JP2006289282A - 錐体フィルター - Google Patents

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Abstract

【課題】スペースの限られた狭い空間への設置が容易であり、且つ、高い捕集効率を示すフィルターを提供する。
【解決手段】気体中の塵埃を捕捉するフィルター1’であって、不織布または織物または網状体のシート材料が、開口部を有する錐形に形成され、折り返し部4にリップ6を有するものであり、錐径の立体形状であるため設置部位との接触が少なく、設置面積が小さいものであり、従来のフィルタ−に比べて、大きなろ過表面積を有し、捕集効率の向上の期待でき、さらにスペ−スの限られたパイプ部7のような狭い空間へも容易に設置することができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、気体中の塵埃を捕捉するフィルターに関する。
空調機器、空気清浄機および掃除機などの集塵機には、装置内に吸い込んだ、あるいは、装置外へと吐き出す気体中の塵埃を除去するために、不織布などで形成されたフィルターが設置されている。かかるフィルターは、用途や捕集効率を考慮して、さまざまな形態のものが提案されている。
たとえば、(1)バグフィルターは、円筒、あるいは袋状に形成されたフィルターである。このバグフィルターは、例えば焼却場で、排ガス中に含まれる触媒などを除去するために用いられている。(2)フラットフィルターは、平面状、あるいはロール状のフィルターである。特許文献1には、ロールフィルターを採用した鉄道車両空調機用フィルターが開示されている。ここでは、常に新しい濾材が露出されるように、2つの巻き芯のうち、ロール状に巻取った帯状の不織布を一方の巻き芯から巻き出し、他方の巻き芯で巻取る構成が示されている。(3)プリーツフィルターは、濾材にジグザグ折加工を施したフィルターであり、特許文献2には、この(3)プリーツフィルターに分類されるフィルターが開示されている。
特開2004‐256081号 特開2002‐336629号
上述の各種フィルターは、設置面積が大きい場合には有効であるが、スペースの限られた狭い空間へ適用する場合には小型化する必要があり、設置が困難となったり、さらには、捕集効率が低下して、フィルターの交換頻度が高くなるといった問題があった。
本発明は、上述のような事情に着目してなされたもので、適度な捕集効率を示し、且つ、スペースの限られた狭い空間への設置も容易なフィルターの提供を目的とする。
本発明は、気体中の塵埃を捕捉するフィルターであって、不織布または織物または網状体のシート材料が、開口部を有する錐形に形成されたものであるところに要旨を有するものである。
上記シート材料は、ポリエチレン系繊維、ポリアミド系繊維およびポリプロピレン系繊維よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含むものであるのが好ましい。
上記シート材料が、繊維径3〜150μmの繊維で形成された不織布であるのが好ましく、さらに当該不織布が厚み方向に目付け勾配を有するものであれば、濾過表面積を拡大できるため好ましい。また、上記シート材料が、単糸径20〜700μmの繊維で形成された網状体であることも本発明の好ましい実施態様である。
上記フィルターは、0.05〜3mmの厚みを有し、10〜300g/m2の目付けを有するものであるのが好ましい。
上記フィルターが折り返し部を有し、また、当該折り返し部に、幅3〜15mm、長さ5〜40mmのリップが備えられていれば、取り外しが容易となるため好ましい。
さらに、本発明のフィルターは、面風速10cm/secにおいて、空気中に存在する大気塵(粒径:0.3〜0.5μm)の捕集効率が2〜50%であることが望ましい。
本発明のフィルターは、外形周長が80〜150mmの管状体の内部に設置されるものであるのが望ましい。
本発明の錐体フィルターは、集塵機、特に、電気掃除機に好適に用いることができる。
