JP4770684B2 - 車車間通信システム - Google Patents

車車間通信システム Download PDF

Info

Publication number
JP4770684B2
JP4770684B2 JP2006271819A JP2006271819A JP4770684B2 JP 4770684 B2 JP4770684 B2 JP 4770684B2 JP 2006271819 A JP2006271819 A JP 2006271819A JP 2006271819 A JP2006271819 A JP 2006271819A JP 4770684 B2 JP4770684 B2 JP 4770684B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
communication
caution
information
inter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006271819A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008090663A (ja
Inventor
茂樹 河合
秀彰 難波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2006271819A priority Critical patent/JP4770684B2/ja
Publication of JP2008090663A publication Critical patent/JP2008090663A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4770684B2 publication Critical patent/JP4770684B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は車車間通信に関する。
従来より、車両に搭載されて車両間の無線通信に用いられる無線通信機が知られている。このような無線通信機では、自車両周辺の車両台数を検出し、当該車両台数に応じてランダムに送信間隔を決定し、当該送信間隔で車両情報を含むフレームを送信するようにしている。また、このような無線通信機では、外部より入力された自車両の走行速度情報に対応する走行速度に応じてランダムに送信間隔を決定し、当該送信間隔で車両情報を含むフレームを送信するようにしている。このことにより、通信の衝突の頻度を低減させることができ、通信の効率が向上するとされている。
また、このような車車間通信を行う装置としては、例えば、ナビゲーションシステムを搭載していない車両(二輪車)が、ナビゲーションシステムを搭載している他の車両(四輪車、主車両)と通信して、交差点の位置を認識できる仕組みとそれを利用して注意すべき車両を認識することが可能な車両用認知支援システムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この車両用認知支援システムは、「例えば二輪車などナビゲーションシステムを搭載しない車両でも、ナビゲーションシステムを搭載する他の車両(四輪車、主車両)から通信でナビゲーション情報を取得し、その取得したナビゲーション情報を用いて相互車両間の位置関係を認識する」という効果を奏するとされている。なお、そのための解決手法は次のようなものである。すなわち、四輪車(主車両)は、地図情報を含む地図データベースを有するナビゲーションシステムを備え、これから通過する交差点の位置情報(地図情報)を無線通信で、地図情報を持たない車両(二輪車)へ提供する。一方、車両(二輪車)は、搭載するGPS受信機が算出した「自らの位置に関する情報」、「速度進行情報」、および受信した地図情報に含まれる「交差点情報」に基づき、演算処理することにより注意すべき車両を認識する。
特開2003−141690号公報(第5頁、図7)
しかし、上述のような車両用認知支援システムにおいては、次の(イ)〜(ニ)のような問題があった。
(イ)四輪車(主車両)が、地図情報を含む地図データベースを有するナビゲーションシステムを備えている必要がある。これは、ナビゲーションシステムを搭載していない車両同士ではシステムが成立しないからである。
(ロ)四輪車(主車両)が地図情報を記憶しており、その地図情報には交差点情報が含まれている必要がある。四輪車(主車両)から送出されるデータには常に交差点の座標が含まれており、ナビゲーションシステムが有する地図データベースを常に最新の状態に保つ必要がある。例えば、新規に構築された交差点等が上述の地図データベースに確実に反映されている必要がある。
(ハ)車両(二輪車)が車速センサを備えている必要がある。これは、車両(二輪車)の走行位置を示すベクトルを得るためである。このため、車速センサに関する構成を車両(二輪車)に追加する場合には、取付工数および費用が発生する。
(ニ)トンネル等GPSの信号が受信できない場所では、当該車両用認知支援システムが正常には作動せず、当該車両用認知支援システムを利用できない。
本発明は、このような不具合に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、車車間通信において、各車両が、地図データベースを有するナビゲーションシステム、交差点情報を含む地図情報を記憶する記憶装置、および車速センサを備えておらず、GPSの信号が受信できない場所でも、注意すべき車両の特定およびその車両に対する連絡を行うことを可能とすることにある。
上記課題を解決するためになされた請求項1に係る車車間通信システムは、「複数の車両にそれぞれ搭載された各車車間通信装置が、自車両の位置情報および周囲車両の位置情報を用いて注意すべき車両を特定し、衝突の可能性がある場合にはその旨をその注意車両にに搭載された他の車車間通信装置へ連絡すること」を特徴とする。
具体的には、車車間通信システムは、複数の車両にそれぞれ搭載され、互いに通信を行う複数の車車間通信装置によって構成される。各車車間通信装置(1:この欄においては、発明に対する理解を容易にするため、必要に応じて「発明を実施するための最良の形態」欄で用いた符号を付すが、この符号によって請求の範囲を限定することを意味するものではない。)は、それぞれ、周囲に存在する周囲車両に搭載された他の車車間通信装置(1)との間で通信を行うための通信手段(10)と、通信制御手段(13)と、自車両の位置を検出する位置検出手段(11)と、注意車両特定手段(13)と、衝突可能性判断手段(13)と、を備える。
通信制御手段が、位置検出手段によって検出された自車両の位置に関する情報である「位置情報」を他の車車間通信装置へ前記通信手段を制御して送信させる。また、注意車両特定手段が、通信手段が受信した「位置情報」、および位置検出手段によって検出された「自車両に関する位置情報」に基づいて、周囲車両のうち注意すべき車両である注意車両を特定する。この注意車両特定手段は、注意車両を複数特定可能であり、一定期間ごとに注意車両の再特定を行い、その再特定された注意車両に搭載された車車間通信装置に対して注意情報を送信した後にその注意情報に対する返信を受信している場合には、その車両を注意車両との認定から除外する
さらに、衝突可能性判断手段が、注意車両特定手段によって特定された注意車両が自車両と衝突する可能性があるか否かを判断する。注意車両特定手段によって特定された注意車両のうちの何れかの車両が自車両と衝突する可能性があると衝突可能性判断手段によって判断された場合には、通信制御手段が、その旨を示す注意情報を、衝突可能性があると判断された注意車両が搭載する車車間通信装置へ通信手段を制御して送信させる。
このように構成された本発明の車車間通信システムによれば、車車間通信システムを構成する複数の車車間通信装置を用いて互いの位置情報を交換することで、すべての周辺車両の位置を知ることができる。このとき、例えば、過剰な警告を与えることがないよう、自車両と周辺車両との位置関係だけでなく例えば周辺車両の軌跡を予想することで、衝突などの将来の危険を適切に判断して注意すべき車両を絞り込み、対象車両に対しては通信を用いて警告を与え、回避操作等を促すこともできる。したがって、各車車間通信装置を搭載する車両それぞれが、地図データベースを有するナビゲーションシステム、交差点情報を含む地図情報を記憶する記憶装置、および車速センサを備えておらず、GPSの信号が受信できない場所でも、注意すべき車両の特定およびその車両に対する連絡を行うことができる。
また、自車両および周囲車両は常に移動しているため、自車両と周囲車両との間の距離が常に変化する。この場合、注意すべき車両と特定された車両が、一定時間後には自車両から離れることで注意車両ではなくなる可能性がある。また、注意すべき車両とは認定されていなかった車両が、自車両に接近することで注意すべき車両として認識した方がよい場合もある。本発明の車車間通信システムでは、注意車両を一定期間ごとに特定し直すため、自車両および周囲車両の移動に対応して、注意すべき車両を特定することができる。
また、本発明の車車間通信システムでは、再特定された注意車両に搭載された車車間通信装置に対して注意情報を送信した後にその注意情報に対する返信を受信している場合には、その車両を注意車両との認定から除外している。注意車両に対してはすでに警告を与え、相手もその警告を受け取っていると判断できたときには、改めて危険警告を与えることが不要である状況を示しているため、その車両に対する注意車両との認定を予め除外することができる。また、注意車両の数量を削減することにより、注意車両特定手段における計算量を削減することができる。
上述の発明について、次のように具体例を挙げて説明する。すなわち、図2(a)に例示するように、他車と無線通信できる装置を具備した車両が、その車両の現在時刻(T0とする)における位置情報(3次元の位置情報)と時刻T1における予想軌跡ゾーンの情報(3次元の範囲を含む位置情報)をタイムスタンプ(T0、T1)と共に上記通信装置を使って他車へ一定時間間隔毎に一対多通信(報知通信と云う。)をする。次に、当該情報を受信した車両は、自身の現在位置と受信情報の中の時刻T0での送信車両の位置の距離が、規定内(例えば50m)にあれば注意車両として注目リストに登録する。また、当該情報を受信した車両は、その後、注目リストにあるすべての車両について、時刻T1における予想軌跡ゾーンが自車両の予想軌跡ゾーンに入っているかどうかチェックする。チェックした結果、時刻T1において自身の予想軌跡ゾーンに入っている他車両があれば、それは注目リストに残し、含まれないものは注目リストから除外する。また、時刻T1において、自車両の予想位置と送信車両の時刻T1での位置の距離が、規定内(例えば2m)にあれば、その車両は危険車両として、その車両に対して一対一の直接車車間通信をすることにより、警報を伝達し注意を促す。
この場合、請求項2のように、通信手段が、周囲車両に搭載された他の車車間通信装置へ位置情報を送信する際には一対多の通信モードにて通信を行うことが考えられる。このように構成すれば、位置情報の交換を一対一の通信ではなく、相手を特定しない報知通信を用いて行うこととなり、一対一通信に比べて通信手順が簡易なため、多数の車両による発信で混信して位置情報が受信できなくなる可能性を低くすることができる。
また、上述の一対多の通信モードを用いた通信を所定間隔で行うようにしてもよい。具体的には、請求項3のように、通信手段が、周囲車両に搭載された他の車車間通信装置へ位置情報を一対多の通信モードにて送信する際には、所定間隔で通信を行うことが考えられる。このように構成すれば、通信を所定間隔で行うことで、常に最新の位置情報を送信することができ、何らかの理由で位置情報が受信できなかった場合には、充分に短い送信間隔であれば次の受信機会を待つことで最新情報に更新できる。
また、上述の注意情報の通信においては、一対一の通信モードを用いることが考えられる。具体的には、請求項4のように、通信手段が、注意車両に搭載された他の車車間通信装置へ注意情報を送信する際には、一対一の通信モードにて通信を行うことが考えられる。このように構成すれば、危険車両への警告のために一対多通信より信頼性が確保できる一対一の通信を用いることで受信確認を確実に行うことができ、通信が何らかの理由で失敗した場合に繰り返し警告を行うことが可能になる。
さらに、自車両と注意車両とが衝突する可能性がある場合には一対一の通信モードの通信処理を起動することが考えられる。具体的には、請求項5のように、通信制御手段が、注意車両特定手段によって特定された注意車両のうちの何れかの車両が自車両と衝突する可能性があると衝突可能性判断手段によって判断された場合に、一対一の通信モードを用いる通信処理を起動することが考えられる。このように構成すれば、一対一の通信モードを使う場合に、危険と判断されたらその事象が通信を起動することとなり、警告を与えることで相手側の情報を自車両に対して送信し、危険が完全に回避されたと判断されるまで、受信確認を行いながらや情報を相互に交換し続けることができる。
また、上述の注意車両に関して、一定時間後の注意車両の予想位置が同時刻の自車両の予想位置から予め設定された距離の範囲内である場合に、その注意車両が自車両と衝突する可能性があると判断することが考えられる。具体的には、請求項7のように、衝突可能性判断手段が、注意車両特定手段によって特定された注意車両が一定時間後に位置すると予想される位置が一定時間後に自車両が位置すると予想される位置から予め設定された距離の範囲内である場合に、その注意車両が自車両と衝突する可能性があると判断することが考えられる。このように構成すれば、現在時刻より一定時間後の自車両と他車の位置関係を予測することで、自車両と注意車両との衝突の可能性を精度良く判断することができる。
この場合、自車両や注意車両の一定時間後の位置については、算出した各車両の車速に基づいて予測することが考えられる。具体的には、請求項8のように、衝突可能性判断手段が、注意車両および自車両それぞれの現在位置を一定間隔ごとに記憶することで履歴を作成し、その作成した履歴に基づいて各車両の速度を算出し、その算出した各車両の速度に基づき、各車両が一定時間後に位置すると予想される位置を算出することが考えられる。
なお、上述の位置情報の更新間隔が充分に短く信頼できる値ならば、δt時間前の位置(x1,y1,z1)と現在時刻の位置(X0,Y0,Z0)から速度情報(Vx,Vy,Vz)を次の関係式(1)に基づいて算出することができる。

速度情報(Vx,Vy,Vz)={(X0,Y0,Z0)−(x1,y1,z1)}/δt…関係式(1)

このことにより、自車両と注意車両との衝突の可能性を精度良く判断することができる。
また、自車両の位置については、3軸加速度センサからの出力値を2度積分した積分値を、GPS受信機からの出力値を参照して補正すること算出することが考えられる。具体的には、請求項のように、車両の加速度を検出する3軸加速度センサ(12)を備え、自車両の位置を検出する際には、3軸加速度センサからの出力値を積分することによって算出した自車両の速度をさらに積分することで算出した積分値を、位置検出手段からの自車両の現在位置に関する情報を参照して補正し、その補正した値を、位置検出手段によって検出された自車両の位置とする補正手段(13)と、を備えることが考えられる。このように構成すれば、速度センサを持たない車両でも速度を算出することができる。
この場合、上述の3軸加速度センサからの出力値を他の車車間通信装置へ送信し、一方、他の車車間通信装置から取得した出力値から計算した値をその車両の位置情報とすることが考えられる。具体的には、請求項のように、通信制御手段が、3軸加速度センサからの出力値を通信手段を制御して他の車車間通信装置へ送信し、注意車両特定手段が、通信手段が受信した出力値を積分することでその送信元の車両の速度値を算出し、その算出した速度値をさらに積分することで積分値を算出し、その算出した積分値をその車両の位置情報とし、その位置情報および前記位置検出手段によって検出された自車両に関する位置情報に基づいて、周囲車両のうち注意すべき車両である注意車両を特定することが考えられる。このように構成すれば、大型車両などによって通信が遮蔽されて最新の位置情報が更新できない場合などに、できるだけ正確に現在および将来位置を推定することができる。
以下に本発明の実施形態を図面とともに説明する。
[第一実施形態]
図1は車車間通信装置1の構成を示すブロック図である。また、図2(a)は自車両と周囲車両との現在の位置関係および一定時間後の位置関係を示す説明図であり、図2(b)はZ軸情報を用いたフィルタリングを説明する説明図である。また、図3(a)は車速と停止距離との関係を示す説明図であり、図3(b)は車速と注目範囲との関係を示す説明図であり、図3(c)は注目リストAを示す説明図であり、図3(d)は注目リストBを示す説明図である。
[車車間通信装置1の構成の説明]
図1に示すように、車車間通信装置1は、通信モデム10と、DGPS11と、3軸加速度センサ12と、ECU13と、ディスプレイ14と、スピーカ15と、を備えている。なお、上述の通信モデム10、DGPS11、3軸加速度センサ12、ディスプレイ14およびスピーカ15は、ECU13に接続され、互いに通信可能に構成されている。
また、互いに通信を行う複数の車車間通信装置1によって車車間通信システムが構成される。
[通信モデム10の構成の説明]
通信モデム10は、車両の周囲を走行する周囲車両に搭載された他の車車間通信装置1との間で電波を送受信する回路である。この通信モデム10は、受信する電波の波長を切り替えたり送信する電波の波長を切り替えたりする通信波長切り替え回路(図示省略)を内蔵している。また、通信モデム10は、受信した電波をパケットに変換したりECU13から送られたパケットを電波に変換したりする機能を有する。さらに、通信モデム10にはアンテナ10aが接続されている。本実施形態では、通信モデム10は、車車間通信による位置情報の送受信、警告の送受信、および衝突回避行動のための通信を行う。
なお、通信モデム10は通信手段に該当する。
[DGPS11の構成の説明]
DGPS11は、衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出する機能を有する機器である。また、DGPS11にはアンテナ11aが接続されている。DGPS11は、検出した車両の位置を示す位置情報をECU13に対して出力する機能を有する。
なお、DGPS11は位置検出手段に該当する。
[3軸加速度センサ12の構成の説明]
3軸加速度センサ12は、車車間通信装置1が搭載される車両から加速度および回転加速度を取得する機能を有する構成である。また、3軸加速度センサ12は、取得した加速度および回転加速度を示す加速度情報をECU13に対して出力する機能を有する。
[ECU13の構成の説明]
ECU13は、CPU、ROM、RAM、I/O及びこれらの構成を接続するバスラインなどからなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、ROM及びRAMに記憶されたプログラムに基づいて各種処理を実行する。なお、RAMは、不揮発性メモリで構成され、車速と停止距離との関係を示す表(図3(a)参照)や車速と注目範囲との関係を示す表(図3(b)参照)、注目リストA(図3(c)参照)、注目リストB(図3(d)参照)などの各種データを記憶するのに利用される。
このうち、車速と停止距離との関係を示す表は、図3(a)に例示するように、時間当たりの速度(km/h)、秒当たりの速度(m/s)、減速余裕時間(s)、および現在の速度から減速する際に減速余裕時間の間に走行する距離である進行距離(m)を関連付けた表である。なお、本実施形態では、上述の車速と停止距離との関係を示す表は、車両の緊急減速度を2m/s2と見積もり、且つ通信・システム遅延と警告からブレーキ操作までの遅延余裕を3秒と見積もったときの完全停止までに進む距離の表である。
また、車速と注目範囲との関係を示す表は、図3(b)に例示するように、時間当たりの速度(km/h)、現在の速度において車両を中心として注意すべき範囲である注目範囲(m)を関連付けた表である。なお、本実施形態では、車速と注目範囲との関係を示す表は、上述の進行距離の範囲を見渡せるよう自車両と注目範囲の関係を定義しており、後述する通信制御処理では、この車速と注目範囲との関係を示す表を用いる。
