JP5904684B1 - キャリア芯材並びにそれを用いた電子写真現像用キャリア及び電子写真用現像剤 - Google Patents

キャリア芯材並びにそれを用いた電子写真現像用キャリア及び電子写真用現像剤 Download PDF

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Abstract

【課題】低比重であって高磁力及び高抵抗であるキャリア芯材を提供する。【解決手段】多孔質フェライト粒子から構成され、その表面にLiフェライト微粒子が外在することを特徴とする。ここで、多孔質フェライト粒子表面のLiフェライト微粒子の被覆率が75%以下であるのが好ましい。また、粉末X線回折におけるフェライトのメインピーク強度値Aと、Liフェライトのピーク強度値Bとが下記式(1)を満足するのが好ましい。そしてまた、前記多孔質フェライト粒子としてはMnを含むフェライト粒子であるのが好ましい。さらに、Li含有量は1450ppm以下であるのが好ましい。0.05≦B/(A+B)≦0.15 ・・・・・・(1)(ただし、フェライトのメインピーク強度値AはLiフェライトのピーク強度値以外のメインピーク強度値をいう。)【選択図】図1

Description

本発明はキャリア芯材並びにそれを用いた電子写真現像用キャリア及び電子写真用現像剤に関するものである。
電子写真方式を用いたファクシミリやプリンター、複写機などの画像形成装置では、感光体の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて可視像化し、この可視像を用紙等に転写した後、加熱及び加圧して定着させている。高画質化やカラー化の観点から、現像剤としては、電子写真現像用キャリア(以下、単に「キャリア」と記すことがある)とトナーとを含むいわゆる二成分系の電子写真用現像剤(以下、単に「現像剤」と記すことがある)が広く使用されている。
二成分系の現像剤を用いた現像方式では、キャリアとトナーとを現像装置内で撹拌混合し、摩擦によってトナーを所定量まで帯電させる。そして、回転する現像ローラに現像剤を供給し、現像ローラ上で磁気ブラシを形成させて、磁気ブラシを介して感光体へトナーを電気的に移動させて感光体上の静電潜像を可視像化する。
近年、現像装置における撹拌動力の低減及び画像形成装置の高速化を図るためキャリアは低比重化する傾向にあり、表面や内部に細孔を有する多孔質なキャリア芯材が提案されている(例えば、特許文献1,2)。
ところが、多孔質なキャリア芯材は、粒子の内部に空間を有するため、磁性組成物が少なくなり、磁気ブラシの拘束力が低下しキャリア飛散が生じやすい。このため、これまで多孔質なキャリア芯材の組成としては、磁力の高いマグネタイトやMnフェライトが専ら用いられてきた。
特開2013−137362号公報 特許第5692766号
しかしながら、マグネタイトやMnフェライトは電気抵抗が低く、画像形成装置の現像工程において高いバイアス電圧が印加されると絶縁破壊するおそれがある。マグネタイトやMnフェライトの電気抵抗を向上させるために酸化処理を施すことも行われているが、酸化処理を施すことによって磁力が低下する。
本発明はこのような従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、低比重であって高磁力及び高抵抗であるキャリア芯材を提供することにある。
本発明によれば、多孔質フェライト粒子から構成され、その表面にLiフェライト微粒子が外在し、Li含有量が1450ppm以下であることを特徴とするキャリア芯材が提供される。なお、本発明において、多孔質フェライト粒子とは、表面や内部に細孔や中空を有する粒子をいうものとする。
多孔質フェライト粒子表面のLiフェライト微粒子の被覆率が75%以下であることが好ましい。
ここで、粉末X線回折におけるフェライトのメインピーク強度値Aと、Liフェライトのピーク強度値Bとが下記式(1)を満足するのが好ましい。
0.05≦B/(A+B)≦0.15 ・・・・・・(1)
(ただし、フェライトのメインピーク強度値AはLiフェライトのピーク強度値以外のメインピーク強度値をいう。)
また、前記多孔質フェライト粒子としてはMnを含むフェライト粒子であるのが好ましい。
また本発明によれば、前記のいずれかに記載のフェライト粒子の表面が樹脂で被覆されていることを特徴とする電子写真現像用キャリアが提供される。
さらに本発明によれば、前記記載の電子写真現像用キャリアとトナーとを含む電子写真用現像剤が提供される。
本発明のキャリア芯材によれば、低比重であって高磁力及び高抵抗が得られる。これにより、現像装置における撹拌動力の低減が図れ、キャリア飛散が抑制され、通常使用時のみならず高いバイアス電圧が印加された時においても高画質の画像を安定して形成できる。
