JP5903643B2 - ガラスクロス及びその製造方法、プリプレグ及びその製造方法、積層板、プリント配線板 - Google Patents

ガラスクロス及びその製造方法、プリプレグ及びその製造方法、積層板、プリント配線板 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス繊維の糸で織って形成されるガラスクロス及びその製造方法、このガラスクロスを用いて形成されたプリプレグ及びその製造方法、このプリプレグを用いて形成された積層板、この積層板を用いて形成されたプリント配線板に関するものである。
プリプレグは、ガラス繊維の糸で織って形成したガラスクロスにエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて乾燥させることによって製造されるものである。このプリプレグを1枚又は複数枚重ね、加熱加圧成形することによって積層板を製造することができる。そしてこの積層板の表面に回路を形成することによって、プリント配線板を得ることができる。
ここで、上記のガラスクロス1は、図10Aのように、多数本の平行な縦糸2と、多数本の平行な横糸3とを直交させて織ることによって形成されるものであり、縦糸2の長手方向に長い長尺シートとして形成されている。そしてこのガラスクロス1を用いて製造されるプリプレグ4は、ガラスクロス1と同形状の長尺シートとして形成されるものであり、図10Bのように、縦糸2がプリプレグ4の長手方向の両端縁eに対して平行に配置されると共に、横糸3がプリプレグ4の長手方向の両端縁eに対して垂直に、つまりプリプレグ4の幅方向に対して平行に配置されるようになっている。なお、ガラスクロス1はプリプレグ4内に埋入されているが、図10Bではガラスクロス1の縦糸2や横糸3を実線で表示している。
また積層板6は、上記のプリプレグ4を1枚又は複数枚重ね、これを加熱加圧成形して、ガラスクロス1に含浸した熱硬化性樹脂等の樹脂5を硬化させることによって製造されるものである。さらにプリント配線板7は、この積層板6の表面に回路8のパターンを形成することによって製造されるものである。
図10Cは積層板6と、積層板6の表面に回路8を形成して製造したプリント配線板7を示すものであり、1枚の積層板6の複数箇所に回路8を形成し、その周囲を二点鎖線のように切断することによって、多数個取りでプリント配線板7を製造するようにしている。
ここで、プリント配線板7の回路8は、線長を最小にするために一般に、直線を基本的なパターンとして形成されている。そして回路8の配置密度を上げるために、回路8の直線部は矩形のプリント配線板7の外形と平行となるように形成されることが多く、この結果、回路8の直線部8aはガラスクロス1の縦糸2と平行に、回路8の直線部8bはガラスクロス1の横糸3と平行になることが多い。図10C及び図10Dに縦糸2の方向をA矢印で、横糸3の方向をB矢印で示す。そしてプリント配線板7に基材として埋入されているガラスクロス1の縦糸2や横糸3に対して回路8の直線部8a,8bが平行に形成されていると、次のような問題が生じやすい。
図11は積層板6の表面に回路8を設けて形成されるプリント配線板7の拡大断面図を示すものであり、積層板6は樹脂5中にガラスクロス1が埋入された状態で形成されている。また図11は縦糸2の長手方向と垂直な面で切断した断面図であり、縦糸2と平行な回路8を複数本形成したものを示している。そしてこのように縦糸2と平行に形成される複数本の回路8のうち、一部の回路8の直線部8aは縦糸2の真上に対応した位置に配置されることになり、また他の一部の回路8の直線部8aは隣り合う縦糸2,2同士の間に配置されることになる。
ここで、ガラスクロス1はガラス繊維9及び樹脂5で構成されているが、無機物であるガラス繊維9は誘電率が高く、有機物である樹脂5は誘電率が低いものである。そのため、ガラスクロス1に樹脂5を含浸させて硬化して形成された積層板6において、ガラス繊維9の縦糸2や横糸3が存在する部分は誘電率が高く、縦糸2,2同士の間や横糸3,3同士の間の樹脂5が多く存在する部分は誘電率が低いというように、積層板6内で部分的に誘電率が大きく異なる。そして上記のように縦糸2の真上に配置される回路8の直線部8aは全長に亘って、この縦糸2に近い位置で平行に沿うことになるので、この回路8を信号線として使用するにあたって伝送速度は、縦糸2の高い誘電率の影響を強く受ける。一方、隣り合う縦糸2,2同士の間に配置される回路8の直線部8aは全長に亘って、縦糸2から離れた位置にあって周囲の樹脂5の存在の影響が大きくなり、この回路8を信号線として使用するにあたって伝送速度は、樹脂5の低い誘電率の影響を強く受ける。
