JP2015232787A - 車両の通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】後続車両の衝突の可能性を低減させることができる車両の通信装置を提供すること。【解決手段】対車両間用通信アンテナ106を介して自車両10の周辺を走行中の周辺車両の通信装置との間での通信プロトコルを実行して、周辺車両のGPS情報などの各種情報をやり取りする対車両間用通信回路107と、三段階の状態を移行して障害物との衝突被害軽減処理を制御する衝突被害軽減ブレーキシステムと、衝突被害軽減ブレーキシステムが三段階のどの段階に移行しているかを周辺車両に対車両間用通信回路107を介して送信するように制御する制御部101と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、車両の通信装置に関し、詳しくは、車両の前方の障害物を検知してブレーキアシストや自動ブレーキを行う衝突被害軽減ブレーキシステムを備える車両の通信装置に関する。
従来、レーダー等を用いて車両の前方の障害物を検知し、ブレーキアシストや自動ブレーキを行う衝突被害軽減ブレーキシステムを搭載した車両がある。
例えば、特許文献1には、自車両の前方を走行中の前方車両から送られる前方車両のブレーキ操作開始及びその減速度を含む走行情報を受信する通信装置と、前方車両への衝突の可能性がある場合に前方車両の減速度よりも大きい減速度となるように自車両にブレーキを掛ける自動ブレーキ装置とを備えたものが記載されている。
特開2002−166824号公報
しかしながら、このような衝突被害軽減ブレーキシステムにあっては、前方車両が急ブレーキを掛けた場合、後続車両が通信により前方車両のブレーキ操作を検知してブレーキを掛けたのでは衝突を回避できない可能性がある。また、後続車両のブレーキ性能によっては、後続車両の減速度が前方車両の減速度よりも大きい減速度にならなくて、衝突を回避できない可能性がある。
そこで、本発明は、後続車両の衝突の可能性を低減させることができる車両の通信装置を提供することを目的としている。
本発明の第1の態様は、自車両前方の障害物を検知して、障害物と衝突すると予測される時間に応じて、自車両の運転者に警報を出力する第一段階、自車両の運転者のブレーキ操作を検出した時に通常よりも制動力を高めるブレーキアシストを行う第二段階、自車両の運転者のブレーキ操作を検出しなくても自動で制動力を発生させる自動ブレーキを行う第三段階、の三段階に状態を移行させて衝突被害軽減処理を実行する衝突被害軽減ブレーキシステムを備える車両の通信装置であって、少なくとも自車両に後続して走行中の後続車両を含む周辺車両に情報を送信する送信部と、送信部により衝突被害軽減処理の移行状態を示す情報を周辺車両に送信するように制御する送信制御部と、を備えることを特徴とするものである。
本発明の第2の態様としては、請求項1に記載の車両の通信装置の送信する移行状態を示す情報を受信する受信部と、受信部により受信した移行状態を示す情報が自車両の前方を走行中の前方車両から受信した情報である場合、この移行状態を示す情報に基づいて衝突を回避するための処理を実行する受信制御部と、を備えることを特徴とするものである。
このように、上記の第1の態様によれば、衝突被害軽減処理の警報出力の段階、ブレーキアシストの段階、自動ブレーキの段階の三段階の移行状態を示す情報を送信しているため、後続車両は前方車両の自動ブレーキが作動する前の段階から衝突を回避するための対応をすることが可能になる。このため、後続車両の衝突の可能性を低減させることができる。
上記の第2の態様によれば、前方車両の衝突被害軽減処理の警報出力の段階、ブレーキアシストの段階、自動ブレーキの段階の三段階の移行状態を示す情報に基づいて衝突を回避するための処理を実行しているため、前方車両の自動ブレーキが作動する前の段階から衝突を回避するための処理を実行することが可能になる。このため、後続車両の衝突の可能性を低減させることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両の通信装置を搭載する車両の要部を示す図であり、その概念ブロック図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る車両の通信装置を示す図であり、その概念ブロック図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る車両の通信装置とともに搭載される衝突被害軽減ブレーキシステムを示す図であり、その概念ブロック図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る車両の通信装置と、衝突被害軽減ブレーキシステムとによる障害物との衝突被害軽減処理手順を説明する第1のフローチャートである。 図5は、本発明の一実施形態に係る車両の通信装置と、衝突被害軽減ブレーキシステムとによる障害物との衝突被害軽減処理手順を説明する第2のフローチャートである。 図6は、本発明の一実施形態に係る車両の通信装置と、衝突被害軽減ブレーキシステムとによる前方車両との衝突被害軽減処理手順を説明するフローチャートである。 図7は、本発明の一実施形態に係る車両の通信装置と、衝突被害軽減ブレーキシステムとによる前方車両との衝突被害軽減処理の前方車両判定手順を説明するフローチャートである。 図8は、本発明の一実施形態の他の態様に係る車両の通信装置の前方車両との衝突被害軽減処理手順を説明するフローチャートである。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る車両の通信装置100について詳細に説明する。
図1において、本実施形態の通信装置100を搭載する車両10は、通信装置100と、衝突被害軽減ブレーキシステム200とを含んで構成される。通信装置100と衝突被害軽減ブレーキシステム200とは、CAN(Controller Area Network)通信やFlexRay通信することにより協働して車両10の衝突被害軽減処理を実行するようになっている。