実施例のキャリア芯材のSEM写真である。 実施例のキャリア芯材のSEM写真である。 実施例のキャリア芯材のSEM写真である。 実施例のキャリア芯材のSEM写真である。 実施例のキャリア芯材のSEM写真である。 実施例のキャリア芯材のSEM写真である。 比較例のキャリア芯材のSEM写真である。 比較例のキャリア芯材のSEM写真である。 比較例のキャリア芯材のSEM写真である。 比較例のキャリア芯材のSEM写真である。 比較例のキャリア芯材のSEM写真である。 風力分級前のキャリア芯材のSEM写真である。 風力分級後のキャリア芯材のSEM写真である。 実施例で作製したLiフェライト微粒子の粒度分布図である。 超深度カラー3D形状測定顕微鏡の観察画面例である。
本発明に係るキャリア芯材の大きな特徴の一つは多孔質フェライト粒子から構成されていることにある。これによりキャリア芯材の低比重化が図れる。多孔質フェライト粒子の見掛け密度としては、その組成にもよるが、通常2.1g/cm以下である低密度粉が好ましい。
フェライト粒子を多孔質化するには従来公知の方法を用いることができる。例えば、フェライト粒子の製造工程において低温で焼成を行うことや加熱によって減容するスペーサーなどを増粒物に混合することによって多孔質なフェライト粒子が得られる。
また、本発明に係るキャリア芯材のもう一つの大きな特徴は、多孔質フェライト粒子の表面にLiフェライト微粒子が外在する外添構造にある。本発明者等は、キャリア飛散が発生しない磁力を有し、しかも高い絶縁破壊抵抗と高い帯電性とを有するキャリア芯材を得るべく鋭意検討を重ねた結果、フェライト粒子にLiを存在させることによって絶縁破壊抵抗及び帯電性は向上すること、また一方でLiの存在量を多くしすぎると磁気特性が低下することを見出した。そしてさらに、Li存在量を所定値以下に抑えながら絶縁破壊抵抗及び帯電性を向上させるためにはフェライト粒子の表面にLiフェライト微粒子を外在させればよいとの着想を得、本発明を成すに至った。すなわち、多孔質フェライト粒子表面にLiフェライト微粒子を外在させることによって、少ないLi量で高抵抗化が図れ、結果的に磁力の低下も抑えられるのである。
ここで、多孔質フェライト粒子表面のLiフェライト相の存在割合を示す一つの指標として、粉末X線回折におけるメインピーク強度値AとLiフェライトのピーク強度値Bとの関係を用いることができ、B/(A+B)の値が0.05以上0.15以下の範囲であることが望ましい。B/(A+B)の値が0.05未満であると、キャリア芯材の絶縁破壊抵抗及び帯電性が低くなりキャリア現像が生じやすい。一方、B/(A+B)の値が0.10を超えると磁気特性が低下しやすい。
また、本発明のキャリア芯材におけるLi含有量は1450ppm以下である。Li含有量が1450ppmを超えるとキャリア芯材の磁気特性が低下するからである。
本発明における多孔質フェライト粒子の組成に特に限定はなく、例えば、一般式MFe3−X(但し、MはMg,Mn,Ti,Cu,Zn,Niなどの金属,0<X<1)で表される組成の粒子が挙げられる。Ca、Srも含まれていてもよい。これらの中でもMnフェライト粒子及びMnMgフェライト粒子が好適に使用される。
また、多孔質フェライト粒子の形状は真球状とは限らず、楕円球状、針状形状でもよく、表面も平滑でなくてもよく、表面に凹凸などがあってもよい。酸化処理など表面処理を施した粒子にも適用可能である。
本発明で使用するLiフェライト微粒子としては、LiFeで示される組成のもの好ましく、その平均粒径としては数μm程度のもの、より好ましくはサブミクロンのものが好ましい。図14に、後述の実施例で使用したLiフェライト微粒子(LiFe)の粒度分布を示す。なお、この図に示すLiフェライト微粒子の粒度分布は、多孔質フェライト粒子表面に添加処理する前の粒度分布であって、添加処理・加熱処理・風力分級処理した後の多孔質フェライト粒子表面のLiフェライト微粒子の粒度分布は、図1〜図6に示すSEM写真から明らかなように、サブミクロン域である。
本発明のキャリア芯材の製造方法に特に限定はないが、以下に説明する製造方法が好適である。
多孔質フェライト粒子とLiフェライト微粒子とを混合して多孔質フェライト粒子の表面にLiフェライト微粒子を付着させる。前述のように、Liフェライト微粒子の平均粒径は多孔質フェライト粒子の平均粒径よりも1/10以下と遙かに小さい。多孔質フェライト粒子とLiフェライト微粒子との混合は、V型混合機など従来公知の混合機を用いることができる。混合時間は、多孔質フェライト粒子の表面にLiフェライト微粒子が付着する限りにおいて特に限定はないが、通常、数時間程度である。