このように、回路8が縦糸2と平行に形成されていると、縦糸2の真上に沿って走るように配置された回路8と、縦糸2,2同士の間に沿って走るように配置された回路8とで、信号伝送速度差が発生するという問題が生じるものである。このことは横糸3と平行に形成されている回路8においても同様であり、回路8が横糸3と平行に形成されていると、横糸3の真上に沿って走るように配置された回路8と、横糸3,3同士の間に沿って走るように配置された回路8とで、信号伝送速度差が発生するという問題が生じるものである。
そこで、特許文献1では、ガラス繊維の束で縦糸と横糸を形成したガラスクロスを用いるにあたって、縦糸や横糸の繊維の束を開繊処理して扁平にし、このように扁平にすることによって縦糸間の隙間や横糸間の隙間が小さくなるようにしている。このように縦糸間の隙間や横糸間の隙間が小さいと、この隙間に存在する樹脂が少なくなるものであって、縦糸や横糸と樹脂との偏在が小さくなる。このため、回路が縦糸又は横糸と平行に形成されていて、縦糸又は横糸の直上に沿って配置される回路と、縦糸の間又は横糸の間に沿って配置される回路があっても、これらの回路の信号伝送速度に影響を与える誘電率の差を小さくすることができるものである。
しかし、この場合も縦糸や横糸と樹脂との偏在を十分に小さくすることはできず、回路の信号伝送速度に影響を与える誘電率の差を小さくする効果を期待したほど得ることはできない。
そこで、回路8がガラスクロス1の縦糸2又は横糸3と平行に形成されていることによる上記の問題を解消するため、図10Dに示すように、積層板6に傾斜させた配置でプリント配線板7を製造することが提案されている。すなわち、回路8の直線部8aを積層板6の長手方向の側端縁eに対して平行でなく、側端縁eに対して10°程度傾斜させる。さらに回路8の直線部8bを積層板6の長手方向の側端縁eに対して垂直でなく、幅方向に対して10°程度傾斜させる。このように、積層板6の表面に回路8を形成することによって、積層板6の長手方向及び幅方向に対して傾けた配置でプリント配線板7を製造するようにしている。
上記のように、回路8の直線部8a,8bを傾斜させて形成すると、ガラスクロス1の縦糸2に対して回路8の直線部8aは平行でなくなり、回路8のこの直線部8aは縦糸2の上と、隣り合う縦糸2,2同士の間の上を交互に横切って走ることになる。同様にガラスクロス1の横糸3に対して回路8の直線部8bは平行でなくなり、回路8のこの直線部8bは横糸3の上と、隣り合う横糸3,3同士の間の上を交互に横切って走ることになる。したがって、回路8の直線部8a,8bは、縦糸2や横糸3の高い誘電率と、樹脂5の低い誘電率の、両方の影響を同じように受けるものであり、回路8のうち、一部の回路8は縦糸2や横糸3の高い誘電率の影響を、他の一部の回路8は樹脂5の低い誘電率の影響を受ける、というようなことがなくなって、誘電率の差の影響は小さくなり、回路8に信号伝送速度差が発生することを防ぐことができるものである。
特開平8−127959号公報
しかし、上記の図10Dのように、積層板6の表面に回路8を傾けて形成する場合は、回路8のパターン配線の自由度が小さくなって、配線密度を高めることが難しくなるという問題がある。またプリント配線板7は積層板6の長手方向及び幅方向に対して傾斜した配置で製造されるため、積層板6にプリント配線板7を多数個取りで製造するにあたって、余白の発生面積が大きくなるなど、多数個取りの効率が悪くなるという問題もある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、回路を傾けた配置で形成する必要がなくなり、信号伝送速度差を小さくした回路を形成することができるガラスクロス及びその製造方法、プリプレグ及びその製造方法、積層板、プリント配線板を提供することを目的とするものである。
本発明の第一の態様に係るガラスクロスは、ガラス繊維からなる縦糸及び横糸を交差させて織ることによって長尺状に形成されたガラスクロスであって、前記ガラスクロスの長手方向に仮想直線を引いたとき、前記仮想直線が前記縦糸の上と、隣り合う前記縦糸同士の隙間の上とを横切る回数が100cm当たり10回以上100回以下となるように、前記縦糸が屈曲又は傾斜して配置されていると共に、前記横糸同士の隙間が100μm以下であることを特徴とするものである。
本発明の第二の態様に係るガラスクロスは、ガラス繊維からなる縦糸及び横糸を交差させて織ることによって長尺状に形成されたガラスクロスであって、前記ガラスクロスの幅方向に仮想直線を引いたとき、前記仮想直線が前記横糸の上と、隣り合う前記横糸同士の隙間の上とを横切る回数が100cm当たり20回以上40回以下となるように、前記横糸が屈曲又は傾斜して配置されていると共に、前記縦糸同士の隙間が100μm以下であることを特徴とするものである。なお、前記ガラスクロスの幅方向は、前記ガラスクロスの長手方向に垂直な方向である。
前記ガラスクロスにおいて、扁平処理が施されていることを特徴とするものである。
本発明に係るプリプレグは、前記ガラスクロスに樹脂を含浸させて乾燥して形成されていることを特徴とするものである。
