JP5351877B2 - 基板のプラズマ処理方法 - Google Patents

基板のプラズマ処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5351877B2
JP5351877B2 JP2010279027A JP2010279027A JP5351877B2 JP 5351877 B2 JP5351877 B2 JP 5351877B2 JP 2010279027 A JP2010279027 A JP 2010279027A JP 2010279027 A JP2010279027 A JP 2010279027A JP 5351877 B2 JP5351877 B2 JP 5351877B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
tray
plasma processing
sapphire
organic material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010279027A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012129342A (ja
Inventor
尚吾 置田
良太 古川
岳 菅原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2010279027A priority Critical patent/JP5351877B2/ja
Publication of JP2012129342A publication Critical patent/JP2012129342A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5351877B2 publication Critical patent/JP5351877B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Drying Of Semiconductors (AREA)

Description

本発明は、トレイに収容された状態で搬送が行われる複数の基板に対して、プラズマ処理を行う方法に関する。
LEDデバイスの製造工程において、デバイスからの光の外部取出し効率を向上させるために、サファイア基板の表面に凹凸構造を形成する工程としてエッチング処理(プラズマ処理)が行われている。このようなエッチング処理では、複数の基板がトレイに収容された状態にて取り扱われる(例えば、特許文献1参照)。
具体的には、トレイには複数の基板収容孔が形成されており、基板収容孔の内壁から突出された基板支持部にサファイア基板の縁部が支持されることで、複数の基板がトレイに収容されるように構成されている。プラズマ処理装置のチャンバ内には基板ステージが配置されており、基板ステージの上面には、トレイ支持部と、このトレイ支持部から上向きに突出する複数の基板保持部とが設けられている。
エッチング処理を行う際には、予めサファイア基板の表面に形成される凹凸構造に応じたレジスト膜を配置してマスクパターンを形成し、それぞれの基板がトレイに収容された状態でチャンバ内に搬入してトレイ支持部上にトレイを載置することで、複数の基板を基板保持部上に載置するとともに、基板の縁部を基板支持部から離間した状態とする。このような状態にて、基板保持部に内蔵されたESC(静電チャック)によりそれぞれの基板を静電吸着して、基板保持部に保持させた状態にて、基板に対するエッチング処理が行われる。このエッチング処理により基板の表面においてマスクに覆われていない部分が除去されて、所望の凹凸構造が形成される。エッチング処理が完了すると、ESCによる吸着保持を解除して、トレイ支持部からトレイを持ち上げるとともに、基板支持部により基板の縁部を再び支持した状態にて、複数の基板をチャンバ内から搬出する。
レジスト膜を配置してエッチング処理を行うことにより基板の表面に凹凸構造を形成するような処理方法では、(基板のエッチング速度/レジスト膜のエッチング速度)にて表される選択比(PR選択比)を好適な範囲にて高く設定することが望ましい。このような選択比を好適な範囲に設定するためにプロセス条件を最適化するような様々な提案が成されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2007−109771号公報 特開2008−294156号公報
このようなサファイア基板はAlの結晶構造を有しており、還元性を有するBClが主体のガスを用いてエッチング処理が行われる。しかしながら、エッチング処理中において、サファイア基板から発生するOとClにより、サファイア基板の表面に配置されたレジスト膜がエッチングされて、プロセス条件の最適化を図っても1を超えるような高い選択比を得ることができないという問題がある。
