JP5891534B2 - 光学用粘着剤組成物及びこれを用いた光学機能性フィルム - Google Patents
光学用粘着剤組成物及びこれを用いた光学機能性フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP5891534B2 JP5891534B2 JP2011219791A JP2011219791A JP5891534B2 JP 5891534 B2 JP5891534 B2 JP 5891534B2 JP 2011219791 A JP2011219791 A JP 2011219791A JP 2011219791 A JP2011219791 A JP 2011219791A JP 5891534 B2 JP5891534 B2 JP 5891534B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- formula
- sensitive adhesive
- adhesive composition
- meth
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Polarising Elements (AREA)
- Adhesive Tapes (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
Description
([2]式中、Xは、エポキシ基を有する一価炭化水素基を示し、Yは、ポリエーテル基を有する一価炭化水素基を示す。R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数1〜20の一価炭化水素基のいずれかを示す。a、b、cはそれぞれ、1≦a≦100、1≦b≦100、0≦c≦100の整数を示す。)
([5]式中、R4は、水素原子、炭素原子数1〜6の一価炭化水素基又は下記[6]式で表される基のいずれかを示す。mは正の整数を示す。p、qは、0以上の整数を示す。ただし、p、qのうち少なくとも1つは、1以上の整数をとる。)
([6]式中、R5は、炭素原子数1〜4の一価炭化水素基を示す。)
前記(メタ)アクリル酸エステルを含む共重合体(a)は、炭素数1〜18の有機置換基を側鎖に有する(メタ)アクリレート単量体(c)と、必要に応じて該単量体(c)と共重合可能な反応性不飽和二重結合を含む単量体(d)とを形成成分としてなる共重合体であって、かつ、該共重合体の重量平均分子量が40万〜200万であることである。
本発明の粘着剤組成物は、(メタ)アクリル酸エステルを含む共重合体(a)に、特定の構造を有するオルガノシロキサン(b)及び/又はその加水分解縮合物(以下、単にオルガノシロキサン(b)と呼ぶ)を含有してなることを特徴とする。本発明の粘着剤組成物は、特定のオルガノシロキサン(b)を含有しているため、形成した粘着剤層は、その耐久性が向上したものになるとともに、優れたリワーク性を示すものになる。以下、各構成要件について説明する。なお、本発明の特許請求の範囲及び明細書における「(メタ)アクリル」という用語は、「アクリル」及び「メタクリル」の双方を意味し、また、「(メタ)アクリレート」という用語は、「アクリレート」及び「メタクリレート」の双方を意味する。
本発明を特徴づけるオルガノシロキサン(b)について説明する。
オルガノシロキサン(b)は、下記[1]式で表されるアルコキシシラン又はアルコキシシロキサンの分子内に存在するSi−O結合の少なくとも1つにおいて、SiとOの原子間に少なくとも2種類の特定のシロキサン鎖が挿入されてなる、アルコキシ基と、エポキシ基と、ポリエーテル基とを有する化合物であることを特徴とする。具体的には、挿入されるシロキサン鎖が、下記[2]式の、A式で表されるシロキサン鎖群から選ばれる少なくとも1種と、B式で表されるシロキサン鎖群から選ばれる少なくとも1種と、必要に応じてさらに、下記[2]式のC式で表されるシロキサン鎖群から選ばれる少なくとも1種である。挿入されるシロキサン鎖は、それぞれ個別に挿入されてもよいし、或いは他のシロキサン鎖と共に挿入されてもよい。
([5]式中、R4は、水素原子、炭素原子数1〜6の一価炭化水素基又は下記[6]式で表される基のいずれかを示す。mは、正の整数を示す。p、qは、0以上の整数を示す。ただし、p、qのうち少なくとも1つは、1以上の整数をとる。)
([6]式中、R5は、炭素原子数1〜4の一価炭化水素基を示す。)
