(A)主たる実施形態
以下、本発明による紙葉類処理装置を、紙幣結束整理装置に適用した一実施形態を、図面を参照しながら説明する。
(A−1)実施形態の構成
図2は、実施形態に係る紙幣結束整理装置の内部構造を示す概略側面図(一方の側板を取り外して見た側面図)である。
図3は、図2における上部構造を拡大して示す拡大側面図である。図4は、実施形態に係る紙幣結束整理装置の外観を示す斜視図である。図5は、図4における操作部を拡大して示す平面図である。図2〜図5だけでなく後述する各図を含め、同一、対応部分には、同一、対応符号を付して示している。
実施形態に係る紙幣結束整理装置100の正面上部には、紙幣の投入部1が設けられている。鑑別部2は、装置内に設けられており、投入部1から投入された紙幣の真偽(真券、偽券)、金種、正損(正券、損券)、表裏等の鑑別(認識)や計数を行うと共に、搬送異常の検出を行うものである。鑑別された紙幣を搬送する搬送路3の詳細については、後述する。
表裏反転部4は、鑑別部2の後段に位置するように設けられており、後述する制御部50の制御下で、紙幣の表裏反転を行うものである。
オープンポケット5は、装置の上面に設けられており、後述する制御部50の制御下で、そのときの詳細動作モードやオペレータの指定などで定まる紙幣(例えば、集積、結束対象外の金種の紙幣)がこのオープンポケット5へ排出される。オープンポケット5に集積された紙幣は、オペレータが直接アクセスできるものとなっている。
リジェクトポケット(リジェクト部)8は、基本的に、鑑別部2でリジェクト紙幣と鑑別された紙幣を集積するものである。リジェクトポケット8は、例えば、投入部1の上方に設けられており、このリジェクトポケット8に集積された紙幣にオペレータが直接アクセスできるものとなっている。
リジェクトポケット8に排出可能な上限数は、あらかじめ設定された設定枚数(例えば100枚)となっている。これは、リジェクトポケット8から排出されたリジェクト紙幣が所定枚数を超えると、リジェクトポケット8から紙幣がこぼれて装置外に落ちる恐れがあるためである。例えば、リジェクトポケット8に集積された紙幣が設定枚数に達したときには、制御部50は、紙幣の投入を一時停止させ、リジェクト紙幣のリジェクトポケット8からの除去をオペレータに求めるメッセージを表示させるようにしてもよい。
操作部7は、投入部1の一側(図示のものは右側)に設けられている。この操作部7には、紙幣の計数を指示する計数開始ボタン7a、計数及び結束処理の完了を指示する完了ボタン7b、装置の障害復旧時に装置を再稼働させるためのリセットボタン7cなどが設けられている。
操作表示部13は、装置上面においてオープンポケット5の後方に位置するように設けられている。操作表示部13は、液晶ディスプレイとその表面に配置されたタッチパネルによって構成されている。オペレータは、この操作表示部13を操作して、モードの指定や、後述する一時集積部61に集積する紙幣の金種等を設定できるようになされている。また、この操作表示部13には、後述する制御部50の制御下で、鑑別部2で鑑別された紙幣の金種、計数結果等が表示される。
この実施形態の場合、「集積手段」としての集積機構6には、上下方向に1列に5つの一時集積部61(61a〜61e)が並べられて装置内に設けられている。一時集積部61a〜61eにはそれぞれ、後述する制御部50の制御下で、設定枚数(例えば100枚)を上限とした指定種類の紙幣が集積できるようになっている。なお、一時集積部の数は5つに限定されるものではない。
移送機構9は、一時集積部61a〜61eの集積紙幣を紙幣結束機構10に移送するものであり、紙幣結束機構10は、移送されてきた集積紙幣を紙テープ等の結束材により束ねるものであり、両者とも装置内に設けられている。移送機構9及び紙幣結束機構10の詳細については後述する。放出口11は、紙幣結束機構10の結束により形成された紙幣束を放出させる開口である。放出口11の上部の装置正面に設けられた扉12は、開けることで、オペレータが集積機構6にアクセスできるものとなっている。
次に、搬送路3について詳述する。搬送路3は、ローラや搬送ベルトや通過を検知するセンサ、駆動モータ等からなっているが、以下では、紙幣の経路という面から搬送路3を説明する。搬送路3は、図3に示すように、大きくは5つの部分(以下、部分に対しても搬送路と呼ぶこととする)3a〜3eに分かれている。
搬送路3aは、投入部1から鑑別部2を経て分岐点Aに至る部分である。従って、投入された全ての紙幣が、搬送路3a上を搬送される。
搬送路3bは、分岐点Aからリジェクトポケット8に至る部分である。従って、鑑別結果が、リジェクトポケット8に集積させるリジェクト紙幣が、搬送路3b上を搬送される。
搬送路3cは、分岐点Aから分岐点Bに至る部分であり、その途中に表裏反転部4が設けられており、搬送路3cは、表裏反転部4を通過しないように紙幣を搬送することもできる。表裏反転部4は溝状のものであり、搬送されてきた紙片は、表裏反転部4に一端から挿入され、他端から引き出されることを通じて表裏が反転される。投入された紙幣のうち、リジェクトポケット8に向かった紙幣以外の紙幣が、搬送路3c上を搬送される。搬送路3c上に導入された紙幣のうち、表裏反転が必要と鑑別されたものは、表裏反転部4を経由する。
