JP5914807B2 - サファイア基板のエッチング方法 - Google Patents

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本発明は、サファイア基板に対してドライエッチング処理を行い、サファイア基板の表面に複数の半球形状の凸部を形成する方法に関する。
LEDデバイスの製造工程において、デバイスからの光の外部取出し効率を向上させるために、サファイア基板の表面に凹凸構造を形成する工程としてドライエッチング処理(プラズマ処理)が行われている。
従来のサファイア基板に対するドライエッチング処理では、まず、サファイア基板の表面にフォトレジスト(レジスト膜)を配置してマスクパターンを形成し、その後、サファイア基板に対するドライエッチング処理が行われる。これにより、サファイア基板の表面にマスクパターンに応じた部分に円錐状や円錐台状などの形状の複数の突起(凸部)から成る凹凸構造が形成される(例えば、特許文献1参照)。このように凹凸構造が形成されたサファイア基板は、PSS(Patterned Sapphire Substrate)と呼ばれている。
近年、このようなPSSにおいて、光の外部取り出し効率のさらなる向上が望まれており、例えば、凹凸構造を構成する複数の凸部を半球形状とすることで、光の外部取り出し効率を向上させることが提案されている。
また、ドライエッチング処理で基板の表面に半球形状の複数の凸部を形成する技術としては、基板の表面にマスクパターンを配置した後、マスクパターンを軟化させ変形させるための熱処理(以下、軟化処理と呼ぶ。)を行って、マスクパターンをなだらかな曲面を有する半球形状の形態に加工し、その後、基板に対してエッチング処理を行う方法がある(例えば、特許文献2参照)。
特開2011−91374号公報 特開2002−321941号公報
ここで、このような従来の提案に基づいて、サファイア基板の表面に半球形状の複数の凸部を形成する方法について、図9を用いて説明する。
まず、図9(A)に示すように、サファイア基板2の表面に、フォトリソプロセスを用いて、レジスト膜による複数のマスクパターン51を形成する。その後、マスクパターン51の軟化処理を行う。これにより、円柱形状のマスクパターン51は、半球形状に変形する。
次に、複数の半球形状の形態を有するマスクパターン51が表面に配置されたサファイア基板2の表面に対して、ドライエッチング処理を行う。このドライエッチング処理により、図9(C)に示すようにマスクパターン51とともにサファイア基板2の表面が徐々にエッチングされる。最終的には、マスクパターン51がエッチング処理により完全に除去されて、図9(D)に示すように半球形状の複数の凸部52がサファイア基板2の表面に形成され、PSSが完成する。
しかしながら、サファイア基板2の表面に配置されたマスクパターン51に対して軟化処理を行った場合に、サファイア基板2の中央部分に形成される半球形状のレジスト膜の高さH1と、周縁部分に形成される半球形状のレジスト膜の高さH2との間にバラツキが生じる場合がある。これは、軟化処理の際にサファイア基板の中央部分と周縁部分とで熱の伝わり方にバラツキが生じ、均一にレジストが軟化しないことが原因と考えられる。
このようにマスクパターン51の半球形状の高さや幅に過大なバラツキが生じた状態にて、エッチング処理を行うと、最終的に形成されるサファイア基板2の半球形状の凸部52の高さ(H3、H4)や幅(W3、W4)についても同様にバラツキが生じる。PSSにおいて、半球形状の凸部から成る凹凸構造の形状に過大なバラツキが存在すると、一枚のサファイア基板から製造されるLEDデバイスの輝度のバラツキも大きくなり、歩留まりを低下させてしまう。
従って、本発明の目的は、上記課題を解決することにあって、サファイア基板に対してドライエッチング処理を行い、サファイア基板の表面に複数の半球形状の凸部を均一に形成する方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、サファイア基板に対してドライエッチング処理を行い、サファイア基板の表面に複数の半球形状の凸部を形成する方法であって、エッチング処理を選択比がそれぞれ異なる少なくとも3段階以上の処理に分けて、選択比が低くなる順序にてそれぞれの処理を行う、サファイア基板のエッチング方法を提供する。
