JP2017095550A - 無溶剤接着剤用ポリオール組成物、無溶剤型接着剤、及び積層フィルム - Google Patents

無溶剤接着剤用ポリオール組成物、無溶剤型接着剤、及び積層フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】有害成分の溶出が回避され、食品包装用途に適用できることに加え、優れたラミネート強度が発現され、特に接着剤の長期保存後においても優れた接着強度を発現する無溶剤型接着剤、これに用いるポリイソシアネート組成物、該接着剤を用いて基材フィルムをラミネートしてなる積層フィルムを提供する。【解決手段】40℃における粘度500〜2000mPa・sの範囲にあるポリエステルポリオール(A)、及び芳香族ビニルと無水マレイン酸との共重合体(B)を必須成分とする無溶剤型接着剤用ポリオール組成物を、ウレタン系接着剤のポリオール成分として使用する。【選択図】なし。

Description

本発明は無溶剤型接着剤、これに用いるポリオール組成物、及び該接着剤を用いて各種フィルムをラミネートしてなる積層フィルムに関する。更に詳しくは、各種プラスチックフィルム、金属蒸着フィルム、アルミニウム箔等をラミネートして、主として食品、医薬品、洗剤等の包装材料に使用する複合フィルムを製造する際に用いるラミネート用接着剤に関する。
ポリウレタン樹脂は、基材との密着性や柔軟性に優れる点から軟包装材用ラミネート接着剤として広く使用されており、このウレタン樹脂系接着剤により貼合されたラミネートフィルムは、食品、医薬品、洗剤等の包装材料として用いられている。
従来、有機溶剤に溶解した接着剤をフィルムに塗工し、オーブンを通過する過程で有機溶剤を揮発させ、別のフィルムを貼り合わせるドライラミネーション方式が主流であったが、近年、環境負荷の低減および作業環境の改善の観点から、有機溶剤を含有しない2液タイプの無溶剤型ラミネート接着剤の需要が高まりつつある(下記特許文献1参照)。
斯かる無溶剤型ラミネート接着剤は、これらの環境負荷軽減、作業環境の改善を図ることができる一方で、有機溶剤を希釈剤として使用できないため、適切な塗工性を確保する点から樹脂成分は低分子量とならざるを得ず、その為、ラミネート物の接着強度(ラミネート強度)が低くなり易く、高温でのレトルト処理に対する耐性や、高温環境下でアルミ基材或いはアルミ蒸着基剤への密着性が充分でない、といった問題が生じていた。他方、高分子量化させて強度を向上させた場合には、十分なポットライフが確保できない、という問題が生じていた。
そこで、無溶剤型ラミネート接着剤における、ラミネート強度とポットライフとが両立しない、という技術的トレードオフを解消すべく、下記特許文献1には、ポリオール成分とポリイソシアネート成分とから構成される2液無溶剤型接着剤において、ポリオール成分中にスチレン−無水マレイン酸共重合体とプロピレンカーボネートとを配合したポリオールプレミックスを調整し、これをポリイソシアネート成分と組み合わせる技術が知られている。
然しながら、斯かる技術は、ポリオール成分中にスチレン−無水マレイン酸共重合体と共に希釈剤として毒性のあるプロピレンカーボネートを配合するものであり、無溶剤型接着剤として使用した場合にプロピレンカーボネートが内容物に溶出してしまい、食品用パウチに使用困難なものになるものであった。また、接着性を確保するためにポリオール自体の粘度が高く、ポリオールとスチレン−無水マレイン酸共重合体とプロピレンカーボネートとを配合したポリオールプレミックスを長期保存した際に、スチレン−無水マレイン酸共重合体がポリオールと反応して著しい増粘を招き、接着剤として機能しないものであった。
特開2015−117328号公報
従って、本発明が解決しようとする課題は、有害成分の溶出が回避され、食品包装用途に適用できることに加え、優れたラミネート強度が発現され、特に接着剤の長期保存後においても優れたラミネート強度を発現する無溶剤型接着剤、これに用いるポリイソシアネート組成物、該接着剤を用いて基材フィルムをラミネートしてなる積層フィルムを提供することにある。