本発明の錐体フィルターは、奥行きを有するものであるため、平面型のフィルターに比べて組み込み面積(濾過表面積)を大きくすることができる。また、錐形の立体形状でもあるためバグフィルターのように設置部位との接触が少なく、設置面積が小さいものである。すなわち、従来のフィルターに比べて大きな濾過表面積を有するため、捕集効果の向上が期待できる。
本発明の錐体フィルターは、狭い空間あるいは異形な場所への設置が容易であるため、従来、塵埃の捕捉には使用されていなかった未使用空間を有効に活用できる。例えば、電気掃除機のホース部(未使用空間)にプレフィルターや中性能フィルターとして設置すれば、もとから備えられているフィルター(ゴミパック)の交換回数を低減することができる。
本発明の錐体フィルターとは、気体中の塵埃を捕捉するフィルターであって、不織布または織物または網状体のシート材料が、開口部を有する錐形に形成されたものであるところに特徴を有するものである。
ここで錐形とは、平面上の円や多角形などの閉曲線の各点と、平面外の一点とを結んでできる立体(例えば、円錐や多角錐など)を意味し、本発明のフィルターは、上記平面上の円または多角形を開口部とするものである。上記開口部の形状は、円や多角形に限られず、例えば楕円形や、曲線状の開口部を有するものも当然含まれる。なお、開口部と対向する錐体の先端部(閉じ部)の形状は尖形や線形のみに限られず、円錐(または多角錐)を底面に平行な平面で切り、小円錐の部分を除いた円形あるは多角形であってもよい。すなわち、本発明において錐形には、円錐台形あるいは多角錐台形も含まれる。
フィルターの形状を上述のような錐形とすることで、当該フィルターの先端部(閉じ部)のみならず、開口部から先端部にかけて傾斜した側面も濾材として有効に活用することができ(濾過表面積の拡大)、気体中の塵埃を効率よく捕捉することができる。また、スペースの限られた狭い空間、例えば、細いパイプなどへの設置も容易になる。
本発明のフィルターのサイズは特に限定されず、用途に応じて適宜決定すればよいが、例えば、フィルター開口部の直径r(多角錐である場合には、開口部の円近似直径)とフィルターの全長lとの比l/rが2以上であるのが好ましく、より好ましくは10以上であり、25以下であるのが好ましく、より好ましくは20以下である。l/rの値が小さすぎる場合には、従来のフラットフィルターと同程度の濾過表面積しか得られず、一方、大きすぎる場合、すなわちフィルターの全長が長い場合には、当該フィルターの設置がむしろ煩雑になるからである。
上記シート材料としては、木綿、麻、羊毛などの天然繊維、レーヨン、キュプラなどの再生繊維、ポリアミド、ポリエステル、アクリル系、ビニロン、ポリ塩化ビニル、ポリオレフィン系などの合成繊維、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維といった無機繊維などがシート状に形成されたものであればよい。これらの中でも合成繊維が好ましく、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系繊維、ナイロン66、ナイロン6などのポリアミド系繊維および、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系繊維などが挙げられる。特に、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド系繊維、およびポリエチレンは、繊維強度が強く、フィルターとして使用する際に破損を生じ難いため好ましい。
シート材料として不織布を採用する場合には、不織布を構成する繊維の径が3μm以上であるのが好ましく、より好ましくは5μm以上、さらに好ましくは6μm以上であり、150μm以下であるのが好ましく、より好ましくは100μm以下、さらに好ましくは50μm以下である。
一方、シート材料として網状体を採用する場合には、網状体を構成する単糸径が20μm以上であるのが好ましく、より好ましくは30μm以上であり、700μm以下であるのが好ましく、より好ましくは500μm以下である。