本発明の第2態様によれば、エッチング処理において、複数の円柱形状のマスクパターンが表面に配置されたサファイア基板に対して、少なくとも3段階以上の処理を行う、第1態様に記載のサファイア基板のエッチング方法を提供する。
本発明の第3態様によれば、フォトリソプロセスにより、サファイア基板の表面にレジスト膜によるマスクパターンを形成するマスクパターン形成工程と、マスクパターンが形成されたサファイア基板に対してドライエッチング処理を行い、サファイア基板の表面に複数の半球形状の凸部を形成するエッチング処理工程と、を備え、エッチング処理工程では、エッチング処理の選択比がそれぞれ異なる少なくとも3段階以上の処理に分けて、選択比が低くなる順序にてそれぞれの処理を行い、マスクパターン形成工程とエッチング処理工程との間には、マスクパターンに対する軟化処理を行わない、サファイア基板のエッチング方法を提供する。
本発明の第4態様によれば、マスクパターン形成工程において、複数の円柱形状のマスクパターンを形成し、エッチング処理工程において、複数の円柱形状のマスクパターンが表面に配置されたサファイア基板に対して、少なくとも3段階以上の処理を行う、第3態様に記載のサファイア基板のエッチング方法を提供する。
本発明によれば、サファイア基板の表面に対してドライエッチング処理を行う際に、選択比がそれぞれ異なる少なくとも3段階以上の処理に分けて、選択比が低くなる順序にてそれぞれの処理を行っている。そのため、マスクパターンに対して軟化処理を行うことなく、サファイア基板の表面に複数の半球形状の凸部を均一に形成することができる。
本発明の実施の形態1にかかるドライエッチング装置の構成図 サファイア基板のエッチング方法のフローチャート サファイア基板のエッチング方法の説明図 マスクパターンの説明図 実施の形態1のドライエッチング処理のプロセス条件 実施の形態1のドライエッチング処理における選択比と処理時間との関係図 本発明の実施の形態2にかかるドライエッチング処理のプロセス条件 実施の形態2のドライエッチング処理における選択比と処理時間との関係図 従来のサファイア基板のエッチング方法の説明図
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係るサファイア基板のエッチング方法を実施するために用いられるプラズマ処理装置の一例としてICP(誘導結合プラズマ)型のドライエッチング装置1の構成図を図1に示す。
ドライエッチング装置1は、サファイア基板2にプラズマ処理を行う処理室を構成するチャンバ(真空容器)3を備える。チャンバ3の上端開口は石英等の誘電体により形成された天板4により密閉状態で閉鎖されている。天板4上にはICPコイル5が配置されている。ICPコイル5にはマッチング回路を含む第1の高周波電源部6が電気的に接続されている。天板4と対向するチャンバ3内の底部側には、バイアス電圧が印加される下部電極としての機能およびサファイア基板2の保持台としての機能を有する基板ステージ10が配置されている。
また、チャンバ3に設けられたエッチング用のガス導入口3aには、ガス供給部7が接続されている。ガス供給部7には、複数種類のガスの供給ラインが備えられており、それぞれのガス種のライン毎に設けられた開閉バルブ7aおよび流量調整部7bの開閉動作および開度が選択的に制御されることにより、ガス導入口3aから所望の流量および仕様の処理ガスを供給できる。本実施の形態1では、ガス供給部7には、複数種類のガスとして、例えば、BCl、Cl、Arなどのガス供給ラインが備えられている。また、チャンバ3に設けられた排気口3bには、真空ポンプや圧力制御弁等から構成される圧力制御部8が接続されている。
ドライエッチング装置1では、サファイア基板2の搬入出の際に、複数のサファイア基板2がトレイ9に収容された状態にて取り扱われる。薄板円盤状のトレイ9には、厚み方向に貫通する複数の円孔である基板収容孔9aが形成されており、基板収容孔9aの内壁面には、孔中心に向けて突出する環状の基板支持部9bが形成されている。それぞれの基板収容孔9aでは、基板2の外周縁部の下面部分が基板支持部9bの上面に支持された状態にて、サファイア基板2が収容される。