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意研究した結果、ポリイソシアネート/ポリオール硬化型の無溶剤型接着剤において、該ポリオール成分として、40℃における粘度500〜2000mPa・sの範囲にあるポリエステルポリオール(A)、及び芳香族ビニルと無水マレイン酸との共重合体(B)との混合物を用いることにより、希釈剤成分を使用しなくとも優れた接着性能と経時安定性とを発現できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、40℃における粘度500〜2000mPa・sの範囲にあるポリエステルポリオール(A)、及び芳香族ビニルと無水マレイン酸との共重合体(B)を必須成分とすることを特徴とする無溶剤型接着剤用ポリオール組成物に関する。
本発明は、更に、前記ポリポリオール組成物(X)と、ポリイソシアネート(Y)とを必須成分とすることを特徴とする無溶剤型接着剤に関する。
本発明は、更に、前記無溶剤型接着剤を第一の基材フィルムに塗布、次いで塗布面に第二の基材フィルムを積層し、該接着剤層を硬化させてなる積層フィルムに関する。
本発明によれば、有害成分の溶出が回避され、食品包装用途に適用できることに加え、優れたラミネート強度が発現され、特に接着剤の長期保存後においても優れたラミネート強度を発現する無溶剤型接着剤、これに用いるポリイソシアネート組成物、該接着剤を用いて基材フィルムをラミネートしてなる積層フィルムを提供できる。
本発明のポリオール組成物は、前記した通り、40℃における粘度500〜2000mPa・sの範囲にあるポリエステルポリオール(A)、及び芳香族ビニルと無水マレイン酸との共重合体(B)を必須成分とするものであり、前記ポリエステルポリオール(A)の粘度が500〜2000mPa・sの範囲にあることから、希釈剤を実質的に使用しなくとも、芳香族ビニルと無水マレイン酸との共重合体(B)との相溶性が良好なものとなり、経時安定性に優れたポリオール組成物を得ることができる。なお、ポリエステルポリオール(A)の粘度は、E型回転粘度計で測定した40℃における粘度である。ここで、ポリエステルポリオール(A)のE型回転粘度計で測定した40℃における粘度が500mPa・sを下回る場合には、ポリオール自体の分子量が低くなり十分なラミネート強度が得られなくなる。また、2000mPa・sを上回る場合は、希釈剤なしで共重合体(B)と相溶化させることが困難なものとなる他、長期保存時にポリエステルポリオール(A)と共重合体(B)との反応による増粘を招き易くなる。これらの性能バランスの点から、ポリエステルポリオール(A)は、E型回転粘度計で測定した40℃における粘度は、特に700〜1500mPa・sの範囲にあることが好ましい。
斯かるポリエステルポリオール(A)は、具体的には、脂肪族ポリオールと脂肪族多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオール(1)、脂肪族ポリオールと芳香族多価カルボン酸とを反応させて得られるポリエステルポリオール(2)、及び脂肪族環状エステル化合物の開環重合反応によって得られるポリエステルと脂肪族ポリオールとの反応物であるポリエステルポリオール(3)、及び前記ポリエステルポリオール(1)〜(3)とポリイソシアネートとを反応させて得られるウレタン結合含有ポリエステルポリオール(4)が挙げられる。
ここで、ポリエステルポリオール(1)〜(3)の原料となる脂肪族ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリコール等の脂肪族グリコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3官能又は4官能の脂肪族アルコール;ダイマージオール;前記脂肪族グリコール等の重合開始剤の存在下にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン、シクロヘキシレン等のアルキレンオキシドを付加重合した脂肪族ポリエーテルポリオール;該脂肪族ポリエーテルポリオールを更に脂肪族ポリイソシアネートで高分子量化したウレタン結合含有ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
次に、ポリエステルポリオール(1)の原料となる脂肪族多価カルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、無水マレイン酸、フマル酸、1,3−シクロペンタンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられ、ポリエステルポリオール(2)の原料となる芳香族多価カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2−ビス(フェノキシ)エタン−p,p’−ジカルボン酸等が挙げられる。
前記脂肪族ポリエステルポリオール(3)の原料となる脂肪族環状エステル化合物としては、プロピオラクトン、ブチロラクトン、ε−カプロラクトン、σ−バレロラクトン、β−メチル−σ−バレロラクトン等が挙げられる。
また、前記ウレタン結合含有ポリエステルポリオール(4)の原料として用いられるポリイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−(イソシアナートメチル)シクロヘキサン等の分子構造内に脂環式構造を持つポリイソシアネート;1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の直鎖状脂肪族ポリイソシアネート;トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート等が挙げられる。
これらの中でも特に、ポリエステルポリオール自体の粘度が低く、芳香族ビニルと無水マレイン酸との共重合体(B)との相溶性に優れ、かつ、しかも経時安定性に優れたポリオール組成物が得られる点から、前記ポリエステルポリオール(1)及びポリエステルポリオール(3)として例示した脂肪族ポリエステルポリオールが好ましい。また、斯かる脂肪族ポリエステルポリオール(1)及び(3)のなかでも特にラミネート強度に優れる点からポリエステルポリオール(1)が好ましく、特に水酸基価50〜300mgKOH/gの範囲にあるポリエステルポリオール(1)が好ましい。
次に、芳香族ビニル・無水マレイン酸共重合体(B)は、ラミネート強度、とりわけ金属所癒着面や金属フィルムへの優れた接着性能を発現させるための成分である。また、この接着性能の他、ポリオール/ポリイソシアネート硬化型の無溶剤型ラミネート接着剤では、一般的に4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を使用することが、該MDI自体が反応性希釈剤として機能することから好ましいものの、MDIの誘導体であって毒性のある芳香族アミン(以下「PAA」と略記する。)を生成してしまうため、これを食品包装用接着剤等に多量に使用した場合には、PAAが包装材から内容物に溶出するという問題があった。本発明では、該芳香族ビニル・無水マレイン酸共重合体(B)を配合することにより、ポリイソシアネートに起因する芳香族アミン(PAA)の溶出を良好に抑止できる。
斯かる芳香族ビニル・無水マレイン酸共重合体(B)は、特に限定されるものではないが、該芳香族ビニル・無水マレイン酸共重合体(B)を構成するモノマー組成比([芳香族ビニル/無水マレイン酸]のモル比)が1.5/1〜5/1の範囲にあるものが、ポリエステルポリオール(A)との相溶性に優れ、特に接着剤の長期保存後においても優れたラミネート強度を発現できる点から好ましい。また、特にポリエステルポリオール(A)との相溶性の点から、その重量平均分子量1000〜4000の範囲であることが好ましく、接着剤強度やPAA溶出防止の点から酸価0.1〜20mgKOH/gの範囲であることが好ましい。
斯かる芳香族ビニル・無水マレイン酸共重合体(B)を構成する芳香族ビニルとしては、具体的にはスチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられるが、なかでもポリイソシアネート組成物(X)との相溶性に優れる点からスチレンが好ましい。
以上詳述した40℃における粘度500〜2000mPa・sの範囲にあるポリエステルポリオール(A)、及び芳香族ビニルと無水マレイン酸との共重合体(B)の配合割合は、配合比率[(A)/(B)]が、質量比で100/0.1〜100/5 となる割合であることが好ましい。即ち、(B)の配合量が配合比率[100/0.1]以上の場合には、必要な金属密着性を付与することができる。一方、(B)の配合量が配合比率[100/5]以下の場合には、前記ポリエステルポリオール(A)との長期に亘る相溶性が良好なり長期保存後の接着性能に一層すぐれた性能を発現できる。
無溶剤型接着剤用ポリオール組成物は、詳述した40℃における粘度500〜2000mPa・sの範囲にあるポリエステルポリオール(A)、及び芳香族ビニルと無水マレイン酸との共重合体(B)を必須成分とするものであり、希釈剤を使用しなくとも優れた相溶性を発現する。よって、実質的に希釈剤フリーのポリオール組成物とすることが可能となる。
