外は、比較例2と同様にしてフランスパンを得た。得られたフランスパンを比較例2で得たフランスパンと比較して比容積及び食感評価した結果を表2に示した。
表2に示す一般的なローフパンの配合に従い、縦型ミキサー(製品名:20コート、関東ミキサー社製)とフックを用いて生地を作製した。中種生地は、小麦粉、砂糖、イースト、イーストフード、水を縦型ミキサーに投入し、低速で2分間、中高速で2分間混捏し、捏上温度24℃まで捏上げ、28℃で3時間恒温槽に静置して得た。ショートニングを除く本捏配合材料と中種生地を入れ、低速で3分間、中高速で3分間混捏した後、ショートニングを入れ、低速で3分間、中高速で5分間混捏し、捏上温度27℃の本捏生地を得た。得られた本捏生地を28℃の恒温槽にて、20分間フロアータイムをとった後、300gずつの生地に分割した。分割後、28℃で20分間のベンチタイムをとり、モルダーにて生地を伸ばした後、カールして展圧し、棒状の成型物を得た。この成型物を食型(底面:縦8cm×横16.5cm、上面:縦9cm×横18cm、高さ:8cm)に1個入れ、温度:38℃、湿度:80%で60分間最終発酵を行った。最終発酵後、170℃のオーブンで27分間焼成した。得られたローフパンを実施例3のブランクとした。
表2に示す一般的なローフパンの配合に従い、本捏生地を作製した後、ゲル状物G3を投入し低速で4分間、中高速で1分間混捏する以外は、比較例3と同様にしてローフパンを得た。得られたローフパンをブランクとなる比較例3と比較して比容積及び食感評価した結果を表2に示した。
表2に示す一般的なデニッシュ配合に従い、縦型ミキサー(製品名:20コート、関東ミキサー社製)にショートニングを除く本捏配合材料を入れ、低速で3分間、中高速で3分間混捏した後、ショートニングを入れ、低速で3分間、中高速で4分間混捏し、捏上温度25℃の本捏生地を得た。得られた本捏生地を27℃の恒温槽にて、30分間のフロアータイムをとった後、−20℃の冷凍庫内で30分間静置し、3℃で2時間生地を保存した。次に折込用マーガリンと本捏生地を用い、リバースシーターで3つ折りを2回行い9層の折込生地とした。3℃で16時間恒温槽にて折込生地を保存した後、リバースシーターで折込生地を3つ折り1回行い、27層の折込生地とした後、生地厚さを5mmまで伸ばした。次に、折込生地を縦10cm×横10cmの正方形にカットし、2つに折って成型物を得た。この成型物を天板に6つ並べて、温度:35℃、湿度:75%で50分間最終発酵を行った。最終発酵後、200℃のオーブンで14分間焼成した。得られたデニッシュパンを実施例4のブランクとした。
表2に示す一般的なデニッシュ配合に従い、本捏生地を作製した後、8メッシュ(篩目開き2.36mm)の篩で押し出したゲル状物G4を投入し、低速で4分間、中高速で1分間混捏した以外は比較例4と同様にしてデニッシュパンを得た。得られたデニッシュパンをブランクとなる比較例4と比較して比容積及び食感評価した結果を表2に示した。
表3に示す配合に従い、砂糖7.3重量部と脱脂粉乳2重量部をさらに添加し、ショートニング2重量部をマーガリン6重量部に変更し、食塩の配合量を1.8重量部に変えた以外は、比較例2と同様にして得られた成型物を食型(底面:縦8cm×横16.5cm、上面:縦9cm×横18cm、高さ:8cm)に1個入れ、温度38℃、湿度80%で60分間最終発酵を行った。最終発酵後、170℃のオーブンで27分間焼成した。得られたパンを比較例6〜9と実施例5〜7のブランクとした。
表3に示す配合に従い、ゲル状物G2を3重量部加えた以外は、比較例5と同様にして得られた成型物を食型(底面:縦8cm×横16.5cm、上面:縦9cm×横18cm、高さ:8cm)に1個入れ、温度:38℃、湿度:80%で60分間最終発酵を行った。最終発酵後、170℃のオーブンで27分間焼成した。得られたパンをブランクとなる比較例5と比較して比容積及び食感評価した結果を表3に示した。