通信装置100は、図2に示すように、制御部101、GPS(Global Positioning System)アンテナ102、GPS受信回路103、対道路施設間用通信アンテナ104、対道路施設間用通信回路105、対車両間用通信アンテナ106、対車両間用通信回路107、加速度センサ108G、ジャイロセンサ108J、液晶表示ユニット109、スピーカ110S、ブザー110B、を含んで構成され、例えば、車載のナビゲーションシステムに搭載される。
GPS受信回路103は、GPSアンテナ102を介して緯度・経度等のGPS情報を取得するようになっている。
対道路施設間用通信回路105は、対道路施設間用通信アンテナ104を介して道路の近辺に設置された路側通信装置との間での通信プロトコルを実行して、道路の車線の情報や道路の幅の情報などの各種道路情報を取得するようになっている。
対車両間用通信回路107は、対車両間用通信アンテナ106を介して自車両10の周辺を走行中の周辺車両の通信装置との間での通信プロトコルを実行して、周辺車両のGPS情報などの各種情報をやり取りするようになっている。
なお、周辺車両の通信装置が加速度センサやジャイロセンサを備えていて、自車両の移動速度や移動方向や移動加速度を検出可能に構成されている場合には、対車両間用通信回路107は、それらの情報を取得するようにしてもよい。
加速度センサ108Gは、車両10の加速度を検出するもので、制御部101は、この加速度から車両10の傾きや動きなどを検出できるようになっている。ジャイロセンサ108Jは、車両10の角速度を検出するもので、制御部101は、この角速度から車両10の動きや振動などを検出できるようになっている。
液晶表示ユニット109は、例えば、LED(Light Emitting Diode)で構成され、制御部101の選択した案内や警告などの各種情報を表示出力するようになっている。
スピーカ110S、ブザー110Bは、制御部101の選択した案内や警告などの各種情報を音声出力するようになっている。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)やメモリなどを備え、予めメモリ内に記憶されている各種制御プログラムに従って、路側通信装置や周辺車両から受信する情報に基づいて道路状況や周辺車両の状態を検知するとともに、自車両10のGPS情報や移動速度や移動方向などの情報の周辺車両への送信を制御するようになっている。
この制御部101は、対車両間用通信アンテナ106と対車両間用通信回路107を介して周辺車両の通信装置からGPS情報を受信し、周辺車両の位置や動きを検出するようになっている。制御部101は、GPS情報を予め設定された時間間隔で取得し、周辺車両ごとに時系列に記憶しておき、例えば、GPS情報の時間変化により移動速度や移動方向を算出可能にしている。なお、対車両間用通信回路107により周辺車両の通信装置から移動速度や移動方向を取得できる場合は、その情報を利用するようにしてもよい。
衝突被害軽減ブレーキシステム200は、図3に示すように、衝突被害軽減ECU(electronic control unit)201、カメラ202C、レーダー202R、メーターパネル203P、ブザー203B、ブレーキ制御ECU204、を含んで構成されている。
カメラ202Cは、自車両10の前方の所定範囲内を撮像するもので、衝突被害軽減ECU201は、この撮像画像から自車両10の前方の歩行者や自転車や他車両などを検出できるようになっている。衝突被害軽減ECU201は、撮像画像を予め設定された時間間隔で取得して時系列に記憶しておき、時系列の撮像画像の変化により撮像画像中の物体の移動方向や移動速度などを算出可能にしている。衝突被害軽減ECU201は、歩行者や自転車や動きのない物体などを障害物と判定するようになっている。
レーダー202Rは、例えば、レーザーレーダー装置により構成され、自車両10の進行方向にレーザービームを出射し、その反射光を受光するようになっている。これにより、レーダー202Rは、自車両10の進行方向に存在する物体を検知するとともに、反射光が返ってくるまでの時間により自車両10から物体までの距離を算出できるようになっている。
メーターパネル203Pは、前方の障害物に衝突する可能性があることなどを示す警告を表示出力するインジケータを備えており、LED等が点灯することで警告を表示出力するようになっている。ブザー203Bは、衝突被害軽減ECU201の指示により前方の障害物に衝突する可能性があることなどを示す警告音を音声出力するようになっている。
ブレーキ制御ECU204は、CPUやメモリなどを備え、予めメモリ内に記憶されている各種制御プログラムに従って、衝突被害軽減ECU201の要求によって不図示のブレーキユニットを制御して、後述するブレーキアシストや自動ブレーキを作動させるようになっている。
衝突被害軽減ECU201は、CPUやメモリなどを備え、予めメモリ内に記憶されている各種制御プログラムに従って、自車両10の前方の障害物を検知し、衝突等の可能性があると判定した場合は、自車両10の運転者に警告を報知するなどの衝突被害軽減処理を実行する。
例えば、衝突被害軽減ECU201は、カメラ202C、レーダー202Rの検出情報により、自車両10の前方の障害物を検出し、その障害物との衝突までの猶予時間TTC(Time To Collision)を算出する。そして、衝突被害軽減ECU201は、衝突猶予時間TTCに応じて、自車両10の運転者に警報を出力する第一段階、自車両10の運転者のブレーキ操作を検出した時に通常よりも制動力を高めるブレーキアシストを行う第二段階、自車両10の運転者のブレーキ操作を検出しなくても自動で制動力を発生させる自動ブレーキを行う第三段階、の三段階に衝突被害軽減処理の状態を移行させて衝突被害軽減処理を実行するようになっている。
また、通信装置100の制御部101は、衝突被害軽減処理の状態が移行した場合に、衝突被害軽減処理の段階に対応した警報を周辺車両に送信するようになっている。このため、周辺車両は、警報により車両10の衝突被害軽減処理の移行状態(現在移行している段階)を知ることができる。
具体的には、衝突被害軽減ECU201は、カメラ202C、レーダー202Rの検出情報により、自車両10の前方の障害物と自車両との間の距離が予め設定された規定距離L1以下の障害物であり、かつ、その障害物との衝突までの猶予時間TTCが予め設定された規定時間T1より短い場合、衝突被害軽減処理の状態を第一段階に移行させる。衝突被害軽減ECU201は、衝突被害軽減処理の状態を第一段階に移行させた場合、メーターパネル203Pのインジケータに警告を表示出力し、警告音をブザー203Bから音声出力する。また、衝突被害軽減ECU201は、衝突被害軽減処理の状態を第一段階に移行させた場合、通信装置100の制御部101に第一段階に移行したことを通知する第一段階移行通知を送信する。