ポリエーテル基は、エチレンオキサイド型(以下、EO型と記す)、プロピレンオキサイド型(以下、PO型と記す)、エチレンオイサイド−プロピレンオキサイド型(以下、EO−PO型と記す)のいずれでもよい。また、EO−PO型の場合には、その配列は、ランダム、ブロック、交互のいずれでもあってもよい。上記の中でも、PO型を使用することが好ましい。すなわち、オルガノシロキサン(b)の構造中にPO型のポリエーテル基を有する一価炭化水素基が導入されることによって、本発明の光学用粘着剤組成物の耐湿熱性が向上する。なお、PO型のポリエーテル基は、粘着剤の主成分であるアクリル系共重合体(a)との相溶性が、比較的よいため、その場合には、必ずしも[2]式におけるC式で表されるシロキサン鎖を併せて導入する必要はない。また、[2]式のC式で表されるシロキサン鎖を挿入することにより、リワーク性の悪化などの弊害が発生するおそれがあるので、これらを考慮して導入する必要がある。
以下、本発明の光学用粘着剤組成物の主成分である(メタ)アクリル酸エステルを含む共重合体(a)について説明する。
上記アクリル系共重合体(a)の好適なものとしては、炭素数1〜18の有機置換基を側鎖に有する(メタ)アクリレート単量体(c)(以下単に「単量体(c)」と記す)と、必要に応じて(c)と共重合可能な反応性不飽和二重結合を含む単量体(d)(以下単に「単量体(d)」と記す)からなる粘着性を有する共重合体が挙げられる。単量体(c)及び/又は単量体(d)の形成成分には、先述したオルガノポリシロキサン(b)に含まれるエポキシ基を有する官能基X及び/又は後述する架橋剤(e)及び/又は光学機能性フィルムなどの有機物と反応可能な有機基を有している単量体が含まれていてもよい。また、該共重合体(a)は、重量平均分子量が40万〜200万のアクリル系共重合体であることが好ましい。該共重合体の重量平均分子量が40万未満の場合は、後述する架橋剤(e)を使用しても、形成された粘着剤層の凝集力が弱く、粘着剤層に発泡や剥れが生じ易くなり、耐久性が不十分となる場合があるので好ましくない。一方、重量平均分子量が200万を超える場合には、粘着剤組成物の粘度が高くなりすぎて作業性に劣る場合があるので好ましくない。
(架橋剤(e))
本発明の光学用粘着剤組成物は、アクリル系共重合体(a)100質量部に対して、さらに0.01〜40質量部の架橋剤(e)を添加したものとすることができる。架橋剤(e)としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属系架橋剤及びアジリジン系架橋剤からなる群から選ばれるものが挙げられる。具体的には、例えば、1分子中にグリシジル基を2個以上有するポリグリシジル化合物、1分子中にイソシアネート基を2個以上有するポリイソシアネート化合物、1分子中にアジリジニル基を2個以上有するポリアジリジン化合物、1分子中にオキサゾリン基を2個以上有するポリオキサゾリン化合物、金属キレート化合物又はブチル化メラミン化合物などが挙げられる。これらは、単独、もしくは2種類以上を併用して使用することができる。
また、本発明の光学用粘着剤組成物は、さらに、本発明で必須とするオルガノシロキサン(b)以外のシランカップリング剤(f)及び/又はその加水分解縮合物を添加することができる。該シランカップリング剤(f)を添加することにより、本発明の光学用粘着剤組成物によって形成される粘着剤層の耐久性をさらに向上させることができる。シランカップリング剤(f)及び/又はその加水分解縮合物の添加量は、共重合体(a)100重量部に対して、0.01〜5質量部であることが好ましい。
また、本発明の光学用粘着剤組成物は、粘着力を調整する目的など、必要な特性に応じて、本発明の効果を損なわない範囲において、種々の添加剤を配合してもよい。例えば、テルペン系、テルペン−フェノール系、クマロン−インデン系、スチレン系、ロジン系、キシレン系、フェノール系又は石油系などの粘着付与樹脂、酸化防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、顔料などを配合することができる。また、本発明の光学用粘着剤組成物は、有機溶剤を含んだ溶液形態であることが好ましく、この場合、粘着剤層の形成が容易となる。
以下、本発明の別の実施形態である、光学機能性フィルムについて説明する。
本発明の光学機能性フィルムは、粘着剤層が形成されていない光学機能性フィルム(以下、これを「原反フィルム」と呼ぶ)の片面或いは両面に、「耐久性」と「リワーク性」とが共に優れる本発明の光学用粘着剤組成物からなる膜(粘着剤層)を積層してなることを特徴とする。このため、本発明の光学機能性フィルムは、高温或いは高温高湿下においても、液晶セルを構成するガラス基板等から剥れることなく、粘着剤層に発泡が生じることのない特性(耐久性)と、長期間時間が経過しても容易に剥離でき、また、剥離後において基板などに残留物が生じない特性(リワーク性)とを併せ持つものになる。
<共重合体溶液の調製>
[合成例1−1]共重合体溶液1の製造
下記の各単量体を用い、下記の方法で共重合して共重合体溶液を得た。まず、撹拌機、温度計、還流冷却器及び窒素導入管を備えた反応装置に、窒素ガスを導入して、この反応装置内の空気を窒素ガスに置換した。次に、この反応装置中に、ブチルアクリレート80質量部、メチルアクリレート20質量部、アクリル酸1.0質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.4質量部、アゾビスイソブチロニトリル0.1質量部及び酢酸エチル120質量部を加えた。これを撹拌させながら、窒素ガス気流中において、68℃で8時間反応させ、重量平均分子量150万のアクリル共重合体の溶液を得た。得られた共重合体溶液を酢酸エチルで希釈して、固形分20%の共重合体溶液1を得た。
合成例1のモノマー組成を、表1に記載のモノマー組成に変更した以外は、合成例1−1と同様にして、共重合体溶液2〜8を得た。
・BA:ブチルアクリレート
・MA:メチルアクリレート
・PHEA:フェノキシエチルアクリレート
・MMA:メチルメタクリレート
・AA:アクリル酸
・2HEA:2−ヒドロキシエチルアクリレート
(メトキシ基含有エポキシ・ポリエーテル共変性シロキサン)
[合成例2−1]
まず、下記のようにして、メトキシ基含有メチルハイドロジェンシロキサンの合成を行った。
撹拌機、温度計、及びジムロート冷却管を備えた1リットルの3つ口フラスコに、Si4O3(OCH3)10(本発明で規定する[1]式において、R1=OCH3、R2=CH3、n=4)で示されるメチルシリケート49.8g(0.106mol)、及びテトラメチルテトラヒドロシクロテトラシロキサン50.9g(0.212mol)を仕込んだ後、トリフルオロメタンスルホン酸0.0510gを撹拌しながら添加し、室温で4時間反応させた。反応終了後、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oで示される固体塩基性中和剤0.310gを系内に添加し、2時間撹拌して、トリフルオロメタンスルホン酸の中和処理を行った後、ろ過精製を行い、96.0gの生成物−1(メトキシ基含有メチルハイドロジェンシロキサン)を得た。
まず、次の方法によって、反応前後におけるサンプル1g中の≡SiH含有量をそれぞれ測定し、実際に反応したアリルポリエーテルの量を算出した。
まず、反応前後のサンプル1gを、それぞれブタノール10gで希釈し、撹拌を加えながら、20質量%NaOH水溶液を20g加えた。このときに発生する水素ガス(≡SiH+H2O→≡Si−OH+H2↑)の量から、≡SiHの含有量(mol)をそれぞれ算出した。次に、下記式により、サンプル1g中において、実際に反応したアリルポリエーテルの反応量(mol)を算出した。表2に、その結果を示した。
反応量(mol)=[反応前の≡SiH含有量]−[反応後の≡SiH含有量]
[反応率=5.40×10-4(mol)/7.79×10-4(mol)×100≒69.3(%)]
以上のことから、ヒドロシリル化反応により、原料として仕込んだアリルポリエーテルの約70%が、メトキシ基含有メチルハイドロジェンシロキサンと反応し、残り約30%が未反応物として残留したことが確認された。
排ガス管をジムロート冷却管につなぎかえ、60〜70℃の温度下で、アリルグリシジルエーテル104g(0.912mol)を滴下添加した後、90℃で3時間反応させた。ここで、アリルグリシジルエーテルの反応率について測定を行った。前記と同様の方法により、反応前後におけるサンプル1g中の≡SiH含有量を測定し、実際に反応したアリルグリシジルエーテルの反応量を算出した。表3に、得られた結果を示した。
反応前のサンプル1g中には、原料として仕込んだアリルグリシジルエーテルが2.51×10-3mol存在する。先に求めた反応量と、原料として仕込んだ量とから、下記のようにしてアリルグリシジルエーテルの反応率を計算すると、70.5%となる。
[反応率=1.77×10-3(mol)/2.51×10-3(mol)×100≒70.5(%)]
以上のことから、原料として仕込んだアリルグリシジルエーテルの約70%が、メトキシ基含有メチルハイドロジェンシロキサンと反応し、残り約30%が余剰分として残留したことを確認した。
ここで、ろ過精製後のサンプルに関し、THF溶媒下、GPC測定を行った。得られた結果を、表4に示した。
その結果、まず、−80ppm〜−110ppmの範囲に、SiO4/2の単位に起因する3本のピークが存在した。これらのピークは、SiO1/2(OCH3)3、SiO2/2(OCH3)2、SiO3/2(OCH3)で示される構造の存在を示唆している。また、−5ppm〜−25ppmの範囲に、SiO2/2の単位に起因する2本のピークが存在した。これらのピークは、SiO2/2(CH3)W、SiO1/2(CH3)(OCH3)W[W=X(下記化学式のエポキシ基を有する一価炭化水素基)、Y(下記化学式のポリエーテル基を有する一価炭化水素基)]で示される構造の存在を示唆する。
合成例2−1において、CH2=CH−CH2−O(CH2CH2CH2O)12C4H9で示されるアリルポリエーテルの仕込み量を、164g(0.202mol)から、324g(0.400mol)へ変更したこと以外は、合成例2−1と同様の操作を行って、液体状の生成物を得た。
また、合成例2−1と同様に、ろ過精製後のサンプルに関し、GPC測定を行った。その結果、合成例2−1と同様、目的物のメトキシ基含有エポキシ・ポリエーテル共変性シロキサンのピーク以外に、未反応のアリルポリエーテルのピークが存在していた。また、合成例2−1と同様にして、メチルシリケート1molに対し、反応して導入されたエポキシ基を有する一価炭化水素基Xを有するシロキサン単位UA、及びポリエーテル基を有する一価炭化水素基Yを有するシロキサン単位UBの量を算出した。表5に、得られた結果を示す。
設計としては、メチルシリケート1molに対し、上記シロキサン単位UAが4mol、上記シロキサン単位UBが4mol導入されるように、各原料の仕込みを行った。しかし、合成例2−1の場合と同様、原料として仕込んだアリルポリエーテルの一部が未反応のまま残留したため、シロキサン単位UAが過剰の組成となった。
合成例2−1において、CH2=CH−CH2−O(CH2CH2CH2O)12C4H9で示されるアリルポリエーテルと、その仕込み量164g(0.202mol)を、CH2=CH−CH2−O(CH2CH2O)2(CH2CH2CH2O)10C4H9で示されるアリルポリエーテル158g(0.202mol)に変更したこと以外は、合成例2−1と同様の操作を行って、液体状の生成物を得た。
また、合成例2−1と同様に、ろ過精製後のサンプルに関し、THF溶媒下、GPC測定を行った。その結果、合成例2−1と同様、目的物のメトキシ基含有エポキシ・ポリエーテル共変性シロキサンのピーク以外に、未反応のアリルポリエーテルのピークが存在していた。また、合成例2−1と同様にして、メチルシリケート1molに対し、反応して導入されたエポキシ基を有する一価炭化水素基を有するシロキサン単位UA、及びポリエーテル基を有する一価炭化水素基Yを有するシロキサン単位UBの量を算出した。表5に、得られた結果を示す。
設計としては、メチルシリケート1molに対し、上記シロキサン単位UAが6mol、上記シロキサン単位UBが2mol導入されるように、各原料の仕込みを行った。しかし、合成例2−1、2−2の場合と同様、原料として仕込んだアリルポリエーテルの一部が未反応のまま残留したため、シロキサン単位UAが過剰の組成となった。
合成例2−1において、CH2=CH−CH2−O(CH2CH2CH2O)12C4H9で示されるアリルポリエーテルと、その仕込み量164g(0.202mol)を、CH2=CH−CH2−O(CH2CH2O)10C4H9で示されるアリルポリエーテル112g(0.202mol)に変更したこと以外は、合成例2−1と同様の操作を行って、液体状の生成物を得た。
また、合成例2−1と同様に、ろ過精製後のサンプルに関し、THF溶媒下、GPC測定を行った。その結果、合成例2−1と同様、目的物のメトキシ基含有エポキシ・ポリエーテル共変性シロキサンのピーク以外に、未反応のアリルポリエーテルのピークが存在していた。また、合成例2−1と同様にして、メチルシリケート1molに対し、反応して導入されたエポキシ基を有する一価炭化水素基Xを有するシロキサン単位UA、及びポリエーテル基を有する一価炭化水素基Yを有するシロキサン単位UBの量を算出した。表5に、得られた結果を示す。
設計としては、メチルシリケート1molに対し、上記シロキサン単位UAが6mol、上記シロキサン単位UBが2mol導入されるように、各原料の仕込みを行った。しかし、合成例2−1〜2−3の場合と同様、原料として仕込んだアリルポリエーテルの一部が未反応のまま残留したため、シロキサン単位UAが過剰の組成となった。
[実施例1]
前記合成例1−1〜1−8で得た共重合体の固形分100質量部に対して、表6に記載の各成分を配合して実施例1−18及び比較例1−5の粘着剤組成物を得た。
実施例19では、前記共重合体5の固形分100質量部に対し、重合可能な反応性二重結合を有するモノマーをとして、トリス(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート及びブチルアクリレートをそれぞれ10及び30質量部を加え、さらに、光重合開始剤として2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイドを0.1質量部加えたものにコロネートL9.0質量部及び合成例2−1を0.5質量部加え粘着剤組成物を得た。
・コロネートL:日本ポリウレタン工業(株)製、ポリイソシアネート化合物
・テトラッドX:三菱瓦斯化学(株)製、ポリグリシジル化合物
・テトラッドC:三菱瓦斯化学(株)製、ポリグリシジル化合物
・アルミキレートA:川研ファインケミカル(株)製、アルミニウムトリス(アセチルアセトネート)
・TAZM:トリメチロールプロパン−トリ−β−アジリジニルプロピオネート
・X−41−1810:信越化学工業(株)製、メチルメルカプト系アルコキシオリゴマー
・KBM−403:信越化学工業(株)製、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
・KBE−402:信越化学工業(株)製、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン
・X−12−641:信越化学工業(株)製、ポリエーテル変性シラン
・SCA−A:日本ユニカー(製)、MAC−2101
・TAI:トリス(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート
上記で得られた実施例1の粘着剤組成物を、シリコーン樹脂コートされたPETフィルム(離型性基材)上に塗布後、90℃で乾燥することによって溶媒を除去し、厚さ25μmの粘着剤層を形成した。この粘着剤層を形成した面に、厚さ180μmの偏光フィルムを貼り合わせた後、23℃、50%RHの雰囲気で7日間養生することにより、実施例1の偏光板を作製した。これと同様にして表6に記載の実施例2〜18及び比較例1〜5の各粘着剤組成物を用いて、実施例2〜18及び比較例1〜5の各偏光板を得た。
実施例19においては、同様の操作にて実施例19の粘着剤組成物を乾燥させた粘着剤層を形成させ、厚さ180μmの偏光フィルムを貼り合わせた後、PETフィルム(離型性基材)側から紫外線を照射してモノマーの架橋を完了させ、さらに23℃、50%RHの雰囲気で7日間養生して偏光板を得た。
これらの偏光板を、後述する試験方法及び評価基準にて、リワーク性、耐久性及び色むら(白抜け)の評価を行い、評価結果を表7に示した。表7−1に示したように、実施例の粘着剤組成物からなる粘着剤層の評価結果は、全ての項目で良好であり、表7−2に示した比較例の結果と比べて明らかに優れており、その優位性が確認された。
[リワーク性試験]
実施例及び比較例における各偏光板を50mm×50mmの大きさに切断後、PETフィルムを剥離し、ガラス板に貼り合わせ後、温度50℃、圧力0.5MPa条件で20分間保持して接着させ、試験用の試料を作製した。23℃,50%RHで1時間放置した後、試料をガラス板から手で剥がし、ガラスに対する接着剤の転着の有無を目視観察により評価した。さらに同様にして作製した各試料を、70℃で17時間加熱放置した後、23℃まで放冷し、この温度で1時間放置後の糊残り試験をし、下記の基準で評価した。上記試験の結果、再剥離性が良好な粘着剤は、加熱の有無に関わらず、ガラスに対して粘着剤の転着が無いことが確認された。
○:ガラス板に粘着剤の転着無し。
×:ガラス板に粘着剤の転着有り。
実施例及び比較例における各偏光板を、それぞれ300mm×400mmに断裁し、PETフィルムを剥離した後、ガラス基板上に貼り付け、オートクレーブ処理を行い、評価用サンプルを作製した。得られた評価用サンプルについて、それぞれ下記項目の試験を行った。
上記で調製した各評価用サンプルを、80℃(DRY)の雰囲気下と、60℃・90%RHの雰囲気下に、それぞれ500時間放置して耐久試験を行った。その後、発泡及び剥れについて目視により確認し、下記の評価基準で評価した。
(評価基準)
(1)発泡
○:偏光板に発泡が確認されない。
△:偏光板に発泡が僅かに確認された。
×:偏光板に発泡が確認された。
(2)剥れ
○:偏光板に剥れが確認されない。
△:偏光板に剥れが僅かに確認された。
×:偏光板に剥れが確認された。
実施例及び比較例における各偏光板を用いた80℃(DRY)の耐久試験後の同試料を2枚用い、液晶パネルの上下面にクロスニコルにして貼り合わせ、液晶モニターのバックライトを点灯して、白抜けの状態を目視で観察した。
○:偏光板に白抜けが観察されなかった。
△:偏光板に白抜けが僅かに観察された。
×:偏光板に白抜けが観察された。
Claims (9)
- (メタ)アクリル酸エステルを含む共重合体(a)100質量部に対して、0.001〜5.0質量部のオルガノシロキサン(b)及び/又はその加水分解縮合物が配合されてなり、
上記(メタ)アクリル酸エステルを含む共重合体(a)は、(メタ)アクリレート単量体(c)と、必要に応じて該単量体(c)と共重合可能な反応性不飽和二重結合を含む単量体(d)とを形成成分としてなり、
上記オルガノシロキサン(b)は、下記[1]式で表されるアルコキシシラン又はアルコキシシロキサンの分子内に存在するSi−O結合の少なくとも1つにおいて、SiとOの原子間に、少なくとも2種類のシロキサン鎖が、それぞれ個別に或いは他のシロキサン鎖と共に挿入されている、アルコキシ基と、エポキシ基と、ポリエーテル基を有する化合物であって、かつ、挿入されている上記シロキサン鎖が、下記[2]式のA式で表される群から選ばれる少なくとも1種と、下記[2]式のB式で表される群から選ばれる少なくとも1種と、さらに、必要に応じて挿入される下記[2]式のC式で表される群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする光学用粘着剤組成物。
([1]式中、R1は、置換基を有してもよい炭素原子数1〜20の一価炭化水素基、又は炭素原子数1〜10のアルコキシ基を示す。またR2は、炭素原子数1〜10の一価炭化水素基を示す。nは、1〜20の整数を示す。)
([2]式中、Xは、下記[3]式及び/又は[4]式で表されるエポキシ基を有する一価炭化水素基を示し、Yは、下記[5]式で表されるポリエーテル基を有する一価炭化水素基を示す。R3は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子で置換されてもよい炭素原子数1〜20の一価炭化水素基のいずれかを示す。a、b、cはそれぞれ、1≦a≦100、1≦b≦100、0≦c≦100の整数を示す。)
([5]式中、R 4 は、水素原子、炭素原子数1〜6の一価炭化水素基又は下記[6]式で表される基のいずれかを示す。mは正の整数を示す。p、qは、0以上の整数を示す。ただし、p、qのうち少なくとも1つは、1以上の整数をとる。)
([6]式中、R 5 は、炭素原子数1〜4の一価炭化水素基を示す。) - 前記Yが、前記[5]式において、pが0であり、qが1以上の整数である、プロピレンオキサイド型のポリエーテル基を有する一価炭化水素基である請求項1に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記挿入されているシロキサン鎖が、前記[2]式のC式で表されるシロキサン鎖を含まない請求項1又は2に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記(メタ)アクリル酸エステルを含む共重合体(a)は、炭素数1〜18の有機置換基を側鎖に有する(メタ)アクリレート単量体(c)と、必要に応じて該単量体(c)と共重合可能な反応性不飽和二重結合を含む単量体(d)とを形成成分としてなる共重合体であって、かつ、該共重合体の重量平均分子量が40万〜200万である請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記(メタ)アクリル酸エステルを含む共重合体(a)100質量部に対して、さらに0.01〜40質量部の架橋剤(e)が添加されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記架橋剤(e)が、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属系架橋剤及びアジリジン系架橋剤からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項5に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記オルガノシロキサン(b)以外のシランカップリング剤(f)及び/又はその加水分解縮合物がさらに添加されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物。
- 前記シランカップリング剤(f)及び/又はその加水分解縮合物の添加量が、前記(メタ)アクリル酸エステルを含む共重合体(a)100質量部に対して、0.01〜5質量部である請求項7に記載の光学用粘着剤組成物。
- その片面或いは両面に、請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学用粘着剤組成物からなる膜が積層されていることを特徴とする光学機能性フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011219791A JP5891534B2 (ja) | 2011-10-04 | 2011-10-04 | 光学用粘着剤組成物及びこれを用いた光学機能性フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011219791A JP5891534B2 (ja) | 2011-10-04 | 2011-10-04 | 光学用粘着剤組成物及びこれを用いた光学機能性フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013079320A JP2013079320A (ja) | 2013-05-02 |
JP5891534B2 true JP5891534B2 (ja) | 2016-03-23 |
Family
ID=48525961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011219791A Active JP5891534B2 (ja) | 2011-10-04 | 2011-10-04 | 光学用粘着剤組成物及びこれを用いた光学機能性フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5891534B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180116136A (ko) | 2017-04-14 | 2018-10-24 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 점착제 조성물 및 이 조성물을 사용하여 이루어지는 필름 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105992803B (zh) * | 2014-03-17 | 2019-03-08 | 琳得科株式会社 | 粘着片及层叠体 |
CN107001900A (zh) * | 2014-12-03 | 2017-08-01 | 3M创新有限公司 | 具有耐化学品性的丙烯酸类粘合剂 |
JP6432336B2 (ja) | 2014-12-24 | 2018-12-05 | 信越化学工業株式会社 | イソシアネート基含有オルガノポリシロキサン化合物、その製造方法、接着剤、粘着剤及びコーティング剤 |
JP6721341B2 (ja) * | 2016-01-13 | 2020-07-15 | 住友化学株式会社 | 粘着剤組成物 |
JP2018076442A (ja) * | 2016-11-10 | 2018-05-17 | 日東電工株式会社 | セパレーター付補強用フィルム |
WO2019031486A1 (ja) * | 2017-08-07 | 2019-02-14 | 日東電工株式会社 | 粘着剤層、粘着剤層付光学フィルム、光学積層体、および画像表示装置 |
CN114578465B (zh) * | 2022-04-08 | 2022-08-26 | 绍兴翔宇绿色包装有限公司 | 一种pet基扩散膜及其制备方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3498158B2 (ja) * | 1994-06-01 | 2004-02-16 | 綜研化学株式会社 | 液晶素子用感圧接着剤組成物および液晶素子 |
JP5483981B2 (ja) * | 2009-10-01 | 2014-05-07 | 日本カーバイド工業株式会社 | 粘着剤組成物及び光学フィルム |
-
2011
