JP5887602B2 - 湿気硬化型ホットメルト接着剤 - Google Patents

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Description

本発明は、湿気硬化型ホットメルト接着剤に関する。
従来、湿気硬化型ホットメルト接着剤は、空気中の湿気で硬化反応が進行し、良好な接着力、耐熱性が得られるため作業性に優れた接着剤として建築、自動車、電子回路等の分野で使用されている。
この湿気硬化型ホットメルト接着剤は、一般的にウレタンプレポリマーを主成分としているが、硬化反応に数時間から1日程度かかるため使用直後の接着力が低いという問題があった。
そこでこの問題を解決するため、特許文献1〜5の湿気硬化型ホットメルト接着剤が開示されている
特開平10−195413号公報 特開2001−262112号公報 特開2002−188071号公報 特開2003−89782号公報 特開2010−126615号公報
しかし、従来の湿気硬化型接着剤は、一般的なホットメルトと比較すると塗工直後の接着強度が低く、実用上必要な接着強度が発現するまでの時間がかかるという問題は解決されていなかった。また、湿気硬化型接着剤は硬化反応終了後には接着性を失うので、塗工後すぐに部材を貼り合わせなければならない。このために、専用の塗工機器及び換気設備等の作業環境などの湿気硬化型接着剤を塗工する設備の他に、ラミネート設備等の貼り合わせのための設備が隣接されている必要があるなど相応の設備を必要とするため設備の簡素化が求められていた。
本発明は、湿気硬化型接着剤でありながら、硬化反応終了後にヒートシール性を有し、簡易な設備で塗工物の製造が可能であり、ヒートシール後は直ちに良好な接着強度が得られる、湿気硬化型ホットメルト接着剤およびその塗工物の提供を目的とする。
本発明は、軟化点が80〜130℃である粘着付与樹脂(A)と、
温度23℃で液状である粘着付与樹脂(B)と、
分子鎖の末端に水酸基を有するポリオール(C)とイソシアネート化合物(D)とを反応してなるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとを含む、湿気硬化型ホットメルト接着剤である。
本発明において前記イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーは、前記粘着付与樹脂(A)と前記粘着付与樹脂(B)との存在下で、前記ポリオール(C)と前記イソシアネート化合物(D)とを反応してなるものであることが好ましい。
上記構成の本発明によれば、軟化点が80〜130℃である粘着付与樹脂(A)と温度23℃で液状である粘着付与樹脂(B)という異なる性状の粘着付与樹脂を含むことで、硬化反応終了後にヒートシール加熱が加わると接着剤は、液状の粘着付与樹脂(B)により可塑化されることで、ヒートシールが可能になる。さらに接着剤が室温になった直後から80〜130℃である粘着付与樹脂(A)の作用により良好な接着強度が得られる。
本発明により、本発明は、湿気硬化型接着剤でありながら、硬化反応終了後にヒートシール性を有し、簡易な設備で塗工物の製造が可能であり、ヒートシール後は直ちに良好な接着強度が得られる、湿気硬化型ホットメルト接着剤およびその塗工物が提供できた。
本発明の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、軟化点が80〜130℃である粘着付与樹脂(A)と、温度23℃で液状である粘着付与樹脂(B)と、分子鎖の末端に水酸基を有するポリオール(C)と、イソシアネート化合物(D)とを反応してなるウレタンプレポリマーとを含む。この湿気硬化型ホットメルト接着剤(以下、単に接着剤ともいう)は、一般的な建築用途、木工用途、電子材料用途、食品密封用途に使用でき、例えばフィルムと金属等の異種材料間の接着剤として使用することも好ましい。また、貼り合わせ方法は、従来の湿気硬化型接着剤と同様に、塗工後すぐに貼り合わせを行うこともできるが、塗工後の湿気硬化反応により硬化した後にヒートシールすることで貼り合わせを行うこともできる。
前記ポリオール(C)は、ポリエーテルジオール及び/またはポリエステルジオールであることが好ましい。また、ウレタンプレポリマーは、分子鎖の末端に水酸基を有するポリオール(C)と、イソシアネート化合物(D)とを反応させて得られる。ウレタンプレポリマーの分子末端にはイソシアネート基を有することで、このイソシアネート基が雰囲気中の水分と反応することで湿気硬化性が得られる。
