JP2009106824A - エアフィルター用不織布および空気清浄用フィルター - Google Patents

エアフィルター用不織布および空気清浄用フィルター Download PDF

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Abstract

【課題】空気中のダストまたは微粒子を分離捕集し、高ダスト捕集容量、高捕集効率および長寿命特性を有する空気清浄用フィルターに用いられる不織布および空気清浄用フィルターを提供する。
【解決手段】ポリオレフィン及び/又はポリエステルを主体に構成された単一層からなるメルトブロー不織布であって、目付が80〜140g/m、厚みが0.5〜1.5mmであり、及び該単一層が充填率勾配を有していることを特徴とするエアフィルター用不織布および空気清浄用フィルターなどを提供した。
【選択図】なし

Description

本発明は、エアフィルター用不織布および空気清浄用フィルターに関し、更に詳しくは、空気中のダストまたは微粒子を分離捕集し、高ダスト捕集容量、高捕集効率および長寿命特性を有する空気清浄用フィルターに用いられる不織布および空気清浄用フィルターに関する。
近年、主としてクリーンルームおよびビル空調などの分野で室内を循環させる空気をろ過し、室内空気を清浄化する目的で使用されている空気清浄用フルターは、最近の自動車の増加や環境汚染の拡大に伴い、自動車室内および一般家庭などにおいて、エアフィルター、キャビンフィルター等として、普及してきている。
これらの空気清浄用フィルターは、微粒子の捕集はもとより、比較的大きいダストを効率よく高容量で捕集し、さらにジグザグ折り、プリーツ折り等にした場合の形態保持性が要求されている。
さらに、現在の機器・装置の小型化に対応できる、低圧力損失で高い粒子除去性を有するコンパクトなフィルターであることが要求されるために、比較的大きい粒子を捕集するための不織布(A)と微粒子を捕集するための不織布(B)との2種類の不織布からなる積層体などが開発され、提案されている(例えば、特許文献1〜6参照。)。
例えば、上記特許文献1では、比較的大きい粒子を捕集する不織布からなる基布と微粒子を捕集するエレクトレット化不織布からなる表層とを積層一体化した空気清浄用フィルターであって、基布を構成する不織布が、(A)5デニール未満の繊維径のビニロン繊維5〜30重量%、(B)5デニール以上10デニール未満の繊維径のポリエステル繊維10〜40重量%、(C)10デニール以上の繊維径のビニロン繊維20〜60重量%の3種類の混合繊維からなり、表層がスパンボンド法またはメルトブロー法で製造された目付が10〜40g/m、平均繊維径が3〜30μm、通気度が20〜700cc/cm/sec、厚みが0.1〜0.5mmのポリプロピレン不織布をエレクトレット化したエレクトレット化不織布であることを特徴とする空気清浄用フィルターが開示されている。
また、上記特許文献2では、ポリフェニレンサルファイドを含んでなる平均繊維径が1〜8μmの繊維からなるメルトブロー不織布と、平均繊維径が10〜30μmのポリエステル系繊維からなるスパンボンド不織布が積層一体化されてなることを特徴とするフィルター用不織布が開示されている。
さらに、上記特許文献3では、ポリブチレンテレフタレートまたはポリトリメチレンテレフタレートを含む平均繊維径が1〜8μmの繊維からなるメルトブロー不織布と、平均繊維径が10〜30μmのポリエステル系繊維からなるスパンボンド不織布が積層一体化されてなることを特徴とするフィルター用不織布が開示されている。
同様に、上記特許文献4〜6でも、2種類の不織布からなる積層品を用いたエアフィルターが開示されている。
しかしながら、上記の2種類の不織布からなる積層品などでは、2種類の不織布の接着工程などにより、ダスト捕集する容量を著しく低下させ、寿命が短いという問題があった。
そのため、空気中のダストまたは微粒子を分離捕集し、高ダスト捕集容量、高捕集効率および長寿命特性を有する空気清浄用フィルターに用いられる不織布および空気清浄用フィルターが強く求められている。
特許第3675686号(特開2001−137630号)公報 特開2007−152216号公報 特開2007−125546号公報 特開2006−69033号公報 特開2003−260321号公報 特開2004−105829号公報