次いで、得られた混合物を200℃以上600℃以下の範囲に加熱した炉に投入して加熱処理し、Liフェライト微粒子を多孔質フェライト粒子表面に固着させる。加熱温度が200℃未満であると、Liフェライト微粒子の多孔質フェライト粒子表面への固着が不十分となるおそれがある一方、600℃を超えると多孔質フェライト粒子が酸化され磁力が低下するおそれがある。炉内の酸素濃度については特に限定はなく、通常、100ppm〜21%の範囲が好ましい。
次に、多孔質フェライト粒子表面に固着されていないLiフェライト微粒子を取り除く。未固定化Liフェライト微粒子の除去方法に特に限定はないが、風力分級や湿式サイクロンなどの遠心力を利用する分級処理が好適に用いられる。風力分級処理では、差圧(mmHO)を高くすることによってLiフェライト微粒子を除去する力を強くできる。また、分級処理を複数回繰り返し行うことによっても未固定Liフェライト微粒子を確実に除去又は被覆量を制御することができる。図12及び図13に風力分級前後のキャリア芯材のSEM写真を示す。加熱処理条件や風力分級条件、Liフェライト微粒子の粒径などによって、多孔質フェライト粒子表面に外在するLiフェライト微粒子量は変わるが、通常、前記混合物の半分以上のLiフェライト微粒子が多孔質フェライト粒子表面から除去される。
Liフェライト微粒子の多孔質フェライト粒子表面への固着強度は、後述の実施例で測定する微粒量を一つの指標として用いることができ、この微粒量が5%以下であることが好ましい。より好ましくは2%以下である。キャリア芯材の表面を樹脂被覆してキャリアとした場合に、微粒量が5%よりも多いと即ちLiフェライト微粒子の固着強度が低いと、例えば現像装置における撹拌混合でキャリアに外力が加わった際に多孔質フェライト粒子表面からLiフェライト微粒子が外れてキャリア芯材から被覆樹脂が剥がれる。そして、被覆樹脂が剥がれてキャリア芯材が露出するとキャリア現像が生じやすくなる。
キャリア芯材表面の最高高さRzは、多孔質フェライト粒子表面にLiフェライト微粒子を固着させた方が多孔質フェライト粒子のみの場合より小さくなる。これは多孔質フェライト粒子表面の凹凸の段差部分にLiフェライト微粒子が入り込んで凹凸が小さくなるためと考えられる。例えば、最高高さRzが1.8μmの多孔質フェライト粒子表面にLiフェライト微粒子を固着させた場合、風力分級処理後のキャリア芯材表面の最高高さRzは1.0μm〜1.4μmの範囲と多孔質フェライト粒子のみの場合よりも小さくなる。なお、最高高さRzは粒子表面の凹凸形状を形作るグレイン(結晶粒)の山部分と谷部分との差の指標となるものである。最高高さRzの測定方法は、後述の実施例において説明する。
多孔質フェライト粒子表面に外在するLiフェライト微粒子の固着状態は、後術の画像解析により求めた被覆率により評価することができる。多孔質フェライト粒子表面におけるLiフェライト微粒子の被覆率は30〜75%の範囲が好ましく、40〜70%の範囲がより好ましい。被覆率が30%未満であるとLiフェライトが被覆されていない多孔質フェライト表面同士の接触面積が大きくなり、ブレークダウン電圧(B.D)が低くなる。被覆率が75%よりも高いと、凸部に存在するLiフェライト微粒子の割合が多くなり、外力が加わった際に多孔質フェライト粒子の凸部のLiフェライト微粒子が外れてキャリア芯材から被覆樹脂が剥がれ、キャリア現像が生じやすくなる。
以上のようにして作製した本発明のキャリア芯材の表面を樹脂で被覆して電子写真現像用キャリアとする。
キャリア芯材の表面を被覆する樹脂としては、従来公知のものが使用でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリ塩化ビニリデン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、ポリスチレン、(メタ)アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、並びにポリ塩化ビニル系やポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エストラマー、フッ素シリコーン系樹脂などが挙げられる。
キャリア芯材の表面を樹脂で被覆するには、樹脂の溶液又は分散液をキャリア芯材に施せばよい。塗布溶液用の溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類溶媒;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒などの1種又は2種以上を用いることができる。塗布溶液中の樹脂成分濃度は、一般に0.001〜30wt%、特に0.001〜2wt%の範囲内にあるのがよい。