不織布、網状体のいずれにおいても、繊維径あるいは単糸径が細すぎる場合には、後述する目付け量を満足するシート材料とするために多量の繊維などを用いなければならず、その結果、得られるシート材料の通気抵抗が高くなる。他方、繊維径あるいは単糸径が太すぎる場合には、繊維間の空隙が大きくなり、気体中の塵埃が捕捉され難くなる。
不織布の製法は特に限定されず、スパンボンド法、メルトブロー法、スパンレース法、サーマルボンド法、あるいは、所望厚となるように複数の不織布を積層してニードルパンチ法により一体化させる方法など従来公知の方法はいずれも使用することができる。
上記網状体は網目をもった生地であればその製法は特に限定されない。また、その組織も特に限定されず、平編、ゴム編、パール編などの緯メリヤスの組織や、閉じ目、開き目などの経メリヤスの組織など従来公知の組織はいずれも採用できる。
さらに、シート材料として織物を用いる場合も、織物の製法は特に限定されず、従来公知の方法であればいずれも採用可能である。また、織物の組織も特に限定されず、例えば、平織、綾織、朱子織などが挙げられる。
また、シート材料として不織布を採用する場合には、特定の目付けを有する不織布の単層構造のみならず、目付けの異なる複数の不織布を積層させて厚み方向に目付け勾配をもたせたものであってもよい。個々の不織布層に存在する空隙の大きさが異なるため、濾過表面積を拡大することができる。また、各層において、異なるサイズの塵埃が捕捉されるため、捕集効果の向上も期待できる。
また、上記シート材料の表面は平面状のみならず、クレープ状やコルゲート状であってもよい。濾過表面積が拡大できるため、捕集効率を一層向上できるからである。
本発明のシート材料(またはフィルター)の厚みは0.05mm以上であるのが好ましく、より好ましくは0.08mm以上、さらに好ましくは0.1mm以上であり、3mm以下であるのが好ましく、より好ましくは2mm以下、さらに好ましくは1mm以下である。厚みが小さすぎる場合には、フィルターを成形する際、あるいは、使用時にフィルターが破損するおそれがある。一方、厚みが大きすぎる場合には、通気抵抗が大きくなり、フィルターとしての機能が得られ難い場合がある。厚みが上記範囲内であれば、フィルターの成形も容易であり、また、使用時においても破損のおそれが少なく、フィルター形状が保持され易いため好ましい。
上記シート材料(またはフィルター)の目付けは10g/m2以上、より好ましくは12g/m2以上であり、300g/m2以下であるのが好ましく、より好ましくは200g/m2以下であり、さらに好ましくは100g/m2以下である。目付けが軽すぎる場合には、所定の風速を与えたときにフィルターの形状が保持され難くなる場合があり、一方、目付けが重すぎる場合には、通気抵抗が高くなったり、曲げ加工性が悪くなる場合がある。
本発明にかかるフィルターの開口部に折り返し部を設けることも、本発明の好ましい実施態様である。折り返し部を有していれば、例えば、異形状のパイプなどへの取付け作業が容易となり、また、設置状態を安定に保つことができるからである。折り返し部の大きさは特に限定されず、折り返し部形成前のフィルター開口部から、例えば5mm(上限は50mmである)程度の位置をフィルター外方へと折り返せばよい。
さらに、上記折り返し部にはリップを設けてもよい。これにより本発明のフィルターの取外し作業がより容易となるからである。上記リップは、幅3mm以上、15mm以下であるのが好ましく、全長は5mm以上、40mm以下であるのが好ましい。リップ幅またはリップ全長が上記範囲に満たない場合には、フィルターの取り出しが困難となり、リップを設ける意義が希薄になってしまう。一方、リップ幅またはリップ全長が上記範囲を超える場合には、外観が見苦しいものとなる。
本発明にかかるフィルターは、面風速10cm/secにおいて、空気中に存在する大気塵(粒径:0.3〜0.5μm)の捕集効率が2%以上50%以下であるのが好ましい。本発明のフィルターは、当該フィルターのさらに下流に設けられるフィルターの交換回数を減じることを目的として設けられる、いわばプレフィルター的な存在であるため、捕集効率を過度に上げる必要はないからである。より好ましくは5%以上、40%以下である。