制御部101は、第一段階移行通知を受信すると、対車両間用通信回路107を介して周辺車両に急ブレーキを掛ける可能性が高い第一段階に移行したことを警告する第1急ブレーキ警報を送信する。
ここで、規定距離L1は、自車両10と衝突の可能性のある障害物を判定するための閾値であり、予め実験等により求められ、衝突被害軽減ECU201のメモリ内に記憶されている。規定時間T1は、自車両10の運転者が衝突の可能性のある障害物を把握して余裕を持って速度を下げる等の対策をとることができる時間であり、予め実験等により求められ、衝突被害軽減ECU201のメモリ内に記憶されている。
衝突被害軽減ECU201は、自車両10の前方の障害物と自車両との間の距離が予め設定された規定距離L2以下の障害物であり、かつ、その障害物との衝突までの猶予時間TTCが予め設定された規定時間T2より短い場合、衝突被害軽減処理の状態を第二段階に移行させる。衝突被害軽減ECU201は、衝突被害軽減処理の状態を第二段階に移行させた場合、ブレーキ制御ECU204及び制御部101に衝突被害軽減処理の状態が第二段階に移行したことを通知する第二段階移行通知を送信する。ブレーキ制御ECU204は、第二段階移行通知を受信すると、ブレーキユニットを制御して自車両10の運転者のブレーキ操作を検出した時に通常よりも制動力を高めるブレーキアシストを作動させる。
制御部101は、第二段階移行通知を受信すると、対車両間用通信回路107を介して周辺車両に急ブレーキを掛ける可能性が高い第二段階に移行したことを警告する第2急ブレーキ警報を送信する。
ここで、規定距離L2は、第一段階に移行した状態で、自車両10と衝突の可能性のある障害物を判定するための閾値であり、予め実験等により求められ、衝突被害軽減ECU201のメモリ内に記憶されている。規定距離L2は、規定距離L1よりも短い距離である。規定時間T2は、自車両10の運転者が衝突の可能性のある障害物を把握して直ぐに速度を下げる等の対策をとれば衝突を免れることができる時間であり、予め実験等により求められ、衝突被害軽減ECU201のメモリ内に記憶されている。規定時間T2は、規定時間T1よりも短い時間である。
衝突被害軽減ECU201は、自車両10の前方の障害物と自車両との間の距離が予め設定された規定距離L3以下の障害物であり、かつ、その障害物との衝突までの猶予時間TTCが予め設定された規定時間T3より短い場合、衝突被害軽減処理の状態を第三段階に移行させる。衝突被害軽減ECU201は、衝突被害軽減処理の状態を第三段階に移行させた場合、ブレーキ制御ECU204及び制御部101に衝突被害軽減処理の状態が第三段階に移行したことを通知する第三段階移行通知を送信する。
ブレーキ制御ECU204は、第三段階移行通知を受信すると、ブレーキユニットを制御して自車両10の運転者のブレーキ操作を検出しなくても自動で制動力を発生させる自動ブレーキを作動させる。この時の減速度は、一般男性がブレーキペダルを強く一気に踏み込んだ程度の減速度になる。
制御部101は、第三段階移行通知を受信すると、対車両間用通信回路107を介して周辺車両に自動ブレーキを作動させることを警告する自動ブレーキ作動警報を送信する。
ここで、規定距離L3は、第二段階に移行した状態で、自車両10と衝突の可能性のある障害物を判定するための閾値であり、予め実験等により求められ、衝突被害軽減ECU201のメモリ内に記憶されている。規定距離L3は、規定距離L2よりも短い距離である。規定時間T3は、直ぐにブレーキを掛ければ衝突を免れることができる時間であり、予め実験等により求められ、衝突被害軽減ECU201のメモリ内に記憶されている。規定時間T3は、規定時間T2よりも短い時間である。
衝突被害軽減ECU201は、ブレーキ制御ECU204に第三段階移行通知を送信して自動ブレーキを作動させた後、前方の規定距離L4以内に障害物が無い場合、または、ブレーキ制御ECU204により自動ブレーキを作動させてからの経過時間が規定時間TTになった場合、自動ブレーキを解除していいと判定する。
衝突被害軽減ECU201は、自動ブレーキを解除していいと判定した場合、メーターパネル203Pのインジケータに自動ブレーキの解除を表示出力させ、自動ブレーキの解除音をブザー203Bから音声出力させる。また、衝突被害軽減ECU201は、自動ブレーキを解除していいと判定すると、ブレーキ制御ECU204に自動ブレーキ解除指示を送信する。ブレーキ制御ECU204は、自動ブレーキ解除指示を受信すると、ブレーキユニットを制御して自動ブレーキを解除させる。
ここで、規定距離L4は、自動ブレーキを解除していいか否かを判定するための閾値であり、実験等により求められ、衝突被害軽減ECU201のメモリ内に記憶されている。規定距離L4は、規定距離L3よりも短い距離である。また、規定時間TTは、自動ブレーキを解除していいか否かを判定するための閾値であり、実験等により求められ、衝突被害軽減ECU201のメモリ内に記憶されている。
また、衝突被害軽減ECU201は、衝突被害軽減処理の状態が第一段階に移行した状態で、障害物がカメラ202C、レーダー202Rにより検出できなくなった場合、メーターパネル203Pのインジケータの警告の表示出力を停止させ、ブザー203Bからの警告音の音声出力を停止させて、自車両10の運転者への警報を解除させる。衝突被害軽減ECU201は、衝突被害軽減処理の状態が第一段階に移行した状態で、障害物が検出できなくなった場合、制御部101に第一段階解除通知を送信する。制御部101は、第一段階解除通知を受信すると、対車両間用通信回路107を介して周辺車両に、送信した警報の状態でなくなったことを通知する警報解除を送信する。
また、衝突被害軽減ECU201は、衝突被害軽減処理の状態が第二段階に移行した状態で、障害物がカメラ202C、レーダー202Rにより検出できなくなった場合、ブレーキ制御ECU204及び制御部101に第二段階解除通知を送信する。ブレーキ制御ECU204は、第二段階解除通知を受信すると、ブレーキアシストを解除する。制御部101は、第二段階解除通知を受信すると、対車両間用通信回路107を介して周辺車両に、送信した警報の状態でなくなったことを通知する警報解除を送信する。
このように、制御部101は、本発明の送信制御部を構成し、対車両間用通信回路107及び対車両間用通信アンテナ106は、本発明の送信部を構成する。
なお、衝突被害軽減ECU201は、自車両10との距離と衝突猶予時間TTCにより自車両10との衝突の可能性のある障害物を判定したが、自車両10の前方の特定の範囲、例えば、自車両10の進行方向の自車両10の幅の延長線の内側にある障害物のみを自車両10と衝突の可能性のある障害物として判定してもよい。
また、ブレーキ制御ECU204は、第二段階移行通知を受信した場合、ブレーキユニットを制御してブレーキアシストを行わせたが、ブレーキユニットを制御して車両10を減速させる減速制御を行うようにしてもよい。
また、制御部101は、対車両間用通信回路107を介して警報を周辺車両に送信したが、自車両10の後続を走行中の後続車両にのみ警報送信するようにしてもよい。後続車両の判定は、自車両10のGPS情報や周辺車両のGPS情報やナビゲーションシステムの地図情報や対道路施設間用通信回路105を介して取得した道路情報に基づいて行われる。制御部101は、例えば、位置情報が自車両10の後方であること、進行方向が自車両10と同じであること、走行車線が自車両10と同じであること、などの条件を満たすか否かにより後続車両か否かを判定する。なお、対車両間用通信回路107の代わりに、後続車両のみに向けた光通信などの短距離通信で警報を送信するようにしてもよい。
以上のように構成された本実施形態の衝突被害軽減ブレーキシステム200及び通信装置100による障害物との衝突被害軽減処理について図4、図5を参照して説明する。なお、以下に説明する障害物との衝突被害軽減処理は、通信装置100及び衝突被害軽減ブレーキシステム200の動作開始と同時に開始され、所定の時間間隔で繰り返し実行される。
まず、衝突被害軽減ECU201は、カメラ202C、レーダー202Rの検出情報により、自車両10の前方の規定距離L1内に障害物が有るか否かを判定する(ステップS101)。規定距離L1内に障害物があると判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、障害物が自車両10と衝突の可能性が有る障害物か否かを判定する(ステップS102)。自車両10と衝突の可能性が有る障害物であると判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、その障害物と自車両10との衝突までの猶予時間TTCが規定時間T1よりも短いか否かを判定する(ステップS103)。
衝突までの猶予時間TTCが規定時間T1よりも短いと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、メーターパネル203Pやブザー203Bにより自車両10の運転者に警報を出力させる(ステップS104)。そして、衝突被害軽減ECU201は、通信装置100の制御部101に第一段階移行通知を送信して、対車両間用通信回路107を介して周辺車両に第1急ブレーキ警報を送信させる(ステップS105)。
一方、ステップS101において、自車両10の前方の規定距離L1内に障害物が無いと判定した場合、または、ステップS102において、自車両10と衝突の可能性が無いと判定した場合、または、ステップS103において、衝突までの猶予時間TTCが規定時間T1よりも短くないと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、ステップS101に戻って衝突の可能性のある障害物の検出を繰り返す。
次いで、衝突被害軽減ECU201は、カメラ202C、レーダー202Rの検出情報により、自車両10の前方の規定距離L2内に障害物が有るか否かを判定する(ステップS106)。規定距離L2内に障害物があると判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、自車両10と衝突の可能性が有る障害物か否かを判定する(ステップS107)。自車両10と衝突の可能性が有る障害物であると判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、その障害物と自車両10との衝突までの猶予時間TTCが規定時間T2よりも短いか否かを判定する(ステップS108)。
衝突までの猶予時間TTCが規定時間T2よりも短いと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、ブレーキ制御ECU204に第二段階移行通知を送信してブレーキアシストを作動させる。(ステップS109)。また、衝突被害軽減ECU201は、制御部101に第二段階移行通知を送信して、対車両間用通信回路107を介して周辺車両に第2急ブレーキ警報を送信させる(ステップS110)。
一方、ステップS106において、自車両10の前方の規定距離L2内に障害物が無いと判定した場合、または、ステップS107において、自車両10と衝突の可能性が無いと判定した場合、または、ステップS108において、衝突までの猶予時間TTCが規定時間T2よりも短くないと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、自車両10の前方に障害物が検出できなくなったか否かを判定する(ステップS111)。自車両10の前方に障害物が検出できると判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、ステップS106に戻って衝突の可能性のある障害物の検出を繰り返す。
一方、自車両10の前方に障害物が検出できなくなったと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、メーターパネル203Pやブザー203Bにより行っていた自車両10の運転者に対する警報を解除させる(ステップS112)。そして、衝突被害軽減ECU201は、通信装置100の制御部101に第一段階解除通知を送信して、対車両間用通信回路107を介して周辺車両に警報解除を送信させ(ステップS113)、障害物との衝突被害軽減処理を終了する。
図5に移り、次いで、衝突被害軽減ECU201は、カメラ202C、レーダー202Rの検出情報により、自車両10の前方の規定距離L3内に障害物が有るか否かを判定する(ステップS114)。規定距離L3内に障害物があると判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、自車両10と衝突の可能性が有る障害物か否かを判定する(ステップS115)。自車両10と衝突の可能性が有る障害物であると判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、その障害物と自車両10との衝突までの猶予時間TTCが規定時間T3よりも短いか否かを判定する(ステップS116)。
衝突までの猶予時間TTCが規定時間T3よりも短いと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、制御部101に第三段階移行通知を送信して、対車両間用通信回路107を介して周辺車両に自動ブレーキ作動警報を送信させる(ステップS117)。また、衝突被害軽減ECU201は、ブレーキ制御ECU204に第三段階移行通知を送信して自動ブレーキを作動させる。(ステップS118)。
その後、衝突被害軽減ECU201は、自車両10の前方の規定距離L4内に障害物が無いか否か、または、ブレーキ制御ECU204により自動ブレーキを作動させてから規定時間TTが経過したか否かを判定する(ステップS119)。自車両10の前方の規定距離L4内に障害物が有る、かつ、ブレーキ制御ECU204により自動ブレーキを作動させてから規定時間TTが経過していないと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、ステップS119の処理を繰り返し、規定距離L4内に障害物が無くなるか、規定時間TTが経過するのを待つ。
一方、自車両10の前方の規定距離L4内に障害物が無い、または、ブレーキ制御ECU204により自動ブレーキを作動させてから規定時間TTが経過したと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、メーターパネル203Pやブザー203Bにより自動ブレーキの解除を報知させる(ステップS120)。そして、衝突被害軽減ECU201は、ブレーキ制御ECU204に自動ブレーキ解除指示を送信して自動ブレーキを解除させ(ステップS121)、障害物との衝突被害軽減処理を終了する。
また、ステップS114において、自車両10の前方の規定距離L3内に障害物が無いと判定した場合、または、ステップS115において、自車両10と衝突の可能性が無いと判定した場合、または、ステップS116において、衝突までの猶予時間TTCが規定時間T3よりも短くないと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、自車両10の前方に障害物が検出できなくなったか否かを判定する(ステップS122)。自車両10の前方に障害物が検出できると判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、ステップS114に戻って衝突の可能性のある障害物の検出を繰り返す。
一方、自車両10の前方に障害物が検出できなくなったと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、ブレーキ制御ECU204に第二段階解除通知を送信してブレーキアシストを解除させる(ステップS123)。また、衝突被害軽減ECU201は、制御部101に第二段階解除通知を送信して、対車両間用通信回路107を介して周辺車両に警報解除を送信させ(ステップS124)、障害物との衝突被害軽減処理を終了する。
このように、自車両10の前方の障害物との衝突猶予時間TTCに応じて、衝突被害軽減処理の状態を警報出力の段階、ブレーキアシストの段階、自動ブレーキの段階、の三段階を移行して制御し、それぞれの段階に移行したときに警報を周辺車両に対車両間用通信で送信しているため、周辺車両は、車両10の自動ブレーキが作動する前の段階から衝突を回避するための対応をすることが可能になり、衝突の可能性を低減させることができる。
通信装置100は、本実施形態の通信装置100及び衝突被害軽減ブレーキシステム200と同様の装置を搭載する周辺車両が送信する、第1急ブレーキ警報や第2急ブレーキ警報や自動ブレーキ作動警報を受信するようになっている。制御部101は、これら警報を受信すると、自車両10の前方を走行中の前方車両からの警報であるか否かを判定し、前方車両からの警報に対応して前方車両との衝突被害軽減処理を実行するようになっている。
また、衝突被害軽減ECU201は、通信装置100の制御部101からの通知に対応して、ブレーキアシストや自動ブレーキを作動させるようになっている。
具体的には、制御部101は、対車両間用通信回路107を介して警報を受信すると、警報を送信した送信車両が同じ車線の前方を走行中の前方車両か否かを判定する。制御部101は、例えば、以下の条件の全てを満たす場合、送信車両は前方車両であると判定する。なお、以下の条件のいくつかを組み合わせて前方車両か否かを判定してもよい。
(1)送信車両の位置は、自車両10前方の範囲R1内である。
(2)送信車両と自車両10が同じ走行車線を走行している。
(3)送信車両の移動方向は、自車両10の移動方向と同じである。
(4)(送信車両の速度)-(自車両10の速度)≦P1である。
制御部101は、送信車両から受信したGPS情報と自車両10のGPS情報とから送信車両の位置を判定する。範囲R1は、自車両10の前方であるかどうかを判定する範囲であり、実験等により求められ、制御部101のメモリ内に記憶されている。
また、制御部101は、送信車両から受信したGPS情報及び自車両10のGPS情報に加え、ナビゲーションシステムの地図情報や対道路施設間用通信回路105を介して取得した道路情報などから、各車線の位置情報や道路の幅などの情報を取得し、これらの情報に基づいて送信車両と自車両10が同じ走行車線を走行しているか否かを判定する。