キャリア芯材への樹脂の被覆方法としては、例えばスプレードライ法や流動床法あるいは流動床を用いたスプレードライ法、浸漬法等を用いることができる。これらの中でも、少ない樹脂量で効率的に塗布できる点で流動床法が特に好ましい。樹脂被覆量は、例えば流動床法の場合には吹き付ける樹脂溶液量や吹き付け時間によって調整することができる。
キャリアの粒子径は、一般に体積平均粒子径で25〜50μmのものが好ましい。またキャリアの見掛け密度は、磁性材料を主体とする場合は磁性体の組成や表面構造等によっても相違するが、一般に1.5〜3.0g/cmの範囲が好ましい。
本発明に係る電子写真用現像剤は、以上のようにして作製したキャリアとトナーとを混合してなる。キャリアとトナーとの混合比に特に限定はなく、使用する現像装置の現像条件などから適宜決定すればよい。一般に現像剤中のトナー濃度は1〜20wt%の範囲が好ましい。トナー濃度が1wt%未満の場合、画像濃度が薄くなりすぎ、他方トナー濃度が20wt%を超える場合、現像装置内でトナー飛散が発生し機内汚れや転写紙などの背景部分にトナーが付着する不具合が生じるおそれがあるからである。より好ましいトナー濃度は3〜15wt%の範囲である。
本発明で使用するトナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤とを有してなる。結着樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、スチレン系重合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合体、塩素化ポリスチレン、ホリプロピレン、アイオノマー等のオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル系樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、キシレン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジンエステルなどを挙げることができる。
本発明で使用する結着樹脂はガラス転移温度が45〜90℃の範囲にあることが好ましい。ガラス転移温度が45℃未満の場合、トナーカートリッジや現像機内で固まるおそれがあり、他方90℃を超える場合、転写材へのトナーの定着が不十分となることがある。
前記結着樹脂中に含有させる着色剤としては、例えば、黒色顔料として、アセチレンブラック、ランブラック、アニリンブラック等のカーボンブラック;黄色顔料として、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマンネントイエローNCG、タートラジンレーキ;橙色顔料として、赤口黄鉛、モリブテンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダスレンブリリアントオレンジGK;赤色顔料として、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B;紫色顔料として、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ;青色顔料として、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC;緑色顔料として、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファナルイエローグリーンG;白色顔料として、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛;白色顔料として、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等を使用できる。上記着色剤の含有量は、結着樹脂100質量部当り2〜20質量部の範囲が好ましく、より好ましくは5〜15質量部の範囲である。
上記結着樹脂中に含有される離型剤としては、各種ワックス類や低分子量オレフィン系樹脂等が挙げられる。オレフィン系樹脂は数平均分量(Mn)が1000〜10000、特に2000〜6000の範囲にあるものがよい。オレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレン−エチレン共重合体が使用されるが、ポリプロピレンが特に好適である。
電荷制御剤としては、一般に使用されている電荷制御剤が使用される。正帯電性の電荷制御剤としては、例えばニグロシン染料、脂肪酸変性ニグロシン染料、カルボキシル基含有脂肪酸変性ニグロシン染料、四級アンモニウム塩、アミン系化合物、有機金属化合物等を使用でき、負帯電性の電荷制御剤としては、例えば金属錯塩染料やサリチル酸誘導体などを使用できる。