また、注目リストAは、図3(c)に例示するように、車両ID、情報生成時間、座標、速度、加速度、操作、および情報の各情報を関連付けたレコードを一覧形式にしたリストであり、通信履歴としての役割もある。また、注目リストBは、図3(d)に例示するように、車両ID、座標、および危険度の各情報を関連付けたレコードを一覧形式にしたリストであり、注目リストAに対して欠けている履歴を補完するとともに一定所定時間後の予測位置を車両IDごとに整理している。
ECU13は、通信モデム10を制御して他の車車間通信装置1へ各種情報を一つ以上のパケットとして所定の送信タイミングにて送信する機能を有する。また、ECU13は、内蔵するRAMの記憶内容を参照して、通信モデム10が送信する電波の波長を決定する機能を有する。
また、ECU13は、通信モデム10を制御して他の車車間通信装置1から一つ以上のパケットとして送信された同種の各種情報を受信する機能を有する。さらに、ECU13は、他の車車間通信装置1から発せられた電波を通信モデム10が受信した際に、通信モデム10から出力された受信信号に基づいてデータを復元する機能を有する。なお、ECU13は、受信したパケットが他の車車間通信装置1宛であった場合にはそのパケットを、通信モデム10を制御して所定の送信タイミングにて送信する。
また、ECU13は後述する通信制御処理を実行する。
なお、ECU13は、通信制御手段、注意車両特定手段、衝突可能性判断手段および補正手段に該当する。
[ディスプレイ14およびスピーカ15の構成の説明]
ディスプレイ14は、ECU13によって再生された各種映像データを表示する機能を有する。また、スピーカ15は、ECU13によって再生された各種音声を放音する機能を有する。なお、本実施形態では、ディスプレイ14およびスピーカ15は、自車両の運転者に対して他車からの警告、危険判断状況の報告と指示を与える機能を有する。
[通信制御処理の説明]
次に、車車間通信装置1のECU13が実行する通信制御処理を、図4のフローチャートおよび図2,3,5,6を参照して説明する。なお、図4は、車車間通信装置1のECU13が実行する通信制御処理を説明する説明図である。また、図5(a)は通信制御処理を説明する説明図(1)であり、図5(b)は通信制御処理を説明する説明図(2)であり、図5(c)は通信制御処理を説明する説明図(3)であり、図5(d)は通信制御処理を説明する説明図(4)である。また、図6(a)は通信制御処理を説明する説明図(5)であり、図6(b)は通信制御処理を説明する説明図(6)である。
本処理は、運転者によってイグニッションキーが操作されてアクセサリー給電(ACC)の状態になり、さらにエンジンが起動した際に実行される。また、送信はすべて自発送信とする。
まず、3軸加速度センサ12によって取得した加速度情報に基づいて自車両の走行速度および進行方向を算出し、その算出した「自車両の走行速度」と「自車両の進行方向」、およびDGPS11によって検出された車両の位置を示す「自車両の位置情報」を、通信モデム10を制御して一対多通信で他の車車間通信装置1へ送信する(S105)。
なお、上述の自車両の位置情報については、必要に応じて次のように補正される。すなわち、ECU13が、3軸加速度センサ12からの出力値を積分することによって算出した自車両の速度をさらに積分することで算出した積分値を、車両が備えるDGPS11からの自車両の現在位置に関する情報を参照して補正し、その補正した値を自車両の位置情報とする。
一方、各周囲車両から送信された各周囲車両の走行速度、各周囲車両の進行方向および各周囲車両の位置情報を、通信モデム10を制御して一対多通信で受信する(S110)。
なお、上述の周囲車両の位置情報については、必要に応じて次のように補正される。すなわち、ECU13が、3軸加速度センサ12からの出力値を、通信モデム10を制御して他の車車間通信装置1へ送信するとともに、通信モデム10が受信した出力値を積分することでその送信元の車両の速度値を算出し、その算出した速度値をさらに積分することで積分値を算出し、その算出した積分値をその車両の位置情報とする。
続いて、自車両の走行速度と注目すべき範囲との関係を示す表(図3(b)参照)を参照し、3軸加速度センサ12によって取得した加速度情報に基づいて算出した自車両の走行速度に応じた停車に必要な距離を特定し、自車両を中心とするその特定された距離内に周囲車両が存在するか否かを判断する(S115)。自車両を中心とするその特定された距離内に周囲車両が存在しないと判断された場合には(S115:NO)、S105に戻る。
一方、自車両を中心とするその特定された距離内に周囲車両が存在すると判断された場合には(S115:YES)、その周囲車両を注目リストAに登録する(S120、図3(c)参照)。そして、注目リストAのフィルタリングを行う(S125)。具体的には、注意車両を一定期間ごとに特定し直す際に、次の条件(1)〜(4)に基づき、注意車両と認定する要件を満たさなくなった車両を注目リストAから除外する。なお、条件(1)・(3)・(4)については、本S125の実行が本通信制御処理の開始後初めてである場合には考慮されない。
(1)注意車両に対する一定時間前の自車両との相対位置と、注意車両に対する現在の自車両との相対位置と、を比較してその距離が大きくなり、且つ現在の位置が注目リストAへ登録する際の規定(例えば50m)以上に離れていた場合(図2(a)参照)
これは、注目リストAに登録された車両と自車両との間の距離が以前に比べて大きくなったと判断される場合であり、危険レベルが低下した車両を注目リストAから除外するためである。
なお、上述の位置情報の更新間隔が充分に短く信頼できる値ならば、δt時間前の位置(x1,y1,z1)と現在時刻の位置(X0,Y0,Z0)から速度情報(Vx,Vy,Vz)を次の関係式(1−1)に基づいて算出することができる。