搬送路3dは、分岐点Bから、最下段の一時集積部61eに至る部分である(図2参照)。鑑別部2によって、集積、結束対象と鑑別された紙幣が、搬送路3d上を搬送され、その紙幣が集積されるべき一時集積部61a〜61eに挿入される。
以上のように、紙幣結束整理装置100では、搬送路3及び鑑別部2等により、オペレータから投入された紙幣を、集積機構6(一時集積部61a〜61e)に供給する「紙葉類供給手段」が形成されている。
搬送路3eは、分岐点Bからオープンポケット5に至る部分である。従って、鑑別結果が、オープンポケット5に集積させるリジェクト紙幣が、搬送路3e上を搬送される。
なお、搬送路3上の分岐点A、Bのそれぞれの近傍には、紙幣の搬送方向を切替える図示しない切替えブレードが設けられ、後述する制御部50の制御下で切り替えられる。
図6は、集積機構6の構成を図2より詳細に示す側面図である。集積機構6には、上述のように、5つの一時集積部61a〜61eが上下方向に並べて配置されている。これらの一時集積部61a〜61eは、同一の構造を有しているので、以下では、一時集積部61aを例にとって詳細を説明する。
搬送路3dにより搬送されてきた紙幣は、一時集積部61aの振り分けゲート27により集積板21に向かって取り込まれ、これにより一時集積部61aに進入した紙幣は羽根車20により後部が叩かれて集積板21の上に集積されるようになされている。以降進入してくる紙幣に関しても、同様の動作で集積板21上に集積した紙幣の上に集積される。
集積板21上に紙幣が集積して行き、その集積数(後述するカウンタ51a〜51eの値)が設定枚数を越えると、集積板21は自動的に下降して一時集積部61aの空間を広げ、この動作により皺や折り目等に起因する紙幣の状態によって集積高さが違っても安定して集積が行えるようになっている。集積板21の上方には押さえ板24が対向するように設けられ、この押さえ板24は集積板21上への紙幣の集積中は一時集積部61aの上端に待機しており、順次取り込まれる紙幣の進入の邪魔にならないようになっている。
一時集積部61aの集積板21上に設定枚数の紙幣が集積されると、ゲート振り分け機構27を紙幣を取り込まない姿勢に動作させ、設定枚数目以降の紙幣は、例えば、他の一時集積部61b〜61dのいずれかへ集積するように制御される。
紙幣の進入が停止した一時集積部61aでは集積板21を上昇させ、押さえ板24を下降させることにより紙幣を挟持する。この動作により皺等の紙幣の状態によって集積高さの異なる紙幣の厚みを一定にし、移送機構9への受渡しを容易にするようになっている。集積板21と押さえ板24により挟持された紙幣は、移送機構9の紙幣クランプ部30(図2参照)が短手整位機構23側から一時集積部61aに進入して引き抜かれるようになっている。
「束搬送手段」としての移送機構9は、図2に示すように、紙幣クランプ部30、クランプ部移動機構31、上下動機構32を備えている。移送機構9の構成を、動きを通して明らかにする。
一時集積部61aに集積された紙幣を引き抜く場合を例に、移送機構9の一連の動きを説明する。上下動機構32により紙幣クランプ部30をクランプ部移動機構31と共に、一時集積部61aに係るポジションセンサの位置まで上昇させ、ポジションセンサがクランプ部移動機構31を検知した位置で上昇を停止させると同時に、図示しない係止手段によりクランプ部移動機構31を係止し、クランプ部移動機構31を一時集積部61aと対応する位置に固定する。この状態でクランプ移動機構31により紙幣クランプ部30のクランプ爪33a、33bを上下方向に開いて集積紙幣をクランプする準備を行い、更にクランプ移動機構31により紙幣クランプ部30を一時集積部61aの方向に押し出す。押し出された紙幣クランプ機構30のクランプ爪33a、33bは、一時集積部61aの短手整位機構23側に設けられている開口部に挿入され、集積板21と押さえ板24により挟持されている紙幣を上下から挟みつけて把持する。次に、集積板21と押さえ板24を開くことで、両者による紙幣の挟持を解除すると、これにより100枚の紙幣が紙幣クランプ部30に渡されたことになるので、クランプ爪33a、33bで紙幣を把持した紙幣クランプ部30をクランプ部移動機構31により引き戻す。紙幣クランプ部30が元の位置まで引き戻されると、クランプ部移動機構31の係止が解除され、紙幣を把持した紙幣クランプ部30と共にクランプ移動機構31が上下動機構32により移動経路の最下端に位置する紙幣結束機構10まで移動し、紙幣クランプ部30のクランプ爪33a、33bに把持された紙幣が紙幣結束機構10に引き渡される。
図7は一時集積部61aの詳細を示す斜視図である。
一時集積部61aに進入した紙幣は、長手整位手段22により長手方向の位置が揃えられ、更に一時集積部61aの前端側に設けられた短手整位手段23により短手方向の位置が揃えられる。