本発明に係る積層板は、前記プリプレグを加熱加圧して、含浸した樹脂を硬化させて形成されていることを特徴とするものである。
本発明に係るプリント配線板は、前記積層板に回路を設けて形成されていることを特徴とするものである。
本発明に係るガラスクロスの製造方法は、ガラス繊維からなる縦糸及び横糸を相互に垂直に交差させて織ることによって長尺状に形成されたガラスクロス前駆体を用い、前記ガラスクロス前駆体の長手方向に仮想直線を引いたとき、前記仮想直線が前記縦糸の上と、隣り合う前記縦糸同士の隙間の上とを横切る回数が100cm当たり10回以上100回以下となるように、前記ガラスクロス前駆体の幅方向に前記ガラスクロス前駆体を往復させながら前記ガラスクロス前駆体を巻き取ることによって、前記縦糸を屈曲又は傾斜して配置させることを特徴とするものである。
前記ガラスクロスの製造方法において、扁平処理を施すことを特徴とするものである。
本発明に係るプリプレグの製造方法は、ガラス繊維からなる縦糸及び横糸を相互に垂直に交差させて織ることによって長尺状に形成されたガラスクロス前駆体を用い、前記ガラスクロス前駆体の長手方向に仮想直線を引いたとき、前記仮想直線が前記縦糸の上と、隣り合う前記縦糸同士の隙間の上とを横切る回数が100cm当たり10回以上100回以下となるように、前記ガラスクロス前駆体の幅方向に前記ガラスクロス前駆体を往復させると共に、前記ガラスクロス前駆体に樹脂を含浸させて乾燥させながら前記ガラスクロス前駆体を巻き取ることによって、前記縦糸を屈曲又は傾斜して配置させることを特徴とするものである。


本発明によれば、ガラスクロスの長手方向及び幅方向に対して回路を傾けた配置で形成する必要がなくなり、回路のパターン配線の自由度を大きくすることができ、配線密度を高めることができるものである。しかも回路を傾けずに配置しても、ある箇所の回路と別の箇所の回路の信号伝送速度差を小さくすることができるものである。
図1Aは本発明に係るガラスクロスの一例を拡大して示す概略平面図であり、図1Bは縦糸又は横糸を拡大して示す概略平面図である。 図2Aは本発明に係るガラスクロスの他の一例を拡大して示す概略平面図であり、図2Bは縦糸又は横糸を拡大して示す概略平面図である。 図3Aは図1A及び図2AのX−X線断面図であり、図3Bは図1A及び図2AのY−Y線断面図である。 図4Aは扁平処理前の縦糸又は横糸を拡大して示す斜視図であり、図4Bは扁平処理後の縦糸又は横糸を拡大して示す斜視図である。 本発明に係るガラスクロスの製造方法の一例を示す概略斜視図である。 本発明に係るガラスクロスの製造方法の他の一例を示す概略斜視図である。 図7Aは本発明に係るプリプレグの製造方法の一例を示す概略斜視図であり、図7Bは本発明に係るプリプレグの製造方法の一例を示す概略断面図である。 本発明に係るプリプレグの一例を示す概略平面図である。 本発明に係る積層板及びプリント配線板の一例を示す概略平面図である。 図10Aは従来のガラスクロスを拡大して示す概略平面図であり、図10Bは従来のプリプレグを示す概略平面図であり、図10Cは従来の積層板及びプリント配線板の一例を示す概略平面図であり、図10Dは従来の積層板及びプリント配線板の他の一例を示す概略平面図である。 従来のプリント配線板の一例を拡大して示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係るガラスクロス1は、図1〜図3に示すように、縦糸2及び横糸3を交差させて織ることによって長尺状に形成されたものである。
縦糸2及び横糸3(いずれもヤーン)は、図4Aに示すようにガラス繊維9からなり、このガラス繊維9(フィラメント)を撚り合わせて束状に形成されている。
ガラスクロス1の織り方には例えば平織や綾織等があり、本発明に係るガラスクロス1の織り方は特に限定されるものではないが、以下では図1〜図3のような平織でガラスクロス1を製造する場合について説明する。
本発明に係るガラスクロス1において、縦糸2及び横糸3の配置形態としては、例えば、以下の第1〜第8配置形態を挙げることができる。
第1配置形態では、図1に示すように、複数本の縦糸2が蛇行状に屈曲して配置されていると共に、複数本の横糸3が相互に平行に配置されている。
第2配置形態では、図2に示すように、複数本の縦糸2が傾斜して配置されていると共に、複数本の横糸3が相互に平行に配置されている。
第3配置形態では、図示省略しているが、複数本の縦糸2が相互に平行に配置されていると共に、複数本の横糸3が蛇行状に屈曲して配置されている。なお、第1配置形態を示す図1を90°左右いずれかに回転させたものが第3配置形態に相当する。
第4配置形態では、図示省略しているが、複数本の縦糸2が相互に平行に配置されていると共に、複数本の横糸3が傾斜して配置されている。なお、第2配置形態を示す図2を90°左右いずれかに回転させたものが第4配置形態に相当する。
第5配置形態では、図示省略しているが、複数本の縦糸2が蛇行状に屈曲して配置されていると共に、複数本の横糸3が傾斜して配置されている。