本発明で使用するトナーは、粉砕分級法、溶融造粒法、スプレー造粒法、重合法等のそれ自体公知の方法で製造し得るが、粉砕分級法が一般的である。粉砕分級法について説明すると、上記結着樹脂と、着色剤、電荷制御剤、離型剤などのトナー成分とを、ヘンシェルミキサー等の混合機で前混合したのち、二軸押出機等の混練装置を用いて混練し、この混練組成物を冷却した後、粉砕し、必要により分級してトナーとする。
トナーの粒径は、一般にコールターカウンターによる体積平均粒子径が5μm〜15μm、特に7μm〜12μmの範囲内にあるのがよい。
トナー粒子の表面には、必要により改質剤を添加することができる。改質剤としては、例えば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
キャリアとトナーとの混合は、従来公知の混合装置を用いることができる。例えばヘンシェルミキサー、V型混合機、タンブラーミキサー、ハイブリタイザー等を用いることができる。
(多孔質フェライト粒子の製造例)
原料としてのFe(平均粒径:0.6μm)17.13kg、Mn(平均粒径:0.9μm)6.69kgを純水6.2kg中に分散し、還元剤としてカーボンブラックを156g、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム系分散剤を148g添加して混合物とした。この混合物を湿式ボールミル(メディア径2mm)により粉砕処理し、混合スラリーを得た。
この混合スラリーをスプレードライヤーにて約130℃の熱風中に噴霧し、粒径10μm〜75μmの乾燥造粒物を得た。この造粒物から粒径25μm以下の微小な粒子は篩を用いて除去した。
この造粒物を電気炉に投入し975℃まで4.5時間かけて昇温し、975℃で3時間保持し、その後室温まで8時間かけて冷却した。昇温時、保持時及び冷却時の酸素濃度は5000ppmとした。
得られた焼成物を振動ふるいで分級することにより平均粒径38.0μmの多孔質フェライト粒子を得た。
(Liフェライト微粒子の製造例)
原料としてのFe(平均粒径:0.6μm)7.053kg、LiCO(平均粒径:25μm)0.165kgを純水4.3kg中に分散し、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム系分散剤を30g添加して混合物とした。この混合物を湿式ボールミル(メディア径2mm)により粉砕処理し、混合スラリーを得た。
この混合スラリーをスプレードライヤーにて約130℃の熱風中に噴霧し、粒径10μm〜75μmの乾燥造粒物を得た。
この造粒物を電気炉に投入し800℃まで4.5時間かけて昇温し、800℃で3時間保持し、8時間かけて室温まで冷却した。昇温、保持及び冷却は空気中で行った。
得られた焼成物を振動ボールミルを用いて、150分間粉砕し、Liフェライト微粒子を得た。Liフェライト微粒子の粒径は300nm〜70μmの範囲であり、体積平均粒径D50は2.3μmであった。図14にLiフェライト微粒子の粒度分布を示す。なお、Liフェライト微粒子の粒径の大きなものは多孔質フェライト粒子表面から脱落するため、体積平均粒径D50程度の微粒子が多孔質フェライト粒子表面に外在することになる。
実施例1
前記で得られた多孔質フェライト粒子900gとLiフェライト粒子100gとをV型混合機を用いて300分間混合処理を行った後、混合物を電気炉に投入し300℃まで4.5時間かけて昇温し、300℃で3時間保持し、その後室温まで8時間かけて冷却した。昇温、保持及び冷却は空気中で行った。
次いで、得られた加熱処理物を風力分級機(NIPPON PNEUMATIC MFG社製「MDS−2」)にて1回処理し、外添構造のキャリア芯材を得た。風量分級処理時の差圧は500mmHOとした。
得られたキャリア芯材のLi含有量、見掛け密度(AD)、XRDパターンのピーク強度値割合B/(A+B)、最高高さRz、磁気特性、電気抵抗値、微粒量(10μm未満)、被覆率を後述する方法で測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
また、得られたキャリア芯材の表面を樹脂で被覆してキャリアを作製した。具体的には、シリコーン樹脂450質量部と、(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン9質量部とを、溶媒としてのトルエン450質量部に溶解してコート溶液を作製した。このコート溶液を、流動床型コーティング装置を用いてキャリア芯材50000質量部に塗布し、温度300℃の電気炉で加熱してキャリアを得た。以下の実施例、比較例についても同様にしてキャリアを得た。