上記捕集効率は、例えば、後述の実施例に記載の方法により求めることができる他、次のようにして測定・算出することができる。シート材料から直径72mmの円形状の試験片(試験フィルター)を切り出す。これをフィルター単板の状態で、圧力損失測定器(東洋紡績株式会社製)に取付ける。定格風量(12リットル/分)となるように風量を調整した後(面風速10cm/sec)、空気中の大気塵を吸引させる。そして、フィルター上流部および下流部に存在する粒径0.3〜0.5μmの粒子数を微粒子測定器(KCB‐01、リオン株式会社製)により測定し、下記式により捕集効率(%)を算出する。
Figure 2006289282
上記式中、Eは捕集効率(%)、P1はフィルター上流側の粒子数、P2はフィルター下流側の粒子数を示す。
本発明のフィルターは、集塵機、例えば電気掃除機などに好適に使用することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る錐体フィルターの製造方法および使用方法を詳細に説明していくが、本発明はもとより図示例に限定されるわけではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
図1は、本発明にかかるフィルターの展開図を示すものであり、図2は、本発明にかかるフィルターの外観を示す模式図である。図中、1はフィルター成形部材(成形前のフィルター)を、2は開口部、3は閉じ部(先端部)、4は折り返し部、5はフィルター成形時の接合代(または接合部)をそれぞれ示している。
まず、シート材料から、下記切断手段により所望の形状(例えば図1)のフィルター成形部材1を切り出す。シート材料の切断には、トムソン刃、スウェーデン刃、カッター刃、超音波、高周波などを用いることができる。トムソン刃、スウェーデン刃は、所定寸法を連続して正確に打出すことができるため、生産性に優れる。また、カッター刃、超音波、高周波を用いる場合には、様々な形状への加工が容易であり、切断面にほつれ等の不良が生じ難いため好ましい。もちろん、これらの切断方法は組み合わせて使用してもよい。
フィルター成形部材1の開口部2の端部から5mm以上(50mm以下)の位置で当該シート材料を折り返し、折り返し部4を形成する。このとき同時に、リップ6(図示せず)を後述する接合方法によって取り付けておくのが望ましい。
次いで、フィルター成形部材1の両側部を重ね合わせ、当該両側部および閉じ部3に設けた接合代5を接合して所望の立体形状を有するフィルターに成形する(図2)。接合方法は特に限定されず、織物や不織布などに用いられる従来公知の接合方法はいずれも使用可能である。具体的な接合方法としては、シート材料を熱板に挟みこんで溶着させるヒートシール、超音波、高周波溶着、縫製による接合、ホットメルト接着剤による接着などが挙げられる。
次に、上述のようにして得られた本発明にかかる錐体フィルターの使用方法として、本発明の代表的な実施態様である電気掃除機に適用した場合について、図3を参照しながら説明する。なお、本発明にかかるフィルターは、電気掃除機のみならず、種々の集塵機へも同様に適用できるが、これらの実施形態については省略する。
図3は、電気掃除機のパイプに本発明にかかるフィルターを設置した例を示す模式図である。図中、1’は本発明にかかるフィルター、4は折り返し部、6はリップ、7はパイプを示している。
一般の電気掃除機では、掃除機のヘッド部(吸い込み口)から吸い込んだ塵埃は、ホース部を経て本体(吸引ボックス)へと送られ、この本体に備えられたゴミパックに集塵される。そして、通常は、ゴミパックが一定の塵埃で満たされた時に、本体(吸引ボックス)を開けて、ゴミパックを取り出している。
本発明にかかるフィルターは、上述のような電気掃除機の上記ホース部に設けるのが好ましい。当該ホース部は、ヘッドから吸い込んだ塵埃を本体へと送る以外には使用されておらず、未使用の空間となっていることに加えて、操作者の手元にも近いため、本体に備えられたゴミパックに比べて、当該フィルターの設置や取外しの作業が容易だからである。また、容易に捕集された塵埃量を知ることもできる。