トレイ9の材質としては、例えばアルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア(ZrO)、イットリア(Y)、窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)等のセラミクス材や、アルマイトで被覆したアルミニウム、表面にセラミクスを溶射したアルミニウム、樹脂材料で被覆したアルミニウム等の金属がある。Cl系プロセスの場合にはアルミナ、イットリア、炭化シリコン、窒化アルミニウム等、F系プロセスの場合には石英、水晶、イットリア、炭化シリコン、アルマイトを容射したアルミニウム等を採用することが考えられる。
図1に示すように、基板ステージ10は、セラミクス等の誘電体部材により形成されたステージ上部11と、表面にアルマイト被覆を形成したアルミニウム等により形成され、バイアス電圧が印加される下部電極として機能する金属ブロック12と、絶縁体13とを備える。基板ステージ10の最上部に配置されるステージ上部11は、金属ブロック12の上面に固定されており、ステージ上部11および金属ブロック12の外周が絶縁体13により覆われている。
円板状のステージ上部11の上端面は、トレイ9の下面を支持するトレイ支持部14となっている。また、トレイ9のそれぞれの基板収容孔9aと対応する短円柱状の複数の基板保持部15がトレイ支持部14から上向きに突出して形成されている。
ここで、トレイ9、サファイア基板2、および基板保持部15等の関係について説明する。それぞれのサファイア基板2は、その縁部がトレイ9の基板支持部9bにより支持された状態にて、それぞれの基板収容孔9a内に収容される。トレイ9の下面がトレイ支持部14上に配置された状態では、基板保持部15によりサファイア基板2が押し上げられ、トレイ9の基板支持部9bから基板2が離間した状態とされる。すなわち、基板収容孔9aに基板2を収容しているトレイ9をステージ上部11上に配置すると、基板収容孔9aに収容されたサファイア基板2は基板支持部9bから浮き上がり、サファイア基板2の縁部と基板支持部9bとが互いに離間した状態にて、サファイア基板2の下面が基板保持部15上に配置される。
ステージ上部11に設けられた個々の基板保持部15にはESC電極(静電吸着用電極)16が内蔵されている。これらのESC電極16は電気的に互いに絶縁されており、直流電源を内蔵するESC駆動電源部20から静電吸着用の直流電圧が印加される。
それぞれの基板保持部15の上面には冷却ガス供給口17が設けられており、それぞれの冷却ガス供給口17は冷却ガス供給路18を通じて共通の冷却ガス供給部21に接続されている。なお、本実施の形態1では、冷却ガスとしてヘリウム(He)が用いられ、プラズマ処理中において、基板保持部15とサファイア基板2との間に冷却ガスが供給されることでサファイア基板2の冷却が行われる。
金属ブロック12には、バイアス電圧としての高周波を印加する第2の高周波電源部22が電気的に接続されている。第2の高周波電源部22はマッチング回路を備えている。
また、金属ブロック12内には、金属ブロック12を冷却するための冷媒流路19が形成されており、冷却ユニット23より温度調節された冷媒が冷媒流路19に供給されることで、金属ブロック12が冷却される。
また、ドライエッチング装置1には、上述したそれぞれの構成部の動作を互いに関連づけながら統括的に制御する制御部70が備えられており、例えば、各種センサ等により検出された情報に基づいて、予め設定されたプログラムにしたがって各構成部の動作が制御され、ドライエッチング処理が行われる。制御部70は、例えば、ガス供給部7を制御して、チャンバ3内に供給されるガスの種類および混合比を制御することが可能であり、第1の高周波電源部6および第2の高周波電源部22を制御して、ICPコイル5のパワーやバイアス電圧を制御することが可能であり、さらに圧力制御部8を制御してチャンバ3内の圧力を制御することなどが可能となっている。
次に、上述したような構成を有するドライエッチング装置1を用いて、サファイア基板2の表面に対してエッチング処理を行って、微少な半球形状の複数の凸部から成る凹凸構造を形成する加工(PSS:Patterned Sapphire Substrate)について説明する。また、サファイア基板2に対するエッチング方法の手順を示すフローチャートを図2に示すとともに、その説明図を図3に示す。