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、トレイに収容された状態で搬送が行われる複数のサファイア基板に対してプラズマ処理を行う方法において、高い選択比を得て、プラズマ処理条件の最適化を図ることができる基板のプラズマ処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
本発明の第1態様によれば、サファイア基板の表面にレジスト膜を配置してマスクパターンを形成するマスク形成工程と、トレイが有する複数の基板収容部にサファイア基板が収容された状態にて、それぞれのサファイア基板に対して、BClが主体のガスを用いてプラズマ処理を行い、それぞれのサファイア基板の表面にマスクパターンに応じた凹凸構造を形成するプラズマ処理工程とを備え、プラズマ処理工程において、トレイ表面に有機材料を配置した状態にて、サファイア基板に対するプラズマ処理を行う、基板のプラズマ処理方法を提供する。
本発明の第2態様によれば、複数の基板収容部の周囲におけるトレイ表面全体に有機材料を配置した状態にて、サファイア基板に対するプラズマ処理を行う、第1態様に記載の基板のプラズマ処理方法を提供する。
本発明の第3態様によれば、トレイ表面において複数の基板収容部の縁部より離間した位置に有機材料を配置した状態にて、サファイア基板に対するプラズマ処理を行う、第1態様に記載の基板のプラズマ処理方法を提供する。
本発明の第4態様によれば、トレイ表面に有機材料を塗布することにより、有機材料を配置する、第1から第3態様のいずれか1つに記載の基板のプラズマ処理方法を提供する。
本発明の第5態様によれば、有機材料により形成されたカバー部材をトレイ表面に脱着可能に配置することにより、有機材料を配置する、第1から第3態様のいずれか1つに記載の基板のプラズマ処理方法を提供する。
本発明の第6態様によれば、トレイ表面に対するカバー部材の配置を位置決めするための係合部が、カバー部材およびトレイ表面に形成されている、第5態様に記載の基板のプラズマ処理方法を提供する。
本発明によれば、トレイ表面に有機材料が配置されているため、プラズマ処理において有機材料から発生する有機成分により、プロセス雰囲気中の有機成分の比率を高くすることができる。そのため、サファイア基板から発生するOやClとプロセス雰囲気中の有機成分とを積極的に反応させることができる。また、有機成分自体のサファイア基板上へのデポジションの効果により、サファイア基板の表面においてOやClと有機成分との反応をさらに促進させることができる。したがって、サファイア基板に対するプラズマ処理において、高い選択比を得ることができ、プラズマ処理条件の最適化を図ることができる。
本発明の一の実施形態にかかるドライエッチング装置の構成図 トレイ、基板および基板ステージの斜視図 有機樹脂カバーが配置された状態のトレイの上面図 本発明の変形例にかかる有機樹脂カバーおよびトレイの斜視図 変形例にかかる有機樹脂カバーが配置された状態のトレイの斜視図 図4のトレイの断面図 本発明の別の変形例にかかる有機樹脂カバーおよびトレイの斜視図(部分図)
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態)
本発明の実施形態に係るプラズマ処理装置の一例としてICP(誘導結合プラズマ)型のドライエッチング装置1の構成図を図1に示す。
ドライエッチング装置1は、基板2にプラズマ処理を行う処理室をその内部に構成するチャンバ(真空容器)3を備える。チャンバ3の上端開口は石英等の誘電体により形成された天板4により密閉状態で閉鎖されている。天板4上にはICPコイル5が配置されており、ICPコイル5にはマッチング回路を含む第1の高周波電源部7が電気的に接続されている。天板4と対向するチャンバ3内の底部側には、バイアス電圧が印加される下部電極としての機能及び基板2の保持台としての機能を有する基板ステージ9が配置されている。チャンバ3には、例えばロードドック室(図示せず)と連通する開閉可能な搬入出用のゲートバルブ(図示せず)が設けられており、開放状態のゲートバルブを通して基板2の搬入・搬出動作が行われる。また、チャンバ3に設けられたエッチング用のガス導入口3aには、ガス供給部12が接続されており、例えば、BClが主体のガスが、ガス導入口3aから所望の流量にて供給可能とされている。さらに、チャンバ3に設けられた排気口3bには、真空ポンプ13が接続されている。
次に、本実施形態のドライエッチング装置1にて取り扱われる基板2を保持するトレイ15について、図2の斜視図を用いて説明する。