第6配置形態では、図示省略しているが、複数本の縦糸2が傾斜して配置されていると共に、複数本の横糸3が蛇行状に屈曲して配置されている。
第7配置形態では、図示省略しているが、複数本の縦糸2が蛇行状に屈曲して配置されていると共に、複数本の横糸3も蛇行状に屈曲して配置されている。
第8配置形態では、図示省略しているが、複数本の縦糸2が傾斜して配置されていると共に、複数本の横糸3も傾斜して配置されている。
以下では、主として上記の第1〜第4配置形態について説明するが、本発明はこれらの配置形態に限定されるものではない。
第1,2配置形態では、縦糸2の屈曲の曲率、屈曲のピッチ、傾斜角度は、縦糸2の密度(単位当たりの打ち込み本数)によって異なるものであるが、図1B及び図2Bで示されるように、ガラスクロス1の長手方向に平行な仮想直線L(以下「第1仮想直線L」ともいう。)を引いたとき、この第1仮想直線Lが、縦糸2の上(図1B及び図2Bではaで示す)と、隣り合う縦糸2,2同士の隙間Sの上(図1B及び図2Bではbで示す)とを横切る回数が、第1仮想直線Lの長さ100cm当たり2回以上となるように、縦糸2の屈曲の曲率、屈曲のピッチ、傾斜角度が設定されるものである。この例では第1仮想直線Lは横糸3(図1B及び図2Bでは図示省略)に垂直となる。第1仮想直線Lが、縦糸2の上と、隣り合う縦糸2,2同士の隙間Sの上とを横切る回数は、多ければ多いほど好ましいものであり、特に上限は設定されない。
さらに第1,2配置形態では、図3に示すように、横糸3,3同士の隙間Sが100μm以下であり、好ましくは60μm以下であり、より好ましくは30μm以下(下限は0μm)である。このように、横糸3,3同士の隙間Sが狭くなると、後述のプリント配線板7の回路8に横糸3の誘電率が及ぼす影響と、横糸3,3同士の隙間Sに存在する樹脂5の誘電率が及ぼす影響との差を小さくすることができる。これにより、回路8に信号伝送速度差が発生することを抑制することができる。さらに上記の場合、縦糸2,2同士の隙間Sが好ましくは100μm以下であり、より好ましくは60μm以下であり、さらに好ましくは30μm以下(下限は0μm)である。このように、縦糸2,2同士の隙間Sも狭くなると、いわゆるバスケットホール(ガラスクロス1において縦糸2及び横糸3により囲まれた空隙部分)が小さくなる。これにより、後述のプリント配線板7の回路8に縦糸2及び横糸3の誘電率が及ぼす影響と、バスケットホール内に存在する樹脂5の誘電率が及ぼす影響との差を小さくすることができる。その結果、回路8に信号伝送速度差が発生することをさらに抑制することができる。
他方、第3,4配置形態では、横糸3の屈曲の曲率、屈曲のピッチ、傾斜角度は、横糸3の密度(単位当たりの打ち込み本数)によって異なるものであるが、図1B及び図2Bを90°左右いずれかに回転させたもので示されるように、ガラスクロス1の幅方向に平行な仮想直線L(以下「第2仮想直線L」ともいう。)を引いたとき、この第2仮想直線Lが、横糸3の上(図1B及び図2Bではaで示す)と、隣り合う横糸3,3同士の隙間Sの上(図1B及び図2Bではbで示す)とを横切る回数が、第2仮想直線Lの長さ100cm当たり2回以上となるように、横糸3の屈曲の曲率、屈曲のピッチ、傾斜角度が設定されるものである。この例では第2仮想直線Lは縦糸2(図1B及び図2Bを90°左右いずれかに回転させたものでは図示省略)に垂直となる。第2仮想直線Lが、横糸3の上と、隣り合う横糸3,3同士の隙間Sの上とを横切る回数は、多ければ多いほど好ましいものであり、特に上限は設定されない。
さらに第3,4配置形態では、図3に示すように、縦糸2,2同士の隙間Sが100μm以下であり、好ましくは60μm以下であり、より好ましくは30μm以下(下限は0μm)である。このように、縦糸2,2同士の隙間Sが狭くなると、後述のプリント配線板7の回路8に縦糸2の誘電率が及ぼす影響と、縦糸2,2同士の隙間Sに存在する樹脂5の誘電率が及ぼす影響との差を小さくすることができる。これにより、回路8に信号伝送速度差が発生することを抑制することができる。さらに上記の場合、横糸3,3同士の隙間Sが好ましくは100μm以下であり、より好ましくは60μm以下であり、さらに好ましくは30μm以下(下限は0μm)である。このように、横糸3,3同士の隙間Sも狭くなると、バスケットホールが小さくなる。これにより、後述のプリント配線板7の回路8に縦糸2及び横糸3の誘電率が及ぼす影響と、バスケットホール内に存在する樹脂5の誘電率が及ぼす影響との差を小さくすることができる。その結果、回路8に信号伝送速度差が発生することをさらに抑制することができる。
