JP5910521B2 - 危険個所通知システム、運転支援装置および運転支援方法 - Google Patents

危険個所通知システム、運転支援装置および運転支援方法 Download PDF

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Description

本発明は、道路上の危険個所を通知する技術に関し、特に、車車間通信を用いて道路上の危険個所を通知する技術に関する。
特許文献1には、車両において急ブレーキを検出すると車車間通信によって後続車に通知し、通知を受けた車両ではドライバに対して警告を行うシステムが記載されている。車車間通信により急ブレーキの警告を行っているので、瞬時に警告を行って危険の回避が可能である。
特開2006−99453号公報
車車間通信を用いた危険個所の通知は、センターを経由する通知と比較するとリアルタイム性に優れるという利点があるが、デメリットも存在する。たとえば、センターを経由するサービスであれば、数多くの車両の情報を利用することができるので、ある車両が急ブレーキなどの危険回避運転を行った場所が、他の多くの車両も危険回避運転を行っている危険な個所であるか、少数の車両だけが危険回避運転を行っている個所であるかを判別できる。これに対して車車間通信では、付近に存在する車両からしか情報が得られないため、そのような判別はできない。
危険の発生原因が落下物や路面凍結など比較的長い間継続するものであれば後続車両への情報提供が有効であるが、動物の飛び出しや運転者の不注意など一時的な原因であれば後続車両への情報提供は有効ではない。しかしながら、特許文献1に記載の方法では、危険回避運転が多く生じている個所なのかどうかを判別せずに、ある車両が急ブレーキ等を行った場合に通知を行い、通知を受信した車両ではドライバに対する情報提供が行われる。したがって、後続車両への情報提供が有効ではない場合にも情報提供が行われ、後続車両のドライバは煩わしさを感じる上にシステムに対する信頼感も低下する。
本発明は上記の問題点を考慮してなされたものであり、車車間通信を用いた危険個所通知システムにおいて、危険通知が自車両に対して影響を及ぼすか判断可能とし、自車両に影響がある場合のみドライバに対する警告を行えるようにすることを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明にかかる危険個所通知システムは、以下の構成を採用する。
本発明にかかる危険個所通知システムは、第1および第2の車両から構成される。第1の車両は、自車両において危険回避運転の発生を検知した場合に、この危険回避運転の発生を周囲の車両に知らせる危険メッセージを車車間通信により送信する。危険メッセージには、危険回避運転の発生位置が含まれる。第2の車両は、周囲の車両から危険メッセージを受信し、危険メッセージに含まれる発生位置に自車両が接近する場合に、ドライバに対して報知を行う。
ここで、危険メッセージには、上記の危険回避運転発生位置において危険回避運転を行った車両台数が含まれる。第1の車両は、他の車両から送信される危険メッセージを受信し、危険メッセージに含まれる発生位置と車両台数を参照することで、どの位置で何台の車両が危険回避運転を行っているか判断できる。そこで、第1の車両は、自車両の危険回避運転発生位置において危険回避運転を行った車両台数に1を加えた値を、自車両から送信する危険メッセージに車両台数として含めて送信する。第2の車両では、受信した危険メッセージに含まれる車両台数が所定の閾値以上である場合に、ドライバに対する報知を行う。
このようにすれば、同一個所で複数の車両が連続して危険回避運転を行えば、危険メッセージに含まれる車両台数が増加しつつ後続車両に通知が伝播していく。逆に、少数の車両が危険回避運転を行う場合には、危険メッセージの伝播が継続しないため危険メッセージに含まれる車両台数がそれほど増加することはない。したがって、危険メッセージに含まれる車両台数が所定の閾値上の場合のみドライバに対する報知を行うようにすることで、多くの車両が危険回避運転を行っている個所についてのみドライバに対する報知が行われ、一部の車両のみが危険回避運転を行っている個所について報知が行われない。すなわち、危険メッセージの受信車両は、自車両にとっても危険な個所の場合のみドライバに対する報知を行い、自車両にとって危険ではない場合には報知が行われず、ドライバは不要な通知による煩わしさを感じることはない。
なお、車車間通信の通信距離内に複数の車両が含まれれば、ある車両から送信された危険メッセージは、数台後方の車両まで到達する。したがって、危険個所を走行する全ての車両が危険回避運転を行わなくても、危険メッセージに含まれる車両台数が増加しながら、危険メッセージが後方に伝播する。
また、危険発生位置において危険の原因が除去されて危険回避運転が行われなくなった場合には危険メッセージの伝播が止まるため、危険メッセージに情報の有効期間などを設定しなくても古い情報による誤った報知が行われることも避けられる。
本発明における危険回避運転は、急ブレーキ、急旋回、スリップのいずれかとすることができる。また、路面状況により発生するスリップ角の車両状態からも同様に危険個所の検出が可能である。本明細書では、急ブレーキ、急旋回の危険を回避するための運転とスリップ発生時の車両挙動を危険回避運転と称する。これらの危険回避運転の発生は、車両の状態を取得するセンサから判断することができる。センサは、例えば、速度センサ、加速度センサ、ブレーキペダルセンサ、操舵角センサ、ヨーレートセンサなどを含む。
本発明において、第1の車両が、自車両の危険回避運転の発生位置と同じ発生位置を含む危険メッセージを、他車両から複数受信していた場合には、複数の危険メッセージに含まれる車両台数のうち最も大きい車両台数に1を加えた値を、自車両が送信する危険メッセージの車両台数とすることが好ましい。
車車間通信の通信距離が長い場合には、複数の車両から危険メッセージを受信する。この場合、これら複数の危険メッセージに含まれる車両台数のうち最も大きい車両台数が、実際に危険回避運転を行った車両台数に該当するため、その値に1を加えた値を自車両が送信する危険メッセージに含めることで、危険回避運転を行った車両台数を適切に後続車両に通知することができる。
本発明は、上記の手段の少なくとも一部を備える危険個所通知システムとして捉えることができる。上記の処理の少なくとも一部を備える危険個所通知方法として捉えることもできる。また、本発明は、上記の手段の少なくとも一部を備える運転支援装置や、上記の
処理の少なくとも一部を備える運転支援方法、当該処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムとして捉えることもできる。
より具体的には、本発明の別の態様は、
車両の状態を取得するセンサと、
前記センサから取得される車両の状態に基づいて、危険回避運転の発生を検知する検知手段と、
危険回避運転の発生を通知するメッセージであって、当該危険回避運転の発生位置を含む危険メッセージを車車間通信により送信する送信手段と、
他車両から車車間通信により危険メッセージを受信する受信手段と、
ドライバに対して危険個所の報知を行う報知手段と、
を備える運転支援装置であって、
前記危険メッセージには、前記危険回避運転の発生位置において危険回避運転を行った車両台数が含まれており、
前記送信手段は、他車両から受信し自車両の危険回避運転の発生位置と同じ発生位置を含む危険メッセージに含まれる車両台数に1を加えた値を、自車両から送信する危険メッセージに前記車両台数として含めて送信し、
前記報知手段は、前記危険メッセージに含まれる車両台数が所定の閾値以上である場合に、前記ドライバに対する報知を行う、
運転支援装置である。
本発明のさらに別の態様は、
車載システムにおける運転支援方法であって、
危険回避運転の発生を検知した場合に、当該危険回避運転の発生位置を含む危険メッセージを車車間通信により送信する送信ステップと、
前記危険メッセージを受信し、自車両が前記危険メッセージに含まれる前記発生位置に接近する場合に、ドライバに対して報知を行う報知ステップと、
を含む、運転支援方法であって、
前記危険メッセージには、前記発生位置において危険回避運転を行った車両台数が含まれており、
前記送信ステップでは、他車両から受信し自車両の危険回避運転の発生位置と同じ発生位置を含む危険メッセージに含まれる車両台数に1を加えた値を、自車両から送信する危険メッセージに前記車両台数として含めて送信し、
前記報知ステップでは、前記危険メッセージに含まれる車両台数が所定の閾値以上である場合に、前記ドライバに対する報知を行う、
運転支援方法である。
本発明によれば、車車間通信を用いた危険個所通知システムにおいて、危険通知が自車両に対して影響を及ぼすか判断可能とし、自車両に影響がある場合のみドライバに対する警告を行えるようになる。
本実施形態に係る危険個所通知システムを構成する車両に搭載される運転支援装置の機能ブロック図。 危険メッセージのフォーマットを示す図。 危険メッセージを受信した車両における処理を示すフローチャート。 危険回避運転を検知する車両における処理を示すフローチャート。 複数の車両が連続して危険回避運転を行い、危険メッセージの伝播が継続する場合の動作例(動作例1)を説明する図。 危険回避運転を行わない車両が存在し、危険メッセージの伝播が途絶える場合の動作例(動作例2)を説明する図。 車車間通信の通信距離が長く、一部の車両が危険回避運転を行わなくても危険メッセージの伝播が継続する場合の動作例(動作例3)を説明する。
本発明の実施形態に係る危険個所通知システムは、危険回避運転が発生した場合に、その旨を車車間通信で他の車両に通知し、通知を受けた車両においてドライバに対して警告を行うシステムである。本実施形態に係る危険個所通知システムは、運転支援装置を搭載した複数の車両から構成される。
<構成>
図1は、本実施形態に係る危険個所通知システムを構成する各車両に搭載される運転支援装置1の構成を示す機能ブロック図である。運転支援装置1は、GPS装置10、複数の車両状態センサ20、制御部30、送信部40、受信部50、報知部60などから構成される。
GPS装置10は、GPS衛星からの受信した信号に基づいて、位置情報を取得する。GPS衛星信号だけでなく、車両に搭載されるジャイロや加速度センサなどから得られる情報を用いたり、基地局などからの補助信号を用いたりすることで測位精度を向上させてもよい。なお、GPS装置の代わりに、準天頂衛星システム、ガリレオ、Compassなどその他の任意の衛星測位システムを利用した位置情報取得手段を採用しても構わない。
車両状態センサ20は、車両の状態を取得する任意のセンサである。車両状態センサ20には、例えば、速度センサ、加速度センサ、ブレーキペダルセンサ、操舵角センサ、ヨーレートセンサなどが含まれる。車速センサとしては、車輪に配置され、単位時間あたりの車軸の回転数に基づいて車輪速を検出する車輪速センサを用いることができる。加速度センサとしては、主として車両の進行方向の加速度を検出する各種のセンサを用いることができる。ブレーキペダルセンサとしては、ブレーキペダル開度(ブレーキペダル踏み込み量)を検出するセンサを用いることもできる。操舵角センサとしては、ステアリングホイールの回転角度を検出するセンサを用いることができる。ヨーレートセンサとしては、車両の旋回方向への回転角の変化速度を検出するセンサを用いることができる。車両状態センサ20としては、上記以外にも、エンジン出力、シフトペダル操作、ライトの点灯状態、方向指示器の状態、天候状態(降雨など)、周囲の明るさなどを取得するセンサを用いることができる。
制御部30は、ECU(Electronic Control Unit)などのコンピュータ装置によって
構成される。ECUは、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等によって構成され、ROMに格納されたコンピ
ュータプログラムをRAM上にロードし、CPUが実行することが所望の機能を実行するものである。CPUがコンピュータプログラムを実行することにより、危険回避運転検知部32、車車間情報生成部34、危険状態判定部36などの機能部が実現される。
危険回避運転検知部32は、車両状態センサ20やGPS装置10から取得される情報に基づいて、自車両において危険回避運転が発生しているか否かを検知するための機能部である。検出対象の危険回避運転は、例えば、急ブレーキ、急旋回、スリップ(横滑り)などとすることができる。急ブレーキは、ブレーキペダルセンサから取得されるブレーキペダル開度が急激に増加した場合や、加速度センサによって急減速が発生した場合などに発生したと検知することができる。急旋回は、操舵角センサから得られるステアリングホ
イールの操舵角が急激に変化した場合に発生したと検知することができる。スリップは、ヨーレートセンサや操舵角センサなどから取得される情報に基づいて得られるドライバの意図する旋回速度と実際の旋回速度の間に差異がある場合に、発生したと検知することができる。危険回避運転検知部32が危険回避運転の発生を検知した場合には、車車間情報生成部34から車車間通信によって危険メッセージを周囲の車両に送信する。
車車間情報生成部34は、危険回避運転の発生が検知された場合に、車車間通信によって送信するメッセージ(危険メッセージと称する)を生成する機能部である。車車間情報生成部34が生成する危険メッセージのフォーマットを図2に示す。危険メッセージは、メッセージID71、送信車両ID72、危険発生位置73、進行方向74、車両台数75を含んで構成される。メッセージID71には、このメッセージが危険回避運転の発生を通知するメッセージであることを示すIDが格納される。送信車両ID72には、このメッセージを生成した車両のIDが格納される。危険発生位置73には、危険回避運転が発生した位置の緯度経度情報が格納される。車車間情報生成部34は、危険回避運転検知部32が危険回避運転を検知した時点においてGPS装置10から取得される位置情報を、危険発生位置73とする。進行方向74には、自車両の進行方向が格納される。進行方向は、例えば北を0度とした角度として表してもよいし、リンクの上り/下りのいずれかとして表してもよい。車両台数75には、同じ位置で危険回避運転を行った車両の台数が格納される。本実施形態においては、他の車両から危険メッセージを受信した場合に、制御部30は、その危険メッセージに含まれる発生位置および車両台数を記憶する。自車両の危険回避運転が検知された位置と同じ位置で他の車両による危険回避運転が行われていた場合には、車車間情報生成部34は、記憶された車両台数に1を加えた値を、自車両が生成する危険メッセージの車両台数75とする。なお、同一個所についての危険メッセージを他車両から複数回受信する場合には、受信した危険メッセージに含まれる車両台数のうち最も大きい車両台数を記憶しておくことで、適切な車両台数を含む危険メッセージを生成・送信することができる。
危険状態判定部36は、他車両から受信した危険メッセージに基づいて、自車両が危険な状態になりうるか判断する機能部である。危険状態判定部36は、他車両から危険メッセージを受信した場合は、危険メッセージに含まれる発生位置73および車両台数74を記憶する。すでに同じ位置で危険回避運転が発生している場合には、新たに受信した危険メッセージに含まれる車両台数が記憶している台数よりも大きい場合のみ、車両台数を更新すればよい。危険状態判定部36は、危険メッセージに含まれる車両台数が所定の閾値(例えば、3台)以上であるか否かを判定する。車両台数が閾値よりも少ない場合には、一時的な原因によって危険回避運転が生じた可能性があるので、この危険メッセージに基づいた警告の報知は行わない。一方、車両台数が閾値以上である場合は、自車両がその危険回避運転発生位置に接近しているか判断し、接近している場合には報知部60からドライバに警告を報知するように制御する。なお、危険回避運転発生位置への接近は、自車両の位置が危険回避運転発生位置に向かって走行していることや、自車両の位置と危険回避運転発生位置の間の距離が所定の距離以内であることを条件として判定することができる。また、受信した危険メッセージに含まれる進行方向74と自車両の進行方向が同じであることをさらに条件として判定することも好ましい。
送信部40は、車車間情報生成部34によって生成された危険メッセージを車車間通信によって送信する。車車間通信の無線通信方式は、本発明においては特に限定されない。ただし、車車間通信の通信距離はある程度長いことが望ましく、通常の走行状態において前後数台の車両が通信範囲内に入るように、200〜300メートル程度の通信距離があることが望ましい。
受信部50は、他の車両から送信される車車間通信のメッセージを受信し、危険状態判
定部36へ渡す。
報知部60は、音声、警告音、警告ライト、画像などにより、危険な個所に接近していることをドライバに対して報知する。この際、危険である旨を報知するだけであってもよいが、危険個所の位置や危険個所までの距離、取るべき回避行動などをあわせて報知することも好ましい。
<処理>
次に、本実施形態に係る危険個所通知システムを構成する各車両の運転支援装置が実行する処理について、図3,図4のフローチャートを参照して説明する。図3は、危険メッセージを受信した車両(受信車両)における処理を表す。図4は、自車両において危険回避運転の発生を検知して危険メッセージを送信する車両(送信車両)における処理を表す。
まず、図3を参照して、受信車両における処理の流れについて説明する。受信部50によって他の車両から車車間通信のメッセージを受信する(S10)と、そのメッセージが危険メッセージであるか否かをメッセージID71に基づいて判断する(S11)。受信したメッセージが危険メッセージではない場合(S11−NO)には、処理を終了する。受信したメッセージが危険メッセージである場合(S11−YES)には、危険状態判定部36は、危険メッセージに含まれる発生位置73、進行方向74、車両台数75などの情報をメモリに格納する(S12)。
危険状態判定部36は、危険メッセージに含まれる車両台数75が所定の閾値(例えば、3台)以上であるか否かを判定する(S13)。危険回避運転車両台数が閾値よりも小さい場合(S13−NO)には、例えば、動物の飛び出しや運転者の不注意などが原因により危険回避運転が生じた可能性があり、自車両にとっても危険であるとは限らない。そこで、この場合には危険の警告は行わずに処理を終了する。
一方、受信した危険メッセージに含まれる車両台数75が所定の閾値以上である場合(S13−YES)には、危険状態判定部36は、自車両がその危険発生位置へ接近しているか否か判定する(S14)。例えば、自車両の位置が危険回避運転発生位置に向かって走行しており、かつ、自車両の位置と危険回避運転発生位置の間の距離が所定の距離以内である場合に、自車両が危険発生位置へ接近していると判定する。自車両が危険発生位置へ接近していないと判定された場合(S14−NO)は、危険の警告を行わずに処理を終了する。
一方、自車両が危険発生位置へ接近していると判定された場合(S14−YES)は、報知部60を介して、音声および画面表示等により、危険な個所へ接近していることをドライバに対して報知する(S15)。この際、減速や車線変更などの回避行動についての指示もあわせて報知する。
次に、図4を参照して、送信車両における処理の流れについて説明する。危険回避運転検知部32は定期的に車両状態センサ20から情報を取得し(S20)、危険回避運転が発生しているか否かを判定する(S21)。危険回避運転は、例えば、急ブレーキ、急旋回、スリップ(横滑り)などである。危険回避運転検知部32は、それぞれ適切なセンサ情報に基づいて発生を検知する。危険回避運転の発生が検知されない場合(S21−NO)には、処理を終了する。
一方、危険回避運転の発生が検知された場合(S21−YES)には、GPS装置10から現在位置を取得すると共に、他車両から受信した危険メッセージに基づいて記憶した
情報(図3のステップS12参照)から、同一個所において危険回避運転を行った車両の台数を取得する(S22)。自車両が危険回避運転を行った位置と同一個所において危険回避運転の発生を通知する危険メッセージを他車両から受信していない場合には、取得される台数はゼロである。
車車間情報生成部34は、自車両から送信する危険メッセージを生成する(S23)。この際、送信車両ID72には自車両のID、危険発生位置73にはGPS装置10から取得した現在位置、進行方向74には現在の自車両の進行方向、車両台数75にはステップS22で取得した危険回避運転車両台数に1を加えた値、をそれぞれ使用する。生成された危険メッセージは、送信部50を介して車車間通信により他の車両へ送信される。
<動作例>
具体的な動作例について、図5〜図7を参照して説明する。
(動作例1)危険回避運転が連続する場合
図5は、4台の車両A〜Dが走行している状態において、位置Xにおいて車両A〜Cの3台の車両が全て危険回避運転を行った場合の動作例である。なお、ここでは車車間通信の通信メッセージは、説明の便宜上、前後1台の車両まで到達すると仮定する。また、危険個所の警告を行うか否かを判定するための閾値は3台であると仮定する。
図5(a)は、車両Aが位置Xで危険回避運転を行ったことを示している。このとき車両Aは、他の車両から位置Xにおいて危険回避運転が発生した旨のメッセージを受信していないので、自車両が送信する危険メッセージの車両台数には1をセットする。車両Bは車両Aからの危険メッセージを受信するが、危険メッセージに含まれる車両台数が1であり、閾値よりも小さいため、危険の警告は行わない。
図5(b)は、車両Bが位置Xで危険回避運転を行ったことを示している。この場合、車両Bは、車両Aから位置Xにおいて危険回避運転を行った旨の危険メッセージを受信しており、その危険メッセージに含まれる車両台数は1である。したがって、車両Bは位置Xにおいて危険回避運転を行った2台目の車両であることが分かるので、車両Bが送信する危険メッセージの車両台数には2がセットされる。車両Cは車両Bから危険メッセージを受信するが、危険メッセージに含まれる車両台数が2であり、閾値よりも小さいため、危険の警告は行わない。
図5(c)は、車両Cが位置Xで危険回避運転を行ったことを示している。上記と同様に、車両Cは自車両が位置Xにおいて危険回避運転を行った3台目の車両であることが分かる。そこで、車両Cが送信する危険メッセージの車両台数には3がセットされる。車両Dは車両Cから危険メッセージを受信し、危険メッセージに含まれる車両台数が3であり閾値以上であるため、車両Dにおいて危険個所の警告が行われる。
このように、複数の車両が連続して危険回避運転を行う場所は、落下物や事故や路面凍結などにより危険な個所である可能性が高く、後続車両にとっても危険な位置である可能性が高い。本実施形態では、危険メッセージを受信した後続車両にとっても危険な可能性が高い場合だけ警告を行うようにしているため、不要な警告が行われることを避けることができる。
(動作例2)危険回避運転が連続しない場合
図6は、4台の車両A〜Dが走行している状態において、位置Xにおいて車両A,Cのみが危険回避運転を行った場合の動作例である。その他の仮定は動作例1の場合と同様である。
図6(a)は、車両Aが位置Xで危険回避運転を行ったことを示しており、図5(a)の場合と同様に車両Aから、車両台数に1がセットされた危険メッセージが送信される。
図6(b)は、車両Bが位置Xで危険回避運転を行わずに、安全に運転したことを示している。車両Bでは危険回避運転が検知されないので、車両Bから危険メッセージの送信は行われない。したがって、この時点で車両Cは、位置Xでの危険回避運転の発生を通知する危険メッセージは受信していない。
図6(c)は、車両Cが位置Xで危険回避運転を行ったことを示している。上述のように、車両Cは位置Xでの危険回避運転の発生を通知する危険メッセージを受信していないので、車両Cから送信する危険メッセージの車両台数には1がセットされる。したがって、車両Cからの危険メッセージを受信した車両Dでは、危険回避運転車両台数が閾値より小さいので、危険の警告を行わない。
このように、本実施形態によれば、同じ位置で多くの車両が連続して危険回避運転を行わなければ、後続車両において危険の警告が行われない。動物の飛び出しやドライバの不注意など一時的な原因により危険回避運転が発生した場合は、後続車両にとってその位置が危険であるわけではなく、警告を行う必要は無い。したがって、本実施形態によれば、一時的な原因で発生した危険メッセージに基づく不要な警告報知を抑制することができる。
また、落下物等が原因で危険回避運転が発生した場合であっても、その危険の原因が除去された場合には、危険メッセージの送信が連続しなくなり、後続車両において警告が行われなくなる。すなわち、危険メッセージの中に情報の有効期限などを設けなくても、危険回避運転が発生しなくなれば、危険メッセージの伝播および警告報知を止めることができる。車車間通信メッセージのメッセージ容量はそれほど大きくないため、有効期限を省略できることは通信の効率化に役立つ。
(動作例3)車車間通信の通信距離が長い場合
上記の動作例1,2では、車車間通信の通信距離が短く、前後1台の車両のみに車車間通信メッセージが到達することを仮定していた。このような仮定の下では、1台でも危険回避運転を行わない車両がいた場合には、そこで危険メッセージの伝播が止まってしまう。しかしながら、実際には車車間通信の通信距離は数百メートル程度と長く、車車間通信は前後数台の車両まで到達する。以下では、前後2台まで車車間通信が到達すると仮定した場合の例を説明する。
図7は、8台の車両A〜Hが走行している状態において、位置Xにおいていくつかの車両が危険回避運転を行った場合の動作例である。
図7(a)は、車両Aが位置Xで危険回避運転を行ったことを示している。このとき車両Aからは、車両台数として1を含む危険メッセージが送信される。この危険メッセージは、車両B、Cによって受信される。
図7(b)は、車両Bが位置Xで危険回避運転を行ったことを示している。このとき車両Bからは、車両台数として2を含む危険メッセージが送信され、車両C,Dによって受信される。車両Cは、位置Xにおける危険回避運転の発生を通知する危険メッセージを車両A,Bの2台の車両から受信するが、位置Xにおける危険回避運転車両台数としては、受信した危険メッセージに含まれる車両台数のうち最も大きい値(この場合は2)であると判断する。
図7(c)は、車両Cが位置Xで危険回避運転を行ったことを示している。上述のように、車両Cは位置Xにおける危険回避運転車両台数が2であると分かっているので、車両Cから送信される危険メッセージの車両台数には、この値に1を加えた値である3が格納される。車両Cから送信される危険メッセージは、車両D,Eによって受信される。
図7(d)は、車両Dが位置Xで危険回避運転を行わずに、安全に運転したことを示している。車両Dでは危険回避運転が検知されないので、車両Dから危険メッセージの送信は行われない。
図7(e)は、車両Eが位置Xで危険回避運転を行ったことを示している。車両Eは、車両Dからは危険メッセージを受信していないが、車両Cから車両台数を3とする危険メッセージを受信している。したがって、車両Eから送信される危険メッセージの車両台数には、この値に1を加えた値である4を格納して送信する。
このように、車車間通信の通信距離を長くすることで、必ずしも全ての車両が連続して危険回避運転を行わない場合であっても、危険メッセージの伝播を止めないですむ。すなわち、多くの割合の車両が危険回避運転を行っている個所であれば、後続車両において危険の警告を行える。
上記の例では、車車間通信の通信距離が前後2台であると仮定して説明したが、通信距離より長い場合には、より少ない割合の車両が危険回避運転をした場合であっても危険メッセージの伝播が継続することが分かるであろう。また、通信距離はあくまで距離によって定まるものであり、前後1台や2台の車両までメッセージが到達するという仮定は、説明の便宜のためであることは当業者に明らかであろう。
なお、危険メッセージを受信した車両が、そのメッセージを転送することによって、メッセージ到達範囲を広げるようにしてもよい。
10 GPS装置
20 車両所帯センサ
30 制御部
32 危険回避運転検知部
34 車車間情報生成部
36 危険状態判定部
60 報知部

Claims (8)

  1. 危険回避運転の発生を検知した場合に、当該危険回避運転の発生位置を含む危険メッセージを車車間通信により送信する第1の車両と、
    前記危険メッセージを受信し、前記危険メッセージに含まれる前記発生位置に自車両が接近する場合に、ドライバに対して報知を行う第2の車両と、
    から構成される危険個所通知システムであって、
    前記危険メッセージには、前記発生位置において危険回避運転を行った車両台数が含まれており、
    前記第1の車両は、他車両から受信し自車両の危険回避運転の発生位置と同じ発生位置を含む危険メッセージに含まれる車両台数に1を加えた値を、自車両から送信する危険メッセージに前記車両台数として含めて送信し、
    前記第2の車両は、前記危険メッセージに含まれる前記車両台数が所定の閾値以上である場合に、前記ドライバに対する報知を行う、
    危険個所通知システム。
  2. 前記危険回避運転は、急ブレーキ、急旋回、スリップのいずれかである、
    請求項1に記載の危険個所通知システム。
  3. 前記第1の車両は、自車両の危険回避運転の発生位置と同じ発生位置を含む危険メッセージを、他車両から複数受信していた場合には、複数の危険メッセージに含まれる前記車両台数のうち最も大きい車両台数に1を加えた値を、自車両が送信する危険メッセージの車両台数とする、
    請求項1または2に記載の危険個所通知システム。
  4. 車両の状態を取得するセンサと、
    前記センサから取得される車両の状態に基づいて、危険回避運転の発生を検知する検知手段と、
    危険回避運転の発生を通知するメッセージであって、当該危険回避運転の発生位置を含む危険メッセージを車車間通信により送信する送信手段と、
    他車両から車車間通信により危険メッセージを受信する受信手段と、
    ドライバに対して危険個所の報知を行う報知手段と、
    を備える運転支援装置であって、
    前記危険メッセージには、前記危険回避運転の発生位置において危険回避運転を行った車両台数が含まれており、
    前記送信手段は、他車両から受信し自車両の危険回避運転の発生位置と同じ発生位置を含む危険メッセージに含まれる車両台数に1を加えた値を、自車両から送信する危険メッセージに前記車両台数として含めて送信し、
    前記報知手段は、前記危険メッセージに含まれる車両台数が所定の閾値以上である場合に、前記ドライバに対する報知を行う、
    運転支援装置。
  5. 前記危険回避運転は、急ブレーキ、急旋回、スリップのいずれかである、
    請求項4に記載の運転支援装置。
  6. 前記送信手段は、自車両の危険回避運転の発生位置と同じ発生位置を含む危険メッセージを、他車両から複数受信していた場合には、複数の危険メッセージに含まれる前記車両台数のうち最も大きい車両台数に1を加えた値を、自車両が送信する危険メッセージの車両台数とする、
    請求項4または5に記載の運転支援装置。
  7. 車載システムにおける運転支援方法であって、
    危険回避運転の発生を検知した場合に、当該危険回避運転の発生位置を含む危険メッセージを車車間通信により送信する送信ステップと、
    前記危険メッセージを受信し、自車両が前記危険メッセージに含まれる前記発生位置に接近する場合に、ドライバに対して報知を行う報知ステップと、
    を含む、運転支援方法であって、
    前記危険メッセージには、前記発生位置において危険回避運転を行った車両台数が含まれており、
    前記送信ステップでは、他車両から受信し自車両の危険回避運転の発生位置と同じ発生位置を含む危険メッセージに含まれる車両台数に1を加えた値を、自車両から送信する危険メッセージに前記車両台数として含めて送信し、
    前記報知ステップでは、前記危険メッセージに含まれる車両台数が所定の閾値以上である場合に、前記ドライバに対する報知を行う、
    運転支援方法。
  8. 請求項7に記載の方法の各ステップを、コンピュータに実行させるためのプログラム。
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