JP5929357B2 - 粘着剤およびそれを用いた粘着フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、液晶等のディスプレイの製造に好適な粘着剤に関する。
液晶ディスプレイ等の表示装置は、電子計算機、電子時計、携帯電話、テレビジョン等の家庭用・業務用電化製品など様々な機器に使用され、特に液晶やプラズマのテレビは大型化が進んでいる。また近年、カーナビゲーションなど車載機器等にも使用されており、高温高湿などの過酷な条件下にも耐えることが必要とされている。
そして、表示装置には、様々な光学的機能を有する偏光板や位相差板等が用いられており、これらは粘着剤を介してガラス等の被着体に貼付される。
偏光板は、ポリビニルアルコールフィルムがトリアセチルセルロース系フィルムやシクロオレフィン系フィルムにより、挟まれた構成の積層体である。そして前記各フィルムは、それぞれ機械特性が異なるため加熱時の寸法変化率も異なる、そのため高温雰囲気下に置かれた場合、積層体にそりが生じることが多い。
そのため、例えば偏光板/粘着剤層/(液晶セルの)ガラスからなる積層体が、高温下または高温高湿条件下に置かれ、偏光板に寸法変化に由来するそりが生じると、粘着剤層とガラスとの貼着界面に気泡(発泡)が生じたり、偏光板がガラスから浮き上がり、剥がれるという問題が発生する。また、そりに起因して積層体の応力分布が不均一となり、応力が積層体の四隅へ集中したり、周辺端部へ集中した結果、積層体の四隅や周辺端部から光が漏れる、いわゆる「光漏れ現象」という問題が生じた。
また、液晶ディスプレイ等の製造工程において、偏光板を液晶セルなどの光学部品に貼合せするに際し、貼合せ位置にずれが生じた場合など、貼合せからある時間が経過した後に偏光板を剥離し、高価な液晶セルを再利用することが必要となる場合がある。従って、偏光板に塗布されている粘着剤を介して貼合した後、ある時間経過後であっても液晶セルから比較的容易に剥離することができる、再剥離性能を保有した粘着剤が求められている。
このような要求を満足する粘着剤として、様々な粘着剤が提案されている。例えば、光漏れの問題を解決するために、粘着剤に可塑剤などを添加することで、粘着層を適度に軟らかくして応力緩和性を付与する技術が開示されている(特許文献1参照)。
また、応力緩和性を付与するために、アクリル系共重合体の重量平均分子量(Mw)を数平均分子量(Mn)で割った値(Mw/Mn)を10〜50に調整し、分子量分布を広くすることで、塗膜の応力緩和性を高め、光漏れを防止する技術が開示されている(特許文献2参照)。
さらに、アクリル系共重合体中の水酸基を有する単量体の含有量を0.01〜0.5重量部と可能な限り微量にすることで、塗膜の応力緩和性を高め、光漏れ減少を防止する技術が開示されている(特許文献3参照)。
一方で、再剥離性を付与するために、重量平均分子量50万以上の高分子量アクリル系重合体に対し、酸価が高く、重量平均分子量0.2〜10万の低分子量アクリル系重合体をブレンドする技術が開示されている(特許文献4参照)。
特開平9−87593号公報 特開2007−169329号公報 特開2010−276560号公報 特開2010−100710号公報
しかし、特許文献1の粘着剤では、可塑剤の添加は、偏光板を剥離した際に被着体を汚染するブリスターの原因となる上、凝集力を低下させるため、経時による浮きや剥がれが生じやすくなる。
また、特許文献2の粘着剤では、光漏れ評価において、白抜けが発生し、光学特性が優れているとは言いがたい。
また、特許文献3の粘着剤では、光漏れ現象を抑制することは可能であるが、架橋密度が低いために粘着フィルムを生産する際の異物の混入による押し跡(以下、「圧痕」ともいう)が発生しやすく、歩留まりが悪いといった問題があった。
また、特許文献4の粘着剤では、低分子量体の酸価が高く、硬化剤として使用しているイソシアネート化合物が低分子量体の近傍に存在している水分と優先的に反応し、失活するため十分な架橋構造を形成することができない。そのため、有機過酸化物の架橋剤を併用する必要があるが、乾燥時の熱によって有機過酸化物を分解しラジカルを発生させて架橋剤とするため、乾燥条件などに制限があった。
本発明は、粘着フィルムに用いたときに、剥離性に優れ、高温環境や高温高湿環境に曝された後でも被着体からの浮きや剥がれが発生しにくく、さらに光漏れ評価が良好なだけでなく、粘着フィルム生産時の圧痕が発生しない粘着層を作成できる粘着剤の提供を目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下に示す粘着剤により上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、アクリル系共重合体(A)と、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート系化合物(B)とを含有する粘着剤であって、前記共重合体(A)が、
(1)水酸基を含有する単量体(a)0.5〜2.0重量%と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)とを共重合してなるものであり(但し、(a)と(b)との合計を100重量%とする)、
(2)高分子量成分(H)と低分子量成分(L)とを含み、
(2−1)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおける排出曲線上完全に独立した、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H1)のピークと、重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L1)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H1)のピークと前記低分子量成分(L1)のピークとの面積比が、
(H1)/(L1)=65/35〜35/65であるか、もしくは、
(2−2)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおける排出曲線の最小値の両側に位置する、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H2)のピークと重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L2)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H2)のピークと前記低分子量成分(L2)のピークとの面積比が、(H2)/(L2)=65/35〜35/65であるか、もしくは、
(2−3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおいて、分子量30万以上の重合体分子からなり重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H3)のピークと、分子量30万未満の重合体分子からなり重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L3)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H3)ピークと前記低分子量成分(L3)ピークとの面積比が、(H3)/(L3)=65/35〜35/65である、
ことを特徴とする粘着剤に関する。
また、本発明は、アクリル系共重合体(A)100重量部に対して、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート系化合物(B)0.05〜5重量部を含有することを特徴とする上記粘着剤に関する。
また、本発明は、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート系化合物(B)が、分子内に2つのイソシアネート基を有する化合物(B−1)を含む、上記粘着剤に関する。
また、本発明は、さらに、粘着付与樹脂を含む、上記粘着剤に関する。
また、本発明は、以下の(I)〜(III)を含む、粘着剤の製造方法に関する
(I)水酸基を含有する単量体(a)0.5〜2.0重量%と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)とを、重合転化率が30〜70%になるまでラジカル共重合して、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分を含む共重合体を得ること(但し、(a)と(b)との合計を100重量%とする);
(II)次いで重合開始剤を加え、重合転化率が80〜100%になるまで前記(a)、(b)をさらにラジカル共重合し、
(2−1)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおける排出曲線上完全に独立した、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H1)のピークと、重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L1)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H1) のピークと前記低分子量成分(L1)のピークとの面積比が、
(H1)/(L1)=65/35〜35/65であるか、もしくは、
(2−2)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおける排出曲線の最小値の両側に位置する、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H2)のピークと重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L2)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H2)のピークと前記低分子量成分(L2)のピークとの面積比が、(H2)/(L2)=65/35〜35/65であるか、もしくは、
(2−3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおいて、分子量30万以上の重合体分子からなり重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H3)のピークと、分子量30万未満の重合体分子からなり重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L3)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H3)ピークと前記低分子量成分(L3)ピークとの面積比が、(H3)/(L3)=65/35〜35/65である、
高分子量成分(H)と低分子量成分(L)とを含むアクリル系共重合体(A)を得ること;および
(III)前記アクリル系共重合体(A)と、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート系化合物(B)とを混合すること。
また、本発明は、以下の(I)〜(III)を含む、粘着剤の製造方法に関する
(I)水酸基を含有する単量体(a)0.5〜2.0重量%と、前記(a)と(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)とを、重合転化率が30〜70%になるまでラジカル共重合して、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分を含む共重合体を得ること;
(II)次いで単量体(b)をさらに加え、重合転化率が80〜100%になるまで前記(a)、(b)をさらにラジカル共重合し(但し、(a)と(b)との合計を100重量%とする)、
(2−1)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおける排出曲線上完全に独立した、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H1)のピークと、重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L1)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H1) のピークと前記低分子量成分(L1)のピークとの面積比が、
(H1)/(L1)=65/35〜35/65であるか、もしくは、
(2−2)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおける排出曲線の最小値の両側に位置する、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H2)のピークと重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L2)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H2)のピークと前記低分子量成分(L2)のピークとの面積比が、(H2)/(L2)=65/35〜35/65であるか、もしくは、
(2−3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおいて、分子量30万以上の重合体分子からなり重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H3)のピークと、分子量30万未満の重合体分子からなり重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L3)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H3)ピークと前記低分子量成分(L3)ピークとの面積比が、(H3)/(L3)=65/35〜35/65である、
高分子量成分(H)と低分子量成分(L)とを含むアクリル系共重合体(A)を得ること;および
(III)前記アクリル系共重合体(A)と分子内に2個以上のイソシアネート基を
有するイソシアネート系化合物(B)とを混合すること。
また、本発明は、基材と、上記粘着剤から形成されてなる粘着層とを有することを特徴とする粘着フィルムに関する。
また、本発明は、基材が、光学部材であることを特徴とする上記粘着フィルムに関する。
また、本発明は、光学部材が、偏光板である上記粘着フィルムに関する。
上記のように構成した本発明によれば、粘着層は、高温処理後のみならず高温高湿処理後の応力緩和性に優れている。そのため高温高湿環境下において寸法変化を起こす偏光板を基材として用いた場合でも、粘着層が長期間にわたり浮きや剥がれが生じる可能性を減らせる。加えてこの粘着層を用いた偏光フィルムを液晶表示装置に使用した場合には、偏光板の収縮により生じる応力集中を緩和するため、光漏れ現象を抑制することができた。その結果、高温環境や高温高湿環境に曝された後でも被着体からの浮きや剥がれが発生しにくく、さらに光漏れ評価が良好なだけではなく、偏光フィルム生産時の圧痕が発生しない粘着層を作成できた。
本発明の光学用粘着剤は、アクリル系共重合体(A)と、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート系化合物(B)とを含有するものである。アクリル系共重合体(A)は、水酸基を含有する単量体(a)0.5〜2.0重量%と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)とを共重合してなるものであり、アクリル系共重合体(A)中の水酸基と、イソシアネート系化合物(B)中のイソシアネート基が架橋反応することで、粘着層を形成する。
アクリル系共重合体(A)中の水酸基と、イソシアネート系化合物(B)中のイソシアネート基の架橋反応による3次元ネットワーク構造が粘着層に凝集力を付与し、高温や高温高湿といった過酷な環境下においても、粘着層の発泡や浮き・剥がれを抑制することが可能となる。
本発明においてアクリル系共重合体(A)は、(メタ)アクリル酸エステルを含む単量体の共重合体である。なお、本発明において、(メタ)アクリル酸エステルとは、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの少なくとも一方を意味する。
水酸基を含有する単量体(a)は、単量体(a)と(b)との合計100重量%中、0.5〜2.0重量%用いることが好ましく、更には0.5〜1.5重量%がより好ましい。用いる量が0.5重量%に満たない場合、アクリル系共重合体(A)の架橋点が少なく架橋密度が低くなるため、粘着フィルム生産時の異物による押し跡が生じる恐れがある。用いる量が2.0重量%を超える場合、架橋密度が高くなりすぎるため、偏光板の収縮により生じる応力集中を緩和できなくなり光漏れ現象が生じる恐れがある。本発明において、水酸基を含有する単量体(a)の量を制御することは重要であり、0.5〜2.0重量%と適切に用いることで圧痕と光漏れを抑制することが可能となる。
水酸基を含有する単量体(a)としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸6−ヒドロキシヘキシル、(メタ)アクリル酸8−ヒドロキシオクチルなどの(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルや、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル、1,4−シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリル酸エステルなどのグリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル、カプロラクトン変性(メタ)アクリル酸エステル、ヒドロキシエチルアクリルアミドなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルが好ましい。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸オクタデシルなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、これらの化合物のうち、(メタ)アクリル酸ブチルが、良好な粘着性能を得やすいという点から好ましい。
アクリル系共重合体(A)は、高分子量成分(H)と低分子量成分(L)とを含有する。
ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(以下、「GPC」ともいう。)の排出曲線の示す形態によって、アクリル系共重合体(A)には以下の3つのタイプがある。なお、ここでいうピークとは、排出曲線と、排出曲線のベースラインと、の間の面積を有する領域のことをいい、ピークトップを有する場合は、ピークトップ以外の領域も含む。また、必ずしも、ピークトップを有しない場合もある。
(2−1)高分子量成分(H1)と低分子量成分(L1)とが、GPC上、完全に独立したピークを形成しているタイプ。
(2−2)高分子量成分(H2)と低分子量成分(L2)とが、GPCの排出曲線上の最小値(谷部)で繋がった連続ピークを示すタイプ。ここでいう最小値は、連続ピーク内(ただし、連続ピークの両端を除く)での最小値を意味し、この最小値を境に高分子量側を高分子量成分(H2)、低分子量側を低分子量成分(L2)とする。多くの場合、最小値は、分子量約10万〜50万の間にある。
(2−3)高分子量成分(H3)と低分子量成分(L3)とが、GPCの排出曲線上の連続ピークを示し、明確な最小値を有しないタイプ。この場合は、分子量30万を境に、高分子量側を高分子量成分(H3)、低分子量側を低分子量成分(L3)とする。
なお、本発明において重量平均分子量は、GPCにより測定したポリスチレン換算の値である。
本発明の光学用粘着剤は、高分子量成分(H)と低分子量成分(L)とを含有することで、高分子量成分(H)の凝集力に加えて、低分子量成分(L)の存在により応力緩和性を併せ持った粘着層を形成することが可能となる。
アクリル系共重合体(A)に含まれる高分子量成分(H)と低分子量成分(L)は、それぞれ上記(2−1)〜(2−3)のいずれかのタイプに分類されて特定される、(H1)と(L1)、(H2)と(L2)、(H3)と(L3)のいずれかである。いずれの特定方法によっても、高分子量成分(H)は重量平均分子量が70万〜220万と規定され、低分子量成分(L)は重量平均分子量が1万〜15万と規定され、GPCにおいて高分子量成分(H)ピークと低分子量成分(L)ピークとの面積比は(H)/(L)=65/35〜35/65である。
上記のように特定される高分子量成分(H1)、(H2)、および(H3)の重量平均分子量は、70万〜220万であり、80万〜200万であることが好ましい。上記のように特定される低分子量成分(L1)、(L2)、および(L3)の重量平均分子量は、1万〜15万であり、3万〜12万であることが好ましい。高分子量成分(H)の重量平均分子量が70万よりも小さいと、後述するイソシアネート系化合物(B)と反応させても粘着層の凝集力が不足し、発泡、浮き・剥がれが生じる。一方、高分子量成分(H)の重量平均分子量が220万より大きいと、粘度が高くなり塗工等の作業性が劣り、光学特性を維持できなくなる。一方、重量平均分子量が1万より小さい低分子量成分(L)を用いると、凝集力が不足して発泡、浮き・剥がれが生じやすい。また、重量平均分子量が15万を超える低分子量成分(L)を用いると偏光板の収縮により生じる応力集中を緩和できなくなり、光漏れ現象が生じる。
さらに、高分子量成分(H1)、(H2)、(H3)と低分子量成分(L1)、(L2)、(L3)とのGPCにおけるピークの面積比は、(H1)/(L1)=65/35〜35/65であるか、または(H2)/(L2)=65/35〜35/65であるか、または(H3)/(L3)=65/35〜35/65であることが重要であり、それぞれ60/40〜40/60であることが好ましい。低分子量成分(L)の占める割合が少なすぎると、偏光板の収縮により生じる応力集中を緩和できなくなり、光漏れ現象が生じる。一方、低分子量成分(L)の占める割合が多すぎると、粘着層の凝集力が不足して発泡、浮き・剥がれが生じやすい。さらに、65/35〜35/65の割合で高分子量成分(H)と低分子量成分(L)が含まれていることにより、過酷な条件下に置かれた後でもリワーク性が良好な粘着層を得ることができる。
このようなアクリル系共重合体(A)は、種々の方法で得ることができる。たとえば、高分子量成分(H)と低分子量成分(L)とをそれぞれ別個に得ておき、両者を混合することよって得ることもできるし、高分子量成分(すなわち、上記(H1)〜(H3)のいずれかを構成する高分子量成分)を含む共重合体を得た後、得られた共重合体の存在下で単量体を重合して低分子量成分を得、両者を含む組成物として共重合体(A)を得ることもできる。
高温下または高温高湿下での光学特性を維持する観点からは、後者の方法がより好ましい。
以下に、より好ましい方法である、高分子量成分を含む共重合体を得た(第1段階の重合)後に、得られた共重合体の存在下で単量体を重合(第2段階の重合)して低分子量成分を得る方法について、より詳細に説明する。たとえば、高分子量成分は、第1段階で使用する上記単量体(a)および(b)の合計100重量部に対して、0.01〜1重量部の重合開始剤、さらに好ましくは0.01〜0.1重量部の重合開始剤を用いて、塊状重合、溶液重合などの方法、好ましくは溶液重合により得られる。
重合開始剤としては、アゾ系化合物、有機過酸化物が用いられ、重合開始剤は2種類以上を併用しても良い。溶液重合の場合、重合溶媒としては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、キシレン、ヘキサン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール等が用いられる。重合溶媒は2種類以上混合して用いても良い。
重合開始剤のうちアゾ系化合物としては、たとえば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4'−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2'−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2'−アゾビス(2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)等が挙げられる。
有機過酸化物としては、たとえば、過酸化ベンゾイル、t−ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシド等が挙げられる。
まず、上記のように重合開始剤の配合量を制御して、上記単量体(a)および(b)を、重合転化率が30〜70%になるまで重合することが好ましく、この第1段階の重合によりまず系中に、アクリル系共重合体(A)の高分子量成分(H)を構成する共重合体を得ることができる。この第1段階の重合により得られる共重合体は、高分子量成分(H)を主体とするが、それ以外の共重合成分を含んでいてもよい。ここで、重合転化率とは、単量体を重合して得られる共重合体の重量を、原料として用いた単量体の総重量で除した値である。より具体的には、重合途中の溶液をごく少量サンプリングして、150℃で20分程度加熱し、固形分を求める。単量体は前記加熱条件では揮発してしまうが、共重合体は揮発しない。そこで、溶液の固形分量を求めることによって、含まれる共重合体の量を求めることができ、それにもとづいて重合転化率が算出される。
次いで、必要に応じて新たな単量体(a)および/または(b)および/または重合開始剤を加え、第2段階の重合として、第1段階の重合後に系中に残った単量体(および必要に応じて添加される新たな単量体)をさらにラジカル重合させて、低分子量成分(L)を形成する。これにより、高分子量成分(H)と低分子量成分(L)を含むアクリル系共重合体(A)を得ることができる。第2段階の重合でのアクリル系共重合体(A)の重合転化率は80〜100%であることが好ましく、90〜100%であることがより好ましい。すなわち、第2段階の重合工程で必要に応じて追加する単量体も含め、重合に使用した単量体の合計100重量%のうち、反応系中に残留する単量体が好ましくは20重量%未満になるまで、より好ましくは10重量%未満になるまでラジカル共重合して低分子量成分を形成することによって、アクリル系共重合体(A)を得ることができる。
第2段階の重合で低分子量成分(L)を形成する際には、第1段階で用いた重合開始剤よりも過量の、具体的には第1段階で用いた重合開始剤量の5〜50重量倍程度の重合開始剤を使用することが好ましい。より具体的には、第2段階で使用される単量体(a)および(b)の合計100重量部に対して、0.05〜10重量部の重合開始剤、さらに好ましくは0.05〜5重量部の重合開始剤を使用することが好ましい。さらに、分子量を低分子側に制御するために、低分子量成分(L)の合成時には、n−ラウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、α−メチルスチレンダイマー、リモネン等の連鎖移動剤を使用しても良い。このようにしてGPCにおいて、高分子量成分(H)と低分子量成分(L)との面積比が、(H)/(L)=65/45〜35/65の共重合体(A)を好ましく得ることができる。
上記のようにして得られた水酸基を有するアクリル系共重合体(A)と、硬化剤としてイソシアネート系化合物(B)とを混合することによって、粘着剤を得ることができる。混合に際しては、アクリル系共重合体(A)は有機溶剤中に溶解した溶液状態であることが好ましい。
イソシアネート系化合物(B)は、アクリル系共重合体(A)100重量部に対して、0.05〜5重量部配合することが好ましく、0.05〜2重量部がより好ましい。0.05重量部未満であると、粘着層の凝集力が低下しやすく、5重量部を超えると粘着層の応力緩和性が乏しくなるので好ましくない。
イソシアネート系化合物(B)、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するものであり、2〜4個有するものがより好ましく、中でも分子内に2個のイソシアネート基を有する化合物(B−1)がさらに好ましい。硬化剤としてイソシアネート系化合物(B)を配合することにより、所望の粘着物性が得られる。イソシアネート系化合物(B)は、単独で用いても良いし、2種以上を任意に組み合わせて用いても良い。なおイソシアネート基の個数は平均個数である。

イソシアネート系化合物(B)の例としては、以下のものが挙げられる。
分子内に3個以上のイソシアネート基を有する化合物としては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートなどのイソシアネートモノマーとトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、ビュレット体またはイソシアヌレート体、およびこれらイソシアネートモノマーと公知のポリエーテルポリオールまたはポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等とのアダクト体等が挙げられる。中でも、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体が、適度なゲル分率に調整しやすい点から好ましい。