上記の第1〜4配置形態のように、横糸3,3同士の隙間Sを狭くしたり、縦糸2,2同士の隙間Sを狭くしたりするにあたっては、ガラスクロス1に扁平処理を施すことが好ましい。扁平処理は、例えば、高圧水のシャワー発生装置、超音波発生装置、バイブロウオッシャー等を用いて施すことができる。扁平処理は、ガラスクロス1を織る前の縦糸2又は横糸3に行ってもよいし、縦糸2及び横糸3を織った後のガラスクロス1に行ってもよい。例えば、第1,2配置形態を有するガラスクロス1に扁平処理を施すと、図4Aに示すような断面略円形の横糸3を図4Bに示すように扁平化することができ、横糸3,3同士の隙間Sを100μm以下、好ましくは60μm以下、より好ましくは30μm以下に狭くすることができる。しかも扁平化によりガラスクロス1全体の厚みも薄くすることができる。また第3,4配置形態を有するガラスクロス1に扁平処理を施すと、断面略円形の縦糸2を扁平化することができ、縦糸2,2同士の隙間Sを100μm以下、好ましくは60μm以下、より好ましくは30μm以下に狭くすることができる。この場合も扁平化によりガラスクロス1全体の厚みも薄くすることができる。さらに、横糸3,3同士の隙間S又は縦糸2,2同士の隙間Sが狭くなると、ガラスクロス1への樹脂5の含浸が短時間で均一に行われるようになる。
第1,2配置形態を有するガラスクロス1は、例えば、図5に示すような織機を用いて、縦糸2の方向に長い長尺布として製造することができる。上記の織機は、第一ボビン群21と、第二ボビン群22と、第三ボビン23とを設けて形成されている。第一ボビン群21は、縦糸2が巻回された複数のボビン14からなり、織られたガラスクロス1の進行方向(便宜上、水平面内とする)に対して上下移動自在、かつ、左右移動自在に形成されている。第二ボビン群22も、縦糸2が巻回された複数のボビン15からなり、第一ボビン群21と同様に上下移動自在、かつ、左右移動自在に形成されている。第一ボビン群21と第二ボビン群22とは、上下方向には逆に移動するが、左右方向には一緒に移動する。第三ボビン23には横糸3が巻回され、この横糸3は、シャトル(図示省略)により第三ボビン23から繰り出されて左右方向に移動する。横糸3の移動方向は、水平面内において左右方向から傾斜させてもよい。
上記のような織機を用いてガラスクロス1を製造するにあたっては、まず例えば上部に配置された第一ボビン群21の各ボビン14から縦糸2を斜め下に繰り出すと共に、下部に配置された第二ボビン群22の各ボビン15から縦糸2を斜め上に繰り出す。このとき第一ボビン群21からの縦糸2と、第二ボビン群22からの縦糸2とは1本おきに近接して配置する。次に上下の縦糸2の間に第三ボビン23から繰り出した横糸3を通し、リード(図示省略)を打ち込んだ後、第一ボビン群21及び第二ボビン群22の上下を反転させると共に、第一ボビン群21及び第二ボビン群22を左右いずれか一方(例えば右)に移動させる。その後も上下の縦糸2の間に横糸3を折り返して通し、リードを打ち込んだ後、第一ボビン群21及び第二ボビン群22の上下を反転させると共に、今度は第一ボビン群21及び第二ボビン群22を左右いずれか他方(例えば左)に移動させる。
このように、第一ボビン群21及び第二ボビン群22の上下を反転させるたびにこの両者を一緒に左右交互に移動させる動作を繰り返すことによって、図1Aに示すような第1配置形態を有するガラスクロス1を製造することができる。
また、第一ボビン群21及び第二ボビン群22の上下を反転させる動作を所定回数行った後にこの両者を一緒に左又は右に移動させるという動作を繰り返すことによって、図2Aに示すような第2配置形態を有するガラスクロス1を製造することもできる。
なお、横糸3は、横糸3自身の長手方向に移動するだけであるので、相互に平行に配置されることになる。また縦糸2は、縦糸2自身の長手方向に移動するだけではなく、この長手方向に対して左右にも移動するので、屈曲又は傾斜しながら配置されることになる。この場合の縦糸2の屈曲の曲率、屈曲のピッチ、傾斜角度は既述のとおりであり、例えば第一ボビン群21及び第二ボビン群22の左右方向への移動量(変位量)により調整することができる。なお、図5に示す織機はいわゆる水平織機であるが、垂直織機でもよい。
また第1,2配置形態を有するガラスクロス1は、図10Aに示すように一旦、縦糸2及び横糸3を相互に垂直に交差させて織ることによって長尺状に形成されたガラスクロス前駆体10を用いて製造することもできる。具体的には、図6に示すように円柱状の芯材16を回転軸方向(左右方向)に往復移動させながらこの芯材16に上記のガラスクロス前駆体10を巻き付けることによって、図1A又は図2Aに示すようなガラスクロス1を製造することができる。このとき、横糸3に平行な方向にガラスクロス前駆体10を往復させながら芯材16に巻き取っているので、縦糸2を屈曲又は傾斜して配置させることができるものである。この場合の縦糸2の屈曲の曲率、屈曲のピッチ、傾斜角度も既述のとおりであり、例えば芯材16の回転速度及び芯材16の左右方向への移動量(変位量)により調整することができる。
