JP5905400B2 - 極細繊維からなるメルトブロー不織布の製造方法及び極細繊維からなるメルトブロー不織布を製造するための装置 - Google Patents

極細繊維からなるメルトブロー不織布の製造方法及び極細繊維からなるメルトブロー不織布を製造するための装置 Download PDF

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    • D01D5/098Melt spinning methods with simultaneous stretching
    • D01D5/0985Melt spinning methods with simultaneous stretching by means of a flowing gas (e.g. melt-blowing)

Description

本発明は、繊維の絡まりや浮遊繊維の付着が抑制され、目付が小さくても最大細孔径及び平均細孔径が小さく、微粒子捕捉性及び通気性の両方に優れた極細繊維からなるメルトブロー不織布、その製造方法、及びそれを製造するための装置に関する。
メルトブロー不織布は、スパンボンド不織布より極細の繊維からなるので、微粒子捕捉性に優れており、液体フィルタ、エアフィルタ等に用いられ、また電極間の絶縁性や電解液の保持性に優れているので電池セパレータ等にも用いられている。メルトブロー不織布は、例えば、加工性、耐薬品性等に優れたポリオレフィンからなるが、微粒子捕集性をさらに高めるために、ポリオレフィン繊維の一層の極細化、及び最大細孔径及び平均細孔径の低減が求められている。
特開平6-25958号は、温度230℃及び荷重2.16 kgにおけるメルトインデックスが500〜2,000 g/10分のポリプロピレンを200〜285℃のノズル温度で紡糸してなる、繊維径変動率が小さいポリプロピレン極細繊維からなるメルトブロー不織布の製造方法を開示している。特開2002-201560号は、メルトフローレートが1,200 g/10分以上で、分子量分布(Mw/Mn)が2.5以下のポリプロピレンからなる、平均繊維径が2.0μm以下の極細繊維のメルトブロー不織布の製造方法を開示している。しかしながら、特開平6-25958号及び特開2002-201560号に記載の方法は、ポリプロピレン極細繊維の絡まり、及び得られた不織布への浮遊繊維の付着が十分に防止されていないため、これらの方法によって微粒子捕捉性及び通気性の両方に優れたメルトブロー不織布を得ることができない。
特表2009-534548号は、長さLと最大横断面寸法Dとの比率L/Dが20以上の紡糸オリフィスを備え、非常に低いスループット又はポリマー流速で紡糸することにより、直径0.5μm未満のポリプロピレン繊維からなる不織布を製造するメルトブロー紡糸装置を開示している。しかしながら、この装置を用いて極細のポリプロピレン繊維からなる不織布をメルトブロー法により製造すると、繊維の絡まりや得られた不織布への浮遊繊維の付着が生じ、微粒子捕捉性及び通気性の両方に優れたメルトブロー不織布を得ることができない。
従って、本発明の目的は、繊維の絡まり及び浮遊繊維の付着が抑制され、目付が小さくても最大細孔径及び平均細孔径が小さく、微粒子捕捉性及び通気性の両方に優れた極細繊維からなるメルトブロー不織布、その製造方法、及びそれを製造するための装置を提供することである。
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者等は、(1) ダイと吸引ロールとの間隔を、溶融ポリマーの延伸が完了するとともに、得られた前記ポリマー繊維の振動が実質的に起こらない範囲内とすることにより、前記ポリマー繊維の糸切れ及び絡みが抑制され、さらに(2) 吸引ロールの外周面と吸引フードのダイ側端部との間隔を、得られたメルトブロー不織布の表面に糸切れした繊維が付着又は接触しても吸引除去し得るように設定することにより、たとえ前記ポリマー繊維の絡まり及び浮遊繊維が発生したとしても、それらの付着が抑制され、その結果、目付が小さくても最大細孔径及び平均細孔径が小さく、微粒子捕捉性及び通気性の両方に優れた極細繊維からなるメルトブロー不織布が得られることを発見し、本発明に想到した。
すなわち、本発明の方法は、
直径200μm以下の多数の紡糸ノズルとその両側の空気ノズルとを具備するダイと、前記ダイの近傍に設けられた、多孔性の外周部を有する吸引ロールと、前記ダイより上流側及び下流側の位置に前記吸引ロールを覆うように設けられた一対の吸引フードとを有するメルトブロー装置を用い、
前記紡糸ノズルから吐出した溶融ポリマーを前記空気ノズルから噴出する加熱空気により延伸し、得られた前記ポリマーの極細繊維を吸引ロール上に捕集することにより、
数平均繊維径が1μm以下で、繊維径分布(重量平均繊維径/数平均繊維径)が1.3以下で、繊維径変動率が55%以下の極細繊維からなるメルトブロー不織布を製造する方法であって、
(1) 前記ダイと前記吸引ロールとの間隔を、前記溶融ポリマーの延伸が完了するとともに、得られた前記ポリマー繊維の振動が実質的に起こらない範囲内に設定し、(2) 前記吸引ロールの外周面と前記吸引フードのダイ側端部との間隔を、得られたメルトブロー不織布の表面に糸切れした繊維が付着又は接触しても吸引除去し得る範囲内に設定することを特徴とする。
前記紡糸ノズル当たりの溶融ポリマーの吐出量は、50 mg/分以下とし、前記加熱空気の噴出流速を100 m/秒以上とするのが好ましい。幅当たりの前記加熱空気の噴出量は、800 Nm3/hr/m以上とするのが好ましい。前記吸引ロールによる幅当たりの吸引量は前記加熱空気の噴出量の5倍以上とし、前記一対の吸引フードによる合計吸引量と前記吸引ロールによる吸引量(幅当たりに換算していない吸引量)との比は0.2〜0.9とするのが好ましい。
前記ダイ及び前記加熱空気の温度は、(前記ポリマーの融点)〜(前記ポリマーの融点+50℃)とするのが好ましい。
前記ポリマーとして、1,000〜2,000 g/10分のメルトフローレート(JIS K7210、230℃、荷重2,160 g)を有するポリプロピレンを使用するのが好ましい。
本発明の装置は、数平均繊維径が1μm以下で、繊維径分布(重量平均繊維径/数平均繊維径)が1.3以下で、繊維径変動率が55%以下の極細繊維からなるメルトブロー不織布を製造する装置であって、
直径200μm以下の多数の紡糸ノズルとその両側の空気ノズルとを具備するダイと、前記ダイの近傍に設けられた、多孔性の外周部を有する吸引ロールと、前記ダイより上流側及び下流側の位置に前記吸引ロールを覆うように設けられた一対の吸引フードとを具備し、(a) 前記ダイと前記吸引ロールとの間隔は、前記溶融ポリマーの延伸が完了するとともに、得られた前記ポリマー繊維の振動が実質的に起こらない範囲内に設定され、(b) 前記吸引ロールの外周面と前記吸引フードのダイ側端部との間隔は、得られたメルトブロー不織布の表面に糸切れした繊維が付着又は接触しても吸引除去し得る範囲内に設定されていることを特徴とする。
