JP2015143929A - 車両用通信装置、車両用通信プログラム、車両用通信方法、車両用通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】停車している車両とその後方から接近する車両との今後の挙動を調整し、その調整結果を可視光通信を利用して両車両に共有させることができる技術を提供する。
【解決手段】自車両の前方に存在する前方車両を検出する前方車両検出装置21と、自車両の走行状態を検出する走行状態検出装置23と、前方車両が停車状態であるか否かを判定する前方車両停止状態判定装置25と、前方車両停止状態判定装置25による判定結果、及び、前方車両と自車両との車間距離、及び、自車両の走行速度に基づいて、自車両及び前方車両の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力する優先度判定装置27と、優先度情報を可視光に重畳して前方車両に送信する信号送信装置14とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】自車両の前方に存在する前方車両を検出する前方車両検出装置21と、自車両の走行状態を検出する走行状態検出装置23と、前方車両が停車状態であるか否かを判定する前方車両停止状態判定装置25と、前方車両停止状態判定装置25による判定結果、及び、前方車両と自車両との車間距離、及び、自車両の走行速度に基づいて、自車両及び前方車両の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力する優先度判定装置27と、優先度情報を可視光に重畳して前方車両に送信する信号送信装置14とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、可視光を用いて車両間で通信を行うための車両用通信技術に関する。
可視光を用いて情報を伝達する可視光通信技術が実用化されつつある。特開2007−310476号公報(特許文献1)には、車両間において可視光通信を利用して情報を伝達する車載通信装置が開示されている。この車載通信装置は、先行車が自己の挙動、例えば停車状態から走行可能状態となったことを後続車に伝達する。後続車は、先行車に関するこの情報に基づき、ユーザー(例えば後続車のドライバー)に報知を行う。後続車のドライバーは、実際に先行車が動き始める前に、先行車が発進することを知覚することができるので、自車両(後続車)の発進準備を円滑に進めることができ、停車状態から走行状態へと円滑に移行させることができる。
特許文献1の車載通信装置は、主に続いて走行する車列が停車状態となり、停車状態の先頭車両から順次発進していく際に、先行車に続く後続車両が円滑に停車状態から走行状態へと円滑に移行できる点で有用なものである。しかし、その他の用途、例えば、先行車が停車している際に、後続車が先行車に対して充分な車間距離を有して走行することができるように支援したり、当該先行車を後続車が安全に追い越せるように支援したりするような用途は考慮されていない。
上記背景に鑑みて、前方で停車している車両と、その車両の後方から接近する車両との今後の挙動について調整し、その調整結果を、可視光を用いた車車間通信によって両車両に共有させることができる技術の提供が望まれる。
上記課題に鑑みた本発明に係る車両用通信装置の特徴的な構成は、
可視光を用いて車両間で通信を行うための車両用通信装置であって、
自車両の前方に存在する前方車両を検出する前方車両検出装置と、
前記自車両の走行状態を検出する走行状態検出装置と、
前記前方車両が停車状態であるか否かを判定する前方車両停止状態判定装置と、
前記前方車両停止状態判定装置による判定結果、及び、前記前方車両検出装置により検出された前記前方車両と前記自車両との車間距離、及び、前記走行状態検出装置により検出された前記自車両の走行速度に基づいて、前記自車両及び前記前方車両の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力する優先度判定装置と、
前記優先度情報を可視光に重畳して前記前方車両に送信する信号送信装置と、を備える点にある。尚、停車状態は、5[km/h]以下程度の微速での移動を含む概念である。
可視光を用いて車両間で通信を行うための車両用通信装置であって、
自車両の前方に存在する前方車両を検出する前方車両検出装置と、
前記自車両の走行状態を検出する走行状態検出装置と、
前記前方車両が停車状態であるか否かを判定する前方車両停止状態判定装置と、
前記前方車両停止状態判定装置による判定結果、及び、前記前方車両検出装置により検出された前記前方車両と前記自車両との車間距離、及び、前記走行状態検出装置により検出された前記自車両の走行速度に基づいて、前記自車両及び前記前方車両の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力する優先度判定装置と、
前記優先度情報を可視光に重畳して前記前方車両に送信する信号送信装置と、を備える点にある。尚、停車状態は、5[km/h]以下程度の微速での移動を含む概念である。
例えば、前方車両と自車両との車間距離及び自車両の走行速度に基づけば、自車両が前方車両の存在する位置に達するまでの時間(到達時間)を演算することができる。そして、そのような到達時間内に、停車状態にある前方車両が動き始めると仮定した場合に、前方車両と自車両との間に適切な車間距離が確保可能な否かを演算することもできる。従って、優先度判定装置は、前方車両の走行(例えば、停車状態の前方車両が発進すること)と、自車両の走行(例えば、自車両が前方車両を追い越すこと)との何れの優先度を高くするかを決定することができる。さらに、優先度判定装置が、決定した優先度情報を出力することによって、例えば自車両のドライバーに注意を促したり、自車両の走行を制限したりすることができる。また、優先度判定装置が出力した優先度情報が信号送信装置を介して前方車両に通知されるので、優先度情報を受け取った前方車両の側でも、前方車両のドライバーに注意を促したり、前方車両の走行を制限したりすることができる。即ち、本構成によれば、前方で停車している車両と、その車両の後方から接近する車両との今後の挙動について調整し、その調整結果を、可視光を用いた車車間通信によって両車両に共有させることができ、より安全な通行を促すことが可能となる。
本発明のさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する本発明の実施形態についての以下の記載から明確となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明に係る車両用通信装置及び車両用通信システムは、運転者の運転操作を支援する運転支援システムや、運転者による運転操作の誤操作を抑制する車両制御システム等と協働し、運転者が車両をより安全に利用することができるように用いられる。本実施形態では、車両用通信装置は、可視光通信システム1として構成されている(図2等参照)。また、車両用通信システムは、複数の車両の間で可視光通信システム1を利用して構築される車車間通信システム10として構成されている(図6等参照)。
本実施形態では、図1に示すように、先行車(前方車両9、第2車両)が道路Rの端(例えば路肩Rs)に停車しており、後続車(自車両8、第1車両)が前方車両9に接近している場合において、両車両(8,9)の今後の挙動を調整する例を用いて説明する。今後の挙動とは、前方車両9が停車位置から走行路Rmに発進し、自車両8が前方車両9に後続して走行するようなケース(“C1”が優先されるケース)や、自車両8が前方車両9を追い越し、前方車両9は自車両8が走行路Rmを通過した後に自車両8に後続して発進するようなケース(“C2”が優先されるケース)である。