トレイ15は薄板円板状のトレイ本体15aを備える。トレイ15の材質としては、例えばアルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、ジルコニア(ZrO)、イットリア(Y)、窒化シリコン(SiN)、炭化シリコン(SiC)等のセラミクス材や、アルマイトで被覆したアルミニウム、表面にセラミクスを溶射したアルミニウム、樹脂材料で被覆したアルミニウム等の金属がある。Cl系プロセスの場合にはアルミナ、イットリア、炭化シリコン、窒化アルミニウム等、F系プロセスの場合には石英、水晶、イットリア、炭化シリコン、アルマイトを容射したアルミニウム等を採用することが考えられる。なお、本実施形態では、炭化シリコンを主材料として形成されたトレイ15が用いられる。
トレイ本体15aには、上面15bから下面15cまで厚み方向に貫通する4個の基板収容孔19(基板収容部の一例)が設けられている。基板収容孔19は、上面15b及び下面15cから見てトレイ本体15aの中心に対して等角度間隔で配置されている。それぞれの基板収容孔19の内壁には、孔中心に向けて突出する基板支持部21が設けられている。本実施形態では、基板支持部21は内壁の全周に設けられており、平面視で円環状である。
それぞれの基板収容孔19にはそれぞれ1枚の基板2が収容される。基板収容孔19に収容された基板2は、その外周縁部2aの下面部分が基板支持部21の上面に支持される。また、基板収容孔19はトレイ本体15aを厚み方向に貫通するように形成されているので、トレイ本体15aの下面側から見ると、基板収容孔19により基板2の下面が露出した状態とされている。
トレイ本体15aには、外周縁を部分的に切り欠いたノッチ15eが形成されており、搬送時などでトレイ15を取り扱う際に、センサ等を用いてトレイ15の向きを容易に確認できる。
次に、図1および図2を参照して、基板ステージ9について説明する。
図1に示すように、基板ステージ9は、セラミクス等の誘電体部材により形成されたステージ23と、表面にアルマイト被覆を形成したアルミニウム等により形成され、バイアス電圧が印加される下部電極として機能する金属ブロック(図示せず)と、ステージ23と金属ブロックとを覆う金属製のシールド27とを備える。
図1および図2に示すように、ステージ23は円板状に形成されており、ステージ23の上端面は、トレイ15の下面15cを支持するトレイ支持部28となっている。また、トレイ15のそれぞれの基板収容孔19と対応する短円柱状の4個の基板保持部29がトレイ支持部28から上向きに突出している。さらにステージ23上には、トレイ支持部28を囲むように配置され、ステージ23から上向きに突出して形成された環状のガイドリング30が配置されている。このガイドリング30は、ステージ23において、トレイ15の配置位置を案内する役目を担っている。
また、図1に示すように、ステージ23に設けられた個々の基板保持部29の保持面31付近にはESC電極(静電吸着用電極、図示せず)が内蔵されている。これらのESC電極は電気的に互いに絶縁されており、直流電源を内蔵するESC駆動電源部(図示せず)から静電吸着用の直流電圧が印加される。
基板ステージ9にて下部電極として機能する金属ブロックには、バイアス電圧としての高周波を印加する第2の高周波電源部56が電気的に接続されており、第2の高周波電源部56はマッチング回路を備えている。
ここで、トレイ15、基板2、および基板保持部29等の関係について説明する。トレイ15の下面15cがトレイ支持部28上に配置された状態では、基板保持部29の保持面31により基板2が押し上げられ、トレイ15の基板支持部21から基板2が浮き上がった状態となる。言い換えれば、基板収容孔19に基板2を収容しているトレイ15をステージ上部23上に配置すると、基板収容孔19に収容された基板2は基板支持部21の上面21aから浮き上がり、基板2の縁部2aと基板支持部21の上面21aとが互いに離間した状態にて、基板2の下面が基板保持部29の保持面31上に配置される。
また、図示しないが、それぞれの基板保持部29の保持面31には冷却ガス供給口が設けられており、プラズマ処理中において、基板保持部29の保持面31と基板2との間に冷却ガス(例えば、He(ヘリウム))が供給されることで基板2の冷却が行われる。
また、ドライエッチング装置1には、上述したそれぞれの構成部の動作を互いに関連づけながら統括的に制御する制御装置(図示せず)が備えられており、例えば、各種センサ等により検出された情報に基づいて、予め設定されたプログラムにしたがって各構成部の動作が制御され、ドライエッチング処理が行われる。