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、空気中のダストまたは微粒子を分離捕集し、高ダスト捕集容量、高捕集効率および長寿命特性を有する空気清浄用フィルターに用いられる不織布および空気清浄用フィルターを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、2種類の不織布からなる積層品を用いるのではなく、単一のメルトブロー不織布のみを用い、目付が80g/m以上で、かつ単一のメルトブロー不織布が充填率勾配を有するものとすると、高ダスト捕集容量による長寿命特性を有し、特に寿命が2倍程度になることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、ポリオレフィン及び/又はポリエステルを主体に構成された単一層からなるメルトブロー不織布であって、目付が80〜140g/m、厚みが0.5〜1.5mmであり、及び該単一層が充填率勾配を有していることを特徴とするエアフィルター用不織布が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記単一層の一方の充填率が12〜20%であり、他方の充填率が4〜10%であることを特徴とするエアフィルター用不織布が提供される。
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、平均繊維径が2〜30μmであり、通気度が10〜250cc/cm/secであり、剛軟度が3mN以上であることを特徴とするエアフィルター用不織布が提供される。
本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、エレクトレット化された不織布であることを特徴とするエアフィルター用不織布が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、前記ポリオレフィンがポリプロピレンであり、前記ポリエステルがポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートであることを特徴とするエアフィルター用不織布が提供される。
さらに、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明に係るエアフィルター用不織布からなる空気清浄用フィルターが提供される。
本発明のエアフィルター用不織布は、空気清浄用フィルターに用いられると、高ダスト捕集容量による長寿命特性を有することができる。
本発明のエアフィルター用不織布は、ポリオレフィン及び/又はポリエステルを主体に構成された単一層からなるメルトブロー不織布であって、目付が80〜140g/m、厚みが0.5〜1.5mmであり、及び該単一層が充填率勾配を有していることを特徴とし、エアーの流れに対して、充填率の低い側を上流とし、充填率の高い側を下流として用いる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
1.エアフィルター用不織布
本発明のエアフィルター用不織布は、ポリオレフィン及び/又はポリエステルを主体に構成された単一層からなるメルトブロー不織布である。
上記メルトブロー不織布、すなわちメルトブロー法による不織布の製造方法は、古くから知られており、この技術によれば、一定の孔径を有するノズルがダイス先端に一定のピッチをおいて多数設置され、そこから吐出された溶融ポリマーが高温のジェット気流中で紡糸され、比較的均一な直径をもつ極細繊維からなる不織布が形成される。その構成繊維径は、メルトブロー法の製造条件、たとえば支配的因子として、ポリマー吐出温度、吐出量、エアー量などの変更によって、任意に変更できるが、その繊維径は、比較的均一であり、従って繊維径の分布は、狭いのが特徴である。
(1)原料樹脂
上記溶融ポリマーとなる原料樹脂の熱可塑性樹脂として、本発明では、ポリオレフィン及び/又はポリエステルを用いる。
ポリオレフィンとしては、ポリプロピレンが好ましく用いられる。ポリプロピレンとしては、プロピレン単独重合体、或いは過半重合割合のプロピレンと他のα−オレフィン(エチレン、ブテン、ヘキセン、4−メチルペンテン、オクテン等)、不飽和カルボン酸又はその誘導体(アクリル酸、無水マレイン酸等)、芳香族ビニル単量体(スチレン等)等とのランダム、ブロック又はグラフト共重合体である。また、ポリプロピレンのメルトフローレート(MFR)は、10〜1200g/10分、特に15〜400g/10分のものが好ましい。これらポリプロピレンは、得られた不織布が下記物性を有する範囲であれば、単独でも、或いは複数種類の重合体の混合物としても、使用することもできるし、ポリプロピレンを主成分としてなる樹脂でもよい。
上記ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートまたはポリトリメチレンテレフタレートを含むものが挙げられ、これらのいずれかが主成分であることが望ましい。中でも、ポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートが好ましい。