以下、走行路Rmの点Pを走行する優先度を、後続車である自車両8において決定し、その決定結果を自車両8から前方車両9に対して可視光通信を利用して送信する例を用いて説明する。始めに、可視光通信システム1を含む車載システムについて説明する。ここでは、自車両8及び前方車両9の双方が、同様の車載システムを備えているものとして説明する。
可視光通信システム1は、図2に示すように車両(自車両8及び前方車両9)における車載システムの一部を構成し、走行制御システム30、運転支援システム50、測距システム60、画像処理システム70などの他の車載システムと協働する。走行制御システム30は、内燃機関や回転電機などの車両駆動装置(不図示)を制御するシステムである。図2に示すように、走行制御システム30は、車両駆動装置を駆動制御する駆動装置制御システム40の他、各種センサ(31〜36)と協働して、車両(8,9)の走行を制御する。本実施形態では、各種センサとして、アクセルペダル(アクセル操作部)の操作量を検出するアクセルセンサ31、ブレーキペダル(ブレーキ操作部)の操作量を検出するブレーキセンサ32、ステアリングホイールの操作量を検出する舵角センサ33、走行輪の回転速度や回転方向を検出する回転センサ34、車両の加速度を検出する加速度センサ35、シフトレバーの位置を検出するシフト位置センサ36などが備えられている。
駆動装置制御システム40は、これらのセンサ(31〜36)の検出結果などに基づいて、車両駆動装置を駆動制御する。具体的には、駆動装置制御システム40は、これら運転装置の操作量を検出するセンサの検出結果や、走行輪の回転速度や回転方向を検出する回転センサ34や、車両の加速度を検出する加速度センサ35、不図示の方位センサなど、車両の挙動を検出するセンサの検出結果に基づいて、走行指令値を演算し、車両駆動装置を制御する。走行制御システム30は、走行指令値に基づく車両駆動装置の制御が適切であるかなどを含み、車両の走行に関する包括的な制御を実行する。例えば、車両に安全上の課題が生じているような場合には、走行制御システム30は、走行指令値に拘わらず、車両駆動装置の駆動を制限し、車両の走行速度を低下させたり、停車させたりするなどの制御を実行することもできる。また、走行制御システム30は、ステアリングホイールの操作量を制限したりすることもできる。
運転支援システム50は、運転者による運転操作を支援するシステムであり、例えば駐車時の運転操作を支援する駐車支援システムや、効率の良い運転となるように運転操作を支援する走行支援システムなどを含むシステムである。本実施形態では、運転支援システム50は、車両の周囲の状況に応じて運転者に注意を喚起して、より安全な運転を行うことができるような支援を行う。本実施形態では、ディスプレイ51を介して文字や画像によって情報を表示させたり、スピーカ52を介して音声によって情報を提供したりする。運転支援システム50は、目的地までの経路情報や、車両の周辺情報、交通情報などを運転者に提供して運転者を案内するナビゲーションシステムと一体化されていてもよい。
測距システム60は、自車両8の周辺の他の物体との距離を測定するシステムである。測距システム60は、レーザーレーダー61やソナー(不図示)を備えて構成されている。例えば、自車両8の前方の他車両との距離(車間距離)や、後方から接近する他車両との距離(車間距離)、前方・後方・側方の障害物(壁など)との距離(クリアランス)を測定する。運転支援システム50や走行制御システム30は、測距システム60による測定結果に応じた制御を実施することができる。本実施形態において、測距システム60は、後述する前方車両検出装置21や前方車両停止状態判定装置25として機能することができる。
画像処理システム70は、自車両8の周辺の撮影画像に基づいて、画像認識を行ったり、広角画像や俯瞰画像を合成したりするシステムである。画像処理システム70は、車両(8,9)の前方の情景を撮影する前方カメラ71や、後方の情景を撮影する後方カメラ72、側方の情景を撮影する不図示のサイドカメラ等を備えて構成されている。本実施形態において、画像処理システム70は、後述する前方車両検出装置21や前方車両停止状態判定装置25として機能することができる。
図2に示すように、可視光通信システム1を含む各システムや、各種センサは、車内ネットワーク100を介して接続され、互いに情報伝達可能に構成されている。尚、この車内ネットワーク100を介した接続形態は模式的なものであり、各システム及び各センサは、図2の形態に限定されることなく、直接あるいは間接的に接続されていてもよい。
可視光通信システム1は、図2に示すように、受光装置11、信号受信装置13、情報処理装置15、信号送信装置14、灯火装置12を有して構成されている。ここで、これらの装置が車両に備えられる(又は設けられる)とは、少なくともこれらの装置の使用時(可視光通信システム1として稼働する時)に、車両に備えられていれば足りる。つまり、これらの装置は、常に車両に対して固定的に搭載されている必要はなく、携帯端末等に実装されて使用時にのみ、車両に設置されたり、持ち込まれたりするような形態も含むものである。
灯火装置12は、可視光通信のための専用の装置ではなく、例えば、車両(8,9)の灯火装置(ヘッドライト(前照灯)、前部及び後部の車幅灯、ストップランプ、フォグランプ、ウインカーなど)を用いると好適である。可視光通信においては、灯火装置などから投光される可視光に、通信信号が重畳される。従って、灯火装置12は、光源として例えば発光ダイオード(LED)やキセノンランプなど、変調に対する応答性の高い光源を用いて構成されていると好適である。例えば、LEDは、人間の目には感じないような高速での点滅制御が可能である。光の点滅状態によってデジタル信号を形成することで、可視光による通信信号を送信することができる。
図3は、可視光通信における通信信号のデータ構成の一例を模式的に示している。通信信号には、通信の開始及び終了を示す制御データ、光源の属性を示す属性データ、通信内容を示す情報データなどが含まれる。属性データには、さらに光源自体の属性(施設の照明、車両の灯火装置など)を示す光源属性データや、光源が備えられた母体(建築物や施設、車両など)を示す母体属性データなどが含まれる。例えば、母体属性データは、車両ごとに設定された個別の情報(例えば、車台番号や車両登録記号番号など)である車両識別情報を含むと好適である。車両識別情報は、車両を特定することが可能な情報である。尚、ここでは、光源の点灯と消灯とにより形成されるパルスの幅によってデータ値が形成されるパルス幅変調の形態を例示したが、振幅変調など、他の変調方式が適用されることを妨げるものではない。
通信信号は、信号送信装置14によって可視光に重畳される。換言すれば、信号送信装置14は、予め定められた明るさで光源を点灯させるための点灯制御パターンに、デジタル信号である通信信号を重畳して得られる照明装置制御パターンで灯火装置12を駆動する。つまり、信号送信装置14は、可視光を搬送波とし、変調された通信信号を当該搬送波に乗せて搬送させる。灯火装置12は、照明装置制御パターンで点滅し、予め定められた明るさの光を照射すると共に、通信信号を送信する。点灯制御パターンは、不図示の照明制御装置によって生成される。
受光装置11は、フォトダイオードやフォトトランジスタ、イメージセンサなどの受光素子を備えて構成されている。本実施形態において、これらの受光素子は、少なくとも可視光領域の光に感度を有する素子である。信号受信装置13は、受光装置11が受けた可視光に予め定められた形式の通信信号が重畳されている場合に、当該通信信号である通信信号を検出する。