表3に示す配合に従い、ゲル状物G2の配合量を6重量部に変えた以外は、比較例6と同様にして得られた成型物を食型(底面:縦8cm×横16.5cm、上面:縦9cm×横18cm、高さ:8cm)に1個入れ、温度:38℃、湿度:80%で60分間最終発酵を行った。最終発酵後、170℃のオーブンで27分間焼成した。得られたパンをブランクとなる比較例5と比較して比容積及び食感評価した結果を表3に示した。
表3に示す配合に従い、ゲル状物G2を120重量部加え、水の配合量を10重量部に変えた以外は、比較例5と同様にして得られた成型物を食型(底面:縦8cm×横16.5cm、上面:縦9cm×横18cm、高さ:8cm)に1個入れ、温度:38℃、湿度:80%で60分間最終発酵を行った。最終発酵後、170℃のオーブンで27分間焼成した。得られたパンをブランクとなる比較例5と比較して比容積及び食感評価した結果を表3に示した。
表3に示す配合に従い、ゲル状物G2の配合量を100重量部に変えた以外は、比較例7と同様にして得られた成型物を食型(底面:縦8cm×横16.5cm、上面:縦9cm×横18cm、高さ:8cm)に1個入れ、温度38℃、湿度80%で60分間最終発酵を行った。最終発酵後、170℃のオーブンで27分間焼成した。得られたパンをブランクとなる比較例5と比較して比容積及び食感評価した結果を表3に示した。
表3に示す配合に従い、ゲル状物G7を30重量部加え、水の配合量を60重量部に変えた以外は、比較例5と同様にして得られた成型物を食型(底面:縦8cm×横16.5cm、上面:縦9cm×横18cm、高さ:8cm)に1個入れ、温度:38℃、湿度:80%で60分間最終発酵を行った。最終発酵後、170℃のオーブンで27分間焼成した。得られたパンをブランクとなる比較例5と比較して比容積及び食感評価した結果を表3に示した。
表3に示す配合に従い、ゲル状物G7をゲル状物G8に変えた以外は、比較例8と同様にして得られた成型物を食型(底面:縦8cm×横16.5cm、上面:縦9cm×横18cm、高さ:8cm)に1個入れ、温度:38℃、湿度:80%で60分間最終発酵を行った。最終発酵後、170℃のオーブンで27分間焼成した。得られたパンをブランクとなる比較例5と比較して比容積及び食感評価した結果を表3に示した。
表3に示す配合に従い、ゲル状物G7をゲル状物G2に変えた以外は、比較例8と同様にして得られた成型物を食型(底面:縦8cm×横16.5cm、上面:縦9cm×横18cm、高さ:8cm)に1個入れ、温度:38℃、湿度:80%で60分間最終発酵を行った。最終発酵後、170℃のオーブンで27分間焼成した。得られたパンをブランクとなる比較例5と比較して比容積及び食感評価した結果を表3に示した。
先行技術である特開2006−42809号公報記載の実施例4の処方に準拠した表4の配合に従い、縦型ミキサー(製品名:20コート、関東ミキサー社製)とフックを用い、95℃の熱水をミキサー内に入れ、その上に小麦粉、乳清タンパク、食塩、砂糖を予め混ぜ合わせたものを加え、低速で2分間、中高速で2分間混捏した。その際の捏上温度は75℃であった。この生地を5℃にて18時間保存し、湯種生地とした。縦型ミキサーにマーガリンを除く本捏配合材料と湯種生地を入れ、低速で3分間、中高速で4分間混捏した後、マーガリンを入れ、低速で3分間、中高速で7分間混捏し、捏上温度27℃の本捏生地を得た。次に、得られた本捏生地を27℃の恒温槽にて70分間フロアータイムをとった後、生地を300gずつに分割した。分割後27℃で20分間ベンチタイムをとり、モルダーにて生地を伸ばした後、カールして展圧し、棒状の成型物を得た。この成型物を食型(底面:縦8cm×横16.5cm、上面:縦9cm×横18cm、高さ:8cm)に1個入れ、温度:38℃、湿度:80%で60分間最終発酵を行った。最終発酵後、170℃のオーブンで27分間焼成した。得られた食パンを比較例11と実施例8のブランクとした。