ここで、長手整位手段22は正逆両方向への回転が可能なモータ22aと、このモータ22aに連結部材22bを介して連結された棒あるいは板状等の整位部材22cを備え、進入してくる紙幣を検知する図示しない進入センサの検知信号にタイミングをとってモータ22aにより整位部材22cを回転移動させることにより、紙幣の長手方向の一端を反対側に設置された基準面25に押込んで整位するものとなっている。また、短手整位手段23は、図示しないトーションスプリング等の付勢手段によって付勢された棒状部材により構成され、集積された紙幣を進入口側に付勢することにより整位するものとなっている。
集積板21の上方には押さえ板24が対向するように設けられ、この押さえ板24は集積板21上への紙幣の集積中は一時集積部61aの上端に待機しており、順次取込まれる紙幣の進入の邪魔にならないようになっている。
一時集積部61aの集積板21上に設定枚数の紙幣が集積されると、ゲート振分け機構27が紙幣を取込まない姿勢に動作させ、101枚目以降の紙幣は一時集積部61b〜61dのいずれかへ集積するように制御される。紙幣の進入が停止した一時集積部61aでは集積板21を上昇させ、押さえ板24を下降させることにより紙幣を挟持する。この動作により皺等の紙幣の状態によって集積高さの異なる紙幣の厚みを一定にし、移送機構9への受渡しを容易にするようになっている。
集積板21と押さえ板24により挟持された紙幣は、移送機構9により、短手整位手段23側から引き抜かれるようになっている。尚、一時集積部61b〜61eも一時集積部61aと同様の構造になっているので、一時集積部61aと同様に紙幣を整位、集積、挟持することが可能である。なお、各一時集積部61の内部の機構(長手整位手段22や短手整位手段23等)は、上述の図7に示す構成に限定されず、同様の機能の他の機構に置き換えるようにしてもよい。
紙幣結束機構10は、図8の側面図に示すように、ローラ及びベルト等からなる搬送手段40と、紙テープ等の結束用テープ41と、印刷手段42と、テープ41を供給するテープ供給手段43と、テープ41を所定の長さに切断するカッタ44と、図示しない結束手段を有し、以下のように紙幣を結束する。
搬送手段40が移送機構9の紙幣クランプ部30から結束対象の紙幣を一括して受け取り、結束位置に搬送する。テープ供給手段43は、テープ41を結束手段に供給し、その際、印刷手段42は、制御部50の制御下で、テープ41に結束する紙幣に係る情報等を印刷する。印刷されたテープ41は、所定の長さにカッタ44で切断され、この切断されたテープを結束手段が結束位置に搬送された紙幣に巻き掛けて結束することにより紙幣束を作る。このようにして作られた紙幣束は、更に搬送手段40により搬送され、放出口11に送られる。
投入部1にセットされた紙幣が全て投入され、最後の紙幣に対する処理(計数、集積)が終了したときに、一時集積部61a〜61eに結束されていない紙幣が残っていることが多い。このような残った端数の枚数については、上述した扉12を開けることにより、オペレータが取り出し可能となっている。
次に、実施形態に係る紙幣結束整理装置100の制御系の構成について図1を用いて説明する。
図1において、制御部50は、当該紙幣結束整理装置100全体の動作制御を行うものである。制御部50には、I/Oインタフェース回路51を介して、投入部1の構成要素(モータ、ソレノイドなどの駆動要素や、センサ要素など;図1では「構成要素」の用語を省略している;以下の説明においても「構成要素」の用語を省略する)、鑑別部2、搬送路3、表裏反転部4、集積機構6、操作部7、移送機構9、紙幣結束機構10、操作表示部13、カウンタ51a〜51eなどが接続されている。
カウンタ51a〜51eはそれぞれ、一時集積部61a〜61eに1対1で対応しており、例えば、対応する一時集積部61a〜61eの所定位置に設けられているセンサが進入紙幣を検知する毎にカウントアップするものである。ここでは、カウンタ51a〜51eとしてハードウェアのカウンタを適用しているが、制御部50がメモリ部51を利用するソフトウェア的なカウンタを適用しても良い。
次に、制御部50の内部構成について説明する。
制御部50は、図1に示すように、計数結果記憶部52、動作管理情報記憶部53、及び一時集積部割当処理部54を有している。制御部50は、例えば、プロセッサとメモリを有するコンピュータ(例えば、マイクロコンピュータ)に、実施形態の紙葉類処理プログラムをインストールすることにより構築することができ、その場合でも機能的には図1のように示すことができる。
計数結果記憶部52は、投入された紙幣を計数した結果を記憶するものである。
動作管理情報記憶部53は、現在の集積機構6の動作状況に関する情報を管理するものである。具体的には、動作管理情報記憶部53は、装置設定管理テーブル531及び一時集積部割当管理テーブル532を有している。
まず、装置設定管理テーブル531の内容について図9を用いて説明する。
図9に示すように、装置設定管理テーブル531では、処理対象金種及び集積部割当処理モードの項目の情報が管理されている。
「処理対象金種」の項目は、当該紙幣結束整理装置100で処理を受付ける金種の一覧を管理するための項目である。なお、この実施形態では、紙幣結束整理装置100は、中華人民共和国(人民元)の6金種の紙幣(100元紙幣、50元紙幣、20元紙幣、10元紙幣、5元紙幣、1元紙幣)について処理が可能である。また、この実施形態の装置設定管理テーブル531では、処理対象金種として、最大4金種まで登録することが可能となっている。図9に示す装置設定管理テーブル531では、処理対象金種として、100元紙幣のみが設定されている状態について示している。
「集積部割当処理モード」の項目は、後述する一時集積部割当処理部54で、処理対象金種のそれぞれについて一時集積部61を割り当てる際の集積部割当処理モードを示しており、「処理速度優先割当処理モード」又は「装置寿命優先割当処理モード」のいずれかが入力される。集積部割当処理モードの詳細については後述する。
なお、この実施形態では、装置設定管理テーブル531の情報は、オペレータの操作に応じて変更可能なものとする。オペレータから装置設定管理テーブル531の情報変更を受付ける具体的手段については限定されないものであるが、例えば、操作表示部13のタッチパネルを用いた操作により実現するようにしてもよい。
次に、一時集積部割当管理テーブル532の内容について図10を用いて説明する。
一時集積部割当管理テーブル532は、一時集積部61ごとに現在割り当てられている処理対象金種について管理するためのテーブルである。制御部50では、一時集積部割当管理テーブル532の内容に従って、各金種の紙幣を対応する一時集積部61に振分けて供給するように、搬送路3を制御する。
この実施形態において一時集積部割当管理テーブル532では、図10に示すように、一時集積部61ごとに付与された識別子(一時集積部ID)ごとに割当金種が管理されているものとする。ここでは、一時集積部61a〜61eにそれぞれ1〜5のIDが付与されているものとする。したがって図10では、一時集積部IDが「5」に対応する割当金種が「100元紙幣」となっているので、現在一時集積部61eは、「100元紙幣」の集積先に割り当てられていることを示している。
「集積部割当手段」としての一時集積部割当処理部54は、いずれかの一時集積部61で、ある金種の集積枚数が設定枚数(例えば、100枚)に達すると、その金種の集積先(供給先)を、他の一時集積部61に割当てる処理(以下、「一時集積部割当処理」と呼ぶ)を行う。具体的には、一時集積部割当処理部54は、一時集積部61に対する処理対象金種の割当を決定し、その決定に基づいて、集積先を切り替えるために、一時集積部割当管理テーブル532の内容を更新する処理を行う。
そして、この実施形態では、一時集積部割当処理部54は、装置設定管理テーブル531に設定された集積部割当処理モードに応じて、異なるアルゴリズムで、一時集積部割当処理を行うものとする。上述の通り、集積部割当処理モードには、処理速度優先割当処理モードと装置寿命優先割当処理モードとがある。
集積部割当処理モードが処理速度優先割当処理モードに設定されている場合には、一時集積部割当処理部54は、紙幣結束整理装置100の処理速度が速くなるように、一時集積部割当処理を行う。ところで、上述の図2に示すように、一時集積部61に集積された紙幣は、移送機構9により、集積機構6の下方向に配置された紙幣結束機構10へ移送される。その際、移送機構9により移送される距離が短いほど、移送する時間が短縮されるため、その分紙幣結束整理装置100の処理速度が速くなる。上述の通り、紙幣結束機構10は、集積機構6の下方向に配置されているため、最下部の一時集積部61eに割当てられた場合最も移送距離が短く、最上部の一時集積部61aに割当てられた場合最も移送距離が長くなる。したがって、集積部割当処理モードが処理速度優先割当処理モードに設定されている場合には、一時集積部割当処理部54は、下側の一時集積部61を優先的に処理対象金種の集積先として割当てる。
集積部割当処理モードが装置寿命優先割当処理モードに設定されている場合には、一時集積部割当処理部54は、集積機構6の寿命が長くなるように、一時集積部割当処理を行う。各一時集積部61では、利用回数に伴って、長手整位手段22や短手整位手段23等が消耗(摩耗)し、寿命が縮まってゆく。したがって、上述の処理速度優先割当処理モードでは、下側の一時集積部61が偏って利用されることになるため、一時集積部61eの寿命が偏って短くなる。そして、紙幣結束整理装置100では、一つでも一時集積部61が故障すると、保守作業(修理や部品交換)を行わなければならないため、処理速度優先割当処理モードで動作させ続ける場合は、一時集積部61eの故障率が、紙幣結束整理装置100全体の寿命(故障率)となってしまうことになる。そこで、集積部割当処理モードが装置寿命優先割当処理モードに設定されている場合には、一時集積部割当処理部54は、各一時集積部61の消耗度合(利用回数)が平準化するように、一時集積部割当処理を行う。この実施形態の一時集積部割当処理部54は、例として、一時集積部61a〜61eに対して、所定の順序(順序は限定されない)で巡回的に処理対象金種の集積先を割当てるものとして説明する。なお、装置寿命優先割当処理モードでは、各一時集積部61の消耗度合(利用回数)が平準化するような方式であれば、一時集積部割当処理部54が行う具体的な割当処理の内容は限定されないものである。
例えば、一時集積部割当処理部54は、一様乱数を用いて処理対象金種の集積先となる一時集積部61を割当てるようにしてもよい。また、一時集積部割当処理部54は、各一時集積部61の使用回数をカウント(例えば、1束分の集積を行った場合に1回をカウントするようにしてもよい)して、最もカウント数の少ない(消耗度合の少ない)一時集積部61を優先的に集積先として割当てるようにしてもよい。例えば、集積機構6に、ハードウェア的に各一時集積部61の使用回数を数える図示しないカウンタが備えられていれば、一時集積部割当処理部54は、そのカウンタ値を用いて、優先的に集積先として割当てる一時集積部61を決定するようにしてもよい。
(A−2)実施形態の動作
次に、以上のような構成を有するこの実施形態の紙幣結束整理装置100の動作について説明する。
(A−2−1)紙幣結束整理装置の動作概要
まず、紙幣結束整理装置100の動作の概要について説明する。図11は、紙幣結束整理装置100の動作について示したフローチャートである。
紙幣結束整理装置100の電源が投入されると、制御部50は、操作表示部13に動作設定画面を表示させ、オペレータから当該紙幣結束整理装置100の動作設定内容を受付ける(S101)。
ここでは、制御部50は、少なくとも集積部割当処理モード(処理速度優先割当処理モード又は装置寿命優先割当処理モード)と、処理対象金種の設定をオペレータから受付けるための操作画面を操作表示部13に表示させる。なお、このとき、制御部50は、金種ごとに結束処理する枚数の単位、正券の傷みの状態に応じた分類方法、リジェクトポケット8の利用内容等のその他の動作設定についても受け付けるようにしてもよい。なお、ここでは、制御部50は、全ての金種ついて、100枚単位で紙幣を結束処理して束を生成するように設定されたものとする。
制御部50は、例えば、図12に示すように、GUIのスイッチを用いた操作画面により、 集積部割当処理モード(「処理速度優先割当処理モード」又は「装置寿命優先割当処理モード」)をオペレータに選択させるようにしてもよい。図12では、集積部割当処理モードとして、処理速度優先割当処理モードが選択された状態について示している。
また、制御部50は、例えば、図13に示すように、GUIのスイッチを用いた操作画面により、 処理対象金種をオペレータに選択させるようにしてもよい。図13では、それぞれの金種(100元紙幣、50元紙幣、20元紙幣、10元紙幣、5元紙幣、1元紙幣)について、「処理対象」とするか「非処理対象」とするかについてGUIのスイッチにより選択可能な操作画面となっている。図13では、100元紙幣のみが「処理対象」として設定された状態について示している。
そして、オペレータからの動作設定を受付け、さらに、操作部7の計数開始ボタン7aがオペレータによって押下されると(S102)、制御部50は、計数及び結束処理を開始し、まず、上述のステップS101で設定された動作設定に基づく初期設定を行う。
具体的には、制御部50は、上述のステップS101の動作設定内容に基づいて、装置設定管理テーブル531の内容を設定する。例えば、動作設定内容が図12、図13に示す内容であった場合には、装置設定管理テーブル531の内容は、図9のような内容になる。
また、制御部50の一時集積部割当処理部54は、装置設定管理テーブル531の内容に基づいて、初期に処理対象金種ごとに割当てる一時集積部61を決定して、一時集積部割当管理テーブル532に反映する。この実施形態では、例として、一時集積部割当処理部54が初期に処理対象金種を割当てる場合には、高額紙幣から順に、下側の一時集積部61に優先的に処理対象金種を割り当てるように設定するものとする。例えば、装置設定管理テーブル531の内容が図9のような内容となっていた場合(処理対象金種が100元紙幣のみだった場合)には、一時集積部割当処理部54は、一時集積部割当管理テーブル532の内容を図10のように設定(一時集積部61eに対して100元紙幣を割当てる設定)する。なお、一時集積部割当処理部54が初期に処理対象金種を割当てる場合の、割当方式については上述の例に限定されない。
そして、制御部50は、初期設定を完了すると、投入部1にセットされた紙幣について、計数処理の動作を開始する(S104)。なお、紙幣結束整理装置100が計数処理中に、オペレータにより、投入部1に紙幣が追加されることもあり得る。
また、制御部50は、計数処理を開始する際に、図14に示すような計数中の状況を表示するための計数表示画面を表示する。計数表示画面では、図14に示すようにフィールドF10に、テーブル形式で、一時集積部61ごとに、現在集積中の金種(図14の「施封」の項目)、現在集積している枚数(図14の「端数枚数」の項目)、及び現在集積中の金種について結束(施封)した小束の数(図14の「把束数」の項目)が表示される。なお、図14の「施封」の項目の1〜5の番号は、一時集積部IDとなっている。したがって、図14の例では、施封の項目で「5:100元紙幣」となっているため、一時集積部61e(一時集積部ID:5)に100元紙幣が割り当てられていることを示している。また、図14の例では、100元紙幣について、現在58枚集積されており(「端数枚数」の項目が「58」)、既に1束の結束(施封)が行われた(「把束数」の項目が「1」)ことを示している。
そして、計数処理開始により、投入部1から取り込まれた紙幣は、鑑別部2を通過する際に、金種等が鑑別され、制御部50は、鑑別結果に応じた先に搬送するように搬送路3を制御する。例えば、制御部50は、偽券と鑑別された紙幣、傷みが激しい紙幣、処理対象金種に指定されていない紙幣等について、リジェクトポケット8やオープンポケット5に搬送するように制御してもよい。しかし、以下では、説明を簡易にするために、制御部50は、取り込まれた紙幣は全て処理対象金種であり、全て、一時集積部割当管理テーブル532の内容に従った一時集積部61に搬送するように制御するものとして説明する。
そして、制御部50は、いずれかの一時集積部61で、設定枚数である100枚に達したことを検知すると(S105)、移送機構9を制御して、当該一時集積部61の紙幣を紙幣結束機構10に移送させ、紙幣結束機構10に結束(施封)処理させる制御を開始させる(S106)。また、制御部50は、一時集積部割当処理部54により、当該一時集積部61に割当てられていた金種について、次の異なる一時集積部61を割当てて、集積先を切り替える処理(一時集積部割当管理テーブル532の更新処理)を行い(S107)、上述のステップS105の処理に戻って動作する。
以上のように、制御部50は、処理対象金種の集積先(一時集積部61)を切り替えながら計数処理を行い、投入部1の紙幣が無くなるか、オペレータの完了操作(例えば、完了ボタン7bの押下)があるまで計数処理及び結束処理を継続する。
(A−2−2)一時集積部割当処理について
次に、制御部50(一時集積部割当処理部54)が行う一時集積部割当処理の詳細について説明する。制御部50(一時集積部割当処理部54)では、集積部割当処理モードや処理対象金種の数に応じて、一時集積部割当処理の方式が異なる。したがって、以下では、制御部50(一時集積部割当処理部54)が行う一時集積部割当処理の例について、場合分けして説明する。
[処理速度優先割当処理モード、処理対象金種:1金種]
まず、集積部割当処理モードが処理速度優先割当処理モードで、処理対象金種が1金種(100元紙幣)の場合に、制御部50(一時集積部割当処理部54)が行う一時集積部割当処理の例について図15を用いて説明する。
図15は、集積部割当処理モードが処理速度優先割当処理モードで、処理対象金種が1金種(100元紙幣)の場合の一時集積部割当管理テーブル532の内容の遷移について示した説明図である。
まず、上述のステップS103の初期設定では、一時集積部割当管理テーブル532の内容は、図15(a)に示すように、一時集積部61e(一時集積部ID:5)が100元紙幣の集積先として設定されることになる。上述の通り、初期設定において、この実施形態の一時集積部割当処理部54は、高額紙幣から順に下側の一時集積部61に優先的に処理対象金種を割り当てるためである。
そして、一時集積部61e(一時集積部ID:5)に100元紙幣が100枚集積されると、制御部50が行う上述のステップS107の処理により、100元紙幣の集積先が、次の異なる一時集積部61に割当てられ、集積先を切り替えられる(一時集積部割当管理テーブル532が更新される)。一時集積部61eに設定枚数分の紙幣が集積された直後は、また移送処理の途中であるため、制御部50は、異なる一時集積部61を割当てる必要がある。そして、ここでは、集積部割当処理モードが処理速度優先割当処理モードであるので、下側の一時集積部61に優先的に処理対象金種が割り当てられる。したがって、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、100元紙幣の次の集積先として、一時集積部61d(一時集積部ID:4)を割当てて、一時集積部割当管理テーブル532を更新する(図15(b)参照)。
そして、その後、一時集積部61d(一時集積部ID:4)に100元紙幣が100枚集積されると、制御部50が行う上述のステップS107の処理により、同様に、100元紙幣の集積先が、次の異なる一時集積部61に割当てられ、集積先が切り替えられる。ここでは、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、100元紙幣の次の集積先として、一時集積部61e(一時集積部ID:5)を割当てて、一時集積部割当管理テーブル532を更新する(図15(c)参照)。
以降、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、100元紙幣の集積先として、一時集積部61eと一時集積部61dとを交互に割当てる処理を継続することになる。
[装置寿命優先割当処理モード、処理対象金種:1金種]
次に、集積部割当処理モードが装置寿命優先割当処理モードで、処理対象金種が1金種(100元紙幣)の場合に、制御部50(一時集積部割当処理部54)が行う一時集積部割当処理の例について図16を用いて説明する。
図16は、集積部割当処理モードが装置寿命優先割当処理モードで、処理対象金種が1金種(100元紙幣)の場合の一時集積部割当管理テーブル532の内容の遷移について示した説明図である。
まず、上述のステップS103の初期設定では、処理速度優先割当処理モードの場合と同様に、一時集積部61e(一時集積部ID:5)が100元紙幣の集積先として設定されることになる(図16(a)参照)。
そして、一時集積部61e(一時集積部ID:5)に100元紙幣が100枚集積されると、制御部50が行う上述のステップS107の処理により、100元紙幣の集積先が、次の異なる一時集積部61に割当てられ、集積先が切り替えられる。そして、ここでは、集積部割当処理モードが装置寿命優先割当処理モードであり、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、各一時集積部61所定の順序で巡回的に集積先を当てる処理を行うものとする。ここでは、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、一時集積部61e、61d、61c、61b、61a、61e、…、という順序で巡回的に集積先を当てる処理を行うものとする。
したがって、この場合、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、100元紙幣の次の集積先として、一時集積部61d(一時集積部ID:4)を割当てて、一時集積部割当管理テーブル532を更新する(図16(b)参照)。
そして、その後、一時集積部61d(一時集積部ID:4)に100元紙幣が100枚集積されると、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、100元紙幣の次の集積先として、一時集積部61c(一時集積部ID:3)を割当てて、一時集積部割当管理テーブル532を更新する(図16(c)参照)。
以後、図16(d)〜(f)にも示すように、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、巡回的に、上述の順序で100元紙幣の集積先を割当ててゆく処理を行う。
[処理速度優先割当処理モード、処理対象金種:2金種]
次に、集積部割当処理モードが処理速度優先割当処理モードで、処理対象金種が2金種(100元紙幣と50元紙幣)の場合に、制御部50(一時集積部割当処理部54)が行う一時集積部割当処理の例について図17を用いて説明する。
まず、上述のステップS103の初期設定では、一時集積部61e(一時集積部ID:5)が100元紙幣の集積先として割当てられ、一時集積部61d(一時集積部ID:4)が50元紙幣の集積先として割当てられることになる(図17(a)参照)。
そして、その後、一時集積部61e(一時集積部ID:5)に100元紙幣が100枚集積されたものとする。この場合、制御部50が行う上述のステップS107の処理により、100元紙幣の集積先が、次の異なる一時集積部61に割当てられ、切り替えられる。 ここでは、利用可能な一時集積部61のうち最も下側に配置されたものは、一時集積部61cであるため、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、100元紙幣の次の集積先として、一時集積部61c(一時集積部ID:3)を割当てて、一時集積部割当管理テーブル532を更新する(図17(b)参照)。
そして、その後、一時集積部61d(一時集積部ID:4)に50元紙幣が100枚集積されたものとする。この場合、制御部50が行う上述のステップS107の処理により、50元紙幣の集積先が、次の異なる一時集積部61に割当てられ、切り替えられる。 ここでは、利用可能な一時集積部61のうち最も下側に配置されたものは、一時集積部61eであるため、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、50元紙幣の次の集積先として、一時集積部61e(一時集積部ID:5)を割当てて、一時集積部割当管理テーブル532を更新する(図17(c)参照)。
以後、図17(c)〜(f)にも示すように、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、いずれかの一時集積部61で100枚の紙幣が集積されるたびに、当該金種の次の集積先として、利用可能な一時集積部61のうち、最も下側のものを割当てて、切り替える処理を行うことになる。
[装置寿命優先割当処理モード、処理対象金種:2金種]
次に、集積部割当処理モードが処理速度優先割当処理モードで、処理対象金種が2金種(100元紙幣と50元紙幣)の場合に、制御部50(一時集積部割当処理部54)が行う一時集積部割当処理の例について図18を用いて説明する。
まず、上述のステップS103の初期設定では、上述の処理速度優先割当処理モードと同様に、一時集積部61e(一時集積部ID:5)が100元紙幣の集積先として割当てられ、一時集積部61d(一時集積部ID:4)が50元紙幣の集積先として割当てられることになる(図18(a)参照)。
そして、その後、一時集積部61e(一時集積部ID:5)に100元紙幣が100枚集積されたものとする。この場合、制御部50が行う上述のステップS107の処理により、100元紙幣の集積先が、次の異なる一時集積部61に割当てられ、切り替えられる。 ここでは、集積部割当処理モードが装置寿命優先割当処理モードであり、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、上述の通り、一時集積部61e、61d、61c、61b、61a、61e、…、という順序で巡回的に集積先を当てる処理を行う。したがって、この場合、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、100元紙幣の次の集積先として、一時集積部61c(一時集積部ID:3)を割当てて、一時集積部割当管理テーブル532を更新する(図18(b)参照)。
そして、その後、一時集積部61d(一時集積部ID:4)に50元紙幣が100枚集積されたものとする。この場合、制御部50が行う上述のステップS107の処理により、50元紙幣の集積先が、次の異なる一時集積部61に割当てられ、切り替えられる。 ここでは、上述の巡回的な順序で、次に割当てられるのは一時集積部61bであるため、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、50元紙幣の次の集積先として、一時集積部61b(一時集積部ID:2)を割当てて、一時集積部割当管理テーブル532を更新する(図18(c)参照)。
以後、図18(c)〜(f)にも示すように、制御部50(一時集積部割当処理部54)は、いずれかの一時集積部61で100枚の紙幣が集積されるたびに、上述の巡回的な順序で次の集積先を割当てて、切り替える処理を行うことになる。なお、ここでは、処理対象金種が2金種までの例について説明したが、3金種以上となった場合でも紙幣結束整理装置100が行う動作は上述と同様であるため詳しい説明省略する
(A−3)実施形態の効果
この実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
紙幣結束整理装置100では、制御部50の一時集積部割当処理部54により、一時集積部61a〜61eの消耗度合いが平準化するように一時集積部割当処理が行われるので、従来技術のように、一時集積部間で消耗度合いに偏りが発生する恐れがある構成と比較して、紙幣結束整理装置100(特に集積機構6)の寿命をより長くする(故障率を低下させる)ことができる。一時集積部61では、使用を重ねるうちに、特に長手整位手段22や短手整位手段23が消耗するため、一時集積部61a〜61eの間で使用頻度に偏りが発生する恐れがある場合、集積機構6全体の故障率が高くなり寿命が縮まることになる。しかし、この実施形態では、一時集積部61a〜61eの消耗度合いが平準化するように一時集積部割当処理が行われるので、一時集積部61a〜61eの間で使用頻度に偏りが発生する恐れがなく、集積機構6全体としてより寿命を長くすることができる。
また、紙幣結束整理装置100では、オペレータの操作に応じて、処理速度優先割当処理モードでの動作を可能にしているので、装置寿命の長期化よりも処理速度を優先したい場合にも柔軟に対応することができ、利便性を向上させることができる。
(B)他の実施形態
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(B−1)上記の実施形態では紙幣結束整理装置に本発明を適用したものを示したが、本発明の適用装置は、紙幣結束整理装置に限定されない。要は、投入紙幣の鑑別を行い、鑑別の結果によっては、適宜、本来の搬送路から分離して排出口に排出させる装置であれば、本発明を適用することができる。このような条件を満たすならば、自動取引装置(ATM)等の現金処理装置にも、本発明の技術思想を適用することができる。
また、上記の実施形態では、紙幣を扱う紙幣結束整理装置に本発明を適用したものを示したが、本発明が適用し得る紙葉類は、紙幣に限らず、小切手、商品券などの他の紙葉類であっても良い。
(B−2)上記の実施形態では、紙幣結束整理装置の制御部は、処理速度優先割当処理モード及び装置寿命優先割当処理モードの両方に対応しているが、オペレータに設定させずに、いずれか一方の割当処理モードに固定した構成としてもよい。