信号受信装置13は、可視光を搬送波とし、変調されて当該搬送波によって搬送された通信信号を復調する。従って、信号受信装置13は、好ましくは、受光素子から出力されるアナログ信号を処理するアナログ信号処理回路、アナログ信号処理回路の出力をデジタル変換するA/Dコンバータ、デジタル変換された信号を処理するデジタル信号処理回路を備えて構成されている。可視光に重畳された通信信号は、アナログ信号から抽出されてもよいし、デジタル信号から抽出されてもよい。
情報処理装置15は、走行路Rmの点Pを走行する優先度(優先度情報)や、注意喚起情報などを出力する。例えば、自車両8(第1車両)において決定された優先度は、自車両8の信号送信装置14、灯火装置12を介して他車両(好適には前方車両9(第2車両))に出力される。また、このような情報は、車内ネットワーク100を通じて他のシステムに出力することも可能である。例えば、優先度を自車両8の走行制御システム30に伝達して速度の上昇を制限させたり、注意喚起情報を運転支援システム50に伝達して、ディスプレイ51やスピーカ52を介してドライバーに報知させたりしてもよい。
情報処理装置15は、マイクロコンピュータなどの論理演算プロセッサを中核として構成されており、当該プロセッサなどのハードウェアとプログラムなどのソフトウェアとの協働によって種々の機能を実現する。論理演算プロセッサを中核として構成された情報処理装置15は、可視光通信システム1の中核として機能することができる。例えば、情報処理装置15は、信号受信装置13を制御する機能も有していると好適である。例えば、アナログ信号処理回路が有するサンプルホールド回路などのタイミング制御や、A/Dコンバータの変換タイミングの制御、デジタル信号処理回路への演算指令や演算パラメータの提供などが、情報処理装置15によって行われてもよい。また、情報処理装置15が、受光装置11の感度の調整など、受光装置11を制御する形態であってもよい。同様に、情報処理装置15は、信号送信装置14や灯火装置12を制御することも可能である。
ところで、情報処理装置15は、図2に示すように、前方車両検出装置21と、走行状態検出装置23と、前方車両停止状態判定装置25と、優先度判定装置27とを備えて構成されている。前方車両検出装置21は、自車両8の前方に存在する前方車両9を検出する。上述したように、前方車両検出装置21の少なくとも一部が、測距システム60や画像処理システム70によって構成されていてもよい。走行状態検出装置23は、自車両8の走行状態を検出する機能部である走行状態とは、例えば、シフト位置や走行速度であり、好ましくは走行制御システム30から提供される。当然ながら、走行状態検出装置23の少なくとも一部が走行制御システム30によって構成されていてもよい。
前方車両停止状態判定装置25は、前方車両9が停車状態であるか否かを判定する機能部である。上述したように、前方車両停止状態判定装置25の少なくとも一部が、測距システム60や画像処理システム70によって構成されていてもよい。例えば、前方車両9の位置は、測距システム60による検出や、画像処理システム70による画像認識によって得ることができる。そして、前方車両停止状態判定装置25は、自車両8の走行速度と、自車両8と前方車両9との車間距離とに基づいて、前方車両9が動いているか否かを判定することができる。また、後述するように、他車両(この場合は、前方車両9(第2車両))から車車間通信によって走行状態情報を受け取ることができる場合には、前方車両停止状態判定装置25は、受け取った走行状態情報に基づいて当該車両が停止しているか否かを判定してもよい。
優先度判定装置27は、前方車両停止状態判定装置25による判定結果、及び、前方車両検出装置21により検出された前方車両9と自車両8との車間距離、及び、走行状態検出装置23により検出された自車両8の走行速度に基づいて、自車両8及び前方車両9の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力する。即ち、前方車両停止状態判定装置25により前方車両9が停車状態にあると判定されているときに、優先度判定装置27は、例えば図1において“C1”が優先されるか、“C2”が優先されるかの優先度を決定する。優先度は、少なくとも、自車両8の走行速度と、自車両8と前方車両9との車間距離とに基づいて決定される。上述したように、他車両(この場合は、前方車両9(第2車両))から車車間通信によって走行状態情報を受け取ることができる場合には、さらに、他車両の走行状態レベルに応じて優先度が決定されると好適である。以下、他車両(前方車両9)の走行状態レベルも利用して優先度が決定される形態について説明する。
ここでは、前方車両9(第2車両)から自車両8(第1車両)に送信される前方車両9の走行状態情報(前方車両走行状態情報(第2車両走行状態情報))に、シフト位置、サイドブレーキの状態、フットブレーキの状態が含まれる場合を例として説明する。図4のフローチャートに示すように、優先度判定装置27或いは前方車両停止状態判定装置25は、はじめに前方車両9(第2車両)の走行状態レベル“L”を“0”に初期化する(#1)。次に、前方車両走行状態情報(第2車両走行状態情報)に含まれるシフト位置の情報に基づき、前方車両9のシフト位置が、ニュートラルや後退位置ではなく、前進位置にあるか否かが判定される(#2)。シフト位置が前進位置にある場合、前方車両9は、停車状態から発進可能な状態にあると判定され、走行状態レベル“L”は“1”となる(#3)。
次に、前方車両走行状態情報(第2車両走行状態情報)に含まれるサイドブレーキの状態の情報に基づいて、サイドブレーキが解除されているか否かが判定される(#4)。サイドブレーキが解除されている場合、前方車両9は、さらに発進可能な状態にあると判定され、走行状態レベル“L”は “2”となる(#5)。続いて、前方車両走行状態情報(第2車両走行状態情報)に含まれるフットブレーキの状態の情報に基づいて、フットブレーキが解除されているか否かが判定される(#6)。フットブレーキが解除されている場合、前方車両9は、さらに発進可能な状態にあると判定され、走行状態レベル“L”は“3”となる(#7)。本実施形態では、このように走行状態レベル“L”は、“0”〜“3”の何れかと判定される。
上述したように、ここでは自車両8(第1車両)の優先度判定装置27或いは前方車両停止状態判定装置25において前方車両9(第2車両)の走行状態レベル“L”が判定される形態を例示した。しかし、図6及び図7を参照して後述するように、前方車両9(第2車両)の走行状態検出装置23(後述する第2車両走行状態検出装置23b)が、前方車両9(第2車両)の走行状態レベル“L”を判定してもよい。この場合、前方車両9(第2車両)から送信され、自車両8(第1車両)が受け取る前方車両走行状態情報(第2車両走行状態情報)の少なくとも一部が前方車両9(第2車両)の走行状態レベル“L”となる。
また、走行状態レベル“L”を判定する条件は、シフト位置、サイドブレーキの状態、フットブレーキの状態に限らず、これらより少なくても良いし、他の条件が加えられていてもよい。また、図4を参照した上記説明では、各条件に合致した場合に均等に走行状態レベル“L”が“1”増加する形態を例示した。しかし、各条件に応じて走行状態レベル“L”の増加数が異なっていてもよい。例えば、オートマチックトランスミッションの車両においてフットブレーキが解除されていれば、車両はクリープ現象によって前進する。従って、フットブレーキが解除されていた場合には、走行状態レベル“L”を“1”ではなく、“2”〜“3”増加させてもよい。他の条件についても同様である。尚、このようにクリープ現象によって、概ね5[km/h]以下の微速で車両が移動している場合も、当該車両が停車状態にあるとすることができる。