- 2011-10-04 JP JP2011219791A patent/JP5891534B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20180116136A (ko) | 2017-04-14 | 2018-10-24 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 점착제 조성물 및 이 조성물을 사용하여 이루어지는 필름 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013079320A (ja) | 2013-05-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5891534B2 (ja) | 光学用粘着剤組成物及びこれを用いた光学機能性フィルム | |
JP5990847B2 (ja) | 光学用粘着剤組成物及びこれを用いた光学機能性フィルム | |
KR101991994B1 (ko) | 점착제 조성물, 점착필름 및 화상표시장치 | |
JP6564695B2 (ja) | 粘着剤組成物、その製造方法、粘着シートおよび画像表示装置 | |
KR101850552B1 (ko) | 재박리용 수분산형 아크릴계 점착제 조성물 및 점착 시트 | |
JP6708158B2 (ja) | 粘着剤組成物およびこの組成物を用いてなるフィルム | |
JP5048994B2 (ja) | 粘着剤組成物および光学機能性フィルム | |
TW201527096A (zh) | 抗靜電表面保護膜 | |
TW201704422A (zh) | 黏著劑組合物及表面保護膜 | |
WO2011132565A1 (ja) | 水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着シート | |
TWI582189B (zh) | 偏光板用接著劑組成物、附設接著劑偏光板及顯示裝置 | |
JP6023538B2 (ja) | 再剥離用水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着シート | |
TWI557199B (zh) | 黏著劑組成物、黏著膜及表面保護膜 | |
CN107523246B (zh) | 粘着剂组合物及抗静电表面保护膜 | |
JP2017095658A (ja) | 粘着剤組成物、光学部材および粘着シート | |
JP5113277B2 (ja) | 水分散型アクリル系粘着剤組成物及び粘着シート | |
JP2015530437A (ja) | 粘着剤組成物 | |
JP5929357B2 (ja) | 粘着剤およびそれを用いた粘着フィルム | |
TWI741081B (zh) | 黏著劑組合物及表面保護膜 | |
KR102184229B1 (ko) | 광학 필름용 점착제 조성물 및 이를 이용한 점착제층, 광학부재 및 화상표시장치 | |
JP6441018B2 (ja) | 粘着剤組成物及び粘着シート | |
CN108795339B (zh) | 粘着剂组合物及粘着膜 | |
JP5758157B2 (ja) | 光学部材用粘着剤組成物、光学部材用粘着剤層、粘着型光学部材および画像表示装置 | |
TWI813805B (zh) | 黏著劑組成物、含彼之光學膜、含彼之有機電子裝置及顯示裝置 | |
JP2019014901A (ja) | 粘着剤組成物及び粘着シート |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140901 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150522 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150602 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150730 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160119 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160129 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5891534 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |