JP2004310280A - 車両発進支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の発進時に適切なメッセージを運転者に与えることによって衝突事故や渋滞の発生を抑制できるようにする。
【解決手段】信号機13から路車間通信によって当該信号機13の表示色情報を取得するとともに、自車両11の前方で停車中の他車両12から車々間通信によって当該他車両12のアクセル情報を取得し、表示色情報に基づいて信号機13が赤信号から青信号に変化したことを検知したときに、他車両12からアクセル情報を取得したか否かを判定し、取得したタイミングで発進可能案内メッセージを報知するようにすることにより、信号機13が赤信号から青信号に変化した後、他車両12がアクセルを踏んで自車両11も発進可能な状態となったときに発進可能案内メッセージが流れるようにして、他車両12の運転意図を自車両11で正確に把握できるようにする。
【選択図】 図2
【解決手段】信号機13から路車間通信によって当該信号機13の表示色情報を取得するとともに、自車両11の前方で停車中の他車両12から車々間通信によって当該他車両12のアクセル情報を取得し、表示色情報に基づいて信号機13が赤信号から青信号に変化したことを検知したときに、他車両12からアクセル情報を取得したか否かを判定し、取得したタイミングで発進可能案内メッセージを報知するようにすることにより、信号機13が赤信号から青信号に変化した後、他車両12がアクセルを踏んで自車両11も発進可能な状態となったときに発進可能案内メッセージが流れるようにして、他車両12の運転意図を自車両11で正確に把握できるようにする。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車両発進支援装置に関し、特に、自車両が信号待ち等で停車中の場合に発進の可否を運転者に報知する装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
警察庁の交通事故統計によると、全事故件数のうち70%以上が「安全運転義務違反」が原因で発生している。「安全運転義務違反」は5つの分類に分けられており、そのうちの1つが「安全不確認」である。よくある事象として、走行中の後続車が前方不注意等によりブレーキをかけるタイミングが大幅に遅れてしまい、前車両と追突事故を起こすケースがある。
【0003】
このような追突事故を回避するため、自車と後続車との車間距離や相対速度、自車速度等の車両走行情報や、信号機からのインフラ情報等を用いて後続車との追突可能性を評価し、追突の可能性がある場合には自車および後続車の運転者にその旨を報知する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−114251号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術は、自車および後続車が共に走行中の場合における追突の可能性を評価するものであり、信号待ちからの発進時における追突に関しては警告を与えることができないという問題があった。例えば、信号待ちで停車中に信号が赤から青に変化した場合において、前車両がスタートしたと思い込んで発進動作を行い、前車両と追突事故を起こすケースがあるが、このような追突事故に関しては事前に警告を与えることができないという問題があった。
【0006】
また、青信号に変化したことを確認して発進したにもかかわらず、横方向から赤信号を無視して強引に交差点に進入してくる車両と衝突事故を起こすケースも少なくない。しかしながら、上記従来の技術では、このような衝突事故に関しても事前に警告を与えることができないという問題があった。
【0007】
さらに、信号待ちをしている前車両が大型車で、その直後に並んでいる車両が普通車や小型車であると、後続の普通車や小型車からは信号機が見えないことがある。この場合に、後続の普通車や小型車では、信号が赤から青に変わっているのに発進に戸惑い、渋滞の原因となってしまうことがあった。上記従来の技術では、このような渋滞の原因を回避することもできないという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、車両の発進時に適切なメッセージを運転者に与えることによって衝突事故を抑制できるようにすることを目的とする。
また、本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、車両の発進時に適切なメッセージを運転者に与えることによって渋滞の発生を抑制できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明の車両発進支援装置では、信号情報の取得によって信号機が赤信号から青信号に変化したことを検知したときに、他車両から取得される他車両の走行情報に基づいて所定の条件を満たすか否かを判定し、当該条件を満たす場合に発進可能案内メッセージを自車両の運転者に報知するようにしている。
【0010】
本発明の他の態様では、信号情報の取得によって信号機が赤信号から青信号に変化したことを検知したときに、自車両の走行情報と他車両から取得される他車両の走行情報とに基づいて所定の条件を満たすか否かを判定し、当該条件を満たす場合に衝突警告メッセージを自車両の運転者に報知するようにしている。
【0011】
上記のように構成した本発明によれば、信号機が赤信号から青信号に変化したときに、他車両の走行情報に基づいて車両発進の可否が判定され、発進可能な状態となったタイミングで発進可能案内メッセージが報知されることとなる。または、他車両の走行情報に加えて自車両の走行情報に基づいて車両発進の可否が判定され、発進すると他車両と衝突する恐れがある状態で実際に発進動作をすると衝突警告メッセージが報知されることとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明による第1の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の車両発進支援装置を適用した車載機10の要部構成を示すブロック図である。図2は、当該車両発進支援装置の利用場面を説明するための図である。図2の例で自車両11は、他車両12の後ろで信号待ちをしている。
【0013】
図1に示すように、車載機10は、電子制御装置1、路車間通信機2、車々間通信機3、ナビゲーション装置4、位置測定装置5、アクセルセンサ6、ブレーキセンサ7、ディスプレイ8およびスピーカ9を備えて構成されている。このように構成された車載機10は、少なくとも自車両11に備えられる。
【0014】
ただし、後述する発進可能案内メッセージの報知を行うことだけを考えれば、自車両11は少なくとも電子制御装置1、路車間通信機2、車々間通信機3、ディスプレイ8、スピーカ9を備えていれば良い。すなわち、ナビゲーション装置4、位置測定装置5、アクセルセンサ6およびブレーキセンサ7は自車両11にとって必須の構成ではない。
【0015】
次に、個々の機能構成について説明する。電子制御装置1は、車両内に搭載された各種電子機器を制御するものであり、CPU、ROM、RAM等から成るマイクロコンピュータを含んで構成されている。この電子制御装置1によって制御される各種電子機器の中には、図1中に示す路車間通信機2、車々間通信機3およびナビゲーション装置4が含まれている。
【0016】
この電子制御装置1は本実施形態の車両発進支援装置を構成する。すなわち、自車両11の電子制御装置1は、前方で停車中の他車両12から車々間通信によって取得する他車両12の走行情報と、路車間通信によって信号機13から取得する信号の表示色情報とに基づいて車両発進の可否を判定し、その結果に基づいて発進可能案内メッセージを報知する。
【0017】
路車間通信機2は、信号機13あるいはその付近に設けられた路車間通信機(図示せず)との間で通信を行うものであり、車両前方に存在する交差点にある信号機13の表示色情報を受信する。
【0018】
車々間通信機3は、他車両12に搭載される車々間通信機(図示せず)との間で通信を行うものであり、自車両11の前方で信号待ちをしている他車両12から当該他車両12の走行情報を受信する。本実施形態で受信する走行情報は、他車両12でアクセルが踏まれたことを表すアクセル情報である。
【0019】
ナビゲーション装置4は、位置測定装置5が備える自立航法センサやGPS(Global Positioning System)受信機などを用いて車両の現在位置を検出し、その近傍の地図データを記録媒体から読み出してディスプレイ8の画面上に表示する。そして、画面上の所定箇所に自車位置を示す車両位置マークを重ね合わせて表示することにより、車両の走行案内を行う。
【0020】
位置測定装置5は、自立航法センサ、GPS受信機、位置計算用CPU等で構成されている。自立航法センサは、所定走行距離毎に1個のパルスを出力して車両の移動距離を検出する車速センサ(距離センサ)と、車両の回転角度(移動方位)を検出する振動ジャイロ等の角速度センサ(相対方位センサ)とを含む。自立航法センサは、これらの車速センサおよび角速度センサによって車両の相対位置および方位を検出する。
【0021】
位置計算用CPUは、自立航法センサから出力される自車の相対的な位置および方位のデータに基づいて、絶対的な自車位置(推定車両位置)および車両方位を計算する。また、GPS受信機は、複数のGPS衛星から送られてくる電波をGPSアンテナで受信して、3次元測位処理あるいは2次元測位処理を行って車両の絶対位置および方位を計算する(車両方位は、現時点における自車位置と1サンプリング時間ΔT前の自車位置とに基づいて計算する)。
【0022】
アクセルセンサ6は、自車両11におけるアクセル(図示せず)の操作状態を検出する。ブレーキセンサ7は、自車両11におけるブレーキ(図示せず)の操作状態を検出する。ディスプレイ8は、ナビゲーション装置4の走行案内画像や発進可能案内メッセージを表示する。スピーカ9は、ナビゲーション装置の走行案内音声や発進可能案内メッセージを出力する。
【0023】
なお、以上の構成において、自車両11の車々間通信機3が他車両12から上述のアクセル情報を取得するためには、他車両12が少なくとも上述の車々間通信機3およびアクセルセンサ6と同様の機能を備えている必要がある。後続の自車両11に対して発進可能案内メッセージを報知することだけを考えれば、他車両12は少なくともこれらの構成を備えていれば良いが、他車両12も図1と同様の車載機10を備える構成としても良い。
【0024】
図3は、上記電子制御装置1により構成される車両発進支援装置の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態の車両発進支援装置は、信号情報取得部21、信号情報判定部22、他車情報取得部23および報知部(発進アシスト部)24を備えて構成されている。
【0025】
信号情報取得部21は、路車間通信機2によって受信した信号機13の表示色情報を取得する。信号情報判定部22は、信号情報取得部21により取得した表示色情報に基づいて、自車両11の前方にある信号機13が赤信号から青信号に変化したか否かを判定し、当該変化を検知した場合に、報知部24のチェック機能を無効から有効に切り替える。
【0026】
他車情報取得部23は、車々間通信機3によって受信した他車両12のアクセル情報を取得する。報知部24は、信号情報判定部22によってチェック機能が有効に設定されており、かつ、他車情報取得部23によって他車両12からのアクセル情報が取得された場合に、発進可能案内メッセージをディスプレイ8およびスピーカ9の少なくとも一方に出力する。
【0027】
次に、上記図3のように構成した車両発進支援装置の動作を説明する。まず自車両11の信号情報取得部21は、路車間通信機2を用いて前方の信号機13から表示色情報を取得する。そして、信号情報判定部22がこの表示色情報に基づいて赤信号から青信号に変化したことを検知すると、報知部24のチェック機能を有効にセットする。
【0028】
報知部24のチェック機能が有効にセットされると、報知部24は、他車両12からのアクセル情報の取得の有無をチェックする。このような状態で、自車両11の前方にいる他車両12がアクセルを踏むと、そのことを表すアクセル情報が他車両12から自車両11に送信される。
【0029】
報知部24のチェック機能が有効な状態で、他車情報取得部23が車々間通信機3を用いて他車両12のアクセル情報を取得すると、報知部24は、ディスプレイ8もしくはスピーカ9を用いて発進可能案内メッセージを運転者に与える。この発進可能案内メッセージを報知した後は、報知部24のチェック機能は再び無効な状態に戻る。
【0030】
以上詳しく説明したように、第1の実施形態によれば、信号が赤から青に変化して走行可能な状態になり、かつ、自車両11の前方にいる他車両12からアクセル情報が送られてきた場合に、発進可能になったことを自車両11の運転者に報知するようにしたので、信号待ちで信号が赤から青に変化したときにおける前車両12の運転意図を自車両11で正確に把握でき、発進時における追突事故の発生を抑制することができる。また、前車両12が大型車で自車両11から信号機13が見えない状態でも、自車両11で発進に戸惑うことがなくなるので、発進動作をスムーズに行うことができ、円滑な交通を維持することができる。
【0031】
また、上記第1の実施形態では、信号が赤から青に変化したことを検知したときのみ他車両12からのアクセル情報の取得の有無をチェックするようにしたので、青信号で走行中のときに他車両12からアクセル情報が送られてきても、発進可能案内メッセージが報知されることはない。よって、適切でないタイミングで不要な発進可能案内メッセージが報知されることを防止することができる。
【0032】
なお、上記第1の実施形態では、種々の車載電子機器を制御する電子制御装置1を利用して車両発進支援装置を構成する例について説明したが、図3に示した機能を有する専用の制御装置を設けるようにしても良い。
【0033】
また、上記第1の実施形態では、他車両12からアクセル情報を取得した場合に発進可能案内メッセージを報知する例について説明したが、取得する走行情報はこれに限定されない。例えば、他車両12にてブレーキが解除されたことを表すブレーキ情報、他車両12にてアクセルを踏んだときに変化するエンジンの回転量情報、他車両12が動いたときに検出される速度情報や加速度情報、他車両12の動きに応じて変化する車両位置情報などを取得して発進可能案内メッセージを報知するようにしても良い。
【0034】
また、上記第1の実施形態では、信号待ちで停車中のときにおける発進時の追突防止について説明したが、信号がない交差点で前車両に続いて発進する際や、渋滞などにより信号のない場所で一旦停止した後に前車両に続いて発進する際の追突防止にも応用することが可能である。この場合は、信号機からの信号情報を取得できないので、車々間通信によって前車両から取得した走行情報のみを使って発進可能案内メッセージを報知するようにする。
【0035】
例えば、前車両から車々間通信によって取得した前車両の車速情報と、自車両自身で取得した自車両の車速情報とに基づいて、双方の車両が停車したときに(一定速度以下になったときでも良い)報知部24のチェック機能を無効から有効に切り替える。そして、この状態で前車両からアクセル情報等を取得したら発進可能案内メッセージを報知し、その後報知部24のチェック機能を再び無効に戻すようにする。このようにすれば、信号機がない場所でも発進可能案内メッセージの報知を行うことができる。また、信号機に路車間通信機などのインフラが整備されていなくても、発進可能案内メッセージの報知を行うことができる。
【0036】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態による車両発進支援装置を適用した車載機10の要部構成は、図1に示したのと同様である(ただし、電子制御装置1の機能構成は異なる)。また、本実施形態による車両発進支援装置の利用場面は、図4に示す通りである。図4の例で自車両11は、交差点の先頭で信号待ちをしている。また、他車両12は、自車両11と直交する方面に走行中である。
【0037】
本実施形態において、図1に示す車載機10は、少なくとも自車両11に備えられる。ただし、発進可能案内メッセージの報知を行うことだけを考えれば、自車両11は少なくとも電子制御装置1、路車間通信機2、車々間通信機3、ディスプレイ8、スピーカ9を備えていれば良い。一方、他車両12には、車々間通信機3および位置測定装置5と同様の機能が少なくとも備えられる。なお、他車両12も自車両11と同様の車載機10を備える構成としても良い。
【0038】
本実施形態の車両発進支援装置を構成する自車両11の電子制御装置1は、自車両11と直交する方向に走行中の他車両12から車々間通信によって取得する他車両12の走行情報と、路車間通信によって信号機13から取得する信号の表示色情報とに基づいて車両発進の可否を判定し、その結果に基づいて発進可能案内メッセージを報知する。本実施形態で受信する走行情報は、他車両12の位置測定装置5で検出される走行位置情報および走行速度情報である。
【0039】
図5は、電子制御装置1により構成される第2の実施形態による車両発進支援装置の機能構成を示すブロック図である。なお、この図5において、図3に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。図5に示すように、本実施形態では、図3の他車情報取得部23および報知部24の代わりに、これらと異なる機能の他車情報取得部25および報知部26が備えられている。
【0040】
他車情報取得部25は、車々間通信機3によって受信した他車両12の走行位置情報および走行速度情報を取得する。報知部26は、信号情報判定部22によってチェック機能が有効に設定された状態で、他車情報取得部25によって他車両12から取得された走行位置情報および走行速度情報に基づいて、自車両11が待機している交差点から所定距離以内の場所で所定値を超える速度で走行している他車両12が存在するか否かを判定する。そして、そのような他車両12が存在しないと判断したときに発進可能案内メッセージをディスプレイ8もしくはスピーカ9に出力する。
【0041】
次に、上記図5のように構成した車両発進支援装置の動作を説明する。まず自車両11の信号情報取得部21は、路車間通信機2を用いて前方の信号機13から表示色情報を取得する。そして、信号情報判定部22がこの表示色情報に基づいて赤信号から青信号に変化したことを検知すると、報知部26のチェック機能を有効にセットする。
【0042】
報知部26のチェック機能が有効にセットされると、報知部26は、他車両12から送られてくる走行位置情報および走行速度情報に基づいて、自車両11が待機している交差点から所定距離以内の場所で所定値を超える速度で走行している他車両12が存在するか否かをチェックする。ここでは、自車両11と直交する方向の信号が黄から赤に変化したにもかかわらず、赤信号を無視して強引に交差点に進入してくる他車両12があるか否かをチェックしている。
【0043】
報知部26のチェック機能が有効な状態で、上述の条件で走行中の他車両12が存在しないと判断すると、報知部26は、ディスプレイ8もしくはスピーカ9を用いて発進可能案内メッセージを運転者に与える。この発進可能案内メッセージを報知した後は、報知部26のチェック機能は再び無効な状態に戻る。
【0044】
以上詳しく説明したように、第2の実施形態によれば、信号が赤から青に変化して走行可能な状態になり、かつ、自車両11と直交する方向に走行中の他車両12が交差点に強引に進入してくる恐れがないことを確認した場合に、発進可能になったことを自車両11の運転者に報知するようにしたので、信号待ちで信号が赤から青に変化したときにおける他車両12の運転意図を自車両11で正確に把握でき、発進時における衝突事故の発生を抑制することができる。
【0045】
なお、上記第2の実施形態では、種々の車載電子機器を制御する電子制御装置1を利用して車両発進支援装置を構成する例について説明したが、図5に示した機能を有する専用の制御装置を設けるようにしても良い。
【0046】
また、上記第2の実施形態では、他車両12から取得した走行位置情報および走行速度情報が所定の条件を満たす場合に発進可能案内メッセージを報知する例について説明したが、取得する走行情報はこれに限定されない。例えば、他車両12から走行位置情報および加速度情報を取得し、自車両11が待機している交差点から所定距離以内の場所で所定値を超える加速度で走行している他車両12が存在しない場合に発進可能案内メッセージを報知するようにしても良い。
【0047】
また、上記第2の実施形態では、信号待ちで停車中のときにおける発進時の衝突防止について説明したが、信号がない交差点で発進する際の衝突防止にも応用することが可能である。この場合は、信号機からの信号情報を取得できないので、車々間通信によって他車両から取得した走行情報のみを使って発進可能案内メッセージを報知するようにする。
【0048】
例えば、自車両自身で取得した自車両の車速情報に基づいて、自車両が停車したときに(一定速度以下になったときでも良い)報知部26のチェック機能を無効から有効に切り替える。そして、この状態で他車両から走行情報を取得し、それが所定の条件を満たす場合に発進可能案内メッセージを報知して、その後報知部26のチェック機能を再び無効に戻すようにする。このようにすれば、信号機がない場所でも発進可能案内メッセージの報知を行うことができる。また、信号機に路車間通信機などのインフラが整備されていなくても、発進可能案内メッセージの報知を行うことができる。
【0049】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態による車両発進支援装置を適用した車載機10の要部構成は、図1に示したのと同様である(ただし、電子制御装置1の機能構成は異なる)。また、本実施形態による車両発進支援装置の利用場面は、図2に示したのと同様である。本実施形態は、上述した発進可能案内メッセージの代わりに衝突警告メッセージを報知するものである。
【0050】
本実施形態において、図1に示す車載機10は、少なくとも自車両11に備えられる。ただし、衝突警告メッセージの報知を行うことだけを考えれば、自車両11は少なくとも電子制御装置1、路車間通信機2、車々間通信機3、アクセルセンサ6、ディスプレイ8、スピーカ9を備えていれば良い。一方、他車両12には、車々間通信機3およびアクセルセンサ6と同様の機能が少なくとも備えられる。なお、他車両12も自車両11と同様の車載機10を備える構成としても良い。
【0051】
本実施形態の車両発進支援装置を構成する自車両11の電子制御装置1は、自車両11の前方で停車中の他車両12から車々間通信によって取得する他車両12の走行情報と、路車間通信によって信号機13から取得する信号の表示色情報と、自車両自身で取得する自車両11の走行情報とに基づいて車両発進の可否を判定し、その結果に基づいて衝突警告メッセージを報知する。本実施形態で他車両12から取得する走行情報および自車両11で取得する走行情報は共に、アクセルが踏まれたことを表すアクセル情報である。
【0052】
図6は、電子制御装置1により構成される第3の実施形態による車両発進支援装置の機能構成を示すブロック図である。なお、この図6において、図3に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。図6に示すように、本実施形態では、自車情報取得部27が更に設けられるとともに、図3の報知部24の代わりに、これと異なる機能の報知部28が設けられている。
【0053】
自車情報取得部27は、自車両11のアクセルセンサ6からアクセル情報を取得する。報知部28は、信号情報判定部22によってチェック機能が有効に設定された状態で、他車情報取得部23および自車情報取得部27により取得されるアクセル情報に基づいて、以下の条件を満たすか否かを判定する。そして、その条件を満たすと判断したときに衝突警告メッセージをディスプレイ8もしくはスピーカ9に出力する。
【0054】
報知部28が判定する条件は、他車情報取得部23が他車両12からアクセル情報を取得しておらず、かつ、自車情報取得部27が自車両11のアクセル情報を取得したか否かである。すなわち、報知部28は、前方で停車中の他車両12がアクセルを踏んでいないにもかかわらず、自車両11でアクセルを踏んだか否かを判定し、この条件を満たすときに衝突警告メッセージを報知する。
【0055】
次に、上記図6のように構成した車両発進支援装置の動作を説明する。まず自車両11の信号情報取得部21は、路車間通信機2を用いて前方の信号機13から表示色情報を取得する。そして、信号情報判定部22がこの表示色情報に基づいて赤信号から青信号に変化したことを検知すると、報知部28のチェック機能を有効にセットする。
【0056】
報知部28のチェック機能が有効にセットされると、報知部28は、他車両12からアクセル情報が送られてきたか否か、自車両11でアクセル情報が取得されたか否かをチェックする。そして、他車両12からのアクセル情報が未受信の状態で自車両11からのアクセル情報を検出すると、ディスプレイ8もしくはスピーカ9を用いて衝突警告メッセージを運転者に与える。この衝突警告メッセージを報知した後は、報知部28のチェック機能は再び無効な状態に戻る。
【0057】
以上詳しく説明したように、第3の実施形態によれば、信号が赤から青に変化して走行可能な状態になり、かつ、自車両11の前方にいる他車両12からアクセル情報が送られてこないのに自車両11でアクセル情報を検出した場合に、追突の恐れがあることを自車両11の運転者に報知するようにしたので、信号待ちで信号が赤から青に変化したときにおける前車両12の運転意図を自車両11で正確に把握でき、発進時における追突事故の発生を抑制することができる。
【0058】
なお、上記第3の実施形態でも、種々の車載電子機器を制御する電子制御装置1を利用して車両発進支援装置を構成する例について説明したが、図6に示した機能を有する専用の制御装置を設けるようにしても良い。
【0059】
また、上記第3の実施形態では、自車両11でアクセル情報を取得した場合に衝突警告メッセージを報知する例について説明したが、自車両11で取得する走行情報はこれに限定されない。例えば、自車両11にてブレーキが解除されたことを表すブレーキ情報、自車両11にてアクセルを踏んだときに変化するエンジンの回転量情報、自車両11が動いたときに検出される速度情報や加速度情報、自車両11の動きに応じて変化する車両位置情報などを取得して衝突警告メッセージを報知するようにしても良い。
【0060】
また、上記第3の実施形態では、他車両12から送られてくるアクセル情報の有無に応じて衝突警告メッセージを報知する例について説明したが、他車両12から取得する走行情報はこれに限定されない。例えば、他車両12にてブレーキが解除されたことを表すブレーキ情報、他車両12にてアクセルを踏んだときに変化するエンジンの回転量情報、他車両12が動いたときに検出される速度情報や加速度情報、他車両12の動きに応じて変化する車両位置情報など取得の有無に応じて衝突警告メッセージを報知するようにしても良い。
【0061】
また、上記第3の実施形態では、信号待ちで停車中のときにおける発進時の追突防止について説明したが、信号がない交差点で前車両に続いて発進する際や、渋滞などにより信号のない場所で一旦停止した後に前車両に続いて発進する際の追突防止にも応用することが可能である。この場合は、信号機からの信号情報を取得できないので、車々間通信によって前車両から取得した走行情報のみを使って衝突警告メッセージを報知するようにする。
【0062】
例えば、前車両から車々間通信によって取得した前車両の車速情報と、自車両自身で取得した自車両の車速情報とに基づいて、双方の車両が停車したときに(一定速度以下になったときでも良い)報知部28のチェック機能を無効から有効に切り替える。そして、この状態で、前車両からのアクセル情報等が未受信で自車両のアクセル情報を取得したら衝突警告メッセージを報知し、その後報知部28のチェック機能を再び無効に戻すようにする。このようにすれば、信号機がない場所でも発進可能案内メッセージの報知を行うことができる。また、信号機に路車間通信機などのインフラが整備されていなくても、衝突警告メッセージの報知を行うことができる。
【0063】
また、上記第3の実施形態では、図2のようなケースで衝突警告メッセージを報知する例について説明したが、図4のようなケースで衝突警告メッセージを報知するようにすることも可能である。この場合は、図6の他車情報取得部23の代わりに他車情報取得部25が設けられる。また、報知部28は、信号が赤から青に変化して走行可能な状態になったときに、自車両11と直交する方向に走行中の他車両12が交差点に強引に進入してくる恐れがあり、かつ、自車両11がアクセルを踏んだことを確認した場合に、衝突警告メッセージを報知する。
【0064】
また、上記第3の実施形態では、衝突警告メッセージのみを報知する例について説明したが、第1の実施形態あるいは第2の実施形態と組み合わせて、発進可能案内メッセージも報知するようにしても良い。例えば、所定の条件を満たして発進可能な状態になったときに発進可能案内メッセージを報知し、発進可能な状態になっていないのに発進動作を行ったときに衝突警告メッセージを報知することが可能である。
【0065】
その他、上記第1〜第3の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0066】
【発明の効果】
本発明は上述したように、信号情報の取得によって信号機が赤信号から青信号に変化したことを検知したときに、他車両から取得した他車両の走行情報や自車両で取得した自車両の走行情報に基づいて所定の条件を満たすか否かを判定し、当該所定の条件を満たす場合に発進可能案内メッセージあるいは衝突警告メッセージを自車両の運転者に報知するようにした。これにより、信号待ちで信号が赤から青に変化したときに他車両の運転意図を自車両で正確に把握でき、発進時における衝突事故の発生を抑制することができる。また、信号待ちで停車中の前車両が大型車で自車両から信号機が見えない場合でも、自車両で発進に戸惑うことがなくなり、渋滞等の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第3の実施形態による車両発進支援装置を適用した車載機の要部構成を示すブロック図である。
【図2】第1および第3の実施形態による車両発進支援装置の利用場面を説明するための図である。
【図3】第1の実施形態による車両発進支援装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】第2および第3の実施形態による車両発進支援装置の利用場面を説明するための図である。
【図5】第2の実施形態による車両発進支援装置の機能構成を示すブロック図である。
【図6】第3の実施形態による車両発進支援装置の機能構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 電子制御装置
2 路車間通信機
3 車々間通信機
4 ナビゲーション装置
5 位置測定装置
6 アクセルセンサ
7 ブレーキセンサ
8 ディスプレイ
9 スピーカ
10 車載機
11 自車両
12 他車両
13 信号機
21 信号情報取得部
22 信号情報判定部
23,25 他車情報取得部
24,26,28 報知部
27 自車情報取得部
【発明の属する技術分野】
本発明は車両発進支援装置に関し、特に、自車両が信号待ち等で停車中の場合に発進の可否を運転者に報知する装置に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
警察庁の交通事故統計によると、全事故件数のうち70%以上が「安全運転義務違反」が原因で発生している。「安全運転義務違反」は5つの分類に分けられており、そのうちの1つが「安全不確認」である。よくある事象として、走行中の後続車が前方不注意等によりブレーキをかけるタイミングが大幅に遅れてしまい、前車両と追突事故を起こすケースがある。
【0003】
このような追突事故を回避するため、自車と後続車との車間距離や相対速度、自車速度等の車両走行情報や、信号機からのインフラ情報等を用いて後続車との追突可能性を評価し、追突の可能性がある場合には自車および後続車の運転者にその旨を報知する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−114251号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の技術は、自車および後続車が共に走行中の場合における追突の可能性を評価するものであり、信号待ちからの発進時における追突に関しては警告を与えることができないという問題があった。例えば、信号待ちで停車中に信号が赤から青に変化した場合において、前車両がスタートしたと思い込んで発進動作を行い、前車両と追突事故を起こすケースがあるが、このような追突事故に関しては事前に警告を与えることができないという問題があった。
【0006】
また、青信号に変化したことを確認して発進したにもかかわらず、横方向から赤信号を無視して強引に交差点に進入してくる車両と衝突事故を起こすケースも少なくない。しかしながら、上記従来の技術では、このような衝突事故に関しても事前に警告を与えることができないという問題があった。
【0007】
さらに、信号待ちをしている前車両が大型車で、その直後に並んでいる車両が普通車や小型車であると、後続の普通車や小型車からは信号機が見えないことがある。この場合に、後続の普通車や小型車では、信号が赤から青に変わっているのに発進に戸惑い、渋滞の原因となってしまうことがあった。上記従来の技術では、このような渋滞の原因を回避することもできないという問題があった。
【0008】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、車両の発進時に適切なメッセージを運転者に与えることによって衝突事故を抑制できるようにすることを目的とする。
また、本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、車両の発進時に適切なメッセージを運転者に与えることによって渋滞の発生を抑制できるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するために、本発明の車両発進支援装置では、信号情報の取得によって信号機が赤信号から青信号に変化したことを検知したときに、他車両から取得される他車両の走行情報に基づいて所定の条件を満たすか否かを判定し、当該条件を満たす場合に発進可能案内メッセージを自車両の運転者に報知するようにしている。
【0010】
本発明の他の態様では、信号情報の取得によって信号機が赤信号から青信号に変化したことを検知したときに、自車両の走行情報と他車両から取得される他車両の走行情報とに基づいて所定の条件を満たすか否かを判定し、当該条件を満たす場合に衝突警告メッセージを自車両の運転者に報知するようにしている。
【0011】
上記のように構成した本発明によれば、信号機が赤信号から青信号に変化したときに、他車両の走行情報に基づいて車両発進の可否が判定され、発進可能な状態となったタイミングで発進可能案内メッセージが報知されることとなる。または、他車両の走行情報に加えて自車両の走行情報に基づいて車両発進の可否が判定され、発進すると他車両と衝突する恐れがある状態で実際に発進動作をすると衝突警告メッセージが報知されることとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明による第1の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の車両発進支援装置を適用した車載機10の要部構成を示すブロック図である。図2は、当該車両発進支援装置の利用場面を説明するための図である。図2の例で自車両11は、他車両12の後ろで信号待ちをしている。
【0013】
図1に示すように、車載機10は、電子制御装置1、路車間通信機2、車々間通信機3、ナビゲーション装置4、位置測定装置5、アクセルセンサ6、ブレーキセンサ7、ディスプレイ8およびスピーカ9を備えて構成されている。このように構成された車載機10は、少なくとも自車両11に備えられる。
【0014】
ただし、後述する発進可能案内メッセージの報知を行うことだけを考えれば、自車両11は少なくとも電子制御装置1、路車間通信機2、車々間通信機3、ディスプレイ8、スピーカ9を備えていれば良い。すなわち、ナビゲーション装置4、位置測定装置5、アクセルセンサ6およびブレーキセンサ7は自車両11にとって必須の構成ではない。
【0015】
次に、個々の機能構成について説明する。電子制御装置1は、車両内に搭載された各種電子機器を制御するものであり、CPU、ROM、RAM等から成るマイクロコンピュータを含んで構成されている。この電子制御装置1によって制御される各種電子機器の中には、図1中に示す路車間通信機2、車々間通信機3およびナビゲーション装置4が含まれている。
【0016】
この電子制御装置1は本実施形態の車両発進支援装置を構成する。すなわち、自車両11の電子制御装置1は、前方で停車中の他車両12から車々間通信によって取得する他車両12の走行情報と、路車間通信によって信号機13から取得する信号の表示色情報とに基づいて車両発進の可否を判定し、その結果に基づいて発進可能案内メッセージを報知する。
【0017】
路車間通信機2は、信号機13あるいはその付近に設けられた路車間通信機(図示せず)との間で通信を行うものであり、車両前方に存在する交差点にある信号機13の表示色情報を受信する。
【0018】
車々間通信機3は、他車両12に搭載される車々間通信機(図示せず)との間で通信を行うものであり、自車両11の前方で信号待ちをしている他車両12から当該他車両12の走行情報を受信する。本実施形態で受信する走行情報は、他車両12でアクセルが踏まれたことを表すアクセル情報である。
【0019】
ナビゲーション装置4は、位置測定装置5が備える自立航法センサやGPS(Global Positioning System)受信機などを用いて車両の現在位置を検出し、その近傍の地図データを記録媒体から読み出してディスプレイ8の画面上に表示する。そして、画面上の所定箇所に自車位置を示す車両位置マークを重ね合わせて表示することにより、車両の走行案内を行う。
【0020】
位置測定装置5は、自立航法センサ、GPS受信機、位置計算用CPU等で構成されている。自立航法センサは、所定走行距離毎に1個のパルスを出力して車両の移動距離を検出する車速センサ(距離センサ)と、車両の回転角度(移動方位)を検出する振動ジャイロ等の角速度センサ(相対方位センサ)とを含む。自立航法センサは、これらの車速センサおよび角速度センサによって車両の相対位置および方位を検出する。
【0021】
位置計算用CPUは、自立航法センサから出力される自車の相対的な位置および方位のデータに基づいて、絶対的な自車位置(推定車両位置)および車両方位を計算する。また、GPS受信機は、複数のGPS衛星から送られてくる電波をGPSアンテナで受信して、3次元測位処理あるいは2次元測位処理を行って車両の絶対位置および方位を計算する(車両方位は、現時点における自車位置と1サンプリング時間ΔT前の自車位置とに基づいて計算する)。
【0022】
アクセルセンサ6は、自車両11におけるアクセル(図示せず)の操作状態を検出する。ブレーキセンサ7は、自車両11におけるブレーキ(図示せず)の操作状態を検出する。ディスプレイ8は、ナビゲーション装置4の走行案内画像や発進可能案内メッセージを表示する。スピーカ9は、ナビゲーション装置の走行案内音声や発進可能案内メッセージを出力する。
【0023】
なお、以上の構成において、自車両11の車々間通信機3が他車両12から上述のアクセル情報を取得するためには、他車両12が少なくとも上述の車々間通信機3およびアクセルセンサ6と同様の機能を備えている必要がある。後続の自車両11に対して発進可能案内メッセージを報知することだけを考えれば、他車両12は少なくともこれらの構成を備えていれば良いが、他車両12も図1と同様の車載機10を備える構成としても良い。