優先度判定装置27は、前方車両停止状態判定装置25の判定結果(走行状態レベル“L”)、及び、前方車両9と自車両8との車間距離、及び、自車両8の走行速度に基づいて、例えば図5に示すように優先度情報を決定して出力する。尚、図5に示す車間距離や走行速度などの数値は、単なる例示であり、発明を限定するものではない。本実施形態において、例えば、自車両8の走行速度が40[km/h]以上の場合には、車間距離や走行状態レベル“L”に拘わらず、図1における“C2”が優先される。つまり、自車両8の走行速度が比較的高速であるから、自車両8の前に他の車両(前方車両9)が出現することによるリスクを考慮して、“C2”が優先される。優先度の形態としては、例えば、“C1”の優先度が“0”、“C2”の優先度が“1”と決定されるような形態であってもよい。
自車両8の走行速度が40[km/h]未満、20[km/h]以上の場合には、車間距離及び走行状態レベル“L”に応じて優先度が決定される。車間距離が30[m]以上であり、走行状態レベル“L”が“3”であれば、図1における“C1”が優先される。つまり、車間距離が比較的長く、前方車両9の発進準備がほぼ完全に整っている場合には、前方車両9の発進が優先される。一方、車間距離が30[m]以上であっても、走行状態レベル“L”が“2”以下であれば、図1における“C2”が優先される。つまり、車間距離が比較的長くても、前方車両9の発進準備が完全に整っていない場合には、自車両8の通行が優先される。また、車間距離が30[m]未満の場合には、走行状態レベル“L”に拘わらず、図1における“C2”が優先される。つまり、車間距離が比較的短く、自車両8の前に他の車両(前方車両9)が出現することによるリスクを考慮して、“C2”が優先される。
自車両8の走行速度が20[km/h]未満の場合も、車間距離及び走行状態レベル“L”に応じて優先度が決定される。車間距離が15[m]以上であり、走行状態レベル“L”が“2”以上であれば、図1における“C1”が優先される。一般的に、ドライバーがフットブレーキを操作してから、車両が停車するまでの停止距離は車両の走行速度が長くなるほど長くなる。停止距離は、ドライバーがフットブレーキを操作しようと意識してから実際に操作するまでの間に車両が進む空走距離と、フットブレーキを操作してからブレーキが効き始めてから停車するまでの制動距離との和である。ドライバーが操作するまでの時間が一定とすると、空走距離は走行速度に比例して長くなる。一方、制動距離は、ほぼ走行速度の2乗に比例して長くなるから、停止距離は、走行速度が速くなるほど、より長くなる傾向がある。このため、自車両8の走行速度が20[km/h]未満の場合には、走行速度が40[km/h]未満、20[km/h]以上の場合に比べて停止距離が短くなるので、走行状態レベル“L”がより低い“2”であっても、図1における“C1”が優先される。一方、自車両8の走行速度が20[km/h]未満の場合であっても、車間距離が15[m]未満の場合には、走行状態レベル“L”に拘わらず、図1における“C2”が優先される。
優先度判定装置27は、上述したような手順で決定した優先度(優先度情報)を自車両8の他のシステムや、前方車両9に対して出力する。例えば、図1における“C1”が優先されるという優先度情報が出力された場合、運転支援システム50は、ディスプレイ51に例えば「追突注意」と表示させつつ、スピーカ52から「前方の車両が発進します。注意して走行してください。」とのメッセージを出力する。また、走行制御システム30は、自車両8が加速することを抑制するように駆動装置制御システム40を制御してもよい。
一方、図1における“C2”が優先されるという優先度情報が出力された場合には、運転支援システム50は、ディスプレイ51に例えば「停止車両に注意」と表示させつつ、スピーカ52から「前方の停車車両に注意して追い越してください。」とのメッセージを出力する。走行制御システム30や測距システム60は、優先度情報に基づく調停に反して前方車両9が急に発進する場合に備えて、ブレーキアシストのための検出精度を上げるような準備を行ってもよい。
また、前方車両9に対して“C1”が優先されるという優先度情報が出力された場合、前方車両9の運転支援システム50は、ディスプレイ51に例えば「接近車両に注意」と表示させつつ、スピーカ52から「後方から車両が接近中です。発進する場合は、注意して走行してください。」とのメッセージを出力する。さらに、走行制御システム30や測距システム60は、優先度情報に基づく調停にも拘わらず、後方から接近する車両(自車両8、第1車両)が加速してより短時間で接近してくるような場合に備えて、ブレーキアシストや加速の抑制のための検出精度を上げるような準備を行っても良い。
一方、前方車両9に対して“C2”が優先されるという優先度情報が出力された場合、前方車両9の運転支援システム50は、ディスプレイ51に例えば「車両接近中」と表示させつつ、「後方から接近する車両を先に通過させてください。」とのメッセージを出力する。さらに、前方車両9の走行制御システム30は、前方車両9が加速することを抑制するように前方車両9の駆動装置制御システム40を制御してもよい。
上記では、自車両8を中心として説明した。以下、図6及び図7も参照して、自車両8(第1車両)と前方車両9(第2車両)との間で可視光通信システム1(1a,1b)を利用して構築される車車間通信システム(10)の1つの態様について説明する。上述したように、自車両8及び前方車両9の双方が、同様の車載システムを備えている。但し、可視光通信システム1については、両車両が同様の機能部を備えていても、その作用が異なる場合があるので、図6に示すように、自車両8(第1車両)の可視光通信システム1を第1車両側可視光通信システム1a、前方車両9(第2車両)の可視光通信システム1を第2車両側可視光通信システム1bとして説明する。
第1車両側可視光通信システム1aは、第1車両側受光装置11a(受光装置11)、第1車両側信号受信装置13a(信号受信装置13)、第1車両側情報処理装置15a(情報処理装置15)、第1車両側信号送信装置14a(信号送信装置14)、第1車両側灯火装置12a(灯火装置12)を備えて構成されている。また、第1車両側情報処理装置15a(情報処理装置15)は、第2車両検出装置21a(前方車両検出装置21)、第1車両走行状態検出装置23a(走行状態検出装置23)、第2車両停止状態判定装置25a(前方車両停止状態判定装置25)、第1車両側優先度判定装置27a(優先度判定装置27)を備えて構成されている。
第2車両側可視光通信システム1bは、第2車両側受光装置11b(受光装置11)、第2車両側信号受信装置13b(信号受信装置13)、第2車両側情報処理装置15b(情報処理装置15)、第2車両側信号送信装置14b(信号送信装置14)、第2車両側灯火装置12b(灯火装置12)を備えて構成されている。また、第2車両側情報処理装置15b(情報処理装置15)は、第2車両側の前方車両検出装置21b(21)、第2車両走行状態検出装置23b(走行状態検出装置23)、第2車両側の前方車両停止状態判定装置25b(25)、第2車両側優先度判定装置27b(優先度判定装置27)を備えて構成されている。尚、本実施形態では、第2車両は前方車両であり、第2車両よりも前方に存在する車両の検出や、その車両の停止状態の判定は行われない。
図7のフローチャートにおいて、#80は第1車両(自車両8)の側の処理手順の一例を示しており、#90は第2車両(前方車両9)の側の処理手順の一例を示している。第1車両(自車両8)では、前方に停止車両が存在するか否かを繰り返し検出している(#81:前方車両(第2車両)検出工程/機能)。停止車両が存在することが検出されると、第1車両(自車両8)は、第1車両側信号送信装置14a(信号送信装置14)、第1車両側灯火装置12a(灯火装置12)を介し、当該停止車両(第2車両(前方車両9))に対して、第2車両(9)の走行状態レベル“L”の送信リクエストを送信する(#82)。
停車中の第2車両(前方車両9)の第2車両走行状態検出装置23b(走行状態検出装置23)は、第2車両(9)の走行制御システム30等を介して、繰り返し第2車両(9)の走行状態を検出している(#91:前方車両(第2車両)走行状態検出工程/機能)。ここで、第2車両側受光装置11b(受光装置11)及び第2車両側信号受信装置13b(信号受信装置13)を介して、走行状態レベル“L”の送信リクエストを受け取ると(#92)、第2車両走行状態検出装置23b(走行状態検出装置23)は、図4を参照して上述したように、走行状態レベル“L”を算出する(#93(#10):走行状態レベル算出工程/機能)。
尚、走行状態レベル算出工程/機能(#93)は、前方車両(第2車両)走行状態検出工程/機能(#91)の一部を構成するものであってもよい。そして、走行状態レベル“L”は、第2車両走行状態情報(前方車両走行状態情報)の一部又は全てを構成するものであってもよい。第2車両側信号送信装置14b(信号送信装置14)及び第2車両側灯火装置12b(灯火装置12)は、算出された走行状態レベル“L”(第2車両走行状態情報(前方車両走行状態情報))を第1車両(8)に送信する(#94:第2車両(前方車両)走行状態情報送信工程/機能)。
尚、上述したように、走行状態レベル“L”は、第1車両(8)の側で算出されてもよい。例えば、第2車両走行状態情報(前方車両走行状態情報)が、第2車両(9)のシフト位置の情報、サイドブレーキの情報、フットブレーキの情報を含んで第1車両(8)に送信され、第1車両(8)の前方車両停止状態判定装置25(25b)や第2車両側優先度判定装置27b(優先度判定装置27)が、第2車両(9)の走行状態レベル“L”を算出してもよい。
第1車両側情報処理装置15a(情報処理装置15)は、第1車両側受光装置11a(受光装置11)及び第1車両側信号受信装置13a(信号受信装置13)を介して、走行状態レベル“L”(第2車両走行状態情報(前方車両走行状態情報))を取得する(#83)。図7には不図示であるが、第1車両側情報処理装置15a(情報処理装置15)の第1車両走行状態検出装置23a(走行状態検出装置23)は、走行制御システム30等を介して、繰り返し、第1車両(8)の走行状態を検出している(自車両(第1車両)走行状態検出工程/機能)。第1車両側情報処理装置15a(15)の第1車両側優先度判定装置27a(優先度判定装置27)は、取得した走行状態レベル優先度情報(第2車両走行状態情報(前方車両走行状態情報))、第2車両(9)と第1車両(8)との車間距離、第1車両(8)の走行速度に基づいて、図5に例示して上述したように、優先度を演算する(#84:優先度判定工程/機能)。
第1車両側優先度判定装置27a(優先度判定装置27)は、第1車両側信号送信装置14a(信号送信装置14)、第1車両側灯火装置12a(灯火装置12)を介して、優先度を第2車両(9)へ送信させる(#85)。さらに、第1車両側優先度判定装置27a(27)は、第1車両(8)の他の車載システムにも当該優先度を出力する。例えば、第1車両(8)の運転支援システム50に当該優先度を出力し、運転支援システム50は当該優先度に基づいて、ドライバーへの報知を行う(#87)。
第1車両(8)から優先度が送信されると、第2車両側情報処理装置15b(情報処理装置15)は、第2車両側受光装置11b(受光装置11)及び第2車両側信号受信装置13b(信号受信装置13)を介して、当該優先度を取得する(#95)。第2車両側情報処理装置15b(情報処理装置15)の第2車両側優先度判定装置27b(優先度判定装置27)は、この優先度を第2車両(9)の他の車載システムにも出力する。例えば、第2車両(9)の運転支援システム50に当該優先度を出力し、運転支援システム50は当該優先度に基づいて、ドライバーへの報知を行う(#96)。
〔本発明の実施形態の概要〕
以下、上記において説明した、本発明の実施形態における車両用通信装置(1)の概要について簡単に説明する。
以下、上記において説明した、本発明の実施形態における車両用通信装置(1)の概要について簡単に説明する。
本発明の実施形態に係る車両用通信装置(1)の特徴的な構成は、
可視光を用いて車両間で通信を行うための車両用通信装置(1)であって、
自車両(8)の前方に存在する前方車両(9)を検出する前方車両検出装置(21)と、
前記自車両(8)の走行状態を検出する走行状態検出装置(23)と、
前記前方車両(9)が停車状態であるか否かを判定する前方車両停止状態判定装置(25)と、
前記前方車両停止状態判定装置(25)による判定結果、及び、前記前方車両検出装置(21)により検出された前記前方車両(9)と前記自車両(8)との車間距離、及び、前記走行状態検出装置(23)により検出された前記自車両(8)の走行速度に基づいて、前記自車両(8)及び前記前方車両(9)の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力する優先度判定装置(27)と、
前記優先度情報を可視光に重畳して前記前方車両(9)に送信する信号送信装置(14)と、を備える点にある。尚、停車状態は、5[km/h]以下程度の微速での移動を含む概念である。
可視光を用いて車両間で通信を行うための車両用通信装置(1)であって、
自車両(8)の前方に存在する前方車両(9)を検出する前方車両検出装置(21)と、
前記自車両(8)の走行状態を検出する走行状態検出装置(23)と、
前記前方車両(9)が停車状態であるか否かを判定する前方車両停止状態判定装置(25)と、
前記前方車両停止状態判定装置(25)による判定結果、及び、前記前方車両検出装置(21)により検出された前記前方車両(9)と前記自車両(8)との車間距離、及び、前記走行状態検出装置(23)により検出された前記自車両(8)の走行速度に基づいて、前記自車両(8)及び前記前方車両(9)の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力する優先度判定装置(27)と、
前記優先度情報を可視光に重畳して前記前方車両(9)に送信する信号送信装置(14)と、を備える点にある。尚、停車状態は、5[km/h]以下程度の微速での移動を含む概念である。
例えば、前方車両(9)と自車両(8)との車間距離及び自車両(8)の走行速度に基づけば、自車両(8)が前方車両(9)の存在する位置に達するまでの時間(到達時間)を演算することができる。そして、そのような到達時間内に、停車状態にある前方車両(9)が動き始めると仮定した場合に、前方車両(9)と自車両(8)との間に適切な車間距離が確保可能な否かを演算することもできる。従って、優先度判定装置(27)は、前方車両(9)の走行(例えば、停車状態の前方車両(9)が発進すること(C1))と、自車両(8)の走行(例えば、自車両(8)が前方車両(9)を追い越すこと(C2))との何れの優先度を高くするかを決定することができる。さらに、優先度判定装置(27)が、決定した優先度情報を出力することによって、例えば自車両(8)のドライバーに注意を促したり、自車両(8)の走行を制限したりすることができる。また、優先度判定装置(27)が出力した優先度情報が信号送信装置(14)を介して前方車両(9)に通知されるので、優先度情報を受け取った前方車両(9)の側でも、前方車両(9)のドライバーに注意を促したり、前方車両(9)の走行を制限したりすることができる。即ち、本構成によれば、前方で停車している車両(9)と、その車両(9)の後方から接近する車両(8)との今後の挙動について調整し、その調整結果を、可視光を用いた車車間通信によって両車両(8,9)に共有させることができ、より安全な通行を促すことが可能となる。
本発明の実施形態に係る車両用通信装置(1)は、可視光を受光可能な受光装置(11)と、可視光に重畳された通信信号を検出する信号受信装置(13)と、をさらに備え、前記信号受信装置(11)は、前記前方車両(9)から送信され、前記前方車両(9)の走行状態を示す前方車両走行状態情報を検出し、前記優先度判定装置(27)は、さらに前記前方車両走行状態情報も用いて前記優先度情報を決定すると好適である。例えば、前方車両走行状態情報には、前方車両(9)の発進準備がどの程度整っているのかを定量的に示す情報や、前方車両(9)の速度、シフト位置、ブレーキ(サイドブレーキ・フットブレーキ)の状態などを含めることができる。このように、より具体的な前方車両走行状態情報を利用することで、前方車両走行状態情報(27)はさらに精度のよい判定が可能となる。
例えば、前方車両(9)の速度がゼロであることや、シフト位置がニュートラルやパーキングであること、ブレーキが解除されていないことなどの情報を利用すれば、前方車両停止状態判定装置(25)は、前方車両(9)が停止中であるか否かを、具体的な前方車両(9)の状態に基づいて精度良く判定することができる。従って、1つの態様として、前記前方車両走行状態情報は、前記前方車両(9)が停車中であることを示す情報を含み、前記前方車両停止状態判定装置(25)は、前記前方車両走行状態情報に基づいて前記前方車両(9)が停車状態であるか否かを判定すると好適である。
当然ながら、前方車両停止状態判定装置(25)は、車車間通信などによって具体的な前方車両(9)の状態を取得せずに、例えば車載カメラ(71)やレーザーレーダー(61)などの前方車両検出装置(21)の検出結果を用いて、前方車両(9)が停車中であるか否かを判定することもできる。例えば、前方車両検出装置(21)が検出する前方車両(9)の基準座標上での位置が時間を追って変化していなかったり、変化量が微小であったりした場合には、前方車両(9)が停車中であると判定することができる。従って、1つの態様として、本発明の実施形態に係る車両用通信装置(1)の前方車両停止状態判定装置(25)は、前方車両検出装置(21)の検出結果を用いて前記前方車両(9)が停車状態であるか否かを判定すると好適である。
複数の車両の間で可視光を用いた通信を行う場合、既存の灯火装置を用いて通信信号を送信すると、可視光通信のために新たな発光装置を設置する必要がなく好適である。また、同一の進行方向を向いた2台の車両の間で可視光通信を行う場合、一方の車両の後部と、他方の車両の前部とが対向する。従って、互いに送信を行う場合には、一方の車両の後部と、他方の車両の前部とに送信のための発光装置が設置されていることが好ましい。車両の前部及び後部には、既存の灯火装置が設置されている。従って、それらの灯火装置を可視光通信のための発光装置として用いると好適である。1つの態様として、前記前方車両(9)の後部に備えられた灯火装置(12b)と、前記自車両(8)の前部に備えられた灯火装置(12a)とを用いて可視光を用いた通信を行うと好適である。
上述した本発明の実施形態に係る車両用通信装置(1)の種々の技術的特徴は、車両用通信プログラムや、車両用通信方法にも適用可能である。例えば、車両用通信プログラムは、上述した車両用通信装置(1)の特徴を備えた各種の工程(機能)をコンピュータに実行させることが可能である。以下にその代表的な態様を例示する。当然ながらこのような車両用通信プログラムも、上述した車両用通信装置の作用効果を奏することができる。さらに、車両用通信装置(1)の好適な態様として例示した種々の付加的特徴をこの車両用通信プログラムに組み込むことも可能であり、当該プログラムはそれぞれの付加的特徴に対応する作用効果も奏することができる。車両用通信方法についても同様である。
その場合における、車両用通信プログラムの好適な態様は、
可視光を用いて車両間で通信を行うための車両用通信プログラムであって、
自車両の前方に存在する前方車両を検出する前方車両検出機能(#81)と、
前記自車両の走行状態を検出する走行状態検出機能と、
前記前方車両が停車状態であるか否かを判定する前方車両停止状態判定機能と、
前記前方車両検出機能の実行により検出された前記前方車両と前記自車両との車間距離、及び、前記走行状態検出機能の実行により検出された前記自車両の走行速度に基づいて、前記自車両及び前記前方車両の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力させる優先度判定機能(#84)と、
前記優先度情報を送信装置を介して前記前方車両に送信させる信号送信機能(#85)と、をコンピュータに実現させる点にある。
可視光を用いて車両間で通信を行うための車両用通信プログラムであって、
自車両の前方に存在する前方車両を検出する前方車両検出機能(#81)と、
前記自車両の走行状態を検出する走行状態検出機能と、
前記前方車両が停車状態であるか否かを判定する前方車両停止状態判定機能と、
前記前方車両検出機能の実行により検出された前記前方車両と前記自車両との車間距離、及び、前記走行状態検出機能の実行により検出された前記自車両の走行速度に基づいて、前記自車両及び前記前方車両の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力させる優先度判定機能(#84)と、
前記優先度情報を送信装置を介して前記前方車両に送信させる信号送信機能(#85)と、をコンピュータに実現させる点にある。
また、その場合における、車両用通信方法の好適な態様は、
可視光を用いて車両間で通信を行うための車両用通信方法であって、
自車両の前方に存在する前方車両を検出する前方車両検出工程(#81)と、
前記自車両の走行状態を検出する走行状態検出工程と、
前記前方車両が停車状態であるか否かを判定する前方車両停止状態判定工程と、
前記前方車両検出工程において検出された前記前方車両と前記自車両との車間距離、及び、前記走行状態検出工程において検出された前記自車両の走行速度に基づいて、前記自車両及び前記前方車両の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力する優先度判定工程(#84)と、
前記優先度情報を前記前方車両に送信する信号送信工程(#85)と、を備える点にある。
可視光を用いて車両間で通信を行うための車両用通信方法であって、
自車両の前方に存在する前方車両を検出する前方車両検出工程(#81)と、
前記自車両の走行状態を検出する走行状態検出工程と、
前記前方車両が停車状態であるか否かを判定する前方車両停止状態判定工程と、
前記前方車両検出工程において検出された前記前方車両と前記自車両との車間距離、及び、前記走行状態検出工程において検出された前記自車両の走行速度に基づいて、前記自車両及び前記前方車両の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力する優先度判定工程(#84)と、
前記優先度情報を前記前方車両に送信する信号送信工程(#85)と、を備える点にある。
また、本発明の実施形態に係る車両用通信装置(1)を備えた複数の車両(8,9)により、車両間で可視光を用いて通信を行うための車両用通信システム(10)が構築可能である。互いに相手の車両において検出されたり、演算されたりした情報を取得することができるので、車両間において、精度良く挙動の調整を行うことが可能となる。
そのような車両用通信システム(10)の特徴的な態様は、
第1車両(8)と前記第1車両(8)の前方に存在する第2車両(9)との間で可視光を用いて通信を行うための車両用通信システム(10)であって、
前記第1車両(8)は、
可視光を受光可能な第1車両側受光装置(11a)と、
可視光に重畳された通信信号を検出する第1車両側信号受信装置(13a)と、
可視光に通信信号を重畳し、第1車両側灯火装置(12a)を介して送信する第1車両側信号送信装置(14a)と、を備え、
前記第2車両(9)は、
可視光を受光可能な第2車両側受光装置(11b)と、
可視光に重畳された通信信号を検出する第2車両側信号受信装置(13b)と、
可視光に通信信号を重畳し、第2車両側灯火装置(12b)を介して送信する第2車両側信号送信装置(14b)と、を備え、
前記第2車両(9)は、さらに、
前記第2車両(9)の走行状態を検出する第2車両走行状態検出装置(23b)を備え、
前記第2車両側信号送信装置(14b)は、その検出結果を第2車両走行状態情報として送信し、
前記第1車両(8)は、さらに、
前記第2車両(9)を検出する第2車両検出装置(21a)と、
前記第1車両(8)の走行状態を検出する第1車両走行状態検出装置(23a)と、
前記第2車両(9)が停車状態であるか否かを判定する第2車両停止状態判定装置(25a)と、
前記第1車両(8)及び前記第2車両(9)の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力する優先度判定装置(27a)と、を備え、
前記優先度判定装置(27a)は、前記第1車両側信号受信装置(13a)が受信した前記第2車両走行状態情報、及び、前記第2車両検出装置(21a)により検出された前記第2車両(9)と前記第1車両(8)との車間距離、及び、前記第1車両走行状態検出装置(23a)により検出された前記第1車両(8)の走行速度に基づいて、前記優先度情報を決定して出力し、
前記第1車両側信号送信装置(14a)は、前記優先度情報を前記第2車両(9)に送信する点にある。
第1車両(8)と前記第1車両(8)の前方に存在する第2車両(9)との間で可視光を用いて通信を行うための車両用通信システム(10)であって、
前記第1車両(8)は、
可視光を受光可能な第1車両側受光装置(11a)と、
可視光に重畳された通信信号を検出する第1車両側信号受信装置(13a)と、
可視光に通信信号を重畳し、第1車両側灯火装置(12a)を介して送信する第1車両側信号送信装置(14a)と、を備え、
前記第2車両(9)は、
可視光を受光可能な第2車両側受光装置(11b)と、
可視光に重畳された通信信号を検出する第2車両側信号受信装置(13b)と、
可視光に通信信号を重畳し、第2車両側灯火装置(12b)を介して送信する第2車両側信号送信装置(14b)と、を備え、
前記第2車両(9)は、さらに、
前記第2車両(9)の走行状態を検出する第2車両走行状態検出装置(23b)を備え、
前記第2車両側信号送信装置(14b)は、その検出結果を第2車両走行状態情報として送信し、
前記第1車両(8)は、さらに、
前記第2車両(9)を検出する第2車両検出装置(21a)と、
前記第1車両(8)の走行状態を検出する第1車両走行状態検出装置(23a)と、
前記第2車両(9)が停車状態であるか否かを判定する第2車両停止状態判定装置(25a)と、
前記第1車両(8)及び前記第2車両(9)の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力する優先度判定装置(27a)と、を備え、
前記優先度判定装置(27a)は、前記第1車両側信号受信装置(13a)が受信した前記第2車両走行状態情報、及び、前記第2車両検出装置(21a)により検出された前記第2車両(9)と前記第1車両(8)との車間距離、及び、前記第1車両走行状態検出装置(23a)により検出された前記第1車両(8)の走行速度に基づいて、前記優先度情報を決定して出力し、
前記第1車両側信号送信装置(14a)は、前記優先度情報を前記第2車両(9)に送信する点にある。
〔その他の実施形態〕
以下、本発明のその他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
以下、本発明のその他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記においては、自車両8(第1車両)が、可視光を受光可能な受光装置11(第1車両側受光装置11a)と、可視光に重畳された通信信号を検出する信号受信装置13とを備え、信号受信装置13(第1車両側信号受信装置13a)が、前方車両9(第2車両)から送信され、前方車両9の走行状態を示す前方車両走行状態情報(第2車両走行状態情報)を検出し、優先度判定装置27(27a)が、前方車両走行状態情報も用いて優先度情報を決定する形態を例示した。しかし、自車両8(第1車両)の優先度判定装置27は、前方車両走行状態情報に拘わらず、自車両8の走行速度と、自車両8と前方車両9との車間距離とに基づいて優先度情報を決定してもよい。尚、前方車両走行状態情報を前方車両9から取得しない場合には、自車両8に受光装置11や信号受信装置13が備えられていなくてもよい。
(2)上記においては、自車両8(第1車両)が、可視光を受光可能な受光装置11(第1車両側受光装置11a)と、可視光に重畳された通信信号を検出する信号受信装置13とを備え、信号受信装置13(第1車両側信号受信装置13a)が、前方車両9(第2車両)から送信され、前方車両9の走行状態を示す前方車両走行状態情報(第2車両走行状態情報)を検出し、前方車両走行状態情報は、前方車両9が停車中であることを示す情報を含み、前方車両停止状態判定装置25(第2車両停止状態判定装置25a)は、前方車両走行状態情報に基づいて前方車両9が停車状態であるか否かを判定する形態を例示した。しかし、自車両8の前方車両停止状態判定装置25は、前方車両9の走行状態を示す前方車両走行状態情報(第2車両走行状態情報)を車車間通信などによって取得することなく、自車両8の測距システム60などを用いて前方車両9が停車状態であるか否かを判定してもよい。当然ながら、前方車両走行状態情報を前方車両9から取得しない場合には、自車両8に受光装置11や信号受信装置13が備えられていなくてもよい。
(3)自車両8の前方車両停止状態判定装置25が、自車両8の測距システム60などを用いて前方車両9が停車状態であるか否かを判定する場合、前方車両停止状態判定装置25は、前方車両検出装置21の検出結果を用いて前方車両9が停車状態であるか否かを判定してもよい。例えば、前方車両検出装置21が、測距システム60を中核として構成されている場合、前方車両停止状態判定装置25は、測距システム60を用いた前方車両検出装置21による検出結果を用いて前方車両9が停車状態であるか否かを判定することができる。
(4)図2等には不図示であるが、自車両8(第1車両)及び前方車両9(第2車両)は、GPS(global positioning system)受信機を備えて構成されていると好適である。そして、前方車両9(第2車両)から自車両8(第1車両)に送信される前方車両走行状態情報(第2車両走行状態情報)には、GPSによる前方車両9(第2車両)の位置情報が含まれていてもよい。同様に、自車両8(第1車両)が検出する自車両8(第1車両)の走行状態情報(第1車両走行状態情報)にも、GPSによる自車両8(第1車両)の位置情報が含まれていてもよい。そして、自車両8(第1車両)の側では、前方車両9(第2車両)及び自車両8(第1車両)のGPSによる位置情報に基づいて、両者の車間距離の算出や、前方車両9(第2車両)が移動しているか停車しているかの判定を行ってもよい。
(5)上記説明においては、既存の灯火装置を用いて通信信号を送信する形態を例示した。しかし、可視光通信システム1が、可視光通信のための専用の発光装置を備えて構成されることを妨げるものではない。
本発明は、可視光を用いて車両間で通信を行うための車両用通信装置、車両用通信システムに利用することができる。
1 :可視光通信システム(車両用通信装置)
1a :第1車両側可視光通信システム(車両用通信装置)
1b :第2車両側可視光通信システム(車両用通信装置)
8 :自車両(第1車両)
9 :前方車両(第2車両)