上記方法及び装置において、前記ダイと前記吸引ロールとの間隔は30〜100 mmであるのが好ましい。前記吸引ロールの外周面と前記吸引フードのダイ側端部との間隔は10〜40 mmであるのが好ましい。
前記吸引ロールの前記ダイ側の半周面のうち、前記一対の吸引フードで被覆される割合は、60〜90%とするのが好ましい。前記吸引ロールの外周面に対する吸引領域の面積割合は、1/6〜1/3とするのが好ましい。
前記紡糸ノズルは1インチ当たり50個以上の密度でダイに一列に配設されているのが好ましい。
本発明のメルトブロー不織布は、数平均繊維径が1μm以下で、繊維径分布(重量平均繊維径/数平均繊維径)が1.3以下で、繊維径変動率が55%以下の極細繊維からなることを特徴とする。
メルトブロー不織布の数平均繊維径は0.7μm以下が好ましい。また、メルトブロー不織布の平均目付は12 g/m2以下で、バブルポイント法により求めた最大細孔径及び平均細孔径はそれぞれ12μm以下及び6μm以下で、通気度(JIS L 1096)は5 mL/cm2/秒以上であるのが好ましい。極細繊維は、1,000〜2,000 g/10分のメルトフローレート(JIS K7210、230℃、荷重2,160 g)を有するポリプロピレンからなるのが好ましい。
本発明のメルトブロー不織布は、平均繊維径が小さく、繊維径分布が狭い極細繊維により形成されているので、目付が小さくても小さな最大細孔径及び平均細孔径を有する。そのため微粒子捕捉性及び通気性の両方に優れており、長期に亘って高い微粒子捕捉性能を維持することができる。従って、本発明の不織布は、軽量及び小体積の液体フィルタ、エアフィルタ、防塵マスク、電池セパレータ等に有用である。また本発明の不織布は積層することにより、高い微粒子捕捉性能を有するフィルタやセパレータが得られる。
本発明のメルトブロー不織布の製造方法、及びそれに使用する装置は、(1) ダイと吸引ロールとの間隔を、溶融ポリマーの延伸が完了するとともに、得られた前記ポリマー繊維の振動が実質的に起こらない範囲内に設定しているので、前記ポリマー繊維の糸切れ及び絡みを抑制することができ、(2) 吸引ロールの外周面と吸引フードのダイ側端部との間隔を、得られたメルトブロー不織布の表面に糸切れした繊維が付着又は接触しても吸引除去し得る範囲内に設定しているので、糸切れにより生じる飛散繊維を効果的に除去することができ、もって平均繊維径が小さく、繊維径分布が狭い極細繊維からなるメルトブロー不織布が得られる。
本発明のメルトブロー不織布の製造装置の一例を示す横手方向断面図である。 図1の装置における吸引ロールの内部構造を示す分解斜視図である。 図1の装置における吸引ロールの内部構造を示す長手方向断面図である。 図1の装置を示す一部を切欠いた部分断面正面図である。 図1の装置におけるポリマー繊維の捕集部位近傍を示す拡大部分断面図である。 吸引フードによる吸引ロールの被覆領域を示す概略図である。 図1のメルトブロー装置におけるダイの内部構造を示す断面図である。 図7のダイの要部を示す部分拡大断面図である。 図7のダイの紡糸ノズルを構成する溝付きプレートの一方を示す部分平面図である。 図7のダイにおける紡糸ノズルの配列を示す部分正面図である。 一列のダイから吐出されたポリマー繊維の流れを示す概略図である。 本発明のメルトブロー不織布の製造装置の別の例を示す断面図である。 比較例1で用いたメルトブロー装置を示す断面図である。 比較例2で用いたメルトブロー装置を示す断面図である。 実施例1〜3及び比較例6のメルトブロー不織布の繊維直径分布を表すグラフである。 バブルポイント法により平均細孔径及び最大細孔径を求めるための圧力-透過流量曲線を示すグラフである。
[1]原料樹脂
メルトブロー不織布を構成するポリマーとしては、メルトブロー可能な溶融ポリマーとなる熱可塑性樹脂であればよい。メルトブロー可能な熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド等が挙げられる。本発明の極細繊維からなるメルトブロー不織布には、ポリオレフィン又はポリエステルが好ましく、ポリオレフィンが特に好ましい。
前記ポリオレフィンとしては、プロピレン、エチレン、ブテン-1、ヘキセン-1、オクテン-1、4-メチルペンテン-1等のα-オレフィンの単独重合体、あるいはこれらα-オレフィンの2種類以上のランダム又はブロック共重合体が挙げられる。中でもポリプロピレンが好ましく、特に1,000〜2,000 g/10分のメルトフローレート(MFR)を有するポリプロピレンが好ましい。MFRが1,000 g/10分以上のポリプロピレンを用いることにより、溶融混練温度及び吐出温度を比較的低くすることができる。MFRが1,000 g/10分未満であると、溶融混練温度を高くしなければならず、吐出繊維同士が融着しやすくなって繊維径分布が広くなるだけでなく、繊維切れも起こり易くなる。一方、MFRが2,000 g/10分超であると、繊維が短くなり、不織布の強度が不十分となるおそれがある。MFRの下限は1,200 g/10分が好ましく、1,300 g/10分がより好ましく、また上限は1,800 g/10分が好ましく、1,700 g/10分がより好ましい。ポリプロピレンのMFRは、JIS K7210に基づき荷重2.16 kg、及び温度230℃で測定する。
ポリプロピレンの重量平均分子量(Mw)は1×104〜2×105が好ましく、5×104〜10×105がより好ましい。ポリプロピレンの分子量分布[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]は1.1〜5が好ましく、1.5〜4がより好ましく、2〜3.5が最も好ましい。
ポリプロピレンとしては、プロピレン単独重合体、又は過半重合割合のプロピレンと他のα-オレフィン(エチレン、ブテン、ヘキセン、4-メチルペンテン、オクテン等)、不飽和カルボン酸又はその誘導体(アクリル酸、無水マレイン酸等)、芳香族ビニル単量体(スチレン等)等とのランダム、ブロック又はグラフト共重合体が好ましく使用できる。これらポリプロピレンは、単独で使用しても、又は複数種類の重合体の混合物として使用しても良く、ポリプロピレン以外のポリオレフィンと混合して使用しても良い。
前記ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等が挙げられ、これらのいずれかが主成分であることが望ましい。中でも、ポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートが好ましい。複数種のポリエステルを混合して使用する場合は、前述のポリエステルのいずれかが50重量%以上であるのが好ましく、70重量%以上であるのがより好ましく、90重量%以上であるのが最も好ましい。ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート又はポリトリメチレンテレフタレートからなるメルトブロー不織布は、融点が比較的高いため、耐熱性に優れており、かつ熱による寸法安定性も優れている。
前記ポリアミドとしては、ポリアミド3(ナイロン3)(登録商標)、ポリアミド4(ナイロン4)(登録商標)、ポリアミド6(ナイロン6)(登録商標)、ポリアミド6-6(ナイロン6-6)(登録商標)、ポリアミド12(ナイロン12)(登録商標)等が挙げられる。
原料樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で、結晶核剤、艶消し剤、顔料、防カビ剤、抗菌剤、難燃剤、親水剤、光安定剤等を添加してもよい。
[2] メルトブロー不織布の製造装置
図1〜図10は、本発明のメルトブロー不織布の製造装置の一例を示す。この製造装置は、溶融ポリマーを極細繊維状に水平方向に吐出するダイ1と、ダイ1の近傍に設けられた極細繊維捕集用の吸引ロール2と、吸引ロール2の外周面の、前記ダイ1より上流側及び下流側の所定の位置に前記吸引ロール2を覆うように配置された一対の吸引フード(上流側吸引フード3a及び下流側吸引フード3b)とを具備する。ここで下流側とはダイ1から吐出された極細繊維により形成されたメルトブロー不織布4のウエブが流れていく側であり、上流側とはダイ1に対して前記メルトブロー不織布4が形成されていない側(下流側の反対側)である。
(1) ダイ
図7〜図10に示すように、ダイ1は、紡糸ノズル11cを形成する一対の溝付きプレート11a,11bと、加熱空気を送給する複数の貫通孔120を有するとともに、溝付きプレート11a,11bを両側から支持する一対のブロック12a,12bと、紡糸ノズル11cの先端部付近に開口する空気ノズル15,15に流路14,14を介して貫通孔120が連通するようにブロック12a,12bの下流側に設けられた一対の空気ジェットブロック13,13とを有する。第一のブロック12aは、押出機(図示せず)から紡糸ノズル11cに溶融ポリマーを送給する複数の貫通孔121を有する。
図8〜図10に示すように、溶融ポリマーが流れるブロック12aの貫通孔121は、フィルタ113を介して溝付きプレート11aの開口部111に連通している。溝付きプレート11aは、複数の分流器112を有する凹部110dと、凹部110dの下流側に連通する多数の平行な半円筒状溝110cとを有する。溝付きプレート11bは、開口部111を有さない以外溝付きプレート11aと同じである。溝付きプレート11a,11bを重ねると、それらの凹部110d,110d、分流器112,112及び半円筒状溝110c,110cにより溶融ポリプロピレン溜め11d、分流路及び紡糸ノズル11cが形成される。分流器112,112により、紡糸ノズル11cへの溶融ポリマーの流量を均等にすることができる。
紡糸ノズル11cの直径Dは200μm以下である。紡糸ノズル11cの断面形状が円形でない場合、直径Dは横断面と同じ面積を有する円の直径とする。直径Dが200μm超だと、数平均繊維径を1μm以下とするのが困難である。直径Dは150μm以下が好ましく、130μm以下がより好ましい。直径Dの下限は、技術的に50μmが好ましい。紡糸ノズル11cからの溶融ポリマーの吐出流量を均等にするために、紡糸ノズル11cの長さLと直径Dとの比L/Dは20以上が好ましく、30以上がより好ましく、100〜300が最も好ましい。吐出された前記ポリマーの極細繊維の絡まりを防止しつつ効率的にメルトブロー不織布を得るために、紡糸ノズル11cの密度は、1インチ当たり50個以上が好ましく、70個以上がより好ましく、70〜300個が最も好ましい。
空気ノズル15のギャップGは0.1〜1 mmが好ましく、0.2〜0.8 mmがより好ましい。またトータルギャップTG(空気ジェットブロック13,13の縁部の間隔)は0.1〜2 mmが好ましく、0.4〜1.5 mmがより好ましい。空気ジェットブロック13,13の間隔を変更することにより、空気ノズル15,15のギャップG及びトータルギャップTGを調整することができる。
(2) 吸引ロール
図1〜図6に示すように、紡糸ノズル11cから吐出及び延伸された前記ポリマーの極細繊維を連続的に捕集する吸引ロール2は、(a) 軸線方向に延在する開口部21aを有し、排気装置(図示せず)に連通する円筒部材21と、(b) 回転シャフト203に固定されたフランジ(201a)付き側板201と、ベアリング206aを介して円筒部材21を支持するフランジ(202a,202b)付き円筒状支持部202とに固定された多孔性円筒部材22と、(c) 多孔性円筒部材22の外周面上に設けられた円筒状メッシュ部材23とを有する。円筒部材21はベアリング205bを介して回転シャフト203と連結しているので、シャフト203が回転しても固定したままである。回転シャフト203は、支持体210に設けられたベアリング205aに回転自在に支持されており、その外端部にモータ(図示せず)に駆動されるプーリ204が固定されている。円筒状支持部202はフランジ202bの外周面で、支持体211に設けられたベアリング206bに回転自在に支持されている。円筒部材21の一部に、それを所定の円周方向位置に固定しておくための手段220が設けられている。前記多孔性円筒部材22と、その外周面上に設けられた円筒状メッシュ部材23とが一体に回転することにより、紡糸ノズル11cから吐出及び延伸された前記ポリマーの極細繊維を連続的に捕集しメルトブロー不織布4を形成する。
繊維流41及び不織布4(図5を参照)に対して十分な吸引力を作用させるために、多孔性円筒部材22の吸引孔22aの直径(図2を参照)は3〜20 mmが好ましく、5〜15 mmがより好ましく、また多孔性円筒部材22の開孔率は30〜70%が好ましく、40〜60%がより好ましい。多孔性円筒部材22としては、通気性と機械的強度の観点から、多数のパンチ穴を有するステンレススチール等の金属板からなる円筒体が好ましい。また円筒状メッシュ部材23は、高融点の耐熱性樹脂(ナイロン等)の繊維からなるのが好ましい。
円筒部材21の開口部21aの軸線方向縁には、図1及び図2に示すように、多孔性円筒部材22の内面との間に僅かな間隔をあけて、開口部21aとそれ以外の部分との空間を仕切るための一対の仕切り板21b,21cが固定されている。開口部21aと一対の仕切り板21b,21cと多孔性円筒部材22とに囲まれた空間は、円筒部材21の内部に連通し、吸引領域SAを形成する。極細繊維が吸引領域SAの上流端付近で吸引ロール2に衝突するように、ダイ1を位置決めするのが好ましい。また、吸引ロール2の外周面に対して極細繊維がほぼ垂直に当たるように、ダイ1の吐出方向を調節するのが好ましい。