【0024】
図3は、上記電子制御装置1により構成される車両発進支援装置の機能構成を示すブロック図である。図3に示すように、本実施形態の車両発進支援装置は、信号情報取得部21、信号情報判定部22、他車情報取得部23および報知部(発進アシスト部)24を備えて構成されている。
【0025】
信号情報取得部21は、路車間通信機2によって受信した信号機13の表示色情報を取得する。信号情報判定部22は、信号情報取得部21により取得した表示色情報に基づいて、自車両11の前方にある信号機13が赤信号から青信号に変化したか否かを判定し、当該変化を検知した場合に、報知部24のチェック機能を無効から有効に切り替える。
【0026】
他車情報取得部23は、車々間通信機3によって受信した他車両12のアクセル情報を取得する。報知部24は、信号情報判定部22によってチェック機能が有効に設定されており、かつ、他車情報取得部23によって他車両12からのアクセル情報が取得された場合に、発進可能案内メッセージをディスプレイ8およびスピーカ9の少なくとも一方に出力する。
【0027】
次に、上記図3のように構成した車両発進支援装置の動作を説明する。まず自車両11の信号情報取得部21は、路車間通信機2を用いて前方の信号機13から表示色情報を取得する。そして、信号情報判定部22がこの表示色情報に基づいて赤信号から青信号に変化したことを検知すると、報知部24のチェック機能を有効にセットする。
【0028】
報知部24のチェック機能が有効にセットされると、報知部24は、他車両12からのアクセル情報の取得の有無をチェックする。このような状態で、自車両11の前方にいる他車両12がアクセルを踏むと、そのことを表すアクセル情報が他車両12から自車両11に送信される。
【0029】
報知部24のチェック機能が有効な状態で、他車情報取得部23が車々間通信機3を用いて他車両12のアクセル情報を取得すると、報知部24は、ディスプレイ8もしくはスピーカ9を用いて発進可能案内メッセージを運転者に与える。この発進可能案内メッセージを報知した後は、報知部24のチェック機能は再び無効な状態に戻る。
【0030】
以上詳しく説明したように、第1の実施形態によれば、信号が赤から青に変化して走行可能な状態になり、かつ、自車両11の前方にいる他車両12からアクセル情報が送られてきた場合に、発進可能になったことを自車両11の運転者に報知するようにしたので、信号待ちで信号が赤から青に変化したときにおける前車両12の運転意図を自車両11で正確に把握でき、発進時における追突事故の発生を抑制することができる。また、前車両12が大型車で自車両11から信号機13が見えない状態でも、自車両11で発進に戸惑うことがなくなるので、発進動作をスムーズに行うことができ、円滑な交通を維持することができる。
【0031】
また、上記第1の実施形態では、信号が赤から青に変化したことを検知したときのみ他車両12からのアクセル情報の取得の有無をチェックするようにしたので、青信号で走行中のときに他車両12からアクセル情報が送られてきても、発進可能案内メッセージが報知されることはない。よって、適切でないタイミングで不要な発進可能案内メッセージが報知されることを防止することができる。
【0032】
なお、上記第1の実施形態では、種々の車載電子機器を制御する電子制御装置1を利用して車両発進支援装置を構成する例について説明したが、図3に示した機能を有する専用の制御装置を設けるようにしても良い。
【0033】
また、上記第1の実施形態では、他車両12からアクセル情報を取得した場合に発進可能案内メッセージを報知する例について説明したが、取得する走行情報はこれに限定されない。例えば、他車両12にてブレーキが解除されたことを表すブレーキ情報、他車両12にてアクセルを踏んだときに変化するエンジンの回転量情報、他車両12が動いたときに検出される速度情報や加速度情報、他車両12の動きに応じて変化する車両位置情報などを取得して発進可能案内メッセージを報知するようにしても良い。
【0034】
また、上記第1の実施形態では、信号待ちで停車中のときにおける発進時の追突防止について説明したが、信号がない交差点で前車両に続いて発進する際や、渋滞などにより信号のない場所で一旦停止した後に前車両に続いて発進する際の追突防止にも応用することが可能である。この場合は、信号機からの信号情報を取得できないので、車々間通信によって前車両から取得した走行情報のみを使って発進可能案内メッセージを報知するようにする。
【0035】
例えば、前車両から車々間通信によって取得した前車両の車速情報と、自車両自身で取得した自車両の車速情報とに基づいて、双方の車両が停車したときに(一定速度以下になったときでも良い)報知部24のチェック機能を無効から有効に切り替える。そして、この状態で前車両からアクセル情報等を取得したら発進可能案内メッセージを報知し、その後報知部24のチェック機能を再び無効に戻すようにする。このようにすれば、信号機がない場所でも発進可能案内メッセージの報知を行うことができる。また、信号機に路車間通信機などのインフラが整備されていなくても、発進可能案内メッセージの報知を行うことができる。
【0036】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態による車両発進支援装置を適用した車載機10の要部構成は、図1に示したのと同様である(ただし、電子制御装置1の機能構成は異なる)。また、本実施形態による車両発進支援装置の利用場面は、図4に示す通りである。図4の例で自車両11は、交差点の先頭で信号待ちをしている。また、他車両12は、自車両11と直交する方面に走行中である。
【0037】
本実施形態において、図1に示す車載機10は、少なくとも自車両11に備えられる。ただし、発進可能案内メッセージの報知を行うことだけを考えれば、自車両11は少なくとも電子制御装置1、路車間通信機2、車々間通信機3、ディスプレイ8、スピーカ9を備えていれば良い。一方、他車両12には、車々間通信機3および位置測定装置5と同様の機能が少なくとも備えられる。なお、他車両12も自車両11と同様の車載機10を備える構成としても良い。
【0038】
本実施形態の車両発進支援装置を構成する自車両11の電子制御装置1は、自車両11と直交する方向に走行中の他車両12から車々間通信によって取得する他車両12の走行情報と、路車間通信によって信号機13から取得する信号の表示色情報とに基づいて車両発進の可否を判定し、その結果に基づいて発進可能案内メッセージを報知する。本実施形態で受信する走行情報は、他車両12の位置測定装置5で検出される走行位置情報および走行速度情報である。
【0039】
図5は、電子制御装置1により構成される第2の実施形態による車両発進支援装置の機能構成を示すブロック図である。なお、この図5において、図3に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。図5に示すように、本実施形態では、図3の他車情報取得部23および報知部24の代わりに、これらと異なる機能の他車情報取得部25および報知部26が備えられている。
【0040】
他車情報取得部25は、車々間通信機3によって受信した他車両12の走行位置情報および走行速度情報を取得する。報知部26は、信号情報判定部22によってチェック機能が有効に設定された状態で、他車情報取得部25によって他車両12から取得された走行位置情報および走行速度情報に基づいて、自車両11が待機している交差点から所定距離以内の場所で所定値を超える速度で走行している他車両12が存在するか否かを判定する。そして、そのような他車両12が存在しないと判断したときに発進可能案内メッセージをディスプレイ8もしくはスピーカ9に出力する。
【0041】
次に、上記図5のように構成した車両発進支援装置の動作を説明する。まず自車両11の信号情報取得部21は、路車間通信機2を用いて前方の信号機13から表示色情報を取得する。そして、信号情報判定部22がこの表示色情報に基づいて赤信号から青信号に変化したことを検知すると、報知部26のチェック機能を有効にセットする。