10 :車車間通信システム(車両用通信システム)
11 :受光装置
11a :第1車両側受光装置
11b :第2車両側受光装置
12 :灯火装置
12a :第1車両側灯火装置
12b :第2車両側灯火装置
13 :信号受信装置
13a :第1車両側信号受信装置
13b :第2車両側信号受信装置
14 :信号送信装置
14a :第1車両側信号送信装置
14b :第2車両側信号送信装置
21 :前方車両検出装置
21a :第2車両検出装置
23 :走行状態検出装置
23a :第1車両走行状態検出装置
23b :第2車両走行状態検出装置
25 :前方車両停止状態判定装置
25a :第2車両停止状態判定装置
27 :優先度判定装置
27a :第1車両側優先度判定装置
1a :第1車両側可視光通信システム(車両用通信装置)
1b :第2車両側可視光通信システム(車両用通信装置)
8 :自車両(第1車両)
9 :前方車両(第2車両)
10 :車車間通信システム(車両用通信システム)
11 :受光装置
11a :第1車両側受光装置
11b :第2車両側受光装置
12 :灯火装置
12a :第1車両側灯火装置
12b :第2車両側灯火装置
13 :信号受信装置
13a :第1車両側信号受信装置
13b :第2車両側信号受信装置
14 :信号送信装置
14a :第1車両側信号送信装置
14b :第2車両側信号送信装置
21 :前方車両検出装置
21a :第2車両検出装置
23 :走行状態検出装置
23a :第1車両走行状態検出装置
23b :第2車両走行状態検出装置
25 :前方車両停止状態判定装置
25a :第2車両停止状態判定装置
27 :優先度判定装置
27a :第1車両側優先度判定装置
Claims (8)
- 可視光を用いて車両間で通信を行うための車両用通信装置であって、
自車両の前方に存在する前方車両を検出する前方車両検出装置と、
前記自車両の走行状態を検出する走行状態検出装置と、
前記前方車両が停車状態であるか否かを判定する前方車両停止状態判定装置と、
前記前方車両停止状態判定装置による判定結果、及び、前記前方車両検出装置により検出された前記前方車両と前記自車両との車間距離、及び、前記走行状態検出装置により検出された前記自車両の走行速度に基づいて、前記自車両及び前記前方車両の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力する優先度判定装置と、
前記優先度情報を可視光に重畳して前記前方車両に送信する信号送信装置と、
を備える車両用通信装置。 - 可視光を受光可能な受光装置と、可視光に重畳された通信信号を検出する信号受信装置と、をさらに備え、
前記信号受信装置は、前記前方車両から送信され、前記前方車両の走行状態を示す前方車両走行状態情報を検出し、
前記優先度判定装置は、さらに前記前方車両走行状態情報も用いて前記優先度情報を決定する請求項1に記載の車両用通信装置。 - 前記前方車両走行状態情報は、前記前方車両が停車中であることを示す情報を含み、前記前方車両停止状態判定装置は、前記前方車両走行状態情報に基づいて前記前方車両が停車状態であるか否かを判定する請求項2に記載の車両用通信装置。
- 前記前方車両停止状態判定装置は、前記前方車両検出装置の検出結果を用いて前記前方車両が停車状態であるか否かを判定する請求項1又は2に記載の車両用通信装置。
- 前記前方車両の後部に備えられた灯火装置と、前記自車両の前部に備えられた灯火装置とを用いて可視光を用いた通信を行う請求項1から4の何れか一項に記載の車両用通信装置。
- 可視光を用いて車両間で通信を行うための車両用通信プログラムであって、
自車両の前方に存在する前方車両を検出する前方車両検出機能と、
前記自車両の走行状態を検出する走行状態検出機能と、
前記前方車両が停車状態であるか否かを判定する前方車両停止状態判定機能と、
前記前方車両検出機能の実行により検出された前記前方車両と前記自車両との車間距離、及び、前記走行状態検出機能の実行により検出された前記自車両の走行速度に基づいて、前記自車両及び前記前方車両の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力させる優先度判定機能と、
前記優先度情報を可視光に重畳して送信装置を介して前記前方車両に送信させる信号送信機能と、
をコンピュータに実現させる車両用通信プログラム。 - 可視光を用いて車両間で通信を行うための車両用通信方法であって、
自車両の前方に存在する前方車両を検出する前方車両検出工程と、
前記自車両の走行状態を検出する走行状態検出工程と、
前記前方車両が停車状態であるか否かを判定する前方車両停止状態判定工程と、
前記前方車両検出工程において検出された前記前方車両と前記自車両との車間距離、及び、前記走行状態検出工程において検出された前記自車両の走行速度に基づいて、前記自車両及び前記前方車両の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力する優先度判定工程と、
前記優先度情報を可視光に重畳して前記前方車両に送信する信号送信工程と、
を備える車両用通信方法。 - 第1車両と前記第1車両の前方に存在する第2車両との間で可視光を用いて通信を行うための車両用通信システムであって、
前記第1車両は、
可視光を受光可能な第1車両側受光装置と、
可視光に重畳された通信信号を検出する第1車両側信号受信装置と、
可視光に通信信号を重畳し、第1車両側灯火装置を介して送信する第1車両側信号送信装置と、を備え、
前記第2車両は、
可視光を受光可能な第2車両側受光装置と、
可視光に重畳された通信信号を検出する第2車両側信号受信装置と、
可視光に通信信号を重畳し、第2車両側灯火装置を介して送信する第2車両側信号送信装置と、を備え、
前記第2車両は、さらに、
前記第2車両の走行状態を検出する第2車両走行状態検出装置を備え、
前記第2車両側信号送信装置は、その検出結果を第2車両走行状態情報として送信し、
前記第1車両は、さらに、
前記第2車両を検出する第2車両検出装置と、
前記第1車両の走行状態を検出する第1車両走行状態検出装置と、
前記第2車両が停車状態であるか否かを判定する第2車両停止状態判定装置と、
前記第1車両及び前記第2車両の何れの走行を優先するかを示す優先度情報を決定して出力する優先度判定装置と、を備え、
前記優先度判定装置は、前記第1車両側信号受信装置が受信した前記第2車両走行状態情報、及び、前記第2車両検出装置により検出された前記第2車両と前記第1車両との車間距離、及び、前記第1車両走行状態検出装置により検出された前記第1車両の走行速度に基づいて、前記優先度情報を決定して出力し、
前記第1車両側信号送信装置は、前記優先度情報を前記第2車両に送信する車両用通信システム。
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JP2014016995A JP2015143929A (ja) | 2014-01-31 | 2014-01-31 | 車両用通信装置、車両用通信プログラム、車両用通信方法、車両用通信システム |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105208719A (zh) * | 2015-08-27 | 2015-12-30 | 桂林理工大学 | 简易指令的可见光车灯通信信号发送控制方法 |
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- 2014-01-31 JP JP2014016995A patent/JP2015143929A/ja active Pending
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