具体的には、これらのいずれかが50重量%以上であることが好ましく、70重量%以上であることがより好ましく、90重量%以上であることがさらに好ましい。ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートまたはポリトリメチレンテレフタレートからなるメルトブロー不織布は、融点が比較的高いため、耐熱性に優れており、かつ熱による寸法安定性も優れているため好ましい。
前記メルトブロー不織布の原料樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲で、結晶核剤や艶消し剤、顔料、防カビ剤、抗菌剤、難燃剤、親水剤、光安定剤等を添加してもよい。
(2)不織布の物性
本発明のエアフィルター用不織布は、単一層からなるメルトブロー不織布であって、目付が80〜140g/m、好ましくは90〜120g/mであり、さらに好ましくは100〜120g/mであり、厚みは0.5〜1.5mm、好ましくは0.5〜1.0mmであり、及び該単一層が充填率勾配を有していることを最大の特徴としている。
不織布の目付が80g/m未満の場合は、不織布の強度や剛性が不十分となる場合があり、また、プリーツ加工性が悪く、好ましくない。一方、目付が140g/mを超える場合は、不織布の強度や剛性は十分であるものの、プリーツ加工した時、構造圧損が上がり、また、通気性が低下する傾向があり、さらにはコスト面でも好ましくない方向である。尚、目付は、JIS L1096「一般織物試験方法」の8.4に準じて、測定したものである。
また、不織布の厚みが0.5mm未満では、柔らかなプリーツ加工性が得られず、1.5mmを超えると、構造圧損が上昇し好ましくない。
さらに、本発明のエアフィルター用不織布は、単一層からなり、その単一層は、充填率勾配を有している。エアフィルターに用いた場合に、エアーの流れに対して、充填率の低い側を上流とし、充填率の高い側を下流として用いる。具体的には、低い側の充填率が4〜10%であり、高い側の充填率が12〜20%であることが望ましい。
また、メルトブロー法の不織布に、充填率勾配を付加する方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
先に述べたように、メルトブロー法による不織布の製造方法は、一定の孔径を有するノズルがダイス先端に一定のピッチをおいて多数設置され、そこから吐出された溶融ポリマーが高温のジェット気流中で紡糸される。紡糸された溶融ポリマーは、移動するネット上に捕集されて不織布となる。溶融ポリマーを捕集するネットは、通常、回転するドラムコンベアー、またはベルトコンベアーの形態で設置される。溶融ポリマーを紡糸するジェット気流は、ノズルから離れるほど広がる。ドラムコンベアーを使用して溶融ポリマー、及び高温のジェット気流を水平方向に吹き出すとき、捕集面が下から上に移動するようにドラムコンベアーを回転させた場合、溶融ポリマー繊維は、初めにドラム下方に堆積し、その上に積み重なるように繊維が堆積する。すなわち、不織布のコンベアー側の面は、ドラム下方で形成され、反対面は、ドラム上方で形成される。溶融ポリマーがドラムコンベアーの上半分にのみ吹き付けられるように、ドラムを下に下げると、溶融ポリマーが下方で当たる場合と上方で当たる場合とでは、ノズルからの距離が変わり、上方で当たるものは、長距離移動することとなる。下方で当たるものは、ノズルからの距離が短いため、ジェット気流の強い風圧によって押し付けられ、充填率が高くなる。逆に、上方で当たるものは、ノズルからの距離が比較的長いため、ジェット気流の風圧は、下方当たる場合に比べて弱くなり、充填率も比較的小さくなる。したがって、コンベアー側の面は、充填率が高く、反対の面は、充填率が低い充填率勾配を持った不織布が得られる。
溶融ポリマーと高温ジェット気流を水平に吹き出してベルトコンベアーを使用する場合は、ベルトコンベアーの捕集面を鉛直方向に対して、角度を持たせることにより、同様の効果が得られる。
また、本発明のエアフィルター用不織布は、平均繊維径が2〜30μmであり、通気度が10〜250cc/cm/secであり、剛軟度が3mN以上であることが望ましい。
不織布の平均繊維径が2μm未満では、ダストの目詰まりが速くなり、一方、30μmを超えると、比較的大きい粒子の捕集性能が低くなる。
また、不織布の通気度が10cc/cm/sec未満では、比較的大きい粒子の目詰まりが速く、一方、250cc/cm/secを超えると、比較的大きい粒子の捕集効果が低くなる。
さらに、本発明のエアフィルター用不織布は、エアフィルター基材として、プリーツ加工、ユニット加工し、使用されるが、当然のことながら、使用時に空気抵抗を受ける。この力でフィルター基材が変形を受けると、ユニットの構造圧損が増すため、これに耐える曲げ反発性としての剛軟度が必要であり、剛軟度が3mN以上、好ましくは剛軟度が4mN以上である。