なお、本発明に係るフィルターを電気掃除機に用いる場合、設置作業性あるいは使用時におけるフィルター形状を確保するため、外形周長が80mm以上150mm以下のパイプ(またはホースなど)に用いるのが望ましい。外形周長が上記範囲から外れる場合には、フィルター形状保持が困難になるからである。
以下、本発明の具体例を実施例によってさらに説明するが、本発明は、その要旨を逸脱しない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、本明細書中における特性は下記方法により評価を行なった。
[捕集効率]
下記製造例で得られたフィルターユニットを三洋電機社製の電気掃除機(機種名:SC‐XW11E)のパイプ(直径:40mm)に装着する。次いで、大気塵としてJIS Z8901に規定される試験用粉体15種10gを約10分間吸引させて、吸引前後におけるフィルター質量から、フィルターに捕捉された試験用粉体量を測定し、下記式により捕集効率(%)を算出した。
Figure 2006289282
(式中、E:捕集効率[%]、P1:試験用粉体の供給質量[g]、P3:フィルターに捕捉された試験用粉体量[g]、を示す。)
[交換頻度]
下記製造例で得られたフィルターユニットを、上記捕集効率の測定の場合と同様の三洋電機社製の電気掃除機のパイプ(直径:40mm)に装着し、大気塵(JIS Z8901に規定される試験用粉体15種)を吸引させて、当該フィルターユニットの交換頻度の測定を行った。電気掃除機の運転開始後、パイプ内における抵抗の増加量が50Paとなる時間で判断し、ショートライフ(2分未満)を交換回数「多」、ロングライフ(5分以上)を交換回数「少」として評価した。
尚、パイプ内における抵抗の増加量は、次のようにして行った。交換頻度の評価に使用した電気掃除機のパイプのフィルターユニットの下流側で、フィルターが干渉しない位置に穴を開け、ここにマノスターゲージと連結したパイプを差し込み、交換頻度試験前後における抵抗(圧力)の増加量を測定した。
製造例1
ポリプロピレン繊維からなる不織布(繊維径36μm,厚み0.3mm,目付け50g/m2)から扇型の試料(サイズ:半径40cm,角度20°)をトムソン刃で打ち抜き、打ち抜き断面をカッターで切断した後、扇型試料の円弧から20mmの位置で折り返して折り返し部を形成した(図1)。円錐状となるようにこの不織布に曲げ加工を施し、次いで、ヒートシール(200℃)により扇型試料の両側部(接着代,扇型試料の半径部分)および扇型試料の中心角部分(閉じ部)を接合した(図2)。同様にヒートシールにて、折り返し部にリップ(0.5cm×2.5cm)を取りつけて、円錐形状のフィルターユニットAを作製した。
当該フィルターユニットAを用いて、上記測定法により捕集効率(%)および交換頻度の評価を行った。結果を表1に示す。尚、フィルターユニットAとパイプとは、フィルターの折り返し部でしか接触しておらず、フィルターユニットAのパイプとの接触面積は実質的には0cm2であった。
製造例2
製造例1と同様のポリプロピレン不織布(繊維径36μm,厚み0.3mm,目付け50g/m2)から円状の試料(直径:60mm)をカッターで切り出した。次いで、切り出した円状試料の円周部分から10mmの位置を折り返して折り返し部を作製し、ここにリップ(0.5cm×2.5cm)をヒートシール(200℃)により取りつけ、平面形状のフィルターユニットBを作成した。
得られたフィルターユニットBを用いて、上記測定法により捕集効率(%)および交換頻度の評価を行った。結果を表1に示す。尚、フィルターユニットBのパイプとの接触面積は0cm2であった。
製造例3
製造例1と同様のポリプロピレン不織布(繊維径36μm,厚み0.3mm,目付け50g/m2)を用いて、チューブ状のフィルターユニットC(直径:40mm、長さ:400mm)を作製した。尚、フィルターユニットCは、プロピレン不織布の長辺をヒートシールして円筒形状とした後、これを扁平状に折りたたみ、さらに短辺の一方をヒートシールして閉じ部を形成した、いわゆる練りわさびなどの包装容器と同様の形態(チューブ状)のものである。また、フィルターユニットCの開口部には、製造例1と同様にして、折り返し部(20mm)およびリップ(0.5cm×2.5cm)を形成した。