また、制御部101は、送信車両から受信したGPS情報に基づいて算出した送信車両の移動方向と、加速度センサ108Gやジャイロセンサ108Jの検出情報に基づいて算出した自車両10の移動方向を比較して、送信車両の移動方向と自車両10の移動方向との差が予め設定された規定方向差以内であれば送信車両と自車両10の移動方向は同じであると判定する。規定方向差は、送信車両と自車両10の移動方向が同じであると判定できる移動方向の差であり、実験等によって求められ、制御部101のメモリ内に記憶されている。
また、制御部101は、送信車両から受信したGPS情報に基づいて算出した送信車両の移動速度と、加速度センサ108Gやジャイロセンサ108Jの検出情報に基づいて算出した自車両10の移動速度とにより差分を算出する。P1は、送信車両と自車両10との衝突の可能性が高くなるか否かを判定する相対速度の閾値であり、実験等により求められ、制御部101のメモリ内に記憶されている。なお、この式は、以下のようにして判定してもかまわない。
(自車両10の速度)-(送信車両の速度)≧−P1
制御部101は、送信車両が前方車両であり、かつ、受信した警報が第1急ブレーキ警報である場合、自車両10の運転者への前方車両急ブレーキ注意喚起として、前方車両急ブレーキ注意の警告メッセージを液晶表示ユニット109に表示出力させる。また、制御部101は、自車両10の運転者への前方車両急ブレーキ注意喚起として、前方車両急ブレーキ注意の警告音をスピーカ110S、ブザー110Bに音声出力させる。
なお、制御部101は、衝突被害軽減ECU201に第1急ブレーキ警報を受信したことを知らせる第1急ブレーキ警報受信通知を送信して、衝突被害軽減ブレーキシステム200のメーターパネル203Pのインジケータに警告を表示出力させたり、警告音をブザー203Bから音声出力させたりしてもよい。
また、制御部101は、送信車両が前方車両であり、かつ、受信した警報が第2急ブレーキ警報である場合、自車両10の運転者へ車間距離を長くするように警告するメッセージを液晶表示ユニット109に表示出力させる。同時に、制御部101は、自車両10の運転者へ車間距離を長くするように警告する警告音をスピーカ110S、ブザー110Bに音声出力させる。さらに、制御部101は、衝突被害軽減ECU201に第2急ブレーキ警報を受信したことを知らせる第2急ブレーキ警報受信通知を送信する。
衝突被害軽減ECU201は、第2急ブレーキ警報受信通知を受信すると、ブレーキ制御ECU204にブレーキアシスト作動指示を送信する。ブレーキ制御ECU204は、ブレーキアシスト作動指示を受信すると、ブレーキユニットを制御して自車両10の運転者のブレーキ操作を検出した時に通常よりも制動力を高めるブレーキアシストを作動させる。なお、衝突被害軽減ECU201は、第2急ブレーキ警報受信通知を受信した場合、メーターパネル203Pのインジケータに車間距離を長くするような警告を表示出力させたり、車間距離を長くするように警告する警告音をブザー203Bから音声出力させたりしてもよい。
また、制御部101は、送信車両が前方車両であり、かつ、受信した警報が自動ブレーキ作動警報である場合、衝突被害軽減ECU201に自動ブレーキ作動警報を受信したことを知らせる自動ブレーキ作動警報受信通知を送信する。
衝突被害軽減ECU201は、自動ブレーキ作動警報受信通知を受信すると、送信車両との衝突猶予時間TTCを算出する。自動ブレーキ作動警報受信通知は、送信車両の移動速度や移動方向、送信車両と自車両10との距離などの情報を設定できるように構成されている。衝突被害軽減ECU201は、自動ブレーキ作動警報受信通知に設定される情報に基づいて送信車両との衝突猶予時間TTCを算出できるようになっている。
衝突被害軽減ECU201は、送信車両との衝突猶予時間TTCが予め設定された規定時間T3Aより短い場合、ブレーキ制御ECU204に自動ブレーキ作動指示を送信する。また、衝突被害軽減ECU201は、制御部101には、自動ブレーキ作動通知を送信する。規定時間T3Aは、規定時間T3よりも長い時間で、前方車両の急ブレーキに対する自車両10の自動ブレーキの作動開始遅れを考慮した時間が実験等により求められ、衝突被害軽減ECU201のメモリ内に記憶されている。
ブレーキ制御ECU204は、自動ブレーキ作動指示を受信すると、ブレーキユニットを制御して自動ブレーキを作動させる。この時の減速度は、一般男性がブレーキペダルを強く一気に踏み込んだ程度の減速度になる。
制御部101は、自動ブレーキ作動通知を受信すると、対車両間用通信回路107を介して周辺車両に自動ブレーキを掛けることを警告する自動ブレーキ作動警報を送信する。
衝突被害軽減ECU201は、ブレーキ制御ECU204に自動ブレーキ作動指示を送信して自動ブレーキを作動させた後、送信車両との距離が規定距離L4より大きい場合、または、ブレーキ制御ECU204により自動ブレーキを作動させてからの経過時間が規定時間TTになった場合、自動ブレーキを解除していいと判定する。衝突被害軽減ECU201は、自動ブレーキを解除していいと判定すると、メーターパネル203Pのインジケータに自動ブレーキの解除を表示出力させ、自動ブレーキの解除音をブザー203Bから音声出力させる。
衝突被害軽減ECU201は、自動ブレーキを解除していいと判定すると、ブレーキ制御ECU204に自動ブレーキ解除指示を送信する。ブレーキ制御ECU204は、自動ブレーキ解除指示を受信すると、ブレーキユニットを制御して自動ブレーキを解除させる。
なお、衝突被害軽減ECU201は、自動ブレーキを解除していいと判定したとき、制御部101に自動ブレーキ解除通知を送信してもよい。制御部101は、自動ブレーキ解除通知を受信した場合、対車両間用通信回路107を介して周辺車両に自動ブレーキを解除させることを通知する自動ブレーキ作動警報解除を送信する。
また、衝突被害軽減ECU201は、送信車両との衝突猶予時間TTCが規定時間T3Aより短くならないまま、送信車両との距離が規定距離LLより大きくなった場合、送信車両との衝突の可能性は低いと判定し、送信車両との衝突猶予時間TTCの算出を止め、ブレーキ制御ECU204にブレーキアシスト解除指示を送信する。
ブレーキ制御ECU204は、ブレーキアシスト解除指示を受信すると、ブレーキアシストが作動されていればブレーキアシストを解除させる。規定距離LLは、送信車両との衝突の可能性を判定するための閾値であり、実験等によって求められ、衝突被害軽減ECU201のメモリ内に記憶されている。
なお、衝突被害軽減ECU201は、送信車両との距離が規定距離LLより大きいと判定したとき、制御部101に警報解除指示を送信してもよい。制御部101は、警報解除指示を受信した場合、自車両10の運転者に警報を出力している場合には、その警報の出力を解除させる。
また、制御部101は、送信車両が前方車両であり、かつ、警報解除を受信した場合、自車両10の運転者に警報を出力している場合には、その警報の出力を解除させる。同時に、制御部101は、衝突被害軽減ECU201に警報解除通知を送信する。
衝突被害軽減ECU201は、警報解除通知を受信すると、自車両10の運転者に警報を出力している場合には、その警報の出力を解除させる。同時に、衝突被害軽減ECU201は、ブレーキ制御ECU204にブレーキアシスト解除指示を送信する。ブレーキ制御ECU204は、ブレーキアシスト解除指示を受信すると、ブレーキアシストが作動されていればブレーキアシストを解除させる。
このように、制御部101は、本発明の受信制御部を構成し、対車両間用通信回路107及び対車両間用通信アンテナ106は、本発明の受信部を構成する。
以上のように構成された本実施形態の通信装置100及び衝突被害軽減ブレーキシステム200による前方車両との衝突被害軽減処理について図6、図7を参照して説明する。なお、以下に説明する前方車両との衝突被害軽減処理は、通信装置100の対車両間用通信回路107を介して警報を受信したときに開始される。
まず、制御部101は、図6に示すように、受信した警報を送信した送信車両が前方を走行中の前方車両か否かを判定する(ステップS201)。送信車両が前方車両か否かの判定は、図7のフローチャートに示すように実行される。
すなわち、図7に示すように、制御部101は、送信車両の位置が自車両10の前方の範囲R1内であるか否かを判定する(ステップS301)。送信車両の位置が自車両10の前方の範囲R1内であると判定すると、制御部101は、送信車両と自車両10は同じ走行車線を走行中か否かを判定する(ステップS302)。
送信車両と自車両10は同じ走行車線を走行中であると判定した場合、制御部101は、送信車両の進行方向は自車両10の進行方向と同じであるか否かを判定する(ステップS303)。送信車両の進行方向は自車両10の進行方向と同じであると判定した場合、制御部101は、送信車両の速度と自車両10の速度の差が相対速度の閾値P1以下であるか否かを判定する(ステップS304)。送信車両の速度と自車両10の速度の差がP1以下であると判定した場合、制御部101は、送信車両は前方車両であるとし(ステップS305)、処理を終了する。
ステップS301において、送信車両の位置が自車両10の前方の範囲R1内ではないと判定した場合、または、ステップS302において、送信車両と自車両10は同じ走行車線を走行中ではないと判定した場合、または、ステップS303において、送信車両の進行方向は自車両10の進行方向と同じではないと判定した場合、または、ステップS304において、送信車両の速度と自車両10の速度の差がP1以下ではないと判定した場合、制御部101は、送信車両は前方車両ではないとし(ステップS306)、処理を終了する。
このようにして判定した結果、図6に戻って、送信車両は前方車両ではないと判定した場合、制御部101は、前方車両との衝突被害軽減処理を終了する。
一方、送信車両は前方車両であると判定した場合、制御部101は、受信した警報が第1急ブレーキ警報の受信か否かを判定する(ステップS202)。第1急ブレーキ警報の受信であると判定した場合、制御部101は、液晶表示ユニット109、スピーカ110S、ブザー110Bにより自車両10の運転者に前方車両急ブレーキ注意喚起を行わせ(ステップS203)、前方車両との衝突被害軽減処理を終了する。
一方、第1急ブレーキ警報の受信ではないと判定した場合、制御部101は、受信した警報が第2急ブレーキ警報の受信か否かを判定する(ステップS204)。第2急ブレーキ警報の受信であると判定した場合、制御部101は、衝突被害軽減ECU201に第2急ブレーキ警報受信通知を送信してブレーキアシストを作動させる(ステップS205)。次いで、制御部101は、液晶表示ユニット109、スピーカ110S、ブザー110Bにより自車両10の運転者へ車間距離を長くするように報知させ(ステップS206)、前方車両との衝突被害軽減処理を終了する。
一方、第2急ブレーキ警報の受信ではないと判定した場合、制御部101は、受信した警報が自動ブレーキ作動警報の受信か否かを判定する(ステップS207)。自動ブレーキ作動警報の受信ではないと判定した場合、制御部101は、前方車両との衝突被害軽減処理を終了する。
一方、自動ブレーキ作動警報の受信であると判定した場合、制御部101は、衝突被害軽減ECU201に自動ブレーキ作動警報受信通知を送信する。衝突被害軽減ECU201は、自動ブレーキ作動警報受信通知を受信すると、送信車両との衝突猶予時間TTCが規定時間T3Aより短いか否かを判定する(ステップS208)。送信車両との衝突猶予時間TTCが規定時間T3Aより短いと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、制御部101に自動ブレーキ作動通知を送信して、対車両間用通信回路107を介して周辺車両に自動ブレーキ作動警報を送信させる(ステップS209)。また、衝突被害軽減ECU201は、ブレーキ制御ECU204に自動ブレーキ作動指示を送信して自動ブレーキを作動させる(ステップS210)。
その後、衝突被害軽減ECU201は、自車両10と送信車両との距離が規定距離L4より大きいか否か、または、ブレーキ制御ECU204により自動ブレーキを作動させてから規定時間TTが経過したか否かを判定する(ステップS211)。自車両10と送信車両との距離が規定距離L4より大きくない、かつ、ブレーキ制御ECU204により自動ブレーキを作動させてから規定時間TTが経過していないと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、ステップS211の処理を繰り返し、自車両10と送信車両との距離が規定距離L4より大きくなるか、規定時間TTが経過するのを待つ。