サファイア基板2に対するエッチング処理を行うに先立って、まず、サファイア基板2の表面にレジスト膜によるマスクパターンを、例えば、フォロリソプロセスにより形成する(ステップS1:フォトリソ処理(マスクパターン形成工程))。ここで、サファイア基板2の表面に形成されるマスクパターン31の模式図を図4に示す。図4に示すように、サファイア基板2の表面に形成されたマスクパターン31は円柱形状を有している。マスクパターン31において、それぞれの円柱形状は、サファイア基板2の表面に形成される凹凸構造(凸部)に応じた配置間隔にて形成される。なお、それぞれの円柱形状の周面が多少の傾斜面を有していても良く、また、円柱形状の周面が多少湾曲して俵形状や鼓形状を有しているような場合であっても良い。
次に、複数の円柱形状のマスクパターン31が表面に形成されたサファイア基板2が、ドライエッチング装置1内に搬入される(ステップS2:基板搬入)。具体的には、複数枚のサファイア基板2が、トレイ9の基板収容孔9a内に収容された状態にて、チャンバ3内に搬入され、トレイ9とともにそれぞれのサファイア基板2が基板ステージ10上に載置される。また、本実施の形態1では、フォトリソ処理により形成された複数の円柱形状の形態を有するマスクパターン31に対して軟化処理を行うことなく、複数の円柱形状の形態を有するマスクパターン31が形成されたサファイア基板2がドライエッチング装置1内に搬入される。
サファイア基板2が搬入されてチャンバ3内が密閉された後、エッチング処理用のガスとしてBClが主体のガスが、ガス供給部7からガス導入口3aを通じてチャンバ3内に供給される。それとともに、圧力制御部8によりチャンバ3内は所定圧力に調整される。続いて、第1の高周波電源部6からICPコイル5に高周波電圧を印加する。これによりチャンバ3内にプラズマが発生する。また、第2の高周波電源部22により金属ブロック12にバイアス電圧を印加し、チャンバ3内で発生したプラズマを基板ステージ10側へ引き寄せる。このプラズマにより、サファイア基板2に対するエッチング処理が開始される。なお、エッチング処理中は、それぞれの基板2がESC電極16により静電吸着され、基板2と基板保持部15との間に供給される冷却ガスにより基板2が冷却されるとともに、冷却ユニット23より温度調節された冷媒が冷媒流路19に供給されることで、金属ブロック12が冷却される。
次に、サファイア基板2に対するエッチング処理が開始されると、マスクパターン(レジスト膜)31により覆われていない基板2の表面がプラズマに曝されてエッチングされる。具体的には、サファイア基板2の表面に対しては、イオンエッチングと、活性種(ラジカル)との化学反応によるエッチングが行われる。一方、マスクパターン31自体もプラズマに曝されるため、サファイア基板2に対するエッチングの進行とともに、エッチングされることになる。具体的には、マスクパターン31に対しては、イオンエッチングが行われるとともに、サファイア基板2に対するエッチングにより発生したOやClによるエッチングが併せて行われる。
本実施の形態1では、サファイア基板2に対するエッチング処理として、エッチングの選択比が互いに異なる3段階のエッチング処理、すなわち、第1エッチング処理(ステップS3)、第2エッチング処理(ステップS4)、第3エッチング処理(ステップS5)として行う。それぞれのエッチング処理S3〜S5は、選択比が低くなる順序にて行われる。すなわち、第1エッチング処理S3の選択比が最も高く、第3エッチング処理S5の選択比が最も低く、第2エッチング処理S4の選択比は、両者の間の値を有している。
まず、複数の円柱形状の形態を有するマスクパターン31が表面に形成されたサファイア基板2(図3(A)参照)に対して、第1エッチング処理S3を行う。第1エッチング処理が進行すると、マスクパターン31により覆われていないサファイア基板2の表面がプラズマに曝されてエッチングされるとともに、円柱形状のマスクパターン31自体もエッチングされる。所定の時間が経過すると、図3(B)に示すように、サファイア基板2の表面に大略台形状の突起32aが形成され、突起32aの上底上にはエッチングされてその体積が減少したマスクパターン31aが配置された状態となる。例えば、台形状の突起32aの高さt1が、マスクパターン31aの高さt2よりも大きくなったタイミングにて、第1エッチング処理S3から第2エッチング処理S4に切り替える。