分子内に2個のイソシアネート基を有する化合物(B−1)としては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート等のイソシアネートモノマー、上述した1分子中にイソシアネート基を3個以上有する化合物に単官能アルコールを反応させ1分子中のイソシアネート基の個数を2個としたもの、更には、ヘキサメチレンジイソシアネートのアロファネート体(コロネート2770:日本ポリウレタン工業社製)などが挙げられる。中でも、ヘキサメチレンジイソシアネートのアロファネート体が、アクリル系共重合体(A)との相溶性の点から好ましい。
1分子中にイソシアネート基を3個以上有する化合物に単官能アルコールを反応させ1分子中のイソシアネート基の個数を2個としたものとしては、具体的には、トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体やキシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体に、ブチルアルコール、ヘキシルアルコール、ドデシルアルコール、オクチルドデシルアルコールなどの単官能アルコールを反応させたものなどが挙げられ、反応条件としては、窒素雰囲気下、反応温度60〜100℃において2〜8時間反応することが好ましい。
本発明の粘着剤は、イソシアネート系化合物(B)以外の硬化剤を併用して配合しても良い。たとえばエポキシ系化合物、エチレンイミン系化合物、金属キレート系化合物、アミン系化合物の1種以上を、イソシアネート系化合物(B)と組み合わせて使用することができる。これらのイソシアネート系化合物(B)以外の硬化剤を配合する場合の配合量は、アクリル系共重合体(A)100重量部に対して0.01〜5重量部であることが好ましい。
エポキシ系化合物の例としては、ビスフェノールA−エピクロロヒドリン型のエポキシ系樹脂、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1、3−ビス(N、N’−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'−テトラグリシジルアミノフェニルメタン等が挙げられる。
エチレンイミン系化合物の例としては、N,N’−ジフェニルメタン−4,4'−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、N,N’−トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、ビスイソフタロイル−1−(2−メチルアジリジン)、トリ−1−アジリジニルホスフィンオキサイド、N,N’−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、2,2’−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス[3−(1−アジリジニル)プロピオネート]、トリメチロールプロパントリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタントリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリス−2,4,6−(1−アジリジニル)−1、3、5−トリアジン等が挙げられる。
金属キレート系化合物の例としては、アルミニウム、鉄、銅、亜鉛、スズ、チタン、ニッケル、アンチモン、マグネシウム、バナジウム、クロムおよびジルコニウムなどの多価金属と、アセチルアセトンまたはアセト酢酸エチルとの配位化合物などが挙げられる。
さらに、アミン系化合物の例としては、ヘキサメチレンジアミン、トリエチルジアミン、ポリエチレンイミン、ヘキサメチレンテトラミン、ジエチレントリアミン、トリエチルテトラミン、イソホロンジアミン、アミノ樹脂およびメチレン樹脂などが挙げられる。
本発明の粘着剤は、粘着付与樹脂を含むことが好ましい。粘着付与樹脂を用いることで粘着層と被着体との密着性が良好となり、耐熱性、耐湿熱性が更に向上する場合がある。粘着付与樹脂の使用量は、アクリル系共重合体(A)100重量部に対して、0.1〜30重量部の範囲が好ましく、特に1〜20重量部の範囲が好ましい。
上記粘着付与樹脂としては、例えば、ロジン誘導体樹脂、ポリテルペン樹脂、脂肪族石油樹脂、芳香族石油樹脂、脂肪族/芳香族混成樹脂、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂(油性フェノール樹脂)などが挙げられる。これらの粘着付与樹脂は単独で用いても良いし、2種以上を任意に組み合わせて用いても良い。
本発明の粘着剤は、シランカップリング剤を含むことが好ましい。シランカップリング剤を用いることで粘着層と被着体との密着性が良好となり、耐熱性、耐湿熱性が更に向上する場合がある。シランカップリング剤の使用量は、アクリル系共重合体(A)100重量部に対して、0.01〜2重量部の範囲が好ましく、特に0.05〜1重量部の範囲が好ましい。
上記シランカップリング剤としては、例えば、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリブトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシランなどの(メタ)アクリロキシ基を有するアルコキシシラン化合物;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシランなどのビニル基を有するアルコキシシラン化合物;
3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリプロポキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ基を有するアルコキシシラン化合物;
3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリプロポキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシランなどのメルカプト基を有するアルコキシシラン化合物;
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリプロポキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基を有するアルコキシシラン化合物;
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン化合物;
3−クロロプロピルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリエトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、スチリルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルブチリデン)プロピルアミン、1,3,5−トリス(3−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、分子内にアルコキシシリル基を有するシリコーンレジン(X−41−1056、信越化学工業社製、X−41−1810、信越化学工業社製)などが挙げられる。
本発明の粘着剤は、アクリル系共重合体(A)の水酸基とイソシアネート系化合物(B)の架橋反応を促進させるためにスズ触媒を配合しても良い。
スズ触媒としては、ジブチルスズジラウレート、ジオクチルスズジラウレートなど公知のスズ触媒を使用することができる。
本発明の粘着剤には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、各種樹脂、オイル、軟化剤、染料、顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐候安定剤、可塑剤、充填剤、老化防止剤及び帯電防止剤等を配合しても良い。
本発明において粘着フィルムは、基材と、本発明の粘着剤から形成されてなる粘着層を有するものである。粘着フィルムは、例えば、基材上に粘着剤を塗工、乾燥することにより製造できる。粘着層は基材の少なくとも一方の面に設けられていれば良い。
粘着剤を塗工するに際し、適当な液状媒体、例えば、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶剤;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶剤;ジエチルエーテル、メトキシトルエン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、その他の炭化水素系溶剤等の有機溶剤を添加して、粘度を調整することもできるし、粘着剤を加熱して粘度を低下させることもできる。ただし、水やアルコール等はアクリル系共重合体(A)とイソシアネート系化合物(B)との反応阻害を引き起こす可能性があるため、用いないことが好ましい。
基材としては、例えばセロハン、プラスチックシート、ゴム、発泡体、布帛、ゴムびき布、樹脂含浸布、ガラス板、木材等が挙げられ、板状であってもフィルム状であっても良い。その中でも液晶ディスプレイ装置に用いる場合、基材はフィルムが好ましい。さらに基材は単独でも用いることもできるし、複数のものを積層してなる多層状態にあるものも用いることができる。更に基材の表面を剥離処理したもの(以下、剥離シートともいう)を用いることもできる。
プラスチックシートとしては、プラスチックフィルムともいわれ、ポリビニルアルコールフィルムやトリアセチルセルロースフィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリシクロオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂のフィルム、ポリエチレンテレフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル系樹脂のフィルム、ポリカーボネート系樹脂のフィルム、ポリノルボルネン系樹脂のフィルム、ポリアリレート系樹脂のフィルム、アクリル系樹脂のフィルム、ポリフェニレンサルファイド樹脂のフィルム、ポリスチレン樹脂のフィルム、ビニル系樹脂のフィルム、ポリアミド系樹脂のフィルム、ポリイミド系樹脂のフィルム、エポキシ系樹脂のフィルムなどが挙げられる。
本発明において粘着剤の塗工方法は、特に制限は無く、マイヤーバー、アプリケーター、刷毛、スプレー、ローラー、グラビアコーター、ダイコーター、リップコーター、コンマコーター、ナイフコーター、リバースコ−ター、スピンコーター等が挙げられる。乾燥方法には特に制限はなく、熱風乾燥、赤外線や減圧法を利用したものが挙げられる。乾燥条件としては粘着剤の硬化形態、膜厚や選択した溶剤にもよるが、通常60〜160℃程度の熱風加熱でよい。
本発明の粘着フィルムは、(ア)剥離シートの剥離処理面に粘着剤を塗工、乾燥し、シート状の光学部材を粘着層の表面に積層したり、(イ)シート状の光学部材に粘着剤を塗工、乾燥し、粘着層の表面に剥離シートの剥離処理面を積層したりすることによって得ることができる。
粘着層の厚さは、0.1〜300μmが好ましく、1〜100μmがより好ましい。0.1μmに満たない場合、十分な粘着力が得られないことがあり、300μmを超えても粘着力等の特性はそれ以上向上しない場合が多い。
更に、本発明の粘着フィルムは、無アルカリガラスに貼合わせた後、23℃で1日後の粘着力が2〜20N/25mmであることが好ましく、2〜15N/25mmがより好ましい。粘着力が2N/25mm未満であると、粘着剤として不十分な粘着強度であり、浮きや剥がれなどが生じるおそれがある。粘着力が2N/25mm以上であると、粘着剤として十分な粘着強度であり、被着体に十分に固定することができる。また、粘着力が20N/25mmよりも大きいと、粘着フィルムを被着体に貼合わせた後、再剥離する際に、被着体を破壊するおそれがある。
本発明において粘着フィルムの粘着層のゲル分率は、40〜80重量%であることが好ましく、特に40〜70重量%が好ましい。ゲル分率が40重量%未満であると、十分な凝集力を得ることができない場合があり、80重量%以上であると応力緩和性が低下し、光漏れ現象が発生する。なお、本発明でいうゲル分率は、粘着フィルムを酢酸エチル中で5時間還流抽出し、100℃で30分乾燥後、下記式(1)で算出した数値である。
式(1) ゲル分率(重量%)=(G2/G1)×100
G1:酢酸エチルで抽出する前の粘着層の重量
G2:酢酸エチルで抽出・乾燥した後の粘着層の重量
本発明の粘着剤は、光学部材の貼合わせに好適に用いることができる。すなわち、本発明の粘着フィルムにおいて、基材として光学部材を好ましく使用することができる。光学部材としては、具体的には、偏光板、位相差フィルム、楕円偏光フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム等を挙げることができる。粘着層の他の面には、剥離シートを積層することができる。
このようにして得た粘着フィルムから粘着層の表面を覆っていた剥離シートを剥がし、例えば、粘着層を液晶セル用ガラス部材に貼着することによって、「シート状の光学部材/粘着層/液晶セル用ガラス部材」という構成の液晶セル部材を得ることができる。本発明では、光学部材が偏光板である場合、特に有用であり、高温及び高温高湿環境下において浮き・剥がれの生じない粘着フィルムを得ることができる。
この偏光板としては、前述したように、偏光フィルム単独からなるものであってもよいが、偏光フィルムと視野角拡大フィルムとが一体化してなるものが好ましい。又、この場合、粘着層の厚さは、通常5〜100μm程度、好ましくは10〜50μmである。
本発明の粘着剤は、光学部材用粘着剤として好適であるほか、一般ラベル・シール、塗料、弾性壁材、塗膜防水材、床材、粘着性付与剤、粘着剤、積層構造体用粘着剤、シーリング剤、成形材料、表面改質用コーティング剤、バインダー(磁気記録媒体、インキバインダー、鋳物バインダー、焼成レンガバインダー、グラフト材、マイクロカプセル、グラスファイバーサイジング等)、ウレタンフォーム(硬質、半硬質、軟質)、ウレタンRIM、UV・EB硬化樹脂、ハイソリッド塗料、熱硬化型エラストマー、マイクロセルラー、繊維加工剤、可塑剤、吸音材料、制振材料、界面活性剤、ゲルコート剤、人工大理石用樹脂、人工大理石用耐衝撃性付与剤、インキ用樹脂、フィルム(ラミネート粘着剤、保護フィルム等)、合わせガラス用樹脂、反応性希釈剤、各種成形材料、弾性繊維、人工皮革、合成皮革等の原料として、又、各種樹脂添加剤およびその原料等としても非常に有用に使用できる。
次に本発明の実施例を示して更に詳細を説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。例中、「部」とは「重量部」、「%」とは「重量%」をそれぞれ意味するものとする。以下の合成例においては便宜的に、重量平均分子量が30万以上の共重合成分を「高分子量成分(H)」、重量平均分子量が30万未満の共重合成分を「低高分子量成分(L)」として連番を付けた。また、アクリル系共重合体(A)は、本件発明の実施形態であるか否かに関わらず「A」として連番を付けた。
(合成例1)
撹拌機、温度計、還流冷却管、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器(以下、単に「反応容器」と記述する。)にアクリル酸ブチル89部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1部、アセトン130部、AIBN(2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、以下「AIBN」と記述する。)0.025部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した。その後、窒素雰囲気下で撹拌しながら、この反応溶液を還流温度で転化率が45%になるまで2時間反応させ、重量平均分子量が160万の共重合体と単量体との混合溶液を得た。次いで、酢酸エチル140部、和光純薬工業社製V−65(2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、以下「V−65」と記述する。)0.2部を添加し、2時間反応させ、さらにV−65を0.2部添加し、転化率が90%以上になるまでさらに6時間反応させ、共重合体(A1)の溶液を得た。
共重合体(A1)は、GPCにおいて分子量30万に最小値を有する連続したピークを示し、この最小値よりも高分子量側の高分子量成分(H2−1)と、最小値よりも低分子量側の低分子量成分(L2−1)とを含有し、高分子量成分(H2−1)の重量平均分子量は160万、低分子量成分(L2−1)の重量平均分子量は8万、両者の面積比は、(H2−1)/(L2−1)=50/50であった。
(合成例2)
反応容器にアクリル酸ブチル89部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1部、アセトン130部、AIBN0.025部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が35%になるまで1.5時間反応させ、重量平均分子量が160万の共重合体と単量体との混合溶液を得た。次いで、酢酸エチル140部、V−65を0.2部添加し、2時間反応させ、さらにV−65を0.2部添加し、転化率が90%以上になるまでさらに6時間反応させ、共重合体(A2)の溶液を得た。
共重合体(A2)は、GPCにおいて分子量30万に最小値を有する連続したピークを示し、この最小値よりも高分子量側の高分子量成分(H2−2)と、最小値よりも低分子量側の低分子量成分(L2−2)とを含有し、高分子量成分(H2−2)の重量平均分子量は160万、低分子量成分(L2−2)の重量平均分子量は9万、両者の面積比は、(H2−2)/(L2−2)=40/60であった。
(合成例3)
反応容器にアクリル酸ブチル89部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1部、アセトン130部、AIBN0.025部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が55%になるまで2.5時間反応させ、重量平均分子量が160万の共重合体と単量体との混合溶液を得た。次いで、酢酸エチル140部、V−65を0.2部添加し、2時間反応させ、さらにV−65を0.2部添加し、転化率が90%以上になるまでさらに6時間反応させ、共重合体(A3)の溶液を得た。
共重合体(A3)は、GPCにおいて分子量30万に最小値を有する連続したピークを示し、この最小値よりも高分子量側の高分子量成分(H2−3)と、最小値よりも低分子量側の低分子量成分(L2−3)とを含有し、高分子量成分(H2−3)の重量平均分子量は160万、低分子量成分(L2−3)の重量平均分子量は7万、両者の面積比は、(H2−3)/(L2−3)=60/40であった。
(合成例4)
反応容器にアクリル酸ブチル89部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1部、酢酸エチル90部、AIBN0.025部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が45%になるまで0.8時間反応させ、重量平均分子量が100万の共重合体と単量体との混合溶液を得た。次いで、酢酸エチル180部、V−65を0.2部添加し、2時間反応させ、さらにV−65を0.2部添加し、転化率が90%以上になるまでさらに6時間反応させ、共重合体(A4)の溶液を得た。
共重合体(A4)は、GPCにおいて分子量30万に最小値を有する連続したピークを示し、この最小値よりも高分子量側の高分子量成分(H2−4)と、最小値よりも低分子量側の低分子量成分(L2−4)とを含有し、高分子量成分(H2−4)の重量平均分子量は100万、低分子量成分(L2−4)の重量平均分子量は6万、両者の面積比は、(H2−4)/(L2−4)=50/50であった。
(合成例5)
反応容器にアクリル酸ブチル89.4部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.6部、アセトン130部、AIBN0.025部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が45%になるまで2時間反応させ、重量平均分子量が160万の共重合体と単量体との混合溶液を得た。次いで、酢酸エチル140部、V−65を0.2部添加し、2時間反応させ、さらにV−65を0.2部添加し、転化率が90%以上になるまでさらに6時間反応させ、共重合体(A5)の溶液を得た。
共重合体(A5)は、GPCにおいて分子量30万に最小値を有する連続したピークを示し、この最小値よりも高分子量側の高分子量成分(H2−5)と、最小値よりも低分子量側の低分子量成分(L2−5)とを含有し、高分子量成分(H2−5)の重量平均分子量は160万、低分子量成分(L2−5)の重量平均分子量は8万、両者の面積比は、(H2−5)/(L2−5)=50/50であった。
(合成例6)
反応容器にアクリル酸ブチル88.5部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1.5部、アセトン130部、AIBN0.025部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が45%になるまで2時間反応させ、重量平均分子量が165万の共重合体と単量体との混合溶液を得た。次いで、酢酸エチル140部、V−65を0.2部添加し、2時間反応させ、さらにV−65を0.2部添加し、転化率が90%以上になるまでさらに6時間反応させ、共重合体(A6)の溶液を得た。
共重合体(A6)は、GPCにおいて分子量30万に最小値を有する連続したピークを示し、この最小値よりも高分子量側の高分子量成分(H2−6)と、最小値よりも低分子量側の低分子量成分(L2−6)とを含有し、高分子量成分(H2−6)の重量平均分子量は165万、低分子量成分(L2−6)の重量平均分子量は8万、両者の面積比は、(H2−6)/(L2−6)=50/50であった。
(合成例7)
反応容器にアクリル酸ブチル84部、アクリル酸メチル5部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1部、アセトン120部、AIBN0.025部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が50%になるまで2.3時間反応させ、重量平均分子量が160万の共重合体と単量体との混合溶液を得た。次いで、アクリル酸ブチル5部、アクリル酸メチル5部、酢酸エチル150部、V−65を0.2部添加し、2時間反応させ、さらにV−65を0.2部添加し、転化率が90%以上になるまでさらに6時間反応させ、共重合体(A7)の溶液を得た。
共重合体(A7)は、GPCにおいて分子量30万に最小値を有する連続したピークを示し、この最小値よりも高分子量側の高分子量成分(H2−7)と、最小値よりも低分子量側の低分子量成分(L2−7)とを含有し、高分子量成分(H2−7)の重量平均分子量は160万、低分子量成分(L2−7)の重量平均分子量は8万、両者の面積比は、(H2−7)/(L2−7)=50/50であった。
(合成例8)
反応容器にアクリル酸ブチル84部、アクリル酸メチル5部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1部、アセトン90部、AIBN0.025部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が50%になるまで2.3時間反応させ、重量平均分子量が180万の共重合体と単量体との混合溶液を得た。次いで、メタクリル酸メチル10部、酢酸エチル180部、V−65を0.2部添加し、2時間反応させ、さらにV−65を0.2部添加し、転化率が90%以上になるまでさらに6時間反応させ、共重合体(A8)の溶液を得た。
共重合体(A8)は、GPCの排出曲線において、独立した2つのピークを示し、重量平均分子量が180万の高分子量成分(H1−8)と、重量平均分子量が4万の低分子量成分(L1−8)とを含有し、高分子量成分(H1−8)と低分子量成分(L1−8)の面積比は、(H1−8)/(L1−8)=50/50であった。
(合成例9)
反応容器にアクリル酸ブチル89部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1部、アセトン130部、AIBN0.025部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が45%になるまで2時間反応させ、重量平均分子量が160万の共重合体と単量体との混合溶液を得た。次いで、酢酸エチル100部、AIBNを0.2部添加し、2時間反応させ、さらにAIBNを0.2部添加し、転化率が90%以上になるまでさらに6時間反応させ、共重合体(A9)の溶液を得た。
共重合体(A9)は、GPCにおいて明確な最小値を有しない連続したピークを示し、分子量30万以上の高分子量側の高分子量成分(H3−9)と、分子量30万未満の低分子量側の低分子量成分(L3−9)とを含有し、高分子量成分(H3−9)の重量平均分子量は160万、低分子量成分(L3−9)の重量平均分子量は12万、両者の面積比は、(H3−9)/(L3−9)=50/50であった。
(合成例10)
反応容器にアクリル酸ブチル88.5部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1.5部、酢酸エチル90部、AIBN0.025部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が95%以上になるまで8時間反応させ、重量平均分子量が100万の高分子量共重合体(H2−10)の溶液を得た。
別の反応容器にアクリル酸ブチル89.4部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.6部、MEK150部、AIBN0.2部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が95%以上になるまで8時間反応させ、重量平均分子量が6万の低分子量共重合体(L2−10)の溶液を得た。
次いで、高分子量共重合体(H2−10)と低分子量共重合体(L2−10)との重量比が、(H2−10)/(L2−10)=50/50(不揮発分換算)になるように両共重合体を混合し、(A−10)溶液を得、GPCを測定した。高分子量共重合体(H2−10)と低分子量共重合体(L2−10)の面積比は、(H2−10)/(L2−10)=50/50であった。
(合成例11)
反応容器にアクリル酸ブチル89部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1部、アセトン130部、AIBN0.025部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が70%になるまで4.5時間反応させ、重量平均分子量が160万の共重合体と単量体との混合溶液を得た。次いで、酢酸エチル140部、V−65を0.2部添加し、2時間反応させ、さらにV−65を0.2部添加し、転化率が90%以上になるまでさらに6時間反応させ、共重合体(A11)の溶液を得た。
共重合体(A11)は、GPCにおいて分子量30万に最小値を有する連続したピークを示し、この最小値よりも高分子量側の高分子量成分(H2−11)と、最小値よりも低分子量側の低分子量成分(L2−11)とを含有し、高分子量成分(H2−11)の重量平均分子量は160万、低分子量成分(L2−11)の重量平均分子量は3万、両者の面積比は、(H2−11)/(L2−11)=75/25であった。
(合成例12)
反応容器にアクリル酸ブチル89部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1部、アセトン130部、AIBN0.025部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が25%になるまで0.8時間反応させ、重量平均分子量が155万の共重合体と単量体との混合溶液を得た。次いで、酢酸エチル140部、V−65を0.2部添加し、2時間反応させ、さらにV−65を0.2部添加し、転化率が90%以上になるまでさらに6時間反応させ、共重合体(A12)の溶液を得た。
共重合体(A12)は、GPCにおいて分子量30万に最小値を有する連続したピークを示し、この最小値よりも高分子量側の高分子量成分(H2−12)と、最小値よりも低分子量側の低分子量成分(L2−12)とを含有し、高分子量成分(H2−12)の重量平均分子量は155万、低分子量成分(L2−12)の重量平均分子量は11万、両者の面積比は、(H2−12)/(L2−12)=30/70であった。
(合成例13)
反応容器にアクリル酸ブチル89.8部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル0.2部、アセトン130部、AIBN0.025部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が45%になるまで2時間反応させ、重量平均分子量が160万の共重合体と単量体との混合溶液を得た。次いで、酢酸エチル140部、V−65を0.2部添加し、2時間反応させ、さらにV−65を0.2部添加し、転化率が90%以上になるまでさらに6時間反応させ、共重合体(A13)の溶液を得た。
共重合体(A13)は、GPCにおいて分子量30万に最小値を有する連続したピークを示し、この最小値よりも高分子量側の高分子量成分(H2−13)と、最小値よりも低分子量側の低分子量成分(L2−13)とを含有し、高分子量成分(H2−13)の重量平均分子量は160万、低分子量成分(L2−11)の重量平均分子量は8万、両者の面積比は、(H2−13)/(L2−13)=50/50であった。
(合成例14)
反応容器にアクリル酸ブチル87部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル3部、アセトン130部、AIBN0.025部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が45%になるまで2時間反応させ、重量平均分子量が165万の共重合体と単量体との混合溶液を得た。次いで、酢酸エチル140部、V−65を0.2部添加し、2時間反応させ、さらにV−65を0.2部添加し、転化率が90%以上になるまでさらに6時間反応させ、共重合体(A14)の溶液を得た。
共重合体(A14)は、GPCにおいて分子量30万に最小値を有する連続したピークを示し、この最小値よりも高分子量側の高分子量成分(H2−14)と、最小値よりも低分子量側の低分子量成分(L2−14)とを含有し、高分子量成分(H2−14)の重量平均分子量は165万、低分子量成分(L2−14)の重量平均分子量は8万、両者の面積比は、(H2−14)/(L2−14)=50/50であった。
(合成例15)
反応容器にアクリル酸ブチル89部、アクリル酸メチル10部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル1部、酢酸エチル90部、AIBN0.025部を仕込み、合成例1−1と同様にして、転化率が95%以上になるまで8時間反応させ、重量平均分子量が100万の共重合体(A15)の溶液を得た。
<重量平均分子量(Mw)の測定>
重量平均分子量(Mw)の測定は島津製作所製GPC「LC−GPCシステム」を用いた。GPCは溶媒(THF;テトラヒドロフラン)に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーであり、重量平均分子量(Mw)の決定はポリスチレン換算で行った。
装置名 : 島津製作所製、LC−GPCシステム「Prominence」
カラム : 東ソー(株)製GMHXL 4本、東ソー(株)製HXL-H 1本を連結した。
移動相溶媒 : テトラヒドロフラン
流量 : 1.0ml/min
カラム温度 : 40℃
Figure 0005929357
Figure 0005929357
BA : アクリル酸ブチル
MA : アクリル酸メチル
MMA : メタクリル酸メチル
HEA : アクリル酸2−ヒドロキシエチル
(実施例1)
合成例1で得られた共重合体溶液中のアクリル系共重合体(A1)100部に対して、イソシアネート系化合物(B)としてキシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体(XDI/TMP)0.2部を配合し、更に溶剤として酢酸エチルを加えて不揮発分を20%に調整して粘着剤を得た。
前記粘着剤を、剥離処理がされた厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート製剥離シートの剥離層上に、乾燥後の厚さが25μmになるように塗布したのち、100℃で2分間乾燥処理して粘着層を形成した。次いで、この粘着層に、ポリビニルアルコール(PVA)系偏光子の両面をトリアセチルセルロース系保護フィルム(以下、「TACフィルム」という)で挟んだ多層構造の偏光板の片面を貼り合せ、「剥離フィルム/粘着層/TACフィルム/PVA/TACフィルム」という構成の粘着フィルムを得た。次いで、得られた粘着フィルムを温度35℃相対湿度55%の条件で1週間熟成させて、粘着層が剥離フィルムで被覆された粘着フィルムを得た
(実施例2〜17、比較例1〜5)
表3の重量比率に従って、実施例1と同様にして粘着剤を得た。更に実施例1と同様にして粘着層が剥離フィルムで被覆された粘着フィルムを得た。
実施例1〜17及び比較例1〜5で得られた粘着フィルムを以下の方法で評価した。その結果を表3に示す。
(1)耐熱性および耐湿熱性
粘着フィルムを160mm幅、120mm長の大きさにカットし、剥離シートを剥がして無アルカリガラスに、ラミネータを用いて貼着した。続いて、この粘着フィルムが貼り付けられたガラス板を50℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に20分保持させてガラス板に密着させ、粘着フィルムとガラス板との積層物を得た。耐熱性の評価として、上記積層物を85℃で500時間放置した後の発泡、浮き、剥がれを目視で観察した。又、耐湿熱性の評価として、上記積層物を60℃、相対湿度95%で500時間放置した後の発泡、浮き、剥がれを目視で観察した。耐熱性、耐湿熱性について、下記の3段階の評価基準に基づいて評価を行った。
◎:「発泡、浮き、剥がれが全く認められず、実用上全く問題がない」
○:「0.5mm以下の発泡、浮き、剥がれのいずれかが認められるが、実用上問題がない」
×:「全面的に発泡、浮き、剥がれがあり、実用不可である」
(2)光漏れ性
粘着フィルムを160mm幅、120mm長の大きさにカットし、剥離シートを剥がして無アルカリガラスの両面に2枚の粘着フィルムの偏光板の吸収軸が直交するようにラミネータを用いて貼着した。続いて、この粘着フィルムが貼り付けられたガラス板を50℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に20分保持させてガラス板に密着させ、粘着フィルムとガラス板との積層物を得た。この積層物を85℃で500時間放置した後、偏光板に光を透過させたときの光漏れを目視で観察した。光漏れ性について、下記の3段階の評価基準に基づいて評価を行った。
◎:「白ぬけが認められず、実用上全く問題がない」
○:「わずかに白ぬけが認められるが、実用上問題がない」
×:「全面的に白ぬけがあり、実用不可である」
(3)再剥離性(リワーク性)
粘着フィルムを25mm幅、150mm長の大きさにカットし、剥離シートを剥がして無アルカリガラスにラミネータを用いて貼り付けた。続いて、50℃、5気圧の条件のオートクレーブ内に20分保持させてガラス板に密着させた。この試験片を85℃で3時間放置した後に、23℃、相対湿度50%の環境下で、引張試験機を用いて、180度方向に300mm/分の速度で引き剥がす180°ピール試験を実施し、剥離後のガラス表面の曇りを目視で観察し、下記の2段階の評価基準に基づいて評価を行った。
○:「糊残り、曇りが認められず、実用上問題がない」
×:「糊残り、曇りが認められ、実用不可である」
(4)圧痕性
粘着フィルムを50mm幅、50mm長の大きさにカットし、剥離シートを上面にしガラスの上に静置させ、さらに粘着フィルムの中央部へ重さ500gのステンレス球を静置させた。1分間または30秒間保持した後、ステンレス球を取り除き、粘着フィルムに付いた押し跡を目視で観察し、下記の評価基準に基づいて評価を行った。
◎:「ステンレス球を1分間保持した後の押し跡が、24時間後に完全に消失する」
○:「ステンレス球を1分間保持した後の押し跡は、24時間後に完全に消失しないが、30秒 間保持した後の押し跡は、24時間後に完全に消失する」
×:「ステンレス球を30秒間保持した後の押し跡が、24時間後に完全に消失しない」
Figure 0005929357
XDI/TMP : キシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体(イソシアネート基の個数:3)
TDI/TMP : トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体(イソシアネート基の個数:3)
コロネート2770 : ヘキサメチレンジイソシアネートのアロファネート体(日本ポリウレタン工業社製、イソシアネート基の個数:2)
KE−311 : ロジン系粘着付与樹脂(荒川化学工業社製)
表3の実施例1〜17に示すように本発明の粘着剤は、耐熱性、耐湿熱性、光漏れ性、再剥離性、圧痕性に優れていることがわかる。これに対し、比較例1〜5では、いずれかの項目が不良となっており、実用上問題があったり、実用不可であることがわかる。
本発明の粘着剤は、光学部材用粘着剤に要求される耐熱性、耐湿熱性、光漏れ性、再剥離性、圧痕性等に優れた特性を有している。特に偏光板の貼り合せ用途では、光学特性である光漏れが重要視され、ディスプレイの大型化に伴い要求性能はますます厳しくなってきている。そこで、本発明の粘着剤は、上述のようにこれまで困難であった粘着特性を発揮できるため、特に有用である。


Claims (9)

  1. アクリル系共重合体(A)と、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート系化合物(B)とを含有する粘着剤であって、前記共重合体(A)が、
    (1)水酸基を含有する単量体(a)0.5〜2.0重量%と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)とを共重合してなるものであり(但し、(a)と(b)との合計を100重量%とする)、(2)高分子量成分(H)と低分子量成分(L)とを含み、
    (2−1)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおける排出曲線上完全に独立した、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H1)のピークと、重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L1)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H1)のピークと前記低分子量成分(L1)のピークとの面積比が、(H1)/(L1)=65/35〜35/65であるか、もしくは、
    (2−2)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおける排出曲線の最小値の両側に位置する、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H2)のピークと重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L2)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H2)のピークと前記低分子量成分(L2)のピークとの面積比が、(H2)/(L2)=65/35〜35/65であるか、もしくは、
    (2−3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおいて、分子量30万以上の重合体分子からなり重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H3)のピークと、分子量30万未満の重合体分子からなり重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L3)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H3)ピークと前記低分子量成分(L3)ピークとの面積比が、(H3)/(L3)=65/35〜35/65である、
    ことを特徴とする粘着剤。
  2. アクリル系共重合体(A)100重量部に対して、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート系化合物(B)0.05〜5重量部を含有することを特徴とする請求項1記載の粘着剤。
  3. 分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート系化合物(B)が、分子内に2つのイソシアネート基を有する化合物(B−1)を含む、請求項1または2記載の粘着剤。
  4. さらに、粘着付与樹脂を含む、請求項1〜3いずれか1項に記載の粘着剤。
  5. 以下の(I)〜(III)を含む、粘着剤の製造方法
    (I)水酸基を含有する単量体(a)0.5〜2.0重量%と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)とを、重合転化率が30〜70%になるまでラジカル共重合して、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分を含む共重合体を得ること(但し、(a)と(b)との合計を100重量%とする);
    (II)次いで重合開始剤を加え、重合転化率が80〜100%になるまで前記(a)、(b)をさらにラジカル共重合し、
    (2−1)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおける排出曲線上完全に独立した、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H1)のピークと、重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L1)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H1) のピークと前記低分子量成分(L1)のピークとの面積比が、(H1)/(L1)=65/35〜35/65であるか、もしくは、
    (2−2)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおける排出曲線の最小値の両側に位置する、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H2)のピークと重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L2)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H2)のピークと前記低分子量成分(L2)のピークとの面積比が、(H2)/(L2)=65/35〜35/65であるか、もしくは、
    (2−3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおいて、分子量30万以上の重合体分子からなり重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H3)のピークと、分子量30万未満の重合体分子からなり重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L3)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H3)ピークと前記低分子量成分(L3)ピークとの面積比が、(H3)/(L3)=65/35〜35/65である、
    高分子量成分(H)と低分子量成分(L)とを含むアクリル系共重合体(A)を得ること;および
    (III)前記アクリル系共重合体(A)と、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するイソシアネート系化合物(B)とを混合すること。
  6. 以下の(I)〜(III)を含む、粘着剤の製造方法
    (I)水酸基を含有する単量体(a)0.5〜2.0重量%と、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(b)とを、重合転化率が30〜70%になるまでラジカル共重合して、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分を含む共重合体を得ること;
    (II)次いで単量体(b)をさらに加え、重合転化率が80〜100%になるまで前記(a)、(b)をさらにラジカル共重合し(但し、(a)と(b)との合計を100重量%とする)、
    (2−1)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおける排出曲線上完全に独立した、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H1)のピークと、重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L1)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H1) のピークと前記低分子量成分(L1)のピークとの面積比が、(H1)/(L1)=65/35〜35/65であるか、もしくは、
    (2−2)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおける排出曲線の最小値の両側に位置する、重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H2)のピークと重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L2)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H2)のピークと前記低分子量成分(L2)のピークとの面積比が、(H2)/(L2)=65/35〜35/65であるか、もしくは、
    (2−3)ゲルパーミエイションクロマトグラフィーにおいて、分子量30万以上の重合体分子からなり重量平均分子量が70万〜220万の高分子量成分(H3)のピークと、分子量30万未満の重合体分子からなり重量平均分子量が1万〜15万の低分子量成分(L3)のピークとを含有し、前記高分子量成分(H3)ピークと前記低分子量成分(L3)ピークとの面積比が、(H3)/(L3)=65/35〜35/65である、
    高分子量成分(H)と低分子量成分(L)とを含むアクリル系共重合体(A)を得ること;および
    (III)前記アクリル系共重合体(A)と、分子内に2個以上のイソシアネート基を
    有するイソシアネート系化合物(B)とを混合すること。
  7. 基材と、請求項1〜4いずれか1項に記載の粘着剤から形成されてなる粘着層とを有することを特徴とする粘着フィルム。
  8. 基材が、光学部材であることを特徴とする請求項7記載の粘着フィルム。
  9. 光学部材が、偏光板である請求項8記載の粘着フィルム。
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