前記ウレタンプレポリマーを合成するために前記ポリオール(C)と前記イソシアネート化合物(D)を反応させる割合は、前記ポリオール(C)の水酸基1モルに対し、前記イソシアネート化合物(D)のイソシアネート基を1.5〜3モルであることが好ましく、1.8〜2.5モルであることがより好ましい。イソシアネート基を1.5〜3モルで反応させることによって、ホットメルト接着剤として溶融時の粘性、塗工性と接着力を両立し易くなる。
前記ポリオール(C)は、分子鎖の末端に水酸基を有するものであり、分子内に水酸基を2個有するジオールが好ましい。具体的には、例えばポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートポリオールが好ましい。本発明では、ポリエーテルジオールとポリエステルジオールを併用することが好ましい。この併用により初期接着力およびオープンタイムを向上できる。また、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの多官能ポリオールを少量併用することで反応性や物性等を調整することもできる。なお、オープンタイムとは、接着剤を例えば基材に塗布してから被着体に貼り合せるまでの貼り合せ可能時間をいう。
前記イソシアネート化合物(D)は、芳香族系のジイソシアネートや脂肪族系のジイソシアネートが好ましい。具体的にはジフェニルメタンジイソシアネート(以下MDIと表記する)、トリレンジイソシアネート(以下TDIと表記する)、イソホロンジイソシアネート(以下IPDIと表記する)、ヘキサメチレンジイソシアネート(以下HMDIと表記する)が挙げられる。
本発明では、常温で固体の粘着付与樹脂と、常温で液体の粘着付与樹脂を併用することで、従来の湿気硬化型ホットメルト接着剤では実現できなかった湿気硬化後のヒートシール性が得られた。具体的には、軟化点が80〜130℃である粘着付与樹脂(A)、すなわち温度23℃で液状である粘着付与樹脂(B)を使用することが好ましい。前記(A)および(B)の粘着付与樹脂を含むことで、硬化反応終了後にヒートシール加熱が加わると接着剤は、液状の粘着付与樹脂(B)により可塑化されることで、ヒートシールが可能になる。さらに接着剤が室温になった直後から80〜130℃である粘着付与樹脂(A)の作用により良好な接着強度が得られる。
粘着付与樹脂(A)は、軟化点80〜130℃が好ましく、100〜120℃がより好ましい。粘着付与樹脂(A)の軟化点が80℃以上になることで耐熱性がより向上する。また、130℃以下になることで接着剤の熱劣化が生じにくくなる。
粘着付与樹脂(A)は、具体的には、例えばフェノール樹脂、変性フェノール樹脂、テルペンフェノール樹脂、キシレンフェノール樹脂、キシレン樹脂、シクロペンタジエン−フェノール樹脂、脂肪族系、脂環族系、芳香族系等の石油樹脂、水素添加された脂肪族系、脂環族系、芳香族系等の石油樹脂、フェノール−変性石油樹脂、ロジンエステル樹脂、変性ロジンエステル樹脂、低分子量ポリスチレン系樹脂、テルペン樹脂、水素添加されたテルペン樹脂などが挙げられる。これらは単独または2種以上併用できる。これらの中でもテルペンフェノール樹脂、ロジンエステル樹脂、マレイン酸変性ロジンエステル樹脂が好ましい。なお、本発明で軟化点は、環球法によるものであり、JIS K5601−2−2に準拠して測定される。
粘着付与樹脂(B)は、常温、すなわち23℃で液状であることが好ましい。液状であるため湿気硬化後のヒートシール性が得やすくなる。
粘着付与樹脂(B)は、液状炭化水素が挙げられ、具体的には、テルペン樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂が好ましく、例えば液状テルペン樹脂、液状ロジンエステル樹脂が好ましい。なお、粘着付与樹脂(B)は、イソシアネート基と反応可能な官能基(例えば水酸基)を1分子あたり1個以下であることが好ましく、有しないことがより好ましい。なお粘着付与樹脂(B)の粘度は、100,000Pa・sがより好ましい。
本発明で液状とは、JIS K−7117−1に準拠して測定されるブルックフィールド粘度が300,000mPa・s以下の粘度をいう。ただし、測定温度は23℃とする。
なお、本発明の課題を解決できる範囲であれば、粘着付与樹脂(A)および粘着付与樹脂(B)以外の粘着付与樹脂を併用することもできる。
本発明で粘着付与樹脂は、粘着付与樹脂(A)と粘着付与樹脂(B)を、ポリオール(C)とイソシアネート化合物(D)の合計100質量部に対して合計50〜160質量部を配合することが好ましい。前記範囲内で配合することでヒートシール性と耐熱性を両立し易くなる。
粘着付与樹脂(A)と粘着付与樹脂(B)の比率は、重量比で(A):(B)=60:40〜95:5が好ましい。前記範囲内の比率にすることでヒート
シール性と接着力を両立し易くなる。
本発明の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、粘着付与樹脂(A)と粘着付与樹脂(B)との存在下に、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得ることもできるし、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た後、両粘着付与樹脂を配合することもできる。あるいは、いずれか一方の粘着付与樹脂の存在下に、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得、次いでいずれか他方の粘着付与樹脂を配合することもできる。
本発明の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、必要に応じてオレフィン樹脂、可塑剤、触媒、充填剤、染料、顔料等を配合できる。
一般的なウレタン系ホットメルト接着剤は、EVA(エチレン酢酸ビニル)と相溶しないために、EVAを配合できないが、本発明では粘着付与樹脂(A)、(B)およびウレタンポレポリマーの相互作用によりEVAを配合できる。一般的なウレタン系ホットメルト接着剤は高密度ポリエチレン(以下HDPEと表記する)に対して全く接着しないが、本発明の湿気硬化型ホットメルト接着剤へEVA配合することで、HDPEに対して良好な接着強度が得られる。
EVAは、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得る際に配合しておくこともできるし、イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを得た後、配合することもできる。
本発明の湿気硬化型ホットメルト接着剤を製造する方法について、一例を挙げて説明する。例えば丸底フラスコに、粘着付与樹脂(A)、粘着付与樹脂(B)、ポリオール(C)、を入れ100〜130℃に加熱溶融させ、撹拌しながら真空ポンプで減圧脱泡し、脱泡後に乾燥窒素で丸底フラスコ内を常圧に戻し、イソシアネート化合物(D)を入れ、撹拌しながら再度真空ポンプで減圧し、その状態で2〜4時間程度反応させることで湿気硬化型ホットメルト接着剤が得られる。
本発明の湿気硬化型ホットメルト接着剤は、従来から湿気硬化型ホットメルト接着剤が使用されている分野で使用できる。例えば、建築材料用の外装及び内装材、化粧板の貼り付け等、に使用できる。
本発明の塗工物は、基材と、湿気硬化型ホットメルト接着剤から形成されてなる接着剤層とを備えたものである。この塗工物は、ヒートシール性を有することが特徴である。なお、ヒートシール性とは、塗工物を加熱することにより、接着剤層にタックが生じ、被着体に接着できることをいう。ヒートシールは、例えば塗工物を被着体に重ねた状態で、ヒートシーラーで加熱圧着することで行う。
前記基材は、板またはフィルムであっても良い。その素材は、例えばポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリスチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のプラスチックス。不織布、織布、布、紙、ガラス、金属箔、金属メッシュ等が挙げられる。また基材は、単層、2層以上の積層体、あるいは複合体であっても良い。また基材が接着剤層と接する面には、予めコロナ放電処理、プラズマ処理、ケミカルエッチング処理、ブラスト処理などの易接着処理を行ってもよい。また、基材には帯電防止処理、着色処理などを施してもよい。基材の厚みには特に制限はないが、作業性から1〜500μmが好ましい。
前記接着剤層を形成するための塗工方法は、例えばロールコーター、スリットコーター、ダイコーター、ノズルガン、スプレーガン等のホットメルト接着剤を塗工できるものであれば特に限定されない。
接着剤層の厚みは、1〜200μmが好ましく、1〜100μmがより好ましい。1μm未満では接着力を発現することが難しい。200μmを超えても性能は向上しにくい。
本発明の塗工物は、湿気硬化反応が終了後においてもヒートシール性を有することが特徴である。本発明の塗工物を使用する方法として、金属容器の内面へフィルムを貼り合わせる等の異種材料同士の貼り合わせについて説明する。
まず本発明の塗工物を金属板へ接着する場合、金属板へ本発明の塗工物を任意の位置へ重ね、塗工物の上から加熱圧着することで瞬時に接着が完了し、フィルムと金属の貼り合わせ物が製造できる。既に硬化反応が終了しているため、通常の湿気硬化型ホットメルトのような養生時間を要しない。
前記貼り合わせは、金属容器へ入れる内容物と金属との接触を避けるために好ましく使用できる用途であり、例えば、腐食、酸化などによる内容物または金属の保護のため、または内容物と金属の付着防止等のため、フィルム基材にフッ素コーティング等が表面処理されたものが好ましい。
なお前記加熱は130〜200℃が好ましく、前記圧着は、1〜5kg/cmが好ましい。
本発明の塗工物は、保護フィルム、ラベル、ステッカー、化粧板等の建材内装材等、の加熱圧着できる厚み及び形状の被着材の貼り合わせ用途に使用できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。しかし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、「部」は「質量部」を意味する。
使用した原料は以下の通りである。表1〜表4に記載の略号を以下に示す。
[粘着付与樹脂]
・粘着付与樹脂A1;マレイン酸変性ロジンエステル樹脂 軟化点110℃
・粘着付与樹脂A2;テルペンフェノール共重合体 軟化点115℃
・粘着付与樹脂A’;重合ロジンのペンタエリスリトールエステル 軟化点170℃
・粘着付与樹脂B1;ロジンエステル樹脂 ブルックフィールド粘度40000mPa・s(23℃)
・粘着付与樹脂B2;テルペン低重合体 ブルックフィールド粘度4000mPa・s以下(23℃)
[ポリオール]
・ポリオール(C1);下記ポリエーテルジオールおよび下記ポリエステルジオールを1/1の重量比で配合して使用した。
・ポリオール(C2);下記ポリエーテルジオールおよび下記ポリエステルジオールを1/2の重量比で配合して使用した。
・ポリオール(C3);下記ポリエーテルジオールおよび下記ポリエステルジオールを2/1の重量比で配合して使用した。
<ポリエーテルジオール>;数平均分子量2000 水酸基価57mgKOH/g
<ポリエステルジオール>;数平均分子量3500 水酸基価30mgKOH/g
[イソシアネート化合物]
・D1;4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート 式量250(MDI)
・D2;トリレンジイソシアネート、式量174(TDI)
・D3;イソホロンジイソシアネート、式量222(IPDI)
・D4;ヘキサメチレンジイソシアネート、式量168(HMDI)
[その他]
・エチレン酢酸ビニル共重合体(以下EVAと表記する);メルトフローレート400g/10分 酢酸ビニル含有率33質量%)
<湿気硬化型接着剤組成物の合成方法>
[実施例1]
撹拌機を備えた丸底フラスコに、粘着付与樹脂(A1)のマレイン酸変性ロジンエステルを50部と粘着付与樹脂(B1)のロジンエステル樹脂を10部投入した。ポリオール(C)を84部投入した。
上記原料を投入後に内温が100℃以上120℃以下になるように加熱して溶融した。溶融後撹拌を行い、撹拌を続けながら、真空ポンプで丸底フラスコ内を減圧した状態で1〜2時間撹拌し、原料中の水分を除去した。その後、窒素ガスを丸底フラスコ内に充填し、加熱溶融させたMDI(D1)を16部投入した。前記MDIの投入量は、ポリオールが有する水酸基1モルに対し、MDIが有するイソシアネート基が2モルとなる量である。
イソシアネート化合物の投入後、真空ポンプで再度減圧を行い、減圧下で1.5時間以上撹拌を行い、反応することで、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含む湿気硬化型ホットメルト接着剤を得た。
なお、ポリオールが有する水酸基1モルに対する、MDIが有するイソシアネート基の量は以下の手順に従って求める。
水酸基のモル数=ポリオール重量(g)×ポリオールの水酸基価(KOHmg/g)÷(1000×56.1(KOH分子量))
投入するイソシアネート化合物の重量(g)=水酸基モル数×2倍×250(MDI式量)/2(MDI分子中のNCO個数)
例えば、実施例1の場合、
ポリエーテルジオールの水酸基価 57(KOHmg/g)
ポリエステルジオールの水酸基価 30(KOHmg/g)
ポリエステルジオール投入量 42g
ポリエーテルジオール投入量 42g
42×30÷(1000×56.1)≒0.022モル
42×57÷(1000×56.1)≒0.043モル
(0.022+0.043)×2×250÷2≒16g(MDI投入量)
[実施例2〜29及び比較例1〜4]
使用する原料を表1〜7の配合に変更した以外は実施例1と同様に行うことで湿気硬化型ホットメルト接着剤を得た。
なお、実施例6〜10は、粘着付与樹脂(A)、(B)及びEVAの存在下にポリオール(C)とイソシアネート化合物(D)を反応させた。
また、実施例29は、ポリオール(C)とイソシアネート化合物(D)を反応させた後で、実施例16と同じ組成比になるように粘着付与樹脂(A)、(B)を配合した。
<塗工物作製>
得られた湿気硬化型ホットメルト接着剤を120℃オーブンで溶融し、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下PETフィルムと表記する)フィルムにハンドアプリケーターを使用して厚さ50μmの接着剤層を形成するように塗工した。23℃−65%RHの雰囲気にて72時間養生することで塗工物を得た。
得られた塗工物について下記評価を行った。得られた結果を表1〜7に示す。
<塗工性>
塗工物の接着剤層の表面を目視により観察し、塗工ムラまたは塗工面へのスジの有無を下記基準で評価した。○を塗工性が良いと判断する。
○:塗工面が均一でありムラ、スジがない
×:塗工面にムラがある、または塗工面にスジがある
<接着強度>
塗工物を15mm幅に準備し、下記被着材にそれぞれヒートシール(150℃、0.1MPa、1秒)することで試料を作製した。この試料を23℃−65%RHの雰囲気で剥離速度200mm/分で180°剥離して常温接着強度を測定し、下記基準で評価した。◎および○をヒートシール性があり使用可能と判断する。
◎:20N/15mm以上、
○:20N/15mm未満10N/15mm以上
△:10N/15mm未満5N/15mm以上
×:5N/15mm未満
(被着材);
・PETフィルム 厚さ240μm
・ポリ塩化ビニル(以下PVCと表記する)厚さ340μm
・銅板 厚さ0.4mm
・高密度ポリエチレン(以下HDPEと表記する)厚さ500μm
また、PETフィルムとヒートシール(150℃、0.1MPa、1秒)した上記試料を、別途80℃雰囲気下で剥離速度200mm/分で180°剥離することにより高温時接着強度を測定し、下記基準で評価した。○を耐熱性があると判断する。
○:5N/15mm以上
×:5N/15mm未満
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Claims (7)

  1. 軟化点が80〜130℃である粘着付与樹脂(A)と、
    温度23℃で液状である粘着付与樹脂(B)と、
    分子鎖の末端に水酸基を有するポリオール(C)とイソシアネート化合物(D)とを反応してなるイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとを含む、湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  2. ポリオール(C)が、ポリエーテルジオール及び/またはポリエステルジオールである、請求項1に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  3. 前記ポリオール(C)の水酸基1モルに対し、前記イソシアネート化合物(D)のイソシアネート基を1.5〜3モルの割合で反応させてなる、請求項1または2記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  4. 前記ポリオール(C)と前記イソシアネート化合物(D)の合計100質量部に対して、粘着付与樹脂(A)と粘着付与樹脂(B)を合計50〜160質量部含む、請求項1〜3いずれか1項に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  5. 粘着付与樹脂(A)と、粘着付与樹脂(B)が、重量比で(A):(B)=60:40〜95:5である、請求項1〜4いずれか1項に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤。
  6. 基材と、請求項1〜5いずれか1項に記載の湿気硬化型ホットメルト接着剤から形成してなる接着剤層とを備えた、塗工物。
  7. 軟化点が80〜130℃である粘着付与樹脂(A)と温度23℃で液状である粘着付与樹脂(B)とイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーとを含む湿気硬化型ホットメルト接着剤の製造方法であって、
    前記粘着付与樹脂(A)と前記粘着付与樹脂(B)との存在下で、分子鎖の末端に水酸基を有するポリオール(C)とイソシアネート化合物(D)とを反応することを特徴とする、湿気硬化型ホットメルト接着剤の製造方法。
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