一方、自車両10と送信車両との距離が規定距離L4より大きい、または、ブレーキ制御ECU204により自動ブレーキを作動させてから規定時間TTが経過したと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、メーターパネル203Pやブザー203Bにより自動ブレーキの解除を報知させる(ステップS212)。そして、衝突被害軽減ECU201は、ブレーキ制御ECU204に自動ブレーキ解除指示を送信して自動ブレーキを解除させ(ステップS213)、前方車両との衝突被害軽減処理を終了する。
また、ステップS208において、送信車両との衝突猶予時間TTCが規定時間T3Aより短くないと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、自車両10と送信車両との距離が規定距離LLよりも大きいか否かを判定する(ステップS214)。自車両10と送信車両との距離が規定距離LLよりも大きくないと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、ステップS208に戻って衝突猶予時間TTCの監視を繰り返す。
一方、自車両10と送信車両との距離が規定距離LLよりも大きいと判定した場合、衝突被害軽減ECU201は、ブレーキ制御ECU204にブレーキアシスト解除指示を送信してブレーキアシストを解除させる(ステップS215)。次いで、衝突被害軽減ECU201は、制御部101に警報解除指示を送信して、自車両10の運転者に警報を出力していればその警報の出力を解除させ(ステップS216)、前方車両との衝突被害軽減処理を終了する。
このように、前方車両からの三段階の警報を受信したとき、それぞれの警報に応じて、自車両10の運転者への注意喚起や、ブレーキアシストの作動や自動ブレーキの作動を行っているので、前方車両の自動ブレーキが作動する前の段階から衝突被害軽減処理を行うことができ、前方車両との衝突の可能性を低減させることができる。
なお、本実施形態においては、衝突被害軽減ブレーキシステム200を搭載する車両10について示したが、衝突被害軽減ブレーキシステム200を搭載しない車両においても、通信装置100により受信した警報に応じた運転者への警報処理を行うことで、前方車両との衝突の可能性を低減させることができる。この場合の前方車両との衝突被害軽減処理について図8を参照して説明する。
まず、制御部101は、図7に示すフローチャートにより、受信した警報を送信した送信車両が前方を走行中の前方車両が否かを判定する(ステップS401)。送信車両が前方車両ではないと判定した場合、制御部101は、前方車両との衝突被害軽減処理を終了する。
一方、送信車両が前方車両であると判定した場合、制御部101は、受信した警報が第1急ブレーキ警報の受信か否かを判定する(ステップS402)。第1急ブレーキ警報の受信であると判定した場合、制御部101は、液晶表示ユニット109、スピーカ110S、ブザー110Bにより自車両10の運転者に前方車両急ブレーキ注意喚起を行わせ(ステップS403)、前方車両との衝突被害軽減処理を終了する。
一方、第1急ブレーキ警報の受信ではないと判定した場合、制御部101は、受信した警報が第2急ブレーキ警報の受信か否かを判定する(ステップS404)。第2急ブレーキ警報の受信であると判定した場合、制御部101は、液晶表示ユニット109、スピーカ110S、ブザー110Bにより自車両10の運転者へ車間距離を長くするように報知させ(ステップS405)、前方車両との衝突被害軽減処理を終了する。
一方、第2急ブレーキ警報の受信ではないと判定した場合、制御部101は、受信した警報が自動ブレーキ作動警報の受信か否かを判定する(ステップS406)。自動ブレーキ作動警報の受信ではないと判定した場合、制御部101は、前方車両との衝突被害軽減処理を終了する。
一方、自動ブレーキ作動警報の受信であると判定した場合、制御部101は、液晶表示ユニット109、スピーカ110S、ブザー110Bにより自車両10の運転者へ前方車両の急ブレーキがあることを報知させ(ステップS407)、前方車両との衝突被害軽減処理を終了する。
このように、衝突被害軽減ブレーキシステム200を搭載していなくても、三段階の警報に応じて自車両10の運転者に注意喚起や警告を行っているため、前方車両の自動ブレーキが作動する前の段階から衝突を回避するための処理を行うことができ、前方車両との衝突の可能性を低減させることができる。
本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
10 車両
100 通信装置
101 制御部(送信制御部、受信制御部)
102 GPSアンテナ
103 GPS受信回路
104 対道路施設間用通信アンテナ
105 対道路施設間用通信回路
106 対車両間用通信アンテナ(送信部、受信部)
107 対車両間用通信回路(送信部、受信部)
108G 加速度センサ
108J ジャイロセンサ
109 液晶表示ユニット
110B ブザー
110S スピーカ
200 衝突被害軽減ブレーキシステム
201 衝突被害軽減ECU
202C カメラ
202R レーダー
203B ブザー
203P メーターパネル
204 ブレーキ制御ECU

Claims (2)

  1. 自車両前方の障害物を検知して、前記障害物と衝突すると予測される時間に応じて、自車両の運転者に警報を出力する第一段階、自車両の運転者のブレーキ操作を検出した時に通常よりも制動力を高めるブレーキアシストを行う第二段階、自車両の運転者のブレーキ操作を検出しなくても自動で制動力を発生させる自動ブレーキを行う第三段階、の三段階に状態を移行させて衝突被害軽減処理を実行する衝突被害軽減ブレーキシステムを備える車両の通信装置であって、
    少なくとも自車両に後続して走行中の後続車両を含む周辺車両に情報を送信する送信部と、
    前記送信部により前記衝突被害軽減処理の移行状態を示す情報を前記周辺車両に送信するように制御する送信制御部と、を備えることを特徴とする車両の通信装置。
  2. 請求項1に記載の車両の通信装置の送信する前記移行状態を示す情報を受信する受信部と、
    前記受信部により受信した前記移行状態を示す情報が自車両の前方を走行中の前方車両から受信した情報である場合、前記移行状態を示す情報に基づいて衝突を回避するための処理を実行する受信制御部と、を備えることを特徴とする車両の通信装置。
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