第2エッチング処理S4では、第1エッチング処理S3よりも選択比が低くなるようにプロセス条件が設定されている。そのため、第1エッチング処理S3の実施により形成された大略台形状の突起32aの大まかな形態を保ちながら、突起32aの側面に対するエッチングが行われる。その結果、所定の時間が経過すると、図3(C)に示すように、台形側面がなだらかな湾曲面に加工された突起32bが形成される。また、マスクパターン31aも徐々にエッチングされて、突起32bの上部に僅かに残された状態とされる。その後、第2エッチング処理S4から第3エッチング処理S5に切り替える。
第3エッチング処理S5では、第2エッチング処理S4よりもさらに選択比が低くなるようにプロセス条件が設定されている。そのため、突起32bの湾曲面がさらにエッチングされるとともに、僅かに残存していたマスクパターン31bが完全に除去されて、大略台形状の湾曲側面と上底とが間の角部が除去されて湾曲面の一部とされ、半球形状の凸部32cが形成される。その結果、複数の半球形状の凸部32cから成る凹凸構造を備えたPSSが得られる。
その後、第1の高周波電源部6によるICPコイル5への高周波電圧の印加および第2の高周波電源部22による基板ステージ10の金属ブロック12へのバイアス電圧の印加を停止するとともに、エッチング処理用のガスの供給を停止して、基板2に対するエッチング処理(第1〜第3エッチング処理)が完了する。
その後、基板ステージ10上より、トレイ9とともにそれぞれのサファイア基板2(PSS)が、ドライエッチング装置1の外部へと搬出される(ステップS6)。
本実施の形態1によれば、サファイア基板2の表面に対してドライエッチング処理を行う際に、選択比がそれぞれ異なる3段階の処理、すなわち第1〜第3エッチング処理に分けて、選択比が低くなる順序にてそれぞれの処理を行っている。そのため、マスクパターン31に対して予め軟化処理などを行って半球形状のマスクパターンへの加工処理を行うことなく、サファイア基板2の表面に複数の半球形状の凸部32cを均一に形成することができる。
マスクパターン31に対する軟化処理を伴うことなく、フォトリソ処理により高精度に形成された複数の円柱形状の形態を有するマスクパターン31を用いて、サファイア基板2に対するエッチング処理を行うことができるため、形成される半球形状の凸部32cの高さや幅や形状に位置によるバラツキが生じることを低減できる。よって、安定した品質のPSSを提供することができる。
上述した互いに選択比が異なる第1〜第3エッチング処理は、それぞれの選択比を実現するためのプロセス条件を予め制御部70に設定しておき、ドライエッチング装置1の各構成部を制御部70により制御することにより実施できる。
このようなプロセス条件の一例を図5に示す。図5の表に示すように、第1エッチング処理を実現するためのプロセス条件1、第2エッチング処理を実現するためのプロセス条件2、第3エッチング処理を実現するためのプロセス条件3は、処理ガスの種類や複数種ガスの混合比、第1の高周波電源部6からICPコイル5に印加する高周波パワーの大きさ、第2の高周波電源部22によるバイアスパワーの大きさ、圧力制御部8により制御されるチャンバ3内の圧力などの条件をパラメータとして設定される。
また、第1〜第3エッチング処理の合計処理時間を100とした場合に、第1エッチング処理を66(2/3)程度と最も長い時間実施し、その後、第2および第3エッチング処理を17(1/6)程度ずつ実施することが好ましい。特に、第1エッチング処理の処理時間は、他の処理時間よりも長いことが好ましく、第1エッチング処理の処理時間が、第2および第3エッチング処理の合計処理時間以上であることがより好ましい。
選択比を下げる方法としては、BClガスに対して、塩素(Cl)ガスを添加していく方法、基板温度を低下させる方法、ICP電力を上昇させる方法などが挙げられる。選択比を制御する方法で最も良いのは、塩素ガスを添加していく方法である。その理由は、選択比の制御性が広いことと、さらに添加した場合でもエッチング面の平滑性が良いためである。基板温度は、He流量を増加させることで低下させることができる。
ここで、第1〜第3エッチング処理における選択比と処理時間との関係を図6に示す。図6に示すように、プロセス条件1〜3を設定することで、例えば、第1エッチング処理の処理時間を66、選択比を0.8、第2エッチング処理の処理時間を17、選択比を0.6、第3エッチング処理の処理時間を17、選択比を0.4として、段階的に選択比を下げながら、ドライエッチング処理を実施することができる。なお、このように所望の選択比を実現するためのこのようなプロセス条件は一例であり、その他様々な条件を設定することで、所望の選択比を得ることができる。
また、上述の説明では、第1〜第3エッチング処理として、エッチング処理を3段階に分けて行う場合を例としたが、エッチング処理は少なくとも3段階以上の処理に分かれていれば半球形状の凸部を形成することができ、4段階や5段階あるいはそれ以上の多段階に分けて行っても良い。ただし、エッチングの選択比が低くなる順にてそれぞれの処理を行う必要がある。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係るサファイア基板のエッチング方法について説明する。本実施の形態2のドライエッチング処理では、互いに選択比が異なる3段階のエッチング処理(第1〜第3エッチング処理)を実施する点において、上述の実施の形態1のドライエッチング処理と共通しているが、第2エッチング処理において、選択比が低下する方向に連続的に変化させている点にて実施の形態1と相違する。以下、この相違点について説明する。
本実施の形態2のドライエッチング処理を実施するためのプロセス条件の一例を図7に示す。図7に示すように、第1エッチング処理を実現するためのプロセス条件4、第2エッチング処理を実現するためのプロセス条件5、第3エッチング処理を実現するためのプロセス条件6は、処理ガスの種類や複数種ガスの混合比、第1の高周波電源部6からICPコイル5に印加する高周波パワーの大きさ、第2の高周波電源部22によるバイアスパワーの大きさ、圧力制御部8により制御されるチャンバ3内の圧力などの条件をパラメータとして設定される。
また、第1〜第3エッチング処理の合計処理時間を100とした場合に、第1エッチング処理を66程度と最も長い時間実施し、その後、第2および第3エッチング処理を17程度ずつ実施することが好ましい点においては、上記実施の形態1と同様である。
図7に示すように、第2エッチング処理を実現するためのプロセス条件5は、「自動制御」として設定されており、処理ガス、IPCコイルパワー、バイアス、および圧力の条件が、プロセス条件4からプロセス条件6へと自動制御により徐々に変化されるように設定されている。例えば、処理ガスは、プロセス条件4(BCl:130sccm)からプロセス条件6(BCl/Cl:65/65sccm)と連続的に変化するように、プロセス条件5(自動制御)にしたがって処理ガス条件が制御される。
ここで、本実施の形態2の第1〜第3エッチング処理における選択比と処理時間との関係を図8に示す。図8に示すように、プロセス条件4〜6を設定することで、例えば、第1エッチング処理の選択比を0.8、第3エッチング処理の選択比を0.4として、第2エッチング処理にて、選択比を0.8から0.4へと連続的に低下させることができる。したがって、段階的に選択比を下げながら、ドライエッチング処理を実施することができる。
なお、図8では、第2プラズマ処理において、選択比が直線的に減少するように制御される場合を例として説明したが、選択比が曲線的に減少するように制御されるような場合であっても良い。
また、第1〜第3エッチング処理の3段階にて選択比が減少するように制御される場合を例として説明したが、4段階以上のエッチング処理として行われるような場合であっても良い。このような場合、最初および最後の段階のエッチング処理以外では、選択比が徐々に低下するように、予め設定されたプログラムにしたがってプロセス条件を連続的に変化させても良い。
なお、本発明は上述の構成に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、円盤状のサファイア基板に代えて、四角形状のサファイア基板に対しても本実施の形態のエッチング方法を適用できる。
また、複数のサファイア基板2がトレイ9に支持されて取り扱われる場合に代えて、トレイを用いることなく1枚または複数枚のサファイア基板が取り扱われるような場合であっても良い。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、マスクパターンが配置されたサファイア基板に対して、プラズマ処理を行い、サファイア基板の表面に半球形状の微小な凹凸構造を形成するサファイア基板のエッチング方法に適用できる。特に、LEDデバイスの製造工程において、デバイスからの光の外部取出し効率を向上させるために、サファイア基板の表面に半球形状の凹凸構造を形成するエッチング処理に適用できる。
1 ドライエッチング装置
2 サファイア基板