また第3配置形態を有するガラスクロス1も、上記のガラスクロス前駆体10を用いて製造することができる。例えば、次のような搬送ロール(図示省略)でガラスクロス前駆体10を長手方向に搬送することによって、上記のガラスクロス1を製造することができる。搬送ロールは、回転軸方向に沿って複数に分割され、複数の分割ロール(図示省略)で構成されている。複数の分割ロールの回転の向きは、いずれもガラスクロス前駆体10を搬送する向きで同じであるが、複数の分割ロールの回転速度は、回転軸方向に沿って交互に異ならせている。このような搬送ロールでガラスクロス前駆体10を長手方向に搬送すると、複数本の縦糸2を相互に平行に配置した状態で、複数本の横糸3を蛇行状に屈曲して配置することができる。
また第4配置形態を有するガラスクロス1も、図5に示すような織機を用いて製造することができる。この場合、第一ボビン群21及び第二ボビン群22は上下に反転させるだけで左右には移動させない。さらに第三ボビン23から繰り出す横糸3の移動方向は、水平面内において左右方向から傾斜させる。このように織機を動作させると、複数本の縦糸2を相互に平行に配置した状態で、複数本の横糸3を傾斜して配置することができる。
そして、上記のガラスクロス1に熱硬化性樹脂等の樹脂5のワニスを含浸させ、これを半硬化状態(Bステージ状態)となるまで加熱して乾燥させることによって、図8に示すようなプリプレグ4を製造することができる。このプリプレグ4は、ガラスクロス1の表面が樹脂5で被覆されていると共に、ガラスクロス1の縦糸2及び横糸3の織り目(バスケットホール)内に樹脂5が充填されている。なお、樹脂5としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等を用いることができる。
またプリプレグ4は、図7A及び図7Bに示すようにして製造することもできる。この場合、図10Aに示すようなガラス繊維9からなる縦糸2及び横糸3を相互に垂直に交差させて織ることによって長尺状に形成されたガラスクロス前駆体10を用いる。このガラスクロス前駆体10は、図7A及び図7Bに示すようにあらかじめ繰出ロール17に巻き付けられている。そして、図7Aの両矢印で示すように繰出ロール17を回転軸方向(左右方向)に往復移動させながらガラスクロス前駆体10を繰り出し、複数のガイドロール19により、樹脂5のワニスが貯留された含浸槽20に導く。このようにガラスクロス前駆体10は、横糸3に平行な方向(左右方向)に往復しながら含浸槽20に導かれて樹脂5が含浸される。その後、樹脂5が含浸されたガラスクロス前駆体10は、スクイズロール31により余分な樹脂5が削ぎ落とされ、複数のガイドロール19により加熱炉18内を移動しながら半硬化状態となるまで加熱されて乾燥される。このようにして図8に示すようなプリプレグ4を連続的に製造することができる。このプリプレグ4は、図7A及び図7Bに示すように、加熱炉18の外の複数のガイドロール19に導かれて巻取ロール32に巻き取られる。巻き取られる直前にカッター33によりプリプレグ4の波状となった端縁を直線状に切断してもよい。上記のように、横糸3に平行な方向にガラスクロス前駆体10を往復させると共に、このガラスクロス前駆体10に樹脂5を含浸させて乾燥させながら巻取ロール32に巻き取っているので、縦糸2を屈曲又は傾斜して配置させることができるものである。この場合の縦糸2の屈曲の曲率、屈曲のピッチ、傾斜角度も既述のとおりであり、例えば繰出ロール17の回転速度及び繰出ロール17の左右方向への移動量(変位量)により調整することができる。
上記のようにしてプリプレグ4を製造した後、プリプレグ4を所定寸法の矩形状に切断し、このプリプレグ4を1枚又は複数枚重ね、次に含浸した樹脂5を加熱加圧成形して硬化させることによって、矩形状の積層板6を製造することができる。このとき、プリプレグ4の外側にさらに銅箔等の金属箔を重ねて加熱加圧成形することによって、積層板6を金属張積層板として得ることができるものである。
そして、上記の積層板6の表面に回路8を設けることによって、プリント配線板7を製造することができるものである。積層板6として金属張積層板を用いる場合には、サブトラクティブ法を使用して金属箔にプリント加工することによって、回路8のパターンを形成することができるものである。
図9は本発明に係るプリント配線板7の一例を示すものであり、横糸3が平行に配置され、縦糸2が屈曲又は傾斜して配置されたガラスクロス1を用いて製造したプリント配線板7を示すものである。積層板6はプリプレグ4を成形して製造されたものであるので、積層板6の長手方向はプリプレグ4の長手方向と略一致し、積層板6の幅方向はプリプレグ4の幅方向と略一致する。図9に積層板6の長手方向をA矢印で、積層板6の幅方向をB矢印で示す。そして、積層板6の表面に形成される回路8は直線を基本的なパターンとして形成されているものであり、回路8の直線部8aは積層板6の長手方向Aと平行に、回路8の直線部8bは積層板6の幅方向Bと平行になるように形成されている。