速度情報(Vx,Vy,Vz)={(X0,Y0,Z0)−(x1,y1,z1)}/δt…関係式(1−1)

(2)注意車両の高度と自車両の高度との差が予め設定された設定値より大きいと判断された場合(図2(b)参照)
このような判断は、具体的には、注意車両の位置情報に含まれる高度情報と自車両の位置情報に含まれる高度情報との間の距離の値が予め設定された設定値より大きいか否かで判断される。一例を挙げると、注意車両が高架道路を走行しており、自車両が地平道路を走行している場合などである。このような判断には高度情報を用いる。なお、高度情報の具体例としては、例えばXYZ座標系におけるZ軸方向の値(Z軸情報)が挙げられる。これは、注意車両と自車両とが高度が異なる道路を走行している場合など、危険ではないと判断する車両を注目リストAから除外するためである。
(3)注意車両の一定時間後の予測位置が自車両の一定時間後までの予測走行軌跡とほぼ一致する場合(図2(a)参照)
これは、自車両を追尾する周囲車両については注意すべきであっても、その周囲車両が備えるセンサやその周囲車両の運転者が確実に自車両を認知して危険回避が可能であると考えられる場合にその車両を注目リストAから除外するためである。このことにより、自車両を追尾する他車は危険領域内であっても、センサや運転者が確実に自車両を認知して危険回避が可能であると判断でき、その車両に対する注意車両との認定を予め除外することができる。
(4)周囲車両に対して注意情報を送信した後にその注意情報に対する返信を受信している場合
これは、注意車両に対してはすでに警告を与え、その注意車両もその警告を受け取っていると判断できたときには、改めて危険警告を与えることが不要である状況を示しておりその周囲車両が備えるセンサやその周囲車両の運転者が確実に自車両を認知して危険回避が可能であると考えられ、その車両を注目リストAから除外してもよいと思われるからである。このことにより、注意車両に対してはすでに警告を与え、相手もその警告を受け取っていると判断できたとき、改めて危険警告を与えることが不要である状況を示しており、このときにその車両に対する注意車両との認定を予め除外することができる。
続いて、各周囲車両から送信された各周囲車両の走行速度、各周囲車両の進行方向および各周囲車両の位置情報に基づき、一定時間後における注意車両の走行速度、進行方向および現在位置を推定するとともに、3軸加速度センサ12によって取得した加速度情報に基づいて先に算出した「自車両の走行速度」と「自車両の進行方向」、およびDGPS11によって検出された車両の位置を示す「自車両の位置情報」に基づき、一定時間後における自車両の走行速度、進行方向および現在位置を推定し、その推定結果を注目リストAに反映させる(S130)。なお、注目リストAが更新されると、その更新事項は注目リストbにも反映される。そして、その推定結果および注目リストBに基づき、自車両と一定時間後に衝突する可能性がある車両が注意車両の中に存在するか否かを判断する(S135)。自車両と一定時間後に衝突する可能性がある車両が注意車両の中に存在しないと判断された場合には(S135:NO)、S105に戻る。
一方、自車両と一定時間後に衝突する可能性がある車両が注意車両の中に存在すると判断された場合には(S135:YES)、自車両と一定時間後に衝突する可能性がある旨を示す注意情報をその車両に対して通信モデム10を制御して一対一通信で送信する(S140)。そして、先に送信した注意情報を送信した注意車両からその注意情報に対する応答があったか否かを判断する(S145)。応答があったと判断された場合には(S145:YES)、互いの位置情報、進行方向および走行速度の各情報を一対一通信にて送受信しながら危険回避行動を実行する(S150)。一例を挙げると、警告表示をディスプレイ14に表示させたり警告音をスピーカ15に放音させたりといった具合である。そして、その車両と自車両とが一定時間後に衝突する可能性があるか否かを判断する(S155)。その車両と自車両とが一定時間後に衝突する可能性がないと判断された場合には(S155:NO)、S145に移行する。一方、その車両と自車両とが一定時間後に衝突する可能性があると判断された場合には(S155:YES)、S105に移行する。
一方、S145において、先に送信した注意情報を送信した注意車両からその注意情報に対する応答がなかったと判断された場合には(S145:NO)、自車両が単独にて危険回避行動を実行する(S160)。一例を挙げると、警告表示をディスプレイ14に表示させたり警告音をスピーカ15に放音させたりといった具合である。そして、その車両と自車両とが一定時間後に衝突する可能性があるか否かを判断する(S165)。その車両と自車両とが一定時間後に衝突する可能性がないと判断された場合には(S165:NO)、S140に移行する。一方、その車両と自車両とが一定時間後に衝突する可能性があると判断された場合には(S165:YES)、S105に移行する。
[交差点の例を用いた通信制御処理の説明]
ここで、図5(a)に示す交差点付近での上述の通信制御処理の実行を説明する。なお、この交差点では運転者から交差する道路を走行する車両が確認しづらくなっており、信号が無いものとする。このような交差点は出会い頭の衝突事故が起きやすい環境として知られている。
それぞれの車両は一定時間ごとに自車両の位置、進行方向、速度および加速度を互いに連絡し合っている。このとき、自車両の位置はDGPS11から得られるが、3軸加速度センサ12が取得した加速度情報から算出した走行速度および相対位置でもよい。なお、車両の位置、進行方向、走行速度および加速度はそれぞれ3次元で表現される。良好に通信が行える環境では、自車両201からは電波が届く範囲に存在するすべての他車両202が認識される。
続いて、図5(b)に例示するように、自車両は、相対距離を計算して既定範囲203内にある車両204を抽出して注目リストAに登録する。なお、注目リストAが更新されると、その更新事項は注目リストBにも反映される。このことにより、注意すべき車両の台数を絞り込み、後のECU13による計算量を減らす効果がある。
続いて、図5(c)に例示するように、注目リストAに登録された車両の走行速度を算出する。なお、この走行速度は、送られてくる位置情報の履歴または加速度から算出することができる。そして、算出した走行速度に基づき、一定時間後の自車両の位置とその他車の位置とを推定する。なおここでは、自車両の予想位置205に他車のうちその予想位置206が近い車両を抽出する。また、自車両から離れる傾向にある車両と後続車両207は注目リストAから除外する。
なお、一定時間後のそれぞれの車両の予想位置を図5(d)に示す。自車両の位置208と他車の位置209とは重なる部分があり、危険度が高いことがわかる。なお、別の他車の位置210については、既定外としてまだ注意車両とはしない。
続いて、図6(a)に例示するように、自車両201は、自車両201の運転者に警報するとともに、注意車両202に対して一対一通信で警告を行う。なお、同様のシステムが通信相手である車両202にも搭載されていれば、同一の判断が行われている可能性もある。
続いて、図6(b)に例示するように、自車両201は、例えば運転操作、速度や予想位置変化などの具体的な回避行動を示す情報を通信相手である車両202と一対一通信で送受信する。この情報に基づき、自車両201の運転者に対しては適切な回避行動の指示を行う。なお、この情報の送受信については、危険が回避されるまで任意の回数と頻度で続けられる。
[第一実施形態の効果]
(1)このように第一実施形態の車車間通信装置1によれば、車車間通信システムを構成する車車間通信装置1を用いて互いの位置情報を交換することで、すべての周辺車両の位置を知ることができる。したがって、各車車間通信装置1を搭載する車両それぞれが、地図データベースを有するナビゲーションシステム、交差点情報を含む地図情報を記憶する記憶装置、および車速センサを備えておらず、GPSの信号が受信できない場所でも、注意すべき車両の特定およびその車両に対する連絡を行うことができる。