吸引領域SAを構成する中心角θは60〜120°が好ましく、80〜100°がより好ましい。すなわち、吸引ロール2の外周面に対する吸引領域SAの面積割合は1/6〜1/3が好ましく、2/9〜5/18がより好ましい。中心角θが60°未満であると吸引領域SAが狭すぎ、不織布4を安定的に製造するのが困難である。一方、中心角θが120°超であると吸引領域SAが広すぎ、不織布4に対する吸引力が不十分である。吸引ロール2の直径は30〜150 cmが好ましく、50〜100 cmがより好ましい。
(3) ダイと吸引ロールの間隔
ダイ1と吸引ロール2の外周面との間隔d1は、溶融ポリマーの延伸が完了するとともに、得られた繊維の振動が実質的に起こらない範囲内にする必要がある(図5を参照)。図11に示すように、ダイ1の紡糸ノズル11cから吐出された溶融ポリマーは延伸されるとともに、所定の距離(dmax)を超えると振動が起こる。これは、高速の加熱空気流が周囲の空気との摩擦により乱流化するためであると考えられる。数μm以上の太さの繊維からなるメルトブロー不織布の場合、乱流による絡まりが起こっても性能上大きな問題にならないが、数平均繊維径が1μm以下と極細の繊維の場合、一旦起こった絡まりは連鎖的に進展して極端に大径化した部分が生成し、メルトブロー不織布の最大細孔径が大きくなってしまうだけでなく、糸切れによる飛散繊維も生じやすくなる。従って、溶融ポリマーの延伸が完了した後、振動が実質的に起こらない範囲内で前記ポリマーの極細繊維を吸引ロール2上に捕集する必要がある。
メルトブロー法により200μm以下の直径Dの紡糸ノズル11cから数平均繊維径が1μm以下の極細繊維を形成する場合、振動が実質的に起こらない範囲dmaxは通常約150 mm以下であるので、ダイ1と吸引ロール2の外周面との間隔d1は100 mm以下が好ましく、90 mm以下がより好ましく、70 mm以下が最も好ましい。間隔d1の下限は30 mmが好ましく、40 mmがより好ましい。間隔d1が30 mm未満では、延伸が不十分であり、また繊維の冷却が不十分なために樹脂塊が発生し易い。
(4) 吸引フード
吸引フード3a,3bは、図1に示すように、ダイ1から吐出された極細繊維により形成されたメルトブロー不織布4のウエブが流れていく側(下流側)、及びダイ1に対して前記メルトブロー不織布4が形成されていない側(上流側)の両側に設ける。浮遊繊維は空気流に乗って下方(上流側)にも移動することがあるので、上流側の吸引フード3bを設けることにより,これらの浮遊繊維を効率よく除去することができる。吸引フード3a,3bは、吸引ロール2の外周面に沿った底部開口部35a,35bを有するフード本体部31a,31bと、フード本体部31a,31bの一辺に設けられ、ダクトを介して排気装置に連結された開口部33a,33bを有するパイプ部32a,32bとを有する。
下流側の吸引フード3aは、図1に示すように、ダイ1の下流側の所定の位置から、メルトブロー不織布4が吸引ロール2のから剥離されて取り出される部分(図では吸引ロール2のほぼ最上部)までの領域に設けるのが好ましく、前記吸引領域SAをできるだけ覆うように設けるのが好ましい。上流側の吸引フード3bは、前記下流側の吸引フード3aとダイ1に対して対称に設けるのが好ましい。図6に示すように、吸引フード3a,3bにより覆われたロール外周面積をS1及びS2とし、吸引フード3a,3bの間の、吸引フード3a,3bにより覆われないロール外周面積をS3とすると、これらの面積の合計(S1+S2+S3)に対する吸引フード3a,3bにより覆われた面積の合計(S1+S2)の比率(ロール被覆率=(S1+S2)/(S1+S2+S3))は60〜90%であるのが好ましく、70〜85%であるのがより好ましい。ロール被覆率が60%未満であると、浮遊繊維の吸引が不十分である。またロール被覆率が90%超であると、繊維流41に対する吸引フード3a,3bの影響が大きすぎ、繊維流41が広がってしまうだけでなく、極細繊維の絡まりが多くなる。ここで前記合計面積(S1+S2+S3)は、吸引ロール2の半周分を占めるように設定するのが好ましい。従って、吸引フード3a,3bに覆われずにダイ1に対向する外周面積S3は、吸引ロール2の半周分の面積の10〜40%が好ましく、15〜30%がより好ましい。このように吸引フード3a,3bに覆われずにダイ1に対向する外周面積S3を設定することにより、ダイ1と吸引フード3a,3bとが適切な間隔となるように吸引フード3a,3bが配置され、繊維流41の乱れを抑制しつつ浮遊繊維を効果的に除去することができる。
(5) 吸引フードと吸引ロール外周面との間隔
吸引フード3a,3bの底部開口部35a,35bと吸引ロール2の外周面との間隔は全体的にほぼ一定であるのが好ましい。前記吸引フード3a,3bと吸引ロール2の外周面との間隔は少なくともダイ1側端部311a,311bにおいて、メルトブロー不織布4の表面に糸切れした繊維が付着又は接触しても吸引除去し得る間隔d2に設定されている必要がある。間隔d2は各吸引フード3a,3bの端部311a,311bと吸引ロール2の外周面との距離である。具体的には、間隔d2は10〜40 mmが好ましく、15〜35 mmがより好ましい。間隔d2が10 mm未満であると、吸引フード3a,3bに十分な空気が流入せず、浮遊繊維の除去が不十分である。また間隔d2が40 mm超であると、吸引フード3a,3bに流入する空気の流速が遅すぎ、メルトブロー不織布4の表面に付着又は接触した浮遊繊維を十分に除去できない。前記吸引フード3aと吸引ロール2の外周面との間隔、及び前記吸引フード3bと吸引ロール2の外周面との間隔は同じであっても異なっていても良い。
各吸引フード3a,3bは図1に示す形状に限定されず、図12に示すように繊維流41の捕集部位の近傍にさらに排気装置(図示せず)に連結したパイプ部34a,34bを有しても良い。
以上のように、吸引フード3a,3bが適切なロール被覆率となるように配置され、空気流入口となる前記吸引フード3a,3bと吸引ロール2との隙間d2が適切な距離となるように配置された吸引フード3a,3bにより、繊維流41の乱れを抑制しつつ浮遊繊維を効果的に除去することができ、もって平均繊維径が小さく繊維径分布が狭い極細繊維からなるメルトブロー不織布を得ることができる。
[3] メルトブロー不織布の製造方法
上記装置を用いてメルトブロー不織布を製造する本発明の方法は、