3 チャンバ
3a ガス導入口
3b 排気口
4 天板
5 ICPコイル
6 第1の高周波電源部
7 ガス供給部
8 圧力制御部
9 トレイ
9a 基板収容孔
9b 基板支持部
10 基板ステージ
11 ステージ上部
12 金属ブロック
13 絶縁体
14 トレイ支持部
15 基板保持部
16 ESC電極
17 冷却ガス供給口
18 冷却ガス供給路
19 冷媒流路
20 ESC駆動電源部
21 冷却ガス供給部
22 第2の高周波電源部
23 冷却ユニット
31 マスクパターン(レジスト膜)
32 突起(凸部)
70 制御部

Claims (4)

  1. サファイア基板に対してドライエッチング処理を行い、前記サファイア基板の表面に複数の半球形状の凸部を形成する方法であって、
    エッチング処理を選択比がそれぞれ異なる少なくとも3段階以上の処理に分けて、選択比が低くなる順序にてそれぞれの処理を行い、
    前記エッチング処理が、
    マスクパターンにより覆われていないサファイア基板の表面と、前記マスクパターンとをエッチングすることにより、前記サファイア基板の表面に、前記マスクパターンで覆われた上底と、露出した側面と、前記側面と前記上底との間の角部と、を備える台形状の突起を形成する、第1エッチング処理と、
    前記第1エッチング処理の後、前記第1エッチング処理よりも選択比が低いエッチング条件で、前記突起の前記上底を覆う前記マスクパターンが残存する時間、エッチングすることにより、前記突起の前記側面を湾曲面に加工するとともに、前記突起の前記上底は前記マスクパターンで覆われ、かつ、前記突起の前記角部は残存した状態とする、第2エッチング処理と、
    前記第2エッチング処理の後、前記第2エッチング処理よりも選択比が低いエッチング条件でエッチングすることにより、前記マスクパターンを完全に除去するとともに、前記角部を除去して前記湾曲面の一部とし、前記突起を半球形状の凸部とする、第3エッチング処理と、を有する、サファイア基板のエッチング方法。
  2. エッチング処理において、複数の円柱形状のマスクパターンが表面に配置されたサファイア基板に対して、少なくとも3段階以上の処理を行う、請求項1に記載のサファイア基板のエッチング方法。
  3. フォトリソプロセスにより、サファイア基板の表面にレジスト膜によるマスクパターンを形成するマスクパターン形成工程と、
    マスクパターンが形成されたサファイア基板に対してドライエッチング処理を行い、サファイア基板の表面に複数の半球形状の凸部を形成するエッチング処理工程と、を備え、
    エッチング処理工程では、エッチング処理の選択比がそれぞれ異なる少なくとも3段階以上の処理に分けて、選択比が低くなる順序にてそれぞれの処理を行い、
    前記エッチング処理工程が、
    前記マスクパターンにより覆われていないサファイア基板の表面と、前記マスクパターンとをエッチングすることにより、前記サファイア基板の表面に、前記マスクパターンで覆われた上底と、露出した側面と、前記側面と前記上底との間の角部と、を備える台形状の突起を形成する、第1エッチング処理と、
    前記第1エッチング処理の後、前記第1エッチング処理よりも選択比が低いエッチング条件で、前記突起の前記上底を覆う前記マスクパターンが残存する時間、エッチングすることにより、前記突起の前記側面を湾曲面に加工するとともに、前記突起の前記上底は前記マスクパターンで覆われ、かつ、前記突起の前記角部は残存した状態とする、第2エッチング処理と、
    前記第2エッチング処理の後、前記第2エッチング処理よりも選択比が低いエッチング条件でエッチングすることにより、前記マスクパターンを完全に除去するとともに、前記角部を除去して前記湾曲面の一部とし、前記突起を前記半球形状の凸部とする、第3エッチング処理と、を有し、
    マスクパターン形成工程とエッチング処理工程との間には、マスクパターンに対する軟化処理を行わない、サファイア基板のエッチング方法。
  4. マスクパターン形成工程において、複数の円柱形状のマスクパターンを形成し、
    エッチング処理工程において、複数の円柱形状のマスクパターンが表面に配置されたサファイア基板に対して、少なくとも3段階以上の処理を行う、請求項3に記載のサファイア基板のエッチング方法。
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