表4に示す配合に従い、先行技術である特開2006−42809号公報記載の実施例4の処方に準拠するために、95℃の熱水の量を60重量部に変更した以外は比較例10と同様にして食パンを得た。得られた食パンをブランクとなる比較例10と比較して比容積及び食感評価した結果を表4に示した。
表4に示す配合に従い、本捏生地の配合における水の量を3重量部にし、ゲル状物G2を7重量部加えた以外は比較例11と同様にして食パンを得た。得られた食パンをブランクとなる比較例10と比較して比容積及び食感評価した結果を表4に示した。
先行技術である特開平2−31637号公報記載の実施例3の処方に準拠した表5の配合に従い、縦型ミキサー(製品名:20コート、関東ミキサー社製)とフックを用い、無塩バターを除く配合材料を入れ、低速で3分間、中高速で5分間で混捏した後、無塩バターを入れ、低速で3分間、中高速で3分間混捏し、捏上温度24℃の本捏生地を得た。本捏生地を28℃の恒温槽にて90分間フロアータイムをとった後、生地を300gずつに分割した。分割後、28℃で20分間ベンチタイムをとり、モルダーにて生地を伸ばした後、カールして展圧し、棒状の成型物を得た。この成型物を食型(底面:縦8cm×横16.5cm、上面:縦9cm×横18cm、高さ:8cm)に1個入れ、温度:38℃、湿度:80%で60分間最終発酵を行った。最終発酵後、170℃のオーブンで27分間焼成した。得られた食パンを比較例13と実施例9のブランクとした。
表5に示す配合に従い、先行技術である特開平2−31637号公報記載の実施例3の処方に準拠するために、無塩バターを除く配合材料を入れる時に、ゲル状物G6を投入した以外は、比較例12と同様にして食パンを得た。得られた食パンをブランクとなる比較例12と比較して比容積及び食感評価した結果を表5に示した。
表5に示す配合に従い、ゲル状物G6をゲル状物G2に変えた以外は、比較例13と同様にして食パンを得た。得られた食パンをブランクとなる比較例12と比較して比容積及び食感評価した結果を表5に示した。
表6に示す一般的なスポンジケーキの配合に従い、縦型ミキサーボールに、予め篩いに通しておいた薄力粉(商品名:バイオレット、日清製粉(株)社製)及びベーキングパウダー、上白糖、液状ショートニング、製菓用起泡剤、殺菌全卵(液全卵)を混合し、比重が0.45g/mlになるまで撹拌しながら含気させ、これを焼成用生地とした。得られた焼成用生地を直径18cm(6号缶)のケーキ焼成型に400g充填し、160℃のオーブンで40分間焼成し、ケーキを得た。得られたケーキを実施例10のブランクとした。
表6に示す一般的なスポンジケーキの配合に従い、8メッシュ(篩目開き2.36mm)の篩で押し出したゲル状物G5を加えた以外は比較例14と同様にしてケーキを得た。得られたケーキをブランクとなる比較例14と比較して比容積及び食感評価した結果を表6に示した。
Claims (4)
- 穀粉類を含有する膨化食品用生地であって、ネイティブジェランガムからなるゲル化剤(A)を含有し融点が50〜85℃であるゲル状物が直径0.2〜3mmの大きさで生地中に不均一分散しており、ゲル状物の含有量が、膨化食品用生地中の穀粉類100重量部に対して5〜100重量部であることを特徴とする膨化食品用生地。
- ゲル状物に使用されるゲル化剤として、前記ネイティブジェランガムからなるゲル化剤(A)に加えて、更にカシアガム、ローカストビーンガム、タラガム及びグルコマンナンから選ばれる少なくとも1種とκカラギナンからなるゲル化剤(B)、カシアガム、ローカストビーンガム、タラガム及びグルコマンナンから選ばれる少なくとも1種とキサンタンガムからなるゲル化剤(C)からなる群より選ばれる少なくとも1種のゲル化剤を含有することを特徴とする請求項1に記載の膨化食品用生地。
- 請求項1又は2に記載の膨化食品用生地を加熱してなる膨化食品。
- 請求項1又は2に記載の膨化食品用生地を、生地温度がゲル状物の融点よりも高い温度になるまで加熱することを特徴とする膨化食品の製造方法。
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