前記紡糸ノズル11cから吐出した溶融ポリマーを前記空気ノズル15,15から噴出する加熱空気により延伸し、得られた前記ポリマーの極細繊維を吸引ロール上に捕集することにより、数平均繊維径が1μm以下で、繊維径分布(重量平均繊維径/数平均繊維径)が1.3以下で、繊維径変動率が55%以下の極細繊維からなるメルトブロー不織布を製造する方法であって、
(1) ダイ1と吸引ロール2との間隔を、溶融ポリマーの延伸が完了するとともに、得られたポリマー繊維の振動が実質的に起こらない範囲内とすることにより、前記ポリマー繊維の糸切れ及び絡みを抑制し、(2) 吸引ロール2の外周面と吸引フード3a,3bのダイ側端部311a,311bとの間隔d2を、得られたメルトブロー不織布の表面に糸切れした繊維が付着又は接触しても吸引除去し得るように設定することを特徴とする。得られたメルトブロー不織布に対して、必要に応じて、カレンダー処理、帯電処理、親水化処理等を施しても良い。
(1) 溶融混練工程
前記ポリマーの溶融混練温度は(前記ポリマーの融点)〜(前記ポリマーの融点+280℃)が好ましい。ポリプロピレンの場合、溶融混練温度は160〜440℃が好ましく、170〜420℃がより好ましい。
(2) 極細繊維形成工程
溶融ポリマーを多数の紡糸ノズル11cから吐出するとともに、ノズル15,15から加熱空気を噴出し、前記ポリマーの極細繊維を形成する。ダイ1及び加熱空気の温度は(前記ポリマーの融点)〜(前記ポリマーの融点+50℃)とするのが好ましい。ポリプロピレンの場合、ダイ1及び加熱空気の温度は160〜220℃が好ましく、170〜210℃がより好ましい。ダイ1及び加熱空気の温度が前記ポリマーの融点未満では、ポリマーが紡糸ノズル11cから吐出した直後に急速に固化してしまうため、延伸が不十分である。一方、前記ポリマーの融点+50℃を超えると、形成されたポリマー極細繊維が融着し易くなり、繊維径のバラツキが大きくなる。
ポリマー極細繊維を形成するために、紡糸ノズル11c当たりの溶融ポリマーの吐出量は50 mg/分以下が好ましく、30 mg/分以下がより好ましく、10 mg/分以下が最も好ましい。限定的ではないが、溶融ポリマーの吐出量の下限は1 mg/分が好ましい。
加熱空気の噴出流速は100 m/秒以上が好ましく、150〜300 m/秒がより好ましい。幅当たりの加熱空気の噴出量は、800 Nm3/hr/m以上が好ましく、1,000〜2,000 Nm3/hr/mがより好ましい。
(3) 捕集工程
幅当たりの吸引ロール2の吸引量は、メルトブロー不織布4の所望とする物性に応じて適宜調節することができるが、単繊維同士の融着を抑制するために、空気ノズル15,15からの幅当たりの噴出量の5倍以上が好ましく、10倍以上がより好ましく、12倍以上が最も好ましい。吸引ロール2の吸引量を加熱空気の噴出量の5倍以上とすると、加熱空気の大部分は多孔性円筒部材22の吸引孔22aを通って吸引ロール2内に吸引され、繊維流の乱れを抑制することができる。具体的には、幅当たりの吸引ロール2の吸引量は10,000 Nm3/hr/m以上が好ましく、15,000〜25,000 Nm3/hr/mがより好ましい。吸引ロール2の吸引量の上限は特に限定されないが、実用的には加熱空気の噴出量の50倍である。
吸引フード3a,3bの合計吸引量と吸引ロール2の吸引量(幅当たりに換算していない吸引量)との比は0.2〜0.9が好ましい。この吸引量比の範囲内では、加熱空気の大部分が吸引領域SAに流入して繊維流の乱れを防止しつつ、加熱空気の残部及び周囲の空気を吸引フード3a,3b内に流入させ、もって飛散繊維を除去するだけでなく、メルトブロー不織布4に付着又は接触した浮遊繊維も効果的に除去することができる。上記比は0.3〜0.6がより好ましい。吸引フード3a,3bの合計吸引量は1,000〜10,000 Nm3/hrが好ましく、2,000〜5,000 Nm3/hrがより好ましい。
吸引ロール2の回転速度は1〜20 m/分が好ましく、3〜15 m/分がより好ましい。吸引ロール2は室温で良いが、必要に応じて加熱しても良い。
(4) カレンダー処理工程
得られたメルトブロー不織布にカレンダー処理を施すと、機械的強度が向上するだけでなく、細孔径が小さくなる。メルトブロー不織布がポリオレフィン極細繊維からなる場合、カレンダー処理を室温で行うことができる。カレンダー処理の圧力は1〜10 MPaが好ましく、3〜7 MPaがより好ましい。
メルトブロー不織布は、カレンダー加工等の積層加工を施すことにより積層品とすることができる。メルトブロー不織布がポリオレフィン極細繊維からなる場合、カレンダー処理を室温で行うことにより孔径の低下が抑制された積層品を得ることができる。従来の平均繊維径が1μmより大きい繊維からなる不織布は、室温で積層加工(カレンダー加工)した場合、不織布同士が剥がれてしまうので、加熱して半溶融化させた状態で加圧して積層加工する必要があり、そのため繊維がつぶれてしまい、孔径が小さくなり、透過性が極端に低下するが、本発明の極細繊維からなる不織布は、室温条件で積層した場合であっても、極細繊維がアンカー効果でしっかりと絡み合うため、剥がれることがなく、加熱していないため繊維のつぶれもほとんどなく、積層前の不織布の孔径がほぼ保たれ、透過性の悪化を最小限に抑えることができる。
(5) 帯電処理工程
必要に応じてメルトブロー不織布に、コロナ放電処理等の帯電処理を施しても良い。帯電不織布は10-11〜10-7クーロン/cm2程度の電荷量を有し、微粒子を静電気的に捕集できる。
(6) 親水化処理工程
メルトブロー不織布に親水化処理を施してもよい。親水化処理は、モノマーグラフト、界面活性剤処理等により行うことができる。界面活性剤処理の場合、ノニオン系界面活性剤が好ましい。
[4] メルトブロー不織布
本発明のメルトブロー不織布は以下の物性を有する。なお、各物性は実施例の欄に記載の方法により測定した。
(1) 1μm以下の数平均繊維径
数平均繊維径が1μm以下だと、メルトブロー不織布は小さい平均細孔径及び最大細孔径、及び高い通気度を有し、微粒子捕捉性能に優れている。数平均繊維径は0.7μm以下が好ましく、0.3〜0.7μmがより好ましい。
(2) 0.8μm以下の重量平均繊維径
重量平均繊維径が0.8μm以下だと、メルトブロー不織布は小さい平均細孔径及び最大細孔径、及び高い通気度を有し、微粒子捕捉性能に優れている。重量平均繊維径は0.3〜0.8μmが好ましい。
(3) 1.3以下の繊維径分布(重量平均繊維径/数平均繊維径)
繊維径分布が1.3以下だと、メルトブロー不織布は小さい平均細孔径及び最大細孔径を有し、目付が小さくても微粒子捕捉性能に優れている。繊維径分布は1.05〜1.25が好ましい。
(4) 55%以下の繊維径変動率
繊維径変動率が55%以下だと、メルトブロー不織布は小さい平均細孔径及び最大細孔径を有し、目付が小さくても微粒子捕捉性能に優れている。繊維径変動率は50%以下が好ましく、45%以下がより好ましい。
(5) 6μm以下の平均細孔径
平均細孔径が6μm以下であると、メルトブロー不織布は優れた微粒子捕捉性能を有する。平均細孔径は5.5μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。
(6) 12μm以下の最大細孔径
最大細孔径が12μm以下であると、メルトブロー不織布は優れた微粒子捕捉性能を有する。最大細孔径は10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましい。
(7) 5 mL/cm2/秒以上の通気度
通気度が5 mL/cm2/秒未満ではメルトブロー不織布の目詰まりが速い。通気度は5〜30 mL/cm2/秒が好ましい。一方、通気度が30 mL/cm2/秒超だと微粒子捕集効率が低い。
(8) 12 g/m2以下の平均目付
平均目付が12 g/m2超だと通気度が悪い。平均目付は1〜12 g/m2が好ましく、2〜10 g/m2がより好ましく、3〜9g/m2が最も好ましい。
(9) 5%以下の目付変動率
目付変動率が5%超だと最大細孔径が大きく、通気度の均一性が悪い。目付変動率は4%以下が好ましい。
(10) 0.05〜0.5 mmの平均膜厚
平均膜厚が0.05〜0.5 mmのメルトブロー不織布はフィルタに好適である。
(11) 1〜20%の充填率(80〜99%の気孔率)
充填率が1%未満では、メルトブロー不織布は十分な微粒子捕集率を有さない。一方20%超だと、通気度が悪い。充填率は2〜10%が好ましい。
(12) 1〜15 N/50 mm幅の引張破断強度(長手方向)
1〜15 N/50 mm幅の長手方向引張破断強度を有するメルトブロー不織布はフィルタに好適である。引張破断強度は1.2〜13 N/50 mm幅が好ましい。
(13) 90%以上の微粒子捕集率
微粒子捕集率が90%以上だと、フィルタとして用いるのに適している。微粒子捕集率は95%以上が好ましい。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1
メタロセン系重合触媒を用いて調製されたポリプロピレンPP[MFR(JIS K7210、2.16 kg、230℃):1,550 g/10分、重量平均分子量(Mw):7×104、分子量分布(Mw/Mn):2.5、融点:155℃]を原料として、図1〜図10に示す装置を用い、表1に示す条件で幅300 mmのメルトブロー不織布を作製した。なお吸引フード3a,3bは、図6における(S1+S2+S3)が吸引ロール2の半周分となるようにダイ1の上流側及び下流側対称に配置した。
実施例2
トータルギャップTGを0.7 mmとした以外実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。
実施例3
紡糸ノズル当たりのポリプロピレン吐出量を6.7 mg/分とし、吸引ロールの回転速度を7.2 m/分とした以外実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。
実施例4
吸引フード3a,3bの大きさを変更して、すなわち図6において、S3は変更せずにS1及びS2のみを均等に小さくして、ロール被覆率[(S1+S2)/(S1+S2+S3)×100]を60%とした以外実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。
実施例5
吸引フード3a,3bの大きさを変更して、すなわち図6において、S3は変更せずにS1及びS2のみを均等に大きくして、ロール被覆率を85%とした以外実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。
実施例6
紡糸ノズルの長さLが3 mmで、直径Dが0.1 mmで、L/Dが30で、紡糸ノズルの数が1,001個で、トータルギャップTGが0.5 mmのダイを用い、溶融混練温度を400℃とし、紡糸ノズル当たりのポリプロピレン吐出量を22.5 mg/分とし、加熱空気の流速及び噴出量をそれぞれ225 m/秒及び1,650 Nm3/hr/mとし、ロール吸引量/加熱空気噴出量の比を11.8とし、ダイと吸引ロールとの間隔d1を90 mmとし、吸引ロールの回転速度を11.0 m/分とした以外実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。
実施例7
L/Dを50とし、紡糸ノズル当たりのポリプロピレン吐出量を5.6 mg/分とした以外実施例6と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。
実施例8
フード吸引量を2,400 Nm3/hrとし、フード吸引量/ロール吸引量の比を0.38とした以外実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。
実施例9
フード吸引量を3,600 Nm3/hrとし、フード吸引量/ロール吸引量の比を0.58とした以外実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。
実施例10
メタロセン系重合触媒を用いて調製されたポリプロピレン[MFR:1,200 g/10分、重量平均分子量:74,000、分子量分布:3.4、融点:158℃]を用いた以外実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。
実施例11
実施例1のメルトブロー不織布に、コロナ放電処理(印加電圧:17 kV)を施した(表1を参照)。
実施例12
実施例1のメルトブロー不織布に、室温でカレンダー加工(圧力:5 MPa)を施した(表1を参照)。
実施例13
吸引フードのダイ側端部と吸引ロール外周面との間隔d2を30 mmとした以外実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。
比較例1
吸引ロール2のダイ1から下流側のみに、図13に示すように、吸引フード301を設けた装置を用い、吸引量を6,000 Nm3/hrとし、フード吸引量/ロール吸引量の比を0.96とした以外実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。なお吸引フード301のウエブ進行方向長さは700 mmであった。
比較例2
図14に示すように、繊維流41全体を覆うようにダイ1に接合された吸引フード302a,302bを有する装置を用いた以外実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。
比較例3
ダイと吸引ロールとの間隔d1を150 mmとした以外実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。
比較例4
吸引フードのダイ側端部と吸引ロール外周面との間隔d2を5 mmとした以外実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。
比較例5
吸引フードのダイ側端部と吸引ロール外周面との間隔d2を50 mmとした以外実施例1と同様にして、メルトブロー不織布を作製した(表1を参照)。
比較例6
市販のポリプロピレンメルトブロー不織布(商品名「SYNTEX nano」,三井化学株式会社製)を用いた。
実施例1〜13及び比較例1〜6のメルトブロー不織布の物性を以下の方法により測定した。結果を表2に示す。
(1) 平均膜厚
平均膜厚は、メルトブロー不織布の幅方向に3カ所(端部から50 mm、150 mm及び250 mmの部分)の膜厚をダイヤルシックネスゲージにより測定し、平均することにより求めた。
(2) 平均目付
平均目付は、100 mm×100 mmの10枚のメルトブロー不織布試験片に対して、温度23℃及び湿度50%における水分平衡状態の質量(g)を測定し、平均することにより求めた。
(3) 目付変動率
目付変動率は、前述の平均目付を測定した10点のデータから、目付変動率(%)=(目付の標準偏差)/(平均目付)×100の式により求めた。
(4) 数平均繊維径
数平均繊維径は、メルトブロー不織布の電子顕微鏡写真から任意の10カ所について各10本ずつ、直径を0.1μmオーダーまで繊維径を測定し、それらを平均して求めた。図15に実施例1〜3及び比較例6のメルトブロー不織布の繊維径分布を示す。
(5) 重量平均繊維径
重量平均繊維径は、繊維径Diの繊維の本数をNiとし、重量平均繊維径(μm)=ΣDi2・Ni/ΣDi・Niの式により求めた。
(6) 繊維径分布
繊維径分布=重量平均繊維径/数平均繊維径の式により求めた。
(7) 繊維径変動率
繊維径変動率(%)=(繊維径の標準偏差/数平均繊維径)×100の式により求めた。
(8) 平均細孔径及び最大細孔径
平均細孔径及び最大細孔径は以下に示すバブルポイント法(ASTM F316-86、JIS K3832)により測定した。まず自動細孔径分布測定器(型式「CFP-1200AEX」、ポーラス・マテリアルズ社製)に、乾燥した直径25 mmのメルトブロー不織布試験片をセットし、一方の面にかける空気圧を徐々に増大させて、空気が乾燥試験片を透過し始めたときの圧力P1を求めるとともに、図16に示すドライ流量曲線を作成し、それから透過流量を1/2としたハーフドライ流量曲線を作成した。同様に、表面張力16 dyne/cmの溶媒(商品名「POREWICK」、ポーラス・マテリアルズ社製)で細孔を満たした直径25 mmのメルトブロー不織布試験片の一方の面にかける空気圧を徐々に増大させて、空気が湿潤試験片を透過し始めたときの圧力P2を求めるとともに、図16に示すウェット流量曲線を作成した。
平均細孔径DAVは、ハーフドライ流量曲線とウェット流量曲線との交点における圧力Pcrossから、下記式により求めた。
DAV=4γcosα/(Pcross - P1)
[ただし、γは溶媒の表面張力であり、αはポリプロピレンに対する溶媒の接触角である。]
最大細孔径DMAXは、下記式により求めた。
DMAX=4γcosα/(P2 - P1)
(10) 通気度
通気度は、100 mm×100 mmのメルトブロー不織布試験片に対して、JIS L 1096に従ってフラジール型試験機により測定した。
(11) 充填率
充填率(%)=[平均目付(g/m2)/平均膜厚(m)/樹脂密度(g/m3)]×100の式により求めた。
(12) 引張破断強度
幅50 mmの短冊状メルトブロー不織布試験片に対して、製造時の長手方向の引張破断強度をJIS L 1085に従って測定した。
(13) 微粒子捕集率
微粒子捕集率は、面積100 cm2のメルトブロー不織布試験片に対して、粒径0.3μmのNaCl粒子を0.025 mg/Lの濃度で含む空気を、31.8 L/分の流量で3秒間通過させる間、JIS Z8813による光散乱光量積算方式の測定機により不織布試験片通過前後のNaCl粒子濃度(mg/m3)を1秒間隔で3回測定し、下記式により求めた各捕集率を平均して示した。
捕集率(%)=[(通過前のNaCl粒子濃度 - 通過後のNaCl粒子濃度)/通過前のNaCl粒子濃度]×100
(14) 外観
メルトブロー不織布1 m2中に存在する塊状物(同じ面積を有する円の直径が0.2 mm以上のものに限る。)の個数を目視でカウントし、樹脂塊の個数とした。
またカレンダー加工(圧力5 MPa、室温)した不織布(1 m2)について、フィルム化した帯状部分[長さ1.4 mm以上、アスペクト比(長さ/最も太い部分の幅)5以上]の個数を目視でカウントし、浮遊繊維の個数とした。
Figure 0005905400
表1(続き)
Figure 0005905400
表1(続き)
Figure 0005905400
表1(続き)
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表1(続き)
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表1(続き)
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Figure 0005905400
表2(続き)
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表2(続き)
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表2(続き)
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表2(続き)
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表2から明らかなように、実施例1〜13の不織布は、1μm以下、特に0.7μm以下の数平均繊維径、1.3以下の繊維径分布、及び55%以下の繊維径変動率を有するポリプロピレン極細繊維からなるので、目付が小さくても最大細孔径及び平均細孔径が小さく、通気度、引張破断強度、微粒子捕集性及び外観に優れていた。帯電処理を施した実施例11、及びカレンダー処理を施した実施例12のメルトブロー不織布は、一層優れた微粒子捕集性を示した。
吸引ロールのダイ1から下流側にのみ吸引フードを設けた装置で製造した比較例1のメルトブロー不織布、実施例1〜13に比較して重量平均繊維径、繊維径分布、繊維径変動率、最大細孔径、平均細孔径及び目付変動率が大きく、微粒子捕集率に劣っており、浮遊繊維も多かった。
ロール被覆率を100%とした条件で製造した比較例2のメルトブロー不織布は、実施例1〜13に比較して数平均繊維径、重量平均繊維径、繊維径分布、繊維径変動率、最大細孔径、平均細孔径及び目付変動率が大きく、そのため微粒子捕集率に劣っており、樹脂塊も多かった。比較例2では繊維流を吸引フードで覆ったので、繊維流が拡開し、冷却も不十分となったことが前記諸性能低下の原因と考えられる。
ダイと吸引ロールとの間隔を100 mm超とした条件で製造した比較例3のメルトブロー不織布は、実施例1〜13に比較して数平均繊維径、重量平均繊維径、繊維径分布、繊維径変動率、最大細孔径、平均細孔径及び目付変動率が大きく、そのため微粒子捕集率が劣っており、浮遊繊維も多かった。
吸引フードののダイ側端部とロール外周面との間隔d2を10 mm未満とした条件で製造した比較例4のメルトブロー不織布は、実施例1〜13に比較して吸引フードによる吸引速度が強まり、数平均繊維径、重量平均繊維径、繊維径分布、繊維径変動率、最大細孔径、平均細孔径及び目付変動率が大きく、そのため微粒子捕集率に劣っており、樹脂塊も多かった。
吸引フードのダイ側端部とロール外周面との間隔d2を40 mm超とした条件で製造した比較例5のメルトブロー不織布は、実施例1〜13に比較して繊維径分布、繊維径変動率及び目付変動率が大きく、微粒子捕集率に劣っており、浮遊繊維も多かった。
比較例6の市販のポリプロピレンメルトブロー不織布(商品名「SYNTEX nano」,三井化学株式会社製)は、実施例1〜13に比較して平均目付、重量平均繊維径、繊維径分布及び繊維径変動率が大きく、通気度に劣っていた。
実施例14
実施例1で得られた極細繊維不織布6枚からなる厚み0.1 mmの6層品を、カレンダーロールを用いた積層加工により以下の手順で作製した。実施例1で得られた極細繊維不織布2枚を、ロール間隔約0.04 mmで室温下で積層加工して2層品(厚み約0.08 mm)を作製し、この2層品2枚を、同じ条件で再度積層加工して4層品(厚み約0.14 mm)を作製し、さらにこれらの4層品と2層品とをロール間隔約0.08 mmで室温下で積層加工して6層品を作製した。
実施例15
実施例14で作製した4層品と2層品とを、実施例14と同様にして、ロール間隔約0.16 mmで室温下で積層加工して厚み0.2 mmの6層品を作製した。
実施例14及び15の積層不織布の諸性能を、実施例1と同様にして測定し、表3に示す。これらの積層品は、通常のハンドリングで不織布同士が剥がれることはなかった。
Figure 0005905400

Claims (9)

  1. 直径200μm以下の多数の紡糸ノズルとその両側の空気ノズルとを具備するダイと、前記ダイの近傍に設けられた、多孔性の外周部を有する吸引ロールと、前記ダイより上流側及び下流側の位置に前記吸引ロールを覆うように設けられた一対の吸引フードとを有するメルトブロー装置を用い、
    前記紡糸ノズルから吐出した溶融ポリマーを前記空気ノズルから噴出する加熱空気により延伸し、得られた前記ポリマーの極細繊維を吸引ロール上に捕集することにより、
    数平均繊維径が1μm以下で、繊維径分布(重量平均繊維径/数平均繊維径)が1.3以下で、繊維径変動率が55%以下の極細繊維からなるメルトブロー不織布を製造する方法であって、
    (1) 前記ダイと前記吸引ロールとの間隔を30〜100 mmの範囲内に設定し、(2) 前記吸引ロールの外周面と前記吸引フードのダイ側端部との間隔を10〜40 mmの範囲内に設定し、(3) 前記吸引ロールの前記ダイ側の半周面のうち、前記一対の吸引フードで被覆される割合を60〜90%とすることを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の極細繊維からなるメルトブロー不織布の製造方法において、前記吸引ロールの前記ダイ側の半周面のうち、前記一対の吸引フードで被覆される割合を60〜90%とすることを特徴とする方法。
  3. 請求項1又は2に記載の極細繊維からなるメルトブロー不織布の製造方法において、前記吸引ロールの外周面に対する吸引領域の面積割合を1/6〜1/3とすることを特徴とする方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の極細繊維からなるメルトブロー不織布の製造方法において、幅当たりの前記加熱空気の噴出量を800 Nm3/hr/m以上とし、前記吸引ロールによる吸引量を前記加熱空気の噴出量の5倍以上とし、前記一対の吸引フードによる合計吸引量と前記吸引ロールによる吸引量との比を0.2〜0.9とすることを特徴とする方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の極細繊維からなるメルトブロー不織布の製造方法において、前記ダイ及び前記加熱空気の温度を(前記ポリマーの融点)〜(前記ポリマーの融点+50℃)とすることを特徴とする方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の極細繊維からなるメルトブロー不織布の製造方法において、前記ポリマーとして1,000〜2,000 g/10分のメルトフローレート(JIS K7210、230℃、荷重2,160 g)を有するポリプロピレンを使用することを特徴とする方法。
  7. 数平均繊維径が1μm以下で、繊維径分布(重量平均繊維径/数平均繊維径)が1.3以下で、繊維径変動率が55%以下の極細繊維からなるメルトブロー不織布を製造する装置であって、直径200μm以下の多数の紡糸ノズルとその両側の空気ノズルとを具備するダイと、前記ダイの近傍に設けられた、多孔性の外周部を有する吸引ロールと、前記ダイより上流側及び下流側の位置に前記吸引ロールを覆うように設けられた一対の吸引フードとを具備し、(a) 前記ダイと前記吸引ロールとの間隔が30〜100 mmの範囲内に設定され、(b) 前記吸引ロールの外周面と前記吸引フードのダイ側端部との間隔が10〜40 mmの範囲内に設定され、(c) 前記吸引ロールの前記ダイ側の半周面のうち、前記一対の吸引フードで被覆される割合が60〜90%であることを特徴とする装置。
  8. 請求項7に記載の極細繊維からなるメルトブロー不織布の製造装置において、前記吸引ロールの外周面に対する吸引領域の面積割合が1/6〜1/3であることを特徴とする装置。
  9. 請求項7又は8に記載の極細繊維からなるメルトブロー不織布の製造装置において、前記紡糸ノズルが1インチ当たり50個以上の密度で前記ダイに一列に配設されていることを特徴とする装置。
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