尚、曲げ反発性としては、JIS L1096「一般織物試験方法」の8.20曲げ反発性のA法(ガーレ法)に準拠して測定したものである。
また、本発明のエアフィルター用不織布は、高捕集性能のために、エレクトレット化された不織布であることが望ましい。エレクトレット化の方法としては、特に限定されず、例えば、非導電性繊維シートに高電圧を印可して、コロナ放電により、エレクトレット化する方法などが挙げられる。
さらに、本発明のエアフィルター用不織布は、引張強度が50N/50mm以上であることが好ましく、低すぎるとプリーツ加工性が得られない。
また、本発明のエアフィルター用不織布は、線速度が5.3cm/sec時の圧力損失が1〜50Paであることが望ましく、同じ捕集性であれば、低いほど好ましい。
本発明を以下の実施例、比較例によって具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。なお、物性の測定は、以下の方法を用いて行った。
(1)平均繊維径:
試験片の任意な5箇所を電子顕微鏡で5枚の写真撮影を行い、1枚の写真につき20本の繊維の直径を測定し、これら5枚の写真について行い、合計100本の繊維径を平均して求めた。
(2)目付:
試料長さ方向より、100×100mmの試験片を採取し、水分平衡状態の重さを測定し、1m当たりに換算して求めた。
(3)不織布の厚み:
試料長さ方向より、100×100mmの試験片を採取し、ダイヤルシックネスゲージで測定した。
(4)通気度:
試料長さ方向より、100×100mmの試験片を採取し、JIS L 1096に準拠し、フラジール型試験機を用いて測定した。
(5)剛軟度:
JIS L1096(ガーレー法)に準拠して測定した。
(6)引張強度:
50×200mmの試験片を採取し、JIS L1096に準拠して測定した。
(7)初期捕集効率:
0.3μmのNaCl粒子の試験用粉塵含有空気を所定量の流量で通過させJIS Z8813に準じた光散乱光量積算方式により、通過前通過後の粉塵濃度を同時に連続的に測定し、次式により、捕集効率を求めた。
捕集効率(%)=(通過前の粉塵濃度(mg/m)−通過後の粉塵濃度(mg/m))/(通過前の粉塵濃度(mg/m))×100
(8)初期圧力損失:
捕集効率の試験と並行してアネロイド式圧力計を用い、0.3μmのNaCl粒子の試験用粉塵含有空気の通過前後の線速度が5.3cm/sec時の圧力を測定し、その差圧を求めた。
(9)NaCl保持容量:
0.3μmのNaCl粒子の試験用粉塵を0.025mg/L含む空気を、100cmの試料に対して31.8L/minの流量で通過させ、圧力損失が300Paに達するまで1分ごとに捕集効率と圧力損失を測定した。1分ごとに試料に捕集されるNaClの重量を次式により算出し、これを積算することによって、300Paに達するまでに捕集されたNaClの重量を求めて、NaCl保持容量とした。NaCl保持容量が多いほど寿命が長いといえる。
1分ごとのNaCl保持量(mg/m)=31.8L/min×0.025mg/L×捕集効率(%)/100×10000cm/m/100cm
(10)充填率:
目付と厚みから、次式によって試料の平均充填率(%)を求めた。また、厚み方向の適当な位置で試料を分離し、各々の目付と厚みから、片面ごとの充填率を求めた。
充填率(%)=目付(g/m)/厚み(m)/樹脂の密度(g/m)×100
[実施例1]
MFRが15g/10分のポリプロピレンからメルトブロー法により、溶融樹脂および高温ジェット気流を水平方向に吹き出し、ドラムコンベアーの上方で繊維を捕集するよう、ドラムコンベアーの高さを設定した。
片面部の充填率が16.2%で、他の片面部の充填率が7.5%、目付101g/m、厚み0.81mm、通気度71cc/cm/sec、平均繊維径18μmの不織布を得た。
この不織布を、アース電極上に置きエレクトレット化処理をし、表面電荷が5×10−10クーロン/cmのエレクトレット化不織布を得た。そして、エレクトレット化不織布でフィルターの性能試験を行った。その結果を表1に示す。
[実施例2]
エレクトレット化処理を実施しない以外は、実施例1と同様にして、片面部の充填率が15.4%で、他の片面部の充填率が5.3%、目付103g/m、厚み0.88mm、通気度47cc/cm/sec、平均繊維径14μmの不織布を得た。この不織布でフィルターの性能試験を行った。その結果を表1に示す。
[実施例3]
ポリブチレンテレフタレート樹脂を使用し、エレクトレット化処理を実施しない以外は、実施例1と同様にして、片面部の充填率が18.5%で、他の片面部の充填率が5.3%、目付119g/m、厚み0.61mm、通気度36cc/cm/sec、平均繊維径12μmの不織布を得た。この不織布でフィルターの性能試験を行った。その結果を表1に示す。
[比較例1〜4]