回路8のパターンは積層板6の複数箇所に設けられるものであり、各回路8のパターンを囲む線(図9に二点鎖線で示す)で積層板6を切断することによって、多数個取りでプリント配線板7を製造することができるものである。このとき、上記のように回路8の直線部8aは積層板6の長手方向Aと平行に、回路8の直線部8bは積層板6の幅方向Bと平行になるように形成されており、回路8の直線部8a,8bはそれぞれ積層板6の長手方向及び幅方向に対して傾いていない。これは、ガラスクロス1の長手方向及び幅方向に対して回路8を傾けた配置で形成する必要がないことを意味する。このため、回路8のパターン配線の自由度が大きくなり、配線密度を高めることが容易になるものである。また積層板6にプリント配線板7を多数個取りで製造するにあたって、余白面積が小さくなって回路8のパターンを密度高く配置することが容易になり、多数個取りの効率が向上するものである。
そして、上記のように回路8をその直線部8a,8bがそれぞれ積層板6の長手方向A及び幅方向Bと平行になるように形成しているが、積層板6におけるガラスクロス1は、その縦糸2が屈曲又は傾斜しながら配置されている。このため、積層板6の長手方向Aと平行な回路8の直線部8aは、上記の第1仮想直線Lと同様に、縦糸2の上と、隣り合う縦糸2,2同士の隙間Sの上とを100cm当たり2回以上の回数で横切ることになる。したがって、回路8の直線部8aは、縦糸2の上を横切る部分において、縦糸2の高い誘電率の影響を受け、隣り合う縦糸2,2同士の隙間Sに存在する樹脂5の上を横切る部分において、樹脂5の低い誘電率の影響を受けることになり、両方の影響を同じように受けるので、回路8に信号伝送速度差が発生することを抑制することができるものである。すなわち、これは、ガラスクロス1の長手方向及び幅方向に対して回路8を傾けずに配置しても、ある箇所の回路8と別の箇所の回路8の信号伝送速度差を小さくすることができることを意味する。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明する。
(実施例1)
ガラスクロス1として、縦糸2の織密度23.6本/cm、横糸3の織密度18.5本/cmの平織のものを用いた。
上記のガラスクロス1は、図1Aのように縦糸2を屈曲して配置し、横糸3を平行に配置し、さらに主として横糸3に扁平処理を施した状態で用いた。このとき、第1仮想直線Lが、縦糸2の上と、隣り合う縦糸2,2同士の隙間Sの上とを横切る回数、及び第1仮想直線Lに垂直な第2仮想直線Lが、横糸3の上と、隣り合う横糸3,3同士の隙間Sの上とを横切る回数を表1に示す(以下の各実施例及び比較例についても同様)。
そして、上記のガラスクロス1にエポキシ樹脂ワニスを含浸して、170℃で5分間乾燥させることによって、レジンコンテントが63質量%のプリプレグ4を製造した。
次に、上記のプリプレグ4を3枚重ねると共にさらに厚み35μmの銅箔を重ね、これを30MPa、170℃、60分間の条件で加熱加圧成形することによって、積層板6として銅張積層板を製造した。
その後、積層板6の表面の銅箔にプリント加工することによって、積層板6の長手方向Aと平行な長さ100cm及び10cmの直線状の回路8をそれぞれ10本、積層板6の幅方向Bと平行な長さ100cm及び10cmの直線状の回路8をそれぞれ10本形成することによって、プリント配線板7を製造した。
(実施例2、3)
第1仮想直線Lが、縦糸2の上と、隣り合う縦糸2,2同士の隙間Sの上とを横切る回数を変更した以外は、実施例1と同様にしてプリント配線板7を製造した。
(実施例4)
縦糸2及び横糸3を屈曲して配置し、さらに主として横糸3に扁平処理を施した状態でガラスクロス1を用いると共に、第1仮想直線Lが、縦糸2の上と、隣り合う縦糸2,2同士の隙間Sの上とを横切る回数、及び、第2仮想直線Lが、横糸3の上と、隣り合う横糸3,3同士の隙間Sの上とを横切る回数を変更した以外は、実施例1と同様にしてプリント配線板7を製造した。
(実施例5)
縦糸2を平行に配置し、横糸3を屈曲して配置し、さらに主として縦糸2に扁平処理を施した状態でガラスクロス1を用いるようにした以外は、実施例1と同様にしてプリント配線板7を製造した。
(実施例6)
第2仮想直線Lが、横糸3の上と、隣り合う横糸3,3同士の隙間Sの上とを横切る回数を変更した以外は、実施例5と同様にしてプリント配線板7を製造した。
(実施例7)
縦糸2を平行に配置し、横糸3を傾斜して配置し、さらに主として縦糸2に扁平処理を施した状態でガラスクロス1を用いると共に、第2仮想直線Lが、横糸3の上と、隣り合う横糸3,3同士の隙間Sの上とを横切る回数を変更した以外は、実施例5と同様にしてプリント配線板7を製造した。
(実施例8〜10)
第2仮想直線Lが、横糸3の上と、隣り合う横糸3,3同士の隙間Sの上とを横切る回数を変更した以外は、実施例7と同様にしてプリント配線板7を製造した。
(実施例11)