(2)また、第一実施形態の車車間通信装置1によれば、通信モデム10が、周囲車両に搭載された他の車車間通信装置1へ位置情報を送信する際には一対多の通信モードにて通信を行う。このことにより、位置情報の交換を一対一の通信ではなく、相手を特定しない報知通信を用いて行うこととなり、一対一通信に比べて通信手順が簡易なため、多数の車両による発信で混信して位置情報が受信できなくなる可能性を低くすることができる。
(3)また、第一実施形態の車車間通信装置1によれば、通信モデム10が、周囲車両に搭載された他の車車間通信装置1へ位置情報を一対多の通信モードにて送信する際には、所定間隔で通信を行う。このように上述の一対多の通信モードを用いた通信を所定間隔で行うことで、常に最新の位置情報を送信することができ、何らかの理由で位置情報が受信できなかった場合には、充分に短い送信間隔であれば次の受信機会を待つことで最新情報に更新できる。
(4)また、第一実施形態の車車間通信装置1によれば、通信モデム10が、注意車両へ注意情報を送信する際には、一対一の通信モードにて通信を行う。このことにより、危険車両への警告のために一対多通信より信頼性が確保できる一対一の通信を用いることで受信確認を確実に行うことができ、通信が何らかの理由で失敗した場合に繰り返し警告を行うことが可能になる。
(5)また、第一実施形態の車車間通信装置1によれば、通信制御処理において、自車両と一定時間後に衝突する可能性がある車両が注意車両の中に存在すると判断された場合には(S135:YES)、自車両と一定時間後に衝突する可能性がある車両に対して通信モデム10を制御して一対一通信で送信する(S140)。このことにより、一対一の通信モードを使う場合に、危険と判断されたらその事象が通信を起動することとなり、警告を与えることで相手側の情報を自車両に対して送信し、危険が完全に回避されたと判断されるまで、受信確認を行いながらや情報を相互に交換し続けることができる。
(6)また、第一実施形態の車車間通信装置1によれば、通信制御処理において、自車両を中心とするその特定された距離内に周囲車両が存在すると判断された場合には(S115:YES)、その周囲車両を注目リストAに登録する(S120、図3(c)参照)。このことにより、明らかに危険でない車両を注意車両とは認定しないことで、すべての周囲車両に関して注意すべき車両であるか否かを判断する場合に比べてECU13における計算量を低減することができる。
(7)また、第一実施形態の車車間通信装置1によれば、通信制御処理において、自車両と一定時間後に衝突する可能性がある車両が注意車両の中に存在すると判断された場合には(S135:YES)、自車両と一定時間後に衝突する可能性がある旨を示す注意情報をその車両に対して通信モデム10を制御して一対一通信で送信する(S140)。このことにより、現在時刻より一定時間後の自車両と他車の位置関係を予測することで、自車両と注意車両との衝突の可能性を精度良く判断することができる。
(8)また、第一実施形態の車車間通信装置1によれば、通信制御処理において、自車両を中心とするその特定された距離内に周囲車両が存在すると判断された場合には(S115:YES)、その周囲車両を注目リストAに登録し(S120、図3(c)参照)、注目リストAのフィルタリングを行い(S125)、各周囲車両から送信された各周囲車両の走行速度、各周囲車両の進行方向および各周囲車両の位置情報に基づき、一定時間後における注意車両の走行速度、進行方向および現在位置を推定するとともに、3軸加速度センサ12によって取得した加速度情報に基づいて先に算出した「自車両の走行速度」と「自車両の進行方向」、およびDGPS11によって検出された車両の位置を示す「自車両の位置情報」に基づき、一定時間後における自車両の走行速度、進行方向および現在位置を推定する(S130)。このことにより、自車両と注意車両との衝突の可能性を精度良く判断することができる。
(9)また、第一実施形態の車車間通信装置1によれば、通信制御処理において、注意車両を一定期間ごとに特定し直す(S115、S120)。このことにより、自車両および周囲車両の移動に対応して、注意すべき車両を特定することができる。
(10)また、第一実施形態の車車間通信装置1によれば、通信制御処理において、注意車両を一定期間ごとに特定し直す際に、所定の条件に基づき、注意車両と認定する要件を満たさなくなった車両を注目リストAから除外する(S125)。このように注意車両の数量を削減することにより、注意車両特定手段における計算量を削減することができる。
(11)また、第一実施形態の車車間通信装置1によれば、3軸加速度センサ12を備え、ECU13が、3軸加速度センサ12からの出力値を積分することによって算出した自車両の速度をさらに積分することで算出した積分値を、車両が備えるDGPS11からの自車両の現在位置に関する情報を参照して補正し、その補正した値を自車両の位置とする。このことにより、速度センサを持たない車両でも速度を算出することができる。
(12)また、第一実施形態の車車間通信装置1によれば、ECU13が、3軸加速度センサ12からの出力値を、通信モデム10を制御して他の車車間通信装置1へ送信し、ECU13、通信モデム10が受信した出力値を積分することでその送信元の車両の速度値を算出し、その算出した速度値をさらに積分することで積分値を算出し、その算出した積分値をその車両の位置情報とし、その位置情報およびDGPS11によって検出された自車両に関する位置情報に基づいて、周囲車両のうち注意すべき車両である注意車両を特定する。このことにより、大型車両などによって通信が遮蔽されて最新の位置情報が更新できない場合などに、できるだけ正確に現在および将来位置を推定することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように様々な態様にて実施することが可能である。
(1)上記実施形態では、車車間通信装置1がDGPS11を備えているが、これには限られず、車車間通信装置1がDGPS11を備えずに、ECU13が、車車間通信装置1が搭載される車両に予め取り付けられているDGPSなどの構成から位置情報を取得するようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、車車間通信装置1が3軸加速度センサ12を備えているが、これには限られず、車車間通信装置1が3軸加速度センサ12を備えずに、ECU13が、車車間通信装置1が搭載される車両に予め取り付けられている3軸加速度センサなどの構成から加速度情報を取得するようにしてもよい。
車車間通信装置1の構成を示すブロック図である。 (a)は自車両と周囲車両との現在の位置関係および一定時間後の位置関係を示す説明図であり、(b)はZ軸情報を用いたフィルタリングを説明する説明図である。 (a)は車速と停止距離との関係を示す説明図であり、(b)は車速と注目範囲との関係を示す説明図であり、(c)は注目リストAを示す説明図であり、(d)は注目リストBを示す説明図である。 車車間通信装置のECUが実行する通信制御処理を示すフローチャートである。 (a)は通信制御処理を説明する説明図(1)であり、(b)は通信制御処理を説明する説明図(2)であり、(c)は通信制御処理を説明する説明図(3)であり、(d)は通信制御処理を説明する説明図(4)である。 (a)は通信制御処理を説明する説明図(5)であり、(b)は通信制御処理を説明する説明図(6)である。
符号の説明
1…車車間通信装置、10…通信モデム、10a,11a…アンテナ、11…DGPS、12…3軸加速度センサ、13…ECU、14…ディスプレイ、15…スピーカ