比較例1は、MFR15g/10分のポリプロピレンからメルトブロー法により、溶融樹脂および高温ジェット気流を水平方向に吹き出し、ドラムコンベアーの中心で繊維を捕集するよう、ドラムコンベアーの高さを設定した。充填率が13.0%、目付が102g/m、厚みが0.88mm、通気度が73cc/cm/sec、平均繊維径が18μmの不織布を得た。この不織布を、アース電極上に置きエレクトレット化処理をし、表面電荷が5×10−10クーロン/cmのエレクトレット化不織布を得た。
この不織布でフィルターの性能試験を行った。その結果を表1に示す。比較例1は、コンベアー面と反コンベアー面で分離することができなかったため、充填率は平均充填率のみ記載した。
比較例2は、エレクトレット化処理を実施しない以外は、比較例1と同様にして、充填率14.0%、目付104g/m、厚み0.86mm、通気度44cc/cm/sec、平均繊維径14μmの不織布を得た。この不織布でフィルターの性能試験を行った。その結果を表1に示す。比較例2はコンベアー面と反コンベアー面で分離することができなかったため、充填率は平均充填率のみ記載した。
また、比較例3は、ポリブチレンテレフタレート樹脂を使用して、エレクトレット化処理を実施しない以外は、比較例1と同様にして、充填率15.4%、目付120g/m、厚み0.60mm、通気度38cc/cm/sec、平均繊維径12μmの不織布を得た。この不織布でフィルターの性能試験を行った。その結果を表1に示す。比較例3はコンベアー面と反コンベアー面で分離することができなかったため、充填率は平均充填率のみ記載した。
さらに、比較例4は、比較例1と同様にして、充填率9.5%、目付20g/m、厚み0.24mm、通気度90cc/cm/sec、平均繊維径7.9μmの不織布を得た。この不織布を、アース電極上に置きエレクトレット化処理をし、表面電荷が5×10−10クーロン/cmのエレクトレット化不織布を得た。
このエレクトレット化不織布に、スパンボンド法で作成されたポリエチレンテレフタレートからなる目付110g/m、厚み0.40mm、通気度160cc/cm/secの不織布をホットメルト3g/mによって接着して試料とした。これは、従来エアフィルターろ材として使用されているものである。
Figure 2009106824
実施例1と比較例1は、平均繊維径、目付、厚み、通気度はほぼ同じ値であるが、実施例1は、比較例1に比べて、剛軟度が高く、NaCl保持容量も高い値である。また、実施例2と比較例2についても同様に、実施例2は、比較例2に比べて剛軟度、NaCl保持容量ともに高い値である。さらに、実施例3と比較例3についても同様に、実施例3は、比較例3に比べて剛軟度、NaCl保持容量ともに高い値である。したがって、本発明の不織布は、エアフィルターとして用いると、プリーツ性、形状保持性及び粒子捕集容量に優れている。
また、本発明の不織布(実施例1)は、従来エアフィルターろ材として使用されている複合品(比較例4)と比べても、NaCl保持容量が高く、本発明の不織布は、従来のエアフィルターろ材と比べて、長寿命が期待できる。
本発明のエアフィルター用不織布は、粒子捕集効率及び粒子捕集容量に優れ、エアフィルター用材料として、特にキャビンフィルター用として有用であり、その応用範囲は、これらに限られるものではなく、種々の分野に適用可能であり、産業上の利用可能性が高い。

Claims (6)

  1. ポリオレフィン及び/又はポリエステルを主体に構成された単一層からなるメルトブロー不織布であって、
    目付が80〜140g/m、厚みが0.5〜1.5mmであり、及び該単一層が充填率勾配を有していることを特徴とするエアフィルター用不織布。
  2. 前記単一層の一方の充填率が12〜20%であり、他方の充填率が4〜10%であることを特徴とする請求項1に記載のエアフィルター用不織布。
  3. 平均繊維径が2〜30μmであり、通気度が10〜250cc/cm/secであり、剛軟度が3mN以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のエアフィルター用不織布。
  4. エレクトレット化された不織布であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のエアフィルター用不織布。
  5. 前記ポリオレフィンがポリプロピレンであり、前記ポリエステルがポリエチレンテレフタレート又はポリブチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のエアフィルター用不織布。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のエアフィルター用不織布からなる空気清浄用フィルター。
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