【0042】
報知部26のチェック機能が有効にセットされると、報知部26は、他車両12から送られてくる走行位置情報および走行速度情報に基づいて、自車両11が待機している交差点から所定距離以内の場所で所定値を超える速度で走行している他車両12が存在するか否かをチェックする。ここでは、自車両11と直交する方向の信号が黄から赤に変化したにもかかわらず、赤信号を無視して強引に交差点に進入してくる他車両12があるか否かをチェックしている。
【0043】
報知部26のチェック機能が有効な状態で、上述の条件で走行中の他車両12が存在しないと判断すると、報知部26は、ディスプレイ8もしくはスピーカ9を用いて発進可能案内メッセージを運転者に与える。この発進可能案内メッセージを報知した後は、報知部26のチェック機能は再び無効な状態に戻る。
【0044】
以上詳しく説明したように、第2の実施形態によれば、信号が赤から青に変化して走行可能な状態になり、かつ、自車両11と直交する方向に走行中の他車両12が交差点に強引に進入してくる恐れがないことを確認した場合に、発進可能になったことを自車両11の運転者に報知するようにしたので、信号待ちで信号が赤から青に変化したときにおける他車両12の運転意図を自車両11で正確に把握でき、発進時における衝突事故の発生を抑制することができる。
【0045】
なお、上記第2の実施形態では、種々の車載電子機器を制御する電子制御装置1を利用して車両発進支援装置を構成する例について説明したが、図5に示した機能を有する専用の制御装置を設けるようにしても良い。
【0046】
また、上記第2の実施形態では、他車両12から取得した走行位置情報および走行速度情報が所定の条件を満たす場合に発進可能案内メッセージを報知する例について説明したが、取得する走行情報はこれに限定されない。例えば、他車両12から走行位置情報および加速度情報を取得し、自車両11が待機している交差点から所定距離以内の場所で所定値を超える加速度で走行している他車両12が存在しない場合に発進可能案内メッセージを報知するようにしても良い。
【0047】
また、上記第2の実施形態では、信号待ちで停車中のときにおける発進時の衝突防止について説明したが、信号がない交差点で発進する際の衝突防止にも応用することが可能である。この場合は、信号機からの信号情報を取得できないので、車々間通信によって他車両から取得した走行情報のみを使って発進可能案内メッセージを報知するようにする。
【0048】
例えば、自車両自身で取得した自車両の車速情報に基づいて、自車両が停車したときに(一定速度以下になったときでも良い)報知部26のチェック機能を無効から有効に切り替える。そして、この状態で他車両から走行情報を取得し、それが所定の条件を満たす場合に発進可能案内メッセージを報知して、その後報知部26のチェック機能を再び無効に戻すようにする。このようにすれば、信号機がない場所でも発進可能案内メッセージの報知を行うことができる。また、信号機に路車間通信機などのインフラが整備されていなくても、発進可能案内メッセージの報知を行うことができる。
【0049】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態による車両発進支援装置を適用した車載機10の要部構成は、図1に示したのと同様である(ただし、電子制御装置1の機能構成は異なる)。また、本実施形態による車両発進支援装置の利用場面は、図2に示したのと同様である。本実施形態は、上述した発進可能案内メッセージの代わりに衝突警告メッセージを報知するものである。
【0050】
本実施形態において、図1に示す車載機10は、少なくとも自車両11に備えられる。ただし、衝突警告メッセージの報知を行うことだけを考えれば、自車両11は少なくとも電子制御装置1、路車間通信機2、車々間通信機3、アクセルセンサ6、ディスプレイ8、スピーカ9を備えていれば良い。一方、他車両12には、車々間通信機3およびアクセルセンサ6と同様の機能が少なくとも備えられる。なお、他車両12も自車両11と同様の車載機10を備える構成としても良い。
【0051】
本実施形態の車両発進支援装置を構成する自車両11の電子制御装置1は、自車両11の前方で停車中の他車両12から車々間通信によって取得する他車両12の走行情報と、路車間通信によって信号機13から取得する信号の表示色情報と、自車両自身で取得する自車両11の走行情報とに基づいて車両発進の可否を判定し、その結果に基づいて衝突警告メッセージを報知する。本実施形態で他車両12から取得する走行情報および自車両11で取得する走行情報は共に、アクセルが踏まれたことを表すアクセル情報である。
【0052】
図6は、電子制御装置1により構成される第3の実施形態による車両発進支援装置の機能構成を示すブロック図である。なお、この図6において、図3に示した符号と同一の符号を付したものは同一の機能を有するものであるので、ここでは重複する説明を省略する。図6に示すように、本実施形態では、自車情報取得部27が更に設けられるとともに、図3の報知部24の代わりに、これと異なる機能の報知部28が設けられている。
【0053】
自車情報取得部27は、自車両11のアクセルセンサ6からアクセル情報を取得する。報知部28は、信号情報判定部22によってチェック機能が有効に設定された状態で、他車情報取得部23および自車情報取得部27により取得されるアクセル情報に基づいて、以下の条件を満たすか否かを判定する。そして、その条件を満たすと判断したときに衝突警告メッセージをディスプレイ8もしくはスピーカ9に出力する。
【0054】
報知部28が判定する条件は、他車情報取得部23が他車両12からアクセル情報を取得しておらず、かつ、自車情報取得部27が自車両11のアクセル情報を取得したか否かである。すなわち、報知部28は、前方で停車中の他車両12がアクセルを踏んでいないにもかかわらず、自車両11でアクセルを踏んだか否かを判定し、この条件を満たすときに衝突警告メッセージを報知する。
【0055】
次に、上記図6のように構成した車両発進支援装置の動作を説明する。まず自車両11の信号情報取得部21は、路車間通信機2を用いて前方の信号機13から表示色情報を取得する。そして、信号情報判定部22がこの表示色情報に基づいて赤信号から青信号に変化したことを検知すると、報知部28のチェック機能を有効にセットする。
【0056】
報知部28のチェック機能が有効にセットされると、報知部28は、他車両12からアクセル情報が送られてきたか否か、自車両11でアクセル情報が取得されたか否かをチェックする。そして、他車両12からのアクセル情報が未受信の状態で自車両11からのアクセル情報を検出すると、ディスプレイ8もしくはスピーカ9を用いて衝突警告メッセージを運転者に与える。この衝突警告メッセージを報知した後は、報知部28のチェック機能は再び無効な状態に戻る。
【0057】
以上詳しく説明したように、第3の実施形態によれば、信号が赤から青に変化して走行可能な状態になり、かつ、自車両11の前方にいる他車両12からアクセル情報が送られてこないのに自車両11でアクセル情報を検出した場合に、追突の恐れがあることを自車両11の運転者に報知するようにしたので、信号待ちで信号が赤から青に変化したときにおける前車両12の運転意図を自車両11で正確に把握でき、発進時における追突事故の発生を抑制することができる。
【0058】
なお、上記第3の実施形態でも、種々の車載電子機器を制御する電子制御装置1を利用して車両発進支援装置を構成する例について説明したが、図6に示した機能を有する専用の制御装置を設けるようにしても良い。
【0059】
また、上記第3の実施形態では、自車両11でアクセル情報を取得した場合に衝突警告メッセージを報知する例について説明したが、自車両11で取得する走行情報はこれに限定されない。例えば、自車両11にてブレーキが解除されたことを表すブレーキ情報、自車両11にてアクセルを踏んだときに変化するエンジンの回転量情報、自車両11が動いたときに検出される速度情報や加速度情報、自車両11の動きに応じて変化する車両位置情報などを取得して衝突警告メッセージを報知するようにしても良い。
【0060】
また、上記第3の実施形態では、他車両12から送られてくるアクセル情報の有無に応じて衝突警告メッセージを報知する例について説明したが、他車両12から取得する走行情報はこれに限定されない。例えば、他車両12にてブレーキが解除されたことを表すブレーキ情報、他車両12にてアクセルを踏んだときに変化するエンジンの回転量情報、他車両12が動いたときに検出される速度情報や加速度情報、他車両12の動きに応じて変化する車両位置情報など取得の有無に応じて衝突警告メッセージを報知するようにしても良い。
【0061】
また、上記第3の実施形態では、信号待ちで停車中のときにおける発進時の追突防止について説明したが、信号がない交差点で前車両に続いて発進する際や、渋滞などにより信号のない場所で一旦停止した後に前車両に続いて発進する際の追突防止にも応用することが可能である。この場合は、信号機からの信号情報を取得できないので、車々間通信によって前車両から取得した走行情報のみを使って衝突警告メッセージを報知するようにする。
【0062】
例えば、前車両から車々間通信によって取得した前車両の車速情報と、自車両自身で取得した自車両の車速情報とに基づいて、双方の車両が停車したときに(一定速度以下になったときでも良い)報知部28のチェック機能を無効から有効に切り替える。そして、この状態で、前車両からのアクセル情報等が未受信で自車両のアクセル情報を取得したら衝突警告メッセージを報知し、その後報知部28のチェック機能を再び無効に戻すようにする。このようにすれば、信号機がない場所でも発進可能案内メッセージの報知を行うことができる。また、信号機に路車間通信機などのインフラが整備されていなくても、衝突警告メッセージの報知を行うことができる。
【0063】
また、上記第3の実施形態では、図2のようなケースで衝突警告メッセージを報知する例について説明したが、図4のようなケースで衝突警告メッセージを報知するようにすることも可能である。この場合は、図6の他車情報取得部23の代わりに他車情報取得部25が設けられる。また、報知部28は、信号が赤から青に変化して走行可能な状態になったときに、自車両11と直交する方向に走行中の他車両12が交差点に強引に進入してくる恐れがあり、かつ、自車両11がアクセルを踏んだことを確認した場合に、衝突警告メッセージを報知する。
【0064】
また、上記第3の実施形態では、衝突警告メッセージのみを報知する例について説明したが、第1の実施形態あるいは第2の実施形態と組み合わせて、発進可能案内メッセージも報知するようにしても良い。例えば、所定の条件を満たして発進可能な状態になったときに発進可能案内メッセージを報知し、発進可能な状態になっていないのに発進動作を行ったときに衝突警告メッセージを報知することが可能である。
【0065】
その他、上記第1〜第3の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0066】
【発明の効果】
本発明は上述したように、信号情報の取得によって信号機が赤信号から青信号に変化したことを検知したときに、他車両から取得した他車両の走行情報や自車両で取得した自車両の走行情報に基づいて所定の条件を満たすか否かを判定し、当該所定の条件を満たす場合に発進可能案内メッセージあるいは衝突警告メッセージを自車両の運転者に報知するようにした。これにより、信号待ちで信号が赤から青に変化したときに他車両の運転意図を自車両で正確に把握でき、発進時における衝突事故の発生を抑制することができる。また、信号待ちで停車中の前車両が大型車で自車両から信号機が見えない場合でも、自車両で発進に戸惑うことがなくなり、渋滞等の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1〜第3の実施形態による車両発進支援装置を適用した車載機の要部構成を示すブロック図である。
【図2】第1および第3の実施形態による車両発進支援装置の利用場面を説明するための図である。
【図3】第1の実施形態による車両発進支援装置の機能構成を示すブロック図である。
【図4】第2および第3の実施形態による車両発進支援装置の利用場面を説明するための図である。
【図5】第2の実施形態による車両発進支援装置の機能構成を示すブロック図である。
【図6】第3の実施形態による車両発進支援装置の機能構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 電子制御装置
2 路車間通信機
3 車々間通信機
4 ナビゲーション装置
5 位置測定装置
6 アクセルセンサ
7 ブレーキセンサ
8 ディスプレイ
9 スピーカ
10 車載機
11 自車両
12 他車両
13 信号機
21 信号情報取得部
22 信号情報判定部
23,25 他車情報取得部
24,26,28 報知部
27 自車情報取得部
Claims (6)
- 信号機から当該信号機の表示色情報を取得する信号情報取得手段と、
他車両から当該他車両の走行情報を取得する他車情報取得手段と、
上記信号情報取得手段により取得された表示色情報に基づいて上記信号機が赤信号から青信号に変化したことを検知した場合に、上記他車情報取得手段により取得された他車両の走行情報に基づいて所定の条件を満たすか否かを判定し、当該所定の条件を満たす場合に発進可能案内メッセージを報知する報知手段とを備えたことを特徴とする車両発進支援装置。 - 上記他車情報取得手段は上記他車両の走行情報として、上記他車両でアクセルが踏まれたことを表すアクセル情報を取得し、
上記報知手段は、上記アクセル情報が取得されたときに上記発進可能案内メッセージを報知することを特徴とする請求項1に記載の車両発進支援装置。 - 上記他車情報取得手段は上記他車両の走行情報として、上記他車両の走行位置情報および走行速度情報を取得し、
上記報知手段は、上記他車両の走行位置情報および走行速度情報に基づいて、自車両が待機している交差点から所定距離以内の場所で所定値を超える速度で走行している他車両が存在しないと判定したときに上記発進可能案内メッセージを報知することを特徴とする請求項1に記載の車両発進支援装置。 - 信号機から当該信号機の表示色情報を取得する信号情報取得手段と、
他車両から当該他車両の走行情報を取得する他車情報取得手段と、
自車両の走行情報を取得する自車情報取得手段と、
上記信号情報取得手段により取得された表示色情報に基づいて上記信号機が赤信号から青信号に変化したことを検知した場合に、上記他車情報取得手段により取得された他車両の走行情報および上記自車情報取得手段により取得された自車両の走行情報に基づいて所定の条件を満たすか否かを判定し、当該所定の条件を満たす場合に衝突警告メッセージを報知する報知手段とを備えたことを特徴とする車両発進支援装置。 - 上記他車情報取得手段は上記他車両の走行情報として、上記他車両でアクセルが踏まれたことを表す他車アクセル情報を取得し、
上記自車情報取得手段は上記自車両の走行情報として、上記自車両でアクセルが踏まれたことを表す自車アクセル情報を取得し、
上記報知手段は、上記他車情報取得手段により上記他車アクセル情報が取得されておらず、かつ、上記自車情報取得手段により上記自車アクセル情報が取得されたときに上記衝突警告メッセージを報知することを特徴とする請求項4に記載の車両発進支援装置。 - 上記他車情報取得手段は上記他車両の走行情報として、上記他車両の走行位置情報および走行速度情報を取得し、
上記自車情報取得手段は上記自車両の走行情報として、上記自車両でアクセルが踏まれたことを表す自車アクセル情報を取得し、
上記報知手段は、上記他車両の走行位置情報および走行速度情報に基づいて、上記自車両が待機している交差点から所定距離以内の場所で所定値を超える速度で走行している他車両が存在すると判定し、かつ、上記自車情報取得手段により上記自車アクセル情報が取得されたときに上記衝突警告メッセージを報知することを特徴とする請求項4に記載の車両発進支援装置。
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