本発明の無溶剤型接着剤用ポリオール組成物は、上記した通り、実質的に希釈剤フリーのポリオール組成物とすることができるが、環境や安全に影響のない範囲で希釈剤を使用してもよいが、その場合、無溶剤型接着剤用ポリオール組成物の固形分濃度が98質量%以上となるように使用することが望ましい。ここで使用し得る希釈剤としてはプロピレンカーボネート等が挙げられる。
次に本発明の無溶剤型接着剤は、上記したポリオール組成物(X)と、ポリイソシアネート(Y)とを必須成分とすることを特徴とするものである。
ここで用いるポリイソシアネート(Y)は、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の分子構造内に芳香族構造を持つポリイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−(イソシアナートメチル)シクロヘキサン等の分子構造内に脂環式構造を持つポリイソシアネート;1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の直鎖状脂肪族ポリイソシアネート;これらのポリイソシアネートのビウレット体、イソシアヌレート体、又はトリメチロールプロパン変性したアダクト体;前記した分子構造内に脂環式構造又は芳香族構造を持つポリイソシアネートとポリオール成分との反応生成物であるポリイソシアネートなどが挙げられる。
これらのなかでも特に芳香族構造を持つポリイソシアネートとポリオール成分との反応生成物であるポリイソシアネートが、芳香族ビニル・無水マレイン酸共重合体(B)との相溶性に優れる点から好ましい。
ここで、芳香族構造を持つポリイソシアネートと反応させるポリオール成分としては、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオール、ジメチルブタンジオール、ブチルエチルプロパンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリコール等のグリコール;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の3官能又は4官能の脂肪族アルコール;ビスフェノールA、ビスフェノールF、水素添加ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールF等のビスフェノール;ダイマージオール;前記グリコール等の重合開始剤の存在下にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイド、エピクロルヒドリン、テトラヒドロフラン、シクロヘキシレン等のアルキレンオキシドを付加重合したポリエーテルポリオール;ポリエステルポリオール(A)として例示した前記ポリエステルポリオール(1)〜(3)が挙げられる。
これらのポリオール成分のなかでも、特に、ポリオール組成物(X)との相溶性に優れるポリイソシアネート(Y)が得られる点から、前記ポリエーテルポリオール、又は、脂肪族ポリエステルポリオールである前記ポリエステルポリオール(1)が好ましい。また、ポリオール成分として前記ポリエーテルポリオールと前記ポリエステルポリオール(1)とを併用してもよく、その場合、両者の質量比[ポリエステルポリオール(1)/ポリエーテルポリオール]が99/1〜70/30の範囲であることが得られる2種のポリイソシアネートの相溶性の点から好ましい。
上記した前記ポリエーテルポリオールをベースとするポリエーテルポリウレタンポリイソシアネート、及び、前記ポリエステルポリオール(1)をベースとするポリエステルポリウレタンポリイソシアネートは重量平均分子量(Mw)が1000〜4000の範囲であることが、エージング時間を短くしつつ、適正なポットライフを確保できる点から好ましい。また、前記ポリエーテルポリオールをベースとするポリエーテルポリウレタンポリイソシアネート、及び、前記ポリエステルポリオール(1)〜(3)をベースとするポリエステルポリウレタンポリイソシアネートは、滴定法(ジ−n−ブチルアミン使用)によるイソシアネート含有率が5〜20質量%のものが、適正な樹脂粘度となって塗工性に優れる点から好ましい。
また、本発明の無溶剤型接着剤は、ポリオール組成物(X)中の水酸基と、ポリイソシアネート(Y)中のイソシアネート基との当量比〔イソシアネート基/水酸基〕が1.0〜5.0であることがラミネート強度やヒートシール時の耐熱性に優れる点から好ましく、特に1.5〜3.5の範囲であることがこれらの性能が顕著なものとなる点から好ましい。
本発明の接着剤は、詳述した通り、ポリイソシアネート組成物(X)と、前記ポリオール(Y)とを必須成分とするものであるが、更に、肪族環状アミド化合物を、ポリオール組成物(X)、及びポリイソシアネート(Y)のどちらか一方の成分に混合させるか、或いは、第3成分として塗工時に配合することにより、ラミネート包装体において芳香族アミンに代表される有害な低分子化学物質の内容物への溶出が効果的に抑制できる。
ここで用いる脂肪族環状アミド化合物は、例えば、δ−バレロラクタム、ε−カプロラクタム、ω−エナントールラクタム、η−カプリルラクタム、β−プロピオラクタム等が挙げられる。これらの中でも低分子化学物質の溶出量低減の効果に優れる点からε−カプロラクタムが好ましい。また、その配合量は、ポリオール組成物(X)100質量部あたり、脂肪族環状アミド化合物を0.1〜5質量部の範囲で混合させることが好ましい。
本発明の接着剤は、必要に応じて、顔料を併用してもよい。この場合使用可能な顔料としては、特に限定されるものではなく、例えば、塗料原料便覧1970年度版(日本塗料工業会編)に記載されている体質顔料、白顔料、黒顔料、灰色顔料、赤色顔料、茶色顔料、緑色顔料、青顔料、金属粉顔料、発光顔料、真珠色顔料等の有機顔料や無機顔料、さらにはプラスチック顔料などが挙げられる。これら着色剤の具体例としては種々のものが掲げられ、有機顔料としては、例えば、ベンチジンエロー、ハンザエロー、レーキッド4R等の、各種の不溶性アゾ顔料;レーキッドC、カーミン6B、ボルドー10等の溶性アゾ顔料;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等の各種(銅)フタロシアニン系顔料;ローダミンレーキ、メチルバイオレットレーキ等の各種の塩素性染め付けレーキ;キノリンレーキ、ファストスカイブルー等の各種の媒染染料系顔料;アンスラキノン系顔料、チオインジゴ系顔料、ペリノン系顔料等の各種の建染染料系顔料;シンカシアレッドB等の各種のキナクリドン系顔料;ヂオキサジンバイオレット等の各種のヂオキサジン系顔料;クロモフタール等の各種の縮合アゾ顔料;アニリンブラックなどが挙げられる。
無機顔料としては、例えば、黄鉛、ジンククロメート、モリブデートオレンジ等の如き、各種のクロム酸塩;紺青等の各種のフェロシアン化合物;酸化チタン、亜鉛華、マピコエロー、酸化鉄、ベンガラ、酸化クロームグリーン、酸化ジルコニウム等の各種の金属酸化物;カドミウムエロー、カドミウムレッド、硫化水銀等の各種の硫化物ないしはセレン化物;硫酸バリウム、硫酸鉛等の各種の硫酸塩;ケイ酸カルシウム、群青等の各種のケイ酸塩;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の各種の炭酸塩;コバルトバイオレット、マンガン紫等の各種の燐酸塩;アルミニウム粉、金粉、銀粉、銅粉、ブロンズ粉、真鍮粉等の各種の金属粉末顔料;これら金属のフレーク顔料、マイカ・フレーク顔料;金属酸化物を被覆した形のマイカ・フレーク顔料、雲母状酸化鉄顔料等のメタリック顔料やパール顔料;黒鉛、カーボンブラック等が挙げられる。
体質顔料としては、例えば、沈降性硫酸バリウム、ご粉、沈降炭酸カルシウム、重炭酸カルシウム、寒水石、アルミナ白、シリカ、含水微粉シリカ(ホワイトカーボン)、超微粉無水シリカ(アエロジル)、珪砂(シリカサンド)、タルク、沈降性炭酸マグネシウム、ベントナイト、クレー、カオリン、黄土などが挙げられる。
さらに、プラスチック顔料としては、例えば、DIC(株)製「グランドールPP−1000」、「PP−2000S」等が挙げられる。
本発明で用いる顔料としては、耐久性、耐侯性、意匠性に優れることから、白色顔料としての酸化チタン、亜鉛華等の無機酸化物、黒色顔料としてのカーボンブラックがより好ましい。
本発明で用いる顔料の質量割合は、ポリイソシアネート組成物(X)及びポリオール(Y)の合計100質量部に対して、1〜400質量部、中でも10〜300質量部とすることが、接着性、耐ブロッキング性などに優れることからより好ましい。
また本発明の無溶剤型接着剤には接着促進剤を用いることもできる。接着促進剤にはシランカップリング剤、チタネート系カップチング剤、アルミニウム系等のカップリング剤、エポキシ樹脂が挙げられる。
シランカップリング剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン等のエポキシシラン;ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン;ヘキサメチルジシラザン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等を挙げることが出来る。
チタネート系カップリング剤としては、例えば、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、ブチルチタネートダイマー、テトラステアリルチタネート、チタンアセチルアセトネート、チタンラクテート、テトラオクチレングリコールチタネート、チタンラクテート、テトラステアロキシチタン等を挙げることが出来る。
また、アルミニウム系カップリング剤としては、例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が挙げることが出来る。
エポキシ樹脂としては、一般的に市販されているエピービス型、ノボラック型、βーメチルエピクロ型、環状オキシラン型、グリシジルエーテル型、グリシジルエステル型、ポリグリコールエーテル型、グリコールエーテル型、エポキシ化脂肪酸エステル型、多価カルボン酸エステル型、アミノグリシジル型、レゾルシン型等の各種エポキシ樹脂が挙げられる。
本発明の無溶剤型接着剤には、必要であれば、前記以外のその他の添加剤を含有させてもよい。添加剤としては、例えば、レベリング剤;コロイド状シリカ、アルミナゾルなどの無機微粒子;ポリメチルメタクリレート系の有機微粒子;消泡剤;タレ性防止剤;湿潤分散剤;粘性調整剤;紫外線吸収剤;金属不活性化剤;過酸化物分解剤;難燃剤;補強剤;可塑剤;潤滑剤;防錆剤;蛍光性増白剤;無機系熱線吸収剤;防炎剤;帯電防止剤;脱水剤などが挙げられる。
これらの顔料、接着促進剤、添加剤は、ポリオール組成物(X)、及びポリイソシアネート(Y)のどちらか一方の成分に混合させるか、或いは、第3成分として塗工時に配合して使用することができる。
本発明の積層フィルムは、以上詳述した本発明の無溶剤型接着剤を第一のプラスチックフィルムに塗布、次いで塗布面に第二のプラスチックフィルムを積層し、該接着剤層を硬化させて得られるものである。
具体的には、本発明の無溶剤型接着剤を、例えば、ロールコーター塗工方式で第一のプラスチックフィルムに塗布し、次いで、乾燥工程を経ることなく、他の基材を貼り合わせる方法が挙げられる。塗工条件は、通常のロールコーターでは、25℃〜120℃程度まで加熱した状態で、500〜2500mPa・s程度が好ましい。また塗布量は、0.5〜5g/mが好ましく、より好ましくは、0.5〜3g/m程度で使用するのがよい。
本発明の無溶剤型接着剤を用いた場合、ラミネートした後、常温または加温下で、6〜24時間で接着剤が硬化し、実用物性を発現する。
ここで用いる、第一のプラスチックフィルムとしては、PET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、ナイロンフィルム、OPP(2軸延伸ポリプロピレン)フィルム、各種蒸着フィルム等のベースフィルムやアルミ箔等が挙げられ、また、前記他の基材としては、CPP(無延伸ポリプロピレン)フィルム、LLDPE(直鎖低密度ポリエチレン)フィルム等のシーラントフィルムが挙げられる。
この様にして得られる積層フィルムは、主に洗剤、薬剤を充填する包装材料として工業的に使用することができる。具体的な用途としては、洗剤、薬剤として、洗濯用液体洗剤、台所用液体洗剤、浴用液体洗剤、浴用液体石鹸、液体シャンプー、液体コンディショナー等が挙げられる。
本発明の無溶剤型接着剤を用いて製造された包装材料は、洗剤や薬剤などの内容物の充填時はもとより、充填後の時間経過後も、デラミネーション等のラミネート構成体の剥離を発生させず、優れた接着性、内容物耐性を有する。
以下に、本発明の内容および効果を実施例により更に詳細に説明する。また、各実施例及び比較例で原料として用いた原料ポリオールを以下に示す。
合成例1[ポリエステルポリオール樹脂A1の合成]
ジエチレングリコールの519質量部、トリメチロールプロパン64質量部を反応容器に仕込み、窒素ガス気流下で撹拌しながら80℃に加熱して溶解した。更に撹拌しながらアジピン酸 582質量部を反応容器に仕込み150℃〜240℃に加熱してエステル化反応を行った。酸価が5以下になったところで反応容器を徐々に減圧し、1mmHg以下、200〜240℃で1時間反応させ、水酸基価180mgKOH/g、酸価1.3mgKOH/g、両末端に水酸基を有するポリエステルポリオール樹脂A1を得た。得られたポリエステルポリオール樹脂A1のE型回転粘度計による40℃における粘度は800mPa・sであった。
合成例2[ポリエステルポリオール樹脂A2の合成]
エチレングリコール 163質量部、ネオペンチルグリコール273質量部を反応容器に仕込み、窒素ガス気流下で撹拌しながら80℃に加熱して溶解した。更に撹拌しながらイソフタル酸505質量部、セバシン酸205質量部を反応容器に仕込み150℃〜240℃に加熱してエステル化反応を行った。酸価が5mgKOH/g以下になったところで反応容器を徐々に減圧し、1mmHg以下、200〜240℃で1時間反応させ、水酸基価135mgKOH/g、酸価0.8mgKOH/gの両末端に水酸基を有するポリエステルポリオール樹脂A2を得た。
なお、得られたポリエステルポリオール樹脂A2は、高粘度であり、E型回転粘度計による40℃の条件ではトルクオーバーで測定不能であった。
合成例3[ジイソシアネート化合物Yの合成]
ジエチレングリコール 560質量部を反応容器に仕込み、窒素ガス気流下で撹拌しながら80℃に加熱した。更に撹拌しながらアジピン酸600質量部を反応容器に仕込み150℃〜240℃に加熱してエステル化反応を行った。酸価が5mgKOH/g以下になったところで反応容器を徐々に減圧し、1mmHg以下、200〜240℃で1時間反応させ、水酸基価130mgKOH/g、酸価0.8mgKOH/gの両末端に水酸基を有するポリエステルジオール樹脂を得た。
さらに得らえたポリエステルジオール樹脂1100質量部に対して、4,4−メチレンビスジフェニルイソシアネート250質量部、MDI混合物[BASF社製「ルプラネートMI」1000質量部を反応容器に仕込み、窒素ガス気流下で撹拌しながら85℃に加熱し約10時間反応させ、イソシアネート%が13.0%末端イソシアネートからなるジイソシアネート化合物Yを得た。
実施例1[ポリオール組成物X1の製造]
合成例1で得られたポリエステルポリオール樹脂A1の98質量部に対して、スチレンと無水マレイン酸とを反応比率[スチレン/無水マレイン酸]が1/1で反応させて得られたスチレン・無水マレイン酸共重合体(クレイ・バレー社「SMA1000」、酸価480mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)5500、以下これを「SMA−B1」と略記する。)2質量部を反応容器に仕込み、窒素ガス気流下で撹拌しながら130℃に加熱し溶解させ、SMA−B1を2質量%含有するポリエステルポリオールを得た。
このSMA−B1を2質量%含有する組成物を、ポリオール組成物X1とする。
実施例2[ポリオール組成物X2の製造]
合成例1で得られたポリエステルポリオール樹脂A1の99.9質量部に対して、SMA−B1の0.1質量部を反応容器に仕込み、実施例1と同様にして組成物を製造した。
このSMA−B1を0.1質量%含有する組成物を、ポリオール組成物X2とする。
実施例3[ポリオール組成物X3の製造]
合成例1で得られたポリエステルポリオール樹脂A1の95質量部に対して、SMA−B1の5質量部を反応容器に仕込み、実施例1と同様にして組成物を製造した。
このSMA−B1を5質量%含有する組成物を、ポリオール組成物X3とする。
実施例4[ポリオール組成物X4の製造]
合成例1で得られたポリエステルポリオール樹脂A1の98質量部に対して、スチレンと無水マレイン酸とを反応比率[スチレン/無水マレイン酸]が2/1で反応させて得られたスチレン・無水マレイン酸共重合体(クレイ・バレー社「SMA2000」、酸価355mgKOH/g、重量平均分子量(Mw)7500、以下これを「SMA−B2」と略記する。)を2質量部添加する他は実施例1と同様にしてポリオール組成物を得た。
このSMA−B2を2質量%含有する樹脂をポリオール組成物X4とする。
比較例1[ポリオール組成物X5の製造]
合成例2で得られたポリエステルポリオール樹脂A2の100質量部に対して、SMA−B1の5質量部、プロピレンカーボネート3質量部を反応容器に仕込み、実施例1と同様にして組成物を製造した。
このSMA−B1を5質量%含有する組成物を、ポリオール組成物X5とする。
実施例5〜8、比較例2、及び比較例3
表1の配合に従い接着剤を調整し、下記の各種評価を行った。結果を表1に示す。
[ラミネート強度]
表1の配合に従い、接着剤を配合した後、印刷インキユニビアNT(DIC製)で図柄をグラビア印刷したPETフィルムに、塗布量が固形分2.0g/m程度となるように塗布し、ラミネーターでこのフィルムの塗布面とLLDPEフィルムと貼合し、ラミネートフィルムを作製した。このラミネートフィルムを40℃の恒温槽に3日間保存した。
ラミネートフィルムから15mm幅で切り取り、引張り試験機を使用して、T型剥離により剥離速度300mm/minで接着強度(N/15mm)を測定した。
(経時保存後の評価)
ポリイソシアネート組成物X1〜X10、ポリエステルポリオール組成物Y’、ポリイソシネート樹脂x1、ポリイソシネート組成物x2〜x3、ポリイソシネート樹脂x4を製造した後、60℃にて10日間静置した後に、表1の配合に従い接着剤を配合し、同様にしてラミネート強度を測定した。
[レトルト後のラミネート強度及び外観]
接着剤を配合した後、印刷インキ(DIC(株)製「ユニビアNT」)で図柄をグラビア印刷したPETフィルムに、塗布量が固形分2.0g/m程度となるように塗布し、ラミネーターでこのフィルムの塗布面とLLDPEフィルムと貼合し、ラミネートフィルムを作製した。このラミネートフィルムを40℃の恒温槽に3日間保存した。
このラミネートフィルムを150mm×300mmで切り取り、LLDPEが内側になるように折り曲げ、1atm、180℃、1秒間でヒートシールしてパウチを作製した。内容物として1/1/1ソース(ミートソース : 植物油 : 食酢=1 : 1 : 1)を加えた。
このパウチをボイル試験機で、98℃、1時間ボイルした。パウチを取り出し、内容物除去後、15mm幅で切り取り、引張り試験機を使用して、T型剥離により剥離速度300mm/minで接着強度(N/15mm)を測定した。
また、取り出し後のそれぞれのパウチの外観を観察し、デラミの発生の有無により、以下の評価を行った。
評価○:デラミなし
評価△:デラミ箇所が5点以下
評価×:デラミ箇所が6点以上
[配合後40℃−30分後の粘度]
ポリオール組成物X1〜X5を製造した後、表1の配合に従って接着剤を調整し、40℃―30分後のE型粘度計での粘度を測定した(単位:mPa・s)。
(経時保存後の評価)
ポリオール組成物X1〜X5を製造した後、60℃にて10日間静置した後に、表1の配合に従い接着剤を配合し、同様にしてラミネート強度、配合後40℃−30分後のE型粘度計での粘度、レトルト後のラミネート強度、及び外観を評価した。
Figure 2017095550

Claims (8)

  1. 40℃における粘度500〜2000mPa・sの範囲にあるポリエステルポリオール(A)、及び芳香族ビニルと無水マレイン酸との共重合体(B)を必須成分とすることを特徴とする無溶剤型接着剤用ポリオール組成物。
  2. 前記ポリエステルポリオール(A)が、脂肪族ポリエステルポリオールである請求項1記載の無溶剤型接着剤用ポリオール組成物。
  3. 前記芳香族ビニルと無水マレイン酸との共重合体(B)が、その原料モノマーのモル比[芳香族ビニル/無水マレイン酸]が1.5/1〜5/1の芳香族ビニル・無水マレイン酸共重合体である請求項1記載の無溶剤型接着剤用ポリオール組成物。
  4. ポリエステルポリオール(A)と、芳香族ビニルと無水マレイン酸との共重合体(B)との配合比率[(A)/(B)]が、質量比で100/0.1〜100/5となる割合である請求項1記載の無溶剤型接着剤用ポリオール組成物。
  5. 固形分濃度が98質量%以上のものである請求項1記載の無溶剤型接着剤用ポリオール組成物。
  6. 請求項1〜5の何れか一つに記載のポリオール組成物(X)と、ポリイソシアネート(Y)とを必須成分とすることを特徴とする無溶剤型接着剤。
  7. 前記ポリオール組成物(X)と、前記ポリイソシアネート(Y)との使用割合が、前記ポリイソシアネート(Y)中のイソシアネート基と、前記ポリオール(X)中の水酸基との当量比[イソシアネート基/水酸基]が1.0〜5.0となる割合である請求項6記載の無溶剤型接着剤。
  8. 請求項6記載の接着剤を第一の基材フィルムに塗布、次いで塗布面に第二の基材フィルムを積層し、該接着剤層を硬化させてなる積層フィルム。
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