第1仮想直線Lが、縦糸2の上と、隣り合う縦糸2,2同士の隙間Sの上とを横切る回数、及び、第2仮想直線Lが、横糸3の上と、隣り合う横糸3,3同士の隙間Sの上とを横切る回数を変更した以外は、実施例4と同様にしてプリント配線板7を製造した。
(実施例12)
主として縦糸2に扁平処理を施した状態でガラスクロス1を用いると共に、第1仮想直線Lが、縦糸2の上と、隣り合う縦糸2,2同士の隙間Sの上とを横切る回数、及び、第2仮想直線Lが、横糸3の上と、隣り合う横糸3,3同士の隙間Sの上とを横切る回数を変更した以外は、実施例4と同様にしてプリント配線板7を製造した。
(比較例1)
ガラスクロス1として、縦糸2及び横糸3を相互に垂直に交差させて織ることによって長尺状に形成され、縦糸2の織密度23.6本/cm、横糸3の織密度18.5本/cmの平織のものをそのまま用いるようにした以外は、実施例1と同様にしてプリント配線板7を製造した。
(比較例2)
ガラスクロス1に扁平処理を施さなかった以外は、比較例1と同様にしてプリント配線板7を製造した。
(比較例3)
主として縦糸2に扁平処理を施すようにした以外は、比較例1と同様にしてプリント配線板7を製造した。
上記の各プリント配線板7について、積層板6の長手方向Aと平行な回路8(長さ100cm及び10cmでそれぞれ10本)と、積層板6の幅方向Bと平行な回路8(長さ100cm及び10cmでそれぞれ10本)との信号伝送速度をそれぞれ測定し、最大値と最小値との差の平均値を求めた。その結果を表1に示す。
Figure 0005903643
表1から明らかなように、各実施例のものは、信号伝送速度の差が小さいことが確認された。
1 ガラスクロス
2 縦糸
3 横糸
4 プリプレグ
5 樹脂
6 積層板
7 プリント配線板
8 回路
9 ガラス繊維
10 ガラスクロス前駆体
第1仮想直線
第2仮想直線
隙間
隙間

Claims (9)

  1. ガラス繊維からなる縦糸及び横糸を交差させて織ることによって長尺状に形成されたガラスクロスであって、
    前記ガラスクロスの長手方向に仮想直線を引いたとき、前記仮想直線が前記縦糸の上と、隣り合う前記縦糸同士の隙間の上とを横切る回数が100cm当たり10回以上100回以下となるように、前記縦糸が屈曲又は傾斜して配置されていると共に、
    前記横糸同士の隙間が100μm以下であることを特徴とするガラスクロス。
  2. ガラス繊維からなる縦糸及び横糸を交差させて織ることによって長尺状に形成されたガラスクロスであって、
    前記ガラスクロスの幅方向に仮想直線を引いたとき、前記仮想直線が前記横糸の上と、隣り合う前記横糸同士の隙間の上とを横切る回数が100cm当たり20回以上40回以下となるように、前記横糸が屈曲又は傾斜して配置されていると共に、
    前記縦糸同士の隙間が100μm以下であることを特徴とするガラスクロス。
  3. 扁平処理が施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のガラスクロス。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガラスクロスに樹脂を含浸させて乾燥して形成されていることを特徴とするプリプレグ。
  5. 請求項4に記載のプリプレグを加熱加圧して、含浸した樹脂を硬化させて形成されていることを特徴とする積層板。
  6. 請求項5に記載の積層板に回路を設けて形成されていることを特徴とするプリント配線板。
  7. ガラス繊維からなる縦糸及び横糸を相互に垂直に交差させて織ることによって長尺状に形成されたガラスクロス前駆体を用い、
    前記ガラスクロス前駆体の長手方向に仮想直線を引いたとき、前記仮想直線が前記縦糸の上と、隣り合う前記縦糸同士の隙間の上とを横切る回数が100cm当たり10回以上100回以下となるように、前記ガラスクロス前駆体の幅方向に前記ガラスクロス前駆体を往復させながら前記ガラスクロス前駆体を巻き取ることによって、前記縦糸を屈曲又は傾斜して配置させることを特徴とするガラスクロスの製造方法。
  8. 扁平処理を施すことを特徴とする請求項7に記載のガラスクロスの製造方法。
  9. ガラス繊維からなる縦糸及び横糸を相互に垂直に交差させて織ることによって長尺状に形成されたガラスクロス前駆体を用い、
    前記ガラスクロス前駆体の長手方向に仮想直線を引いたとき、前記仮想直線が前記縦糸の上と、隣り合う前記縦糸同士の隙間の上とを横切る回数が100cm当たり10回以上100回以下となるように、前記ガラスクロス前駆体の幅方向に前記ガラスクロス前駆体を往復させると共に、
    前記ガラスクロス前駆体に樹脂を含浸させて乾燥させながら前記ガラスクロス前駆体を巻き取ることによって、前記縦糸を屈曲又は傾斜して配置させることを特徴とするプリプレグの製造方法。
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