得られたフィルターユニットCを用いて、上記測定法により捕集効率(%)および交換頻度の評価を行った。結果を表1に示す。尚、フィルターユニットCのパイプとの接触面積は約400cm2であった。
Figure 2006289282
表1より、フィルターユニットAは、円錐形状であるため、当該フィルターの開口部から先端部に向かって傾斜した側面においても空気が通過し易く、大きな濾過表面積を有するものであることがわかる。また、長時間の運転においても目詰まりを起こし難く、交換頻度が少ないものであった。さらに、折り返し部およびリップを有するため取付け・取外し作業が容易であった。
これに対して、フィルターユニットBは、パイプの断面積と同等の濾過表面積しか有していないため、すぐに目詰まりを生じ、頻繁にフィルター交換しなければならず、実使用に耐えないものであった。フィルターユニットCは、チューブ状であり、フィルターとパイプとの接触面積が大きいため(400cm2)、フィルター開口部から先端部(閉じ部)に亘る側面部を塵埃の除去に有効に活用することができず、また、取り付け作業も煩雑なものであった。
本発明にかかるフィルターは、奥行きを有するものであるため、平面型のフィルターに比べて組み込み面積(濾過表面積)を大きくすることができる。また、錐形の立体形状であるためバグフィルターのような設置部位との接触が少なく、設置面積が小さいものである。従って、従来のフィルターに比べて、大きな濾過表面積を有し、捕集効果の向上が期待できる。さらに、スペースの限られた狭い空間へも容易に設置することができる。
本発明にかかるフィルターの展開図。 本発明にかかるフィルターの外観を示す模式図。 本発明にかかるフィルターの使用例を示す模式図。
符号の説明
1 フィルター成形部材
1’ フィルター
2 開口部
3 閉じ部(先端部)
4 折り返し部
5 接合代(接合部)
6 リップ
7 パイプ

Claims (13)

  1. 気体中の塵埃を捕捉するフィルターであって、
    不織布または織物または網状体のシート材料が、開口部を有する錐形に形成されたものであることを特徴とする錐体フィルター。
  2. 上記シート材料が、ポリエチレン系繊維、ポリアミド系繊維およびポリプロピレン系繊維よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含むものである請求項1に記載の錐体フィルター。
  3. 上記シート材料が、繊維径3〜150μmの繊維で形成された不織布である請求項1または2に記載の錐体フィルター。
  4. 上記不織布が厚み方向に目付け勾配を有するものである請求項1〜3のいずれかに記載の錐体フィルター。
  5. 上記シート材料が、単糸径20〜700μmの繊維で形成された網状体である請求項1または2に記載の錐体フィルター。
  6. 上記フィルターが、0.05〜3mmの厚みを有するものである請求項1〜5のいずれかに記載の錐体フィルター。
  7. 上記フィルターが、10〜300g/m2の目付けを有するものである請求項1〜6のいずれかに記載の錐体フィルター。
  8. 上記フィルターは折り返し部を有するものである請求項1〜7のいずれかに記載の錐体フィルター。
  9. 上記折り返し部が、幅3〜15mm、長さ5〜40mmのリップを有するものである請求項8に記載の錐体フィルター。
  10. 面風速10cm/secにおいて、大気塵(粒径0.3〜0.5μm)の捕集効率が2〜50%である請求項1〜9のいずれかに記載の錐体フィルター。
  11. 外形周長が80〜150mmの管状体の内部に設置されるものである請求項1〜10のいずれかに記載の錐体フィルター。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の錐体フィルターを備えることを特徴とする集塵機。
  13. 請求項1〜11のいずれかに記載の錐体フィルターを備えることを特徴とする電気掃除機。
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