また、図1〜図3に示すように、本実施形態のドライエッチング装置1では、トレイ15の上面15bにおける4個の基板収容孔19の縁部を含む上面全体に、有機材料で形成された膜として、例えば有機樹脂であるポリイミドで形成された有機樹脂カバー40(カバー部材の一例)が配置されている。すなわち、有機樹脂カバー40においては、それぞれの基板収容孔19の位置に応じた開口孔が形成されており、トレイ15の上面15bに配置することで、それぞれの基板収容孔19内に配置された基板2の上面部を露出させながら、トレイ本体15aの上面15b全体を覆うことができる。これにより、トレイ15が基板ステージ9のトレイ支持部28上に載置された状態では、トレイ15の上面15b全体(それぞれの基板収容孔19を除く)が、有機樹脂カバー40により覆われた状態とされる。
また、本実施形態のドライエッチング装置1では、基板2として例えばサファイア基板が取り扱われ、エッチング処理(プラズマ処理)として、サファイア基板2の表面に微小な凹凸構造を形成する加工(PSS:Paterned Sapphire Substrate)が行われる。なお、このように基板2の表面に微小な凹凸構造を形成する加工を基板表面の粗面化加工と言うこともできる。また、このPSS加工では、BClを主体するガスを用いてエッチング処理が行われる。
次に、上述したような構成を有するドライエッチング装置1を用いて、複数のサファイア基板2に対してエッチング処理を行い、PSS加工を実施する方法について説明する。
(マスクパターン形成工程)
まず、サファイア基板2の表面に、レジスト膜を配置して、形成されるべき凹凸構造に応じたマスクパターンを形成する(マスク形成工程)。このマスク形成工程では、フォトリソグラフィー技術を用いて実施することができる。
(トレイへの基板の収納)
次に、トレイ15のそれぞれの基板収容孔19内に、マスクパターンが形成された基板2の縁部が基板支持部21により支持された状態にて、それぞれの基板2を収容させる。なお、トレイ本体15aの上面15bには、上面15bの全体を覆うように有機樹脂カバー40が予め配置されている。
(トレイ搬入処理)
次に、ドライエッチング装置1において、ゲートバルブを開放状態とさせて、ゲートバルブを通じてそれぞれの基板2を収容した状態のトレイ15をチャンバ3内に搬入する。
チャンバ3内において、ステージ23のトレイ支持部28によってトレイ15を支持させると、基板保持部29の上端面である保持面31に基板2の下面が載置された状態となる。このとき、それぞれの基板2の縁部が基板支持部21の上面から持ち上げられて、トレイ15と基板2とが互いに離間した状態となる。なお、トレイ15は、ガイドリング30によりその配置位置が位置決めされるため、それぞれの基板2は基板保持部29に対して高い位置決め精度で配置される。
その後、それぞれの基板保持部29に内蔵されたESC電極に対して直流電圧が印加される。
(エッチング処理)
次に、エッチング処理を実施する。具体的には、ガス供給部12からチャンバ3内にエッチング処理用のガス(BClを主体とするガス)が供給されるとともに、真空ポンプ13によりチャンバ3内は所定圧力に維持される。続いて、第1の高周波電源部7からICPコイル5に高周波電圧を印加する。これによりチャンバ3内にプラズマが発生する。
また、チャンバ3内にプラズマが発生することにより基板2と基板保持部29との間に静電吸着力が発生し、それぞれの基板保持部29の保持面31に基板2が静電吸着される。基板2の下面はトレイ15を介することなく保持面31上に直接配置されている。したがって、基板2は保持面31に対して高い密着度で保持される。その後、それぞれの基板保持部29の保持面31と基板2の下面との間に存在する空間内に、冷却ガスが供給され、この空間に冷却ガスが充填される。冷却ガスが十分に充填された状態(所定の圧力に保たれた状態)にて、第2の高周波電源部56により基板ステージ9の金属ブロックにバイアス電圧を印加し、チャンバ3内で発生したプラズマを基板ステージ9側へ引き寄せる。これにより、基板2に対するエッチング処理が行われて、基板2の表面に対するPSS加工が実施される。1枚のトレイ15で4枚の基板2を基板ステージ9上に載置できるので、このPSS加工をバッチ処理として実施できる。
サファイア基板2はAlの結晶構造を有しており、還元性を有するBClを主体とするガスでエッチング処理が行われると、サファイア基板2から発生するOとClにより、サファイア基板2のマスクパターンを形成するレジスト膜もエッチングされることになり、(基板のエッチング速度/レジスト膜のエッチング速度)にて表される選択比(PR選択比)が低下する。
しかしながら、本実施形態では、トレイ本体15aの上面15b全体を覆うように有機樹脂カバー40を配置しているため(図3参照)、サファイア基板2に対するエッチング処理が行われると、有機樹脂カバー40から発生する有機成分により、プロセス雰囲気中の有機成分の比率を高くすることができる。そのため、サファイア基板2から発生するOやClとこの有機成分とを積極的に反応させることができる。さらにこのような有機成分自体がサファイア基板2上にデポジションすることにより、サファイア基板2の表面においてもOやClとこの有機成分とを積極的に反応させることができる。よって、エッチング処理におけるプロセス条件を最適化して、1を超えるような高い選択比を実現することができる。
例えば、直径200mmのサファイア基板(ウェハ)を対象とするドライエッチング装置を用いて、エッチング条件として、BClガスの供給量:200sccm、処理圧力:0.6Pa、ICPコイルへの印加電力:600W、下部電極への印加電力:600W、基板温度:80℃にて、有機樹脂カバー40を配置せずにエッチング処理を実施した場合では、サファイアレート:120nm/min、PR選択比:0.7であった。これに対して、本実施形態のように、有機樹脂カバー40を配置した場合には、同じエッチング条件にて、サファイアレート:100nm/min、PR選択比:1.5を得ることができた。
このように、有機樹脂カバー40を配置した状態にて、サファイア基板2に対するエッチング処理を行うことにより、高い選択比を実現することができる。
その後、エッチング処理を実施して所定の処理時間経過すると、第2の高周波電源部56による基板ステージ9の金属ブロック24へのバイアス電圧の印加を停止するとともに、エッチング処理用のガスの供給を停止して、基板2に対するエッチング処理が完了する。
(トレイ搬出処理)
その後、第1の高周波電源部7によるICPコイル5への高周波電圧の印加を停止するとともに、ESC駆動電源部によるESC電極への直流電圧の印加を停止する。必要に応じて、残留静電吸着力の除電処理などを実施した後、チャンバ3内からそれぞれの基板2をトレイ15とともに搬出するトレイ搬出処理を実施する。このトレイ15の搬出の際には、トレイ15の基板支持部21と基板2の縁部の下面とが接触して、それぞれの基板2がトレイ15により支持された状態にて押し上げられ、トレイ15に夫々の基板2が支持された状態にて、トレイ15が搬出される。
このように本実施形態によれば、トレイ本体15aの上面15b全体を覆うように有機樹脂カバー40が配置された状態にて、BClを主体としたガスを用いて、サファイア基板2に対するエッチング処理が行われるため、エッチング処理において有機樹脂カバー40から発生する有機成分により、プロセス雰囲気中の有機成分の比率を高くすることができる。そのため、サファイア基板2から発生するOやClとプロセス雰囲気中の有機成分とを積極的に反応させることができる。また、このような有機成分自体のサファイア基板2上へのデポジションの効果により、サファイア基板の表面においてOやClと有機成分との反応をさらに促進させることができる。したがって、サファイア基板に対して凹凸構造を形成するエッチング処理において、高い選択比を得ることができ、プラズマ処理条件の最適化を図ることができる。
また、トレイ15の上面15bが有機樹脂カバー40により覆われていることにより、トレイ15の上面15b、特に基板収容孔19の周縁部の消耗を抑制することもできる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。
上述の説明では、トレイ本体15aの上面15b全体を覆うように有機樹脂カバー40が配置される場合を例としたが、このような場合に代えて、図4および図5に示すように、トレイ本体15aの上面15bにおいて、それぞれの基板収容孔19の周縁部から離間した位置を覆うよう有機樹脂カバー50を用いても良い。すなわち、有機樹脂カバー50はトレイ本体15a上に配置された状態にて、それぞれの基板収容孔19の周縁部が有機樹脂カバー50に覆われることなく露出された状態となっている。
有機物(有機樹脂カバー)とサファイア基板2とが近すぎるような場合には、基板2の周縁部において選択比が中央部に比べて大きくなりすぎることが懸念される。このような場合にあっては、基板2の周縁部と中央部とに形成される凹凸形状にバラツキが生じる可能性がある。図4および図5に示す変形例のように、それぞれの基板収容孔19の周縁部から離間した位置を覆うように有機樹脂カバー50が形成されていることにより、サファイア基板2と有機物とが近づきすぎないような距離を確保することができ、基板2の周縁部と中央部とにおける選択比のバラツキを低減することができる。また、図6に示すように、それぞれの基板収容孔19の周縁部と有機樹脂カバー50との間の離間寸法Sとしては、例えば1mm〜5mmの範囲で設定することができる。
なお、このような有機樹脂カバー40、50は、トレイ本体15aの上面15b全体を実質的に覆うように形成される場合に限られず、トレイ本体15aの上面15bの一部を覆うような場合であっても良い。ただし、より高い選択比を得るためには、有機樹脂カバー50が配置される面積を大きく確保することが望ましい。
また、このような有機樹脂カバー40、50は、脱着可能にトレイ15の上面に配置させることで、エッチング処理の繰り返し実施に伴って浸食された場合に、容易に交換することができる。
また、図7に示すように、トレイ本体15aの縁部に複数の凸部15dを形成するとともに、有機樹脂カバー50においてこれらの凸部15dと係合可能な凹部51を形成することで、有機樹脂カバー50を配置する際に、位置決めを容易に行うことができる。なお、このような凸部15dおよび凹部51の係合構造は一例であって、互いに係合可能な構造であれば、その他様々な構造を採用することができる。
また、トレイ15の上面に有機材料を配置する方法としては、このように有機樹脂カバーを配置する方法の他に、有機材料により形成されたシートをトレイ15の上面に貼り付ける方法、その他、トレイ15の上面に有機材料を塗布する方法、成膜して形成する方法などを採用することができる。
また、上述の説明では、トレイ15に複数の貫通孔である基板収容孔19(基板収容部)が形成された形態のものを例としたが、有底の凹部を基板収容部とするようなトレイを用いることもできる。
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明は、トレイに収容された状態で搬送が行われる複数のサファイア基板に対してプラズマ処理を行う方法に有用であり、特に、サファイア基板表面に微小な凹凸構造を形成する基板の粗面化処理をエッチング処理により行うような方法に適用できる。
1 ドライエッチング装置
2 基板
3 チャンバ
4 天板
5 ICPコイル
7 第1の高周波電源部
9 基板ステージ
12 ガス供給部
13 真空ポンプ
15 トレイ
15a トレイ本体
19 基板収容孔
21 基板支持部
23 ステージ
28 トレイ支持部
29 基板保持部
30 ガイドリング
31 保持面
40、50 有機樹脂カバー
56 第2の高周波電源部
S 離間寸法

Claims (6)

  1. サファイア基板の表面にレジスト膜を配置してマスクパターンを形成するマスク形成工程と、
    トレイが有する複数の基板収容部にサファイア基板が収容された状態にて、それぞれのサファイア基板に対して、BClが主体のガスを用いてプラズマ処理を行い、それぞれのサファイア基板の表面にマスクパターンに応じた凹凸構造を形成するプラズマ処理工程とを備え、
    プラズマ処理工程において、トレイ表面に有機材料を配置した状態にて、サファイア基板に対するプラズマ処理を行う、基板のプラズマ処理方法。
  2. 複数の基板収容部の周囲におけるトレイ表面全体に有機材料を配置した状態にて、サファイア基板に対するプラズマ処理を行う、請求項1に記載の基板のプラズマ処理方法。
  3. トレイ表面において複数の基板収容部の縁部より離間した位置に有機材料を配置した状態にて、サファイア基板に対するプラズマ処理を行う、請求項1に記載の基板のプラズマ処理方法。
  4. トレイ表面に有機材料を塗布することにより、有機材料を配置する、請求項1から3のいずれか1つに記載の基板のプラズマ処理方法。
  5. 有機材料により形成されたカバー部材をトレイ表面に脱着可能に配置することにより、有機材料を配置する、請求項1から3のいずれか1つに記載の基板のプラズマ処理方法。
  6. トレイ表面に対するカバー部材の配置を位置決めするための係合部が、カバー部材およびトレイ表面に形成されている、請求項5に記載の基板のプラズマ処理方法。
JP2010279027A 2010-12-15 2010-12-15 基板のプラズマ処理方法 Active JP5351877B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010279027A JP5351877B2 (ja) 2010-12-15 2010-12-15 基板のプラズマ処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010279027A JP5351877B2 (ja) 2010-12-15 2010-12-15 基板のプラズマ処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012129342A JP2012129342A (ja) 2012-07-05
JP5351877B2 true JP5351877B2 (ja) 2013-11-27

Family

ID=46646078

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010279027A Active JP5351877B2 (ja) 2010-12-15 2010-12-15 基板のプラズマ処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5351877B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013101992A (ja) * 2011-11-07 2013-05-23 Ulvac Japan Ltd プラズマエッチング装置
JP5855479B2 (ja) * 2012-01-31 2016-02-09 株式会社アルバック プラズマエッチング装置
JP7401284B2 (ja) * 2019-12-12 2023-12-19 東京エレクトロン株式会社 基板処理装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007109771A (ja) * 2005-10-12 2007-04-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマ処理装置用のトレイ
JP2008294156A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Mitsubishi Chemicals Corp 半導体成膜用基板の製造方法
WO2011158469A1 (ja) * 2010-06-16 2011-12-22 株式会社アルバック 基板エッチング方法およびサファイア基板の製造方法
JP5638405B2 (ja) * 2010-10-08 2014-12-10 パナソニック株式会社 基板のプラズマ処理方法
JP2012084654A (ja) * 2010-10-08 2012-04-26 Panasonic Corp ドライエッチング装置および基板の除電方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012129342A (ja) 2012-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5638405B2 (ja) 基板のプラズマ処理方法
JP5938716B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP4361045B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP6024921B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP2007109771A (ja) プラズマ処理装置用のトレイ
JP5243465B2 (ja) プラズマ処理装置
JP4783094B2 (ja) プラズマ処理用環状部品、プラズマ処理装置、及び外側環状部材
JP2013153171A (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP5595549B2 (ja) プラズマ処理装置用トレイ、プラズマ処理装置、及びプラズマ処理方法
JP5351877B2 (ja) 基板のプラズマ処理方法
JP5528391B2 (ja) 基板のプラズマ処理方法
JP2010232250A (ja) プラズマ処理装置
JP5324975B2 (ja) プラズマ処理装置
JP5539436B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP5891405B2 (ja) 基板のプラズマ処理方法およびプラズマ処理装置
JP2012084654A (ja) ドライエッチング装置および基板の除電方法
JP4969595B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP2010267708A (ja) 真空処理装置および真空処理方法
JP4781445B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP5914807B2 (ja) サファイア基板のエッチング方法
JP6981652B2 (ja) プラズマ処理用基板トレイ
JP2011171444A (ja) プラズマ処理装置用のトレイ
JP4783440B2 (ja) プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法
JP5618884B2 (ja) 基板のプラズマ処理方法
JP5895240B2 (ja) プラズマ処理装置およびプラズマ処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130724

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130730

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130823

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5351877

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150