得られたキャリアと平均粒径5.0μm程度のトナーとを、ポットミルを用いて所定時間混合し、二成分系の電子写真用現像剤を得た。なお、トナー質量/(トナー質量+キャリア質量)=5/100となるように調整した。以下、全ての実施例及び比較例についても同様にして現像剤を作製した。得られた電子写真用現像剤についてトナースペント、キャリア飛散、キャリア現像の発生状況の評価を行った。評価結果を表1に合わせて示す。
実施例2
風量分級処理時の差圧を450mmHOとした以外は、実施例1と同様の方法でキャリア芯材を得た。得られたキャリア芯材の物性測定及び不具合評価を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
実施例3
風量分級処理時の差圧を400mmHOとした以外は、実施例1と同様の方法でキャリア芯材を得た。得られたキャリア芯材の物性測定及び不具合評価を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
実施例4
焼成温度を400℃とし、風量分級処理時の差圧を350mmHOとした以外は、実施例1と同様の方法でキャリア芯材を得た。得られたキャリア芯材の物性測定及び不具合評価を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
実施例5
前記製造例で得られた多孔質フェライト粒子を800g、前記製造例で得られたLiフェライト粉末を200g、風量分級処理時の差圧を500mmHO、処理回数を7回とした以外は、実施例1と同様の方法でキャリア芯材を得た。得られたキャリア芯材の物性測定及び不具合評価を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
実施例6
前記製造例で得られた多孔質フェライト粒子を600g、前記製造例で得られたLiフェライト粉末を400g、風量分級処理時の差圧を500mmHO、処理回数を7回とした以外は、実施例1と同様の方法でキャリア芯材を得た。得られたキャリア芯材の物性測定及び不具合評価を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
比較例1
前記製造例で得られた多孔質フェライト粒子を1000g、前記製造例で得られたLiフェライト粉末を0gとした以外は、実施例1と同様の方法でキャリア芯材を得た。得られたキャリア芯材の物性測定及び不具合評価を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
比較例2
前記製造例で得られた多孔質フェライト粒子998gと、LiCO粉末2gとをV型混合機を用いて300分間混合処理を行った。この混合物を電気炉に投入し300℃まで4.5時間かけて昇温し、300℃で50時間保持し、その後室温まで8時間かけて冷却して外殻構造のキャリア芯材を得た。昇温、保持及び冷却は空気中で行った。
得られたキャリア芯材の物性測定及び不具合評価を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
比較例3
焼成温度を500℃、保持時間を27時間にした以外は比較例2と同様の方法でキャリア芯材を得た。得られたキャリア芯材の物性測定及び不具合評価を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
比較例4
前記製造例で得られた多孔質フェライト粒子を997g、LiCO粉末を3gとし、焼成温度を500℃、保持時間を27時間とにした以外は比較例3と同様の方法でキャリア芯材を得た。得られたキャリア芯材の物性測定及び不具合評価を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
比較例5
前記の多孔質フェライト粒子の製造例における混合スラリー作成時に、Fe(平均粒径:0.6μm)を16.37kg、Mn(平均粒径:0.9μm)を6.37kgとし、前記のLiフェライト粉を1.08kg加えた以外は、比較例1と同様にして内添構造のキャリア芯材を得た。得られたキャリア芯材の物性測定及び不具合評価を実施例1と同様にして測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
(Liの含有量)
キャリア芯材を酸溶液中で溶解し、ICPにて定量分析を行った。本発明に記載したキャリア芯材のLi含有量は、当該ICPによる定量分析で得られたLi量である。
(見掛け密度)
見掛け密度はJIS Z 2504に準拠して測定した。
(粉末X線回折パターンの測定)
粉末X線回折パターンは、粉末X線回折装置(リガク社製、RINT2000)を用いて測定した。X線源をCu、加速電圧を40kV、電流を40mA、発散スリット開口角を1°、散乱スリット開口角を1°、受光スリット幅を0.3mm、走査モードをステップスキャン、ステップ幅を0.0200°、係数時間を1.0秒、積算回数を1回とした。そして、得られたX線回折パターンからメインピーク強度値A、Liフェライトのピーク強度値Bを求め、B/(A+B)の値を算出した。
(最大高さRzの測定)
キャリア芯材の最大高さRzを次のように測定した。超深度カラー3D形状測定顕微鏡(「VK−X100」株式会社キーエンス製)を用い、100倍対物レンズで表面を観察して求めた。具体的には、まず、表面の平坦な粘着テープにキャリア芯材を固定し、100倍対物レンズで測定視野を決定した後、オートフォーカス機能を用いて焦点を粘着テープ面に調整し、オート撮影機能を用いてキャリア芯材表面の3次元形状を取り込んだ。
各パラメータの測定には、装置付属のソフトウェアVK−H1XAを用いて行った。まず、前処理として、得られたキャリア芯材の表面の3次元形状から解析に用いる部分の取り出しを行った。図15に、観察画面の概略図を示す。キャリア芯材の表面の中央部分に長さ15.0μmの水平方向に延びる線分31を引き、その上下に0.75μm間隔で10本ずつ平行線を追加した場合の線分上にあたる粗さ曲線を、計21本分取り出した。図15において、上側の10本の線分32a、下側の10本の線分32bを簡略的に示している。
キャリア芯材は略球形状であるため、取り出した粗さ曲線は、バックグラウンドとして一定の曲率を持っている。このため、バックグラウンドの補正として、最適な二次曲線をフィッティングし、粗さ曲線から差し引く補正を行った。この場合のカットオフ値λsを、0.25μm、カットオフ値λcを0.08mmとした。
以上の計測方法により、粗さ曲線1本の中で最も高い山の高さと最も深い谷の深さの和を求めた。同様に粗さ曲線21本分の最も高い山の高さと最も深い谷の深さの和を求め、平均化することで最大高さRzを算出した。
(磁力の測定)
室温専用振動試料型磁力計VSM(東英工業株式会社製、VSM−P7)を用いて、外部磁場を0〜79.58×10A/m(10000エルステッド)の範囲で1サイクル連続的に印加して、79.58×10A/m(1000エルステッド)の磁場における磁化σ1k(Am/kg)を測定した。
(電気抵抗値測定)
表面を電解研磨した厚さ2mmの電極としての真鍮板2枚を、距離2mm離して対向するように配置した。電極間にキャリア芯材200mgを装入した後、それぞれの電極の背後に、断面積240mmの磁石(表面磁束密度が1500ガウスのフェライト磁石)を配置して、電極間にキャリア芯材のブリッジを形成させた。そして、500V,1000Vの直流電圧を電極間に印加し、キャリア芯材に流れる電流値を測定し、キャリア芯材の電気抵抗値をそれぞれ算出した。また、ブレークダウン電圧(B.D)を測定した。
(微粒量の割合)
レーザー回折式粒度分布測定装置(日機装社製「マイクロトラックModel9320−X100」)を用いて体積粒度分布を求め、キャリア芯材に含まれる10μm未満の微粒量の割合を算出した。測定の際の溶媒はイオン交換水を用いた。粒度分布の算出はHRA法で行い、粒子屈折率は2.42、溶媒屈折率は1.333を用いた。
(Liフェライト被覆率)
キャリア芯材の表面のSEM写真をメディアサイバネティクス社製画像解析ソフト(Image−Pro PLUS)に導入して、キャリア芯材表面におけるLiフェライト微粒子の被覆率を求めた。SEM写真は走査電子顕微鏡(日本電子社製)を用いて倍率5000倍にて撮影した。画像解析で得られたキャリア芯材100粒子において、キヤリア芯材表面において5μm以下の微粒子の明度が最大となるようにコントラストを調整した後、キャリア芯材に対するLiフェライト微粒子のピクセル数の比率を被覆率として用いた。
現像装置(現像ローラの周速度Vs:406mm/sec,感光体ドラムの周速度Vp:205mm/sec,感光体ドラム−現像ローラ間距離:0.3mm)に、作製した二成分現像剤を投入し、画像形成を1000枚行った後、トナースペント、キャリア飛散、キャリア現像を下記基準で評価した。
現像装置から現像剤を抜き取り、トナースペント重量率γを測定した。抜き取った現像剤は界面活性剤を使用してトナーを除去した後80℃で乾燥させた。乾燥させた現像剤50gをトルエンで洗浄し、トナースペントを除去し、80℃で乾燥させた。トルエンでの洗浄前後の重量減少から、キャリアに付着したトナースペント重量率γを評価した。
キャリア飛散
「○」:0≦α+β≦6個
「×」:7≦α+β
キャリア現像
「○」:0≦α−β≦3
「×」:4≦α−β
トナースペント
「○」:γ≦0.5質量%
「×」:γ>0.5質量%
実施例1〜3のキャリア芯材は、風力分級処理における差圧を500mmHO,450mmHO,400mmHOの順で低くすることによって多孔質フェライト粒子表面からLiフェライト微粒子を除去する力を順に弱くして、キャリア芯材のLi含有量を変化させたものである。実施例1〜3のキャリア芯材では、Li含有量が多くなるにしたがって、ブレークダウン電圧(B.D)は高くなる一方、磁力σ1kは低下したが、磁力σ1kの低下は実使用上問題のない範囲に抑えられ、キャリア飛散は生じなかった。
また、実施例4のキャリア芯材は、風力分級処理における差圧を350mmHOとさらに低くして、多孔質フェライト粒子表面からLiフェライト微粒子を除去する力を弱くする一方、加熱温度を400℃としてLiフェライト微粒子の固着強度を高めたものである。この結果、実施例4のキャリア芯材では、Li含有量が699ppmと高くなり、ブレークダウン電圧(B.D)は2000Vと高くなった。一方、磁力σ1kは61.0Am/kgに低下したものの実使用上問題のない範囲に抑えられ、キャリア飛散は生じなかった。
実施例5,6のキャリア芯材は、風力分級処理における差圧を実施例1と同じ500mmHOとして、Liフェライト微粒子の添加量を実施例1よりも多い20wt%、40wt%としたものである。すなわち、実施例1,5,6のキャリア芯材は、Liフェライト微粒子の添加量10,20,40wt%と増やすことによってキャリア芯材のLi含有量を変化させたものである。実施例1,5,6のキャリア芯材では、Li含有量が多くなるにしたがって、ブレークダウン電圧(B.D)は高くなる一方、磁力σ1kは低下したが、磁力σ1kの低下は実使用上問題のない範囲に抑えられ、キャリア飛散は生じなかった。また、Li含有量が多いほど最大高さRzは小さくなった。すなわち、多孔質フェライト粒子表面の凹凸の段差部分にLiフェライト微粒子が入り込んで凹凸が小さくなった。
これに対して、Liフェライト微粒子を外添しなかった比較例1のキャリア芯材では、ブレークダウン抵抗が100Vと低くキャリア現像が発生した。
また、炭酸リチウムを多孔質フェライト粒子に外添し加熱処理した比較例2〜4のキャリア芯材では、加熱処理によってLiイオンが多孔質フェライト粒子内に取り込まれ、多孔質フェライト粒子の表面近傍にLiフェライト層が形成された外殻構造を有していた。この結果、比較例2〜4のキャリア芯材では、最大高さRzは多孔質フェライト粒子(比較例1)のそれとほぼ同じであり、同様の表面形状がSEMで観察された。また、見掛け密度が2.22g/cm,2.23g/cmと大きくトナースペント及びトナー飛散が発生した。そしてまた、比較例3,4のキャリア芯材では、磁力σ1kが52.3Am/kg,53.7Am/kgと低くキャリア飛散が発生した。さらに、比較例2,4のキャリア芯材では、ブレークダウン電圧(B.D)が250V,750Vと低くキャリア現像が発生した。
Liフェライト微粒子を他の原料と共に混合し焼成した比較例5のキャリア芯材では、Liフェライト微粒子がキャリア芯材内に分散して存在している内添構造を有していた。内添構造では、キャリア芯材表面においてLiフェライト相はXRDからも確認できたが、多孔質フェライト粒子(比較例1)と同様の表面形状がSEMで観察された。そのためブレークダウン電圧(B.D)が100Vと低くキャリア現像が発生した。
本発明のキャリア芯材によれば、低比重であって高磁力及び高抵抗が得られ有用である。
31 線分
32a 線分
32b 線分

Claims (6)

  1. 多孔質フェライト粒子から構成され、その表面にLiフェライト微粒子が外在し、
    Li含有量が1450ppm以下である
    ことを特徴とするキャリア芯材。
  2. 多孔質フェライト粒子表面のLiフェライト微粒子の被覆率が75%以下であることを特徴とする請求項1に記載のキャリア芯材。
  3. 粉末X線回折におけるフェライトのメインピーク強度値Aと、Liフェライトのピーク強度値Bとが下記式(1)を満足する請求項1又は2記載のキャリア芯材。
    0.05≦B/(A+B)≦0.15 ・・・・・・(1)
    (ただし、フェライトのメインピーク強度値AはLiフェライトのピーク強度値以外のメインピーク強度値をいう。)
  4. 前記多孔質フェライト粒子がMnを含むフェライト粒子である請求項1〜3のいずれかに記載のキャリア芯材。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載のフェライト粒子の表面が樹脂で被覆されていることを特徴とする電子写真現像用キャリア。
  6. 請求項記載の電子写真現像用キャリアとトナーとを含む電子写真用現像剤。
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