Claims (9)

  1. 複数の車両にそれぞれ搭載され、互いに通信を行う複数の車車間通信装置によって構成される車車間通信システムであって、
    前記各車車間通信装置は、それぞれ、
    周囲に存在する周囲車両に搭載された他の車車間通信装置との間で通信を行うための通信手段と、
    前記通信手段を制御して他の車車間通信装置へ各種情報を送信するとともに、前記通信手段を制御して他の車車間通信装置から送信された同種の各種情報を受信する通信制御手段と、
    自車両の位置を検出する位置検出手段と、
    を備え、
    前記通信制御手段は、前記位置検出手段によって検出された自車両の位置に関する情報である位置情報を他の車車間通信装置へ前記通信手段を制御して送信させ、
    さらに、
    前記通信手段が受信した位置情報、および前記位置検出手段によって検出された自車両に関する位置情報に基づいて、周囲車両のうち注意すべき車両である注意車両を特定する注意車両特定手段と、
    前記注意車両特定手段によって特定された注意車両のうち自車両と衝突する可能性があるか否かを判断する衝突可能性判断手段と、
    を備え、
    前記注意車両特定手段は、前記注意車両を複数特定可能であり、一定期間ごとに前記注意車両の再特定を行い、その再特定された注意車両に搭載された車車間通信装置に対して注意情報を送信した後にその注意情報に対する返信を受信している場合には、その車両を注意車両との認定から除外し、
    前記通信制御手段は、前記注意車両特定手段によって特定された注意車両のうちの何れかの車両が自車両と衝突する可能性があると前記衝突可能性判断手段によって判断された場合に、その旨を示す注意情報を前記衝突可能性があると判断された注意車両が搭載する前記車車間通信装置へ前記通信手段を制御して送信させること
    を特徴とする車車間通信システム。
  2. 請求項1に記載の車車間通信システムにおいて、
    前記通信手段は、周囲車両に搭載された他の車車間通信装置へ前記位置情報を送信する際には一対多の通信モードにて前記通信を行うことを特徴とする車車間通信システム。
  3. 請求項2に記載の車車間通信システムにおいて、
    前記通信手段は、周囲車両に搭載された他の車車間通信装置へ前記位置情報を一対多の通信モードにて送信する際には、所定間隔で前記通信を行うことを特徴とする車車間通信システム。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の車車間通信システムにおいて、
    前記通信手段は、前記注意車両に搭載された他の車車間通信装置へ前記注意情報を送信する際には、一対一の通信モードにて前記通信を行うことを特徴とする車車間通信システム。
  5. 請求項4に記載の車車間通信システムにおいて、
    前記通信制御手段は、前記注意車両特定手段によって特定された注意車両のうちの何れかの車両が自車両と衝突する可能性があると前記衝突可能性判断手段によって判断された場合に、一対一の通信モードを用いる通信処理を起動することを特徴とする車車間通信システム。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の車車間通信システムにおいて、
    前記衝突可能性判断手段は、前記注意車両特定手段によって特定された注意車両が一定時間後に位置すると予想される位置が前記一定時間後に自車両が位置すると予想される位置から予め設定された距離の範囲内である場合に、その注意車両が自車両と衝突する可能性があると判断することを特徴とする車車間通信システム。
  7. 請求項に記載の車車間通信システムにおいて、
    前記衝突可能性判断手段は、前記注意車両および自車両それぞれの現在位置を一定間隔ごとに記憶することで履歴を作成し、その作成した履歴に基づいて各車両の速度を算出し、その算出した各車両の速度に基づき、各車両が一定時間後に位置すると予想される位置を算出することを特徴とする車車間通信システム。
  8. 請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の車車間通信システムにおいて、
    車両の加速度を検出する3軸加速度センサを備え、
    自車両の位置を検出する際には、前記3軸加速度センサからの出力値を積分することによって算出した自車両の速度をさらに積分することで算出した積分値を、前記位置検出手段からの自車両の現在位置に関する情報を参照して補正し、その補正した値を、前記位置検出手段によって検出された自車両の位置とする補正手段と、
    を備えることを特徴とする車車間通信システム。
  9. 請求項に記載の車車間通信システムにおいて、
    前記通信制御手段は、前記3軸加速度センサからの出力値を、通信手段を制御して他の車車間通信装置へ送信し、
    前記注意車両特定手段は、前記通信手段が受信した出力値を積分することでその送信元の車両の速度値を算出し、その算出した速度値をさらに積分することで積分値を算出し、その算出した積分値をその車両の位置情報とし、その位置情報および前記位置検出手段によって検出された自車両に関する位置情報に基づいて、周囲車両のうち注意すべき車両である注意車両を特定すること
    を特徴とする車車間通信システム。
JP2006271819A 2006-10-03 2006-10-03 車車間通信システム Expired - Fee Related JP4770684B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006271819A JP4770684B2 (ja) 2006-10-03 2006-10-03 車車間通信システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006271819A JP4770684B2 (ja) 2006-10-03 2006-10-03 車車間通信システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008090663A JP2008090663A (ja) 2008-04-17
JP4770684B2 true JP4770684B2 (ja) 2011-09-14

Family

ID=39374726

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006271819A Expired - Fee Related JP4770684B2 (ja) 2006-10-03 2006-10-03 車車間通信システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4770684B2 (ja)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101123737B1 (ko) 2010-08-31 2012-03-16 서울대학교산학협력단 통신을 이용한 이동체의 탐지영역 확장 방법 및 시스템
JP5494408B2 (ja) * 2010-10-19 2014-05-14 株式会社デンソー 走行予測装置
JP5472030B2 (ja) * 2010-10-20 2014-04-16 株式会社デンソー 移動体用通信装置及び移動体間の通信方法
JP5472238B2 (ja) * 2011-08-29 2014-04-16 株式会社デンソー 車両用無線通信装置及び通信システム
JP5741363B2 (ja) * 2011-10-14 2015-07-01 株式会社デンソー 走行支援装置
JP5874368B2 (ja) * 2011-12-13 2016-03-02 スズキ株式会社 移動体支援システム
JP6008558B2 (ja) * 2012-04-26 2016-10-19 株式会社富士通アドバンストエンジニアリング プログラム、情報処理装置、及び情報処理方法
FR2996512B1 (fr) * 2012-10-05 2014-11-21 Renault Sa Procede d'evaluation du risque de collision a une intersection
JP6296684B2 (ja) * 2013-02-07 2018-03-20 三菱電機株式会社 運転支援装置
CN106537479A (zh) * 2014-07-22 2017-03-22 三菱电机株式会社 驾驶辅助系统、驾驶辅助方法和程序
WO2018158862A1 (ja) * 2017-02-28 2018-09-07 株式会社イージステクノロジーズ 車両用事故予測システム、および車両用事故予測方法
JP2019053503A (ja) * 2017-09-14 2019-04-04 本田技研工業株式会社 移動体情報取得システム、移動体情報取得方法、プログラム、及び、移動体
JP7134723B2 (ja) * 2018-06-08 2022-09-12 日立建機株式会社 車両干渉防止システム、接近判定装置
CN113624246A (zh) * 2020-10-19 2021-11-09 株式会社电装 车辆位置补正装置及车辆位置补正方法
CN113593273B (zh) * 2021-07-22 2022-07-01 吉林大学 一种基于v2i通信的无信号控制道路交叉口碰撞预警方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63247145A (ja) * 1987-04-02 1988-10-13 Nec Corp 自動車間の警報通信装置
JP3753833B2 (ja) * 1997-03-27 2006-03-08 アジア航測株式会社 道路線形自動測量装置
JP3905412B2 (ja) * 2002-04-15 2007-04-18 株式会社リコー 位置情報管理方法、位置情報管理プログラム及びモバイル端末
JP4076071B2 (ja) * 2002-08-19 2008-04-16 アルパイン株式会社 移動体間の通信方法及び車両通信装置
JP2004145479A (ja) * 2002-10-22 2004-05-20 Aisin Seiki Co Ltd 周辺車両情報提供装置
JP3791490B2 (ja) * 2002-12-18 2006-06-28 トヨタ自動車株式会社 運転補助システム及び装置
JP2004233058A (ja) * 2003-01-28 2004-08-19 Hitachi Ltd 携帯電話及び測位システム
JP4595461B2 (ja) * 2004-09-16 2010-12-08 日産自動車株式会社 走行支援装置
JP2006182207A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Masahiro Watanabe 運転支援システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008090663A (ja) 2008-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4770684B2 (ja) 車車間通信システム
JP4462333B2 (ja) 走行支援装置
CN106683464B (zh) 用于基于车辆动态输入向车辆提供警报的系统和方法
US10649455B2 (en) Device, method and system for determining a pilot vehicle for an autonomous vehicle
JP5644689B2 (ja) 車両用無線通信装置および通信システム
JP4367174B2 (ja) 車載送信装置および障害物検知システム
JP6123443B2 (ja) 危険車両通知装置、危険車両通知プログラム、危険車両通知プログラムを記録した記録媒体
US8355852B2 (en) Slow or stopped vehicle ahead advisor with digital map integration
US20090228172A1 (en) Vehicle-to-vehicle position awareness system and related operating method
JP2005227978A (ja) 衝突回避システム
JP2006195641A (ja) 車両用情報提供装置
JP5200568B2 (ja) 車載装置、車両走行支援システム
JP2018504303A (ja) Gpsに基づき学習される制御イベントの予測
JP2008065482A (ja) 車両用運転支援システム
JP2016186721A (ja) 車載通信装置、無線通信装置及び意思伝達システム
CN111161551B (zh) 用于检测、警报和响应紧急车辆的设备、系统和方法
JP2023085371A (ja) 走行記憶システム、および走行記憶方法
JP2015005113A (ja) 判定装置、受信装置、制御方法、プログラム、及び記憶媒体
JP2008210256A (ja) 運転支援装置
JP2006065667A (ja) 車車間通信装置
JP4596309B2 (ja) 警報システム及び移動体端末
JP2008070987A (ja) 運転支援システム
JP5910521B2 (ja) 危険個所通知システム、運転支援装置および運転支援方法
JP4598596B2 (ja) 車載通信装置
JP2005352608A (ja) 警報システム及び移動体端末

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110301

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110524

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110606

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140701

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4770684

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140701

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees